JP2016080686A - 検査装置及び検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被検体の不良の有無をインラインで判定し、かつ、不良ありと判定された被検体の情報を取得することを目的とする。
【解決手段】 複数の被検体を検査する検査装置100であって、複数の被検体108それぞれを透過した又は複数の被検体それぞれで反射したテラヘルツ波を測定する第1の測定部101と、第1の測定部の測定結果を用いて、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部101と、判定部の判定結果に基づいて、複数の被検体を前記所定の条件を満たす被検体と前記所定の条件を満たさない被検体とに分別する分別部104と、分別部で分別された前記所定の条件を満たさない被検体を透過した又は前記所定の条件を満たさない被検体で反射したテラヘルツ波パルスの時間波形を測定する第2の測定部102と、を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数の被検体を検査する検査装置100であって、複数の被検体108それぞれを透過した又は複数の被検体それぞれで反射したテラヘルツ波を測定する第1の測定部101と、第1の測定部の測定結果を用いて、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部101と、判定部の判定結果に基づいて、複数の被検体を前記所定の条件を満たす被検体と前記所定の条件を満たさない被検体とに分別する分別部104と、分別部で分別された前記所定の条件を満たさない被検体を透過した又は前記所定の条件を満たさない被検体で反射したテラヘルツ波パルスの時間波形を測定する第2の測定部102と、を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、テラヘルツ波を用いた検査装置及び検査方法に関する。
近年、ミリ波帯からテラヘルツ帯にかけた30GHz以上30THz以下の周波数帯の成分を含む電磁波(以下、単に「テラヘルツ波」と呼ぶ)を用いた非破壊なセンシング技術が開発されている。このテラヘルツ波を用いたセンシング技術を、生産工程において非破壊で品質チェックを行う検査手段として応用することが検討されている。すなわち、粉粒体中の異物、混合粉粒体の混合比や混合性、打錠や溶融等により錠剤又は板状等の固体の欠けや密度の検査への応用が検討されている。
特許文献1には、発振周波数が異なる複数の共鳴トンネルダイオードをテラヘルツ波発振器として用いた検査装置が開示されている。具体的には、複数のテラヘルツ波発振器を用いて、被検体に複数の異なる周波数のテラヘルツ波を照射し、被検体を透過ないし被検体で反射したテラヘルツ波を検出する。特許文献1の検査装置は、被検体中に任意の物質が含まれているか否かを検査する装置で、1つまたは複数の周波数において検出したい物質の吸収スペクトルの特徴的なピークの位置等の吸収スペクトルのパターンを記憶しておく。そして、記憶しておいた吸収スペクトルのパターンとテラヘルツ波を検出した検出結果とを比較して、物質の有無を検査する。
また、特許文献2には、テラヘルツ波時間領域分光(THz Time−domainSpectroscopy:THz−TDS)法を用いて、被検体を透過したテラヘルツ波のパルス波の時間波形を取得するTHz−TDS装置が開示されている。特許文献2では、取得した時間波形をフーリエ変換して得られるスペクトルの解析によって被検体の光学特性等の情報を取得する。そして、取得した被検体の情報と予め取得しておいた複数の物質毎にデータベース化した情報とを比較し、被検体の情報を測定ポイント毎に識別する。被検体を動かして被検体上の測定ポイントを移動させることにより、光学特性等に基づく被検体の画像を取得できる。
特許文献1のように、ショットキーバリアダイオード等の半導体素子を用いたテラヘルツ波発振器を用いた検査装置は、装置サイズが小型で、また測定時間が短いため、生産ライン上(以降、インラインと呼ぶ)で全数検査を行う場合に適している。しかしながら、一般的に、取得できる情報は、検査物体を透過又は反射したテラヘルツ波の強度であり、光学特性としても発振周波数における反射率や透過率等に限られる。よって、被検体の不良の有無又は異常の有無の判定は可能であるが、得られる被検体の情報はTHz−TDS装置と比較して少ない場合がある。
一方、例えば生産ライン外(以後、アウトラインと呼ぶ)で不良の要因を特定する等の目的で、抜き取り検査を行って被検体の情報を取得したい場合には、特許文献2のようなTHz−TDS装置を用いるのがよい。すなわち、取得される時間波形、振幅スペクトル及び位相スペクトル等のから、検査物の厚みや内部構造、複素屈折率や複素誘電率等の物理量を取得できる。しかしながら、半導体装置を用いた検査装置と比較して、装置が大型となり、測定時間も前者より長い。
本発明はかかる課題に鑑みてなされたもので、その目的は、被検体が条件を満たすか否かをインラインで判定し、かつ、条件を満たさない被検体の情報を取得できる検査装置を提供することである。
本発明の一側面としての検査装置は、複数の被検体を検査する検査装置であって、前記複数の被検体それぞれを透過した又は前記複数の被検体それぞれで反射したテラヘルツ波を測定する第1の測定部と、前記第1の測定部の測定結果を用いて、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて、前記複数の被検体を前記所定の条件を満たす被検体と前記所定の条件を満たさない被検体とに分別する分別部と、前記分別部で分別された前記所定の条件を満たさない前記被検体を透過した又は前記所定の条件を満たさない前記被検体で反射したテラヘルツ波パルスの時間波形を測定する第2の測定部と、を有することを特徴とする。
本発明の一側面としての検査装置によれば被検体が条件を満たすか否かをインラインで判定し、かつ、条件を満たさない被検体の情報を取得できる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の検査装置100(以下、「装置100」と呼ぶ)について説明する。まず、装置100の構成について述べ、後に検査方法について述べる。図1に装置100の構成を示した。図1(a)は装置100の構成を説明する側面図、図1(b)は装置100の構成を説明する上面図である。本実施形態では、搬送手段21上に配置されている被検体108について、テラヘルツ波を用いて所定の条件を満たすか否かの判定を行い、条件を満たさないと判定された被検体108の情報を取得する。
第1の実施形態の検査装置100(以下、「装置100」と呼ぶ)について説明する。まず、装置100の構成について述べ、後に検査方法について述べる。図1に装置100の構成を示した。図1(a)は装置100の構成を説明する側面図、図1(b)は装置100の構成を説明する上面図である。本実施形態では、搬送手段21上に配置されている被検体108について、テラヘルツ波を用いて所定の条件を満たすか否かの判定を行い、条件を満たさないと判定された被検体108の情報を取得する。
搬送手段21は、搬送手段21上に配置されている粉粒体108を搬送方向10に移動する。具体的には、搬送手段21は、車輪等の位置変更部20によって移動するベルトコンベア等である。
