JP5413814B2 - 発電システム - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱を利用して熱媒体を加熱する誘導加熱装置およびそれを備える発電システムに関する。
水を加熱する装置として、誘導加熱(渦電流)を利用した加熱装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の渦電流加熱装置は、外周に永久磁石が配置された回転可能なロータと、このロータの外側に固定して設けられ、内部に水を流通させる流通路が形成された導電材料の加熱部とを備える。そして、ロータが回転することより、ロータ外周の永久磁石による磁力線が加熱部を貫通して移動することで、加熱部に渦電流が発生して、加熱部自体が発熱する。その結果、加熱部で発生した熱が内部の流通路を流通する水に伝達され、水が加熱される。
上記の技術は風力などのエネルギーを利用して給湯を行うことを主目的としたものであるが、近年、同じく風力、水力、波力などの再生可能エネルギーを利用した発電システムが注目されている。
例えば非特許文献1〜3には、風力発電に関する技術が記載されている。風力発電システムは、風で風車を回転させ、発電機を駆動して発電するものであり、風のエネルギーを回転エネルギーに変換して、電気エネルギーとして取り出すものである。風力発電システムは、塔の上部にナセルを設置し、このナセルに水平軸風車(風の方向に対して回転軸がほぼ平行な風車)を取り付けた構造が一般的である。ナセルには、風車の回転軸の回転数を増速して出力する増速機と、増速機の出力によって駆動される発電機とが格納されている。増速機は、風車の回転数を発電機の回転数まで高める(例えば1:100)ものであり、ギアボックスが組み込まれている。
最近では、発電コストを下げるため、風車を大型化する傾向があり、風車の直径が120m以上、1基当たりの出力が5MWクラスの風力発電システムが実用化されている。このような大型の風力発電システムは、巨大かつ重量物であるため建設上の理由から、洋上に建設されるケースが多い。
また、風力発電では、風力の変動に伴い発電出力(発電量)が変動するため、風力発電システムに蓄電システムを併設し、不安定な電力を蓄電池に蓄えて、出力を平滑化することが行われている。
特開2005‐174801号公報
"風力発電(01‐05‐01‐05)"、[online]、原子力百科辞典ATOMICA、[平成22年3月12日検索]、インターネット<URL:http://www.rist.or.jp/atomica/> "スバル風力発電システム SUBARU WIND TURBINE"、[online]、富士重工業株式会社、[平成22年3月12日検索]、インターネット<URL:http://www.subaru-windturbine.jp/windturbine/> "風力講座"、[online]、三菱重工業株式会社、[平成22年3月12日検索]、インターネット<URL:http://www.mhi.co.jp/products/expand/wind_kouza.html> 木村守、「特集 大容量化が進む風力発電2 大容量風力発電用発電機の特性比較」、電気学会誌(IEEJ Journal)、2009、Vol.129、No.5、p.288‐290
しかし、上記した特許文献1に記載されるような従来の誘導加熱装置では、磁束(磁力線)を発生させる磁場発生手段に永久磁石を用いているため、次のような不具合が起こり得る。
誘導加熱エネルギーは、磁場の強さ(H)の二乗に比例するが、永久磁石では一般的に発生できる磁場が弱いため、十分な誘導加熱エネルギーが得られず、所望の温度まで熱媒体(例えば、水などの液体)を加熱できない虞がある。
また、強力な磁場を得るためにネオジウム磁石を使用することが考えられるが(特に、特許文献1の段落0037参照)、ネオジウム磁石は熱に弱く、温度が上昇すると、磁気特性が低下する(これは、一般的なフェライト磁石も同じ)。そのため、加熱部の近い位置に永久磁石が配置されるような従来の誘導加熱装置では、永久磁石の温度が上昇し易く、磁気特性が低下して、結果的に所望の温度まで熱媒体を加熱できない虞がある。さらに、永久磁石は、時間の経過とともに磁気特性が劣化することから、長時間の使用に耐えられない虞がある。ところで、熱による磁気特性の低下(劣化)を防止するために、永久磁石の外周を覆うように断熱材を設けることも考えられる。しかし、この場合、断熱材は通常、非磁性体であるため、永久磁石と加熱部との間の磁気ギャップが大きくなり、加熱部を通過する磁束量が減少することから、誘導加熱の効率が低下する。
一方、一般に広く知られている風力発電システムでは、出力平滑化のため蓄電システムが設置されているが、蓄電システムには電力を蓄電池に蓄えるためにコンバータなどの部品が必要であるため、システムの複雑化、電力損失の増大を招く。また、大型の風力発電システムの場合では、発電量に応じた大容量の蓄電池が必要であり、システム全体としてのコスト増大を招く。
また、風力発電システムの故障原因の多くは、増速機、より具体的にはギアボックスのトラブルによるものである。ギアボックスが故障すると、通常はギアボックスを交換することで対処しているが、塔の上部に設置されたナセルにギアボックスが格納されている場合は、ギアボックスの取り付け・取り外しに多大な時間と労力を要する。そこで最近では、増速機を必要としないギアレスの可変速式風力発電機もある。
しかし、ギアレスの場合、具体的には発電機の極数を増やすこと(多極発電機)で対応するが、増速機を使用する場合と比較して、発電機が大型・重量化する。特に、5MWクラスの大型の風力発電システムでは、発電機の重量が300トン(300000kg)を超える場合もあり(非特許文献4の表2参照)、ナセル内に配置することが困難である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、熱媒体を加熱するのに適した性能を有する誘導加熱装置を提供することにある。また、別の目的は、上記の誘導加熱装置を備える発電システムを提供することにある。
本発明の誘導加熱装置は、熱媒体を加熱する装置であり、回転軸を有する回転体と、磁性体片と、ヨーク片と、一対の磁性体凸部と、加熱部と、配管と、コイルとを備えることを特徴とする。磁性体片は、回転体に固定される長尺の部材である。ヨーク片は、磁性体片と間隔をあけて配置され、磁性体片と対向する長尺の部材である。一対の磁性体凸部は、磁性体片とヨーク片との少なくとも一方に形成され、両端部から他方に向かって突出する部材である。加熱部は、少なくとも一部が導電材料からなる環状の部材であり、ヨーク片の外周を環状に囲むように配置される。配管は、加熱部に設けられ、熱媒体が流通する。コイルは、磁性体片とヨーク片とが互いに対向するとき、磁性体片、一対の磁性体凸部、及びヨーク片で囲まれる空間内を通るように巻回される。
