JP2016069860A - 掘削管回収工具 - Google Patents

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Kunihiko Tanaka
邦彦 田中
博士 太田
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Abstract

【課題】折損した掘削管1の後端部が掘削孔Hの中心線から偏って位置していても、この掘削管1に確実に掘削管回収工具を連結して掘削孔Hに残された掘削管1や掘削工具を回収することが可能な掘削管回収工具を提供する。
【解決手段】中心に軸線Oを有する工具本体11の先端部に、掘削孔に残された掘削管と連結させられる連結部12が設けられるとともに、この連結部12の外周側には、後端側に向かうに従い内径が小さくなる軸線Oを中心とした案内部15Aを連結部12よりも先端側に備えた案内部材15が着脱可能に取り付けられている。
【選択図】図8

Description

本発明は、削孔中に折損等によって掘削孔に残されたドリルチューブ等の掘削管を回収するための掘削管回収工具に関するものである。
鉱山等における大径のドリルチューブのような掘削管を用いた削孔作業においては、一般的に複数本の掘削管を連結することにより継ぎ足して掘削孔に挿入しつつ削孔を行う。ところが、削孔中に掘削管が掘削孔内で折損した場合、折損した掘削管よりも先端側(孔底側)に挿入された掘削管や、その最先端に取り付けられた掘削工具は、まだ使用可能であるにも関わらず掘削孔内に残されてしまうことになってしまい、非経済的である。
特に、このような削孔作業のうち、掘削管の外径に対してより大きな内径の掘削孔を掘削工具によって形成しつつ掘削管を挿入する、いわゆるリーマ作業と呼ばれる削孔作業では、小径の掘削管によって大径の掘削工具に回転力や推力、打撃力を伝達しながら削孔を行うことになる。このため、掘削管への負担が一層大きくなって折損が発生する頻度も総じて高くなる。
そこで、このように折損した掘削管およびその先端側の掘削管や掘削工具を掘削孔から回収する工具として、特許文献1には、タップ状の雄ネジ部を先端部に備えて掘削孔の開口部側から挿入される回収用の掘削管の先端に装着され、この雄ネジ部を掘削孔内に残された掘削管の後端内周部にねじ込むことにより連結して、折損した掘削管等を掘削孔から引き抜いて回収するようにした、いわゆるフィッシングツールと称される掘削管回収工具が提案されている。
米国特許第1591264号明細書
ところで、このような掘削管回収工具が先端に装着される回収用の掘削管は、通常は削孔作業を行う掘削装置に取り付けられて掘削孔内に挿入されるため、掘削孔内での前進や後退、回転は可能であるものの、掘削孔に挿入している最中に掘削孔の径方向に移動することは困難であり、一般的には掘削孔の開口部手前に配置されたチャックの貫通孔に挿通されて支持され、掘削孔の中心線に沿って挿入される。
しかしながら、特に上述したリーマ作業によって形成された内径の大きな掘削孔内で掘削管が折損した場合、掘削孔内に残された掘削管が折損によって折れ曲がったり、あるいは掘削孔が横向きや斜め向きに形成されていると小径の掘削管が自重によって掘削孔内で傾いたりして、折損した掘削管の後端部が掘削孔の中心線から偏って位置してしまうおそれがある。従って、そのような掘削管の後端部に向けて、掘削孔の中心線に沿って掘削管回収工具を挿入しても、掘削管回収工具の雄ネジ部を折損した掘削管の後端内周部に確実にねじ込んで連結することは困難となる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のように折損した掘削管の後端部が掘削孔の中心線から偏って位置していても、この掘削管に確実に掘削管回収工具を連結して掘削孔に残された掘削管や掘削工具を回収することが可能な掘削管回収工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、中心に軸線を有する工具本体の先端部に、掘削孔に残された掘削管と連結させられる連結部が設けられるとともに、この連結部の外周側には、後端側に向かうに従い内径が小さくなる上記軸線を中心とした案内部を上記連結部よりも先端側に備えた案内部材が着脱可能に取り付けられていることを特徴とする。
