JP2016070143A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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宏朗 尾井
順平 森
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Abstract

【課題】内燃機関の始動時における巻掛伝動機構の構成要素のばたつきを簡便に抑制する。
【解決手段】巻掛伝動機構を介して接続している補機が付随する内燃機関を制御する制御装置が、内燃機関を始動させるための電動機の稼働を開始した後、内燃機関における燃料の噴射を開始するまでの間の遅れ期間を、始動時の内燃機関の温度が比較的低い場合に、始動時の内燃機関の温度が比較的高い場合よりも長く設定する制御を行うようにする。
【選択図】図8

Description

本発明は、巻掛伝動機構を介して接続された補機が付随する内燃機関を制御する制御装置に関する。
車両に搭載される内燃機関には、当該内燃機関に従動して稼働する発電機(内燃機関のクランクシャフト又は車軸に駆動力を供給する電動機を兼ねることがある)、エアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサ、ウォータポンプ等の補機が付随している。それら補機と内燃機関とは、ベルト(又はチェーン)及びプーリ(又はスプロケット)を要素とする巻掛伝動機構を以て接続することが通例である。
内燃機関の温度が低い状態で始動するときには、気筒の燃焼室内が低温であることから燃料への着火及び燃焼が不安定となりやすく、また、内燃機関のフリクションロスも大きい。このため、クランキング中の内燃機関の出力トルクの大きさ及び回転数が振動するように大きく変動することがある。
これに伴い、クランクシャフト側プーリ及び補機側プーリに巻き回したベルトの張力も大きく変動し、ベルト及びベルトに張力を付与するテンショナがばたつく現象を招くことがあり、その結果異音が発生する不具合を生じ得る。また、テンショナのばたつきによってテンショナが損傷を受ける可能性も完全には否定できない。さらに、ベルトの張力の変動により、ベルトとプーリとの間にすべりが発生することもある。以上の問題は、特に、発電機兼電動機に設けたプーリの両側にテンションプーリを配置する振り子式オートテンショナ(ダブルアームテンショナ。下記特許文献1を参照)を採用した場合に顕在化する。
前段で述べた問題を回避する方策として、電動テンショナ(例えば、下記特許文献2を参照)を用いることも考えられる。しかしながら、電動テンショナは機構が複雑でコストが高くなり、重量も増大する。
特願2014−131234号明細書 特開2003−343307号公報
本発明は、内燃機関の始動時における巻掛伝動機構の構成要素のばたつきを簡便に抑制することを所期の目的としている。
上述の課題を解決すべく、本発明に係る内燃機関の制御装置は、以下に述べるような構成を有する。すなわち本発明に係る内燃機関の制御装置は、巻掛伝動機構を介して接続している補機が付随する内燃機関を制御する制御装置であって、内燃機関を始動させるための電動機の稼働を開始した後、内燃機関における燃料の噴射を開始するまでの間の遅れ期間を、始動時の内燃機関の温度が比較的低い場合に、始動時の内燃機関の温度が比較的高い場合よりも長く設定するもの、又は、内燃機関を始動させるための電動機の稼働を開始した後、内燃機関の回転数が閾値に達するまで内燃機関の気筒への燃料噴射を開始せず、始動時の内燃機関の温度が比較的低い場合に、始動時の内燃機関の温度が比較的高い場合よりも前記閾値を高い値に設定するものである。
これらのようなものであれば、冷間始動時における遅れ期間中に、気筒の燃焼室内の温度を上昇させることができる。従って、燃料噴射を開始した後の着火及び燃焼性を向上させることができ、このことにより、回転数の変動、及びこの回転数変動に伴う巻掛伝動機構のベルト(又はチェーン)の張力の変動を抑えることができる。つまり、テンショナやベルトのばたつきや騒音の発生を抑制することができる。
なお、本発明において、「内燃機関における燃料の噴射を開始するまでの間の遅れ期間を、始動時の内燃機関の温度が比較的低い場合に、始動時の内燃機関の温度が比較的高い場合よりも長く設定する」とは、始動時の内燃機関の温度が第1の温度範囲にある場合には第1の遅れ期間を設定し、始動時の内燃機関の温度が前記第1の温度範囲より低い第2の温度範囲にある場合には第1の遅れ期間より長い第2の遅れ期間を設定する態様、及び、始動時の内燃機関の温度が低くなるにつれて遅れ期間を漸次長く設定する態様の双方を含む概念である。
