JP2016074308A - 乗物用シート - Google Patents

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輝行 肌附
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Abstract

【課題】乗物ボデーに対し摺動可能で、跳ね上げのための回転軸が乗物ボデーに固定された跳ね上げシートにおいて、シート跳ね上げに伴い脚部を折畳める機構を提供する。【解決手段】クッションフレーム20は、一側部側が乗物ボデーに固定されたヒンジ機構10に右側スライドレール51を介して取付けられ、他側部側が折畳み展開可能に設けられた脚部材5を介しフロアFに固定された左側スライドレール52に着脱可能に取付けられる。脚部材5とヒンジ機構10とを連結する操作ケーブルは、脚部材5をクッションフレーム20の起立方向への回転に伴って牽引し、その展開方向にかかる回転付勢力に抗して引き込み操作する。操作ケーブルの一部は、コントロールケーブル70のインナケーブル71で構成されるとともに、コントロールケーブル70のアウタケーブル72は、たわみ部72cを備えて一端がヒンジ機構10に、他端がクッションフレーム20に固定される。【選択図】図2

Description

本発明は、乗物用シートに関し、特に乗物ボデーとの間に設けられた回転軸まわりに跳ね上げ可能な乗物用シートに関するものである。
従来、跳ね上げ可能な乗物用シートには、例えば特許文献1及び特許文献2に開示された構成のものがある。特許文献1に記載の構成では、シートクッションが一対の前後方向に延びるスライドレールを介してフロアに対して前後方向に摺動可能に取付けられている。詳しくは、シートクッションの一側部は、一方のスライドレールのアッパレールに設けられた支持機構に対して前後に延びる回転軸を介して上下方向に回転可能に取付けられている。また、シートクッションの他側部は他方のスライドレールのアッパレールに対して、シートクッション下面に対し前後方向に延びる回転軸を中心に折畳み可能に取付けられた脚部を介して係脱可能に取付けられている。そして、シートクッションの上にシートバックを前倒しして重ねて脚部の他方のスライドレールとの係合を外した状態で、一側部の回転軸を中心に、側方に跳ね上げることができる。このとき、他側部の脚部は支持機構と脚部の間に張設されたワイヤの牽引作用によりシートクッション下面に折畳まれるようになっている。特許文献2には、かかるワイヤの配設構造が具体的に示されている。ここで、支持機構とシートクッションと脚部とは、乗物シートがスライドレール上で前後方向に摺動したとき相対移動しないので、1本の通常のワイヤで連結されている。
特許5007605号公報 特開2009−179091号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の技術においては、回転軸を支持する支持機構と、シートクッションと、脚部とを相対移動しないようにして一対のスライドレールに取付けることが出来る。しかし、乗物ボデーのレイアウト上の制約から一方のスライドレールを乗物ボデーに配設できない場合が生ずることがある。このとき、乗物ボデーに固定した前後に延びる回転軸を支持する支持機構に、回転軸を介して上下方向に回転可能にスライドレールを取付けて、このスライドレールにシートクッションの一側部を固定することがある。かかる場合に、上記した従来のワイヤの配設構造を採ろうとするとシートクッションを前後方向に摺動させようとしたときにワイヤが突っ張って摺動させられないという問題があった。
このような問題に鑑み本発明の課題は、乗物ボデーに対し摺動可能な跳ね上げシートにおいて、跳ね上げのための回転軸が乗物ボデーに固定されたタイプであっても、シートを跳ね上げる動きに伴って脚部を折畳むことができる乗物用シートを提供することにある。
