JP2016084789A - 加温装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】風力を利用し、簡便な構成で安価であり効率的に被加温対象物を加温することができる加温装置を提供する。【解決手段】風を受け回転する風車11と、前記風車11と連結し回転する回転体21と、被加温部である水配管101に取付けられた固定体31と、を有し、前記回転体21を前記固定体31に対して摺動可能に取付け、前記回転体21の回転に伴い発生するする摩擦熱を前記固定体31を介して前記水配管101に伝え、前記水配管101及び配管内の水105を加温する。【選択図】図1

Description

本発明は、配管等の加温に利用可能な加温装置に関し、特に風力を利用した加温装置に関する。なお、本発明の加温装置には、実質的に加温装置と同視できる加熱装置も含まれる。
火力発電所、工場等では、低温時に水が凍結することを防止するため水配管の外壁面に蒸気配管、ヒータを巻付け加温する、いわゆるスチームトレース、ヒータトレースが一般的に行われている。また火力発電所、石油備蓄基地等では、原油、石油の凝固を防止すると共に流動性を確保すべく、貯蔵タンク、供給配管等にスチームトレース、ヒータトレースが施されている。
エネルギーの有効活用、消費エネルギーの削減が重要なことは改めていうまでもなく、上記水配管、燃料の供給配管等の加温に使用される蒸気等についても、エネルギーの有効活用、消費エネルギーの削減につながる種々の取り組みがなされている。
例えば火力発電所では、蒸気タービンを駆動する際に生じる抽気(廃蒸気)を加温熱源として利用している。この他、大気温度又は雰囲気温度を検出し、蒸気供給先に必要なスチームトラップ入口最低圧力を算出し、供給蒸気圧力を最低圧力に調整し、加温蒸気量を削減する蒸気供給装置も提案されている(例えば特許文献1参照)。
ヒータトレースに関しては、配管内を流れる流体の運動エネルギーを利用して発電機を駆動し、発生した電気をヒーターの電源とする方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特許第5052330号公報 特開2005−213809号公報
エネルギーの有効活用に関しては、蒸気又は電気に代え、自然エネルギーを利用することが考えられる。例えば太陽光発電、風力発電等を用い発電した電気をヒーターの電源等として利用する方法が考えられる。これらは有用な方法で技術的にも確立されており、導入も比較的容易であるが、設備導入費が高い。
配管の加温等に自然エネルギーを利用する方法は、蒸気又は電気を全く使用しない方法であることが望ましいが、蒸気又は電気の使用量を削減する方法であっても利用価値は高く、簡便な構成で安価であり導入が容易な装置の開発が待たれている。
本発明の目的は、風力を利用し、簡便な構成で安価であり効率的に被加温対象物を加温することができる加温装置を提供することである。
本発明は、風を受け回転する風車と、前記風車と連結し回転する回転体と、被加温部に取付けられた固定体と、を有し、前記回転体を前記固定体に対して摺動可能に取付け、前記回転体の回転に伴い発生する摩擦熱を前記固定体を介して前記被加温部に伝え、前記被加温部を加温することを特徴とする加温装置である。
本加温装置は、風力を利用して回転体を回転させ、この回転体と固定体とを接触させることで摩擦熱を発生させ、該摩擦熱で被加温部を加温する構成からなるので、装置構成が非常に簡便であり、安価に導入することができる。また本加温装置は、運動エネルギーを直接摩擦熱に変換するので、エネルギーの変換ロスが非常に少なく、風力エネルギーを効率的に利用することができる。
また本発明において、前記風車と前記回転体とが直接連結され、前記風車の回転が前記回転体に直接伝達されることを特徴とする。
本発明によれば、風車の回転が回転体に直接伝達されるので、風力エネルギーを効率的に熱エネルギーに変換することができる。
また本発明において、前記風車と前記回転体とが回転伝達手段を介して連結されていることを特徴とする。
風車と回転体とを回転伝達手段、例えば歯車装置を介して連結すると、歯車装置を介在させる分だけエネルギー損失が大きくなるが、一方で、風車の設置場所、風車の形態等の自由度が大きくなるので、風車を好適な場所に設置等することで被加温対象物の効率的な加温が可能となる。
