JP2016085134A - 振動型角速度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】振動型角速度センサの検出感度を向上させる。
【解決手段】固定部20を中心として基板10の平面上における一方向の両側に駆動錘31、32を配置し、固定部20を中心として基板10の平面上における一方向と垂直な方向の両側に検出梁41を延設し、検出梁41を挟んだ一方向の両側に、駆動錘31、32を両持ちする駆動梁42を検出梁41と平行に配置し、検出梁41と駆動梁42を一方向に延設された連結梁43で連結し、検出梁41の一方向における幅を、一方向における固定部20の幅、基板10の平面上における一方向に垂直な方向における固定部20、連結梁43の幅のいずれよりも小さくし、駆動梁42の一方向における幅を、一方向における駆動錘31、32の幅、基板10の平面上における一方向に垂直な方向における駆動錘31、32、連結梁43の幅のいずれよりも小さくする。
【選択図】図1
【解決手段】固定部20を中心として基板10の平面上における一方向の両側に駆動錘31、32を配置し、固定部20を中心として基板10の平面上における一方向と垂直な方向の両側に検出梁41を延設し、検出梁41を挟んだ一方向の両側に、駆動錘31、32を両持ちする駆動梁42を検出梁41と平行に配置し、検出梁41と駆動梁42を一方向に延設された連結梁43で連結し、検出梁41の一方向における幅を、一方向における固定部20の幅、基板10の平面上における一方向に垂直な方向における固定部20、連結梁43の幅のいずれよりも小さくし、駆動梁42の一方向における幅を、一方向における駆動錘31、32の幅、基板10の平面上における一方向に垂直な方向における駆動錘31、32、連結梁43の幅のいずれよりも小さくする。
【選択図】図1
Description
本発明は、振動型角速度センサに関するものである。
従来、特許文献1において、振動型角速度センサが提案されている。この振動型角速度センサでは、互いに垂直な2つの軸をx軸、y軸としたとき、固定部を中心としてy軸方向両側に検出梁が延設されていると共に、検出梁の固定部とは反対側の端部からx軸方向両側に伸びる連結梁を介して検出梁と平行に駆動梁が延設されている。駆動梁は、一方の連結梁の端部を他方の連結梁の端部に連結している。連結梁の中央部の外側には切れ込みが形成され、各駆動梁のうち中央部の外側には駆動錘が配置されている。
このような構成とされた振動型角速度センサは、2つの駆動錘を、検出梁を中心としてx軸方向に対称的に駆動振動させるという動作を行い、この際に角速度が印加されると、駆動錘にコリオリ力が働いて、検出梁に歪みが生じる。このときの検出梁の歪みを検出素子によって検出することで、角速度検出を行っている。
このような振動型角速度センサにおいて検出感度を向上させるためには、角速度が印加されて駆動錘にコリオリ力が働いたときに、そのときに生じるモーメントが極力減衰することなく検出梁に伝達されることが重要である。
しかしながら、上記の振動型角速度センサでは、連結梁に切れ込みがあるため連結梁の剛性が下がり、検出梁へ伝達されるモーメントが、連結梁の変形により減衰し、小さくなるという問題があった。
本発明は上記点に鑑みて、駆動錘から検出梁へ伝達されるモーメントの減衰を抑止し、検出感度を向上させることが可能な振動型角速度センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板(10)に対して固定された固定部(20)と、固定部を中心として基板の平面上における一方向の両側に配置され、駆動錘および検出錘の役割を果たす駆動錘(31、32)を有する可動部(30)と、固定部に対して支持され、固定部を中心として基板の平面上における一方向と垂直な方向の両側に延設された検出梁(41)と、検出梁のうち固定部と反対側の先端に配置されると共に検出梁に対して交差させられた連結梁(43)と、連結梁に支持されると共に検出梁を挟んだ一方向の両側に配置され、駆動錘を両持ちする駆動梁(42)と、駆動梁と連結梁および駆動錘にて枠体構造を形成する梁部(40)と、を有し、連結梁は基板の平面上における一方向に垂直な方向における幅が一定の、一様な棒状であり、連