JP2016077904A - 撮像方法、画像処理装置、コンピュータ可読媒体、方法、装置およびシステム - Google Patents

撮像方法、画像処理装置、コンピュータ可読媒体、方法、装置およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】干渉計において撮像された画像の解像度向上に関し、特に、X線源により導入された復調画像の中のアーティファクトを低減させる方法を提供する。
【解決手段】干渉計システムのX線源のインパルス応答、及び干渉計システムの検出器のインパルス応答を、それぞれ独立して決定する。干渉計システムの格子により生成された被検体の画像が撮像され、画像は干渉計システムの検出器により撮像される。検出器により導入されたアーティファクトを減衰するために、決定された検出器インパルス応答を使用して、撮像された画像は処理される。復調画像を生成するために処理された画像が復調され、復調画像の中にX線源により導入されたアーティファクトを低減させるために、X線源インパルス応答を使用して復調画像が処理される。
【選択図】図6

Description

本発明は、干渉計において撮像された画像の解像度向上に関し、特に、撮像方法、画像処理装置、方法、装置およびシステムに関する。本発明は、更に、画像処理のためのコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ可読媒体に関する。
撮像デバイスは、自然のシーンであるか又は人工のシーンであるかに関わらず、元のシーンを2次元の面への投影画像として投影する。2次元投影により元のシーンに関する情報を送信し、解析する手段が提供される。しかし画像の撮像により、ぼけ、ノイズ及び他の多くの種類の劣化が通常は発生する。
例えばデジタルカメラの解像度は、センサ画素数に応じて限定される。超音波撮影では、異なる種類の組織からの超音波の反射、屈折及び偏向、並びに利用されている超音波収集システムの伝達関数によって画像にぼけが生じる。X線タルボ干渉測定システムのような干渉計の場合には、X線源の大きさが限定されているために、撮像される干渉縞画像の空間分解能は制限される。
多くの撮影システムにおいて、画像デコンボリューション/復元を使用してぼけは改善されるが、この方法では、システムを特徴付ける点像強度分布関数(PSF)が推定又は測定される。点像強度分布関数(PSF)を表す更に一般的な用語は、システムの「インパルス応答」であり、点像強度分布関数(PSF)は、集束型撮影システムのインパルス応答である。
推定又は測定された点像強度分布関数(PSF)は、画像を撮像するために使用される撮影システムによって発生したぼけを含まない画像を復元するために使用されてもよい。例えば自由空間伝搬X線位相コントラスト撮影(PCI)システムでは、画像の解像度を改善するために、検出器線像強度分布関数(LSF)によるデコンボリューションに基づく画像処理方法が使用されている。しかし、線像強度分布関数は、撮影システムの点像強度分布関数の非常に大まかな推定であるので、デコンボリューション実行後の結果は正確ではない。更に、X線位相コントラスト撮影(PCI)システムなどの干渉計におけるぼけの原因は、検出器に限定されない。多くの場合、X線位相コントラスト撮影(PCI)システムにおいて、ぼけは、例えばX線源の大きさが限られていること及びシステムの光学部品が原因となって起こる。
少なくとも1つの基準画像を使用して推定される点像強度分布関数(PSF)によって、撮像画像をデコンボリュートすることにより、X線源の大きさが限られているという問題に対処する他のぼけ除去方法が使用されてもよい。最近では、格子を使用する位相コントラスト撮影(PCI)システムの復調方法に、デコンボリューションステップが組み込まれている。その場合、実点像強度分布関数(PSF)を近似するために、推定変調伝達関数(MTF)が使用される。しかし、異なる段階で多様なぼけ発生過程が出現する非線形システムにまで、そのようなデコンボリューションステップを使用する方法は十分に拡張されていない。
そのような干渉計では、位相情報を復元するために必要な解析/復調処理は非線形であることが多いので、X線タルボ干渉計などの位相コントラスト撮影(PCI)システムにおけるぼけ除去は難しい。多くの場合、ハイゼンベルクの限界に対処するために、位相コントラスト撮影(PI)システムにより使用される窓フーリエ変換(WFT)のようなシングルショット解析/復調方法は、システムに特定のレベルの非線形性を導入するように修正される必要がある。ハイゼンベルクの限界は、測定で使用されるエネルギーに従って測定の精度をスケーリング可能な最適速度である。位相コントラスト撮影(PCI)システムで起こるジレンマは、窓を狭くとると望ましくないアーティファクトが発生し、窓を広くとると生成される結果の分解能は低下するということである。更に、どの復調方法においても、その一部である位相アンラッピングステップに非線形性が含まれるので、ぼけ除去と復調を1つのステップで取り扱うぼけ除去方法は、いずれも満足できる結果をもたらさない。
更に、位相コントラスト撮影(PCI)システムの点像強度分布関数(PSF)を推定するのが困難であることも、X線タルボ干渉計のような位相コントラスト撮影(PCI)システムにおけるぼけ除去を難しくする一因である。ぼけの原因は、X線源の大きさが限られていること、検出器の分解能が限られていること及びシンチレータ点像強度分布関数(PSF)の問題など多数あるので、非線形位相コントラスト撮影(PCI)システムの場合、相対的な点像強度分布関数(PSF)によってぼけを表現しても、正確な結果を得ることはできない。更に、位相コントラスト撮影(PCI)システムにおけるぼけの各原因の点像強度分布関数(PSF)を個別に測定する手段は現在存在しない。
従って、X線タルボ干渉計などの干渉計の新規な画像処理方法が必要とされている。
本発明の目的は、既存の構成の1つ以上の欠点をほぼ克服するか又は少なくとも改善することである。
本発明の1つの態様によれば、干渉計システムのX線源のインパルス応答を受信する工程と、
前記干渉計システムの検出器のインパルス応答を受信する工程であって、前記X線源のインパルス応答が前記検出器のインパルス応答から独立して決定される工程と、
前記干渉計システムの格子により生成される画像を前記検出器により撮像する工程と、
前記検出器により導入されたアーティファクトを減衰するために、前記決定された検出器のインパルス応答を使用して前記撮像された画像を処理する工程と、
復調画像を生成するために、前記処理された画像を復調する工程であって、前記復調画像の中に、前記X線源により導入されたアーティファクトが存在する、前記処理された画像を復調する工程と、
前記X線源により導入された前記復調画像の中のアーティファクトを低減させるために、前記X線源のインパルス応答を使用して前記復調画像を処理する工程と、を有することを特徴とする画像処理方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、干渉計システムのX線源のインパルス応答を受信し、前記干渉計システムの検出器のインパルス応答を受信する受信手段であって、前記X線源のインパルス応答が前記検出器のインパルス応答から独立して取得される受信手段と、
前記検出器により撮像された、前記干渉計システムの格子により生成される画像を取得する取得手段と、
前記検出器により導入されたアーティファクトを減衰するために、前記取得された検出器のインパルス応答を使用して前記画像を処理する処理手段と、
復調画像を生成するために、前記処理された画像を復調する復調手段であって、前記復調画像の中に、前記X線源により導入されたアーティファクトが存在する、前記処理された画像を復調する復調手段と、
前記X線源により導入された前記復調画像の中の前記アーティファクトを低減させるために、前記X線源のインパルス応答を使用して前記復調画像を処理する処理手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置が提供される。
本発明の更に別の態様によれば、画像処理のためのコンピュータプログラムが記録されているコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラムは、
干渉計システムのX線源のインパルス応答を受信するためのコードと、
前記干渉計システムの検出器のインパルス応答を受信するためのコードであって、前記X線源のインパルス応答が前記検出器のインパルス応答から独立して取得されるコードと、
前記検出器により撮像された、前記干渉計システムの格子により生成される画像を取得するためのコードと、
前記検出器により導入されたアーティファクトを減衰するために、前記取得された検出器のインパルス応答を使用して前記撮像された画像を処理するためのコードと、
復調画像を生成するために、前記処理された画像を復調するためのコードであって、前記復調画像の中に、前記X線源により導入されたアーティファクトが存在する、前記処理された画像を復調するためのコードと、
前記X線源により導入された前記復調画像の中の前記アーティファクトを低減させるために、前記X線源のインパルス応答を使用して前記復調画像を処理するためのコードと、を有することを特徴とするコンピュータ可読媒体が提供される。
本発明の更に別の態様によれば、システムが備えるエネルギー源と検出器とのインパルス応答を取得する方法であって、
前記システムのエネルギー源のインパルス応答を決定するために第1の画像を撮像する工程であって、前記第1の画像が前記システムの第1の開口素子を通過する前記エネルギー源からのエネルギー波により生成される、第1の画像を撮像する工程と、
前記システムの検出器のインパルス応答を決定するために第2の画像を撮像する工程であって、前記第2の画像が前記システムの第2の開口素子を通過するエネルギー波により生成され、前記エネルギー源のインパルス応答および前記検出器のインパルス応答が互いに独立して使用されるために取得される、第2の画像を撮像する工程と、を有することを特徴とする方法が提供される。
本発明の更に別の態様によれば、システムが備えるエネルギー源と検出器とのインパルス応答を取得するためのコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラムは、
前記システムの第1の開口素子を通過する前記エネルギー源からのエネルギー波により生成される第1の画像を取得するためのコードと、
前記システムの第2の開口素子を通過するエネルギー波により生成される第2の画像を取得するためのコードと、
第1の画像を使用して、前記エネルギー源のインパルス応答を取得するコードと、
前記第2の画像を使用して、前記検出器のインパルス応答を取得するコードと、を有することを特徴とするコンピュータ可読媒体が提供される。
本発明の更に別の態様によれば、複数のX線を発生するX線源と、
X線源格子であって、前記複数のX線の少なくとも一部が前記X線源格子を通過する間に複数の仮想X線源を形成し、前記X線源格子が前記複数の仮想X線源のうち少なくとも1つに対するシステムのX線源のインパルス応答と関連するX線源格子と、
前記X線源格子から画像を撮像するように構成された検出器であって、前記撮像された画像が少なくとも前記X線源のインパルス応答および前記検出器の特性に依存する検出器と、を有する干渉計システムと、
前記検出器により撮像された画像を処理する画像処理装置と、
を備え、前記画像処理装置は上記の画像処理装置であることを特徴とするシステムが提供される。
本発明の他の態様も開示される。
