JP2016070237A - 車両の内燃機関制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動ブレーキ制御の作動中にはブリッピング制御による内燃機関の出力の増大を規制し、衝突被害軽減システムを正常に作動させて必要なブレーキ力を確保し、確実に乗員の衝突被害を軽減するとともに、ダウンシフト変速時のショックを低減することができる車両の内燃機関制御装置の提供を目的とする。【解決手段】少なくとも障害物との距離を検出する測距手段を備え、自動ブレーキ制御の作動中にはブリッピング制御による出力増大制御時に、測距手段により検出された障害物との距離に基づいて、内燃機関の出力増大量を抑制する【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関と自動変速機とを備えた車両の内燃機関の制御装置に関し、特に、自動変速機のダウンシフト時に内燃機関の出力を増大させる内燃機関の制御方法に関する。
従来から、自動変速機のダウンシフト変速中に内燃機関(以下、「エンジン」とも称する)の回転速度を上昇させるように内燃機関の出力を増大させる制御(以下、「ブリッピング制御」とも称する)を自動的に行なう車両が提供されている。
このブリッピング制御システムにより、ダウンシフト変速中に回転数をダウンシフト後の自動変速機の入力軸回転速度に同期するように上昇させることが可能となり、結果、ダウンシフト変速完了時のショックの低減が可能となる。
例えば、特許文献1では、ブリッピング制御でのダウンシフト変速中に、車両減速度が低下した場合も、ダウンシフト変速中にエンジン回転数が許容回転数を超えることを抑制することが可能な、車両の制御装置および制御方法が開示されている。
また、近年、ドライバの不注意などによる前方車両との衝突を回避するために、自動ブレーキの制御を行う衝突被害軽減システムが提供されている。この衝突被害軽減システムでは、自動ブレーキ制御により障害物の手前で自車両を自動停止させることが可能となり、結果、障害物との衝突が防止されたり、衝突した場合でも被害の軽減が可能となる。
例えば、特許文献2では、自動ブレーキ制御中に、障害物から所定距離だけ手前の距離に自車両を停止させることができない状況が生じた場合であっても、自車両を障害物から所定距離だけ手前の位置に停止させることが可能な運転支援装置(衝突被害軽減システム)が開示されている。
そして、近年、これらのシステムを併設した車両も考えられているが、それに伴う不具合が懸念される。例えば、前方車両との衝突を回避するために、ブレーキの自動制御を行う自動ブレーキ制御と、ダウンシフト変速中にエンジン回転数を上昇させるブリッピング制御と、が併設される場合、自動ブレーキにより車両速度を強制的に低下させている状況で、ブリッピング制御により内燃機関の出力が増大される。
したがって、衝突被害軽減システムにより自動ブレーキ制御が行われ、車両が急減速されているときに、ブリッピング制御システムによりエンジン回転数が上昇されて出力が増大され、エンジンの出力、即ち駆動力が上昇してしまい、所望のブレーキ力が得られないという問題が生じる。
特開2010−7491号公報 特開2013−216327号公報
本発明は、上記課題に鑑み創作されたものであり、自動ブレーキ制御の作動中にはブリッピング制御による内燃機関の出力の増大を規制し、衝突被害軽減システムを正常に作動させて必要なブレーキ力を確保し、確実に乗員の衝突被害を軽減するとともに、ダウンシフト変速時のショックをも同時に低減することができる車両の内燃機関制御装置の提供を目的とする。
本発明は、ダウンシフト中に内燃機関の出力を増大させる出力増大制御を実施可能な車両の内燃機関制御装置を提供する。この車両の内燃機関制御装置は、
障害物との距離を検出する測距手段を備え、
前記出力増大制御の時に、前記測距手段により検出された測距結果に基づいて、出力増大制御を規制する。
