JP2011220181A - 熱媒体加熱装置およびその装置を具える発電システム - Google Patents

熱媒体加熱装置およびその装置を具える発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】風力を利用して熱媒体を加熱する装置で、ナセルが回転してもなお熱媒体を輸送することが可能な熱媒体加熱装置、および、その装置を具える発電システムを提供することにある。
【解決手段】熱媒体加熱装置1は、風車10と、ナセル20と、塔30と、往路管51と、発熱部40と、復路管52とを具える。ナセル20は、風車10を回転自在に支持する。塔30は、風車10が風向きに追従するように、ナセル20を所定の角度内で回転自在に支持する。往路管51は、塔30の下方からナセル20に熱媒体を輸送するためのものである。発熱部40は、ナセル20の内部に設けられ、往路管51で輸送された熱媒体を風車10の回転を利用して加熱する。復路管52は、発熱部40で加熱された熱媒体を塔30の下方に輸送するためのものである。そして、往路管51及び復路管52は、ナセル20の回転を許容する弛みを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、風力を利用して熱媒体を加熱する熱媒体加熱装置およびその装置を具える発電システムに関するものである。
水を加熱する装置として、誘導加熱(渦電流)を利用した加熱装置が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の渦電流加熱装置では、外周に永久磁石が配置されたロータと、このロータの外側に固定され、内部に水を流通させる流通路が形成された導電材料の加熱部とを備える。このロータは、風車に接続され、風車の回転に伴ってロータが回転することにより、ロータ外周の永久磁石による磁力線が加熱部を貫通して移動する。そして、加熱部に渦電流が発生して、加熱部自体が発熱する。その一方で、タンクに貯留されている水がポンプにより吸上パイプを介して吸い上げられて渦電流加熱装置内の流通路を通る。その結果、加熱部で発生した熱がその装置内の流通路を流通する水に伝達され、水が加熱される。加熱後の温水は、戻しパイプを介してタンクに戻される。
一方、非特許文献1には、風力発電に関する技術が記載されている。風力発電は、風で風車を回転させ、発電機を駆動して発電する。つまり、風のエネルギーを回転エネルギーに変換して、電気エネルギーとして取り出す。風力発電システムは、塔の上部にナセルを設置し、このナセルに水平軸風車(風の方向に対して回転軸が略平行な風車)を取り付けた構造が一般的である。ナセルには、風車の軸の回転数を増速して出力する増速機と、増速機の出力によって駆動される発電機とが格納されている。そして、風のエネルギーを効率よく得るために、ナセルが回転することで、風車を風向きに合わせるようにヨー制御されている。
特開2005‐174801号公報(段落番号0039、図1)
"風力発電(01‐05‐01‐05)"、[online]、原子力百科辞典ATOMICA、[平成22年3月3日検索]、インターネット<URL:http://www.rist.or.jp/atomica/>
上述した特許文献1のような加熱装置は、高層ビルやマンションの屋上などに設置される給湯システムに利用しようとするものと考えられ、それをまかなえる程度の規模の熱エネルギーを発生させる装置である。それよりも大規模な熱エネルギーを得ようとすると、大きな回転エネルギーを得ることができる径の大きな風車を用いることが必要となる。そこで、本発明者らは、非特許文献1のような一般の風力発電の風車を上記加熱装置に利用しようと考え、風力発電における塔上のナセル内に上記加熱装置を搭載することを想定した。その場合において、地上とナセルとの間で、熱媒体を輸送する機構の確立が必要で、そのうえ、熱媒体の輸送機構が、ヨー制御によるナセルの回転に伴うねじれを吸収できる構成であることが必要である。しかし、そのようにナセルの回転によるねじれを吸収する、つまり、ナセルが回転してもなお熱媒体の輸送が可能な輸送機構に関して適宜な提案はなされていない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、風力を利用して熱媒体を加熱する装置で、ナセルが回転してもなお熱媒体を輸送することが可能な熱媒体加熱装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記熱媒体加熱装置を具える発電システムを提供することにある。
