JP2016070826A - 検出結果出力方法、検出結果出力装置及び検出結果表示システム - Google Patents

検出結果出力方法、検出結果出力装置及び検出結果表示システム Download PDF

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一寛 柳
祐二 寺島
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祐二 寺島
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啓二 平田
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Abstract

【課題】検出対象の特定の物質を検出した場合、検出後も継続して検出し続けることができる検出結果出力方法、検出結果出力装置及び検出結果表示システムを提供する。
【解決手段】最初に人物等の水と同質の異物が存在しない状態での基本距離情報を取得して保持し、水溜りを検出した場合にはその検出結果を保持し、また現時点での現在距離情報を取得して基本距離情報と比較し、現在距離情報と基本距離情報とが等しい場合(即ち人物等の水と同質の異物が存在しない場合)、保持している検出結果を現在の検出結果で更新し、現在距離情報と基本距離情報が等しくない場合(即ち人物等の水と同質の異物が存在する場合)、保持している検出結果を現在の検出結果として出力する。
【選択図】図13

Description

本発明は、オフィスビル、病院、介護施設、ホテル、工場等の各種施設における室内や通路の床面上にこぼれた、あるいは落ちた特定の物質(水等)を検出し、その結果を出力する検出結果出力方法、検出結果出力装置及び検出結果表示システムに関する。
従来、近赤外線を利用して測定対象物の2次元的な水分分布を求める技術や、レーザ光を利用して道路の路面状態を検知する技術が案出されている。前者の一例として、特許文献1に記載された水分測定方法及び測定装置があり、後者の一例として、特許文献2に記載された路面モニタリングシステムがある。
特許文献1に記載された水分測定方法及び測定装置は、測定対象物において反射又は透過された近赤外領域にある水の吸収波長帯の測定光によって測定対象物を撮像し、その2次元画像を構成する複数の画素毎に、画像の明暗に応じた測定画像データを記憶すると共に、測定対象物において反射又は透過された近赤外領域にある水の非吸収波長帯の比較光により測定対象物を撮像し、その2次元画像を構成する複数の画素毎に、画像の明暗に応じた比較画像データを記憶し、その後、記憶した測定画像データと比較画像データとから画素毎に測定対象物の水分を求める。
特許文献2に記載された路面モニタリングシステムは、レーザ光を出射するレーザ光発信装置と、該レーザ光発信装置から出射されたレーザ光の路面からの反射光を受光するレーザ光受信装置と、該レーザ光受信装置が受光を信号の処理及び画像データの解析を行うデータ処理部を備え、レーザ光発信装置は、多数かつ異波長のレーザ光を多重照射して路面に対し面照射を行い、レーザ光受信装置は、レーザ光発信装置による面照射に対する反射レーザ光を連続分光かつ多偏光との併用により受光する。
特開平4−328449号公報 特開2007−316049号公報
ところで、特定の物質として例えば水の場合、水に吸収される波長の近赤外線を用いることで、それを検出して、その結果を出力することが可能であるが、障害物や人物等の異物の陰に隠れた場合には検出することができなくなる。すなわち、検出対象の特定の物質を継続して検出し続けることができないという課題がある。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、検出対象の特定の物質を検出した場合、検出後も継続して検出し続けることができる検出結果出力方法、検出結果出力装置及び検出結果表示システムを提供することを目的とする。
本発明の検出結果出力方法は、特定の物質の検出結果を出力する検出結果出力装置における検出結果出力方法であって、所定のエリアにおける前記特定の物質を所定の時間間隔で検出するステップと、検出された前記特定の物質と前記検出結果出力装置との間における異物を検出するステップと、前記異物が検出される場合、前記異物が検出される前の前記特定の物質の検出結果を出力するステップと、を有する。
上記方法によれば、異物を検出した場合に、該異物を検出する前の特定の物質の検出結果を出力するので、特定の物質を検出した場合に、検出後も継続して検出し続けることができる。
上記方法において、前記検出結果出力装置からの距離情報を取得し、前記距離情報に基づいて前記異物を検出する。
上記方法によれば、検出結果出力装置からの距離が、特定の物質と異物とでは異なるので、これらにおける距離情報を取得することで、異物を容易に検出することができる。
上記方法において、異物が無い状態での前記検出結果出力装置からの基本距離情報を入力するステップと、前記検出結果を予め保持するステップと、現時点での前記検出結果出力装置からの現在距離情報を取得するステップと、前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合、保持されている前記検出結果を現在の検出結果として出力するステップと、を有する。
上記方法によれば、現在距離情報と基本距離情報が等しくない場合(即ち異物が存在する場合)、保持している検出結果を現在の検出結果として出力するので、特定の物質を検出した場合に、検出後も継続して検出し続けることができる。
上記方法において、前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合、保持されている前記検出結果を現在の検出結果として出力するステップは、複数画素について実行する。
上記方法によれば、画素毎に処理を行うことで、異物を正確に検出することができる。
上記方法において、前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、前記基本距離情報を定期的に更新する。
上記方法によれば、定期的に最新の基本距離情報を得ることができる。
上記方法において、前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、前記基本距離情報を不定期的に更新する。
上記方法によれば、不定期的に最新の基本距離情報を得ることができる。
