JP2016086581A - Dc/dcコンバータおよびパワーコンディショナ - Google Patents
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Abstract
【課題】トランスを小型化し、かつ、シンプルな構成で低コストで製作できるDC/DCコンバータを提供することを通じて、小型で安価なパワーコンディショナを提供する。
【解決手段】DC/DCコンバータ1と、3レベルインバータ2を備えたパワーコンディショナにおいて、DC/DCコンバータ1が、発電部Vdcから供給される直流電力を、スイッチング素子SW1〜SW4でスイッチングして2基の絶縁トランスT1,T2に供給する。そして、2基の絶縁トランスT1,T2の出力を、それぞれダイオードD1〜D4で整流して、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4とに供給することで、DCリンクコンデンサC3,C4を均等に充電して、3レベルインバータの入力電圧とする。
【選択図】図1
【解決手段】DC/DCコンバータ1と、3レベルインバータ2を備えたパワーコンディショナにおいて、DC/DCコンバータ1が、発電部Vdcから供給される直流電力を、スイッチング素子SW1〜SW4でスイッチングして2基の絶縁トランスT1,T2に供給する。そして、2基の絶縁トランスT1,T2の出力を、それぞれダイオードD1〜D4で整流して、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4とに供給することで、DCリンクコンデンサC3,C4を均等に充電して、3レベルインバータの入力電圧とする。
【選択図】図1
Description
この発明はDC/DCコンバータおよびパワーコンディショナに関し、より詳細には、マルチレベルインバータに直流電力を供給するDC/DCコンバータと、マルチレベルインバータを備えたパワーコンディショナに関する。
近年、太陽光発電装置や燃料電池発電装置などの直流発電装置(発電部)を備えた発電システムが提供されている。この種の発電システムは、発電部が直流電力を発電することから、発電された電力を商用電源などの電力系統に連系させる場合には、直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナ(電力変換装置)が用いられている。
このようなパワーコンディショナにおいて、交流電力の生成にはインバータが用いられるが、このインバータとして、最近では、3レベルインバータなどのマルチレベルインバータが採用されるようになっている。
ところで、パワーコンディショナのインバータとして、3レベルインバータを用いる場合、インバータの入力側に設けられるDC/DCコンバータの出力電圧を精度よく2分割する必要があり、上部電圧と下部電圧をそれぞれ定電圧制御する必要がある。
そのため、従来のパワーコンディショナでは、DC/DCコンバータの絶縁トランスの2次巻線にセンタータップを設け、このセンタータップを、直列接続されたDCリンクコンデンサの中間の接続点に接続する構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような従来の構成には以下のような問題があり、その改善が望まれていた。
(1)DC/DCコンバータの絶縁トランスにセンタータップを設ける構成では、絶縁トランスが1基で構成されることから、トランスが大型化してしまい、絶縁トランスを基板に実装するのが困難になるという問題があった。
すなわち、近年、パワーコンディショナが収容される筐体の小型化が図られているが、絶縁トランスを1基で構成すると、トランスに流れる電流が多くなることからトランスが大型化し、トランスを収容するスペースを確保するのが難しかった。また、トランスが大型になると、振動対策上不利になるとともに、トランスの固定を別途考慮する必要が生じるため、この点でも筐体の小型化を困難にしていた。