本発明の第1発明は、フロアに対し摺動可能なシート本体が、前記フロア上の使用位置から格納位置まで起し上げられるようになっている乗物用シートであって、前記シート本体を前記フロアに対して起倒回転可能にヒンジ連結する前記フロアに固定されたヒンジ機構と、前記シート本体の下側部に折畳み展開可能に設けられた脚部材と、該脚部材を前記シート本体の起立方向への回転に伴って牽引し前記脚部材をその展開方向にかかる回転付勢力に抗して引き込み操作する操作ケーブルとを有し、前記シート本体は、一側部側が前記ヒンジ機構に取付けられた第1スライドレールに取付けられ、前記一側部側に対向する他側部側に設けられた前記脚部材が、前記フロアに取付けられた第2スライドレールに対して係脱可能に取付けられ、前記操作ケーブルは、その両端が前記脚部材と前記ヒンジ機構とに連結されるとともに、その途中経路においてコントロールケーブルのインナケーブルが介在されており、該コントロールケーブルのアウタケーブルの一端は前記ヒンジ機構に固定され、他端は前記シート本体に固定されて前記アウタケーブルは前記シート本体の摺動を許容するたわみ部を有していることを特徴とする。
第1発明によれば、シート本体をフロアに対して摺動させたとき相対変位するヒンジ機構とシート本体の間がコントロールケーブルのアウタケーブルによって連結されており、このアウタケーブルはシート本体の摺動を許容するたわみ部を有している。これによって、シート本体をフロアに対して摺動させたときのヒンジ機構とシート本体との相対変位をアウタケーブルのたわみ部の変形で吸収できヒンジ機構と脚部材を連結する操作ケーブルの一部であるインナケーブルが突っ張ることがない。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記コントロールケーブルのインナケーブルと前記シート本体との間には、該インナケーブルに常時張力を与える付勢機構が設けられていることを特徴とする。
第2発明によれば、インナケーブルに対して常に張力が印加されているのでアウタケーブルにたわみ部が設けられていてもコントロールケーブルが垂れ下がりすぎることがなく、シート本体下の見栄えを悪化させることを抑制できる。
本発明の第3発明は、上記第2発明において、前記付勢機構は、前記シート本体に軸支され回転付勢された連結部材の一部に前記インナケーブルの一端が取付けられ、前記連結部材の他部に前記操作ケーブルの前記インナケーブル以外の部分の端部が取付けられているものであることを特徴とする。
第3発明によれば、簡潔な機構でインナケーブルに常に張力を印加できる。
本発明の第1実施形態の自動車用シートを斜め前方から見た斜視図である。 上記実施形態の骨格部分を斜め前方から見た斜視図である。 上記実施形態の骨格部分の一部を上方から見た平面図である。 上記実施形態の骨格部分の一部を前方から見た正面図である。
図1〜図4は、本発明の一実施形態を示す。この実施形態は、自動車用シートに本発明を適用した例を示す。各図中、矢印により自動車用シートを自動車に取付けたときの自動車の各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。本実施形態の自動車用シート1は、自動車の後部側座席として配置されており、着座部となるシートクッション2と背凭れとなるシートバック3とを備える。シートバック3は、その両サイドの下端部が、リクライナ4を介してシートクッション2の後端部に連結されている。これにより、シートバック3は、シートクッション2に対する背凭れ角度の調整を行ったり、シートクッション2の上側に前倒ししたりすることができるようになっている。ここで、自動車用シート1が特許請求の範囲の「シート本体」に相当する。なお、図1の実線、図2、図3及び図4は、本実施形態において、自動車シート1が使用位置にある状態を示し、図1の二点鎖線は格納位置にある状態を示す。図1の二点鎖線において、後述するヒンジ機構10及び右スライドレール51は省略してある。
リクライナ4は、常時はシートバック3の背凭れ角度を固定したロック状態として保持されている。また、リクライナ4は、シートクッション2の底部後端側に設けられた操作レバーLを後方側に引く操作を行うことによってロック状態が一斉に解除される。これにより、シートバック3のシートクッション2に対する固定が解除されて、シートバック3はリクライナ4の軸心まわりに前倒れ回転させられてシートクッション2の上面部に畳み込まれるようになっている。リクライナ4の基本的構成は、特開2002−360368号公報等の文献に開示された公知の構成となっているため、詳細な説明は省略する。