本発明の誘導加熱装置によれば、磁場発生手段にコイルを用いているため、従来の永久磁石を用いた装置に比較して、より強い磁場(磁束密度)を安定的に発生することができる。具体的には、コイルに通電する電流を大きくすることで、強い磁場を発生することができ、通電電流を制御することで、磁場の強さを調整することも可能である。また、コイルであれば、永久磁石に比較して、温度上昇による磁気特性の低下や、経時的な磁気特性の劣化が起こり難い。したがって、磁場発生手段にコイルを用いることで、通電電流を制御して十分な磁場強度を維持し易く、加熱部(熱媒体)を所定の温度(100℃以上の高温、例えば100℃〜600℃)まで加熱するのに十分な性能(熱エネルギー)を得ることができる。なお、コイルには直流電流を流し、直流磁場を発生することが挙げられる。
また、本発明の誘導加熱装置では、回転せず固定された加熱部に配管を設けることで、配管に連通して外部から熱媒体を供給・排出する給排管と配管との接続に、配管の回動を許容する回転継手を用いる必要がない。そのため、簡易な構成で、堅牢な接続を実現できる。具体的には、熱媒体が加熱されると配管内の圧力が上昇し、例えば熱媒体が水(蒸気)の場合では600℃で約25MPa(250気圧)に達する。加熱部(配管)が回転する場合は、その圧力に耐え得る特殊な回転継手が必要であるところ、回転しない場合は、回転継手の必要がなく、例えば給排管と配管とを溶接するといった単純な方法を採用することで、十分に堅牢な構造を実現できる。
本発明の誘導加熱装置における熱媒体の加熱メカニズムについて説明する。本発明の装置では、コイルが通電されることで、電流が流れる方向の右回りに磁界が生じ、磁性体片、ヨーク片、及び一対の磁性体凸部に磁束が発生し、磁気回路が形成される。具体的には、磁性体片とヨーク片とが対向するとき、磁性体片→一方の磁性体凸部→ヨーク片→他方の磁性体凸部→磁性体片の磁気回路が形成される。そして、回転体が回転することにより、磁性体片とヨーク片とが互いに対向して近接するときは、磁気回路中の磁気ギャップが小さくなり、磁気回路中に流れる磁束量が増える。一方、磁性体片とヨーク片とが互いに離間するときは、磁気回路中の磁気ギャップが大きくなることから、磁気回路中に流れる磁束量が減る。したがって、回転体が回転することにより、ヨーク片に流れる磁束量が変化することから、ヨーク片の外周に配置された環状の加熱部に誘導起電力(逆起電力)が発生し、加熱部に誘導電流が発生することで、加熱部が加熱され、熱媒体が加熱される。
磁性体片は、少なくとも1個あればよく、回転体の周方向に複数個並設してもよい。ヨーク片も、少なくとも1個あればよく、回転体の外周側に周方向に複数個並設してもよい。磁性体片とヨーク片の数は、同じであっても、異なってもよい。また、磁性体片またはヨーク片を複数個並設する場合は、4個以上とし、周方向に等間隔に設けることが好ましい。磁性体片とヨーク片の少なくとも一方に形成される磁性体凸部の形状は、特に問わない。
本発明において、磁性体片、ヨーク片、及び磁性体凸部はいずれも、少なくとも一部が磁性材料からなり、使用する磁性材料としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、ケイ素鋼、パーマロイ、及びフェライトなどが挙げられる。また、加熱部に使用する導電材料としては、例えば、アルミニウムや銅、鉄などの金属が挙げられる。特に、加熱部にアルミニウムを使用することで、加熱部の軽量化を図ることができ、もって装置の軽量化を図ることができる。熱媒体としては、例えば、水、油、液体金属(Na、Pbなど)、溶融塩などの液体、並びに気体が挙げられる。
本発明の誘導加熱装置の一形態としては、コイルが超電導コイルであることが挙げられる。
コイルとしては、銅線などの常電導コイルや超電導線材を用いた超電導コイルが挙げられる。コイルに直流電流を流し、直流磁場を発生させる場合、超電導コイルであれば、電気抵抗がゼロであり、大電流を流してもコイルに発熱(損失)が実質的に生じない。そのため、上記構成によれば、常電導コイルに比較して、大電流を流すことによるコイルの発熱(損失)を抑制することができ、電力損失なしで極めて強い磁場を維持することができる。
本発明の誘導加熱装置の一形態としては、ヨーク片の磁性体片側とは反対側の面を覆うように断熱部を備えることが挙げられる。
本発明の装置において、加熱部の熱を逃がさないために加熱部の周囲を断熱材で覆うようにしてもよいが、その場合、断熱材の分だけ加熱部の断面積が小さくなる。これに対し、上記構成によれば、ヨーク片を断熱部で覆うことで、装置からの放熱を抑制し、加熱部の保温性を確保することができるので、加熱部の周囲を覆う断熱材を省略または薄くすることが可能である。そのため、加熱部周囲の断熱材を省略または薄くする分だけ、加熱部の断面積を大きくとることができ、装置の小型軽量化を図ることができる。
本発明の誘導加熱装置の一形態としては、コイルを加熱部の熱から保護する耐熱部を備えることが挙げられる。
加熱部が加熱されると、コイルが加熱部から近い位置に配置されている場合は、加熱部の熱によってコイルの温度が上昇する。また、コイルが加熱部から遠い位置に配置されていたとしても、加熱部からヨーク片などの部材を介して伝導してきた熱によってコイルの温度が上昇することが考えられる。コイルの温度が上昇すると、コイルの電気特性が低下するなどの悪影響を招くことがある。特に、上述したように加熱部の周囲を覆う断熱材を省略または薄くすることが可能であるため、その影響が大きくなる虞がある。そこで、上記構成によれば、加熱部が加熱されることに起因するコイルの温度上昇を防止し、コイルが加熱部からの熱影響を受け難くすることができる。
本発明の誘導加熱装置の一形態としては、回転軸が風車に接続され、回転体を回転させる動力に風力を利用することが挙げられる。
本発明の誘導加熱装置において、回転体(回転軸)の動力には、電動機やエンジンなどの内燃機関を用いることができるが、風力、水力、波力などの再生可能エネルギーを利用することが好ましい。再生可能エネルギーを利用すれば、CO2の増加を抑制でき、中でも風力を利用することが好適である。
本発明の発電システムは、上記した本発明の誘導加熱装置と、この誘導加熱装置により加熱した熱媒体の熱を電気エネルギーに変換する発電部とを備えることを特徴とする。