添付の図面を参照して、本発明の1つ以上の実施形態を説明する。
例示的なX線タルボ干渉計システムを示す図である。 位相格子の一実施例を示す図である。 吸収格子の一実施例を示す図である。 図1の例示的なX線タルボ干渉計システムを更に詳細に示す図である。 干渉縞画像の形成を示す図1のX線タルボ干渉計システムの図である。 組み合わされて、低コントラストの干渉縞画像を形成する2つの干渉縞画像の一例を示す図である。 画像処理方法を示すフローチャートである。 図6で実行されるような検出器ぼけ除去方法を示すフローチャートである。 図6で実行されるようなX線源ぼけ除去方法を示すフローチャートである。 検出器の点像強度分布関数(PSF)を測定するように構成された図1の例示的なX線タルボ干渉計システムを示す図である。 検出器及びX線源の点像強度分布関数(PSF)測定で使用される多開口素子の一実施例を示す図である。 X線源の点像強度分布関数(PSF)を測定するように構成された図1の例示的なX線タルボ干渉計を示す図である。 画像がいくつかの重なり合わない領域に分割されている9つの光点を含む撮像点像強度分布関数(PSF)画像を示す図である。 重なり合わない領域に分割された図12の撮像点像強度分布関数(PSF)画像を示す図である。 X線タルボ干渉計システムにおける被検体情報の拡大の一例を示す図である。 説明される構成を実施可能な電子デバイスの概略ブロック図である。 説明される構成を実施可能な電子デバイスの概略ブロック図である。
添付の図面中、1つ以上の図面で、同一の図中符号により示されるステップ及び/又は特徴を参照する場合、説明の便宜上、特に指示のない限り、それらのステップ及び/又は特徴は同一の機能又は作用を有する。
図1は、X線タルボ干渉計システム100(X-ray Talbot interferometer system)の一実施例を示す。X線タルボ干渉計システムは「干渉計」と呼ばれてもよい。X線タルボ干渉計システム100は、X線源格子G0 101(source grating)の形態の回折素子(diffraction device)、位相格子G1 110(phase grating)の形態の回折素子及び第2の吸収格子G2 130(second absorption grating)の形態の回折素子を備える。X線タルボ干渉計システム100はシンチレーション検出器140を更に備える。位相格子G1 110は、X線源格子G0 101とシンチレーション検出器140との間に配置される。
図1に示されるように、X線源格子G0 101、被検体102、位相格子G1 110及び第2の吸収格子G2 130は、電磁波により搬送されるエネルギーを被検体102に向かって照射するX線源104により照明される。図1の構成では、X線源104は複数のX線を発生し、「タルボ効果」(Talbot effect)と呼ばれる近接場回折効果(near-field diffraction effect)によって、位相格子G1 110の背後に自己像120が形成される。X線源104からのX線波の位相は被検体102によりシフトされるので、位相格子G1 110の自己像120は変形される。変形した自己像120を解析することにより、被検体102の特性を推定できる。被検体102の画像は、X線源104からの電磁波(又は「エネルギー波」)がシステム100のX線源格子G0 101、位相格子G1 110及び吸収格子G2 130を通過することにより生成される。以下に更に詳細に説明されるように、システム100のX線源104(又は「エネルギー源」)の点像強度分布関数(PSF)を測定するために、画像が撮像されてもよい。X線源104の点像強度分布関数(PSF:Point Spread Function)は、X線源点像強度分布関数(source point spread function)と呼ばれてもよい。前述のように、点像強度分布関数(PSF)を表す更に一般的な用語は「インパルス応答」(impulse response)である。X線源点像強度分布関数は「X線源インパルス応答」(source impulse response)と呼ばれてもよい。
以上説明したX線タルボ(XT)撮影システム100は、コントラストを発生するために吸収ではなく位相差を使用することから、「X線タルボ(XT)撮影システム」(X-ray Talbot (XT) imaging system)と呼ばれてもよい。そのようなX線タルボ(XT)撮影システムの解像度は、従来の吸収型X線システムよりはるかに高い。
システム100のシンチレーション検出器140の点像強度分布関数(PSF)を測定するために、第2の画像が撮像されてもよい。検出器140の点像強度分布関数(PSF)は「検出器点像強度分布関数」と呼ばれてもよい。検出器点像強度分布関数は「検出器インパルス応答」と呼ばれてもよい。図1に示されるように、第2の吸収格子G2 130は、自己像120(self-image)の位置で検出器140に向けて配置される。干渉計システム100の第2の吸収格子G2 130はモアレ干渉縞画像を生成し、このモアレ干渉縞画像は、干渉計システム100のシンチレーション検出器140により撮像される。モアレ干渉縞画像は位相コントラスト画像である。
システム100のX線源点像強度分布関数(PSF)(又はX線源インパルス応答)及び検出器点像強度分布関数(PSF)(又は検出器インパルス応答(detector impulse response))を使用して、干渉計システム100により撮像された被検体102の画像を処理する方法を以下に説明する。1つの構成において、第2の吸収格子G2 130のピッチは、投影された自己像120のピッチと同様である。変形した自己像120と第2の吸収格子G2 130とを重ね合わせることにより生成されるモアレ干渉縞画像は、自己像120のはるかに大型のバージョンである。シンチレーション検出器140は、モアレ干渉縞画像を分解するために自己像120の大型バージョンを使用する。シンチレーション検出器140は、電子光センサに結合されたシンチレータを有する画像検出器であり、シンチレータは、X線エネルギーを可視光に変換するために使用される。1つの構成において、吸収格子G2 130及びシンチレーション検出器140は、以下の説明の便宜上、吸収格子G2 130及びシンチレーション検出器140の双方に対して同一の位置が想定されるように互いにごく近接して配置される。
図1のX線タルボ(XT)干渉計システム100において、格子G0 101、格子G1 110及び格子G2 130は、互いに平行な薄い板の形態であってもよい。シンチレーション検出器140の面も、格子G0 101、格子G1 110及び格子G2 130と平行であると想定してよい。
図1に示されるX線タルボ干渉計システム100は、仮想X線源として、複数の仮想点光源(virtual point sources)(又は「アレイ」)を形成するためにX線源格子G0 101を使用する。位相格子G1 110の自己像120を格子G1 110から特定のタルボ距離(Talbot Distance)に形成可能であるように、仮想光源(仮想X線源)は形成される。仮想光源は、少なくともX線源格子G0 101の開口部を通過するX線の一部として形成され、X線源格子G0 101は、複数の仮想光源のうち少なくとも1つに対するシステム100のX線源点像強度分布関数(PSF)(又はX線源インパルス応答)と関連する。
位相格子G1 110の自己像120は、X線源が相対的に大型である場合でも十分なコントラスト/可視性を有する。図1のX線タルボ(XT)干渉計システム100の吸収格子G2 130のピッチp及びX線源格子G0 101のピッチpは、以下の式(1)により定義される規則に従う。
Figure 2016077904
式中、
は、X線源格子G0 101のピッチを表し、
は、吸収格子G2 130のピッチ及び位相格子G1 110の投影自己像120の周期を表し、
Lは、X線源格子G0 101と位相格子G1 110との間の距離を表し、
dは、位相格子G1 110と吸収格子G2 130との間の距離を表す。
X線タルボ(XT)干渉計システム100は、図3に更に詳細に示される。式(1)により定義されるようなX線源格子G0 101のピッチpと吸収格子G2 130のピッチpとの関係も図3に示される。X線源104の1次元(1D)プロファイルの表現310が図3に表されている。吸収格子G2上に投影された1次元(1D)干渉縞画像360も図3に表される。図3において、図中符号305は干渉縞画像の周期pを示し、図中符号306はX線源格子G0 101のピッチpを示す。吸収格子G2 130における投影X線源プロファイル307の半値全幅(FWHM)値S(full width at half maximum value)は、以下の式(2)により定義される規則に従う。
Figure 2016077904
式中、
Sは、図中符号308により示され、X線源格子G0 101におけるX線源プロファイル310の半値全幅(FWHM)値であり、
Wは、図中符号309により示され、吸収格子G2 130における投影X線源プロファイル307の半値全幅(FWHM)である。
図3の例では、被検体102が位相格子G1 110に近接して配置された場合、被検体情報の倍率Mは、式(3)に従って次のように決定される。
Figure 2016077904
そこで、図14を参照して、被検体情報の倍率Mを説明する。被検体102が位相格子G1 110に隣接して配置された場合、X線源格子G0 101上の点光源から第2の吸収格子G2 130への被検体102の投影は、式(3)のMだけ拡大される。Z1415とZ1405との比は(L+d)/Lである。
X線タルボシステムにおいて、位相解析を単純化するために1次元格子が使用されてもよい。しかし、X線タルボシステムでは、x方向及びy方向の双方で位相コントラスト(位相コントラストモアレ画像)を提供するために、2次元(2D)構造を有する格子(位相格子)が使用されてもよい。
2次元(2D)格子の実施例が図2A及び図2Bに示され、格子210は位相格子G1 110の一実施例である。格子220は吸収格子G2 130の一実施例である。
図2Aに示されるように、格子210の場合、黒色で示される領域は、位相格子G1 100の位相シフトπが加えられる領域を表す。図2Aの白色で示される領域は、位相格子G1 110の位相シフトが加えられない領域を表す。
図2Bの格子220の場合、黒色で示される領域は、X線源104のX線エネルギーを吸収する吸収格子G2 130の領域を表す。図2Bに示される格子220の白色の領域は、X線源104のX線エネルギーを通過させる吸収格子G2 130の領域(すなわち、開口部)を表す。
以下に説明される方法は、1次元格子並びに図2A及び図2Bに示されるような2次元格子を使用して実現されてもよい。しかし、説明をわかりやすくするため、方法は、1次元格子に関連して説明される。以下に詳細に説明されるように、X線タルボ(XT)干渉計システム100は、干渉計システム100の格子により生成された画像を撮像するために使用され、画像は干渉計システム100の検出器140により撮像される。
X線タルボ(XT)干渉計システム100で生成されたモアレ干渉縞画像が撮像された後、被検体102の位相情報を抽出できるように、モアレ干渉縞画像に位相復調(phase demodulation)及びアンラッピング(unwrapping)が適用される。屈折に対するX線タルボ(XT)干渉計システム100の感度は高く、干渉計システム100は、軟組織の高コントラスト画像を生成することが可能であるので、X線タルボ位相コントラスト撮影(PCI)を医用画像の撮影に適用すると、線量を低減させることができると共に、画像の解像度が向上するので、更に安全で正確な診断が実現される。
