JP2016070892A - 静電容量センサ及び静電チャック - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの高さ方向のずれがあっても正確にワークの位置を測定することができ、しかも、センサの部品点数が少なく且つセンサの構造も簡易な静電容量センサ1−1及び静電チャックを提供する。
【解決手段】静電容量センサ1−3は、基板10上の第1電極2及び6対の第2電極対3−1〜3−6と、ワークWを含む各第2電極3A(3B)と第1電極2との間の静電容量値を検出するための静電容量検出器4と、この静電容量検出器4と12枚の第2電極3A(3B)とを切換接続可能なスイッチ6と、交流の電源5とを備える。第2電極対3−1〜3−6を、図右方向に沿って量bだけずらし、全ての電極片31〜33が図上下方向で一致しないように並べた。ずれ量bを第2電極3A(3B)における電極片31〜33の繰り返し間隔aの12分の1に設定した。
【選択図】図11

Description

この発明は、ワークの位置を検出するための静電容量センサ及び静電チャックに関するものである。
一般に、この種の静電容量センサは、図17に示すように、平面上に並設された第1電極101と第2電極102とを基板等の平面上に並設した構成になっている。
これにより、二点鎖線で示すワークWが、第1電極101を覆った状態で第2電極102上を原点0から距離xだけ右側にずれたときには、ワークWを含む第1電極101と第2電極102との間の静電容量値Cを検出することで、ワークWの原点からの距離xを判断することができる。
具体的には、図18に示すように、ワークWのワークエッジWa(図17参照)の原点0からの距離xとそのときの静電容量値Cとの相関関係を予め測定しておく。そして、実際の搬送作業時等において検出した第1電極101と第2電極102との間の静電容量値Cが、例えばC2であれば、図18に示す相関図から、ワークWのワークエッジWaが距離x2だけ、原点0からずれていると判断する。
特開平08−335622号公報
しかし、上記した従来の静電容量センサでは、図19に示すように、ワークWを、基準高さhで、第1電極101及び第2電極102の上を水平に動かして、図18で示す相関関係を測定している。
したがって、ワークWが、反り変形や歪み等、種々の原因によって、基準高さhよりも高く又は低く位置している場合には、図18に示す相関関係を用いて、ワークエッジWaの位置xを判断すると、大きな誤差が生じてしまう。
例えば、図19の二点鎖線で示すように、ワークWが基準高さhよりも高いh2の位置にあり、且つワークエッジWaが距離x2に達していたとする。この場合、検出される静電容量値Cは、ワークWが基準高さhにある場合に検出される静電容量値C2よりも小さい値C1になる。このため、図18の相関関係でワークWの位置を判断するユーザは、ワークエッジWaが、実際には距離x2に達しているにもかかわらず、手前の距離x1に位置していると判断し、ワークエッジWaの原点0から距離を誤認してしまう。
そこで、このような高さ方向のずれを考慮して、ワークWの位置を正確に測定することができる静電容量センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)
しかしながら、このような静電容量センサは、ワークWの高さ方向へのずれ量を測定し、高さ方向のずれ量を補正する特別な装置が必要となる。このため、センサの部品点数が多くなると共にセンサの構造も複雑なものになり、製造工程数や製造コストの増大を招くという問題がある。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、ワークの高さ方向のずれがあっても正確にワークの位置を測定することができ、しかも、センサの部品点数が少なく且つセンサの構造も簡易な静電容量センサ及び静電チャックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、平面上に並設された第1電極と第2電極と、これら第1電極と第2電極との間の静電容量値を検出可能な静電容量検出器とを備え、平面視において、ワークが第1電極を覆い且つワークエッジが第2電極上に位置したときに、静電容量検出器が検出した静電容量値に基づいて、予め設定された原点からワークエッジ迄の距離を検出するための静電容量センサであって、第2電極を、第1電極と第2電極との並び方向である第1方向に等間隔で並べられた複数の所定幅の電極片とこれら複数の電極片を直列に接続した配線とで形成した構成とする。
かかる構成により、平面視において、ワークが第1電極を覆い且つワークエッジが第2電極上に位置すると、静電容量検出器によって、ワークを含む第1電極と各第2電極との間の静電容量値を検出することができる。そして、静電容量検出器で検出した静電容量値に基づき、予め設定された原点からワークエッジ迄の距離を検出することができる。
すなわち、第2電極が、第1方向に等間隔で並べられた複数の所定幅の電極片とこれら複数の電極片を直列に接続した配線とで形成されているので、ワークエッジを第1方向に移動させると、静電容量検出器で検出される静電容量値は、階段状に変化する。
例えば、第2電極の電極片のうち、第1電極に最も近い電極片上の任意の位置を原点として、ワークエッジを基準高さで原点から第1方向に移動させていき、静電容量検出器によって、原点からワークエッジ迄の距離と静電容量値とを検出すると、ワークエッジが第1電極に最も近い先端の電極片上を移動しているときには、静電容量値が、ワークエッジの移動距離に対応して増加する。そして、静電容量値は、ワークエッジが当該先端電極片を通過した後、次の電極片に至る迄、ほぼ一定に保たれる。しかる後、ワークエッジが当該次の電極片上を移動すると、静電容量値が増加し、当該次の電極片通過後の静電容量値はほぼ一定に保持される。以後同様に、ワークエッジが後ろの電極片を通過するごとに、静電容量値が、順次増加していく。つまり、ワークエッジを基準高さで原点から第1方向に移動させると、静電容量値は、電極片の幅に対応したステップ高さで階段状に変化することになる。
