JP2016086134A - ヒートシンク、ヒートシンク一体型パワーモジュールおよびそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱効率の高いヒートシンクを得る。
【解決手段】 フィンベース2は、第1の面20a上に複数の溝と前記溝に沿って形成された第1の突起21と第1の面20aの外周部に形成された第2の突起22とを有し、放熱フィン3は、第1の突起21を放熱フィン3の外周部に押し付けることによりフィンベース2に固定され、同様に導風パネル4は、第1の面20aの外周部に装着され、前記第2の突起22を導風パネル4の一面に押し付けることによりフィンベース2に固定されるように構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】 フィンベース2は、第1の面20a上に複数の溝と前記溝に沿って形成された第1の突起21と第1の面20aの外周部に形成された第2の突起22とを有し、放熱フィン3は、第1の突起21を放熱フィン3の外周部に押し付けることによりフィンベース2に固定され、同様に導風パネル4は、第1の面20aの外周部に装着され、前記第2の突起22を導風パネル4の一面に押し付けることによりフィンベース2に固定されるように構成した。
【選択図】 図1
Description
この発明は、パワーモジュール等の冷却に適した空冷式のヒートシンク、このヒートシンクとパワーモジュール部とを一体化したヒートシンク一体型パワーモジュール、およびそれらの製造方法に関する。
従来の空冷式のヒートシンクは、複数の放熱フィンと放熱フィン支持基盤とにより構成される。放熱フィン支持基盤の一面には、平行に複数のフィン溝が形成され、さらにフィン溝の周辺に突起が形成されている。放熱フィンは、突起を塑性変形し放熱フィンに押し付けることにより、放熱フィン支持基盤に固定される。なお、このようなヒートシンクは、放熱フィン支持基盤のもう一面を介して、半導体デバイス、パワーモジュール等の発熱素子に実装される。
発熱素子から発生した熱は、放熱フィン支持基盤に伝わり、さらに放熱フィンに伝わる。放熱フィンの表面積は、放熱フィン支持基盤に比べ大きく設計されているので、発熱素子から発生した熱は、放熱フィンから空間へ効率的に放熱される。よって、発熱素子は、冷却されて低い温度状態に維持され、半導体デバイスが、高温状態になることによって発生する誤作動または故障を防止することができる。
なお、放熱フィンの長さを放熱フィン支持基盤の幅より長くし、放熱フィンの端部を放熱フィン支持基盤の外周からはみ出すように配し、放熱フィンの表面積を大きくすることで、ヒートシンクの放熱効率が向上する場合がある(例えば、特許文献1)。
発熱素子から発生した熱は、放熱フィン支持基盤に伝わり、さらに放熱フィンに伝わる。放熱フィンの表面積は、放熱フィン支持基盤に比べ大きく設計されているので、発熱素子から発生した熱は、放熱フィンから空間へ効率的に放熱される。よって、発熱素子は、冷却されて低い温度状態に維持され、半導体デバイスが、高温状態になることによって発生する誤作動または故障を防止することができる。
なお、放熱フィンの長さを放熱フィン支持基盤の幅より長くし、放熱フィンの端部を放熱フィン支持基盤の外周からはみ出すように配し、放熱フィンの表面積を大きくすることで、ヒートシンクの放熱効率が向上する場合がある(例えば、特許文献1)。
また、このようなヒートシンクに強制的に風を送り冷却するため、冷却用ファンが用いられる場合がある。隣り合う放熱フィンの間に風が流れる風道と、適量の風量とを確保することにより、効率的に発熱素子を冷却することができる。
従来のヒートシンクでは、放熱フィンの端部を放熱フィン支持基盤の外周からはみ出すように配した場合であっても、放熱フィンの外周部で風が拡散してしまい適度な風量が得られないため、のヒートシンクの放熱効率が、向上しない場合がある。
この発明は、前述のような課題を解決するためになされたもので、風導パネルを放熱フィン支持基盤(フィンベース)に備えることによって、風の拡散が抑制されるため、放熱フィンに適量な風量を確保され、ヒートシンクの放熱効率が、高くなるように構成したものである。
この発明のヒートシンクは、熱を放熱する板状の放熱フィンと、この放熱フィンに風を導く導風パネルと、第1の面に放熱フィンと導風パネルとを装着するフィンベースとで構成され、フィンベースは、第1の面上に複数のフィン溝とフィン溝に沿って形成された第1の突起と第1の面の外周部に形成された第2の突起とを有する。
さらに、放熱フィンは、第1の面のフィン溝に装着され、第1の突起を放熱フィンの外周部に押し付けることによりフィンベースに固定され、同様に導風パネルは、第1の面の外周部に装着され、第2の突起を導風パネルに押し付けることによりフィンベースに固定されることを特徴とする。
さらに、放熱フィンは、第1の面のフィン溝に装着され、第1の突起を放熱フィンの外周部に押し付けることによりフィンベースに固定され、同様に導風パネルは、第1の面の外周部に装着され、第2の突起を導風パネルに押し付けることによりフィンベースに固定されることを特徴とする。
この発明によれば、導風パネルによって風の拡散が抑制され、放熱効率の高いヒートシンクを得ることができる。同様に、放熱効率の高いヒートシンク一体化パワーモジュールを得ることができる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係るヒートシンクとその製造方法について説明する。図1は、本実施の形態1に係るヒートシンクの構造を示す平面図であり、図2は、図1の矢印C方向からのヒートシンクの側面図である。なお、図3は、図1に示す破線A−A間のヒートシンク断面図であり、図4は、図1に示す破線B−B間のヒートシンク断面図である。
