JP2016071643A - 情報処理装置、給与計算システムおよび給与計算プログラム - Google Patents

情報処理装置、給与計算システムおよび給与計算プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】各社が異なる給与計算を必要とする場合であっても、計算項目体系の違いを吸収して、給与計算のための計算式等の入力作業を省力化することができ、給与計算を効率良く行う。
【解決手段】情報処理装置100は、給与体系が異なる各端末の情報に基づいて、行方向にシーケンシャルナンバを有し、列方向に各給与項目および給与項目の計算式等とのシートを作成し、シーケンシャルナンバと各給与項目とが交差する区画に、給与計算のための条件分岐を行う判定条件を定義する定義手段、シーケンシャルナンバに従って各給与項目を確認し、判定条件に基づいて隣接する給与項目に移行し、計算式等を取得する条件分岐手段、計算式等に基づいて給与計算を実行する給与計算手段として機能させるエディタプログラム1100と、テスト用表に対して、条件分岐手段による条件分岐を実行させて実行結果を取得するルールテストツール1200とを、実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、給与計算を行うための情報処理装置、給与計算システムおよび給与計算プログラムに関する。
コンピュータを用いて給与額の計算等を行う給与計算システムには多種多様なものがある。給与体系は会社などによって様々であり、基本給、職能給、残業手当、住宅手当、保険料等といった数々の項目で構成される。一つの会社においても給与体系は変化するものであり、この給与体系の変更に対して容易なカスタマイズを可能とした給与計算システムに関する技術が各種知られている(例えば特許文献1、特許文献2を参照)。
特許文献1には、コンピュータを用いて、社員の給与額を例えば業績などに応じて算出する機能を持った給与額算出システムが記載されている。
特許文献2には、給与計算のための計算式やその計算式の定数などを変更するために、端末画面に社員マスタテーブルを呼出し、その画面で直接マスタデータを修正すると、その修正値に合わせて端末画面のデータ項目欄が自動的に更新されるシステムが記載されている。
この種のシステムにおいて給与計算を行うためには、人事情報に加えて、正社員やパートタイマなどの異なる給与体系の基本給、各種手当て、税金などの各給与項目の金額を計算するための計算式を設定する必要があり、予め定められた期日にこれらの計算式をもとに各社員の給与計算を行っている。
特開2002−133049号公報 特開2001−175778号公報
ところで、各給与体系の各給与項目等は、各社毎に異なっている。例えば、A社の給与計算とB社の給与計算とでは、計算項目の扱い(計算項目体系)に違いが存在する場合がある。一例を挙げると、B社の給与計算では、保険料を「保険料」として一つの項目として扱っているのに対し、A社の給与計算では、保険料を「生命保険料」と「損害保険料」の2つの項目に分けて扱っている。
このように、各社毎に計算項目体系に違いがあるので、給与計算用のデータ項目等を各社毎に変更・作成する必要があるという課題があった。
そこで、本発明は、各社が異なる給与計算を必要とする場合であっても、計算項目体系の違いを吸収して、給与計算のための計算式等の入力作業を省力化することができ、給与計算を効率良く行うことを可能にする情報処理装置、給与計算システムおよび情報処理プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、行方向にシーケンシャルナンバを有し、列方向に各給与項目および給与項目の計算式を有する表を作成し、前記シーケンシャルナンバと前記各給与項目とが交差する区画に、給与計算のための条件分岐を行う判定条件を定義する定義手段と、前記シーケンシャルナンバに従って前記各給与項目を確認し、前記判定条件に基づいて隣接する前記給与項目に移行し、該当する前記計算式等を取得する条件分岐手段と、前記条件分岐手段により取得された計算式等に基づいて給与計算を実行する給与計算手段と、を備えることを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、給与計算のための計算式等の入力作業を省力化することができ、給与計算を効率良く行うことができる。また、プロミング作業を機械化することができ、この作業に要する人的および工数を削減することができる。
本発明の実施形態に係る給与計算システムの構成を示す図である。 上記実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係る情報処理装置のエディタプログラムによるルールモジュール作成作業の対象範囲を説明する図である。 上記実施形態に係る情報処理装置のルールエディタのシステム構成図である。 上記実施形態に係る情報処理装置のルールエディタを実装した場合の作業フロー図である。 図5の「単体テスト」の詳細フローを示す図である。 上記実施形態に係る情報処理装置のルールエディタの構成および利用を示すフロー図である。 図7のブロックAの詳細図である。 図7のブロックBの詳細図である。 図7のブロックCの詳細図である。 図7のブロックDの詳細図である。 上記実施形態に係る情報処理装置のルール設定画面上で行う条件分岐を説明する図である。 上記実施形態に係る情報処理装置のメインメニュー画面を示す図である。 上記実施形態に係る情報処理装置のルールの登録を行うルール定義画面の画面遷移図である。
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。また、本実施形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態に係る情報処理装置について説明する。
[構成]
図1は、本発明の実施形態に係る給与計算システムの構成を示す図である。本実施形態は、複数種類の給与体系の各給与項目に対応する給与計算プログラムを情報処理装置に適用した例である。