また、本発明において、「始動時の内燃機関の温度が比較的低い場合に、始動時の内燃機関の温度が比較的高い場合よりも(内燃機関の回転数の)閾値を高い値に設定する」とは、始動時の内燃機関の温度が第1の温度範囲にある場合には閾値を第1の値に設定し、始動時の内燃機関の温度が前記第1の温度範囲より低い第2の温度範囲にある場合には閾値を第1の値より高い第2の値に設定する態様、及び、始動時の内燃機関の温度が低くなるにつれて閾値を漸次高い値に設定する態様の双方を含む概念である。
本発明によれば、内燃機関の始動時における巻掛伝動機構の構成要素のばたつきを簡便に抑制することができる。
本発明の第一実施形態における内燃機関の概略構成図。 同実施形態における内燃機関とISGとの接続態様の模式図。 車両に実装された各種の電気負荷を制御するための電気回路を示す図。 同実施形態における内燃機関の全体的な概略正面図。 同実施形態における内燃機関の全体的な概略平面図。 同実施形態における振り子式オートテンショナを回転軸心方向から見た図。 図6のX−X断面図。 同実施形態の制御手順を概略的に示すフローチャート。 本発明の第二実施形態の制御手順を概略的に示すフローチャート。
本発明の第一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。図1に示す車両用内燃機関100は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
図2に示すように、本実施形態における内燃機関100には、スタータモータ(セルモータ)140、ISG(Integrated Starter Generator。又は、モータジェネレータ)110及びコンプレッサ130その他の補機が付随している。
スタータモータ140は、主として冷間始動時に内燃機関100のクランクシャフト10を回転駆動する、クランキング専用の電動機である。スタータモータ140は、その出力軸にピニオンギア141を有し、このピニオンギア141が内燃機関100の出力軸であるクランクシャフト10に固定されたリングギア104に噛合することで、クランクシャフト10に回転駆動力を伝達する。ピニオンギア141は、スタータモータ140による内燃機関100のクランキング中以外は、リングギア104から離脱している。
ISG110は、クランクシャフト10ひいては車両の車軸(そして、駆動輪)を駆動する電動機としての機能と、クランクシャフト10から駆動力の伝達を受けて発電する発電機としての機能とを兼ね備える。
ISG110は、例えばインナーロータ方式の交流同期機であり、永久磁石及びロータコイル(励磁(界磁)巻線)116を両備したロータ(回転子)と、ロータの外周面に対向する三相交流のステータコイル(固定子巻線)115を備えたステータ(固定子)とを要素としてなる。ロータは、ロータ軸111の外周に固着している。
ISG110は、第1の巻掛伝動機構201を介して内燃機関100のクランクシャフト10の一端側と接続している。第1の巻掛伝動機構201は、ISGプーリ(又は、スプロケット)112、第1のベルト(又は、チェーン)113及び第1のクランクプーリ101を含む。前記ISGプーリ112及び前記第1のクランクプーリ101は、それぞれロータ軸111及びクランクシャフト10に固着している。これらISGプーリ112、第1のクランクプーリ101に巻き掛けた前記第1のベルト113により、クランクシャフト10とロータ軸111との間で相互に(双方向に)回転駆動力を伝達する。
ISG110は、主としてアイドルストップした内燃機関100の再始動時や、車軸に供給する走行駆動力を増強する(特に、加速中や登坂中の)モータアシスト時に、車載の蓄電装置61から電力の供給を受けてクランクシャフト10を回転駆動する。蓄電装置61は、バッテリ及び/又はキャパシタを含む。翻って、クランクシャフト10により回転駆動されて発電する場合には、その発電した電力を同蓄電装置61に充電する。車両が減速する際には、ISG110による回生制動を行い、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収することができる。
エアコンディショナの冷媒圧縮用のコンプレッサ130もまた、ISG110と同様、第2の巻掛伝動機構202を介して内燃機関100のクランクシャフト10の一端側と接続している。第2の巻掛伝動機構202は、第2のクランクプーリ102、第2のベルト(又はチェーン)134及びコンプレッサプーリ(又は、スプロケット)133を含む。前記コンプレッサプーリ133及び前記第2のクランクプーリ102は、それぞれコンプレッサ130の入力軸132及びクランクシャフト10に固着している。これらコンプレッサプーリ133、第2のクランクプーリ102に巻き掛けた第2のベルト134によって、クランクシャフト10から入力軸132に回転駆動力を伝達する。なお、コンプレッサ130の本体と入力軸132との間には、断接切換可能なマグネットクラッチ131を設けており、エアコンディショナを稼働しないときには当該クラッチ131を切断する。