この発明の実施の形態1に係るヒートシンクとその製造方法について説明する。図1は、本実施の形態1に係るヒートシンクの構造を示す平面図であり、図2は、図1の矢印C方向からのヒートシンクの側面図である。なお、図3は、図1に示す破線A−A間のヒートシンク断面図であり、図4は、図1に示す破線B−B間のヒートシンク断面図である。
図1から図4を参照して、本実施の形態1に係るヒートシンクの構造を説明する。
図1および図2を参照して、ヒートシンク1は、フィンベース2、放熱フィン3、および導風パネル4とで構成される。フィンベース2の第1の面20aには、放熱フィン3が装着され、後述するフィン溝23が形成される領域の周りの領域、言い換えるとフィンベース2の第1の面20aの外周部に導風パネル4が装着される。なお、ヒートシンク1は、フィンベース2の第2の面20bを介して、半導体デバイス、パワーモジュール等の発熱体(図示せず)に実装される。フィンベース2の第2の面20bと発熱体の間には、熱伝導性グリスを介して、熱伝導性を良好にすることがある。
図1および図2を参照して、ヒートシンク1は、フィンベース2、放熱フィン3、および導風パネル4とで構成される。フィンベース2の第1の面20aには、放熱フィン3が装着され、後述するフィン溝23が形成される領域の周りの領域、言い換えるとフィンベース2の第1の面20aの外周部に導風パネル4が装着される。なお、ヒートシンク1は、フィンベース2の第2の面20bを介して、半導体デバイス、パワーモジュール等の発熱体(図示せず)に実装される。フィンベース2の第2の面20bと発熱体の間には、熱伝導性グリスを介して、熱伝導性を良好にすることがある。
図3を参照して、フィンベース2の第1の面20aには、複数の突起付き溝ブロック部24が形成され、第1の面20aの端側の突起付き溝ブロック部24に隣接して、突起無し溝ブロック部25が形成される。なお、溝底部26とこの溝底部26を挟み隣接する2基の突起付き溝ブロック部24とで、フィン溝23が構成される。また、第1の面20aの端側では、溝底部26とこの溝底部26を挟み突起付き溝ブロック部24と突起無し溝ブロック部25とで、フィン溝23が構成される。突起付き溝ブロック部24には、第1の突起21が、フィン溝23に沿って形成される。放熱フィン3は、フィン溝23に挿入され、第1の突起21を放熱フィン3の端部に押し付けることにより、フィンベース2に固定される。
図4を参照して、フィンベース2の第1の面20aの外周部には、第2の突起22が形成される。導風パネル4には、第2の突起22を取り付けるための固定用穴41が形成される。第2の突起22を固定用穴41に通し、第2の突起22を導風パネル4に押し付けることにより、導風パネル4はフィンベース2に固定される。
つぎに、導風パネル4の有る場合と導風パネル4の無い場合とを比較し、導風パネル4の効果を説明する。
図5は、導風パネル4がある場合であり、図2に示す本実施の形態1に係るヒートシンクの側面図に、放熱フィン3の間を流れる風の流れを重ねて示す。図6は、導風パネル4がない場合であり、図5と同様に風の流れを重ねて示す。
図5は、導風パネル4がある場合であり、図2に示す本実施の形態1に係るヒートシンクの側面図に、放熱フィン3の間を流れる風の流れを重ねて示す。図6は、導風パネル4がない場合であり、図5と同様に風の流れを重ねて示す。
図5を参照して、矢印D1は、冷却ファンなどからの風の流れを示し、放熱フィン3の間を流れる風は、直線的な風の流れを形成する。よって、放熱フィン3の表面上のどの個所においても風量は大きく変わらず、冷却ファンなどからの風を有効に発熱体の冷却に活用することができる。
一方、図6を参照して、矢印D2は、矢印D1と同様に冷却ファンなどからの風の流れを示し、導風パネル4がないために、放熱フィン3の間を流れる風の一部は、放熱フィン3の外周部から矢印D1と異なる方向に拡散する風の流れを形成する。このため、放熱フィン3の外周部において風量が減少し、冷却ファンなどからの風を有効に発熱体の冷却に活用することが難しくなる。
よって、導風パネル4をフィンベース2に設けることにより、冷却ファンなどからの風を有効に発熱体の冷却に活用できるので、放熱効率の高いヒートシンクを得ることができる。
一方、図6を参照して、矢印D2は、矢印D1と同様に冷却ファンなどからの風の流れを示し、導風パネル4がないために、放熱フィン3の間を流れる風の一部は、放熱フィン3の外周部から矢印D1と異なる方向に拡散する風の流れを形成する。このため、放熱フィン3の外周部において風量が減少し、冷却ファンなどからの風を有効に発熱体の冷却に活用することが難しくなる。
よって、導風パネル4をフィンベース2に設けることにより、冷却ファンなどからの風を有効に発熱体の冷却に活用できるので、放熱効率の高いヒートシンクを得ることができる。
つぎに、本実施の形態1に係るヒートシンクの構成部品と製造方法とを説明する。図7から図11は、本実施の形態1に係るヒートシンクの製造工程前の構成部品を示す図であり、図12から図19は、本実施の形態1に係るヒートシンクの製造工程を示す図である。
図7から図11を参照して、本実施の形態1に係るヒートシンクの構成部品を説明する。図7は、製造工程前のフィンベース2の平面図を示す。なお、図7中の破線A−A間および破線B−B間は、図1に示す破線A−A間および破線B−B間とそれぞれ同一位置を示す。図8は、図7に示す破線A−A間のフィンベース2の断面図であり、図9は、図7に示す破線B−B間のフィンベース2の断面図である。図中において、第1の突起21は、放熱フィン3に押し付けられる前の状態を示し、第2の突起22は、導風パネル4に押し付けられる前の状態を示す。