X線源の大きさ、光学的特性及び検出器点像強度分布関数(PSF)(又は「検出器インパルス応答」)は限られているので、X線タルボ(ST)干渉計で撮像される画像は、ぼけ及びノイズを含む場合が多い。シンクロトロン光源などの高品質X線源は更に高解像度のモアレ画像を生成できるだろうが、そのような高品質X線源の大きさ及びコストの関係上、高品質X線源を医療に応用するのは実用的ではない。従って、システム100のようなX線タルボ撮影システムを使用して生成された画像に対して、ぼけ除去を実行する必要がある。
先に説明したように、X線タルボ(XT)干渉計システム100は、自己像120を形成するための仮想点光源のアレイを形成するためにX線源格子G0 101を使用する。X線源格子G0 101で生成された個別の仮想点光源を被検体102及び位相格子G1 110に投影することにより、十分なコントラスト/可視性を有する鮮鋭なタルボ画像が生成される。しかし、X線源格子G0 101の多数の仮想点光源は規則的な格子に分散して存在しているので、鮮鋭なタルボ画像を合わせるとコントラストの低いぼけとなる。X線源点像強度分布関数(PSF)(又は「X線源インパルス応答」)と被検体情報との線形畳み込みを使用して、このぼけをモデル化することができる。以下の説明中、X線源格子G0 101に多数の仮想点光源によって起こるぼけを「X線源ぼけ」(source blurring)と呼ぶ。
次に、図4を参照して、被検体102がない場合に位相格子G1 110により投影された1次元干渉縞画像に対するX線源ぼけの影響を説明する。先に説明したように、図1のX線タルボ(XT)干渉計システム100の吸収格子G2 130のピッチp及びX線源格子G0 101のピッチpは、式(1)により定義される規則に従う。式(1)に記載される制約によって、pだけ離間した2つの仮想光源410及び420により形成された2つの干渉縞画像404及び405は、干渉縞画像404及び405の周期を表す周期pの値だけ互いに対してシフトされる。被検体102により導入される変形がなければ、2つの干渉縞画像404及び405は互いに強め合い、更に強い干渉縞画像406を形成する。この干渉縞画像406は、シンチレーション検出器140により検出される干渉縞画像である。X線源格子G0 101の各仮想光源は、点光源と考えられるほど十分に小さいので、2つの干渉縞画像404及び405の各々は、十分な可視性/コントラストを有する。従って、2つの干渉縞画像404及び405の和も、十分な可視性/コントラストを有する。
X線タルボ(XT)干渉計システム100の中に被検体(例えば、被検体102)が存在する場合、各仮想光源410及び420により投影される干渉縞画像は変形される。いくつかの変形した干渉縞画像を合体させると、ぼけが発生する。図5を参照して、位相格子G1 110及び被検体102により投影された1次元干渉縞画像に対するX線源ぼけの影響を説明する。図5において、干渉縞画像510は、1つの仮想光源によりX線源格子G0 101に形成され、干渉縞画像520は、第1の仮想光源からp離間した位置にある別の仮想光源により形成される。2つの干渉縞画像510及び520が吸収格子G2 130上に投影されると、2つの干渉縞画像510及び520は、投影G1自己像120の干渉縞周期である周期pだけ互いに関してシフトされる。図5に示される2つの干渉縞画像510及び520のシフトは、先に図4を参照して説明した2つの干渉縞画像404及び405のシフトに類似している。しかし、2つの干渉縞画像510及び520は被検体102によって変形されたので、2つの干渉縞画像510及び520は、位置によっては互いに厳密には強め合わない。それどころか、2つの干渉縞画像510及び520は、位置によっては非常に異なる位相、更には逆の位相を有するようになり、その結果、信号の振幅は非常に小さくなるか、あるいは0になってしまう。
シンチレーション検出器140は図5に示され、干渉縞画像510及び干渉縞画像520の和は、図5に干渉縞画像540として示される。図5に示されるように、相当に大きな位相変化を伴う領域550では、2つの変形した干渉縞画像510及び520の和は、低コントラストの干渉縞画像540を生成する。
X線源ぼけを線形畳み込みによってモデル化できるので、X線源の大きさが限定されることによって起こるぼけを除去するためにデコンボリューション方法が適用可能である。X線タルボ(XT)干渉計システム100では、シンチレーション検出器140でもぼけが発生する。先に説明したように、シンチレーション検出器140は、電子光に結合されたシンチレータを有する画像検出器であり、シンチレータは、X線エネルギーを可視光に変換するために使用される。シンチレーション検出器140では、シンチレータ点像強度分布関数(PSF)及び結合される電子光センサの分解能が限定されることの2つが原因となってぼけが発生する。シンチレータ及び電子光センサによるぼけの影響を線形畳み込みによってモデル化できる。更に、電子光センサは撮影処理の中でシンチレータの直後に位置するので、検出器ぼけをモデル化する点像強度分布関数(PSF)全体を想定できる。本明細書において、シンチレーション検出器140に起因するぼけを総称して「検出器ぼけ」(detector blurring)と呼ぶ。
可視光を使用する撮影システムの場合、撮影システムの光学的特性は、ぼけ除去処理で重要な役割を果たすことが多い。X線の屈折率は小さいため、X線の操作は、屈折ではなく、反射、回折及び干渉により実行される。更に、X線タルボ干渉計システム100のような干渉計では、関連する光学的ぼけはごくわずかである。従って、本明細書において説明される構成では、光学的特性は考慮されない。しかし、X線とは異なる光源を使用するシステムの中に重大な光学部品が存在する場合には、それらの光学部品の光学的特性を個別に考慮し、処理する必要がある。
シンチレータ検出器140は、順次発生するX線源ぼけ、格子変調、検出器ぼけを含む前述の画像形成処理によって生成されたモアレ画像を撮像するために使用される。シンチレーション検出器140は、X線源格子G0 101からモアレ画像を撮像するように適合され、撮像されたモアレ画像は、以下に詳細に説明されるように、X線源104のインパルス応答及び検出器140の特性に依存する。被検体102の位相情報を復元するために、画像形成処理が逆の順序で実行される。すなわち、まず検出器140により導入されたアーティファクトを減衰するために、シンチレーション検出器140の特性を使用して検出器ぼけ除去を実行することにより、撮像されたモアレ画像にぼけ除去が適用される。次に、復調画像のコントラストを強調させるために、解析又は復調及びその後のX線源ぼけ除去が実行される。
本明細書において、位相復調は詳細に考慮されない。X線タルボ(XT)干渉計における位相復調の概要を提供するが、位相復調の特定の方法には言及しない。ぼけ除去処理を説明するために、必要に応じて、位相復調に関連する詳細な説明が提示される場合もある。以下に、復調画像を取得するために処理済み画像を復調する方法を説明する。復調画像のコントラストを強調させるために、復調画像は、先に取得されたX線源点像強度分布関数(又はX線源インパルス応答)を使用して処理される。復調画像は非線形復調方法を使用して取得されてもよい。
図6を参照して、画像処理方法600を説明する。方法600は処理済み画像に対してぼけ除去を実行する。図15A及び図15Bは、方法600及び本明細書において説明される他の方法を実施可能な汎用コンピュータシステム1500を示す。
図15Aに示されるように、コンピュータシステム1500は、コンピュータモジュール1501、キーボード1502、マウスポインタデバイス1503、スキャナ1526、カメラ1527及びマイク1580などの入力デバイス、並びにプリンタ1515、ディスプレイデバイス1514及びスピーカ1517を含む出力デバイスを含む。接続回線1521を介して通信ネットワーク1520との間で通信を実行するために、コンピュータモジュール1501により外部変復調器(モデム)トランシーバデバイス1516が使用されてもよい。通信ネットワーク1520は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラ通信ネットワーク又はプライベートWANであってもよい。接続回線1521が電話回線である場合、モデム1516は従来の「ダイヤルアップ」モデムであってもよい。あるいは、接続回線1521が大容量(例えば、ケーブル)接続回線である場合、モデム1516はブロードバンドモデムであってもよい。通信ネットワーク1520への無線接続のために、無線モデムが使用されてもよい。
コンピュータモジュール1501は、少なくとも1つのプロセッサユニット1505及びメモリユニット1506を通常含む。例えばメモリユニット1506は、半導体ランダムアクセスメモリ(RAM)及び半導体読み取り専用メモリ(ROM)を有してもよい。コンピュータモジュール1501は、ビデオディスプレイ1514、スピーカ1517及びマイク1580に結合するオーディオビデオインタフェース1507、キーボード1502、マウス1503、スキャナ1526及びカメラ1527に結合し、任意にジョイスティック又は他のヒューマンインタフェースデバイス(図示せず)に結合するI/Oインタフェース1513、並びに外部モデム1516及びプリンタ1515に対応するインタフェース1508を含む複数の入出力(I/O)インタフェースを更に含む。いくつかの実現形態において、モデム1516は、コンピュータモジュール1501の中に、例えばインタフェース1508の中に組み込まれてもよい。コンピュータモジュール1501は、接続回線1523を介してコンピュータシステム1500をローカルエリアネットワーク(LAN)として知られるローカルエリア通信ネットワーク1522に結合させるローカルネットワークインタフェース1511を更に有する。図15Aに示されるように、ローカル通信ネットワーク1522は、接続回線1524を介してワイドエリアネットワーク1520にも結合してよく、これは、通常、いわゆる「ファイアウォール」デバイス又は類似する機能性を有するデバイスを含むだろう。ローカルネットワークインタフェース1511は、イーサネット回路カード、Bluetooth(登録商標)無線構成又はIEEE802.11無線構成を備えてもよいが、インタフェース1511の代わりに多くの他の種類のインタフェースが実施されてもよい。
I/Oインタフェース1508及び1513は、直列接続性及び並列接続性のうちいずれか一方又は双方を供与してもよく、前者は、通常ユニバーサルシリアルバス(USB)規格に従って実現され、対応するUSBコネクタ(図示せず)を有する。記憶デバイス1509が設けられ、通常、ハードディスクドライブ(HDD)1510を含む。フロッピーディスクドライブ及び磁気テープドライブ(図示せず)などの他の記憶デバイスが使用されてもよい。光ディスクドライブ1512は、通常、不揮発性データ源として機能するように設けられる。システム1500への適切なデータ源として、例えば光ディスク(例えば、CD−ROM、DVD、Blue−ray Disc(登録商標))、USB−RAM、ポータブルな外部ハードドライブ及びフロッピーディスクなどのポータブルメモリデバイスが使用されてもよい。
