JP2016084830A - 管路形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】工場での加工配管はもとより施工現場での配管作業も容易に行うことができ、信頼性の高い管路を形成する手段を提供する。【解決手段】熱可塑性樹脂製の内層とその外側の金属補強層とを有し可撓性を備えた複合管1の両端部に、強靱性を有する直管状の合成樹脂管2をそれぞれ接続する接続工程と、複合管1を管路の曲がり部101に対応する形状に曲げ加工する工程とを含み、前記接続工程では、複合管1の両端部を拡径加工して受け口を形成し、複合管1の受け口の内面および合成樹脂管2の端部外面を加熱し、複合管1の受け口と合成樹脂管2の端部とを融着接続する。【選択図】図1
Description
本発明は、地中に埋設される管路の管路形成方法に関する。
建物の周囲の地中に埋設された水道管やガス供給管等は、本管の分岐部に接続させる管路を宅内まで一直線状に配管できない場合があり、適当な長さの直管をエルボや曲管継手等を介して連結し、複数の曲がり部を有する管路とされることがある。
例えば特許文献1には、公道の地下に水道用の配水管が埋設されており、この配水管に分水栓が取り付けられ、分水栓に配管の一端が接続された水道用埋設配管の構成が開示されている。また、引用文献1には、地中に埋設された水道用の配水管から分岐した埋設配管に、フレキシブル管を用いる水道用埋設配管の構成も開示されている。
この種の埋設配管では、配水管から分岐させた分水栓の出口側、止水栓の入口側、およびメータコックの出口側に接続する短管のうち、少なくとも1カ所以上にフレキシブル管が用いられている。フレキシブル管の接続は、継手本体、スリーブ、および複数の袋ナットを有する接続継手を用い、分水栓の端部のおねじに接続継手の袋ナットを螺合し、フレキシブル管の端部にスリーブを包着させ、別の袋ナットを継手本体のおねじに螺合するものとされている。
前記従来の埋設配管では、フレキシブル管が曲げ戻りする可能性があり、所望の配管経路を形成し維持することが困難になると考えられた。また、上述のように、フレキシブル管の接続には、ねじ接合やフランジ接合といったメカニカルな接続機構が必要とされる。メカニカルな接続機構は、接続部分が主に金属で形成され、金属価格の変動が考えられることから、ステンレス等の金属製フレキシブル管を用いた場合にはさらにコストがかかるという問題点があった。また、かかる接続部分は、その重量が重くなってしまい作業性が悪く、腐食等の発生リスクも考えられた。
一方で、曲がり部を有する管路にエルボや曲管継手を使用して管路を形成する方法もある。しかし、複数箇所に屈曲状の部分を含むので、それに応じた数のエルボや曲管継手等を用意しなければならない。曲がり部にエルボを用いて配管する場合、エルボの両端部の接続作業には手間を要する。例えば、合成樹脂製エルボを使用する場合であれば、この合成樹脂製エルボの両端部を、電気加熱融着機を用いて電気加熱融着することが行われるので、作業手間を要するものとなる。また、エルボは所定の屈曲角度で形成されているので、曲がり部に合わせた所望の配管経路に対して正確に寸法取りすることが難しいという問題点もあった。
近年では、地中に埋設する配管類にも耐震性を備えさせて、地震の際にライフラインに大きな被害を生じないように十分な対策を講じていることが求められた。
そこで本発明は、上記のような問題点にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、工場での加工配管はもとより施工現場での加工配管も作業性よく容易に行えるようにし、曲がり部に対して金属補強層を有する複合管を用いて信頼性の高い管路を形成する管路形成方法を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、地中に埋設される管路の曲がり部を形成する管路形成方法を対象とする。この管路形成方法として、熱可塑性樹脂製の内層とその外側の金属補強層とを有し可撓性を備えた複合管の両端部に、強靱性を有する直管状の合成樹脂管をそれぞれ接続する接続工程と、複合管を管路の曲がり部に対応する形状に曲げ加工する工程とを具備する。前記接続工程では、複合管の両端部を拡径加工して受け口を形成し、複合管の受け口内面および合成樹脂管の端部外面を加熱し、合成樹脂管の端部を複合管の各受け口に差し込んで、複合管の受け口内面と合成樹脂管の端部外面とを融着接続する構成とする。