フィンベース2は、アルミニュウムあるいはアルミニュウム合金などの金属を材料に、一般的な加工方法である機械加工、ダイキャスト加工、鋳造加工、あるいは押出加工により成形される。本実施の形態1のフィンベース2の場合、加工精度を要する部位である突起付き溝ブロック部24、第1の突起21、突起無し溝ブロック部25、および第2の突起22が、第1の面にのみに形成されるので、フィンベース2を容易に加工することができる。
図10は、製造工程前の導風パネル4の平面図を示し導風パネル4の一面の外周部には、第2の突起22を貫通させる固定用穴41が形成されている。また、図11は、製造工程前の放熱フィン3の側面図を示す。
導風パネル4および放熱フィン3は、金属板を材料に、一般的な加工方法であるプレス加工により成形されるので、安価で作製することができる。
導風パネル4および放熱フィン3は、金属板を材料に、一般的な加工方法であるプレス加工により成形されるので、安価で作製することができる。
図12から図19を参照して、本実施の形態1に係るヒートシンク製造工程を説明する。
図12および図13を参照して、ヒートシンクの製造工程を説明する。はじめに、導風パネル載置工程を実行し、導風パネル4をフィンベース2上の取り付け位置に載せ置く。図12は、導風パネル載置工程を実行後の平面図を示し、図13は、図12に示す破線B−B間の断面図である。
フィンベース2の第2の突起22は、導風パネル4の固定用穴41に通され、導風パネル4は、フィンベース2の第1の面20aの外周部の上に載せ置かれる。
図12および図13を参照して、ヒートシンクの製造工程を説明する。はじめに、導風パネル載置工程を実行し、導風パネル4をフィンベース2上の取り付け位置に載せ置く。図12は、導風パネル載置工程を実行後の平面図を示し、図13は、図12に示す破線B−B間の断面図である。
フィンベース2の第2の突起22は、導風パネル4の固定用穴41に通され、導風パネル4は、フィンベース2の第1の面20aの外周部の上に載せ置かれる。
図14および図15を参照して、つぎのヒートシンクの製造工程を説明する。導風パネルかしめ工程を実行し、導風パネル4をフィンベース2に固定する。図14は、導風パネルかしめ工程中の図12に示す破線B−B間の断面図である。かしめ加工具51を用いて、第2の突起22の上から圧力を加えることにより、第2の突起22を塑性変形し、第2の突起22は導風パネル4に押し付けられる。図15は、導風パネルかしめ工程後の断面を破線B−B間の断面図を示す。第2の突起22を変形することで、第2の突起22を導風パネル4に押し付け、導風パネル4は、フィンベース2に固定される。
図16および図17を参照して、つぎのヒートシンクの製造工程を説明する。放熱フィン載置工程を実行し、放熱フィン3をフィンベース2上の取り付け位置に載せ置く。図16は、放熱フィン載置工程を実行後の平面図を示し、図17は、図16に示す破線A−A間の断面図である。放熱フィン3の端部が、フィン溝23上に配するように、放熱フィン3は、フィンベース2上に載せ置かれる。
図18および図19を参照して、つぎのヒートシンクの製造工程を説明する。放熱フィンかしめ工程を実行し、放熱フィン3をフィンベース2に固定する。図18は、放熱フィンかしめ工程中の図16に示す破線A−A間の断面図である。かしめ加工具52を用いて、第1の突起21の上から圧力を加えることにより、第1の突起21を塑性変形し、放熱フィン3に押し付ける。図19は、放熱フィンかしめ工程後の図16に示す破線A−A間の断面図である。第1の突起21を変形することで、第1の突起21を放熱フィン3に押し付け、放熱フィン3は、フィンベース2に固定される。なお、図19は、図3と同一状態を示し、本実施の形態1に係るヒートシンクの完成した状態である。
このように本実施の形態1に係るヒートシンク1においては、導風パネル4をフィンベース2の第1の面の外周部に設けることにより、冷却ファンなどからの風を放熱フィンの表面に導き、この風を有効に発熱体の冷却に活用できるので、放熱効率の高いヒートシンクを得ることができる。
また、第1の突起を塑性変形し放熱フィン3をフィンベース2に固定し、第2の突起を塑性変形し導風パネルをフィンベース2に固定するので、複雑な製造工程は必要とせず、単純な製造工程により、ヒートシンクを製造することができる。
なお、第1の突起と第2の突起とが、フィンベース2の第1の面20aのみに形成されているので、前述した工程である導風パネル載置工程、導風パネルかしめ工程、放熱フィン載置工程、および放熱フィンかしめ工程が、フィンベース2の第1の面20aの上からのみ施されるので、製造工程中において、フィンベース2の向きを変えることや移載することが少なくなるので、ヒートシンクの製造時間を短時間化し、製造コストを削減することができる。
また、上述した製造方法では、導風パネル載置工程、導風パネルかしめ工程、放熱フィン載置工程、さらに放熱フィンかしめ工程の順に実行したが、導風パネル載置工程の実行後に導風パネルかしめ工程を実行し、放熱フィン載置工程の実行後にフィンかしめ工程を実行すれば、他の工程の順は入れ替えても良い。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るヒートシンクとその製造方法について説明する。実施の形態1では、2基の導風パネル4を用意し、各々の導風パネル4をフィンベース2の第1の面20aの対向する外周部上に固定する構造および製造工程を説明した。本実施の形態2では、開口部を有する導風パネル4bを1基用意し、フィンベース2bの第1の面20a上に、導風パネル4bを固定する構造および製造工程を示す。
本実施の形態2では、導風パネル載置工程において、1度に対向するフィンベース2の第1の面20a上に導風パネル4bを載せ置くことができる。そのため、導風パネル載置工程を簡略化することができ、実施の形態1の場合に比べ、ヒートシンクの製造時間を短時間化し、製造コストを削減することができる。
