JP2016083289A - ジグソーパズル用熱可塑性樹脂シート - Google Patents

ジグソーパズル用熱可塑性樹脂シート Download PDF

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Abstract

【解決課題】
設備コストや製造コストを抑え、長期の保管や使用においてもシートが剥離するおそれがなく、平滑な切断面が得られるジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートを提供する。
【解決手段】
熱可塑性樹脂を用いたジグソーパズルに使用するシートであって、上記熱可塑性樹脂の応力緩和率(X)が33%以上、かつ引張弾性率(E)が400MPa以上であることを特徴とするジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂を使用したジグソーパズルに関し、より詳しくは、複雑な製造工程を必要としない熱可塑性樹脂を使用したジグソーパズル用のシートに関する。
ジグソーパズルは、絵画、写真、図形、記号、文字およびキャラクター等の模様が描かれた平らな紙等の平板が複数のピースに分けられて形成されている。ジグソーパズルは、一旦バラバラに分離したピースを、嵌め合わせてその模様を復元することにより、楽しむ玩具である。各ピースは、四角形等の多角形の平板であり、その側面に略円形形状の係合雄部または係合雌部が形成されている。一のピースの係合雄部は、隣接する他のピースの係合雌部に嵌めることができる。また、一のピースの係合雌部は、隣接する他のピースの係合雄部が嵌められる。
隣接するピース同士は、係合雄部と係合雌部とがピッタリと嵌め合わさる形状に形成されている。そして、個々のピースの形状は、全てが微妙に異なって形成され、全く同じものがないように形成されている。このため、一つのピースは隣接するピース同士しか嵌め合わすことができないようになっている。これらの、ジグソーパズルは、主に紙、コルク、木等の比較的厚みのある平面部材に模様が描かれて形成されている。最近では、合成樹脂製のジグソーパズルが、生産されており、より鮮明であり、あたかもステンドグラスを彷彿するような模様が楽しめるものも増えてきている。
合成樹脂製のジグソーパズルは、合成樹脂製のシートをジグソーパズルに加工するために打ち抜き刃で打ち抜いた際、樹脂の特性から切断面が変形を生じやすく、従来のパズルとして使用されていた紙、コルク、木等と比較すると、パズルを嵌め合わせるときのフィット感や、嵌め合わせた後のパズル同士の保持性を得ることは難しいのが現状である。
この問題を解決するため、特開2012−249851号公報(特許文献1)には、複数の合成樹脂製のシートが積層された積層シートを打ち抜き刃で打ち抜いて複数の小片に分けて形成されるジグソーパズルとして、軟質な合成樹脂製の軟質シートと、この軟質シートに貼り合わせ、上記軟質シートに比べ硬質な合成樹脂製の硬質シートを使用した積層シートからなるジグソーパズルの技術が開示されている。
しかし、この軟質シートと硬質シートとを積層させたジグソーパズルは、製造工程が複雑なため、設備コストや製造コストがかかる問題があった。また、この積層シートは、長期の保管や使用により、軟質シートと硬質シートとの間が剥離するおそれがあった。
特開2012−249851
本発明は、このような問題に鑑み、設備コストや製造コストを抑え、長期の保管や使用においてもシートが剥離するおそれがなく、平滑な切断面が得られるジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートを提供することを目的とする。
即ち、本発明は、熱可塑性樹脂を用いたジグソーパズルに使用するシートであって、上記熱可塑性樹脂の応力緩和率(X)が33%以上、かつ引張弾性率(E)が400MPa以上であることを特徴とするジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートを、提供するものである。
本発明において、上記応力緩和率(X)と、上記引張弾性率(E)とが下記式(1)を満たすことことが好ましい。
E/(X)<0.65・・・式(1)
本発明において、上記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。
本発明において、上記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂(A)とスチレン系熱可塑性エラストマー(B)とを含有することが好ましい。
本発明において、上記ポリプロピレン系樹脂(A)と上記スチレン系熱可塑性エラストマー(B)との質量比が90:10〜50:50であることが好ましい。
本発明において、上記ポリプロピレン系樹脂(A)は、プロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4以上のα−オレフィンとのランダム共重合体または、ブロック共重合体であることが好ましい。
また、本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートの厚みは、0.5〜1.5mmであることが好ましい。
本発明は、製造工程を複雑なものとすることなく、生産性に優れ、かつ長期の保管や使用を可能とし、平滑な切断面が得られるジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートを提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。但し、本発明の範囲は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、数値AおよびBについて「A〜B」という表記は「A以上B以下」を意味するものとする。かかる表記において数値Bのみに単位を付した場合には、当該単位が数値Aにも適用されるものとする。