以下の説明において、「給与」には賞与・退職金を含むものとする。
図1に示すように、給与計算システム1は、情報処理装置100と、複数の給与計算委託会社(A社〜N社)の端末11〜14と、情報処理装置100と各端末11〜14を有線または無線で接続するネットワーク2と、を備える。
ネットワーク2は、専用ネットワークや汎用のLAN(Local Area Network)である。
給与計算委託会社(A社〜N社)は、複数の給与体系を持つのが一般的である。給与体系は、給与受給者の雇用形態を区別する情報であり、例えば、正社員、パート、アルバイトなどが挙げられる。また、給与項目は給与体系ごとに定められる項目であり、例えば基本給、残業手当、通勤手当、扶養手当、所得税、住民税などが挙げられる。この項目には、各給与体系に共通のものもあれば、例えば正社員のみに当てはまる項目もある。このため、各社員の給与額を計算するためには、各種適用または除外条件や計算式を用いる必要がある。
しかも、給与体系は各給与計算委託会社(A社〜N社)によって様々であり、基本給、職能給、残業手当、住宅手当、保険料等といった数々の項目が一致しないことがある。また、一つの会社においても給与体系は変化する。
情報処理装置100は、各給与計算委託会社(A社〜N社)の複数の給与体系に適切に対応して各社に給与計算サービスを提供する。
図2は、上記情報処理装置100の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、情報処理装置100は、装置全体を制御する制御部110と、記憶部120と、ハードディスクドライブ(HDD)や不揮発性メモリなどの記憶装置130と、操作キーやマウス等の入力デバイスである入力部140と、ルール設定画面等(後記)を表示する大型のLCD(Liquid Crystal Display)等の表示部150と、端末11〜14との通信を行う通信部160(通信手段)と、を備える。各要素はシステムバス170で結ばれる。
制御部110は、本装置全体を制御するマイクロコンピュータ等からなる。マイクロコンピュータは、記憶部120のROM(Read Only Memory)に記憶された制御プログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、CPU(Central Processing Unit)が各種処理を実行する。
記憶部120は、CPUが制御プログラムを実行する際に使用する作業用のメモリ空間、または、生成される各種データを一時的に保存するRAM、各動作プログラムや設定データを記憶する不揮発性メモリ等から構成される。
記憶装置130は、エディタプログラム1100(定義手段,条件分岐手段,給与計算手段,給与計算プログラム)、ルールテストツール1200(テスト手段)、中間DB(database)1300、および給与計算DB1400を備える(いずれも詳細後記)。
入力部140は、例えばキーボードやマウスであり、給与計算のためのルールの登録を含む各種操作を受け付ける。
表示部150は、情報処理装置100の表示装置であり、ルール設定画面のテストエディタシート記述情報等を表示する。
通信部160は、ネットワーク2(図1参照)を介して端末11〜14と通信する。通信部160は、端末11〜14からの給与計算要求および給与体系に関する情報を受け付けるとともに、通信部160は、エディタプログラム1100により実行された給与計算結果を給与計算サービスとして端末11〜14に送信する。
本実施形態において、「○○部は」というように主体を記した場合は、制御部110が、そのプログラム(エディタプログラム1100、ルールテストツール1200)を記憶装置130から記憶部120にロードしたうえで、そのプログラムの機能(詳細後記)を実現するのとする。
以下、上述のように構成された情報処理装置の動作について説明する。
まず、ルールエディット作業の概要について説明する。
[概要]
ルールエディタ1000によるルールモジュール作成作業を進めるにあたり、エラー・警告の発生を極力抑えるための作業手順、ならびに通常手順でエラーが発生した場合の対処方法について説明する。
図3は、ルールエディタ1000によるルールモジュール作成作業の対象範囲を説明する図である。
図3に示すように、業務担当者が行う作業において、業務要件が決定され、中間DB1300の仮設定が行われた後から、ルール単体テスト終了(結合テスト前)までの作業を対象範囲とする。
以下、「ルールエディタ」とは、ルール自動作成に必要となるツールをいう。本実施形態では、「ルールエディタ」はルールエディタ1000である。「ルールエディタ」は、ルールエディタシートとルールエディタアドインを合わせてこれを指す。
「ルールエディット」とは、ルールエディタを用いてルールを記述し、モジュールとして生み出すまでの一連の作業を指す。「ルールエディタシート」とは、給与計算用に業務仕様を記入するExcelシートである。
「ルールエディタアドイン」とは、ルールエディタ機能のマクロ群をいう。「ルール編集」とは、ルールエディタシートを記入する作業をいう。
<ルール編集>
図3に示すように、中間DB1300の仮設定後の対象範囲において、ステップS1でルールエディタ1000は、ルール編集を行う。「ルール編集」は、下記を前提とする。すなわち、「ルールエディタシート(EXCEL)」は、初回記述時は未記入状態でよい。また、制度改定、もしくは他制度からの流用の場合は、利用中間DBと同期が取れた状態である。「中間DB(ACCESS)」は、ルールエディタで利用している項目の論理名称が登録されている。すべてマッピングされていなくてもよい。「利用項目一覧(EXCEL)」は、すべての業務仕様より利用項目名が洗い出された状態である。「ルール一覧(EXCEL)」は、すべての業務仕様が洗い出され、ルールIDとルール名称が決定されている。「共通関数一覧(EXCEL)」は、作業を行う時点での最新である。「共通関数リファレンス(EXCEL)」は、共通関数一覧に対して同期が取れている。
<テストデータ作成>