また本発明は、前記被加温部が、内部を流体が流れる、外壁面にスチームトレース配管が取付けられた配管であり、前記固定体が、前記配管及びスチームトレース配管を覆うように取付けられた固定円筒部材であり、前記回転体が、前記固定円筒部材の外周面に対して内周面を摺動可能に取付けられた回転円筒部材であり、前記固定円筒部材と前記配管及びスチームトレース配管との間が、熱伝導度に優れる充填材で充填されていることを特徴とする。
本発明によれば、本加温装置は、スチームトレースが施された水配管等に取付け、使用することができるので、スチームトレースの補完装置として水配管等を加温することができる。このような態様で使用される本加温装置は、風が吹けば蒸気消費量を低減させることが可能であり、風が吹かないときでも水配管等は、スチームトレースにより加温が継続されるなど実用的な装置といえる。
また本発明は、前記スチームトレース配管に代え、線状のヒーターが前記配管の外壁面に取付けられ、前記固定円筒部材は、前記配管及びヒーターを覆うように取付けられ、前記固定円筒部材と前記配管及びヒーターとの間が、熱伝導度に優れる充填材で充填されていることを特徴とする。
スチームトレースが施された水配管等と同様に、線状のヒーターによりヒータートレースされた水配管等に、本加温装置を好適に使用することができる。
また本発明において、前記固定体で覆われた被加温部は、内側に熱伝達促進手段を備えることを特徴とする。
摩擦熱を発生させる固定体で覆われた水配管等の内側に熱伝達促進手段、例えば、内壁面に伝熱面積を増加させるフィンを設け、あるいは内部を流れる水の混合を促進するスタティックミキサー等を装着することで、摩擦熱を効率的に水配管等に伝達することができる。
本発明によれば、風力を利用し、簡便な構成で安価であり効率的に被加温対象物を加温することができる加温装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の加温装置1の構成図である。 積層材で構成された回転体22を備える図1の加温装置1の要部断面図である。 本発明の第2実施形態の加温装置2の構成図である。 本発明の第3実施形態の加温装置3の構成を説明するための模式図である。 本発明の第4実施形態の加熱装置4の構成を説明するための模式図である。
図1は、本発明の第1実施形態の加温装置1の構成図である。以下、水配管101に取付けられた加温装置1を用いて、本発明に係る加温装置1を説明するが、本発明に係る加温装置1は、使用先が水配管に限定されるものではない。
加温装置1は、風力エネルギーを直接、熱エネルギーに変換し、この熱エネルギーで水配管101内を流通する水105を加温する装置であり、風を受け回転する風車(風力タービン)11と、風車11と連結し回転する回転体21と、被加温部である水配管101に取付けられた固定体31とを有する。
風車11は、同一の形状からなる8枚の矩形板状のブレード14を有し、ブレード14が、回転体21の外周面24に放射状に固定されてなる。より具体的には、各ブレード14は、円筒状の回転体21に対して、長手方向の一辺が回転体21の中心軸線と平行に、さらに回転体21の外周面24に対して略30°傾斜して取付けられている。8枚のブレード14は、同じ要領で等間隔に配置されている。
本実施形態において、風車11は、8枚のブレード14を有するが、ブレード枚数は、特定の枚数に限定されるものではない。また本実施形態では、ブレード14の形状が矩形状であり、これらが回転体21の外周面24に対して略30°傾斜して取付けられているが、ブレード14の形状及び回転体21に対する取付け角度も特定のものに限定されるものではない。要すれば風車11は、ブレード14の大きさも含め、風を受け易く、効率的に回転するものであればよい。
ブレード14は、比重が小さく熱伝導度の小さい素材で形成されている。ブレード14を軽くすることで、回転し易くなる。またブレード14を軽くすれば、加温装置1の重量も軽くなり、加温装置1が取付けられた水配管101を支持する支持架台等も小型化できる。
またブレード14を熱伝導度の小さい素材で形成することで放熱が少なくなる。風車11は、風を受け回転する部分であり、風車11が発熱する訳ではないが、後述のように風車11が連結する回転体21が発熱するため、ブレード14の熱伝導度が高いと、回転体21で発生した熱がブレード14を介して放出され易い。特に回転体21に固定されたブレード14は、フィンと同様な形態からなるため、放熱面積が増加する。
以上のことからブレード14は、熱伝導度の小さい合成樹脂、熱伝導度の小さい繊維強化プラスチック、あるいは金属材を熱伝導度の小さい合成樹脂で被覆した被覆材等で形成することが好ましい。