(2)また、絶縁トランスにセンタータップを設ける構成では、電流および電圧共振を行う場合、2次巻線の特性を揃える必要があり、トランスの構造が複雑化し、コストアップを招くという問題もあった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、トランスを小型化し、かつ、シンプルな構成で低コストで製作できるDC/DCコンバータを提供することを通じて、小型で安価なパワーコンディショナを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載のDC/DCコンバータは、ブリッジ型にスイッチング素子を配列してなるスイッチング部でスイッチングされた交流電力を絶縁トランスで昇圧して、整流・平滑するDC/DCコンバータにおいて、上記スイッチング部の後段に、2次巻線が直列に接続された2基の絶縁トランスを設け、この絶縁トランスの後段に、それぞれ整流回路と平滑コンデンサとを備えさせ、上記平滑コンデンサ同士を直列接続するとともに、その接続点を上記絶縁トランスの2次巻線同士の接続点と接続することによって出力側の中間電位点を構成することを特徴とする。
そして、請求項2に記載のDC/DCコンバータは、請求項1に記載のDC/DCコンバータにおいて、上記2基の絶縁トランスの1次巻線は、上記スイッチング部に並列に接続されていることを特徴とする。
本発明に係るDC/DCコンバータによれば、ブリッジ型コンバータを構成する絶縁トランスが2基で構成されるので、絶縁トランスを1基で構成する場合に比して、絶縁トランスに流れる電流が少なくなり、絶縁トランスを小型化することができる。しかも、各絶縁トランスは、センタータップが不要であるため、回路構成がシンプルになり安価に製造することができる。
また、本発明の請求項3に記載のパワーコンディショナは、請求項1または2に記載のDC/DCコンバータの後段に3レベルインバータを備えてなり、この3レベルインバータの中性線が上記DCリンク部の中間電位点に接続されていることを特徴とする。
そして、請求項4に記載のパワーコンディショナは、請求項3に記載のパワーコンディショナにおいて、上記3レベルインバータは、中性点クランプ方式またはアドバンスド中性点クランプ方式で構成されていることを特徴とする。
本発明に係るパワーコンディショナによれば、DC/DCコンバータを小型、かつ、安価に製造できるので、小型かつ安価なパワーコンディショナを提供することができる。
本発明によれば、絶縁トランスを小型化し、かつ、シンプルな構成で低コストで製作可能なDC/DCコンバータを提供することができる。そのため、パワーコンディショナを小型かつ安価に提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
実施形態1
図1は、本発明に係るパワーコンディショナの概略構成を示している。
この図1に示すパワーコンディショナは、太陽光発電装置や燃料電池発電装置などの直流の発電部Vdcの出力電力を、商用電源などの交流の電力系統Vacに連系させるための電力変換装置であって、DC/DCコンバータ1と、3レベルインバータ2と、フィルタ部3と、制御部4とを主要部として備えている。
実施形態1
図1は、本発明に係るパワーコンディショナの概略構成を示している。
この図1に示すパワーコンディショナは、太陽光発電装置や燃料電池発電装置などの直流の発電部Vdcの出力電力を、商用電源などの交流の電力系統Vacに連系させるための電力変換装置であって、DC/DCコンバータ1と、3レベルインバータ2と、フィルタ部3と、制御部4とを主要部として備えている。
DC/DCコンバータ1は、絶縁型のDC/DCコンバータで構成されており、発電部Vdcの出力電圧を所定の電圧に昇圧して、後段の3レベルインバータ2に供給するように構成されている。このDC/DCコンバータ1は、FETなどの半導体素子で構成される4基のスイッチング素子SW1〜SW4と、2基の共振コンデンサC1,C2と、2基の絶縁トランスT1,T2と、4基の整流素子D1〜D4と、2基の平滑コンデンサ(DCリンクコンデンサ)C3,C4とを主要部として備えており、フルブリッジ型のコンバータ回路を構成している。
具体的には、スイッチング素子(スイッチング部)SW1〜SW4は、直列接続されたスイッチング素子SW1,SW2と、直列接続されたスイッチング素子SW3,SW4とで構成されており、発電部Vdcの正極がスイッチング素子S1,SW3のドレインに共通接続され、発電部Vdcの負極がスイッチング素子SW2,SW4のソースに共通接続されている。なお、各スイッチング素子SW1〜SW4のドレイン・ソース間には、それぞれ逆並列ダイオードが接続されている。
そして、スイッチング素子SW1のソースとスイッチング素子SW2のドレインとの接続点と、スイッチング素子SW3のソースとスイッチング素子SW4のドレインとの接続点とには、絶縁トランスT1,T2の1次巻線が並列に接続されている。なお、絶縁トランスT1,T2の1次側巻線には、それぞれ共振コンデンサC1またはC2が直列に接続されている。