操作レバーLは、シートバック3が前倒れ回転させられてシートクッション2の上面部に畳み込まれたのち、更に後方側に引く操作を行うことにより後述するように脚部材5の
左側スライドレール52に対するロック状態を解除できるようになっている。したがって、操作レバーLの更なる回動操作を行うことにより、自動車用シート1がフロアFとの係合がはずれ、その折畳まれた姿勢のままフロアFから起こし上げられるようになっている。
シートバック3は、その骨格を成すバックフレーム30の上にクッション材であるバックパッド(図示せず)を被せつけ、その上から表皮材であるバックカバー39で覆った構造をしている。バックフレーム30は、上下方向に延びる一対のプレス部材である、右サイドフレーム31と左サイドフレーム32の上端部同士を逆U字状に成形したパイプ部材で連結して全体として逆U字状の門型に形成されている。右サイドフレーム31と左サイドフレーム32の間にはバックパッドの裏面を支持する複数のワイヤ(図示せず)が架け渡し状に配設されている。
シートクッション2は、その骨格を成すクッションフレーム20の上にクッション材であるクッションパッド(図示せず)を載置し、その上から表皮材であるクッションカバー29で覆った構造をしている。クッションフレーム20は、パイプを組み合わせて矩形状に形成した部材で前部21、後部22、右側部23、左側部24を有する。右側部23の後端部には右ロアアーム25が取付けられ、左側部24の後端部には左ロアアーム26が取付けられている。右ロアアーム25と左ロアアーム26は、それぞれリクライナ4を介してバックフレーム30の右サイドフレーム31の下端部と、左サイドフレーム32の下端部に取り付けられる。前部21と後部22の間にはクッションバッドの裏面を支持するコンタマット27が係合部21aと係合部22aとの間にばね27aを介して取付けられている。
クッションフレーム20は、その右側部分が、右側スライドレール51を介してヒンジ機構10に取り付けられ、フロアFに対して起倒回転可能にヒンジ連結されている。右側スライドレール51は、一対の可動部材12上に前後方向を長手方向として固定設置されたロアレール51aと、ロアレール51aに対し摺動可能に嵌め合わされたアッパレール51bとを備えている。ヒンジ機構10は、自動車ボデーに対して固定された固定部材11に対して、シートクッション2に固定された可動部材12が、前後方向に延びる連結軸13によって回転可能に軸支された構成となっている。ここで、右側スライドレール51が特許請求の範囲の「第1スライドレール」に相当する。
固定部材11は、前後方向に延びる底板部11aの前部に前立壁部11bを、後部に後立壁部11cを、右側部に側立壁部11dを上方に向かって立設したプレス部品である。前立壁部11bと後立壁部11cの間には連結軸13が前後方向に配設されて、底板部11aが自動車ボデーに固定されている。可動部材12は、前可動部材12aと後可動部材12bを備えている。前可動部材12aと後可動部材12bは、いずれも前後方向から見て略L字状の形状をした板材の外周端部に立壁部を設けて補強したプレス部品である。前可動部材12aは、略L字状の形状をした板材の外周端部に後方向に延びる立壁を設けており、後可動部材12bは、略L字状の形状をした板材の外周端部に前方向に延びる立壁を設けている。前可動部材12aは、左右方向に延びる水平部12a1と、垂直方向に延びる垂直部12a2と、垂直部の上端部から右上方に延びる連結部12a3を有している。後可動部材12bも同様に、左右方向に延びる水平部12b1と、垂直方向に延びる垂直部12b2と、垂直部の上端部から右上方に延びる連結部12b3を有している。
