JP2016085111A - 腫瘍部位の判別方法、腫瘍部位の判別装置 - Google Patents

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哲郎 高松
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丈夫 南川
Takeo Minamikawa
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健吾 大河内
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健吾 大河内
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Abstract

【課題】同定用の色素が存在することによって、ポルフィリン類から発せられる蛍光の強度に対する影響を考慮しながら、従来よりも腫瘍部位の判別を正確に行うことのできる方法及び装置を実現する。【解決手段】 本発明の方法は、励起後のポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのうち、色素の吸収スペクトルと重複する波長域に含まれる第一波長の光を検体に照射し、検体で反射した光の強度分布を示す第一画像情報を取得する工程(a)と、励起光を検体に照射してポルフィリン類を励起する工程(b)と、ポルフィリン類から発せられる蛍光のうち、第一波長又はその近傍の波長成分の強度分布を示す第二画像情報を取得する工程(c)と、第一画像情報に基づいて第二画像情報を規格化処理して第三画像情報を生成する工程(d)と、第三画像情報に基づいて腫瘍部位と非腫瘍部位の判別を行う工程(e)とを有する。【選択図】 図4

Description

本発明は腫瘍部位の判別方法及び腫瘍部位の判別装置に関する。
近年の日本は急速な高齢化社会を迎えており、癌の患者数は増加傾向にある。特に、胃癌や大腸癌などの消化器がんや、乳癌においてリンパ節転移は重要な予後因子の一つであり、患者の治療方法を決定する上でリンパ節転移の有無を正確に診断することは非常に重要である。センチネルリンパ節とは、原発巣から離れた癌細胞が最初にたどり着く腋窩リンパ節のことをいう。センチネルリンパ節にたどり着く癌細胞の数は当初は限定的であるため、センチネルリンパ節を調べて癌細胞の転移が極めて少なければ、それから先のリンパ節にはほぼ転移していないと考えてよいとされている。
術中迅速診断の一つの手法として、例えば特許文献1に開示されるように、消化器領域を含めた幅広い領域で、癌の検出に5−アミノレブリン酸(5−ALA)を用いて蛍光観察を行う手法が応用されている。5−ALAは、生体内にも存在するアミノ酸の一種であり、水溶性で経口的、局所的に投与可能である。体外から5−ALAを投与すると、正常細胞ではヘムに速やかに代謝されるが、癌細胞では代謝酵素の活性の違いにより代謝産物であるプロトポルフィリンIX(PpIX)が選択的に蓄積する。ここで、ヘムは蛍光を認めない一方、PpIXは蛍光物質であるため、この光を検出することで腫瘍部位と非腫瘍部位の判別を行うことができる。
国際公開第2013/002350号
特に乳癌においては、手術中のセンチネルリンパ節生検で転移がないと診断できた場合は、郭清領域を縮小した手術が選択される場合もある。ここで、センチネルリンパ節生検は、手術の前に乳がんの近くに色素を局所注射し、これを目印にして、手術中にセンチネルリンパ節を探しだして摘出し、このリンパ節にがんが転移していないかどうかを調べる、術中迅速診断のことをいう。
ところで、乳房の近くには多くのリンパ節が張り巡らされており、どのリンパ節がセンチネルリンパ節であるかを判断するのは目視では困難である。このため、乳癌の近くに色素を局所注射し、これを目印にして手術中にセンチネルリンパ節を同定するという方法が行われている。
ここで、この色素は体内に注入されるものであるから、人体に与える影響が極力小さいものを用いることが必要とされる。また、人体の血液は赤色であることから、この赤色に交じっても視認しやすい色を発光するような色素であることが好ましい。かかる観点から、一般的には青色や緑色を発光するインジゴカルミンやメチレンブルーといった色素が利用されている。
しかしながら、上記の色素は、その吸収スペクトルが、PpIXが発する蛍光スペクトルと一部波長域において重複する。
図1は、PpIXの蛍光スペクトルを示す図である。図1に示すように、PpIXの蛍光スペクトルは635nm近傍に急峻なピークを有しており、630nm以上640nm以下の範囲内で前記ピークの半値以上の高い光出力を示している。
図2Aはインジゴカルミンの吸収スペクトルを示す図である。また、図2Bはメチレンブルーの吸収スペクトルを示す図である。図2Aに示すように、インジゴカルミンは波長570nm以上670nm以下の範囲に吸収スペクトルが存在する。また、図2Bに示すように、メチレンブルーは波長500nm以上700nm以下の広範囲にわたって吸収スペクトルが存在する。
つまり、インジゴカルミン及びメチレンブルーのいずれもが、励起されたPpIXから発せられる蛍光に含まれるピーク波長及びその周辺の波長の光を吸収してしまう。従って、PpIXから発せられる当該ピーク波長又はその周辺の波長の光を分光して腫瘍部位の判別を行おうとしても、実際の蛍光出力よりも大幅に低い出力の光を受光することになる。