複合管は、可撓性を有するため、工場での加工はもとより施工現場においても容易に曲げ加工することができる。このため、管路の曲がり部にエルボ等の継手部材を使用することなく、所望の配管経路を形成することが可能となる。また、複合管は、曲げ加工後にその形状を保持するので、配管施工時の位置決めが容易であり、配管作業を短時間で行うことができる。その上、複合管と合成樹脂管とを加熱融着により強固に一体化させるので、メカニカル接続や電気加熱融着等の他の接続方法に比べ、信頼性の高い接続部を形成することができ、作業手間も軽減することができる。
前記管路形成方法における、より具体的な構成として次のものが挙げられる。すなわち、前記接続工程での拡径加工は、受け口の内径に対応する外径を備えた短尺棒状の拡径治具を複合管の端部に叩き込んで嵌入させ、複合管の端部を変形させるものであり、前記拡径治具は、嵌入方向の先端部に、先端側ほど縮径したテーパー部を備えた拡径作用部と、複合管の端面が当接するストッパ段部とを有する構成とすることである。これにより、施工現場であっても簡単な作業で精度よく複合管を拡径加工することができる。
また、前記接続工程での拡径加工は、液圧バルジ加工法またはゴムバルジ加工法によることとしてもよい。この場合も、複合管の管壁を内側から押圧して精度よく複合管を拡径加工することができる。
また、前記管路形成方法において複合管の曲げ加工は、接続した複合管と合成樹脂管との管軸方向にパイプベンダーを挿入し、この挿入状態で複合管と合成樹脂管との接続部近傍を挟持して、当該複合管を曲げ成形する構成とすることが好ましい。
これにより、簡単な作業で所望の配管経路の形状に複合管の部分を曲げ加工することができる。
本発明では、熱可塑性樹脂製の内層とその外側の金属補強層とを有し可撓性を備えた複合管の両端部に、強靱性を有する直管状の合成樹脂管をそれぞれ接続する接続工程と、複合管を管路の曲がり部に対応する形状に曲げ加工する工程とを具備する。前記接続工程では、複合管の両端部を拡径加工して受け口を形成し、複合管の受け口内面および合成樹脂管の端部外面を加熱し、合成樹脂管の端部を複合管の各受け口に差し込んで、複合管の受け口内面と合成樹脂管の端部外面とを融着接続する構成としている。このため、曲がり部を有する管路であっても、作業性よく容易に配管作業を行うことができ、金属補強層を有する複合管と直管状の合成樹脂管とを良好に接続して、信頼性の高い管路を形成することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係る管路形成方法について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図8は本発明の一実施形態に係る管路形成方法を示し、図1は、実施の形態に係る管路形成方法の概要を示す説明図である。図2は、実施の形態に係る管路形成方法において用いる複合管の一例を示す説明図であり、図3は、実施の形態に係る管路形成方法の一工程を示す説明図であり、図4は、図2の次工程を示す説明図である。図5は、実施の形態において用いる拡径治具を示す説明図であり、図6は、実施の形態において用いる加熱治具を示す断面図であり、図7は、複合管と合成樹脂管との接続部を半断面により示す説明図であり、図8は、曲げ加工した複合管を示す説明図である。
本発明に係る管路形成方法では、地中管路に曲がり部を有する場合に、複合管1と合成樹脂管2とを用いて管路を形成する。地中管路の一例として、図1に示すように、上水道埋設管は、建物用地の外部において、道路91等の地中に本管92が埋設されており、分水栓93を介して本管92から給水管10が分岐されている。給水管10は、建物敷地内の地中を通り、地中の状況や埋設深さの変化に応じて複数の曲がり部101を有しており、止水栓94を経由して建物95まで延設されている。
このような地中の給水管10を、複合管1および合成樹脂管2を用いて構築する。
図2に示すように、複合管1は、少なくとも、熱可塑性樹脂製の内層11と、その外側の金属補強層12との複層構造を有しており、可撓性を備えて構成されている。内層11は、例えば高密度ポリエチレン樹脂からなり、金属補強層12は、強度および延伸性に優れるアルミニウム材からなる。例示の形態では、複合管1は、金属補強層12の外側に、さらに高密度ポリエチレン樹脂製の外層13を備えた三層構造とされている。これらの各層は、変性ポリエチレン等の接着層14を介して一体化されている。
