JP2016083640A - 淡水化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、逆浸透膜の劣化を抑制して従来よりも逆浸透膜の耐用時間が長く、かつ逆浸透膜の殺菌を充分に行うことができる淡水化システムを提供する。【解決手段】本発明の淡水化システム1Aは、逆浸透膜を有する逆浸透装置22と、前記逆浸透装置22に被処理水11としての鹹水を供給する被処理水供給経路と、前記被処理水供給経路外でクロラミンを発生させ、このクロラミンを当該処理水供給経路内に供給するクロラミン発生装置23と、を備えることを特徴とする。この淡水化システム1Aは、被処理水供給経路外でクロラミンを発生させるため、被処理水中に含まれる臭化物イオンとクロラミン原料とが被処理水供給経路内で反応することが回避される。これにより淡水化システム1Aでは、酸化力の強い次亜臭素酸やブロモアミンが被処理水供給経路内で発生することを防止する。【選択図】図1

Description

本発明は、淡水化システムに関する。
近年、逆浸透膜を用いたろ過処理によって海水の淡水化を行う淡水化システムの利用が増加する傾向にある。この逆浸透膜は、一般にセルロース、ポリアミド等の高分子材料で形成されている。この淡水化システムによって、例えば海水の淡水化を行う場合には、逆浸透膜で隔てられた海水に浸透圧以上の圧力が加えられる。これにより海水に含まれる水が優先的に逆浸透膜を透過することによって海水が淡水化される(例えば、特許文献1〜3等参照)。
特開平1−104386号公報 特開平3−115号公報 特開平7−124559号公報
ところで、海水の淡水化システムで実施される淡水化プロセスにおいては、原水(被処理水)としての海水や逆浸透膜に殺菌を施すためにこの原水には酸化剤が加えられる。しかしながら、このような海水を逆浸透膜でろ過すると、この海水に含まれる酸化剤が逆浸透膜を劣化させる。
そこで、特許文献1〜3に記載の淡水化システムでは、被処理水中に遊離塩素とアンモニア性窒素とを共存させることによりクロラミンを生成し、これにより被処理水中の遊離塩素を消費させている。また、特許文献2及び3の淡水化システムでは、遊離塩素とアンモニア性窒素との反応により生成したクロラミンにて被処理水を殺菌することも記載されている。このクロラミンは、遊離塩素(例えば、次亜塩素酸等)よりも酸化力が小さく、逆浸透膜に対する影響は穏やかになる。
しかしながら、被処理水としての海水には臭化物イオンが含まれており、この臭化物イオンと、前記の遊離塩素及びアンモニア性窒素とが共存すると、次亜臭素酸やブロモアミンが生成する。そして、これらの次亜臭素酸及びブロモアミンは、殺菌力が次亜塩素酸と略同等であるものの、クロラミンと比較して酸化力が大きいため、逆浸透膜を劣化させる恐れがある。
そこで、本発明の課題は、逆浸透膜の劣化を抑制して従来よりも逆浸透膜の耐用時間が長く、かつ逆浸透膜の殺菌を充分に行うことができる淡水化システムを提供することにある。
前記課題を解決する本発明の淡水化システムは、逆浸透膜を有する逆浸透装置と、前記逆浸透装置に被処理水である鹹水を供給する被処理水供給経路と、前記被処理水供給経路外でクロラミンを発生させ、このクロラミンを当該処理水供給経路内に供給するクロラミン発生装置と、を備えることを特徴とする。
この淡水化システムでは、被処理水が逆浸透装置に向けて通流する被処理水供給経路には、クロラミン発生装置からクロラミンが供給される。このクロラミン発生装置は、被処理水供給経路外でクロラミンを発生させる。そのため、本発明の淡水化システムは、従来の淡水化システム(例えば、特許文献1〜3参照)のように被処理水中の臭化物イオンと、残留遊離塩素及びアンモニア性窒素とが被処理水供給経路内で反応することが回避される。これにより本発明の淡水化システムでは、酸化力の強い次亜臭素酸やブロモアミンが被処理水供給経路内で発生することを防止して逆浸透膜の劣化を抑制する。また、次亜臭素酸やブロモアミンよりも酸化力が穏やかであり殺菌力を有するクロラミンは、被処理水の流れに伴って逆浸透膜に供給される。
本発明によれば、逆浸透膜の劣化を抑制して従来よりも逆浸透膜の耐用時間が長く、かつ逆浸透膜の殺菌を充分に行うことができる淡水化システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る淡水化システムの構成説明図である。 本発明の第1実施形態に係る淡水化システムの第1貯留槽及び第2貯留槽にそれぞれ設けられるpH調整機構の構成説明図である。 本発明の第1実施形態に係る淡水化システムのクロラミンの生成部に設けられるpH調整機構の構成説明図である。 本発明の第2実施形態に係る淡水化システムの構成説明図である。 本発明の第3実施形態に係る淡水化システムの構成説明図である。
以下に、本発明の第1実施形態から第3実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の淡水化システムは、被処理水としての鹹水を通流させる後記の被処理水供給経路外でクロラミンを発生させるクロラミン発生装置を設けたことを主な特徴としている。なお、「鹹水」とは塩化ナトリウム等の塩分を含んだ水をいい、この「鹹水」としては、例えば、海水、汽水、過去に海水が閉じ込められてできた化石水、岩塩地帯の塩分を含んだ水、油田随伴水等が挙げられる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る淡水化システム1Aの構成説明図である。