被検体108の情報は、条件を満たすか否かの再確認、又は、条件を満たさなかった要因の特定に用いる。装置100は、被検体108として、錠剤又はプラスチック材又はトナー又はナノコンポジット材料等の検査を行うことができる。本実施形態では、被検体108として粉粒体を用いる。
本実施形態では、粉粒体108が不良品の可能性がない良品である場合を所定の条件を満たす場合、粉粒体108が不良品の可能性がある場合を所定の条件を満たさない場合とする。粉粒体108が不良品となる要因には、異物の混入、欠け、被検体の原料の混合比のずれ、原料の混合性が十分でない、等が挙げられる。本実施形態の説明では、例として、粉粒体108に異物107が含まれている場合を想定する。
装置100は、第1の測定部101と、第2の測定部102と、を有する。また、装置100は、判定部103、分別部104、情報取得部105(以下、「取得部105」と呼ぶ)、記憶部106、第1の制御部112を有する。第1の測定部101が被検体108の任意の領域の測定を行う測定時間は、第2の測定部102の測定時間より短い。また、第1の測定部101が使用するテラヘルツ波の周波数範囲は、第2の測定部102が使用するテラヘルツ波パルスの周波数範囲より狭い。
第1の測定部101は、テラヘルツ波を用いて粉粒体108が所定の条件を満たすか否かを判定するための測定を行う部分で、粉粒体108を透過してテラヘルツ波を測定する。第1の測定部101は、テラヘルツ波発生部110(以下、「発生部110」と呼ぶ)、発生したテラヘルツ波を整形するレンズ113、テラヘルツ波検出部111(以下、「検出部111」と呼ぶ)、を有する。
発生部110は、テラヘルツ波を発生する部分である。発生部110は、インラインで粉粒体108の全数検査を行うために、複数のテラヘルツ波発生素子130(以下、「発生素子130」と呼ぶ)が線状に配置されている。複数の発生素子130で発生したテラヘルツ波は、例えばシリンドリカルレンズのようなレンズ113で線状の平行光に整形され、粉粒体108に照射される。複数の発生素子130は、同一周波数のテラヘルツ波を発生する。また、分解能を向上する為に粉粒体108中で焦点を結ぶように集光する構成でもよい。
発生素子130は、小型かつ高速に動作し、高強度のテラヘルツ波を発生できることが望ましい。具体的には、共鳴トンネルダイオード等が挙げられる。また、発生部110は、これに限られるものではなく、小型の半導体レーザを励起光とし、LiNbO3等の非線形光学結晶中での差周波もしくは和周波のテラヘルツ波発生を利用したテラヘルツ波発生素子を用いることができる。この場合、電気光学的チェレンコフ放射を利用する方式でもよい。なお、発生部110は、上述の構成に限られるものではなく、単一の発生素子130で発生したテラヘルツ波を複数のレンズ113を用いて線状の光線として粉粒体108に照射する構成でもよい。
検出部111は、テラヘルツ波を検出する。検出部111は、複数のテラヘルツ波検出素子131(以下、「検出素子131」と呼ぶ)がアレイ状に集積されている。具体的には、検出部111は、複数の検出素子131が平面状に規則正しく配置されている。検出部111は、インラインで粉粒体108の全数検査を行うために、小型かつ高速に動作し、高感度にテラヘルツ波を検出できることが望ましい。よって、例えば検出素子131はショットキーバリアダイオードがよい。また、測定速度に高速性が求められていない場合は、マイクロボロメータ等の熱検出器、又は、FET(電界効果トランジスタ)、又は、HEMT(高電子移動度トランジスタ)等でもよい。
発生部110から発生したテラヘルツ波を効率よく検出できるように、検出部111がテラヘルツ波を検出できる領域(検出領域)140は、粉粒体108上におけるテラヘルツ波の照射領域よりも広いことが望ましい。検出素子131としてショットキーバリアダイオードを用いた場合、検出素子131は、テラヘルツ波の電界振幅に比例した電気信号を測定し、検出結果として、テラヘルツ波の強度が検出する。
以後、発生素子130を共鳴トンネルダイオード、検出素子131をショットキーバリアダイオードとして説明する。発生素子130としての共鳴トンネルダイオードから発生するテラヘルツ波は、一般的に周波数帯域が狭い連続波である。よって、検出素子131としてのショットキーバリアダイオードは、発生素子130が発生するテラヘルツ波の周波数領域において最も感度が高くなるものを選定し、組み合わせることが望ましい。また発生素子130それぞれは、粉粒体108の不良品の可能性の有無を正確に判定するために、発生効率にバラツキが無いように調整もしくは制御することが望ましい。検出素子131それぞれについても同様に、検出効率のバラツキが無いように調整もしくは制御することが望ましい。
第1の制御部112は、発生部110の駆動を制御したり、発生部110、検出部111にかける電圧を調整したりする。また、第1の制御部112は、複数の検出素子131それぞれが検出した検出結果を信号として読み取り、検出素子131の位置情報と関連付けた、粉粒体108を透過したテラヘルツ波の強度分布を取得する。これにより、検出領域140を通過した粉粒体108について、時間的に連続な強度分布が取得できる。取得した強度分布は、判定部103に転送される。
本実施形態では、粉粒体108を透過したテラヘルツ波を検出する構成となっている。この場合、搬送手段21は、テラヘルツ波をよく透過する樹脂等を材料として用い、その表面形状はテラヘルツ波の散乱が起きない程度に平坦であることが望ましい。また、搬送手段21の粉粒体108が配置されている面に、テラヘルツ波が反射しにくくなるよう不図示の反射防止膜を配置してもよい。
粉粒体108で反射したテラヘルツ波を検出する構成にすることもできる。この場合は、粉粒体108に対して入射角を付けてテラヘルツ波を入射する。また、粉粒体108で反射したテラヘルツ波を効率的に検出できるように、発生部110及び検出部111を配置する(不図示)。この場合、搬送手段21の粉粒体108が配置されている面に、テラヘルツ波をよく反射する金属薄膜等を配置することが望ましい。また、搬送手段21を、テラヘルツ波をよく反射する材料を用いて構成してもよい。粉粒体108を透過したテラヘルツ波の強度分布は、粉粒体108の透過率を反映した情報であり、粉粒体108を反射したテラヘルツ波の強度分布は、粉粒体108の反射率を反映した情報である。
判定部103は、第1の測定部101の測定結果が所定の条件を満たすか否かを判定する。ここでは、第1の測定部101の測定結果と基準値とを用いて、複数の粉粒体108それぞれが不良品の可能性があるか否かを判定する。具体的には、第1の測定部101の測定結果としてのテラヘルツ波の強度、又は、強度から取得できる透過率又は反射率と、記憶部106に格納されている基準値とを比較し、比較の結果に基づいて不良品の可能性があるか否かを判定する。
本実施形態では、判定部103は、第1の制御部112から転送される検出素子131それぞれが検出したテラヘルツ波の強度と、検出素子131毎に設定されている強度の基準値とを比較する。取得した強度が基準値の範囲内であれば、判定部103は、被検体108は不良品の可能性なしと判定する。基準値の範囲内でない場合は、判定部103は、被検体108を、不良品の可能性あり、すなわち、所定の条件を満たさない被検体であると判定する。