ステップS2では、ルールエディタ1000は、テストデータを作成する。「テストデータ作成」において、「ルールエディタ(EXCEL)」は、業務仕様が漏れなく記述されていること、「中間DB(ACCESS)」は、ルールエディタで利用している項目がすべてマッピングされていることが前提となる。
<Java(登録商標)コード生成>
ステップS3では、ルールエディタ1000は、Javaコードを生成する。「Javaコード生成」において、「ルールエディタ(EXCEL)」は、業務仕様が漏れなく記述されていること、「中間DB(ACCESS)」は、ルールエディタで利用している項目がすべてマッピングされていることが前提となる。
<テストデータ実行>
ステップS4では、ルールエディタ1000は、テストデータを実行して、結合テストに移行する。「テストデータ実行」には、下記を前提とする。
「ルールエディタ(EXCEL)」は、業務仕様が漏れなく記述されている。「テストデータ(EXCEL)」は、ルールエディタのすべてのパスを通るデータが記述されている。「共通関数」は、ルールエディタで参照している共通関数が動作可能な(スタブでない)状態である。「中間DB(ACCESS)」は、ルールエディタで利用している項目がすべてマッピングされている。
次に、ルールエディタ1000のシステム構成および作業フローについて説明する。
図4は、ルールエディタ1000のシステム構成図である。
図4に示すように、ルールエディタ1000は、作業者端末側にルールテストツール1200を、ファイルサーバ側に中間DB1300を、ルール専用本体DB環境に給与計算DB1400をそれぞれ備える(詳細は後記)。
ルールエディタ1000は、後記するエディタプログラム1100(図7参照)が、中間DB1300に対して項目マッピング等を行い、中間DB1300の項目参照等を実行してルールエディタシート(アドイン・マクロ)1110を作成する。そして、エディタプログラム1100は、ルールエディタシート1110を基に、ルールJavaファイル1102(「ルール.Java」)とテストシート1103(「テストシート.xls」)を出力する。ここで、ルールエディタ1000は、表(Excel(登録商標)シート)上に記述した仕様情報から、条件分岐や計算式等の情報を得て自動でJava(登録商標)プログラムを生成する。
ルールテストツール1200は、エディタプログラム1100により生成されたルール1102(「ルール.Java」)およびテストシート1103(「テストシート.xls」)と、中間DB1300の項目等を参照してルールテストを実行し、テスト結果1201(「テスト結果.html」)を出力する。
中間DB1300は、エディタプログラム1100と給与計算DB1400との間に置かれたMicrosoft Access(登録商標)の中間DBである。必要なデータは、中間DB1300で管理される。
給与計算DB1400は、中間DB1300から給与計算を行うための必須情報を取得する。給与計算DB1400は、ルールテストツール1200にテストデータをロードするとともに、テスト結果をストア(蓄積)する。
図5は、ルールエディタ1000を実装した場合の作業フロー図である。
図5に示すように、まず「要件定義」を行う(ステップS11)。
「要件定義」において、顧客からの制度・規則提示を受ける。具体的には、項目属性定義として、項目定義シートを作成する。コードマスタ定義として、コードテーブル定義シートを作成する。ルールID定義ルールとして、ID一覧を作成する。業務仕様書作成として、ルールエディタ使用の際に参照する仕様書を作成する。なお、最後のルールの業務仕様書が完了した時点でステップS11は終了する。
次に、「ルール実行環境」を整備する(ステップS12)。
「ルール実行環境整備」において、(1)業務仕様書を確認する。例えば、業務仕様書と項目属性定義の整合性をチェック、並びにルールエディットを行うための補足情報を追加する。具体的には、共通関数の洗い出し、SQL項目の判定である。また、「ルール実行環境整備」では、(2)共通関数を作成する。例えば、上記(1)「業務仕様書確認」による洗い出しが行われた、もしくは下流の「エディット作業」にて、共通関数化の候補が再確認された場合、共通関数の設計・製造を行う。ここでのJavaソースコードは、「単体テスト」で用いる。また、(3)「SQL項目定義」では、業務仕様書確認による洗い出しが行われた結果、もしくは下流の「エディット作業」にて、SQL項目化の候補が再確認された場合、SQL項目の設計・製造を行う。(4)「スクリプト生成」では、上記で作成した資料から、データ登録スクリプトを生成する。また、(5)「ルール専用本体DB構築」では、ルールエディット作業で参照するルール専用本体DBに、上記で定義した情報を登録する。
さらに、(6)「中間DB設定」では、上記ルール専用本体DBより、データ移行ツールで必要な情報を取得し、中間DBに登録する。そして、(7)「環境情報展開」では、各担当者に作業指示を行うための環境を決定し、情報提示を行う。
次に、エディット作業を行う(ステップS13)。
「中間DB項目属性定義」において、項目属性定義項目マッピング作業を行い、ルール利用項目定義情報(NULLチェック有無・エラー時扱い等)を登録する。また、「ルールエディタシート作成」では、ルールエディタシートに業務仕様書を転記する。例外パスとして下記がある。「中間DB項目属性定義」でマッピング先項目がない場合、項目属性定義をし直すため、「要件定義」へ作業遷移する。また、「ルールエディタ作成」でシート作成項目の抽出が困難であると判断した場合、共通関数化もしくは、SQL項目化の検討のため、「エディット作業」へ作業遷移する。さらに、「ルール利用項目定義情報(NULLチェック有無・型属性等)が間違えていたとき中間DB項目属性定義変更のため、「エディット作業」へ作業遷移する。なお、中間DB項目属性定義がすべて完了していることが終了条件である。
次に、「単体テスト」を実行する(ステップS14)。
図6は、図5の「単体テスト」の詳細フローを示す図である。
図6のステップS21において、内容チェックを行う。具体的には、Javaソースコード自動生成を行う。IDE(Integrated Development Environment:統合開発環境)ツール上でコンパイルを行い、生成したJavaソースコードがエラーを発生させないかを確認する。