複合管1としては、金属補強層12の周囲を囲繞する熱可塑性樹脂製の外層13を備えているものが一般的であるが、この外層13を備えないものであってもよい。複合管1の内層11を構成する熱可塑性樹脂材には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのオレフィン系樹脂や、ポリ塩化ビニルなどが好ましい。また、耐熱性が要求される用途に用いられる管路に対しては、複合管1の内層11を、耐熱性ポリエチレン樹脂などの耐熱性に優れた材料を適用することが好ましい。
合成樹脂管2は、直管状のポリオレフィン系樹脂管からなる。ポリオレフィン系樹脂管としては、例えば高密度ポリエチレン樹脂管(高性能ポリエチレン管)が好ましい。給水管10としての合成樹脂管2は、従来、塩化ビニルライニング鋼管やステンレス鋼管が主流であったが、近年は、耐久性、耐震性、施工工数の合理化等の観点から、高密度ポリエチレン管が多用されてきている。高密度ポリエチレン樹脂管は、従来の鋼管系のものと比べて、軽量であり、延伸後の弾性率が高く、可撓性があり、接続(融着接合)が容易である。また、地中に埋設して使用することから、耐圧性および耐震性を有する高密度ポリエチレン樹脂管は有利である。ポリオレフィン系樹脂管として、この他に、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる管体であってもよい。
まず、地中の給水管10の管路の曲がり部101の管路長に対応する長さを有する短尺の複合管1を準備する。曲がり部101が複数箇所ある場合には、その数の複合管1を準備する。複合管1の内径と合成樹脂管2の内径とは一致するものでなくともよいが、少なくとも、複合管1の内径は合成樹脂管2の外径よりも小さいものを用いる。
このような複合管1に対して、直管状の合成樹脂管2を接続する(接続工程)。この接続工程において、複合管1と合成樹脂管2とを接続するに先立ち、複合管1の両端部を拡径し、合成樹脂管2の外径に合わせた受け口15を複合管1の端部に形成する(拡径加工)。
拡径加工は、拡径治具3を複合管1の端部に叩き込んで嵌入させ、複合管1の端部を拡径変形させるものであり、図3および図4に示すような短尺棒状体の拡径治具3を用いることができる。
この拡径治具3は、嵌入方向の先端部に、複合管1の内径よりも小さい外径を有する小径部31を備えている。また、拡径治具3は、小径部31に隣接して拡径作用部32を備えている。拡径作用部32は、先端側ほど縮径したテーパー部321と、受け口15の内径に対応する外径の受け口形成部322とを有する。さらに、拡径治具3は、複合管1の端面が当接するストッパ段部33を備えている。これらの各部は、拡径治具3の嵌入方向の先端側から、小径部31、拡径作用部32としてのテーパー部321と受け口形成部322、ストッパ段部33の順に設けられている。
図5に示すように、拡径作用部32は、受け口形成部322の後端部寄りの外径d1が、複合管1に形成する受け口15の内径Dに対応させて形成されている。受け口15の内径Dは、接続する合成樹脂管2の外径に対応する。受け口形成部322の軸方向の長さLは、複合管1に形成した受け口15に挿入する合成樹脂管2の挿入代(しろ)に対応する。拡径作用部32における受け口形成部322とテーパー部321との境界部の外径d2は、外径d1よりも僅かに小さく形成されている。また、小径部31における外径d3は、複合管1の内径(拡径前の内径)よりも小さく形成されている。
テーパー部321は、複合管1への拡径治具3の嵌入を許容し、金属補強層12の延伸作用を促し、複合管1端部の拡径を容易にする。複合管1の金属補強層12に延伸性の低い金属材料が用いられている場合に、このテーパー部321のテーパー角度が大きいと、金属補強層12の拡径が困難になるおそれがある。そのため、テーパー部321のテーパー角度は比較的小さい方が好ましく、例えば5°〜20°の範囲で形成されることが好ましい。
受け口形成部322の後端部には、ストッパ段部33が設けられている。ストッパ段部33は、受け口形成部322の外径d1よりも大きい外径を備えて周方向に連続する段部とされている。複合管1の拡径時に、ストッパ段部33には複合管1の端面が当接し、それ以上の拡径治具3の嵌入が阻止される。