基準値は、異物107がない状態、すなわち良品における標準的な強度分布であり、記憶部106に記憶されている。不良品の可能性がない被検体108を不良品の可能性ありと判定する誤動作を回避するために、基準値にはある程度の幅を持たせて設定することが望ましい。例えば、異物107が無い良品の粉粒体108を一定時間、第1の測定部101で測定して取得した強度分布の時間平均値を、基準値の中心値に設定する。強度分布のバラツキを標準偏差σで表現する場合、例えば、1%程度の誤差を許容するのであれば中心値から±3σ程度の幅を持たせるのがよい。もちろん、基準値の幅は、これ以外でもよく、それぞれの被検体に応じて設定することが望ましい。
粉粒体108のうち異物107を含む部分が検出領域140を通過した際に取得した検出部111の検出結果を用いて取得した強度分布は、異物107によるテラヘルツ波の散乱、吸収、屈折、反射、透過等が発生している。そのため、異物107がない部分の強度分布と比べてテラヘルツ波の強度分布が変調される。よって、第1の測定部101が強度の基準値の範囲内か否かを判定すれば、不良品の可能性の有無を検査できる。判定部103は、強度分布が基準値の範囲外となった場合には、分別部104の第2の制御部1042に異物107周辺の粉粒体108を分別する命令を下す。以上が、第1の測定部101の測定結果から被検体108が所定の条件を満たすか否かをインラインで検査する構成である。
分別部104は、判定部103の判定結果に基づいて、不良品の可能性がない、すなわち所定の条件を満たす粉粒体108と、不良品の可能性がある、すなわち所定の条件を満たさない粉粒体108とを分別する。ここでは、分別部104は、異物107を含まない良品の粉粒体108と異物107を含む不良品の粉粒体108とを分別する。良品の粉粒体108は、分別部104によって第2の搬送手段150に送られ、搬送方向12に搬送される。不良品の可能性がある粉粒体108は、分別部104により第3の搬送手段151に送られ搬送方向12に搬送される。分別部104は、異物107を含んだ粉粒体108を確実に搬送方向11に分別するために、分別を行う分別器1041と、それを制御する第2の制御部1042とを有する。
第2の制御部1042は、判定部103より異物107を含む可能性のある粉粒体108が検出された信号を受信した後、異物107を含む可能性のある粉粒体108が分別器1041に到達するまでの時間を計算する。異物107を含む可能性のある粉粒体108が分別器1041に到達するまでの時間は、予め設定されている搬送手段21の搬送速度と検出領域140から分別器1041までの距離とを用いて算出できる。また、第2の制御部1042は、検出領域140の面積と搬送手段21の搬送速度とから、分別器1041が粉粒体108を第3の搬送手段151に分別する時間の長さを計算する。これにより、分別器1041が粉粒体108を第3の搬送手段151に送るタイミング及び分別時間の長さを取得し、それらに基づいて分別器1041を動作させる役割を担う。なお、これらは毎回計算により求める必要はなく、予め取得しておいた数値を用いてもよい。
分別器1041は、図1(b)に示した通り、粉粒体108の搬送方向を変更するゲートである。分別器1041は、ゲートの開閉によって粉粒体108の搬送方向を変更する以外に、例えば、粉粒体108のうち所定の条件を満たさないと判定された部分のみを押し出して、第3の搬送手段151に配置する形態でもよい。また、搬送手段21の異物107を含んだ粉粒体108がある領域のみが、搬送方向を搬送方向11に変更するような形態でもよく、不良の有無に応じて被検体108を分別できる構成であればよい。また、分別器1041は1つに限らず、搬送方向11に沿って並列に複数備えられていてもよい。
判定部103で不良品の可能性ありと判定された粉粒体108は、分別部104で分別された後、第3の搬送手段151によって第2の測定部102に導かれる。搬送方向11に分別された異物107を含む粉粒体108は、チェッカー127により測定領域1021内に収まるように調整されながら押し出される。このような形態にすることにより、チェッカー127によって押し出された粉粒体108は、測定領域1021において、テラヘルツ波の時間波形を順次測定される。
また、粉粒体108中の異物107の位置を変化させない場合や、異物107が大型である場合にはチェッカー127を使用せずに測定することも可能である。この場合は、粉粒体108が測定領域1021を通過した際に搬送方向11と直交する方向にテラヘルツ波を走査してラインスキャンを行えばよい。これにより、粉粒体108を2次元スキャンした画像を得ることができる。
第2の測定部102は、光源120、ビームスプリッタ121、パルス波照射部140(以下、「照射部140」と呼ぶ)、及びパルス波検出部125(以下、「検出部125」と呼ぶ)を有する。さらに第2の測定部102は、調整部122、第3の制御部123、波形取得部128、及び、測定窓126を有する。第2の測定部102中の測定窓126により粉粒体108及び異物107が挟まれている状態で、窓126を介して粉粒体108にテルヘルツ波を照射することが望ましい。このような構成にすることにより、粉粒体108は均された状態となり、粉粒体108表面におけるテラヘルツ波の乱反射や散乱を防止できる。測定窓126は、テラヘルツ波に対して透過性の高い材料がよく、例えば、z面でカットされた水晶、又は、合成石英、サファイア、ダイヤモンド、高抵抗シリコン、樹脂材料等を用いる。
光源120は、超短パルスレーザを出力する部分である。なお、光源120から出力される超短パルスレーザは、フェムト秒レーザである。ここで、本明細書の「超短パルスレーザ」は、パルス幅が数100fs以下のパルス光で、特に、パルス幅が1fs以上100fs以下の超短パルスレーザをフェムト秒レーザと呼ぶ。
照射部140は、テラヘルツ波パルスを被検体108に照射する部分である。照射部140は、テラヘルツ波パルスを発生するパルス発生部124(以下、「発生部124」と呼ぶ)と、発生部124で発生したテラヘルツ波パルスを被検体に導く光学系141と、を有する。以降、テラヘルツ波パルスのことを、「パルス波」と呼ぶ。光源120から出射される超短パルスレーザがビームスプリッタ121で2つに分けられ、その一方が発生部124に照射されると、パルス波が発生する。
発生部124において、パルス波を発生させる方法には、瞬時電流を利用する方法やキャリヤのバンド間遷移を利用する方法等がある。瞬時電流を利用する方法としては、半導体や有機結晶、非線形光学結晶にレーザ光を照射してパルス波を発生させる手法等が挙げられる。また、半導体薄膜上に金属電極でアンテナパターンを形成した光伝導素子に電界を印加して、印加部にレーザ光を照射する手法等も適用できる。バンド間遷移を利用する手法としては、半導体量子井戸構造を用いる手法等がある。
発生部124で発生したパルス波は、半球レンズ及び放物面ミラーを含む光学系141を経由してテラヘルツ波のビーム形状が整形され、異物107を含む粉粒体108に照射される。このとき、パルス波は、測定窓126を介して照射されることが望ましい。また分解能を上げる為に、粉粒体108でパルス波のビームが焦点を結ぶような形態にしてもよい。なお、パルス波を整形して粉粒体108に導く光学系141は、半球レンズ、超半球レンズ、放物面ミラー及び平面ミラー等を適宜組み合わせて構成すればよい。
測定窓126を介して粉粒体108に照射されたパルス波は、異物107を含む粉粒体108を透過して検出部125で検出される。検出部125の検出方法としては、光伝導素子を用いてパルス波の振幅に応じた電流を検出する手法や、直交偏光子と電気光学結晶を用いて電気光学効果を用いて電場を検出する手法等が挙げられる。また、直交偏光子と磁気光学結晶を用いて磁場を検出する手法も適用できる。検出部125に入射するパルス波は、検出部125に焦点を結ぶことで単位面積あたりの強度を増やし、検出感度を高めることができる。なお、本実施形態では、粉粒体108を透過したパルス波を検出部125で検出する構成としているが、粉粒体108で反射したパルス波を検出する構成でもよい。