この発明の実施の形態2に係るヒートシンクとその製造方法について説明する。実施の形態1では、2基の導風パネル4を用意し、各々の導風パネル4をフィンベース2の第1の面20aの対向する外周部上に固定する構造および製造工程を説明した。本実施の形態2では、開口部を有する導風パネル4bを1基用意し、フィンベース2bの第1の面20a上に、導風パネル4bを固定する構造および製造工程を示す。
本実施の形態2では、導風パネル載置工程において、1度に対向するフィンベース2の第1の面20a上に導風パネル4bを載せ置くことができる。そのため、導風パネル載置工程を簡略化することができ、実施の形態1の場合に比べ、ヒートシンクの製造時間を短時間化し、製造コストを削減することができる。
図20から図37を用いて、本実施の形態2に係るヒートシンクの構造、構成部品および製造方法を説明する。図中において、同一番号あるいは同一符号は、実施の形態1に示す構成要素と同一品あるは同等品であるので、その詳細な説明は省略する。
まず、本実施の形態2に係るヒートシンクの構造および構成部品について説明する。図20は、ヒートシンクの構造を示す平面図であり、図21は、図20に示す破線A−A間の断面図である。なお、図22から図24は、ヒートシンクの製造工程前の構成部品を示す図であり、図22は、製造工程前のフィンベース2bの平面図であり、図23は、図22に示す破線A−A間のフィンベース2bの断面図である。また、図24は、製造工程前の導風パネル4bの平面図を示す。
図22および図23を参照して、フィンベース2bは、実施の形態1のフィンベース2とは異なり、第2の突起22bを破線A−A間に示す断面の端部に有する。
図24を参照して、導風パネル4bは、実施の形態1に示す導風パネル4と形状が異なり、開口42が形成される。
図24を参照して、導風パネル4bは、実施の形態1に示す導風パネル4と形状が異なり、開口42が形成される。
図20および図21を参照して、第2の突起22bを変形することで、第2の突起22bを導風パネル4bに押し付け、導風パネル4bは、フィンベース2bに固定される。
つぎに、本実施の形態2に係るヒートシンクの製造方法を説明する。図25から図30は、本実施の形態2に係るヒートシンクの製造方法の工程を示す図である。
図25および図26を参照して、ヒートシンクの製造工程を説明する。導風パネル載置工程を実行し、導風パネル4bをフィンベース2b上の取り付け位置に載せ置く。図25は、導風パネル載置工程を実行後の平面図を示し、図26は、図25に示す破線A−A間の断面図である。図中において、導風パネル4bの内周部を、フィンベース2bの第1の面20aの外周部に接するように載せ置く。実施の形態1においては、2基の導風パネル4をフィンベース2に載せ置くが、本実施の形態2では、1基の導風パネル4bをフィンベース2b上に載せ置くのみである。なお、導風パネル4bの内周部をフィンベース2bの第1の面20aの外周部で支えることにより、導風パネル4bとフィンベース2bとの重心位置が、ほぼ重なった状態になるため、導風パネル4bをフィンベース2b上に補助冶具を用いることなく安定して載せ置くことができる。よって、導風パネル載置工程を短時間で実行することができるので、製造コストを削減することができる。
図27および図28を参照して、つぎのヒートシンクの製造工程を説明する。導風パネルかしめ工程を実行し、導風パネル4bをフィンベース2b上に固定する。図27は、導風パネルかしめ工程中の図25に示す破線A−A間の断面図である。かしめ加工具51bを用いて、第2の突起22bの上から圧力を加えることにより、第2の突起22bを塑性変形し、導風パネル4bに押し付ける。図28は、導風パネルかしめ工程後の図25に示す断面を破線A−A間の断面図を示す。第2の突起22bを変形することで、第2の突起22を導風パネル4bに押し付けられ、導風パネル4bは、フィンベース2bに固定される。
図29を参照して、つぎのヒートシンクの製造工程を説明する。まず、放熱フィン載置工程を実行し、放熱フィン3をフィンベース2bの第1の面20a上の取り付け位置に載せ置く。図29は、放熱フィン載置工程中の図25に示す破線A−A間の断面図である。放熱フィン3の端部が、フィン溝23に載せ置かれる。
図30を参照して、つぎのヒートシンクの製造工程を説明する。放熱フィンかしめ工程を実行し、放熱フィン3をフィンベース2bに固定する。図30は、放熱フィンかしめ工程中の図25に示す断面図である。かしめ加工具52bを用いて、第1の突起21の上から圧力を加えることにより、第1の突起21を塑性変形し、放熱フィン3に押し付ける。放熱フィンかしめ工程後は、図21と同様な形状となり、放熱フィン3は、フィンベース2bに固定され、本実施の形態2に係るヒートシンク1は完成する。
また、上述した製造方法では、導風パネル載置工程、導風パネルかしめ工程、放熱フィン載置工程、さらに放熱フィンかしめ工程の順に実行したが、導風パネル載置工程の実行後に導風パネルかしめ工程を実行し、放熱フィン載置工程の実行後にフィンかしめ工程を実行すれば、他の工程の順は入れ替えても良い。
つぎに、本実施の形態2に係るヒートシンクの前述した製造方法とは別の製造方法を説明する。図31から図33は、前述した製造方法とは、別の本実施の形態2に係るヒートシンクの製造方法の工程を示す図である。
図31を参照して、ヒートシンクの製造工程を説明する。導風パネル載置工程を実行し、導風パネル4bをフィンベース2b上の取り付け位置に載せ置く。図31は、図25に示す破線A−A間の断面図であり、図26と同様な状態を示す。
