JP2016079385A - 活性エネルギー線硬化型組成物、インク、組成物収容容器および像形成装置 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型組成物、インク、組成物収容容器および像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】無機顔料を用いた分散安定性と吐出性に優れた活性エネルギー線硬化型組成物を提供すること。
【解決手段】無機顔料と重合性モノマーとを含む活性エネルギー線硬化型組成物であって、前記無機顔料が、下記(a)又は(b)であり、かつ、25℃における初期粘度をV0とし、70℃で14日間静置後の保存粘度をVとしたとき、下記の式(1)に基づいて得られる粘度変化率(ΔV)が±10%以下であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物。
(a)親水性官能基量/比表面積の値が7〜42μmol/mであるカーボンブラック
(b)スルホン酸基量/比表面積の値が7〜85μmol/mである金属酸化物
式(1) ΔV(%)=|V−V0|/V0 × 100
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物、インク、組成物収容容器及び像形成装置に関するものである。
活性エネルギー線硬化型組成物は、通常、無溶媒であるため環境に有害な揮発性有機化合物(VOC)の発生が極めて少なく、速乾性であり、液体非吸収性の記録用メディアにも記録できるという利点があるため、近年、注目されている。
また、活性エネルギー線硬化型組成物であるインクは、様々な耐久性の観点で染料より顔料のほうが優れていることから、顔料系インクが要望されることが多い。しかし、顔料は、インク中で均一溶解する染料とは異なり、インクに均一溶解することはないので、できるだけインク中に均一に分散させる必要がある。
例えば、特許文献1〜4には、分散安定性、吐出安定性、保存安定性等に優れた顔料系の活性エネルギー線硬化型組成物ジェット記録用インクやその製法が提案されている。
しかしながら、いずれも顔料を含み、分散安定性と吐出性とを高い次元で両立する活性エネルギー線硬化型組成物は、いまだ実現できていない。
本発明の目的は、色材に無機顔料を用いた分散安定性と吐出性に優れた活性エネルギー線硬化型組成物を提供することである。
前記目的を達成する本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は下記(1)に記載する通りのものである。
(1)無機顔料と重合性モノマーとを含む活性エネルギー線硬化型組成物であって、
前記無機顔料が、下記(a)又は(b)であり、
(a)親水性官能基量/比表面積の値が7〜42μmol/mであるカーボンブラック
(b)スルホン酸基量/比表面積の値が7〜85μmol/mである金属酸化物
かつ、25℃における初期粘度をV0とし、70℃で14日間静置後の保存粘度をVとしたとき、下記の式(1)に基づいて得られる粘度変化率(ΔV)が±10%以下である
ことを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物。
ΔV(%)=|V−V0|/V0 × 100・・・(1)
なお、初期粘度V0、保存粘度Vは、恒温循環水の温度を25℃に設定して、回転数50rpm,せん断速度191.4sec−1として測定した値である。
本発明によると、色材として無機顔料を用いた分散安定性及び吐出性に優れた活性エネルギー線硬化型組成物を提供することができる。
本発明における像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明における別の像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明におけるさらに別の像形成装置の一例を示す概略図である。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物について詳細に説明する。
なお、以下では活性エネルギー線硬化型組成物をインクという場合がある。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、無機顔料と重合性モノマーとを含む活性エネルギー線硬化型組成物であって、
前記無機顔料が、下記(a)又は(b)であり、
(a)親水性官能基量/比表面積の値が7〜42μmol/mであるカーボンブラック
(b)スルホン酸基量/比表面積の値が7〜85μmol/mである金属酸化物
かつ、25℃における初期粘度をV0とし、70℃で14日間静置後の保存粘度をVとしたとき、下記の式(1)に基づいて得られる粘度変化率(ΔV)が±10%以下であることを特徴とし、より好ましくは粘度変化率(ΔV)が±5%以下である。
ΔV(%)=|V−V0|/V0 × 100・・・(1)
上記構成を備えた活性エネルギー線硬化型組成物が分散安定性及び吐出性に優れるという効果を奏する詳細な理由は不明であるが、その理由は以下のように推察される。
本発明では、無機顔料がカーボンブラックである場合、親水性官能基量/比表面積の値が7〜42μmol/mの範囲であるカーボンブラックを用いて、一定の極性を有する重合性モノマー中で分散を行うことにより、親水性官能基量/比表面積の値が7〜42μmol/mの範囲であるカーボンブラックが重合性モノマー中でも、部分的に電荷分離状態となる。この状態では、分散剤を添加する前においても電荷反発によりカーボンブラックの分散性が向上することが期待される。この安定化効果を受けたカーボンブラックに対して、さらに分散剤を用いることで、カーボンブラックと分散剤間の親和性が向上し、分散剤の吸着力が増して分散剤がカーボンブラックから脱離しにくくなるため、カーボンブラックの分散安定性に優れるものと考えられる。また、分散安定性に優れることから長期間保存しても粘度変化が小さいため吐出性にも優れる。
また、本発明では、無機顔料が酸化チタンである場合、スルホン酸基含有量/比表面積の値が7〜85μmol/mの範囲である酸化チタンを用いて、一定の極性以上を有する重合性モノマー中で分散を行うことにより、スルホン酸基含有量/比表面積の値が7〜85μmol/mの範囲である酸化チタンが重合性モノマー中でも、部分的に電荷分離状態となる。この状態では、分散剤を添加する前においても電荷反発により酸化チタンの分散性が向上することが期待される。この安定化効果を受けた酸化チタンに対して、さらに分散剤を用いることで、酸化チタンと分散剤間の親和性が向上し、分散剤の吸着力が増して分散剤が酸化チタンから脱離しにくくなるため、酸化チタンの分散安定性に優れるものと考えられる。また、分散安定性に優れることから長期間保存しても粘度変化が小さいため吐出性にも優れる。
<無機顔料>
本発明に用いる無機顔料は、例えばカーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛などが挙げられる。
<カーボンブラック>
本発明に用いるカーボンブラックは特に制限されない。例えば、チャネルブラック法、ファーネスブラック法、アセチレンブラック法等の種々の方法によって製造される何れのカーボンブラックであっても使用することができる。また、酸性カーボン、中性カーボン、塩基性カーボンのいずれであってもよく、三菱化学社製、デグサ社製、東海カーボン社製のものなど市販のものを用いることができる。
カーボンブラックは比表面積が50〜280m/gの範囲のものを好適に用いることができる。比表面積が280m/g以下であることにより、粒子径が細かすぎず良好な分散安定性を得ることができる。また、50m/g以上であることにより粒子径が大きすぎず吐出安定性が十分なものとなる。
スルホン化剤を用いたカーボンブラックの表面処理方法については従来公知の方法を用いることができる。表面処理方法としては、カーボンブラックをスルホン化剤を用いて溶剤中で湿式反応する。反応系の分散溶剤は、スルホン化剤と反応することのない溶剤を選択すれば、通常の有機反応で行えるスルホン化反応が利用できる。スルホン化剤としては、硫酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、クロロ硫酸、フルオロ硫酸、アミド硫酸などが用いられるが、反応性と反応時の分散安定性の面からアミド硫酸が特に望ましい。
反応溶剤としては、具体的には、スルホラン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。スルホン化剤との組み合わせで使用する溶剤が異なるが、カーボンブラックとの親和性、反応制御、反応時の分散安定性の面で、特にスルホランが望ましい。