回転体21は、固定体31に接触した状態で回転し、摩擦熱を発生させる円筒形状の部材である。回転体21は、摩擦熱を発生させる部材ゆえ、回転摩擦板と言い換えることができる。回転体21の外周面24には、ブレード14が固定されている。また回転体21は、固定体31を覆い、内周面25を固定体31の外周面32に対して摺動可能に取付けられている。つまり回転体21の内周面25と固定体31の外周面32は共に摺動面となっている。
回転体21の内周面25の材質、表面状態は、摩擦熱の発生量に大きく影響する。摩擦熱の発生量を大きくする観点から、固定体31の外周面32に対し滑り摩擦抵抗が大きいものが好ましい。回転体21の内周面25を表面処理し、滑り摩擦抵抗を大きくしてもよく、また回転体21の内周面25は、摩耗し難く、表面状態が変化し難いものが好ましい。
回転体21の外周面24には、放熱を抑制する対策を施すことが好ましい。具体的には、例えば外周面24を熱伝導度の小さい部材で被覆する方法等がある。回転体21は、必ずしも単一の部材で形成する必要はなく、例えば2つの部材を張り合わせた積層材を使用してもよい。
図2は、積層材で構成された回転体22を備える加温装置1の要部断面図である。図2に示す回転体22は、3層構造からなり、外層材26と内層材27との間に中間層28として空気層が形成されるように外層材26と内層材27とが張り合わされた積層材である。外層材26は、熱伝導度の小さい合成樹脂材で形成され、空気層が形成されるように内層材27を被覆する。内層材27は、金属材からなり内周面25に滑り摩擦抵抗を大きくする表面処理が施されている。
回転体を複数の積層材で形成する場合には、最も内側に位置する部材には、滑り摩擦抵抗が大きく、耐摩耗性に優れる部材を使用し、外側に位置する部材には、熱伝導度の小さい部材を使用することが好ましい。積層材を使用する場合、各層を構成する部材がしっかりと接合されていれば、図2に示すように各層の間に隙間、空気層を設けてもよい。また内層材27と外層材26との間に積極的に隙間、空気層を設け、これらを断熱材、断熱層として作用させることで、外部への放熱を抑制することができる。
回転体21、22の内周面25は、固定体31の外周面32に対して摺動するため、長時間の運転に伴い摩耗が懸念される。このため回転体を積層材で形成する場合、内層材27を交換容易に形成し、回転体の内周面25が摩耗した場合、内層材27のみ交換するようにしてもよい。
回転体21とブレード14との接合方法も特定の方法に限定されるものではない。例えば、回転体21の外周面24に取付座を設け、ブレード14をボルト止めする方法、回転体21の外周面24にブレード14を溶接付けし固定する方法、あるいは回転体21の外層材26とブレード14とを一体的に形成し、その後に内層材27を接合する方法等が挙げられる。
固定体31は、回転体21と協働し、摩擦熱を発生させる円筒形状の部材であり、熱伝導度に優れ、耐摩耗性に優れる部材で形成されている。固定体31は、摩擦熱を発生させる部材ゆえ、固定摩擦板と言い換えることができる。固定体31の外周面32の耐摩耗性は、回転体21の内周面25の耐摩耗性に比較して優れていることが好ましい。これにより長時間の運転に伴い摩耗する場合であっても、固定体31に比較して回転体21が先に摩耗する。固定体31の交換に比較すれば、回転体21の交換は容易であるので、交換作業が容易となる。
固定体31の外径は、回転体21の内径と略同一であり、回転体21は、殆ど隙間のない状態で固定体31に摺動可能に嵌め込まれている。一方、固定体31の内径は、水配管101及び水配管101の外壁面に螺旋状に巻付けられたスチームトレース配管111を覆い、かつこれらに内周面32の一部が接する大きさである。
固定体31は、水配管101及びスチームトレース配管111を覆うように取付けられ、隙間には伝熱セメント41が充填されている。伝熱セメント41は、公知の通り、施工前は柔らかく、乾燥すると硬化する熱伝達性に優れる部材である。伝熱セメント41は、熱伝達性に優れる充填材の代表例であり、伝熱セメント41に代え、熱伝達性に優れる充填材を使用してもよい。
固定体31を水配管101に取付けた際に生じる隙間は可能な限り狭い方がよい。固定体31を水配管101に取付けた際に生じる隙間は、伝熱セメント41で埋めることができるが、伝熱セメント41も熱伝達の点においては熱抵抗となるので、可能な限り伝熱セメント41も薄くすべきである。また伝熱セメント41で隙間を埋める際も、空気層が残るとその部分は熱抵抗となるので、空気層が残らないようにする。