上記方法において、前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、一定時間以上動きを検知しない場合、前記基本距離情報を更新する。
上記方法によれば、一定時間以上動きを検知しない場合に最新の基本距離情報を得ることができる。
上記方法において、前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、一定時間以上同じ距離情報を取得する場合、前記基本距離情報を更新する。
上記方法によれば、一定時間以上同じ距離情報を取得する場合に最新の基本距離情報を得ることができる。
本発明の検出結果出力装置は、特定の物質の検出結果を出力する検出結果出力装置であって、所定のエリアにおける前記特定の物質を所定の時間間隔で検出する特定物質検出部と、検出された前記特定の物質と前記検出結果出力装置との間における異物を検出する異物検出部と、前記異物が検出される場合、前記異物が検出される前の前記特定の物質の検出結果を出力する出力部と、を備える。
上記構成によれば、異物を検出した場合に、該異物を検出する前の特定の物質の検出結果を出力するので、特定の物質を検出した場合に、検出後も継続して検出し続けることができる。
本発明の検出結果表示システムは、特定の物質の検出結果を出力する検出結果出力装置と、出力される前記検出結果を表示するための表示処理部と、を含む検出結果表示システムであって、前記検出結果出力装置は、所定のエリアにおける前記特定の物質を所定の時間間隔で検出する特定物質検出部と、検出された前記特定の物質と前記検出結果出力装置との間における異物を検出する異物検出部と、前記異物が検出される場合、前記異物が検出される前の前記特定の物質の検出結果を出力する出力部と、を備える。
上記構成によれば、検出結果出力装置から出力される検出結果を表示するための表示処理部を備えるので、特定の物質の検出結果を視認することができる。
本発明によれば、特定の物質を検出した場合に、検出後も継続して検出し続けることができる。
本実施の形態に係る検出カメラの概要説明図 本実施の形態に係る検出カメラの内部構成を詳細に示すブロック図 本実施の形態に係る検出カメラの非可視光センサ部の画像判定部の内部構成を詳細に示すブロック図 本実施の形態に係る検出カメラにおける予備スキャンの様子を示す図 本実施の形態に係る検出カメラにおいて予備スキャンが行われたときの検出カメラから見た映像イメージと画素の基本距離情報を示す図 本実施の形態に係る検出カメラの検出エリアを床面に設定した一例を示す図 本実施の形態に係る検出カメラの検出エリアを高低差のある床面に設定した一例を示す図 本実施の形態に係る検出カメラの検出エリアに人物が入ってきたときの様子を示す図 本実施の形態に係る検出カメラにおいて人物の存在していた部分が抜かれた場合の映像イメージを示す図 本実施の形態に係る検出カメラにおいて補間機能により水溜りが検出できるようになったときの様子を示す図 本実施の形態に係る検出カメラの水溜り検出処理の時間的流れを示す図 本実施の形態に係る検出カメラにおいて水溜りの人物で隠された部分が欠けた映像イメージを示す図 本実施の形態に係る検出カメラの水溜り検出処理を示すフローチャート 本実施の形態に係る検出カメラにおける基本距離情報の更新過程を示す図 本発明の一形態を得るに至った経緯を説明するための図 本発明の一形態を得るに至った経緯を説明するための図 本発明の一形態を得るに至った経緯を説明するための図 本発明の一形態を得るに至った経緯を説明するための図 本発明の一形態を得るに至った経緯を説明するための図 本発明の一形態を得るに至った経緯を説明するための図 本発明の一形態を得るに至った経緯を説明するための図
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の一形態を得るに至った経緯について説明する。 図15〜図21は、本発明の一形態を得るに至った経緯を説明するための図である。図15に示すように、水に吸収される波長の近赤外線を用いることで、床面FL上にある水溜りWT1や階段UPの1段目にある水溜りWT2を検出することができる。しかしながら、図17に示すように、人物HMや水の入ったペットボトルPTまでも検出してしまう(即ち、誤検出してしまう)。また、図17に示すように、人物HMが存在することで、それの陰に位置する水分(すなわち、図15に示す階段UPの1段目にある水溜りWT2)を検出することができなくなる。
図15の場合の検出カメラ100から見た映像イメージは、図16に示すようになる。図15の場合は異物が存在していないので、床面FL上にある水溜りWT1と階段UPの1段目にある水溜りWT2は共に検出される。一方、図17の場合の検出カメラ100から見た映像イメージは、図18に示すようになる。図17の場合は異物である人物HMが存在するので、人物HMに邪魔されない床面FL上にある水溜りWT1は検出されるが、人物HMの陰になる階段UPの1段目にある水溜りWT2は検出されない。
上述した異物による誤検出を低減させる方法として、距離によるスクリーニングがある。図19は、距離スクリーニング無しの場合を示し、検出カメラ100による検出エリア(検出カメラ100で撮影される領域)DA内に存在する全ての水を含む物質を検出することから、水溜りWTとともに、3個のペットボトルPT1〜PT3が検出される。3個のペットボトルPT1〜PT3は全て誤検出である。なお、検出エリアDAの大きさは、例えば横方向が10m、縦方向が3mである。図20は、検出カメラ100の検出エリアDAを距離X以下のみとした距離スクリーニング有りの場合を示しており、距離X以下に存在するペットボトルPT1,PT2は検出されるが、距離Xを超える距離に存在するペットボトルPT3と水溜りWTは検出されない。この距離スクリーニングでは、誤検出は無くならず、また検出カメラ100の最大画角を最大活用することができないことから、水溜りWTを検出できない。
図21は、検出カメラ100の検出エリアDAを距離Y以上、Z以下のみとした距離スクリーニング有りの場合を示しており、距離Y以上、Z以下の範囲内に存在するペットボトルPT2は検出されるが、距離Y未満の距離に存在するペットボトルPT1及び距離Zを超える距離に存在するペットボトルPT3と水溜りWTは検出されない。この距離スクリーニングでは、ある程度の誤検出は防げるが、全く無くなることはない。また、検出カメラ100を含む監視装置(不図示)の設置時に検出エリアDAの設定及び確認が必要である。