調整部122は、パルス波が検出部125で検出されるタイミングを調整する。本実施形態の調整部122は、検出部125に入力される超短パルスレーザと、発生部124に入力される超短パルスレーザと、の相対的な光路長を変化させる構成である。光路長を調整する方法としては、折り返し光学系と可動部とを用いて物理的に光路長を変える方法がある。また、伝播経路中の屈折率等を変化させることで光路長を変化させる方法等も適用できる。第3の制御部123は、調整部122を含む第2の測定部102の各構成の動作を制御する。
本実施形態では、調整部122として折り返し光学系と可動部とを有する遅延ステージを用いて、光源120からの超短パルスレーザが検出部125に到達するまでの光路長を調整する。光源120と検出部125との間に調整部122を設け、光源120と検出部125との間を伝搬する超短パルスレーザの光路長を調整する。この方法に限らず、発生部124に入力される超短パルスレーザの経路上に調整部122としての遅延ステージを設け、発生部124に入力される超短パルスレーザの光路長を変化させてもよい。
一般的に、パルス波の時間波形の測定に要する時間は、第1の測定部101でテラヘルツ波の強度分布を測定する時間に対して長い。よって、粉粒体108を搬送方向11に搬送する速度は、粉粒体108を搬送方向10、12へ搬送する速度に対して遅くすることが望ましい。もしくは、測定領域1021に粉粒体108が配置されたら、第2の搬送手段150は搬送を一時的に停止する構成でもよい。
波形取得部128は、検出部125の検出結果を用いてパルス波の時間波形を取得する。具体的には、波形取得部128は、調整部122による光路長の調整量と検出部125の出力(検出結果)とから時間波形を取得する。
上記のように第2の測定部102は、測定領域1021に押し出された異物107を含む粉粒体108を透過したパルス波の時間波形を取得する。取得した時間波形は、第3の搬送手段151における粉粒体108の位置情報とともに情報取得部105に送られる。
情報取得部105は、第2の測定部102で取得した時間波形から、異物107を含む粉粒体108の情報を取得する。ここで、粉粒体108の情報とは、異物107の3次元形状、異物107又は粉粒体108の内部界面等の構造の情報、及び、粉粒体108の光学特性等を含む。光学特性は、具体的には、テラヘルツ波領域における反射率スペクトル、透過率スペクトル、屈折率スペクトル、誘電率スペクトル、複素反射率スペクトル、複素屈折率スペクトル、複素誘電率スペクトル、複素導電率スペクトル等を含む。また、上述の各種スペクトルの任意の周波数における値等も含む。
情報取得部105は、取得した光学特性のスペクトル(測定スペクトル)と基準スペクトルとを比較する。測定スペクトルと基準スペクトルとが一致条件を満たさない場合は、不良品となる異常の要因を特定する。異常の要因を特定する方法としては、記憶部106に記憶されているデータベースから、良品でない被検体108の測定によって取得した複数のスペクトルと、測定スペクトルとをマッチングすることによって行う。すなわち、データベースから、測定スペクトルと一致条件を満たすスペクトルがあるか否かを確認する。測定スペクトルと一致条件を満たすスペクトルがデータベースに存在しない場合には、データベースの拡充のために、この測定スペクトルをデータベースに記憶する。また、他の分析機器(不図示)による分析を行って異常要因を確定することを推奨する表示を、不図示の表示部に表示する。表示部は、生産管理を行うシステム上の表示部を用いてもよいし、ライン上でディスプレー、又は、パトライト(登録商標)の点灯等でもよい。
本実施形態では、記憶部106は、判定部103で用いる基準値と、情報取得部105で用いる不良品か否かの再判定のために用いる基準スペクトル及び異常の要因の特定に用いる複数のスペクトル等の情報と、が記憶されている。また、記憶部106には、後述の検査方法の各ステップを検査装置100に実行させるプログラムが記憶されている。なお、記憶部106はこのような形態に限らず、判定部103と情報取得部105とのそれぞれが記憶部を具備していてもよい。本実施形態の第1の制御部112、第2の制御部1042、第3の制御部123のそれぞれは、具体的には、CPU、メモリ、記憶デバイス等を備えたコンピュータで、検査装置100と接続されている。第1の制御部112、第2の制御部1042、第3の制御部123は、1つのコンピュータであってもよいし、複数のコンピュータを用いてもよい。また、第1の制御部112、第2の制御部1042、第3の制御部123のそれぞれは、一部の機能を論理回路などのハードウェアで代替することもでき、ボードコンピュータやASICのような専用のハードウェアで構成してもよい。
装置100を用いた被検体108の検査方法について説明する。図2は、装置100による検査方法の一例を説明するフローチャートである。具体的には、装置100を用いて所定の条件を満たすか否かの判定、被検体の情報の取得及び不良要因の特定を行う検査フローである。
初めに、ステップS201では、第1の測定部101において、発生部110がレンズ113を介して粉粒体108にテラヘルツ波を照射し、検出部111が粉粒体108を透過したテラヘルツ波を検出する。検出部111の検出結果は判定部103に転送され、判定部103がテラヘルツ波の強度分布を取得する(S201)。
続いて、判定部103は、取得した強度分布と記憶部106より参照した基準値とを比較して、所定の条件を満たすか否かを判定する(S202)。ここでは、各検出素子131が検出したテラヘルツ波の強度と、検出素子131毎に取得しておいた基準値とを比較する。比較の結果、すべての検出素子131について基準値の範囲内であれば、判定部103は、粉粒体108は良品である、すなわち所定の条件を満たすと判定し、搬送手段21が粉粒体108を搬送方向12に搬送して、次の工程に送る(S211)。
一方、判定部103は、比較の結果、強度が基準値の範囲外であった場合は、不良品の可能性ありと判定してステップS203に進む。ステップS203では、分別部104が、粉粒体108のうち所定の条件を満たさない粉粒体108を分別して、搬送方向11に搬送する。その後、第2の測定部102は、搬送方向11に送られた粉粒体108を透過したテラヘルツ波の時間波形を測定する(S204)。このとき、粉粒体108は、必要に応じて寸法を調整される。続いて、情報取得部105は、第2の測定部102の時間波形取得部128が取得した時間波形を用いて、粉粒体108の情報を取得する(S205)。ステップS205で取得した粉粒体108の情報のうち、任意の光学特性のスペクトルを測定スペクトルとし、測定スペクトルと基準スペクトルと、を比較する(S206)。
