JP2016085006A - 燃焼装置 - Google Patents

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美希 谷口
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Abstract

【課題】燃料を排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱することにより排ガス顕熱回収効率が向上する燃焼装置を提供する。また、他の目的として、燃料を排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱する一方、燃焼用空気を排ガス顕熱で予熱することにより、排ガス顕熱回収効率が更に向上する燃焼装置を提供する。
【解決手段】燃焼用空気103との熱交換により所定温度に降温した燃焼排ガス102は、第3流路25の隔壁28−4の4つの通気口33から4つの連通孔27に流入して第3流路25から第2流路24に流通経路が切り換わる。更に、燃焼排ガス102は、第2流路24の隔壁28―1の4つの通気口31を介して第2流路24の基端側に流通する。その際、燃焼排ガス102の熱が改質触媒層26に吸熱され、改質触媒層26で改質反応が行なわれる。改質触媒層26に流入した混合流体100は、COとHを主成分とする改質燃料101に改質される。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃焼装置に関する。より詳細には、燃料流路に形成された改質触媒層を燃焼排ガス顕熱で加熱し、加熱された改質触媒層に少なくとも炭素と水素からなる有機化合物を含有する原料ガスと水蒸気とを通過させることにより、それらを吸熱反応(化学反応)で改質して例えば一酸化炭素と水素からなる改質燃料を生成し、この改質燃料を燃焼させる燃焼装置に関する。
従来、先端が閉塞された外管の内部に先端を開口した内管を同軸上に配置し、外管の後端側に排気部と、内管の後端側から内管内に貫通して配置された燃料ガス供給管を有するシングルエンド型ラジアントチューブバーナは公知である(例えば、特許文献1〜特許文献3参照。)。
特許文献1〜3に記載のシングルエンド型ラジアントチューブバーナは、燃料ガス供給管から供給された燃料ガスと、内管と燃料ガス供給管との間に形成した環状空間に供給された燃焼用空気とを燃焼室内で混合させて燃焼を実行する。燃焼により生成された燃焼排ガスは、外管の閉塞端部で反転した後、外管と内管とで形成される環状空間を通って外管を加熱すると共に、この燃焼排ガスの流れと対向して供給される燃焼用空気を予熱した後、排気部を介して排気される。
実開平4−25912号公報 特開2001−182912号公報 特開2002−349808号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載のシングルエンド型ラジアントチューブバーナに代表されるように、燃焼排ガスと空気の熱交換による燃焼用空気を予熱する方法において、その回収熱量(Q=h・A・ΔT)は伝熱面積(A)、熱伝達率(h)、及び温度差(ΔT)に依存するため、排ガス顕熱回収効率を更に向上させるには限界があった。
他方、排ガス顕熱回収効率を更に向上させるための1つの手法として、燃料ガスを排ガス顕熱で予熱することが考えられる。例えば、メタンガス(低位発熱量:8557kcal/m3N、理論空気量:9.57m3N/m3N)等の高カロリーガスの場合、燃料ガスの予熱効果は空気予熱の予熱効果に比べて非常に小さい。これに対して、例えば、COGとBFGとLDGの混合ガスからなるMガス(低位発熱量:2300kcal/m3N、理論空気量:2.219m3N/m3N)や、水素ガス(低位発熱量:2570kcal/m3N、理論空気量:2.39m3N/m3N)等の低カロリーガスを燃焼させる場合、空気予熱だけによる燃焼排ガスからの熱回収を考えた場合、熱回収量は小さく、むしろ熱回収の面から考えると、低カロリーの燃料ガス予熱は空気予熱以上に予熱効果が大きいといえる。また、低カロリーガスは、着火性が良くないため、予熱することにより着火しやすくし、安全に利用できるようになる。
しかしながら、特許文献1〜3に記載のシングルエンド型ラジアントチューブバーナでは、排ガス顕熱を熱交換して燃焼用空気を予熱することはできるが、燃料ガスまでも予熱することはその構造上、非常に困難である。
そこで、発明者らは鋭意検討した結果、改質触媒層を燃焼排ガス顕熱で加熱し、改質触媒層に蓄熱した熱量で少なくとも炭素と水素からなる有機化合物を含有する原料ガスと水蒸気とを予熱すると同時にそれらを吸熱反応で改質すると、燃焼排ガスから得られた熱は化学ポテンシャルに変換されるため、受熱側の温度が高くなりにくくなる。即ち、温度差が拡大するため排ガス顕熱回収効率が向上することを知見した。また、燃料を上述の排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱すると共に、燃焼用空気は従来と同様に排ガス顕熱を熱交換して燃料と燃焼用空気の両方を予熱することで、排ガス顕熱回収効率が更に向上することを知見した。