結梁の基板の平面上における一方向に垂直な方向における幅は検出梁、駆動梁の一方向における幅よりも大きく、検出梁の一方向における幅は、固定部における一方向の幅、基板の平面上において固定部における一方向に垂直な方向の幅のいずれよりも小さく、駆動梁の一方向における幅は、駆動錘における一方向の幅、基板の平面上において駆動錘における一方向に垂直な方向の幅のいずれよりも小さく、固定部の両側に配置された駆動錘を、固定部を中心として、一方向において互いに逆方向に駆動振動させ、角速度の印加に伴って駆動錘が基板の平面上において一方向に対する垂直方向にも振動することに基づき角速度検出を行うことを特徴とする。
それによれば、連結梁を一様な棒状とし、連結梁の基板の平面上における一方向に垂直な方向における幅を、検出梁、駆動梁の一方向における幅よりも大きくして、連結梁の剛性を高めているため、連結梁の変形によるモーメントの減衰を抑止し、検出感度を向上させることができる。
また、固定部、駆動錘、検出梁、駆動梁、連結梁の幅を上記のようにしているため、駆動錘に加わるコリオリ力を検出部に集中して伝達し、角速度の検出精度を向上させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態で説明する振動型角速度センサ(ジャイロセンサ)は、物理量として角速度を検出するためのセンサであり、例えば車両の上下方向に平行な中心線周りの回転角速度の検出に用いられるが、勿論、振動型角速度センサを車両用以外に適用することもできる。
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態で説明する振動型角速度センサ(ジャイロセンサ)は、物理量として角速度を検出するためのセンサであり、例えば車両の上下方向に平行な中心線周りの回転角速度の検出に用いられるが、勿論、振動型角速度センサを車両用以外に適用することもできる。
以下、図1ないし図6を参照して、本実施形態にかかる振動型角速度センサについて説明する。
振動型角速度センサは、板状の基板10を用いて形成されている。本実施形態では、基板10は、支持基板11と半導体層12とで犠牲層となる埋込酸化膜13を挟み込んだ構造とされたSOI(Silicon on insulator)基板にて構成されている。
基板10の平面の一方向をx軸方向、この平面上におけるx軸に対する垂直方向をy軸方向、この平面の法線方向をz軸方向とする。基板10の平面はxy平面と平行な平面をなしている。振動型角速度センサは、図1中のxy平面が車両水平方向に向けられ、z軸方向が車両の上下方向と一致するようにして車両に搭載される。
振動型角速度センサは、図2に示すように、例えば半導体層12側をセンサ構造体のパターンにエッチングしたのち埋込酸化膜13を部分的に除去し、センサ構造体の一部をリリースすることで構成されている。
なお、図中では支持基板11を簡略化して記載してあるが、実際には平面板状で構成されている。また、図2は断面図ではないが、図を見やすくするために、支持基板11および埋込酸化膜13にハッチングを施してある。
半導体層12は、固定部20と可動部30および梁部40にパターニングされている。固定部20は、図2に示すように、少なくともその裏面の一部に埋込酸化膜13が残されており、支持基板11からリリースされることなく、埋込酸化膜13を介して支持基板11に固定された状態とされている。
可動部30および梁部40は、振動型角速度センサにおける振動子を構成するものである。可動部30は、その裏面側において埋込酸化膜13が除去されており、支持基板11からリリースされている。梁部40は、可動部30を支持すると共に角速度検出を行うために可動部30をx軸方向およびy軸方向において変位させるものである。
これら固定部20、可動部30、梁部40の具体的な構造を説明する。
固定部20は、可動部30を支持すると共に、図示しないが駆動用電圧の印加用のパッドや角速度検出に用いられる検出信号の取り出し用のパッドが形成される部分であり、例えば上面形状が四角形で構成されている。本実施形態では、これら各機能を1つの固定部20によって実現しているが、例えば可動部30を支持するための支持用固定部、駆動用電圧が印加される駆動用固定部、角速度検出に用いられる検出用固定部に分割した構成とされても良い。その場合、例えば図1に示した固定部20を支持固定部とし、支持固定部に連結されるように駆動用固定部と検出用固定部を備え、駆動用固定部に駆動用電圧の印加用のパッドを備えると共に検出用固定部に検出信号の取り出し用のパッドを備えればよい。