本発明の発電システムは、上記した誘導加熱装置を利用して加熱した熱媒体の熱を発電に利用するものであり、従来にない新規な発電システムである。例えば、誘導加熱装置の回転軸に風車を接続し、回転体の動力に風力を利用すれば、風のエネルギーを回転エネルギー→熱エネルギーに変換して、電気エネルギーとして取り出すことができる。そして、本発明の発電システムによれば、熱を電気エネルギーに変換する構成としたことで、蓄熱器を用いて熱としてエネルギーを蓄えることにより、効率の良い安定した発電を実現できる。また、熱を蓄熱器に蓄え、発電に必要な熱を取り出すことができる蓄熱システムは、蓄電システムに比べて簡易であり、蓄熱器も蓄電池に比べれば安価である。さらに、従来の風力発電システムのように増速機を設ける必要がなく、ギアボックスのトラブルを回避することが可能である。
本発明の誘導加熱装置は、磁場発生手段にコイルを用いているため、熱媒体を100℃以上の高温に加熱することが容易である。また、本発明の発電システムは、上記した誘導加熱装置を利用して加熱した熱媒体の熱を発電に利用するものであり、従来にない新規な発電システムである。
実施の形態1に係る誘導加熱装置の概略図であり、(A)は、回転軸側から見た正面図であり、(B)は、回転体の軸方向に沿って切断した側面半断面図である。 実施の形態1に係る誘導加熱装置における回転体およびヨークの概略図であり、(A)は、回転体の正面図であり、(B)は、軸方向に沿って切断した回転体の側面断面図であり、(C)は、ヨークの正面図であり、(D)は、軸方向に沿って切断したヨークの側面断面図である。 図2に示す回転体とヨークとを組み合わせた概略図であり、(E)は、正面図であり、(F)は、軸方向に沿って切断した側面断面図である。 実施の形態1に係る誘導加熱装置の概略図であり、装置の一部分を分解した要部拡大斜視図である。 実施の形態1に係る誘導加熱装置において、回転体が回転したときの磁性体凸部と磁性体突起部との間に発生する磁場(磁束密度)Tの時間的変化を模式的に示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱装置の概略図であり、回転体が回転中の一状態を示す正面図である。 (A)は、電磁鋼板を積層加工した磁性部品の説明図であり、(B)および(C)は、同図(A)の磁性部品を回転体の外周面に固定した概略正面図および概略側面断面図である。 実施の形態2‐1に係る誘導加熱装置の概略図であり、(A)は、回転軸側から見た正面図であり、(B)は、回転体の軸方向に沿って切断した側面半断面図である。 実施の形態2‐2に係る誘導加熱装置の概略図であり、(A)は、回転軸側から見た正面図であり、(B)は、回転体の軸方向に沿って切断した側面半断面図である。 実施の形態2‐2に係る誘導加熱装置における磁性体片とヨーク片との構成を示す概略分解斜視図である。 実施の形態3‐1に係る誘導加熱装置の概略図であり、(A)は、回転軸側から見た正面断面図であり、(B)は、回転体の軸方向に沿って切断した側面半断面図である。 実施の形態3‐1に係る誘導加熱装置における磁性体片とヨーク片との構成を示す概略分解斜視図である。 実施の形態3‐2に係る誘導加熱装置の概略図であり、回転体の軸方向に沿って切断した側面半断面図である。 実施の形態4に係る誘導加熱装置の概略図であり、回転体の軸方向に沿って切断した側面半断面図である。 実施の形態4に係る誘導加熱装置における磁性体片とヨーク片との構成を示す概略図であり、(A)は、磁性体片が固定された回転体の半正面図であり、(B)は、ヨーク片の配置状態を示す半正面図である。 変形例1に係る誘導加熱装置の概略図であり、(A)は、回転軸側から見た正面図であり、(B)は、回転体の軸方向に沿って切断した側面半断面図である。 変形例2に係る誘導加熱装置の概略図であり、回転体の軸方向に沿って切断した側面半断面図である。 変形例3に係る誘導加熱装置の概略図であり、回転軸側から見た正面図である。 誘導加熱装置における配管の一例を示す概略図である。 本発明に係る発電システムの全体構成の一例を示す概略図である。
本発明の実施の形態を、図を用いて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
<誘導加熱装置>
(実施の形態1)
図1に示す実施の形態1に係る誘導加熱装置101は、回転体11と、ヨーク12と、加熱部13と、配管14と、コイル15とを備える。以下、誘導加熱装置101の構成を図1〜7を用いて詳しく説明する。なお、図1、6においては、加熱部のみ断面で示している。
回転体11は、回転可能に支持された回転軸21を有し、この回転軸21から放射状に延びる支持部材115により支持された筒状の部材である(図2、3参照)。また、回転体11の外周面両端部には、回転体11の径方向外方に突出し、回転体11の軸方向に並ぶ一対の第一磁性体凸部111a,111bが一体に形成され設けられている。この例では、軸方向に並ぶ一対の第一磁性体凸部111a,111bを一組として、これが周方向に等間隔をあけて複数(この場合、18組)並設されている。また、この回転体11は、第一磁性体凸部111a,111bを含めて磁性材料からなり、この例では、鉄で形成されている。つまりこの場合では、回転体11は、回転体11の軸方向に延び、両端部から第一磁性体凸部111a,111bが突出する長尺の磁性体片110が複数連結され、複数の磁性体片110が円筒状を呈するように配置され一体となったもの、といえる。なお、ここでは、回転体11が回転軸21側から見て反時計方向に回転する(図1(A)中の矢印は回転方向を示す。図6も同じ)。
ヨーク12は、回転体11の外周側に、回転体11と所定間隔をあけて配置された筒状の部材であり、回転体11の外周面と対向するように同心状に配置されている(図2、3参照)。また、ヨーク12の内周面両端部には、上記した回転体11の第一磁性体凸部111a,111bに対応するように、回転体11側に向かって突出し、回転体11の軸方向に並ぶ一対の第二磁性体凸部121a,121bが一体に形成され設けられている。この例では、軸方向に並ぶ一対の第二磁性体凸部121a,121bを一組として、これが周方向に等間隔をあけて複数(この場合、18組)並設されている。また、このヨーク12は、第二磁性体凸部121a,121bを含めて磁性材料からなり、この例では、鉄で形成されている。つまりこの場合では、ヨーク12は、回転体11の軸方向に延び、両端部から第二磁性体凸部121a,121bが突出する長尺のヨーク片120が複数連結され、複数のヨーク片120が円筒状を呈するように配置され一体になったもの、といえる。ここでは、ヨーク12が回転しないように固定されている。
第一磁性体凸部111a,111bおよび第二磁性体凸部121a,121bはいずれも、回転体11の周方向に面する側面が回転体11の軸方向に平行な面であり、かつ、突出方向と直交方向に切断した断面が略矩形状の四角柱状である。