ステップS206の比較の結果、測定スペクトルと基準スペクトルとが一致条件を満たす場合は、情報取得部105からの指示を受けて判定部103は、強度分布の基準値の調整を行う。具体的には、判定部103は、透過率又は反射率を反映した基準値の幅を広げる等の措置を行う。また、測定スペクトルと基準スペクトルとが一致条件を満たす場合は、情報取得部105は、粉粒体108を良品であると判定し、検査された粉粒体108を第3の搬送手段151に送って良品と同様に次の工程に搬送する(S210)。測定スペクトルと基準スペクトルとが一致条件を満たさない場合は、記憶部106に記憶しておいた不良品のデータベースをさらに参照し、不良品のスペクトルとのマッチングを行い、不良要因の特定を行う(S207)。データベースに測定スペクトルと一致条件を満たすスペクトルがなく、不良要因が特定されない場合は、記憶部106に測定スペクトルを記憶して、データベースをより充実にするような構成にしてもよい。
本実施形態によれば、被検体が所定の条件を満たすか否かをインラインで判定し、かつ、所定の条件を満たさない被検体の情報を取得できる。情報取得部が取得した被検体の情報を用いて、所定の条件を満たすか否かを再確認できるため、検査の正確性を向上できる。また、情報取得部において取得した被検体の情報を用いて、異常の要因を特定するための処理を行うことができる。記憶部106に記憶されているデータベースには無い新たな要因があった場合には、新たな要因によって発生した不良品のスペクトルをデータベースに加えて、検査の正確性を向上できる。さらに、被検体の情報から取得した異常の要因を生産工程にフィードバックして、生産工程における条件変更等を行えば、不良品の発生の抑制に貢献できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の検査装置300(以下、「装置300」と呼ぶ)について説明する。なお、これまでの説明と共通する部分の説明は省略し、共通しない部分は図3を参照して説明する。まず、装置300の構成について述べる。図3(a)は装置300の構成を説明する側面図、図3(b)は装置300の構成を説明する上面図である。被検体としての粉粒体108は、時間と共に車輪等の搬送手段21によって、搬送方向10に搬送される。
第2の実施形態の検査装置300(以下、「装置300」と呼ぶ)について説明する。なお、これまでの説明と共通する部分の説明は省略し、共通しない部分は図3を参照して説明する。まず、装置300の構成について述べる。図3(a)は装置300の構成を説明する側面図、図3(b)は装置300の構成を説明する上面図である。被検体としての粉粒体108は、時間と共に車輪等の搬送手段21によって、搬送方向10に搬送される。
第1の実施形態の装置100は、第1の測定部101を1つ有していた。それに対し、装置300は、第3の測定部201を有する。第3の測定部201は、第1の測定部101を複数有し、複数の第1の測定部101が、搬送方向10に沿って並んで配置されている。各第1の測定部101の構成は、第1の実施形態と同様である。また、装置300は、第4の制御部(周波数制御部)109を有する。
第4の制御部109は、第3の測定部201に第1の測定部101を追加する命令、第1の測定部101の発生部110が発生するテラヘルツ波の発振周波数及び検出部111が検出する周波数の変更する命令を、必要に応じて第1の制御部112に下す。
上述したように、異常の要因は、異物107が粉粒体108中に混在している場合に限らず、混合粉粒体の混合比及び混合性、粉粒体108を打錠又は溶融する等して錠剤又は板等にした固体の欠け等も考えられる。異常の要因は、その他にも多数あり、単一の周波数のテラヘルツ波を照射するだけでは異常の有無を判定できないことがある。
例えば、粉粒体108として複数の異なる原料を混合した混合物を用いる場合、原料の混合比のずれが異常の要因であれば、複数の原料それぞれのテラヘルツ波の周波数領域における特徴的な吸収スペクトル等を利用すれば異常の有無を判定できる。具体的には、複数の第1の測定部101それぞれの発生部110が発生するテラヘルツ波の周波数及び各発生部110と対応する検出部111が高感度で検出できるテラヘルツ波の周波数を、粉粒体108の原料それぞれの吸収スペクトルのピーク位置に調整する。各検出部111それぞれの検出結果を用いれば、混合比に異常が発生しているか否かを判定できる。
また、粉粒体108として複数の異なる原料を混合した混合物を用いる場合、原料の混合性が悪いことにより、原料同士が均一に分散されておらず特定の原料同士が物理的に結合していたり、原料以外の成分(異物)が混入していたりすることがある。この場合、原料同士が物理的に結合して発生する振動に起因した吸収スペクトルのピークの周波数、又は、原料以外の成分の吸収スペクトルのピークの周波数等に、発生部110からのテラヘルツ波の周波数を調整すればよい。また、検出部111が高感度で検出できるテラヘルツ波の周波数も、発生部110からのテラヘルツ波の周波数に合わせて調整すればよい。
さらに、固体の欠け等が要因の不良品は、発生部110が発生するテラヘルツ波の波長に応じて空間分解能が決まっている。よって、小さな欠けによる異常を検査で発見するためには、空間分解能を高くするために発振周波数を高くする必要がある。以上のことから、様々な要因による異常の判定を目的として、複数の異なる周波数のテラヘルツ波を用いた測定が可能となるように、第1の測定部101を複数備えることは有効である。
図4を参照して、装置300を用いて不良品の可能性があるか否かの判定及び被検体108の情報の取得を行う検査方法について説明する。図4は、装置300を用いた検査方法の一例を説明するフローチャートである。
初めに、第3の測定部201の複数の発生部110とレンズ113とが、検出領域140を通過した粉粒体108に複数の異なる周波数のテラヘルツ波を照射する。そして、検出部111が、被検体108を透過したテラヘルツ波を検出することにより、その強度を測定する(S401)。これにより、検出部111の検出結果を用いて、被検体108を透過したテラヘルツ波の強度分布、又は、透過率、又は反射率が得られる。本実施形態では、強度測定の測定結果を用いて、被検体108の透過率を取得する。なお、同時刻における粉粒体108に対するテラヘルツ波の照射位置は周波数毎に異なるが、判定部103は、搬送手段21の搬送速度を参照し、検出部111の検出結果を同じ照射位置ごとに同期する。
続いて、判定部103は、ステップS401で取得した透過率と、記憶部106より参照した透過率の基準値と、を検出素子131毎に比較する(S402)。ここで、複数の周波数すべてにおいて、測定結果から取得した透過率が基準値の範囲内と判定されれば不良品の可能性なしとみなし、次の工程に向かうために搬送方向12に順次搬送される(S411)。
一方、1つ以上の周波数において、透過率が基準値の範囲外と判定されれば、不良の可能性ありと判定され、検出領域140より搬送方向10の下流側にある分別部104で、不良品の可能性がある粉粒体108を搬送方向11に送られる(S403)。その後、第2の測定部102が、分別部104で搬送方向11に分別された粉粒体108の時間波形を順次測定する(S404)。
情報取得部105は、得られた時間波形から形状及び光学特性のスペクトル等の粉粒体108の情報を取得する(S405)。情報取得部105は、取得した粉粒体108の情報のうち、記憶部106に記憶されている基準スペクトルの光学特性と同じ光学特性のスペクトル(測定スペクトル)について、基準スペクトルとの比較を行う(S406)。比較の結果、基準スペクトルと一致条件を満たす場合は、判定部103は、不良品の可能性の有無の判定の際に用いる基準値を調整する(S410)。具体的には、不良品の可能性ありと判定した周波数において透過率や反射率の基準値の幅を広げる等の措置を行う。また、検査された粉粒体108は、良品として、ステップS411に進み、次の工程に搬送される。
