JP2016076180A - 画像処理システム、中継サーバー及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】中継サーバーにおけるセッションの有効利用を促進する。【解決手段】中継サーバー10は、画像処理装置でクラウドサーバーと連携するジョブを生成するために用いられるジョブ準備情報を、クラウドサーバーとの通信可能な状態のときにクラウドサーバーから取得して保存するジョブ準備情報取得部45と、画像処理装置において所定のアプリケーションが起動されることに伴い、その画像処理装置から、クラウドサーバーにおいて保持されているジョブ準備情報の取得要求を受信したとき、接続確立部48にクラウドサーバーとの接続状態を確立させることなく、ジョブ準備情報取得部によって予め取得されたジョブ準備情報を画像処理装置に送信する準備情報送信部47とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、画像処理システム、中継サーバー及びプログラムに関し、特にネットワーク上に設けられたサーバーと画像処理装置との通信を中継する技術に関する。
近年、インターネットのクラウド上にSaaS(Software as a Service)アプリケーションなどの様々なアプリケーションサーバーが設置され、インターネット経由でアプリケーションサーバーによるクラウドサービスが提供されている。クラウドサービスは、インターネットに接続できる環境があれば、いつでもどこからでも利用可能であるため、利便性が高い。クラウドサービスの一つの利用態様として、例えばアプリケーションサーバーに文書などのデータを蓄積しておき、そのデータをアプリケーションサーバーから社内のローカルネットワークに設けられたMFP(Multifunction Peripherals)などの画像処理装置に転送して印刷出力を行うことがある(例えば、特許文献1)。
しかし、ローカルネットワークとインターネットとの間にはファイヤウォールが存在するため、ユーザーがアプリケーションサーバーに対してジョブ実行を指示しても、インターネット上のアプリケーションサーバーからローカルネットワークに設けられた画像処理装置にデータを転送することができない。
そこで、このようなデータ転送を可能にするため、従来、インターネット上にアプリケーションサーバーと連携する接続仲介サーバーを設け、ローカルネットワークには画像処理装置とアプリケーションサーバーとの通信を中継する中継サーバーが設けられる画像処理システムが提案されている。そして、この中継サーバーは電源投入に伴う起動時にインターネット上の接続仲介サーバーとの接続状態を確立する。これにより、接続仲介サーバーは、ファイヤウォールを越えてローカルネットワークに設けられた中継サーバーと常時通信可能な状態となる。
そして、アプリケーションサーバーがローカルネットワークに設けられた画像処理装置に対してジョブ送信を行う場合、アプリケーションサーバーは、まず接続仲介サーバーに対しこの画像処理装置を指定した通信開始要求を送信する。これを受信した接続仲介サーバーは、指定された画像処理装置を管理する中継サーバーを特定し、その中継サーバーに対し接続要求を送信する。中継サーバーは接続要求を受信すると、それに含まれるアドレス情報等に基づきアプリケーションサーバーに対し接続開始要求を送信する。これにより中継サーバーとアプリケーションサーバーとが互いにセッションを確立して接続状態となり、アプリケーションサーバーからローカルネットワーク内の中継サーバーに対してジョブ送信が可能となる。アプリケーションサーバーからジョブを受信した中継サーバーは、そのジョブを画像処理装置に転送する。これにより、画像処理装置は、中継サーバーを介してアプリケーションサーバーから送信されるジョブを受信することができ、そのジョブに基づく画像処理を行うことができる。
一方、画像処理装置は、ユーザーによる指示操作に基づき、アプリケーションサーバーに蓄積されている文書などのデータを、中継サーバーを介してダウンロードし、印刷出力を行うことが可能である。また画像処理装置は、ユーザーによる指示操作に基づき、文書をスキャンして生成したデータを、中継サーバーを介してアプリケーションサーバーにアップロードすることも可能である。
すなわち、画像処理装置にはアプリケーションサーバーと連携して動作するためのアプリケーションが予めインストールされており、そのアプリケーションを起動させることにより、画像処理装置は、上述のように中継サーバーを介して文書などのデータをアプリケーションサーバーからダウンロードしたり、スキャンして生成したデータをアプリケーションサーバーへアップロードしたりすることができる。
特開2012−155619号公報
ところで、画像処理装置は、上述のアプリケーション起動時に、中継サーバーを介してアプリケーションサーバーと通信を行い、ジョブ生成のために必要な情報をアプリケーションサーバーから取得する。画像処理装置がアプリケーションサーバーから取得する情報には、例えば、アプリケーションサーバーにデータをアップロードするときのデータフォーマットに関する情報、画像処理装置のログインユーザーがアプリケーションサーバーからダウンロードして印刷出力することが可能な文書一覧に関する情報などがある。画像処理装置は、アプリケーション起動時にそれらの必要な情報をアプリケーションサーバーから予め取得することにより、文書をスキャンして読み取るときには適切な画像データを生成することができるようになる。またアプリケーションの起動処理が終了した後、ログインユーザーがアプリケーションサーバーからダウンロード可能な文書一覧を速やかに表示させることもできる。
一方、近年では、上述した中継サーバーの機能が画像処理装置の内部に搭載されることがある。また画像処理装置には、ローカルネットワークに接続されたパーソナルコンピュータなどからの遠隔操作を受け付けるため、Webサーバー機能を搭載したものも存在する。このような画像処理装置は、ローカルネットワークに接続された複数のパーソナルコンピュータのそれぞれと遠隔操作用のWebページを提供するための接続状態を確立させると共に、上記アプリケーションの起動時にはクラウド上のアプリケーションサーバーと接続状態を確立させる。また画像処理装置に内蔵された中継サーバーがローカルネットワーク内の他の画像処理装置とアプリケーションサーバーとの通信を中継するものである場合、他の画像処理装置からの接続要求に基づいてアプリケーションサーバーと接続状態を確立させる。
しかしながら、画像処理装置は、リソースの関係上、他の装置との間で同時確立させることが可能な接続数(セッション数)に予め上限が定められている。そのため、上述したように画像処理装置が多くの装置との間で既に上限数の接続状態を確立させているときには、新たな接続要求に基づいて新たな接続を確立させることができない。
特に中継サーバーは、画像処理装置においてアプリケーションが起動されるタイミングでアプリケーションサーバーと接続状態を確立させ、画像処理装置とアプリケーションサーバーとが互いに連携するジョブの実行が終了するまでその接続状態を継続させる。そのため、画像処理装置がアプリケーションサーバーからジョブの生成のために必要な情報を取得した後、アプリケーションサーバーとの間でデータのダウンロードやアップロードを開始するまでの間に、中継サーバーとアプリケーションサーバーとの間に確立された接続状態が利用されない期間が発生する。このような期間は、上限数の範囲内で接続状態を有効活用する際の妨げとなる。
尚、上記問題は、中継サーバーの機能が画像処理装置の内部に搭載されている場合に限られない。すなわち、中継サーバーが画像処理装置とは独立した装置としてローカルネットワーク内に設けられる場合であっても、中継サーバーがアプリケーションサーバーとの間で同時確立させることが可能な接続数(セッション数)に予め上限が定められている場合には、上記と同様の問題が発生する。
そこで本発明は、上記のような従来の問題点を解決課題として、中継サーバーにおけるセッションの有効利用を促進する画像処理システム、中継サーバー及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、インターネット上に設けられるクラウドサーバーと、前記インターネットに接続されたローカルネットワークに設けられ、ユーザーの操作に基づきアプリケーションを起動させて前記クラウドサーバーと連携するジョブを生成可能な画像処理装置と、前記ローカルネットワークに設けられ、前記クラウドサーバーとの接続状態を確立して前記画像処理装置と前記クラウドサーバーとの通信を中継する中継サーバーと、を備える画像処理システムであって、前記クラウドサーバーは、前記画像処理装置においてジョブを生成するために用いられるジョブ準備情報を記憶する準備情報記憶手段と、前記中継サーバーとの通信可能な状態において前記ジョブ準備情報を前記中継サーバーへ送信する準備情報提供手段と、を備え、前記画像処理装置は、前記アプリケーションの起動時に前記中継サーバーに対して前記クラウドサーバーにおいて保持される前記ジョブ準備情報の取得要求を送信し、前記中継サーバーを介して前記ジョブ準備情報を取得するジョブ準備手段と、前記ジョブ準備手段により取得された前記ジョブ準備情報を用いて前記クラウドサーバーと連携するジョブを生成するジョブ生成手段と、前記ジョブ生成手段により生成されたジョブの実行開始後、前記クラウドサーバーに対する通信要求が生成されたタイミングで当該通信要求を前記中継サーバーへ送出する通信要求手段と、を備え、前記中継サーバーは、前記クラウドサーバーとの接続状態を確立する接続確立手段と、前記クラウドサーバーとの通信可能な状態において前記クラウドサーバーから送信される前記ジョブ準備情報を取得して保存する準備情報取得手段と、前記画像処理装置から前記ジョブ準備情報の取得要求を受信したとき、前記接続確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を確立させることなく、前記準備情報取得手段によって予め取得された前記ジョブ準備情報を前記画像処理装置に送信する準備情報送信手段と、を備え、前記接続確立手段は、前記準備情報送信手段が前記画像処理装置へ前記ジョブ準備情報を送信した後、前記画像処理装置から前記通信要求を受信するタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立し、前記通信要求を前記クラウドサーバーへ送信することを特徴とする構成である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像処理システムにおいて、前記準備情報提供手段は、前記中継サーバーとの接続状態が確立されている状態のときに当該接続状態を利用して前記中継サーバーに前記ジョブ準備情報を送信することを特徴とする構成である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の画像処理システムにおいて、前記準備情報取得手段は、前記接続状態確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を所定時間毎に確立させ、前記クラウドサーバーから前記ジョブ準備情報を取得することを特徴とする構成である。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記クラウドサーバーは、前記準備情報記憶手段に記憶されている前記ジョブ準備情報を更新する準備情報更新手段を更に備え、前記準備情報提供手段は、前記準備情報更新手段によって更新された前記ジョブ準備情報を、前記中継サーバーとの接続状態が確立されているときに前記中継サーバーへ送信すること特徴とする構成である。
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に記載の画像処理システムにおいて、前記クラウドサーバーは、前記準備情報記憶手段と前記準備情報提供手段と有するアプリケーションサービスサーバーと、前記中継サーバーとの常時接続状態を確立すると共に、前記アプリケーションサービスサーバーと通信可能な接続仲介サーバーと、を備え、前記準備情報提供手段は、前記接続仲介サーバーを介して前記ジョブ準備情報を前記中継サーバーへ送信することを特徴とする構成である。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の画像処理システムにおいて、前記アプリケーションサービスサーバーは、前記準備情報記憶手段に記憶された前記ジョブ準備情報を更新する準備情報更新手段を更に備え、前記準備情報提供手段は、前記準備情報更新手段によって前記ジョブ準備情報が更新されたとき、更新された前記ジョブ準備情報を、前記接続仲介サーバーを介して前記中継サーバーへ送信することを特徴とする構成である。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ジョブ生成手段によって生成されるジョブは、文書を読み取るスキャン機能によって生成された画像データを前記クラウドサーバーへ送信するジョブであり、前記ジョブ準備情報には、文書を読み取る際のスキャン設定情報が含まれており、前記ジョブ生成手段は、前記ジョブ準備情報に含まれる前記スキャン設定情報を反映させたジョブを生成することを特徴とする構成である。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の画像処理システムにおいて、前記通信要求手段は、前記スキャン設定情報が反映されたジョブの実行開始後、前記クラウドサーバーへ送信すべき画像データが生成されたときに、前記中継サーバーに対して前記通信要求を送出することを特徴とする構成である。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ジョブ生成手段によって生成されるジョブは、前記クラウドサーバーに蓄積されているデータを前記クラウドサーバーからダウンロードして印刷するジョブであり、前記ジョブ準備情報には、前記クラウドサーバーに蓄積されているデータリストが含まれており、前記ジョブ生成手段は、前記ジョブ準備情報に含まれる前記データリストを表示して印刷対象となるデータの指定を受け付けることを特徴とする構成である。
請求項10に係る発明は、請求項9に記載の画像処理システムにおいて、前記通信要求手段は、前記データリストのうちから指定されたデータのダウンロード要求が生成されたときに、前記中継サーバーに対して前記通信要求を送出することを特徴とする構成である。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ジョブ生成手段は、文書を読み取るスキャン機能によって生成された画像データに対して所定の画像処理を行ってから前記クラウドサーバーへ送信するジョブを生成可能であり、前記中継サーバーは、前記画像処理が行われる場合に前記画像処理が終了するタイミングを予測するタイミング予測手段を更に備え、前記接続確立手段は、前記タイミング予測手段によって予測されたタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立することを特徴とする構成である。