可動部30は、角速度印加に応じて変位する部分であり、駆動用電圧の印加によって駆動振動させられる駆動錘31、32を有する。駆動錘31、32は、x軸方向において、固定部20を挟んだ両側に配置されており、固定部20から等間隔の場所に配置されている。また、駆動錘31、32は、駆動振動時に角速度が印加されたときに、その角速度に応じて振動させられる検出用錘の役割も担う。
各駆動錘31、32は、同寸法(同質量)で構成され、各駆動錘31、32の重心はそれぞれ後述する駆動梁42の軸上かつ中央部にある。本実施形態の場合、各駆動錘31、32は、上面形状を駆動梁42の軸に対して線対称な長方形とし、z軸方向の寸法を駆動梁42と同一とした、直方体形状で構成されている。
そして、各駆動錘31、32は、それぞれ相対する二辺において梁部40に備えられる駆動梁42に連結させられることで、両持ち支持されている。各駆動錘31、32の下方においては、埋込酸化膜13が除去されており、支持基板11から各駆動錘31、32がリリースされている。このため、各駆動錘31、32は、駆動梁42の変形によってx軸方向に駆動振動可能とされ、角速度印加の際には駆動梁42などの変形によってy軸方向を含む固定部20を中心としたz軸まわりの回転方向へも振動可能とされている。
梁部40は、検出梁41と、駆動梁42および連結梁43を有した構成とされている。
検出梁41は、固定部20と連結梁43とを連結するy軸方向に延設された直線状の梁とされている。検出梁41のx軸方向の寸法は、z軸方向の寸法よりも薄くされており、xy平面上で変形可能とされている。
駆動梁42は、駆動錘31、32と連結梁43とを連結するy軸方向、つまり検出梁41と平行な方向に延設された直線状の梁とされている。各駆動錘31、32に備えられた駆動梁42から検出梁41までは等距離とされている。駆動梁42のx軸方向の寸法は、z軸方向の寸法よりも薄くされている。駆動梁42をxy平面上で変形可能とすることにより、駆動錘31、32をxy平面上で変位可能とするためである。また、駆動梁42の寸法をこのようにすることで、振動型角速度センサが動作する際に、駆動梁42が軸まわりにねじれることを防止している。
連結梁43は、x軸方向に延設された直線状の梁とされ、連結梁43の中心位置において検出梁41が連結されており、両端部において各駆動梁42が連結されている。また、連結梁43は、駆動梁42との結合部よりもx軸方向外側に延出されている。
本実施形態では、連結梁43のy軸方向の幅を検出梁41や駆動梁42のx軸方向の幅よりも大きい一定の幅として、連結梁43の剛性を高めている。このため、駆動振動時には駆動梁42が主に変形し、角速度印加時には検出梁41および駆動梁42が主に変形するようになっている。
さらに、本実施形態では、駆動梁42のx軸方向の幅が、駆動錘31、32のx軸、y軸方向の幅よりも小さい。また、検出梁41のx軸方向の幅が、固定部20のx軸、y軸方向の幅よりも小さい。
つまり、連結梁43のy軸方向の幅をc1、駆動梁42のx軸方向の幅をT1、検出梁41のx軸方向の幅をT2、駆動錘31、32のx軸、y軸方向の幅をm1、m11、固定部20のx軸、y軸方向の幅をm2、m22とおくと、これらは以下の条件を満たす。
(数1)
T1<c1
T1<m1
T1<m11
T2<c1
T2<m2
T2<m22
このような構造により、駆動梁42と連結梁43および駆動錘31、32によって上面形状が四角形の枠体が構成され、その内側に検出梁41および固定部20が配置された振動型角速度センサが構成されている。
T1<c1
T1<m1
T1<m11
T2<c1
T2<m2
T2<m22
このような構造により、駆動梁42と連結梁43および駆動錘31、32によって上面形状が四角形の枠体が構成され、その内側に検出梁41および固定部20が配置された振動型角速度センサが構成されている。