加熱部13は、上記したヨーク片120の第二磁性体凸部121a,121bの外周を環状に囲むように配置される環状の部材である(図4参照)。つまり、加熱部13は、ヨーク片120(この場合、一対の第二磁性体凸部121a,121bを含む)の長手方向を軸としたときにその周方向に環状に囲むように配置されている。この加熱部13は、導電材料からなり、この例では、アルミニウムで形成されている。また、この例では、加熱部13から熱が逃げないように、加熱部13の周囲が断熱材13iで覆われている。断熱材13iには、例えば、ロックウール、グラスウール、発泡プラスチック、レンガ、セラミックスなどを使用することができる。
各加熱部13には、熱媒体が流通する配管14が設けられている(図1(A)参照)。この例では、各加熱部13に回転体11の軸方向に沿って貫通する貫通孔が設けられており、軸方向に並ぶ一対の第二磁性体凸部121a,121bに配置された前後の加熱部13の各貫通孔を通るように配管14が挿通されている。そして、加熱部13と配管14とは熱的に接続されている。また、例えばこの例では、配管14の一端側から熱媒体を供給し、他端側から排出する構成としたり、配管14の一端側において、配管14と別の配管14とを接続する接続管を取り付け、配管14の他端側から熱媒体を供給し、接続管を介して、別の配管14の他端側から排出する構成としたりすることができる。即ち、前者の場合は片道の流路、後者の場合は往復の流路となり、後者の場合、前者の場合と比較して、熱媒体の加熱距離を長くすることができる。
コイル15は、一対の第一磁性体凸部111a,111bが両端部に形成された磁性体片110と、一対の第二磁性体凸部121a,121bが両端部に形成されたヨーク片120とが互いに対向するとき、磁性体片110(回転体11)、一対の第一磁性体凸部111a,111b、一対の第二磁性体凸部121a,121b、及びヨーク片120(ヨーク12)で囲まれる空間内を通るように巻回されている(図1参照)。この例では、コイル15が、回転体11とヨーク12との間の環状空間に配置され、回転体11と間隔をあけてヨーク12側に固定されている。また、このコイル15は、常電導の銅コイルであり、コイル15には、図示しない直流電源が接続されている。ここでは、コイル15に通電する直流電流の向きを、回転体11の回転方向と同じ方向とする(図4中の矢印は電流が流れる方向を示す)。
次に、誘導加熱装置101における熱媒体が加熱されるメカニズムについて詳しく説明する。
誘導加熱装置101では、コイル15が通電されると、電流が流れる方向(図1(B)の場合、紙面手前から奥の方向)の右回りに磁界が発生し、磁性体片110、一対の第一磁性体凸部111a,111b、一対の第二磁性体凸部121a,121b、及びヨーク片120に磁束が流れ、磁気回路が形成される(図1(B)中の点線矢印は磁束の流れのイメージを示す)。具体的には、磁性体片110(一対の第一磁性体凸部111a,111b)とヨーク片120(一対の第二磁性体凸部121a,121b)とが対向するとき、磁性体片110→一方の第一磁性体凸部111a→一方の第二磁性体凸部121a→ヨーク片120→他方の第二磁性体凸部121b→他方の第一磁性体凸部111b→磁性体片110を通る磁気回路が形成される。そして、回転体11が回転することにより、磁性体片110とヨーク片120とが互いに対向して近接するときは、磁気回路中の磁気ギャップが小さくなり、磁気回路中に流れる磁束量が増える。一方、磁性体片110とヨーク片120とが互いに離間するときは、磁気回路中の磁気ギャップが大きくなることから、磁気回路中に流れる磁束量が減る。したがって、回転体11の回転により、ヨーク片120に流れる磁束量が周期的に変化することから、ヨーク片120の第二磁性体凸部121a,121bの外周に配置された環状の加熱部13に誘導起電力(逆起電力)が発生する。その結果、加熱部13に誘導電流が発生し、加熱部13が加熱され、配管14内の熱媒体が加熱される。
図5は、誘導加熱装置101において、回転体11が回転したときの第一磁性体凸部111a,111bと第二磁性体凸部121a,121bとの間に発生する磁場(磁束密度)Tの時間的変化を模式的に示す図である。磁場Tは、図1(A)に示すように、磁性体片110とヨーク片120とが互いに対向して、第一磁性体凸部‐第二磁性体凸部間のギャップ長が最も小さくなるときは、極大かつ最大となる。一方、図6に示すように、回転体11の回転(この場合、10°)により、磁性体片110とヨーク片120とが互いにずれて、第一磁性体凸部‐第二磁性体凸部間のギャップ長が最も大きくなるときは、極小かつ最小となる。
上記した誘導加熱装置101では、コイル15が常電導コイルである場合を例に説明したが、コイル15が超電導コイルであってもよい。超電導コイルを採用することで、より強い磁場(磁界)を発生させることができる。
また、上記した誘導加熱装置101において、第一磁性体凸部111a,111bの対を有する磁性体片110および第二磁性体凸部121a,121bの対を有するヨーク片120の数はそれぞれ、適宜設定することができる。ここで、磁性体片110の数をある程度増やすことで、ヨーク片120に流れる磁束の変化周期を短くすることができる。誘導加熱エネルギーは、磁束の周波数に比例することから、周期を短くすることで、加熱効率を向上できる。
さらに、上記した誘導加熱装置101では、第二磁性体凸部121a,121bの形状が、突出方向と直交方向に切断した断面が略矩形状の四角柱状である場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第二磁性体凸部121a,121bの側面を回転体11の軸方向に対して傾斜させたスキュー構造としてもよい。スキュー構造を採用することで、コギングトルクを低減して、回転体11の回転を滑らかにすることができる。また、回転体11の第一磁性体凸部111a,111bをスキュー構造としてもよい。
その他、上記した誘導加熱装置101では、回転体11を、第一磁性体凸部111a,111bを含めて磁性材料で一体に形成する場合を例に説明したが、磁性体片および第一磁性体凸部を磁性材料で形成し、それを回転体の外周面に固定するようにしてもよい。例えば、図7(A)に示すように、C字状の電磁鋼板1100を積層加工して、磁性体片110および磁性体凸部111a,111bが一体になった磁性部品1110を作製する。そして、図7(B)、(C)に示すように、この磁性部品1110を、回転軸21から延びる支持部材115に支持された円筒状の回転体11aの外周面に、磁性体凸部111a,111bが回転体11aの軸方向に並ぶように固定する。この場合、磁性体凸部111a,111bを含めて回転体11aを電磁鋼板の積層体で一体に形成する場合に比較して、製造が容易である。また、回転体11aは、磁性材料、非磁性材料を問わず、例えば、構造用材料に使用される鉄、鋼、ステンレス、アルミニウム合金、マグネシウム合金、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)などの複合材料で形成してもよい。