図1に示すように、淡水化システム1Aは、被処理水11としての鹹水(以下、単に「被処理水11」と称する)が供給される上流側から下流側に向かって前処理装置21及び逆浸透装置22がこの順番で配置されている。なお、原水としての被処理水11を前処理装置21に供給する配管10a、及び前処理装置21から逆浸透装置22に被処理水11を供給する配管10bは、特許請求の範囲にいう「被処理水供給経路」に相当する。
また、淡水化システム1Aは、クロラミン発生装置23及び後記するpH調整機構24(図2及び図3参照)を備えている。
前処理装置21は、この前処理装置21の下流側(被処理水11の流れの下流側)で配管10bに設けられた第1ポンプ31にて供給される被処理水11中の懸濁物質等(微粒子)を除去するものである。なお、この第1ポンプ31は、特許請求の範囲にいう「ポンプ」に相当する。本実施形態に係る淡水化システム1Aにおいては、後に詳しく説明するように、この第1ポンプ31と逆浸透装置22との間に延在する配管10bにクロラミンが供給されることとなる。
前処理装置21としては、例えば、二層ろ過装置、限外膜ろ過装置、精密膜ろ過装置等が挙げられるが、前記の被処理水11中の微粒子を除去することができればこれらに限定されるものではない。ちなみに、本実施形態での前処理装置21は、限外膜ろ過装置を想定している。
この前処理装置21は、このような前処理を行った後の被処理水11を下流側の逆浸透装置22に配管10bを介して供給する。
逆浸透装置22は、圧力容器(図示省略)内に逆浸透膜(図示省略)を内蔵している。被処理水11は、第1ポンプ31の下流側で配管10bに設けられた第2ポンプ32にてこの逆浸透膜に供給される。ちなみに、第2ポンプ32は、第1ポンプ31よりも高圧で被処理水11を供給するようになっている。具体的には、第2ポンプ32にて供給される被処理水11は、その浸透圧以上の圧力、例えば5〜8MPa程度まで加圧されて前記の逆浸透膜に供給されるが本発明はこれに限定されるものではない。
なお、逆浸透膜としては、セルロース、ポリアミド等の高分子材料からなる公知の逆浸透膜を使用することができる。また、逆浸透膜は、例えばスパイラル型、チューブラ型、中空糸型等の公知のモジュール形態のものとして使用することができる。
そして、逆浸透膜を介して透過水12が配管10cを介して淡水として取り出される。また、逆浸透膜を透過しない濃縮水13は、逆浸透装置22から配管10dを介して排出されて淡水化システム1Aの系外に放流される。
クロラミン発生装置23は、前処理装置21に供給される被処理水11にクロラミンを後記する所定位置に注入するように構成されている。ちなみに、クロラミンとしては、モノクロラミンと、ジクロラミン、トリクロラミンとが挙げられるが、本実施形態でのクロラミンは、図1に示すように、モノクロラミン(NHCl)を想定している。
本実施形態でのクロラミン発生装置23は、クロラミン原料としての塩素源を含む液体試薬を貯留する第1貯留槽23aと、クロラミン原料としてのアミン源を含む液体試薬を貯留する第2貯留槽23bと、塩素源を含む液体試薬とアミン源を含む液体試薬とを反応させてクロラミンを発生させる反応槽23cと、を備えている。なお、反応槽23cは、特許請求の範囲にいう「生成部」に相当する。
このような第1貯留槽23aと反応槽23cとは、配管10e及び合流配管10fを介して互いに接続されている。また、第2貯留槽23bと反応槽23cとは、配管10g及び合流配管10fを介して互いに接続されている。
そして、第1貯留槽23a内の塩素源を含む液体試薬は、配管10eに設けられる定量ポンプとしての第3ポンプ33が駆動されることにより、配管10e及び合流配管10fを介して反応槽23c内に供給される。
また、第2貯留槽23b内のアミン源を含む液体試薬は、配管10gに設けられる定量ポンプとしての第4ポンプ34が駆動されることにより、配管10g及び合流配管10fを介して反応槽23c内に供給される。
第1貯留槽23aに貯留される塩素源を含む液体試薬としては、例えば、次亜塩素酸、次亜塩素酸のアルカリ金属塩、次亜塩素酸のアルカリ土類金属塩等を含む水溶液が挙げられる。中でも、次亜塩素酸ナトリウムが望ましい。
第2貯留槽23bに貯留されるアミン源を含む液体試薬としては、例えば、アンモニウム塩、アンモニア等の水溶液が挙げられる。中でも硫酸アンモニウムの水溶液及び塩化アンモニウムの水溶液が望ましい。
また、本実施形態で使用できるクロラミン原料としては、これらのものに限定されずに公知のクロラミン原料を使用できることは言うまでもない。
また、本実施形態での第1貯留槽23a及び第2貯留槽23bのそれぞれは、内容物のpHを調整するpH調整機構24を備えている。