図3に示すように、複合管1の管軸と同軸上に拡径治具3を配置する。次いで、拡径治具3の先端部の小径部31を複合管1に挿入し、拡径治具3の後端部を、例えばハンマー等の打撃治具を用いて叩き、軸方向に外力を加える。拡径治具3を連続打撃することにより、拡径治具3の先端部の小径部31が複合管1の奥へ進入し、テーパー部321を介して複合管1の内面が徐々に押し拡げられる。
拡径治具3の連続打撃により、拡径治具3の受け口形成部322が複合管1の端部に嵌入し、最終的に複合管1の端面がストッパ段部33に当接する。これにより、複合管1の端部が拡径される。図4に示すように、複合管1から拡径治具3を引き抜くことで、複合管1の端部に受け口15が形成される。
このような受け口15を、複合管1の両端部に形成する。形成した受け口15は、複合管1のもとの内径よりも大きい内径Dを有し、合成樹脂管2の外径に対応する内径を有するものとなる。
次いで、複合管1の受け口15の内面(内層11)、および合成樹脂管2の端部外面を、加熱治具4を用いて加熱する(加熱工程)。図6に示すように、加熱治具4は、本体部41を挟んで左右両側に、柱状に突出した加熱部42aと、管状に突出した加熱部42bとを備えている。本体部41の内部には、電気ヒータ43が備えられ、電気ヒータ43には送電用の電気コード44が接続されている。
加熱部42a、42bは、熱伝導性に優れた金属材料からなり、電気ヒータ43により熱せられる。加熱部42aの外径は、複合管1の受け口15の内径Dに対応させて形成されている。また、加熱部42bの内径は、合成樹脂管2の外径に対応させて形成されている。また加熱部42aおよび加熱部42bの突出量は、挿入代Lに対応させて形成されている。
柱状の加熱部42aには、複合管1の受け口15を外装し、受け口15の内面を接触加熱する。管状の加熱部42bには、合成樹脂管2の端部を挿入し、合成樹脂管2の端部外面を接触加熱する。加熱温度は合成樹脂管2および複合管1の材質と厚みに応じて設定される。
この加熱工程により、複合管1の受け口15の内面および合成樹脂管2を構成する高密度ポリエチレン樹脂を加熱溶融する。加熱部42aおよび加熱部42bを備える加熱治具4により、一時に複合管1と合成樹脂管2とを加熱溶融することができる。このため、加熱溶融後、直ちにこれらの管同士を接続する次工程を行うことができる。
すなわち、加熱した合成樹脂管2の端部を、加熱した複合管1の受け口15に差し込んで、溶融部分を接合させ、複合管1の受け口15と合成樹脂管2の端部とを融着接続する。これにより、図7に示すように、合成樹脂管2の端部外面と複合管1の受け口15の内面とが、溶融一体化し、強固に接続される。
複合管1と合成樹脂管2のそれぞれの端面には、他方の管の溶融樹脂が覆い被さり、ビード16、21を形成する。接続した複合管1と合成樹脂管2との内面は、ビード16の存在によりなめらかに連続する。また、合成樹脂管2の外面のビード21は、複合管1の端面を被覆する。金属補強層12(図2参照)の端部は、合成樹脂管2を構成する合成樹脂材に覆われるため、外部に露出されることがなく、金属部分の腐食を防止することができ、使用寿命を伸ばすことができる。
同様の加熱工程により、複合管1のもう一方の受け口15の内面と、他の合成樹脂管2の端部外面とを、加熱治具4を用いて加熱溶融し、融着接続する。これにより、複合管1の両端部に合成樹脂管2が接続されて、1本の管となる。
次いで、合成樹脂管2に接続した複合管1を、給水管10の管路の曲がり部101に対応する形状に曲げ加工する。この曲げ加工は、図8に示すように、接続した複合管1と合成樹脂管2との軸方向にパイプベンダー5を挿入して行う。パイプベンダー5は、合成樹脂管2および複合管1よりも小径の屈撓変形自在な長尺材である。パイプベンダー5の挿入状態において、複合管1と合成樹脂管2との各接続部分の近傍を挟持し、複合管1の部分を曲げ成形する。複合管1と合成樹脂管2との接続部分は、内面がなめらかに連続しているので、パイプベンダー5を挿入することが容易である。また、複合管1の可撓性を利用して、パイプベンダー5により複合管1を所望の形状に容易に変形させることができる。
給水管10の管路に複数の曲がり部101を有する場合には、上記の各工程を繰り返して、一つまたは複数の曲がり部101に1本の複合管1を対応させて形成する。例えば、図1に示すように、地中の給水管10の途中部に位置する二つの曲がり部101を、1本の複合管1を用いて形成することができる。複合管1を曲がり部101の形状に変形させた後、複合管1および合成樹脂管2を地中に埋設し、給水管10を構築する。