カーボンブラックとスルホン化剤の反応は、カーボンブラックの粒子表面に存在する化学構造中の芳香族環にスルホン基が導入されるFriedel−Crafts反応であると考えられる。この反応で、カーボンブラック表面にスルホン基が導入された表面処理カーボンブラックは、親水性が向上するものと考えられる。
また、一般的に知られている酸化処理によってもカーボンブラックの表面に水酸基等の親水性官能基を導入することができる。具体的には、例えば、高温下での気相酸化処理や湿式または乾式条件下で酸化剤として硝酸、オゾン、過酸化水素水、窒素酸化物、次亜ハロゲン酸塩等を使用する方法、またはプラズマ処理による方法等により得ることができる。
本発明の好ましい態様においては、カーボンブラックの酸化は、次亜ハロゲン酸および/またはその塩を用いて行われることが好ましい。ここで、次亜ハロゲン酸またはその塩としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜臭素酸ナトリウム、次亜臭素酸カリウムなどが挙げられる。これらの中では、反応性やコストの点から次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。したがって、本発明における表面改質カーボンブラックは、次亜ハロゲン酸および/またはその塩を用いてカーボンブラックを酸化したものであることが好ましい。
また、本発明においては、カーボンブラックの親水性官能基量(μmol/g)をカーボンブラックの比表面積(m2/g)で除した値を「親水性官能基量/比表面積の値」という。)。親水性官能基量/比表面積の値が、7〜42(μmol/m)であり、好ましくは15〜30(μmol/g)である。7(μmol/g)より小さいとカーボンブラック単位面積当たりの親水性官能基量が少なく、分散安定化効果が得られにくい。42(μmol/g)より大きいとカーボンブラック単位面積当たりの親水性官能基量が多く、高分子分散剤が吸着する前段階では安定化効果が得られるが、立体障害を生じやすく結果的に分散剤吸着量が減少してしまい、分散安定性は低下する。
ここで、親水性官能基量とは、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基などの親水性官能基の量を定量したものであり、一般的にカーボンブラックの揮発分を測定する真空熱分解ガス法によって求めることができる。なお、前記真空熱分解ガス法とは、日本化学会誌第88巻3号(1967年)第69〜74頁に 記載の方法である。
この方法は具体的には以下に記載する方法である。
(真空熱分解ガス法)
表面改質カーボンブラックにおける親水性官能基量は、電気炉とガスクロマトグラフとを備えてなる真空熱分析装置を使用することにより測定される。ここで、ガスクロマトグラフは中間セル式のものとし、 カラムは一段目にシリカゲル、二段目にモレキュラーシーブ13Xをそれぞれ充填し、アルゴンをキャリアーガスとして使用する。試料であるカーボンブラック 0.1〜0.5gを秤量して石英管に入れ、電気炉に装填し、前処理として吸着水分や空気を除去するため120℃で2時間真空排気する。次に電気炉の温度調節計を200℃に設定して1時間保ち、その間の発生ガスを捕集し、ガスクロマトグラフにかけて組成を分析する。そしてただちに、300℃に設定してつづく 1時間の発生ガスを捕集して分析し、以後、順次、400℃、500℃、600℃、700℃、800℃、900℃および1000℃における各1時間の発生ガスを捕集し、その組成を分析する。なお、発生ガスは主として一酸化炭素および二酸化炭素である。このようにして得られた各温度条件おける発生ガス中の組成のデータから、表面改質カーボンブラックにおける親水性官能基量を算出する。
また、本発明において、比表面積(m/g) は、カーボンブラックにガスを吸着させ、その吸着量と吸着状態における分子断面積からカーボンブラックの表面積を算出する方法(窒素吸着法)によって求めることができる。
カーボンブラックに対する分散剤吸着量は、1.0mg/m以上が好ましく、さらには1.1mg/m以上が好ましい。分散剤吸着量が1.0mg/m以上であると、立体反発効果をもたらす十分量な分散剤がカーボンブラックに吸着しているために高い分散安定性をもたらすと推測される。
カーボンブラックに対する分散剤吸着量評価方法は、次に示す通りである。対象インクの遠心分離を行い、得られた固形分をアセトンで洗浄し、高分子分散剤のみが吸着されているカーボンブラックを取り出す。採取したカーボンブラックを450℃にて焼成し、焼成前後での質量減少分を吸着量とする。なお、あらかじめカーボンブラックそのものが同焼成条件においての質量現象はごくわずかでほぼ状態が変化しないことを確認しておき、カーボンブラック自体の質量減少が確認される場合には、減少分を補正して算出する必要がある。
<酸化チタン>
本発明に用いる酸化チタンは特に制限されず、テイカ社製、石原産業社製、チタン工業社性のものなど市販のものを用いることができる。
酸化チタンは比表面積が5〜80m/gの範囲のものを好適に用いることができる。比表面積が80m/g以下であることにより、粒子径が細かすぎず良好な隠蔽性と分散安定性を得ることができる。また、5m/g以上であることにより粒子径が大きすぎず吐出安定性が十分なものとなる。
酸化チタン表面へのスルホン酸基の導入方法については従来公知の方法を用いることができる。例えば、スルホン酸基を有するアルキルハロゲン化合物と酸化チタン表面の水酸基との求核置換反応、スルトンを用いたスルホン化などが挙げられる。
スルホン酸基を有するアルキルハロゲン化合物と酸化チタン表面の水酸基との求核置換反応では、酸化チタン表面の一つの水酸基に対して一つのスルホン酸基が導入され、安定な共有結合が形成される。スルホン酸基を有するアルキルハロゲン化合物の例としては、2−クロロエタンスルホン酸、4−クロロ−1−ブタンスルホン酸などが挙げられる。
スルトンによるスルホン化反応では、オリゴマーは生成せず、一段階反応で酸化チタン表面にスルホン酸基を導入することができる。さらに、未反応のスルトンは、反応溶剤中に溶解しており、スルホン酸基導入後、酸化チタンの精製の際に、減圧濾過により取り除くことが可能である。
スルトン化合物の例としては、1,3−プロパンスルトン、1,3−プロペンスルトン、1,4−ブタンスルトン、2,4−ブタンスルトンなどが挙げられる。
また、本発明においては、酸化チタンのスルホン酸基含有量(μmol/g)を酸化チタンの比表面積(m2/g)で除した値を「スルホン酸基含有量/比表面積の値」という。)。スルホン酸基含有量/比表面積の値が、7〜85(μmol/m)であり、15〜40(μmol/g)であることが好ましい。7(μmol/g)より小さいと酸化チタン単位面積当たりのスルホン酸基含有量が少なく、分散安定化効果が得られにくい。85(μmol/g)より大きいと酸化チタン単位面積当たりのスルホン酸基含有量が多く、高分子分散剤が吸着する前段階では安定化効果が得られるが、立体障害を生じやすく結果的に分散剤が吸着しにくく、分散安定性は低下する。
また、本発明において、スルホン酸基含有量は、フーリエ変換型赤外分光光度計(FT−IR)を用いて算出した。比表面積(m/g) は、酸化チタンにガスを吸着させ、その吸着量と吸着状態における分子断面積から酸化チタンの表面積を算出する方法(窒素吸着法)によって求めることができる。
酸化チタンのスルホン酸基含有量/比表面積の値が7〜85μmol/mの範囲であることにより分散安定性が向上し、酸化チタンが沈降しにくくなる、また、沈降しても容易に分散することが可能となる。
<重合性モノマー>
本発明に用いる重合性モノマーは、活性エネルギー線(紫外線、電子線等)により重合反応を生起し、硬化する化合物であり、反応速度、インク物性、硬化膜物性等を調整する目的で1種又は複数を混合して用いることができる。また、重合性モノマーは単官能化合物であっても、多官能化合物であっても良い。
前記ラジカル重合性の重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、芳香族ビニル類、などが挙げられる。
なお、本明細書において、「アクリレート」、「メタクリレート」の双方あるいはいずれかを指す場合「(メタ)アクリレート」と、「アクリル」、「メタクリル」の双方あるいはいずれかを指す場合「(メタ)アクリル」と、それぞれ記載することがある。
−(メタ)アクリレート類−
前記(メタ)アクリレート類としては、例えば、単官能(メタ)アクリレート、二官能の(メタ)アクリレート、三官能の(メタ)アクリレート、四官能の(メタ)アクリレート、五官能の(メタ)アクリレート、六官能の(メタ)アクリレート、などが挙げられる。