本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂の応力緩和率(X)が33%以上であることが重要であり、35%以上であることが好ましく、40%以上であることが更に好ましい。応力緩和率を33%以上とすることにより、熱可塑性樹脂シートを打ち抜き機で打ち抜いて複数のパズル小片に分けて形成する際、樹脂シートを打ち抜く際に生じる変形を抑制することができる。また、応力緩和率の上限は特に規定することなく100%に近いほど好ましい。
なお、本発明の応力緩和率とは、JIS K7127に準拠し、フィルムから採取した試験片(JIS K6251 1号ダンベル)に対し、23℃、60%R.H.の雰囲気下で、チャック間距離40mm、引張速度50mm/分で引張試験を実施し、伸びが10%に達した時の応力(S1)を測定し、次いで、伸び10%を保持したまま10分後の応力(S2)を測定する。得られた測定結果を使用し、式(S1−S2)/S1×100によって得られる数値のことをいう。
また、本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂の引張弾性率(E)が400MPa以上であることが重要であり、450MPa以上であることが好ましく、500MPa以上であることがより好ましい。引張弾性率を400MPa以上とすることにより、熱可塑性樹脂シートを打ち抜き機で打ち抜いて複数のパズル小片に分けて形成する際、打ち抜きによる熱可塑性樹脂シートの変形量をより小さくすることができる。また、引張弾性率の上限は特に規定することはないが、ジグソーパズルを組み立てる際の感触を優れたものとする観点及び組立てした後の柔軟性の観点から2500MPa以下であることが好ましい。
なお、本発明の引張弾性率は、JIS K7127に準拠し、フィルムから採取した試験片(JIS K6251 1号ダンベル)に対し、23℃、60%R.H.の雰囲気下で、チャック間距離40mm、引張速度50mm/分で引張試験を実施し、得られたS−S曲線の初期の立ち上がり部分に接線を引き、その接線において100%伸びに対応する引張応力をいう。
本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートは、応力緩和率(X)と引張弾性率(E)が下記式(1)を満たすことが好ましく、より好ましくはE/(X)の値が0.60よりも小さいことである。下記式(1)を満たすことによって、熱可塑性樹脂シートを打ち抜き機で打ち抜いて複数のパズル小片に分けて形成する際、熱可塑性樹脂シートが打ち抜き機により厚み方向に圧縮されて変形した場合にも、打ち抜いた後には、圧縮されて厚み方向に変形した熱可塑性樹脂シートの厚みの復元性がより好ましくなる。また、ジグソーパズルのピースを嵌め合わせるフィット感と、嵌め合わせた後のピースどうしの保持力がより好ましいものとなる。
E/(X)<0.65・・・式(1)
本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートに使用する熱可塑性樹脂は、公知の熱可塑性樹脂を使用することができる。たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等を使用することができる。中でも、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂を好ましく使用することができ、とりわけ、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。
本発明に使用できるポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂またはこれらの混合物等があげられる。
<ポリプロピレン系樹脂(A)>
本発明に使用できるポリプロピレン系樹脂は、プロピレンと、エチレンおよび/または他のα−オレフィンとの共重合体を使用することが好ましい。このような共重合体としてはプロピレンと、エチレンおよび/または他のα−オレフィンとのランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)、またはブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)、ゴム成分を含むブロック共重合体あるいはグラフト共重合体等が挙げられる。上記プロピレンと共重合可能な他のα−オレフィンとしては、炭素原子数が4〜12のものが好ましく、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン等が挙げられ、その1種または2種以上の混合物が用いられる。通常、エチレンおよび/またはα−オレフィンの混合割合はプロピレンに対して1〜10重量%程度である。
なかでも、ランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)または、ブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)を好ましく使用することができる。
このようなポリプロピレン系樹脂としては、たとえば、日本ポリプロ社製のノバテックPP、プライムポリマー社製のプライムポリプロ等があげられる。
<ポリエチレン系樹脂>
ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体および/またはエチレンを主成分とする、エチレンとこれと共重合可能な他の単量体との共重合体(低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、メタロセン系触媒を用いて重合して得られたポリエチレン等)、あるいは上記単独重合体および/または共重合体と他の重合体との混合物(ポリマーブレンド)等が例示できる。この単独重合体および/または共重合体と混合してポリマーブレンドを与えることのできる重合体としては、例えばイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−イソプレンゴム等のジエン系ゴム、エチレン−プロピレン非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合体ゴム等のポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、およびスチレン−ブタジエン系やスチレン−イソプレン系等のスチレン系熱可塑性エラストマーがあげられる。なかでも、スチレン系熱可塑性エラストマーを好ましく使用することができる。
<スチレン系熱可塑性エラストマー(B)>
本発明に使用できるスチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン・ブタジエン−スチレン共重合体(SIBS)、スチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、および部分水添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBBS)からなる群から選ばれる一種のスチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
このようなスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、三菱化学社製のラバロン、旭化成ケミカルズ社製のタフテック、クラレ社製のハイブラー、セプトン等があげられる。
本発明に使用できるポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂(A)とスチレン系熱可塑性エラストマー(B)とを含有することが好ましく、上記ポリプロピレン系樹脂(A)と上記スチレン系熱可塑性エラストマー(B)との質量比が90:10〜50:50であることがより好ましく、90:10〜60:40であることが更に好ましい。ポリプロピレン系樹脂(A)とスチレン系熱可塑性エラストマー(B)との質量比を上記とすることで、応力緩和性により優れたものとすることができる。
本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートに使用する熱可塑性樹脂は、上述するポリオレフィン系樹脂を使用した場合にも、その他の公知の熱可塑性樹脂を含有してもよい。たとえば、石油系樹脂等を使用して用途に応じた物性を付与させることもできる。
また、本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートは、必要に応じて、酸化防止剤、着色剤、充填材、スリップ剤(滑剤)、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、光安定剤等をその目的・性能を損なわない範囲内で添加することができる。
本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートは、全光線透過率が70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましい。全光線透過率を70%以上とすることで、ジグソーパズルの背面側から光を照射することにより、適度な光を透過することができ、ステンドグラスのような外観とすることができる。また、全光線透過率の上限は特に限定することは無いが、パズルを観賞する際に、観賞する場所の環境、例えば、観賞場所の明るさや暗さによって、98%以下とする方が好ましい場合もある。
なお、全光線透過率の測定はJIS Z8722に準拠し、UV分光光度計にて波長555nmにおける透過率を測定した。
また、本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートは、ヘイズが10〜90%であることが好ましく、12〜87%以下であることがより好ましく、15〜85%であることが更に好ましい。ヘイズを10〜90%とすることで、ジグソーパズルの背面側からの光が適度に拡散され、ステンドグラスのような外観としてより優れたものとしすることができる。
なお、ヘイズの測定は、JIS K7105に準じて行った。
本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートは、単層のシートとすることで本発明の効果を付与することができるが、多層シートとすることもできる。たとえば、本発明のフィルムの構成からなる層をA層とし、それ以外の性能を付与する構成(たとえば印刷性能や耐候性を付与するなど)からなる層をB層とすると、ジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートをA/B層、A/B/A層となるような多層シートとすることもできる。
多層とする場合は、各層に要求される性能を付与させるため、上述する各添加剤等を適宜、含有させることができる。
本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートを成形する方法としては、例えば、Tダイ成形法等の押出し成形法、インフレーション成形法およびカレンダー成形法等、一般に知られた公知のフィルム成形法が挙げられる。
また、多層シートとする際は、各層を積層する方法として、多層Tダイ押出法によって成形と同時に多層フィルムを作製する方法や、予め成形した個々のフィルム(層)をラミネーターで貼り合わせる方法や、フィルム成形と同時に圧着ラミネートする方法を用いることができるが、本発明のより好ましい方法としては、多層Tダイ押出し法による成形方法の方が好ましい。