したがって、静電容量の閾値を、例えばステップ高さの中間値であるC1,C2,C3,C4,…,Cnに設定し、この閾値C1,C2,…,Ca,Cb,…,Cnとワークエッジの原点からの距離x1,x2,…,xa,xb,…,xnとの相関関係を予め記録してはおくことができる。そして、実際の作業時には、ワークエッジを含む第1電極と第2電極との間の静電容量値を、静電容量検出器で検出し、その検出静電容量値がCa超えCb以下であれば、ワークエッジの位置は原点からxa超えxb以下の距離にあると判断することができる。
ところで、ワークが反り変形や歪み等によって、基準高さよりも高く又は低く位置した場合には、ワークエッジが原点から同じ距離に位置していても、ワークの静電容量値が、基準高さに位置させた場合の静電容量値よりも低く又は高くなっていまう。
しかし、この発明の静電容量センサでは、上記したように、検出した静電容量値が、例えば、閾値Ca超えCb以下であれば、ワークエッジが原点からxa超えxb以下の距離にあると判断することができる構成であるので、ワークが基準高さから上下に多少ずれていても、その検出値は、閾値Ca超えCb以下に収まり、ワークエッジの原点からの距離判断に誤差は生じない。
請求項2の発明は、請求項1に記載の静電容量センサにおいて、第2電極の各電極片の幅を、配線の線幅よりも広く設定した構成とする。
第2電極の電極片の幅が広い程、S/N比が良くなり、センサ感度が上がる。また、電極片に接続された配線の線幅が狭い程、ワークエッジの位置検出時における計算誤差が少なくなる。したがって、第2電極の各電極片の幅を、配線の線幅よりも広く設定することで、高感度で誤差の少ない静電容量センサを作成することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の静電容量センサにおいて、第2電極を、電極片を歯部とし且つ配線を背部とする櫛状に形成した構成とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の静電容量センサにおいて、一の第2電極の電極片と他の第2電極の電極片とが、第1方向に沿って非接触状態で交互に並ぶように、これら一及び他の第2電極を組み合わせて、第2電極対を形成した構成とする。
かかる構成により、ワークエッジの原点からの距離を細かく判断することができる。
例えば、第1電極に近い一の第2電極上におけるワークエッジの位置検出が、原点からxa超えxb以下の距離にあり、後ろの他の第2電極上におけるワークエッジの位置検出が原点からxa’超えxb’以下の距離にあると判断された場合には、これらの距離範囲の共通範囲を採用し、ワークエッジは、xa’超えxa以下の距離にあると判断することができる。
したがって、この発明のように、2つの第2電極を組み合わせて、静電容量センサを構成することにより、1つの第2電極のみで構成された静電容量センサに比べて、ワークエッジの位置検出の精度(分解能)をほぼ2倍にすることができる。
請求項5の発明は、請求項4に記載の静電容量センサにおいて、複数対の第2電極対を、第1方向と垂直な第2方向に沿って並設し、一の第2電極対の電極片が、他の第2電極対の電極片と第2方向で一致しないように、全ての第2電極対を第1方向に沿ってずらし、且つ、当該ずれ量を、第2電極対を構成する一の第2電極における電極片の繰り返し間隔の2分の1未満の量に設定した構成とする。
かかる構成により、各第2電極対によって、一の第2電極による分解能の2倍の分解能を得ることができ、複数対の第2電極対によって、さらに大きな分解能を得ることができる。この結果、この発明の静電容量センサは、一の第2電極による分解能のよりも遙かに大きな分解能を得ることができる。
請求項6の発明は、請求項5に記載の静電容量センサにおいて、ずれ量を、各第2電極対を構成する一の第2電極における電極片の繰り返し間隔を第2電極対の対数(ついすう)の2倍で除算した量に設定した構成とする。
かかる構成により、各第2電極対によって、一の第2電極による分解能の2倍の分解能を得ることができ、複数対の第2電極対によって、一対の第2電極対による分解能の対数倍の分解能を得ることができる。この結果、静電容量センサ全体として、一の第2電極による分解能の2倍の対数倍の分解能を得ることができる。
つまり、一の第2電極のみの静電容量センサでは、認識できる距離範囲は、一の第2電極における電極片の繰り返し間隔の距離単位であるので、ワークエッジの位置を離散的に粗く検出することになる。しかし、この発明の静電容量センサでは、(電極片の繰り返し間隔)/(第2電極対の対数の2倍)という微細な距離単位でワークエッジの位置を判断することができるので、ワークエッジの位置をほぼ連続的に細かく検出することができる。
請求項7の発明は、請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の静電容量センサと、基材上に設けられ且つ静電気力でワークを吸着可能な吸着電極とを備える静電チャックであって、第1の静電容量センサの第1電極と第2電極対とを、吸着電極の外側であって、平面視において、吸着電極の中心から延出した第1線上又はこの第1線に平行な線上に、配設すると共に、第2の静電容量センサの第1電極と第2電極対とを、吸着電極の外側であって、平面視において、第1線とは垂直に吸着電極の中心から延出した第2線上又はこの第2線に平行な線上に、配設した構成とする。
かかる構成により、所定の電圧を基材上の吸着電極に供給して、静電気力を吸着電極に発生させることで、ワークを吸着電極によって吸着することができる。
そして、ワークエッジが吸着電極の中心から延出した第1線上のどの位置にいるかを、第1の静電容量センサによって判断することができ、さらに、ワークエッジが第1線上とは垂直に吸着電極の中心から延出した第2線上のどの位置にいるかを、第2の静電容量センサによって判断することができる。