請求項12に係る発明は、インターネットに接続されるローカルネットワークに設けられ、前記インターネットに設けられるクラウドサーバーに接続すると共に、前記ローカルネットワークに設けられる画像処理装置と前記クラウドサーバーとの通信を中継する中継サーバーであって、前記クラウドサーバーとの接続状態を確立する接続確立手段と、前記画像処理装置で前記クラウドサーバーと連携するジョブを生成するために用いられるジョブ準備情報を、前記クラウドサーバーとの通信可能な状態のときに前記クラウドサーバーから取得して保存する準備情報取得手段と、前記画像処理装置において所定のアプリケーションが起動されることに伴い、前記画像処理装置から、前記クラウドサーバーにおいて保持されている前記ジョブ準備情報の取得要求を受信したとき、前記接続確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を確立させることなく、前記準備情報取得手段によって予め取得された前記ジョブ準備情報を前記画像処理装置に送信する準備情報送信手段と、を備え、前記接続確立手段は、前記準備情報送信手段が前記画像処理装置へ前記ジョブ準備情報を送信した後、前記画像処理装置から前記クラウドサーバーとの通信要求を受信するタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立し、前記通信要求を前記クラウドサーバーへ送信することを特徴とする構成である。
請求項13に係る発明は、請求項12に記載の中継サーバーにおいて、前記準備情報取得手段は、前記接続確立手段が前記クラウドサーバーとの接続状態を確立しているときに当該接続状態を利用して前記クラウドサーバーから前記ジョブ準備情報を取得することを特徴とする構成である。
請求項14に係る発明は、請求項12又は13に記載の中継サーバーにおいて、前記準備情報取得手段は、前記接続状態確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を所定時間毎に確立させ、前記クラウドサーバーから前記ジョブ準備情報を取得することを特徴とする構成である。
請求項15に係る発明は、請求項12乃至14のいずれかに記載の中継サーバーにおいて、前記準備情報取得手段は、前記クラウドサーバーにおいて保持されている前記ジョブ準備情報が更新された後、前記クラウドサーバーにおいて更新された前記ジョブ準備情報を、前記クラウドサーバーとの接続状態が確立されているときに取得すること特徴とする構成である。
請求項16に係る発明は、請求項12又は13に記載の中継サーバーにおいて、前記クラウドサーバーは、前記ジョブ準備情報を保持して送信するアプリケーションサービスサーバーと、前記中継サーバーとの常時接続状態を確立すると共に、前記アプリケーションサービスサーバーと通信可能な接続仲介サーバーと、を備えており、前記準備情報取得手段は、前記アプリケーションサービスサーバーから送信される前記ジョブ準備情報を、前記接続仲介サーバーを介して取得することを特徴とする構成である。
請求項17に係る発明は、請求項16に記載の中継サーバーにおいて、前記準備情報取得手段は、前記クラウドサーバーにおいて保持されている前記ジョブ準備情報が更新されたとき、前記接続仲介サーバーを介して更新された前記ジョブ準備情報を取得すること特徴とする構成である。
請求項18に係る発明は、請求項12乃至17のいずれかに記載の中継サーバーにおいて、前記画像処理装置は、文書を読み取るスキャン機能によって生成された画像データに対して所定の画像処理を行ってから前記クラウドサーバーへ送信するジョブを生成可能であり、前記中継サーバーは、前記画像処理が行われる場合に前記画像処理が終了するタイミングを予測するタイミング予測手段を更に備え、前記接続確立手段は、前記タイミング予測手段によって予測されたタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立することを特徴とする構成である。
請求項19に係る発明は、インターネットに接続されるローカルネットワークに設けられ、前記インターネットに設けられるクラウドサーバーに接続すると共に、前記ローカルネットワークに設けられる画像処理装置と前記クラウドサーバーとの通信を中継する中継サーバーにおいて実行されるプログラムであって、前記中継サーバーを、前記クラウドサーバーとの接続状態を確立する接続確立手段、前記画像処理装置で前記クラウドサーバーと連携するジョブを生成するために用いられるジョブ準備情報を、前記クラウドサーバーとの通信可能な状態のときに前記クラウドサーバーから取得して保存する準備情報取得手段、及び、前記画像処理装置において所定のアプリケーションが起動されることに伴い、前記画像処理装置から、前記クラウドサーバーにおいて保持されている前記ジョブ準備情報の取得要求を受信したとき、前記接続確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を確立させることなく、前記準備情報取得手段によって予め取得された前記ジョブ準備情報を前記画像処理装置に送信する準備情報送信手段、として機能させ、前記接続確立手段は、前記準備情報送信手段が前記画像処理装置へ前記ジョブ準備情報を送信した後、前記画像処理装置から前記クラウドサーバーとの通信要求を受信するタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立し、前記通信要求を前記クラウドサーバーへ送信することを特徴とする構成である。
本発明によれば、クラウドサーバーと中継サーバーとの間に確立される接続状態が利用されない期間を最小限に抑えることができ、中継サーバーが確立させるセッションを有効に利用することができるようなる。
第1実施形態の画像処理システムの一構成例を示す図である。 アプリケーションサービスサーバーのハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。 中継サーバーの機能を有する画像処理装置のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。 中継サーバーの機能を有していない画像処理装置のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。 第1実施形態における処理プロセスの流れを示す図である。 中継サーバーにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。 アプリケーションサービスサーバーにおいて行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の画像処理システムの一構成例を示す図である。 第2実施形態における中継サーバーのハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。 第3実施形態の画像処理システムの一構成例を示す図である。 第3実施形態における中継サーバーのハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。 第4実施形態における画像処理装置のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。 第4実施形態における中継サーバーのハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。 第4実施形態の画像処理システムにおける処理プロセスの一例を示す図である。
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符合を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、画像処理システム1の一構成例を示す図である。この画像処理システム1は、インターネット2と、オフィスなどのローカル環境4に構築されたLAN(Local Area Network)などのローカルネットワーク3とがファイヤウォールを介して接続されたネットワークシステムであり、インターネット2にクラウドサーバー5が設けられ、ローカルネットワーク3に、複数の画像処理装置8,9と、一般的なパーソナルコンピュータなどである情報処理装置11とが接続された構成である。そして本実施形態では、複数の画像処理装置8,9のうちの一の画像処理装置8に中継サーバー10の機能が搭載されている。
クラウドサーバー5は、インターネット2を介してSaaSアプリケーションなどの様々なアプリケーションサービス(クラウドサービス)を提供するサーバーである。クラウドサーバー5によって提供されるサービスには、例えばアップロードされるデータを記憶しておき、ダウンロード要求に応じて記憶しているデータを供給するストレージサービスや、アップロードされるデータの編集や加工、変換などの各種情報処理を行う情報処理サービスなどがある。
クラウドサーバー5は、アプリケーションサービスサーバー6と、接続仲介サーバー7とを備えて構成される。尚、図1では1つのアプリケーションサービスサーバー6だけを示しているが、クラウドサーバー5は、複数のアプリケーションサービスサーバー6を備えるものであっても構わない。
アプリケーションサービスサーバー6は、例えばアプリケーションサービスごとに設けられ、インターネット2を介してアプリケーションサービスを提供するサーバーである。例えばストレージサービスの場合、アプリケーションサービスサーバー6は、インターネット2を介してアップロードされる文書などの様々なデータをユーザーごとに管理して保存しておくことができると共に、ダウンロード要求に応じて指定されたデータを供給する。
接続仲介サーバー7は、アプリケーションサービスサーバー6と画像処理装置8に搭載された中継サーバー10とが互いに接続状態を確立するように仲介するサーバーである。この接続仲介サーバー7は、中継サーバー10との間で確立される常時接続状態T1を利用して中継サーバー10に接続要求を送信することにより、中継サーバー10にローカルネットワーク3からインターネット2上のアプリケーションサービスサーバー6へアクセスさせ、中継サーバー10とアプリケーションサービスサーバー6との接続状態を確立させる。
画像処理装置8,9は、MFPなどで構成され、コピージョブやプリントジョブ、スキャンジョブなどの様々なジョブを実行可能である。例えばプリントジョブでは、ローカルネットワーク3を介して文書や画像などのデータをジョブデータとして受信し、そのジョブデータに基づいて印刷出力を行うことができる。またスキャンジョブでは、文書を読み取って生成した画像データをジョブデータとして、指定された送信先にローカルネットワークを介して送信することができる。
また画像処理装置8,9は、ユーザーが操作する際のユーザーインタフェースとなる操作パネル8a,9aを備えている。そのため、ユーザーは、それらの操作パネル8a,9aを操作することにより、ジョブタイプを指定して各画像処理装置8,9にジョブを実行させることができる。このような画像処理装置8,9は、インターネット2のクラウドサーバー5と通信を行うことにより、クラウドサーバー5と連携してジョブを実行することが可能である。具体的に説明すると、画像処理装置8,9には、クラウドサーバー5のアプリケーションサービスサーバー6と連携するための連携アプリケーションが予めインストールされており、ユーザーは操作パネル8a,9aを操作して連携アプリケーションを起動させることにより、画像処理装置8,9にアプリケーションサービスサーバー6と連携するジョブを実行させることができる。画像処理装置8,9がアプリケーションサービスサーバー6と連携するジョブには、例えばアプリケーションサービスサーバー6に蓄積されているデータを取得して印刷するジョブ、文書を読み取って生成した画像データをアプリケーションサービスサーバー6にアップロードするジョブなどがある。
また画像処理装置8に搭載される中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6と、画像処理装置8,9との通信を中継するサーバーである。この中継サーバー10は、画像処理装置8に電源が投入されることに伴い起動する。そして中継サーバー10は、その起動時にローカルネットワーク3からインターネット2上の接続仲介サーバー7へアクセスすることにより、接続仲介サーバー7との常時接続状態T1を確立させる。この常時接続状態T1は、例えば中継サーバー10と接続仲介サーバー7とが互いにXMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocol)セッションを確立させることにより実現される。そして中継サーバー10が接続仲介サーバー7との常時接続状態T1を確立させると、接続仲介サーバー7は、その常時接続状態T1を利用して中継サーバー10に対し、アプリケーションサービスサーバー6との接続要求を送信することができるようになる。
その後、例えばユーザーが情報処理装置11を操作してWebブラウザを起動し、ローカルネットワーク3から直接アプリケーションサービスサーバー6へアクセスすると、情報処理装置11の表示装置にはアプリケーションサービスサーバー6によって提供されるサービスを利用するための画面が表示される。そしてユーザーはその画面に対する操作を行うことにより、画像処理装置8又は9を送信先に指定してアプリケーションサービスサーバー6に保存されている文書などのデータ送信を指示することができる。このようにしてアプリケーションサービスサーバー6でローカルネットワーク3内の画像処理装置8又は9に送信すべきジョブが発生すると、アプリケーションサービスサーバー6は、送信先として指定された画像処理装置8,9に関する情報を含む接続要求を接続仲介サーバー7へ送信する。
接続仲介サーバー7は、アプリケーションサービスサーバー6から接続要求を受信すると、それに含まれる情報に基づき、そのアプリケーションサービスサーバー6と、ユーザーによって指定された画像処理装置8,9との通信を中継する中継サーバー10を特定する。そして接続仲介サーバー7は、その特定した中継サーバー10との常時接続状態T1を利用してアプリケーションサービスサーバー6との接続要求を送信する。
中継サーバー10は、接続仲介サーバー7からアプリケーションサービスサーバー6との接続要求を受信すると、ローカルネットワーク3からインターネット2上のアプリケーションサービスサーバー6へアクセスすることにより、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させる。この接続状態T2は、例えば中継サーバー10とアプリケーションサービスサーバー6とが互いにHTTP(Hypertext Transfer Protocol)セッションを確立させることにより実現される。このようにして中継サーバー10とアプリケーションサービスサーバー6との間に接続状態T2が確立されると、アプリケーションサービスサーバー6がその接続状態T2を利用してローカルネットワーク3内の中継サーバー10にデータを送信することができるようになる。すなわち、HTTPセッションをトンネルに利用することでアプリケーションサービスサーバー6と中継サーバー10との間で任意のプロトコルによるデータの送受信を行うことが可能となる。そして中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6から接続状態T2を介してデータを受信すると、指定された送信先となる画像処理装置8,9へそのデータを転送する。尚、データの送信先として画像処理装置8が指定されている場合、中継サーバー10は、画像処理装置8の内部でデータ転送を行うことになる。