以上のように、距離によるスクリーニングを行うことである程度の誤検出を防ぐことはできるが、完全ではない。
以下、特定の物質を検出しようとする検出領域内に異物が存在した場合であっても、検出対象となる特定の物質のみ確実に検出することができる検出結果出力方法について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る検出カメラの概要説明図である。同図において、検出カメラ1は、可視光カメラ部VSCと、非可視光センサ部NVSSとを含む構成である。可視光カメラ部VSCは、例えば既存の監視カメラと同様に、所定の波長(例えば0.4〜0.7μm)を有する可視光に対する反射光RV0を用いて、所定の検出エリア(検出カメラ1で撮影される領域(実際は、可視光カメラ部VSCで撮影される領域))に存在する人物HMや物体(不図示)を撮像する。以下、可視光カメラ部VSCにより撮像された出力画像データを、「可視光カメラ画像データ」という。
非可視光センサ部NVSSは、可視光カメラ部VSCと同一の所定の検出エリアに対して、所定の波長(後述参照)を有する非可視光(例えば赤外線)である投射光LS1,LS2を投射する。非可視光センサ部NVSSは、投射光LS1,LS2が被検出物(特定の物質、例えば水溜りWT)により反射された反射光RV1,RV2を用いて、検出エリアにおける特定の物質の検出の有無を判定する。非可視光センサ部NVSSが検出の有無を判定する特定の物質は、例えば可視光カメラ部VSCの可視光カメラ画像データでは一見判別が困難な物質であり、以下では「水溜りWT」を一例に説明する。
また、検出カメラ1は、可視光カメラ部VSCが撮像した可視光カメラ画像データに、非可視光センサ部NVSSの特定の物質の検出の有無の判定結果に相当する出力画像データ(以下、「物質位置画像データ」という)又は物質位置画像データに関する情報を合成した表示データを生成して出力する。検出カメラ1からの表示データの出力先は、例えばネットワーク(不図示)を介して検出カメラ1に接続された外部接続機器であり、カメラサーバCS又は通信端末MTである(図2参照)。このネットワークは、有線ネットワーク(例えば、イントラネット、インターネット)でも良いし、無線ネットワーク(例えば無線LAN(Local Area Network)でも良い。
図2は、本実施の形態に係る検出カメラ1の内部構成を詳細に示すブロック図である。同図に示す検出カメラ1は、非可視光センサ部NVSSと、可視光カメラ部VSCとを含む構成である。非可視光センサ部NVSSは、制御部11と、投射部PJと、画像判定部JGとを含む構成である。投射部PJは、第1投射光源13と、第2投射光源15と、投射光源走査用光学部17とを有する。画像判定部JGは、撮像光学部21と、受光部23と、信号加工部25と、検出処理部27と、表示処理部29とを有する。可視光カメラ部VSCは、撮像光学部31と、受光部33と、撮像信号処理部35と、表示制御部37とを有する。
検出カメラ1の各部の説明では、制御部11、非可視光センサ部NVSS、可視光カメラ部VSCの順に説明する。
制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)を用いて構成され、可視光カメラ部VSCや非可視光センサ部NVSSの各部の動作制御を全体的に統括するための信号処理、他の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理及びデータの記憶処理を行う。また、制御部11は、後述するタイミング制御部11aを含む(図3参照)。
算出部の一例としての制御部11は、カメラサーバCS又は通信端末MTのユーザの入力操作により送信された検出対象距離の情報を取得すると、非可視光センサ部NVSSが検出対象とする特定の物質の検出カメラ1からの検出対象距離範囲を算出し、取得された検出対象距離又は算出された検出対象距離範囲の情報を後述する信号加工部25又は検出処理部27に設定する。また、制御部11は、非可視光センサ部NVSSの検出対象となる特定の物質の検出閾値Mを後述する検出処理部27に設定する。制御部11の動作の詳細については、図4以降の図を参照して後述する。
タイミング制御部11a(図3参照)は、投射部PJにおける第1投射光源13及び第2投射光源15の投射タイミングを制御する。具体的には、タイミング制御部11aは、第1投射光源13及び第2投射光源15に投射光を投射させる場合に、光源走査用タイミング信号TRを第1投射光源13及び第2投射光源15に出力する。また、タイミング制御部11aは、所定の投射周期の開始時に、光源発光信号RFを第1投射光源13又は第2投射光源15に交互に出力する。具体的には、タイミング制御部11aは、奇数番目の投射周期の開始時に光源発光信号RFを第1投射光源13に出力し、偶数番目の投射周期の開始時に光源発光信号RFを第2投射光源15に出力する。なお、光源発光信号RFは、検出カメラ1から特定の物質までの距離の測距時の開始タイミングを示す信号(リファレンス信号)として、検出処理部27の距離検出/物質検出処理部27aにも入力される(後述参照)。
次に、非可視光センサ部NVSSの各部について説明する。
図2において、第1投射光源13は、制御部11のタイミング制御部11aから光源走査用タイミング信号TRが出力された後、奇数番目の投射周期(所定値)毎に、タイミング制御部11aからの光源発光信号RFに応じて、所定の波長(例えば、1.1μm)を有する非可視光(例えば、赤外光)を、投射光源走査用光学部17を介して、所定の検出エリアに投射(出射)する。本実施の形態では、第1投射光源13から投射された投射光LS1は、検出カメラ1から被検出物(特定の物質)までの測距に用いられる。
但し、投射光LS1は、検出対象の特定の物質の性質に応じて、後述する第2投射光源15から投射された投射光LS2と同様に、特定の物質の検出用に用いられても良い。即ち、検出カメラ1は、1種類の波長を有する投射光LS1を用いて、検出カメラ1から特定の物質までの距離を測距し、更に、特定の物質の検出の有無を判定しても良い。これにより、検出カメラ1は、検出カメラ1から特定の物質までの距離の測距と特定の物質の検出とを、1種類の波長を有する第1投射光源13を用いることで実現できる。従って、検出カメラ1の製造コストアップの抑制が可能となる。
