JP2016083911A - 液体消費装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体容器が装着部に装着された時点における貯留室内の液体の粘度を推定可能な液体消費装置を提供する。【解決手段】当該装置は、第1貯留室、第2貯留室、及び液体供給口を有する液体容器と、装着部と、液体消費部と、第1貯留室及び第2貯留室を連通させる連通機構と、第1貯留室から第2貯留室へ移動した液体の量に応じた検出信号を出力する検出部とを備え、検出部から出力された検出信号に基づいて、第1貯留室から第2貯留室へ移動した液体の流量を特定し得る物理量を計測する計測手段(S5)と、計測手段によって計測された物理量が閾値範囲に含まれるか否かを判断する判断手段(S8)とを含む。【選択図】図6

Description

本発明は、粘度が経時的に変化し得る液体を消費する液体消費装置に関する。
従来より、インク容器に貯留されたインクをノズルから吐出することによって、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置が知られている。上記構成のインクジェット記録装置において、インク容器内のインクの粘度が変化すると、ノズルに目詰まりが生じたり、画像記録品質に影響を及ぼす可能性がある。
そこで、例えば、特許文献1には、インク容器内のインク粘度を計算し、計算結果に応じて最適な予備吐出動作を行わせるインクジェット記録装置が開示されている。具体的には、特許文献1に記載のインクジェット記録装置は、当該インク容器がインクジェット記録装置に装着されてからの経過時間と、インク容器内のインク残量とに基づいて、インクの粘度を計算している。
特開平09−277560号公報
しかしながら、インク容器内のインクの粘度の変化は、インク容器内のインクの種類、インク容器の置かれた環境の温度等によって大きくばらつく可能性がある。また、特許文献1の構成では、インクジェット記録装置に装着されることなく放置されていたインク容器内のインクの粘度を計算することはできない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体容器が装着部に装着された時点における貯留室内の液体の粘度を推定可能な液体消費装置を提供することにある。
本発明に係る液体消費装置は、液体が貯留された第1貯留室、上記第1貯留室に連通されることによって上記第1貯留室から液体が流入可能な第2貯留室、及び上記第1貯留室又は上記第2貯留室から液体を流出させる液体供給口を有する液体容器と、上記液体容器が着脱可能に装着される装着部と、上記装着部に装着された上記液体容器から上記液体供給口を通じて流出された液体を消費する液体消費部と、上記装着部に装着された上記液体容器の上記第1貯留室及び上記第2貯留室を連通させる連通機構と、上記連通機構によって互いに連通された上記第1貯留室から上記第2貯留室へ移動した液体の量に応じた検出信号を出力する検出部と、制御部とを備える。そして、上記制御部は、上記検出部から出力された検出信号に基づいて、上記第1貯留室から上記第2貯留室へ移動した液体の流量を特定し得る物理量を計測する計測手段と、上記計測手段によって計測された上記物理量が閾値範囲に含まれるか否かを判断する判断手段とを含む。
第1貯留室から第2貯留室へ移動した液体の流量は、当該液体の粘度によって大きく変動する。そこで、上記構成のように、実際に移動させた液体の流量を特定し得る物理量を計測することにより、液体容器が装着部に装着された時点における貯留室内の液体の粘度を推定することができる。これにより、例えば、装着部に装着されることなく長期間放置
されていた液体容器内の液体の劣化の度合いを推定したり、異なる粘度の液体が貯留された複数種類の液体容器が装着部に装着可能である場合において、装着された液体容器の種類を特定することができる。
なお、本明細書中の「液体の流量」とは、例えば、第1貯留室から第2貯留室へ移動した液体の単位時間当たりの液体の量を指してもよい。また、本明細書中の「閾値範囲」は、上限値及び下限値の両方が特定されている必要は必ずしも必要でなく、上限値及び下限値の少なくとも一方が特定されていればよい。例えば、上限値のみが特定されている閾値範囲は、上限値以下の全ての値を含む。同様に、下限値のみが特定されている閾値範囲は、下限値以下の全ての値を含む。
本発明によれば、第1貯留室から第2貯留室へ実際に移動させた液体の流量を特定し得る物理量を計測することにより、液体容器が装着部に装着された時点における貯留室内の液体の粘度を推定することができる液体消費装置を得ることができる。
図1は、実施形態に係るカートリッジ装着部110を備えたプリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。 図2は、カートリッジ装着部110のケース101の奥面の構造を示す部分斜視図である。 図3は、インクカートリッジ30の外観構成を示す斜視図であって、(A)はフレーム31にフィルム44が溶着された状態を示し、(B)はフレーム31とフィルム44との分解斜視図である。 図4は、プリンタ10の機能ブロック図である。 図5は、実施形態に係るインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図であって、(A)はインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される過程、(B)はカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した直後の状態、(C)はカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了し且つ第2貯留室36Bの液面が検出位置に達した状態を示す。 図6は、カートリッジ装着部110のカバーが開放され且つ装着センサ107からローレベル信号が出力されていることを条件として、制御部130によって実行される処理のフローチャートである。 図7は、図6に示される処理が終了し且つカートリッジ装着部110のカバーが閉鎖されていることを条件として、制御部130によって実行される処理のフローチャートである。 図8は、変形例1に係るインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図であって、(A)はインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される過程、(B)はカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した直後の状態、(C)はカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了し且つ第2貯留室36Bの液面が検出位置に達した状態を示す。 図9は、変形例2に係るインクカートリッジ30の分解斜視図である。 図10は、変形例2に係るカートリッジ装着部110のケース101の奥面の構造を示す部分斜視図である。 図11は、変形例2に係るインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図であって、(A)はインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される過程、(B)はカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した直後の状態、(C)はカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了し且つ第1貯留室36Aの液面が検出位置を下回った状態を示す。 図12は、変形例3に係るインクカートリッジ30の分解斜視図である。 図13は、変形例3に係るインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の断面図であって、(A)はインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される過程、(B)はカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した直後の状態、(C)はカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了し且つ第1貯留室36Aの液面が検出位置を下回った状態を示す。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
[プリンタ10の概要]
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10(液体消費装置の一例)は、記録ヘッド21(液体消費部の一例)と、インク供給装置100と、記録ヘッド21及びインク供給装置100を接続するインクチューブ20とを備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110(装着部の一例)が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30(液体容器の一例)が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面に開口112が設けられている。インクカートリッジ30は、開口112を通じてカートリッジ装着部110に挿入向き56に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から脱抜向き55に抜き出される。
インクカートリッジ30には、プリンタ10で使用可能なインク(液体の一例)が貯留されている。カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態において、インクカートリッジ30と記録ヘッド21とは、インクチューブ20で接続されている。記録ヘッド21にはサブタンク28が設けられている。サブタンク28は、インクチューブ20を通じて供給されるインクを一時的に貯留する。記録ヘッド21は、インクジェット記録方式によって、サブタンク28から供給されたインクをノズル29から選択的に吐出する。具体的には、記録ヘッド21に設けられたヘッド制御基板21Aから各ノズル29に対応して設けられたピエゾ素子29A(アクチュエータの一例)に選択的に駆動電圧が印加される。これにより、ノズル29から選択的にインクが吐出される。
給紙トレイ15から給紙ローラ23によって搬送路24へ給送された記録用紙は、搬送ローラ対25によってプラテン26上へ搬送される。記録ヘッド21は、プラテン26上を通過する記録用紙に対してインクを選択的に吐出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。プラテン26を通過した記録用紙は、排出ローラ対27によって、搬送路24の最下流側に設けられた排紙トレイ16に排出される。
