JP2016074608A - 経口投与される毛髪の弾力性改善剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、リンゴポリフェノール、トコトリエノールおよび鮭類の卵巣膜抽出物を含有することを特徴とする経口で投与される毛髪の弾力性改善剤に関する。本発明の毛髪の弾力性改善剤を服用することにより、毛髪の弾力性を維持または向上することができるので、髪にボリューム感がより出るようになり、その結果、それによってより立体的な髪型にセットしやすかったり、セットした髪型をより長く維持できるなどのメリットを享受することができる。
【選択図】なし
Description
ここで、硬さなどと並んで、毛髪に関する重要な物性の1つとして、弾力性(髪の毛を引っ張ると伸びて、離すと元に戻る性質)が知られている。毛髪の弾力性が高いと、髪にボリューム感(立体感)が出やすく、より立体的な髪型にセットしやすかったり、セットした髪型をキープしやすいなどのメリットがある。また、パーマをかけたときにも、弾力性が高いと、その効果がより持続する傾向がある。
一方で、髪の弾力性が低いと、髪のボリューム感が失われやすく、髪型をキープしづらい。また、パーマの効果も長持ちしない場合が多い。
また、毛髪の弾力性は、加齢とともに失われていく傾向があるほか、ドライヤーの過度の使用、不適当なシャンプーやブラッシング、紫外線、パーマ、カラーリング等により毛髪がダメージを受けた場合にも損なわれる。よって、遺伝的に髪の弾力性が高い者についても、毛髪の弾力性をできるだけ長く維持できることが好ましい。
[1] リンゴポリフェノール、トコトリエノールおよび鮭類の卵巣膜抽出物を含有することを特徴とする経口で投与される毛髪の弾力性改善剤。
[2] 前記リンゴポリフェノールが前記弾力性改善剤あたり1質量%以上40質量%以下含有されることを特徴とする[1]に記載の弾力性改善剤。
[3] 前記トコトリエノールが前記弾力性改善剤あたり0.5質量%以上40質量%以下含有されることを特徴とする[1]または[2]に記載の弾力性改善剤。
[4] 前記鮭類の卵巣膜抽出物が前記弾力性改善剤あたり1質量%以上25質量%以下含有されることを特徴とする[1]から[3]のいずれか1つに記載の弾力性改善剤。
[5] 亜麻仁油、ショウガエキス、d-α-トコフェロール、プエラリアミリフィカ粉末、L−メチオニンおよびラッカセイ種皮抽出物をさらに含有することを特徴とする[1]から[4]のいずれか1つに記載の弾力性改善剤。
[6] 大豆抽出物、レスベラトロール含有ブドウ抽出物、ツバキ種子抽出物、酒酵母、ツバキ油、生物ミネラルおよびパインセラミドのうち少なくとも1つをさらに含有する[1]から[5]のいずれか1つに記載の弾力性改善剤。
すなわち、リンゴポリフェノール、トコトリエノールおよび鮭類の卵巣膜抽出物を含有する本発明の弾力改善剤を服用することにより、毛髪の弾力性を維持または向上することができる。
本実施形態の毛髪の弾力性改善剤は、リンゴポリフェノール、トコトリエノールおよび鮭類の卵巣膜抽出物(以下、鮭卵巣膜抽出物とも称す)を含有することを特徴としており、経口投与の形で摂取される。
ここで、リンゴポリフェノールは、毛髪の弾力性改善の観点から、本実施形態の毛髪の弾力性改善剤あたり1質量%以上40質量%以下含有されることが好ましく、5質量%以上25質量%以下含有されることがより好ましい。
リンゴポリフェノールは、リンゴから例えば特許文献1や特許文献2に記載された方法により抽出されたものを用いることができるほか、市販品を用いるようにしてもよい。
ここで、トコトリエノールは、毛髪の弾力性改善の観点から、本実施形態の毛髪の弾力性改善剤あたり0.5質量%以上40質量%以下含有されることが好ましく、1質量%以上20質量%含有されることがより好ましい。
トコトリエノールは、植物等の天然物の圧搾、抽出、または合成などの方法で得ることができ、一般的にはパームヤシなどのヤシ科植物の果皮および/または種子から抽出される。本実施形態の毛髪の弾力性改善剤においては、天然物由来、合成物のいずれであっても用いることができる。また、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノールのいずれを使用することも可能であり、これらを組み合わせて使用してもよい。また、天然物由来の場合、精製されたもののほか、植物抽出物(例えばパームヤシエキス)などを、トコトリエノール供給源として、本実施形態に配合することもできる。
ここで、鮭類の卵巣膜抽出物は、本実施形態の毛髪の弾力性改善剤あたり1質量%以上25質量%以下含有されることが好ましく、2質量%以上12質量%以下含有されることがより好ましい。
鮭類の卵巣膜抽出物は、例えば特開2011−026273号公報に記載された方法により抽出されたものを用いることができるほか、市販品を利用することもできる。
例えば、本実施形態の毛髪の弾力性改善剤は、リンゴポリフェノールおよびトコトリエノールおよび鮭卵巣膜抽出物に加えて、亜麻仁油、ショウガエキス、d-α-トコフェロール、プエラリアミリフィカ粉末、L-メチオニンおよびラッカセイ種皮抽出物をさらに含有することが好ましい。当該成分を含有することにより、毛髪の弾力性改善作用をさらに高めることができる。
ショウガエキスは、ショウガ(Zingiber officinale)の根茎から二酸化炭素等で抽出される、油状抽出物である。当該ショウガエキスは、亜麻仁油同様に市販品を用いるようにしてもよい。