内燃機関100と車軸とを繋ぐトランスミッション120は、クランクシャフト10の他端側に設置する。
車両には、各種の電気負荷が実装されている。電気負荷の具体例としては、エアコンディショナの送風用ブロワ、リアガラスの曇りを取るデフォッガ、オーディオ機器、カーナビゲーションシステム、照明灯(ヘッドランプ、テールランプ、ストップランプ(ブレーキランプ)、フォグランプ、ウィンカ(ターンシグナルランプ)等)、内燃機関100の冷却水を空冷するラジエータのファン、電動パワーステアリング装置、等が挙げられる。
図3に、電気負荷を制御するための電気回路を示している。既に述べた通り、内燃機関100のクランクシャフト10と冷媒圧縮用コンプレッサ130との間には、マグネットクラッチ131が介在している。エアコンディショナを稼働するときには、マグネットクラッチ131に通電して当該クラッチ131を締結する。エアコンディショナを稼働しないときには、マグネットクラッチ131に通電せず、当該クラッチ131を切断する。マグネットクラッチ131への通電及びその遮断は、リレースイッチ62のON/OFFによって行う。
送風用ブロワを回転駆動するモータ63や、デフォッガとしてリアガラスに敷設された電熱線ヒータ65は、蓄電装置61(又は、ISG110)から電力供給を受けて作動する。モータ63やヒータ65への通電及びその遮断は、リレースイッチ64のON/OFF、又は半導体スイッチング素子(パワートランジスタ、パワーMOSFET等に代表されるパワーデバイス(電力用半導体素子))66の点弧/消弧によって行う。
オーディオ機器やカーナビゲーションシステム、照明灯、ラジエータファンを回転駆動するモータその他の電気負荷についても、上記と同様である。
ここで、本実施形態の内燃機関100の基本的な構造について、図4及び図5に基づいて概要を説明する。以下の説明では方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、前後方向はクランク軸線L1の方向であり、左右方向は、気筒軸心L2及びクランク軸線L1と直交した方向である。正面視はクランク軸線L1の方向から見た状態である。なお、本実施形態の内燃機関100では、気筒軸心L2は鉛直線L3に対して若干傾斜している(スラントしている)が、図では、便宜的に気筒軸心L2を鉛直姿勢にして表示している。
内燃機関100の基本的な構成は従来と同様である。すなわち、主要要素として、シリンダブロック1aとその上面に固定されたシリンダヘッド1b、並びにこれらの一端面に多数のボルト1cで固定されたフロントカバー(チェーンカバー、チェーンケース)1dを備えている。シリンダヘッド1bの上面にはヘッドカバー1eが固定されて、シリンダブロック1aの下面にはオイルパン1fが固定されている。
クランクシャフト10の一端部はフロントカバー1dの外面(機関本体の一端面)から外側に突出している一方、正面視で機関本体を挟んだ左側にはISG110を配置し、右側にはコンプレッサ130を配置している。また、フロントカバー1dのうち、概ね上下中間部でかつ正面視で左寄りの部位にはウォータポンプ150を配置している。
ISG110は上ブラケットB1、図示しない第1の下ブラケット及び図示しない第2の下ブラケットを介してシリンダブロック1a及びフロントカバー1dに固定されており、コンプレッサ130は、図示しないブラケットを介してシリンダブロック1a(又は/及びフロントカバー1d)に固定されている。ウォータポンプ150はポンプハウジングをフロントカバー1dで兼用しており、フロントカバー1dにポンプカバー1g(図4参照)を固定することでウォータポンプ150が構成されている。
ISG110は、前述したように、ISGプーリ112、第1のクランクプーリ101及び第1のベルト113を含む第1の巻掛伝動機構201を介してクランクシャフト10から動力の伝達を受ける。また、コンプレッサ130も、前述したように、コンプレッサプーリ133、第2のクランクプーリ102及び第2のベルト134を含む第2の巻掛伝動機構202を介してクランクシャフト10から動力の伝達を受ける。一方、ウォータポンプ150は、ポンププーリ152、第3のクランクプーリ103及び第3のベルト153を含む第3の巻掛伝動機構203を介してクランクシャフト10から動力の伝達を受ける。前記ポンププーリ152は、回転軸である入力軸151に固定されている。前記第3のクランクプーリ103は、クランクシャフト10に固定されている。これらポンププーリ152と第3のクランクプーリ103とに巻き掛けられた第3のベルト153を介してクランクシャフト10からウォータポンプ150に動力が伝達される。
第1のクランクプーリ101と第2のクランクプーリ102とは略同径であり、ISGプーリ112は第1クランクプーリ101の略半分の外径になっている。従って、発電機として機能するときは、ISGプーリ112はクランクシャフト10の回転数の数倍の回転数で駆動され、ISG110がモータとして機能するときは、クランクシャフト10はISGプーリ112の数分の1の回転数で駆動される。