この結果、本来であれば腫瘍部位であるはずの箇所を非腫瘍部位と誤って判断するおそれがあり、腫瘍部位を見逃してしまうことが懸念される。また、検体の一部に色素が蓄積されることも予想されるが、この場合、色素が蓄積されている腫瘍部位の箇所は蛍光出力が弱い一方、色素が蓄積されていない腫瘍部位の箇所は蛍光出力が強くなる結果、当該蛍光出力によって判別される腫瘍部位の形状が、実際の腫瘍部位の形状と異なることも懸念される。いずれの場合においても、誤診のおそれが存在することから、現行の方法で腫瘍部位の判別を行うことに対しては一定の課題が存在しているといえる。
本発明は、上記の課題に鑑み、同定用の色素が存在することによって、PpIXを初めとするポルフィリン類から発せられる蛍光の強度に対する影響を考慮しながら、従来よりも腫瘍部位の判別を正確に行うことのできる方法及び装置を実現することを目的とする。
本発明は、同定用の色素を含有する検体の腫瘍部位に蓄積するポルフィリン類に励起光を照射して、励起後の前記ポルフィリン類が発する蛍光を検出する腫瘍部位の判別方法であって、
励起後の前記ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのうち、前記色素の吸収スペクトルと重複する波長域に含まれる第一波長の光を前記検体に照射し、前記検体で反射した光の強度分布を示す第一画像情報を取得する工程(a)と、
前記励起光を前記検体に照射して前記ポルフィリン類を励起する工程(b)と、
前記ポルフィリン類から発せられる蛍光のうち、前記第一波長又は前記第一波長の近傍の波長成分の強度分布を示す第二画像情報を取得する工程(c)と、
前記第一画像情報に基づいて前記第二画像情報を規格化処理して第三画像情報を生成する工程(d)と、
前記第三画像情報に基づいて腫瘍部位と非腫瘍部位の判別を行う工程(e)とを有することを特徴とする。
なお、本明細書中における「ポルフィリン類」とは、ポルフィン環に置換基がついたものを指し、ポルフィリン類の一種として例えばPpIXの他、PpIXから生成されたフォト−プロトポルフィリン(PPp)などのプロトポルフィリン類が存在する。
ここで、検体には、以下の4つの領域が存在する。以下では、これらの領域をそれぞれ、「第一領域」、「第二領域」、「第三領域」、「第四領域」と呼ぶ。
「第一領域」とは、検体のうち、色素が付着しておらず、ポルフィリン類も蓄積されていない領域を指す。
「第二領域」とは、検体のうち、色素が付着しているが、ポルフィリン類が蓄積されていない領域を指す。
「第三領域」とは、検体のうち、色素が付着していないが、ポルフィリン類が蓄積されている領域を指す。
「第四領域」とは、検体のうち、色素が付着しており、ポルフィリン類も蓄積されている領域を指す。
すなわち、上記の定義によれば、検体のうち、第三領域及び第四領域が腫瘍部位であり、第一領域及び第二領域が非腫瘍部位である。
まず、励起光を検体に照射してポルフィリン類を励起し、その蛍光の強度分布を取得する工程(c)について説明する。励起光が照射されると、本来であれば、検体中のポルフィリン類が蓄積されている箇所、すなわち第三領域及び第四領域から高い強度の蛍光が検知され、検体中でポルフィリン類が蓄積されていない箇所、すなわち第一領域及び第二領域からは蛍光がほとんど検知されないはずである。しかし、第四領域においては、蛍光のスペクトルに重複する波長域に吸収スペクトルを有する色素が付着しているため、実際には蛍光の強度は第三領域と比較して一定程度低下する。このような蛍光の強度分布に関する画像情報が「第二画像情報」として工程(c)によって取得される。
ところで、工程(a)においては、この蛍光のスペクトルに含まれ、かつ色素の吸収スペクトルにも含まれる第一波長の光が検体に照射される。この光は、検体において色素が付着していない領域、すなわち第一領域及び第三領域では吸収されず、当該検体で反射されるため、反射光の強度が高い。一方、色素が付着している領域、すなわち第二領域及び第四領域においては、第一波長の光が当該色素で吸収される結果、第一領域及び第三領域と比べて反射光の強度が低下する。なお、第三領域には、ポルフィリン類が蓄積されているが、ポルフィリン類は第一波長の光を吸収しないため、第一領域と同様に反射光の強度は高くなる。このような反射光の強度分布に関する画像情報が「第一画像情報」として工程(a)によって取得される。
工程(c)において、第四領域から十分に高い蛍光強度が確認されれば、単に蛍光強度の大小によって、腫瘍部位と非腫瘍部位の判定を行うことができる。しかし、実際には色素の付着状況等によって、第四領域において検出された蛍光強度と第一領域又は第二領域で検出された蛍光強度の差が微小なケースも想定される。このため、本発明では、第一画像情報に基づいて第二画像情報を規格化処理して第三画像情報を生成する工程(d)を実行している。
