JP2016087270A - リングランナー - Google Patents

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Abstract

【課題】カーテンレールに通したときの揺れを遅くすることができるリングランナーを提供する。
【解決手段】リングランナー3は、環状のリングランナー本体31と、ドレープカーテンが取り付けられるカーテン取付部32とを備えている。リングランナー本体31は、カーテンレールが挿通される挿通孔35を有している。カーテン取付部32は、リングランナー本体31の下部3Aに取り付けられている。挿通孔35の中心軸方向におけるリングランナー本体31の厚みT1は、上部3Bよりも下部3Aが大きく形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、リングランナーに関する。
従来、カーテンレールに対してカーテンを移動自在に支持する環状のリングランナーが種々開発されている。
例えば、特許文献1,2には、カーテンレールに通される円環状のリングランナー本体と、リングランナー本体の下部に設けられカーテンが取り付けられるカーテン取付部とを備えたリングランナーが記載されている。
特開2004−230153号公報 特開平11−137416号公報
しかし、特許文献1,2の発明では、リングの孔の中心軸方向におけるリングランナー本体の厚みが全周に亘って均一であるため、リングランナーをカーテンレールに通したときに、リングランナーが小刻みに早く揺れてしまう。そのため、カーテンに取り付けられたカーテンフックをカーテン取付部に掛ける作業が煩雑となる。
本発明は、このような観点から創案されたものであり、従来よりも揺れを遅くすることができるリングランナーを提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明は、カーテンレールが挿通される挿通孔を有する環状のリングランナーであって、前記挿通孔の中心軸方向における前記リングランナーの厚みは、上部よりも下部が大きく形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、リングランナーの重心が低くなり、上部の揺動支点から重心までの離間距離を長くすることができるため、リングランナーの揺れを遅く(揺れの周期を大きく)することができる。これにより、カーテンフックをリングランナーに掛ける作業が容易となる。
また、前記挿通孔の中心軸方向における前記リングランナーの厚みは、下部に向かう程大きく形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、リングランナーの外形形状が下部に向かう程広がる形状となるため、リングランナーの全体意匠に変化をもたらし、意匠性を向上させることができる。
また、環状のリングランナー本体と、前記リングランナー本体の下部に取り付けられ、カーテンが取り付けられるカーテン取付部と、を備え、前記リングランナー本体の下部には、前記カーテン取付部が取り付けられる取付孔が形成されており、前記リングランナー本体は、前記取付孔を含む下半部に重心を有することが好ましい。
かかる構成によれば、カーテン取付部を取り付けるための取付孔を、リングランナー本体の下部に形成したとしても、リングランナー本体の重心を低くすることができる。
また、前記カーテン取付部は、前記取付孔にスナップフィット係合することが好ましい。
かかる構成によれば、リングランナー本体に対するカーテン取付部の取付作業を容易に行うことができる。
本発明のリングランナーによれば、従来よりも揺れを遅くすることができる。
本発明の実施形態に係るカーテンレール装置の部分拡大平面図である。 図1のII−II矢視における側断面図である。 本発明の実施形態に係るリングランナーの分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るリングランナーの正面断面図である。 本発明の第1変形例に係るリングランナーを示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 本発明の第2変形例に係るリングランナーを示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示すように、カーテンレール装置100は、カーテンレール1と、カーテンレール1を壁Wに固定するカーテンブラケット2と、カーテンレール1の外周面に装着されレール長手方向に沿って移動自在な複数のリングランナー3と、を備えている。カーテンレール装置100は、ドレープカーテンC(図2参照)をレール長手方向に沿って移動自在に吊り下げ支持する装置であり、例えば建物や車両等の窓部付近に取り付けられている。