第1のベルト113のうちISGプーリ112を挟んだ上下両側の部位113a、113bは、後述する振り子式のオートテンショナ160における上下2個のテンションプーリ161a、161bで挟まれている。
この場合、オートテンショナ160が機能するには、第1のベルト113がISGプーリ112から遠ざかるに従って広がることが必要であり、そこで、第1のベルト113の広がり角度を確保するため、フロントカバー1dのうちウォータポンプ150の上側にアイドルプーリ169を取り付けている。従って、ウォータポンプ150は、第1のベルト113で囲われたエリアに配置されている。また、アイドルプーリ169は、正面視で気筒軸心L2よりもISG110に寄った側に配置している。
なお、図4に一点鎖線で示すように、第1のベルト113をコンプレッサプーリ133に巻き掛けることも可能である。この場合は、当然ながら第2のベルト134は使用されない。
図6及び図7に示すように、オートテンショナ160は、ISGプーリ112が遊嵌する円板状ベース162と、テンションプーリ161a、161bが回転自在に保持された2つのアーム163とを有しており、2つのアーム163を、テンションプーリ161a、161bが遠近動し得るようにベース162に回動自在に連結し、かつ、略C形のばね164で2つのアーム163を互いに接近する方向に付勢している。2つのアーム163は、ベース162に対して、基部を中心に回動しつつ、ベース162の軸心回りに旋回もするように取り付けられている。
従って、2つのテンションプーリ161a、161bは、ばね164と一緒にベース162の軸心162a回りに回動し得ると共に、ばね164を変形させることで互いに独立して動くことが可能である。べ一ス162のうちテンションプーリ161a、161bと反対側の部位には、複数個(3個)の円筒状足部165を設けており、足部165がISG110の外面に図示しないボルトで固定されている。足部165は、図7に一点鎖線で示すトップブラケット板166に固定されている。なお、トップブラケット板166は、リアブラケット板167と補強ロッド168で連結されている。
本実施形態では、オートテンショナ160は、ベース162の軸心162aが、正面視において、ISGプーリ112の軸心112aよりも、若干の寸法Eだけフロントカバー1eから離れるように設定している、
ECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。その入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフト10の回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量又はスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、シフトレバーのレンジを知得するためのセンサ(シフトポジションスイッチ)から出力されるシフトレンジ信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出するセンサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関100の冷却水温を検出するセンサから出力される冷却水温信号f、ブレーキペダルが踏まれていること又はブレーキペダルの踏込量を検出するセンサ(ブレーキスイッチやマスタシリンダ圧センサ等)から出力されるブレーキ信号g、蓄電装置61の端子電圧及び端子電流(特に、バッテリ電圧やバッテリ電流)を検出するセンサから出力される電圧・電流信号h、エアコンディショナや各種電気負荷のそれぞれについてこれを作動させるべきか否かに関する作動要求信号m等が入力される。
作動要求信号mは、エアコンディショナや各種電気負荷を作動させることを望む運転者又は搭乗者が手動操作する、エアコンディショナ又は電気負荷毎の操作スイッチ(又は、コントロールパネル)から発される手動制御信号であったり、オートエアコンシステムを司るオートエアコンECU等から発される自動制御信号であったりする。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、ISG110のコントローラ114に対してこれを制御するための制御信号n、マグネットクラッチ131に通電する電気回路上のスイッチ62に対してクラッチ締結信号o、モータ63やヒータ65その他の電気負荷に通電する電気回路上のスイッチ64、66に対してスイッチON信号p、q等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関100の運転を制御する。ECU0は、内燃機関100の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、mを入力インタフェースを介して取得し、要求されるスロットルバルブ32の開度、気筒1に充填される吸気量(新気量)に見合った燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、n、o、p、qを出力インタフェースを介して印加する。