この規格化処理により、第四領域における規格化後の強度値は、第一領域及び第二領域における規格化後の強度値よりも極めて高い値に変化する。なお、第三領域については、当初より蛍光の強度が高い第二画像情報が得られているため、規格化後の強度値はやはり高い。この結果、規格化後の強度値についてみれば、第三領域及び第四領域の値と、第一領域及び第二領域の値とで極めて大きな差異が生じる。よって、工程(e)において、例えば規格化後の強度値が所定の閾値を上回っている領域を腫瘍部位とし、規格化後の強度値が前記閾値を下回っている領域を非腫瘍部位と判別することができる。この方法によれば、検体中において、ポルフィリン類が蓄積されている第三領域及び第四領域と、ポルフィリン類が蓄積されていない第一領域及び第二領域とを、従来よりも正確性を有した状態で判別することが可能となる。なお、規格化後の強度値と所定の閾値の大小関係で判別する方法の他、規格化後の強度値が高い領域の形状によって腫瘍部位を判別する方法を採用することも可能である。
工程(a)は、第二画像情報を取得するために検出する対象となる波長を示す蛍光が、付着されている色素で吸収される領域を特定するために行われるものである。例えば、工程(c)においてポルフィリン類の一つであるPpIX(これはプロトポルフィリン類の一つでもある)のピーク波長の635nmの蛍光の強度分布に基づいて第二画像情報を取得するとすれば、本来であれば、工程(a)では波長635nmの光を照射してその反射光の強度分布に基づいて第一画像情報を取得することが好ましい。なぜなら、工程(d)において第一画像情報に基づいて第二画像情報を規格化処理することで、第二画像情報として得られた波長635nmの蛍光強度分布から色素によって吸収された分を近似的に復元した形で、第三画像情報として生成することができるためである。
しかし、一般的に、色素の吸収スペクトルの半値幅はポルフィリン類の蛍光スペクトルのピーク波長近傍における半値幅より広い。このため、波長635nmの近傍の波長として例えば波長630nmの光を照射して、その反射光の強度分布によって第一画像情報を生成したとしても、この第一画像情報によって強度が低いとされた領域には色素が付着されており、波長630nmの光についても十分に吸収されるため、波長635nmの光を照射した場合とほぼ同様の第一画像情報が生成される。よって、この第一画像情報に基づいて第二画像情報を規格化しても、波長635nmの蛍光強度分布から色素によって吸収された分を近似的に復元した形で、第三画像情報として生成することができる。
つまり、工程(c)において蛍光の強度分布を示す第二画像情報を取得する際、この蛍光の波長は、工程(a)において照射される光の波長(第一波長)と等しくすることが好ましいが、多少のずれを有していても構わない。
なお、前記規格化処理は、前記第二画像情報に基づく値を、前記第一画像情報に基づく値で除算する演算を含むものとすることができる。なお、「前記第一画像情報に基づく値」、「前記第二画像情報に基づく値」とは、それぞれの光強度そのものの値としても構わないし、各光強度の値に所定の係数を乗じたり、所定の値を加減したり、又はこれらを組み合わせることで得られる値としても構わない。
また、工程(c)において、ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのピーク波長の強度分布に基づいて第二画像情報を取得するものとしても構わない。更に、この場合、工程(a)において、ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのピーク波長の光を照射するものとしても構わない。このとき、ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのピーク波長が上記の「第一波長」に対応することになる。
なお、前記ポルフィリン類をプロトポルフィリン類とすることもできる。この場合において、特に、プロトポルフィリン類をプロトポルフィリンIXとした場合には、工程(c)において、波長が635nm近傍の蛍光の強度分布に基づいて第二画像情報を取得するものとしても構わない。更にこの場合、工程(a)において波長が635nm近傍の光を照射するものとしても構わない。
また、本発明は、同定用の色素を含有する検体の腫瘍部位に蓄積するポルフィリン類に励起光を照射して、励起後の前記ポルフィリン類が発する蛍光を分光検出する腫瘍部位の判別装置であって、
前記励起光、及び励起された前記ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのうち前記色素の吸収スペクトルと重複する波長域に含まれる第一波長の光を発する光源部と、
前記光源部より前記検体に照射された光の反射光、及び励起後の前記ポルフィリン類が発する蛍光の強度を受光する受光部と、
前記受光部で受光された光の強度に基づいて演算処理を行って、腫瘍部位と非腫瘍部位の判別を行う演算処理部とを有し、
前記演算処理部は、
前記第一波長の光が前記検体に照射されたときの、前記検体で反射された光の強度分布を前記受光部より取得して、当該強度分布に関する第一画像情報を生成し、
前記励起光が前記検体に照射されることで励起した前記ポルフィリン類から発せられる蛍光のうち、前記第一波長又は前記第一波長の近傍の波長成分の強度分布を前記受光部より取得して、当該強度分布に関する第二画像情報を生成し、
前記第一画像情報に基づいて前記第二画像情報を規格化処理することで第三画像情報を生成し、
前記第三画像情報に基づいて腫瘍部位と非腫瘍部位の判別を行うことを特徴とする。