[インク供給装置100]
インク供給装置100は、図1に示されるように、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21にインクを供給するものである。インク供給装置100は、インクカートリッジ30を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。カートリッジ装着部110は、ケース101と、インクニードル102(液体抽出管の一例)と、センサ103(検出部の一例)と、装着センサ107(装着検出部の一例)と、ロッド114とを備えている。なお、図1においては、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態が示されている。カートリッジ装着部110には、図2に示されるように、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能である。また、インクニードル102、センサ103、装着センサ107、及びロッド114は、4つのインク
カートリッジ30それぞれに対応して、4つずつ設けられている。
[インクニードル102]
ケース101には、開口112が形成されている。また、ケース101は、開口112とは反対側に位置する奥面を備えている。インクニードル102は、図1及び図2に示されるように、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。インクニードル102は、ケース101の奥面において、インクカートリッジ30のインク供給部60に対面し得る位置に配置されている。インクニードル102は、内部に液体流路が形成された管状の樹脂針であって、その突出端に開口が設けられており、基端にインクチューブ20が接続されている。インクニードル102は、開口61を通じてインク供給部60に進入する。これにより、インク室36内のインクは、インク供給部60の内部空間を通じてインクニードル102に接続されたインクチューブ20に流出される。
プリンタ10は、カートリッジ装着部110の開口112を被覆或いは露出させる不図示のカバーを備えている。当該カバーは、ケース101によって開閉可能に支持されている、若しくはプリンタ10の筐体(不図示)によって開閉可能に支持されている。カバーが開いている場合の開口112は、プリンタ10の外部に対して露出されている。この状態において、ユーザは、開口112を通じてカートリッジ装着部110にインクカートリッジ30を挿入することが可能、或いはカートリッジ装着部110からインクカートリッジ30を抜き出すことが可能となる。一方、カバーが閉じている場合の開口112は、プリンタ10の外部に対して覆われている。この状態においては、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に対して挿抜することができない。
なお、本明細書中において、「カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30」とは、少なくとも一部がカートリッジ装着部110内(より具体的には、ケース101内)に位置しているインクカートリッジ30を意味する。したがって、カートリッジ装着部110に挿入される過程のインクカートリッジ30も、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30である。一方、本明細書中において、「カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了」した状態とは、少なくともインクカートリッジ30から記録ヘッド21にインクを供給可能な状態であって、例えば、カートリッジ装着部110に対してインクカートリッジ30が移動しないようにロックされている状態や、開口112に対して開閉するカバーが閉じられている状態のカートリッジ装着部110内にインクカートリッジ30が位置している状態等、プリンタ10による画像記録が可能となるインクカートリッジ30の状態を意味する。
[センサ103]
センサ103は、図1及び図2に示されるように、インクニードル102より鉛直方向の上方において、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。センサ103は、幅方向51に対向して配置された発光部104及び受光部105を備える。カートリッジ装着部110への装着が完了したインクカートリッジ30は、発光部104及び受光部105の間に配置される。換言すれば、発光部104及び受光部105は、カートリッジ装着部110への装着が完了したインクカートリッジ30を挟んで対向配置されている。
インクカートリッジ30の内部空間のうち、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了したときに発光部104及び受光部105を結ぶ仮想線と重なる位置を、検出位置と定義する。すなわち、検出位置とは、発光部104から受光部105に至る光路と重なる位置となる。換言すれば、センサ103は、検出位置に対面して設けられていることとなる。なお、本実施形態におけるセンサ103は、カートリッジ装着部110への装着が完了したインクカートリッジ30に対面する位置に配置されている。しかしながら、センサ103の位置はこれに限定されない。例えば、センサ103は、カ
ートリッジ装着部110に装着される過程のインクカートリッジ30に対面する位置に配置されていてもよい。すなわち、センサ103は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30に対面する位置に配置されていればよい。
センサ103は、発光部104から出力された光が受光部105で受光されたか否かに応じて異なる検出信号を出力する。例えば、センサ103は、発光部104から出力された光が受光部105で受光できない(すなわち、受光強度が所定の強度未満である)ことを条件として、ローレベル信号(「信号レベルが閾値レベル未満の信号」を指す。)を出力する。一方、センサ103は、発光部104から出力された光が受光部105で受光できた(すなわち、受光強度が所定の強度以上である)ことを条件として、ハイレベル信号(「信号レベルが閾値レベル以上の信号」を指す。)を出力する。なお、本実施形態における発光部104は、例えば、インクカートリッジ30の区画壁を透過し、且つインクカートリッジ30に貯留されたインクを透過しない光(例えば、可視光)を出力する。
[装着センサ107]
装着センサ107は、図1及び図2に示されるように、インクニードル102より鉛直方向の上方において、ケース101の奥面に設けられている。装着センサ107は、カートリッジ装着部110内におけるインクカートリッジ30の挿入経路上の装着検出位置に配置されている。そして、装着センサ107は、装着検出位置におけるインクカートリッジ30の有無に応じた検出信号を制御部130に出力する。本実施形態においては、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了したときのインクカートリッジ30が装着検出位置に位置するように、装着センサ107が配置されている。
具体的には、装着センサ107は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30の前壁40に押圧されていないことを条件として、ローレベル信号を出力する。一方、装着センサ107は、前壁40に押圧されたことを条件として、ハイレベル信号を出力する。なお、本実施形態における装着センサ107は、インクカートリッジ30の前壁40に押圧されるか否かによって異なる検出信号を出力する機械式のセンサであるが、装着センサ107の具体例はこれに限定されず、光学式センサ等であってもよい。
[ロッド114]
ロッド114は、図1及び図2に示されるように、インクニードル102より鉛直方向の上方において、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。ロッド114は、ケース101の奥面において、インクカートリッジ30の大気連通口65に対面し得る位置に配置されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されることにより、ロッド114は、大気連通口65を封止する封止膜65A(図5(A)参照)を突き破って、インク室36(より具体的には、第1貯留室36A)を大気に連通させる。
[インクカートリッジ30]
インクカートリッジ30は、図3に示されるように、内部にインク室36を有するフレーム31と、フレーム31に突設されたインク供給部60とを有する。このインクカートリッジ30は、インク室36に貯留されたインクをインク供給部60を通じて外部に供給する。インクカートリッジ30は、図3に示された起立状態、つまり、同図の下側の面を底面とし、同図の上側の面を上面として、カートリッジ装着部110に対して挿抜方向50に沿って挿抜される。本実施形態では、挿抜方向50は水平方向である。また、起立状態におけるインクカートリッジ30の幅方向51及び奥行き方向53もそれぞれ水平方向である。また、起立状態におけるインクカートリッジ30の高さ方向52は重力方向(鉛直方向)である。脱抜向き55及び挿入向き56は、各々が挿抜方向50に沿う向きであり、且つ互いに反対の向きである。また、挿抜方向50は、奥行き方向53に一致する。
フレーム31は、図3(A)に示されるように、外形が概ね直方体であり、幅方向(左右方向)51に細く、高さ方向(上下方向)52及び奥行き方向(前後方向)53の寸法が幅方向51の寸法よりも大きい扁平形状である。フレーム31は、図3(B)に示されるように、奥行き方向53から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う前壁40及び後壁41と、高さ方向52から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う上壁39及び下壁42と、幅方向51の一方側(図3(B)の例では、前壁40側からフレーム31を平面視したときに右側)に配置された右壁38とで構成されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着されるときに前方側となる(換言すれば、挿入向き56を向く)のが前壁40であり、後方側となる(換言すれば、脱抜向き55を向く)のが後壁41である。すなわち、後壁41は、前壁40から脱抜向き55に離間している。