固定部材11の前立壁部11bから前方に延びる連結軸13の前端部に前可動部材12aの連結部12a3が上下方向に回転可能に取付けられる。また、固定部材11の後立壁部11cから後方に延びる連結軸13の後端部に後可動部材12bの連結部12b3が上下方向に回転可能に取付けられる。そして、前可動部材12aの水平部12a1の上面と後可動部材12bの水平部12b1の上面との間に右側スライドレール51のロアレール51a下面が架け渡し状に載置固定される。また、右側スライドレール51のアッパレール51bとクッションフレーム20は、ブラケット21bとブラケット22bによって連結される。詳しくは、アッパレール51bの上面前端部とクッションフレーム20の前部21の右側が水平方向断面がU字状のブラケット21bで連結され、アッパレール51bの上面後端部とクッションフレーム20の後部22の右側が水平方向断面がU字状のブラケット22bで連結される。これによって、クッションフレーム20と右側スライドレール51と一対の可動部材12とは一体となって、固定部材11に対して連結軸13を中心に上下方向に回転して跳ね上げ可能となる。固定部材11と可動部材12との間には、連結軸13に巻装された捻りばね14が掛着されている。ここで、捻りばね14は、予め捻り込まれた状態で組み付けられており、シートクッション2をフロアFから起こし上げる方向に可動部材12を固定部材11に対して常時回転付勢するようになっている。捻りばね14の付勢力は、自動車用シート1の自重に打ち勝って自動車用シート1を使用位置から格納位置まで起こし上げる強さを有している。
クッションフレーム20は、その左側部分が、フロアFに向けて立設された脚部材5によって下方側から支持されている。脚部材5は、概略、前後方向に延びる矩形状の板状部
5aの前端部に左方向に延びる前立壁部5bを設けるとともに、後端部に左方向に延びる後立壁部5cを設けたプレス部品である。脚部材5の上端部は、クッションフレーム20の左側部分に対して同軸の連結軸5fで上下方向に回転可能に連結されている。詳しくは、脚部材5の前立壁部5bの上端部と、クッションフレーム20の前部21の左側下面に取付けられた水平方向断面がU字状のブラケット21c下端部とが連結軸5fで上下方向に回転可能に連結されている。また、脚部材5の後立壁部5cの上端部と、クッションフレーム20の後部22の左側下面に取付けられた水平方向断面がU字状のブラケット22c下端部とが連結軸5fで上下方向に回転可能に連結されている。これによって、脚部材5は、図1において実線で示されるその板状部5aをシートクッション2の底面部から下方側に立設させた姿勢となる展開位置と、図1において二点鎖線で示されるその板状部5aをシートクッション2の底面部に畳み込んだ折畳み位置との間で、折畳み展開回転可能な状態とされている。また、クッションフレーム20と脚部材5との間には、連結軸5fのまわりに脚部材5を展開方向に回転付勢する付勢機構5hが、脚部材5の前後方向の両端部内側に設けられている。
脚部材5とフロアFとの間には、自動車用シート1のフロアFに対する車両前後方向の着座位置を調整可能にする左側スライドレール52が配設されている。左側スライドレール52は、フロアF上に前後方向を長手方向として固定設置されたロアレール52aと、ロアレール52aに対し摺動可能に嵌め合わされたアッパレール52bと、ロアレール52aに対するアッパレール52bのスライド移動を規制したり解除したりするロック機構(図示せず)とを備えている。このロック機構は、左側スライドレール52のみに設けられ右側スライドレール51には設けられていない。なお、必要に応じてロック機構を右側スライドレール51にも設けることはできる。アッパレール52bは、常時はロック機構の作動によってそのスライド移動が規制されたロック状態に保持されている。しかし、アッパレール52bは、自動車用シート1に設けられた解除レバー(図示せず)を操作することにより、ロック状態を解除してスライド移動可能な状態に切り換えられるようになっている。この解除レバーの操作により、自動車用シート1はフロアFに対する前後方向の位置を調整することができる。ここで、左側スライドレール52が特許請求の範囲の「第2スライドレール」に相当する。
脚部材5の下端部には、アッパレール52b上に設置された前側ロック装置60のフック61f及び後側ロック装置80のフック71fと係合可能な前側ストライカ5d及び後側ストライカ5eが配設されている。前側ストライカ5d及び後側ストライカ5eは、自動車用シート1をフロアF上に落とし込む動きによってフック61f及びフック71fと当接し、そこから更にこれらを掛着させる方向に押し動かしてロックさせるようになっている。フック61f及びフック71fの前側ストライカ5d及び後側ストライカ5eとの掛着状態(係合ロック状態)は、操作レバーLを後方側に引く操作によって解除することができる。これにより、自動車用シート1が、ヒンジ機構10に設けられた捻りばね14の付勢力によって、フロアFから起こし上げられて起立した姿勢状態となる。