ここで、前記規格化処理は、前記第二画像情報に基づく値を、前記第一画像情報に基づく値で除算する演算を含むものとしても構わない。
また、前記第一波長は、前記ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのピーク波長とすることができる。また、ポルフィリン類をプロトポルフィリン類とすることができる。この場合において、プロトポルフィリン類がプロトポルフィリンIXであり、前記第一波長が635nm近傍であるものとしても構わない。
本発明の腫瘍部位の判別方法及び装置によれば、同定用の色素によって蛍光が吸収された場合であっても、従来と比べてより正確に腫瘍部位の判別が行える。
PpIXの蛍光スペクトルを示す図である。 インジゴカルミンの吸収スペクトルを示す図である。 メチレンブルーの吸収スペクトルを示す図である。 腫瘍部位判別装置の外観の一例を模式的に示す図面である。 腫瘍部位判別装置の内部構成の一例を模式的に示すブロック図である。 検体を模式的に示した平面図と、検体上の位置における光の強度分布を模式的に示した図面とを対応付けて表示したものである。 腫瘍部位判別装置の内部構成の別の一例を模式的に示すブロック図である。
本発明の光照射装置(以下、適宜「本装置」と略記する。)につき、図面を参照して説明する。なお、各図において図面の寸法比と実際の寸法比は必ずしも一致しない。
[装置構成]
本発明の腫瘍部位判別装置の構成につき、図面を参照して説明する。なお、各図において図面の寸法比と実際の寸法比は必ずしも一致しない。
図3は、前記装置の外観の一例を模式的に示す図面である。また、図4は、前記装置の内部構成の一例を模式的に示すブロック図である。なお、図3及び図4は、腫瘍部位判別装置の一例を示す図面である。
図3に示すように、腫瘍部位判別装置1(以下、適宜「装置1」と呼ぶことがある。)は、ホルダ装着口11及び表示部12を備える。ホルダ装着口11は、検体2(図3では不図示、図4参照)が収容された検体用ホルダ10を装着するための機構である。また、表示部12は、腫瘍部位判別装置1によって、腫瘍部位と非腫瘍部位とが判別された結果が表示されるモニタに対応する。なお、ここでは、腫瘍部位判別装置1の本体に表示部12が設けられている構成を示しているが、装置1の本体には表示部12を備えずに、別のモニタに判別結果を表示させる構成を採用しても構わない。
検体2は、腫瘍部位の判別を行う対象となる生検材料(例えばセンチネルリンパ節を含む生体組織)である。この生検材料は、腫瘍部位が含まれていれば当該部位にポルフィリン類が蓄積されるよう、予め所定の措置が施されている。一例としては、この生検材料は、人体に5−ALAを投与した後に摘出されたものとすることができる。なお、この生検材料には、少なくとも一部分において上述したインジゴカルミンやメチレンブルーといった所定の色素が付着されているものとする。
図4に示すように、装置1は、第一光源部21、第二光源部28、フィルタ22、ダイクロイックミラー23、対物レンズ24、フィルタ25、受光部26、演算処理部27を備える。なお、図4の例では、図3にならって、装置1が表示部12を備えている構成を想定している。
第一光源部21は、例えば水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等のランプの他、発光ダイオード素子、レーザダイオード素子等で構成することができる。
フィルタ22は、第一光源部21から射出された光のうち、特定の波長の光を選択的に透過させる機能を有し、例えば誘電体多層膜などで構成することができる。ここでは、フィルタ22が、波長405nmの光を選択的に透過させる機能を有するものとして説明するが、本実施形態では、385nm以上425nm以下の特定の波長帯の光を選択的に透過させる機能を有していればよい。より一般的にいえば、フィルタ22は、検体2に腫瘍部位が含まれている場合に蓄積されているポルフィリン類を励起するために必要な波長帯の光を選択的に透過させる機能を有していればよい。
ダイクロイックミラー23は、所定の波長帯の光を反射させ、別の所定の波長帯の光を透過させる機能を有し、例えば誘電体多層膜などで構成することができる。ここでは、ダイクロイックミラー23が、波長405nmの光を反射し、波長620nm以上の光を透過する機能を有するものとして説明する。なお、このダイクロイックミラー23は、フィルタ22によって選択された波長の光を反射し、検体2から発せられフィルタ25で選択される波長の光を透過する機能を有していればよい。
本実施形態において、第二光源部28はリング状の光源であって、発光ダイオード素子やレーザダイオード素子で構成されている。また、第二光源部28は、波長範囲の広いランプなどで構成することも可能であるが、この場合は所定の波長を選択するためのフィルタを備える構成とするのが好ましい。この第二光源部28は、ポルフィリン類が発する蛍光スペクトル、及び検体2に含まれる色素の吸収スペクトルが重複する波長域に属する第一波長の光を発する構成である。一例として、ポルフィリン類がPpIXで構成され、色素が上述したインジゴカルミン、又はメチレンブルーで構成されている場合、第二光源部28は635nmの波長の光を放射する構成とすることができる。なお、以下において、第二光源部28から放射される第一波長の光を適宜「第一光」と称する。