測定スペクトルと基準スペクトルとが一致条件を満たさない場合は、基準スペクトルと測定スペクトルとを比較し、第3の測定部201において粉粒体108の検査に用いている周波数が、スペクトルの比較に適した周波数であるかを確認する(S407)。具体的には、最もスペクトルの値の差が大きい周波数であるかを確認する。最も差が大きい周波数でない場合は、情報取得部105が、適した周波数で強度測定を行うために、第3の測定部201に新たな第1の測定部101の追加又は複数の第1の測定部101のいずれかに測定に用いる周波数の変更を行う命令を下す(S408)。続いて、記憶部106に格納されている不良品のデータベースを参照し、不良品のスペクトルと測定スペクトルのマッチングを行い、不良品が発生した要因を特定する(S409)。なお、ステップS407とステップS409とは、順番が逆でもよいし、同時に行ってもよい。
本実施形態によれば、被検体が所定の条件を満たすか否かをインラインで判定し、かつ、所定の条件を満たさない被検体の情報を取得できる。例えば、被検体の不良品の可能性があるか否かを判定し、不良品の可能性ありと判定された被検体の情報を取得できる。また、情報取得部が取得した被検体の情報を用いて、所定の条件を満たすか否かを再確認できるため、検査の正確性を向上できる。情報取得部において取得した被検体の情報を用いて、異常の要因を特定するための処理を行うこともできる。さらに、記憶部106に記憶されているデータベースには無い新たな要因があった場合には、新たな要因によって発生した不良品のスペクトルをデータベースに加えて、検査の正確性を向上できる。
検査結果に基づいて複数の第1の測定部101それぞれが測定に用いるテラヘルツ波の周波数を変更することにより、判定部103における不良の判定の精度を向上させ、より様々な不良に対応できる。さらに、被検体の情報から取得した異常の要因を生産工程にフィードバックして、生産工程における条件変更等を行えば、不良品の発生の抑制に貢献できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の検査装置500(以下、「装置500」と呼ぶ)について図5を参照して説明する。図5は、強度測定を行う第1の測定部501の構成の一例を説明する模式図である。なお、第1の測定部501以外の構成及び検査方法は、上述の実施形態と同様のため、説明は省略する。
第3の実施形態の検査装置500(以下、「装置500」と呼ぶ)について図5を参照して説明する。図5は、強度測定を行う第1の測定部501の構成の一例を説明する模式図である。なお、第1の測定部501以外の構成及び検査方法は、上述の実施形態と同様のため、説明は省略する。
装置500は、搬送手段21上に配置されている粉粒体108に対し、搬送手段21の側面から強度測定を行う点が、第1の実施形態と異なる。これは、例えば、搬送手段21を透過したテラヘルツ波を検出する場合、搬送手段21の材料がテラヘルツ波を吸収してしまう材料の場合に有効である。また、搬送手段21の表面の凹凸によって発生部110及びレンズ113を介して被検体に照射されたテラヘルツ波が散乱してしまい、検出部111で検出できないような場合にも有効である。
装置500は、第1の測定部501を有する、第1の測定部501は、2つの車輪503と、軸504と、複数の発生部110と、複数の検出部111と、を有する。2つの車輪503の一方には複数の発生部110が配置されており、他方には複数の検出部111が配置されている。このとき、複数の発生部110と複数の検出部111とは、それぞれ対向するように配置される。このような構成にすることにより、搬送手段21の材料及び表面の凹凸による影響を低減して粉粒体108の不良の有無を検査できる。また、車輪503を回転させることにより、各検出部111は、粉粒体108を透過したテラヘルツ波と粉粒体108が存在しない部分を透過したテラヘルツ波とを検出可能なため、リファレンスを随時更新することができ、透過率の測定精度が向上する。
また、搬送手段21に不図示の枠等を設けて、発生部110が発生したテラヘルツ波の伝搬方向における粉粒体108の厚みを調節することで、さらに測定精度を向上できる。例えば、水を多く含むような粉粒体では、テラヘルツ波が水に吸収されて透過しにくい。そのため、テラヘルツ波の伝搬方向における粉粒体108の厚みを薄くしてテラヘルツを透過しやすくすれば、検出部111で検出できる。
本実施形態の場合、第1の測定部501は、軸504を中心に回転するため、発生部110及び検出部111への電源供給と、検出部111の検出結果の送信が難しいことがある。このような場合は、発生部110及び検出部111への電源の供給方法として、電磁誘導方式又は電波方式等による非接触の電力伝送方法を用いてもよいし、軸504又は車輪503内に電池を内蔵させてもよい。また、判定部103に検出部111の検出結果の送信は、無線通信を用いればよい。
ここで、車輪503の回転数について考察する。搬送手段21が粉粒体108を1分間あたり10mの速さで搬送するものとする。この場合、1mmおきに第1の測定部501が判定を行うために必要となる回転数は、少なくとも167Hzである。搬送手段21が粉粒体108を搬送する速さが仮定した搬送速度よりも十分早く、回転数が不足してしまう場合は、第1の測定部501内に同一周波数のテラヘルツ波を用いて測定を行う発生部110及び検出部111を複数配置してもよい。また、第1の測定部501を搬送方向10に沿って複数並べてもよい。この場合、第1の測定部501のそれぞれは、同一周波数のテラヘルツ波を発生、検出する発生部110及び検出部111を複数配置して、測定を行う構成でもよい。また、それぞれが異なる周波数のテラヘルツ波を発生、検出する発生部110及び検出部111を複数配置して測定を行う構成でもよい。同一周波数のテラヘルツ波を用いて測定を行う第1の測定部501を複数設ける場合は、第1の測定部501毎に測定に用いる周波数を変更するとよい。このように、配置を工夫することによって、搬送手段21の搬送速度に応じて検査速度を柔軟に対応させることが可能である。
本実施形態によれば、被検体が所定の条件を満たすか否かをインラインで判定し、かつ、所定の条件を満たさない被検体の情報を取得できる。例えば、被検体の不良品の可能性があるか否かを判定し、不良品の可能性ありと判定された被検体の情報を取得できる。また、情報取得部が取得した被検体の情報を用いて、所定の条件を満たすか否かを再確認できるため、検査の正確性を向上できる。情報取得部において取得した被検体の情報を用いて、異常の要因を特定するための処理を行うこともできる。さらに、記憶部106に記憶されているデータベースには無い新たな要因があった場合には、新たな要因によって発生した不良品のスペクトルをデータベースに加えて、検査の正確性を向上できる。
検査結果に基づいて複数の第1の測定部501それぞれが測定に用いるテラヘルツ波の周波数を変更することにより、判定部103における不良の判定の精度を向上させ、より様々な不良に対応できる。さらに、被検体の情報から取得した異常の要因を生産工程にフィードバックして、生産工程における条件変更等を行えば、不良品の発生の抑制に貢献できる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態の検査装置600(以下、「装置600」と呼ぶ)について、図6を参照して説明する。図6は、強度測定を第1の測定部601の構成の一例を説明する模式図である。なお、装置600は、第1の測定部601を除く部分の構成及び検査方法は、前述の実施形態と同様なため、説明は省略する。