本発明は、熱媒体を輸送する管の構造に工夫を施すことで上記目的を達成する。
本発明の熱媒体加熱装置は、風車と、ナセルと、塔と、往路管と、発熱部と、復路管とを具える。ナセルは、風車を回転自在に支持する。塔は、風車が風向きに追従するように、ナセルを所定の角度内で回転自在に支持する。往路管は、塔の下方からナセルに熱媒体を輸送するためのものである。発熱部は、ナセル内に設けられ、往路管で輸送された熱媒体を風車の回転を利用して加熱する。復路管は、発熱部で加熱された熱媒体を塔の下方に輸送するためのものである。そして、往路管及び復路管は、ナセルの回転を許容する弛みを有する。
上記の構成によれば、風車を風向きに合わせようとナセルが追従して所定角度回転したとしても、往路管及び復路管の両管に弛みを持たせることで、このナセルの回転に伴う両管のねじれなどによる負荷を、その弛み部分で吸収することができる。その結果、上記両管に過大な歪みや亀裂等が生じる不具合を防止することができるので、ナセルが所定角度回転しても、塔の下方側と発熱部との間で熱媒体を輸送することができる。
本発明熱媒体加熱装置の一形態として、上記往路管及び復路管は、螺旋状または蛇行状に設けられていることが挙げられる。
上記の構成によれば、上記両管が、螺旋または蛇行形態の変化によりナセルの回転に連動されるので、上記両管に上記回転に伴うねじれなどによる負荷が生じ難い。
本発明熱媒体加熱装置の一形態として、上記往路管及び復路管は、金属製のコルゲート管であることが挙げられる。
上記の構成によれば、上記両管は金属材料で形成されているため耐熱性に優れる。従って、発熱部で加熱された熱媒体を輸送することができる。また、コルゲート管を用いているので、ナセルの回転に伴う上記両管の運動に対し、コルゲート管の凹凸構造で上記運動を吸収することができる。その結果、上記運動に伴う上記両管のねじれなどによる負荷を吸収しやすくなる。
本発明熱媒体加熱装置の一形態として、上記往路管及び復路管は、上記ナセルの所定角度の回転に伴う上記往路管及び復路管の運動は許容して、各管における所定の荷重は支持する支持構造で支持されていることが挙げられる。
上記の構成によれば、上記両管における所定の荷重を支えたうえで、上記両管をナセルの回転に伴って連動させることができる。
本発明の発電システムは、上記した本発明の熱媒体加熱装置と、発電部とを具える。そして、その発電部は、上記塔の下方側に設けられ、上記復路管により輸送される上記熱媒体の熱で発電する。
上記の構成によれば、本発明の熱媒体加熱装置を利用して加熱した熱媒体の熱を発電に利用するものであり、従来にない新規な発電システムである。風車の回転エネルギーを熱エネルギーに変換し、その熱エネルギーを電気エネルギーとして取り出すことができる。さらに、上記した熱媒体加熱装置を使用することで、ナセルの回転に影響を受けることなく、発熱部で発生させた熱を、熱媒体を介して発電部に輸送することができる。また、本発明の発電システムによれば、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する構成としたことで、蓄熱器を用いて熱としてエネルギーを蓄えることにより、効率の良い安定した発電を実現できる。熱を蓄熱器に蓄え、発電に必要な熱を取り出すことができる蓄熱システムは、風力発電の蓄電システムに比べて簡易で小型化することができ、蓄熱器も蓄電池に比べれば安価である。さらに、従来の風力発電システムのように増速機を設ける必要がなく、ギアボックスのトラブルを回避することが可能である。
本発明の熱媒体加熱装置は、熱媒体を輸送する往路管及び復路管が、ヨー制御によるナセルの回転に伴う上記両管のねじれなどによる負荷を吸収することができる。したがって、ナセルが回転しても熱媒体を輸送することが可能である。
また、本発明の発電システムは、上記した熱媒体加熱装置を利用して加熱した熱媒体の熱を発電に利用するもので、従来にない新規な発電システムである。