この例では、磁性部品1110を電磁鋼板1100の積層体で構成する場合を例に説明したが、磁性部品1110は、例えば、鉄粉等の磁性粉末の表面に絶縁被覆を施し、この粉末を加圧成形した圧粉磁心で構成してもよい。また、ヨーク片および第二磁性体凸部にも、このような磁性部品を適用してもよい。
上記した実施の形態1に係る誘導加熱装置101では、回転体11(磁性体片110)が内側に配置され、ヨーク12(ヨーク片120)が外側に配置されたインナーロータ構造であり、磁性体片110とヨーク片120との両方に磁性体凸部(第一磁性体凸部111a,111b、第二磁性体凸部121a,121b)を形成する場合を例に説明した。他の実施の形態としては、回転体11(磁性体片110)が外側に配置され、ヨーク12(ヨーク片120)が内側に配置されたアウターロータ構造であってもよいし、或いは磁性体片110とヨーク片120との一方にのみ磁性体凸部を形成してもよい。
(実施の形態2‐1)
図8に示す実施の形態2‐1に係る誘導加熱装置102aは、インナーロータ構造であり、ヨーク(ヨーク片)にのみ磁性体凸部が形成された場合の一例である。以下では、図1に示す実施の形態1の誘導加熱装置101との相違点を中心に説明する。
磁性体片110は、細板状の長尺の部材であり、図7(B)を用いて説明した回転体11aの外周面に、回転体11aの軸方向に延び、かつ、周方向に等間隔をあけて複数固定されている。なお、図8(A)中の矢印は回転方向を示す。
ヨーク12は、回転体11aの外周側に、磁性体片110と所定間隔をあけて同心状に配置された筒状の部材である。また、ヨーク12の内周面両端部には、磁性体片110側に向かって突出し、回転体11aの軸方向に並ぶ一対の磁性体凸部122a,122bが一体に形成されている。そして、軸方向に並ぶ一対の磁性体凸部122a,122bを一組として、これが周方向に等間隔をあけて複数並設されている。つまりこの場合では、ヨーク12は、回転体11aの軸方向に延び、両端部から磁性体凸部122a,122bが突出する長尺のヨーク片120が複数連結され、複数のヨーク片120が円筒状を呈するように配置され一体になったもの、といえる。なお、ここでは、ヨーク12の外径が、図1に示す誘導加熱装置101におけるヨーク12の外径と同じである。また、磁性体片110とヨーク片120とが対向するときの磁性体片‐磁性体凸部間のギャップ長が、誘導加熱装置101における第一磁性体凸部‐第二磁性体凸部間のギャップ長と同じである。
この誘導加熱装置102aも、誘導加熱装置101と同様のメカニズムにより、熱媒体を加熱することができる。即ち、コイル15が通電されることで磁界が発生し、磁性体片110→一方の磁性体凸部122a→ヨーク片120→他方の磁性体凸部122bを通る磁気回路が形成される。そして、回転体11aが回転することにより、磁気回路中に流れる磁束量が変化し、ヨーク片120に流れる磁束量が周期的に変化することから、ヨーク片120の磁性体凸部122a,122bの外周に配置された環状の加熱部13に誘導電流が発生する。その結果、加熱部13が加熱され、配管14内の熱媒体が加熱される。
上記の例では、ヨーク12(ヨーク片120)にのみ磁性体凸部122a,122bを形成する場合を例に説明したが、回転体11(磁性体片110)にのみ磁性体凸部を形成してもよい。
(実施の形態2‐2)
図9に示す実施の形態2‐2に係る誘導加熱装置102bは、インナーロータ構造であり、回転体(磁性体片)にのみ磁性体凸部が形成された場合の一例である。以下では、図1に示す実施の形態1の誘導加熱装置101との相違点を中心に説明する。
回転体11は、外周面両端部に、回転体11の径方向外方に突出し、回転体11の軸方向に並ぶ一対の磁性体凸部112a,112bが一体に形成されている。そして、軸方向に並ぶ一対の磁性体凸部112a,112bを一組として、これが周方向に等間隔をあけて複数並設されている(図10も参照)。なお、図9(A)中の矢印は回転方向を示す。
ヨーク片120は、細板状の長尺の部材であり、回転体11の外周側に、回転体11と所定間隔をあけて同心状に複数配置されている。この例では、図10に示すように、各ヨーク片120の一端側が連結され、ヨーク片120が周方向に等間隔をあけて複数並設されている。なお、ここでは、磁性体片110とヨーク片120とが対向するときの磁性体凸部‐ヨーク片間のギャップ長が、誘導加熱装置101における第一磁性体凸部‐第二磁性体凸部間のギャップ長と同じである。
加熱部13は、上記したヨーク片120の中間部の外周を環状に囲むように配置されており、周囲が断熱材13iで覆われている。また、各加熱部13には、熱媒体が流通する配管14が設けられている(図9(A)参照)。この例では、各加熱部13に回転体11の軸方向に沿って貫通する貫通孔が設けられており、ヨーク片120の中間部に配置された前後の加熱部13の各貫通孔を通るように配管14が挿通されている。
この誘導加熱装置102bも、誘導加熱装置101と同様のメカニズムにより、熱媒体を加熱することができる。即ち、コイル15が通電されることで磁界が発生し、磁性体片110→一方の磁性体凸部112a→ヨーク片120→他方の磁性体凸部112bを通る磁気回路が形成される。そして、回転体11が回転することにより、磁気回路中に流れる磁束量が変化し、ヨーク片120に流れる磁束量が周期的に変化することから、ヨーク片120の中間部の外周に配置された環状の加熱部13に誘導電流が発生する。その結果、加熱部13が加熱され、配管14内の熱媒体が加熱される。
上記した誘導加熱装置102aと102bとを比較した場合、ヨーク片120の中間部に加熱部13を配置した誘導加熱装置102bの方が、ヨーク片120の磁性体凸部122a,122bに加熱部を配置した誘導加熱装置102aと比較して、ヨーク片120に加熱部13を配置した状態での軸方向の大きさを小さくすることができる。一方、誘導加熱装置102aの方が、ヨーク片120に加熱部を配置した状態での径方向の大きさを小さくすることができる。
また、誘導加熱装置102bの方が、磁性体片110とヨーク片120との間に形成されるギャップが回転軸21の径方向外方に位置する。ギャップ位置の外径を大きくするほど、固定側のヨーク片120に対する回転側の磁性体片110の相対的な周速度が速くなるため、ヨーク片120に流れる磁束の変化を急峻にすることができる。誘導加熱エネルギーは、磁束の単位時間変化量に比例することから、ギャップ位置の外径を大きくすることで、加熱効率を向上できる。
(実施の形態3‐1)
図11に示す実施の形態3‐1に係る誘導加熱装置103aは、アウターロータ構造である場合の一例である。以下では、図1に示す実施の形態1の誘導加熱装置101との相違点を中心に説明する。