なお、特定の物質の検出の有無は、所定の閾値と比較することで判断してもよい。この所定の閾値は、予め決められた値でもよく、任意に設定された値でもよく、更に、特定の物質が無い状態で取得した反射光の強度を基にした値(例えば、特定の物質が無い状態で取得した反射光の強度の値に所定のマージンを加えた値)でもよい。即ち、特定の物質の検出の有無は、特定の物質が無い状態で取得した物質位置画像データと、その後取得した物質位置画像データとを比較することで、判断されてもよい。このように、特定の物質が無い状態における反射光の強度を取得しておくことで、特定の物質の有無を検出するための閾値として、検出カメラ1の設置された環境に適する閾値を設定することができる。
第2投射光源15は、制御部11のタイミング制御部11aから光源走査用タイミング信号TRが出力された後、偶数番目の投射周期(所定値)毎に、タイミング制御部11aからの光源発光信号RFに応じて、所定の波長(例えば1.45μm)を有する非可視光(例えば赤外光)を、投射光源走査用光学部17を介して、所定の検出エリアに投射(出射)する。本実施の形態では、第2投射光源15から投射された投射光LS2は、検出カメラ1の検出エリアにおける特定の物質の検出の有無の判定に用いられる。投射光LS2の波長1.45μmは、検出対象の特定の物質が水溜りWTのような水分(水蒸気も同様)である場合に好適な波長である。
これにより、検出カメラ1は、第1の波長を有する投射光LS1及びその反射光RV1を用いて、検出カメラ1から特定の物質までの距離を測距するとともに、特定の物質を検出するための参照データとして、第1の波長を有する投射光LS1の反射光RV1を用いる。更に、検出カメラ1は、第2の波長を有する投射光LS2及びその反射光RV2と、上述した参照データ、即ち、第1の波長を有する投射光LS1の反射光RV1とを用いて、所定の検出エリアにおける特定の物質の検出の有無を判定する。従って、検出カメラ1は、検出カメラ1から特定の物質までの距離の測距と特定の物質の検出とに異なる2種類の波長の投射光及びその反射光を用いることで、所定の検出エリアにおける特定の物質を高精度に検出できる。
投射光源走査用光学部17は、非可視光センサ部NVSSにおける所定の検出エリアに対し、第1投射光源13から投射された投射光LS1又は第2投射光源15から投射された投射光LS2を2次元的に走査する。これにより、画像判定部JGは、投射光LS1が特定の物質により反射された反射光RV1を基に、検出カメラ1から特定の物質までの距離を測距でき、更に、投射光LS2が特定の物質により反射された反射光RV2と上述した反射光RV1、即ち、第1の波長を有する投射光LS1の反射光RV1とを基に、所定の検出エリアにおける特定の物質の検出の有無を判定できる。
次に、画像判定部JGの内部構成について、図2及び図3を参照して詳細に説明する。
図3は、本実施の形態に係る検出カメラ1の非可視光センサ部NVSSの画像判定部JGの内部構成を詳細に示すブロック図である。同図において、撮像光学部21は、例えばレンズを用いて構成され、検出カメラ1の外部から入射する光(例えば反射光RV1又は反射光RV2)を集光し、反射光RV1又は反射光RV2を受光部23の所定の撮像面に結像させる。受光部23は、投射光LS1及び投射光LS2の両方の波長に対する分光感度のピークを有するイメージセンサである。受光部23は、撮像面に結像した反射光RV1又は反射光RV2の光学像を電気信号に変換する。受光部23の出力は、電気信号(電流信号)として信号加工部25に入力される。なお、撮像光学部21及び受光部23は、非可視光センサ部NVSSにおける撮像部としての機能を有する。
信号加工部25は、I/V変換回路25aと、増幅回路25bと、コンパレータ/ピークホールド処理部25cとを有する。I/V変換回路25aは、受光部23の出力信号(アナログ信号)である電流信号を電圧信号に変換する。増幅回路25bは、I/V変換回路25aの出力信号(アナログ信号)である電圧信号のレベルを、コンパレータ/ピークホールド処理部25cにおいて処理可能なレベルまで増幅する。コンパレータ/ピークホールド処理部25cは、増幅回路25bの出力信号(アナログ信号)と所定の閾値との比較結果に応じて、増幅回路25bの出力信号を2値化して距離検出/物質検出処理部27aに出力する。また、コンパレータ/ピークホールド処理部25cは、ADC(Analog Digital Converter)を含み、増幅回路25bの出力信号(アナログ信号)のAD(Analog Digital)変換結果のピークを検出して保持し、更に、ピークの情報を距離検出/物質検出処理部27aに出力する。
検出部の一例としての検出処理部27は、距離検出/物質検出処理部27aと、メモリ27bと、検出結果フィルタ処理部27cとを有する。距離検出/物質検出処理部27aは、第1の波長(例えば1.1μm)を有する投射光LS1の反射光RV1におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cからの出力(2値化信号)を基に、検出カメラ1から特定の物質までの距離を測距する。具体的には、距離検出/物質検出処理部27aは、投射光LS1の投射時から反射光RV1の受光時までの時間差を基に、検出カメラ1から特定の物質までの距離を測距する。
図3に戻り、距離検出/物質検出処理部27aは、タイミング制御部11aからの光源発光信号RFの入力時を投射光LS1の投射時と判定し、コンパレータ/ピークホールド処理部25cからの出力の入力時を反射光RV1の受光時と判定する。距離検出/物質検出処理部27aは、例えば距離を、「距離=光速度×(時間差/2)」として算出することで、検出カメラ1から特定の物質までの距離を簡易に得られる。距離検出/物質検出処理部27aにおける距離の測距には、少なくとも1種類の波長の投射光LS1の反射光RV1におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cの出力が必要となる。距離検出/物質検出処理部27aは、距離の情報を検出結果フィルタ処理部27cに出力する。