第4の実施形態の検査装置600(以下、「装置600」と呼ぶ)について、図6を参照して説明する。図6は、強度測定を第1の測定部601の構成の一例を説明する模式図である。なお、装置600は、第1の測定部601を除く部分の構成及び検査方法は、前述の実施形態と同様なため、説明は省略する。
装置600は、発生部110と、検出部111と、分岐部603と、光路長変更部602と、を有する。分岐部603は、発生部110が発生したテラヘルツ波が粉粒体108で反射した反射波を2つに分岐する。分岐部603で分岐されたテラヘルツ波の一方は光路長変更部602で反射して検出部111に向かい、他方は直接検出部111に向かう。検出部111は、上述の2つのテラヘルツ波の干渉波を検出する。
光路長変更部602は、分岐部603で分岐された2つのテラヘルツ波それぞれがテラヘルツ波検出部111に入射するまでの光路長の光路長差を変更する部分である。本実施形態では、可動方向13及び可動方向13と逆方向に高速に移動する鏡を用いる。このとき、光路長変更部602としての鏡は、搬送手段21の粉粒体108の搬送速度にもよるが、インラインで全数検査を行うため、可動方向13及び逆方向に高速に移動する必要がある。光路長変更部602が移動すると、光路長変更部602で反射した後に検出部111に入射するテラヘルツ波の光路長は変化する。この光路長の変化に対応して変化する干渉波を検出することにより、装置600は、粉粒体108中を伝搬したテラヘルツ波の平均的な透過率又は反射率に加え、粉粒体108中のテラヘルツ波の伝搬方向における粉粒体108の構造の情報も取得できる。
本実施形態によれば、被検体が所定の条件を満たすか否かをインラインで判定し、かつ、所定の条件を満たさない被検体の情報を取得できる。例えば、被検体の不良品の可能性があるか否かを判定し、不良品の可能性ありと判定された被検体の情報を取得できる。また、情報取得部が取得した被検体の情報を用いて、所定の条件を満たすか否かを再確認できるため、検査の正確性を向上できる。情報取得部において取得した被検体の情報を用いて、異常の要因を特定するための処理を行うこともできる。さらに、記憶部106に記憶されているデータベースには無い新たな要因があった場合には、新たな要因によって発生した不良品のスペクトルをデータベースに加えて、検査の正確性を向上できる。
検査結果に基づいて第1の測定部601が測定に用いるテラヘルツ波の周波数を変更することにより、判定部103における不良の判定の精度を向上させ、より様々な不良に対応できる。さらに、被検体の情報から取得した異常の要因を生産工程にフィードバックして、生産工程における条件変更等を行えば、不良品の発生の抑制に貢献できる。
(第5の実施形態)
本実施形態の検査装置は、第1の実施形態の装置100において、第1の測定部101の測定結果を、情報取得部105が所定の条件を満たさなかった要因を特定する際に参照する。具体的には、第1の測定部101の測定結果を参照して、データベースに含まれる複数のスペクトルの中から、被検体108の測定スペクトルと一致する可能性のあるスペクトルを1つ又は複数抽出する。
本実施形態の検査装置は、第1の実施形態の装置100において、第1の測定部101の測定結果を、情報取得部105が所定の条件を満たさなかった要因を特定する際に参照する。具体的には、第1の測定部101の測定結果を参照して、データベースに含まれる複数のスペクトルの中から、被検体108の測定スペクトルと一致する可能性のあるスペクトルを1つ又は複数抽出する。
すなわち、ステップS207で、被検体108の測定スペクトルと記憶部106に記憶されているデータベースとを比較して、被検体108が所定の条件を満たさない要因を特定する際に、測定スペクトルと比較するスペクトルを抽出する。これにより、測定スペクトルをデータベースに含まれるスペクトルの全てと比較する必要が無くなり、情報取得部105における不良要因の特定の処理をより早くすることができる。
別の実施形態として、検査装置は、第1の測定部101の測定結果に基づいて、第2の測定部102での測定を行う構成にしてもよい。具体的には、第1の測定部101の測定結果を参照して、被検体108が配置されている領域のうち第2の測定部102が測定を行う領域(測定領域)を決定する。
第1の測定部101は、複数の検出素子131を有しているため、各検出素子131の検出結果から不良要因が存在している位置(例えば、異物107が混入している位置)を予測することができる。そのため、第1の測定部101の測定結果から不良要因が存在している位置を予測し、その位置を含む領域のみを測定領域として、第2の測定部102で測定する。
なお、この場合、第1の測定部101で測定する時の被検体108の配置状態と、第2の測定部102で想定する時の被検体108の配置状態と、が変化しないことが好ましい。配置状態が異なると、第1の測定部101の測定結果から不良要因が存在する位置の予測が難しくなるからである。そのため、チェッカー127を用いずに測定を行うことが望ましい。
このような構成にすることにより、被検体108が配置されている領域の全てを測定する場合と比較して、第2の測定部102における測定時間を短くすることができる。
このように、本実施形態の測定装置によれば、被検体が条件を満たすか否かをインラインで判定し、かつ、条件を満たさない被検体の情報を取得できる。また、第1の測定部101の測定結果を、第2の測定部102における測定又は情報取得部105における処理に用いることにより、測定をより効率的に行うことが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、判定部103において、記憶部106より参照する基準値として、良品の測定結果の平均から取得した数値を参照する例を示したが、これに限らず、不良品の測定結果に基づいて基準値を設定してもよい。その場合、良品を透過したテラヘルツ波の強度と不良品の測定結果に基づいて取得した基準値とが重ならない周波数を選択し、その周波数において基準値と測定結果とを比較する。そして、強度測定の測定結果が基準値内である場合のみ、不良品の可能性ありと判定する。基準値の範囲内でない場合は、粉粒体108は不良品の可能性なしと判定する。この手法によれば、特定の異常によって発生する不良品の発見が容易になる。
また、強度測定の測定結果と基準値とを用いて、所定の条件を満たすか否かを判定する際、強度測定の測定結果である強度そのものを用いてもよいし、測定結果から取得される粉粒体108の透過率又は反射率を用いてもよい。これは、記憶部106に記憶されている基準値の種類から決定してもよいし、ユーザが適宜選択して決定してもよい。
上述の実施形態の測定部102は、検出部125がパルス波を検出するタイミングを調整する調整部122としての遅延ステージと第3の制御部123とを用いているが、この構成に限らず、パルス波を検出するタイミングを調整できればよい。例えば、発生部124に入射するフェムト秒レーザを出力する光源と検出部125に入射するフェムト秒レーザを出力する光源とを設け、それぞれの光源がフェムト秒レーザを出力するタイミングを変更する構成等でもよい。
上述の各実施形態に記載の検査装置及び検査方法は、医薬品の製造におけるPAT(Process analytical technology)にも適用できる。PATは、リアルタイムに医薬品の製造工程をモニタリングすることにより、各製造工程の分析、管理、設計等を行い、最終的に製品の品質を保証する技術及びシステムである。また、これによって製造された製造物としての医薬品も本発明の権利範囲に含む。
