JP2016085687A - プログラムインストールコスト算出装置、プログラムインストール装置及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】プログラムのインストール作業によってインストール先のコンピュータの運用に影響を与えることなく、プログラム管理用サーバがプログラムを自動的にインストールするために必要な情報を取得する技術を提供する。
【解決手段】プログラムインストールコスト算出装置50は、プログラムのサイズに基づき、プログラムをマルチコアコンピュータにインストールするために要する所要時間を測定するインストール時間測定部51と、プログラムの種類に基づき、プログラムをマルチコアコンピュータにインストールするために使用されるマルチコアコンピュータのプロセッサにおける所要コア数を判定するコア数判定部52と、測定された所要時間と所要コア数とに基づき、プログラムをマルチコアコンピュータにインストールするために要するコストを算出するコスト算出部53と、を有する。
【選択図】図3
【解決手段】プログラムインストールコスト算出装置50は、プログラムのサイズに基づき、プログラムをマルチコアコンピュータにインストールするために要する所要時間を測定するインストール時間測定部51と、プログラムの種類に基づき、プログラムをマルチコアコンピュータにインストールするために使用されるマルチコアコンピュータのプロセッサにおける所要コア数を判定するコア数判定部52と、測定された所要時間と所要コア数とに基づき、プログラムをマルチコアコンピュータにインストールするために要するコストを算出するコスト算出部53と、を有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、コンピュータシステムにおけるプログラムインストール処理に関する。
通常、パーソナルコンピュータ(PC)やサーバなどのコンピュータにおいて使用されるオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムは、当該オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを提供したベンダやメーカから適宜配信される修正プログラム、更新プログラム、パッチなどのプログラムをインストールすることによって、最新状態に維持される。
このようなプログラムのインストール処理に関して、個人用のコンピュータについては、プログラムがネットワークを介し配信されると、ユーザが手動によって又は自動的に当該プログラムをコンピュータにインストールする。一方、企業用のコンピュータについては、ネットワークを介し配信されたプログラムはプログラム管理用のサーバに格納され、当該サーバを介し各コンピュータにインストールされることが一般的である。典型的には、サーバ管理者が、営業時間外やコンピュータの使用負荷の小さい時間帯などを特定し、当該時間帯に一括してプログラムを各コンピュータにインストールする(例えば、Windows Server Update Services(WSUS)など)。
特開2010−245716
特開2013−200632
このようなプログラム管理用サーバによるプログラムインストール処理では、上述したように、サーバ管理者が各コンピュータの稼働状況を収集し、プロセッサの使用率の低い時間帯などを特定し、プログラムをインストールするのに適した時間帯に当該プログラムをコンピュータにインストールする。
しかしながら、多くの種類のプログラムがプログラム管理用サーバの管理下にあるコンピュータにおいて使用されている場合、プログラムの配信及び更新頻度は高くなり、また、プログラムインストール先のコンピュータも細分化されてくる。従って、サーバ管理者が上述したように手動によりインストールタイミングやインストール先のコンピュータを決定することは困難になってくる。
このような問題点を鑑み、本発明の課題は、プログラムのインストール作業によってインストール先のコンピュータの運用に影響を与えることなく、プログラム管理用サーバがプログラムを自動的にインストールするための技術を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、プログラムのサイズに基づき、前記プログラムをコンピュータにインストールするのに要する所要時間を測定するインストール時間測定部と、前記プログラムの種類に基づき、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに使用される前記コンピュータのプロセッサにおける所要コア数を判定するコア数判定部と、前記測定された所要時間と前記判定された所要コア数とに基づき、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに要するコストを算出するコスト算出部とを有するプログラムインストールコスト算出装置に関する。