上壁39は、右壁38、前壁40、及び後壁41の上端同士を接続する。下壁42は、右壁38、前壁40、及び後壁41の下端同士を接続する。右壁38は、上壁39、前壁40、後壁41、及び下壁42の右端同士を接続する。一方、フレーム31の幅方向51の他方側(図3(B)の例では、前壁40側からフレーム31を平面視したときに左側)は、開放されている。右壁38の内面には、幅方向51に突設された隔壁45が設けられている。隔壁45は、前壁40と概ね平行な第1壁45Aと、上壁39と概ね平行な第2壁45Bとで構成される。第1壁45Aは、前壁40から奥行き方向53に離間した位置に配置されており、その下端が下壁42に接続されている。第2壁45Bは、上壁39から高さ方向52に離間した位置に配置されており、第1壁45Aの上端と前壁40とを接続している。上記の各壁(区画壁の一例)は、センサ103の発光部104から出力される光を透過させる。
フレーム31は、図3(B)に示されるように、幅方向51の左側の面が開放されている。そして、開放されたフレーム31の面は、フィルム44によって封止される。フィルム44の外形は、幅方向51から平面視した場合のフレーム31の外形と概ね一致する。フィルム44は、フレーム31の幅方向51の他方側に配置されて、幅方向51におけるインク室36の左壁37を構成する。フィルム44は、上壁39、前壁40、後壁41、下壁42、及び隔壁45の左端面に熱溶着される。これにより、右壁38、上壁39、前壁40、後壁41、下壁42、及びフィルム44で区画されたインク室36にインクが貯留可能となる。フィルム44は、センサ103の発光部104から出力される光を透過させる。また、フィルム44は、外側から不図示のカバーによって覆われていても良い。カバーは、センサ103の発光部104から出力される光を透過させる。
[インク供給部60]
インク供給部60は、図1及び図3に示されるように、フレーム31の前壁40から挿入向き56に突出する円筒部である。インク供給部60の先端には、開口61(液体供給口の一例)が設けられている。インク供給部60の内部空間は、開口61を通じてインクカートリッジ30の外部と連通可能である。また、インク供給部60の内部空間は、その基端側においてフレーム31の内部空間(すなわち、インク室36)に連通されている。すなわち、インク室36は、インク供給部60を通じてインクカートリッジ30の外部に連通される。但し、カートリッジ装着部110に装着される前のインク供給部60の開口61は、封止膜61A(図5(A)参照)によって閉塞されている。
なお、本実施形態において、前壁40に開口61(液体供給口の一例)が設けられているとは、前壁40を貫通するように開口61が形成されている場合の他、前壁40から挿入向き56にインク供給部60が突出しており、その先端に開口61が形成されている場合、或いは前壁40から脱抜向き55に突出部が突出しており、その先端に開口61が形
成されている場合も含む。また、封止膜61Aは、インクニードル102により貫通された後にインクニードル102が封止膜61Aから引き抜かれても、自身の弾性によりインクニードル102によって形成された孔を塞ぐことが可能な弾性膜であってもよい。
[大気連通口65]
前壁40には、図1及び図3に示されるように、大気連通口65が設けられている。より詳細には、大気連通口65は、インク供給部60より鉛直方向の上方において、前壁40を厚み方向(すなわち、奥行き方向53)に貫通している。また、大気連通口65は、第2壁45Bより上方に設けられている。さらに、大気連通口65は、カートリッジ装着部110のロッド114に対面し得る位置に設けられている。カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30において、大気連通口65は、封止膜65Aによって閉塞されている。そして、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されることにより、ロッド114によって封止膜65Aが破られ、インク室36(より具体的には、第1貯留室36A)が大気に連通される。
なお、本実施形態において、前壁40に大気連通口65が設けられているとは、前壁40を貫通するように大気連通口65が形成されている場合の他、前壁40から挿入向き56に突出部が突出しており、その先端に大気連通口65が形成されている場合、或いは前壁40から脱抜向き55に突出部が突出しており、その先端に大気連通口65が形成されている場合も含む。また、封止膜65Aは、ロッド114により貫通された後にロッド114が封止膜65Aから引き抜かれても、自身の弾性によりロッド114によって形成された孔を塞ぐことが可能な弾性膜であってもよい。
[インク室36]
インク室36は、図1及び図3(B)に示されるように、隔壁45によって第1貯留室36A及び第2貯留室36Bに区画されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される前において、第1貯留室36Aには、インクが貯留されている。一方、第2貯留室36Bには、インクが貯留されていてもよいし、貯留されていなくてもよい。但し、第2貯留室36Bには、第1貯留室36Aに連通されることによって、第1貯留室36Aからインクが流入可能な空間が設けられている。なお、本実施形態においては、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される前において、第2貯留室36Bにはインクが貯留されていない。本実施形態における第1貯留室36Aは、第1壁45Aより前壁40から遠い側に設けられている。換言すれば、本実施形態における第2貯留室36Bは、第1壁45Aより前壁40に近い側に設けられている。すなわち、本実施形態における第1貯留室36A及び第2貯留室36Bは、第1壁45Aを間に挟んで挿抜向き50に隣接して設けられている。
第1壁45Aには、貫通孔45Cが形成されている。貫通孔45Cは、インク供給部60の開口61を通り且つ脱抜向き55に延びる仮想線上において、第1壁45Aを厚み方向(すなわち、奥行き方向53)に貫通している。貫通孔45Cの直径は、インクニードル102の外径寸法より大きい。貫通孔45Cは、インク室内バルブ70によって、閉塞或いは開放される。インク室内バルブ70によって貫通孔45Cが開放されることにより、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bが連通される。
第2壁45Bには、貫通孔45Dが形成されている。貫通孔45Dの第1貯留室36A側の端部は、図5(A)に示されるように、第1貯留室36Aに貯留されたインクの液面より鉛直方向の上方に位置している。第1貯留室36A及び第2貯留室36Bは、貫通孔45Dを通じて連通されている。また、貫通孔45Dは、半透膜75(気体透過膜の一例)によって封止されている。半透膜75は、気体の通過を許容し且つ液体の通過を規制する微小な孔を有する多孔質膜であり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロ
トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などのフッ素樹脂からなる。
[インク室内バルブ70]
インク室内バルブ70は、図1に示されるように、閉塞部材71と、コイルバネ72(付勢部材の一例)とで構成される。閉塞部材71は、直径が貫通孔45Cより大きい円柱形状である。閉塞部材71は、第1貯留室36A内において、貫通孔45Cと奥行き方向53に対面する位置に配置されている。この閉塞部材71は、貫通孔45Cの周縁に密着することによって貫通孔45Cを閉塞させ、貫通孔45Cの周縁から離間することによって貫通孔45Cを開放する。コイルバネ72は、第1貯留室36Aの内部において、一端が第1貯留室36Aの挿入向き56を向く内面に当接され、他端が閉塞部材71の脱抜向き55を向く壁面に当接されている。そして、コイルバネ72は、閉塞部材71を挿入向き56に付勢する。但し、コイルバネ72は付勢部材の一例であって、板バネや樹脂バネ等であってもよい。
[制御部130]
プリンタ10は、さらに制御部130を備える。制御部130は、図4に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。なお、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135は、その一部又は全部が1つのICチップで構成されていてもよいし、複数のICチップに分かれて構成されていてもよい。
制御部130は、不図示のモータを駆動させることによって、給紙ローラ23、搬送ローラ対25、及び排出ローラ対27を回転させる。また、制御部130は、記録ヘッド21を制御することによって、ノズル29にインクを吐出させる。具体的には、制御部130は、ピエゾ素子29Aに印加する駆動電圧の大きさを示す制御信号をヘッド制御基板21Aに出力する。ヘッド制御基板21Aは、制御部130から取得した制御信号に示される大きさの駆動電圧を、各ノズル29に設けられたピエゾ素子29A(アクチュエータの一例)に印加することによって、当該ノズル29にインクを吐出させる。さらに、制御部130は、プリンタ10やインクカートリッジ30に関する情報や各種メッセージを表示部109に表示させる。
さらに、制御部130は、センサ103から出力された検出信号と、装着センサ107から出力された検出信号と、温度センサ106(温度検出部の一例)から出力された信号と、カバーセンサ108から出力された信号とを取得する。温度センサ106は、温度に応じた信号を出力するものである。温度センサ106による温度の測定位置は特に限定されないが、例えば、カートリッジ装着部110の内部であってもよいし、プリンタ10の表面であってもよい。カバーセンサ108は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが開いているときと、閉まっているときとで異なる信号を出力するものである。
[制御部130の動作]
カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の挿入は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが開かれてから開始される。まず、図5(A
)に示されるように、カートリッジ装着部110に挿入される過程のインクカートリッジ30は、封止膜61Aによって開口61が閉塞され、インク室内バルブ70によって貫通孔45Cが閉塞されている。また、この状態において、センサ103はハイレベル信号を制御部130に出力し、装着センサ107はローレベル信号を制御部130に出力している。