前記単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−n−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモブチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトシキメチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、アルコキシメチル(メタ)アクリレート、アルコキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5−テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4−クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキシドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキシド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴプロピレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシチルコハク酸、2−メタクリロイロキシヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性クレゾール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性−2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、低粘度、低臭、高硬化性の観点から、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましい。アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルは、光重合開始剤及びその他モノマーとの相溶性の点で特に好ましい。
前記二官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオール(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記三官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記四官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記五官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。
前記六官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、カプトラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。
−(メタ)アクリルアミド類−
前記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−芳香族ビニル類−
前記芳香族ビニル類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルメチルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ビニル安息香酸メチルエステル、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、3−プロピルスチレン、4−プロピルスチレン、3−ブチルスチレン、4−ブチルスチレン、3−ヘキシルスチレン、4−ヘキシルスチレン、3―オクチルスチレン、4−オクチルスチレン、3−(2−エチルヘキシル)スチレン、4−(2−エチルヘキシル)スチレン、アリルスチレン、イソプロペニルスチレン、ブテニルスチレン、オクテニルスチレン、4−t−ブトキシカルボニルスチレン、4−メトキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合性モノマーの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、活性エネルギー線硬化型組成物全量に対して、50質量%〜95質量%が好ましく、60質量%〜92質量%がより好ましく、70質量%〜90質量%が更に好ましい。
表面処理された無機顔料の分散に用いる分散媒としては、低粘度、かつ、SP値9.5以上の単官能モノマーを用いることが好ましい。本発明は、単官能モノマーに限定されることはないが、分散性向上の観点では低粘度であることが好ましく、単官能モノマーは低粘度であることから特に好ましい。SP値が9.5以上であることにより、顔料と分散剤間の吸着親和性向上に寄与するものと考えられ、分散安定性が向上することから好ましい。さらには、SP値10.0以上の重合性モノマーであることが好ましい。SP値の上限は特に限定されないが、SP値が高すぎるとモノマーの内部凝集力が高まるため24以下であることが好ましい。単官能モノマーの中でも下記化学式(M−1、M−2、M−3)は、分散安定性に優れる分散液が得られるためさらに好ましく、下記に示す市販品を使用することができる。
M−1:フェノキシエチルアクリレート
(大阪有機化学工業株式会社製 ビスコート#192:SP値10.12)
Figure 2016079385
M−2:アクリロイルモルホリン
(興人フィルム&ケミカルズ株式会社製 ACMO:SP値22.90)
Figure 2016079385
M−3:ベンジルアクリレート
(大阪有機化学工業株式会社製:ビスコート#160:SP値10.14)
Figure 2016079385
なお、本明細書においてSP値とは、Fedorsの式δ=ΣE/ΣV(δはSP値、Eは蒸発エネルギー、Vはモル体積を意味する。)により算出される計算値を意味する。なお、SP値の単位は(cal/cm0.5である。Fedorsの方法については、日本接着協会誌、1986年22巻566ページに記載されている。
<高分子分散剤>
高分子分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等の従来公知の高分子分散剤を用いることができる。
低分子分散剤では、分散剤吸着に伴う立体障害効果が不十分であるため高分子分散剤を用いる場合に比べると高い分散安定性を得にくい。なお、本発明で用いる高分子分散剤とは、重量平均分子量が10000以上のものを指す。
高分子分散剤が塩基性の極性官能基を有することによりスルホン化表面修飾された無機顔料に対して吸着しやすく、分散安定性が向上したインクを作製することが可能となる。また、塩基性の極性官能基としては、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、及び、含窒素複素環基等が例示でき、吸着能の高さ、光重合性モノマー中での分散性が良好でかつ、粘度低下能が大きいことからアミノ基であることがさらに好ましい。
また、本発明に用いる高分子分散剤のアミン価は、10mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であることが好ましい。アミン価が上記の範囲内では、分散剤吸着能が高く、かつ、長期間保存時や加温時においてもインク成分である重合性モノマーとの重合反応の促進を抑制可能と推定される。その結果、長期保存時や加温時においても粘度変化が小さく、高い保存安定性を有するものと推測される。さらには、15mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であることが好ましい。
カーボンブラックに対する分散剤の添加量は、顔料に対して10質量%以上50質量%以下であることが好ましい。添加量が10%以上では、十分な量の分散剤が顔料に吸着して分散安定化効果が得られ、50質量%以下では、顔料に吸着しない遊離分散剤量が少なく粘度上昇に与える影響、吐出特性に与える悪影響は少ないと推定される。さらには、20質量%以上35質量%以下であることが好ましい。
酸化チタンに対する分散剤の添加量は、顔料に対して顔料に対して5質量%以上15%質量以下であることが好ましい。添加量が5質量%以上では、十分な量の分散剤が顔料に吸着して分散安定化効果が得られ、15質量%以下では、顔料に吸着しない遊離分散剤量が少なく粘度上昇に与える影響、吐出特性に与える悪影響は少ないと推定される。さらには、6質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