本発明は、燃料を排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱することにより排ガス顕熱回収効率が向上する燃焼装置を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、燃料を排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱する一方、燃焼用空気を排ガス顕熱で予熱することにより、排ガス顕熱回収効率が更に向上する燃焼装置を提供することである。
本発明の燃焼装置は、バーナ部と、前記バーナ部に燃焼用空気を供給する燃焼用空気流路と、前記バーナ部に燃料を供給する燃料流路とを有し、前記バーナ部で生成された燃焼排ガスを流通させる燃焼排ガス流路と、前記バーナ部は、前記燃焼用空気流路、前記燃料流路、及び前記燃焼排ガス流路の末端側に配置され、前記燃料供給路の少なくとも一部に改質触媒を充填してなる改質触媒層を有し、前記燃焼排ガス流路は、前記燃料供給路の外側又は内側に配置されており、前記燃焼排ガスは、前記燃焼排ガス流路の末端側から基端側に流通して当該燃焼排ガスの顕熱で前記改質触媒層を加熱する一方、改質原料と反応剤からなる混合流体を前記燃料供給路の基端側から末端側に供給し、前記加熱された前記改質触媒層に当該混合流体を通過させることにより、前記混合流体を吸熱反応で改質して改質燃料を生成し、前記バーナ部において、前記改質燃料を燃焼する。
前記燃焼排ガス流路の内側に前記燃焼用空気流路を配置し、前記燃焼排ガスの顕熱で前記燃焼用空気流路を流通する前記燃焼用空気を予熱することが好ましい。
上述の燃焼装置において、内管と、前記内管より大径の外管と、前記外管と内管との中間径である中間径管が同軸上に配置された三重管構造を有し、前記内管の内部空間は、前記燃焼用空気流路としての第1流路が形成され、前記内管と前記中間径管との環状空間は、前記燃料流路としての第2流路が形成され、前記中間径管と前記外管との環状空間は、前記燃焼排ガス流路としての第3流路が形成され、前記第2流路の少なくとも一部に前記改質触媒が充填された前記改質触媒層を有している。
上述の燃焼装置において、内管と、前記内管より大径の外管と、前記外管と内管との中間径である中間径管が同軸上に配置された三重管構造を有し、前記内管の内部空間を第1流路、前記内管と前記中間径管との環状空間を第2流路、前記中間径管と前記外管との環状空間を第3流路として形成し、前記第1流路は、前記燃料流路であると共に、当該第1流路の少なくとも一部に前記改質触媒が充填された前記改質触媒層を有し、前記燃焼用空気は、前記第3流路の基端側から供給される一方、前記第2流路に流入して当該第2流路の末端側から前記バーナ部に供給され、前記燃焼排ガスは、前記第3流路の末端側から供給される一方、前記第2流路に流入して当該第2流路の基端側から排出される。
上述の燃焼装置において、内管と、前記内管より大径の外管と、前記外管と内管との中間径である中間径管が同軸上に配置された三重管構造を有し、前記内管の内部空間を第1流路、前記内管と前記中間径管との環状空間を第2流路、前記中間径管と前記外管との環状空間を第3流路として形成し、前記第1流路は、前記燃焼用空気流路であり、前記第3流路は、その基端側近傍の少なくとも一部に前記改質触媒が充填された前記改質触媒層を有し、前記改質触媒層を通過して生成された前記改質燃料は、前記第3流路から前記第2流路に流入して当該第2流路の末端側から前記バーナ部に供給され、前記燃焼排ガスは、前記第3流路の末端側から供給される一方、前記第2流路に流入して当該第2流路の基端側から排出される。
上述の燃焼装置において、前記中間径管の周方向には、前記第2流路と前記第3流路が連通する複数の連通孔が形成されており、前記第2流路及び前記第3流路はそれぞれ、前記複数の連通孔を前記軸方向から挟むように対向配置された一対の隔壁を有し、前記一対の隔壁には、周方向に複数の通気口と閉塞部材が交互に形成され、前記一対の隔壁のそれぞれに形成されている前記各閉塞部材は、前記軸に直交する平面視において互いに非対称に配置されており、前記一対の隔壁のそれぞれに形成されている前記各閉塞部材の端部同士が前記軸方向に沿って伸びる仕切り部材によって接続されており、前記燃焼用空気、前記燃焼排ガス、及び前記改質燃料は、前記通気口と前記連通孔を介して前記第3流路から前記第2流路へ流入する。
上述のいずれか1つに記載の燃焼装置において、前記混合流体は、少なくとも炭素及び水素を有する有機化合物と水蒸気が混合した混合物であり、前記吸熱反応は、前記混合流体から水素を生成する水蒸気改質反応である。
本発明によれば、燃料を排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱することにより排ガス顕熱回収効率が向上する燃焼装置を提供できる。また、燃料を排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱する一方、燃焼用空気を排ガス顕熱で予熱することにより、排ガス顕熱回収効率が更に向上する燃焼装置を提供できるという効果を奏する。