次に、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110にさらに挿入されることにより、インクニードル102は、開口61の封止膜61Aを突き破ってインク供給部60内に進入し、貫通孔45Cを通じてさらに第1貯留室36Aに進入する。そして、インクニードル102は、コイルバネ72の付勢力に抗して閉塞部材71を脱抜向き55に移動させる。また、ロッド114は、封止膜65Aを突き破って大気連通口65を開放する。これにより、大気連通口65及び貫通孔45Dを通じて、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bが大気に連通される。その結果、第1貯留室36Aに貯留されたインクの一部は、インクニードル102の先端の開口を通じてインクチューブ20に流出する。また、第1貯留室36Aに貯留されたインクの他の一部は、貫通孔45Cとインクニードル102との間の隙間から第2貯留室36Bに流出する。
カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了すると、インクカートリッジ30の前壁40は、装着センサ107を押圧する。これにより、装着センサ107は、ハイレベル信号を制御部130に出力する。一方、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した直後において、第2貯留室36Bに流入したインクの液面は、未だセンサ103に対面する位置(すなわち、検出位置)に到達していない。そのため、図5(B)の状態におけるセンサ103は、ハイレベル信号を制御部130に出力する。そして、センサ103は、図5(C)に示されるように、第2貯留室36Bに流入したインクの液面が検出位置に達したことを条件として、ローレベル信号を制御部130に出力する。すなわち、センサ103は、互いに連通された第1貯留室36Aから第2貯留室36Bへ移動したインクの量に応じた検出信号を出力する。
カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了したと判断したユーザは、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーを閉じる。なお、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に完全に装着されていなかったとしても、閉じられたカバーがインクカートリッジ30に当接し、当該インクカートリッジ30を挿入向き56に移動させる。これにより、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了する。
制御部130は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが開いていることを示す信号をカバーセンサ108から取得し、且つ装着センサ107からローレベル信号を取得したことを条件として、図6に示される処理を開始する。すなわち、図6に示される処理は、カートリッジ装着部110のカバーが開放されて、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から抜き出されたタイミングで実行される。
制御部130は、図6に示されるように、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベル信号に切り替わったことを条件として(S1:Yes)、通過時間の計測を開始する(S2)。一方、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベル信号に切り替わらない場合(S1:No)、制御部130は、後述するステップS10の処理を実行する。なお、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベル信号に切り替わらない場合(S1:No)とは、例えば、新しいインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されていない場合である。
次に、制御部130は、通過時間の計測を開始してからの経過時間が予め定められた最大時間を上回ったか否かを判断する(S3)。既に最大時間が経過している場合(S3:Yes)、制御部130は、後述するステップS5の処理を実行する。センサ103から出力される検出信号がハイレベル信号からローレベル信号に切り替わる(S3:Yes)前に最大時間が経過する場合とは、開放された貫通孔45Cを通じて第1貯留室36Aから第2貯留室へ移動するインクの移動速度が極めて遅い(或いは、移動していない)場合である。インクの移動速度が遅くなる原因としては、例えば、インクカートリッジ30内のインクの粘度が高すぎる場合が考えられる。
一方、未だ最大時間が経過していない場合(S3:No)、制御部130は、センサ103から出力される検出信号がハイレベル信号からローレベル信号に切り替わった否かを判断する(S4)。センサ103から出力される検出信号が切り替わってないと判断した場合(S4:No)、制御部130は、ステップS3の処理を再び実行する。一方、センサ103から出力される検出信号が切り替わったと判断した場合(S4:Yes)、制御部130は、通過時間を決定する(S5)。
通過時間は、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベルに切り替わってから(S1:Yes)、センサ103から出力される検出信号がハイレベル信号からローレベル信号に切り替わるまでに要した時間である。換言すれば、通過時間とは、第2貯留室36Bに貯留されたインクの液面が、予め定められた2点間を通過するのに要する時間である。本実施形態における通過時間は、第2貯留室36Bにインクが貯留されていない状態(すなわち、液面の高さが0の状態)から、第2貯留室36Bに貯留されたインクの液面が検出位置を上回るまでの時間を指す。すなわち、制御部130は、装着センサ107からハイレベル信号を取得してから、センサ103からローレベル信号を取得するまでの時間を、通過時間として計測する。一方、最大時間が経過していると判断された場合(S3:Yes)、制御部130は、最大時間を通過時間とする。ステップS5の処理を行う制御部130は、計測手段の一例である。
なお、厳密に言うと、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベルに切り替わるタイミングは、第1貯留室36Aと第2貯留室36Bとが連通されるタイミングと同時ではないこともある。しかしながら、前者のタイミングと後者のタイミングとは時間的に近いので、後者のタイミングを前者のタイミングで擬制できる。換言すれば、制御部130は、第2貯留室36Bに貯留されたインクの液面が、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベルに切り替わった時における位置から、センサ103の検出位置を上回る位置までの2点間を通過するのに要した時間を、通過時間として計測することとなる。このようにして計測された通過時間は、第2貯留室36Bに貯留されたインクの液面が、高さ0の位置からセンサ103の検出位置を上回る位置までの2点間を通過するのに要した時間を通過時間として擬制できる。
次に、制御部130は、異常フラグをリセット(すなわち、”OFF”を設定)する(S6)。異常フラグは、後述する通過時間の判断(S8)の結果、通過時間が閾値範囲内でなかった場合(S8:No)に”ON”が設定される。すなわち、異常フラグは、インクカートリッジ30毎に設定される値である。制御部130は、異常フラグをEEPROM134に記憶する。
次に、制御部130は、温度センサ106から出力される信号に基づいて、閾値範囲を決定する(S7)。閾値範囲は、インク室36に貯留されているインクの粘度を推定するために、ステップS5で計測された通過時間と比較されるものである。そして、制御部130は、温度センサ106から出力される信号によって特定される温度が高いほど、閾値範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を小さくする。換言すれば、制御部130は、
温度センサ106から出力される信号によって特定される温度が低いほど、閾値範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を大きくする。ステップS7の処理を実行する制御部130は、決定手段の一例である。
次に、制御部130は、ステップS5で測定された通過時間が、ステップS7で決定された閾値範囲に含まれるか否かを判断する(S8)。通過時間が閾値範囲の下限値を下回った場合、インクの粘度が低すぎると推定される。一方、通過時間が閾値範囲の上限値を上回った場合、インクの粘度が高すぎると推定される。そして、制御部130は、通過時間が閾値範囲を外れたことを条件として(S8:No)、異常フラグに”ON”を設定する(S9)。一方、制御部130は、通過時間が閾値範囲に含まれることを条件として(S8:Yes)、ステップS9の処理をスキップする。ステップS8の処理を行う制御部130は、判断手段の一例である。
次に、制御部130は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが閉まっていることを示す信号がカバーセンサ108から出力されているか否かを判断する(S10)。カバーが開いていると判断した場合(S10:No)、制御部130は、ステップS1以降の処理を再び実行する。一方、カバーが閉まっていると判断した場合(S10:Yes)、制御部130は、ステップS10でカバーが閉まっていると判断してから所定の時間が経過したか否かを判断する(S11)。
既に所定の時間が経過したと判断した場合(S11:Yes)、制御部130は、図6の処理を終了する。一方、未だ所定の時間が経過していないと判断した場合(S11:No)、制御部130は、ステップS1以降の処理を再び実行する。なお、ステップS1以降の処理を繰り返す過程でカバーが開いていると判断した場合(S10:No)、制御部130は、カバーが閉まっていると判断(S10:Yes)した時点で開始した時間の計測を終了する。
制御部130は、図6に示される処理を終了した後、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが閉まっていることを示す信号がカバーセンサ108から出力されていることを条件として、図7に示される処理を所定の時間間隔で繰り返し実行する。