加えて、ECU0は、内燃機関100の始動時、特に冷間始動において、スタータモータ140に制御信号rを入力し、ピニオンギア141をリングギア104に噛合させて内燃機関100のクランキングを行う。
しかして本実施形態では、内燃機関100のクランキングを行う際に、ECU0は以下のような制御を行う。具体的には、ECU0のメモリの所定領域には遅れ期間制御プログラムが記憶されており、この遅れ期間制御プログラムをプロセッサが実行することにより、以下の制御を行う。すなわち、内燃機関100を起動させるべくスタータモータ140の稼働を開始した後、燃料の噴射を開始するまでの間の遅れ期間を設定する。この遅れ期間は、冷却水温等によって示される内燃機関100の温度をパラメータとして、内燃機関100の温度が比較的低い場合には、内燃機関100の温度が比較的高い場合よりも長く設定する。さらに詳述すると、遅れ期間の長さを、冷却水温が高い場合に対応するものから順に、例えば、検出された冷却水温が20°C以上である場合に対応する第1の長さ、冷却水温が0°C以上20°C未満である場合に対応する第2の長さ、冷却水温が−10°C以上0°C未満である場合に対応する第3の長さ、及び冷却水温が−10°C未満である場合に対応する第4の長さに設定するようにしている。これら第1〜第4の長さは、第1の長さが最も短く、以下、第2の長さ、第3の長さ、第4の長さの順に長くなる。なお、遅れ期間の長さの段階の数は任意に設定してよく、また、各段階に対応する冷却水温の範囲も任意に設定してよい。さらに、冷却水温が低くなるにつれ遅れ期間の長さが漸次長くなるように設定してもよい。なお、前記遅れ期間中には、気筒判別を並行して行う。
以下、本実施形態の遅れ期間制御プログラムによりECU0が実行する処理の手順を、フローチャートである図8を参照しつつ示す。ECU0は、スタータモータ140の稼働を開始した際に(ステップS1)、内燃機関100の温度を示すパラメータである冷却水温を検出し(ステップS2)、内燃機関100の温度に基づき、換言すれば冷却水温をパラメータとして遅れ期間を決定する(ステップS3)。それから、スタータモータ140の稼働開始を起点として前記遅れ期間が経過するまでは燃料を噴射せず(ステップS4)、前記遅れ期間が経過した後に(ステップS4)、燃料の噴射を開始する(ステップS5)。
このように制御を行うことで、冷間始動時には、遅れ期間を長く設定し、この遅れ期間中に気筒1の燃焼室内の温度を上昇させることができる。従って、燃料噴射を開始した後の着火及び燃焼性を向上させることができ、このことにより、内燃機関100の回転数の変動、及びこの回転数変動に伴う第1のベルト113の張力の変動を抑えることができる。つまり、第1のベルト113の張力が大きく変動することに伴う振り子式のオートテンショナ160や第1のベルト113のばたつき、騒音の発生、さらには第1のベルト113とプーリ101、112との間のすべりを、特殊な部材や機構を用いることなく簡便に抑制することができる。
次いで、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態における内燃機関は、前述した第一実施形態と同様の構成を有するので詳細な説明は省略する。なお、以下の説明においては、上述した第一実施形態におけるものに対応する各部位に同一の名称及び符号を付している。
本実施形態において、ECU0は、内燃機関100の始動時に、第一実施形態における遅れ期間制御プログラムによる制御に代えて、以下の制御を行う。具体的には、ECU0のメモリの所定領域には閾値設定プログラムが記憶されており、この閾値設定プログラムをプロセッサが実行することにより、以下の制御を行う。すなわち、内燃機関100を起動させるべくスタータモータ140の稼働を開始した後、内燃機関100の回転数が閾値に達するまで燃料の噴射を開始しない。この閾値は、冷却水温等によって示される内燃機関100の温度をパラメータとして、内燃機関100の温度が比較的低い場合には、内燃機関100の温度が比較的高い場合よりも高い値に設定する。さらに詳述すると、内燃機関100の回転数の閾値を、冷却水温が高い場合に対応するものから順に、例えば、検出された冷却水温が20°C以上である場合に対応する第1の閾値、冷却水温が0°C以上20°C未満である場合に対応する第2の閾値、冷却水温が−10°C以上0°C未満である場合に対応する第3の閾値、及び冷却水温が−10°C未満である場合に対応する第4の閾値に設定するようにしている。これら第1〜第4の閾値は、第1の閾値が最も低く、以下、第2の閾値、第3の閾値、第4の閾値の順に高くなる。加えて、内燃機関100の回転数の閾値が高くなる場合には、スタータモータ140の稼働を開始してから内燃機関100の回転数が閾値に達するまでの時間を一定に保つべく、スタータモータ140の出力をつれて大きくするようにしている。なお、閾値の段階の数は任意に設定してよく、また、各段階に対応する冷却水温の範囲も任意に設定してよい。さらに、冷却水温が低くなるにつれ内燃機関100の回転数の閾値が漸次高くなるように設定してもよい。