以上詳しく説明したように、請求項1〜請求項7の発明によれば、ワークの高さ方向のずれがあっても、ワーク高さを検出するセンサ等を用いることなく、正確にワークの位置を測定することができるので、センサの部品点数が少なく且つセンサの構造も簡易な静電容量センサを提供することができる。
特に、請求項2の発明によれば、高感度で誤差の少ない静電容量センサを提供することができる。
また、請求項4及び請求項5の発明によれば、静電容量センサの分解能を極めて大きくすることができる。特に、請求項6の発明によれば、ワークエッジの位置をほぼ連続的に細かく検出することができる。
そして、請求項7の発明によれば、簡易な構造で且つ部品点数が少なく、また、ワーク位置を誤差が少なく高感度で検出することができ、しかも、ワーク位置をほぼ連続的に細かく検出する静電チャックを提供することができる。
この発明の第1実施例に係る静電容量センサを示す平面図である。 第2電極の電極片の繰り返し間隔及び電極幅,配線の線幅を示す部分拡大平面図である。 ワークが基準高さで第2電極上を水平に移動したときの静電容量値と距離との相関を示す線図である。 ワークが、異なる高さのそれぞれで、第2電極上を水平に移動したときの静電容量値と距離との相関を示す線図である。 ワークの高さを示す概略説明図である。 閾値設定について説明するための線図である。 原点設定の一変形例を示す線図である。 この発明の第2実施例に係る静電容量センサを示す平面図である。 一方の第2電極による静電容量値とワークエッジ距離との相関を示す線図である。 他方の第2電極による静電容量値とワークエッジ距離との相関を示す線図である。 この発明の第3実施例に係る静電容量センサを示す平面図である。 6対の第2電極対のずれ量を説明するための平面図である。 第2電極対による相関曲線を説明するための線図である。 各相関曲線における閾値範囲とワークエッジ位置範囲との関係を示す表図である。 第2電極対のずれ順序の一変形例を示す平面図である。 この発明の第4実施例に係る静電チャックを示す平面図である。 一従来例の静電容量センサを説明するための概略平面図である。 従来の静電容量センサにおける静電容量値とワークエッジ距離との相関を示す線図である。 基準高さのワークと上にずれたワークを示す概略図である。
以下、この発明の最良の形態について図面を参照して説明する。
(実施例1)
図1は、この発明の第1実施例に係る静電容量センサを示す平面図である。
図1に示すように、この実施例の静電容量センサ1−1は、第1電極2及び第2電極3と、静電容量検出器4と、電源5とを備えている。
第1電極2と第2電極対3は、基板10の平面な表面上に並設されている。
第1電極2は、四角形の導電性部材であり、引き出し線20を通じて、一端接地の電源5に接続されている。
第2電極3は、第1電極2と一定の間隔をおいて図の右側に並べられた導電性部材である。この実施例では、第2電極3を、3枚の等幅の電極片31〜33と1本の配線30とで形成した。具体的には、3枚の等幅の電極片31〜33を、第1電極2と第2電極3との並び方向である第1方向(図1では、左右方向)に等間隔で並べた。そして、これら電極片31〜33の端部を1本の配線30で連結して、電極片31〜33を配線30によって直列に接続した。つまり、第2電極3を、電極片31〜33が歯部であり且つ配線30が背部である櫛状に形成した。
図2は、第2電極3の電極片31〜33の繰り返し間隔,電極幅と配線30の線幅との関係を示す部分拡大平面図である。
図2に示すように、電極片31(32)と電極片32(33)との繰り返し間隔は、一定値aに設定されている。
ところで、第2電極3の各電極片31(32,33)の幅cが広い程、S/N比が良くなり、センサ感度が上がる。また、電極片31〜33に接続された配線30の線幅dが狭い程、ワークエッジの位置検出時における計算誤差が少なくなる。そこで、この実施例では、各電極片31(32,33)の幅cを、配線30の線幅dよりも広く設定している。
図1に示すように、このような第2電極3は、配線30を通じて、一端接地の抵抗51に接続されている。つまり、電源5による交流電圧が、第1電極2と第2電極3との間に印加されるようになっている。
静電容量検出器4は、第1電極2と第2電極3との間の静電容量値を検出するための機器であり、第1電極2の引き出し線20と第2電極3の配線30との間に接続されている。
これにより、静電容量検出器4は、二点鎖線で示すワークWが第1電極2を覆った状態で第2電極3上に位置したときに、ワークWを含む第1電極2と第2電極3との間の静電容量値を検出することができる。
静電容量検出器4によって検出する静電容量値Cは、ワークWが第1電極2の電極片31の先端縁31a(原点)から図右方向に移動した距離xに対応する。つまり、静電容量検出器4が検出した静電容量値Cを知ることで、ワークWのワークエッジWaが原点からどの程度の距離xにあるかを判断することができる。
図3は、ワークWが基準高さhで第2電極3上を水平に移動したときの静電容量値C(F:ファラッド)と距離x(mm)との相関を示す線図である。
例えば、図1において、第2電極3の各電極片31(32,33)の幅cを3mmに設定すると共に、電極片31〜34間の繰り返し間隔aを12mmに設定し、各電極片31(32〜33)の幅cを配線30の線幅dよりも極めて広く設定する。そして、ワークWを第2電極3上を図右方向に移動させていく。
すると、図3に示すように、ワークWのワークエッジWa(図1参照)が第2電極3の電極片31上を移動している間(0mm〜3mmの間)は、静電容量値CがC0からC31迄増加する。そして、ワークエッジWaが電極片31を通過した後、次の電極片32上に至る迄(3mm〜12mm)は、静電容量値Cが、ほぼ一定の値C31に保たれる。しかる後、ワークエッジWaが後ろの電極片32上(12mm〜15mm)を通ると、静電容量値Cが、C31からC32に増加する。そして、この電極片32通過後、電極片33に至る迄(15mm〜24mm)、静電容量値Cが、ほぼ一定の値C32に保たれる。以後、ワークエッジWaが後ろの電極片33上(24mm〜27mm)を通ると、静電容量値Cが、C32からC33に増加する。そして、ワークエッジWaがこの電極片33を通過後は、静電容量値Cが、ほぼ一定の値C33に保たれる。