本発明の他の態様は、プログラムをコンピュータにインストールするプログラムインストール装置であって、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするか判定するインストール判定部と、前記インストール判定部が前記プログラムを前記コンピュータにインストールすると判定すると、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするインストール実行部とを有し、前記インストール判定部は、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに要するコストと前記コンピュータの稼働状況との対比に基づき、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするか判定し、前記コストは、前記プログラムのサイズに基づき測定された前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに要する所要時間と、前記プログラムの種類に基づき判定された前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに使用される前記コンピュータのプロセッサにおける所要コア数とに基づき算出されるプログラムインストール装置に関する。
本発明によると、プログラムのインストール作業によってインストール先のコンピュータの運用に影響を与えることなく、プログラム管理用サーバによりプログラムを自動的にインストールすることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
以下の実施例では、コンピュータにプログラムをインストールするためのプログラム管理用サーバが開示される。後述される実施例を概略すると、インストール対象のプログラムが配信されると、プログラム管理用サーバは、当該プログラムをインストール先のコンピュータにインストール可能であるか、当該プログラムのインストールコストと当該コンピュータの稼働状況とに基づき判断する。当該プログラムのインストールコストは、当該プログラムをインストールするのに要する所要時間と、当該プログラムをインストールするのに使用されるコンピュータのプロセッサの所要コア数とに基づき算出される。他方、当該コンピュータの稼働状況は、当該コンピュータの経時的なプロセッサ使用率により導出される。プログラム管理用サーバは、経時的なプロセッサ使用率に基づきインストールコストを収容可能な期間を判定し、当該判定結果に基づきプログラムをインストールする。これにより、プログラム管理用サーバは、システム管理者が手動により操作することなくインストール先のコンピュータの運用に影響を与えない時間帯を特定し、当該時間帯にプログラムを自動的にインストールすることが可能になる。
まず、図1を参照して、本発明の一実施例によるコンピュータシステムを説明する。図1は、本発明の一実施例によるコンピュータシステムを示す概略図である。
図1に示されるように、コンピュータシステム10は、プログラム管理用サーバ100、コンピュータ200及びプログラム配信用サーバ300を有する。コンピュータシステム10では、コンピュータ200において使用されているオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなどの供給元の各ベンダが、各自のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムの修正プログラム、更新プログラム、パッチなどのプログラムをユーザに配信するためのプログラム配信用サーバ300を運用している。プログラム配信用サーバ300からネットワークを介しプログラムが配信されると、プログラム管理用サーバ100は、配信されたプログラムを格納し、プログラムのインストール処理による追加的な負荷によってコンピュータ200の運用に影響を与えることのないタイミングで配下のPCやサーバなどのコンピュータ200にインストールする。
プログラム管理用サーバ100は、後述されるプログラムをコンピュータ200にインストールするプログラムインストール装置として機能する。具体的には、インストール対象のプログラムがプログラム配信用サーバ300から配信されたことを検出すると、プログラム管理用サーバ100は、配信されたプログラムを格納し、後述されるようにプログラムのインストール処理による追加的な負荷によってコンピュータ200の運用に影響を与えることのないインストールタイミングを決定し、決定したインストールタイミングにおいて管理下のコンピュータ200にプログラムのインストールを開始させる。