実施形態1に係る本発明の熱媒体加熱装置の全体を示す概略図である。 実施形態1に係る輸送管の支持構造の概略図である。 変形例1に係る輸送管の支持構造の説明図であって、(A)は縦断面図、(B)は横断面図である。 変形例2に係る輸送管の概略図である。 実施形態2に係る発電システムの全体構成を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。ここでは、まず、風力を利用して熱媒体を加熱する熱媒体加熱装置を図1〜4に基づいて説明し、その後、その装置を具える発電システムについて図5に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
<<熱媒体加熱装置>>
<実施形態1>
図1に示すように、実施形態1に係る熱媒体加熱装置1は、風車10と、ナセル20と、塔30と、発熱部40と、往路管51と、復路管52とを備える。各構成の詳細は以下に示す。
[風車・ナセル・塔]
風車10は、水平方向に延びる回転軸11の先に、この回転軸11を中心に3枚の翼12を放射状に取り付けたものである。この風車10は回転自在にナセル20に支持されている。ナセル20は、基礎(土台)から鉛直上方に延びる塔30の上端に、ヨー制御により風向きに風車10を合わせるように所定角度内で回転自在に支持されている。ここでは、所定角度を2.5回転とし、1.25回転ずつ時計周り、反時計周りに回転することが可能な位置を基準点とする。この所定角度は、2.5回転に限定されるわけではない。そして、出力を5MW以上取り出す場合には、上記風車の直径を120m以上、回転数が10〜20rpm程度にする必要がある。風車10の大きさや回転数は、所望の出力によって適宜変更するとよい。
[発熱部]
風車10の回転を利用して熱を発生させる発熱部40が上記ナセル20の内部に設けられている。その熱を発生させる手段として、力学的エネルギーを直接的に熱エネルギーに変換するエネルギー変換装置を利用することができる。例えば、風で風車10を回転させ、その回転運動エネルギーを熱エネルギーに変換し、その熱エネルギーで熱媒体を加熱することが考えられる。力学的エネルギーを熱エネルギーに変換する方式としては、例えば、誘導加熱、または、流体摩擦を用いることが挙げられるが、その具体的な手段は次に示す。
(加熱手段)
誘導加熱を用いる場合、発熱部40に設けられたエネルギー変換装置の一例としては、磁場発生部と、少なくとも一部が導電材料で形成される加熱部と、熱媒体が流通する流通路とを有する構成が挙げられる。この加熱部には磁場発生部による磁束が通過し、また、流通路は加熱部に設けられ、加熱部と流通路とは熱的に接続されている。そして、磁場発生部と加熱部のいずれか一方が風車10の回転に連動して回転し、その風車10の回転によって、磁場発生部と加熱部とが相対的に回転移動する。このエネルギー変換装置は、磁場発生部と加熱部との相対的な回転移動により、加熱部を通過する磁束が変化することで、加熱部に誘導電流(渦電流)が発生して加熱部が誘導加熱され、加熱部から熱を受け取って配管内の熱媒体を加熱する。
なお、磁場発生部としては、永久磁石やコイル(電磁石)を用いることができるが、コイルを用いることが好ましい。コイルを用いた場合、より強い磁場を発生させることができる。また、通電電流を制御することで磁場の強さを調整することもでき、温度上昇による磁気特性の低下や、経時的な磁気特性の劣化が起こりにくい。よって、磁場発生部の機能を十分に発揮することができるので、熱媒体を所定の温度(例えば、100〜600℃)まで加熱できる。その結果、熱媒体を効率よく加熱することができ、熱媒体を加熱するのに良好な性能を得ることができる。そのコイルとしては、銅線などの常電導コイルや超電導コイルが具体的に挙げられるが、超電導コイルを用いると、常電導コイルよりも大電流が流せて、より強い磁場が得られる点で好ましい。また、加熱部に使用する導電材料としては、例えば、アルミニウムや銅、鉄などの金属が挙げられる。
また、流体摩擦を用いる場合、発熱部40に設けられるエネルギー変換装置の一例としては、オリフィスと、液体ポンプと、風車10の回転運動を液体ポンプの駆動力として伝達する動力伝達機構とを有する構成が挙げられる。このエネルギー変換装置は、風車10の回転運動を動力伝達機構によって液体ポンプに伝達して同ポンプを駆動させ、それにより、圧送された液体を狭いオリフィスに通し、高速に噴射する。すると、高速で噴射された液体は、オリフィスの後方に停滞して存在する液体に衝突する。その結果、液体同士の衝突や摩擦によって熱が発生する。この熱を、熱媒体に伝達させることで、熱媒体を加熱する。なお、液体は油の他、水などを使用することができる。熱媒体の所望の温度となるように、液体の種類、ポンプの圧送量、オリフィスの形態等を適宜選択すればよい。流体摩擦の場合、流体同士の摩擦を利用しているため、固体同士の摩擦に伴う部材の摩耗がない。したがって、固体同士の摩擦と違って、摩耗する部材の交換などが不要となり、その交換の手間もかからない。