このように構成された掘削管回収工具においては、掘削孔に残された掘削管と連結させられる上記雄ネジ部のような連結部の外周側に案内部材が取り付けられており、この案内部材には後端側に向かうに従い内径が小さくなる上記軸線を中心とした案内部が上記連結部よりも先端側に備えられているので、この掘削管回収工具を掘削孔に挿入すると、掘削孔に残された掘削管の後端部が掘削孔の中心線から偏って位置していても、案内部の内周に沿ってこの後端部を案内して工具本体の軸線上に位置させることができる。従って、例えば連結部が上述したタップ状の雄ネジ部の場合には、工具本体を回転しつつ先端側に前進させることによって連結部を掘削管と連結することができ、次いで工具本体を後退させることにより、折損した掘削管とその先端側の掘削管や掘削工具を回収することが可能となる。
また、このような掘削管回収工具が先端に取り付けられる掘削管は、上述のように削孔を行う掘削装置に取り付けられて掘削孔の開口部手前に配置されたチャックにより支持されるが、先端側に向かうに従い外径が大きくなることになる案内部を備えた案内部材が取り付けられたままであると、工具本体を後退させたときに案内部材がチャックと干渉して掘削管等を回収できなくなるおそれがある。これに対して、この案内部材は工具本体に着脱可能とされていて取り外すことができるので、このように掘削管等を回収不能となるような事態を避けることができる。
ここで、例えば横向きに掘られたトンネルから掘削孔を上向きに削孔しているときに掘削管に折損が生じた場合には、掘削管回収工具もその先端部の連結部を上向きにして掘削孔に挿入され、掘削管と連結した後には下向きに後退させられて掘削管等を回収することになる。従って、掘削孔の開口部はトンネルの天井部分に位置し、チャックもこの天井部分の近傍に配置されることになるので、案内部材の取り外しを人手により行おうとすると高所の作業となって容易ではない。
そこで、この場合には、上記案内部材を、その後端部が上記工具本体に嵌合させられることによって先端側に抜脱自在として着脱可能に取り付けることにより、チャックに当接したところで案内部材が工具本体から先端側に抜け出ることによって脱してチャックの先端側に保持されるので、この案内部材の内周部およびチャックの開口部を通して折損した掘削管やその先端側に連結された掘削管を引き抜いて回収することができる。また、最先端の掘削管および掘削工具が掘削孔から抜け出たところでチャックごとトンネルの天井部分から降ろして掘削工具を取り外せば、これら最先端の掘削管および掘削工具と案内部材も回収することができる。
一方、掘削孔が下向きに削孔されている場合には、案内部材の取り外し作業は容易に行うことができる反面、上述のように案内部材が先端側に抜脱自在とされていると、掘削孔内で脱落してしまうおそれが生じる。そこで、この場合に、上記案内部材は、その後端部が上記工具本体に着脱可能に固定されて取り付けられているのが望ましく、チャックに当接する前に案内部材を取り外すことにより、折損した掘削管およびその先端側に連結された掘削管や掘削工具を回収することができる。
さらに、この場合には、上記案内部材を、周方向に分割して工具本体から取り外し可能とすることにより、引き抜いた掘削管と掘削管回収工具との連結を一旦解いて案内部材を取り外したりせずとも、容易かつ短時間で案内部材を取り外して掘削管や掘削工具を回収することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、大径の掘削孔内に挿入された掘削管に折損が生じたときに、掘削孔に残された掘削管の後端部が掘削孔の中心線から偏っていても、この後端部を案内部材によって案内することにより、掘削管回収工具の工具本体の軸線上に位置させて連結部と連結させることができ、折損した掘削管およびその先端側に連結された掘削管や掘削工具を確実に回収することができる。