第二光源部28が構成するリング形状の内側は空洞になっており、この空洞部分を、励起光31及び検体2から発せられた蛍光32が進行できるように構成されている。つまり、第二光源部28は、励起光31及び蛍光32の光路を妨げないように構成されている。
なお、第二光源部28と検体2の間に、別途のフィルタを設けても構わない。この場合、当該フィルタは、ポルフィリン類が発する蛍光のピーク波長を含む波長成分の光を選択的に透過するように設計される。このとき、第二光源部28は、前述したように波長範囲が広い光を射出する光源、例えば水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等のランプで構成されていても構わない。
第二光源部28から放射された第一光33は、対物レンズ24に導かれる。そして、対物レンズ24を通過した光が、ホルダ10を透過して検体2に照射される。検体2では第一光33のうちの一部が吸収され、一部が反射される。検体2で反射された第一光33(以下、この反射光を「第二光34」と称する。)は、ホルダ10を透過して、対物レンズ24へと導かれる。そして、この第二光34はダイクロイックミラー23を透過してフィルタ25へと向かう。
フィルタ25は、入射された光から、所定の波長の光を選択的に透過させる機能を有し、特にポルフィリン類から発せられた蛍光のピーク波長近傍の波長の光を選択的に透過させる機能を有する。上記ポルフィリン類がPpIXである場合には、図1に示すPpIXの蛍光スペクトルのピーク波長である635nm近傍の所定の波長の光を選択的に透過させる機能を有していればよい。このとき、当該フィルタ25は、第二光34を透過する機能を有することになる。なお、本実施形態では、このフィルタ25が波長635nmの光を選択的に透過させる機能を有するものとして説明する。
フィルタ25を透過した第二光34は、受光部26において受光される。受光部26は、例えばCCDカメラなどの撮像装置で構成することができる。受光部26は、受光した光の強度を検体2内の位置情報と共に演算処理部27に出力する。
演算処理部27は、フィルタ25を透過した光の強度分布に基づいて画像情報を生成する。演算処理部27は例えばCPU等で構成される。演算処理部27は、この第二光34の位置毎の強度分布に基づく画像情報(第一画像情報)を生成し、内部の記憶手段に記憶する。この第一画像情報を生成する工程が上記工程(a)に対応する。
また、第二光源部28からの光の照射を停止した状態で、第一光源部21から励起光31が射出される。第一光源部21から射出された励起光31は、フィルタ22を透過して波長405nm近傍の波長成分の光として選択された後、ダイクロイックミラー23で反射され、第二光源部28の空洞部分を介して対物レンズ24に導かれる。そして、対物レンズ24を通過した光が、ホルダ10を透過して検体2に照射される。検体2にポルフィリン類の一例であるPpIXが蓄積されていると、この波長405nmの励起光31によってPpIXが励起され、蛍光32を発する。第一光源部21から射出された励起光31によって検体2に含まれるポルフィリン類を励起する工程が、上記工程(b)に対応する。
蛍光32は、ホルダ10を透過して励起光とは逆向きに進行し、対物レンズ24へと導かれる。そして、この蛍光32はダイクロイックミラー23を透過してフィルタ25へと向かう。上述したように、フィルタ25は、PpIXの蛍光ピーク波長である635nm近傍の所定の波長の光を選択的に透過させる機能を有しているため、蛍光32のうち、当該ピーク波長の近傍の波長成分の光が選択され、受光部26に出力される。
受光部26は、フィルタ25を透過した蛍光32の強度を検体2内の位置情報と共に演算処理部27に出力する。演算処理部27は、フィルタ25を透過した光の強度分布に基づいて画像情報を生成する。演算処理部27は、この蛍光32の位置毎の強度分布に基づく画像情報(第二画像情報)を生成し、内部の記憶手段に記憶する。この第二画像情報を生成する工程が上記工程(c)に対応する。
演算処理部27は、第一画像情報に基づいて第二画像情報を規格化処理することで、検体2に含まれる色素によって吸収された蛍光32の強度を近似的に補完して、検体2に含まれるポルフィリン類が発する蛍光の強度分布に近い画像情報(第三画像情報)を生成し、内部の記憶手段に記憶する。具体的な一例としては、演算処理部27は、第一画像情報に基づいて第二画像情報を規格化処理することで、上記第三画像情報を生成する。この工程が上記工程(d)に対応する。
以下において、演算処理部27によって生成された第三画像情報が、検体2に含まれる色素によって吸収された蛍光32の強度が近似的に補完された強度分布を示すことにつき、図面を参照して説明する。図5は、検体2を模式的に示した平面図(a)と、検体2上の位置における光の強度分布を模式的に示した図面(b)とを対応付けて表示したものである。なお、図5(b)で示される光の強度分布は、図5(a)に示される検体2のA−A線上の位置での光の強度分布に対応している。