次に、脚部材5と左側スライドレール52のアッパレール52bとの係合を解除して、自動車用シート1をヒンジ機構10によりフロアFから起こし上げるときに脚部材5をシートクッション2の底面部に畳み込む機構について説明する。クッションフレーム20の前部21と右側部23との連結部であるコーナ部下面には、前部21と右側部23のそれぞれに対して固定されたコーナプレート61が設けられている。コーナプレート61の中央部分の裏面には下方向に向かって支持軸61aが立設されるとともに、後方から左側方にかけての端部に下方向に向かって立壁部61bが配設されている。支持軸61aにはL字状の形状をしたクランク部材63がそのコーナ部近傍において左右方向に回転可能に取付けられている。また、支持軸61aとクランク部材63との間にはスパイラルばね64が、図3において反時計回りにクランク部材63を回転付勢すべく取付けられている。ここで、クランク部材63が特許請求の範囲の「連結部材」に相当する。また、クランク部材63とスパイラルばね64が、特許請求の範囲の「付勢機構」に相当する。
脚部材5の上下方向中央部のやや上方寄りには、ブラケット5gが取付けられこのブラケット5gにワイヤ65の一端が連結されている。ワイヤ65は、クッションフレーム20の前部21の左側後部に取付けられたガイド66の上面に架け渡されて右方向に向かって配置され、その他端がクランク部材63の1本の腕である腕63aの先端部に連結されている。ワイヤ65は、コーナプレート61の立壁部61bに配設されたチューブ65aの中を通すことによってコーナプレート61に対する位置決めがされている。ガイド66は、その上面にワイヤ65を受け入れることのできる凹状の案内経路面が形成されており、その凹形状によってワイヤ65が前後に外れ落ちないようにガイドするようになっている。そして、この案内経路面は、ワイヤ65の軸方向への摺動移動がズムーズに行えるように案内する出っ張りのない湾曲した曲面形状に形成されている。
クランク部材63のもう1本の腕である腕63bの先端部とヒンジ機構10の固定部材11との間は、コントロールケーブル70のインナケーブル71によって連結されている。また、コーナプレート61の立壁部61bとヒンジ機構10の前可動部材12aとの間は、コントロールケーブル70のアウタケーブル72によって連結されている。コントロールケーブル70は、アウタケーブル72とその中に入れたインナケーブル71によって力を伝達するケーブルで、インナケーブル71を引いた張力とほぼ同じ大きさの圧縮力がアウタケーブル72に働くものである。さらに詳しく説明すると、インナケーブル71の一端部71aは、クランク部材63の腕63bの先端部に左右方向に相対回転可能に取付けられている。また、インナケーブル71の他端部71bは、固定部材11の底板部11aの前端部下面に設けられたブラケット11eに対して上下方向に回転可能に取付けられている。また、アウタケーブル72のインナケーブル71の一端部71a寄りの一端部72aは、コーナプレート61の立壁部61bの後方に面した部分に固定されている。アウタケーブル72のインナケーブル71の他端部71b寄りの他端部72bは、前可動部材12aの垂直部12a2の上下方向中央部付近に設けられたブラケット12a4に固定されている。アウタケーブル72は、前可動部材12aのブラケット12a4への固定部とコーナプレート61の立壁部61bへの固定部との間でループを描くように配設され、たわみ部72cを形成している。たわみ部72cは、固定部材11に対して自動車用シート1が前後方向に摺動を許容するようになっている。ここで、ワイヤ65とコントロールケーブル70のインナケーブル71が、特許請求の範囲の「操作ケーブル」に相当する。