次いで、ステップS22でテストテンプレートを作成する。例えば、テストテンプレート生成機能によりテストデータのスケルトンを生成する。
次いで、ステップS23でテストデータを作成する。上記、自動生成したテンプレートに足らないテストケースを補完する。
次いで、ステップS24でJavaソースコードを自動生成し、ステップS25でテスト実行テストツールによりテストデータを実行する。
次いで、ステップS25で結果照合して「結合テスト」に遷移する。結果照合では、テスト結果の正否を確認し、足らないテストケースがあれば指摘を行う。
例外パスには、下記がある。
上記ステップS21の「内容チェック」において、Javaソースコード自動生成エラーが発生する場合、ルールエディタシートの記入の仕方、もしくは項目定義(型式等)の設定不備に起因するため、「エディット作業」に戻る。
上記ステップS25の「テスト実行」において、実行時エラーの場合、環境要因(組込関数が配置されているか)を確認し、データエラー(テストデータ(汎用マスタ)の不備(キーの重複等)を確認する。また、「テスト実行」において、実行結果値エラーがテスト結果予想値と異なっているとき、テストケースを見直し、テストデータ(汎用マスタ)を見直す。
上記ステップS26の「結果照合」において、テストケースが足らない場合、テストケースの追加をテスタに依頼し、再度実行を行う。また、テストデータ不適切な場合、テストケースの修正をテスタに依頼し、再度実行を行う。
ここで、テスト予想値と結果がすべて一致していること、テスト対象モジュールのカバレッジが100%であることが終了条件である。
再び、図5のフローに戻る。「単体テスト」が終了すると、「結合テスト」を行い(ステップS15)、次いで「総合テスト」を行う(ステップS16)。
「結合テスト」では、生成したJavaプログラムを給与計算システムに統合し、動作確認のためのテストを実施する。「総合テスト」では、機能要件を確認する業務担当者による機能要件テスト、および計算時間等を確認する非機能要件テストを行う。
「結合テスト」では、「ルールエディット成果物申請準備」においてルールエディット作業で生まれた登録するルール関連の申請書を準備する。また、「業務要件成果物申請準備」でルールエディット作業を行う上での源泉情報の資料・並びに申請書の提示を行う。そして、「環境構築」で結合テストを行う上で必要となる上記以外のデータを準備し、テストデータを登録する。計画に基づき実施テストを実施する。性能チェックも行う。
「統合テスト」では、業務確認を行う。また、簡易コンペアテストも行う。
次に、責任者承認を経て(ステップS17)、「運用テスト」を行う(ステップS18)。次いで、馴致稼働を実行し(ステップS19)、顧客承認を経て作業フローが完了する(ステップS20)。ここでの馴致稼動は、旧システムの結果と照合し実運用に適合するか確認するための馴致稼動をいう。
図7は、情報処理装置100のルールエディタ1000の構成および利用を示すフロー図である。
ルールエディタ1000は、エディタプログラム1100と、ルールテストツール1200と、中間DB1300と、給与計算DB1400と、を有する。エディタプログラム1100およびルールテストツール1200は、情報処理装置100の制御部110(CPU)により実行される。
<エディタプログラム1100>
エディタプログラム1100は、給与体系が異なる各端末11〜14(図1参照)の情報に基づいて、行方向のシーケンシャルナンバと列方向の各給与項目および給与項目の計算式等とを有する表を作成し、シーケンシャルナンバと各給与項目とが交差する区画に、給与計算のための条件分岐を行う判定条件を定義する定義手段、シーケンシャルナンバに従って各給与項目を確認し、判定条件に基づいて隣接する給与項目に移行する、または該当する計算式等を取得する条件分岐手段、条件分岐手段により出力された計算式等に基づいて給与計算を実行する給与計算手段、として機能させるためのプログラムである。
エディタプログラム1100は、表(Excel(登録商標)シート)上に記述した仕様情報から、条件分岐や計算式等の情報を得て自動でJava(登録商標)プログラムを生成する。具体的には、エディタプログラム1100は、下記機能(1)−(4)を実装する。
(1)「ルールエディタシート(業務仕様書)作成」:項目属性情報を管理する。ルールエディタシート(Excelシート)の編集を行う。
(2)「テストデータ作成サポート」:テストデータを記述するテンプレートを自動作成する。
(3)「Javaコード生成」:テストエディタシート記述情報を基にJavaコード生成する。
(4)「テスト実行」:テストデータに対し、実行結果を返す。カバレッジ(条件分岐通過有無)を取得する。
図7を参照して具体的に説明する。
エディタプログラム1100は、作成・メンテナンス処理を実行してエディットデータ1101(「エディットデータ.xls」)を出力する。エディットデータ1101(「エディットデータ.xls」)は、表示部150(図2参照)の表示画面に表示1101aまたは印刷される。
エディタプログラム1100は、エディタルール生成処理を実行してルールJavaファイル1102(「ルール.Java」)を出力する。
エディタプログラム1100は、テストデータ生成処理を実行してテストシート1103(「テストシート.xls」)を出力する。テスト入力データ記述シート(以下、テストシート)1103(「テストシート.xls」)は、表示部150の表示画面に表示1103aまたは印刷される。
<ルールテストツール1200>
ルールテストツール1200は、Javaにより記述される。
ルールテストツール1200は、定義手段により作成された表にテスト用データを入力し、当該テスト用データが入力されたテスト用表に対して、条件分岐手段による条件分岐を実行させて実行結果を取得するテスト手段として機能させるためのプログラムである。