本発明の第1の実施形態を示す側面図である。 図1に示す実施形態の案内部材を工具本体から取り外した状態を示す分解図である。 図1に示す実施形態の軸線に沿った断面図である。 図3におけるZZ断面図である。 図1に示す実施形態の案内部材の正面図である。 図1に示す実施形態の工具本体の斜視図である。 図1、図9に示す実施形態により回収される掘削管、および先端に図1、図9に示す実施形態が取り付けられる掘削管の断面図である。 折損した掘削管を図1に示す実施形態により回収する場合を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す側面図である。 図9に示す実施形態の案内部材を工具本体から取り外した状態を示す分解図である。 図9に示す実施形態の軸線に沿った断面図である。 図11における(a)YY断面図、(b)ZZ断面図である。 図9に示す実施形態の案内部材の正面図である。 図9に示す実施形態の斜視図である。 折損した掘削管を図9に示す実施形態により回収する場合を説明する断面図である。
図1ないし図6は本発明の第1の実施形態を示すものであり、図7はこの第1の実施形態や後述する第2の実施形態により回収される掘削管(ドリルチューブ)1、およびこれらの実施形態が先端に取り付けられる回収用の掘削管21を示すものであり、図8は折損した掘削管1を第1の実施形態によって回収する場合を説明するものである。この第1の実施形態の掘削管回収工具は、例えば横向きに掘られたトンネルから上述したリーマ作業によって図8に示すように掘削孔Hを上向きに削孔しているときに折損が生じた掘削管1を回収するためのものである。
このような掘削管1は、鋼材等の金属材料により形成されて、図7に示すように先端部(図7における左側部分)がこれよりも後端側(図7において右側)よりも一段縮径した長尺の中心線Cを中心とした多段円筒状をなしている。上記先端部の外周には雄ネジ部2が形成されるとともに、後端内周部には雌ネジ部3が形成されており、これらの雌雄ネジ部2、3は互いにねじ込み可能な寸法、形状とされている。また、上記先端部では掘削管1の内径も、これより後端側の部分より一段小径とされている。
このような掘削管1は、通常は複数の同形同大の掘削管1が、先端側の掘削管1の雌ネジ部3に後端側の掘削管1の雄ネジ部2がねじ込まれることによって中心線C方向に順次継ぎ足されて掘削孔Hに挿入されてゆく。こうして挿入される掘削管1のうち最先端の掘削管1の先端部には、必要に応じて削岩機等を介して図示されない掘削管1より大径の掘削工具が取り付けられ、この掘削工具によってリーマ作業により大径の掘削孔Hが形成される。また、掘削孔Hの開口部から外側に突き出た最後端の掘削管1は、やはり図示されない掘削装置に取り付けられ、この掘削装置から順次継ぎ足された複数の掘削管1を介して掘削工具に先端側への推力と中心線C回りの回転力が与えられる。
このような掘削管1においては、掘削孔Hの先端側に位置する掘削管1の雌ネジ部3に雄ネジ部2がねじ込まれた後端側の掘削管1の一段縮径した先端部に折損が生じ易い。そこで、本実施形態の掘削管回収工具は、その工具本体11の先端部(図1ないし図3における左側部分)に、折損が生じた掘削管1の先端内周部に連結可能な連結部12を有している。この工具本体11は、望ましくは掘削管1よりも高硬度の鋼材等の金属材料により形成されて、後端側(図1ないし図3における右側)に向かうに従い内外径が大きくなる軸線Oを中心とした多段の概略円筒状をなしている。
連結部12は、先端側に向かうに従い漸次縮径する外形円錐台状をなしており、この円錐台の外周面が軸線Oに沿った断面においてなす角度は鋭角とされている。連結部12の最先端の外径は、掘削管1の先端内周部の内径より小さくされているとともに、連結部12の最後端の外径は、掘削管1の先端内周部の内径よりも大きく、掘削管1の後端部の外径よりは小さくされている。
また、この連結部12の外周面には、該連結部12がなす円錐台の母線に沿って延びる断面半円形の複数条(本実施形態では4条)の溝部12Aが、周方向に等間隔に形成されている。さらに、これらの溝部12Aの間には軸線Oに沿った断面が鋸歯状をなすネジ状部12Bが形成されていて、これにより連結部12は図2および図6に示すようにタップ状をなしている。