また中継サーバー10は、ローカルネットワーク3内の画像処理装置8,9においてアプリケーションサービスサーバー6との通信を行うことが必要なジョブが発生した場合にもアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させ、アプリケーションサービスサーバー6と画像処理装置8,9との通信を中継する。つまり、中継サーバー10は、ジョブ毎にアプリケーションサービスサーバー6とのHTTPセッションによる接続状態T2を確立する。そのため、図1に示すように中継サーバー10とアプリケーションサービスサーバー6との間に複数の接続状態T2が確立されることもある。
また画像処理装置8は、上記のような中継サーバー10の機能の他、ローカルネットワーク3に接続された情報処理装置11などからの遠隔操作を受け付けるため、Webサーバー機能を搭載している。このWebサーバー機能は、ローカルネットワーク3を介して情報処理装置11で起動されるWebブラウザとHTTPセッションによる接続状態を確立させ、遠隔操作用のWebページを提供するものである。したがって、ユーザーは、画像処理装置8から離れた場所に居る場合であっても、情報処理装置11のWebブラウザを起動して画像処理装置8にアクセスし、画像処理装置8から提供される遠隔操作用のWebページに対する操作を行うことにより、画像処理装置8に印刷ジョブなどを行わせることが可能である。
図2は、アプリケーションサービスサーバー6のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。尚、図2ではアプリケーションサービスサーバー6がドキュメントなどを記憶して管理するストレージサービスを提供する場合を例示している。アプリケーションサービスサーバー6は、そのハードウェア構成として、通信インタフェース15、制御部16及び記憶部17を備える。通信インタフェース15は、アプリケーションサービスサーバー6をインターネット2に接続し、接続仲介サーバー7や中継サーバー10などと通信を行うものである。制御部16は、例えば図示を省略するCPUやメモリを備えて構成され、CPUが所定のプログラムを実行することにより、ユーザー管理部20、ドキュメント管理部21、ジョブ準備情報管理部22として機能する。記憶部17は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などで構成される不揮発性の記憶手段である。この記憶部17には、ユーザー情報23と、ドキュメントデータ24と、ジョブ準備情報25とが記憶される。
ユーザー情報23は、アプリケーションサービスサーバー6がインターネット2を介して提供するアプリケーションサービスを利用可能なユーザーに関する情報が予め登録された情報である。例えば、ユーザー情報23には、各ユーザーを識別する情報や、各ユーザーが使用する画像処理装置8,9に関する情報、各ユーザーが画像処理装置8,9を使用する際のユーザー権限に関する情報などが予め登録される。
ドキュメントデータ24は、ユーザー情報23に登録されたユーザーによってアップロードされたデータである。そのため、記憶部17には、多数のドキュメントデータ24が記憶される。
ジョブ準備情報25は、画像処理装置8,9において連携アプリケーションが起動されたときにその連携アプリケーションに対して提供される情報であり、画像処理装置8,9においてジョブを生成するために用いられる情報である。このジョブ準備情報25は、例えばユーザーごとに予め記憶部17に記憶される。そのため、記憶部17には、ユーザー情報23に登録されたユーザー分の多数のジョブ準備情報25が記憶される。またジョブ準備情報25には、画像処理装置8,9においてジョブを生成するときに反映されるジョブの設定情報やユーザーの権限情報などを含むジョブチケット26と、各ユーザーが利用可能なドキュメントに関する情報であるドキュメントリスト27とが含まれる。尚、ジョブチケット26に含まれるジョブの設定情報には、例えばスキャンジョブの場合、ユーザーが適宜設定変更な読み取り解像度の設定や、両面又は片面読み取りの設定などのスキャン設定情報の他、ユーザーが設定変更できないスキャン設定情報(例えばアプリケーションサービスサーバー6が受け付け可能なデータフォーマットに関する情報など)が含まれる。
ユーザー管理部20は、ユーザー情報23を管理し、アプリケーションサービスを利用しようとするユーザーを認証する処理部である。例えば、ユーザー管理部20は、通信インタフェース15を介してアプリケーションサービスサーバー6に対するアクセスを検知すると、そのアクセスユーザーがユーザー情報23に登録されたユーザーであるか否かを認証する。その結果、ユーザー情報23に登録されたユーザーであれば、ユーザー管理部20は、アプリケーションサービスの利用を許可する。これに対し、ユーザー情報23に登録されたユーザーでない場合、ユーザー管理部20は、アプリケーションサービスの利用を許可しない。
ドキュメント管理部21は、ユーザー管理部20によってアプリケーションサービスの利用が許可された場合に動作する。このドキュメント管理部21は、記憶部17に記憶されている多数のドキュメントデータ24をユーザーごとに管理する。またドキュメント管理部21は、認証されたユーザーからのアップロード要求やダウンロード要求を受け付ける。アップロード要求を受け付けた場合、ドキュメント管理部21は、接続元の装置からアップロードされるドキュメントデータ24を受信し、そのドキュメントデータ24を認証されたユーザーに関連付けて記憶部17に保存する。またダウンロード要求を受け付けた場合、ドキュメント管理部21は、記憶部17から認証されたユーザーによって指定されたドキュメントデータ24を読み出し、そのドキュメントデータ24を接続元の装置に対して送信する。
ジョブ準備情報管理部22は、記憶部17に記憶されるジョブ準備情報を管理するものである。このジョブ準備情報管理部22は、ジョブ準備情報更新部22aと、ジョブ準備情報提供部22bとを備える。
ジョブ準備情報更新部22aは、記憶部17に新たなジョブ準備情報25を登録したり、既存のジョブ準備情報25を更新したりする。例えば、アプリケーションサービスサーバー6が受け付け可能なデータフォーマットが特定のフォーマットに限定されている場合、ジョブ準備情報更新部22aは、特定のフォーマットを指定したジョブの設定情報を生成し、ジョブチケット26を更新する。またユーザー情報23に含まれるユーザー権限に関する情報が更新されると、ジョブ準備情報更新部22aは、そのユーザーに対応するジョブ準備情報25のジョブチケット26を更新する。また画像処理装置8,9において文書などをスキャンして読み取ったドキュメントデータ24(画像データ)がアップロードされた場合、ジョブ準備情報更新部22aは、そのアップロードデータに付加された読み取り時の設定情報をジョブチケット26に書き込んで更新する。またユーザーによってそのユーザーが利用可能なドキュメントの更新、追加又は削除が行われた場合、ジョブ準備情報更新部22aは、そのユーザーが利用可能なドキュメントに関する情報であるドキュメントリスト27を更新する。
またジョブチケット26に含まれるジョブの設定情報のうち、ユーザーが適宜設定変更可能な情報は、ユーザーが情報処理装置11のWebブラウザを起動してアプリケーションサービスサーバー6にアクセスすることにより、各ユーザーが自由に書き換えることが可能である。この場合、ジョブ準備情報更新部22aは、ユーザーによるジョブの設定情報の編集操作を受け付け、その編集操作に基づいてジョブチケット26に含まれるジョブの設定情報を更新する。
このようなジョブ準備情報25は、画像処理装置8,9において連携アプリケーションが起動されたときにその連携アプリケーションに対して提供され、連携アプリケーションの初期設定に用いられる。例えばユーザーが画像処理装置8,9で文書などをスキャンして読み取ったドキュメントデータ24をアプリケーションサービスサーバー6にアップロードしようとしているとき、連携アプリケーションの起動時にジョブ準備情報25を画像処理装置8,9へ提供することにより、連携アプリケーションはそのジョブ準備情報25に含まれるジョブチケット26に含まれる情報をスキャン時の読み取り設定に反映させた状態で起動することができる。また例えばユーザーがアプリケーションサービスサーバー6からドキュメントデータ24をダウンロードして印刷出力を行おうとしているとき、連携アプリケーションの起動時にジョブ準備情報25を画像処理装置8,9へ提供することにより、連携アプリケーションはそのユーザーが利用可能なドキュメントリストを起動後の初期画面として表示させることができる。
ジョブ準備情報提供部22bは、上記のようなジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信する処理部である。例えば本実施形態のジョブ準備情報提供部22bは、ジョブ準備情報更新部22aによってジョブ準備情報25が更新された場合、その更新されたタイミングでジョブ準備情報25を中継サーバー10に送信する。このとき、ジョブ準備情報提供部22bは、更新されたジョブ準備情報25がどのユーザーに対応する情報であるかを判別し、そのユーザーが使用する画像処理装置8,9を特定する。そしてジョブ準備情報提供部22bは、そのユーザーが使用する画像処理装置8,9との通信を中継する中継サーバー10に対して更新されたジョブ準備情報25を送信する。
ジョブ準備情報更新部22aによってジョブ準備情報25が更新されたとき、アプリケーションサービスサーバー6は、中継サーバー10との接続状態T2を確立させているとは限らない。そのため、ジョブ準備情報提供部22bは、ジョブ準備情報更新部22aによって更新されたジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信するとき、そのジョブ準備情報25を接続仲介サーバー7へ送信し、中継サーバー10への転送を依頼する。接続仲介サーバー7は、アプリケーションサービスサーバー6から中継サーバー10を転送先に指定されたジョブ準備情報25を受信すると、中継サーバー10との常時接続状態T1を利用してそのジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信する。これにより、中継サーバー10は、ジョブ準備情報更新部22aによってジョブ準備情報25が更新されたときに、アプリケーションサービスサーバー6から送信されるジョブ準備情報25を接続仲介サーバー7経由で受信することができる。
これに対し、ジョブ準備情報更新部22aによってジョブ準備情報25が更新されたときにアプリケーションサービスサーバー6が既に中継サーバー10との接続状態T2を確立させている場合、ジョブ準備情報提供部22bは、その接続状態T2を利用して中継サーバー10に対して直接ジョブ準備情報25を送信するようにしても良い。この場合、接続仲介サーバー7を経由しないため、アプリケーションサービスサーバー6から中継サーバー10に対して効率よくジョブ準備情報25を送信することができる。
次に中継サーバー10の機能を備えた画像処理装置8について説明する。図3は、画像処理装置8のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。この画像処理装置8は、ハードウェア構成として、ローカルネットワーク3を介して通信を行う通信インタフェース30と、CPUとメモリとを備えて構成される制御部31と、上述した操作パネル8aと、ハードディスクドライブ(HDD)などで構成される記憶部34と、印刷出力を行うプリンタ部35と、文書などから画像を読み取るスキャナ部36とを備える。操作パネル8aは、ユーザーに対して各種情報を表示する表示部32と、ユーザーによる操作入力を受け付ける操作部33とを備える。また記憶部34には、中継サーバープログラム37と、アプリケーションプログラム38とが予め記憶されている。尚、図示を省略するが、記憶部34には上記の他、オペレーティングシステムが予め記憶されている。
制御部31は、画像処理装置8への電源投入に伴い、記憶部34からオペレーティングシステムを起動する。これに伴い、制御部31は、通信制御部40、Webサーバー41及びジョブ実行部42として機能する。また制御部31は、オペレーティングシステムの起動終了に伴い、記憶部34から中継サーバープログラム37を読み出して起動する。これにより、制御部31において中継サーバー10が機能する。そして中継サーバー10は、制御部31に常駐する。その後、ユーザーが操作パネル8aを操作することによりアプリケーションプログラム38の実行を指示すると、制御部31は、記憶部34からアプリケーションプログラム38を読み出して起動する。これにより、制御部31は、連携アプリケーション50として機能する。
通信制御部40は、Webサーバー41、中継サーバー10、ジョブ実行部42及び連携アプリケーション50のそれぞれが通信インタフェース30を介して行う通信を制御するものである。この通信制御部40は、接続管理部43を備えている。接続管理部43は、画像処理装置8が他の装置と確立させるセッションの接続状態を管理するものである。この接続管理部43には、例えば他の装置と確立させるセッションの接続数に上限数を設定して管理しており、その上限数を超えるセッションの確立を規制する。
Webサーバー41は、例えば情報処理装置11で起動されたWebブラウザからの要求に基づき、通信制御部40を介してWebブラウザとHTTPセッションによる接続状態を確立させ、遠隔操作用のWebページを提供する。またWebサーバー41は、WebブラウザとのHTTPセッションを介してジョブの実行指示を受信した場合にはジョブ実行部42を動作させることにより、遠隔操作で指定されたジョブを実行させる。
ジョブ実行部42は、プリンタ部35及びスキャナ部36のそれぞれを動作制御することにより、画像処理装置8におけるジョブの実行を統括的に制御する。
中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態を確立し、画像処理装置8のジョブ実行部42若しくは連携アプリケーション50がアプリケーションサービスサーバー6と行う通信を中継する。また中継サーバー10は、画像処理装置9がアプリケーションサービスサーバー6と行う通信も中継する。この中継サーバー10は、図3に示すように、ジョブ準備情報取得部45、要求受付部46、ジョブ準備情報送信部47、接続確立部48及びジョブ転送部49として機能する。
中継サーバー10は、その起動時にまず接続確立部48を機能させる。そして接続確立部48は、通信制御部40及び通信インタフェース30を介してインターネット2上の接続仲介サーバー7へアクセスし、接続仲介サーバー7との常時接続状態T1を確立する。この常時接続状態T1は、制御部31において中継サーバー10が機能し続ける期間中維持される。尚、接続確立部48が接続仲介サーバー7との間に確立させる接続状態T1は1つだけである。