上記により、測距手段により検出された前方車両との距離等に基づいてブリッピング制御時に内燃機関の出力増大が規制される、ブリッピング規制制御が実施される。これにより、自動ブレーキ制御の作動中にはブリッピング制御による内燃機関の出力増大が抑制され、結果、必要なブレーキ力が確保され、乗員の衝突被害を軽減するとともに、ダウンシフト変速時のショックをも同時に低減することを達成し得る。
また、本発明の内燃機関制御装置は、
ブレーキのマスターシリンダ圧を検出するマスターシリンダ圧検出手段を備え、
前記マスターシリンダ圧が高いほど、前記出力増大制御の時に設定される前記内燃機関の出力増大量も大きく減算することが望ましい。
上記により、自動ブレーキ制御の作動中には、運転者がブレーキペダルを踏み込む踏力が大きいほど、ブリッピング制御による内燃機関の出力増大量が大きく抑制され、結果、運転者の減速意図に基づいて確実に必要なブレーキ力が確保され、乗員の衝突被害を軽減しながら、ダウンシフト変速時のショックをも同時に低減することが可能となる。
さらに、本発明の内燃機関制御装置は、
前記測距手段により検出された測距結果に基づいて、障害物と衝突する可能性を検出する衝突可能性検出手段を備え、
衝突可能性が高いほど、前記出力増大制御の時に設定される前記内燃機関の出力増大量も大きく減算することも望ましい。
上記により、自動ブレーキ制御の作動中には、自車両と、障害物とが衝突する可能性を衝突可能性検出手段により導出し、衝突の可能性が高いほど、ブリッピング制御による内燃機関の出力増大量が大きく抑制され、結果、より確実に必要なブレーキ力を確保して乗員の衝突被害を確実に軽減するとともに、ダウンシフト変速時のショックをも同時に低減することができる。
本発明の内燃機関制御装置によれば、自動ブレーキ制御の作動中にはブリッピング制御による内燃機関の出力増大が抑制され、結果、必要なブレーキ力が確保され、乗員の衝突被害を軽減するとともに、ダウンシフト変速時のショックをも同時に低減することを達成し得る。
本発明の一実施形態に係る車両の内燃機関制御装置の、ブリッピング規制制御フローの概略を示したフロー図である。 本発明の一実施形態に係る車両の内燃機関制御装置における、ブリッピング規制制御時の各要素の作動状態を示したタイムチャートである。 本発明の一実施形態に係る車両の内燃機関制御装置が採用される車両の、制御構成の概略を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る車両の内燃機関制御装置における、ブリッピング規制制御時に内燃機関の出力増大量の減算量を導出するためのマップの一例を示す略図であり、(a)は前方障害物との距離と、相対速度とから減算量を導出する場合のマップであり、(b)は上記で導出された減算量と、ブレーキのマスターシリンダ圧とから減算量を導出する場合のマップである。
《従来の車両の内燃機関制御装置の概略》
本発明の車両の内燃機関制御装置における、ブリッピング制御時に内燃機関の出力増大が抑制される、ブリッピング規制制御を説明する前提として、従来の車両の内燃機関制御装置における、ブリッピング制御の概略を、本発明の一実施形態に係る車両の内燃機関制御装置が採用される車両の、制御構成の概略を示すブロック図である図3を参照しながら説明する。
従来のブリッピング制御を行う車両の内燃機関制御装置は概ね、図3に示す構成要素のうち、車両ECU10と、車両速度検出手段16と、変速段検出手段18と、自動変速機入力軸回転速度検出手段20と、を備える。また、車両ECU10は少なくとも、自動変速機ECU12(以下、単に「変速機ECU」とも称する)と、内燃機関ECU14(以下、「エンジンECU」とも称する)と、を備える。
変速段検出手段18によりダウンシフト指示が検出されると、変速機ECU12から自動変速機30へ変速指示信号が出力され、変速が開始される。また、変速機ECU12により、車両速度検出手段16で検出された現状の車両速度と、上記ダウンシフト指示により指示された変速段とから、指示変速段での自動変速機30の入力軸の目標回転速度Ntが算出される。
変速機ECU12は、上記した変速段での目標回転速度Ntと、自動変速機入力軸回転速度検出手段20で検出される自動変速機30の入力軸(図示せず)の実回転速度Nrとから、基本要求トルクTbを算出し、エンジンECU14に基本要求トルクTbの出力を要求する。