さらにまた、この連結部12よりも後端側において工具本体11は、後端側に向けて外径が段階的に大きくなるように形成されていて、本実施形態では2段に大きくなるように形成されており、このうち先端側の中段部13の外径は掘削管1の後端部の外径と等しいか、僅かに大径とされている。また、工具本体11の最後端の後段部14は、軸線Oに垂直な先端側を向く段差部14Aを介して中段部13の後端側に連なっていて、この後段部14の外周面には、工具本体11を回収用の掘削管21に取り付けるためのレンチやスパナ等の作業用工具が掛け止められる平面状の切欠面14Bが本実施形態では2つ、軸線Oに平行かつ互いにも平行に、軸線Oを間にして該軸線Oから等間隔に形成されている。
一方、工具本体11の内周部11Aは、この後段部14において内径が最も大きくなるようにされていて、その内周面には雌ネジ部11Bが形成されている。また、内周部11Aは、この後段部14における先端側の軸線Oに垂直な底面から一段縮径して中段部13内を軸線Oに沿って延び、軸線O方向において連結部12の手前でさらに一段縮径して連結部12の先端に開口している。さらに、中段部13における工具本体11の内周部11Aからは先端側に向かうに従い外周側に向かう分岐孔11Cが、連結部12の溝部12Aと同数、周方向に等間隔に分岐していて、これらの分岐孔11Cは連結部12の後端において各溝部12Aの底面に開口している。
そして、この工具本体11の先端部には、後端側に向かうに従い内径が小さくなる案内部15Aを備えた案内部材15が着脱可能に取り付けられている。この案内部材15は、やはり鋼材等の金属材料によって形成された本実施形態では周方向に連続する一体の筒状の部材であって、その後端部が軸線Oを中心とした円筒状の取付部15Bとされるとともに、先端部が上記案内部15Aとされて、この案内部15Aは取付部15Bの先端に向けて後端側に向かうに従い内外径ともに漸次縮径する、やはり軸線Oを中心とした漏斗状に形成されている。
この案内部材15の上記取付部15Bの内径は、工具本体11の中段部13に嵌合可能な大きさとされており、従って掘削管1の後端部の外径と等しいか、僅かに大径とされるとともに、この取付部15Bの軸線O方向の長さは、図3に示すように工具本体11の連結部12の先端から段差部14Aまでの軸線O方向の長さよりも僅かに長くされている。また、案内部材15の軸線Oに対する径方向の厚さは、段差部14Aの半径方向の段差の大きさよりも大きくされていて、取付部15Bから案内部15Aに亙って略一定とされている。
一方、案内部15Aは、本実施形態では後端側に向けて内外径が一定の割合で縮径する円錐台状に形成されており、この円錐台の母線が軸線Oに沿った断面においてなす角度は鋭角とされている。また、案内部15Aの先端外周部は軸線Oを中心とした円筒面によって切り欠かれるようにして面取りされており、この円筒面の外径である案内部15Aの先端の外径は、上記掘削工具によって形成される掘削孔Hの内径よりも僅かに小さくされている。
このような第1の実施形態の案内部材15は、上記取付部15Bが中段部13に嵌合させられて段差部14Aに当接することにより、後端側に位置決めされて工具本体11に取り付けられる。従って、案内部材15は工具本体11に対して、先端側に向けては抜脱自在とされた状態で着脱可能とされる。また、こうして位置決めされた状態で、案内部材15の案内部15Aは、取付部15Bより先端側に形成された該案内部15Aの全体が工具本体11の連結部12よりも先端側に位置している。
このような第1の実施形態の掘削管回収工具を用いて、上述のように上向きに削孔された掘削孔H内で折損を生じた掘削管1、およびその先端側に連結された掘削管1や掘削工具を回収するには、まず折損して掘削孔Hに残された掘削管1よりも後端側の掘削管を掘削孔Hから引き抜いてから、掘削孔Hの開口部にチャック22を設置する。このチャック22は、掘削管回収工具を掘削孔H内に挿入する回収用の上記掘削管21を案内するもので、この掘削管21の後端部および工具本体11の後段部14の外径よりも大きく、案内部材15の取付部15Bの外径よりは小さな内径の貫通孔を備えており、この貫通孔が掘削孔Hと同軸となるように配設される。