第1貯留槽23a及び第2貯留槽23bにそれぞれ設けられるpH調整機構24は、互いに同一構造を有しているので、ここでは第1貯留槽23aのpH調整機構24と第2貯留槽23bのpH調整機構24とは、同じ図面(図2)を使用して説明する。
図2は、第1貯留槽23a及び第2貯留槽23bにそれぞれ設けられるpH調整機構24の構成説明図である。
図2に示すように、pH調整機構24は、水素イオン濃度センサ24aと、試薬槽24b,24cと、第1貯留槽23a及び第2貯留槽23b内に配置される攪拌翼24dと、第1貯留槽23a内及び第2貯留槽23b内のpHを制御する制御部24eと、を備えて構成されている。
試薬槽24bと第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)とは、配管10iで接続され、この配管10iには定量ポンプである第6ポンプ36が配置されている。また、試薬槽24cと第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)とは、配管10jで接続され、この配管10jには定量ポンプである第7ポンプ37が配置されている。
水素イオン濃度センサ24aは、第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)の内容物の水素イオン濃度を検出し、その検出信号を制御部24eに出力するようになっている。
試薬槽24bは、第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)の内容物に添加する酸性試薬を貯留するものである。この試薬槽24bに貯留される酸性試薬としては、例えば硫酸、塩酸等が挙げられる。
試薬槽24cは、第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)の内容物に添加する塩基性試薬を貯留するものである。この試薬槽24cに貯留される塩基性試薬としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
攪拌翼24dは、第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)の内容物を混合するものであり、図示しないモータにより回転することで第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)の内容物のpHを均一にするようになっている。
制御部24eは、CPU(中央演算部)、記憶部(例えばROM、RAM等)、各種インタフェイス、電子回路等を含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、淡水化システム1Aを総合的に制御する。
また、本実施形態での制御部24eは、前記のように、水素イオン濃度センサ24aから出力信号に応じて、第6及び第7ポンプ36,37の動作を制御するように構成されている。具体的には、制御部24eは、水素イオン濃度センサ24aから出力信号に基づいて検出される第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)の内容物のpHが、目標とするpHの範囲内となるように、試薬槽24bの酸性試薬及び試薬槽24cの塩基性試薬の第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)への添加量を制御する。
ちなみに、本実施形態での制御部24eは、水素イオン濃度センサ24aからの出力信号に基づいて、例えばPID制御を行って第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)の内容物のpHが目標の塩基性の範囲内となるように制御する。つまり、制御部24eは、目標の塩基性の範囲内となるように、第6及び第7ポンプ36,37の動作を制御し、これにより酸性試薬及び塩基性試薬の第1貯留槽23a(第2貯留槽23b)への添加量を調節する。
なお、図2中、符号33は、配管10eに設けられた前記の第3ポンプであり、符号34は、配管10gに設けられた前記の第4ポンプである。
反応槽23cは、第1貯留槽23aからの塩素源を含む液体試薬と、第2貯留槽23bからのアミン源を含む液体試薬とを反応させて、クロラミンを発生する。つまり、反応槽23c内には、クロラミンを含む液体試薬が生成される。
反応槽23c内の圧力は、大気圧を超えるように設定され、望ましくはゲージ圧50kPa以上に設定される。
また、反応槽23c内の温度は、クロラミン原料としての塩素源とアミン源との反応が発熱反応であることから、常温以下が望ましく、さらに望ましくは15℃以下に設定される。
また、反応槽23cは、配管10hを介して被処理水供給経路である配管10bと接続されている。この配管10bと配管10hとの接合部は、配管10bにおけるクロラミンの注入部26(以下、これをクロラミン注入部26と称する)を構成している。
そして、配管10hには、定量ポンプである第5ポンプ35が配置されている。反応槽23c内のクロラミンを含む液体試薬は、定量ポンプである第5ポンプ35が駆動することにより配管10hを介して配管10b内に供給される。