従来のブリッピング制御では、基本要求トルクNbの出力要求を受けたエンジンECU14は、基本要求トルクNbの出力に応じて、内燃機関32へ燃料噴射量等の指示信号を出力する。この信号を受けて、エンジン32の出力軸(図示せず)の回転速度が、自動変速機30の入力軸の目標回転速度Ntへ上昇される。
従来の車両の内燃機関制御装置では、上述したブリッピング制御により、ダウンシフト変速中に、エンジンの出力軸の回転速度をダウンシフト後の自動変速機30の入力軸の目標回転速度Ntに同期するように上昇させることが可能となる。結果、ダウンシフト変速完了時のショックの低減を可能としている。
尚、上記した自動変速機30の入力軸の目標回転速度Nt、自動変速機30の入力軸の実回転速度Nr、及び基本要求トルクTbについては、後述する本発明の車両の内燃機関制御装置の概略の中で説明する。
《本発明の車両の内燃機関制御装置の概略》
本発明の車両の内燃機関制御装置における、自動ブレーキ制御が作動中のブリッピング規制制御について、本発明の一実施形態に係る車両の内燃機関制御装置の、ブリッピング規制制御フローの概略を示したフロー図である図1、本発明の一実施形態に係る車両の内燃機関制御装置における、ブリッピング規制制御時の各要素の作動状態を示したタイムチャートである図2、本発明の一実施形態に係る車両の内燃機関制御装置における、ブリッピング規制制御時に内燃機関の出力増大量の減算量を導出するためのマップの一例を示す略図である図4、及び図3を参照しながら詳細に説明する。
図3に示すように、本発明の車両の内燃機関制御装置50は、上述した従来の車両の内燃機関制御装置が備えるものの他に、測距手段22を備える。この測距手段22により障害物との距離を検出し、測距結果に基づいて、自動ブレーキ制御が作動中のブリッピング制御による内燃機関32の出力増大を規制する。
上記自動ブレーキ制御は、その作動タイミングを決定するために用いられる指標であるTTC(Time To Collision)値に基づいて作動する。このTTC値は、測距手段22で検出された自車両と障害物との距離を、車両速度検出手段16で検出された自車両の速度と、自車両と障害物との距離と、から算出される自車両と障害物との相対速度で除することで算出される。即ち、TTC値(秒)=自車両と障害物との距離÷相対速度、の式により上記TTC値が算出される。
本発明の車両の内燃機関制御装置50では、車両前方の障害物、例えば他車両や歩行者等との距離を測距手段22により検出し、自動ブレーキ制御が作動中のブリッピング規制制御では、障害物との距離が近いほど、即ち、上記TTC値が小さいほど、内燃機関32の出力増大量が小さく設定される。
このブリッピング規制制御では、運転者がシフトレバー(図示せず)を操作して、ダウンシフト指示した場合、図2のタイムチャートに示す時間t1でダウンシフト信号が出力され、変速が開始される。
上記ダウンシフト信号が出力されると、図1の制御フローのSTEP100(以下、単に「S110」と称す。他のSTEPも同様とする)でダウンシフト制御が開始される。また、図3に示す変速機ECU12により、車両速度検出手段16で検出された現状の車両速度と、上記ダウンシフト指示により指示された変速段とから、指示変速段での自動変速機30の入力軸の目標回転速度Ntが算出される。
S110では、ブリッピング制御が実行中であるかが確認される。ブリッピング制御が実行中であればS114へ進む。また、ブリッピング制御が実行されていない場合はS120へ進み、ブリッピング規制制御は中止される。
S114では、図示しない自動変速機(図3に30として示す)の入力軸の回転速度を上昇させて、図示しない内燃機関(図3に32として示す)の出力軸の回転速度と同期させるための、基本要求トルクTbが算出される。従来の内燃機関制御装置では、図2に示すように、時間t3で基本要求トルクTbが図示しない内燃機関(図3に32として示す)へ出力指示されて、図示しない自動変速機(図3に30として示す)へ入力され、時間t4でブリッピング制御が実施されることとなる。