絶縁トランスT1,T2は、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3および下部電圧用のDCリンクコンデンサC4に電圧を分割して供給するための変圧器であって、スイッチング素子SW1〜SW4の後段に配置されている。これら絶縁トランスT1,T2には、電気的特性が同じトランス(具体的には、巻数比が同じトランス)が用いられている。たとえば、絶縁トランスT1として巻数比が1.14倍のトランスを用いる場合、絶縁トランスT2にも巻数比が1.14倍のトランスが用いられる。
そして、絶縁トランスT1,T2の2次巻線は直列に接続され(図示例では、トランスT1,T2のB点とC点が接続され)、この2次巻線の接続点が、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4の接続点に接続されている。
整流素子D1〜D4は、絶縁トランスT1,T2の2次巻線の出力を整流する整流回路(ダイオードブリッジ回路)を構成しており、このダイオードブリッジ回路では、ダイオードD1のアノードとダイオードD2のカソードの接続点が絶縁トランスT2のD点に、ダイオードD3のアノードとダイオードD4のカソードの接続点が絶縁トランスT1のA点に、それぞれ接続されている。
そして、ダイオードD1,D3のカソードが上部電圧用のDCリンクコンデンサC3の正極に、ダイオードD2,D4のアノードが下部電圧用のDCリンクコンデンサC4の負極側に接続されている。
平滑コンデンサC3,C4は、ダイオードブリッジ回路で整流された電圧を平滑する電解コンデンサであって、これらの平滑コンデンサC3,C4は、3レベルインバータ2とのDCリンクを構成するDCリンクコンデンサとしても機能するようになっている。つまり、平滑コンデンサC3が上部電圧用のDCリンクコンデンサを構成し、平滑コンデンサC4が下部電圧用のDCリンクコンデンサを構成している。
具体的には、平滑コンデンサC3,C4は、電気的特性が同じコンデンサ(具体的には、同じ静電容量のコンデンサ)で構成されており、平滑コンデンサC3の負極と平滑コンデンサC4の正極とが直列接続されている。そして、上述したように、平滑コンデンサC3の正極にダイオードD1,D3のカソードが、平滑コンデンサC4の負極にダイオードD2,D4のアノードがそれぞれ接続されるとともに、平滑コンデンサC3,C4の接続点に、絶縁トランスT1,T2の2次巻線の接続点が接続されている。
本発明では、DC/DCコンバータ1がこのような構成を備えることにより、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4には、均等に電圧が充電され、DC/DCコンバータ1の出力側からは均等に分割された2つの電圧が出力される。
すなわち、発電部Vdcから直流電力が供給され、スイッチング素子SW1〜SW4がスイッチング動作を開始すると、それに伴って、絶縁トランスT1,T2の1次巻線側がスイッチングされる。そして、このスイッチングにより、絶縁トランスT1,T2の2次巻線側に同じ電圧の交流電力が発生し、この交流電力がダイオードブリッジ回路に供給され、ダイオードブリッジ回路で整流されて、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4とに供給される。
たとえば、絶縁トランスT1,T2の巻数比が1.14倍、発電部Vdcからの入力電圧がDC140Vとすると、絶縁トランスT1,T2の2次巻線側にはそれぞれ159.6Vの交流電圧が発生し、この電圧によって、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4とがそれぞれ充電される。つまり、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4の全体では319VのDCリンク電圧が発生し、各DCリンクコンデンサC3,C4はそれぞれ均等に(それぞれ159.6V)に充電される。また、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4が均等に充電されるので、その接続点は、DCリンク部(出力側)の中間電位点を構成する。
3レベルインバータ2は、絶縁型DC/DCコンバータ1から出力される直流電力を所定の交流電力に変換してフィルタ部3に供給するインバータ回路で構成されている。本実施形態では、この3レベルインバータ2は、直流電源の中間電位点に中性線が結線されるNPC(Neutral-Point-Clamped:中性点クランプ)方式のインバータ回路で構成されている。