以上のように構成される本実施形態は、以下のような作用効果を奏する。乗員着座状態において、クッションフレーム20は、前部21と後部22と右側部23と左側部24で構成された矩形状がフロアFと平行な位置に配置される。すなわち、図2において示す状態である。このとき、脚部材5は、図1において実線で示されるその板状部5aをシートクッション2の底面部から下方側に立設させた姿勢となる展開位置とされ、前側ストライカ5d及び後側ストライカ5eがアッパレール52bに対して掛着状態とされている。この状態においてコントロールケーブル70のインナケーブル71は、固定部材11の他端部71bとクランク部材63の腕63bの先端部に取付けられた一端部71aとの間で張力を印加された状態にある。なぜならば、クランク部材63の腕63bがコーナプレート61の支持軸61aに対して、スパイラルばね64により図3において反時計回りに回転付勢力が印加されているからである。したがって、インナケーブル71の張力とスパイラルばね64の回転付勢力が均衡して、クランク部材63は回転を止められた状態にある。このとき、クランク部材63の腕63aの先端部と脚部材5のブラケット5gには、ワイヤ65の両端がそれぞれ連結されたるみ無い状態とされて取付けられている。フロアFに対する自動車用シート1の前後方向の位置はいずれの位置であってもかまわない。
この状態で、操作レバーLを後方に引くと、リクライナ4のロック状態が一斉に解除されてシートバック3はリクライナ4の軸心まわりに前倒れ回転させられてシートクッション2の上面部に畳み込まれる。すなわち、図1において実線で示す状態となる。ここから更に操作レバーLを後方に引くと、左側スライドレール52のアッパレール52bに設けられたフック61f及びフック71fと、脚部材5の前側ストライカ5d及び後側ストライカ5eとの掛着状態が解除される。これにより、自動車用シート1が、ヒンジ機構10に設けられた捻りばね14の付勢力によって、フロアFから起こし上げられて起立した姿勢状態となろうとする。このとき、コントロールケーブル70のインナケーブル71の他端部71bが取付けられた固定部材11のブラケット11eと、アウタケーブル72の他端部72bが取付けられた前可動部材12aのブラケット12a4との間隔は、自動車用シート1が、起立した姿勢状態に近づくにつれて増大する。したがって、インナケーブル71の他端部71bはアウタケーブル72の他端部72bから引き出されることになる。ここで、アウタケーブル72の他端部72bと一端部72aとの間隔は一定に保たれるので、インナケーブル71の一端部71aがアウタケーブル72の一端部72aに対して引き込まれることになる。すると、インナケーブル71の一端部71aが連結されたクランク部材63の腕63bは、回転付勢力に抗して図3において支持軸61aを中心に時計回りに回転させられる。これによって、クランク部材63の腕63aも図3において支持軸61aを中心に時計回りに回転させられ、腕63aの先端に取付けられたワイヤ65の他端をヒンジ機構10側に向かって引き込む。このとき、ワイヤ65の一端は、脚部材5のブラケット5gに連結されているので脚部材5をシートクッション2の底面部に畳み込んだ折畳み位置に向けて付勢機構5hの回転付勢力に抗して回転させる。すなわち、自動車用シート1を起立した姿勢状態に近づけるにしたがい脚部材5をシートクッション2の底面部に畳み込んでいく。
ところで、自動車用シート1はヒンジ機構10に対して前後方向に摺動可能に取付けられている。しかし、コントロールケーブル70は、アウタケーブル72が自動車ボデーに固定される他端部72bと、前後に摺動可能なクッションフレーム20に固定される一端部72aとの間に自動車用シート1の摺動を許容するたわみ部72cを有して取付けられている。これによって、自動車用シート1を前後に摺動させてもコントロールケーブル70のインナケーブル71が突っ張ることがない。また、コントロールケーブル70のインナケーブル71とワイヤ65との間は、回転付勢力を印加したクランク部材63を介して連結されている。これによって、コントロールケーブル70のインナケーブル71は常に一定の張力を印加された状態で保持され、たわみ部が垂れ下がって自動車用シート1の下の見栄えを悪化させたりすることがない。
