JP2016069885A - 地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構 - Google Patents
地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構 Download PDFInfo
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Abstract
この発明は、地中熱利用機構と、気泡混入水注入機構とをドッキングさせることにより、より効率よく地中熱の利用と気泡混入水の注入による地盤の不飽和化を行えるようにした地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構を提供しようとするものである。
【解決手段】
この発明の地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構は、地下水を保持する地盤に所定間隔で鉛直方向に設置した、地中熱利用のために地下水を採取する揚水井と、利用後の水を地下に戻す還元井とを備え、前記還元井から地下に戻す水を気泡混入水とする手段を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
一方、近年注目されている液状化対策として、液状化の懸念のある地層に対して空気を圧入することで、地盤を不飽和化し、土粒子の間に入った空気の圧縮性を利用して液状化の原因となる地震時の間隙水圧を逃がし、液状化を防ぐ方法が提案されている。
また、空気を圧入する代わりに、マイクロバブルの入ったマイクロバブル水を井戸から注入し、他方の井戸から揚水してマイクロバブル水の水平移動を促進させるとともに揚水した水の様子からマイクロバブルの到達状況を確認する方法も提案されている。
しかるに、この方法における課題として、空気圧入法よりも深さによっては大きな飽和度の低下が得られるものの浸透範囲が狭い、注入後の不飽和度の低下状況を把握、管理するのが難しい等の点があげられる。
なお、エアコンとしての使用時間は通常非常に長いため、排水にマイクロバブル水等の気泡混入水を状況に応じて自在に注入させることができ、地下水の移動促進も十分期待できる。また、取水した水の空気混入量を常時観察することにより、密な管理が可能になる。
図1および図2の実施例において地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構は、例えば家屋12が建造された地下水を保持する地盤11において、前記家屋12を挟んで一方の側には、地下水を揚水する所定数の揚水井13が所定間隔で鉛直方向に設置されている。この揚水井13は地中熱をヒートポンプ式エアコンやラジエータ等に利用するために地下水を採取するものである。
図において15は、前記還元井14から地下に戻す水を気泡混入水とする気泡混入水生成手段である。
1)高圧下で気体を大量に溶解させ、減圧により再気泡化する加圧減圧法
2)渦流(毎秒400〜600回転)を作って、この中に気体を巻き込み、ファン等により切断・粉砕させ発生させる気液せん断法
もちろん、この発明は上記した気泡混入水生成手段の例に限定されるものではない。
ちなみに、他の気泡混入水生成手段として炭酸水の混入や、注入後の生命活動により気体を発生させる手段として、イースト菌(パン酵母)が、パン生地に含まれる糖を分解してアルコールと炭酸ガスを生成する機構を利用することが挙げられる。
そして前記循環用ポンプ23は、例えば家屋12内のエアコンのファンコイル(室内機)21に接続したエアコンのヒートポンプ(室外機)22に接続され、揚水とその還元とを継続的に実行できるようになっている。もちろん、ヒートポンプに代えてラジエータ等を使用することができる。
その際、地盤中の本来の地下水の流れの方向と本機構による強制的な流れの方向とを一致ないし近づけておくことが望ましく、そうすることによってより効率的に気泡の移動を行うことができる。
12 家屋
13 揚水井
14 還元井
15 気泡混入水生成手段
21 エアコンのファンコイル(室内機)
22 エアコンのヒートポンプ(室外機)
23 循環用ポンプ
一方、近年注目されている液状化対策として、液状化の懸念のある地層に対して空気を圧入することで、地盤を不飽和化し、土粒子の間に入った空気の圧縮性を利用して液状化の原因となる地震時の間隙水圧を逃がし、液状化を防ぐ方法が提案されている。
また、空気を圧入する代わりに、マイクロバブルの入ったマイクロバブル水を井戸から注入し、他方の井戸から揚水してマイクロバブル水の水平移動を促進させるとともに揚水した水の様子からマイクロバブルの到達状況を確認する方法も提案されている。
しかるに、この方法における課題として、空気圧入法よりも深さによっては大きな飽和度の低下が得られるものの浸透範囲が狭い、注入後の不飽和度の低下状況を把握、管理するのが難しい等の点があげられる。
なお、エアコンとしての使用時間は通常非常に長いため、排水にマイクロバブル水等の気泡混入水を状況に応じて自在に注入させることができ、地下水の移動促進も十分期待できる。また、取水した水の空気混入量を常時観察することにより、密な管理が可能になる。
図1および図2の実施例において地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構は、例えば家屋12が建造された地下水を保持する地盤11において、前記家屋12を挟んで一方の側には、地下水を揚水する所定数の揚水井13が所定間隔で鉛直方向に設置されている。この揚水井13は地中熱をヒートポンプ式エアコンやラジエータ等に利用するために地下水を採取するものである。
図において15は、前記還元井14から地下に戻す水を気泡混入水とする気泡混入水生成手段である。
1)高圧下で気体を大量に溶解させ、減圧により再気泡化する加圧減圧法
2)渦流(毎秒400〜600回転)を作って、この中に気体を巻き込み、ファン等により切断・粉砕させ発生させる気液せん断法
もちろん、この発明は上記した気泡混入水生成手段の例に限定されるものではない。
ちなみに、他の気泡混入水生成手段として炭酸水の混入や、注入後の生命活動により気体を発生させる手段として、イースト菌(パン酵母)が、パン生地に含まれる糖を分解してアルコールと炭酸ガスを生成する機構を利用することが挙げられる。
そして前記循環用ポンプ23は、例えば家屋12内のエアコンのファンコイル(室内機)21に接続したエアコンのヒートポンプ(室外機)22に接続され、揚水とその還元とを継続的に実行できるようになっている。もちろん、ヒートポンプに代えてラジエータ等を使用することができる。
その際、地盤中の本来の地下水の流れの方向と本機構による強制的な流れの方向とを一致ないし近づけておくことが望ましく、そうすることによってより効率的に気泡の移動を行うことができる。