ところで、クロラミンは、緩慢ではあるものの水中で経時的に残留遊離塩素を生じる。したがって、この残留遊離塩素と臭化物イオンとの反応により被処理水11中に次亜臭素酸が生成する前に、クロラミンが逆浸透装置22を通過するようにクロラミン注入部26の位置を設定することが望ましい。
したがって、本実施形態に係る淡水化システム1Aにおいては、クロラミン注入部26は第1ポンプ31と逆浸透装置22との間で延在する配管10bに設けられることが望ましい。また、クロラミン注入部26は、第1ポンプ31と第2ポンプ32との間で延在する配管10bに設けられることが、より望ましい。
ちなみに、配管10bを通流する被処理水11の流速が、例えば0.5〜2.0m/sとなるように設定した場合に、供給したクロラミンが逆浸透装置22を通過するまでの時間が、30分を経過しない程度に、クロラミン注入部26の位置が設定されることが望ましい。
本実施形態に係る淡水化システム1Aでは、このようにクロラミン注入部26の位置を設定することで、より確実に逆浸透膜の劣化を防止することができる。
しかしながら、本発明では、クロラミン注入部26が前処理装置21と第1ポンプ31との間の配管10bの延在途中に設けることを排除するものではない。また、高圧ポンプである第2ポンプ32の下流側の配管10b内は、前記のように高圧となるが、本発明では第2ポンプ32の下流側の配管10b内にクロラミンを供給することを排除するものではない。
前記の反応槽23cの圧力は、被処理水供給経路である配管10b内の圧力(静圧)と同等以下になるように設定されていることが望ましい。そして、配管10b内の圧力(静圧)は、大気圧を超えるように設定されることが望ましい。
また、本実施形態でのクロラミン発生装置23は、反応槽23cの内容物のpHを調整するpH調整機構24を備えている。
図3は、反応槽23cに設けられるpH調整機構24の構成説明図である。
このpH調整機構24の構成は、図2に示した第1貯留槽23a(又は第2貯留槽23b)に設けられるpH調整機構24と同様に構成されている。したがって、図3に示す反応槽23cに設けられるpH調整機構24において、図2の前記pH調整機構24と同じ構成要素については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図3に示すpH調整機構24における制御部24eは、前記のように、水素イオン濃度センサ24aから出力信号に応じて、第6及び第7ポンプ36,37の動作を制御するように構成されている。具体的には、制御部24eは、水素イオン濃度センサ24aから出力信号に基づいて検出される反応槽23cの内容物のpHが、目標とするpHの範囲内となるように、試薬槽24bの酸性試薬及び試薬槽24cの塩基性試薬の反応槽23cへの添加量を制御する。
ちなみに、制御部24eは、前記のように、水素イオン濃度センサ24aからの出力信号に基づいて、例えばPID制御を行って反応槽23cの内容物のpHが目標の塩基性の範囲内となるように制御する。つまり、制御部24eは、目標の塩基性の範囲内となるように、第6及び第7ポンプ36,37の動作を制御し、これにより酸性試薬及び塩基性試薬の反応槽23cへの添加量を調節する。制御部24eは、反応槽23cの内容物のpHが、望ましくは7.5〜13の範囲内となるように、さらに望ましくは8.5〜12となるように制御する。
なお、図3中、符号35は、配管10hに設けられた第5ポンプである。また、図3中、合流配管10f等の他のクロラミン発生装置23(図1参照)の構成要素の記載は省略している。
以上のような本実施形態でのpH調整機構24(図2及び図3参照)は、第1貯留槽23a、第2貯留槽23b、及び反応槽23cに共通の一組みの試薬槽24b,24cを備え、単一の制御部24eが第1貯留槽23a、第2貯留槽23b、及び反応槽23cのそれぞれに設けられた水素イオン濃度センサ24aからの出力信号に基づいて、第1貯留槽23a、第2貯留槽23b、及び反応槽23cのそれぞれに設けられた第6及び第7ポンプ36,37の動作を制御するものを想定している。しかしながら、pH調整機構24は、第1貯留槽23a、第2貯留槽23b、及び反応槽23cごとに、試薬槽24b,24c及び制御部24eを備える構成とすることもできる。
次に、本実施形態に係る淡水化システム1Aの動作について主に図1を参照しつつ説明しながら、本実施形態の淡水化システム1Aの奏する作用効果について説明する。
この淡水化システム1Aでは、第1ポンプ31が駆動することにより、被処理水11としての鹹水が淡水化システム1Aの上流側、つまり配管10aの一端側に流入する。
前処理装置21は、配管10a側から通流する被処理水11に含まれる微粒子等の不純物を除去した後に、この被処理水11を配管10bに送り出す。
前処理装置21で不純物が除去された被処理水11は、配管10bに設けられた第1ポンプ31を通過した後、第2ポンプ32にて第1ポンプ31よりも高圧で、逆浸透装置22に送り込まれる。
この際、本実施形態の淡水化システム1Aでは、第1ポンプ31と第2ポンプ32との間で延在する配管10bに設けられたクロラミン注入部26にクロラミンが供給される。