すなわち、ワークエッジWaを基準高さで原点から図1の右方向に移動させると、図3に示すように、各電極片31(32,33)の幅に対応したステップ高さC0〜C31(C31〜C32,C32〜C33)で階段状に変化する静電容量値Cを、静電容量検出器4によって検出することができる。
次に、この実施例の静電容量センサ1−1の作用及び効果について説明する。
図4は、ワークWが、基準高さh、高さh1,h2のそれぞれで、第2電極3上を水平に移動したときの静電容量値Cと距離xとの相関を示す線図である。
図4において、実線の階段状の相関曲線Sが、ワークWが、基準高さhで、第2電極3上を水平に移動したときの静電容量値Cと距離xとの相関を示す線図であり、図3に示した相関曲線と同じである。
図11に示すように、この実施例の静電容量センサ1−1は、静電容量検出器4で検出した静電容量値Cに基づいて、ワークWの位置を判断することができる機器であり、以下のようにして使用することができる。
まず、図3に示した相関曲線において、閾値C1〜C3を設定する。
具体的には、この実施例では、図4に示すように、相関曲線のステップ高さC0〜C31(C31〜C32,C32〜C33)の半分の値を、閾値C1(C2,C3)として設定する。このとき、各閾値C1(C2,C3)におけるワークWの原点から距離は、1.5mm(13.5mm,25.5mm)であるとする。
そして、図1に示すように、ワークWを静電容量センサ1−1の基板10に載置する。
しかる後、静電容量検出器4によって、ワークWを載置した状態での静電容量値Cを検出する。
そして、図4の相関曲線Sを用いて、ワークWのワークエッジWaが、予め定められた原点である電極片31の先端縁31aからどれだけずれているかを判断する。
例えば、検出された静電容量値Cが、C0超えC1以下であれば、ワークエッジWaの原点からのずれは0.0mm超え1.5mm以下であると判断することができ、C1超えC2以下であれば、ずれは1.5mm超え13.5mm以下であると判断することができ、C2超えC3以下であれば、ずれは13.5mm超え25.5mm以下であると判断することができ、C3超えていれば、ずれは25.5mm超えている判断することができる。
図5は、ワークWの高さを示す概略説明図である。
図5に示すように、ワークWが、反りや歪み等によって、基準高さhよりも低い位置h1又は高い位置h2に位置する場合がある。
静電容量値Cと原点からの距離xとの相関曲線は、ワークWが基準高さhよりも低い位置h1の場合には、図4の一点鎖線で示す曲線S1のように、相関曲線Sよりも上方に平行移動した状態になり、また、ワークWが基準高さhよりも高い位置h2の場合には、図4の二点鎖線で示す曲線S2のように、相関曲線Sよりも下方に平行移動した状態になる。
したがって、ワークエッジWa(図1参照)が、原点からx1の距離位置にあった場合に、ワークWが基準高さhにあると、図4に示すように、静電容量値Cは、P値として検出され、高さ位置h1にあると、静電容量値Cは、P1値として検出され、高さ位置h2にあると、静電容量値Cは、P2値として検出される。
しかし、いずれにしても、静電容量値Cが閾値C1とC2との間であり、ワークエッジWaの原点からのずれは、1.5mm〜13.5mmの範囲内であると判断することができる。
つまり、この実施例の静電容量センサ1−1によれば、ワークWが基準高さhから上下に多少ずれていても、その検出値は決められた閾値間に収まるので、ワークエッジWaの原点からの距離判断は、高さによる影響を受けない。
したがって、この実施例の静電容量センサ1−1を使用することで、高さ用のセンサ部品等を用いることなく、ワークWの位置を判断することができる。
図6は、閾値の設定について説明するための線図である。
この実施例では、図4に示したように、閾値C1(C2,C3)を、静電容量値Cのステップ高さC0〜C31(C31〜C32,C32〜C33)の半分の値に設定した。
しかし、閾値は、ステップ高さC0〜C31(C31〜C32,C32〜C33)の中間の値であればよく、半分の値でなくとも、半分の値の場合と同様の作用及び効果を得ることができる。
ここで、閾値設定によるワークエッジ位置の誤差について説明する。
図6に示すように、閾値C2と相関曲線Sとの交点Pのワークエッジ位置は13.5mmである。この位置における相関曲線S1,S2との交点をPa,Pbとし、交点Pa,Pbでの静電容量値CをCa,Cbする。
すると、静電容量検出器4で検出された静電容量値Cが、C2〜Caの間である場合に、ワークWが基準値hやh2の高さにあると、ワークエッジWaの位置は、13.5mmを超え25.5mm以下であると判断され、その判断は正しい。
ところが、ワークWがh1の高さにあると、ワークエッジWaの位置は、13.5mm以下であると判断され、その判断が、ワークWが基準値hやh2の高さにある場合と異なってしまう。
同様に、検出された静電容量値Cが、C2〜Cbの間である場合に、ワークWが基準値hやh1の高さにあると、ワークエッジWaの位置は、13.5mm以下であると判断され、その判断は正しい。
ところが、ワークWがh2の高さにあると、ワークエッジWaの位置が、13.5mm超え25.5mm以下であると判断され、その判断が、ワークWが基準値hやh1の高さにある場合と異なってしまう。
つまり、ワークWが基準高さhから上下にずれている状態で、Ca〜Cbの間の静電容量値Cが検出された場合には、ワークエッジWaの位置判断に誤差が生じるおそれがある。
しかし、ワークWの基準高さhからのずれ量が小さい場合には、Ca,Cbの値が閾値C2に接近し、その際のワークエッジWaの位置も、13.5mmの位置に近づくこととなる。