加熱炉の炉壁に設けられた実施の形態1に係る燃焼装置の概略構成図である。 実施の形態1に係る燃焼装置のノズル部の詳細構造を示す図である。 (a)は図2におけるA−A方向から見たノズル部の縦断面図、(b)は図2におけるB−B方向から見たノズル部の縦断面図、(c)は図2におけるC−Cの方向から見たノズル部の縦断面図である。 (a)は図2におけるD−D方向から見たノズル部の横断面図、(b)は図2におけるE−E方向から見たノズル部の横断面図である。 ノズル部の要部における斜視断面図である。 実施の形態2に係る燃焼装置のノズル部の詳細構造を示す図である。 図6AにおけるF−F方向から見たノズル部の部分断面図である。 図6AにおけるG−G方向から見たノズル部の部分断面図である。 実施の形態3に係る燃焼装置のノズル部の詳細構造を示す図である。 実施の形態1の変形例に係る燃焼装置のノズル部の詳細構造を示す図である。 図8AにおけるH−H方向から見たノズル部の部分断面図である。 図8AにおけるI−I方向から見たノズル部の部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る燃焼装置について、添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、方向や位置を表す用語(例えば、「基端」や「末端」等)を便宜上用いるが、これらは発明の理解を容易にするためであり、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本発明の一形態の例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。また、以下に説明する配管の直径や各流路の断面積は概略を示すものであり、実際には流体の流量や圧力によって適宜設計される。また、動作説明で用いた温度についても説明を容易にするためであり、実際の温度は燃焼装置の各部の設計によって異なる。
図1は加熱炉60の炉壁62に設置された燃焼装置1を示す。この燃焼装置1は、軸芯10に沿ってそれぞれ配置されたバーナタイル11と、バーナ本体12と、バーナタイル11及びバーナ本体12の中央部を貫通して設けられた3重管構造のノズル部14とを有する。本発明の実施の形態に係る燃焼装置1は、バーナタイル11の末端側(図の右側端部)のバーナ部15で燃料(改質燃料101)と燃焼用空気103が混合して燃焼する、所謂、先混合式のバーナである。
バーナタイル11には、バーナ部15で燃焼を継続させるためのパイロットバーナ16が軸芯10に対して所定の角度に傾斜して設けられている。バーナ本体12の後端部には燃料供給管17が設けられている。図1に示すように、燃料供給管17の後端部には、少なくとも炭素及び水素を有する有機化合物の一例であるメタンガス(改質原料ガス)と、反応剤の一例である水蒸気とを混合した混合流体100を供給する原料配管170が接続されている。一方、バーナ本体12の内部に挿入されている燃料供給管17の先端部は、後述するノズル部14の燃料流路と連結されている。
また、バーナ本体12の上端部には、燃焼排ガス102を排気する排ガス排出管18が設けられている。排ガス排出管18は、後述するノズル部14の燃焼排ガス流路と連通していると共に、当該排ガス排出管18の下流側に設置された図示しない排ガス吸引ファンと連通している。なお、バーナ本体12と排ガス排出管18には耐火断熱材が内張りされている。図示するように、ノズル部14の外周面(後述する外管21)には、燃焼用空気103を供給する燃焼用空気供給管19がバーナ本体12の周壁を貫通して接続されている。燃焼用空気供給管19は、後述するノズル部14の燃焼用空気流路と連通していると共に、当該燃焼用空気供給管19の上流側に設置された図示しない燃焼用空気供給ファンと連通している。
次に、本発明の実施形態に係る燃焼装置1の特徴部分であるノズル部14の構造について以下のとおり説明する。
《実施の形態1》
図2は、実施の形態1に係る燃焼装置1のノズル部14の詳細構造を示す。図3(a)〜図3(c)は図2におけるA−A、B−B、及びC−Cの各方向から見たノズル部14の縦断面図を示し、図4(a)〜図4(b)は図2におけるD−D、及びE−Eの各方向から見たノズル部14の横断面図を示す。図5はノズル部14の要部における斜視断面図を示す。
ノズル部14は、同一の軸芯10上に配置された内管20と、内管20より大径の外管21と、内管20と外管21との中間径である中間径管22からなる三重管構造を有する。このノズル部14は、内管20の内部空間を第1流路23、内管20と中間径管22との環状空間を第2流路24、外管21と中間径管22との環状空間を第3流路25として形成している。
図2に示すように、第1流路23の内部には、例えば直径1mm〜3mmの粒状もしくはハニカム状の改質触媒が充填されており、水蒸気改質反応を促進させる改質触媒層26を形成している。このため、第1流路23はバーナ部15に改質燃料101を供給する燃料流路として機能する。即ち、第1流路23の基端側(図の左側端部)から供給されるメタンガスと水蒸気からなる混合流体100を、改質触媒層26に通過させることで反応させ、混合流体100中の炭化水素が水蒸気により水素と一酸化炭素に改質し、それらが改質燃料101として第1流路23の末端側(図の右側端部)からバーナ部15に供給されるようにしてある。