上述したように、検体2は、検査対象を特定するために導入された、インジゴカルミンやメチレンブルーといった所定の色素と、腫瘍部位に蓄積させるためのポルフィリン類(本実施形態の例ではPpIX)とを含む構成である。ここで、上記の色素は、検体2の全面にわたって均一に付着されるものではなく、位置に応じて色素の付着強度が異なったり、付着する箇所と付着しない箇所が存在していたりする。また、ポルフィリン類は、腫瘍部位に選択的に蓄積される性質を有しているため、検体2のうち、非腫瘍部位には当該ポルフィリン類は蓄積されない。
このことに鑑みれば、検体2には、以下の4つの領域(41,42,43,44)が存在するといえる。これらの領域をそれぞれ、「第一領域41」、「第二領域42」、「第三領域43」、「第四領域44」と呼ぶ。
「第一領域41」とは、検体2のうち、色素が付着しておらず、ポルフィリン類も蓄積されていない領域を指す。
「第二領域42」とは、検体2のうち、色素が付着しているが、ポルフィリン類が蓄積されていない領域を指す。
「第三領域43」とは、検体2のうち、色素が付着していないが、ポルフィリン類が蓄積されている領域を指す。
「第四領域44」とは、検体2のうち、色素が付着しており、ポルフィリン類も蓄積されている領域を指す。
すなわち、検体2のうち、ポルフィリン類が蓄積されている領域は第三領域43及び第四領域44であり、この領域が腫瘍部位に対応する。図5(a)では、当該領域が太い線で囲われている。つまり、腫瘍部位判別装置1は、検体2が収容されたホルダ10を装着した状態で動作させた際、この検体2における第三領域43及び第四領域44が腫瘍部位であり、その他の領域(第一領域41及び第二領域42)が非腫瘍部位であると判別できれば、正しく腫瘍部位を判別できたことを意味する。
検体2に励起光31を照射し、ポルフィリン類が励起されると、当該ポルフィリン類から蛍光32が放射される。しかし、上述したように、検体2に含まれる色素は、吸収スペクトルが蛍光32のスペクトルに重なりを有する波長帯を有し、特に蛍光32のピーク波長近傍においてもある程度高い吸光度を示している。このため、検体2のうち、ポルフィリン類が蓄積されている箇所であっても、同箇所に色素が付着していると、受光部26において受光される蛍光32の強度は、当該箇所から本来発せられている蛍光強度よりも低下する。なお、ポルフィリン類が蓄積されていない箇所においては、このような蛍光32が発せられないため、蛍光32の強度はほぼゼロとみなすことができる。
よって、上記工程(c)において生成される第二画像情報は、図5(b)に模式的に示されるような蛍光32の強度分布に対応した情報となる。すなわち、ポルフィリン類が蓄積されており、色素が付着していない第三領域43において、蛍光32の強度は最も高く、ポルフィリン類が蓄積されていない第一領域41及び第二領域42において、蛍光32の強度は最も低い。そして、ポルフィリン類が蓄積され、且つ色素が付着されている第四領域44においては、当該色素によって蛍光32の一部が吸収された結果、第三領域43よりも強度が低下する。
ここで、第四領域44における蛍光強度に対する、第三領域43の蛍光強度の低下程度は、色素の付着度合いや、色素の吸光度にも依存するが、場合によっては50%以上吸収される場合も想定される。このような状態において、蛍光32の強度が所定の閾値を上回っているかどうかで腫瘍部位か非腫瘍部位かを判別した場合には、腫瘍部位を誤って非腫瘍部位と判断するおそれがあることは、「発明が解決しようとする課題」の項で上述した通りである。
本実施形態の構成では、上述したように、蛍光32のピーク波長に近い波長の光(第一光33)を検体2に照射し、その反射光(第二光34)の強度分布に対応する第一画像情報が演算処理部27によって生成される。
検体2のうち、色素が付着しておらず、ポルフィリン類も蓄積していない第一領域41に対して第一光33が照射されると、当該検体2によって第一光33は高い割合で反射し、反射光である第二光34が受光部26に向けて射出される。つまり、第二光34の強度に関して、第一領域41は高い値を示す。
また、検体2のうち、色素は付着していないものの、ポルフィリン類が蓄積している第三領域43に対して第一光33が照射されると、ポルフィリン類はこの第一光の波長帯の光を吸収しないので、やはり当該検体2によって第一光33は高い割合で反射し、反射光である第二光34が受光部26に向けて射出される。つまり、第二光34の強度に関して、第三領域43は高い値を示す。
一方、検体2のうち、色素が付着している第二領域42及び第四領域44に対して、第一光33が照射されると、この色素によって第一光33が吸収される結果、反射光としての第二光34の強度は、第一領域41や第三領域43と比較して低下する。
よって、上記工程(a)において生成される第一画像情報は、図5(b)で模式的に示される第二光34の強度分布に対応した情報となる。
ここで、上述したように、演算処理部27は、第一画像情報によって第二画像情報を規格化する処理を行う。一例としては、検体2の位置毎に、第二画像情報としての蛍光32の強度を、第一画像情報としての第二光34の強度で除算することで規格化し、この規格化毎の値の位置毎の分布情報をもって、第三画像情報とする。
ここで、蛍光32の強度及び第二光34の強度を、値の高い順にA,B,Cというランクをつけるものとする。このとき、図5(b)に示すように、第三領域43においては、蛍光32の強度と第二光34の強度の双方がランクAに該当する。第四領域44においては、蛍光32の強度と第二光34の強度の双方がランクBに該当する。第二領域42においては、蛍光32の強度がランクCであり、第二光34の強度がランクBである。第一領域41においては、蛍光32の強度がランクCであり、第二光34の強度がランクAである。
