JP2016067134A - 変電所監視制御システム、変電所サーバおよび変電所監視制御システム用の保護制御装置 - Google Patents

変電所監視制御システム、変電所サーバおよび変電所監視制御システム用の保護制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】変電所サーバは第1通信処理または第2通信処理を用いて保護制御装置の動作状態を監視し、保護制御装置は少なくとも第2通信処理を実行可能とすることで、安全性および信頼性を向上する。
【解決手段】変電所サーバ1とIED2は、所定規格に基づく伝送プロトコルを用いて双方向通信可能に接続される。変電所サーバは、第1周期でIEDから周期送信用パケットを送信する第1通信処理、または、第2周期で監視パケットを送信する第2通信処理のいずれかを用いて、IED2の動作状態を監視する。変電所サーバは、IEDが第1通信処理を実行しないと判定した場合、第2通信処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、変電所監視制御システム、変電所サーバおよび変電所監視制御システム用の保護制御装置に関する。
近年の変電所システムでは、マイクロプロセッサ技術の進展に伴い、デジタル化された装置(IED:Inteligent Electronic Device)を変電所サーバへ接続する。しかし、IEDは多数のベンダが提供するため、変電所システムを構築するには、ベンダの異なるIED同士を相互に運用できるようにする必要がある。
相互運用を実現するために、伝送系として、国際標準化規格のプロトコル(IEC61850)が制定され、その導入が進んでいる。IEC61850は、変電所構内の伝送において、通信方式および変電所構成言語を定義する。通信方式には、例えば、MMS(Manufacturing Message Specification)、GOOSE(Generic Substation Events)がある。MMSは、データ参照、ログ、制御用に用いる。GOOSEは、遮断指令、インターロックに用いる。
変電所構成言語(SCL:Substation Configuration Language)は、IEDの設定情報を交換したり共有したりするための言語である。SCLは、例えば、IEDの機能を記述したICD(IED Capability Description)ファイル、変電所の構成を記述したSSD(System Specification Description)ファイルなどを表現する。
IEC61850では、これらICDファイルおよびSSDファイルなどの値を基に、設定ツールが、変電所システムの構成情報を記述したSCD(System Configuration Description)ファイルを生成する。IEC61850を用いることで、異なるIED同士の相互運用を実現した変電所システムを構築することができる。
国際規格IEC61850の採用により、IED間の通信が可能となり、相互運用が実現する。しかし、変電所システムには高い安全性および信頼性が要求されるため、相互運用の実現だけでは足りない。変電所システムでは、各IEDと、各IEDとの通信とを含めたシステム全体を監視する必要がある。そこで、特許文献1では、IEC61850プロトコルを利用することで伝送系の負荷を低減しつつ、伝送系とIEDの状態を監視するようになっている。
特開2012−15629号公報
特許文献1の従来技術は、IEC61850のMMSプロトコルを利用してIEDを監視しているに過ぎず、一定周期の監視は必須ではない。つまり、特許文献1では、MMSプロトコルを利用した監視を停止させることができ、停止した場合は伝送系およびIEDの状態をそれ以上監視することはできない。従って、従来技術では、安全性および信頼性の点で改善の余地がある。
本発明は、上記の課題に着目してなされたもので、その目的は、変電所サーバは第1通信処理または第2通信処理を用いて保護制御装置の動作状態を監視し、保護制御装置は少なくとも第2通信処理を実行可能とすることで、安全性および信頼性を向上できるようにした変電所監視制御システム、変電所サーバおよび変電所監視制御システム用の保護制御装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に従う変電所監視制御システムは、変電所の制御を司る変電所サーバと、変電所サーバに接続される一つ以上の保護制御装置とを有する変電所監視制御システムであって、変電所サーバと保護制御装置とは、所定規格に基づく伝送プロトコルを用いて双方向通信可能に接続されており、変電所サーバは、予め設定される第1周期で保護制御装置から変電所サーバへ第1情報を送信する第1通信処理、または、予め設定される第2周期で保護制御装置から変電所サーバへ第2情報を送信する第2通信処理のいずれかを用いて、保護制御装置の動作状態を監視するようになっており、変電所サーバおよび保護制御装置は、保護制御装置から変電所サーバへの情報送信を定義する所定の定義情報であって、少なくとも第2通信処理についての定義を含む所定の定義情報を共有しており、変電所サーバは、所定の定義情報に基づいて保護制御装置が第1通信処理を実行すると判定した場合、保護制御装置から受信する第1情報に基づいて、保護制御装置の動作状態を判定し、所定の定義情報に基づいて保護制御装置が第2通信処理を実行すると判定した場合、保護制御装置から受信する第2情報に基づいて、保護制御装置の動作状態を判定するようになっており、保護制御装置は、所定の定義情報に基づいて第1通信処理を実行しないと判定した場合、第2通信処理を実行する。