上記したエネルギー変換装置は、力学的エネルギーを直接的に熱エネルギーに変換しているので、電気エネルギーに一度変換してから熱エネルギーに変換する場合と比較して、効率が良い。また、増速機を用いなくても熱を発生させることができ、ギアボックスのトラブルを回避することが可能である。さらに、多極の発電機と比較して小型・軽量化を図ることができ、塔30の上部に設置されるナセル20を小型・軽量化することが可能である。
[輸送管]
上記発熱部40の内部の流通路に上記熱媒体を流通させるために、上記発熱部40に連結する輸送管が備えられている。その輸送管は、塔30の下方から上記ナセル20の内部に設けられる発熱部40へ熱媒体を輸送する往路管51と、上記発熱部40から塔30の下方へ、上記発熱部40で加熱された上記熱媒体を輸送する復路管52とを具える。この往路管51、復路管52の両輸送管は、塔30とナセル20との境界近傍で、同じ方向周り、本例では塔30の下方からナセル20にかけて反時計周りの螺旋状に配置されている。ここで言う、境界近傍とは上記塔30とナセル20の境界から下方10m以内を指す。少なくともこの範囲内において、両輸送管を螺旋状に配置しておくことが、ナセル20の回転に伴う輸送管のねじれなどによる負荷を許容するためには好適である。そして、上記境界近傍より塔30の下方側において、上記両輸送管は、ほぼ直線状に垂下するように設けられている。その螺旋は、共通の軸(この場合塔軸)を中心に互いが向き合う、つまり、同軸を結んで180°対称(塔軸対称)するように位置する二重螺旋状に配置されている。そして、その二重螺旋を構成する各螺旋が後述する所定の螺旋形態を有することで、上記両輸送管をナセル20の回転に連動させることができ、上記両輸送管に、上記回転に伴うねじれなどによる負荷が生じ難い。従って、ナセル20の上記した所定角度の回転、つまり、2.5回転程度の回転を許容することができる。そして、本例では、塔30とナセル20との境界近傍においてのみ上記両輸送管が螺旋状に配置されているが、例えば、塔30の長手方向全長に亘って、上記両輸送管が螺旋状に配置されていてもよい。本例のように少なくとも上記境界近傍にあると、ナセル20の所定角度の回転を特に許容しやすくなるのでより好ましい。
上記両輸送管において、上述した基準点(ナセル20が1.25回転ずつ時計周り、反時計周りに回転することが可能な位置)が得られるように、螺旋ピッチ、ターン数、螺旋径は、適宜選択するとよい。例えば、螺旋ピッチは、ナセル20の回転に伴って、ピッチ間同士が縮まりすぎることで、上記両輸送管同士、あるいは、往路管51または復路管52の隣接するターン同士が接触しない程度の間隔をあけることが好ましい。ターン数は、そのターン数が多すぎて、輸送管と発熱部40との連結箇所に輸送管自体の荷重がかかりすぎないように、或いは、ターン数が少なすぎて、ナセル20の回転を輸送管で許容できないことがないようにすることが好ましい。螺旋径は、ナセル20の回転に伴って、螺旋径が変化した際、その径の最大時に輸送管が塔30に接触せず、最小時に過大な歪が輸送管または輸送管と発熱部40との連結箇所に作用しない程度にすることが好ましい。以上のようにすることでナセル20の上記回転を好適に許容することができる。
そして、上記両輸送管は、ステンレス鋼(SUS)などの金属製のコルゲート管からなっている。輸送管に、コルゲート管を用いることで、コルゲート管が有する凹凸構造(波付け構造)で、ナセル20の回転に伴う輸送管のねじれなどによる負荷を吸収することができる。このコルゲート管の凹凸構造は、蛇腹状に形成されてもよいし、螺旋形状に形成されていてもよい。また、上記両輸送管は、直径が、往路管51よりも復路管52の方が太い方がより好ましい。復路管52を流通する熱媒体は、発熱部40により加熱されているため、通常、熱媒体の体積は、往路管51を流通する熱媒体の体積よりも大きくなる。そのため、復路管52の直径を往路管51よりも大径な管を用いるとよい。そうすることで、上記両輸送管で、熱媒体の単位時間当たりにおける輸送量を同じにすることができる。さらに、復路管52には、断熱材をその外周に設けていることが好ましい。そうすることで、両輸送管の断熱性を向上させることができるので、加熱された熱媒体の温度が低下することを防ぐことができる。