また、距離検出/物質検出処理部27aは、第1の波長の投射光LS1の反射光RV1におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cの出力(ピークの情報)と、第2の波長の投射光LS2の反射光RV2におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cの出力(ピークの情報)とを基に、検出エリアにおける特定の物質の検出の有無を判定する。具体的には、距離検出/物質検出処理部27aは、例えば第1の波長の投射光LS1の反射光RV1におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cの出力(ピークの情報)をメモリ27bに一時的に保存し、次に、第2の波長の投射光LS2の反射光RV2におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cの出力(ピークの情報)が得られるまで待機する。距離検出/物質検出処理部27aは、第2の波長の投射光LS2の反射光RV2におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cの出力(ピークの情報)が得られた後、メモリ27bを参照して、検出エリアの同一ラインにおける第1の波長の投射光LS1の反射光RV1におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cの出力(ピークの情報)と、第2の波長の投射光LS2の反射光RV2におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cの出力(ピークの情報)とを比較する。
例えば水溜りWTが存在する場所では、第2の波長(例えば1.45μm)の投射光LS2が吸収されるので、反射光RV1又は反射光RV2の強度(振幅)が減衰する。従って、距離検出/物質検出処理部27aは、検出エリアのライン毎の比較結果、即ち反射光RV1及び反射光RV2の各強度の差分(振幅の差分)を基に、検出エリアにおける特定の物質の検出の有無を判定することができる。
なお、距離検出/物質検出処理部27aは、第1の波長を有する投射光LS1の反射光RV1の振幅VAと、第2の波長を有する投射光LS2の反射光RV2の振幅VBとの振幅差分(VA−VB)と振幅VAとの比Rと所定の閾値Mとの大小の比較に応じて、検出エリアにおける特定の物質の検出の有無を判定しても良い。このように、距離検出/物質検出処理部27aは、振幅差分(VA−VB)と振幅VAとの比Rと閾値Mとの比較結果に応じて、検出エリアにおける特定の物質の検出の有無を判定することで、ノイズ(例えば外乱光)の影響を排除でき、特定の物質の検出の有無を高精度に判定することができる。
また、距離検出/物質検出処理部27aは、制御部11からの指令により、検出エリア内において人物HMや物体(例えば、水の入ったペットボトル)等の異物が無い状態での距離情報を取得し、基本距離情報としてメモリ27bに保存する。基本距離情報の取得は、1フレームの全画素について行われる。即ち、画素毎に基本距離情報が取得される。
なお、基本距離情報の取得は、1フレームの全画素で行うことが好ましいが、複数画素でも可能である。制御部11は、カメラサーバCS又は通信端末MTのユーザの入力操作により基本距離情報を取得するための指令を距離検出/物質検出処理部27aに与える。
距離検出/物質検出処理部27aは、基本距離情報を取得した後、制御部11からの指令により、検出エリア内における特定の物質である水溜りWTの有無を所定の時間間隔で検出する。なお、水溜りWTの有無を検出する所定の時間間隔は、一定間隔でもよいし、一定間隔でなくてもよい。また、水溜りWTの有無を検出するための処理のきっかけは、制御部11から指令が来たこをきっかけとするのではなく、外部からの指令が来たことをきっかけとしてもよいし、他のもの(例えば、人物)の検出をきっかけとしてもよい。距離検出/物質検出処理部27aは、検出エリア内に特定の物質である水溜りWTの有無を検出すると、その検出結果をメモリ27bに保存する。
距離検出/物質検出処理部27aは、基本距離情報の取得後、制御部11からの指令により検出エリア内において現在距離情報を取得する。現在距離情報も前述した基本距離情報の取得と同様に1フレームの全画素について行われる。なお、現在距離情報の取得は、1フレームの全画素で行うことが好ましいが、複数画素でも可能である。
距離検出/物質検出処理部27aは、現在距離情報を取得した後、メモリ27bに保存している基本距離情報と比較する。この比較は、画素毎に行われる。距離検出/物質検出処理部27aは、現在距離情報が基本距離情報と等しいと判定した場合、メモリ27bに保存されている検出結果を現在の検出結果で更新して出力し、現在距離情報が基本距離情報と等しくないと判定した場合、メモリ27bに保存されている検出結果を現在の検出結果として出力する。
ここで、現在距離情報と基本距離情報が等しくない場合とは、人物HMや物体(例えば、水の入ったペットボトル)等の異物が存在する場合である。この異物は、特定の物質である水溜りWTよりも可視光カメラ部VSCに近い位置にあるため、現在距離情報と基本距離情報が等しくなくなる。
なお、基本距離情報の取得は、検出カメラ1自身で取得する以外に、予め保持されたものを使用するようにしてもよいし、外部から送られてくる基本距離情報を取得するようにしてもよい。
また、現在距離情報と基本距離情報が等しくなくて、メモリ27bに保存されている検出結果を現在の検出結果として出力する場合、距離が等しくない全ての画素についてのみ、保存されている検出結果の対応する画素で置き換えることも可能である。
また、距離検出/物質検出処理部27aは、特定物質検出部、異物検出部及び出力部に対応する。
メモリ27bは、例えばRAM(Random Access Memory)を用いて構成され、第1の波長を有する投射光LS1の反射光RV1におけるコンパレータ/ピークホールド処理部25cの出力(ピークの情報)を一時的に保存する。検出結果フィルタ処理部27cは、距離検出/物質検出処理部27aの出力と、制御部11から指定された所定の検出対象距離又は検出対象距離範囲の情報とを基に、検出エリア内の検出カメラ1からの距離が検出対象距離又は検出対象距離範囲内である特定の物質に関する情報をフィルタリングして抽出する。検出結果フィルタ処理部27cは、検出エリア内における抽出結果に関する情報を表示処理部29に出力する。例えば、検出結果フィルタ処理部27cは、検出エリアの床(距離=L0)における特定の物質の検出結果に関する情報を表示処理部29に出力する。