まず、制御部130は、装着センサ107から出力される検出信号がハイレベル信号であるか否かを判断する(S21)。装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号である場合(S21:No)、制御部130は、インクカートリッジ30が未装着であることを報知(S25)し、図7の処理を終了する。報知の具体的な方法は特に限定されないが、例えば、プリンタ10に搭載された表示部109にメッセージを表示してもよいし、スピーカ(不図示)からガイド音声を出力してもよい。
一方、装着センサ107から出力される検出信号がハイレベル信号である場合(S21:Yes)、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されているか否かを判断する(S22)。異常フラグに”ON”が設定されている場合(S22:Yes)、制御部130は、インクカートリッジ30に関する情報を報知(S26)し、図7の処理を終了する。報知の具体的な内容は特に限定されないが、例えば、インク室36内のインクが劣化していること、或いはインクカートリッジ30の交換を推奨すること等を報知すればよい。報知の具体的な方法は、ステップS25の方法と同じであってよい。ステップS26の処理を実行する制御部130は、報知手段の一例である。
一方、異常フラグに”OFF”が設定されている場合(S22:No)、制御部130は、画像記録指示を取得したか否かを判断する(S23)。画像記録指示を取得していな
い場合(S23:No)、制御部130は、図7の処理を終了する。一方、画像記録指示を取得した場合(S23:Yes)、制御部130は、記録ヘッド21、給紙ローラ23、搬送ローラ対25、排出ローラ対27等を直接的及び間接的に制御することによって記録用紙に画像を記録(S24)し、図7の処理を終了する。なお、ステップS24の処理は、記録用紙1枚に対する画像記録処理が終了する時点までを一つの処理として終了してもよいし、取得した全ての画像データに対応する画像記録処理が終了した時点までを一つの処理として終了してもよい。
上記のように、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されている場合(S22:Yes)、ステップS24の画像記録処理を実施しない。すなわち、制御部130は、ステップS24をスキップする。すなわち、制御部130は、記録ヘッド21にインクを吐出させない。ステップS24の処理をスキップする制御部130は、規制手段の一例である。
なお、図6に示される処理に従うと、十分な量のインクがまだインク室36内に残っているインクカートリッジ30が、何らかの事情でカートリッジ装着部110から取り外され、再びカートリッジ装着部110に装着されたとしても、異常フラグに”ON”が設定される。そして、この状態で図7の処理が実行されると、ステップS24がスキップされて、画像記録処理が行われない。これは、インクカートリッジ30が再びカートリッジ装着部110に装着されたとしても、第1貯留室36Aから第2貯留室36Bへのインクの移動がもはや起こらないためである。
したがって、制御部130は、図7に示される処理において、ユーザがインクカートリッジ30を交換したか否かを確認するメッセージを報知する処理を行ってもよい。報知の具体的な方法は、ステップS25の方法と同じであってよい。また、制御部130は、ユーザによりプリンタ10の入力部(不図示)から、インクカートリッジ30を交換した、もしくは、交換していないことを示す入力がなされるのを待つ。そして、制御部130は、インクカートリッジ30を交換していないことを示す入力がなされたことを条件として、ステップS26の処理は行わず、且つステップS24の処理を実行してもよい。なお、その際の制御部130の制御フローは、図6及び図7に示したものとは異なるが、その詳細な説明は割愛する。
[実施形態の作用効果]
第1貯留室36Aから第2貯留室36Bへ移動したインクの流量は、インクの粘度によって大きく変動する。そこで、本実施形態のように、貫通孔45Cが開放されてから第2貯留室36Bのインクの液面が検出位置を上回るまでの通過時間を計測することにより、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された時点におけるインク室36内のインクの粘度を推定することができる。
つまり、第2貯留室36Bに貯留されたインクの液面が、高さ0の位置からセンサ103の検出位置を上回る位置までの予め定められた2点間を移動する際に第2貯留室36Bに貯留されるインクの量(体積)は一定である。そこで、その2点間を通過する時間を計測すれば、第1貯留室36Aから第2貯留室36Bへ移動したインクの流量、すなわち、単位時間当たりに移動するインクの量(体積)を特定し得る。これにより、例えば、カートリッジ装着部110に装着されることなく長期間放置されていたインクカートリッジ30内のインクの劣化の度合いを推定したり、異なる粘度のインクが貯留された複数種類のインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着可能である場合において、装着されたインクカートリッジ30の種類を特定することができる。
なお、本実施形態では、第2貯留室36Bに貯留されたインクの液面をセンサ103に
よって検出する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、後述する変形例2、3のように、第1貯留室36Aに貯留されたインクの液面をセンサ103によって検出してもよい。具体的には、センサ103は、貫通孔45Cが開放される前の第1貯留室36Aに貯留されたインクの液面より鉛直方向の下方に配置される。そして、制御部130は、装着センサ107からハイレベル信号が出力されてから、センサ103からハイレベル信号が出力されるまでの時間を、通過時間として計測してもよい。
また、本実施形態では、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着完了された(換言すれば、装着センサ107からハイレベル信号が出力された)タイミングで、通過時間の計測を開始する例を説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、制御部130において認識可能な任意のタイミングであってもよい。すなわち、通過時間の計測は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着完了された後の任意のタイミングで開始されてもよいし、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着完了される直前に開始されてもよい。
また、本実施形態では、貫通孔45Cが開放されてから第2貯留室36Bのインクの液面が検出位置を上回るまでの時間を、通過時間として計測する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、カートリッジ装着部110は、装着されたインクカートリッジ30の第2貯留室36Bに対面する位置で且つ高さ方向52に離間した位置に、第1センサ及び第2センサを有してもよい。そして、制御部130は、第2貯留室36Bに貯留されたインクの液面が、第1センサの検出位置を上回ってから第2センサの検出位置を上回るまでの時間を、通過時間として計測してもよい。すなわち、通過時間は、第2貯留室36Bに貯留された液体の液面が、予め定められた2点間を通過するのに要する時間であればよい。
さらに、通過時間は、「液体の流量を特定し得る物理量」の一例であって、これに限定されない。例えば、インクの移動に伴って回転する回転子を第1貯留室36A或いは第2貯留室36B内に配置し、カートリッジ装着部110に回転子の回転を検出する検出部を設けてもよい。そして、制御部130は、予め定められた時間内における回転子の回転量、或いは予め定められた回転量だけ回転子が回転するのに要する時間を、物理量として計測してもよい。
なお、本実施形態におけるインクニードル102は、インク室内バルブ70を開放することによって、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bを連通させる連通機構として機能する。このように、既存のインクニードル102を連通機構として機能させることにより、インクカートリッジ30の構成を大きく変更することなく、インクの粘度を推定するための処理を実現することができる。また、本実施形態では、装着センサ107からハイレベル信号を取得したことを条件として、通過時間の計測を開始する。このように、既存の装着センサ107を利用することにより、インク供給装置100の構成を大きく変更することなく、インクの粘度を推定するための処理を実現することができる。
また、大気連通口65及び貫通孔45Dによって、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bの内圧が同一(すなわち、大気圧)となるので、第1貯留室36Aから第2貯留室36Bへ移動するインクの流量が、第1貯留室36A内の圧力と第2貯留室36B内の圧力との圧力差の影響を受けて変動するのを抑制することができる。なお、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bを大気に連通させる方法は、本実施形態の構成に限定されない。また、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bを大気に連通させなくてもよい。
また、本実施形態では、通過時間が閾値範囲を外れたことを条件として(S8:No)、記録ヘッド21の動作が規制される、すなわち、ステップS24がスキップされる。こ
れにより、粘度が大きく変化したインクを吐出することによる記録ヘッド21のトラブルを防止することができる。但し、ステップS24をスキップする処理は必須ではない。すなわち、制御部130はインク粘度の異常を報知する処理(S26)のみを実行し、記録ヘッド21を動作させるか否かはユーザの判断に委ねてもよい。なお、その際の制御部130の制御フローは、図6及び図7に示したものとは異なるが、その詳細な説明は割愛する。