12 家屋
13 揚水井
14 還元井
15 気泡混入水生成手段
21 エアコンのファンコイル(室内機)
22 エアコンのヒートポンプ(室外機)
23 循環用ポンプ
一方、近年注目されている液状化対策として、液状化の懸念のある地層に対して空気を圧入することで、地盤を不飽和化し、土粒子の間に入った空気の圧縮性を利用して液状化の原因となる地震時の間隙水圧を逃がし、液状化を防ぐ方法が提案されている。
また、空気を圧入する代わりに、マイクロバブルの入ったマイクロバブル水を井戸から注入し、他方の井戸から揚水してマイクロバブル水の水平移動を促進させるとともに揚水した水の様子からマイクロバブルの到達状況を確認する方法も提案されている。
しかるに、この方法における課題として、空気圧入法よりも深さによっては大きな飽和度の低下が得られるものの浸透範囲が狭い、注入後の不飽和度の低下状況を把握、管理するのが難しい等の点があげられる。
なお、エアコンとしての使用時間は通常非常に長いため、排水にマイクロバブル水等の気泡混入水を状況に応じて自在に注入させることができ、地下水の移動促進も十分期待できる。また、取水した水の空気混入量を常時観察することにより、密な管理が可能になる。
図1および図2の実施例において地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構は、例えば家屋12が建造された地下水を保持する地盤11において、前記家屋12を挟んで一方の側には、地下水を揚水する所定数の揚水井13が所定間隔で鉛直方向に設置されている。この揚水井13は地中熱をヒートポンプ式エアコンやラジエータ等に利用するために地下水を採取するものである。
図において15は、前記還元井14から前記地盤11に戻す水を気泡混入水とする気泡混入水生成手段である。
1)高圧下で気体を大量に溶解させ、減圧により再気泡化する加圧減圧法
2)渦流(毎秒400〜600回転)を作って、この中に気体を巻き込み、ファン等により切断・粉砕させ発生させる気液せん断法
もちろん、この発明は上記した気泡混入水生成手段の例に限定されるものではない。
ちなみに、他の気泡混入水生成手段として炭酸水の混入や、注入後の生命活動により気体を発生させる手段として、イースト菌(パン酵母)が、パン生地に含まれる糖を分解してアルコールと炭酸ガスを生成する機構を利用することが挙げられる。
そして前記循環用ポンプ23は、例えば家屋12内のエアコンのファンコイル(室内機)21に接続したエアコンのヒートポンプ(室外機)22に接続され、揚水とその還元とを継続的に実行できるようになっている。もちろん、ヒートポンプに代えてラジエータ等を使用することができる。
その際、地盤中の本来の地下水の流れの方向と本機構による強制的な流れの方向とを一致ないし近づけておくことが望ましく、そうすることによってより効率的に気泡の移動を行うことができる。
12 家屋
13 揚水井
14 還元井
15 気泡混入水生成手段
21 エアコンのファンコイル(室内機)
22 エアコンのヒートポンプ(室外機)
23 循環用ポンプ
Claims (4)
- 地下水を保持する地盤に所定間隔で鉛直方向に設置した、地中熱利用のために地下水を採取する揚水井と、利用後の水を地下に戻す還元井とを備え、前記還元井から地下に戻す水を気泡混入水とする手段を設けたことを特徴とする地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構。
- 前記揚水井および還元井は、循環用ポンプを含む地中熱利用機構を接続されていることを特徴とする請求項1に記載の地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構。
- 前記揚水井および還元井は、前記還元井を揚水井よりも多くの本数設置することを特徴とする請求項1または2に記載の地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構。
- 地下水を保持する地盤に所定間隔で鉛直方向に設置した、地中熱利用のために地下水を採取する揚水井と、利用後の水を地下に戻す還元井とを備え、前記還元井から地下に戻す水に化学反応もしくは生命活動により地盤中に気体を発生させる薬品ないし微生物とその培養材料を混入させる手段を設けたことを特徴とする地中熱利用機構兼用地盤不飽和化機構。
Priority Applications (1)
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JP2016069885A true JP2016069885A (ja) | 2016-05-09 |
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001355228A (ja) * | 2000-06-12 | 2001-12-26 | Takenaka Komuten Co Ltd | 不飽和による液状化防止方法 |
JP2008002170A (ja) * | 2006-06-22 | 2008-01-10 | Sato Kogyo Co Ltd | 地盤の改良工法 |
JP2008088763A (ja) * | 2006-10-04 | 2008-04-17 | Hiroaki Ebina | 二井戸型地下水熱交換システム、および二井戸型地下水熱交換システムの施工方法 |
JP2012107502A (ja) * | 2012-02-03 | 2012-06-07 | Taisei Corp | 微生物を用いた地盤改良工法 |
JP2013249650A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Hideki Nakagome | 液状化対策ドレーンを利用した取水ないし排水方法 |
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2014
- 2014-09-29 JP JP2014199472A patent/JP6037573B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2001355228A (ja) * | 2000-06-12 | 2001-12-26 | Takenaka Komuten Co Ltd | 不飽和による液状化防止方法 |
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JP2008088763A (ja) * | 2006-10-04 | 2008-04-17 | Hiroaki Ebina | 二井戸型地下水熱交換システム、および二井戸型地下水熱交換システムの施工方法 |
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