自動車用シート1を乗員着座状態に戻すには上記と逆の操作をする。すなわち、起立した姿勢状態にある自動車用シート1をヒンジ機構10の連結軸13を中心に捻りばね14の付勢力に抗して回転させ使用位置に押し下げる。このとき、脚部材5は連結軸5f回りにおいて、展開位置に向かう方向に回転付勢されているのでコントロールケーブル70のインナケーブル71とそれに連結されたワイヤ65が繰り出されるのに応じてシートクッション2の底面部から下方側に立設させた姿勢に戻っていく。この過程においても、コントロールケーブル70のインナケーブル71には、クランク部材63の回転付勢力と脚部材5の回転付勢力が引っ張り方向に働いているのでアウタケーブル72のたわみ部が垂れ下がって自動車用シート1の下の見栄えを悪化させたりすることがない。脚部材5が展開位置になった状態で前側ストライカ5d及び後側ストライカ5eは、フック61f及びフック71fとロックされ左側スライドレール52のアッパレール52bに係合した状態となる。ここからシートバック3をリクライナ4の軸心まわりに後方に起こし上げ着座常態に戻す。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、次のようなものが挙げられる。
1.上記実施形態においては、コントロールケーブル70のアウタケーブル72のたわみ部をクランク部材63を介した回転付勢力の印加で垂れ下がり過ぎないようにしたが、これに限らず、自動車用シート1に対して係止部材を用いて部分的に留めてより垂れ下がりにくくしてもよい。
2.上記実施形態においては、アウタケーブル72の他端部72bの前可動部材12aへの取付け位置は、垂直部12a2の上下方向中央部付近とした。しかし、これに限らず、前可動部材12a上で自動車用シート1の跳ね上げ動作に応じて固定部材11のブラケット11eとの距離が拡大する適宜の位置を選択することができる。また、ブラケット11eを固定部材11の後部に取付け、アウタケーブル72の他端部72bを後可動部材12bの適宜箇所に取付けてもよい。
3.上記実施形態においては、本発明を自動車のシートに適用したが、飛行機、船、電車等に搭載のシートに適用しても良い。
1 自動車用シート
2 シートクッション
3 シートバック
5 脚部材
10 ヒンジ機構
11 固定部材
12 可動部材
13 連結軸
20 クッションフレーム
30 バックフレーム
51 右側スライドレール(第1スライドレール)
52 左側スライドレール(第2スライドレール)
61a 支持軸
63 クランク部材(連結部材、付勢機構)
64 スパイラルばね(付勢機構)
65 ワイヤ(操作ケーブル)
70 コントロールケーブル
71 インナケーブル(操作ケーブル)
72 アウタケーブル
72c たわみ部
F フロア
L 操作レバー


Claims (3)

  1. フロアに対し摺動可能なシート本体が、前記フロア上の使用位置から格納位置まで起し上げられるようになっている乗物用シートであって、前記シート本体を前記フロアに対して起倒回転可能にヒンジ連結する前記フロアに固定されたヒンジ機構と、前記シート本体の下側部に折畳み展開可能に設けられた脚部材と、該脚部材を前記シート本体の起立方向への回転に伴って牽引し前記脚部材をその展開方向にかかる回転付勢力に抗して引き込み操作する操作ケーブルとを有し、前記シート本体は、一側部側が前記ヒンジ機構に取付けられた第1スライドレールに取付けられ、前記一側部側に対向する他側部側に設けられた前記脚部材が、前記フロアに取付けられた第2スライドレールに対して係脱可能に取付けられ、前記操作ケーブルは、その両端が前記脚部材と前記ヒンジ機構とに連結されるとともに、その途中経路においてコントロールケーブルのインナケーブルが介在されており、該コントロールケーブルのアウタケーブルの一端は前記ヒンジ機構に固定され、他端は前記シート本体に固定されて前記アウタケーブルは前記シート本体の摺動を許容するたわみ部を有している乗物用シート。
  2. 請求項1において、前記コントロールケーブルのインナケーブルと前記シート本体との間には、該インナケーブルに常時張力を与える付勢機構が設けられている乗物用シート。
  3. 請求項2において、前記付勢機構は、前記シート本体に軸支され回転付勢された連結部材の一部に前記インナケーブルの一端が取付けられ、前記連結部材の他部に前記操作ケーブルの前記インナケーブル以外の部分の端部が取付けられているものである乗物用シート。
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