なお、図1、図2、図5、図6に示すように、固定部20と検出梁41、検出梁41と連結梁43、連結梁43と駆動梁42、駆動梁42と駆動錘31、32の結合部においては、それぞれの側面がなす角に丸みをつけ、応力集中を軽減している。ここで、固定部20、検出梁41、連結梁43、駆動梁42、駆動錘31、32のうち、基板10の平面に平行でない面、つまり、半導体層12をz軸方向に除去することによって形成された面を、それぞれの側面とする。
連結梁43と駆動梁42の結合部において、2つの側面がなす角が帯びた丸みの曲率半径をRとすると、応力集中を軽減し、耐久性を上げるためには、Rが0.25×T1以上であることが望ましく、さらにRが0.75×T1以上であることが望ましい。
駆動梁42には、図1および図3に示すように駆動部51が形成されており、検出梁41には、図1および図4に示すように、検出部53が形成されている。これら駆動部51および検出部53が外部に備えられた図示しない制御装置に電気的に接続されることで、振動型角速度センサの駆動が行われるようになっている。
駆動部51は、図1に示すように、各駆動梁42のうち連結梁43との結合部近傍に備えられており、各場所に2本ずつ所定距離を空けて配置され、y軸方向に延設されている。図3に示すように、駆動部51は、駆動梁42を構成する半導体層12の表面に下層電極51aと駆動用薄膜51bおよび上層電極51cが順に積層された構造とされている。
下層電極51aおよび上層電極51cは、例えばAl電極などによって構成されている。これら下層電極51aおよび上層電極51cは、図1に示した連結梁43および検出梁41を経て固定部20まで引き出された配線部51d、51eを通じて、図示しない駆動用電圧の印加用のパッドやGND接続用のパッドに接続されている。また、駆動用薄膜51bは、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)膜によって構成されている。
このような構成において、下層電極51aと上層電極51cとの間に電位差を発生させることで、これらの間に挟まれた駆動用薄膜51bを変形させ、駆動梁42を強制振動させることで駆動錘31、32をx軸方向に沿って駆動振動させる。
例えば、各駆動梁42のx軸方向の両端側に1本ずつ駆動部51を備えるようにし、一方の駆動部51の駆動用薄膜51bを圧縮応力で変形させると共に他方の駆動部51の駆動用薄膜51bを引張応力で変形させる。このような電圧印加を各駆動部51に対して交互に繰り返し行うことで、駆動錘31、32をx軸方向に沿って駆動振動させている。
検出部53は、図1および図4に示すように、検出梁41のうちの固定部20との結合部近傍に備えられており、検出梁41におけるx軸方向の両側それぞれに設けられ、y軸方向に延設されている。図4に示すように、検出部53は、検出梁41を構成する半導体層12の表面に下層電極53aと検出用薄膜53bおよび上層電極53cが順に積層された構造とされている。
下層電極53aおよび上層電極53cや検出用薄膜53bは、それぞれ、駆動部51を構成する下層電極51aおよび上層電極51cや駆動用薄膜51bと同様の構成とされている。下層電極53aおよび上層電極53cは、図1に示した固定部20まで引き出された配線部53d、53eを通じて、図示しない検出信号の取り出し用のパッドに接続されている。
このような構成では、角速度の印加に伴って検出梁41が変形すると、それに伴って検出用薄膜53bが変形する。これにより、例えば下層電極53aと上層電極53cとの間の電気信号(定電圧駆動の場合の電流値、定電流駆動の場合の電圧値)が変化することから、それを角速度を示す検出信号として図示しない検出信号の取り出し用のパッドを通じて外部に出力している。
以上のようにして、本実施形態にかかる振動型角速度センサが構成されている。次に、このように構成される振動型角速度センサの作動について説明する。
まず、図3に示すように、駆動梁42に備えられた駆動部51に対して駆動用電圧の印加を行う。具体的には、下層電極51aと上層電極51cとの間に電位差を発生させることで、これらの間に挟まれた駆動用薄膜51bを変形させる。