このような高分子分散剤としては、具体的には、ソルスパース5000、ソルスパース12000、ソルスパース22000、ソルスパース24000、ソルスパース32000、ソルスパース39000、ソルスパースJ100、ソルスパースJ200等の日本ルーブルリゾール社製のソルスパースシリーズ、DisperBYK−162、DisperBYK−163、DisperBYK−168、DisperBYK−2150、DisperBYK−2200等のBYK社製のDisperBYKシリーズ、BYKJET−9151、BYKJET−9152等のBYK社製のBYKJETシリーズ、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB881等の味の素ファインテクノ社製のアジスパーシリーズなどの市販品を用いることができる。
<有機溶媒>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)組成物であれば、当該組成物を扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
<活性エネルギー線>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
<重合開始剤>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマーやオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであればよい。このような重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤、塩基発生剤等を、1種単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができ、中でもラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。また、重合開始剤は、十分な硬化速度を得るために、組成物の総質量(100質量%)に対し、5〜20質量%含まれることが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物などが挙げられる。
また、上記重合開始剤に加え、重合促進剤(増感剤)を併用することもできる。重合促進剤としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのアミン化合物が好ましく、その含有量は、使用する重合開始剤やその量に応じて適宜設定すればよい。
重合促進剤としてアミン化合物を併用することもできる。具体的にはp−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、安息香酸−2−ジメチルアミノエチル、p−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチルなどがあげられるがこれらに限定するものではない。
また、重合禁止剤としては、4−メトキシ−1−ナフトール、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、メトキノン、t−ブチルハイドロキノン、ジ−t−ブチルハイドロキノン、フェノチアジン、2,2‘−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(αーメチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、p−ベンゾキノン、ジ−t−ブチルジフェニルアミン、9,10−ジ−n−ブトキシシアントラセン、4,4’―[1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイルビス(オキシ)]ビス[2,2,6,6−テトラメチル]−1−ピペリジニルオキシなどの従来から一般的に使用されるラジカル重合禁止剤を併用することもできる。
<組成物の物性>
本発明の組成物は、吐出時の温度における表面張力が20〜29mN/mであることが望ましい。
また、上記式(1)に基づいて得られる粘度変化率(ΔV)が±10%以下であることが好ましく、さらには±5%以下であることが好ましい。この粘度変化率(ΔV)は、組成物の安定性の指標となり、ΔVが0に近いほど安定性が高いことを示すが、ΔV>0とΔV<0を比較すると、ΔV<0であることが好ましい。粘度変化率(ΔV)に関して、+方向への変動(増粘)は顔料粒子の凝集に伴う束縛溶媒増加による粘度上昇と推測され、−方向への変動(減粘)はエージング効果による顔料粒子に対する分散剤の吸着が促進されて分散安定性が向上したものと推測される。
<その他の成分>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、必要に応じてその他の公知の成分を含んでもよい。その他成分としては、特に制限されないが、例えば、従来公知の、界面活性剤、重合禁止剤、レべリング剤、消泡剤、蛍光増白剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、粘度安定化剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤などが挙げられる。
<活性エネルギー線硬化型組成物の調整>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調整手段や条件は特に限定されないが、例えば、重合性モノマー、顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液にさらに重合性モノマー、開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより調整することができる。
<粘度>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の粘度は、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、例えば、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃から65℃の範囲における粘度、望ましくは25℃における粘度が3〜40mPa・sが好ましく、5〜15mPa・sがより好ましく、6〜12mPa・sが特に好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34'×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
<用途>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、インクとして用いて2次元の文字や画像、各種基材への意匠塗膜を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。この立体造形用材料は、例えば、粉体層の硬化と積層を繰り返して立体造形を行う粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いてもよく、また、図2や図3に示すような積層造形法(光造形法)において用いる立体構成材料(モデル材)や支持部材(サポート材)として用いてもよい。なお、図2は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行う方法であり(詳細後述)、図3は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う方法である。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものが挙げられる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
<組成物収容容器>
本発明の組成物収容容器は、活性エネルギー線硬化型組成物が収容された状態の容器を意味し、上記のような用途に供する際に好適である。例えば、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物がインク用途である場合において、当該インクが収容された容器は、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、その材質は光を透過しない遮光性材料であるか、または容器が遮光性シート等で覆われていることが望ましい。
<像の形成方法、形成装置>