以下、本実施形態の閾値設定プログラムによりECU0が実行する処理の手順を、フローチャートである図9を参照しつつ示す。ECU0は、スタータモータ140の稼働を開始した際に(ステップS11)、内燃機関100の温度を示すパラメータである冷却水温を検出し(ステップS12)、内燃機関100の温度に基づき、換言すれば冷却水温をパラメータとして内燃機関100の回転数の閾値を決定する(ステップS13)。それから、内燃機関100の回転数が閾値を上回るまでは燃料を噴射せず(ステップS14)、内燃機関100の回転数が閾値を上回ったときに(ステップS14)、燃料の噴射を開始する(ステップS15)。
このように制御を行うことで、冷間始動時には、燃料の噴射を開始するための内燃機関100の回転数の閾値を高い値に設定し、この回転数が前記閾値に達するまでの間に気筒1の燃焼室内の温度を上昇させることができる。従って、燃料噴射を開始した後の着火及び燃焼性を向上させることができ、このことにより、内燃機関100の回転数の変動、及びこの回転数変動に伴う第1のベルト113の張力の変動を抑えることができる。つまり、第1のベルト113の張力が大きく変動することに伴う振り子式のオートテンショナ160を構成する要素や第1のベルト113自体のばたつき、騒音の発生、さらには第1のベルト113とプーリ101、112との間のすべりを、特殊な部材や機構を用いることなく簡便に抑制することができる。
さらに、内燃機関100の温度が比較的低い場合、換言すれば前記回転数の閾値が高くなる場合に、スタータモータ140の出力をつれて大きくするようにしているので、燃焼の不安定や失火が発生したときの回転数変動の影響を相対的に小さくできる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、前述した第一実施形態及び第二実施形態では、内燃機関の温度を示すパラメータとして冷却水温を用いているが、潤滑油温や気筒内の温度等、他のパラメータを用いてもよい。
また、前述した第一実施形態及び第二実施形態では、主に内燃機関と補機であるISGとの間の巻掛伝動機構を構成する第一のベルトの張力の変動を抑制する効果について言及しているが、本発明によれば、内燃機関と他の補機との間の巻掛伝動機構を構成するベルト(又はチェーン)の張力の変動を抑制する効果も同様に得ることができる。
さらに、前述した第二実施形態では、内燃機関の温度が比較的低い場合にスタータモータの出力を大きくするようにしているが、内燃機関の温度に関わらずスタータモータの出力を一定としてもよい。その場合には、内燃機関を始動させるための電動機の稼働を開始した後内燃機関における燃料の噴射を開始するまでの間の遅れ期間の長さが、温度によって比較的大きく変動する。
そして、巻掛伝動機構を構成するベルトの張力を調整するためのテンショナが上述した第一実施形態及び第二実施形態における振り子式のオートテンショナ以外であるものに本発明を適用してもよい。振り子式のオートテンショナ以外のテンショナの一例として、補機に付勢力を付与するものが挙げられる。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
0…制御装置(ECU)
11…インジェクタ
100…内燃機関
110…補機(ISG)
140…電動機(スタータモータ)
160…オートテンショナ
201…巻掛伝動機構
b…クランク角信号
f…冷却水温信号

Claims (2)

  1. 巻掛伝動機構を介して接続している補機が付随する内燃機関を制御する制御装置であって、
    内燃機関を始動させるための電動機の稼働を開始した後、内燃機関における燃料の噴射を開始するまでの間の遅れ期間を、始動時の内燃機関の温度が比較的低い場合に、始動時の内燃機関の温度が比較的高い場合よりも長く設定する内燃機関の制御装置。
  2. 巻掛伝動機構を介して接続している補機が付随する内燃機関を制御する制御装置であって、
    内燃機関を始動させるための電動機の稼働を開始した後、内燃機関の回転数が閾値に達するまで内燃機関の気筒への燃料噴射を開始せず、
    始動時の内燃機関の温度が比較的低い場合に、始動時の内燃機関の温度が比較的高い場合よりも前記閾値を高い値に設定する内燃機関の制御装置。
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