(支持構造)
次に、上記輸送管の支持構造について、図2を参照して説明する。本例では、往路管51および復路管52は同様の支持構造によって支持されているため、往路管51を例に説明する。そのため、図2では、復路管は省略している。
上記往路管51は、一般的なパイプクランプで支持されていればよい。本例で用いるパイプクランプは、一対の支持部材60からなっており、この一対の支持部材60の一端側同士をヒンジ62で繋いでいる。そして、支持部材60の他端側は、塔30の内壁に予め設けている突起部64を挟んで、ボルト65で締めることで、塔30と平行となるように、塔30に固定できるようになっている。つまり、輸送管を支持部材60の一端側で挟み、支持部材60の他端側を塔30に固定することで、輸送管を塔30に沿わせて支持する。この支持部材60は、本例では塔30の内壁側が開閉するような構成になっているが、塔30の軸側も開閉するような構成であっても構わない。例えば、塔30の内壁側は塔30にボルトなどで固定された状態で、塔30の軸側もボルトを締めるようになっていてもよい。つまり、往路管51を挟んで支持することができる構造であれば特に問わない。
そして、本例では、上記支持部材60は、螺旋状の終端部(塔30の下方側)に設けている。そうすることで、往路管51の鉛直下方へのズレを防止し、かつ、その支持部材60より上方(ナセル20側)に螺旋状に配置されている往路管51には上記支持部材60を設けていないので、往路管51をナセル20の回転に連動させることができる。この支持部材60は、上記終端部から塔30の下方に亘って垂下している箇所に適宜設けていればよい。また、この支持部材60は、螺旋状に配置されている途中にあっても構わないが、その場合、例えば、支持部材60を螺旋の傾きにほぼ沿わせて設けるとよい。
往路管51をより強固に支持するために、往路管51を構成しているコルゲート管の凹凸構造に合わせて、往路管51と接触する支持部材60の内周箇所も凹凸構造に形成するとよい。そして、上記内周箇所は、往路管51がズレ難い材質、例えば、ゴムなどの弾性材料で形成すれば、ずれ防止にはより効果的である。さらに、この支持構造60で支持されている往路管51における支持箇所直上には、フランジ状の突起が設けられていても構わない。そうすることで、往路管51の鉛直下方へのズレをより一層防止することができる。
[作用効果]
上述した実施形態に係る熱媒体加熱装置によれば、以下の効果を奏する。
(1)ナセルと塔の下方側とで熱媒体を輸送する往路管および復路管を螺旋状に配置したことで、ナセルの回転に伴う、上記両管のねじれなどによる負荷を生じさせ難くすることができる。その結果、ナセルが回転しても熱媒体をナセル内の発熱部に輸送することができ、熱媒体を加熱することができる。
(2)ナセルが回転しても熱媒体をナセル内の発熱部に輸送することができるので、一般の風力発電のような径の大きな風車を利用することができる。従って、大規模な熱エネルギーを得ることができる。
(3)発熱部と輸送管とをロータリージョイントなどの複雑な構成部材にて接続する必要がない。
<変形例1>
変形例1は、往路管51と復路管52の両輸送管を支持する支持構造の構成が実施形態1と相違する。以下、図3を参照して本例の支持構造について説明する。その他の点については、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
(支持構造)