典型的には、プログラム管理用サーバ100は、プログラムインストール装置によるインストール可否判定に用いられる後述されるプログラムインストールコスト算出装置の機能を内蔵してもよい。しかしながら、本発明はこれに限定されるものでなく、プログラムインストールコスト算出装置は、プログラム管理用サーバ100の外部サーバなどに設けられてもよく、この場合、プログラム管理用サーバ100は、当該外部サーバに通信接続され、当該外部サーバからインストール可否判定に用いる各種情報(インストールのためのコストなど)を取得してもよい。
図2に示されるように、プログラム管理用サーバ100は、バスBを介し相互接続されるドライブ装置101、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU(Central Processing Unit)104、インタフェース装置105及び通信装置106を有する。
プログラム管理用サーバ100における後述される各種機能及び処理を実現するプログラムを含む各種コンピュータプログラムは、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、フラッシュメモリなどの記録媒体107によって提供されてもよい。プログラムを記憶した記録媒体107がドライブ装置101にセットされると、プログラムが記録媒体107からドライブ装置101を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体107により行う必要はなく、ネットワークなどを介し何れかの外部装置からダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータなどを格納する。
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムやデータを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムやプログラムを実行するのに必要なパラメータなどの各種データに従って、後述されるようなプログラム管理用サーバ100の各種機能及び処理を実行する。インタフェース装置105は、ネットワーク又は外部装置に接続するための通信インタフェースとして用いられる。通信装置106は、コンピュータ200及びプログラム配信用サーバ300などの外部装置と通信するための各種通信処理を実行する。
しかしながら、プログラム管理用サーバ100は、上述したハードウェア構成に限定されるものでなく、他の何れか適切なハードウェア構成により実現されてもよい。
コンピュータ200は、プログラム管理用サーバ100を介しプログラム配信用サーバ300から配信されたプログラムをインストールする。コンピュータ200は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン、サーバなどであり、プロセッサ内に複数の処理ユニット(以降において「コア」として参照する)を備えた各種情報処理装置から構成される。
プログラム配信用サーバ300は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムの供給元の各ベンダ又はメーカにより運営され、当該オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに対する修正又は更新が必要になると、当該修正又は更新を実現するための修正プログラム更新プログラム、パッチなどのプログラムをネットワークに配信する。
次に、図3を参照して、本発明の一実施例によるプログラムインストールコスト算出装置を説明する。図3は、本発明の一実施例によるプログラムインストールコスト算出装置の構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、プログラムインストールコスト算出装置50は、インストール時間測定部51、コア数判定部52及びコスト算出部53を有する。
インストール時間測定部51は、プログラムのサイズに基づき、当該プログラムをコンピュータ200にインストールするのに要する所要時間を測定する。すなわち、プログラムをコンピュータ200にインストールするのに要する所要時間は、当該プログラムのサイズに依存することが経験的に認められている。ここで、当該所要時間は、プログラムをコンピュータ200にインストールするのに要する最大所要時間として設定されてもよい。
すなわち、一般的に、相対的にサイズの大きなプログラムをコンピュータ200にインストールするには相対的に長い処理時間を必要とし、相対的にサイズの小さなプログラムをコンピュータ200にインストールするのには相対的に短い処理時間で済むことが過去のインストール処理やシミュレーション等により判明している。このため、システム管理者は、プログラムのサイズと各サイズをコンピュータ200にインストールするのに必要とされる所要時間との間の対応関係を過去のインストール処理履歴やシミュレーション等により予め求めておき、プログラムインストールコスト算出装置50に格納する。インストール時間測定部51は、プログラム配信用サーバ300から配信されたコンピュータ200に対するインストール対象のプログラムを検出すると、検出したプログラムのサイズを判定し、当該対応関係を参照して当該プログラムのサイズに対応する所要時間を決定してもよい。