101 第1の測定部
102 第2の測定部
103 判定部
104 分別部
105 情報取得部
102 第2の測定部
103 判定部
104 分別部
105 情報取得部
Claims (20)
- 複数の被検体を検査する検査装置であって、
前記複数の被検体それぞれを透過した又は前記複数の被検体それぞれで反射したテラヘルツ波を測定する第1の測定部と、
前記第1の測定部の測定結果を用いて、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記複数の被検体を前記所定の条件を満たす被検体と前記所定の条件を満たさない被検体とに分別する分別部と、
前記分別部で分別された前記所定の条件を満たさない前記被検体を透過した又は前記所定の条件を満たさない前記被検体で反射したテラヘルツ波パルスの時間波形を測定する第2の測定部と、を有する
ことを特徴とする検査装置。 - 前記第1の測定部の測定時間は、前記第2の測定部の測定時間より短い請求項1に記載の検査装置。
- 前記第1の測定部が使用するテラヘルツ波の周波数範囲は、前記第2の測定部が使用するテラヘルツ波パルスの周波数範囲より狭い請求項1に記載の検査装置。
- 前記第1の測定部は、テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生部と、複数の検出素子を用いて前記複数の被検体それぞれを透過した又は前記複数の被検体それぞれで反射したテラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部と、を有し、
前記第2の測定部は、前記所定の条件を満たさない前記被検体にテラヘルツ波パルスを照射するパルス波照射部と、前記所定の条件を満たさない前記被検体を透過した又は前記条件を満たさない前記被検体で反射したテラヘルツ波パルスを検出するパルス波検出部と、前記パルス波検出部の検出結果を用いてテラヘルツ波パルスの時間波形を取得する波形取得部と、を有する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記第2の測定部は、前記第1の測定部の測定結果を用いて、前記被検体の前記所定の条件を満たさない位置を含む領域を透過した又は前記領域で反射したテラヘルツ波パルスの時間波形を取得する請求項1に記載の検査装置。
- 前記第2の測定部の測定結果を用いて、前記所定の条件を満たさない前記被検体の情報を取得する情報取得部をさらに有する請求項1に記載の検査装置。
- 前記情報取得部が取得した前記所定の条件を満たさない前記被検体の情報に基づいて、前記第1の測定部が測定に用いるテラヘルツ波の周波数を変更する周波数制御部を更に有する
ことを特徴とする請求項6に記載の検査装置。 - 前記周波数制御部は、前記情報取得部が取得した前記所定の条件を満たさない前記被検体の情報に基づいて、前記複数の被検体それぞれを透過した又は前記複数の被検体それぞれで反射したテラヘルツ波を測定する第3の測定部を追加し、
前記第1の測定部が測定に用いるテラヘルツ波の周波数と前記第1の測定部が測定に用いるテラヘルツ波の周波数とが異なる
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の検査装置。 - 複数の前記第1の測定部と、
前記情報取得部が取得した前記所定の条件を満たさない前記被検体の情報に基づいて、複数の前記第1の測定部それぞれが測定に用いるテラヘルツ波の周波数を変更する周波数制御部と、を更に有する請求項6に記載の検査装置。 - 前記情報取得部は、前記情報取得部で取得された前記所定の条件を満たさない前記被検体の光学特性の測定スペクトルと、前記所定の条件を満たす被検体の基準スペクトルと、を比較する
ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記情報取得部は、前記測定スペクトルと前記基準スペクトルとが一致条件を満たさなかった場合は、データベースから前記測定スペクトルと一致条件を満たすスペクトルがあるか否かを確認する
ことを特徴とする請求項10に記載の検査装置。 - 前記情報取得部は、前記第1の測定部の測定結果に基づいて、前記複数のスペクトルから前記測定スペクトルと比較する1つ又は複数のスペクトルを抽出する請求項11に記載の検査装置。
- 前記第1の測定部は、前記複数の被検体それぞれに線状のテラヘルツ波を照射する
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記第1の測定部は、
テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生部と、
前記複数の被検体それぞれを透過した又は前記複数の被検体それぞれで反射したテラヘルツ波を2つに分岐する分岐部と、
前記分岐部で分岐された2つのテラヘルツ波の干渉波を検出するテラヘルツ波検出部と、
前記分岐部で分岐されたテラヘルツ波の一方が前記テラヘルツ波検出部に入射するまでの光路長と、他方が前記テラヘルツ波検出部に入射するまでの光路長との光路長差を変更する光路長変更部と、を有する
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記第1の測定部は、テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生部を有し、
前記テラヘルツ波発生部は、共鳴トンネルダイオードを含む
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記第1の測定部は、テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生部を有し、
前記テラヘルツ波発生部は、ショットキーバリアダイオードを含む
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の検査装置。 - 前記被検体は、錠剤又はプラスチック材又はトナー又はナノコンポジット材料を含む
ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の検査装置。 - 複数の被検体を検査する検査方法であって、
前記複数の被検体それぞれを透過した又は前記複数の被検体それぞれで反射したテラヘルツ波を測定する第1の測定ステップと、
前記第1の測定ステップでの測定結果を用いて、所定の条件を満たすか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップでの判定結果に基づいて、前記複数の被検体を前記所定の条件を満たす被検体と前記所定の条件を満たさない被検体とに分別する分別ステップと、
前記分別ステップで分別された前記所定の条件を満たさない前記被検体を透過した又は前記所定の条件を満たさない前記被検体で反射したテラヘルツ波パルスの時間波形を測定する第2の測定ステップと、を有する
ことを特徴とする検査方法。 - 請求項18に記載の検査方法の各ステップを実行させるプログラム。
- 請求項18に記載の検査方法で検査する検査ステップを含む製造方法で製造された
ことを特徴とする製造物。
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