本発明の像の形成方法は、少なくとも、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために、活性エネルギー線を照射する照射工程を有し、本発明の像の形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を収容するための収容部と、を備え、該収容部には前記容器を収容してもよい。さらに、活性エネルギー線硬化型組成物を吐出する吐出工程、吐出手段を有していてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
図1は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色活性エネルギー線硬化型組成物のインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dにより、供給ロール21から供給された被記録媒体22にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源24a、24b、24c、24dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、被記録媒体22は、加工ユニット25、印刷物巻取りロール26へと搬送される。各印刷ユニット23a、23b、23c、23dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
被記録媒体22は、特に限定されないが、紙、フィルム、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネ、低コスト化を図ることができる。
本発明のインクにより記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
図2は、本発明に係る別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図2の像形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット30から第一の活性エネルギー線硬化型組成物を、支持体用吐出ヘッドユニット31、32から第一の活性エネルギー線硬化型組成物とは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型組成物を吐出し、隣接した紫外線照射手段33、34でこれら各組成物を硬化しながら積層するものである。より具体的には、例えば、造形物支持基板37上に、第二の活性エネルギー線硬化型組成物を支持体用吐出ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の活性エネルギー線硬化型組成物を造形物用吐出ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部36は除去される。なお、図2では、造形物用吐出ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
また、以下の記載においては特に明記しない限り、部は質量部を示す。
まず、無機顔料がカーボンブラックである場合について、以下の実施例1〜10及び比較例1〜4を挙げて説明する。
(スルホン化処理カーボンブラックの調製例)
[表面処理CB1の調製]
カーボンブラック顔料#40(三菱化学社製)100gをスルホラン150mlに混合して、φ2mmのジルコニアビーズを用いて、ボールミルで微分散を行った。これに、アミド硫酸5gを添加して140〜150℃で10時間撹拌した。得られた分散液をガラスフィルターでろ過し、さらに、イオン交換水で洗浄を行った。得られたスルホン化表面処理カーボンブラックウエットケーキをイオン交換水1000ml中に再分散して、逆浸透膜により電離度が40μS/cmになるまで精製し、十分乾燥した。得られたスルホン化表面処理カーボンブラックを[表面処理CB1]とした。
[表面処理CB1]の親水性官能基量を真空熱分解ガス法で測定すると、2080μmol/gであった。この値をカーボンブラック#40の比表面積115m/gで割ると、18.1μmol/mであった。得られたデータを表1に示す。
[表面処理CB2〜CB5の調製]
同様にして、表1に示すカーボンブラックを表1に示す表面処理条件の下でスルホン化処理を行い[表面処理CB2]〜[表面処理CB5]を得た。
[表面処理CB2]〜[表面処理CB5]について[表面処理CB1]について行ったと同様の方法で親水性官能基量及び比表面積を測定し親水性官能基量/比表面積を算出した。得られたデータを表1に示す。
(酸化処理による表面処理カーボンブラックの調製)
[表面処理CB6の調製]
表1に示すカーボンブラックを表1に示す表面処理条件の下で次亜塩素酸ナトリウムによる酸化処理を行い[表面処理CB6]を得た。
次亜塩素酸ナトリウムによる酸化処理は以下のようにして行った。
カーボンブラック顔料#2600(三菱化学社製)300gを水1000mlに混合した後に次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度12%)450gを滴下して、90〜100℃で4時間撹拌した。得られた分散液をガラスフィルターでろ過し、さらに、イオン交換水で洗浄を行った。得られた酸化処理カーボンブラックウエットケーキをイオン交換水1000ml中に再分散して、逆浸透膜により電導度が40μS/cmになるまで精製し、十分乾燥した。得られた表面処理カーボンブラックを[表面処理CB6]とした。
[表面処理CB7の調製]
前記[表面処理CB6の調製]において、90〜100℃での攪拌を10時間とした以外は[表面処理CB6の調製]と同様にして、[表面処理CB7]を得た。
撹拌した。
[表面処理CB8の調製]
カーボンブラック顔料#40(三菱化学製)を空気中において300℃で3時間加熱処理を行い[表面処理CB8]を得た。[表面処理CB8]の親水性官能基量を真空熱分解ガス法で測定すると、940μmol/gであった。この値をカーボンブラック#40の比表面積115m/gで割ると、8.2μmol/mであった。
[表面処理CB6]〜[表面処理CB8]について[表面処理CB1]と同様の方法で親 水性官能基量及び比表面積を測定し親水性官能基量/比表面積を算出した。得られたデータを表1に示す。
表面処理をしないカーボンブラック顔料#40(三菱化学製)を[表面未処理CB9]とした。[表面未処理CB9]の親水性官能基量及び親水性官能基量/比表面積のデータを表1に示す。
Figure 2016079385
(カーボンブラック分散液の調製例)
[カーボンブラック分散液1の調製]
分散剤BYKJET−9151(BYK社製)18部をビスコート#192(化学式M−1、SP値10.12)162部に入れ、40℃にて2時間撹拌溶解し、分散媒を作製した。
70mlのマヨネーズ瓶に、2mmφのジルコニアボール80部、上記調製例で調製した[表面処理CB1]4.5部、上記分散媒18部を加え、ボールミルにて3日間分散を行い、[カーボンブラック分散液1]を作製した。
メディア : YTZボールφ2mm(ニッカトー社製ジルコニアボール)
ミル : MIX−ROTAR VMR−5(アズワン社製)
回転数 : 瓶の回転数75rpm
[カーボンブラック分散液2〜14の調製]
同様にして、[表面処理CB1]〜[表面処理CB8]及び[表面未処理CB9]を用いて表2に示す分散剤及びモノマーを用いてカーボンブラック分散液2〜14を調製した。
(分散剤のアミン価の測定)
分散剤のアミン価は以下のようにして行った。
分散剤1gをメチルイソブチルケトン100mLに溶解し、0.01モル/Lの塩素酸メチルイソブチルケトン溶液で電位差滴定を行い、KOHmg/g換算したものをアミン価とした。電位差滴定は、三菱化学アナリティック社製の自動滴定装置GT−200を用いて測定した。
Figure 2016079385
(実施例1)
以下に示す材料を調合することにより、実施例1のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液1 50部
・単官能モノマー ビスコート#192(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例2)
以下に示す材料を調合することにより、実施例2のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液2 50部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例3)