一実施例では、当該対応関係は、プログラムのサイズをいくつかのレベルにグループ化し、各レベルに対応する所要時間がテーブル形式などにより登録されてもよい。具体的には、プログラムのサイズxがx1(MB)未満である場合(x<x1)、当該サイズは「極めて軽い」レベルに分類され、プログラムのサイズxがx1(MB)以上であってx2(MB)未満である場合(x1≦x<x2)、当該サイズは「軽い」レベルに分類され、プログラムのサイズxがx2(MB)以上であってx3(MB)未満である場合(x2≦x<x3)、当該サイズは「中」レベルに分類され、プログラムのサイズxがx3(MB)以上であってx4(MB)未満である場合(x3≦x<x4)、当該サイズは「重い」レベルに分類され、プログラムのサイズxがx4(MB)以上である場合(x≧x4)、当該サイズは「極めて重い」レベルに分類されてもよい。このとき、各レベルに対して過去のインストール処理やシミュレーション等により求められたコンピュータ200に対する所要時間が関連付けされる。
コア数判定部52は、プログラムの種類に基づき、当該プログラムをコンピュータ200にインストールするのに使用されるコンピュータ200のプロセッサにおける所要コア数を判定する。すなわち、プログラムをコンピュータ200にインストールするのに使用される所要コア数は、当該プログラムの種類に依存することが経験的に認められている。具体的には、所要コア数は、当該プログラムに用いられるコマンドの種類(コピーなど)や当該プログラムのプログラム構造などに基づき判定できる。例えば、外部ファイルに対する入出力(I/O)アクセスが相対的に多いプログラム構造を有するプログラムは、相対的に多くのコアを使用する可能性があることが推察される。あるいは、パラレル処理が相対的に多いプログラム構造を有するプログラムもまた、相対的に多くのコアを使用する可能性があることが想到される。さらに、コピーコマンドが相対的に多いプログラム構造を有するプログラムもまた、相対的に多くのコアを使用することが知られている。また、所要コア数は、当該プログラムの供給元のベンダやメーカなどにより指定されていることもある。一実施例では、当該所要コア数は、プログラムをコンピュータ200にインストールするに使用されるコンピュータ200の最大所要コア数として設定されてもよい。
従って、システム管理者は、プログラムの種別と各種別のプログラムをコンピュータ200にインストールするのに使用されるコンピュータ200のプロセッサのコア数との対応関係を過去のインストール処理履歴やシミュレーション等により予め求めておき、プログラムインストールコスト算出装置50に格納する。コア数判定部52は、プログラム配信用サーバ300から配信されたコンピュータ200に対するインストール対象のプログラムを検出すると、検出したプログラムの種別を判定し、当該対応関係を参照して当該プログラムの種別に対応する所要コア数を決定してもよい。
一実施例では、当該対応関係は、所定のプログラム種別のそれぞれに対応するコンピュータ200のプロセッサのコア数がテーブル形式などにより登録されてもよい。具体的には、プログラム種別y1についてコア数c1が関連付けされ、プログラム種別y2についてコア数c2が関連付けされ、同様に、プログラム種別yiについてコア数ciが関連付けされてもよい。
なお、本発明は、所要時間や所要コア数に限定されることなく、プログラムをインストールするのに必要なコンピュータ200の計算リソースの使用量を示す何れかの指標が利用されてもよい。
コスト算出部53は、測定された所要時間と判定された所要コア数とに基づき、プログラムをコンピュータ200にインストールするのに要するコストを算出する。当該コストは、後述されるプログラムインストール装置100によるコンピュータ200にプログラムをインストールするか否かを判定するためのインストール判定に利用され、コンピュータ200のプロセッサ使用率などの稼働状況と比較される。後述するように、コンピュータ200の稼働状況は、例えば、時間軸上のプロセッサ使用率を示すプロセッサ使用率曲線などにより表すことができ、時点t1〜t2におけるプロセッサ使用量は、当該プロセッサ使用率曲線を区間t1〜t2について積分した積分値として定義することができる。このとき、プロセッサのフル稼働能力から当該積分値を差し引いたものがプロセッサの空き容量として利用可能である。
一実施例では、コスト算出部53により算出されるコストは、当該積分値と対比可能な何れかの数値として定義され、例えば、所要時間と所要コア数との積に所定の調整値を乗算することによって算出されてもよい。なお、当該調整値は、過去のインストール処理履歴やシミュレーション等により導出される所定の定数であってもよい。算出されたコストが空き容量より小さい区間t0〜txにおいては、当該プログラムのインストール処理は、コンピュータ200の動作に影響を与えることなく実施可能であると考えられる。