図32を参照して、つぎのヒートシンクの製造工程を説明する。放熱フィン載置工程を実行し、放熱フィン3をフィンベース2b上の取り付け位置に載せ置く。図32は、放熱フィン載置工程中の図25に示す破線A−A間の断面図である。図中において、放熱フィン3の端部が、フィン溝23に載せ置かれる。
図33を参照して、つぎのヒートシンクの製造工程を説明する。導風パネル放熱フィン同時かしめ工程を実行し、導風パネル4bと放熱フィン3とをフィンベース2bに固定する。図33は、導風パネル放熱フィン同時かしめ工程中の図25に示す破線A−A間の断面図である。かしめ加工具53を用いて、第1の突起21と第2の突起22bとに上から圧力を加えることにより、第1の突起21と第2の突起22bとを塑性変形し、第1の突起21を放熱フィン3に押し付け、突起22bを導風パネル4bに押し付ける。導風パネル放熱フィン同時かしめ工程後は、図21と同様な形状となり、第1の突起21と第2の突起22bとは、フィンベース2bに固定されヒートシンクは完成する。
また、上述した製造方法では、導風パネル載置工程、放熱フィン載置工程、さらに導風パネル放熱フィン同時かしめ工程の順に実行したが、導風パネル載置工程と放熱フィン載置工程との順は入れ替えても良い。
以上の工程により、ヒートシンクが完成する。この製造方法によれば、導風パネル放熱フィン同時かしめ工程により、同時に放熱フィン3と導風パネル4bとを、フィンベース2bに固定することができるので、工程を簡略化し、製造コストを削減することができる。
つぎに、前述した本実施の形態2に係るヒートシンクの構造に基づき、ヒートシンク1の性能を評価した結果について説明する。
放熱フィン3の厚さを0.6mmとし、隣り合う突起付き溝ブロック部24との間の距離および隣り合う突起付き溝ブロック部と突起無し溝ブロック部25の間の距離を0.8mmとし、風道方向の放熱フィン3の長さを同方向のフィンベース2bの2倍とし、風道パネル4bが有る場合と無い場合との放熱効率を評価した。その結果、風道パネル4bが有る場合の方が、放熱効率は高かった。
放熱フィン3の厚さを0.6mmとし、隣り合う突起付き溝ブロック部24との間の距離および隣り合う突起付き溝ブロック部と突起無し溝ブロック部25の間の距離を0.8mmとし、風道方向の放熱フィン3の長さを同方向のフィンベース2bの2倍とし、風道パネル4bが有る場合と無い場合との放熱効率を評価した。その結果、風道パネル4bが有る場合の方が、放熱効率は高かった。
また、同様に放熱フィン3の厚さを1.0mmとし、隣り合う突起付き溝ブロック部24との間の距離および隣り合う突起付き溝ブロック部と突起無し溝ブロック部25の間の距離を1.2mmとし、風道方向の放熱フィン3の長さを同方向のフィンベース2bの2倍とし、風道パネル4bが有る場合と無い場合との放熱効率を評価した。その結果、風道パネル4bが有る場合の方が、同一発熱体の温度上昇率が低かった。
以上の結果より、風道パネル4bは、効果的にヒートシンク1の放熱効率を向上させていると判断できる。
以上の結果より、風道パネル4bは、効果的にヒートシンク1の放熱効率を向上させていると判断できる。
つぎに、図34および図35を参照して、ヒートシンクの製造コストをさらに削減するヒートシンクについて説明する。図34は、製造工程前のフィンベース2cの断面図であり、図35は、製造工程を完了し、完成後のヒートシンクの断面図である。前述した図23に示すフィンベース2bでは、突起付き溝ブロック部24は複数形成され、突起無し溝ブロック部25は、突起付き溝ブロック部24が形成された領域の端部にのみに形成される。
一方、図34に示すフィンベース2cにおいて、第1の面20a上に突起付き溝ブロック部24と突起無し溝ブロック部25とは、交互に配される。前述した図21のヒートシンクの場合の放熱フィン3の数が、フィンベース2cの場合と同じであるなら、フィンベース2cの第1の突起21の数は、概ね半数となる。よって、このフィンベース2cを用いて、ヒートシンクを製造する際、放熱フィンかしめ工程または導風パネル放熱フィン同時かしめ工程において、第1の突起21を塑性変形させるのに必要なプレス荷重を半減させることができる。このため、工程時間が短時間化し、さらに冶具・生産設備の小型化を図り、製造コストを削減することができる。なお、完成後のヒートシック1は、図35に示すように、第1の突起21が、放熱フィン3に押し付けられ、放熱フィン3は、突起無し溝ブロック部25の側面、すなわちフィン溝の側壁に固定される。
さらに、図36および図37を参照して、ヒートシンクの放熱効率を向上するヒートシンクについて説明する。図36は、製造工程前のフィンベース2dの断面図であり、図37は、製造工程を完了し、完成後のヒートシンクの断面図である。前述した図23に示すフィンベース2bでは、第2の面20bから溝底部26までの高さと、第2の面20bから導風パネル4bが固定される第1の面20aの外周部までの高さとは変わらない。一方、図36に示すフィンベース2dでは、第2の面20bから溝底部26までの高さH1と、第2の面20bから導風パネル4bが固定される第1の面20aの外周部27までの高さH2とは、高さH1の方が高く設定される。望ましくは、高さH1と高さH2との差分は、導風パネル4bの厚さより大きく設定する。
これにより、放熱フィン3の端部と溝底部26の距離を短くすることができる。言い換えると放熱フィン3をフィン溝23に深く差しこむことができる。
これにより、放熱フィン3の端部と溝底部26の距離を短くすることができる。言い換えると放熱フィン3をフィン溝23に深く差しこむことができる。