複合管1は可撓性を有し容易に曲げ加工することができるので、給水管10の曲がり部101にエルボ等の継手部材を使用することなく、地中に埋設する給水管10として、所望の配管経路を確実かつ容易に形成することができる。また、複合管1は、曲げ加工後にその形状を保持するので、配管施工時の位置決めが容易であり、配管作業を短時間で行うことができる。その上、複合管1と合成樹脂管2とを加熱融着により強固に密着一体化させているので、メカニカル接続や電気加熱融着等の他の接続方法に比べて、信頼性の高い接続部を形成することができ、しかも作業手間も軽減される。
また、上記した管路形成方法によれば、各工程に用いる治具は簡便なものであり、複合管1と合成樹脂管2とを接続する場所を選ばないので、工場でのプレハブ生産だけでなく、施工現場での接続にも適用することができる。そのうえ、かかる複合管1と合成樹脂管2からなる給水管10は、管体が可撓性を有し、接続部が融着一体化されていることにより、耐震性を備えさせることができ、地震の際の被害を最小限に抑えることが可能となる。
なお、上記接続工程における拡径加工は、拡径治具3を用いて行うに限られず、例えば、液圧バルジ加工法またはゴムバルジ加工法によって複合管1を拡径してもよい。これらの加工法によっても、複合管1の端部を精度よく拡径することができ、合成樹脂管2に対応する受け口15を容易に形成することができる。また、本発明に係る管路形成方法は、地中に埋設される管路であって、曲がり部101を有する管路であれば、上記した給水管路に限らず、ガス供給管路やその他の多様な管路にも適用することができる。
(実施例1)
複合管1として、内層11に高密度ポリエチレン樹脂層を備え、その外側の金属補強層12としてアルミニウム層(アルミA1080P−O材)を備える二層構造の金属補強樹脂管を用いる場合を例にあげ、本発明に係る管路形成方法を説明する。
複合管1として、内層11に高密度ポリエチレン樹脂層を備え、その外側の金属補強層12としてアルミニウム層(アルミA1080P−O材)を備える二層構造の金属補強樹脂管を用いる場合を例にあげ、本発明に係る管路形成方法を説明する。
この複合管1の内径は、26mmであり、内層11の厚さは1.5mm、金属補強層12の厚さは0.5mmとされている。
合成樹脂管2には、高密度ポリエチレン樹脂管(積水化学工業社製水道用高性能ポリエチレン管、商品名エスロンハイパー)を用いる。合成樹脂管2の外径は34mmとされ、肉厚は4mmとされている。
拡径治具3は、受け口形成部322の外径d1が34mm、受け口形成部322の軸方向の長さ(挿入代)Lが20mm、拡径作用部32における外径d2が32mmとして形成されている。
かかる拡径治具3を複合管1の一端部に叩き込む。複合管1の管端面がストッパ段部33に当接するまで、拡径治具3を嵌入させて、受け口15を形成する。複合管1の他端部にも同様にして受け口15を形成する。
加熱治具4の電気ヒータ43を加熱し、加熱部42aおよび加熱部42bにより複合管1と合成樹脂管2とを接触加熱する。270℃〜280℃の加熱温度とし、6〜8秒の短時間で加熱する。
加熱した複合管1の受け口15に合成樹脂管2を差し込み、接続一体化させる。複合管1の他端部にも同様に合成樹脂管2を接続する。複合管1と合成樹脂管2との接続部が十分に冷却したのち、パイプベンダー5を用いて複合管1を曲げ加工し、曲がり部101を有する給水管10を得た。複合管1と合成樹脂管2との接続部を軸方向に沿って切断し、接合状態を目視確認したところ、複合管1の内層11と合成樹脂管2とが完全に融着一体化し、良好に接合されていた。このため、信頼性が高く所望の管路形状を有する給水管10が得られたといえる。
(実施例2)
次に、複合管1として、内層11および外層13に高密度ポリエチレン樹脂層を備え、これらの層間の金属補強層12としてアルミニウム層(アルミA1080P−O材)を備える三層構造の金属補強樹脂管(積水化学工業社製金属強化ポリエチレン管、商品名エスロンスーパーエスロメッタクス)を用いる場合を例にあげ、本発明に係る管路形成方法を説明する。
次に、複合管1として、内層11および外層13に高密度ポリエチレン樹脂層を備え、これらの層間の金属補強層12としてアルミニウム層(アルミA1080P−O材)を備える三層構造の金属補強樹脂管(積水化学工業社製金属強化ポリエチレン管、商品名エスロンスーパーエスロメッタクス)を用いる場合を例にあげ、本発明に係る管路形成方法を説明する。