本発明の内燃機関制御装置50でのブリッピング規制制御では、S116で前方障害物が接近しているかが確認される。この確認は、上述したTTC値に基づき行われる。前方障害物が接近している場合は、ブリッピング規制制御が必要と判断されてS117へ進む。また、前方障害物が接近していない場合は、通常のブリッピング制御が適当であると判断されてS120へ進み、ブリッピング規制制御は中止される。
S117では、要求トルクの減算量が算出される。この減算量は、例えば、前方障害物との距離と、相対速度とから減算量を導出する場合のマップの略示図である図4(a)に示すような、自車両と前方障害物との相対速度Vfと、自車両と前方障害物との距離Dfと、減算量TS1と、の関係を示すマップから求めることができる。このマップは、図3の車両ECU10が有しても良いし、内燃機関ECU14や自動変速機ECU12が有しても良い。
図4(a)に示すように、自車両と前方障害物との相対速度Vf(X軸)が大きいほど、減算量TS1(Z軸)が大となる。また、自車両と前方障害物との距離Df(Y軸)が大きいほど、減算量TS1(Z軸)が大となる。自車両と前方障害物との相対速度Vfと、自車両と前方障害物との相対速度Vfと、が所定値となると、減算量TS1が最大量TS1maxとなる。
尚、図4(a)において、上記TTC値を、自車両と前方障害物との距離Df、又は自車両と前方障害物との相対速度Vfと置き換えたマップを備えても良い。また、減算量TS1の算出方法は、上記マップに限定されるものではない。一例として前方障害物との相対速度Vfと、前方障害物との相対速度Vfとから係数を算出し、その係数と、目標回転速度Ntとを乗する等して、減算量TS1を算出することも可能である。
図1のS118では、最終要求トルクTrが算出される。この最終要求トルクTrは、上記基本要求トルクTbから減算量TS1を減じたものである。即ち、最終要求トルクTrは、Tr=Tb−TS1の式により算出される。最終要求トルクTrが算出されると、S119へ進む。
S119では、最終要求トルクTrに基づいてブリッピング制御が実行されて、S120へ進み、ブリッピング規制制御が終了される。従来の内燃機関制御装置では、図2に破線で示すように、時間t3で基本要求トルクTbが図示しない内燃機関(図3に32として示す)へ出力されて、図示しない自動変速機(図3に30として示す)へ入力され、時間t4でブリッピング制御が実施される。
本発明の内燃機関制御装置50では、要求トルクの減算量TS1が基本要求トルクTbから差し引かれて、時間t4で最終要求トルクTrに応じたブリッピング制御(ブリッピング規制制御)が実施される。これにより、図示しない自動変速機(図3に30として示す)の入力軸の実回転速度Nrは、要求トルクの減算が行われない場合の目標回転速度Ntよりも低減される。
上記により、自動ブレーキ制御の作動中には、ブリッピング制御による内燃機関32の出力増大を抑制してブリッピング規制制御が実行され、ブリッピング制御により生じる駆動力が低減される。結果、必要なブレーキ力が確保され、乗員の衝突被害を軽減するとともに、ダウンシフト変速時のショックをも低減することを達成し得る。
このとき、減算量TS1が、図4(a)に示すTS1maxである場合は、ブリッピング制御が実施されないように設定することも可能である。これにより、ブリッピング制御によるダウンシフト変速完了時のショックの低減に優先して、自動ブレーキ制御が行われ、必要なブレーキ力が確保されて、乗員の衝突被害を確実に軽減することができる。
尚、本発明の内燃機関制御装置50は、図3に示すブレーキのマスターシリンダ圧(以下、単に「マスターシリンダ圧」とも称する)を検出するマスターシリンダ圧検出手段22(以下、単に「マスターシリンダ圧検出手段」とも称する)を備え、マスターシリンダ圧が高いほど、ブリッピング規制制御時に設定される内燃機関32の出力増大量も大きく減算されることが望ましい。