コンピュータモジュール1501の構成要素1505〜1513は、通常、相互接続バス1504を介して、及び当業者に知られている従来のコンピュータシステム1500の動作モードとなる方式で通信する。例えばプロセッサ1505は、接続回線1518を使用してシステムバス1504に結合される。同様に、メモリ1506及び光ディスクドライブ1512は、接続回線1519によりシステムバス1504に結合される。説明した構成を実施可能なコンピュータの例には、IMB−PC及びそのPCに適用可能なコンピュータ、Sun Sparcstations、Apple Mac(登録商標)又は同様のコンピュータシステムがある。
方法600及び本明細書において説明される他の方法は、コンピュータシステム1500を使用して実現されてもよく、以下に説明される図6、図7及び図8の処理は、コンピュータシステム1500内で実行可能な1つ以上のソフトウェアアプリケーションプログラム1533として実現されてもよい。特に、説明される方法のステップは、コンピュータシステム1500内で実行されるソフトウェア1533中の命令1531(図15Bを参照)により実行される。ソフトウェア命令1531は、各々が1つ以上の特定のタスクを実行する1つ以上のコードモジュールとして形成されてもよい。ソフトウェアは2つの個別の部分に分割されてもよく、その場合、第1の部分及び対応するコードモジュールは、説明される方法を実行し、第2の部分及び対応するコードモジュールは、第1の部分とユーザとの間のユーザインタフェースを管理する。
ソフトウェアは、例えば以下に説明される記憶デバイスを含むコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。ソフトウェア1533は、通常メモリ1506のHDD1510に記憶される。ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体からコンピュータシステム1500にロードされ、コンピュータシステム1500により実行される。例えばソフトウェア1533は、光ディスクドライブ1512により読み取られる光学的可読ディスク記憶媒体(例えば、CD−ROM)1525に記憶されてもよい。そのようなソフトウェア又はコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラムである。コンピュータシステム1500においてコンピュータプログラムを使用することにより、説明される方法を実現する装置が生み出されるのが好ましい。
場合によっては、アプリケーションプログラム1533は、1つ以上のCD−ROM1525に符号化された形態でユーザに供給され、対応するドライブ1512を介して読み取られてもよく、あるいはユーザによりネットワーク1520又は1522から読み取られてもよい。更に、ソフトウェアは、他のコンピュータ可読媒体からコンピュータシステム1500にロードされることも可能である。コンピュータ可読媒体とは、記録された命令及び/又はデータを実行及び/又は処理のためにコンピュータシステム1500に提供する何らかの有形の非一時的記憶媒体である。そのような記憶媒体の例には、デバイスがコンピュータモジュール1501の内部にあるか又は外部にあるかに関わらず、フロッピーディスク、磁気テープ、CD−ROM、DVD、Blue−ray(登録商標)Disc、ハードディスクドライブ、ROM又は集積回路、USBメモリ、光磁気ディスク、あるいはPCMPIAカードなどのコンピュータ可読カードがある。コンピュータモジュール1501へのソフトウェア、アプリケーションプログラム、命令及び/又はデータの提供に関与してもよい一時的又は非一時的コンピュータ可読送信媒体の例には、無線送信チャネル又は赤外線送信チャネル、並びに別のコンピュータ又はネットワーク化デバイスへのネットワーク接続、Eメール送信を含むインターネット又はイントラネット及びウェブサイトなどに記録された情報などがある。
先に述べたアプリケーションプログラム1533の第2の部分及び対応するコードモジュールは、ディスプレイ1514にレンダリングされるか又は他の方法により表現されるべき1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を実現するために実行されてもよい。コンピュータシステム1500及びアプリケーションのユーザは、通常はキーボード1502及びマウス1503の操作によって、GUIと関連するアプリケーションに制御コマンド及び/又は入力を提供するために機能適応方式でインタフェースを操作してもよい。スピーカ1517を介して出力される音声プロンプト及びマイク1580を介して入力される音声コマンドを利用するオーディオインタフェースなどの他の形態の機能適応型ユーザインタフェースも実現されてよい。
図15Bは、プロセッサ1505及び「メモリ」1534の詳細な概略ブロック図である。メモリ1534は、図15Aのコンピュータモジュール1501によりアクセス可能なすべてのメモリモジュール(HDD1509及び半導体メモリ1506を含む)の論理的集合体を表す。
コンピュータモジュール1501が初めて起動されると、電源オン自己診断テスト(POST)プログラム1550が実行される。POSTプログラム1550は、通常、図15Aの半導体メモリ1506のROM1549に記憶される。ソフトウェアを記憶するROM1549などのハードウェアデバイスはファームウェアと呼ばれる場合もある。POSTプログラム1550は、適正な機能を確保するためにコンピュータモジュール1501内部のハードウェアを検査し、通常、プロセッサ1505、メモリ1534(1509、1506)及び通常はOM1549に記憶されている基本入出力システムソフトウェア(BIOS)モジュール1551が正しく動作しているか否かを検査する。POSTプログラム1550の実行後に問題がなければ、BIOS1551は、図15Aのハードディスクドライブ1510を起動する。ハードディスクドライブ1510の起動によって、ハードディスクドライブ1510に常駐するブートストラップローダプログラム1552がプロセッサ1505を介して実行される。このプログラムは、オペレーティングシステム1553をRAMメモリ1506にロードし、この時点で、オペレーティングシステム1553は動作を開始する。オペレーティングシステム1553は、プロセッサ管理、メモリ管理、デバイス管理、記憶装置管理、ソフトウェアアプリケーションインタフェース及びユーザインタフェース全般を含む種々の高レベル機能を遂行するためにプロセッサ1505により実行可能なシステムレベルアプリケーションである。
オペレーティングシステム1553は、コンピュータモジュール1501で実行中の各処理又は各アプリケーションが別の処理に割り当てられたメモリと衝突せずに実行するための十分なメモリを確保するために、メモリ集合体1534(1509、1506)を管理する。更に、各処理を効果的に実行できるように、図15Aのシステム1500で利用可能な異なる種類のメモリは適正に使用されなければならない。従って、メモリ集合体1534(aggregated memory)は、メモリの特定のセグメントがどのように割り当てられるかを例示するのではなく(特に指示のない限り)、コンピュータシステム1500によりアクセス可能なメモリの全体図及びそのメモリがどのように使用されるかを提示することを意図する。
図15Bに示されるように、プロセッサ1505は、制御ユニット1539、演算論理ユニット(ALU)1540及びキャッシュメモリと呼ばれる場合もあるローカルメモリ又は内部メモリ1548を含む複数の機能モジュールを含む。キャッシュメモリ1548は、通常、レジスタ部分に多数の記憶レジスタ1544〜1546を含む。1つ以上の内部バス1541は、これらの機能モジュールを機能的に相互接続する。通常、プロセッサ1505は、接続回線1518を使用して、システムバス1504を介して外部デバイスと通信するための1つ以上のインタフェース1542を含む。メモリ集合体1534は、接続回線1519を使用してバス1504に結合される。
アプリケーションプログラム1533は、条件付き分岐命令及びループ命令を含んでもよい一連の命令1531を含む。プログラム1533は、プログラム1533の実行時に使用されるデータ1532を更に含んでもよい。命令1531及びデータ1532は、メモリの記憶場所1528、1529、1530及び1535、1536、1537にそれぞれ記憶される。記憶場所1530に示される命令により表されるように、命令1531と記憶場所1528〜1530の相対的大きさに応じて、特定の1つの命令が1つの記憶場所に記憶されてもよい。あるいは、記憶場所1528及び1529に示される命令セグメントにより表されるように、命令は複数の部分に分割されてもよく、各部分はそれぞれ別の記憶場所に記憶される。
一般に、プロセッサ1505は、プロセッサ1505で実行される命令のセットを提供される。プロセッサ1505は後続入力を待機し、プロセッサ1505は、別の命令セットを実行することにより、その入力に反応する。各入力は、入力デバイス1502、1503のうち1つ以上により生成されるデータ、ネットワーク1520、1502のうち一方を介して外部データ源から受信されるデータ、記憶デバイス1506、1509のうち一方から検索されるデータ、又は対応する読み取り装置1512に挿入された記憶媒体1525から検索されるデータを含む多数のデータ源のうち1つ以上から提供されてもよく、これらはすべて図15Aに示されている。場合により、1つの命令セットの実行の結果、データが出力されてもよい。実行は、メモリ1534にデータ又は変数を記憶することを含んでもよい。
開示される構成は入力変数1554を使用し、それらの入力変数は、メモリ1534の対応する記憶場所1555、1556、1557に記憶される。開示される構成は出力変数1561を生成し、それらの出力変数は、メモリ1534の対応する記憶場所1562、1563、1564に記憶される。中間変数1558が記憶場所1559、1560、1566及び1567に記憶されてもよい。
図15Bのプロセッサ1505を参照すると、レジスタ1544、1545、1546、演算論理ユニット(ALU)1540及び制御ユニット1539は、プログラム1533を構成する命令セットの命令ごとに「フェッチ、デコード、及び実行」サイクルを実行するために必要とされるマイクロ操作のシーケンスを実行するように協働する。各フェッチ、デコード、及び実行サイクルは、
記憶場所1528、1529、1530から命令1531を取り出す又は読み取るフェッチ動作、
どの命令が取り出されたかを制御ユニット1539が決定する復号動作、
制御ユニット1539及び/又はALU1540が命令を実行する実行動作を含む。
その後、次の命令に対して別のフェッチ、デコード、及び実行サイクルが実行されてもよい。同様に、制御ユニット1539が値を記憶場所1532に記憶する又は書き込む記憶サイクルが実行されてもよい。
図6、図7及び図8の各ステップ又は部分処理は、プログラム1533の1つ以上のセグメントと関連し、プログラム1533の前述のセグメントに関する命令セットの命令ごとにフェッチ、デコード、及び実行サイクルを実行するために協働するプロセッサ1505のレジスタ部分1544、1545、1547、ALU1540及び制御ユニット1539により実行される。
あるいは、説明される方法は、説明される方法の機能又は部分機能を実行する1つ以上の集積回路のような専用ハードウェアで実現されてもよい。そのような専用ハードウェアは、グラフィックプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ又は1つ以上のマイクロプロセッサ及び関連メモリを含んでもよい。