改質触媒層26を構成する改質触媒としては、典型的には、ルテニウムをアルミナに担持させたルテニウム系改質触媒や、ニッケルをアルミナに担持させたニッケル系改質触媒が用いられる。その他、パラジウム、白金、銅、ロジウム等の金属を、シリカ、マグネシア等の酸化物セラミックスに担持させたものや、それらにウラン、アルカリ、アルカリ土類金属の酸化物を添加したものが用いられる。
本実施の形態では、第1流路23内の全部の領域に改質触媒層26を形成しているが、第1流路23内の少なくとも一部の領域に改質触媒層2を形成することも可能である。
図2、及び図3(c)に示すように、中間径管22の略中央部の周方向には、第2流路24と第3流路25が連通する矩形状の8つの連通孔27が形成されている。また、第2流路24には、この複数の連通孔27を軸芯10方向から挟むように対向配置された一対の隔壁28―1,28−2が設けられている。同様に、第3流路25における一対の隔壁28―1,28−2と対応する位置にも、一対の隔壁28−3,28−4が対向配置されている。
図3(a)、図3(b)に示すように、一対の隔壁28―1,28−2は、周方向に交互に形成された扇状の閉塞部材30と、扇状の通気口31で構成されている。同様に、一対の隔壁28−3,28−4もまた、周方向に交互に形成された扇状の閉塞部材32と、扇状の通気口33で構成されている。なお、閉塞部材30,32、及び通気口31,33の形状は扇形に限らず、例えば矩形であってもよい。
図3(a)、図3(b)に示すように、一対の隔壁28―1,28−2、28−3,28−4のそれぞれに形成されている各閉塞部材30、32は、軸芯10に直交する平面視において互いに非対称(本実施の形態の場合、例えば、隔壁28―1の一の閉塞部材30の対向面には、隔壁28−2の一の通気口31が配置されている。同様に、隔壁28−3の一の閉塞部材32の対向面には、隔壁28−4の一の通気口33が配置されている。)に配置されている。
図3(a)〜図3(c)、及び図5に示すように、一対の隔壁28―1,28−2における各閉塞部材の30の対向する端部35,36同士が軸芯10方向に伸びる仕切り部材40によって接続されており、隣接する内部空間が各仕切り部材40によって区画されている。
一対の隔壁28−3,28−4についても同様に、各閉塞部材32の対向する端部37,38同士が軸芯10方向に伸びる別の仕切り部材41によって接続されており、隣接する内部空間が各仕切り部材41によって区画されている。これらにより、8つの連通孔27は、それぞれ流通経路が異なる2種類の4つの連通孔27に分けられ、第2流路24と第3流路25とがそれぞれ交差する構成となっている。
このため、図4(a)、及び図5に示すように、第3流路25の基端側から供給される燃焼用空気103は、当該第3流路25に設けられている隔壁28−3の4つの通気口33から中間径管22の略中央部の周方向に形成されている4つの連通孔27に流入することで第3流路25から第2流路24に流通経路が切り換わり、当該燃焼用空気103が第2流路24に設けられている隔壁28−2の4つの通気口31を介して末端側のバーナ部15に供給される。このように、本実施の形態では、第3流路25の基端側が燃焼用空気103の入口を構成すると共に、第2流路24の末端側が燃焼用空気103の出口を構成している。
一方、バーナ部15で生成された燃焼排ガス102(炉内の高温雰囲気)は、図4(b)、及び図5に示すように、第3流路25の末端側から流入し、隔壁28−4の4つの通気口33から中間径管22に形成されている上述の4つの連通孔27に流入することで第3流路25から第2流路24に流通経路が切り換わり、当該燃焼排ガス102が第2流路24に設けられている隔壁28―1の4つの通気口31を介して第2流路24の基端側から排出される。このように、本実施の形態では、第3流路25の末端側が燃焼排ガス102の入口を構成すると共に、第2流路24の基端側が燃焼排ガス102の出口を構成している。
《燃焼装置の動作》
次に、本実施の形態の燃焼装置1の動作について図1、図3(c)、図4、及び図5を参照して以下に説明する。本動作説明では、燃焼継続中の燃焼装置1によって加熱炉60の炉内温度が所定温度(例えば、約1000℃)に昇温されている状態での動作を説明する。
少なくとも炭素及び水素を有する有機化合物の一例であるメタンガス(改質原料ガス)と、反応剤の一例である水蒸気とを混合した混合流体100が燃料供給管17から供給される。混合流体100は、ノズル部14の第1流路23の基端側から改質触媒層26に流入する。
また、図示しない燃焼用空気供給ファンから供給された燃焼用空気103は、燃焼用空気供給管19を介して第3流路25の基端側の近傍に流入し、当該第3流路25に設けられている隔壁28−3の4つの通気口33から中間径管22の略中央部の周方向に形成されている4つの連通孔27に流入することで第3流路25から第2流路24に流通経路が切り換わる。続いて、燃焼用空気103は、第2流路24に設けられている隔壁28−2の4つの通気口31を介して末端側のバーナ部15に供給される。
一方、加熱炉60内で生成された例えば、約700℃の燃焼排ガス102は、図示しない排ガス吸引ファンの駆動により第3流路25の末端側から流入する。その際、燃焼排ガス102の流通方向と対向して第2流路24内を流通する燃焼用空気103は、燃焼排ガス102の顕熱で中間径管22の周壁を介して間接的に加熱され、当該燃焼用空気103が約200℃〜500℃に昇温する。