ルールテストツール1200は、作成された前記表にテスト用データを入力し、当該テスト用データが入力されたテスト用表に対して、判定条件に基づいて給与計算を実行する。また、ルールテストツール1200は、各給与項目に設定する数値を変えて、定義された判定条件が実際に経由される度合いを算出する。
ルールテストツール1200は、各給与項目に設定する数値を変えて、条件分岐手段による条件分岐カバレッジをすべて実行して実行結果を取得する。カバレッジとは、プログラム中のコードがどの程度実行されたかを分析することである。カバレッジは、テストの品質を示す指標となる。
ルールテストツール1200は、エディタプログラム1100により生成されたルール1102(「ルール.Java」)およびテストシート1103(「テストシート.xls」)を参照してルールテストを実行し、テスト結果を生成してテスト結果1201(「テスト結果.html」)を出力する。テスト結果1201(「テスト結果.html」)は、表示部150の表示画面に表示1201aまたは印刷される。また、ルールテストツール1200は、テスト後のルール1102(「ルール.Java」)を中間DB1300に出力する。
<中間DB1300>
中間DB1300は、エディタプログラム1100と給与計算DB1400との間に置かれたMicrosoft Access(登録商標)の中間DBである。必要なデータは、中間DB1300で管理される。
<給与計算DB1400>
給与計算DB1400は、リレーショナルデータベース(relational database)である。本実施形態では、ORACLE DB(登録商標)を用いているが、オープンソースのMySQLなどで構築することも可能である。
ルールエディタ1000によるルールエディット作業手順は、下記の通りである。
(1)対象会社用中間DBの設定
(2)ルールエディット・Java生成
(3)テストシート作成・設定
(4)テストツール実行・結果確認
図8は、図7のブロックAの詳細図である。
エディタプログラム1100は、ルール設定画面(エディット画面)200と、業務仕様書画面300とを切り替え表示する(図8の符号a参照)。
ルール設定画面200は、標準的に使用されている業務仕様書のフォーマットとほぼ同じレイアウトで表示し、業務仕様書画面300では、Microsoft Excel(登録商標)をユーザインタフェースに使用する。
ルール設定画面200が、標準的に使用されている業務仕様書300のフォーマットとほぼ同じレイアウトで表示されるので、業務担当ユーザに分かり易い利点がある。例えば、業務担当者が業務仕様書を書き、この業務担当者とは別の人がエディット作業者である場合にも作業がし易い。また、将来のシステムの移行時に、現行の業務仕様が流用できる。
ルール設定画面(エディット画面)200に特徴がある。詳細については図12で後記する。
ルール設定画面200は、行と列とからなる表形式であり、行方向(縦方向)の左端は、上から下にシーケンシャルに割り振られた行ナンバ210(ここでは計算式No.1〜No.n)を記述する。行ナンバ210(計算式No.1〜No.n)は、上から下にシーケンシャルに確認される。また、列方向(横方向)には、条件判定に使用する複数の項目A〜Gからなる項目欄220(図8の符号b参照)と、各項目A〜Gで指定される給与計算式や計算結果値を記述した計算式欄230(図8の符号c参照)と、が記述される。
行方向(縦方向)の計算式No.1〜No.nと列方向(横方向)の各項目A〜Gとが交差する区画(図8の符号d参照)には、必要に応じて判定条件240が記述される。なお、判定条件240が記述されない区画もある。この判定条件240が記述されない区画は、判定による条件分岐がない(読み飛ばされる)。
また、項目欄220を、例えばダブルクリックすると入力補助画面250(図8の符号d参照)がポップアップされる。
上記項目欄220、計算式欄230、判定条件240、および入力補助画面250の詳細については、判定条件の決定動作と合せて後記する。
図9は、図7のブロックBの詳細図である。
図9に示すように、エディタプログラム1100は、中間DB1300を参照して作成・メンテナンス処理を実行し、エディットデータ1101(「エディットデータ.xls」)を出力する。中間DB1300は、エディタプログラム1100と給与計算DB1400との間に置かれ、給与計算DB1400を参照して必要なデータを給与計算DB1400から取得する。例えば、中間DB1300は、複数の会社の制度に1システムで対応するため各社の各種定義データをそれぞれ格納してある。
エディタプログラム1100と給与計算DB1400との間に中間DB1300を置き、必要なデータをそこで管理する。中間DB1300を置くことで、エディタプログラム1100は、給与計算DB1400にデータを取りに行くことなく、中間DB1300に必要なファイルがあれば作業を実行することができる。また、中間DB1300を置くことで、複製・保存を簡単に行うことができる。さらに、データごとにお客様とやり取りすることが可能になる。
図10は、図7のブロックCの詳細図である。
図10(a)に示すように、ルールエディタ1000(図7参照)は、エディタプログラム1100を実行し、ルール設定画面200に示されるようなルールシートに基づいてルールJavaファイル1102(図10(b)参照)と、テストシート1103(図10(c)参照)とを生成する。
テストシート1103に不足分は、手動で入力する。
<テストシート>
テストシート1103について説明する。
図10(c)に示すように、テストシート1103は、テスト入力データ記述シートであり、ルール内で使用する全項目の入力欄1104と、期待結果値(後記)の入力欄1105と、を有する。
入力欄1104は、テスト番号1〜nごとに、判定項目値およびその他項目値の全項目が入力される。上記判定項目値は、例えば、計算単位、優先結果値、給与計算対象区分、短時間勤務区分、歩引時給・当月手当計算、就業区分などである。上記その他項目値は、通勤時間・所定就業差引時、就業カレンダ区分などである。
入力欄1104には、条件分岐を網羅する入力値が自動的に入力されている。