ちなみに、クロラミンの供給量としては、被処理水11のクロラミン質量濃度が塩素換算で、0.5〜5[g/m]程度とすることができる。
このクロラミンは、クロラミン発生装置23で生成したものである。言い換えれば、このクロラミンは、前記のように配管10b外(被処理水供給経路外)で発生させたものである。
配管10b内に供給されたクロラミンは、配管10bを通流する被処理水11とともに、逆浸透装置22に流れ込んでいく。そして、逆浸透装置22の逆浸透膜(図示省略)を介して透過水12が配管10cを介して淡水として取り出される。また、逆浸透膜を透過しない濃縮水13は、逆浸透装置22から配管10dを介して排出されて淡水化システム1Aの系外に放流される。
以上のような淡水化システム1Aによれば、被処理水供給経路外でクロラミンを発生させるため、被処理水11中に臭化物イオンが含まれる場合に、この臭化物イオンと前記のクロラミン原料とが被処理水供給経路内で共存することが回避される。これにより淡水化システム1Aでは、従来の淡水化システム(例えば、特許文献1〜3参照)と異なって、酸化力の強い次亜臭素酸やブロモアミンが被処理水供給経路内で発生することを防止する。
したがって、本実施形態に係る淡水化システム1Aでは、このような酸化力の強い次亜臭素酸やブロモアミンによって逆浸透膜が劣化することを抑制することができる。
また、本実施形態に係る淡水化システム1Aでは、被処理水11にクロラミンが供給されるので、このクロラミンの殺菌力により被処理水11、逆浸透装置22(逆浸透膜)、配管10b,10c,10d、第2ポンプ32等の生物学的清浄化を達成することができる。よって、淡水化システム1Aによれば、従来よりも逆浸透膜の耐用時間を長くすることができる。
また、淡水化システム1Aでは、クロラミンを生成する反応槽23c(生成部)内の圧力が、大気圧よりも高くなるように設定されている。これにより、反応槽23cでクロラミンが生成する際に、反応槽23cの内容物中における気泡の発生が抑制される。つまり、配管10bにクロラミンが供給される際に、気泡が被処理水11とともに逆浸透装置22に送り込まれることが防止される。
このような淡水化システム1Aによれば、気泡による逆浸透膜の濾過効率の低下を防止することができる。
また、気泡が発生して反応槽23cの内容物中に生成したクロラミンが散逸するのを防止することができるので、反応槽23cにおけるクロラミンの生成率を向上させることができる。
また、淡水化システム1Aでは、クロラミンを生成する反応槽23c(生成部)内の圧力が、クロラミンが供給される被処理水供給経路内(配管10b内)の圧力よりも低くなるように設定されている。この淡水化システム1Aでは、クロラミン発生装置23から被処理水供給経路内(配管10b内)にクロラミンが供給された際に、被処理水供給経路内(配管10b内)内での気泡の発生がより確実に防止される。つまり、この淡水化システム1Aによれば、気泡による逆浸透膜の濾過効率の低下を防止することができる。
また、淡水化システム1Aは、第1貯留槽23a、第2貯留槽23b、及び反応槽23c(生成部)内のpHを調整するpH調整機構24(図3参照)を備えている。
この淡水化システム1Aは、このpH調整機構24にて第1貯留槽23a、第2貯留槽23b、及び反応槽23cの内容物のpH(特に反応槽23cの内容物のpH)を、クロラミンの生成に好適なpHの範囲内となるように調節することができる。よって、この淡水化システム1Aによれば、クロラミン発生装置23におけるクロラミンの生成効率を向上させることができる。
また、淡水化システム1Aは、クロラミンを生成する生成部が、クロラミン原料同士を混合して反応させる反応槽23cで構成されている。
したがって、この淡水化システム1Aによれば、クロラミン原料同士を効率よく反応させることができ、クロラミンの生成効率を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る淡水化システム1Bの構成説明図である。なお、この第2実施形態において前記第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図4に示すように、本実施形態の淡水化システム1Bは、第1実施形態のクロラミン発生装置23(図1参照)におけるクロラミンの生成部である反応槽23c(図1参照)に代えて、ラインミキサ27を備えて構成されている。つまり、淡水化システム1Bでのラインミキサ27は、特許請求の範囲にいう「生成部」に相当する。
ラインミキサ27としては、例えば、スタティックミキサ、スルーザミキサ等が挙げられる。
スタティックミキサとしては、長方形の板をねじって形成されたエレメントによって、管内を通過する物質を捻転させながら混合させる捻転混合型のものが挙げられる。また、スルーザミキサとしては、複数の細長い仕切板を交互に交差させて組み付けたエレメントによって、管内を通過する物質の流れを複数に分割させながら混合させる分割混合型のものが挙げられる。
淡水化システム1Bのクロラミン発生装置23においては、第1貯留槽23a内の塩素源を含む液体試薬は、配管10eに設けられる定量ポンプとしての第3ポンプ33が駆動されることにより、配管10e及び合流配管10fを介してラインミキサ27内に供給される。