図37は、放熱フィンかしめ工程または導風パネル放熱フィン同時かしめ工程を実行後のフィンベース2dの断面図である。放熱フィン3は、フィン溝23に深く差しこまれるので、放熱フィン3の端部と第1の突起21との接触面積および放熱フィン3の端部と突起無し溝ブロック部25の側面との接触面積を大きくできる。よって、放熱フィン3とフィンベース2dとの熱伝導率が向上しヒートシンクの放熱効率が向上する。また、放熱フィン3とフィンベース2dとの接続強度を大きくすることもできる。
また、フィンベース2cのように第1の面20a上に突起付き溝ブロック部24と突起無し溝ブロック部25とを交互に配され、さらに、フィンベース2dのように、高さH2より高さH1の方が高く設定されるフィンベースを用いることにより、工程時間が短時間化し、冶具・生産設備の小型化を図り、製造コストを削減することができ、放熱効率が向上したヒートシンクを得ることができる。
このように、本実施の形態2に係るヒートシンクにおいては、導風パネルをフィンベースの第1の面の外周部に設けることにより、冷却ファンなどからの風を放熱フィンの表面に導き、この風を有効に発熱体の冷却に活用できるので、放熱効率の高いヒートシンクを得ることができる。
それに加え、開口を有する導風パネルは1基のみであるので、導風パネル載置工程を簡略化することができる。また、導風パネル放熱フィン同時かしめ工程により、同時に放熱フィン3と導風パネル4bとを、フィンベース2bに固定することができるので、さらに、工程を簡略化することができる。
また、突起付き溝ブロック部24と突起無し溝ブロック部25とを交互に配した場合、工程時間が短時間化し、冶具・生産設備の小型化を図ることができ、フィンベース2dのように、高さH2より高さH1の方が高く設定した場合は、放熱効率が向上したヒートシンクを得ることができる。
さらに、フィンベース2cのように第1の面20a上に突起付き溝ブロック部24と突起無し溝ブロック部25とを交互に配され、さらに、フィンベース2dのように、高さH2より高さH1の方が高く設定されるフィンベースを用いることにより、工程時間が短時間化し、冶具・生産設備の小型化を図り、製造コストを削減することができ、放熱効率が向上したヒートシンクを得ることができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係るヒートシンクとその製造方法について説明する。本実施の形態3に係るヒートシンク1は、実施の形態1および実施の形態2の機能に加え、ヒートシンクを発熱体に実装するための機能および装置内に固定する機能を有する。
本実施の形態3に係るヒートシンク1を図38から図41を用いて説明する。図中において、同一番号あるいは同一符号は、実施の形態1および実施形態2に示す構成要素と同一品あるは同等品であるので、その詳細な説明は省略する。
この発明の実施の形態3に係るヒートシンクとその製造方法について説明する。本実施の形態3に係るヒートシンク1は、実施の形態1および実施の形態2の機能に加え、ヒートシンクを発熱体に実装するための機能および装置内に固定する機能を有する。
本実施の形態3に係るヒートシンク1を図38から図41を用いて説明する。図中において、同一番号あるいは同一符号は、実施の形態1および実施形態2に示す構成要素と同一品あるは同等品であるので、その詳細な説明は省略する。
図38は、この発明の実施の形態3に係るヒートシンクの構造を示す平面図であり、導風パネル4cの外周部に取り付け穴43が設けられる。図39は、ヒートシンク1をパワーモジュールなどの発熱体6に取り付けた状態の断面図で、ヒートシンク1は、図38の破線E−E間の断面を示す。ネジ61を取り付け穴43に通して発熱体6に締め付けて、ヒートシンク1と発熱体6とを固定する。ヒートシンク1の第2の面20bと発熱体6とが、圧力が加わった状態で密着するので熱導電性が高くなり、そのため、ヒートシンク1の放熱効率は向上する。
図40は、ヒートシンク1を固定部材62に取り付けた実施の形態を示す。ネジ61を取り付け穴43に通して固定部材62に締め付けて、ヒートシンク1と固定部材62とを固定する。導風パネル4cと固定部材62が、圧力が加わった状態で密着するので、振動やゆれに対し、高い耐性を有する。
つぎに、図41は、固定部材62に干渉防止材63に取り付けた実施の形態を示す。図40と同様に、ネジ61を取り付け穴43に通して固定部材62に締め付けて、ヒートシンク1と固定部材62とを固定する。干渉防止材63の間に、放熱フィン3の端部が配するように設計され、振動およびゆれによる放熱フィン3同士の接触を防止する効果がある。
つぎに、図41は、固定部材62に干渉防止材63に取り付けた実施の形態を示す。図40と同様に、ネジ61を取り付け穴43に通して固定部材62に締め付けて、ヒートシンク1と固定部材62とを固定する。干渉防止材63の間に、放熱フィン3の端部が配するように設計され、振動およびゆれによる放熱フィン3同士の接触を防止する効果がある。
また、取り付け穴43を接地配線との接続にも活用することができるので、フィンベース2b、導風パネル4cを導体で構成する場合、取り付け穴43を介して、フィンベース2b、導風パネル4cを接地することにより、ノイズ対策を図ることができる。なお、発熱体6のヒートシンク1の第2の面20bと接する面が接地されている場合、ヒートシンク1と発熱体6とは、圧力が加わった状態で密着することにより、低抵抗となるので、さらにノイズ対策を図ることができる。
なお、導風パネル4cを、金型を用いたプレス加工により成形すれば、取り付け穴43を作製しても、製造コストの増加を招くことがない。
なお、導風パネル4cを、金型を用いたプレス加工により成形すれば、取り付け穴43を作製しても、製造コストの増加を招くことがない。
また、前述したヒートシンク1には、実施の形態2に示すフィンベース2bを用いて説明したが、実施の形態1および実施の形態2のいずれのヒートシンク1の形態でも同様な効果をえることができる。
実施の形態4.