本発明のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートの厚みは、0.5〜1.5mmであることが好ましく、0.5〜1.4mmであることがより好ましく、0.5〜1.3mmであることが更に好ましい。厚みを上記とすることでジグソーパズルの各ピースの嵌め合わせが適度となり、また嵌め合わせた後の各ピース間の保持性能が適度となり、ジグソーパズル用として適したものとなる。
また、ジグソーパズルに印刷を施す際、上記の厚みとすることで上記ジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートをそのままロール状に巻き取ることができ、かつオフセット印刷を行うことができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜3、比較例1、2>
[ジグソーパズル用熱可塑性樹脂シートの作製]
表1に示す配合の比率(単位は質量部とする。)でドライブレンドし、得られた樹脂混合物を東芝機械(株)製単軸押出機(50mmφ、L/D=32)に供給し、シリンダー温度を200℃に設定し、フィードブロック温度を200℃に設定し、Tダイ成形方法を使用し、Tダイ幅を550mm、設定温度を200℃とし、押出した。押出された溶融樹脂は冷却ロールを供えた巻取り機にて冷却固化し、厚み0.9mmのシートを作製した。
[評価方法]
(応力緩和率)
JIS K7127に準拠し、得られたシートから採取した試験片(JIS K6251 1号ダンベル)に対し、23℃、60%R.H.の雰囲気下で、チャック間距離40mm、引張速度50mm/分で引張試験を実施し、伸びが10%に達した時の応力(S1)を測定し、次いで、伸び10%を保持したまま10分後の応力(S2)を測定した。得られた測定結果を式(S1−S2)/S1×100に代入し、応力緩和率(%)を算出した。結果を表1に示す。
(引張弾性率)
応力緩和率を算出するための応力測定と同様の条件で引張試験を実施し、得られたS−S曲線の初期の立ち上がり部分に接線を引き、その接線において100%伸びに対応する引張応力を引張弾性率とした。結果を表1に示す。
(裁断性評価)
得られたシートを使用し、打ち抜き機(ダンベル社製、スーパーダンベルSDK−600)を使用し、切断した時の切断面を観察した。得られた結果を表1に示す。なお、評価は以下の基準で実施した。
○:平滑
△:ほぼ平滑
×:平滑でない
(全光線透過率)
得られたシートの555nmにおける全光線透過率を分光光度計(島津製作所製、UV−2450型:積分球ユニット装着)により測定した。得られた結果を表1に示す。
(透明性)
東京電色社製ヘイズメーター(品名:TC−IIIDP)を使用し、JIS K7105に準じて、得られたシートから試験片を採取し、ヘイズを測定した。得られた結果を表1に示す。
[使用した材料]
使用した原料は以下の通りである。
ポリプロピレン系樹脂(A−1):プライムポリプロF327(プライムポリマー社製:ランダムポリプロピレン)
ポリプロピレン系樹脂(A−2):ノーブレンFLX80E4(住友化学社製:ホモポリプロピレン)
スチレン系熱可塑性エラストマー(B):タフテックH1221(旭化成ケミカルズ社製:SEBS)
石油系樹脂(C):アルコンP−125(荒川化学社製)
Figure 2016083289
[評価結果]
表1より、本発明の規定を満たす実施例1〜3に係るシートは、打ち抜き刃により切断した際の断面形状が優れていた。従って、これらのシートは、ジグソーパズル用として、各ピースの嵌め合わせが適度となり、また嵌め合わせた後の各ピース間の保持性能が適度であるといえる。一方、応力緩和率が本発明の範囲外であり、式(1)を満たさない比較例1及び2に係るシートは、平滑な切断面が得られず、裁断性に劣っていた。このような比較例に係るシートは、パズルを嵌め合わせるときのフィット感や、嵌め合わせた後のパズル同士の保持性能に劣るものであるといえる。

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂を用いたジグソーパズルに使用するシートであって、前記熱可塑性樹脂の応力緩和率(X)が33%以上、かつ引張弾性率(E)が400MPa以上であることを特徴とするジグソーパズル用熱可塑性樹脂シート。
  2. 前記応力緩和率(X)と、前記引張弾性率(E)が下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シート。
    E/(X)<0.65・・・式(1)
  3. 前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シート。
  4. 前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂(A)とスチレン系熱可塑性エラストマー(B)とを含有することを特徴とする請求項3に記載のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シート。
  5. 前記ポリプロピレン系樹脂(A)と前記スチレン系熱可塑性エラストマー(B)との質量比が90:10〜50:50であることを特徴とする請求項4に記載のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シート。
  6. 前記ポリプロピレン系樹脂(A)は、プロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4以上のα−オレフィンとのランダム共重合体または、ブロック共重合体であることを特徴とする請求項4または5に記載のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シート。
  7. 厚みが0.5〜1.5mmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のジグソーパズル用熱可塑性樹脂シート。
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