この場合、複合管1の内径は20mm、内層11の厚さは1.5mm、金属補強層12の厚さは0.4mm、外層13の厚さは0.5mmとされている。
合成樹脂管2には、高密度ポリエチレン樹脂管(積水化学工業社製水道用高性能ポリエチレン管、商品名エスロンハイパー)を用いる。合成樹脂管2の外径は27mmとされ、肉厚は3.5mmとされている。
拡径治具3は、受け口形成部322の外径d1が27mm、受け口形成部322の軸方向の長さ(挿入代)Lが15mm、拡径作用部32における外径d2が25mmとして形成されている。
かかる拡径治具3を複合管1の一端部に叩き込む。複合管1の管端面がストッパ段部33に当接するまで、拡径治具3を嵌入させて、受け口15を形成する。複合管1の他端部にも同様にして受け口15を形成する。
加熱治具4の電気ヒータ43を加熱し、加熱部42aおよび加熱部42bにより複合管1と合成樹脂管2とを接触加熱する。250℃〜260℃の加熱温度とし、4〜6秒の短時間で加熱する。
加熱した複合管1の受け口15に合成樹脂管2を差し込み、接続一体化させる。複合管1の他端部にも同様に合成樹脂管2を接続する。複合管1と合成樹脂管2との接続部が十分に冷却したのち、パイプベンダー5を用いて複合管1を曲げ加工し、曲がり部101を有する給水管10を得た。この場合にも、複合管1と合成樹脂管2との接続部を軸方向に沿って切断し、接合状態を目視確認したところ、複合管1の内層11と合成樹脂管2とが完全に融着一体化し、良好に接合されていた。このため、信頼性が高く所望の管路形状を有する給水管10が得られたといえる。
本発明は、地中に埋設されて曲がり部を有する管路を形成するのに好適に利用可能である。
1 複合管
11 内層
12 金属補強層
13 外層
14 接着層
15 受け口
16 ビード
2 合成樹脂管
21 ビード
3 拡径治具
31 小径部
32 拡径作用部
321 テーパー部
322 受け口形成部
33 ストッパ段部
4 加熱治具
41 本体部
42a、42b 加熱部
43 電気ヒータ
44 電気コード
5 パイプベンダー
91 道路
92 本管
93 分水栓
94 止水栓
95 建物
10 給水管
101 曲がり部
11 内層
12 金属補強層
13 外層
14 接着層
15 受け口
16 ビード
2 合成樹脂管
21 ビード
3 拡径治具
31 小径部
32 拡径作用部
321 テーパー部
322 受け口形成部
33 ストッパ段部
4 加熱治具
41 本体部
42a、42b 加熱部
43 電気ヒータ
44 電気コード
5 パイプベンダー
91 道路
92 本管
93 分水栓
94 止水栓
95 建物
10 給水管
101 曲がり部
Claims (4)
- 地中に埋設される管路の曲がり部を形成する管路形成方法であって、
熱可塑性樹脂製の内層とその外側の金属補強層とを有し可撓性を備えた複合管の両端部に、強靱性を有する直管状の合成樹脂管をそれぞれ接続する接続工程と、
複合管を管路の曲がり部に対応する形状に曲げ加工する工程とを含み、
前記接続工程では、複合管の両端部を拡径加工して受け口を形成し、複合管の受け口内面および合成樹脂管の端部外面を加熱し、合成樹脂管の端部を複合管の各受け口に差し込んで、複合管の受け口内面と合成樹脂管の端部外面とを融着接続することを特徴とする管路形成方法。 - 請求項1に記載の管路形成方法において、
前記接続工程での拡径加工は、受け口の内径に対応する外径を備えた短尺棒状の拡径治具を複合管の端部に叩き込んで嵌入させ、複合管の端部を変形させるものであり、
前記拡径治具は、嵌入方向の先端部に、先端側ほど縮径したテーパー部を備えた拡径作用部と、複合管の端面が当接するストッパ段部とを有することを特徴とする管路形成方法。 - 請求項1に記載の管路形成方法において、
前記接続工程での拡径加工は、液圧バルジ加工法またはゴムバルジ加工法によることを特徴とする管路形成方法。 - 請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の管路形成方法において、
前記曲げ加工は、接続した複合管と合成樹脂管との管軸方向にパイプベンダーを挿入し、この挿入状態で複合管と合成樹脂管との接続部近傍を挟持して、当該複合管を曲げ成形することを特徴とする管路形成方法。
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