次いで、折損した掘削管1を介して削孔作業を行っていた掘削機械に回収用の上記掘削管21を連結し、その先端に掘削管回収工具の工具本体11を取り付ける。この回収用の掘削管21は、図7に示すように削孔作業を行う掘削管1と同一のものを用いるのが望ましく、図8では図7に示した掘削管1と共通する部分に同一の符号を配してある。この回収用の掘削管21の後端内周部の雌ネジ部3には上記掘削機械との連結具23が取り付けられ、先端部の雄ネジ部2が雌ネジ部11Bにねじ込まれて工具本体11が取り付けられる。
こうして回収用の掘削管21の先端に取り付けられた工具本体11は、チャック22の貫通孔に挿通された上で、その先端側から案内部材15が嵌合させられて着脱可能に取り付けられ、チャック22ごと掘削孔Hの中心線と軸線Oとが同軸となるように掘削孔Hの開口部に対向させられて、掘削装置によって掘削管21を前進させることにより、図8(a)に示すように掘削孔Hに同軸に挿入される。このとき、掘削孔Hが特に上述したリーマ作業によって削孔されたものであると、掘削孔Hに残された掘削管1が折損によって折れ曲がったり、あるいは斜め上向きに削孔されている場合には掘削管1がその自重によって傾いたりして、折損した掘削管1の後端部の位置が同図8(a)に示すように掘削孔Hの中心線すなわち工具本体11の軸線Oから偏っている場合がある。
このような場合に、上記構成の掘削管回収工具においては、工具本体11の先端部に設けられた連結部12の外周側に案内部材15が取り付けられており、この案内部材15には後端側に向けて内径が小さくなる案内部15Aが連結部12よりも先端側に備えられているので、掘削管回収工具をさらに前進させることによって掘削管1の後端部は案内部15Aによって案内され、その中心線Cが工具本体11の軸線Oと略一致させられる。そこで、この状態から回収用の掘削管21を介して掘削装置から回転力を伝達して掘削管回収工具を回転させつつ前進させることにより、最後端の掘削管1の雌ネジ部3に折損して残された掘削管1の先端部内周にタップ状の連結部12のネジ状部12Bが食い付き、図8(b)に示すように掘削管回収工具が掘削管1に連結される。
従って、こうして掘削管回収工具に連結された掘削管1は、掘削装置によって回収用の掘削管21ごと掘削管回収工具を後退させることにより、掘削孔Hから引き抜き可能となるが、案内部材15が工具本体11に接合されたり一体化されたりして取り付けられたままであると、図8(c)に示すように案内部材15がチャック22の位置まで後退したところでチャック22と干渉して引き抜きが不可能となるおそれがある。これに対して、上記構成の掘削管回収工具では、案内部材15が着脱可能に工具本体11に取り付けられているので、案内部材15を工具本体11から取り外すことによって掘削孔H内に残されたすべての掘削管1を引き抜くことが可能となる。
ここで、上記第1の実施形態では、案内部材15の後端部が取付部15Bとされて工具本体11の中段部13に嵌合させられて取り付けられることにより、案内部材15は上述のように先端側に抜脱自在とされた状態で着脱可能とされている。従って、案内部材15が取り付けられた掘削管回収工具をそのまま後退させることにより、案内部材15はチャック22の貫通孔開口部周辺に当接したところで先端側に抜け外れて工具本体11から脱する。さらに、掘削孔Hは上向きに削孔されていて、チャック22の貫通孔の掘削孔H側の開口部も上向きに開口しているので、この開口部周縁に当接した案内部材15は図8(d)に示すようにそのままチャック22の先端側に保持される。
このように、上記構成の掘削管回収工具によれば、リーマ作業によって形成された大径の掘削孔H内に、折損した小径の掘削管1の後端部が掘削孔Hの中心線から偏って残されていても、この後端部を案内部材15の案内部15Aによって案内することにより工具本体11の連結部12に連結して、確実に掘削管1を掘削孔Hから回収することができる。また、この案内部材15は工具本体11に着脱可能とされているので、チャック22との干渉によって回収が不可能となることもない。
さらに、第1の実施形態の掘削管回収工具においては、掘削孔Hがトンネルから上向きに削孔されたものであるのに対して、案内部材15の後端部が工具本体11に嵌合することにより先端側に抜脱自在とされて着脱可能に取り付けられている。このため、上述のように回収用の掘削管21ごと掘削管回収工具を下向きに後退させることにより、案内部材15をチャック22の先端側に当接させて保持したまま、この案内部材15の内周部を通して掘削管1を回収することができる。