以下に示す材料を調合することにより、実施例3のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液3 50部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 25部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例4)
以下に示す材料を調合することにより、実施例4のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液4 50部
・単官能モノマー ビスコート#150(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例5)
以下に示す材料を調合することにより、実施例5のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液5 50部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 25部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例6)
以下に示す材料を調合することにより、実施例6のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液6 50部
・単官能モノマー ビスコート#155(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例7)
以下に示す材料を調合することにより、実施例7のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液7 50部
・単官能モノマー ビスコート#192(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例8)
以下に示す材料を調合することにより、実施例8のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液8 50部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 25部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例9)
以下に示す材料を調合することにより、実施例9のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液9 50部
・単官能モノマー ビスコート#150(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例10)
以下に示す材料を調合することにより、実施例10のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液10 50部
・単官能モノマー ビスコート#150(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(比較例1)
以下に示す材料を調合することにより比較例1のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液11 50部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(比較例2)
以下に示す材料を調合することにより比較例2のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液12 50部
・単官能モノマー ビスコート#192(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(比較例3)
以下に示す材料を調合することにより比較例3のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液13 50部
・単官能モノマー ビスコート#155(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(比較例4)
以下に示す材料を調合することにより比較例4のインクを作製した。
・カーボンブラック分散液14 50部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(カーボンブラックに対する分散剤吸着量評価)
実施例1〜10および比較例1〜4のインクを遠心分離処理し、得られた固形分をアセトンで洗浄し、高分子分散剤のみが吸着されているカーボンブラックを取り出した。採取したカーボンブラックを450℃にて焼成し、焼成前後での質量減少分を吸着量とした。なお、あらかじめカーボンブラックそのものが同焼成条件においての質量減少はごくわずかでほぼ状態変化しないことを確認しているが、ごくわずかに観測されたカーボンブラック自体の質量減少を考慮のうえ補正して吸着量を算出した。カーボンブラック単位質量あたりの高分子分散剤吸着量を、使用したカーボンブラックの比表面積で除して、カーボンブラック表面積あたりの吸着量とした。その結果を表3に示す。
(インクの保存試験評価)
東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計により、実施例1〜10および比較例1〜4のインクの初期粘度を測定した。測定条件は、恒温循環水の温度を25℃に設定して、回転数50rpm,せん断速度191.4sec−1とした。また、実施例1〜10および比較例1〜4のインクを70℃で14日静置後の保存粘度を測定した。その粘度変化率を算出した結果を表3に示す。
(インクジェット吐出性)
インクジェット記録装置として、インク供給系からヘッド部までのインクの温度調節が可能なピエゾ型インクジェットヘッドを使用した。このインクジェット記録装置に、実施例1〜9および比較例1〜4のインクを充填し、インク粘度が10mPa・sとなる温度に温度調節し、インク吐出速度3kHzで初期の吐出評価を行った。また、上記記載のインクの保存試験評価で用いた70℃で14日静置後のインクを充填して、同様に吐出評価を行った。温度条件は初期インクの評価条件と同一とした。その結果を表3に示す。
なお、温度調節が可能なコーンプレート型粘度計を用い、インク粘度が10.0±0.5mPa・sとなる温度条件を調べ、印写時の加温条件とした。
○ : 吐出できた
× : 吐出できなかった
Figure 2016079385
表3の結果から、本発明の実施例1〜10のインクは、比較例1〜4のインクと比較して、カーボンブラックに対する分散剤の吸着量が多く、インク保存後の粘度変化率も小さく、分散安定性が高く、保存後においても吐出可能であった。これは、一定以上の極性を持つ重合性モノマー中で顔料と高分子分散剤間の親和性が強くなり、高分子分散剤の吸着力が増して高分子分散剤が脱離しにくくなるため分散安定性が向上したものと考えられる。その中で、実施例4、6および9のインクは分散媒に用いた重合性モノマーの極性が低いためか若干保存性に劣る結果となった。また、実施例10のインクは低分子分散剤を用いたが、高分子分散剤を用いた場合に比べて吸着量が低下し若干粘度変化率も大きい結果となった。一方、本発明の構成要件を満足しない比較例1〜4は、カーボンブラックに対する分散剤吸着量が少なく、保存後の粘度変化率も大きく、初期のインクは吐出可能であるものの、保存後のインクは吐出できなかった。これは、顔料と高分子分散剤間の親和性が弱く、高分子分散剤が脱離しやすいために分散安定性が低くなったためと考えられる。
次に、無機顔料が酸化チタンである場合について、以下の実施例11〜20及び比較例5〜7を挙げて説明する。
(表面処理酸化チタンの調製例)
[表面処理酸化チタン1の調製]
酸化チタン顔料JR−403(テイカ製)(石原産業製)100gを、2−クロロエタンスルホン酸30gを加えたジメチルホルムアミド溶液中に添加し、110℃で24時間還流した。その後、13000rpmで20分間遠心分離を行い、上澄み液を除去した。
その後、メタノール中に分散させ、再度遠心分離を行い、沈殿物を回収してメタノール洗浄を行った。沈殿物を減圧下、25℃で6時間乾燥を行い、[表面処理酸化チタン1]を得た。得られた[表面処理酸化チタン1]のスルホン酸基の含有量をFT−IRを用いて算出した。その結果、スルホン酸基の含有量は620μmol/gであった。この値を酸化チタンJR−403の比表面積14m/gで割ると、44.3μmol/mであった。得られたデータを表4に示す。
[表面処理酸化チタン2〜4、7の調製]