なお、上述した実施例では、1つのプログラムをコンピュータ200にインストールするケースについて説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、複数のプログラムをインストールするケースにも適用可能である。例えば、コスト算出部53は、インストール対象の複数のプログラムのそれぞれについてコストを算出し、算出したコストの合計値を複数のプログラムに対するコストとして利用してもよい。これらのプログラムは、コストの合計値を収容可能な期間において一括してインストールすることが可能になる。
他の実施例では、コスト算出部53は、コンピュータ200に対して相対的に負荷の低い所要コア数の少ないプログラムのコストの合計値と、相対的に負荷の高い所要コア数の少ないプログラムのコストの合計値とをそれぞれ算出してもよい。これにより、相対的に負荷の低いプログラムは、相対的に空き容量の少ない期間(例えば、平日の夜間など)においてもインストールすることが可能となり、プログラムを迅速に適用することができる。他方、相対的に負荷の高いプログラムは、相対的に空き容量の多い期間(例えば、休日など)にインストールすることになり、インストール処理の分散化を図ることが可能になる。
また、プログラムにインストール処理の緊急性を示す指標が付されている場合、コスト算出部53は、緊急性の高いプログラムのコストの合計値と、緊急性の低いプログラムのコストの合計値とをそれぞれ算出してもよい。これにより、緊急性の高いプログラムは、相対的に空き容量の少ない期間においてもインストールすることが可能となり、プログラムを迅速に適用することができる。他方、緊急性の低いプログラムは、相対的に空き容量の多い期間にインストールすることになり、緊急性に応じたインストール処理を実現することが可能になる。
コスト算出部53は、算出したコストをプログラム管理用サーバ100、すなわち、プログラムインストール装置100に提供する。なお、プログラムインストールコスト算出装置50は、プログラム管理用サーバ100、すなわち、プログラムインストール装置100に内蔵されてもよいし、あるいは、プログラムインストール装置100に通信接続された外部装置として実現されてもよい。
次に、図4を参照して、本発明の一実施例によるプログラムインストール装置を説明する。図4は、本発明の一実施例によるプログラムインストール装置の構成を示すブロック図である。
図4に示されるように、プログラムインストール装置100は、インストール判定部110及びインストール実行部120を有する。
インストール判定部110は、プログラムをコンピュータ200にインストールするか判定し、特に当該プログラムをコンピュータ200にインストールするのに要するコストとコンピュータ200の稼働状況との対比に基づき、当該プログラムをコンピュータ200にインストールするか判定する。一実施例では、当該コストは、プログラムインストールコスト算出装置50により提供され、すなわち、プログラムのサイズに基づき測定されたプログラムをコンピュータ200にインストールするのに要する所要時間と、プログラムの種類に基づき判定されたプログラムをコンピュータ200にインストールするのに使用されるコンピュータ200のプロセッサにおける所要コア数とに基づき算出される。
具体的には、インストール判定部110は、プログラムインストールコスト算出装置50から、インストール対象のプログラムをコンピュータ200にインストールするのに要するコストを取得する一方、比較対象となるコンピュータ200の稼働状況を判断する。上述したように、コンピュータ200の稼働状況は、例えば、コンピュータ200のプロセッサ使用率により表すことができる。この場合、インストール判定部110は、過去の所定の期間におけるコンピュータ200のプロセッサ使用率を示すプロセッサ使用率曲線を導出し、取得したコストを収容可能な期間t0〜txを特定してもよい。例えば、インストール判定部110は、プロセッサ使用率曲線の区間t0〜txにおける積分値がコスト以上となる期間t0〜txを検索してもよい。当該期間t0〜txが検出できた場合、インストール判定部110は、プログラムが当該期間t0〜txにおいてインストール可能であると判定し、インストール実行部120に当該判定結果を通知してもよい。他方、当該期間t0〜txが検出できなかった場合、インストール判定部110は、プログラムがインストール不可であると判定し、インストール実行部120に当該判定結果を通知してもよい。