実施の形態1から実施の形態3においては、本発明に係るヒートシンクについて説明した。本実施の形態4では、ヒートシンクとパワーモジュール部とを一体化したヒートシンク一体型パワーモジュールについて説明する。
実施の形態1から実施の形態3においては、本発明に係るヒートシンクについて説明した。本実施の形態4では、ヒートシンクとパワーモジュール部とを一体化したヒートシンク一体型パワーモジュールについて説明する。
図42は、本実施の形態4に係わるヒートシンク一体型パワーモジュール7の断面図である。図中において、同一番号あるいは同一符号は、実施の形態1から実施の形態3に示す構成要素と同一品あるは同等品であるので、その詳細な説明は省略する。
制御基板71は、電力用半導体素子72に動作信号を入力し、電力用半導体素子72の動作を制御する。リードフレーム73は、電力用半導体素子72と外部の機器とを接続する。なお、リードフレーム73および電力用半導体素子72は、絶縁シート74を介することにより第2面20bとは電気的に絶縁される。さらに、制御基板71、電力用半導体素子72、および絶縁シート74は、一体的にモールド樹脂75で封止される。
なお、制御基板71、電力用半導体素子72、リードフレーム73、および絶縁シート74は、パワーモジュール部70を構成する。
なお、制御基板71、電力用半導体素子72、リードフレーム73、および絶縁シート74は、パワーモジュール部70を構成する。
ヒートシンク一体型パワーモジュール7においては、ヒートシンク1とパワーモジュールの間に熱伝導性グリスを介して接続するのに比べ、ヒートシンク1とパワーモジュール部70の間熱伝導性が高くなるため、高い放熱効率を得ることができる。
なお、ヒートシンク1とパワーモジュールの間に熱伝導性グリスを介して接続する場合、パワーモジュールの使用中に熱伝導性グリスの成分であるフィラーと樹脂とが分離するブリードと呼ばれる現象やパワーモジュールの温度変化に伴にパワーモジュール底面の反りが変化することで、パワーモジュールとヒートシンク底面間の距離が変化し、グリスを押い出してしまうドライアウトと呼ばれる現象が発生することがある。このような現象によって接触熱抵抗が増加してしまう懸念がある。
一方、ヒートシンク一体型パワーモジュール7においては、ブリード現象とドライアウト現象とが、発生することはなく、ヒートシンク一体型パワーモジュール7は高い信頼性を備えることができる。
つぎに、本実施の形態4に係るヒートシンク一体型パワーモジュールの製造方法を説明する。
はじめに、パワーモジュール部搭載工程を実行する。フィンベース2bの第2面上に、制御基板71、電力用半導体素子72、リードフレーム73および絶縁シート74を搭載する。すなわち、パワーモジュール部70をフィンベース2bの第2面上に搭載する。
つぎに、モールド工程を実行する。パワーモジュール部70は、一体的にモールド樹脂75で封止される。なお、モールド工程には、金型を用いたコンプレッション成形法、トランスファー成形法およびインジェクション成形法が用いられ、これらの方法であれば、モールド樹脂75が、均等に成形されるために、後の工程の導風パネルかしめ工程、放熱フィンかしめ工程および導風パネル放熱フィン同時かしめ工程において、プレス荷重が局所的に作用して制御基板71、電力用半導体素子72を破壊する不具合を防止できる。
はじめに、パワーモジュール部搭載工程を実行する。フィンベース2bの第2面上に、制御基板71、電力用半導体素子72、リードフレーム73および絶縁シート74を搭載する。すなわち、パワーモジュール部70をフィンベース2bの第2面上に搭載する。
つぎに、モールド工程を実行する。パワーモジュール部70は、一体的にモールド樹脂75で封止される。なお、モールド工程には、金型を用いたコンプレッション成形法、トランスファー成形法およびインジェクション成形法が用いられ、これらの方法であれば、モールド樹脂75が、均等に成形されるために、後の工程の導風パネルかしめ工程、放熱フィンかしめ工程および導風パネル放熱フィン同時かしめ工程において、プレス荷重が局所的に作用して制御基板71、電力用半導体素子72を破壊する不具合を防止できる。
つぎに、実施の形態1および実施の形態2に示すいずれかの製造工程を順次実行し、ヒートシンク一体型パワーモジュール7が完成する。
なお、パワーモジュール部70の構成は、前述した構成である必要がなく、例えば、制御基板71を含まなくてもよい。
また、前述したヒートシンク1には、実施の形態2のフィンベース2bした形態を用いて説明したが、実施の形態1から実施の形態3のいずれのヒートシンク1の形態でも同様な効果をえることができる。
実施の形態1から実施の形態4においては、ヒートシンクおよびヒートシンク一体型パワーモジュールの構造および製造方法について説明した。ヒートシンクの部材であるフィンベース、放熱フィン、および導風パネルには、一般的に金属が用いられ、特にアルミニュムあるいはアルミニュム合金等が用いられる。なお、フィンベースには、塑性加工が可能で、熱伝導性を有するものであれば、金属でなくても良い。
また、放熱フィンは、熱伝導性を有するものであれば、金属でなくても良い。なお、導風パネルに、熱伝導性を有する材質を用いれば、導風パネルから発熱体の熱を放熱し、ヒートシンクの放熱効率が向上する効果がる。なお、放熱フィンは、ヒートシンクと固定部材とを固定する場合、亜鉛メッキ鋼板、SUSなどの十分な強度を有する金属であることが望ましい場合がある。
また、放熱フィンは、熱伝導性を有するものであれば、金属でなくても良い。なお、導風パネルに、熱伝導性を有する材質を用いれば、導風パネルから発熱体の熱を放熱し、ヒートシンクの放熱効率が向上する効果がる。なお、放熱フィンは、ヒートシンクと固定部材とを固定する場合、亜鉛メッキ鋼板、SUSなどの十分な強度を有する金属であることが望ましい場合がある。