この3レベルインバータ2は、ドレイン・ソース間にダイオードが逆並列接続された8基のFETからなるスイッチング素子SW5〜SW12と、4基のダイオードD5〜D8とで構成されており、その中性線が、上述したDC/DCコンバータ1の上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4との接続点(中間電位点)に接続されている。
具体的には、3レベルインバータ2は、スイッチング素子SW5〜SW8を直列接続してなる第1素子群と、スイッチング素子SW9〜SW12を直列接続してなる第2素子群とを有しており、スイッチング素子SW5,SW9のドレインが上部電圧用のDCリンクコンデンサC3の正極側に共通接続されるとともに、スイッチング素子SW8,SW12のソースが下部電圧用のDCリンクコンデンサC4の負極側に共通接続されている。
そして、スイッチング素子SW5,SW6の接続点と、スイッチング素子SW9,SW10の接続点が、ダイオードD5またはD7を介して中性線と接続され、さらに、スイッチング素子SW7,SW8の接続点と、スイッチング素子SW11,SW12の接続点が、ダイオードD6またはD8を介して中性線と接続されている。
そして、スイッチング素子SW10,SW11の接続点と、スイッチング素子SW6,SW7の接続点とから交流出力が取り出されるようになっている。
フィルタ部3は、3レベルインバータ2から出力される交流電力から高周波ノイズを除去するためのフィルタ回路であって、このフィルタ部3は、2基のリアクトルL1,L2と、コンデンサC5とで構成された公知のLCフィルタで構成されている。
制御部4は、DC/DCコンバータ1および3レベルインバータ2の動作を制御する制御装置であって、この制御部4によって、DC/DCコンバータ1のスイッチング素子SW1〜SW4および3レベルインバータ2のスイッチング素子SW5〜SW12のスイッチング動作が制御されるようになっている。すなわち、この制御部4には、これらスイッチング素子SW1〜SW4,SW5〜SW12のドライバ回路(図示せず)が備えられている。
しかして、このように構成されたパワーコンディショナでは、発電部Vdcの発電中、制御部4がDC/DCコンバータ1および3レベルインバータ2を動作させることによって、フィルタ部3から電力系統Vacに連系可能な交流電力が出力される。
このように、本発明に係るパワーコンディショナでは、DC/DCコンバータ1の絶縁トランスとして2基の絶縁トランスT1,T2を用いるので、絶縁トランスを1基で構成した場合に比べて、絶縁トランスT1,T2の小型化を図ることができ、基板への実装時の低背化を図ることが容易にできる。また、絶縁トランスT1,T2の小型化に伴って、基板への取り付けも容易となり、振動対策上も有利なDC/DCコンバータを提供することができる。
また、絶縁トランスT1,T2は、センタータップを必要としないので、回路構成を簡素化することができ、安価にパワーコンディショナを製造することができる。
実施形態2
次に、本発明の第2の実施形態を図2に基づいて説明する。
図2に示すパワーコンディショナは、3レベルインバータ2の回路構成を改変したものであって、その他の構成は、上述した実施形態1に示すパワーコンディショナと共通する。したがって、構成が共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態を図2に基づいて説明する。
図2に示すパワーコンディショナは、3レベルインバータ2の回路構成を改変したものであって、その他の構成は、上述した実施形態1に示すパワーコンディショナと共通する。したがって、構成が共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
この図2に示すパワーコンディショナは、3レベルインバータ2として、A−NPC(Advanced-NPC:アドバンスド中性点クランプ)方式のインバータ回路を用いている。
具体的には、本実施形態の3レベルインバータ2は、ドレイン・ソース間にダイオードが逆並列接続された8基のEETからなるスイッチング素子SW13〜SW20で構成されている。