本例では、支持構造は、略長方形の支持板70で、図3の(B)に示すように、塔30の中心を通って内壁間に亘り、図3の(A)に示すように、塔30に水平に、設けられている。この支持板70によって、往路管51および復路管52の両輸送管の鉛直下方の荷重を支持する。そして、この支持板70は、輸送管の鉛直下方の荷重を支持するが、ナセルの回転に伴って輸送管が連動する動きは抑制しない。この支持板70は、複数の螺旋ターン毎に設けられていてもよく、もちろん、輸送管の螺旋ターン毎に設けられていてもよい。前者の場合、支持板70の合計枚数が少なくて済み、後者の場合、輸送管の鉛直下方の荷重を支持する支持板の枚数が多いが、一枚当たりの支持板において支える荷重が少なくて済む。本例のように、支持板70を塔30の中心を通って内壁間に亘って設けると、一つの支持板70で両輸送管を支持できる。また、塔30の直径に相当する箇所ではなく、直径よりも短い径になる箇所に亘って設けられていてもかまわない。この場合、ナセル20の回転に伴って、輸送管が螺旋径の縮む方向(求心方向)に動いても、輸送管の鉛直下方の荷重を支持できるように、支持板の位置や数は適宜選択するとよい。さらに、支持板は内壁間に亘らず、支持板が、一端を塔に固定し、他端を自由端にした片持ち状態に設けられてもかまわない。この場合、ナセルの回転に伴って、輸送管が求心方向に動いても、輸送管の鉛直下方の荷重を支持できるように、支持板がある程度の長さを有していればよい。
この支持板70は、本例のように輸送管に凹凸構造を有するコルゲート管を用いる場合、ナセルの回転に輸送管が連動した際に、その凹凸構造が引っ掛からない程度の幅を有していればよい。輸送管をコルゲート以外の管で構成している場合は、輸送管自体を支持できる幅を有していればよい。そして、ナセル20が所定数の回転した際に、両輸送管の径方向への連動に対しても、輸送管の鉛直下方の荷重を支えられるように、支持板70を設ける箇所や支持板70の幅等を適宜選択するとよい。また、この支持板70は、輸送管を支持できて、輸送管との摺動性に優れる材質から形成されていることが好ましい。例えば、表面が平滑なSUS板などが挙げられる。
[作用効果]
上述した変形例1に係る支持構造によれば、上記輸送管のナセルの回転に伴って連動する動きを阻害することなく、輸送管の鉛直下方の荷重を支持することができる。
<変形例2>
変形例2は、往路管及び復路管を蛇行状に配置したことが実施形態1と相違する。以下、図4を参照して本例における輸送管の配置構造について説明する。その他の点については、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
[輸送管]
図4に示すように、往路管51および復路管52を蛇行状に配置する。往路管51と復路管52は塔軸に対して対称(塔軸対称)に配置されている。つまり、例えば一方の管を塔軸周りに180°回転すると他方の管となるように配置する。そして、この両輸送管の蛇行具合は、ナセルの所定角度の回転を許容できるように適宜選択するとよい。
[作用効果]
上述した輸送管の配置構造によれば、ナセルの所定角度の回転を許容することができる。したがって、ナセルが回転してもなお熱媒体を輸送することができ、熱媒体を加熱することができる。
<<発電システム>>
<実施形態2>
次に、図5を用いて、実施形態2に係る発電システムPの全体構成の一例を説明する。図5に示す発電システムPは、熱媒体加熱装置1と、蓄熱器90と、発電部100とを備える。熱媒体加熱装置は、本発明の熱媒体加熱装置1であり、例えば、上記した実施形態1、変形例1、2に係る熱媒体加熱装置1を利用することができる。そして、塔30の下部(土台)に建てられた建屋80に蓄熱器90及び発電部100が設置されている。なお、ここでは、熱媒体が水である場合を例に説明する。以下、発電システムPの構成を説明する。
ここでは、実施形態1で説明した熱媒体加熱装置1を利用する。まず、塔30の下方から往路管51を通って発熱部40に水が送られる。そして、その送られてきた水が、上述の加熱手段で示した誘導加熱を用いる方法によって発熱部40で加熱される。発熱部40には、磁場発生部にコイルを用いているため、強い磁場を発生させることができ、水を例えば100℃〜600℃といった高温に加熱することができる。
この発電システムPで、熱媒体加熱装置1の発熱部40により水を例えば200℃〜350℃まで加熱し、高温高圧水を発生させる。高温高圧水は、発熱部40と蓄熱器90とを連結する復路管52を通って蓄熱器90に送られる。蓄熱器90は、復路管52を通って送られてきた高温高圧水の熱を蓄え、また、熱交換器を用いて発電に必要な蒸気を発電部100に供給する。なお、熱媒体加熱装置1により蒸気を発生させてもよい。