ジョブ準備情報取得部45は、アプリケーションサービスサーバー6との通信が可能な状態のときにアプリケーションサービスサーバー6から送信されるジョブ準備情報25を受信して取得する処理部である。ここで、アプリケーションサービスサーバー6との通信が可能な状態とは、中継サーバー10がアプリケーションサービスサーバー6との間で接続状態T2を確立させている状態だけではなく、接続仲介サーバー7と確立している常時接続状態T1を介してアプリケーションサービスサーバー6との通信が可能な状態を含むものである。したがって、アプリケーションサービスサーバー6が接続仲介サーバー7を介してジョブ準備情報25を送信してきた場合には、ジョブ準備情報取得部45は、アプリケーションサービスサーバー6から送信されるジョブ準備情報25を接続仲介サーバー7経由で取得する。そしてジョブ準備情報取得部45は、アプリケーションサービスサーバー6から取得したジョブ準備情報25を記憶部34に保存して管理する。ここで、ジョブ準備情報取得部45は、画像処理装置8,9を使用するユーザーごとのジョブ準備情報25をアプリケーションサービスサーバー6から取得する。そのため、記憶部34には、画像処理装置8,9を使用するユーザーごとのジョブ準備情報25が保存される。
要求受付部46は、画像処理装置8,9で起動される連携アプリケーション50からの要求や接続仲介サーバー7からの要求を受け付ける処理部である。例えば画像処理装置8,9において連携アプリケーション50が起動されると、連携アプリケーション50はその起動時に中継サーバー10に対してアプリケーションサービスサーバー6からジョブ準備情報25に含まれるジョブチケット26及び/又はドキュメントリスト27を取得することを要求する。このとき、連携アプリケーション50は、画像処理装置8,9にログインして連携アプリケーション50の起動指示を行ったログインユーザーに関する情報を付加する。要求受付部46は、連携アプリケーション50からそのような要求を受け付けた場合、ジョブ準備情報送信部47を機能させる。
そしてジョブ準備情報送信部47は、ジョブ準備情報取得部45によって管理されているユーザーごとの複数のジョブ準備情報25から画像処理装置8,9を使用しているログインユーザーのジョブ準備情報25を特定し、その特定したジョブ準備情報25からジョブチケット26及び/又はドキュメントリスト27を読み出して連携アプリケーション50に提供する。すなわち、中継サーバー10は、連携アプリケーション50の起動時にアプリケーションサービスサーバー6からジョブ準備情報25に含まれるジョブチケット26及び/又はドキュメントリスト27を取得することを要求された場合であっても、そのタイミングではアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させることなく、アプリケーションサービスサーバー6から予め取得しておいたジョブ準備情報25を読み出して連携アプリケーション50へ提供する。これにより、連携アプリケーション50は、その起動時にログインユーザーのジョブ準備情報25を取得することができる。
また要求受付部46は、連携アプリケーション50に対してログインユーザーのジョブ準備情報25を出力した後、その連携アプリケーション50から、アプリケーションサービスサーバー6へのデータのアップロード要求又はアプリケーションサービスサーバー6からのデータのダウンロード要求を受け付けると、接続確立部48を機能させる。
接続確立部48は、上述のように接続仲介サーバー7との接続状態T1を確立させると共に、アプリケーションサービスサーバー6との間に接続状態T2を確立させる機能を有する。そのため、接続確立部48が連携アプリケーション50からのアップロード要求又はダウンロード要求を受け付けると、接続確立部48は、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させる。これにより、中継サーバー10とアプリケーションサービスサーバー6との間にHTTPセッションが確立される。尚、接続確立部48は、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させようとするとき、通信制御部40によって既に上限数の接続状態が確立されていれば通信制御部40による接続数が上限数未満となるまで待機する。
接続確立部48は、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させると、次にジョブ転送部49を機能させる。ジョブ転送部49は、接続確立部48によってアプリケーションサービスサーバー6との間で確立されたHTTPセッションによる接続状態T2をトンネルにして、連携アプリケーション50とアプリケーションサービスサーバー6との間で送受信されるデータを相互に転送する処理部である。
例えば、アプリケーションサービスサーバー6と連携アプリケーション50とは、互いにSOAPのプロトコルを用いてデータの送受信を行う。しかし、インターネット2にあるアプリケーションサービスサーバー6とローカルネットワーク3にある連携アプリケーション50とは直接SOAPによるデータの送受信を行うことができない。そのため、ジョブ転送部49は、SOAPによって送受信される実体的なデータをHTTPメッセージに埋め込んでアプリケーションサービスサーバー6との間で送受信する。またジョブ転送部49は、連携アプリケーション50とデータの送受信を行うときにはSOAPによるデータの送受信を行う。
そしてジョブ転送部49は、アプリケーションサービスサーバー6から連携アプリケーション50に対するダウンロードデータを受信すると、そのダウンロードデータを連携アプリケーション50へ転送する。またジョブ転送部49は、連携アプリケーション50からアプリケーションサービスサーバー6に対するアップロードデータを受信すると、そのアップロードデータをアプリケーションサービスサーバー6へ転送する。
また要求受付部46は、接続仲介サーバー7との常時接続情報T1を介してアプリケーションサービスサーバー6への接続要求を受信することもある。この場合もまた要求受付部46は、接続確立部48を機能させる。そして接続確立部48は、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立した後、ジョブ転送部49を機能させる。この場合、ジョブ転送部49は、アプリケーションサービスサーバー6と、画像処理装置8,9のジョブ実行部42との間で送受信されるデータを相互に転送する。
連携アプリケーション50は、アプリケーションサービスサーバー6と連携するジョブを生成してアプリケーションサービスサーバー6とデータの送受信を行う処理部である。この連携アプリケーション50は、ジョブ準備部51、ジョブ生成部52及び通信要求部53を備えている。連携アプリケーション50は、制御部31において起動されると、ジョブ準備部51、ジョブ生成部52及び通信要求部53をこの順で動作させる。
ジョブ準備部51は、連携アプリケーション50の起動時に中継サーバー10を介してジョブ準備情報25に含まれるジョブチケット26及び/又はドキュメントリスト27を取得し、その取得したジョブチケット26及び/又はドキュメントリスト27に基づいて初期設定を含むジョブの準備動作を行う。
例えば、制御部31において起動される連携アプリケーション50には、アプリケーションサービスサーバー6に蓄積されているデータを取得して印刷するジョブを生成するアプリケーションや、スキャン機能により文書を読み取って生成した画像データをアプリケーションサービスサーバー6にアップロードするジョブを生成するアプリケーションなど、複数種類のアプリケーションが存在する。制御部31において起動される連携アプリケーション50がアプリケーションサービスサーバー6に蓄積されているデータを取得して印刷するジョブを生成するアプリケーションである場合、ジョブ準備部51は、連携アプリケーション50の起動時に中継サーバー10を介してログインユーザーのジョブ準備情報25に含まれるドキュメントリスト27を取得し、そのドキュメントリスト27に基づきログインユーザーが印刷出力可能なドキュメントのリストを表示部32に表示させる。したがって、ユーザーは、連携アプリケーション50を起動させると、速やかにアプリケーションサービスサーバー6に蓄積されている複数の文書の中から印刷出力の対象となる文書を指定するための操作を行うことができるようになる。また制御部31において起動される連携アプリケーション50がスキャン機能により文書を読み取って生成した画像データをアプリケーションサービスサーバー6にアップロードするジョブを生成するアプリケーションである場合、ジョブ準備部51は、連携アプリケーション50の起動時に中継サーバー10を介してログインユーザーのジョブ準備情報25に含まれるジョブチケット26を取得し、そのジョブチケット26に基づいて文書読み取り時のスキャン設定などを反映させ、表示部32に表示させる。したがって、ユーザーは、連携アプリケーション50を起動させると、スキャン設定操作をはじめから行う必要がなく、速やかに読み取り開始を指示することができる。
ジョブ生成部52は、ジョブ準備部51によるジョブの準備動作が行われた後に機能し、ジョブ準備部51によって取得されたジョブ準備情報25と、ユーザーによる指示操作とに基づいてアプリケーションサービスサーバー6と連携するジョブを生成する。例えば連携アプリケーション50がアプリケーションサービスサーバー6に蓄積されているデータを取得して印刷するジョブを生成するアプリケーションである場合、ジョブ生成部52は、ユーザーによって印刷出力対象の文書が指定されることに伴い、アプリケーションサービスサーバー6から指定された文書をダウンロードして印刷出力を行うジョブを生成する。また連携アプリケーション50がスキャン機能により文書を読み取って生成した画像データをアプリケーションサービスサーバー6にアップロードするジョブを生成するアプリケーションである場合、ジョブ生成部52は、ユーザーによって読み取り開始が指示されることに伴い、スキャン設定と読み取り開始指示とをジョブ実行部42に出力して文書の読み取り動作を開始させると共に、スキャン機能によって生成される画像データをアプリケーションサービスサーバー6にアップロードするジョブを生成する。
通信要求部53は、中継サーバー10に対してダウンロード要求やアップロード要求などの通信要求を送信し、アプリケーションサービスサーバー6と中継サーバー10との間で確立される接続状態T2を介してアプリケーションサービスサーバー6との間でダウンロードデータ又はアップロードデータの送受信を行うものである。この通信要求部53は、ジョブ生成部52においてアプリケーションサービスサーバー6と連携するジョブが生成されることに伴い、中継サーバー10に対して通信要求を送信する。ただし、ジョブ生成部52によって生成されるジョブがスキャン機能で生成される画像データをアプリケーションサービスサーバー6にアップロードするジョブである場合には、スキャン機能による読み取り動作が全て完了し、アプリケーションサービスサーバー6にアップロードすべき画像データが生成された後に、アップロード要求を送信することが好ましい。
そして通信要求部53は、中継サーバー10へダウンロード要求やアップロード要求などの通信要求を送信した後、中継サーバー10を介してアプリケーションサービスサーバー6とのデータの送受信を行う。このとき、通信要求部53は、HTTPではなく、例えばSOAPのプロトコルでデータの送受信を行うことができる。
例えばユーザーによって指定された文書をアプリケーションサービスサーバー6からダウンロードして印刷出力するジョブである場合、通信要求部53は、中継サーバー10を介してアプリケーションサービスサーバー6からユーザーによって指定された文書のドキュメントデータを取得する。そして通信要求部53は、アプリケーションサービスサーバー6から取得したドキュメントデータをジョブ実行部42へ出力し、印刷出力を行わせる。
またスキャン機能で生成された画像データをアプリケーションサービスサーバー6にアップロードするジョブである場合、通信要求部53は、ジョブ実行部42を介してスキャン機能で生成された画像データを取得する。そして通信要求部53は、スキャン機能で生成された画像データを中継サーバー10へ出力し、アプリケーションサービスサーバー6へアップロードする。
次に中継サーバー10の機能を備えていない画像処理装置9について説明する。図4は、画像処理装置9のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。図4に示すように、画像処理装置9は、中継サーバー10の機能を有していない点で画像処理装置8と相違する。ただし、中継サーバー10を備えていない点を除き、画像処理装置9は、画像処理装置8と同様の構成を有している。そのため、ユーザーが画像処理装置9の操作パネル9aを操作することにより連携アプリケーション50を起動させると、その連携アプリケーション50は、通信制御部40を介して画像処理装置8の中継サーバー10と通信を開始する。そして連携アプリケーション50は、画像処理装置8の中継サーバー10を介してアプリケーションサービスサーバー6とのデータ送受信を行う。尚、その他の点については、上述した画像処理装置8と同様である。
次に上記構成の画像処理システム1において画像処理装置9で連携アプリケーション50が起動された場合を例に挙げ、画像処理装置8に搭載された中継サーバー10がアプリケーションサービスサーバー6と画像処理装置9との通信を中継するプロセスについて説明する。図5は、そのようなプロセスとデータの流れとを示すプロセス図である。尚、図5では、画像処理装置9において、スキャン機能で生成した画像データをアプリケーションサービスサーバー6にアップロードする連携アプリケーション50が起動された場合を例示している。
画像処理装置8に電源が投入されると、画像処理装置8において中継サーバー10が起動される(プロセスP1)。そして中継サーバー10は、その起動時に、接続仲介サーバー7との間で常時接続状態T1を確立する(プロセスP2)。そして中継サーバー10は起動している間、その常時接続状態T1を継続させる。
一方、アプリケーションサービスサーバー6においてユーザーごとのジョブ準備情報25が更新されると(プロセスP3)、アプリケーションサービスサーバー6は、その更新されたジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信する。このとき、アプリケーションサービスサーバー6と中継サーバー10との間に接続状態T2が確立されていない状態であれば、アプリケーションサービスサーバー6は、ジョブ準備情報25を接続仲介サーバー7に送信する(プロセスP4)。そして接続仲介サーバー7は、アプリケーションサービスサーバー6からジョブ準備情報25を受信すると、そのジョブ準備情報25をアプリケーションサービスサーバー6によって指定された中継サーバー10へ転送する(プロセスP5)。これにより、中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6においてジョブ準備情報25が更新されたタイミングで、そのジョブ準備情報25を受信することができる。そして中継サーバー10は、接続仲介サーバー7を介して受信したジョブ準備情報25を記憶部34に記憶する(プロセスP6)。このようにして中継サーバー10は、ローカルネットワーク3内の画像処理装置8,9を使用するユーザーに関するジョブ準備情報25をアプリケーションサービスサーバー6から取得して予め保持しておくことができる。また中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6において保持されるジョブ準備情報25と同じ内容のジョブ準備情報25を保持することができるようになる。