このような条件下で、蛍光32の強度を第二光34の強度で規格化すると、いずれの強度もランクAである第三領域43と、いずれの強度もランクBである第四領域44は極めて高い値を示す反面、蛍光32の強度がランクCである第一領域41及び第二領域42は極めて低い値を示すことになる。つまり、規格化後の値によれば、色素の付着の有無に関わらず、ポルフィリン類が蓄積されている領域が示す値と、ポルフィリン類が蓄積されていない領域が示す値との間に、十分な乖離をつけることが可能となる。この結果、ポルフィリン類が蓄積しているか否かを判別するための基準となる閾値の設定が容易となる。すなわち、この規格化後の値の位置別の分布に対応した第三画像情報に基づき、所定の閾値を上回っている位置が腫瘍部位であり、当該閾値以下を示す位置が非腫瘍部位であると判別することが可能となる。
なお、規格化後の強度値と所定の閾値の大小関係で判別する方法について前述したが、その他の方法としては、規格化後の強度値が高い領域の形状によって腫瘍部位を判別する方法を採用することもできる。付着した色素の影響が排除されることで、腫瘍部位の形状をより正確に認識することができるため、腫瘍部位を正確に判別することが可能となる。
演算処理部27は、上述した方法で生成された第三画像情報に基づいて、位置別の規格化後の値が所定の閾値を上回っているか否かの判別を行う。そして、演算処理部27は、この規格化後の値が所定の閾値を上回っている箇所が腫瘍部位であり、前記所定の閾値以下である箇所が非腫瘍部位であると判別する。上記規格化処理によって生成された第三画像情報は、実際に受光された蛍光32の強度分布に関する第二画像情報から、検体2に色素が含まれている部位において実際には吸収されている蛍光32の強度を近似的に復元して生成された情報に対応する。よって、この第三画像情報に基づいて腫瘍部位と非腫瘍部位の判別を行うことで、色素が付着している部位において蛍光が吸収されていることによる誤判別のおそれを従来よりも大幅に低減することができる。
演算処理部27において行われる判別処理が工程(e)に対応する。演算処理部27は、この判別した結果を表示部12に出力する。
表示部12は、演算処理部27から送られた腫瘍部位の座標情報に基づいて、例えば検体2の画像上の所定の位置に腫瘍部位であることを示すマークや発色を施した画像データを表示する。また、演算処理部27において腫瘍部位と判別された領域が存在しない場合には、その旨の情報を表示部12に表示するものとしても構わない。
検査員は、表示部12を目視で確認することで、検体2に腫瘍部位が存在しるか否か、及び腫瘍部位が存在している場合にはその存在箇所を容易に認識することができる。また、例えば装置1に操作ボタンを設け、検体2が収容されたホルダ10を装置1に装着して当該操作ボタンを押下すると光源部21から励起光が射出される仕組みとすることで、装置1によって検体2の腫瘍部位の判別処理を自動的に行わせることができ、検査員のスキルによる判断結果のバラツキが解消すると共に、病理医による判断も不要となる。
[別実施形態]
以下において、別実施形態について説明する。
〈1〉 図4を参照して上述した装置1は、第二光源部28としてリング状の照明を用いる構成であったが、このような構成に限定されるものではない。
図6は、腫瘍部位判別装置1の別の実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。図6に示す装置1は、第一光源部21を通じて射出される励起光31を透過し、第二光源部28を通じて射出される第一光33を反射するダイクロイックミラー51と、ハーフミラー52を備えている。ハーフミラー52は、第一光源部21から射出された励起光31、及び第二光源部28から射出された第一光33をほぼ50%の割合で反射すると共に、検体2から発された蛍光32及び第二光34をほぼ50%の割合で透過する。
このような構成であっても、励起光31及び第一光33を検体2に照射することができると共に、蛍光32及び第二光34を受光部26で受光することができる。よって、演算処理部27が上記と同様の方法で演算処理を行って判別することで、色素が付着している部位において蛍光が吸収されていることによる誤判別のおそれを従来よりも大幅に低減することができる。
〈2〉 検体2に付着されている色素としてインジゴカルミン及びメチレンブルーを例示したが、その他の色素として、パテントブルー、リンファズリン(イソスルファンブルー)、エバンスブルーなどを利用することも可能である。同定用に用いられる色素として、ポルフィリン類の蛍光のピーク波長近傍の波長の光に対するある程度の吸収が認められる場合においては、上記の方法を採用することで、色素が付着している部位において蛍光が吸収されていることによる誤判別のおそれを従来よりも大幅に低減することができる。
〈3〉 腫瘍部位に蓄積されるポルフィリン類は、プロトポルフィリンIX(PpIX)以外の物質であっても構わず、例えば、PpIXから生成されたフォト−プロトポルフィリン(PPp)や、ウルポルフィリンなどから発せられる蛍光を分光検出する場合に、上記方法を採用することも可能である。