蓄熱器90としては、例えば、蒸気アキュムレーターや、溶融塩や油などを用いた顕熱型、或いは、融点の高い溶融塩の相変化を利用した潜熱型の蓄熱器を利用することができる。潜熱型の蓄熱方式は蓄熱材の相変化温度で蓄熱を行うため、一般に、顕熱型の蓄熱方式に比べて蓄熱温度域が狭帯域であり、蓄熱密度が高い。
発電部100は、蒸気タービン101と発電機102とを組み合わせた構造であり、蓄熱器90から供給された蒸気によって蒸気タービン101が回転し、発電機102を駆動して発電する。
蓄熱器90に送られた高温高圧水又は蒸気は、復水器110で冷却され水に戻される。その後、ポンプ120に送られ、高圧水にして往路管51を通って発熱部40に送られることで循環する。
この発電システムPによれば、風力エネルギーを動力として回転エネルギーを得て熱を発生させ、その熱を蓄熱器に蓄熱して発電することで、高価な蓄電池を用いなくても、需要に応じた安定的な発電を実現できる。また、従来の風力発電システムのように増速機を設ける必要がなく、ギアボックスのトラブルを回避することが可能である。さらに、熱媒体の熱を輸送管により例えば塔の下部(土台)に設置された発電部に供給することで、ナセルに発電部を格納する必要がなく、塔の上部に設置されるナセルを小型・軽量化することができる。
上記した発電システムでは、熱媒体に水を用いた場合を例に説明したが、水よりも熱伝導率の高い液体金属を熱媒体に用いてもよい。このような液体金属としては、例えば液体金属ナトリウムが挙げられる。液体金属を熱媒体に用いる場合は、例えば、導電体から熱を受け取る一次熱媒体に液体金属を用い、輸送管を通って送られてきた液体金属の熱で熱交換器を介して二次熱媒体(水)を加熱し、蒸気を発生させることが考えられる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施形態1で用いた輸送管を1本の管で二重構造とし、一方を往路用に、もう一方を復路用に用いることが考えられる。その場合、二重構造の間には、加熱された熱媒体の熱が一方を通る熱媒体によって放熱されないように断熱材を設けておけばよい。
本発明の熱媒体加熱装置は、風力を利用した発電システムに利用する他、例えば、給湯システムに利用することも可能である。また本発明の発電システムは、風力を利用した発電の分野に好適に利用可能である。
1 熱媒体加熱装置 P 発電システム
10 風車 11 回転軸 12 翼
20 ナセル
30 塔
40 発熱部
51 往路管 52 復路管
60 支持部材 62 ヒンジ 64 突起部 65 ボルト
70 支持板
80 建屋
90 蓄熱器
100 発電部 101 蒸気タービン 102 発電機
110 復水器
120 ポンプ

Claims (5)

  1. 風車と、
    前記風車を回転自在に支持するナセルと、
    前記風車が風向きに追従するように、前記ナセルを所定の角度内で回転自在に支持する塔と、
    前記塔の下方から前記ナセルに熱媒体を輸送する往路管と、
    前記ナセル内に設けられ、前記往路管で輸送された前記熱媒体を前記風車の回転を利用して加熱する発熱部と、
    前記発熱部で加熱された前記熱媒体を前記塔の下方に輸送する復路管とを具え、
    前記往路管及び復路管は、前記ナセルの回転を許容する弛みを有することを特徴とする熱媒体加熱装置。
  2. 前記往路管及び前記復路管は、螺旋状または蛇行状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱媒体加熱装置。
  3. 前記往路管及び復路管は、金属製のコルゲート管であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱媒体加熱装置。
  4. 前記往路管及び前記復路管は、前記ナセルの所定角度の回転に伴う運動を許容して、各管における所定の荷重を支持する支持構造で支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱媒体加熱装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱媒体加熱装置と、
    前記塔の下方側に設けられ、前記復路管により輸送される前記熱媒体の熱で発電する発電部とを具えることを特徴とする発電システム。
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