表示処理部29は、検出結果フィルタ処理部27cの出力を用いて、検出エリア内の検出カメラ1からの距離が検出対象距離又は検出対象距離範囲内である特定の物質に関する情報の一例として、検出カメラ1からの距離毎の検出エリアにおける特定の物質の位置を示す物質位置画像データを生成する。表示処理部29は、検出カメラ1から特定の物質までの距離の情報を含む物質位置画像データを可視光カメラ部VSCの表示制御部37に出力する。
次に、可視光カメラ部VSCの各部について説明する。
図2において、撮像光学部31は、例えばレンズを用いて構成され、検出カメラ1の検出エリア内を画角とする外部からの入射光(例えば可視光である反射光RV0)を集光し、反射光RV0を受光部33の所定の撮像面に結像させる。受光部33は、可視光の波長(例えば0.4μm〜0.7μm)に対する分光感度のピークを有するイメージセンサである。受光部33は、撮像面に結像した光学像を電気信号に変換する。受光部33の出力は、電気信号として撮像信号処理部35に入力される。なお、撮像光学部31及び受光部33は、可視光カメラ部VSCにおける撮像部としての機能を有する。
撮像信号処理部35は、受光部33の出力である電気信号を用いて、人が認識可能なRGB(Red Green Blue)又はYUV(輝度・色差)等により規定される可視光画像データを生成する。これにより、可視光カメラ部VSCにより撮像された可視光画像データが形成される。撮像信号処理部35は、可視光画像データを表示制御部37に出力する。
合成部の一例としての表示制御部37は、撮像信号処理部35から出力された可視光画像データと、表示処理部29から出力された物質位置画像データとを用いて、特定の物質が可視光画像データの所定の位置で検出された場合に、特定の物質に関する情報の一例として、可視光画像データと物質位置画像データとを合成した表示データを生成する。
また、表示制御部37は、検出カメラ1から特定の物質までの距離が検出対象距離又は検出対象距離範囲内である場合に、特定の物質に関する情報の一例として、可視光画像データと物質位置画像データとを合成した表示データを生成する。表示制御部37は、表示データを、例えばネットワークを介して接続されたカメラサーバCS又は通信端末MTに送信して表示を促す。
また、制御部11は、検出処理部27において設定された設定距離情報の一例としての検出対象距離、又は検出対象距離範囲を変更しても良い。この検出対象距離範囲の変更は、制御部11が自動的に行ってもよいし、ユーザが通信端末MTなどを利用して、任意のタイミングで行ってもよい。これにより、検出カメラ1が設置された環境に応じて、適切な検出対象距離又は検出対象距離範囲を設定することができる。なお、設定距離情報とは、例えば検出処理部27の検出結果フィルタ処理部27cにおいて予め設定された検出対象距離である。
また、基本距離情報と取得距離情報のズレを許容するマージンの設定、基本距離を更新する時間の設定、を変更できる。
入力部の一例としてのカメラサーバCSは、表示制御部37から出力された表示データを通信端末MT又は1つ以上の外部接続機器(不図示)に送信し、通信端末MT又は1つ以上の外部接続機器の表示画面における表示データの表示を促す。入力部の一例としての通信端末MTは、例えばユーザ個人が用いる携帯用の通信用端末であり、ネットワーク(不図示)を介して、表示制御部37から送信された表示データを受信し、通信端末MTの表示画面(不図示)に表示データを表示させる。
次に、本実施の形態に係る検出カメラ1の水溜り検出処理の概要を説明する。
まず、検出カメラ1は、検出エリアDA内に異物が無い状態で測距するためのスキャンを行い、1フレームの全画素について基本距離情報を取得し保存する。図4は、基本距離情報取得のための予備スキャンの様子を示す図である。同図に示すように、検出エリアDA内に異物が無い状態で予備スキャンを行う。この予備スキャンは、例えば早朝・深夜など人物HMのいないときに行われる。図5は、予備スキャンが行われたときの検出カメラ1から見た映像イメージと画素の基本距離情報を示す図である。同図において、「X:1,Y:1」の画素における基本距離情報が「Range L1m」、「X:2,Y:1」の画素における基本距離情報が「Range L2m」となっている。このように予備スキャンでは、検出エリアDA内に異物が無い状態で、1フレームの全画素について基本距離情報を取得する。取得した基本距離情報は検出カメラ1内のメモリ27bに保存される。
検出カメラ1は、基本距離情報を取得した後、水溜りWTを検出するためと測距するためのスキャンを行う。1フレーム分のスキャンを終えると、水溜りWTを検出できた場合、その検出結果をメモリ27bに保存するとともに検出カメラ1内の表示処理部29へ出力する。この場合、水溜りWTは実際の水溜りであることもあれば、人物HMや水の入ったペットボトルPTであることもある。そこで、検出カメラ1は、現時点での現在距離情報を基本距離情報と比較することで、実際の水溜りであるかどうか判定する。この比較においても全画素について行われる。
検出カメラ1は、基本距離情報と現在距離情報の全画素の比較において、基本距離情報から外れる現在距離情報の画素があれば、その画素の検出データを除外する。この場合、水溜りWTには僅かではあるが深さまたは厚みがあるので、その深さまたは厚みがある分、そのままでは水溜りWTも除外されてしまう。そこで、基本距離情報に水溜りWTの深さまたは厚みを考慮した画素距離によるマージンを与えて、それを検出エリアDAとする。この検出エリアDAで床面FLのみを検出対象とすることで、水溜りWTのみを確実に検出することが可能となる。図6は、基本距離情報に水溜りWTの深さまたは厚みを考慮した画素距離によるマージンを与えて得られた検出エリアDAを床面FLに設定した一例を示す図である。同図に示すように、床面FLに設定された検出エリアDA内の水溜りWTは検出されるが、検出エリアDA外のペットボトルPT1,PT2はいずれも検出されない。なお、検出エリアDAは、床面FLに高低差がある場合にも対応可能である。図7は、検出エリアを高低差のある床面に設定した一例を示す図である。
このようにして、異物が無いときの基本距離情報と現在距離情報との比較を全画素について行うことで、人物HMやペットボトルPT等を誤検出することなく、水溜りWTのみを確実に検出することが可能となる。なお、距離情報以外で、異物を検出する又は異物を排除する方法として、「音を使用する方法」、「画像を比較する方法」、「温度を利用する方法」、「動きを検知する方法」、「顔を認識する方法」が挙げられるが、実施可能な方法は、「画像を比較する方法」と「動きを検知する方法」が常識である。これらの距離情報以外を用いた方法において異物を検出した場合、上述したように過去の検出結果が出力される。