固定体31の水配管101に対する固定方法は、特定の方法に限定されるものではなく、摺動する回転体21が回転しても供回りすることなく、しっかり固定されていればよい。
固定体31の材質、表面状態は、摩擦熱の発生量を大きくする観点から、回転体21の内周面25に対し滑り摩擦抵抗が大きいものが好ましく、また摩耗し難く、表面状態が変化し難いものが好ましい。回転体21の内周面25と同様に、固定体31の外周面32を表面処理し、滑り摩擦抵抗を大きくしてもよい。また摩擦熱の水配管101への伝達性の点から、固定体31は、熱伝導度が高く、かつ厚さが薄いものが好ましい。
加温装置1の水配管101への取付け方法は、特定の方法に限定されるものではない。例えば、工場内で、両端部にフランジが取付けられた水配管101にスチームトレース配管111及び加温装置1を装着し、それを現地に搬入し、他の水配管101及びスチームトレース配管111と接続してもよい。
1本の水配管101に対し、装着する加温装置1の数は1基に限定されるものではなく、複数基装着してもよい。
加温装置1で発生する摩擦熱が大きい一方で、固定体31と水配管101及び配管内を流通する水105との間の熱伝達性が悪い場合、固定体31の温度が異常に上昇する。この状態を防止するには、固定体31と水配管101及び配管内を流通する水105との間の熱伝達性を高める必要がある。
通常、水配管101には炭素鋼、ステンレス鋼などが使用されているため、固定体31と水配管101及び配管内を流通する水105との間の熱伝達性は比較的よいと考えられるが、固定体31で囲まれている部分の水配管101の内側に熱伝達促進手段を設けることで固定体31と水配管101及び配管内を流通する水105との間の熱伝達性を高めることができる。
熱伝達促進手段としては、伝熱面積を増加させるフィン、伝熱を促進させるスタティックミキサーが例示される。具体的には、固定体31で囲まれている部分の水配管101の内側にフィンを設け、伝熱面積を増加させる。あるいは水配管101内を常時、水105が流通している場合は、水配管101内にスタティックミキサーを取付け、伝熱を促進させる。これについては、他の実施形態においても同じである。
以上からなる加温装置1を装着した水配管101の加温は、以下の要領で行われる。水配管101には、外壁面にスチームトレース配管111が、さらにはそれらを覆う保温材115が取付けられており、公知のスチームトレースと同様に、スチームトレース配管111は、蒸気の供給を受け、水配管101、配管内の水105を加温し、ドレンはスチームトラップ(図示省略)から排出される。
風が吹き、風車11が回転すると加温装置1を介して水配管101に摩擦熱が供給される。これに伴いスチームトレースの蒸気消費量が低下する。一方、風が吹かない場合は、スチームトレースのみが機能し、水配管101を加温する。以上のように本実施形態に示す加温装置1は、スチームトレースの補完装置として機能する実用的な装置といえる。
図3は、本発明の第2実施形態の加温装置2の構成図である。図1及び図2に示す第1実施形態の加温装置1と同一の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。以下、第1実施形態と同様に水配管101に取付けられた加温装置2を用いて、本発明に係る加温装置2を説明するが、本発明に係る加温装置2は、使用先が水配管101に限定されるものではない。
加温装置2は、加温装置1と基本的構成を同じくし、風力エネルギーを直接、熱エネルギーに変換し、この熱エネルギーで水配管101及び水配管101内の水105を加温する装置である。
加温装置2は、加温装置1と同様に風を受け回転する風車12と、風車12と連結し回転する回転体23と、被加温部である水配管101に取付けられた固定体31とを有するが、風車12と回転体23とが分離しており、これらが歯車装置51を介して連結されている。
風車12は、支持軸16に対して8枚の矩形平板状のブレード15が放射状に配置されてなり、支持軸16は鉛直に立設されている。風車12を構成するブレード15の数、大きさ、形状、材質、さらにブレード15の支持軸16に対する取付け角度は、特に限定されるものではなく、風を受け易く、効率的に回転するものであればよい。なお、風車12は、第1実施形態の風車11と異なり、回転体23と分離しているので、風車11で考慮したブレード15からの放熱については、特に考慮する必要はない。
回転体23は、固定体31に摺動可能に取付けられ、回転体21、22と同様に回転摩擦板として機能し、摩擦熱を発生させる。回転体23は、風車12と分離し、代わりに外周面24の一端部に平歯車58が取付けられている点において、第1実施形態に示す回転体21、22と異なるが、この点を除けば、材質など構成は回転体21、22と同じである。