または、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されていると判断した場合(S22:Yes)に、ステップS23、S24の処理をスキップせずに、ステップS24における画像記録処理において、各ノズル29のピエゾ素子に印加する駆動電圧の大きさが調整されるようにヘッド制御基板21Aを制御してもよい。この処理を行う制御部130は、駆動制御手段の一例である。具体的には、制御部130は、通過時間が閾値範囲に含まれる場合と、通過時間が閾値範囲からはずれた場合とで、ノズル29から吐出されるインク量が略同一となるように、ピエゾ素子に印加すべき駆動電圧の大きさを調整するように、ヘッド制御基板21Aに出力する制御信号を変更すればよい。すなわち、通過時間が閾値範囲の下限値を下回る(すなわち、インクの粘度が低すぎる)場合、制御部130は、通過時間が閾値範囲内の場合より、ピエゾ素子に印加する駆動電圧を小さくすればよい。一方、通過時間が閾値範囲の上限値を上回る(すなわち、インクの粘度が高すぎる)場合、制御部130は、通過時間が閾値範囲内の場合より、ピエゾ素子に印加する駆動電圧を大きくすればよい。上記構成によれば、異なる粘度のインクが貯留された複数種類のインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着可能である場合において、インクの種類に応じた適切な駆動電圧でピエゾ素子を駆動させることができる。なお、本実施形態においては、アクチュエータの例としてピエゾ素子が用いられているが、アクチュエータの具体例はこれに限定されず、例えば、熱によりインク中に気泡を発生させてノズル29からインクを吐出させるサーマル式のアクチュエータであってもよい。
また、画像記録処理(S24)において、各ノズル29のピエゾ素子に印加する駆動電圧の大きさが調整されるようにヘッド制御基板21Aを制御することに加えて、制御部130は、記録ヘッド21から強制的にインクを流出させるパージ処理を制御してもよい。例えば、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されていると判断した場合(S22:Yes)のパージ処理において、異常フラグに”OFF”が設定されていると判断した場合(S22:No)よりも強い圧力にてインクを流出させてもよい。例えば、吸引ポンプにて記録ヘッド21から強制的にインクを流出させる場合、制御部130は、より強い吸引圧力にてインクの吸引が行われるようポンプを制御してもよい。これにより、インクの粘度が高い場合でも、記録ヘッド21内部の気泡や固化したインクをパージ処理によってより確実に排出でき、また、インクをインクチューブ20から記録ヘッド21へ確実に導入できる。
また、インクの粘度は、周辺の温度の影響を受けて変化する。具体的には、温度が高いほど粘度が低くなり、温度が低いほど粘度が高くなる傾向がある。そこで、本実施形態では、温度に応じた適切な閾値範囲を用いることにより、インクの粘度をより正確に推定することができる。閾値範囲の決定方法は特に限定されないが、ROM132等に予め記憶された複数の閾値範囲のうちから温度に対応する閾値範囲を選択してもよいし、温度を入力パラメータとする関数を用いて閾値範囲の上限値或いは下限値を算出してもよい。また、固定の閾値範囲を用いてもよい。
また、貫通孔45C、インク供給部60の開口61、及び大気連通口65を開閉する方法は、本実施形態の例に限定されない。例えば、貫通孔45Cは、封止膜(薄膜の一例)によって閉塞され、インクニードル102によって封止膜が突き破られることによって開放されてもよい。また、開口61及び大気連通口65は、インク室内バルブ70に相当す
るバルブ機構によって開閉されてもよい。また、大気連通口65を半透膜によって封止することにより、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される前からインク室36を大気に連通させてもよい。
また、本実施形態における制御部130は、異常フラグをEEPROM134に記憶していたが、インクカートリッジ30に搭載されたICチップの中のメモリに記憶してもよい。また、本実施形態における制御部130は、CPU131とASIC135とを備えていたが、制御部130の構成はこれに限定されない。例えば、制御部130はASIC135を有しておらず、図6及び図7に示される処理は、全てCPU131がROM132からプログラムを読み出すことによって実行されてもよい。逆に、制御部130がCPU131を有しておらず、ASIC135やFPGA等のハードウエアのみで構成されていてもよい。また、制御部130は複数のCPU131や複数のASIC135等を備えていてもよい。
また、本実施形態では、インクニードル102を第1貯留室36A及び第2貯留室36Bを連通させる連通機構として利用した例を説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。図8〜図13を参照して、変形例1〜3を説明する。なお、上記の実施形態及び他の変形例と共通する部分の詳しい説明は省略し、相違点を中心に説明する。
[変形例1]
変形例1に係る隔壁45は、図8に示されるように、前壁40及び後壁41と概ね平行であって、上壁39及び下壁42に接続されている。また、大気連通口65は、第2貯留室36Bを大気に連通させる。また、変形例1に係る閉塞部材71は、第2貯留室36B側から貫通孔45Cを閉塞する。さらに、変形例1に係る第1貯留室36Aは、大気圧以上の第1圧力に維持されている。一方、変形例1に係る第2貯留室36Bは、第1圧力より大きい第2圧力に維持されている。すなわち、第2貯留室36Bの内圧は、第1貯留室36Aの内圧より高い。
上記構成のインクカートリッジ30において、閉塞部材71は、図8(A)に示されるように、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bの圧力差によって貫通孔45Cの周縁に密着し、当該貫通孔45Cを閉塞させる。そして、第2貯留室36Bは、ロッド114によって大気連通口65が開放されることにより、大気圧となる。その結果、図8(B)に示されるように、閉塞部材71が隔壁45から離間して、貫通孔45Cが開放される。貫通孔45Cが開放されると、貫通孔45Cを介して第1貯留室36Aから第2貯留室36Bへインクが流れ込む。図8(C)に示されるように、第2貯留室36B内のインクの液面が検出位置に達したことにより、センサ103は、ローレベル信号を制御部130に出力する。さらに、第2貯留室36Bに流入したインクの一部は、インクニードル102を通じてインクチューブ20に流出される。
変形例1によれば、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bの圧力差によって、隔壁45に設けられた貫通孔45Cを閉塞或いは開放することができる。すなわち、大気連通口65が変形例1の連通機構として機能する。これにより、インクカートリッジ30の部品点数を削減することができる。なお、カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30において、第1貯留室36Aの圧力を第2貯留室36Bより大きくし、また、第1貯留室36Aの圧力を大気圧より小さくし、且つ第1貯留室36A側に配置された閉塞部材71によって貫通孔45Cを閉塞させてもよい。
[変形例2]
変形例2に係る隔壁45は、図9に示されるように、上壁39及び下壁42と概ね平行
であって、前壁40及び後壁41に接続される。すなわち、変形例2に係る隔壁45は、インク室36を高さ方向52に区画する。換言すれば、変形例2に係る第1貯留室36A及び第2貯留室36Bは、高さ方向52(挿入向き56に交差する方向の一例)に隣接して設けられている。インク供給部60は、第2貯留室36Bに対面する位置において、前壁40に設けられている。大気連通口65は、第1貯留室36Aに対面する位置において、前壁40に設けられている。
変形例2に係る前壁40には、図9に示されるように、第1貫通孔40A及び第2貫通孔40Bが設けられている。第1貫通孔40Aは、第1貯留室36Aに対面する位置において前壁40を厚み方向(すなわち、奥行き方向53)に貫通する。すなわち、第1貫通孔40Aは、第1貯留室36Aを外部に連通させる。第2貫通孔40Bは、第2貯留室36Bに対面する位置において前壁40を厚み方向(すなわち、奥行き方向53)に貫通する。すなわち、第2貫通孔40Bは、第2貯留室36Bを外部に連通させる。さらに、図11に示されるように、第1貫通孔40Aは封止膜40C(第1閉塞部材の一例)によって閉塞され、第2貫通孔40Bは封止膜40D(第2閉塞部材の一例)によって閉塞されている。
変形例2に係るカートリッジ装着部110は、図10に示されるように、連通管115(連通機構の他の例)をさらに備える。連通管115は、インクニードル102より鉛直方向の上方において、ケース101の奥面に設けられている。連通管115は、第1端部115A及び第2端部115Bを有する略U字形状である。第1端部115Aは、図11(A)に示されるように、インクカートリッジ30の第1貫通孔40Aと対面し得る位置において、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。第2端部115Bは、インクカートリッジ30の第2貫通孔40Bと対面し得る位置において、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。また、第1端部115A及び第2端部115Bの内部空間は、相互に連通されている。さらに、連通管115の内部空間は、第1端部115A及び第2端部115Bの先端において、外部に開口されている。
図11(B)に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されることにより、第1端部115Aは、第1貫通孔40Aを閉塞させる封止膜40Cを突き破って、第1貫通孔40Aを通じて第1貯留室36Aに進入する。また、第2端部115Bは、第2貫通孔40Bを閉塞させる封止膜40Dを突き破って、第2貫通孔40Bを通じて第2貯留室36Bに進入する。その結果、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bは、連通管115を通じて相互に連通される。これにより、第1貯留室36Aに貯留されたインクが連通管115を通じて第2貯留室36Bに流入する。そして、インクニードル102は、連通管115を通じて第2貯留室36Bに流入したインクをインクチューブ20に流出させる。
なお、変形例2に係るセンサ103は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30の第1貯留室36Aに対面する位置に配置されている。より具体的には、センサ103は、図11(A)及び図11(B)に示されるように、第2貯留室36Bに連通される前(或いは、第2貯留室36Bに連通された直後)の第1貯留室36A内のインクの液面より、鉛直方向の下方に配置されている。また、センサ103は、図11(C)に示されるように、第2貯留室36Bがインクで満たされた後の第1貯留室36A内のインクの液面より、鉛直方向の上方に配置されている。