そして、2本並んで設けられた2つの駆動部51のうち、一方の駆動部51の駆動用薄膜51bを圧縮応力で変形させると共に他方の駆動部51の駆動用薄膜51bを引張応力で変形させる。このような電圧印加を各駆動部51に対して交互に繰り返し行うことで、駆動錘31、32をx軸方向に沿って駆動振動させる。
これにより、図5に示すように、駆動梁42によって両持ち支持された駆動錘31、32が固定部20を挟んでx軸方向において互いに逆方向に移動させられる駆動モードとなる。つまり、駆動錘31、32が共に固定部20が近づく状態と遠ざかる状態とが繰り返されるモードとなる。
この駆動振動が行われているときに、振動型角速度センサに対して角速度、つまり固定部20を中心としたz軸まわりの振動が印加されると、図6に示すように駆動錘31、32にコリオリ力f1が加わり、駆動錘31、32がy軸方向を含む固定部20を中心としたz軸まわりの回転方向へも振動する検出モードとなる。
これにより、検出梁41も変形し、この検出梁41の変形に伴って、検出部53に備えられた検出用薄膜53bが変形する。これにより、例えば下層電極53aと上層電極53cとの間の電気信号が変化し、この電気信号が外部に備えられる図示しない制御装置などに入力されることで、発生した角速度を検出することが可能となる。
このような動作により角速度を検出するためには、駆動錘31、32にコリオリ力f1が働いたときに生じるモーメントを、駆動梁42、連結梁43を通して、極力減衰することなく検出梁41に伝達することが重要である。
本実施形態では、連結梁43のy軸方向の幅を、検出梁41、駆動梁42のx軸方向の幅より大きくし、連結梁43の剛性を高めている。そのため、検出梁41に伝達されるモーメントの連結梁43の変形による減衰を抑止でき、角速度の検出感度が向上する。
また、本実施形態では、駆動梁42のx軸方向における幅T1を、駆動錘31、32のx軸、y軸方向における幅m1、m11、連結梁43のy軸方向における幅c1のいずれよりも小さくしている。また、検出梁41のx軸方向における幅T2を、固定部20のx軸、y軸方向における幅m2、m22、連結梁43のy軸方向における幅c1のいずれよりも小さくしている。これにより、駆動錘31、32に加わるコリオリ力f1が検出部53に集中して伝達され、角速度の検出精度が向上する。
また、駆動錘31、32の重心が駆動梁42の軸上にない場合、コリオリ力f1により駆動錘31、32と駆動梁42の結合部付近に曲げの力が加わり、駆動梁42に結合部を中心としたS字状のたわみが生じる。そのため、コリオリ力f1が働いたときに生じるモーメントが検出梁41へ伝達される際に、駆動梁42で減衰し、角速度の検出感度が低下する。
本実施形態によれば、駆動錘31、32の重心が駆動梁42の軸上にあるので、コリオリ力f1により駆動梁42に加わる曲げの力が減少し、駆動梁42に生じるたわみが減少する。そのため、駆動梁42におけるモーメントの減衰が抑止されるため、角速度の検出感度が向上する。
また、角速度印加時、駆動梁42に結合部を中心としたS字状のたわみが生じると、駆動励振に悪影響を及ぼすが、本実施形態によれば、上記のように駆動梁42に生じるたわみが減少するので、駆動励振への影響を減少させることができる。
また、連結梁43が、駆動梁42との結合部よりもx方向外側に延出されていない場合、結合部が支持端の役割をし、伝達されるモーメントが小さくなり、検出感度が低下する。これに対し、本実施形態では、連結梁43が、駆動梁42との結合部よりもx方向外側に延出されている。そのため、結合部が固定端の役割をし、モーメントのほとんどを伝達することができ、検出感度が向上する。なお、この効果を十分に得るためには、延出部のx軸方向の長さが、駆動梁42のx軸方向の幅より大きいことが望ましい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態にかかる振動型角速度センサについて、図7を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、防振バネ構造25を追加したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる振動型角速度センサについて、図7を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、防振バネ構造25を追加したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるが、図7に示すように、固定部20と検出梁41の間に防振バネ構造25が追加されている。