同様にして、表1に示す酸化チタンを表4に示す表面処理剤を用いてスルホン化処理を行い[表面処理酸化チタン2]〜[表面処理酸化チタン4]、[表面処理酸化チタン7]を得た。
[表面処理酸化チタン2]〜[表面処理酸化チタン4]、[表面処理酸化チタン7]について[表面処理酸化チタン1]と同様の方法でスルホン酸基含有量及び比表面積を測定し、スルホン酸基含有量/比表面積を算出した。得られたデータを表1に示す。
[表面処理酸化チタン5の調製]
酸化チタン顔料TAITANIX JA−1(テイカ製)100gを、1,3−プロパンスルトン30gを加えたトルエン溶液中に添加し、120℃で24時間還流した。その後、13000rpmで20分間遠心分離を行い、上澄み液を除去した。その後、メタノール中に分散させ、再度遠心分離を行い、沈殿物を回収してメタノール洗浄を行った。沈殿物を減圧下、25℃で6時間乾燥を行い、[表面処理酸化チタン5]を得た。得られた[表面処理酸化チタン5]のスルホン酸基の含有量をFT−IRを用いて算出した。その結果、スルホン酸基の含有量は240μmol/gであった。この値を酸化チタンTAITANIX JA−1の比表面積9m/gで割ると、26.7μmol/mであった。得られたデータを表4に示す。
[表面処理酸化チタン6の調製]
水18ml、35%塩酸1ml、エタノール100mlの混合溶液中にメルカプトプロピルメトキシシラン20mlを徐々に滴下し、50℃で1時間撹拌した。次に、酸化チタン顔料TTO−55(D)(石原産業製)100gを、エタノール中に分散させた溶液と混合し、70℃で13時間撹拌した。合成したメルカプト基を有する酸化チタン100gをエタノール400mlと過酸化水素水100mlの混合溶液中、70℃で2時間撹拌することにより、メルカプト基をスルホン酸基に置換し、[表面処理酸化チタン6]を得た。得られた[表面処理酸化チタン6]のスルホン酸基の含有量をFT−IRを用いて算出した。その結果、スルホン酸基の含有量は620μmol/gであった。この値を酸化チタンCR−ELの比表面積75m/gで割ると、8.3μmol/mであった。得られたデータを表4に示す。
[表面処理酸化チタン8、9の調製]
[表面処理酸化チタン5の調製]と同様にして、表1に示す酸化チタンを表1に示す表面処理剤を用いてスルホン化処理を行い[表面処理酸化チタン8]、[表面処理酸化チタン9]を得た。
[表面処理酸化チタン8]、[表面処理酸化チタン9]について[表面処理酸化チタン1]と同様の方法でスルホン酸基含有量及び比表面積を測定し、スルホン酸基含有量/比表面積を算出した。得られたデータを表4に示す。
[表面未処理酸化チタン10]
表面処理をしない酸化チタン顔料CR−EL(石原産業製)を[表面未処理酸化チタン10]とした。
Figure 2016079385
(酸化チタン分散液の調製例)
[酸化チタン分散液1の調製]
分散剤BYKJET−9151(BYK社製)10部をビスコート#192(化学式M−1、SP値10.12)90部に入れ、40℃にて2時間撹拌溶解し、分散媒を作製した。
70mlのマヨネーズ瓶に、2mmφのジルコニアボール80部、上記調製例で調製した[表面処理酸化チタン1]11.25部、上記分散媒11.25部を加え、ボールミルにて3日間分散を行い、[酸化チタン分散液1]を作製した。
メディア : YTZボールφ2mm(ニッカトー社製ジルコニアボール)
ミル : MIX−ROTAR VMR−5(アズワン社製)
回転数 : 瓶の回転数75rpm
[酸化チタン分散液2〜13の調製]
同様にして、[表面処理酸化チタン1]〜[表面処理酸化チタン9]及び[表面未処理酸化チタン10]を用いて表5に示す分散剤及びモノマーを用いて酸化チタン分散液2〜13を調製した。
(分散剤のアミン価の測定)
分散剤のアミン価は以下のようにして行った。
分散剤1gをメチルイソブチルケトン100mLに溶解し、0.01モル/Lの塩素酸メチルイソブチルケトン溶液で電位差滴定を行い、KOHmg/g換算したものをアミン価とした。電位差滴定は、三菱化学アナリティック社製の自動滴定装置GT−200を用いて測定した。
Figure 2016079385
(実施例11)
以下に示す材料を調合することにより、実施例11のインクを作製した。
・酸化チタン分散液1 50部
・単官能モノマー ビスコート#192(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例12)
以下に示す材料を調合することにより、実施例12のインクを作製した。
・酸化チタン分散液2 50部
・単官能モノマー ビスコート#155(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例13)
以下に示す材料を調合することにより、実施例13のインクを作製した。
・酸化チタン分散液3 50部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 25部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例14)
以下に示す材料を調合することにより、実施例14のインクを作製した。
・酸化チタン分散液4 50部
・単官能モノマー ビスコート#155(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例15)
以下に示す材料を調合することにより、実施例15のインクを作製した。
・酸化チタン分散液5 50部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 25部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例16)
以下に示す材料を調合することにより、実施例16のインクを作製した。
・酸化チタン分散液6 50部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例17)
以下に示す材料を調合することにより、実施例17のインクを作製した。
・酸化チタン分散液7 50部
・単官能モノマー ビスコート#192(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例18)
以下に示す材料を調合することにより、実施例18のインクを作製した。
・酸化チタン分散液8 50部
・単官能モノマー ビスコート#192(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例19)
以下に示す材料を調合することにより、実施例19のインクを作製した。
・酸化チタン分散液9 50部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 25部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(実施例20)
以下に示す材料を調合することにより、実施例20のインクを作製した。
・酸化チタン分散液10 50部
・単官能モノマー ビスコート#150(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(比較例5)
以下に示す材料を調合することにより比較例5のインクを作製した。
・酸化チタン分散液11 50部
・単官能モノマー ビスコート#192(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(比較例6)
以下に示す材料を調合することにより比較例6のインクを作製した。
・酸化チタン分散液12 50部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(比較例7)
以下に示す材料を調合することにより比較例7のインクを作製した。
・酸化チタン分散液13 50部
・単官能モノマー ビスコート#160(大阪有機化学工業社製) 25部
・単官能モノマー ACMO(興人フィルム&ケミカルズ社製) 12.5部
・2官能モノマー ビスコート#260(大阪有機化学工業社製) 0.9部
・紫外線硬化樹脂 UV−3010B(日本合成化学社製) 5.5部
・光重合開始剤 Irgacure184(BASF社製) 6部
・重合禁止剤 TBH(精工化学社製) 0.1部
(インクの保存試験評価)
東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計により、実施例11〜20および比較例比較例5〜7のインクの初期粘度を測定した。測定条件は、恒温循環水の温度を25℃に設定して、回転数50rpm,せん断速度191.4sec−1とした。また、実施例11〜20および比較例比較例5〜7のインクを70℃で14日静置後の保存粘度を測定した。その粘度変化率を算出した結果を表6に示す。