例として、図1に示されるX線タルボ干渉計システム100及び被検体102に関連させて方法600を説明する。X線タルボ干渉計システム100は、X線タルボ(XT)画像を撮像するために使用される。
方法600は、読み取りステップ610で開始され、X線タルボ干渉計システム100により撮像されたX線タルボ(XT)画像がプロセッサ1505の実行の下で読み取られる。X線タルボ(XT)画像は、例えば干渉計システム100により撮像され、メモリ1506に記憶された後に、メモリ1506から読み取られてもよい。方法600で使用される位相復調方法の種類に応じて、ステップ610で読み取られるX線タルボ(XT)画像の数は1〜16の範囲にわたる。以下に説明されるように、干渉計システム100のX線源104の点像強度分布関数(PSF)(又はX線源インパルス応答)及び検出器140の点像強度分布関数(PSF)(又は検出器インパルス応答)は、X線源104により発生されるX線エネルギーの2つ以上の更なる画像を撮像することにより取得される。前述のように、撮像された更なる画像のうち1つの画像で、X線源104の点像強度分布関数(PSF)は、検出器140の点像強度分布関数(PSF)より優勢である場合がある。撮像された更なる画像のうち別の画像では、検出器140の点像強度分布関数(PSF)がX線源104の点像強度分布関数(PSF)より優勢である。
方法600において復調に窓フーリエ変換(WFT(Windowed Fourier Transform))方法が使用される場合、ステップ610で1つの撮像画像が読み取られるだけでよい。しかし、校正を目的として、余分の基準画像が撮像されてもよい。
方法600において復調に位相ステッピング方法が使用され、格子101、110及び120が1次元格子である場合、ステップ610で、少なくとも3つの撮像画像が読み取られる。方法600において復調に位相ステッピング方法が使用され、格子101、110及び120が2次元格子である場合、ステップ610で、少なくとも5つの画像が撮像され、読み取られる。1つの構成において、ステップ610で、オーバーサンプリングのために16、更には27の画像が撮像され、読み取られる。
ステップ610でX線タルボ(XT)画像が読み取られた後、方法600は検出器ぼけ除去ステップ620へ進み、そこで、1つ以上のぼけ除去画像(又は「ぼけ除去モアレ画像」)を生成するために、撮像されたX線タルボ(XT)画像に検出器ぼけ除去方法700(detector deblurring method)(図7を参照)が直接適用される。以下に図7を参照して詳細に説明されるように、検出器ぼけ除去方法700は、撮像されたX線タルボ(XT)画像に検出器140により導入されたアーティファクトを減衰するために、取得された検出器点像強度分布関数(又は検出器インパルス応答)を使用して、撮像されたX線タルボ(XT)画像のうち1つ以上を処理するように構成される。
次に、復調ステップ630において、被検体102と関連する位相情報を復元するために、ステップ620で処理されたぼけ除去画像にプロセッサ1505の実行の下で位相復調が適用される。被検体位相情報は、被検体102に関する重要な形状情報及び密度情報を表す。以下に詳細に説明されるように、ステップ630で実行される位相復調は、少なくとも1つの復調画像を生成する。X線源104により導入されたアーティファクトは復調画像の中に存在している。
次に、方法600はX線源ぼけ除去ステップ640へ進み、被検体102の復元された位相情報がX線源ぼけ除去方法800(図8を参照)に供給される。方法800は、X線源104により導入された復調画像の中のアーティファクトを実質的に低減させるために、取得されたX線源インパルス応答を使用して復調画像を処理するために使用される。方法800は、被検体位相情報を取得し、方法700に従って取得されたぼけ除去X線タルボ(XT)画像を復元する。ステップ640で実行されるX線源ぼけ除去方法800は、以下に図8を参照して詳細に説明される。
次に、方法600は出力ステップ650で終了し、被検体102の位相情報がディスプレイ1514へ出力される。被検体102は、解像度が向上された画像として表示される。あるいは、ステップ650で、被検体位相情報に対して更なる解析が実行されてもよい。
復調ステップ630で実行される位相復調は非線形性を含む場合が多いので、方法600の検出器ぼけ除去ステップ620、復調ステップ630及びX線源ぼけ除去ステップ640は、図6に示される順序の通りに実行される。検出器ぼけ及びX線源ぼけは、先に説明した画像形成の順序に対応する順序で処理される。
ステップ620及び640において、検出器ぼけ除去は、ステップ630で実行される位相復調の前にX線タルボ(XT)画像(すなわち、ステップ610で読み取られた画像)に適用され、X線源ぼけ除去は位相復調の後に適用される。検出器ぼけ除去は撮像された干渉縞画像に適用され、X線源ぼけ除去は復調画像に適用されるので、ステップ620で使用されるぼけ除去方法は、ステップ640で使用されるぼけ除去方法とは異なり、想定される点像強度分布関数(PSF)も異なる。
次に、図7を参照して、ステップ620で実行される検出器ぼけ除去方法700を説明する。方法700は、ハードディスクドライブ1510に常駐し、プロセッサ1505により実行を制御されるソフトウェアアプリケーションプログラム1533の1つ以上のソフトウェアコードモジュールとして実現される。方法700において、ぼけ除去は撮像されたX線タルボ(XT)画像に適用される。
方法700は測定ステップ710で開始され、シンチレータ及びイメージセンサの分解能による点像強度分布関数(PSF)がプロセッサ1505の実行の下で測定される。ステップ710で測定される点像強度分布関数は、干渉計システム100の検出器のインパルス応答である。ステップ710で実行される検出器点像強度分布関数(PSF)の測定は、図9を参照して説明される。
1つの構成において、検出器140の点像強度分布関数(PSF)(又は検出器インパルス応答)は、あらかじめ計測され、例えばメモリ1506に記憶されてもよい。そのような構成では、プロセッサ1505は、ステップ710において、干渉計システム100の検出器140の点像強度分布関数(PSF)(又は検出器インパルス応答)をメモリ1506から受信するように構成されてもよい。
別の構成では、検出器140の点像強度分布関数(PSF)(又は検出器インパルス応答)は、製造の段階で前もって測定され、ネットワーク1520に接続された遠隔サーバ1590に記憶されていてもよい。そのような構成では、プロセッサ1505は、ステップ710において、干渉計システム100の検出器140の点像強度分布関数(PSF)(又は検出器インパルス応答)をサーバ1590からネットワーク1590を介して受信するように構成されてもよい。
次に、デコンボリューションステップ720において、X線タルボ(XT)画像中の検出器点像強度分布関数(PSF)の影響を除去するために、撮像されたX線タルボ(XT)画像に画像復元方法が適用される。先に説明したように、X線タルボ(XT)画像は、例えばメモリ1506から読み取られてもよい。
図9を参照して、ステップ710で実行されるような検出器点像強度分布関数(PSF)の測定を説明する。図9は、検出器点像強度分布関数(PSF)(又は検出器インパルス応答)を測定するためにX線源104及びシンチレーション検出器140のみが使用される点を除き、図1のX線タルボ干渉計システム100を示す。図9に示されるように、X線源104とシンチレーション検出器140との間に、シンチレーション検出器140に向けて多開口素子920が配置される。検出器点像強度分布関数(又は検出器インパルス応答)は、素子920を通過したX線源104のX線により生成される画像を撮像することにより測定されてもよい。言い換えれば、シンチレーション検出器140に向けて配置された多開口素子920を通過したX線源104からの電磁波(又は「エネルギー波」)により、検出器点像強度分布関数(又は検出器インパルス応答)の画像が生成される。多開口素子920をシンチレーション検出器140に向けて配置することにより、撮像された画像の中で、検出器点像強度分布関数(又は検出器インパルス応答)は、X線源点像強度分布関数(又はX線源インパルス応答)より優勢になる(すなわち、大きくなる)。従って、本発明に関しては、撮像された画像の中のX線源点像強度分布関数(又はX線源インパルス応答)は無視される。X線源格子G0 101、位相格子G1 110及び吸収格子G2 130は含まれない。
多開口素子920(multi-opening device)は図10に更に詳細に示される。格子101、110及び130と同様に、多開口素子920は、薄板1010の形態のアパーチャ素子(aperture device)であり、使用中に、シンチレーション検出器140の面とほぼ平行に位置決めされる。薄板1010は、X線エネルギーを有効に吸収できるように金から製造されてもよい。薄板1010の中央には、X線エネルギーの少なくとも一部が薄板1010を通過するように複数の小さな(例えば、幅20μm)開口部(例えば、1020)が設けられる。開口部(例えば、1020)はピンホールの形態であってもよく、多開口素子920がピンホール素子の形態になるように、開口部(例えば、1020)の形状はほぼ円形である。素子920は、図9に示されるように検出器140に隣接して配置される。各開口部は点光源と考えられるため、素子920の開口部の形状は検出器点像強度分布関数(PSF)の測定に影響を与えないので、開口部(例えば、1020)は任意の適切な形状であってよい。しかし、上述しように各開口は小さい(例えば、幅20μm)。
図9に戻ると、多開口素子920がシンチレーション検出器140にすぐ隣接して配置された場合、開口部(例えば、1020)を通して検出器140に投影されるX線は、点光源であると考えられる。従って、シンチレーション検出器140で撮像される点光源の画像は、検出器140の点像強度分布関数の正確な測定値である。投影されるX線を点光源と考えるためには、多開口素子920は、シンチレーション検出器140に十分に近接し、X線源104からは十分に離れて位置する必要がある。
例えば1つの構成において、多開口素子920とX線源104との間の距離Hは196cmである。そのような構成では、多開口素子920とシンチレーション検出器140との間の距離Tは4cmである。多開口素子920とシンチレーション検出器140との間の距離Tは、X線源104と多開口素子920との間の距離Hと比較して十分に短い。開口部を通過するX線光は点光源であるという想定があるため、図9の干渉計システム100の構成を使用して撮像される点像強度分布関数(PSF)は、真正な検出器点像強度分布関数(PSF)であると考えられる。図9の構成を使用して測定された点像強度分布関数(PSF)は、X線源104からの重大な影響(例えば、アーティファクト)を含まない。
多開口素子920は、点光源を生成するどのような素子の形態であってもよい。例えば多開口素子920は、中央にただ1つの小さな開口部を有する薄板であることも可能である。しかし、多開口素子920に2つ以上の開口部を形成することにより、検出器ぼけの特性に関する更に多くの情報が提供される。薄板全体に多数の開口部が分散している場合、検出器ぼけの局所的特性を収集できる。検出器ぼけが均一であるとは限らないということを考慮すると、薄板全体に多数の開口部を分散させるのは有用である。