燃焼用空気103との熱交換により温度が約600℃に降温した燃焼排ガス102は、第3流路25に設けられている隔壁28−4の4つの通気口33から中間径管22に形成されている上述の4つの連通孔27に流入することで第3流路25から第2流路24に流通経路が切り換わる。続いて、燃焼排ガス102は、第2流路24に設けられている隔壁28―1の4つの通気口31を介して第2流路24の基端側に向かって流通する。その際、燃焼排ガス102の熱が改質触媒層26に吸熱され、改質触媒層26では温度上昇を伴いながら改質反応が行なわれる。改質触媒に改質反応を発現させるには、改質触媒層26を改質反応の生じる温度以上にしておく必要がある。
一方、第1流路23の基端側から供給されて改質触媒層26に流入した混合流体100は、下式の化学反応により一酸化炭素と水素を主成分とする改質燃料101に改質される。
[数1]
CH+HO=CO+3H+Q
上式に示す化学反応により、1モルのメタンと1モルの水蒸気から1モルの一酸化炭素と3モルの水素が生成される。メタンの燃焼潜熱量(発熱量)は1モルあたり890KJであり、理論燃焼温度(燃焼で生成する熱が外部に失われることなく、全て燃焼ガスの加熱に使われるものと仮定して理論的に計算した温度)は2051℃である。これに対して、1モルの一酸化炭素と3モルの水素の燃焼潜熱量の合計は283+(3×286)=1141KJとなり、[数1]のQは−251KJ/モルの負の値になり、[数1]が吸熱反応であることが理解できる。
即ち、1モルのメタンが1モルの水蒸気と反応する場合、外部から251KJの熱を吸収し、燃焼潜熱量が251KJ増加した一酸化炭素と水素を主成分とする改質燃料101を生成する。改質燃料101は反応がほぼ平衡に達すると、改質触媒層26の出口側から第1流路23の末端側のバーナ部15に供給される。
燃焼用空気103との熱交換、及び上述の吸熱反応により約200℃に降温した燃焼排ガス102は、第2流路24の基端側から排ガス排出管18を介して図示しない煙道に排気される。
なお、一酸化炭素と水素の理論燃焼温度はそれぞれ、2389℃、2254℃であり、メタンの理論燃焼温度よりも高い。このため、メタンを燃料として燃焼するよりも、一酸化炭素や水素を燃焼する方が燃焼火炎温度や加熱炉60の炉内温度を高くできる。即ち、加熱炉60内の雰囲気と材料(被加熱物)との温度差が拡大し、材料への輻射伝熱、及び対流伝熱の効率向上が期待できる。
このように、本実施の形態の燃焼装置1によれば、燃料(改質燃料101)を排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱する一方、燃焼用空気103を排ガス顕熱で予熱することができる。その結果、排ガス顕熱回収効率を更に向上することができる。
《実施の形態2》
図6Aは、実施の形態2に係る燃焼装置1のノズル部14の詳細構造を示す。図6B、及び図6Cは図6AにおけるF−F、及びG−Gの各方向から見たノズル部14の部分断面図を示す。図6Aに示すように、実施の形態2に係る燃焼装置1のノズル部14の基本構造は、実施の形態1で説明した燃焼装置1のノズル部14と同じであるので、同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図6Aに示すように、第1流路23は、燃焼用空気103が基端側から末端側(図6Aの左から右に向かう方向)に向かって流通する燃焼用空気流路を構成している。また、第3流路25における基端側から隔壁28−3までの領域には、改質触媒を充填した改質触媒層26が形成されている。
このような構成のノズル部14を有する燃焼装置1の動作を説明する。図6A、図6Cに示すように、加熱炉60内で生成された燃焼排ガス102は、図示しない排ガス吸引ファンの駆動により第3流路25の末端側から流入した後、第3流路25に設けられている隔壁28−4の4つの通気口33から中間径管22に形成されている上述の4つの連通孔27に流入することで第3流路25から第2流路24に流通経路が切り換わる。続いて、燃焼排ガス102は、第2流路24に設けられている隔壁28―1の4つの通気口31を介して第2流路24の基端側に向かって流通する。
一方、図示しない燃焼用空気供給ファンから供給された燃焼用空気103は、第1流路23の基端側に流入し、当該第1流路23の基端側から末端側に向かって供給される。また、混合流体100は、第3流路25の基端側から供給されて改質触媒層26に流入する。
第2流路24を流通する燃焼排ガス102の流通方向と対向して第1流路23内を流通する燃焼用空気103は、燃焼排ガス102の顕熱で内管20の周壁を介して間接的に加熱され、当該燃焼用空気103が所定温度に昇温する。それと同時に、燃焼排ガス102の熱が第3流路25内に形成されている改質触媒層26に吸熱され、改質触媒層26では温度上昇し、改質温度以上の温度に保持された状態で改質反応が行なわれる。燃焼用空気103との熱交換、及び上述の吸熱反応により約200℃に降温した燃焼排ガス102は、第2流路24の基端側から排ガス排出管18を介して図示しない煙道に排気される。