d-α-トコフェロールは、ビタミンEの1種であり、例えば市販品を用いるようにしてもよい。また、当該d-α‐トコフェロールを含む植物油などを配合する態様とすることもできる。
プエラリアミリフィカ粉末は、東南アジアに生育する植物であるプエラリアミリフィカ(Pueraria mirifica)の粉末である。当該粉末は、亜麻仁油などと同様に市販品を用いてもよい。
L−メチオニンはアミノ酸の一種であり、例えば市販品を用いることができる。
ラッカセイ種皮抽出物(ラッカセイ種皮エキス)は、ラッカセイ(Arachis hypogaea)の果実の薄皮(種皮)の抽出物である。当該抽出物は、例えば特開平11−246562号公報に記載された方法により得ることができるほか、亜麻仁油などと同様に市販品を用いてもよい。
担体は、本実施形態において含有される各成分を溶解または分散させて保持する。担体は特に限定されないが、胃腸経路からの各成分の吸収を助けるものであるのが好ましい。適当な担体の例は、食用油(例えばオリーブ油)、動物産物に基づく担体(例えばゼラチン)、アラビアガム、スクロース、脂質、モノおよびジグリセリド、ならびにマルトデキストリンである。また、水も担体として使用することができるが、通常、適当な乳化剤(例えば、レシチン、ソルビタン モノラウレート)とともに使用される。
なお、各成分の混合方法は、各成分ができるだけ均一に分散するように混合すればよく、特に限定されない。また、担体のほか、硬度調整剤や吸収改良剤を含むようにしてもよい。
基剤についても、当業者が適宜設定でき、特に限定されない。
本実施形態の毛髪の弾力性改善剤が服用される量は、特に限定されず、担体の剤型などを考慮して適宜設定可能であるが、例えば軟ゼラチンカプセル1日あたりにおいてリンゴポリフェノール100〜150mg、トコトリエノール10〜150mgおよび鮭卵巣膜抽出物25〜100mgが経口投与されるような量に設定することができる。
毛髪の硬さは人によって異なるが、硬い、柔らかいといった硬さの違いに係らず、弾力性が増すことにより、髪にボリューム感がより出るようになり、それによってより立体的な髪型にセットしやすくなったり、セットした髪型をより長く維持できるなどのメリットを享受することができる。リンゴポリフェノール、トコトリエノール、および鮭卵巣膜抽出物を含有する本実施形態の毛髪の弾力性改善剤を服用することにより、毛髪の弾力性を維持または向上することができるので、個人差はあるが、服用者は上記のような効果を得ることができる。
当該評価は、投与開始前と投与後の毛髪について、それぞれ50本ずつ用意し、毛髪こし感テスター(KES−FB2−S−DC:カトーテック社)を用いた測定に供することにより行った。具体的には、毛髪を5cm間隔に、測定部位が根本部(1cm)となるように並べて毛髪こし感テスターにセットし、以下の条件で根本部を曲げ、測定結果から、毛髪の硬さに相関(Bの値が大きくなれば硬く、小さくなれば柔らかくなる)するB値、および毛髪の弾力性に相関(2HBの値が大きくなれば弾力性が低下し、小さくなれば弾力性が向上する)する2HB値を得た。
条件:
SENS[フルスケール20g]
曲げ曲率[2.5]
測定場所:22〜23℃/47〜50RH%の室内
なお、図1中の解釈と題した欄の記載は、投与開始前と投与開始16週間後のB値、2HB値の増減の違いに基づく、以下の1)〜4)の分類に対応している。
1)B値、2HB値ともに投与開始前より大きい場合(++):硬くて弾力性が無い、ゴワゴワな髪質
2)B値は投与開始前より大きいが、2HB値は投与開始前より小さい場合(+−):硬いが弾力性のある、健康で硬い髪が多い。ボリューム感がでる。
3)B値は投与開始前より小さいが、2HB値は投与開始前より大きい場合(−+):柔らかいが弾力性が無い、痛んで弱くなった髪が多い。
4)B値、2HB値ともに投与開始前より小さい場合(−−):柔らかくて弾力性がある、しなやかな髪
Claims (6)
- リンゴポリフェノール、トコトリエノールおよび鮭類の卵巣膜抽出物を含有することを特徴とする経口で投与される毛髪の弾力性改善剤。
- 前記リンゴポリフェノールが前記弾力性改善剤あたり1質量%以上40質量%以下含有されることを特徴とする請求項1に記載の弾力性改善剤。
- 前記トコトリエノールが前記弾力性改善剤あたり0.5質量%以上40質量%以下含有されることを特徴とする請求項1または2に記載の弾力性改善剤。
- 前記鮭類の卵巣膜抽出物が前記弾力性改善剤あたり1質量%以上25質量%以下含有されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の弾力性改善剤。
- 前記毛髪の改善剤が、
亜麻仁油、ショウガエキス、d-α‐トコフェロール、プエラリアミリフィカ粉末、L−メチオニンおよびラッカセイ種皮抽出物をさらに含有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の弾力性改善剤。 - 大豆抽出物、レスベラトロール含有ブドウ茎抽出物、ツバキ種子抽出物、酒酵母、ツバキ油、生物ミネラルおよびパインセラミドのうち少なくとも1種をさらに含有する請求項1から5のいずれか1つに記載の弾力性改善剤。
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