次に、画像処理装置9がユーザーによる連携アプリケーション50の起動指示操作を検知すると(プロセスP7)、画像処理装置9において連携アプリケーション50が起動される(プロセスP8)。そして連携アプリケーション50は、その起動時に、中継サーバー10に対し、アプリケーションサービスサーバー6に保存されるジョブチケット26を取得することを要求する(プロセスP9)。中継サーバー10は、画像処理装置9の連携アプリケーション50からその要求を受信すると、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立することなく、予めアプリケーションサービスサーバー6から取得して保存しているジョブ準備情報25から連携アプリケーション50の要求に対応するジョブチケット26を読み出し、そのジョブチケット26を画像処理装置9に送信する(プロセスP10)。
画像処理装置9の連携アプリケーション50は、中継サーバー10からジョブチケット26を受信すると(プロセスP11)、そのジョブチケット26に基づいてジョブの準備動作を行う。すなわち、連携アプリケーション50は、ジョブチケット26に含まれる設定情報や権限情報などをスキャン設定に反映させ、表示部32に表示させる。そして連携アプリケーション50は、ユーザーによる指示操作に基づき、スキャンジョブを発生させ(プロセスP12)、画像処理装置9においてスキャンジョブを実行させる(プロセスP13)。これにより、画像処理装置9においてアプリケーションサービスサーバー6へアップロードするためのするための画像データ(スキャンデータ)が生成される(プロセスP14)。そして連携アプリケーション50は、スキャンジョブの実行によって生成されたスキャンデータをアプリケーションサービスサーバー6へアップロードすべく、そのスキャンデータを中継サーバー10に対して送信する(プロセスP15)。このとき、連携アプリケーション50は、アプリケーションサービスサーバー6をアップロード先に指定したアップロード要求を付加したスキャンデータを中継サーバー10へ送信する。
中継サーバー10は、画像処理装置9からアップロード対象となるスキャンデータを受信すると、アプリケーションサービスサーバー6との間で接続状態T2を確立する(プロセスP16)。すなわち、中継サーバー10は、連携アプリケーション50の起動時に連携アプリケーション50からジョブ準備情報25を受信したときにはアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させず、その後、同じ連携アプリケーション50からアップロード要求やダウンロード要求などの通信要求を受信したときにアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させるのである。そして中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させた後、画像処理装置9から受信するスキャンデータをアプリケーションサービスサーバー6に転送する(プロセスP17)。これに伴い、アプリケーションサービスサーバー6は、中継サーバー10を介して画像処理装置9から送信されるスキャンデータを受信し、そのスキャンデータをドキュメントデータ24として記憶部17に保存する(プロセスP18)。その後、中継サーバー10は、スキャンデータの転送が終了することに伴い、アプリケーションサービスサーバー6とのHTTPセッションを切断し、接続状態T2を終了させる(プロセスP19)。
このように本実施形態では、中継サーバー10がアプリケーションサービスサーバー6から送信されるジョブ準備情報25を予め取得して保存しているため、画像処理装置9において連携アプリケーション50が起動されたときには、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させてアプリケーションサービスサーバー6からジョブ準備情報25を取得する必要がなく、予め保存しているジョブ準備情報25を読み出して連携アプリケーション50へ提供することができる。そのため、中継サーバー10がアプリケーションサービスサーバー6と接続状態T2を確立させるタイミングを、従来よりも遅らせることが可能であり、ジョブ準備情報25を連携アプリケーション50へ提供した後、連携アプリケーション50とアプリケーションサービスサーバー6との間で何もデータの送受信が行われない状態のままアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を維持する必要がなくなる。その結果、中継サーバー10とアプリケーションサービスサーバー6との間に確立される接続状態T2が利用されない期間を最小限に抑えることが可能であり、無駄な接続状態T2が維持されることを抑制できる。そして接続状態T2を確立させることができる上限数の範囲内でデータの送受信を効率的に行うことができるようになる。
尚、図5においては、画像処理装置9で連携アプリケーション50が起動される場合を例示したが、画像処理装置8で連携アプリケーション50が起動される場合も同様である。
次に、中継サーバー10及びアプリケーションサービスサーバー6における具体的な処理手順について説明する。まず図6は、中継サーバー10における処理手順の一例を示すフローチャートである。中継サーバー10は、電源投入に伴って起動すると(ステップS1)、接続仲介サーバー7との常時接続状態T1を確立させる(ステップS2)。これにより、接続仲介サーバー7を経由してアプリケーションサービスサーバー6との通信を行うことが可能となり、アプリケーションサービスサーバー6からいつでもジョブ準備情報25を受信することが可能となる。次に中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6から送信されたジョブ準備情報25を受信したか否かを判断する(ステップS3)。このジョブ準備情報25は、接続仲介サーバー7を経由して受信するものであっても良いし、又、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を既に確立させているとき、その接続状態T2を介して受信するものであっても良い。そしてジョブ準備情報25を受信したと判断した場合(ステップS3でYES)、中継サーバー10は、その受信したジョブ準備情報25を取得し(ステップS4)、記憶部34に記憶して保存する(ステップS5)。これにより、画像処理装置8の記憶部34に保存されるジョブ準備情報25をアプリケーションサービスサーバー6で保持されるジョブ準備情報25と略同一の内容にして管理することができる。一方、ジョブ準備情報25を受信していないと判定した場合(ステップS3でNO)、ステップS4及びS5をスキップする。
次に、中継サーバー10は、画像処理装置8,9で起動される連携アプリケーション50からデータを受信したか否かを判定し(ステップS6)、連携アプリケーション50からのデータを受信した場合(ステップS6でYES)にはその受信したデータがアプリケーションサービスサーバー6からジョブ準備情報25を取得することを要求するものであるか否かを判定する(ステップS7)。そしてジョブ準備情報25の取得を要求するものである場合(ステップS7でYES)、中継サーバー10は、記憶部34に保存しているジョブ準備情報25から、その要求に対応するジョブ準備情報25を抽出して要求元である連携アプリケーション50に送信し(ステップS8)、ステップS12へと進む。したがって、連携アプリケーション50からジョブ準備情報25の取得要求を受信した場合には、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2が確立されない。
一方、ステップS6において画像処理装置8,9で起動される連携アプリケーション50から何もデータを受信していない場合(ステップS6でNO)、中継サーバー10は、常時接続状態T1を確立している接続仲介サーバー7からアプリケーションサービスサーバー6に対する接続要求を受信したか否かを判断する(ステップS9)。そして接続要求を受信している場合(ステップS9でYES)、中継サーバー10による処理はステップS10へ進む。これに対し、接続要求を受信していない場合(ステップS9でNO)、中継サーバー10による処理はステップS12へ進む。
また画像処理装置8,9で起動された連携アプリケーション50から受信したデータがジョブ準備情報25の取得を要求するものではなく、アプリケーションサービスサーバー6との間でデータのアップロードやダウンロードの開始を要求するものであった場合(ステップS7でNO)、中継サーバー10による処理はステップS10へ進む。
中継サーバー10は、ステップS10へ進むと、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させる(ステップS10)。そして中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6と画像処理装置9との間において送受信されるデータの転送処理を開始する(ステップS11)。
続いて中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2の確立中であるか否かを判断し(ステップS12)、接続状態T2の確立中であれば(ステップS12でYES)、アプリケーションサービスサーバー6と連携アプリケーション50との間で送受信されるデータの転送処理が終了したか否かを判断する(ステップS13)。そしてデータの転送処理が終了している場合(ステップS13でYES)、中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を切断して終了させる(ステップS14)。これに対し、接続状態T2の確立中でない場合(ステップS12でNO)、或いは、接続状態T2の確立中であってもデータの転送処理が終了していない場合(ステップS13でNO)、ステップS14の処理はスキップする。その後、中継サーバー10による処理は、再びステップS3に戻り、上述した処理を繰り返す。
次に図7は、アプリケーションサービスサーバー6において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。アプリケーションサービスサーバー6は、まずユーザーごとのジョブ準備情報25に含まれるジョブチケット26の更新が必要であるか否かを判断し(ステップS20)、続いてジョブ準備情報25に含まれるドキュメントリスト27の更新が必要であるか否かを判断する(ステップS21)。そしてジョブチケット26及びドキュメントリスト27のいずれか一方の更新が必要な場合(ステップS20でYES又はステップS21でYES)、アプリケーションサービスサーバー6は、記憶部17に記憶しているユーザーごとのジョブ準備情報25を更新する(ステップS22)。そしてアプリケーションサービスサーバー6は、更新したジョブ準備情報25のユーザーを判別し、そのユーザーが使用する画像処理装置8,9を特定することにより、その更新したジョブ準備情報25を送信すべき中継サーバー10を特定する(ステップS23)。すなわち、アプリケーションサービスサーバー6は多数のローカルネットワーク3に接続されるため、それら多数のローカルネットワーク3のうちのいずれのネットワークに設けられた中継サーバー10に対してジョブ準備情報25を送信すべきであるかを特定するのである。そしてアプリケーションサービスサーバー6は、特定した中継サーバー10との接続状態T2が既に確立されているか否かを判断し(ステップS24)、接続状態T2が既に確立されていれば(ステップS24でYES)、その接続状態T2を利用して中継サーバー10にジョブ準備情報25を直接送信する(ステップS25)。これに対し、特定した中継サーバー10との接続状態T2が確立されていない場合(ステップS24でNO)、アプリケーションサービスサーバー6は、接続仲介サーバー7を介してジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信する(ステップS26)。尚、ジョブチケット26及びドキュメントリスト27のいずれも更新することが不要である場合(ステップS20でNO且つステップS21でNO)、ステップS22〜S26の処理はスキップする。
続いてアプリケーションサービスサーバー6は、ローカルネットワーク3内の画像処理装置8,9へ送信すべきジョブが発生したか否かを判断する(ステップS27)。例えば、ローカルネットワーク3においてユーザーが情報処理装置11を操作してWebブラウザを起動し、アプリケーションサービスサーバー6へアクセスすることにより、アプリケーションサービスサーバー6に対し、ドキュメントデータ24を指定してローカルネットワーク3内の画像処理装置8,9への送信を指示することができる。そのようなジョブが発生した場合、アプリケーションサービスサーバー6は、ユーザーによって指定されたローカルネットワーク3内の中継サーバー10を特定し(ステップS28)、接続仲介サーバー7を介して接続要求を送信する(ステップS29)。これにより、接続要求が、接続仲介サーバー7経由で中継サーバー10へ送信される。尚、アプリケーションサービスサーバー6において画像処理装置8,9へ送信すべきジョブが発生していない場合(ステップS27でNO)、ステップS28〜S29の処理はスキップする。
続いてアプリケーションサービスサーバー6は、ローカルネットワーク3内の中継サーバー10からのアクセスを検知したか否かを判断する(ステップS30)。そして中継サーバー10からアクセスを検知した場合(ステップS30でYES)、アプリケーションサービスサーバー6は、その中継サーバー10とのHTTPセッションによる接続状態T2を確立させる(ステップS31)。そしてアプリケーションサービスサーバー6は、その接続状態T2をトンネルにして、中継サーバー10と任意のプロトコルによるデータの送受信を開始する(ステップS32)。すなわち、アプリケーションサービスサーバー6は、中継サーバー10を介してローカルネットワーク3内の画像処理装置8,9とのデータの送受信を開始する。尚、中継サーバー10からのアクセスを検知していない場合(ステップS30でNO)、ステップS31〜S32の処理はスキップする。
続いてアプリケーションサービスサーバー6は、中継サーバー10との接続状態T2の確立中であるか否かを判断する(ステップS33)。そして中継サーバー10との接続状態T2の確立中であれば(ステップS33でYES)、アプリケーションサービスサーバー6は、その接続状態T2を利用して行うローカルネットワーク3内の画像処理装置8,9とのデータの送受信が終了したか否かを判断する(ステップS34)。その結果、データの送受信が終了していれば(ステップS34でYES)、中継サーバー10との接続状態T2を切断して終了させる(ステップS35)。尚、中継サーバー10との接続状態T2が確立されていない場合(ステップS33でNO)、或いは、データの送受信が終了していない場合(ステップS34でNO)、ステップS35の処理はスキップする。その後、アプリケーションサービスサーバー6による処理はステップS20へ戻り、上述した処理が繰り返される。