すなわち、スイッチング素子SW13,SW14を直列接続してなる第1素子群と、スイッチング素子SW15,SW16を直列接続してなる第2素子群とを有しており、スイッチング素子SW13,SW15のドレインが上部電圧用のDCリンクコンデンサC3の正極側に共通接続されるとともに、スイッチング素子SW14,SW16のソースが下部電圧用のDCリンクコンデンサC4の負極側に共通接続されている。
そして、スイッチング素子SW15のソースとスイッチング素子SW16のドレインの接続点、およびスイッチング素子SW13のソースとスイッチング素子SW14のドレインの接続点が、スイッチング素子SW17,SW18の直列回路またはスイッチング素子SW19,SW20の直列回路を介して、上部電圧用のDCリンクコンデンサC3と下部電圧用のDCリンクコンデンサC4との接続点(中間電位点)に接続されている。すなわち、本実施形態においても、DC/DCコンバータ1の出力側の中間電位点は、3レベルインバータ2の中性線に接続されている。
そして、スイッチング素子SW15,SW16の接続点と、スイッチング素子SW13,SW14の接続点とから交流出力が取り出され、フィルタ部3に供給される。
しかして、このように構成された本実施形態のパワーコンディショナにおいても、上述した実施形態1のパワーコンディショナと同様に、発電部Vdcの発電中、制御部4がDC/DCコンバータ1および3レベルインバータ2を動作させることによって、フィルタ部3から電力系統Vacに連系可能な交流電力が出力される。
そして、本実施形態のパワーコンディショナでは、DC/DCコンバータ1の構成が実施形態1に示すDC/DCコンバータ1と同じ構成であるので、絶縁トランスT1,T2の小型化ならびに基板への実装時の低背化を図ることができる。また、絶縁トランスT1,T2の小型化に伴って、基板への取り付けも容易となり、振動対策上も有利になる。また、絶縁トランスT1,T2は、センタータップを必要とせず、回路構成を簡素化でき、安価にパワーコンディショナを製造することができる。
実施形態3
次に、本発明の第3の実施形態を図3に基づいて説明する。
図3に示すパワーコンディショナは、3レベルインバータ2に代えて5レベルインバータ2’を採用している。そして、5レベルインバータ2’を採用したことに伴って、DC/DCコンバータ1は、スイッチング素子SW1〜SW4から後段の構成を改変している。なお、その他の構成(具体的には、フィルタ部3および制御部4)の構成は、上述した実施形態1と共通するので、構成が共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態を図3に基づいて説明する。
図3に示すパワーコンディショナは、3レベルインバータ2に代えて5レベルインバータ2’を採用している。そして、5レベルインバータ2’を採用したことに伴って、DC/DCコンバータ1は、スイッチング素子SW1〜SW4から後段の構成を改変している。なお、その他の構成(具体的には、フィルタ部3および制御部4)の構成は、上述した実施形態1と共通するので、構成が共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に示すDC/DCコンバータ1’は、スイッチング素子SW1〜SW4より後段の回路を1組追加している。すなわち、実施形態1に示すDC/DCコンバータ1に対して、2基の共振コンデンサ11,12と、2基の絶縁トランスT11,T12と、4基の整流素子D11〜D14と、2基の平滑コンデンサ(DCリンクコンデンサ)C13,C14とを追加している。
そして、追加された絶縁トランスT11,T12の1次巻線を、スイッチング素子SW1のソースとスイッチング素子SW2のドレインとの接続点と、スイッチング素子SW3のソースとスイッチング素子SW4のドレインとの接続点とに並列に接続するとともに、直列接続された平滑コンデンサC13,C14を平滑コンデンサC3,C4に直列に接続して、平滑コンデンサC3,C4,C13,C14でDCリンク部を構成している。
そして、絶縁トランスT11,T12の2次巻線同士の接続点を、DCリンクコンデンサC13,C14の接続点に接続している。なお、DCリンクコンデンサC13,C14を追加接続したことにより、DCリンクコンデンサC4とC13の接続点が、DC/DCコンバータ1’の出力全体の中間電位点を構成する。つまり、本実施形態に示すDC/DCコンバータ1’では、DCリンクコンデンサC3とC4の接続点、DCリンクコンデンサC4とC13の接続点、および、DCリンクコンデンサC13とC14の接続点の3か所が5レベルインバータ2’の中性線に接続される。