従って、本実施形態によれば、トンネルの天井部分に位置する掘削孔Hやチャック22の貫通孔の開口部周辺での高所の作業となる案内部材15の取り外しに人手を要することがなくなって、容易かつ安全に案内部材15を抜脱することが可能となる。また、案内部材15は工具本体11の段差部14Aに当接しており、掘削管回収工具は上向きに前進して掘削孔Hに挿入されるので、案内部材15が工具本体11に嵌合して先端側に抜脱自在に取り付けられているだけでも、折損した掘削管1に連結部12が連結される前に案内部材15が掘削孔H内に脱落してしまうようなこともない。
なお、掘削孔Hに残された最先端の掘削管1の先端部に取り付けられた掘削工具を回収するには、この掘削工具が掘削孔Hから抜け出てから最先端の掘削管1ごとチャック22をトンネルの底部に降ろし、掘削工具を取り外してから案内部材15を先端側に引き抜けばよい。
次に、図9ないし図14は本発明の第2の実施形態を示すものであり、図15は折損した掘削管1を第2の実施形態によって回収する場合を説明するものである。この第2の実施形態の掘削管回収工具は、第1の実施形態とは逆に掘削孔Hを下向きに削孔しているときに折損が生じた掘削管1を回収するためのものであり、図1ないし図8に示した第1の実施形態の掘削管回収工具と共通する部分や掘削管1、21等については同一の符号を用いて説明を簡略化する。
上記第1の実施形態では、上述のように案内部材15が工具本体11に嵌合することにより、先端側に抜脱自在とされて着脱可能に取り付けられていたのに対し、この第2の実施形態の掘削管回収工具では、先端側に第1の実施形態と同様の案内部16Aを備えた案内部材16が、工具本体11に着脱可能に固定されて取り付けられていることを特徴としている。しかも、この第2の実施形態の案内部材16は、周方向に分割されて工具本体11から取り外し可能とされている。
本実施形態では、工具本体11の中段部13に、軸線Oに対する直径方向に向けてネジ孔13Aが形成されており、案内部材16は、案内部16Aよりも後端側の円筒状の取付部16Bに挿通されてこのネジ孔13Aにねじ込まれるクランプネジ17によって着脱可能に固定される。中段部13には図12(b)に示すように複数(本実施形態では2つ)のネジ孔13Aが周方向に等間隔に形成されるとともに、これらのネジ孔13Aと同数に案内部材16を周方向に等分割した案内部材分割体16Cが、各ネジ孔13Aにねじ込まれるクランプネジ17によって固定されることにより案内部材16が構成される。
このような第2の実施形態の掘削管回収工具により、下向きに削孔された掘削孔H内で折損して残された掘削管1を回収するには、第1の実施形態と同様に工具本体11を回収用の掘削管21の先端部に取り付けてチャック22の貫通孔に挿通した上で、クランプネジ17によって案内部材分割体16Cを取り付けて固定し、案内部材16を構成する。そして、掘削装置により掘削管回収工具を掘削孔Hに挿入すると、図15(a)に示すように折損した掘削管1の後端部が掘削孔Hの中心線から偏っていても、図15(b)に示すように案内部材16の案内部16Aによって軸線O上に位置するように案内して、工具本体11の連結部12を連結することができる。
次いで、こうして掘削管1と連結された掘削管回収工具を後退させ、図15(c)に示すように案内部材16がチャック22の貫通孔の開口部周辺に当接するところで、図15(d)に示すようにクランプネジ17を外して案内部材16を取り外す。本実施形態では、案内部材16が周方向に分割された複数の案内部材分割体16Cによって構成されているので、工具本体11の先端と後端に掘削管1、21が連結されていても、これらの連結を解くことなく案内部材16を取り外すことができ、そのまま工具本体11を後退させることによって図8(d)に示したのと同じように折損した掘削管1やその先端側に連結された掘削管1を回収することができる。