上記のような処理において、例えばアプリケーションサービスサーバー6が中継サーバー10を介して画像処理装置8,9からアップロードされるドキュメントデータ24を新たに記憶部17に保存した場合、アプリケーションサービスサーバー6は、そのアップロードを指示したユーザーのドキュメントリスト27を更新する。そのため、上述したステップS22〜S26の処理により、アプリケーションサービスサーバー6は、更新したドキュメントリスト27を含むジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信するようになる。尚、この他にも、アプリケーションサービスサーバー6は上述したように様々なタイミングでジョブ準備情報25を更新し、その更新したタイミングでジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信する。
以上のように本実施形態では、アプリケーションサービスサーバー6において保持されるジョブ準備情報25が更新されると、その更新されたタイミングでアプリケーションサービスサーバー6から中継サーバー10に対してジョブ準備情報25が送信される。そして中継サーバー10は、そのジョブ準備情報25を保持しておくことにより、画像処理装置8,9において連携アプリケーション50が起動してアプリケーションサービスサーバー6からジョブ準備情報25を取得することを要求された場合であっても、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させることなく、事前に取得しておいたジョブ準備情報25を連携アプリケーション50へ提供することができる。そして中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6と連携アプリケーション50との間で実体的なデータのアップロードやダウンロードが開始されるときにアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させることにより、アプリケーションサービスサーバー6と連携アプリケーション50との間でデータの送受信が行われない期間中に無駄な接続状態T2を維持しておく必要がなくなる。そのため、中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6との間に確立する接続数を必要最小限に抑えることができるようになる。
尚、本実施形態では、画像処理装置8が他の装置と確立させるセッションの接続数に上限数を設定している場合を例示したが、仮にそのような上限数が設定されていない場合でも、本実施形態で説明した中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6との間に確立する接続数を必要最小限に抑えることができるという点で優れた作用効果を示すものである。
また本実施形態では、アプリケーションサービスサーバー6においてジョブ準備情報25が更新されたとき、中継サーバー10との接続状態T2が確立されていれば、その接続状態T2を利用して更新されたジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信する場合を例示した。これは、アプリケーションサービスサーバー6から接続仲介サーバー7を介してジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信するよりも、アプリケーションサービスサーバー6が中継サーバー10との接続状態T2を利用して中継サーバー10へ直接ジョブ準備情報25を送信する方が、迅速にジョブ準備情報25を中継サーバー10へ到達させることができるからである。すなわち、アプリケーションサービスサーバー6と中継サーバー10との間に少なくとも1つの接続状態T2が既に確立されている状態であれば、その接続状態T2を利用してアプリケーションサービスサーバー6から中継サーバー10へジョブ準備情報25を送信することがより好ましいと言える。しかし、必ずしもそのようなものに限定されるのではなく、仮に中継サーバー10との接続状態T2が既に確立されている場合であっても、アプリケーションサービスサーバー6は、接続仲介サーバー7を介して更新されたジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信するようにしても良い。
尚、本実施形態では、中継サーバー10の機能が画像処理装置8に搭載されているため、ローカルネットワーク3内に別途中継サーバー10を設置する必要がない。そのため、ローカルネットワーク3に中継サーバー10を単独で設置する場合と比較すると、本実施形態では設置スペースを小さくできるので、小規模オフィスなどに適した構成となっている。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態の画像処理システム1aの一構成例を示す図である。この画像処理システム1aが第1実施形態の画像処理システム1と異なる点は、中継サーバー10が画像処理装置8に搭載されるものではなく、画像処理装置8とは独立した装置として構成される点である。
図9は、本実施形態における中継サーバー10のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。この中継サーバー10は、ハードウェア構成として、ローカルネットワーク3を介して通信を行う通信インタフェース60と、CPUとメモリとを備えて構成される制御部61と、ソリッドステートドライブ(SSD)又はハードディスクドライブ(HDD)などで構成される記憶部62とを備える。また記憶部34には、中継サーバープログラム37が予め記憶されている。
このような中継サーバー10は、電源投入時に制御部61のCPUが記憶部62から中継サーバープログラム37を読み出して実行することにより、ジョブ準備情報取得部45、要求受付部46、ジョブ準備情報送信部47、接続確立部48及びジョブ転送部49として機能し、画像処理装置8,9とアプリケーションサービスサーバー6との間で行われる通信を中継する。尚、ジョブ準備情報取得部45、要求受付部46、ジョブ準備情報送信部47、接続確立部48及びジョブ転送部49のそれぞれは、第1実施形態で説明したものと同様であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
本実施形態のように中継サーバー10がローカルネットワーク3に独立して設けられる場合であっても、第1実施形態で説明したものと同様の作用効果を奏する点においては何ら変わりがない。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について説明する。図10は、第3実施形態の画像処理システム1bの一構成例を示す図である。この画像処理システム1bが第2実施形態の画像処理システム1aと異なる点は、インターネット2に設けられるクラウドサーバー5がアプリケーションサービスサーバー6によって構成され、第1実施形態で説明した接続仲介サーバー7を備えていない点である。このような構成の場合、アプリケーションサービスサーバー6においてジョブ準備情報25が更新されたとき、図10に示すようにアプリケーションサービスサーバー6と中継サーバー10との間に既に接続状態T2が確立されていれば、アプリケーションサービスサーバー6は、その接続状態T2を利用して中継サーバー10にジョブ準備情報25を送信することができる。
しかしその反面、アプリケーションサービスサーバー6と中継サーバー10との間に接続状態T2が確立されていないときには、アプリケーションサービスサーバー6は、更新されたジョブ準備情報25を中継サーバー10に対して送信することができない。そのため、アプリケーションサービスサーバー6は、中継サーバー10との間に接続状態T2が確立されていない状態のときにジョブ準備情報25を更新した場合、その更新したジョブ準備情報25の送信先となる中継サーバー10との接続状態T2が確立されるまで待機する。そして中継サーバー10からのアクセスにより中継サーバー10との接続状態T2を確立させると、アプリケーションサービスサーバー6は、中継サーバー10を介してローカルネットワーク3内の画像処理装置8,9とのデータの送受信を開始する前に、中継サーバー10に対して送信すべきジョブ準備情報25を送信する。これにより、アプリケーションサービスサーバー6は、なるべく早いタイミングで中継サーバー10に対して更新されたジョブ準備情報25を送信することができるようになる。
また図10に示すような画像処理システム1bでは、中継サーバー10が定期的にアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させてアプリケーションサービスサーバー6からジョブ準備情報25を取得するように構成しても良い。図11は、そのような中継サーバー10のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。この中継サーバー10は、電源投入時に制御部61のCPUが記憶部62から中継サーバープログラム37を読み出して実行することにより、上述したジョブ準備情報取得部45、要求受付部46、ジョブ準備情報送信部47、接続確立部48及びジョブ転送部49としての機能に加え、タイマー65として機能する。タイマー65は、計時機能を有するものである。そしてジョブ準備情報取得部45は、アプリケーションサービスサーバー6からジョブ準備情報25を取得して記憶部62に保存した後、タイマー65によって計測される経過時間を監視する。そして前回のジョブ準備情報25の取得から所定時間(例えば1時間)が経過したことを検知すると、ジョブ準備情報取得部45は、接続確立部48を機能させ、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させる。そしてジョブ準備情報取得部45は、アプリケーションサービスサーバー6においてジョブ準備情報25が更新されていれば、その更新されたジョブ準備情報25を取得する。そしてジョブ準備情報25の取得が完了すると、ジョブ準備情報取得部45は、接続確立部48にアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を切断させる。尚、接続確立部48にアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させたとき、ジョブ準備情報取得部45は、アプリケーションサービスサーバー6においてジョブ準備情報25が更新されていないことを確認すれば、そのタイミングで接続確立部48にアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を切断させる。
このように中継サーバー10が所定時間間隔で定期的にアプリケーションサービスサーバー6にアクセスして接続状態T2を確立させることにより、アプリケーションサービスサーバー6から更新されたジョブ準備情報25を送信することができない場合であっても、中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6において更新されたジョブ準備情報25を取得することができるようになる。ここで、中継サーバー10がジョブ準備情報25を取得するためにアプリケーションサービスサーバー6との間に確立する接続状態T2は数秒程度で切断されるため、そのような接続状態T2が上限数の定められた接続数を圧迫することはない。
尚、本実施形態では、中継サーバー10が画像処理装置8,9とは独立した装置として構成される場合を例示したが、これに限られるものではない。すなわち、中継サーバー10は、第1実施形態と同様、画像処理装置8の内部機能として搭載されたものであっても構わない。
また本実施形態では、クラウドサーバー5が接続仲介サーバー7を備えていない構成例について説明した。しかし、これに限られるものではなく、本実施形態のようにして中継サーバー10がアプリケーションサービスサーバー6からジョブ準備情報25を取得する方法は、図1に示したようにクラウドサーバー5がアプリケーションサービスサーバー6と接続仲介サーバー7とを備える構成であっても適用可能である。
(第4実施形態)
次に第4実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、中継サーバー10とアプリケーションサービスサーバー6との間に確立される接続状態T2が利用されない期間をなるべく少なくするために、画像処理装置8,9で起動する連携アプリケーション50が中継サーバー10に対してアップロード要求を送信するタイミングを、アプリケーションサービスサーバー6にアップロードすべき画像データが生成された後のタイミングに設定することが好ましいことを説明した。これに対し、本実施形態では、連携アプリケーション50がアプリケーションサービスサーバー6と連携するジョブを生成した場合に、そのジョブの実行開始前若しくは実行中に、連携アプリケーション50がそのジョブの詳細情報を中継サーバー10へ通知することにより接続状態T2の確立を予約し、中継サーバー10が連携アプリケーション50から受信するジョブの詳細情報に基づいて接続状態T2を確立させるタイミングを予測し、その予測したタイミングで接続状態T2を確立させる形態について説明する。尚、本実施形態では、第2実施形態のように中継サーバー10が画像処理装置8,9とは独立した装置としてローカルネットワーク3に設けられる場合を例示するが、第1実施形態のように中継サーバー10の機能が画像処理装置8に搭載されている場合であっても同様である。
図12は、本実施形態における画像処理装置8,9のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。図12に示すように、画像処理装置8,9は、操作パネル8a,9aに対するユーザーの指示操作に基づきアプリケーションプログラム38を読み出して実行すると、制御部31において連携アプリケーション50が機能する。この連携アプリケーション50は、上記第1乃至第3実施形態と同様、ジョブ準備部51、ジョブ生成部52及び通信要求部53として機能する。また本実施形態の連携アプリケーション50は、それらに加え、更にジョブ通知部71及びジョブ処理部72として機能する。
このような連携アプリケーション50は、例えば、スキャン機能により文書を読み取って生成した画像データをアプリケーションサービスサーバー6にアップロードするジョブを生成するものである。ただし、本実施形態の連携アプリケーション50は、スキャン機能により文書を読み取って生成した画像データをそのままアプリケーションサービスサーバー6にアップロードするのではなく、文書を読み取って生成した画像データに対して様々な画像処理を行うことが可能であり、そのような画像処理済みの画像データをアプリケーションサービスサーバー6へアップロードするジョブを生成することが可能である。