磁性体片110は、細板状の長尺の部材であり、円筒状に複数配置されている。この例では、図12に示すように、回転軸21から延びる支持部材115により支持された円筒状の回転体11aの外周縁部に、各磁性体片110が回転体11aの軸方向に延設され、磁性体片110が周方向に等間隔をあけて複数並設されている。なお、図11(A)中の矢印は回転方向を示す。
ヨーク12は、円筒状に配置された磁性体片110の内周側に、磁性体片110と所定間隔をあけて同心状に配置された筒状の部材である。また、ヨーク12の外周面両端部には、磁性体片110側に向かって突出し、回転体11aの軸方向に並ぶ一対の磁性体凸部122a,122bが一体に形成されている。そして、軸方向に並ぶ一対の磁性体凸部122a,122bを一組として、これが周方向に等間隔をあけて複数並設されている。なお、ここでは、円筒状に配置された磁性体片110の外径が、図1に示す誘導加熱装置101におけるヨーク12の外径と同じであり、誘導加熱装置103aと101とを比較した場合、径方向の大きさが同じである。また、磁性体片110とヨーク片120とが対向するときの磁性体片‐磁性体凸部間のギャップ長が、誘導加熱装置101における第一磁性体凸部‐第二磁性体凸部間のギャップ長と同じである。
この誘導加熱装置103aも、誘導加熱装置101と同様のメカニズムにより、熱媒体を加熱することができる。即ち、コイル15が通電されることで磁界が発生し、ヨーク片120→一方の磁性体凸部122a→磁性体片110→他方の磁性体凸部122bを通る磁気回路が形成される。そして、回転体11aが回転することにより、磁気回路中に流れる磁束量が変化し、ヨーク片120に流れる磁束量が周期的に変化することから、ヨーク片120の磁性体凸部122a,122bの外周に配置された環状の加熱部13に誘導電流が発生する。その結果、加熱部13が加熱され、配管14内の熱媒体が加熱される。
上記した誘導加熱装置103aと101とを比較した場合、誘導加熱装置103aの方が、ギャップ位置の外径が大きく、固定側のヨーク片120に対する回転側の磁性体片110の相対的な周速度が速くなるため、加熱効率を向上できる。
上記の例では、ヨーク片120の磁性体凸部122a,122bの外周に加熱部13を配置する場合を説明したが、ヨーク片120の中間部に加熱部13を配置してもよい。
(実施の形態3‐2)
図13に示す実施の形態3‐2に係る誘導加熱装置103bは、ヨーク片120の中間部に加熱部13を配置した場合の一例である。例えば、図12に示すように、ヨーク12において、磁性体凸部122a,122bが両端部に形成されたヨーク片120に相当する部分以外の部分にスリット123を設け、半割りにした加熱部をヨーク片120の中間部の外周を環状に囲むように配置することが挙げられる。
上記した誘導加熱装置103aと103bとを比較した場合、誘導加熱装置103bの方が、ヨーク片120に加熱部13を配置した状態での軸方向の大きさを小さくすることができる。
上記した実施の形態1、2‐1、2‐2、3‐1、3‐2に係る誘導加熱装置101、102a、102b、103a、103bではいずれも、磁性体片110とヨーク片120とが回転体の径方向に対向し、回転体の径方向にギャップを設定した、所謂ラジアルギャップ形について説明した。他の実施の形態としては、磁性体片110とヨーク片120とが回転体の軸方向に対向し、回転体の軸方向にギャップを設定した、所謂アキシャルギャップ形にしてもよい。
(実施の形態4)
図14に示す実施の形態4に係る誘導加熱装置104は、アキシャルギャップ形の一例である。以下では、図1に示す実施の形態1の誘導加熱装置101との相違点を中心に説明する。
回転体11bは、一方の端面側に回転軸21を有する円板状の部材であり、他方の端面側に磁性体片110が固定されている。磁性体片110は、細板状の長尺の部材であり、図15(A)に示すように、回転体11bの径方向に延び、かつ、周方向に等角度間隔をあけて複数固定されている。
ヨーク片120は、細板状の長尺の部材であり、磁性体片110(回転体11b)と所定間隔をあけて、回転体11bの軸方向に磁性体片110と対向するように複数配置されている。また、各ヨーク片120の両端部には、磁性体片110側に向かって突出する一対の磁性体凸部122a,122bが一体に形成されている。この例では、磁性体片110と対応するように、ヨーク片120が回転体11bの径方向に延び、かつ、周方向に等角度間隔をあけて複数並設されている(図15(B)参照)。各ヨーク片120は、磁性体片110と対向する側と反対側が板状の支持部材125に固定され支持されている。なお、ここでは、磁性体片110とヨーク片120とが対向するときの磁性体片‐磁性体凸部間のギャップ長が、誘導加熱装置101における第一磁性体凸部‐第二磁性体凸部間のギャップ長と同じである。
加熱部13は、上記したヨーク片120の磁性体凸部122a,122bの外周を環状に囲むように配置されており、周囲が断熱材13iで覆われている。また、各加熱部13には、熱媒体が流通する配管(図示せず)が設けられている。例えば、各加熱部13に回転体11bの径方向に沿って貫通する貫通孔を設け、ヨーク片120の磁性体凸部122a,122bに配置された内外の加熱部13の各貫通孔を通るように配管を挿通することが挙げられる。
コイル15は、磁性体片110とヨーク片120とが互いに対向するとき、磁性体片110、一対の磁性体凸部、及びヨーク片で囲まれる環状空間内を通るように巻回されている。
この誘導加熱装置104も、誘導加熱装置101と同様のメカニズムにより、熱媒体を加熱することができる。即ち、コイル15が通電されることで磁界が発生し、磁性体片110→一方の磁性体凸部122a→ヨーク片120→他方の磁性体凸部122bを通る磁気回路が形成される。そして、回転体11aが回転することにより、磁気回路中に流れる磁束量が変化し、ヨーク片120に流れる磁束量が周期的に変化することから、ヨーク片120の磁性体凸部122a,122bの外周に配置された環状の加熱部13に誘導電流が発生する。その結果、加熱部13が加熱され、配管内の熱媒体が加熱される。
上記の例では、ヨーク片120の磁性体凸部122a,122bの外周に加熱部13を配置する場合を説明したが、ヨーク片120の中間部の外周に加熱部13を配置してもよい。また、ヨーク片120にのみ磁性体凸部122a,122bを形成する場合を説明したが、磁性体片110に磁性体凸部を形成してもよく、磁性体片110とヨーク片120との両方に磁性体凸部を形成してもよい。
(変形例1)