歯車装置51は、傘歯車、平歯車等を内蔵し回転方向を直交方向に変更し回転数を増加させる直交軸形増速機53と、平歯車57、58とを含み構成される。支持軸16は、下端を直交軸形増速機53の鉛直軸54と連結し、平歯車57は、直交軸形増速機53の水平軸55と連結する。平歯車58は、回転体23の外周面24に取付けられ、平歯車57と平歯車58とが噛み合う。
上記構成により、風車12の回転は、歯車装置51を介して回転体23に伝達される。歯車装置51は、本実施形態に示す歯車装置に限定されるものでなく、風車12の回転を可能な限り損失させることなく回転体23に伝達できるものが好ましい。一般的に歯車の数が多く、機構が複雑になるに従って伝達する際の損失が大きくなるので、単純な歯車装置が好ましい。なお、歯車装置51に代え、他の回転伝達装置を使用して風車12の回転を回転体23に伝達してもよい。
加温装置2の動作、作用、効果、取付け要領等は、加温装置1と基本的に同じであるので説明を省略する。第2実施形態に示される風車は、8枚の矩形平板状のブレード15が支持軸16に対して直交、かつ放射状に配置されてなる風車12であるが、風車は、このタイプの風車に限定されるものではない。例えば、プロペラ形の水平軸風車、S字形の垂直軸風車など風力発電で使用されている風車等を使用することができ、歯車装置51は、風車の型式に合わせて構成すればよい。
第1実施形態の加温装置1と第2実施形態の加温装置2とを比較すると、加温装置2は、風車12の回転を歯車装置51を用いて回転体23に伝達するため、伝達に伴うエネルギー損失は避けられない。このためエネルギー効率の点では加温装置1の方が優れるが、加温装置2は、風車12の設置の自由度が高い。また風向きの変化が多いところでは、加温装置2の方が有利である。以上のことから風向が一定している場所では、第1実施形態の加温装置1を、他の場所では、第2実施形態の加温装置2を好適に使用することができる。
第1及び第2実施形態では、スチームトレース配管111が装着された水配管101に加温装置1、2を取付ける例を示したが、スチームトレースに代え、線状の電気ヒータ、例えばシーズヒータが装着された水配管101に対しても同じ要領で加温装置1、2を取付け使用することができる。また水配管101の他に、燃料供給配管等に加温装置1、2を取付け使用することができる。
図4は、本発明の第3実施形態の加温装置3の構成を説明するための模式図である。図1から図3に示す加温装置1、2と同一の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。第3実施形態の加温装置3は、油タンク121に取付けられているが、加温装置3の使用先は、油タンク121に限定されるものではない。
加温装置3は、加温装置1、2と同じくし、風力エネルギーを直接、熱エネルギーに変換し、この熱エネルギーを用いて油タンク121に貯蔵されている油125を加温する。加温装置3は、加温装置2と類似の構成からなり、風を受け回転する風車13と、風車13の回転を回転体23に伝達する歯車装置51と、歯車装置51を介して風車13と連結し回転する回転体23と、油タンク121の側周面に取付けられた固定体31とを有する。
風車13は、プロペラ形の水平軸風車であるが、第2実施形態の加温装置2と同様に、風車の型式は特に限定されるものではない。固定体31は、円筒形状の油タンクの側周面122に隙間なく固定されており、回転体23は、固定体31を蓋い、固定体31に対して摺動可能に取付けられている。風車13と回転体23とは、歯車装置51を構成する、直交軸形増速機53と、平歯車57、58とを介して連結される。
油タンク121は、電気ヒーター123及び温度調節器124を備え、油タンク121内の油125を所定の温度に保持している。加温装置3は、電気ヒーター123を補完する形で、風を受け発生する摩擦熱で油125を加温する。このように加温装置3は、配管以外にタンク、さらには装置の加温に使用することができる。
図5は、本発明の第4実施形態の加熱装置4の構成を説明するための模式図である。図1から図4に示す加温装置1、2、3と同一の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。第4実施形態では、熱媒供給装置131に組み込まれた加熱装置4を示すが、加熱装置4の適用先は、熱媒体の加熱に限定されるものではない。