図6Bに示すように、第3流路25の基端側から供給されて改質触媒層26に流入した混合流体100は、実施の形態1で説明した化学反応により一酸化炭素と水素を主成分とする改質燃料101に改質される。改質燃料101は反応がほぼ平衡に達すると、改質触媒層26の出口側に流出し、第3流路25に設けられている隔壁28−3の4つの通気口33から中間径管22に形成されている上述の4つの連通孔27に流入することで第3流路25から第2流路24に流通経路が切り換わる。
続いて、改質燃料101は、第2流路24に設けられている隔壁28−2の4つの通気口31を介して第2流路24の末端側に向かって流通する。その際、改質燃料101は図6Cに示すように、第3流路25の末端側から順次流入する高温の燃焼排ガス102との熱交換により中間径管22の周壁を介して間接的に加熱される。その結果、上述の燃焼排ガス102との熱交換により更に加熱された改質燃料101が第2流路24の末端側からバーナ部15に供給されると共に、上述の燃焼排ガス102との熱交換により所定温度に予熱された燃焼用空気103が第1流路23の末端側からバーナ部15に供給され、当該バーナ部15で燃焼火炎を形成する。
このように、実施の形態2に係る燃焼装置1によれば、実施の形態1で例示した燃焼装置1と同様に、燃料(改質燃料101)を排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱する一方、燃焼用空気103を排ガス顕熱で予熱することができる。その結果、排ガス顕熱回収効率を更に向上することができる。なお、燃焼用空気103は混合流体100(改質燃料101)よりも絶対量が多いため、本実施の形態においては、流路が交差する前後で中間径管22の直径を異ならせ、第2流路24と第3流路25の断面積を異ならせることが好ましい。
《実施の形態3》
図7は、実施の形態3に係る燃焼装置1のノズル部14の詳細構造を示す。図7に示すように、実施の形態3に係る燃焼装置1のノズル部14は、実施の形態1、2で例示したノズル部14と同様に、同一の軸芯10上に配置された内管20と、内管20より大径の外管21と、内管20と外管21との中間径である中間径管22からなる三重管構造を有する。
図示するように、内管20の内部空間は、燃焼用空気103が基端側から末端側へ(図7の左から右に向かう方向)流通する燃焼用空気流路としての第1流路23が形成されている。また、内管20と中間径管22との環状空間は、混合流体100が基端側から流入し末端側から改質燃料101が流出する燃料流路としての第2流路24が形成されている。さらに、外管21と中間径管22との環状空間は、燃焼排ガス102が末端側から基端側に(図7の右から左に向かう方向)向かって流通する燃焼排ガス流路としての第3流路25が形成されている。図7に示すように、第2流路24における基端側から末端側までの全ての領域には、改質触媒を充填した改質触媒層26が形成されている。
なお、本実施の形態では、第2流路24内の全部の領域に改質触媒層26を形成しているが、第2流路24内の少なくとも一部の領域に改質触媒層26を形成することも可能である。
このような構成のノズル部14を有する燃焼装置1の動作を説明する。図示しない燃焼用空気供給ファンから供給された燃焼用空気103は、第1流路23の基端側から末端側に向かって供給される。混合流体100は、第2流路24の基端側から改質触媒層26に流入する。
加熱炉60内で生成された燃焼排ガス102は、図示しない排ガス吸引ファンの駆動により第3流路25の末端側から流入すると、燃焼排ガス102の熱が第2流路24内に形成されている改質触媒層26に吸熱され、改質触媒層26では温度上昇し、改質温度以上の温度に保持された状態で改質反応が行なわれる。
一方、第2流路24の基端側から供給されて改質触媒層26に流入した混合流体100は、実施の形態1、2で説明した化学反応により一酸化炭素と水素を主成分とする改質燃料101に改質される。改質燃料101は反応がほぼ平衡に達すると、改質触媒層26の出口側、即ち、第2流路24の末端側からバーナ部15に供給される。
また、第2流路24の更に内側の第1流路23の内を流通する燃焼用空気103は、当該燃焼用空気103の流通方向と対向して第3流路25を流通する燃焼排ガス102と熱交換が行われる。この場合、第1流路23と第3流路25との間に改質触媒層26が介在しているため、実施の形態1、2と比較して熱交換効率は低くなるが、燃焼用空気103を約200℃程度まで予熱することができる。予熱された燃焼用空気103は第1流路23の末端側からバーナ部15に供給され、バーナ部15において改質燃料101と混合して燃焼火炎を形成する。上述の吸熱反応、及び燃焼用空気103との熱交換により所定温度に降温した燃焼排ガス102は、第3流路25の基端側から排ガス排出管18を介して図示しない煙道に排気される。
このように、実施の形態3の燃焼装置1によれば、実施の形態1、2で例示した燃焼装置1と比較して排ガス顕熱回収効率は低くなるが、燃料(改質燃料101)を排ガス顕熱回収と化学吸熱を利用して予熱する一方、燃焼用空気103を排ガス顕熱で予熱することができる。