5レベルインバータ2’は、NPC方式の5レベルインバータ回路であって、ドレイン・ソース間にダイオードが逆並列接続されたFETからなるスイッチング素子SW21〜SW36と、ダイオードD20〜D31で構成されている。なお、この5レベルインバータ2’の構成は公知であるので詳細な説明は省略するが、この5レベルインバータ2’の中性線は、DCリンクコンデンサC3とC4の接続点、DCリンクコンデンサC4とC13の接続点、および、DCリンクコンデンサC13とC14の接続点にそれぞれ接続されている。
このように、DC/DCコンバータ回路1のスイッチング素子SW1〜SW4より後段の回路を追加することで、インバータ回路に3レベル以上のマルチレベルインバータを採用することができる。なお、本実施形態では、5レベルインバータ2’としてNPC方式のインバータ回路を示したが、A−NPC方式のインバータ回路にも適用可能である。
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。
たとえば、上述した実施形態では、DC/DCコンバータ1における絶縁トランスT1,T2の1次巻線を並列に接続した場合を示したが、発電部Vdcからの入力電圧の値によっては、絶縁トランスT1,T2の1次巻線を直列に接続するように構成してもよい。
また、上述した実施形態では、DC/DCコンバータ1としてフルブリッジ型のコンバータ回路を用いたが、DC/DCコンバータ1には、ブリッジ型のコンバータが用いられればよく、ハーフブリッジ型のコンバータ回路を用いることも可能である。
さらに、上述した実施形態では、スイッチング素子SW1〜SW20などにFETを用いる構成を示したが、IGBTなどの他の半導体素子を用いることも可能である。
また、上述した実施形態では、インバータ回路として、3レベルインバータ2を用いた場合と、5レベルインバータ2’を用いた場合を示したが、インバータ回路には、5レベル以上のマルチレベルインバータを採用することも可能である。なお、インバータ回路のレベル数を5レベル以上にする場合、それに伴って、DC/DCコンバータの絶縁トランス、ダイオードブリッジ回路および平滑コンデンサ(DCリンクコンデンサ)の数は、インバータ回路のレベル数に応じて増加する。
1,1’ DC/DCコンバータ
2 3レベルインバータ
2’ 5レベルインバータ
3 フィルタ部
4 制御部
Vdc 発電部
Vac 電力系統
SW1〜SW36 スイッチング素子
D1〜D8,D11,D12,D20〜D31 ダイオード
C1〜C4,C13,C14 コンデンサ
L1,L2 リアクトル
2 3レベルインバータ
2’ 5レベルインバータ
3 フィルタ部
4 制御部
Vdc 発電部
Vac 電力系統
SW1〜SW36 スイッチング素子
D1〜D8,D11,D12,D20〜D31 ダイオード
C1〜C4,C13,C14 コンデンサ
L1,L2 リアクトル
Claims (4)
- ブリッジ型にスイッチング素子を配列してなるスイッチング部でスイッチングされた交流電力を絶縁トランスで昇圧して、整流・平滑するDC/DCコンバータにおいて、
前記スイッチング部の後段に、2次巻線が直列に接続された2基の絶縁トランスを設け、この絶縁トランスの後段に、それぞれ整流回路と平滑コンデンサとを備えさせ、
前記平滑コンデンサ同士を直列接続するとともに、その接続点を前記絶縁トランスの2次巻線同士の接続点と接続することによって出力側の中間電位点を構成する
ことを特徴とするDC/DCコンバータ。 - 前記2基の絶縁トランスの1次巻線は、前記スイッチング部に並列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のDC/DCコンバータ。
- 請求項1または2に記載のDC/DCコンバータの後段に3レベルインバータを備えてなり、この3レベルインバータの中性線が前記DCリンク部の中間電位点に接続されていることを特徴とするパワーコンディショナ。
- 前記3レベルインバータは、中性点クランプ方式またはアドバンスド中性点クランプ方式で構成されていることを特徴とする請求項3に記載のパワーコンディショナ。
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2014
- 2014-10-28 JP JP2014219128A patent/JP2016086581A/ja active Pending
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