加熱装置4は、名称が加熱装置となっているが、基本的に加温装置1、2、3と同じ構成からなり、風力エネルギーを直接、熱エネルギーに変換し、この熱エネルギーで加熱タンク132内の熱媒体134を加熱する。
加熱装置4は、加温装置2と同様に風を受け回転する風車12と、風車12の支持軸16に直接連結し回転する回転体29と、被加温部である加熱タンク132の天上面133に取付けられた固定体35とを有する。
固定体35は、平板状であり、加熱タンクの天井面133の外壁に隙間なく固定されている。回転体29も平板状の円板であり、固定体35に対して摺動可能に取付けられている。回転体29及び固定体35は、加温装置1の回転体21及び固定体31に対応する部材であり、回転摩擦板及び固定摩擦板として機能する。回転体29及び固定体35は、加温装置1等の回転体21及び固定体31等と形状が異なるが、材質、比重、熱伝達性、摺動面の滑り摩擦抵抗等については、加温装置1等の回転体21及び固定体31等と同様に考えることができる。
熱媒体供給装置131は、加熱タンク132、供給ポンプ135、熱媒供給ライン136及び熱媒体戻りライン137を含む。加熱タンク132は、内部に熱媒体134を保有し、加熱タンク132内の熱媒体134は、蒸気を熱源とする蒸気加熱装置138を介して、所定の温度に調整され、供給ポンプ135及び熱媒供給ライン136を通じて、ユーザに供給される。加熱装置4は、蒸気加熱装置138を補完する。
以上、第1から第4実施形態の加温装置1、2、3及び加熱装置4を用いて説明したように本発明の加温装置は、風力エネルギー(運動エネルギー)を直接摩擦熱(熱エネルギー)に変換するので、エネルギーの変換ロスが少なく、風力エネルギーを効率的に利用することができる。また本発明の加温装置は、風力エネルギーを直接摩擦熱に変換するので、装置構成が非常に簡便であり、安価に導入することができる。
本発明に係る加温装置は、前記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変更して使用することができる。また前記実施形態では、スチームトレース等を補完する加温装置を示したが、常時、一定の風が吹いているような場所であれば、本発明に係る加温装置を主たる加温装置として使用することができる。
1、2、3 加温装置
4 加熱装置
11、12、13 風車
21、22、23 回転体
29 回転板
31 固定体
35 固定板
41 伝熱セメント
51 歯車装置
101 水配管
105 水
111 スチームトレース配管
121 油タンク
125 油
132 加熱タンク
134 熱媒体

Claims (6)

  1. 風を受け回転する風車と、
    前記風車と連結し回転する回転体と、
    被加温部に取付けられた固定体と、を有し、
    前記回転体を前記固定体に対して摺動可能に取付け、前記回転体の回転に伴い発生する摩擦熱を前記固定体を介して前記被加温部に伝え、前記被加温部を加温することを特徴とする加温装置。
  2. 前記風車と前記回転体とが直接連結され、前記風車の回転が前記回転体に直接伝達されることを特徴とする請求項1に記載の加温装置。
  3. 前記風車と前記回転体とが回転伝達手段を介して連結されていることを特徴とする請求項1に記載の加温装置。
  4. 前記被加温部が、内部を流体が流れる、外壁面にスチームトレース配管が取付けられた配管であり、
    前記固定体が、前記配管及びスチームトレース配管を覆うように取付けられた固定円筒部材であり、
    前記回転体が、前記固定円筒部材の外周面に対して内周面を摺動可能に取付けられた回転円筒部材であり、
    前記固定円筒部材と前記配管及びスチームトレース配管との間が、熱伝導度に優れる充填材で充填されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の加温装置。
  5. 前記スチームトレース配管に代え、線状のヒーターが前記配管の外壁面に取付けられ、
    前記固定円筒部材は、前記配管及びヒーターを覆うように取付けられ、
    前記固定円筒部材と前記配管及びヒーターとの間が、熱伝導度に優れる充填材で充填されていることを特徴とする請求項4に記載の加温装置。
  6. 前記固定体で覆われた被加温部は、内側に熱伝達促進手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の加温装置。
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