そこで、この実施例では、誤差を許容できるCa,Cbの値を予め設定し、検出された静電容量値CがCa〜Cbの場合には、ワークエッジWaがほぼ13.5mmの位置にあると判断することとする。このような設定は、閾値C1,C3においても行い、例えば、検出静電容量値Cが、Cc〜Cd(Cc>C1>Cd)のときは、ワークエッジWaがほぼ1.5mmの位置にあると判断することとし、Ce〜Cf(Ce>C3>Cf)のときは、ワークエッジWaがほぼ25.5mmの位置にあると判断することとする。
なお、上記のような誤差設定は、閾値C1(C2,C3)を、静電容量値Cのステップ高さC0〜C31(C31〜C32,C32〜C33)の中間の値に設定した場合である。閾値を、静電容量値Cのステップ高さC31(C32,C33)に設定すると、C31(C32,C33)の上下に位置する誤差許容範囲Ca〜Cb(Cc〜Cd,Ce〜Cf)を、狭く設定しても、ワークWが基準高さhから上下に位置している限り、ワークWの位置判断に許容できない大きな誤差を生じてしまうので、注意を要する。
図7は、原点設定の一変形例を示す線図である。
この実施例では、図1に示すように、ワークエッジWaの位置判断の原点を第2電極3を形成する電極片31の先端縁31aに設定したが、原点設定は任意である。
例えば、ワークエッジWaの位置判断の原点を電極片32の中央位置Mに設定することもできる。このように原点設定することで、図7に示すように、検出された静電容量値Cが、C0超えC1以下であれば、ワークエッジWaが原点から13.5mm以上左にずれていると判断することができ、C1超えC2以下であれば、原点から左に1.5mm以上13.5mm未満ずれていると判断することができ、C2超えC3以下であれば、原点から右側に1.5mm超え13.5mm以下だけずれていると判断することができ、C3超えていれば、原点から13.5mm超えている判断することができる。
(実施例2)
次に、この発明の第2実施例について説明する。
図8は、この発明の第2実施例に係る静電容量センサを示す平面図である。
図8に示すように、この実施例の静電容量センサ1−2は、第2電極を1対の第2電極3A,3Bで形成した点が、上記第1実施例と異なる。
具体的には、図8に示すように、一の第2電極としての第2電極3Aと他の第2電極としての第2電極3Bとを向かい合わせ、第2電極3Aの電極片31〜33と第2電極3Bの電極片31〜33とを、噛み合わせた。すなわち、第2電極3Aの電極片31〜33と同形の第2電極3Bの電極片31〜33とを、図の右方向に沿って、等間隔で交互に並ぶように配して、第2電極3Aと第2電極3Bとで成る第2電極対3−1を形成した。
そして、第2電極3Aと第2電極3Bとの配線30,30を、スイッチ6と抵抗51とを通じて、接地した。また、静電容量検出器4の一方端は、スイッチ6を介して第2電極3A又は第2電極3Bの配線30,30いずれかに接続し、他方端は、引き出し線20を通じて第1電極2に接続した。そして、この第1電極2を一端接地の電源5に接続した。
スイッチ6は、静電容量検出器4の一方端に接続された可動端子60と、第2電極3Aの配線30に接続された固定端子61と、第2電極3Bの配線30に接続された固定端子62とで形成されている。これにより、スイッチ6の可動端子60を固定端子61,62のいずれかに接続することで、静電容量検出器4を第2電極対3の第2電極3A,3Bのいずれかに電気的に接続することができる。
次に、この実施例の静電容量センサ1−2の作用及び効果について説明する。
図9は、一方の第2電極3Aによる静電容量値Cとワークエッジ距離xとの相関を示す線図であり、図10は、他方の第2電極3Bによる静電容量値Cとワークエッジ距離xとの相関を示す線図である。
図8において、スイッチ6の可動端子60を固定端子61に接続させると、静電容量検出器4が、第1電極2と第2電極3Aとの間に接続される。これにより、ワークWを含む第1電極2と第2電極3Aとの間の静電容量値Cを検出することができ、この結果、図9に示すように、静電容量値C(F:ファラッド)とワークエッジ距離x(mm)との相関曲線SAを得ることができる。
この相関曲線SAを用いることで、検出した静電容量値CがC1以下であれば、ワークエッジWaは、原点から1.5mm以下に位置し、C1超えC2以下であれば、ワークエッジWaは、原点から1.5mm超え13.5mm以下に位置し、C2超えC3以下であれば、ワークエッジWaは、原点から13.5mm超え25.5mm以下に位置し、C3を超えていれば、ワークエッジWaは、原点から25.5mm以上に位置していると判断することができる。
また、図8において、スイッチ6の可動端子60を固定端子62に切換接続させると、静電容量検出器4が、第1電極2と第2電極3Bとの間に接続される。これにより、ワークWを含む第1電極2と第2電極3Bとの間の静電容量値Cを検出することができる。このとき、第2電極3Bが第2電極3Aに対して右方向に6mmずれているので、図10に示すように、静電容量値Cとワークエッジ距離xとの相関曲線SBを得ることができる。
この相関曲線SBを用いることにより、検出した静電容量値Cが、C1以下であれば、ワークエッジWaは、原点から7.5mm以下に位置し、C1超えC2以下であれば、ワークエッジWaは、原点から7.5mm超え19.5mm以下に位置し、C2超えC3以下であれば、ワークエッジWaは、原点から19.5mm超え31.5mm以下に位置し、C3を超えていれば、ワークエッジWaは、原点から31.5mm以上に位置していると判断することができる。
したがって、例えば、図8の二点鎖線で示すような位置にあるワークWの位置判断をする場合には、スイッチ6の可動端子60を固定端子61に接続させて、第2電極3Aによる静電容量値Cを検出する。このときの検出静電容量値CをCx(C1〜C2の間)とすると、図9に示すように、ワークエッジWaは、1.5mm超え13.5mm以下に位置すると判断することができる。