上記した実施の形態1、2‐1、2‐2、3‐1、3‐2、4に係る誘導加熱装置101、102a、102b、103a、103b、104において、ヨーク12(ヨーク片120)の回転体11(磁性体片110)とは反対側の面を覆うように断熱部を配置してもよい。例えば、図1に示す誘導加熱装置101を例に挙げ説明すると、図16に示すように、ヨーク12の外周面に断熱部16を配置することが挙げられる。この構成によれば、加熱部13が配置されるヨーク片120が断熱部16で覆われることで、装置からの放熱を抑制し、加熱部13の保温性を確保することができる。そのため、加熱部13の周囲を覆う断熱材13iを省略または薄くすることが可能であり、その分だけ加熱部13の断面積を大きくとることができ、装置の小型軽量化を図ることができる。この断熱部16は、上記した断熱材13iと同じ材料で形成することができる。
また、加熱部13の周囲を覆う断熱材13iを省略または薄くした場合、加熱部13の熱がヨーク片120などの部材に伝導され易くなる。そこで、加熱部13に設けられた配管14の熱媒体供給側を、例えばヨーク片120から受熱できるように伸ばして配設することで、ヨーク片120などを冷却できると共に、発生した熱を有効利用することができる。また、コイル15には常電導コイルを用いているため、通電によりコイル15が発熱する。そこで、加熱部13に設けられた配管14の熱媒体供給側を、コイル15から受熱できるように伸ばして配設することで、コイル15を冷却できると共に、熱の有効利用を図ることができる。
(変形例2)
上記した実施の形態に係る誘導加熱装置において、コイル15を加熱部13の熱から保護する耐熱部を設けてもよい。例えば、図1に示す誘導加熱装置101を例に挙げ説明すると、図17に示すように、コイル15の周囲に耐熱部17を設けることが挙げられる。この耐熱部17は、上記した断熱材13iと同じ材料で形成することができる。この構成によれば、加熱部13が加熱されることに起因するコイルの温度上昇を防ぐことができ、コイル15が加熱部13からの熱影響を受け難くなる。
(変形例3)
上記した実施の形態に係る誘導加熱装置では、複数の磁性体片110又はヨーク片120を回転体の周方向に等間隔あるいは等角度間隔をあけて配置する場合を説明したが、磁性体片110又はヨーク片120を周方向の一部にのみ配置してもよい。例えば、図8に示す誘導加熱装置102aを例に挙げ説明すると、図18に示すように、周方向の一部にのみヨーク12(ヨーク片120)を配置することが挙げられる。この例では、磁性体片110が固定された回転体11aに対して半周方向の一部にヨーク片120が配置され、このヨーク片120が回転体11aの中心を通る線分(図18では、水平線)に対して線対称となるように配置されている。この構成によれば、使用材料、部品点数の削減の他、径方向の大きさを一部小さくすることができる。そのため、輸送上の制約を緩和することができる。
(変形例4)
さらに、上記した実施の形態に係る誘導加熱装置では、ヨーク片120の中間部や磁性体凸部(121a,121b又は122a,122b)の外周に環状の加熱部13を配置し、この加熱部13に配管14を挿通して配置する場合を例に説明したが、配管を導電材料で形成し、配管が加熱部を兼用する構成としてもよい。例えば図19に示すように、導電材料からなる配管14をヨーク片120の外周に巻回して取り付けてもよい。この構成によっても、ヨーク片120に流れる磁束量が変化することで、配管14に誘導起電力が発生し、配管14に電流が流れることで、配管14内の熱媒体が加熱される。さらに、配管14の巻き始めと巻き終わりの端部同士を導体で電気的に短絡する
以上説明した本発明の実施の形態に係る誘導加熱装置は、磁場発生手段にコイルを用いているため、永久磁石を用いる場合に比較して、強い磁場を安定的に発生させることができる。また、永久磁石を用いた装置の場合、磁場の強さを調整することができないため、磁場を常に発生し、回転体に対し、加熱部に発生する誘導電流に起因する回転を停止させる方向のトルク(制動トルク)が常に作用する。そのため、弱風で回転始動することが難しく、効率良く熱を発生させることができない。これに対し、コイルを用いた装置の場合、通電電流を制御することで磁場の強さを調整することが可能であるため、通電電流をゼロあるいは小さくすることで、回転体の制動トルクを小さくすることができる。そのため、弱風でも回転始動し易く、効率良く熱を発生させることができる。さらに、加熱部(配管)が回転しない構造としたことで、例えば配管に連通して外部から熱媒体を供給・排出する給排管と配管との接続に、配管の回動を許容する回転継手を用いる必要がなく、簡易な構成で、堅牢な接続を実現できる。
<発電システム>
次に、図20を用いて、本発明に係る発電システムの全体構成の一例を説明する。図20に示す発電システムPは、誘導加熱装置10と、風車20と、蓄熱器50と、発電部60とを備える。塔91の上部に設置されたナセル92に風車20が取り付けられ、ナセル92内に誘導加熱装置10が格納されている。また、塔91の下部(土台)に建てられた建屋93に蓄熱器50及び発電部60が設置されている。以下、発電システムPの構成を詳しく説明する。
誘導加熱装置10は、本発明の誘導加熱装置であり、例えば、上記した実施の形態に係る誘導加熱装置を利用することができる。また、回転軸21の他端側が後述する風車20に直結され、回転体を回転させる動力に風力を利用している。なお、ここでは、熱媒体が水である場合を例に説明する。
風車20は、水平方向に延びる回転軸21を中心に、3枚の翼201を回転軸21に放射状に取り付けた構造である。出力が5MWを超える風力発電システムの場合、直径が120m以上、回転数が10〜20rpm程度である。
誘導加熱装置10の配管には、誘導加熱装置10に水を供給する給水管73と、誘導加熱装置10により加熱した水を蓄熱器50に送る輸送管51が接続されている。誘導加熱装置10は、コイルの直流通電により、磁性体片、一対の磁性体凸部、及びヨーク片に磁束が流れ、磁気回路が形成される。そして、回転体の回転により、磁性体片‐ヨーク片間のギャップ長が変化し、磁気回路(ヨーク片)に流れる磁束量が変化することで、ヨーク片の外周に配置された環状の加熱部に誘導電流が発生し、加熱部が誘導加熱され、配管内の水を加熱する。この誘導加熱装置10は、磁場発生手段にコイルを用いているため、強い磁場を発生させることができ、熱媒体である水を例えば100℃〜600℃といった高温に加熱することが可能である。また、誘導加熱装置10は、加熱部(配管)が回転しない構造であるので、配管と輸送管51及び給水管73との接続に回転継手を用いる必要がなく、例えば溶接などを用いて、簡易な構成で、堅牢な接続を実現できる。
この発電システムPは、誘導加熱装置10により水を発電に適した温度(例えば200℃〜350℃)まで加熱し、高温高圧水を発生させる。高温高圧水は、誘導加熱装置10と蓄熱器50とを連結する輸送管51を通って蓄熱器50に送られる。蓄熱器50は、輸送管51を通って送られてきた高温高圧水の熱を蓄え、また、熱交換器を用いて発電に必要な蒸気を発電部60に供給する。なお、誘導加熱装置10により蒸気を発生させてもよい。