期待結果値の入力欄110は、パターン番号ごとに、結果値と理論値が入力される。結果値とは、ルールテストツール1200実行により、本ルールの設定により自動計算された値をいう。理論値とは、給与規制・法令等を正しく適用した場合の値をいう。
図11は、図7のブロックDの詳細図である。
図11(a)に示すように、ルールテストツール1200は、エディタプログラム1100により生成されたルール1102(「ルール.Java」)およびテストシート1103(「テストシート.xls」、その表示画面1103a)を参照してルールテストを実行する。
ルールテストツール1200は、生成したテスト結果1201(「テスト結果.html」)を出力する。また、給与計算共通Framework(以下、Fw)および給与計算賃金Fw1500は、ルールテストツール1200が生成したテスト結果1201を利用することができる。
<テスト結果>
ルールエディタ1000(図7参照)は、ルールテストツール1200を実行し、出力結果を運用者が確認する。
図11(b)に示すように、テスト結果1201は、単体テストカバレッジ結果1104と、そのソース詳細を示すカバレッジ結果1105である。この切替は所定キーのダブルクリック等により行われる。カバレッジとは、上述したようにプログラム中のコードがどの程度実行されたかを分析することである。カバレッジは、テストの品質を示す指標となる。また、図11(b)の符号aに示すように、テスト結果1201には、結果値入力済のテストシート1103が含まれる。
例えば、テストデータ実行(図3のステップS4「テストデータ実行」参照)において、エラーが発生した場合は、トレースログ(trace.log)を参照し、どの処理ターゲットでエラーが発生しているかを確認する。正常に終了した場合、すべての判定条件と計算式を通っているかをカバレッジツールの出力結果ファイルを参照して確認する。
具体的には、カバレッジツールの出力結果のfileリンクをクリックし、未カバレッジコードを確認する。識別色(例えば黄色)で記されている部分が未カバレッジコードであり、そのコードを通った回数も確認する。端数処理ありと端数処理なしを実行するため、テストケース×2が通過最大回数となる。
また、実行回数があるべき回数より少ない場合は、その一行上の記述に不備がないかを確認する。
さらに、テスト実行結果の正否を所定ルールIDを参照して確認する。意図した結果値が得られていない場合は、セルが警告色(例えば赤色)で表示される。
以上、ルールエディタ1000の構成および利用の概要について説明した。
(条件分岐)
本実施形態の情報処理装置100は、表(Excelシート)上に記述した仕様情報から、条件分岐や計算式等の情報を得て自動でJavaプログラムを生成するエディタプログラム1100と、エディタプログラム1100のテストシートを基に、各給与項目に設定する数値を変えて、条件分岐による条件分岐カバレッジをすべて実行して実行結果を取得するルールテストツール1200と、を有する。エディタプログラム1100は、ルール設定画面200上で行う条件分岐に特徴がよく示されている。
図12は、ルール設定画面上で行う条件分岐を説明する図である。
図12(a)に示すように、行と列とからなる表形式のルール設定画面20を設定し、ルール設定画面20において、行方向(縦方向)の左端には、上から下にシーケンシャルに割り振られた行ナンバ(ここではNo.1〜No.10)21を記述する。この行ナンバ(No.1〜No.10)は、図12の矢印aに示すように、上から下にシーケンシャルに確認される。最後の行ナンバ(No.10)に達すると、最初の行ナンバ(No.1)に戻る。
また、列方向(横方向)には、条件判定に使用する複数の項目A〜Dからなる項目欄22と、各項目A〜Dで指定される給与計算式や計算結果値を記述した計算式欄23と、が記述される。計算式欄23は、例えば「ア」を行う処理、「イ」を行う処理などである。
行方向(縦方向)の行ナンバ(No.1〜No.10)と列方向(横方向)の各項目A〜Dとが交差する区画には、必要に応じて判定条件24が記述される。なお、判定条件24が記述されない区画もある。この判定条件24が記述されない区画は、判定による条件分岐がない(読み飛ばされる:図12の「→」参照)。
<条件分岐の手順>
条件分岐の手順は、予め決められている。
(1)図12(a)の矢印aに示すように、行ナンバ21の上から下にシーケンシャルに前記区画を確認する。
(2)行ナンバ21の最終行(No.10)に達すると、図12(a)の矢印b,c,dに示すように、右隣の項目に移行し、行ナンバ21の上から下にシーケンシャルに前記区画を確認する。
(3)前記区画の確認手順中、区画に判定条件24が記述されている場合、この区画の判定条件24に記述された次段の(右隣の)項目に移行する。区画に判定条件24が記述されていない場合、行ナンバ21の最終行(No.10)まで確認し、行ナンバ21の最終行(No.10)に達すると、図12(a)の矢印b,c,dに示すように、右隣の項目に移行し、行ナンバ21の上から下にシーケンシャルに前記区画を確認する。
(4)以下、各項目について、上記手順を繰り返し、最終段の項目(項目D)の区画に判定条件24が記述されている場合、この区画の判定条件24に記述された計算式欄23の計算式に基づいて処理を行う。また、各項目の条件分岐の判定において、区画に判定条件24の記述がない場合、行ナンバ21の上から下にシーケンシャルに確認した上で、次段の(右隣の)項目に移行し、ここでも区画に判定条件24に記述がない場合は、その次の項目に移行する。
これにより、図12(a)の区画内の矢印(→)に示すように、ある項目の区画において次段の(右隣の)項目への条件分岐がない場合、結果的に、その行ナンバにおける計算式欄23の計算式が用いられる。すなわち、ある項目の区画において次段の(右隣の)項目への条件分岐がその次の項目に移行して、そこでも条件分岐が次の項目に繋がると、条件分岐のパスが繋がるように該当する計算式欄23の計算式を指定することができる。