そして、図8に示すスイッチ6の可動端子60を固定端子62に切換接続させて、第2電極3Bによる静電容量値Cを検出する。このときの検出静電容量値CをCy(C1〜C2の間:C31)とすると、図10に示すように、ワークエッジWaは、7.5mm超え19.5mm以下に位置すると判断することができる。
以上から、第2電極3Aによる1.5mm〜13.5mmの範囲と、第2電極3Bによる7.5mm〜19.5mmの範囲の共通範囲が、ワークエッジWaの位置であると判断することができる。共通範囲は、7.5mm〜13.5mmであるので、検出位置範囲は6mm単位となる。これに対して、1つの第2電極3(第2電極3A)のみで判断した場合には、位置は1.5mm〜13.5mmの範囲であり、検出位置範囲は12mm単位である。したがって、この実施例の静電容量センサ1−2を使用することで、静電容量センサ1−1を使用した場合に比べて、2倍の分解能を得ることができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
(実施例3)
次に、この発明の第3実施例について説明する。
図11は、この発明の第3実施例に係る静電容量センサを示す平面図である。
図11に示すように、この実施例の静電容量センサ1−3は、実施例2に用いた第2電極対を複数対を用いて、各第2電極対を所定量だけずれした点が、上記第1及び第2実施例と異なる。
すなわち、第1電極2の右側に6対の第2電極対3−1〜3−6を並べた。詳しくは、6対の第2電極対3−1〜3−6を、第1方向と垂直な第2方向である図11の上下方向に沿って並設し、ノイズ防止用の1対のシールド電極21,22を、第2電極対3−1〜3−6の両側に配設した。
そして、第1電極2を一端接地の電源5に接続すると共に、シールド電極21,22とを接地した。また、第2電極対3−1〜3−6を構成する6対の第2電極3A,3Bを、スイッチ6と抵抗51とを通じて接地した。
また、静電容量検出器4の一方端を、1つの可動端子60と12個の固定端子61〜72とで形成されたスイッチ6を通じて6対の第2電極3A,3Bのいずれかに接続できるようにした。すなわち、第2電極対3−1の第2電極3A,3Bを、配線30,30を通じてスイッチ6の固定端子61,62にそれぞれ接続し、同様に、第2電極対3−2〜3−6を形成する10個の第2電極3A,3Bを、スイッチ6の固定端子63〜72に順番に接続した。
これにより、スイッチ6の可動端子60と固定端子61〜72との接続を切り換えることで、静電容量検出器4により、第1電極2と各第2電極3A(3B)との間の静電容量値Cを検出することができる。
さらに、この実施例では、第2電極対3−1,第2電極対3−2,…1〜,第2電極対3−6の順で、すべての第2電極対3−1〜3−6を、第1方向である図11の右方向に沿って順に量bだけずらしている。そして、全ての第2電極対3−1〜3−6の全ての電極片31〜33が図11の上下方向で一致しないようにしている。
図12は、6対の第2電極対3−1〜3−6のずれ量bを説明するための平面図である。
図11に示すように、全ての第2電極対3−1〜3−6は、互いにずれ量bだけずれているが、このずれ量bは、図12に示すように、電極片31〜33の繰り返し間隔aを第2電極対の対数(ついすう)「6」の2倍である「12」で除算した量a/12に設定されている。したがって、この実施例においても、実施例1や実施例2に例示したように、繰り返し間隔aを12mmに、各電極片31(32,33)の幅cを3mmにそれぞれ設定すると、第2電極対3−1〜3−6間のずれ量bは、約1mmになる。
次に、この実施例の静電容量センサ1−3の作用及び効果について説明する。
図13は、第2電極対3−1〜3−6による相関曲線を説明するための線図である。
図11に示すスイッチ6の可動端子60を固定端子61〜72に順次切り換えて、第2電極対3−1の第2電極3A,3B、第2電極対3−2の第2電極3A,3B、…第2電極対3−6の第2電極3A,3Bの順で静電容量検出器4に接続する。そして、ワークWを含む第1電極2と各第2電極3A(3B)との間の静電容量値Cを検出する。
これにより、第2電極対3−1の第2電極3Aでは、図9に示した相関曲線SA(以下、「SA1」と記す)を得、同電極対の第2電極3Bでは、図10に示した相関曲線SB(以下、「SB1」と記す)を得る。そして、第2電極対3−2の第2電極3Aでは、図9の相関曲線SA1を図右方向にずれ量bである1mmだけ平行移動した相関曲線SA2を得、同電極対の第2電極3Bでは、図10の相関曲線SB1を図右方向にずれ量bである1mmだけ平行移動した相関曲線SB2得ることができる。同様に、第2電極対3−3〜3−6の第2電極3Aでは、前の第2電極3Aの相関曲線から1mmだけ図右方向にそれぞれ移動した相関曲線SA3〜SA6を得、第2電極対3−3〜3−6の第2電極3Bでは、前の第2電極3Bの相関曲線から1mmだけ図右方向にそれぞれ移動した相関曲線SB3〜SB6を得ることができる。
すなわち、図13に示すように、第2電極対3−1〜3−6の第2電極3Aでは、1mmだけ図右方向に順次移動した相関曲線SA1〜SA6を得、第2電極対3−1〜3−6の第2電極3Bでは、第2電極対3−6の第2電極3Aの相関曲線SA6から1mmだけ図右方向に移動した相関曲線SB1〜SB6を得ることができる。
図14は、各相関曲線SA1(SA2〜SA6,SB1〜SB6)における閾値範囲とワークエッジ位置範囲との関係を示す表図である。
静電容量センサ1−3を用いてワークWの位置を判断するには、図14の表図を用いて行うことができる。
しかも、実施例2で説明したように、1対の第2電極対3−1(3−2〜3−6)の分解能が、1つの第2電極3A(3B)のみによる分解能の2倍であるので、6対の第2電極対3−1〜3−6を有するこの実施例の静電容量センサ1−3では、12倍の分解能を有することとなる。したがって、この実施例の静電容量センサ1−3でを用いれば、ワークの位置を12倍の分解能で検出することができることとなる。
以下、かかる点を説明する。