蓄熱器50としては、例えば、蒸気アキュムレーターや、溶融塩や油などを用いた顕熱型、或いは、融点の高い溶融塩の相変化を利用した潜熱型の蓄熱器を利用することができる。潜熱型の蓄熱方式は蓄熱材の相変化温度で蓄熱を行うため、一般に、顕熱型の蓄熱方式に比べて蓄熱温度域が狭帯域であり、蓄熱密度が高い。
発電部60は、蒸気タービン61と発電機62とを組み合わせた構造であり、蓄熱器50から供給された蒸気によって蒸気タービン61が回転し、発電機62を駆動して発電する。
蓄熱器50に送られた高温高圧水又は蒸気は、復水器71で冷却され水に戻される。その後、ポンプ72に送られ、高圧水にして給水管73を通って誘導加熱装置10に送られることで循環する。
この発電システムPによれば、再生可能エネルギー(例、風力)を動力として回転エネルギーを得て熱を発生させ、その熱を蓄熱器に蓄熱して発電することで、高価な蓄電池を用いなくても、需要に応じた安定的な発電を実現できる。また、従来の風力発電システムのように増速機を設ける必要がなく、ギアボックスのトラブルを回避することが可能である。さらに、熱媒体の熱を輸送管により例えば塔の下部(土台)に設置された発電部に供給することで、ナセルに発電部を格納する必要がなく、塔の上部に設置されるナセルを小型・軽量化することができる。
上記した発電システムでは、熱媒体が水である場合を例に説明したが、熱媒体が、水よりも熱伝導率の高い液体金属であってもよい。このような液体金属としては、例えば液体金属ナトリウムが挙げられる。液体金属を熱媒体に使用する場合は、例えば、加熱部から熱を受け取る一次熱媒体に液体金属を使用し、輸送管を通って送られてきた液体金属の熱で熱交換器を介して二次熱媒体(水)を加熱し、蒸気を発生させることが考えられる。
また、常圧で100℃超の沸点を有する例えば油、液体金属、溶融塩などを熱媒体に用いた場合は、水に比較して、所定の温度まで加熱したときに、配管内の熱媒体の気化による内圧上昇を抑制し易い。
(試算例)
図1に示す実施の形態1に係る誘導加熱装置101を設計し、加熱部にアルミニウム導体を採用した場合と銅導体を採用した場合の装置の重量について試算した。
設計条件は、次のとおり設定した。装置は5MWの加熱エネルギーが得られるものとし、装置(ヨーク12)の直径を4300mm(4.3m)、装置(回転体11およびヨーク12)の軸方向の長さを900mm(0.9m)、第一磁性体凸部111a(111b)と第二磁性体凸部121a(121b)とが互いに対向するときの第一磁性体凸部‐第二磁性体凸部間のギャップ長を2.5mmとした。また、コイル15には、10000AT(アンペアターン)の電流を流し、図1(A)の状態で第一磁性体凸部111a(111b)と第二磁性体凸部121a(121b)との間に発生する磁場を1.7T(テスラ)とし、図6の状態で発生する磁場を0.06T(テスラ)とした。
装置重量を試算した結果、アルミニウム導体を採用した場合は23トン(23000kg)、銅導体を採用した場合は27トン(27000kg)であった。この結果から、加熱部にアルミニウム導体を採用した場合、銅導体を採用する場合に比較して、約15%の軽量化を実現できることが分かる。また、従来の5MWクラスの風力発電システムでは、ギアレスの場合、発電機の重量が300トンを超えることを考えると、本発明の発電システムでは、ナセルに格納される誘導加熱装置の重量が軽く、ナセル内に配置することが容易である。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、磁性体片、ヨーク片、及び磁性体凸部の形状を適宜変更したり、これら部材に使用する材料を適宜変更したりすることも可能である。
本発明の誘導加熱装置は、再生可能エネルギーを利用した発電システムに利用する他、例えば給湯システムや暖房システムに利用することも可能である。また、本発明の発電システムは、再生可能エネルギーを利用した発電の分野に好適に利用可能である。
10、101,102a,102b,103a,103b,104 誘導加熱装置
P 発電システム
11,11a,11b 回転体
110 磁性体片 111a,111b 第一磁性体凸部
112a,112b 磁性体凸部
115 支持部材
12 ヨーク
120 ヨーク片 121a,121b 第二磁性体凸部
122a,122b 磁性体凸部
123 スリット 125 支持部材
13 加熱部 13i 断熱材
14 配管
15 コイル
16 断熱部
17 耐熱部
1100 電磁鋼板 1110 磁性部品
21 回転軸
20 風車 201 翼
50 蓄熱器 51 輸送管
60 発電部 61 蒸気タービン 62 発電機
71 復水器 72 ポンプ 73 給水管
91 塔 92 ナセル 93 建屋

Claims (7)

  1. 熱媒体を加熱する誘導加熱装置と、前記誘導加熱装置により加熱した前記熱媒体の熱を電気エネルギーに変換する発電部と、を備え、
    前記誘導加熱装置は、
    回転軸を有する回転体と、
    前記回転体に固定される長尺の磁性体片と、
    前記磁性体片と間隔をあけて配置され、前記磁性体片と対向する長尺のヨーク片と、
    前記磁性体片と前記ヨーク片との少なくとも一方に形成され、両端部から他方に向かって突出する一対の磁性体凸部と、
    少なくとも一部が導電材料からなり、前記ヨーク片の外周を環状に囲むように配置される環状の加熱部と、
    前記加熱部に設けられ、前記熱媒体が流通する配管と、
    前記磁性体片と前記ヨーク片とが互いに対向するとき、前記磁性体片、一対の前記磁性体凸部、及び前記ヨーク片で囲まれる空間内を通るように巻回されるコイルと、を備える発電システム
  2. 前記コイルが、超電導コイルである請求項1に記載の発電システム
  3. 前記ヨーク片の前記磁性体片側とは反対側の面を覆うように配置される断熱部を備える請求項1又は請求項2に記載の発電システム
  4. 前記コイルを前記加熱部の熱から保護する耐熱部を備える請求項1〜請求項3のいずれか項に記載の発電システム
  5. 前記回転軸が、風車に接続され、
    前記回転体を回転させる動力に風力を利用する請求項1〜請求項4のいずれか項に記載の発電システム
  6. 前記加熱部に、アルミニウムが使用されている請求項1〜請求項5のいずれか項に記載の発電システム
  7. 前記誘導加熱装置を利用して加熱した前記熱媒体の熱を蓄える蓄熱器を備える請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発電システム。
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