図8は、検出エリアDAに人物HMが入ってきたときの様子を示す図である。同図において、検出カメラ1から人物HMまでの距離は基本距離よりも短くなるので、人物HMは異物として除外される。人物HMが除外されることで、その人物HMが存在していた部分50が抜けて表示される。図9は、人物HMの存在していた部分50が抜かれた場合の検出カメラ1から見た映像イメージを示す図である。同図に示すように、人物HMが存在していた部分50が抜けて表示される。本実施の形態に係る検出カメラ1では、異物が抜けた部分を補間する補間機能を有している。この補間機能は、基本距離情報と合致していた最新の画像データ(例えば、1フレーム前の画像データ)に置き換えるものである。この場合、過去の画像データに水溜りWT2があれば、水溜りWT2に対応する画像データを使用することも勿論可能である。過去の画像データを用いることで、人物HMが存在するようになったことで検出されなくなった水溜りWT2を再度検出できるようになる。図10は、補間機能により水溜りWT2が検出できるようになったときの様子を示す図である。なお、数フレーム分の最新の画像データは、補間用のデータとしてメモリ27bに保存される。
図11は、本実施の形態に係る検出カメラ1の水溜り検出処理の時間的流れを示す図である。同図(a)は実際の状況の一例の時間的流れを示し、同図(b)は検出カメラ1の水溜り検出処理の時間的流れを示している。また、同図(c)は検出カメラ1の水溜り検出処理結果を示している。同図(a)の(イ)〜(ニ)に示すように、検出エリアDA内に人物HMが入ってきて、水溜りWT1がある所まで進行し、その後、階段UPのある方向へ進行し、階段UPの1段目にある水溜りWT2まで来ている。同図(a)の(イ)に示すように、人物HMが検出エリアDA内に入ることで、検出カメラ1が人物HMを異物と判定し、同図(b)の(イ)に示すように、人物HMに対応する部分を除外する。これにより、実際の出力時のイメージは、同図(c)の(イ)に示すように、人物HMが存在しないイメージとなる。
同図(a)の(ロ)に示すように、人物HMが水溜りWT1の前に来ると、水溜りWT1の人物HMで隠された部分の画素における現在距離情報が基本距離情報と異なることになるので、検出カメラ1は、同図(b)の(ロ)に示すように、基本距離情報と合致していた最新の画像データ(例えば、1フレーム前の画像データ)に置き換える。これにより、実際の出力時のイメージは、同図(c)の(ロ)に示すように、水溜りWT1の全体が見えるイメージとなる。
同図(a)の(ハ)に示すように、人物HMが階段UPに向かう途中では、水溜りWT1,WT2のいずれも現在距離情報と基本距離情報が等しくなるので、検出カメラ1は、同図(b)の(ハ)に示すように、現時点で取得したフレームの画像データを表示する。これにより、実際の出力時のイメージは、同図(c)の(ハ)に示すように、水溜りWT1,WT2の両方が見える最新のイメージとなる。
同図(a)の(ニ)に示すように、人物HMが階段UPの水溜りWT2の前に来ると、人物HMで隠された水溜りWT2の全画素における現在距離情報が基本距離情報と異なることになるので、検出カメラ1は、同図(b)の(ニ)に示すように、基本距離情報と合致していた最新の画像データ(例えば、1フレーム前の画像データ)に置き換える。これにより、実際の出力時のイメージは、同図(c)の(ニ)に示すように、水溜りWT2の全体が見えるイメージとなる。
図11に示す処理では補間機能を実行することから、人物HMが水溜りWT1の前に来ても水溜りWT1の人物HMで隠された部分が基本距離情報と合致していた最新の画像データに置き換わるので、水溜りWT1の全体が見えるイメージとなるが、補間機能を持たなければ、図12に示すように水溜りWT1の人物HMで隠された部分が欠けた映像イメージとなる。
図13は、本実施の形態に係る検出カメラ1の水溜り検出処理を示すフローチャートである。同図に示すフローチャートは、補間処理に注目したものである。まず、検出カメラ1は、検出エリアDA内に異物が無い状態で測距を行い、1フレームの画素毎について距離情報(基本距離)を取得しメモリ27bに保存する。また、検出カメラ1は、検出エリアDA内の水溜りの検出を行い、その検出結果を補間バッファ(メモリ27b)に保存する(ステップS1)。検出カメラ1は、基本距離を取得して保存し、さらに物質検出情報を保存した後、物質検出監視を開始し、フレーム単位で画像の取り込みを開始する(ステップS2)。検出カメラ1は、最初のフレームの画像の取り込みを行うと、1画素目の距離を取得し、この取得距離が基本距離と略等しいかどうか判定する(ステップS3)。取得距離が基本距離と略等しいと判定した場合(ステップS3で「Yes」と判定した場合)、補間バッファに保存した物質検出結果を更新し(ステップS4)、取得距離が基本距離と等しくはないと判定した場合(ステップS3で「No」と判定した場合)、補間バッファ情報にて置換(即ち、何フレームか前の画像データに置換)する(ステップS5)。2画素目以降の全ての画素に対してステップS3〜ステップS5の処理を行い、全画素について処理を行った後、物質検出結果を出力し(ステップS6)、本処理を終える。
このように本実施の形態に係る検出カメラ1によれば、人物HM等の水と同質の異物を検出した場合に、該異物を検出する前の水溜りWTの検出結果を出力するので、水溜りWTの検出後も継続して該水溜りWTを検出し続けることができる。
なお、本実施の形態に係る検出カメラ1では、基本距離情報を更新するようにはしていないが、現在距離情報が基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、基本距離情報を定期的に更新するようにしても良い。このようにすることで、定期的に最新の基本距離情報を得ることができる。
図14は、基本距離情報の更新過程を示す図である。同図に示すように、障害物FBが存在する状態で測距して得られた基本距離情報に基づく検出エリアDAは、当該障害物FBが取り除かれても再度測距をしない限り変化しない。このままでは、水溜りWTを正確に検出することができなくなる。そこで、現在距離情報が基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際に、再度測距して基本距離情報を取得して更新することで、誤検出することなく水溜りWTのみを確実に検出することができる。このとき、基本距離情報の更新は、画素毎に実施される。