防振バネ構造25は、固定部20の周囲に配置され、固定部20と可動部30および梁部40との間を連結するものであり、その裏面において埋込酸化膜13が除去されており、支持基板11からリリースされている。
防振バネ構造25は、バネ部25aと枠体部25bとを有した構成とされている。バネ部25aは、固定部20を中心とした四方向、具体的には固定部20の四隅から放射状、換言すればx軸およびy軸に対して斜めの方向に向けて延設されている。各バネ部25aの幅(各バネ部25aの長手方向に対するxy平面における垂直方向の寸法)はz軸方向の寸法よりも小さくされており、各バネ部25aがxy平面上において変位し易くされている。
枠体部25bは、固定部20を中心として固定部20の周囲を囲む四角形の枠体形状とされ、四隅の内側において各バネ部25aと連結されている。四角形状とされた枠体部25bの各辺の幅(各辺の長手方向に対するxy平面における垂直方向の寸法)はz軸方向の寸法よりも小さくされており、各辺がxy平面上において変位し易くされている。
本実施形態では、検出梁41は、防振バネ構造25における枠体部25bの相対する二辺に連結されることで、防振バネ構造25を介して連結梁43を固定部20に連結させている。
本実施形態の振動型角速度センサにおいても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、防振バネ構造25が追加されているため、例えば外部衝撃などに起因する駆動振動や検出振動の共振周波数(駆動周波数や検出周波数)よりも共振周波数が小さな不要振動モードの際に、梁部40よりも防振バネ構造25が主に変形し、梁部40の変形を抑制することが可能となる。これにより、検出精度の向上を図ることが可能となり、検出精度を低下させるような不要振動モードを減らすことが可能となる。
さらに、このように枠体構造とされた可動部30および梁部40の中心支持部に防振バネ構造25を配置すると、検出梁41を固定部20に直接固定する場合と比べ、防振バネ構造25が変位することで検出梁41と防振バネ構造25との連結場所の変位が大きくなる。このため、角速度印加による検出梁41の変形が大きくなり、振動検出部53による角速度の検出精度を向上させることが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、駆動錘31、32を、上面形状を駆動梁42の軸に対して線対称な長方形とし、z軸方向の寸法を駆動梁42と同一とした直方体形状としているが、駆動梁42の軸上に重心のある他の形状でもよい。例えば、上面形状を駆動梁42の軸に対して線対称な円とし、z軸方向の寸法を駆動梁42と同一とした円柱形状でもよい。
ところで、上記実施形態では、駆動梁42のx軸方向の寸法をz軸方向の寸法よりも薄くし、駆動梁42をxy平面上で変形可能としているので、駆動梁42は、yz平面内においては曲がりにくい。そのため、駆動錘31、32を、重心は駆動梁42の軸上にないものの、xy平面において駆動梁42の軸に対して線対称である形状としても、駆動梁42におけるモーメントの減衰を抑止し、角速度の検出感度を向上させることができる。このような形状には、例えばzx平面での断面が、駆動梁42の軸に対して線対称で、駆動梁42と高さが等しい等脚台形の四角柱形状がある。
また、上記実施形態では、連結梁43のy軸方向の幅を大きくして、連結梁43の剛性を高めているが、例えば剛性の高い別の部材で連結梁43を構成して、連結梁43の剛性を高めてもよい。
また、上記実施形態では、可動部30および梁部40によって構成される枠体構造の外形形状や防振バネ構造25の外形形状を四角形状としたが、必ずしも四角形状でなくても良い。
20 固定部
30 可動部
31、32 駆動錘
40 梁部
41 検出梁
42 駆動梁
43 連結梁
30 可動部
31、32 駆動錘
40 梁部
41 検出梁
42 駆動梁
43 連結梁
Claims (10)
- 基板(10)に対して固定された固定部(20)と、