〈4〉 図4におけるダイクロイックミラー23、及び図6におけるハーフミラー52は、いずれも装置1を小型化するために励起光31と蛍光32の光路を一部共通化することを目的として設けられたものであるが、装置1において、これらのミラーは必ずしも必須の構成ではない。また、フィルタ22は光源部21と一体化されていても構わない。図4及び図6に示した装置1の構成はあくまで一例であり、同じ機能を実現する構成であれば、種々の設計変更が可能であることは言うまでもない。
1 : 腫瘍部位判別装置
2 : 検体
10 : 検体用ホルダ
11 : ホルダ装着口
12 : 表示部
21 : 光源部(第一光源部)
22 : フィルタ
23 : ダイクロイックミラー
24 : 対物レンズ
25 : フィルタ
26 : 受光部
27 : 演算処理部
28 : 光源部(第二光源部)
31 : 励起光
32 : 蛍光
33 : 第一光
34 : 第二光
41 : 第一領域
42 : 第二領域
43 : 第三領域
44 : 第四領域
51 : ダイクロイックミラー
52 : ハーフミラー

Claims (10)

  1. 同定用の色素を含有する検体の腫瘍部位に蓄積するポルフィリン類に励起光を照射して、励起後の前記ポルフィリン類が発する蛍光を検出する腫瘍部位の判別方法であって、
    励起後の前記ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのうち、前記色素の吸収スペクトルと重複する波長域に含まれる第一波長の光を前記検体に照射し、前記検体で反射した光の強度分布を示す第一画像情報を取得する工程(a)と、
    前記励起光を前記検体に照射して前記ポルフィリン類を励起する工程(b)と、
    前記ポルフィリン類から発せられる蛍光のうち、前記第一波長又は前記第一波長の近傍の波長成分の強度分布を示す第二画像情報を取得する工程(c)と、
    前記第一画像情報に基づいて前記第二画像情報を規格化処理して第三画像情報を生成する工程(d)と、
    前記第三画像情報に基づいて腫瘍部位と非腫瘍部位の判別を行う工程(e)とを有することを特徴とする腫瘍部位の判別方法。
  2. 前記規格化処理は、前記第二画像情報に基づく値を、前記第一画像情報に基づく値で除算する演算を含むことを特徴とする請求項1に記載の腫瘍部位の判別方法。
  3. 前記第一波長は、前記ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのピーク波長であることを特徴とする請求項1又は2に記載の腫瘍部位の判別方法。
  4. 前記ポルフィリン類がプロトポルフィリン類であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の腫瘍部位の判別方法。
  5. 前記プロトポルフィリン類はプロトポルフィリンIXであり、
    前記第一波長は635nm近傍であることを特徴とする請求項4に記載の腫瘍部位の判別方法。
  6. 同定用の色素を含有する検体の腫瘍部位に蓄積するポルフィリン類に励起光を照射して、励起後の前記ポルフィリン類が発する蛍光を検出する腫瘍部位の判別装置であって、
    前記励起光、及び励起された前記ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのうち前記色素の吸収スペクトルと重複する波長域に含まれる第一波長の光を発する光源部と、
    前記光源部より前記検体に照射された光の反射光、及び励起後の前記ポルフィリン類が発する蛍光を検出する受光部と、
    前記受光部で受光された光の強度に基づいて演算処理を行って、腫瘍部位と非腫瘍部位の判別を行う演算処理部とを有し、
    前記演算処理部は、
    前記第一波長の光が前記検体に照射されたときの、前記検体で反射された光の強度分布を前記受光部より取得して、当該強度分布に関する第一画像情報を生成し、
    前記励起光が前記検体に照射されることで励起した前記ポルフィリン類から発せられる蛍光のうち、前記第一波長又は前記第一波長の近傍の波長成分の強度分布を前記受光部より取得して、当該強度分布に関する第二画像情報を生成し、
    前記第一画像情報に基づいて前記第二画像情報を規格化処理することで第三画像情報を生成し、
    前記第三画像情報に基づいて腫瘍部位と非腫瘍部位の判別を行うことを特徴とする腫瘍部位の判別装置。
  7. 前記規格化処理は、前記第二画像情報に基づく値を、前記第一画像情報に基づく値で除算する演算を含むことを特徴とする請求項6に記載の腫瘍部位の判別装置。
  8. 前記第一波長は、前記ポルフィリン類が発する蛍光のスペクトルのピーク波長であることを特徴とする請求項6又は7に記載の腫瘍部位の判別装置。
  9. 前記ポルフィリン類がプロトポルフィリン類であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の腫瘍部位の判別装置。
  10. 前記プロトポルフィリン類はプロトポルフィリンIXであり、
    前記第一波長は635nm近傍であることを特徴とする請求項9に記載の腫瘍部位の判別装置。
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