また、実施の形態1から実施の形態4においては、放熱フィン3が、フィンベースの幅よりはみ出した構造のヒートシンクについて説明した。すなわち、放熱フィン3の長さがフィンベースの幅より長い場合について説明したが、導風パネルの外周が、放熱フィン3よりはみ出した構造であれば、放熱フィン3の間を流れる風は、図5に示すように直線的な流れを形成するため、放熱効率の高いヒートシンクを得ることができる。
さらに、実施の形態1から形態4において、導風パネルにより放熱フィンと発熱体との風道が分けられ、発熱体の電極に風が直接あたるのを遮ることができる。よって、ほこりやゴミが、発熱体の電極に滞留し絶縁性を損なうのを防ぐことができる。また、ほこりやゴミによる汚損度が高い場合、電極間に大きな距離を必要とするが、この発明によれば、電極間に大きな距離を確保する必要がなくなり、パワーモジュールなどの発熱体を小型化できる効果がある。
さらに、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせた
り、各実施の形態を適宜変更、省略することが可能である。
り、各実施の形態を適宜変更、省略することが可能である。
1 ヒートシンク、2 2b 2c 2d フィンベース、3 放熱フィン、4 4b 4c 導風パネル、6 パワーモジュール、7 ヒートシンク一体型パワーモジュール、20a 第1の面、20b 第2の面、21 第1の突起、22 22b 第2の突起。
Claims (9)
- 熱を放熱する板状の放熱フィンと、
前記放熱フィンに風を導く導風パネルと、
第1の面に前記放熱フィンと前記導風パネルとを装着するフィンベースとを備え、
前記フィンベースは、前記第1の面にフィン溝と前記フィン溝に沿って形成された第1の突起と前記第1の面の外周部に形成された第2の突起を有し、
前記放熱フィンは、前記第1の面の前記フィン溝に装着され、前記第1の突起を前記放熱フィンの外周部に押し付けることにより前記フィンベースに固定され、
前記導風パネルは、前記第2の突起を前記導風パネルの一面に押し付けることにより前記フィンベースの前記第1の面の外周部に固定されることを特徴とするヒートシンク。 - 導風パネルは、開口を有し、前記開口に近接する一面の内周部に第2の突起を押し付けフィンベースの第1の面の外周部に固定されることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
- 導風パネルは、取り付け穴を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヒートシンク。
- フィンベースは、第1の面に対向する第2の面から溝底部までの厚さが、前記第2の面から前記第1の面の外周部までの厚さに比べ厚いことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のヒートシンク。
- 放熱フィンは、第1の突起を前記放熱フィンの一面に押し付けられ、対向する前記放熱フィンのもう一面は、フィン溝の側壁に固定されることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のヒートシンク。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載のヒートシンクと、
パワーモジュール部とを一体化したヒートシンク一体型パワーモジュール。 - 導風パネルをフィンベース上に載せ置く導風パネル載置工程と、
第2の突起を変形し前記フィンベースに前記導風パネルを固定する導風パネルかしめ工程と、
放熱フィンを前記フィンベース上に載せ置く放熱フィン載置工程と、
第1の突起を変形し前記放熱フィンを前記フィンベースに固定する放熱フィンかしめ工程とを備え、
前記導風パネル載置工程の実行後に前記導風パネルかしめ工程を実行し、
前記放熱フィン載置工程の実行後に前記放熱フィンかしめ工程を実行することを特徴とするヒートシンクの製造方法。 - 導風パネルをフィンベース上に載せ置く導風パネル載置工程と、
放熱フィンを前記フィンベース上に載せ置く放熱フィン載置工程と、
第2の突起を変形し前記導風パネルを前記フィンベースに固定し第1の突起を変形し前記放熱フィンを前記フィンベースに固定する導風パネル放熱フィン同時かしめ工程とを備え、
前記導風パネル載置工程と前記放熱フィン載置工程との実行後に前記導風パネル放熱フィン同時かしめ工程が実行することを特徴とするヒートシンクの製造方法。 - パワーモジュール部をフィンベースの第2の面に搭載するパワーモジュール部載置工程と、
前記パワーモジュール部を封止するモールド工程と、
請求項7または請求項8に記載のヒートシンクの製造方法とを順に備えることを特徴とするヒートシンク一体型パワーモジュールの製造方法。
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JP (1) | JP2016086134A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019163600A1 (ja) * | 2018-02-23 | 2019-08-29 | 三菱電機株式会社 | ヒートシンク及びパワーモジュール並びにそれらの製造方法 |
CN118168356A (zh) * | 2024-05-14 | 2024-06-11 | 浙江浙能航天氢能技术有限公司 | 一种翅片面积可变型空温式汽化器及其翅片调节方法 |
-
2014
- 2014-10-29 JP JP2014219801A patent/JP2016086134A/ja active Pending
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CN118168356A (zh) * | 2024-05-14 | 2024-06-11 | 浙江浙能航天氢能技术有限公司 | 一种翅片面积可变型空温式汽化器及其翅片调节方法 |
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