また、第2貯留槽23b内のアミン源を含む液体試薬は、配管10gに設けられる定量ポンプとしての第4ポンプ34が駆動されることにより、配管10g及び合流配管10fを介してラインミキサ27内に供給される。
ラインミキサ27は、第1貯留槽23aからの塩素源を含む液体試薬と、第2貯留槽23bからのアミン源を含む液体試薬とを反応させて、クロラミンを発生する。つまり、ラインミキサ27内には、クロラミンを含む液体試薬が生成される。
ラインミキサ27内の圧力は、大気圧を超えるように設定され、望ましくは50kPa以上に設定される。
また、ラインミキサ27内の温度は、クロラミン原料としての塩素源とアミン源との混合は常温以下が望ましく、さらに望ましくは15℃以下に設定される。
また、ラインミキサ27は、配管10hを介して被処理水供給経路である配管10bと接続されている。この配管10bと配管10hとの接合部は、クロラミン注入部26を構成している。このクロラミン注入部26は、特許請求の範囲にいう「クロラミンの注入部」に相当する。
図4中、符号10aは、前処理装置21の上流側で被処理水11を通流させる配管であり、符号10cは、逆浸透装置22から透過水12を取り出す配管であり、符号10dは、逆浸透装置22から濃縮水13を取り出す配管である。符号31は、第1ポンプであり、符号32は、第2ポンプである。
このような淡水化システム1Bでは、ラインミキサ27により、配管ライン上で塩素源とアミン源とを反応させてクロラミンを発生させつつ、発生したクロラミンを含む液体試料を配管10b内に直接供給する。
この淡水化システム1Bによれば、前記第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、ラインミキサ27を配置することにより、前記第1実施形態での反応槽23c(図1参照)と第5ポンプ35(図1参照)とを省略することができる。
したがって、この淡水化システム1Bによれば、第1実施形態に係る淡水化システム1Aと比較して設備規模の小型化を図ることができる。これによりこの淡水化システム1Bによれば、初期コスト(製造コスト)を低減することができるとともに、より狭いスペースに設置することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る淡水化システム1Cの構成説明図である。なお、この第3実施形態において前記第1実施形態及び前記第2実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図5に示すように、本実施形態に係る淡水化システム1Cにおいては、逆浸透装置22は液体置換機構28を備えて構成されている。
液体置換機構28は、逆浸透装置22の圧力容器(図示省略)内の被処理水11を、還元剤含有の液体に置換するように構成されている。具体的には、本実施形態での液体置換機構28は、第1ポンプ31及び第2ポンプ32が停止したときに、逆浸透装置22の圧力容器(図示省略)内にクロラミンを含む被処理水11が滞留しないように構成されている。
なお、本実施形態での「停止したとき」とは、停電等により不測に第1ポンプ31及び第2ポンプ32の駆動が不能になったときを想定している。しかしながら、例えば淡水化システム1Cのメンテナンスを実施するときのように、予め定めたタイミングで第1ポンプ31及び第2ポンプ32を停止する場合もこれに含まれる。
この液体置換機構28は、被処理水11に還元剤が添加された第1置換液28aを貯留する第3貯留槽28bと、透過水12に還元剤が添加された第2置換液28cを貯留する第4貯留槽28dと、第1三方弁28eを介して配管10bと第3貯留槽28bとを接続する配管10kと、第2三方弁28fを介して配管10cと第4貯留槽28dとを接続する配管10mと、を備えて構成されている。
第3貯留槽28bに貯留される第1置換液28aに含まれる被処理水11は、前処理装置21とクロラミン注入部26との間で延在する配管10b内を流れる被処理水11を分取したものである。この被処理水11は、配管10bと第1貯留槽23aとを接続する図示しない配管を介して第3貯留槽28b内に貯留することができる。
第4貯留槽28dに貯留される第2置換液28cに含まれる透過水12は、配管10c内を流れる透過水12を分取したものである。この透過水12は、配管10cと第2貯留槽23bとを接続する図示しない配管を介して第4貯留槽28d内に貯留することができる。
還元剤としては、逆浸透装置22内で滞留する被処理水11に含まれる酸化剤としてのクロラミンを消費させるものであり、還元性が高く逆浸透膜(図示省略)への影響がないものが望ましい。このような還元剤としては、例えば亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
第3貯留槽28b及び第4貯留槽28dは、鉛直方向に配管10b,10cよりも高い位置に配置される。具体的には、第3貯留槽28b及び第4貯留槽28dは、これらに貯留される第1置換水28a及び第2置換水28cがそれらの水頭で配管10b,10c内に流下可能な高さに配置される。