例えば、ワークWが、図12の二点鎖線で示すような位置にある場合には、ワークエッジWaが、第2電極対3−1の第2電極3Aにおける電極片33の先端縁33aに一致しているので、ワークエッジWaは原点から24mmの位置にある。
この静電容量センサ1−3を用いれば、ワークエッジWaが、原点から24mmの近傍にあることを検出することができる。
すなわち、まず、図11において、スイッチ6を切換え、ワークWを含む第2電極対3−1〜3−6の第2電極3A,3B間の静電容量値Cをそれぞれ検出する。
図12に示すように、第2電極対3−1〜3−6の第2電極3Aと第2電極対3−1〜3−4の第2電極3Bでは、電極片31,32の全てがワークW側に位置しており、第2電極対3−5の第2電極3Bでは、電極片31の全部と電極片32の3分の2がワークW側に位置しているので、第2電極対3−1〜3−6の第2電極3Aと第2電極対3−1〜3−5の第2電極3Bによる静電容量値Cは、全て、C2〜C3内の値として検出される。
次に、図14の表図から、第2電極対3−1〜3−6の第2電極3Aと第2電極対3−1〜3−5の第2電極3Bの相関曲線SA1〜SA6,SB1〜SB5に注視する。そして、相関曲線SA1〜SA6,SB1〜SB5のC2〜C3に対応した11個の位置範囲を取り出し、これらの共通範囲を求める。すると、共通範囲は「23.5mm〜25.5mm」となる。
また、第2電極対3−6の第2電極3Bでは、電極片31の全部と電極片32の3分の1がワークW側に位置しているので、第2電極対3−6の第2電極3Bによる静電容量値Cは、C1〜C2内の値として検出される。図14の表図から、この第2電極対3−6の第2電極3Bの相関曲線SB6を注視する。そして、相関曲線SB6のC1〜C2に対応した位置範囲を取り出すと、この位置範囲は、「12.5mm〜24。5mm」である。
したがって、この「12.5mm〜24.5mm」と上記「23.5mm〜25.5mm」との共通範囲を求めると、「23.5mm〜24.5mm」となる。
つまり、この実施例の静電容量センサ1−3を用いることで、ワークWのワークエッジWaが、実際の値24mmの近傍である23.5mm〜24.5mmの範囲内にあると判断することができる。
したがって、この静電容量センサ1−3による検出位置範囲は、1mm単位であり、1つの第2電極3A(3B)のみによる12mm単位の分解能の12倍である。
図15は、第2電極対3−1〜3−6のずれ順序の一変形例を示す平面図である。
この実施例では、図11に示したように、第2電極対3−1,第2電極対3−2,…1〜,第2電極対3−6の順で、全ての第2電極対3−1〜3−6を量bだけずらした例を示したが、第2電極対のずらす順序は、任意である。したがって、図15に示すように、第2電極対3−3,3−2,3−1,3−4,3−6,3−5の順でずらしても、静電容量センサ1−3の分解能には影響はなく、同様の作用効果を得ることができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1及び第2実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
(実施例4)
次に、この発明の第4実施例について説明する。
図16は、この発明の第4実施例に係る静電チャックを示す平面図である。
図16に示すように、この実施例の静電チャック9は、第1の静電容量センサとしての静電容量センサ1−3Aと、第2の静電容量センサとしての静電容量センサ1−3Bと、基材としての基板10上に設けられた吸着電極91,92とを備えている。
吸着電極91,92は、静電気力でワークWを吸着するための電極であり、直流の電源90に接続されている。この電源90は、スイッチ93によって、オン又はオフすることができるようになっている。
静電容量センサ1−3A,1−3Bは、実施例3の静電容量センサ1−3と同じセンサであり、静電容量センサ1−3Aは、吸着電極91,92の右外側に配設され、静電容量センサ1−3Bは、吸着電極91,92の上外側に配設されている。
具体的には、静電容量センサ1−3Aの第1電極2と6対の第2電極対3−1〜3−6とが、吸着電極91,92の中心Oから右方に延出した第1線としてのX軸上に又はX軸に平行に配されている。そして、基板10の外部に配設された静電容量検出器4が、基板10の外部に配されたスイッチ6の可動端子60に接続され、12個の第2電極3A,3B(図8参照)が、スイッチ6の固定端子61〜72にそれぞれ接続されている。このスイッチ6は、抵抗51を通じて接地されている。また、第1電極2は、外部の電源5に接続されている。
これにより、静電容量センサ1−3Aによって、ワークWが、原点から左右方向にどれだけずれているかを検出することができる。
一方、静電容量センサ1−3Bの第1電極2と6対の第2電極対3−1〜3−6とは、吸着電極91,92の中心Oから上方に延出した第2線としてのY軸上に又はY軸に平行に配されている。そして、静電容量検出器4がスイッチ6の可動端子60に接続され、12個の第2電極3A,3B(図8参照)が、スイッチ6の固定端子61〜72にそれぞれ接続されるている。このスイッチ6は、抵抗51を通じて接地されている。また、第1電極2は、電源5に接続されている。
これにより、静電容量センサ1−3Bによって、ワークWが、原点から上下方向にどれだけずれているかを検出することができる。
なお、上記第1〜第3実施例では、図1や図8に示したように、ワークWの原点を第1電極2に最も近い第2電極3Aの先端縁に設定した。しかし、この実施例では、図の二点鎖線で示すように、ワークWのX軸方向の原点X0を、静電容量センサ1−3Aの第2電極対3−1〜3−6の中間に設定し、Y軸方向の原点Y0を、静電容量センサ1−3Bの第2電極対3−1〜3−6の中間に設定した。
すなわち、右,上のワークエッジWa,Wbが原点X0,Y0に一致する位置を、ワークWの所望吸着位置とし、作業時に静電チャック9で吸着したワークWが、この所望吸着位置からどれだけずれているかを、静電容量センサ1−3A,1−3Bによって検出することができる。