検出器点像強度分布関数(PSF)の測定が終了した後、ステップ720において、検出器ぼけの影響を除去するために、撮像されたX線画像にデコンボリューション方法が適用されてもよい。撮像されたX線画像に、任意の線形デコンボリューション方法又は非線形デコンボリューション方法が適用されてよい。例えば1つの構成において、低輝度X線撮影において優位のポアソンノイズ(Poisson noise)を適合させるために、リチャードソン・ルーシーデコンボリューション方法(Richardson-Lucy deconvolution method)が使用される。
撮像されたX線画像に、他の期待値最大化方式デコンボリューション(expectation maximization style deconvolution)を使用する方法が適用されてもよい。別の構成では、単純なウィナーフィルタ(Wiener filter)が使用され、その場合、被検体102なしのX線タルボ(XT)画像などの基準撮像画像を使用して、ノイズと基礎信号とのパワースペクトル比が推定される。
撮像されたX線画像が2つ以上ある場合、異なるX線画像にそれぞれ異なるデコンボリューション方法を適用することは可能であり、また撮像されたすべてのX線画像に対して同一の方法を使用することもできる。
1つの構成において、シフト不変ぼけの発生過程が検出器ぼけを発生させると想定される。そのような構成では、速度性能を高めるために、ぼけ除去方法に基づく高速フーリエ変換(FFT)を使用できる。ぼけ除去方法に基づく高速フーリエ変換(FFT)が使用される場合、図10に示される多開口素子1010(multi-opening device)には、撮像された検出器点像強度分布関数(PSF)画像に9つの光点を与える9つの開口部(又はピンホール)があるが、検出器点像強度分布関数(PSF)として使用される光点はただ1つである。1つの構成において、検出器点像強度分布関数(PSF)全体として、9つの光点の平均値が使用されるが、これは、ノイズ及び他の不規則性を消去するという利点を有する。
先に説明したように、ステップ630において、被検体位相情報を復元するために、ぼけ除去画像(又は「ぼけ除去モアレ画像」)に位相復調処理が適用される。ステップ630では、ぼけ除去モアレ画像に、どのような位相復調方法が適用されてもよい。例えばステップ630で、ぼけ除去画像に窓フーリエ変換(WFT)方法又は位相ステッピング方法が適用されてもよい。しかし、説明を容易にするためステップ630は、位相ステッピング方法を使用して被検体位相情報が復調されるものとして以下に説明される。
干渉計システム100の変調処理で想定される数学モデルに従って、復調結果のフォーマットは異なる。しかし、どの数学モデルが使用されるかに関わらず、復調結果は被検体102によって発生したX線位相変化を表す。
1つの構成において、X線タルボ(XT)干渉計システム100の格子101、110及び130は2次元格子であり、位相復調ステップ630は、吸収画像A、x変調画像M及びy変調画像Mという3つの画像を生成する。吸収画像Aは、従来のX線画像と同様に組織が吸収するX線エネルギーの量を反映する。x及びy変調画像は複素値を有する2次元である。x変調画像Mは、以下の式(4)に従って決定されてもよい。
Figure 2016077904
式中、r=(x,y)は、撮像されたX線タルボ(XT)画像における位置を表し、B(r)及びB(r)はx変調強度及びy変調強度をそれぞれ表す。式(4)において、被検体位相情報φ(r)及びφ(r)は、被検体の重要な形状及び密度の情報を表し、軟組織に適用される場合、医療診断のための重大な情報を提供する。
ステップ630では、変調強度画像と関連する位相画像を生成する何らかの適切な位相変調方法が実行されてもよい。
X線源ぼけ除去方法は、X線タルボ(XT)画像に対するX線ぼけの影響を左右するので、ステップ640で実行されるX線源ぼけ除去方法は、X線タルボ干渉計システム100の構成に応じて異なる。X線タルボ干渉計システム100の構成が異なれば、ぼけはまったく異なる段階で起こり、その程度も異なる。
例えばX線タルボ(XT)干渉計システム100において、位相格子G1 110がX線源104に近接し、吸収格子G2 130及びシンチレーション検出器140からは離れている場合、自己像120の周期は大きい。先に説明したように、格子G2 130及びシンチレーション検出器140は、同一の場所にあると考えられる。位相格子G1 110と吸収格子G2 130との間の距離dは、X線源格子G0 101と位相格子G1 110との間の距離Lに匹敵するか又はそれより大きいので、式(2)に従って決定される被検体情報の倍率も大きい。1つの構成において、X線タルボ(XT)干渉計システム100には1.5より大きい倍率が使用されるので、位相格子G1 110と吸収格子G2 130との間の距離dはL/2より大きい。
大きい倍率を使用することの利点の1つは、X線タルボ(XT)干渉計システム100により最小の屈折角度でも検出できるように、角感度の向上が実現されることである。角感度が高くなれば、ステップ610で撮像されるX線タルボ(XT)画像の解像度が高くなる。角感度は、距離dと格子G1 110のピッチP304との比rを設定の倍率で除算した値に基づいて決定されてもよい。位相格子G1 110を吸収格子G2130からさらに離間させるにつれて、X線タルボ(XT)干渉計システム100の角感度は特定のポイントまで増加する。
大きな倍率が使用される場合、式(2)で定義される関係があるため、X線源ぼけは、撮像されるX線タルボ画像に対してはるかに大きな影響を及ぼす。
X線タルボ(XT)干渉計システム100は、これより小さい倍率に合わせて構成されてもよく、その場合、シンチレーション検出器140を物理的に更に小型にすることができるように、格子G1 110は格子G2 130に近接している。X線タルボ(XT)干渉計システム100が大きい倍率に合わせて構成される場合、撮像されるX線タルボ画像にX線源ぼけが与える影響は大きいので、X線源点像強度分布関数(PSF)は正確に測定されなければならない。
図8を参照して、ステップ640で実行されるX線源ぼけ除去方法800を以下に説明する。方法800は、プロセッサ1505によりメモリ1506に記憶される被検体位相情報を取得する。方法800は、ハードディスクドライブ1510に常駐し、プロセッサ1505により実行を制御されるソフトウェアアプリケーションプログラム1533の1つ以上のソフトウェアコードモジュールとして実現される。
方法800は、測定ステップ810で開始され、プロセッサ1505の実行の下で、X線源点像強度分布関数(PSF)が測定される。X線源点像強度分布関数(PSF)は、干渉計システム100のX線源104のインパルス応答である。図11を参照して、ステップ810におけるX線源点像強度分布関数の測定を以下に詳細に説明する。
1つの構成では、X線源104の点像強度分布関数(PSF)(又はX線源インパルス応答)は、XTシステム100の特定の構成に対してあらかじめ取得されてもよく、例えばメモリ1506に記憶されてもよい。そのような構成では、プロセッサ1505は、ステップ810でメモリ1506から干渉計システム100のX線源104の点像強度分布関数(PSF)(又はX線源インパルス応答)を受信するように構成されてもよい。
別の構成では、干渉計システム00のいくつかの構成に関して、X線源104の点像強度分布関数(PSF)(又はX線源インパルス応答)は、ネットワーク1520に接続された遠隔サーバ1590で取得されてもよい。そのような構成の場合、プロセッサ1505は、ステップ810において、干渉計システム100の特定の構成に対応するX線源104の点像強度分布関数(PSF)(又はX線源インパルス応答)をサーバ1590から受信するように構成されてもよい。本明細書の説明の便宜上、干渉計100の構成は、X線源格子G0 101、位相格子G1 110、吸収格子G2 130及びシンチレーション検出器140の互いに対する配列を表す。
以下に説明されるように、X線源104の点像強度分布関数(PSF)(又はX線源インパルス応答)は、検出器140の点像強度分布関数(PSF)(又は検出器インパルス応答)から独立して取得される。
次に、デコンボリューションステップ820において、方法700に従って取得されたぼけ除去X線タルボ(XT)画像を復元するために、デコンボリューション方法が実行される。デコンボリューション方法は、位相復調ステップ630の出力に適用される。ステップ820で実行されるデコンボリューション方法は、以下に更に詳細に説明される。
方法800は抽出ステップ830で終了し、ステップ820で復元されたぼけ除去X線タルボ(XT)画像から被検体位相情報が抽出される。ステップ830の被検体位相情報の抽出は、以下に更に詳細に説明される。
次に、図11を参照して、ステップ810のX線源点像強度分布関数の測定を更に詳細に説明する。図11は、X線源点像強度分布関数(PSF)を測定するためにX線源104及びシンチレーション検出器140のみが使用される点を除き、図1のX線タルボ干渉計システム100を示す。シンチレーション検出器140の点像強度分布関数(PSF)が測定される構成を示す図9と同様に、X線タルボ干渉計システム100は図11に示されるように、X線源104のX線源点像強度分布関数(PSF)を測定するために多開口素子920を使用するように構成されてもよい。図11の構成では、多開口素子920は、シンチレーション検出器140にごく近接して配置されるのではなく、X線源101により近接して配置される。X線源点像強度分布関数(又はX線源インパルス応答)は、位相格子G1 110とX線源104との間の位置に多開口素子920を配置し、素子920をX線源104に向かって移動させることにより測定されてもよい。
X線源104が画質に与える影響を再現するために、多開口素子920は、図1において位相格子G1 110が配置されたのと同一の場所に配置される。X線源点像強度分布関数(又はX線源インパルス応答)は、多開口素子920を位相格子G1 110の位置に配置することにより測定されてもよい。多開口素子920の位置が決定されたならば、干渉計システム100のシンチレーション検出器140により、システム100のX線源104(又は「エネルギー源」)のX線源点像強度分布関数(又はX線源インパルス応答)の画像が撮像される。撮像される画像は、図11の構成に従って、X線源104に向けて配置された多開口素子920を通過するX線源104からの電磁波(又は「エネルギー波」)により生成される。
1つの構成において、多開口素子920とX線源104との間の距離Hは120cmであるが、多開口素子920とシンチレーション検出器140との間の距離Tは80cmである。H=120cm及びT=80cmの構成の場合、倍率は、(120+80)/120=1.67である。倍率が大きいので、9つの開口部を介するX線源の投影を表す9つの光点から構成される撮像されたX線源点像強度分布関数(PSF)画像は、X線源の特性のみを反映する。多開口素子920をX線源104に向けて配置することにより、撮像されたX線源点像強度分布関数(PSF)画像の中のX線源点像強度分布関数(又はX線源インパルス応答)は、撮像された画像の中の検出器点像強度分布関数(又は検出器インパルス応答)より優勢である(すなわち、大きい)。撮像されたX線源点像強度分布(PSF)画像の中の検出器点像強度分布関数(PSF)の影響は、無視してよいと考えられる。
検出器点像強度分布(PSF)を測定する場合、全検出器点像強度分布関数(PSF)を作成するために、多開口素子920の9つの穴を通して測定された点像強度分布関数(PSF)値は平均される。シフト不変ぼけが検出器ぼけ及びX線源ぼけの双方で想定される場合、X線源点像強度分布関数(PSF)も同様の方式で測定されてよい。