第1三方弁28eは、クロラミン注入部26と、第2ポンプ32との間に延在する配管10bに設けられている。
この第1三方弁28eは、ポートa及びポートbが配管10bに接続され、ポートcが配管10kに接続されている。
この第1三方弁28eは、電磁弁であり、通電時には、ポートa−b方向に開弁し、ポートc−a方向及びポートc−b方向に閉弁するようになっている。また、第1三方弁28eは、非通電時には、ポートc−b方向に開弁し、ポートa−b方向及びポートc−a方向に閉弁するようになっている。
第2三方弁28fは、配管10cに設けられている。この第2三方弁28fは、ポートd及びポートeが配管10cに接続され、ポートfが配管10mに接続されている。
この第2三方弁28fは、電磁弁であり、通電時には、ポートd−e方向に開弁し、ポートf−d方向及びポートf−e方向に閉弁するようになっている。また、第2三方弁28fは、非通電時には、ポートf−d方向に開弁し、ポートd−e方向及びポートf−e方向に閉弁するようになっている。
図5中、符号23aは、第1貯留槽であり、符号23bは、第2貯留槽であり、符号23cは、反応槽である。符号10aは、前処理装置21の上流側で被処理水11を通流させる配管であり、符号10eは、第3ポンプ33が設けられる配管であり、符号10gは、第4ポンプ34が設けられる配管であり、符号10fは、合流配管であり、符号10hは、第5ポンプ35が設けられる配管である。
次に、本実施形態に係る淡水化システム1Cの動作について主に図5を参照しつつ説明しながら、本実施形態の淡水化システム1Cの奏する作用効果について説明する。
この淡水化システム1Cでは、第1ポンプ31及び第2ポンプ32が駆動することにより、前処理装置21で不純物が除去された後の被処理水11が逆浸透装置22に送り込まれる。なお、第1三方弁28eは、前記のようにポートa−b方向に開弁し、第2三方弁28fは、前記のようにポートd−e方向に開弁している。
第1ポンプ31と第2ポンプ32との間で延在する配管10bには、クロラミン発生装置23で発生させたクロラミンが供給される。このクロラミンは、配管10bを通流する被処理水11とともに、逆浸透装置22に流れ込んでいく。そして、逆浸透装置22の逆浸透膜(図示省略)を介して透過水12が配管10cを介して淡水として取り出される。また、逆浸透膜を透過しない濃縮水13は、逆浸透装置22から配管10dを介して排出されて淡水化システム1Cの系外に放流される。
このような淡水化システム1Cは、例えば停電時において、第1ポンプ31から第5ポンプ35の全てのポンプが停止する。つまり、逆浸透装置22に対するクロラミンを含む被処理水11の供給が停止する。そして、逆浸透装置22の図示しない圧力容器内にはクロラミンを含む被処理水11が滞留する。そして、この圧力容器内での被処理水11の滞留時間が長くなると、被処理水11に含まれるクロラミンは、次亜臭素酸を発生させる。つまり、逆浸透装置22の逆浸透膜(図示書略)は、発生した次亜臭素酸により劣化する恐れがある。
しかしながら、本実施形態に係る淡水化システム1Cにおいては、非通電時の第1三方弁28eは、前記のようにポートc−b方向に開弁し、ポートa−b方向及びポートc−a方向に閉弁するようになっている。
つまり、クロラミン注入部26から逆浸透装置22に向かう被処理水11は、遮断され、第3貯留槽28bの第1置換液28aがその水頭により逆浸透装置22に流れ込むようになっている。そして、逆浸透膜(図示省略)を境に上流側のクロラミンを含有する被処理水11及び濃縮水13は、配管10dを介して淡水化システム1Cの系外に排出される。また、逆浸透装置22内における逆浸透膜(図示省略)の上流側は、還元剤を含む被処理水11で置換される。また、この置換によっても逆浸透膜(図示省略)の上流側に残存する微量のクロラミンは、還元剤で消費されることとなる。
そして、非通電時の第2三方弁28fは、前記のようにポートf−d方向に開弁し、ポートd−e方向及びポートf−e方向に閉弁するようになっている。
つまり、第4貯留槽28dの第2置換液28cがその水頭により逆浸透装置22に流れ込むようになっている。そして、逆浸透膜(図示省略)の下流側の透過水12に含まれるクロラミンは、還元剤で消費されることとなる。
また、逆浸透膜(図示省略)の下流側での還元剤を含有する透過水12(第2置換水28c)は、その正浸透作用によって、下流側のクロラミンを含有する透過水12を、還元剤を含有する透過水で置換することもできる。
なお、第1置換液28aによる置換と第2置換液28cによる置換とは、略並行して行うことを想定しているが、第2置換液28cによる前記の正浸透作用を考慮すると、第1置換液28aは、被処理水11に透過水12を所定の割合で混合し、これに還元剤を添加したものが望ましい。このような被処理水11と透過水12との混合液を第1置換液28aに使用することによって、第2置換液28cによる逆浸透膜(図示省略)への正浸透作用を穏やかにすることができる。
以上のような淡水化システム1Cでは、前記第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、液体置換機構28を備えることにより、逆浸透装置22内でのクロラミンを含有する被処理水11の滞留時間が長くなることを防止する。