そのため、センサ103から出力される検出信号は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されて、センサ103が第1貯留室36Aに対面すると、ハイレベル信号からローレベル信号に変化する。さらに、センサ103から出力される検出信号は、第1貯留室36Aに貯留されたインクの液面が検出位置を下回ったことを条件とし
て、ローレベル信号からハイレベル信号に変化する。すなわち、制御部130は、センサ103から出力される検出信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化してから、ローレベル信号からハイレベル信号に変化するまでの時間を、通過時間として計測すればよい。
なお、厳密に言うと、センサ103から出力される検出信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化するタイミングは、第1貯留室36Aと第2貯留室36Bとが連通されるタイミングとは同時ではないこともある。しかしながら、前者のタイミングと後者のタイミングとは時間的に近いので、後者のタイミングを前者のタイミングで擬制できる。換言すると、制御部130は、センサ103から出力される検出信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化してから、ローレベル信号からハイレベル信号に変化するまでの時間を、第1貯留室36Aと第2貯留室36Bとが連通されてから、センサ103から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベル信号に変化するまでの時間として擬制することができる。
変形例2によれば、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bを連通させる通路をインクカートリッジ30内に設ける必要がなくなるので、インクカートリッジ30の構造を単純化することができる。なお、変形例2に係る第1貫通孔40Aは、隔壁45の近傍(すなわち、第1貯留室36Aの下方領域)に設けられるのが望ましい。また、変形例2に係る第2貫通孔40Bは、インク供給部60より鉛直方向の上方に設けられるのが望ましい。これにより、インク室36に貯留されたインクを無駄なく流出させることができる。また、変形例2では、第1貫通孔40A及び第2貫通孔40Bを封止膜40C、40Dによって閉塞させる例を説明したが、封止膜40C、40Dは、第1端部115A及び第2端部115Bにより貫通された後に第1端部115A及び第2端部115Bが封止膜40C、40Dから引き抜かれても、自身の弾性により第1端部115A及び第2端部115Bによって形成された孔を塞ぐことが可能な弾性膜であってもよい。
また、変形例2では、第1貫通孔40A及び第2貫通孔40Bを封止膜40C、40Dによって閉塞させる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、インク室内バルブ70に相当するバルブ機構によって第1貫通孔40A及び第2貫通孔40Bを閉塞させてもよい。そして、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されることにより、第1端部115A及び第2端部115Bによって、バルブ機構の閉塞部材を付勢部材の付勢力に抗して移動させてもよい。
また、変形例2では、装着センサ107を省略することができる。但し、カートリッジ装着部110に装着センサ107を設けてもよい。そして、変形例2に係る制御部130は、装着センサ107からハイレベル信号が出力されてから、センサ103から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベル信号に変化するまでの時間を、通過時間として計測してもよい。
さらに、図9及び図11には、第2貯留室36Bを大気に連通する構成が図示されていない。第2貯留室36B内の気体は、例えば、第2貯留室36Bに進入したインクニードル102を通じて外部に排出されてもよい。或いは、第2貯留室36Bを大気に連通させる気体通路を、別途設けてもよい。
[変形例3]
変形例3に係る隔壁45は、図12及び図13に示されるように、上壁39及び下壁42と概ね平行であって、前壁40及び後壁41に接続されている。すなわち、変形例3に係る隔壁45は、インク室36を高さ方向52に区画する。換言すれば、変形例3に係る第1貯留室36A及び第2貯留室36Bは、高さ方向52に隣接して設けられている。イ
ンク供給部60は、第2貯留室36Bに対面する位置において、前壁40に設けられている。大気連通口65は、第1貯留室36Aに対面する位置において、前壁40に設けられている。
また、変形例3に係る隔壁45には、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bを連通させる貫通孔45Cが形成されている。そして、貫通孔45Cは、閉塞部材80によって閉塞されている。閉塞部材80は、超音波が照射されることによって破壊される材料で構成されている。閉塞部材80は、例えば、隔壁45よりも厚み(高さ方向52の寸法)の薄い金属や樹脂の薄膜で形成されていてもよい。この閉塞部材80に向かって超音波が照射されると、閉塞部材80の周辺でキャビテーションが発生することにより、閉塞部材80が破壊される。
また、変形例3に係るカートリッジ装着部110には、図13(A)に示されるように、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30(より具体的には、閉塞部材80)に対面し得る位置に、超音波照射部116(連通機構の他の例)が設けられている。超音波照射部116は、制御部130から信号(以下、「破壊信号」と表記する。)を取得したことを条件として、閉塞部材80に超音波を照射する。これにより、図13(B)に示されるように、閉塞部材80が破壊されて、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bが貫通孔45Cを通じて連通される。そして、また、図13(C)に示されるように、第1貯留室36A内のインクの液面が検出位置を下回ったことにより、センサ103は、ハイレベル信号を制御部130に出力する。すなわち、変形例3に係る制御部130は、破壊信号を出力してから、センサ103からハイレベル信号が出力されるまでの時間を、通過時間として計測する。
なお、厳密に言うと、制御部130が破壊信号を出力するタイミングは、第1貯留室36Aと第2貯留室36Bとが連通されるタイミングとは同時ではないこともある。しかしながら、前者のタイミングと後者のタイミングとは時間的に近いので、後者のタイミングを前者のタイミングで擬制できる。換言すると、制御部130は、破壊信号を出力してから、ローレベル信号からハイレベル信号に変化するまでの時間を、第1貯留室36Aと第2貯留室36Bとが連通されてから、センサ103から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベル信号に変化するまでの時間として擬制することができる。
変形例3によれば、制御部130から破壊信号が出力されたことを基点として通過時間を計測するので、所定の体積の液体が移動するまでの通過時間をより正確に計測することができる。なお、閉塞部材80は超音波が加えられることによって破壊されるものに限定されず、熱が加えられることによって破壊されるものであってもよい。この場合の閉塞部材80は、例えば、フレーム31を構成する材料の融点よりも融点の低い材料で構成すればよい。例えば、フレーム31をポリエチレンテレフタラート(PET)で構成し、閉塞部材80をポリプロピレン(PP)で構成すればよい。
なお、変形例3では、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着完了された後で、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bが連通される例を説明した。一方、上記の実施形態及び変形例1、2では、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着完了されたタイミング若しくは装着完了直前のタイミングで、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bが連通される例を説明した。すなわち、本発明において、第1貯留室36A及び第2貯留室36Bが連通されるタイミングは、特に限定されない。
さらに、上記の実施形態及び変形例1〜3では、インクを液体の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、インクに代えて、印刷時にインクに先立って記録用紙に吐出される前処理液を液体としてもよい。
また、上記の実施形態及び変形例1〜3では、インクカートリッジ30がユーザにより手動でカートリッジ装着部110に挿入及び装着される例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、プリンタ10は、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に装着完了させる自動装着機構を備えてもよい。この自動装着機構は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110の所定の位置までユーザによって挿入されると、当該インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に装着完了させる。これにより、例えば、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の挿入が不十分だったこと等に起因して、すなわち、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了されなかったこと等に起因して、第1貯留室36Aと第2貯留室36Bとが連通されたにもかかわらず、インクの液面の移動をセンサ103で検出できないような事態を抑制することができる。
10・・・プリンタ
21・・・記録ヘッド
30・・・インクカートリッジ
36・・・インク室
36A・・・第1貯留室
36B・・・第2貯留室
40・・・前壁
40A・・・第1貫通孔
40B・・・第2貫通孔
40C,40D・・・封止膜
41・・・後壁
45・・・隔壁
45C,45D・・・貫通孔
60・・・インク供給部
61・・・開口
65・・・大気連通口
70・・・インク室内バルブ
71,80・・・閉塞部材
72・・・コイルバネ