しかし、検出器点像強度分布関数(PSF)の測定と、X線源点像強度分布関数(PSF)の測定には相違がある。多くのX線タルボシステムのX線源の形状及び輝度は、X線管電圧などの動作条件に応じて変動する。X線源の経時劣化も、形状及び輝度に影響する可能性がある。X線源のそのような劣化は、X線源点像強度分布関数(PSF)の測定が検出器点像強度分布関数(PSF)より頻繁に(例えば、定期的に)実行されることを意味する。干渉計システム100のX線エネルギー源104の点像強度分布関数(PSF)は定期的に決定されてもよい。ステップ710の検出器点像強度分布関数(PSF)測定は、多くの画像撮像処理に関して任意に実行可能である。
更に、多開口素子920は、検出器PSF測定と、X線源点像強度分布関数(PSF)測定とで、それぞれ異なる役割を果たす。検出器点像強度分布関数(PSF)を測定する場合、小さなピンホールを有する多開口素子920は、光点の大きさを限定する。従って、多開口素子920は、シンチレーション検出器140に近接する点光源群を生成するので、シンチレーション検出器140で撮像される光点は、点光源に対する検出器応答である。X線源点像強度分布関数(PSF)の測定の場合、位相格子G1 110の各開口部の影響をシミュレート(又はモデル化)するために、1つの構成に従って位相格子G1 110の場所で多開口素子920により小さな点光源が生成される。従って、検出器140で撮像される画像は、位相格子G1 110に近接して配置された何らかの被検体にX線源が与えるぼけの影響をより大きく受ける。いくつかの構成において、素子920はアパーチャ素子の形態に形成可能である。他の構成では、素子920はただ1つの開口部しか含まない。
検出器140の点像強度分布関数(PSF)が測定された後、干渉計システム100の特性は、シンチレーション140の寿命を通して変化しない。これに対し、デコンボリューションで使用される点像強度分布関数(PSF)と実際のぼけ点像強度分布関数(PSF)との不一致を最小限に抑えるために、X線源点像強度分布関数(PSF)は、定期的に監視される必要がある。例えば撮像された1群のX線タルボ(XT)画像が解析されるたびにX線源点像強度分布関数(PSF)を測定可能であり、また毎週又は毎日など、規則的に時間をおいて(すなわち、定期的に)X線源点像強度分布関数(PSF)を測定することも可能である。X線源の形状及び輝度は多様であるので、新たなX線源101が設置されるたびに、X線源点像強度分布関数(PSF)を再測定しなければならない。
先に説明したように、ステップ820において、位相復調ステップ630の出力にデコンボリューション方法が適用される。先に説明したように、1つの構成において、位相復調ステップ630は、式(4)で説明される通りの吸収画像A、x復調画像Mx及びy復調画像Myの3つの画像を生成する。ステップ820の復調出力には、何らかの適切な線形デコンボリューション方法又は非線形デコンボリューション方法を適用できる。例えば1つの構成において、低輝度X線撮影で優位なポアソンノイズを適合させるために、ステップ820の復調出力にリチャードソン・ルーシーデコンボリューション方法が適用される。ステップ820において、他の期待値最大化型デコンボリューションを使用する他の何らかの適切なデコンボリューション方法も、位相復調の出力に適用可能である。別の構成では、ステップ820においてウィナーフィルタが使用され、その場合、被検体102が存在しない状態のXT画像の形態の基準撮像画像を使用して、ノイズと基礎信号とのパワースペクトル比が推定される。
ステップ820において、吸収画像A、x復調画像M及びy復調画像Mを含む3つの画像に、デコンボリューション方法がそれぞれ独立して適用される。3つの画像の各々(すなわち、吸収画像A、x復調画像M及びy復調画像M)に同一のデコンボリューション方法が適用されてもよい。
x復調画像M及びy復調画像Mは複素画素値を有するので、変調画像の実部と虚部に個別に同一のデコンボリューション方法が適用されてもよい。次に、共に複素値を有するぼけ除去x変調画像及びぼけ除去y変調画像を形成するために、変調画像の実部と虚部にデコンボリューション方法を適用した結果は組み合わされる。ぼけ除去x変調画像及びぼけ除去y変調画像を取得する処理は、以下の式(5)、(6)、(7)及び(8)を使用して説明できる。
Figure 2016077904
式(5)において、Mxrは、x変調画像Mの実部を表し、Mxiは、x変調画像Mの虚部を表す。同様に、式(6)において、Myrは、y変調画像Mの実部を表し、Myiは、y変調画像Mの虚部を表す。
式(7)及び(8)において、演算子Dはデコンボリューション演算を表す。デコンボリューション演算子は、線形デコンボリューション演算又は非線形デコンボリューション演算のいずれであってもよい。式(7)及び(8)は、ぼけ除去実部D[Mxr(r)](D[Myr(r)])及びぼけ除去虚部D[Mxi(r)](D[Myi(r)])が組み合わされて、新たな複素画像M x(M y)を形成することを示す。
図8に戻ると、抽出ステップ830において、式(7)及び(8)で定義される被検体位相情報φ x(r)及びφ y(r)がぼけ除去画像から抽出される。被検体位相情報φ x(r)及びφ y(r)は、メモリ1506及び/又はハードディスク1510に記憶されてもよい。被検体102が例えば臨床情報を提供する場合、診断の目的で、被検体位相情報φ x(r)及びφ y(r)に更なる解析又は可視化を適用することができる。被検体102が新たな物質の内部構造などの情報を提供する場合、x位相情報φ x(r)及びy位相情報φ y(r)を使用できる。
図1を参照して先に説明したX線タルボ干渉計システム100の場合、位相格子G1 110は、X線源格子G0 101に近接して配置されるので、干渉計システム100の倍率は大きい(例えば、1.5を超える倍率)。先に説明したように、図11に示される多開口素子920が格子G1 110と同一の位置に配置された場合、測定されるX線源点像強度分布関数(PSF)は、X線源の正確な大きさを反映するので、X線源ぼけ除去に直接使用される。このようなX線タルボ干渉計システムの倍率は大きいので、測定されるX線源点像強度分布関数(PSF)画像では、検出器140からの影響はごく限定され、X線源101の影響が優勢である。倍率の大きいX線タルボ(XT)干渉計システムにおいて、多開口素子920を格子G1 110の場所に配置することによりX線源点像強度分布関数(PSF)を測定すると、検出器140からの妨害がごくわずかな正しい大きさで正確なX線源点像分布関数(PSF)が生成される。
多くの場合、位相格子G1 110は位相格子G2 130により近接して配置されるので、X線タルボ(XT)干渉計システムは、はるかに小さい倍率を有する。通常、センサの大きさが限定されているために視野(FOV)が狭くなることを避けるために又はX線源ぼけの影響を最小限に抑えるために、位相格子G1 110は、位相格子G2 130により近接して配置される。位相格子G1 110が位相格子G2 130により近接して配置されるX線タルボ(XT)干渉計システムでは、多開口素子920を格子G1 110の位置に配置することによりX線源点像強度分布関数(PSF)を測定すると、X線源ぼけ情報と検出器ぼけ情報が混ざり合った点像強度分布関数(PSF)画像が生成されることになる。
X線源ぼけと検出器ぼけと、を十分に分離させておくために、1つの構成において、X線源点像強度分布関数(PSF)は、図11の干渉計の構成と同様に、多開口素子920をX線源104に近接して配置することにより測定される。このような構成では、X線源と多開口素子920との間の距離Hは、多開口素子920とシンチレーション検出器140との間の距離Tの約2倍である。倍率Mは約1.5である。多開口素子920をX線源104により近接させて配置することにより、検出器ぼけの影響は最小限に抑えられる。
多開口素子920がX線源104に近接して配置される構成において、多開口素子920の場所と格子G1の場所とが一致しないということは、測定されるX線源点像強度分布関数(PSF)が実点像強度分布関数(PSF)の拡大バージョンであることを意味する。従って、多開口素子920がX線源104に近接して配置される構成では、点像分布関数(PSF)が多開口素子を格子(G1)の場所で測定されたように見えるように点像分布関数(PSF)のサイズを補正するために、ダウンサンプリングが実行される。前述した多開口素子920がX線源104に近接して配置される構成において、X線源点像分布関数(PSF)のプロファイルを著しく変化させないダウンサンプリング方法であれば、適切などのようなダウンサンプリング方法が実行されてもよい。
X線源点像強度分布関数(PSF)が測定され、サイズ補正された後、被検体位相情報を復元するために、図6に関して説明した検出器ぼけ除去、位相復調及びX線源ぼけ除去を含む同一の処理が適用される。
1つの構成において、X線タルボ(XT)干渉計システム100のシフトバリアント特性(shift-variant 5 property)を反映するために検出器ぼけ除去処理及びX線源ぼけ処理にデコンボリューション方法が適用される。点像強度分布関数(PSF)測定に使用される多開口素子920は、2つ以上の光点を検出器140上に投影し、各光点は、撮像された画像の特定の場所における点像強度分布関数(PSF)を表す。先に説明したように、光点の平均点像強度分布関数(PSF)が検出器又はX線源点像強度分布関数(PSF)として使用されてもよい。1つの構成において、デコンボリューション方法は、各光点及びデコンボリューション入力からの対応する画素に適用される。
図10の多開口素子920は、測定される点像分布強度関数(PSF)画像に9つの光点を投影するために9つの穴を含む。9つの光点の各々は、撮像されたX線タルボ画像の中の対応する近傍におけるぼけをモデル化するために使用可能である。検出器ぼけ又はX線源ぼけをモデル化した行列は、ブロックテプリッツではなく不規則構造を有する。フーリエドメイン方法を直接使用できないので、このような不規則構造を解くのは不経済であると考えられる。しかし、X線タルボ画像のデコンボリューションの問題に対処するために、シフトバリアントなデコンボリューション方法が適用されてもよい。1つの構成において、X線タルボ画像は、いくつかの重なり合わない領域に分割され、各領域は、局所的なシフト不変ぼけカーネルによってぼけを発生すると想定される。重なり合わない領域のデコンボリューションの結果は、デコンボリュート画像を形成するために互いに「縫い合わされる」が、これは「区分的定数(piece-wise constant)」方法と呼ばれる。
図10に示される素子1010のような多開口素子に関して、9つの局所点像強度分布関数が測定される場合、ぼけを除去する画像は、9つの重なり合わない領域に分割可能である。9つの局所点像強度分布関数の各々は、対応する画像領域におけるシフト不変ぼけカーネルを表す。例えば図12は、撮像された9つの光点(例えば、1220)を有する撮像点像強度分布関数(PSF)画像1210を示す。図12に示されるように、各領域1211、1212、1213、1214、1215、1216、1217、1218及び1219は、対応する光点/点像強度分布関数(PSF)の局所近傍を表す。図12に示される分割パターン以外の多くの領域分割パターンが使用されてよい。例えばぼけの主な変動がy方向に沿っている場合、図13に示されるように、撮像点像強度分布関数(PSF)画像は3つの領域1301、1302及び1303に分割可能である。各領域の3つの光点の平均値を局所シフト不変ぼけカーネルとして使用できる。