なお、上述した実施の形態1〜3では、少なくとも炭素及び水素を有する有機化合物を含む改質原料として、メタンを用いる形態を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、アルコールやエタノール、灯油、重油等を霧化したものやLPG(Liquefied Petroleum Gas)を改質原料として用いることができる。
《実施の形態1の変形例》
実施の形態1では、改質触媒層26を燃焼排ガス顕熱で加熱し、改質触媒層26に蓄熱した熱量でメタンガスと水蒸気とを混合した混合流体100とを予熱する形態を例示したが、第1流路23に改質触媒層26を形成しなくとも、実施の形態1と同様に燃料と燃焼用空気の両方を予熱することができる。
図8Aは、実施の形態1の変形例に係る燃焼装置1のノズル部14の詳細構造を示す。図8B、及び図8Cは図8AにおけるH−H、及びI−Iの各方向から見たノズル部14の部分断面図を示す。図8A〜図8Cを参照すれば明らかなように、本変形例は、実施の形態1で例示したノズル部14において、第1流路23に形成されていた改質触媒層26を除去したものである。それ以外のノズル部14の構造は、実施の形態1で説明した燃焼装置1のノズル部14と同じであるので、同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本変形例において、第1流路23は、バーナ部15に例えば、COGとBFGとLDGの混合ガスからなるMガス等の低カロリーの燃料ガス110を供給する燃料流路として構成されている。
本変形例に係る燃焼装置1の動作を説明する。図8A、図8Cに示すように、加熱炉60内で生成された燃焼排ガス102は、図示しない排ガス吸引ファンの駆動により第3流路25の末端側から流入した後、第3流路25に設けられている隔壁28−4の4つの通気口33から中間径管22の略中央部の周方向に形成されている4つの連通孔27に流入することで第3流路25から第2流路24に流通経路が切り換わる。続いて、燃焼排ガス102は、第2流路24に設けられている隔壁28―1の4つの通気口31を介して第2流路24の基端側に向かって流通する。
その際、燃焼排ガス102の流通方向と対向して第1流路23内を流通する低カロリーの燃料ガス110は、燃焼排ガス102の顕熱で内管20の周壁を介して間接的に加熱され、当該燃料ガス110が所定温度に昇温する。それと同時に、燃焼排ガス102の流通方向と対向して第3流路25内を流通する燃焼用空気103(図8B参照)もまた、燃焼排ガス102の顕熱で加熱される。
図8Bに示すように、予熱された燃焼用空気103は、第3流路25に設けられている隔壁28−3の4つの通気口33から中間径管22の周方向に形成されている上述の4つの連通孔27に流入することで第3流路25から第2流路24に流通経路が切り換わる。続いて、燃焼用空気103は、第2流路24に設けられている隔壁28−2の4つの通気口31を介して第2流路24の末端側に向かって流通する。その際、前段で予熱されている燃焼用空気103は、第3流路25の末端側から順次流入する高温の燃焼排ガス102の顕熱で中間径管22の周壁を介してさらに加熱され、第2流路24の末端側で約200℃〜500℃に昇温する。
その結果、上述の燃焼排ガス102との熱交換により予熱された低カロリーの燃料ガス110が第1流路23の末端側からバーナ部15に供給されると共に、上述の燃焼排ガス102との熱交換により所定温度に予熱された燃焼用空気103が第2流路24の末端側からバーナ部15に供給され、当該バーナ部15で燃焼火炎を形成する。
[背景技術]でも述べたように、天然ガス等の高カロリーガスの場合、燃料ガスの予熱効果は空気予熱の予熱効果に比べて非常に小さいが、低カロリーガスを燃焼させる場合、空気予熱だけによる燃焼排ガスからの熱回収を考えた場合、熱回収量は小さく、むしろ熱回収の面から考えると、低カロリーの燃料ガス予熱は空気予熱以上に予熱効果が大きい。このように、本変形例によれば、低カロリーの燃料ガス110と燃焼用空気103の両方を燃焼排ガス102の顕熱で予熱することができる。なお、燃焼排ガス102を第2流路24の末端側から第3流路25の基端側に流通させ、燃焼用空気103を第2流路24の基端側から第3流路25の末端側に流通させる構成としても同様の作用効果を奏することができる。但し、この場合、燃焼排ガス102は、第1流路23及び第3流路25の末端側から噴射される燃料ガス101と燃焼用空気103の噴流の間に介在するため、当該燃焼排ガス102が排気されにくくなることを考慮する必要がある。
なお、上述した実施の形態1〜3、及び変形例において、燃料流路内又は燃料流路の外周面に伝熱面積を増大させるフィンを設けて排ガス顕熱回収効率を向上させることもできる。
本発明に係る燃焼装置は、実施の形態1〜3、及び変形例で例示した直火式の燃焼装置のみならず、例えば、シングルエンド型ラジアントチューブ燃焼装置にも適用できる。
1 燃焼装置
10 軸芯
11 バーナタイル
12 バーナ本体
14 ノズル部
15 バーナ部
17 燃料供給管
18 排ガス排出管
19 燃焼用空気供給管
20 内管
21 外管
22 中間径管
23 第1流路
24 第2流路
25 第3流路
26 改質触媒層
27 連通孔
28−1〜28−4 隔壁
30,32 閉塞部材
31,33 通気口
40,41 仕切り部材
60 加熱炉
62 炉壁
100 混合流体
101 改質燃料