75・・・半透膜
102・・・インクニードル
103・・・センサ
104・・・発光部
105・・・受光部
106・・・温度センサ
107・・・装着センサ
110・・・カートリッジ装着部
114・・・ロッド
115・・・連通管
115A・・・第1端部
115B・・・第2端部
116・・・超音波照射部
130・・・制御部

Claims (19)

  1. 液体が貯留された第1貯留室、上記第1貯留室に連通されることによって上記第1貯留室から液体が流入可能な第2貯留室、及び上記第1貯留室又は上記第2貯留室から液体を流出させる液体供給口を有する液体容器と、
    上記液体容器が着脱可能に装着される装着部と、
    上記装着部に装着された上記液体容器から上記液体供給口を通じて流出された液体を消費する液体消費部と、
    上記装着部に装着された上記液体容器の上記第1貯留室及び上記第2貯留室を連通させる連通機構と、
    上記連通機構によって互いに連通された上記第1貯留室から上記第2貯留室へ移動した液体の量に応じた検出信号を出力する検出部と、
    制御部と、を備えており、
    上記制御部は、
    上記検出部から出力された検出信号に基づいて、上記第1貯留室から上記第2貯留室へ移動した液体の流量を特定し得る物理量を計測する計測手段と、
    上記計測手段によって計測された上記物理量が閾値範囲に含まれるか否かを判断する判断手段と、を含む液体消費装置。
  2. 上記計測手段は、上記検出部から出力された検出信号に基づいて、上記第1貯留室或いは上記第2貯留室に貯留された液体の液面が、予め定められた2点間を通過するのに要する通過時間を上記物理量として計測する請求項1に記載の液体消費装置。
  3. 上記検出部は、上記第1貯留室に貯留された液体の液面が検出位置を下回ったことを条件として、或いは上記第2貯留室に貯留された液体の液面が検出位置を上回ったことを条件として、検出信号を出力するものであり、
    上記計測手段は、上記連通機構によって上記第1貯留室及び上記第2貯留室が連通されてから、上記検出部によって検出信号が出力されるまでの時間を、上記通過時間としてとして計測する請求項2に記載の液体消費装置。
  4. 該液体消費装置は、上記装着部内における上記液体容器の挿入経路上の装着検出位置に設けられており、上記装着検出位置における上記液体容器の有無に応じた検出信号を出力する装着検出部を備えており、
    上記計測手段は、上記装着検出部によって上記液体容器が上記装着検出位置に存在することを示す検出信号が出力されてから、上記検出部によって検出信号が出力されるまでの時間を、上記通過時間として計測する請求項3に記載の液体消費装置。
  5. 上記液体容器は、
    上記装着部に対する上記液体容器の挿入向きの前側に位置し、上記液体供給口が形成された前壁と、
    上記挿入向きに隣接する上記第1貯留室及び上記第2貯留室を区画すると共に、上記液体供給口を通り且つ上記挿入向きと逆向きの脱抜向きに延びる仮想線上に貫通孔が形成された隔壁と、
    上記隔壁より上記前壁から遠い側に設けられた上記第1貯留室と、
    上記隔壁より上記前壁に近い側に設けられた上記第2貯留室と、
    上記第1貯留室側から上記貫通孔を閉塞させる閉塞部材と、
    上記閉塞部材を上記挿入向きに付勢する付勢部材と、を有しており、
    上記連通機構は、上記液体供給口に対面する位置において上記装着部の奥面から上記脱抜向きに突出し且つその突出端に設けられた開口と上記液体消費部とを連通させる液体流路が内部に形成された液体抽出管であって、上記装着部に装着された上記液体容器の上記
    液体供給口を通って、上記閉塞部材を上記付勢部材の付勢力に抗して上記脱抜向きに押圧する請求項4に記載の液体消費装置。
  6. 上記液体容器は、
    上記装着部に対する上記液体容器の挿入向きの前側に位置し、上記液体供給口が形成された前壁と、
    上記挿入向きに隣接する上記第1貯留室及び上記第2貯留室を区画すると共に、上記液体供給口を通り且つ上記挿入向きと逆向きの脱抜向きに延びる仮想線上に貫通孔が形成された隔壁と、
    上記隔壁より上記前壁から遠い側に設けられた上記第1貯留室と、
    上記隔壁より上記前壁に近い側に設けられた上記第2貯留室と、
    上記貫通孔の周縁に密着して、当該貫通孔を閉塞させる薄膜と、を有しており、
    上記連通機構は、上記液体供給口に対面する位置において上記装着部の奥面から上記脱抜向きに突出し且つその突出端に設けられた開口と上記液体消費部とを連通させる液体流路が内部に形成された液体抽出管であって、上記装着部に装着された上記液体容器の上記液体供給口を通って、上記薄膜を貫通する請求項4に記載の液体消費装置。
  7. 上記液体容器は、
    上記装着部に対する上記液体容器の挿入向きの前側に位置し、上記液体供給口、上記第1貯留室に連通する第1貫通孔、及び上記第2貯留室に連通する第2貫通孔が形成された前壁と、
    上記液体容器の内部において上記前壁に連結されており、上記挿入向きに交差する方向において隣接する上記第1貯留室及び第2貯留室を区画する隔壁と、
    上記第1貫通孔を閉塞させる第1閉塞部材と、
    上記第2貫通孔を閉塞させる第2閉塞部材と、を有しており、
    上記連通機構は、各々の先端が外部に開口され且つ相互に連通された第1端部及び第2端部を有する連通管であって、
    上記第1端部は、上記第1貫通孔に対面する位置において上記装着部の奥面から上記挿入向きと逆向きの脱抜向きに突出しており、上記第1閉塞部材による閉塞を解除して、上記装着部に装着された上記液体容器の上記第1貫通孔を通じて上記第1貯留室に進入し、
    上記第2端部は、上記第2貫通孔に対面する位置において上記装着部の奥面から上記脱抜向きに突出しており、上記第2閉塞部材による閉塞を解除して、上記装着部に装着された上記液体容器の上記第2貫通孔を通じて上記第2貯留室に進入する請求項4に記載の液体消費装置。
  8. 該液体消費装置は、上記液体供給口に対面する位置において上記装着部の奥面から上記脱抜向きに突出し且つその突出端に設けられた開口と上記液体消費部とを連通させる液体流路が内部に形成された液体抽出管を備えており、
    上記液体供給口は、上記第1貫通孔及び上記第2貫通孔より鉛直方向の下方において、上記前壁に形成されている請求項7に記載の液体消費装置。
  9. 上記液体容器は、
    大気圧以上の第1圧力に維持された上記第1貯留室と、
    上記第1圧力より大きい第2圧力に維持された上記第2貯留室と、
    上記装着部に対する上記液体容器の挿入向きの前側に位置し、上記第2貯留室を大気に連通させる大気連通口が形成された前壁と、
    上記第1貯留室及び上記第2貯留室を区画すると共に、上記第1貯留室及び上記第2貯留室を連通させる貫通孔が形成された隔壁と、
    上記第1貯留室及び上記第2貯留室の圧力差によって上記第2貯留室側から上記貫通孔の周縁に密着して、当該貫通孔を閉塞させる閉塞部材と、を有しており、
    上記連通機構は、上記大気連通口に対面する位置において上記装着部の奥面から上記挿入向きと逆向きの脱抜向きに突出するロッドであって、上記装着部に装着された上記液体容器の上記大気連通口を開放する請求項4に記載の液体消費装置。
  10. 上記検出部は、上記装着部に装着された上記液体容器の上記検出位置を挟んで対向配置された発光部及び受光部を備えており、上記発光部から出力された光が上記受光部で受光されたことを条件として検出信号を出力するものであり、
    上記第1貯留室或いは上記第2貯留室に貯留された液体は、上記発光部から出力された光を遮光し、
    上記検出部に対面する位置において上記第1貯留室或いは上記第2貯留室を区画する区画壁は、上記発光部から出力された光を透過させる請求項3から9のいずれかに記載の液体消費装置。
  11. 上記液体容器は、
    上記第1貯留室及び上記第2貯留室を区画すると共に、上記第1貯留室及び上記第2貯留室を連通させる貫通孔が形成された隔壁と、
    上記貫通孔を閉塞部材を閉塞させる閉塞部材と、を有しており、
    上記連通機構は、上記制御部から破壊信号を取得したことを条件として、上記閉塞部材を破壊するものであり、
    上記計測手段は、破壊信号が出力されてから、上記検出部によって検出信号が出力されるまでの時間を、上記通過時間として計測する請求項2に記載の液体消費装置。
  12. 上記連通機構は、熱を加えることによって上記閉塞部材を破壊する請求項11に記載の液体消費装置。
  13. 上記連通機構は、超音波を加えることによって上記閉塞部材を破壊する請求項11に記載の液体消費装置。
  14. 上記第1貯留室及び上記第2貯留室を区画する隔壁には、上記第1貯留室及び上記第2貯留室を連通させる貫通孔が形成されており、且つ上記貫通孔を覆う位置において上記隔壁の少なくとも一方の面に気体透過膜が密着しており、
    上記貫通孔の上記第1貯留室側の端部は、上記第1貯留室に貯留された液体の液面より鉛直方向の上方に位置している請求項1から13のいずれかに記載の液体消費装置。
  15. 上記第1貯留室を区画する上記液体容器の外壁には、上記第1貯留室を大気に連通させる大気連通口が形成されている請求項1から14のいずれかに記載の液体消費装置。
  16. 該液体消費装置は、温度に応じた信号を出力する温度検出部を備えており、
    上記制御部は、上記温度検出部から出力される信号に基づいて、上記閾値範囲を決定する決定手段を含む請求項1から15のいずれかに記載の液体消費装置。
  17. 上記制御部は、上記通過時間が上記閾値範囲を外れたと上記判断手段によって判断されたことを条件として、上記液体容器に関する情報を報知する報知手段を含む請求項1から16のいずれかに記載の液体消費装置。
  18. 上記制御部は、上記通過時間が上記閾値範囲を外れたと上記判断手段によって判断されたことを条件として、上記液体消費部による液体の消費を規制する規制手段を含む請求項1から17のいずれかに記載の液体消費装置。
  19. 上記液体容器は、液体であるインクが貯留されたインクカートリッジであり、
    上記液体消費部は、
    インクが吐出されるノズルと、
    駆動されることによって上記ノズルにインクを吐出させるアクチュエータと、を備えており、
    上記制御部は、上記通過時間が上記閾値範囲に含まれる場合と、上記通過時間が上記閾値範囲から外れた場合とで、上記ノズルから吐出されるインク量が略同一となるように、上記アクチュエータに印加する駆動電圧を調整する駆動制御手段を含む請求項2から17のいずれかに記載の液体消費装置。
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