カーテンレール1の長手方向の端部は、カーテンブラケット2よりも外側に突出しており、当該端部には、フィニアル4が装着されている。カーテンレール1よりも室外側の位置には、レースカーテン(図示省略)を吊り下げ支持するレースカーテン用レール5が配置されている。レースカーテン用レール5は、カーテンブラケット2によって、カーテンレール1と共に壁Wに固定されている。
<カーテンレール>
図2に示すように、カーテンレール1は、リングランナー3を介してドレープカーテンCを吊り下げ支持する部材であり、例えば金属材料で形成されている。カーテンレール1は、長手方向に同一の断面形状で延設されている。カーテンレール1は、図2に示す断面視で、下側及び室内側が円弧状に形成された閉断面部11と、閉断面部11の室内側かつ上側の角部から上方かつ室外側に湾曲して延出する延出壁部15と、を有している。
閉断面部11は、断面視で、円弧状の円弧状壁部12と、円弧状壁部12の室内側の端部から室外側に向かって略水平方向に延在する上壁部13と、円弧状壁部12の室外側の端部と上壁部13とを連結する縦壁部14と、を有している。
円弧状壁部12は、カーテンレール1の下側と室内側の意匠面を形成している。円弧状壁部12の外周面は、一定の曲率の円弧形状を呈している。
上壁部13は、カーテンブラケット2に下側から係合する部位である。上壁部13の略中央部には、下方へ向けて凹む溝部13aが設けられている。溝部13aは、上方に開口する略V字状(台形状)を呈している。上壁部13の室外側の端部13bは、縦壁部14よりも室外側に突出している。
延出壁部15は、円弧状壁部12の室内側の端部(上壁部13との連結部位)に連続して形成されている。延出壁部15の外周面は、円弧状壁部12の外周面と同一の曲率に形成されており、一連の意匠面を形成している。
また、延出壁部15は、カーテンブラケット2に上側から係合する部位である。延出壁部15の内周面には、膨出部15aが形成されている。膨出部15aの下面は、室外側に向かう程上側に位置するように傾斜している。膨出部15aの下面には、凹凸が形成されている。膨出部15aと上壁部13との間には、空間部16が形成されている。空間部16の高さ寸法は、側断面視において、室外側へ向かうにつれて大きくなっている。膨出部15aと延出壁部15の上端部との間には、カーテンブラケット2の取付時にカーテンブラケット2との当接を回避するための切り欠き部15bが形成されている。
また、延出壁部15の上端部には、上向きに突出する突条部15cが形成されている。突条部15cは、リングランナー3を支持している。
<カーテンブラケット>
図1及び図2に示すように、カーテンブラケット2は、カーテンレール1を壁Wから室内側に離間した位置で保持する部材であり、例えば金属材料で形成されている。図示は省略するが、カーテンブラケット2の室外側端部は、ネジ等の固定手段によって壁Wに固定されている。
図2に示すように、カーテンブラケット2の室内側端部には、室内側へ向けて突出する第1係合部21が設けられている。第1係合部21は、空間部16に挿入されている。第1係合部21の上面において、中央部付近から室内側端部に至る部位は、室内側へ向かうにつれて下方に傾斜するテーパ面となっている。かかるテーパ面には、凹凸が形成されている。第1係合部21と膨出部15aは、凹凸嵌合によって相互に係合されている。
カーテンブラケット2の下面において、第1係合部21よりも室外側の位置には、下方へ向けて突出する第2係合部22が設けられている。第2係合部22は、溝部13aの形状に適合する略V字状(台形状)を呈しており、溝部13aに挿入されている。
カーテンブラケット2において、第2係合部22よりも室外側の位置には、室内側へ向けて突出する三角形状の爪部23が設けられている。爪部23は、端部13bの下面に引っ掛けられており、端部13bを下方から支持している。
<リングランナー>
リングランナー3は、カーテンレール1に対してドレープカーテンCを移動自在に支持する部材であり、例えば樹脂材料で形成されている。リングランナー3の形状は、環状であれば特に限定されないが、本実施形態では円環状を呈している。リングランナー3は、円環状のリングランナー本体31と、リングランナー本体31の下部3Aの中央に取り付けられたカーテン取付部32と、を有している。なお、リングランナー本体31とカーテン取付部32は、一体的に形成されてもよい。
<リングランナー本体>
図2、図3に示すように、リングランナー本体31は、カーテンレール1の外周面に装着される部位であり、カーテンレール1が挿通される挿通孔35を有している。リングランナー本体31は、外側に位置するランナーアウタ33と、ランナーアウタ33の内側に位置するランナーインナ34の2部材に分割されて構成されている。なお、リングランナー本体31は、単一の部材で構成されてもよい。