文書を読み取って生成した画像データに対して行う画像処理には、例えば、OCR(Optical Character Recognition)などの文字認識処理を行って画像データのデータ形式をテキストデータやサーチャブルPDFなどに変換する処理、テキストデータやサーチャブルPDFに変換されたデータに対して更に翻訳処理や文脈解析処理などを行い翻訳データや文脈データなどの付属データを生成する処理、文書を読み取って生成した画像データ若しくは各種の画像処理によって生成されたデータを操作パネル8a,9aの表示部32にプレビュー表示させてユーザーによる確認を促す処理などがある。これらの画像処理のうち、プレビュー表示のための画像処理は連携アプリケーション50が行うものであっても良いが、それ以外の画像処理は必ずしも連携アプリケーション50が行うものに限られない。すなわち、連携アプリケーション50が画像処理装置8,9のリソースを利用して文字認識処理や翻訳処理などを行うと、画像処理装置8,9の処理負担が増加する。そのため、連携アプリケーション50は、通信インタフェース30を介してローカルネットワーク3内の他の装置(例えば図1に示した情報処理装置11など)に搭載された文字認識機能や翻訳処理などの画像処理機能を利用してジョブを実行するものであっても良い。
ジョブ準備部51は、第1実施形態で説明したように連携アプリケーション50の起動時に中継サーバー10を介してジョブ準備情報25を取得し、その取得したジョブ準備情報25に基づいてジョブの準備動作を行うものである。この準備動作により、ユーザーにとってはスキャン機能で文書を読み取る際のスキャン設定操作をはじめから行う必要がなくなるため、操作性が向上する。またジョブ生成部52は、ユーザーによる読み取り開始指示に基づいてアプリケーションサービスサーバー6と連携するジョブを生成する。このとき生成されるジョブには、文書を読み取って生成した画像データに対し、上述の各種画像処理を行うジョブが含まれることがある。ジョブ生成部52によって生成されるジョブに上述の各種画像処理を行うジョブが含まれる場合、スキャンジョブが終了した場合であってもその後に行われる画像処理が終了するまでに一定の時間を要する。そのため、ジョブ生成部52は、上述の各種画像処理を行うジョブを生成した場合には、ジョブ通知部71を機能させる。
ジョブ通知部71は、ジョブ生成部52によってジョブが生成されることに伴い、そのジョブの実行開始前若しくは実行中に、そのジョブの詳細情報を中継サーバー10へ通知する処理部である。例えばジョブ生成部52によって生成されたジョブの実行開始前であれば、ジョブ通知部71は、ジョブ生成部52によって生成されたジョブに含まれる画像処理の種類、その画像処理を実行する際の設定情報などを含む詳細情報を中継サーバー10に通知する。尚、ユーザーによって事前に読み取り枚数が指定されている場合、ジョブ通知部71は、読み取り枚数をジョブの詳細情報として中継サーバー10に通知する。また例えばジョブ生成部52によって生成されたジョブの実行中である場合、ジョブ通知部71は、ジョブ生成部52によって生成されたジョブの進捗状況や、スキャンジョブによる現在の読み取り枚数、画像処理の実行中であれば現在の画像処理の進捗状況などを含む詳細情報を中継サーバー10へ通知する。
ジョブ処理部72は、スキャン機能によって生成された画像データをジョブ実行部42から取得し、その画像データに対し、ユーザーによって指定された画像処理が行われるように制御する処理部である。例えば、ローカルネットワーク3内の情報処理装置11に搭載された画像処理機能を利用して画像データに対する文字認識処理や翻訳処理を行う場合、ジョブ処理部72は、情報処理装置11との通信を開始し、スキャン機能によって生成された画像データを情報処理装置11へ送信して文字認識処理や翻訳処理を行うことを依頼する。そしてジョブ処理部72は、情報処理装置11から画像処理済みのデータを取得すると、そのデータをアプリケーションサービスサーバー6へのアップロードデータとして通信要求部53へ出力する。
またプレビュー表示を行う場合、ジョブ処理部72は、ジョブ実行部42からスキャン機能によって生成された画像データを取得することに伴い、或いは、情報処理装置11から画像処理済みのデータを取得することに伴い、プレビュー画像を生成し、そのプレビュー画像を表示部32へ出力することにより、プレビュー表示させる。そして操作部33によってユーザーの確認操作が検知されることに伴い、ジョブ処理部72は、スキャン機能によって生成された画像データ、又は、情報処理装置11から取得した画像処理済みのデータをアプリケーションサービスサーバー6へのアップロードデータとして通信要求部53へ出力する。
ジョブ通知部71は、上記のようなジョブ処理部72による処理の進捗状況を中継サーバー10へ逐次通知することができるように構成される。また通信要求部53は、ジョブ処理部72からアップロードデータを取得すると、そのアップロードデータと共にアップロード要求を中継サーバー10へ送信する。
図13は、本実施形態における中継サーバー10のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。この中継サーバー10は、電源投入時に制御部61のCPUが記憶部62から中継サーバープログラム37を読み出して実行することにより、上述したジョブ準備情報取得部45、要求受付部46、ジョブ準備情報送信部47、接続確立部48及びジョブ転送部49として機能する。更に本実施形態の中継サーバー10は、それらに加え、制御部61をタイミング予測部66として機能させる。
タイミング予測部66は、画像処理装置8,9の連携アプリケーション50によって通知されるジョブの詳細情報に基づき、連携アプリケーション50からアップロードデータの送信要求を受けるタイミングを予測する処理部である。例えば、スキャン機能によって生成された画像データに対して文字認識処理や翻訳処理などの比較的時間を要する画像処理が行われる場合、タイミング予測部66は、処理対象となる画像データの総ページ数と、1ページ当たりに要する処理時間とに基づき、画像処理が終了するタイミングを予測する。ここで、1ページ当たりに要する処理時間は、過去の画像処理で要した平均処理時間であっても良いし、又、画像処理装置8,9からジョブの実行中に逐次通知される進捗状況に基づいて導出される実際の平均処理時間であっても良い。また連携アプリケーション50によってアップロード開始前のプレビュー表示が行われる場合、タイミング予測部66は、連携アプリケーション50からの通知に基づきプレビュー表示が開始されるタイミングを予測する。
そしてタイミング予測部66は、上記のようにして画像処理が終了するタイミング、又は、プレビュー表示が開始されるタイミングを予測すると、接続確立部48に対し、その予測したタイミングでアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立することを予約する。これにより、接続確立部48は、タイミング予測部66によって予測されたタイミングでアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立することができるように、上限数が定められた接続数のうちの少なくとも1つを空き状態として確保する。
そしてタイミング予測部66は、上記のようにして予測した画像処理が終了するタイミング、又は、プレビュー表示が開始されるタイミングになると、接続確立部48に対し、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立することを指示する。これにより、接続確立部48は、タイミング予測部66によって予測されたタイミングでアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立する。つまり、接続確立部48は、中継サーバー10が連携アプリケーション50からのアップロードデータを受信する直前にアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立するのである。
図14は、本実施形態の画像処理システムにおける処理プロセスの一例を示す図である。図14に示すように中継サーバー10に電源が投入されると(プロセスP20)、中継サーバー10は接続仲介サーバー7との常時接続状態T1を確立させる(プロセスP21)。その状態において、アプリケーションサービスサーバー6がユーザーごとのジョブ準備情報25を更新すると(プロセスP22)、その更新されたジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信する(プロセスP23,P24)。尚、ここでは、アプリケーションサービスサーバー6と中継サーバー10との間に接続状態T2が確立されていれば、アプリケーションサービスサーバー6から中継サーバー10に対して直接ジョブ準備情報25を送信するようにしても良い。中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6から送信されるジョブ準備情報25を受信すると、そのジョブ準備情報25を記憶部62に保存する(プロセスP25)。このようにして中継サーバー10は、ローカルネットワーク3内の画像処理装置8,9を使用するユーザーに関するジョブ準備情報25をアプリケーションサービスサーバー6から取得して予め保持しておくことができる。また中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6において保持されるジョブ準備情報25と同じ内容のジョブ準備情報25を保持することができるようになる。
次に、画像処理装置9がユーザーによる連携アプリケーション50の起動指示操作を検知すると(プロセスP26)、画像処理装置9において連携アプリケーション50が起動される(プロセスP27)。そして連携アプリケーション50は、その起動時に、中継サーバー10に対し、アプリケーションサービスサーバー6に保存されているジョブ準備情報25を取得することを要求する(プロセスP28)。中継サーバー10は、画像処理装置9の連携アプリケーション50からその要求を受信すると、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立することなく、予めアプリケーションサービスサーバー6から取得して保存しているジョブ準備情報25を読み出し、そのジョブ準備情報25を画像処理装置9に送信する(プロセスP29)。
画像処理装置9の連携アプリケーション50は、中継サーバー10からジョブ準備情報25を受信すると、そのジョブ準備情報25に基づいてジョブの準備動作を行う(プロセスP30)。すなわち、連携アプリケーション50は、ジョブ準備情報25のジョブチケット26に含まれる設定情報や権限情報などをスキャン設定に反映させ、表示部32に表示させる。そして連携アプリケーション50は、ユーザーによる指示操作に基づき、アプリケーションサービスサーバー6と連携するジョブを生成する(プロセスP31)。このジョブには、上述したように各種の画像処理を行うジョブが含まれる。そして連携アプリケーション50は、ジョブの生成に伴い、そのジョブの詳細情報を中継サーバー10へ通知する(プロセスP32)。中継サーバー10は、その通知に基づき、画像処理が終了するタイミングTeなどを予測し(プロセスP33)、その予測したタイミングTeでアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立することを予約する。
一方、画像処理装置9の連携アプリケーション50は、プロセスP31でジョブを生成した後、そのジョブの実行を開始する(プロセスP34)。そして画像処理装置9において連携アプリケーション50が画像処理済みのデータを取得するタイミングTeになると、中継サーバー10は、アプリケーションサービスサーバー6の接続状態T2を確立する(プロセスP35)。すなわち、中継サーバー10は、連携アプリケーション50からアップロードデータを受信する直前にアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立する。その後、中継サーバー10は、画像処理装置9からアップロードデータの受信を開始すると(プロセスP36)、そのデータをアプリケーションサービスサーバー6に転送する(プロセスP37)。これに伴い、アプリケーションサービスサーバー6は、中継サーバー10を介して画像処理装置9から送信されるアップロードデータを受信し、そのアップロードデータをドキュメントデータ24として記憶部17に保存する(プロセスP38)。その後、中継サーバー10は、アップロードデータの転送が終了することに伴い、アプリケーションサービスサーバー6とのHTTPセッションを切断し、接続状態T2を終了させる(プロセスP39)。尚、図14では、画像処理装置9において連携アプリケーション50が起動される場合を例示しているが、画像処理装置8において連携アプリケーション50が起動される場合もこれと同様である。
このように本実施形態では、画像処理装置8,9において起動される連携アプリケーション50により、スキャン機能によって得られた画像データに対する画像処理が行われる場合、中継サーバー10は、その画像処理が終了するタイミングを予測し、その予測したタイミングでアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させる構成である。したがって、連携アプリケーション50による画像処理が行われている期間中は、中継サーバー10とアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2が確立されないため、接続状態T2が利用されない期間を最小限に抑えることが可能であり、無駄な接続状態T2が維持されることを抑制できる。また、中継サーバー10は、連携アプリケーション50からアップロードデータを受信する直前にアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させることができるため、連携アプリケーション50からのアップロードデータの受信を開始すれば、そのデータを速やかにアプリケーションサービスサーバー6へ転送することが可能であり、データの転送処理を効率的に行うことができるようになる。
尚、上記においては、画像処理装置8,9でプレビュー表示が行われる場合に、中継サーバー10が、そのプレビュー表示が開始されるタイミングを予測し、その予測したタイミングでアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立させる場合を例示した。しかし、ユーザーがプレビュー表示を確認してアップロードの開始を指示するまでには一定の時間を要する。そのため、中継サーバー10は、プレビュー表示の開始タイミングではなく、プレビュー表示の開始タイミングから所定時間(例えば10秒程度)が経過したタイミングでアプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を確立するようにしても良い。またプレビュー表示されるページ数などに基づき、ユーザーがプレビュー表示を確認するのに要する時間を予測し、その予測した時間が経過したタイミングで接続状態T2を確立するようにしても良い。
(変形例)