次に、この実施例の静電チャックが示す作用及び効果について説明する。
スイッチ93をオンにすると、吸着電極91,92に直流電圧が供給され、静電気が吸着電極91,92に発生する。
この状態で、静電チャック9を移動させ、吸着電極91,92をワークWに接触させると、ワークWが静電気力で吸着電極91,92に吸着される。
このとき、ワークWが、上記所望吸着位置に吸着されているか否かを、静電容量センサ1−3A,1−3Bによって検出することができる。
すなわち、静電容量センサ1−3A(1−3B)によって、ワークWのワークエッジWa(Wb)が、原点X0(Y0)からどのくらいX軸方向(Y軸方向)にずれているかを検出する。そして、ずれ量が許容範囲内であれば、ワークWを静電チャック9により所定の作業場所迄搬送することができる。しかし、ずれ量が許容範囲を超えている場合には、ワークWを静電チャック9から外して再度吸着し直すか又は破棄することができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1〜第3実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記実施例では、第2電極3(3A,3B)の各電極片31(32,33)の数を3枚に設定し、第2電極3の幅cを3mmに設定すると共に繰り返し間隔aを12mmに設定した例を示したが、各電極片の数,第2電極の幅c,繰り返し間隔aは、これに限定されるものではないことは勿論である。
また、上記実施例3においては、第2電極対3−1(3−2〜3−6)の対数を6に設定した例を示したが、第2電極対の対数は、これに限定されるものではないことは勿論である。
さらに、実施例3では、第2電極対3−1〜3−6のずれ量bを繰り返し間隔aの12分の1に設定したが、これに限定されるものではない。ずれ量bは、「一の第2電極3(3A,3B)における電極片31〜33の繰り返し間隔aの2分の1未満の量」であればよい。
また、上記実施例4では、実施例3の静電容量センサ1−3を適用した例を示したが、実施例1や実施例2の静電容量センサ1−1,1−2を適用した静電チャックを、この発明から除外する意ではない。
1−1〜1−3,1−3A,1−3B…静電容量センサ、 2…第1電極、 3,3A,3B…第2電極、 3−1〜3−6…第2電極対、 4…静電容量検出器、 5,90…電源、 6,93…スイッチ、 9…静電チャック、 10…基板、 20…引き出し線、 21,22…シールド電極、 30…配線、 31〜33…電極片、 31a,33a…先端縁、 32a…中央位置、 51…抵抗、 60…可動端子、 61〜72…固定端子、 91,92…吸着電極、 O…中心、 0,X0,Y0…原点、 P,Pa,Pb…交点、 W…ワーク、 Wa…ワークエッジ。

Claims (7)

  1. 平面上に並設された第1電極と第2電極と、これら第1電極と第2電極との間の静電容量値を検出可能な静電容量検出器とを備え、平面視において、ワークが上記第1電極を覆い且つワークエッジが第2電極上に位置したときに、上記静電容量検出器が検出した静電容量値に基づいて、予め設定された原点から当該ワークエッジ迄の距離を検出するための静電容量センサであって、
    上記第2電極を、第1電極と第2電極との並び方向である第1方向に等間隔で並べられた複数の所定幅の電極片とこれら複数の電極片を直列に接続した配線とで形成した、
    ことを特徴とする静電容量センサ。
  2. 請求項1に記載の静電容量センサにおいて、
    上記第2電極の各電極片の幅を、上記配線の線幅よりも広く設定した、
    ことを特徴とする静電容量センサ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の静電容量センサにおいて、
    上記第2電極を、上記電極片を歯部とし且つ配線を背部とする櫛状に形成した、
    ことを特徴とする静電容量センサ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の静電容量センサにおいて、
    一の上記第2電極の電極片と他の上記第2電極の電極片とが、上記第1方向に沿って非接触状態で交互に並ぶように、これら一及び他の第2電極を組み合わせて、第2電極対を形成した、
    ことを特徴とする静電容量センサ。
  5. 請求項4に記載の静電容量センサにおいて、
    複数対の上記第2電極対を、上記記第1方向と垂直な第2方向に沿って並設し、
    一の第2電極対の電極片が、他の第2電極対の電極片と上記第2方向で一致しないように、全ての第2電極対を上記第1方向に沿ってずらし、
    且つ、当該ずれ量を、第2電極対を構成する一の第2電極における電極片の繰り返し間隔の2分の1未満の量に設定した、
    ことを特徴とする静電容量センサ。
  6. 請求項5に記載の静電容量センサにおいて、
    上記ずれ量を、各第2電極対を構成する一の第2電極における電極片の繰り返し間隔を第2電極対の対数の2倍で除算した量に設定した、
    ことを特徴とする静電容量センサ。
  7. 請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の静電容量センサと、基材上に設けられ且つ静電気力でワークを吸着可能な吸着電極とを備える静電チャックであって、
    第1の静電容量センサの第1電極と第2電極対とを、上記吸着電極の外側であって、平面視において、吸着電極の中心から延出した第1線上又はこの第1線に平行な線上に、配設すると共に、
    第2の静電容量センサの第1電極と第2電極対とを、上記吸着電極の外側であって、平面視において、上記第1線とは垂直に吸着電極の中心から延出した第2線上又はこの第2線に平行な線上に、配設した、
    ことを特徴とする静電チャック。
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