詳述すると、このマスターシリンダ圧検出手段22により、運転者(図示せず)がブレーキペダル(図示せず)を踏み込む力、即ちブレーキ踏力がマスターシリンダ圧Pbとして検出される。本発明の内燃機関制御装置50は、上述したTTC値の他に、このマスターシリンダ圧Pbの大きさ、或いは単位時間あたりのマスターシリンダ圧Pbの増加量が大きいほど、要求トルクの減算量TS2を大きく設定する。結果、ブリッピング規制制御時に設定される内燃機関32の出力増大量が大きく減算されることとなる。
先述したように、図1の制御フローのS117では、要求トルクの減算量が算出される。この減算量を、例えば、上記で導出された減算量TS1と、ブレーキのマスターシリンダ圧Pbとから減算量を導出する場合のマップである図4(b)に示すように、マスターシリンダ圧Pbと、上記で算出した要求トルクの減算量TS1と、減算量TS2と、の関係を示すマップから求めることができる。このマップは、図3の車両ECU10が有しても良いし、内燃機関ECU14や自動変速機ECU12が有しても良い。
図4(b)では、マスターシリンダ圧Pb(X軸)が大きいほど、減算量TS2が大となる。また、上記で算出した要求トルクの減算量TS1(Y軸)が大きいほど、減算量TS2(Z軸)が大となる。マスターシリンダ圧Pbと、要求トルクの減算量TS1と、が所定値となると、減算量TS2が最大量TS2maxとなる。
また、減算量TS2の算出方法は、上記マップに限定されるものではない。一例としてマスターシリンダ圧Pbと、要求トルクの減算量TS1とから係数を算出し、その係数と、目標回転速度Ntとを乗する等して、減算量TS2を算出することも可能である。
図1のS118では、最終要求トルクTrが算出される。この最終要求トルクTrは、上記基本要求トルクTbから減算量TS2を減じたものである。即ち、最終要求トルクTrは、Tr=Tb−TS2の式により算出される。最終要求トルクTrが算出されると、S119へ進む。S119、及びS120については、上記と同様であるため、説明を省略する。
本発明の内燃機関制御装置50では、要求トルクの減算量TS2が基本要求トルクTbから差し引かれて、図2の時間t4で最終要求トルクTrに応じたブリッピング制御(ブリッピング規制制御)が実施される。これにより、自動変速機(図3に30として示す)の入力軸の実回転速度Nrは、要求トルクの減算が行われない場合の目標回転速度Ntよりも低減される。
上記により、自動ブレーキ制御の作動中には、マスターシリンダ圧が高い、即ち運転者がブレーキペダルを踏み込む踏力が大きいほど、ブリッピング制御による内燃機関32の出力増大量を大きく減算してブリッピング規制制御が実行され、ブリッピング制御による駆動力が低減される、結果、運転者の減速意図に基づいて確実に必要なブレーキ力が確保され、乗員の衝突被害を軽減しながら、ダウンシフト変速時のショックをも低減することが可能となる。
このとき、減算量TS2が、図4(b)に示すTS2maxである場合は、ブリッピング制御が実施されないように設定することも可能である。これにより、ブリッピング制御によるダウンシフト変速完了時のショックの低減に優先して、自動ブレーキ制御が行われ、必要なブレーキ力が確保されて、乗員の衝突被害を確実に軽減することができる。
尚、本発明の内燃機関制御装置50は、図3に示す測距手段22により検出された測距結果に基づいて、障害物と衝突する可能性を検出する衝突可能性検出手段26を備え、衝突可能性が高いほど、ブリッピング規制制御時に設定される内燃機関32の出力増大量も大きく減算されることが望ましい。
この衝突可能性検出手段26は、図3では車両ECU10に備えられることとしたが、これに限定されるものではなく、少なくとも自動変速機ECU12、及び/又は内燃機関ECUと通信可能であれば良い。
詳述すると、この衝突可能性検出手段26には、少なくとも測距手段22で検出される測距結果、即ち自車両と障害物との距離Dfが入力される。その他に、上記TTC値、上記前方障害物との相対速度Vf、ブレーキマスターシリンダ圧検出手段24で検出されるマスターシリンダ圧Pb、車両に搭載されるABS(Antilock Brake System)等が備える加速度センサ(図示せず)により検出される減速度(減速方向の加速度)等が入力される。