なお、酸化チタンは他顔料と比較して比重が大きく沈降しやすいため、実施例11〜20、比較例5〜7のインクについては沈降性および再分散性についても評価を行った。 また、酸化チタンは分散性が良好であっても粒径の大きさなどの要因により透明化することがあるため、画像明度についても評価した。
(インクジェット吐出性)
インクジェット記録装置として、インク供給系からヘッド部までのインクの温度調節が可能なピエゾ型インクジェットヘッドを使用した。このインクジェット記録装置に、実施例11〜20および比較例比較例5〜7のインクを充填し、インク粘度が10mPa・sとなる温度に温度調節し、インク吐出速度3kHzで初期の吐出評価を行った。また、上記記載のインクの保存試験評価で用いた70℃で14日静置後のインクを充填して、同様に吐出評価を行った。温度条件は初期インクの評価条件と同一とした。その結果を表6に示す。
なお、温度調節が可能なコーンプレート型粘度計を用い、インク粘度が10.0±0.5mPa・sとなる温度条件を調べ、印写時の加温条件とした。
○ : 吐出できた
× : 吐出できなかった
(インクの沈降性評価)
インク中の酸化チタンの沈降性は、タービスキャン(MA2000、英弘精機株式会社製)により、実施例11〜20および比較例比較例5〜7のインクを測定した。
インクを、超音波洗浄器(US−3、アズワン株式会社製)を用いて超音波分散処理(100W、40分間)し、均一状態にしてから、ピペットを用いて装置専用のガラスセルにインクを5.5mL入れた。セル内のインクの液面が安定した30分間後に測定を行い、この時間を沈降性評価開始とした。その後、60℃で静置し、240時間後まで測定を行い、沈降性評価開始を基準とした偏差表示にて、沈降性を確認した。沈降性の確認は、主に、上澄みの生成による後方散乱光の変化をピークの積算(相対値モード)で行い、以下の基準で評価した。その評価結果を表6に示す。
[評価基準]
A:評価開始240時間後の後方散乱光の相対変化が5%未満
B:評価開始240時間後の後方散乱光の相対変化が5%以上10%未満
C:評価開始240時間後の後方散乱光の相対変化が10%以上
(酸化チタンの再分散性評価)
実施例11〜20および比較例比較例5〜7のインクの再分散性を評価した。50mLのバイアル瓶に作製したインク30mLを入れ、室温(25℃)下で1ヶ月静置した後、沈降した酸化チタンについて、再分散性を以下の基準で評価した。その評価結果を表6に示す。
[評価基準]
A:バイアル瓶を手で10秒間振ると二酸化チタンの沈降が解消し、静置前の粒径に戻る
B:沈降したバイアル瓶中の二酸化チタンに対して、超音波洗浄器(US−3、アズワン株式会社製)により超音波照射処理(100W)を2分間行うと二酸化チタンの沈降が解消し、静置前の粒径に戻る
C:インク中の固形分が凝集し、撹拌しても再分散されない
(印字画像の画像明度)
実施例11〜20および比較例5〜7のインクの印字画像の画像明度を評価した。インクをインクカートリッジに充填し、インクジェットプリンター(株式会社リコー製、IPSiO GX3000)を用いて、全ノズルにインクが充填され異常画像が出ないことを確認し、記録用メディア上へのインク付着量が20g/mとなるように吐出量を調整した後、50mm×50mmのベタ画像を記録用メディアとしてのOHPシート上に印字した。この印字したOHPシートの下に市販の黒紙を敷いた状態で、印字した部分を分光測色濃度計X−Rite938(X−Rite社製)を用いて明度(L*)を測定し、以下の基準で評価した。その評価結果を表3に示す。なお、参考として、黒紙の上に未印字のOHPシートを敷いた状態で測定したL*値は、22.4であった。
[評価基準]
A:L*値が、75以上
B:L*値が、65以上75未満
C:L*値が、65未満
Figure 2016079385
表6の結果から、本発明の実施例11〜20のインクは、比較例5〜7のインクと比較して、インク保存後の粘度変化率も小さく、分散安定性が高く、保存後においても吐出可能であった。これは、一定以上の極性を持つ重合性モノマー中で顔料と高分子分散剤間の親和性が強くなり、高分子分散剤の吸着力が増して高分子分散剤が脱離しにくくなるため分散安定性が向上したものと考えられる。その中で、実施例12および14のインクは分散媒に用いた重合性モノマーの極性が低いためか若干保存性に劣る結果となった。また、実施例12および18のインクは低分子分散剤であるが、高分子分散剤に比べて若干粘度変化率が大きい結果となった。一方、本発明の構成要件を満足しない比較例5〜7は、保存後の粘度変化率も大きく、初期のインクは吐出可能であるものの、保存後のインクは吐出できなかった。これは、顔料と高分子分散剤間の親和性が弱く、高分子分散剤が脱離しやすいために分散安定性が低くなったためと考えられる。酸化チタンの沈降性評価および再分散性においても実施例11〜20のインクは良好であった。
1 貯留プール(収容部)
3 可動ステージ
4 活性エネルギー線
5 活性エネルギー線硬化型組成物
6 硬化層
21 供給ロール
22 被記録媒体
23a、23b、23c、23d 印刷ユニット
24a、24b、24c、24d 光源
25 加工ユニット
26 印刷物巻取りロール
30 造形物用吐出ヘッドユニット
31、32 支持体用吐出ヘッドユニット
33、34 紫外線照射手段
35 立体造形物
36 支持体積層部
37 造形物支持基板
38 ステージ
39 像形成措置
特許第4452910号公報 特許第4303086号公報 特開2008−308692号公報 特開2010−95679号公報

Claims (13)

  1. 無機顔料と重合性モノマーとを含む活性エネルギー線硬化型組成物であって、
    前記無機顔料が、下記(a)又は(b)であり、
    (a)親水性官能基量/比表面積の値が7〜42μmol/mであるカーボンブラック
    (b)スルホン酸基量/比表面積の値が7〜85μmol/mである金属酸化物
    かつ、25℃における初期粘度をV0とし、70℃で14日間静置後の保存粘度をVとしたとき、下記の式(1)に基づいて得られる粘度変化率(ΔV)が±10%以下である
    ことを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物。
    ΔV(%)=|V−V0|/V0 × 100・・・(1)
  2. 前記粘度変化率(ΔV)が±5%以内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  3. 前記カーボンブラックがスルホン化剤により表面処理されたカーボンブラックであることを特徴とする請求項又は2に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  4. 前記カーボンブラックに対する分散剤吸着量が1.0mg/mであることを特徴とする請求項3に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  5. 前記金属酸化物が酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  6. 前記酸化チタンがスルホン酸基を有するアルキルハロゲン化合物により表面処理された酸化チタンであることを特徴とする請求項5に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  7. さらに高分子分散剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  8. 前記高分子分散剤が塩基性の極性官能基を有する高分子化合物であることを特徴とする請求項7に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  9. 前記重合性モノマーのSP値が9.5以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物からなることを特徴とするインク。
  11. インクジェット印刷用であることを特徴とする請求項10に記載のインク。
  12. 請求項1〜9のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を収容したことを特徴とする組成物収容容器。
  13. 請求項12に記載の組成物収容容器を有することを特徴とする2次元または3次元の像形成装置。
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