本発明によれば、所定の定義情報に第1通信処理が定義されていない場合であっても、保護制御装置は第2通信処理を実行して第2情報を変電所サーバに送信するため、変電所サーバは、第2情報に基づいて保護制御装置の動作状態を監視することができる。このため、変電所サーバは、少なくとも第2情報を用いて保護制御装置が動作しているか否か、保護制御装置と変電所サーバとの通信経路に異常が生じていないかを診断できる。
変電所監視制御システムの全体構成を示す説明図。 変電所サーバの機能構成を示すブロック図。 変電所サーバのソフトウェア構成図。 「保護制御装置」の例としてのIEDの機能構成を示すブロック図。 IEDのソフトウェア構成図。 操作用端末の機能構成を示すブロック図。 「所定の定義情報」の例としてのSCDファイルの説明図。 変電所サーバでの監視処理を示すフローチャート。 IEDでの通信制御処理を示すフローチャート。 第2実施例に係り、変電所サーバとIEDの処理を示すシーケンス図。 通信監視部の処理を示すフローチャート。 監視パケットを用いて監視する処理を示すフローチャート。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態に係る変電所監視制御システムにおいては、後述するように、変電所サーバは、IEC(International Electrotechnical Commission)で定められた変電所ネットワークプロトコルを用いて、「保護制御装置」としてのIEDが動作しているか否かを監視する。IEDの動作状態をネットワークを通じて監視できるということは、変電所サーバと監視対象のIEDとを接続する通信経路の状態も監視できることを意味する。
本実施形態では、「所定規格」の例として、IEC61850を採用する。IEC61850で定義されるSCDファイルは、変電所サーバおよびIEDが共有する設定ファイルである。SCDファイルは、「所定の定義情報」の例である。本実施形態では、SCDファイル内にIED監視処理用のメタデータを追記する。追記する内容には、IPアドレスのような監視パケットの送信先を特定するための情報と、監視パケットの送信周期が含まれている。ここでの送信先は、変電所サーバである。IED監視処理は「第2通信処理」の例である。監視パケットは、「第2情報」の例である。監視パケットの送信周期は、「第2周期」の例である。
変電所サーバとIEDは、SCDファイルの設定に基づいて、情報を送受信する。変電所サーバは、IEDから受信し得る複数種類の情報のいずれか一つの情報に基づいて、IEDの動作状態を判定する。
例えば、変電所サーバは、IEDが「第1通信処理」の例としての周期送信を実行しているか否かを判断する。周期送信とは、例えば、IEDで計測した計測情報を一定時間ごとに変電所サーバへ送信するサービスであり、ここでは一例としてレポート機能と呼ぶ場合がある。レポート機能が実行されている場合、IEDから変電所サーバへは周期的に情報(第1情報)が送信されるため、変電所サーバは、IEDから情報を受信する周期(第1周期)に基づいて、IEDの動作状態を判定することができる。
IEDは、周期送信を行わない場合、SCDファイルに追記された監視用メタデータに関する情報に基づいて、監視パケットを定期的に変電所サーバへ送信する。変電所サーバは、IEDから監視パケットを受信する周期(第2周期)に基づいて、IEDの動作状態を判定することができる。
ここで、IED2から変電所サーバ1へ監視パケットを送信する機能は、本実施例で追加される新たな機能であり、IEC61850で規定済みのレポート機能のような「周期送信」機能とは異なる。そこで、以下の説明では、IEC61850で規定されている周期送信を「既存の周期送信」と、本実施例に特徴的な機能を「監視パケットの送信」と、呼ぶ場合がある。
このように構成される本実施形態では、変電所サーバは、既存の周期送信(第1通信処理)によりIEDから送信される第1情報、または、第2通信処理による第2情報(監視パケット)のいずれか一方を用いて、IEDの動作状態を監視できる。
また、本実施形態では、IED、既存の周期送信を行わない場合、監視パケットを用いたIED監視処理に移行する。このため、変電所サーバは、ほぼ常時、IEDの動作状態を監視することができる。