図9を参照して先に説明したデコンボリューション方法は、9つの領域の境界で境界アーティファクトを発生させる可能性がある。「区分的線形(piece-wise linear)」方法と呼ばれる別の構成では、撮像点像強度分布関数(PSF)画像1210の各画素におけるぼけをモデル化するために、線形補間が使用されてもよい。画素のうち特定の1つの画素の近傍にあるいくつかの点像強度分布関数のぼけ除去結果の加重和(weighted sum)を使用して、その特定の画素のぼけ除去結果が計算される。
上記の「区分的定数」方法及び「区分的線形」方法の主な利点は、点像強度分布関数(PSF)ごとに、直接高速フーリエ変換(FFT)に基づく方法を使用でき、その結果、計算が速くなることである。検出器ぼけ除去処理及びX線源ぼけ除去処理の双方で、シフトバリアント(shift-variant)なぼけ除去方法を使用できる。
別の構成では、X線源点像強度分布関数(PSF)及び検出器点像強度分布関数(PSF)は、点像強度分布関数(PSF)を測定する必要がないようにあらかじめ決定されてもよい。X線源点像強度分布関数(PSF)及び検出器点像強度分布関数(PSF)は、X線タルボ(XT)干渉計システム100のメーカーにより提供されてもよい。あるいは、X線源点像強度分布関数(PSF)及び検出器点像強度分布関数(PSF)は、X線タルボ(XT)干渉計システム100と共に提供される文書に記載されてもよい。提供されたX線源点像強度分布関数(PSF)及び検出器点像強度分布関数(PSF)は、先に説明した検出器ぼけ除去、復調及びX線源ぼけ除去の処理で直接適用される。
説明した構成は、コンピュータ及びデータ処理の分野、特に画像処理、画像処理システムの分野に適用可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態のみを説明したが、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、それらの実施形態に対して変形及び/又は変更を実施可能であり、実施形態は単なる例示であって、限定する意図を持たない。
本明細書に関連して、「備える」という言葉は、「主に含むが、必ずそれのみを含むとは限らない」又は「有する」又は「含む」という意味であり、「それのみから構成される」ことを意味しない。「備える」を変形した言葉は、対応して変形された意味を有する。

Claims (19)

  1. 干渉計システムのX線源のインパルス応答を受信する工程と、
    前記干渉計システムの検出器のインパルス応答を受信する工程であって、前記X線源のインパルス応答が前記検出器のインパルス応答から独立して決定される工程と、
    前記干渉計システムの格子により生成される画像を前記検出器により撮像する工程と、
    前記検出器により導入されたアーティファクトを減衰するために、前記決定された検出器のインパルス応答を使用して前記撮像された画像を処理する工程と、
    復調画像を生成するために、前記処理された画像を復調する工程であって、前記復調画像の中に、前記X線源により導入されたアーティファクトが存在する、前記処理された画像を復調する工程と、
    前記X線源により導入された前記復調画像の中のアーティファクトを低減させるために、前記X線源のインパルス応答を使用して前記復調画像を処理する工程と、
    を有することを特徴とする撮像方法。
  2. 前記X線源により生成されるエネルギーの少なくとも2つの更なる画像を撮像する工程を更に有し、
    前記X線源のインパルス応答と前記検出器のインパルス応答との少なくともいずれか一方は、前記2つの更なる画像を用いて決定されることを特徴とする請求項1に記載の撮像方法。
  3. 前記撮像された前記2つの更なる画像のうち第1の画像において、前記X線源のインパルス応答は前記検出器のインパルス応答より優勢であることを特徴とする請求項2に記載の撮像方法。
  4. 前記撮像された前記2つの更なる画像のうち第2の画像において、前記検出器のインパルス応答は前記X線源のインパルス応答より優勢であることを特徴とする請求項2に記載の撮像方法。
  5. 前記2つの更なる画像は、前記干渉計システムの撮像範囲内に被検体が存在しない状態で撮像されることを特徴とする請求項2に記載の撮像方法。
  6. 前記干渉計システムの前記X線源と前記検出器との間に多開口素子を配置して更なる画像を撮像する工程を更に有し、
    前記X線源のインパルス応答と前記検出器のインパルス応答との少なくともいずれか一方は、前記2つの更なる画像を用いて決定されることを特徴とする請求項2に記載の撮像方法。
  7. 前記復調画像は、非線形復調方法を適用することにより取得されることを特徴とする請求項1に記載の撮像方法。
  8. 干渉計システムのX線源のインパルス応答を受信し、前記干渉計システムの検出器のインパルス応答を受信する受信手段であって、前記X線源のインパルス応答が前記検出器のインパルス応答から独立して取得される受信手段と、
    前記検出器により撮像された、前記干渉計システムの格子により生成される画像を取得する取得手段と、
    前記検出器により導入されたアーティファクトを減衰するために、前記取得された検出器のインパルス応答を使用して前記画像を処理する処理手段と、
    復調画像を生成するために、前記処理された画像を復調する復調手段であって、前記復調画像の中に、前記X線源により導入されたアーティファクトが存在する、前記処理された画像を復調する復調手段と、
    前記X線源により導入された前記復調画像の中の前記アーティファクトを低減させるために、前記X線源のインパルス応答を使用して前記復調画像を処理する処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  9. 画像処理のためのコンピュータプログラムが記録されているコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラムは、
    干渉計システムのX線源のインパルス応答を受信するためのコードと、
    前記干渉計システムの検出器のインパルス応答を受信するためのコードであって、前記X線源のインパルス応答が前記検出器のインパルス応答から独立して取得されるコードと、
    前記検出器により撮像された、前記干渉計システムの格子により生成される画像を取得するためのコードと、
    前記検出器により導入されたアーティファクトを減衰するために、前記取得された検出器のインパルス応答を使用して前記撮像された画像を処理するためのコードと、
    復調画像を生成するために、前記処理された画像を復調するためのコードであって、前記復調画像の中に、前記X線源により導入されたアーティファクトが存在する、前記処理された画像を復調するためのコードと、
    前記X線源により導入された前記復調画像の中の前記アーティファクトを低減させるために、前記X線源のインパルス応答を使用して前記復調画像を処理するためのコードと、
    を有することを特徴とするコンピュータ可読媒体。
  10. システムが備えるエネルギー源と検出器とのインパルス応答を取得する方法であって、
    前記システムのエネルギー源のインパルス応答を決定するために第1の画像を撮像する工程であって、前記第1の画像が前記システムの第1の開口素子を通過する前記エネルギー源からのエネルギー波により生成される、第1の画像を撮像する工程と、
    前記システムの検出器のインパルス応答を決定するために第2の画像を撮像する工程であって、前記第2の画像が前記システムの第2の開口素子を通過するエネルギー波により生成され、前記エネルギー源のインパルス応答および前記検出器のインパルス応答が互いに独立して使用されるために取得される、第2の画像を撮像する工程と、
    を有することを特徴とする方法。
  11. 前記第1の開口素子および前記第2の開口素子はピンホール素子であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. システムが備えるエネルギー源と検出器とのインパルス応答を取得する装置であって、
    前記システムの第1の開口素子を通過する前記エネルギー源からのエネルギー波により生成される第1の画像と、前記システムの第2の開口素子を通過するエネルギー波により生成され、前記検出器により撮像される第2の画像とを取得する手段と、
    前記第1の画像を使用して、前記エネルギー源のインパルス応答を取得し、且つ、前記第2の画像を使用して、前記検出器のインパルス応答を取得する手段と、を備えることを特徴とする装置。
  13. 前記システムの撮像範囲内に被検体を配置して取得した第3の画像を取得する手段と、 前記エネルギー源のインパルス応答および前記検出器のインパルス応答を使用して前記第3の画像を処理する処理手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. システムが備えるエネルギー源と検出器とのインパルス応答を取得するためのコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラムは、
    前記システムの第1の開口素子を通過する前記エネルギー源からのエネルギー波により生成される第1の画像を取得するためのコードと、
    前記システムの第2の開口素子を通過するエネルギー波により生成される第2の画像を取得するためのコードと、
    第1の画像を使用して、前記エネルギー源のインパルス応答を取得するコードと、
    前記第2の画像を使用して、前記検出器のインパルス応答を取得するコードと、を有することを特徴とするコンピュータ可読媒体。
  15. 複数のX線を発生するX線源と、
    X線源格子であって、前記複数のX線の少なくとも一部が前記X線源格子を通過する間に複数の仮想X線源を形成し、前記X線源格子が前記複数の仮想X線源のうち少なくとも1つに対するシステムのX線源のインパルス応答と関連するX線源格子と、
    前記X線源格子から画像を撮像するように構成された検出器であって、前記撮像された画像が少なくとも前記X線源のインパルス応答および前記検出器の特性に依存する検出器と、を有する干渉計システムと、
    前記検出器により撮像された画像を処理する画像処理装置と、
    を備え、前記画像処理装置は請求項8に記載の画像処理装置であることを特徴とするシステム。
  16. 前記干渉計システムは、
    位相コントラストモアレ画像を生成するように構成された位相格子を更に備え、前記位相格子は、前記X線源格子と前記検出器との間に配置されることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
  17. 前記復調画像は、非線形復調方法を適用することにより取得されることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
  18. 前記X線源のインパルス応答と前記検出器のインパルス応答との少なくともいずれか一方は、前記更なる画像を用いて決定されることを特徴とする請求項2に記載の撮像方法。
  19. 前記X線源のインパルス応答と前記検出器のインパルス応答との少なくともいずれか一方は、前記X線源と前記検出器との間にピンホール素子を配置して取得された画像を用いて決定されることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
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