前記固定部を中心として前記基板の平面上における一方向の両側に配置され、駆動錘および検出錘の役割を果たす駆動錘(31、32)を有する可動部(30)と、
前記固定部に対して支持され、前記固定部を中心として前記基板の平面上における前記一方向と垂直な方向の両側に延設された検出梁(41)と、
前記検出梁のうち前記固定部と反対側の先端に配置されると共に前記検出梁に対して垂直に交差させられた連結梁(43)と、
前記連結梁に支持されると共に前記検出梁を挟んだ前記一方向の両側に配置され、前記駆動錘を両持ちする駆動梁(42)と、
前記駆動梁と前記連結梁および前記駆動錘にて枠体構造を形成する梁部(40)と、を有し、
前記連結梁は、前記基板の平面上における前記一方向に垂直な方向における幅が一定の、直線状であり、
前記連結梁の前記基板の平面上における前記一方向に垂直な方向における幅は、前記検出梁および前記駆動梁それぞれの前記一方向における幅よりも大きく、
前記検出梁の前記一方向における幅は、前記固定部における前記一方向の幅、前記基板の平面上において前記固定部における前記一方向に垂直な方向の幅のいずれよりも小さく、
前記駆動梁の前記一方向における幅は、前記駆動錘における前記一方向の幅、前記基板の平面上において前記駆動錘における前記一方向に垂直な方向の幅のいずれよりも小さく、
前記固定部の両側に配置された前記駆動錘を、前記固定部を中心として、前記一方向において互いに逆方向に駆動振動させ、角速度の印加に伴って前記駆動錘が前記基板の平面上において前記一方向に対する垂直方向にも振動することに基づき角速度検出を行うことを特徴とする振動型角速度センサ。 - 前記駆動錘の重心は、前記駆動梁の軸上かつ中央部にあることを特徴とする請求項1に記載の振動型角速度センサ。
- 前記駆動錘は、前記基板の平面に平行な平面内において、前記駆動梁の軸に対して線対称な形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の振動型角速度センサ。
- 前記駆動錘は、前記基板の平面に対する法線方向から見た形状が、長方形であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の振動型角速度センサ。
- 前記連結梁は、前記駆動梁との結合部において、前記一方向外側に延出されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の振動型角速度センサ。
- 前記連結梁のうち前記駆動梁との結合部から前記一方向外側に延出されている部分の前記一方向における長さが、前記駆動梁の前記一方向における幅よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の振動型角速度センサ。
- 前記駆動梁は、前記基板の平面に対する法線方向の厚さが、前記一方向における幅よりも大きくされていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の振動型角速度センサ。
- 前記固定部と前記検出梁、前記検出梁と前記連結梁、前記連結梁と前記駆動梁、前記駆動梁と前記駆動錘の結合部のうち少なくともいずれか1つにおいて、2つの側面のなす角が丸みを帯びていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の振動型角速度センサ。
- 前記連結梁と前記駆動梁の結合部において、2つの側面のなす角が帯びた丸みの曲率半径をR、前記連結梁の前記一方向における幅をT1としたとき、前記曲率半径Rと前記幅T1とが、
R≧0.25×T1
を満たしていることを特徴とする請求項8に記載の振動型角速度センサ。 - 前記曲率半径Rと前記幅T1とが、
R≧0.75×T1
を満たしていることを特徴とする請求項9に記載の振動型角速度センサ。
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JP2014218434A JP2016085134A (ja) | 2014-10-27 | 2014-10-27 | 振動型角速度センサ |
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