例えば、図12(b)のフローに示すように、項目Aの判定において、条件分岐1で項目Aの値が○○(任意の条件を示す。以下同様)であるか判定し、「a1」である場合、条件分岐2に進む。項目Aが「a1」である場合とは、図12(a)に示すように、行ナンバ21が(No.1〜No.6)の場合である。この場合は、次段の(右隣の)項目Bに移行する。
図12(b)のフローに戻って、項目Bの判定において、条件分岐2で項目Bの値が○○であるか判定し、「b2」である場合、条件分岐3に進む。項目Bが「b2」である場合とは、図12(a)に示すように、行ナンバ21が(No.3〜No.6)の場合である。この場合は、次段の(右隣の)項目Cに移行する。
以下同様に進み、項目Dの判定において、条件分岐4で項目Dの値が○○であるか判定し、「d1」である場合、計算式欄23の「オを行う」を実行する。
以下、上記条件分岐の手順の具体的方法について説明する。
再び、図8を参照して条件分岐の手順を説明する。
図12で述べた基本的な考え方を、図8のルール設定画面200に適用する。図12のルール設定画面20は、図8のルール設定画面200に対応している。
図8に示すように、ルール設定画面200は、行方向(縦方向)に行ナンバ210(計算式No.1〜No.n)を記述するとともに、列方向(横方向)に複数の項目A〜Gからなる項目欄220と、各項目A〜Gで指定される給与計算式や計算結果値を記述した計算式欄230とを記述している。
行方向(縦方向)の計算式No.1〜No.nと列方向(横方向)の各項目A〜Gとが交差する区画には、必要に応じて判定条件240が記述される。
図8の例では、行ナンバ210(計算式No.2〜No.8)の項目C「給与計算対象区分」で判定条件240([==”1”]OR[==”8”]OR[==”9”])が記述されている。したがって、前段の項目Bから項目C「給与計算対象区分」に移行し、給与計算対象区分の値が、1,8または9である場合は、項目Dの2〜7行目の区画に進み、短時間勤務区分の値が確認される。さらに、項目Eに進み、短時間歩引時給_前月_手当計算の値が確認され、その値が所定の値である場合は、2行目の計算式欄230を実行する。ここでは、計算結果値記述例として、<結果値>、<理論値>、<単価用>、<初任給>、および<汎用値>が記述される。図8の場合、<結果値>:『短時間歩引時給…』</結果値>、<理論値>:NULL</理論値>、<単価用>:NULL</単価用>、<初任給>:NULL</初任給>、<汎用値>:NULL</汎用値>である。
したがって、条件分岐の手順は、条件分岐だけでよい。
以上、条件分岐の手順の具体的方法について説明した。
[実施例]
次に、実施例について説明する。
図13は、メインメニュー画面400を示す図である。
図13に示すように、情報処理装置100は、手順の「必須」,「0」,〜に従って各メニュー「初期設定」「メニュー設定」「基本情報設定」「項目定義」「利用項目設定」「中間値設定」「ルール作成」「Javaコード生成」「DB登録」などを表示する。運用者は、手順に従って各メニューの各項目を手動またはプルダウンにより入力・設定する。
図14は、ルールの登録を行うルール定義画面500の画面遷移図であり、図13のメインメニュー画面400の「ルール作成」で「ルール設定画面へ」を起動すると表示される。
図14に示すように、ルール定義画面500は、このルール定義画面500上でルールの登録を行うことで、図8に示すようなルール設定画面200を作成するものである。
ルール定義画面500は、ルール設定画面200(図8参照)と同様に、行と列とからなる表形式であり、行方向(縦方向)の左端は、上から下にシーケンシャルに割り振られた行ナンバ510(ここでは計算式No.1〜No.n)を記述する。行ナンバ510(計算式No.1〜No.n)は、上から下にシーケンシャルに確認される。また、列方向(横方向)には、条件判定に使用する複数の項目A〜Gからなる判定条件欄520と、各項目A〜Gで指定される給与計算式や計算結果値を記述した計算式欄530と、が記述される。
行方向(縦方向)の計算式No.1〜No.nと列方向(横方向)の各項目A〜Gとが交差する区画には、必要に応じて判定条件540が記述される。なお、判定条件540が記述されない区画もある。
また、結果値欄520を、例えばダブルクリックすると結果値設定画面521がポップアップされる。結果値欄520の判定条件540を、例えばダブルクリックすると結果値設定画面522(IF文入力)がポップアップされる。
また、計算式欄530を、例えばダブルクリックすると計算式設定画面531がポップアップされる。
なお、これらのポップアップ画面は、各設定完了後の設定キー、またはキャンセル/閉じキーの指定により閉じられ、ルール定義画面500の通常表示に復帰する。
以上説明したように、給与計算システム1(図1参照)は、各社に給与計算サービスを提供する情報処理装置100と、各社が所定の給与体系を有し、情報処理装置100から給与計算サービスを受けて給与計算を実行する端末11〜14と、を備える。
情報処理装置100は、給与体系が異なる各端末11〜14の情報に基づいて、行方向にシーケンシャルナンバを有し、列方向に各給与項目および給与項目の計算式等を有する表(Excelシート)を作成し、シーケンシャルナンバと各給与項目とが交差する区画に、給与計算のための条件分岐を行う判定条件を定義する定義手段、シーケンシャルナンバに従って各給与項目を確認し、判定条件に基づいて隣接する給与項目に移行し、該当する計算式等を取得する条件分岐手段、条件分岐手段により取得された計算式等に基づいて給与計算を実行する給与計算手段として機能させるエディタプログラム1100と、エディタプログラム1100により作成された表(Excelシート)にテスト用データを入力し、当該テスト用データが入力されたテスト用表に対して、条件分岐手段による条件分岐を実行させて実行結果を取得するルールテストツール1200とを、実行する。
これにより、給与計算システム1の情報処理装置100側では、端末11〜14からの給与計算要求および給与体系に関する情報を受け付け、各社ごとに異なる給与体系に関する情報に基づいて、各社の給与体系に適合した給与計算結果を給与計算サービスとして提供することができる。給与計算サービスを受ける各社側では、給与計算の委託により給与計算にかかる業務リソースの効率化を図ることができる。