ランナーアウタ33は、主として意匠性を高める機能を備えた樹脂で形成されている。ランナーアウタ33は、円環状を呈している。ランナーアウタ33の下部中央には、円形状の取付孔33aが上下に貫通している。ランナーアウタ33において、取付孔33aの両側には、円穴状の係止凹部33bがそれぞれ形成されている(図3では1つのみ図示)。係止凹部33bは、取付孔33aよりも小径となっている。ランナーアウタ33の内周面において、取付孔33a及び係止凹部33bを除く部位には、内側へ向けて突出する内周凸部33cが設けられている。
ランナーインナ34は、主として走行性や静音性を高める機能を備えた樹脂で形成されている。ランナーインナ34は、下部中央にスリット34aを有しており、下部中央を切り欠いた形状を呈している。スリット34aの幅は、取付孔33aの直径よりも大きく形成されている。
ランナーインナ34の下部において、スリット34a側の端部には、略円柱状の係止凸部34bがそれぞれ形成されている。この係止凸部34bをランナーアウタ33の係止凹部33bに挿入させることで、ランナーインナ34がランナーアウタ33から抜脱するのを防止することができる。ランナーインナ34の外周面において、係止凸部34bを除く部位には、内側へ向けて窪む外周凹部34cが設けられている。この外周凹部34cにランナーアウタ33の内周凸部33cを挿入させることで、ランナーインナ34がランナーアウタ33に着脱可能に取り付けられている。
<カーテン取付部>
カーテン取付部32は、ドレープカーテンCが取り付けられる部位である。カーテン取付部32は、例えば機能性且つ汎用性のある樹脂で形成されている。なお、カーテン取付部32は、金属で形成されてもよい。カーテン取付部32は、挿入部32aと、挿入部32aの下端から下方へ向けて環状に突出する環状部32bとで構成されている。カーテン取付部32は、挿入部32aを取付孔33aに弾性的に係合(嵌合)するスナップフィットによってランナーアウタ33に固定されている。カーテン取付部32は、挿入部32aを中心として鉛直軸周りに回転可能に取り付けられている。
挿入部32aは、取付孔33aに下方から挿入される部位であり、2つの円錐台を上下に連ねた形状を呈している。挿入部32aの外径は、取付孔33aの内径と略同等に形成されている。
環状部32bは、ドレープカーテンCの上縁部に取り付けられたカーテンフック(図示省略)が掛けられる環状の部位である。環状部32bにおいて、挿入部32aとの境界部位には、挿入部32aよりも拡径された円盤状の鍔部32cが形成されている。鍔部32cの外径は、取付孔33aの内径よりも大きくなっている。
ここで、図4を参照して、挿通孔35の中心軸方向におけるリングランナー本体31の厚みT1とカーテン取付部32の厚みT2について説明する。
リングランナー本体31(ランナーアウタ33)の厚みT1は、下部3Aに向かう程(カーテン取付部32に近い程)大きく形成されている。リングランナー本体31の下部3Aの厚みT1aは、上部3Bの厚みT1bよりも大きく形成されている(T1a>T1b)。換言すると、レール長手方向に沿った縦断面視で、下部3Aにおいて取付孔33aを除く部位の縦断面積は、上部3Bの縦断面積よりも大きく形成されている。リングランナー本体31は、取付孔33aを含む下部3A側(下半部)に重心を有している。
カーテン取付部32において、リングランナー本体31から露出する環状部32bの厚みT2は、鍔部32cから中央付近に向かう程大きく形成されている。鍔部32cの厚みT2aは、リングランナー本体31の下部3Aの厚みT1aと略同等に形成されている。これにより、リングランナー3を室内から見たときに、リングランナー本体31とカーテン取付部32の外形形状が連続的に見えるため、一体感のある高い意匠性を演出することができる。なお、本実施形態では、環状部32bの厚みT2を鍔部32cから中央付近に向かう程大きく形成したが、かかる形状に限定されることなく適宜変更してよい。
本発明の実施形態に係るカーテンレール装置100は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果について詳しく説明する。
本実施形態によれば、挿通孔35の中心軸方向におけるリングランナー本体31の厚みT1は、下部3Aに向かう程大きく形成されていることにより、リングランナー本体31の重心が低くなるため、上部3Bの揺動支点(突条部15cとの接触点)から重心までの離間距離を長くすることができる。これにより、リングランナー3の揺れを遅く(揺れの周期を大きく)することができ、ひいては、カーテンフックをカーテン取付部32に掛ける作業が容易となる。