一実施例では、インストール判定部110は、コンピュータ200のプロセッサの使用率の周波数特性に基づき稼働状況を決定してもよい。プロセッサ使用率は、時間に関して周期性があることが知られている。すなわち、1日や1週間などの単位期間によりプロセッサ使用率を表すことが可能である。また、当該単位期間においては、プロセッサ使用率が高い期間と低い期間とが存在する傾向があることが知られている。典型的には、1日のうち営業時間内はプロセッサ使用率は相対的に高くなり、営業時間外はプロセッサ使用率は相対的に低くなる傾向がある。また、1週間のうち平日はプロセッサ使用率は相対的に高くなり、週末はプロセッサ使用率は相対的に低くなる傾向がある。このようなプロセッサ使用率の周期性を鑑み、プロセッサ使用率を周波数解析することによって、インストール判定部110は、プロセッサ使用率のピーク期間を容易に特定することが可能となり、これにより、コンピュータ200の稼働状況を把握することが可能になる。このようにして、インストール判定部110は、過去のプロセッサ使用率の履歴に基づき将来のプロセッサ使用率を許容可能な精度により予測することが可能であり、上述したような過去のデータに基づくプロセッサ使用率曲線を用いて適切なインストール可否判定を行うことが可能である。
一実施例では、インストール判定部110は、プロセッサ使用率曲線の区間t0〜txにおける積分値がコストよりマージン値以上となる期間t0〜txを検索してもよい。すなわち、インストール可否判定に用いられるコストと積分値とは、一般に統計上の誤差を含むと考えられる。このため、推定される誤差に応じて設定されるマージン値が、インストール可否判定において考慮されてもよい。このようなマージン値を加えることによって、信頼性の高いインストール可否判定を行うことが可能になる。
インストール実行部120は、インストール判定部110がプログラムをコンピュータ200にインストールすると判定すると、当該プログラムをコンピュータ200にインストールする。具体的には、インストール判定部110によりプログラムが期間t0〜txにおいてコンピュータ200にインストール可能であると判定されると、インストール実行部120は、当該期間t0〜txにプログラムをインストールするようコンピュータ200に通知する。当該インストール通知を受信すると、コンピュータ200は、インストール実行部120から当該プログラムを受信し、インストール処理を起動する。他方、インストール判定部110によりプログラムがコンピュータ200にインストール不可であると判定されると、インストール実行部120は、システム管理者にその旨を通知してもよい。当該通知を受信すると、システム管理者は、例えば、インストール対象のプログラムのためのコンピュータ200のプロセッサの空き状況を確保するため、コンピュータ200において実行されているタスクを調整することが可能になる。
一実施例では、インストール実行部120は、プログラムをインストールしたコンピュータ200を適用済みコンピュータとして記憶してもよい。これにより、プログラムインストール装置100は、各コンピュータ200へのプログラム適用状況を把握することができる。
次に、図5を参照して、本発明の一実施例によるプログラムインストール処理を説明する。図5は、本発明の一実施例によるプログラムインストール処理を示すフロー図である。
図5に示されるように、ステップS101において、プログラムインストール装置100は、プログラム配信用サーバ300から配信されたインストール対象のプログラムを検出し、検出されたプログラムをプログラムインストールコスト算出装置50に通知する。
ステップS102において、プログラムインストールコスト算出装置50は、当該プログラムをコンピュータ200にインストールするのに要する所要時間を測定する。具体的には、プログラムインストールコスト算出装置50は、当該プログラムのサイズを特定し、予め保持するプログラムサイズと所要時間との間の対応関係テーブルを参照し、特定したプログラムサイズに対応する所要時間を特定する。
ステップS103において、プログラムインストールコスト算出装置50は、当該プログラムをコンピュータ200にインストールするのに使用する所要コア数を判定する。具体的には、プログラムインストールコスト算出装置50は、当該プログラムの種別を特定し、予め保持するプログラム種別と所要コア数との間の対応関係テーブルを参照し、特定したプログラム種別に対応する所要コア数を特定する。
ステップS104において、プログラムインストールコスト算出装置50は、ステップS102,S103において測定した所要時間及び判定した所要コア数に基づき、当該プログラムをインストールするのに要するコストを算出する。例えば、プログラムインストールコスト算出装置50は、所要時間と所要コア数との積に所定の調整値を乗じた値をコストとして算出してもよい。プログラムインストールコスト算出装置50は、算出したコストをプログラムインストール装置100に通知する。