情報処理装置100は、エディタプログラム1100が、Excelシート上に記述したルールエディタシート(業務仕様書)から、条件分岐や計算式等の情報を得て自動でJavaプログラムを生成する。また、エディタプログラム1100が、テストデータを記述するテンプレートを自動作成し、テストエディタシート記述情報を基にJavaコード生成する。エディタプログラム1100は、ルールテストツール1200と協働して、テストデータに対し、実行結果を返すことで、カバレッジ(条件分岐通過有無)を取得する。
これにより、プロミング作業を機械化することができ、この作業に要する人的および工数を削減することができる。例えば、数万人規模のデータ処理(給与計算)を現実的な時間で実行可能になる。
また、給与計算委託元の各社に対して、短納期、対応の柔軟性を確保することができる。
特に、下記のような格別の効果がある。
(1)「品質の均一化」:エディタプログラム1100の記述内容がプログラムを記述した人に依存されないので、前に記述した人との認識違い等による誤りがない。その結果、給与計算結果の品質の均一化を図ることができる。
(2)「作業の分散化(人・時期)」:「業務仕様書が書ける人」が「プログラムを記述する人」となるので、専門性の高いSE(Systems Engineer)を確保する必要性がない。このため、コスト削減および緊急時や繁忙期にタイムリーに作業をすることができる。
(3)「作業の簡素化」:各種マクロ機能により、テストエディタシートへの仕様の記述が効率良くできる。
(4)「顧客対応への活用」:仕様決定工程において、各社の担当者とルール設定画面200等を見ながらインタラクティブに仕様を作成できる。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、前記の各構成、機能
等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、本実施形態に記載した技術的事項を適宜組合せて新たな技術を実現することができる。その他ハードウェア、ソフトウェア、データベース等の具体的な構成について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
1 給与計算システム
2 ネットワーク
11〜14 端末
100 情報処理装置
110 制御部
120 記憶部
130 記憶装置
140 入力部
150 表示部
160 通信部(通信手段)
1000 ルールエディタ
1100 エディタプログラム(定義手段,条件分岐手段,給与計算手段)(給与計算プログラム)
1200 ルールテストツール(テスト手段)
1300 中間DB
1400 給与計算DB

Claims (6)

  1. 行方向にシーケンシャルナンバを有し、列方向に各給与項目および給与項目の計算式を有する表を作成し、前記シーケンシャルナンバと前記各給与項目とが交差する区画に、給与計算のための条件分岐を行う判定条件を定義する定義手段と、
    前記シーケンシャルナンバに従って前記各給与項目を確認し、前記判定条件に基づいて隣接する前記給与項目に移行し、該当する前記計算式等を取得する条件分岐手段と、
    前記条件分岐手段により取得された計算式等に基づいて給与計算を実行する給与計算手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記作成された前記表にテスト用データを入力し、当該テスト用データが入力されたテスト用表に対して、前記判定条件に基づいて前記給与計算を実行するテスト手段を、備えること
    を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記テスト手段は、前記各給与項目に設定する数値を変えて、前記定義された判定条件が実際に経由される度合いを算出する
    を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 各社に給与計算サービスを提供する情報処理装置と、
    前記各社が所定の給与体系を有し、前記情報処理装置から前記給与計算サービスを受けて給与計算を実行する端末と、を備え、
    前記情報処理装置は、
    前記端末からの給与計算要求および給与体系に関する情報を受け付ける通信手段と、
    前記給与体系に関する情報に基づいて、
    行方向にシーケンシャルナンバを有し、列方向の各給与項目および給与項目の計算式を有する表を作成し、前記シーケンシャルナンバと前記各給与項目とが交差する区画に、給与計算のための条件分岐を行う判定条件を定義する定義手段と、
    前記シーケンシャルナンバに従って前記各給与項目を確認し、前記判定条件に基づいて隣接する前記給与項目に移行し、該当する前記計算式等を取得する条件分岐手段と、
    前記条件分岐手段により取得された計算式等に基づいて給与計算を実行する給与計算手段と、を備え、
    前記通信手段は、前記給与計算手段により実行された給与計算結果を前記給与計算サービスとして前記端末に送信すること
    を特徴とする給与計算システム。
  5. 前記情報処理装置は、
    前記定義手段により作成される前記表を、前記端末の給与体系毎に用意すること
    を特徴とする請求項4に記載の給与計算システム。
  6. 情報処理装置としてのコンピュータを、行方向にシーケンシャルナンバを有し、列方向に各給与項目および給与項目の計算式を有する表を作成し、前記シーケンシャルナンバと前記各給与項目とが交差する区画に、給与計算のための条件分岐を行う判定条件を定義する定義手段、前記シーケンシャルナンバに従って前記各給与項目を確認し、前記判定条件に基づいて隣接する前記給与項目に移行し、該当する前記計算式等を取得する条件分岐手段、前記条件分岐手段により取得された計算式等に基づいて給与計算を実行する給与計算手段として機能させる給与計算プログラム。
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