また、本実施形態によれば、リングランナー本体31は、取付孔33aを含む下部3A側に重心を有するため、カーテン取付部32を取り付けるための取付孔33aを、リングランナー本体31の下部3Aに形成したとしても、リングランナー本体31の重心を低くすることができる。
また、本実施形態によれば、リングランナー本体31の外形形状が下部3Aに向かう程広がる形状となり、リングランナー本体31の上部3B側を細くできるため、リングランナー3の全体意匠に変化をもたらし、意匠性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、カーテン取付部32は、挿入部32aを取付孔33aに弾性的に係合するスナップフィットによってランナーアウタ33に固定されるため、リングランナー本体31に対するカーテン取付部32の取付作業を容易に行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、円環状のリングランナー本体31を用いたが、図5(a)に示す四角環状のリングランナー本体31を用いてもよい。図5(a)に示す変形例においては、リングランナー本体31は、側面視において、中央部が最も張り出すように湾曲する4辺を有している。
図5(b)に示すように、挿通孔35の中心軸方向におけるリングランナー本体31の厚みT1は、下部3Aに向かう程大きく形成されている。リングランナー本体31の下部3Aの厚みT1aは、上部3Bの厚みT1bよりも大きく形成されている(T1a>T1b)。換言すると、レール長手方向に沿った縦断面視で、下部3Aにおいて取付孔33aを除く部位の縦断面積は、上部3Bの縦断面積よりも大きく形成されている。リングランナー本体31は、取付孔33aを含む下部3A側(下半部)に重心を有している。本変形例によっても、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、図6(a)に示す四角環状のリングランナー本体31を用いてもよい。図6(a)に示す変形例においては、リングランナー本体31は、側面視において、直線状に延びる4辺を有している。
図6(b)に示すように、挿通孔35の中心軸方向におけるリングランナー本体31の厚みT1は、上部3Bから下側に向かう程小さくなり、中央よりもやや上側が最も小さい薄厚部3Cとなっている。また、リングランナー本体31の厚みT1は、薄厚部3Cから下側に向かう程大きくなり、下部3Aが最も大きくなっている。すなわち、下部3Aの厚みT1a、上部3Bの厚みT1b及び薄厚部3Cの厚みT1cは、T1a>T1b>T1cの関係になっている。換言すると、レール長手方向に沿った縦断面視で、下部3Aにおいて取付孔33aを除く部位の縦断面積は、上部3Bの縦断面積よりも大きく形成されている。リングランナー本体31は、取付孔33aを含む下部3A側(下半部)に重心を有している。本変形例によっても、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、本実施形態では、リングランナー3がカーテン取付部32を備え、カーテン取付部32にドレープカーテンCのカーテンフックを掛ける構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、カーテン取付部32を省略し、リングランナー本体31にカーテンフックを直接掛ける構成にしてもよい。
100 カーテンレール装置
C ドレープカーテン(カーテン)
1 カーテンレール
3 リングランナー
3A 下部
3B 上部
3C 薄厚部
31 リングランナー本体
32 カーテン取付部
33a 取付孔
35 挿通孔
T(T1,T2,T3) 厚み

Claims (4)

  1. カーテンレールが挿通される挿通孔を有する環状のリングランナーであって、
    前記挿通孔の中心軸方向における前記リングランナーの厚みは、上部よりも下部が大きく形成されていることを特徴とするリングランナー。
  2. 前記挿通孔の中心軸方向における前記リングランナーの厚みは、下部に向かう程大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリングランナー。
  3. 環状のリングランナー本体と、
    前記リングランナー本体の下部に取り付けられ、カーテンが取り付けられるカーテン取付部と、を備え、
    前記リングランナー本体の下部には、前記カーテン取付部が取り付けられる取付孔が形成されており、
    前記リングランナー本体は、前記取付孔を含む下半部に重心を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリングランナー。
  4. 前記カーテン取付部は、前記取付孔にスナップフィット係合することを特徴とする請求項3に記載のリングランナー。
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