したがって、この淡水化システム1Cによれば、例えば停電時であっても逆浸透装置22の逆浸透膜(図示省略)の劣化をより確実に防止することができる。
以上、本発明の第1実施形態から第3実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の他の形態で実施することができる。
前記の第1実施形態から第3実施形態においては、前処理装置21は、限外膜ろ過装置等の被処理水11中の微粒子を除去するものを想定しているが、被処理水11の温度調節機構や、被処理水11のpH調整機構を併設することもできる。
また、前記第1実施形態におけるpH調整機構24、前記第2実施形態におけるラインミキサ27、及び前記液体置換機構28のそれぞれは、本発明の淡水化システムに適宜組み合わせて使用することができる。
また、前記第3実施形態における液体置換機構28において、第1置換液28a及び第2置換液28cは、それらの水頭により配管10b及び配管10cに供給されるように構成されているが、通常時(非停電時)には、ポンプ等で配管10b及び配管10cに供給されるように構成することもできる。
1A 淡水化システム
1B 淡水化システム
1C 淡水化システム
11 被処理水
12 透過水
13 濃縮水
21 前処理装置
22 逆浸透装置
23 クロラミン発生装置
23a 第1貯留槽
23b 第2貯留槽
23c 反応槽(生成部)
24 pH調整機構
24a 水素イオン濃度センサ
24b 試薬槽
24c 試薬槽
24d 攪拌翼
24e 制御部
26 クロラミン注入部(クロラミンの注入部)
27 ラインミキサ(生成部)
28 液体置換機構
28a 第1置換液
28b 第3貯留槽(貯留槽)
28c 第2置換液
28d 第4貯留槽(貯留槽)
31 第1ポンプ(ポンプ)
32 第2ポンプ
33 第3ポンプ
34 第4ポンプ
35 第5ポンプ
36 第6ポンプ
37 第7ポンプ

Claims (9)

  1. 逆浸透膜を有する逆浸透装置と、
    前記逆浸透装置に被処理水としての鹹水を供給する被処理水供給経路と、
    前記被処理水供給経路外でクロラミンを発生させ、このクロラミンを当該被処理水供給経路内に供給するクロラミン発生装置と、
    を備えることを特徴とする淡水化システム。
  2. 請求項1に記載の淡水化システムにおいて、
    前記クロラミン発生装置は、前記クロラミンを生成する生成部を有し、
    前記生成部内の圧力は、大気圧よりも高くなるように設定されていることを特徴とする淡水化システム。
  3. 請求項1に記載の淡水化システムにおいて、
    前記クロラミン発生装置は、前記クロラミンを生成する生成部を有し、
    前記生成部内の圧力は、前記クロラミンが供給される前記被処理水供給経路内の圧力よりも低くなるように設定されていることを特徴とする淡水化システム。
  4. 請求項1に記載の淡水化システムにおいて、
    前記クロラミン発生装置は、前記クロラミンを生成する生成部を有し、
    前記生成部内のpHを調整するpH調整機構をさらに備えることを特徴とする淡水化システム。
  5. 請求項1に記載の淡水化システムにおいて、
    前記クロラミン発生装置は、前記クロラミンを生成する生成部を有し、
    前記生成部は、クロラミン原料同士を反応させる反応槽で構成されていることを特徴とする淡水化システム。
  6. 請求項1に記載の淡水化システムにおいて、
    前記クロラミン発生装置は、前記クロラミンを生成する生成部を有し、
    前記生成部は、クロラミン原料同士を混合輸送するラインミキサで構成されていることを特徴とする淡水化システム。
  7. 請求項1に記載の淡水化システムにおいて、
    前記被処理水供給経路には、前記クロラミンを前記逆浸透装置に輸送するポンプを有し、前記ポンプと前記逆浸透装置との間の前記被処理水供給経路の延在途中に前記クロラミンの注入部を設けることを特徴とする淡水化システム。
  8. 請求項1に記載の淡水化システムにおいて、
    前記逆浸透装置は、圧力容器内に前記逆浸透膜を収容して構成され、
    前記圧力容器内のクロラミン含有の前記被処理水及びクロラミン含有の前記逆浸透膜の透過水を還元剤含有の液体に置換する液体置換機構をさらに備えることを特徴とする淡水化システム。
  9. 請求項1に記載の淡水化システムにおいて、
    前記逆浸透装置は、圧力容器内に前記逆浸透膜を収容して構成されるとともに、
    前記圧力容器内のクロラミン含有の前記被処理水及びクロラミン含有の前記逆浸透膜の透過水を還元剤含有の液体に置換する液体置換機構をさらに備え、
    前記液体置換機構は、前記還元剤含有の液体を貯留する貯留槽を有し、
    前記貯留槽内の前記還元剤含有の液体は、水頭により前記圧力容器内に供給されるように構成されていることを特徴とする淡水化システム。
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