ステップS105において、プログラムインストール装置100は、プログラムのインストール先のコンピュータ200の稼働状況を決定する。例えば、プログラムインストール装置100は、コンピュータ200の過去のプロセッサ使用率を示すプロセッサ使用率曲線を導出してもよい。プロセッサ使用率は、ある単位期間(1日、1週間など)に関して周期性を有することが経験的に知られている。このため、プログラムインストール装置100は、当該単位期間のプロセッサ使用率曲線を導出してもよい。
ステップS106において、プログラムインストール装置100は、ステップS104において算出されたコストと、ステップS105において導出されたコンピュータ200の稼働状況とを対比し、プログラムをインストールするか判断する。例えば、導出されたプロセッサ使用率曲線の区間t0〜txの積分値が算出したコストより大きい期間t0〜txが検出された場合、プログラムインストール装置100は、当該期間t0〜txにおいてプログラムがインストール可能であると判断し(ステップS107:Yes)、ステップS107において、当該プログラムをインストールするようコンピュータ200に指示する。他方、プロセッサ使用率曲線において算出したコストより大きい期間が検出されなかった場合、プログラムインストール装置100は、当該プログラムがインストール不可であると判断し(ステップS107:No)、プログラムをインストールすることなく当該処理を終了する。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 コンピュータシステム
50 プログラムインストールコスト算出装置
100 プログラム管理用サーバ、プログラムインストール装置
200 コンピュータ
300 プログラム配信用サーバ
50 プログラムインストールコスト算出装置
100 プログラム管理用サーバ、プログラムインストール装置
200 コンピュータ
300 プログラム配信用サーバ
Claims (6)
- プログラムのサイズに基づき、前記プログラムをコンピュータにインストールするのに要する所要時間を測定するインストール時間測定部と、
前記プログラムの種類に基づき、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに使用される前記コンピュータのプロセッサにおける所要コア数を判定するコア数判定部と、
前記測定された所要時間と前記判定された所要コア数とに基づき、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに要するコストを算出するコスト算出部と、
を有するプログラムインストールコスト算出装置。 - 前記所要時間は、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに要する最大所要時間であり、
前記所要コア数は、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするに使用される前記コンピュータの最大所要コア数である、請求項1記載のプログラムインストールコスト算出装置。 - プログラムをコンピュータにインストールするプログラムインストール装置であって、
前記プログラムを前記コンピュータにインストールするか判定するインストール判定部と、
前記インストール判定部が前記プログラムを前記コンピュータにインストールすると判定すると、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするインストール実行部と、
を有し、
前記インストール判定部は、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに要するコストと前記コンピュータの稼働状況との対比に基づき、前記プログラムを前記コンピュータにインストールするか判定し、
前記コストは、前記プログラムのサイズに基づき測定された前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに要する所要時間と、前記プログラムの種類に基づき判定された前記プログラムを前記コンピュータにインストールするのに使用される前記コンピュータのプロセッサにおける所要コア数とに基づき算出されるプログラムインストール装置。 - 前記インストール判定部は、前記コンピュータのプロセッサの使用率の周波数特性に基づき前記稼働状況を決定する、請求項3記載のプログラムインストール装置。
- 請求項1又は2記載のプログラムインストールコスト算出装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムを格納する記録媒体。
- 請求項3又は4記載のプログラムインストール装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムを格納する記録媒体。
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