以上、本発明に関する幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態で説明したものに限定されるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば、アプリケーションサービスサーバー6においてあるユーザーのジョブ準備情報25が更新されたとき、アプリケーションサービスサーバー6は、その更新されたジョブ準備情報25を送信すべき中継サーバー10との接続状態T2を確立していないが、同じローカルネットワーク3内の別の装置との接続状態を確立させていることがある。そのような場合、アプリケーションサービスサーバー6は、ジョブ準備情報25が更新された時点で既に確立されている接続状態を利用することにより、同じローカルネットワーク3内に存在する別の装置を介して更新されたジョブ準備情報25を中継サーバー10へ送信するようにしても良い。このような別の装置としては、例えば画像処理装置8,9や情報処理装置11などがある。またその他にも、例えばローカルネットワーク3に複数の中継サーバー10が設けられる場合、一の中継サーバー10に対して送信すべきジョブ準備情報25を他の中継サーバー10を介して送信することも可能である。
また上記各実施形態では特に言及しなかったが、画像処理装置8,9で起動される連携アプリケーション50には、タッチアンドプリントを行うためのアプリケーションも存在する。タッチアンドプリントの連携アプリケーション50は、例えばユーザーがICカードや携帯情報機器に予め記録しておいた自身の識別情報を画像処理装置8,9に設けられるリーダーに読み取らせることにより、起動される。そしてタッチアンドプリントの連携アプリケーション50は、その起動時にICカードや携帯情報機器から読み取ったユーザーの識別情報をアプリケーションサービスサーバー6へ送信し、そのユーザーが利用可能なドキュメントデータ24の全てをアプリケーションサービスサーバー6から一括ダウンロードして印刷出力する。このようなタッチアンドプリントの連携アプリケーション50が画像処理装置8,9において起動される場合、中継サーバー10は、連携アプリケーション50の起動時に連携アプリケーション50からユーザーの識別情報を受信することに伴い、アプリケーションサービスサーバー6との接続状態T2を速やかに確立させ、ドキュメントデータ24の一括ダウンロードが効率的に行われるようにしても良い。
1,1a,1b 画像処理システム
2 インターネット
3 ローカルネットワーク
4 ファイヤウォール
5 クラウドサーバー
6 アプリケーションサービスサーバー
7 接続仲介サーバー
8,9 画像処理装置
10 中継サーバー
17 記憶部(準備情報記憶手段)
22a ジョブ準備情報更新部(準備情報更新手段)
22b ジョブ準備情報提供部(準備情報提供手段)
25 ジョブ準備情報
26 ジョブチケット
27 ドキュメントリスト(データリスト)
45 ジョブ準備情報取得部(準備情報取得手段)
46 要求受付部
47 ジョブ準備情報送信部(準備情報送信手段)
48 接続確立部(接続確立手段)
50 連携アプリケーション(アプリケーション)
51 ジョブ準備部(ジョブ準備手段)
52 ジョブ生成部(ジョブ生成手段)
53 通信要求部(通信要求手段)
66 タイミング予測部(タイミング予測手段)

Claims (19)

  1. インターネット上に設けられるクラウドサーバーと、
    前記インターネットに接続されたローカルネットワークに設けられ、ユーザーの操作に基づきアプリケーションを起動させて前記クラウドサーバーと連携するジョブを生成可能な画像処理装置と、
    前記ローカルネットワークに設けられ、前記クラウドサーバーとの接続状態を確立して前記画像処理装置と前記クラウドサーバーとの通信を中継する中継サーバーと、
    を備える画像処理システムであって、
    前記クラウドサーバーは、
    前記画像処理装置においてジョブを生成するために用いられるジョブ準備情報を記憶する準備情報記憶手段と、
    前記中継サーバーとの通信可能な状態において前記ジョブ準備情報を前記中継サーバーへ送信する準備情報提供手段と、
    を備え、
    前記画像処理装置は、
    前記アプリケーションの起動時に前記中継サーバーに対して前記クラウドサーバーにおいて保持される前記ジョブ準備情報の取得要求を送信し、前記中継サーバーを介して前記ジョブ準備情報を取得するジョブ準備手段と、
    前記ジョブ準備手段により取得された前記ジョブ準備情報を用いて前記クラウドサーバーと連携するジョブを生成するジョブ生成手段と、
    前記ジョブ生成手段により生成されたジョブの実行開始後、前記クラウドサーバーに対する通信要求が生成されたタイミングで当該通信要求を前記中継サーバーへ送出する通信要求手段と、
    を備え、
    前記中継サーバーは、
    前記クラウドサーバーとの接続状態を確立する接続確立手段と、
    前記クラウドサーバーとの通信可能な状態において前記クラウドサーバーから送信される前記ジョブ準備情報を取得して保存する準備情報取得手段と、
    前記画像処理装置から前記ジョブ準備情報の取得要求を受信したとき、前記接続確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を確立させることなく、前記準備情報取得手段によって予め取得された前記ジョブ準備情報を前記画像処理装置に送信する準備情報送信手段と、
    を備え、
    前記接続確立手段は、前記準備情報送信手段が前記画像処理装置へ前記ジョブ準備情報を送信した後、前記画像処理装置から前記通信要求を受信するタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立し、前記通信要求を前記クラウドサーバーへ送信することを特徴とする画像処理システム。
  2. 前記準備情報提供手段は、前記中継サーバーとの接続状態が確立されている状態のときに当該接続状態を利用して前記中継サーバーに前記ジョブ準備情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
  3. 前記準備情報取得手段は、前記接続状態確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を所定時間毎に確立させ、前記クラウドサーバーから前記ジョブ準備情報を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理システム。
  4. 前記クラウドサーバーは、前記準備情報記憶手段に記憶されている前記ジョブ準備情報を更新する準備情報更新手段を更に備え、
    前記準備情報提供手段は、前記準備情報更新手段によって更新された前記ジョブ準備情報を、前記中継サーバーとの接続状態が確立されているときに前記中継サーバーへ送信すること特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理システム。
  5. 前記クラウドサーバーは、
    前記準備情報記憶手段と前記準備情報提供手段と有するアプリケーションサービスサーバーと、
    前記中継サーバーとの常時接続状態を確立すると共に、前記アプリケーションサービスサーバーと通信可能な接続仲介サーバーと、
    を備え、
    前記準備情報提供手段は、前記接続仲介サーバーを介して前記ジョブ準備情報を前記中継サーバーへ送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理システム。
  6. 前記アプリケーションサービスサーバーは、前記準備情報記憶手段に記憶された前記ジョブ準備情報を更新する準備情報更新手段を更に備え、
    前記準備情報提供手段は、前記準備情報更新手段によって前記ジョブ準備情報が更新されたとき、更新された前記ジョブ準備情報を、前記接続仲介サーバーを介して前記中継サーバーへ送信することを特徴とする請求項5に記載の画像処理システム。
  7. 前記ジョブ生成手段によって生成されるジョブは、文書を読み取るスキャン機能によって生成された画像データを前記クラウドサーバーへ送信するジョブであり、
    前記ジョブ準備情報には、文書を読み取る際のスキャン設定情報が含まれており、
    前記ジョブ生成手段は、前記ジョブ準備情報に含まれる前記スキャン設定情報を反映させたジョブを生成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理システム。
  8. 前記通信要求手段は、前記スキャン設定情報が反映されたジョブの実行開始後、前記クラウドサーバーへ送信すべき画像データが生成されたときに、前記中継サーバーに対して前記通信要求を送出することを特徴とする請求項7に記載の画像処理システム。
  9. 前記ジョブ生成手段によって生成されるジョブは、前記クラウドサーバーに蓄積されているデータを前記クラウドサーバーからダウンロードして印刷するジョブであり、
    前記ジョブ準備情報には、前記クラウドサーバーに蓄積されているデータリストが含まれており、
    前記ジョブ生成手段は、前記ジョブ準備情報に含まれる前記データリストを表示して印刷対象となるデータの指定を受け付けることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理システム。
  10. 前記通信要求手段は、前記データリストのうちから指定されたデータのダウンロード要求が生成されたときに、前記中継サーバーに対して前記通信要求を送出することを特徴とする請求項9に記載の画像処理システム。
  11. 前記ジョブ生成手段は、文書を読み取るスキャン機能によって生成された画像データに対して所定の画像処理を行ってから前記クラウドサーバーへ送信するジョブを生成可能であり、
    前記中継サーバーは、前記画像処理が行われる場合に前記画像処理が終了するタイミングを予測するタイミング予測手段を更に備え、
    前記接続確立手段は、前記タイミング予測手段によって予測されたタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像処理システム。
  12. インターネットに接続されるローカルネットワークに設けられ、前記インターネットに設けられるクラウドサーバーに接続すると共に、前記ローカルネットワークに設けられる画像処理装置と前記クラウドサーバーとの通信を中継する中継サーバーであって、
    前記クラウドサーバーとの接続状態を確立する接続確立手段と、
    前記画像処理装置で前記クラウドサーバーと連携するジョブを生成するために用いられるジョブ準備情報を、前記クラウドサーバーとの通信可能な状態のときに前記クラウドサーバーから取得して保存する準備情報取得手段と、
    前記画像処理装置において所定のアプリケーションが起動されることに伴い、前記画像処理装置から、前記クラウドサーバーにおいて保持されている前記ジョブ準備情報の取得要求を受信したとき、前記接続確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を確立させることなく、前記準備情報取得手段によって予め取得された前記ジョブ準備情報を前記画像処理装置に送信する準備情報送信手段と、
    を備え、
    前記接続確立手段は、前記準備情報送信手段が前記画像処理装置へ前記ジョブ準備情報を送信した後、前記画像処理装置から前記クラウドサーバーとの通信要求を受信するタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立し、前記通信要求を前記クラウドサーバーへ送信することを特徴とする中継サーバー。
  13. 前記準備情報取得手段は、前記接続確立手段が前記クラウドサーバーとの接続状態を確立しているときに当該接続状態を利用して前記クラウドサーバーから前記ジョブ準備情報を取得することを特徴とする請求項12に記載の中継サーバー。
  14. 前記準備情報取得手段は、前記接続状態確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を所定時間毎に確立させ、前記クラウドサーバーから前記ジョブ準備情報を取得することを特徴とする請求項12又は13に記載の中継サーバー。
  15. 前記準備情報取得手段は、前記クラウドサーバーにおいて保持されている前記ジョブ準備情報が更新された後、前記クラウドサーバーにおいて更新された前記ジョブ準備情報を、前記クラウドサーバーとの接続状態が確立されているときに取得すること特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の中継サーバー。
  16. 前記クラウドサーバーは、
    前記ジョブ準備情報を保持して送信するアプリケーションサービスサーバーと、
    前記中継サーバーとの常時接続状態を確立すると共に、前記アプリケーションサービスサーバーと通信可能な接続仲介サーバーと、
    を備えており、
    前記準備情報取得手段は、前記アプリケーションサービスサーバーから送信される前記ジョブ準備情報を、前記接続仲介サーバーを介して取得することを特徴とする請求項12又は13に記載の中継サーバー。
  17. 前記準備情報取得手段は、前記クラウドサーバーにおいて保持されている前記ジョブ準備情報が更新されたとき、前記接続仲介サーバーを介して更新された前記ジョブ準備情報を取得すること特徴とする請求項16に記載の中継サーバー。
  18. 前記画像処理装置は、文書を読み取るスキャン機能によって生成された画像データに対して所定の画像処理を行ってから前記クラウドサーバーへ送信するジョブを生成可能であり、
    前記中継サーバーは、前記画像処理が行われる場合に前記画像処理が終了するタイミングを予測するタイミング予測手段を更に備え、
    前記接続確立手段は、前記タイミング予測手段によって予測されたタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立することを特徴とする請求項12乃至17のいずれかに記載の中継サーバー。
  19. インターネットに接続されるローカルネットワークに設けられ、前記インターネットに設けられるクラウドサーバーに接続すると共に、前記ローカルネットワークに設けられる画像処理装置と前記クラウドサーバーとの通信を中継する中継サーバーにおいて実行されるプログラムであって、前記中継サーバーを、
    前記クラウドサーバーとの接続状態を確立する接続確立手段、
    前記画像処理装置で前記クラウドサーバーと連携するジョブを生成するために用いられるジョブ準備情報を、前記クラウドサーバーとの通信可能な状態のときに前記クラウドサーバーから取得して保存する準備情報取得手段、及び、
    前記画像処理装置において所定のアプリケーションが起動されることに伴い、前記画像処理装置から、前記クラウドサーバーにおいて保持されている前記ジョブ準備情報の取得要求を受信したとき、前記接続確立手段に前記クラウドサーバーとの接続状態を確立させることなく、前記準備情報取得手段によって予め取得された前記ジョブ準備情報を前記画像処理装置に送信する準備情報送信手段、
    として機能させ、
    前記接続確立手段は、前記準備情報送信手段が前記画像処理装置へ前記ジョブ準備情報を送信した後、前記画像処理装置から前記クラウドサーバーとの通信要求を受信するタイミングで前記クラウドサーバーとの接続状態を確立し、前記通信要求を前記クラウドサーバーへ送信することを特徴とするプログラム。
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