102 燃焼排ガス
103 燃焼用空気
110 燃料ガス(低カロリーガス)

Claims (7)

  1. バーナ部と、
    前記バーナ部に燃焼用空気を供給する燃焼用空気流路と、
    前記バーナ部に燃料を供給する燃料流路と、
    前記バーナ部で生成された燃焼排ガスを流通させる燃焼排ガス流路とを有し、
    前記バーナ部は、前記燃焼用空気流路、前記燃料流路、及び前記燃焼排ガス流路の末端側に配置され、
    前記燃料供給路の少なくとも一部に改質触媒を充填してなる改質触媒層を有し、
    前記燃焼排ガス流路は、前記燃料供給路の外側又は内側に配置されており、
    前記燃焼排ガスは、前記燃焼排ガス流路の末端側から基端側に流通して当該燃焼排ガスの顕熱で前記改質触媒層を加熱する一方、
    改質原料と反応剤からなる混合流体を前記燃料供給路の基端側から末端側に供給し、前記加熱された前記改質触媒層に当該混合流体を通過させることにより、前記混合流体を吸熱反応で改質して改質燃料を生成し、
    前記バーナ部において、前記改質燃料を燃焼することを特徴とする燃焼装置。
  2. 請求項1に記載の燃焼装置において、
    前記燃焼排ガス流路の内側に前記燃焼用空気流路を配置し、前記燃焼排ガスの顕熱で前記燃焼用空気流路を流通する前記燃焼用空気を予熱する燃焼装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の燃焼装置において、
    内管と、前記内管より大径の外管と、前記外管と内管との中間径である中間径管が同軸上に配置された三重管構造を有し、
    前記内管の内部空間は、前記燃焼用空気流路としての第1流路が形成され、
    前記内管と前記中間径管との環状空間は、前記燃料流路としての第2流路が形成され、
    前記中間径管と前記外管との環状空間は、前記燃焼排ガス流路としての第3流路が形成され、
    前記第2流路の少なくとも一部に前記改質触媒が充填された前記改質触媒層を有する燃焼装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の燃焼装置において、
    内管と、前記内管より大径の外管と、前記外管と内管との中間径である中間径管が同軸上に配置された三重管構造を有し、
    前記内管の内部空間を第1流路、前記内管と前記中間径管との環状空間を第2流路、前記中間径管と前記外管との環状空間を第3流路として形成し、
    前記第1流路は、前記燃料流路であると共に、当該第1流路の少なくとも一部に前記改質触媒が充填された前記改質触媒層を有し、
    前記燃焼用空気は、前記第3流路の基端側から供給される一方、前記第2流路に流入して当該第2流路の末端側から前記バーナ部に供給され、
    前記燃焼排ガスは、前記第3流路の末端側から供給される一方、前記第2流路に流入して当該第2流路の基端側から排出される燃焼装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の燃焼装置において、
    内管と、前記内管より大径の外管と、前記外管と内管との中間径である中間径管が同軸上に配置された三重管構造を有し、
    前記内管の内部空間を第1流路、前記内管と前記中間径管との環状空間を第2流路、前記中間径管と前記外管との環状空間を第3流路として形成し、
    前記第1流路は、前記燃焼用空気流路であり、
    前記第3流路は、その基端側近傍の少なくとも一部に前記改質触媒が充填された前記改質触媒層を有し、
    前記改質触媒層を通過して生成された前記改質燃料は、前記第3流路から前記第2流路に流入して当該第2流路の末端側から前記バーナ部に供給され、
    前記燃焼排ガスは、前記第3流路の末端側から供給される一方、前記第2流路に流入して当該第2流路の基端側から排出される燃焼装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の燃焼装置において、
    前記中間径管の周方向には、前記第2流路と前記第3流路が連通する複数の連通孔が形成されており、
    前記第2流路及び前記第3流路はそれぞれ、前記複数の連通孔を前記軸方向から挟むように対向配置された一対の隔壁を有し、
    前記一対の隔壁には、周方向に複数の通気口と閉塞部材が交互に形成され、
    前記一対の隔壁のそれぞれに形成されている前記各閉塞部材は、前記軸に直交する平面視において互いに非対称に配置されており、
    前記一対の隔壁のそれぞれに形成されている前記各閉塞部材の端部同士が前記軸方向に沿って伸びる仕切り部材によって接続されており、
    前記燃焼用空気、前記燃焼排ガス、及び前記改質燃料は、前記通気口と前記連通孔を介して前記第3流路から前記第2流路へ流入する燃焼装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の燃焼装置において、
    前記混合流体は、少なくとも炭素及び水素を有する有機化合物と水蒸気が混合した混合物であり、前記吸熱反応は、前記混合流体から水素を生成する水蒸気改質反応である燃焼装置。
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