衝突可能性検出手段26は、上記の入力に基づいて、障害物との衝突可能性を検出し、図1に示すS117での要求トルク減算量算出時に、上記で検出された衝突可能性が高いほど、ブリッピング規制制御時に設定される内燃機関32の出力増大量の減算量、即ち要求トルクの減算量TSを大きく設定する。
上記により、自動ブレーキ制御の作動中には、衝突可能性検出手段26により検出された衝突可能性に基づいて、自車両と、障害物との衝突可能性が高いほど、ブリッピング制御による内燃機関32の出力増大量を大きく減算してブリッピング規制制御が実行され、ブリッピング制御により生じる駆動力が低減される。結果、より確実に必要なブレーキ力を確保して乗員の衝突被害を確実に軽減するとともに、ダウンシフト変速時のショックをも同時に低減することができる。
上述してきたように、本発明の車両の内燃機関制御装置50によれば、測距手段22や衝突可能性検出手段26により車両の状態を検出するとともに、ブレーキのマスターシリンダ圧検出手段24により運転者の減速意図をも検出して、ブリッピング制御時の内燃機関32の出力増大量を減算する。これにより、必要なブレーキ力が確保され、乗員の衝突被害を軽減するとともに、ダウンシフト変速時のショックをも同時に低減することを達成し得る。
尚、本発明の車両の内燃機関制御装置50は、無段変速機(CVT)、自動変速機(有段自動変速機)、DCT(Dual Clutch Transmission)等、手動、又は自動でダウンシフトを実行する際にブリッピング制御を実施可能な変速機が搭載される車両に適用することが可能である。
以上、本発明の車両の内燃機関制御装置についての実施形態およびその概念について説明してきたが本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲および明細書等に記載の精神や教示を逸脱しない範囲で他の変形例、改良例が得られることが当業者は理解できるであろう。
10 車両ECU
12 自動変速機ECU
14 内燃機関ECU
16 車両速度検出手段
18 変速段検出手段
20 自動変速機入力軸回転速度検出手段
22 測距手段
24 ブレーキマスターシリンダ圧検出手段
26 衝突可能性検出手段
30 自動変速機
32 内燃機関
50 車両の内燃機関制御装置
Nt 自動変速機の入力軸の目標回転速度
Nr 自動変速機の入力軸の実回転速度
Tb 基本要求トルク
TS 要求トルク減算量
TS1 要求トルク減算量1
TS1max 要求トルク減算量1の最大値
TS2 要求トルク減算量2
TS2max 要求トルク減算量2の最大値
Df 自車両と前方障害物との距離
Vf 自車両と前方障害物との相対速度
Pb ブレーキマスターシリンダ圧

Claims (3)

  1. ダウンシフト中に内燃機関の出力を増大させる出力増大制御を実施可能な車両の内燃機関制御装置であって、
    障害物との距離を検出する測距手段を備え、
    前記出力増大制御の時に、前記測距手段により検出された測距結果に基づいて、出力増大制御を規制する、
    ことを特徴とする車両の内燃機関制御装置。
  2. ブレーキのマスターシリンダ圧を検出するマスターシリンダ圧検出手段を備え、
    前記マスターシリンダ圧が高いほど、前記出力増大制御の時に設定される前記内燃機関の出力増大量も大きく減算する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の車両の内燃機関制御装置。
  3. 前記測距手段により検出された測距結果に基づいて、障害物と衝突する可能性を検出する衝突可能性検出手段を備え、
    衝突可能性が高いほど、前記出力増大制御の時に設定される前記内燃機関の出力増大量も大きく減算する、
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両の内燃機関制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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