また、本実施の形態に係る検出カメラ1において、現在距離情報が基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、基本距離情報を不定期的に(手動で)更新するようにしても良い。このようにすることで、不定期的に最新の基本距離情報を得ることができる。
また、本実施の形態に係る検出カメラ1において、現在距離情報が基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、一定時間以上動きを検知しない場合、基本距離情報を更新するようにしても良い。このようにすることで、一定時間以上動きを検知しない場合に最新の基本距離情報を得ることができる。
また、本実施の形態に係る検出カメラ1において、現在距離情報が基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、一定時間以上同じ距離情報を取得する場合、基本距離情報を更新するようにしても良い。このようにすることで、一定時間以上同じ距離情報を取得する場合に最新の基本距離情報を得ることができる。
本発明は、特定の物質を検出しようとする検出領域内に異物が存在した場合であっても、検出対象となる特定の物質のみ確実に検出することができるといった効果を有し、オフィスビル、病院、介護施設、ホテル、工場等の各種施設で用いられる監視カメラシステムへの適用が可能である。
1 検出カメラ
11 制御部
11a タイミング制御部
13 第1投射光源
15 第2投射光源
17 投射光源走査用光学部
21、31 撮像光学部
23、33 受光部
25 信号加工部
25a I/V変換回路
25b 増幅回路
25c コンパレータ/ピークホールド処理部
27 検出処理部
27a 距離検出/物質検出処理部
27b メモリ
27c 検出結果フィルタ処理部
29 表示処理部
35 撮像信号処理部
37 表示制御部
CS カメラサーバ
HM 人物
JG 画像判定部
LS1 第1の投射光
LS2 第2の投射光
MT 通信端末
NVSS 非可視光センサ部
PJ 投射部
TR 光源走査用タイミング信号
RF 光源発光信号
RV0、RV1、RV2 反射光
VSC 可視光カメラ部
WT1、WT2 水溜り
DA 検出エリア
FL 床面
UP 階段
PT1、PT2、PT3 ペットボトル

Claims (10)

  1. 特定の物質の検出結果を出力する検出結果出力装置における検出結果出力方法であって、
    所定のエリアにおける前記特定の物質を所定の時間間隔で検出するステップと、
    検出された前記特定の物質と前記検出結果出力装置との間における異物を検出するステップと、
    前記異物が検出される場合、前記異物が検出される前の前記特定の物質の検出結果を出力するステップと、
    を有する検出結果出力方法。
  2. 請求項1に記載の検出結果出力方法であって、
    前記検出結果出力装置からの距離情報を取得し、前記距離情報に基づいて前記異物を検出する、
    検出結果出力方法。
  3. 請求項2に記載の検出結果出力方法であって、
    異物が無い状態での前記検出結果出力装置からの基本距離情報を入力するステップと、
    前記検出結果を予め保持するステップと、
    現時点での前記検出結果出力装置からの現在距離情報を取得するステップと、
    前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合、保持されている前記検出結果を現在の検出結果として出力するステップと、
    を有する検出結果出力方法。
  4. 請求項3に記載の検出結果出力方法であって、
    前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合、保持されている前記検出結果を現在の検出結果として出力するステップは、複数画素について実行する検出結果出力方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の検出結果出力方法であって、
    前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、前記基本距離情報を定期的に更新する検出結果出力方法。
  6. 請求項3又は請求項4に記載の検出結果出力方法であって、
    前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、前記基本距離情報を不定期的に更新する検出結果出力方法。
  7. 請求項3又は請求項4に記載の検出結果出力方法であって、
    前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、一定時間以上動きを検知しない場合、前記基本距離情報を更新する検出結果出力方法。
  8. 請求項3又は請求項4に記載の検出結果出力方法であって、
    前記現在距離情報が前記基本距離情報と等しくない場合が一定時間以上経過した際は、一定時間以上同じ距離情報を取得する場合、前記基本距離情報を更新する検出結果出力方法。
  9. 特定の物質の検出結果を出力する検出結果出力装置であって、
    所定のエリアにおける前記特定の物質を所定の時間間隔で検出する特定物質検出部と、
    検出された前記特定の物質と前記検出結果出力装置との間における異物を検出する異物検出部と、
    前記異物が検出される場合、前記異物が検出される前の前記特定の物質の検出結果を出力する出力部と、
    を備える検出結果出力装置。
  10. 特定の物質の検出結果を出力する検出結果出力装置と、出力される前記検出結果を表示するための表示処理部と、を含む検出結果表示システムであって、
    前記検出結果出力装置は、
    所定のエリアにおける前記特定の物質を所定の時間間隔で検出する特定物質検出部と、
    検出された前記特定の物質と前記検出結果出力装置との間における異物を検出する異物検出部と、
    前記異物が検出される場合、前記異物が検出される前の前記特定の物質の検出結果を出力する出力部と、
    を備える検出結果表示システム。
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