このように、第2の実施形態においても、折損した掘削管1の後端部が掘削孔Hの中心線から偏って位置していても、工具本体11の連結部12と確実に連結して掘削管1を回収することができる。また、この第2の実施形態では、案内部材16が工具本体11に着脱可能に固定されて取り付けられており、下向きに削孔された掘削孔H内の掘削管1を回収する際に掘削管回収工具の先端を下向きにして挿入しても、案内部材16が脱落してしまうこともない。
さらに、第2の実施形態では、こうして着脱可能に固定される案内部材16が、周方向に分割される複数の案内部材分割体16Cによって構成されており、折損した掘削管1と連結された掘削管回収工具を後退させる際に、上述のように工具本体11の先端と後端に掘削管1、21が連結されたままでも、案内部材16を案内部材分割体16Cに分解して取り外すことができるので、取り外し作業を容易に行うことができる。また、下向きの掘削孔Hに挿入される掘削管回収工具の工具本体11に案内部材16を着脱する作業は、通常は掘削孔Hの開口部近くの低所での作業となるので、安全にクランプネジ17を操作して案内部材16の着脱を行うことができる。
なお、第1、第2の実施形態では、後端側に向けて内径が小さくなる案内部15A、16Aの全体が連結部12の先端よりも先端側に位置しているが、折損した掘削管1の中心線Cが工具本体11の軸線Oとある程度同軸となれば、連結部12の先端を残された掘削管1の先端内周部に挿入して連結することができるので、案内部15A、16Aは、少なくともその先端が連結部12の先端よりも先端側に位置していればよく、案内部15A、16Aの後端は連結部12の先端より後端側であってもよい。また、案内部15A、16Aは、その内周部が軸線Oに沿った断面において凸曲線や凹曲線を描きつつ後端側に向かうに従い内径が小さくなっていてもよい。
また、第1、第2の実施形態では、折損した掘削管1との連結部12を雄ネジ状のタップ形に形成しているが、例えば折損した掘削管1や先端部が雌ネジ部3に残された掘削管1の後端外周部を把持するようにして連結するようなものでもよく、あるいは磁石等によって掘削管1を吸着して連結するようなものでもよい。
さらに、第1、第2の実施形態では、先端部に掘削工具が取り付けられるドリルチューブを掘削管1として回収する場合について説明したが、例えば二重管工法などにおいて外管として用いられるケーシングパイプが掘削孔内で折損した場合に回収するのにも用いることができる。このようなケーシングパイプでも、鋼管連壁を埋設するときに継ぎ手が設けられたケーシングパイプを掘削孔に挿入する場合や、ケーシングパイプをその外径より大きな外径のカップリングによって接続する場合、あるいは水井戸等で止水のためにケーシングパイプの周囲をセメンティングするような場合には、ケーシングパイプの外径に対してより大きな内径の掘削孔が削孔されることになり、折損が生じると残されたケーシングパイプの後端部が掘削孔の中心線から偏って位置するおそれがある。
1、21 掘削管
11 工具本体
12 連結部
13 中段部
14 後段部
14A 段差部
14C 雌ネジ部
15、16 案内部材
15A、16A 案内部
17 クランプネジ
22 チャック
H 掘削孔
C 掘削管1の中心線
O 工具本体11の軸線

Claims (4)

  1. 中心に軸線を有する工具本体の先端部に、掘削孔に残された掘削管と連結させられる連結部が設けられるとともに、この連結部の外周側には、後端側に向かうに従い内径が小さくなる上記軸線を中心とした案内部を上記連結部よりも先端側に備えた案内部材が着脱可能に取り付けられていることを特徴とする掘削管回収工具。
  2. 上記案内部材は、その後端部が上記工具本体に嵌合することにより、先端側に抜脱自在とされて着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の掘削管回収工具。
  3. 上記案内部材は、その後端部が上記工具本体に着脱可能に固定されて取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の掘削管回収工具。
  4. 上記案内部材は、周方向に分割されて上記工具本体から取り外し可能とされていることを特徴とする請求項3に記載の掘削管回収工具。
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