なお、IEDを監視する機能を変電所サーバから切り離し、別のコンピュータで実行してもよい。例えば、変電所を制御する変電所サーバとは別体のコンピュータをIED監視用コンピュータとして設け、IEDからの監視パケットおよび周期送信データをIED監視用コンピュータが受信してもよい。この場合、IED監視用コンピュータは、IEDの動作状態に異常を検出すると、変電所サーバへ警報を出力する。
図1〜図9を用いて第1実施例を説明する。図1は、IEC61850に準拠した機器で構成される変電所システムの例を示す。この変電所システムに、本実施例の変電所監視制御システムが設けられる。
変電所システムは、例えば、IEC61850通信プロトコルを搭載した変電所サーバ1と、「保護制御装置」としての複数のIED2(1),2(2)と、ユーザが操作する操作用端末3とを、LAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク4を介して接続することで構成されている。IED2(1),2(2)は、例えばスイッチ5などを介して通信ネットワーク4に接続されてもよい。
変電所サーバ1は、変電所システムを制御するものである。本実施例の変電所サーバ1は、変電所の各IED2(1),2(2)を監視制御する。変電所サーバ1は、例えば、制御部10、構成管理部11および機器監視部12を備えている。制御部10は、変電所システムを制御する機能である。構成管理部11は、変電所システムの構成を管理する機能である。機器監視部12は、変電所システムに含まれる各IED2(1),2(2)の状態を監視し、その監視結果を出力する機能である。制御部10,構成管理部11,機器監視部12は相互に接続されてもよい。
IED2(1),2(2)は、例えば、遮断器、過電流リレー、距離リレー、差動リレー、計測器、スイッチ制御器、同期開閉器、タップ切換器、インターロックなどの装置である。IED2(1)は、その本来の目的を果たすための基本機能(図示せず)を備えるほかに、例えば、周期送信管理部20(1)および機器監視部21(1)を備える。
周期送信管理部20(1)は、例えば一定時間ごとに計測値のレポートを変電所サーバ1へ送信するレポート機能などのように、所定の情報を所定周期(第1周期)で変電所サーバ1へ送信する機能である。周期送信管理部20(1)は、既存の周期送信を管理する機能である。
機器監視部21(1)は、所定の場合に実行されるもので、監視パケットを所定周期(第2周期)で変電所サーバ1へ送信する機能である。
IED2(2)もIED2(1)と同様に構成され、周期送信管理部20(2)および機器監視部21(2)を備える。IED2(1),2(2)を特に区別しない場合、IED2と呼ぶ。同様に、周期送信管理部20(1),20(2)を周期送信管理部20と呼び、機器監視部21(1),21(2)を機器監視部21と呼ぶ。周期送信管理部20の実行する処理は、「第1通信処理」の例である。機器監視部21の実行する処理は、「第2通信処理」の例である。
操作用端末3は、ユーザが変電所サーバ1およびIED2を設定したり、状態を確認したりするために使用する端末である。操作用端末3は、図1に示す通り通信ネットワーク4を介して変電所サーバ1やIED2と接続する構成でもよいし、シリアルケーブルや専用線を用いて変電所サーバ1やIED2と直接接続する構成でもよい。
操作用端末3は、IEC61850で提供するサービスや、変電所システムの構成などを設定するものであり、変電所サーバ1やIED2にデータを入力する。しかし、操作用端末3から変電所サーバ1およびIED2へ入力するデータには、機器監視(IED監視)に関する内容が記載されていない。従って、IED2を監視するためには、周期送信を行うMMSのサービス(例えばレポートサービス)や、GOOSEといった機能を利用する必要がある。それらのレポートサービスやGOOSEを利用していない場合、変電所サーバ1は、通信ネットワーク4を介してIED2を監視することはできない。
そこで、本実施例では、IED2が周期送信管理部20を実施しておらず、レポートサービスやGOOSEなどを利用していない場合であっても、機器監視部21から定期的に監視パケットを変電所サーバ1へ送信する。これにより、本実施例では、変電所サーバ1が通信ネットワーク4を介してIED2を監視できるようにしている。
図2は、変電所サーバ1の構成の一例を示す。変電所サーバ1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)101と、メモリ102と、記憶装置103と、入力装置104と、出力装置105と、通信I/F106とを備える。
CPU101は、メモリ102や記憶装置103に記憶されているコンピュータプログラムやデータを用いて変電所サーバ1の動作を制御する。メモリ102には、例えばオペレーティングシステム(OS)110と、ソフトウェアプログラム111とが記憶されている。これらOS110およびプログラム111は、記憶装置103などからメモリ102にロードされてもよいし、メモリ102に最初から格納してもよい。
ソフトウェアプログラム111は、例えば、アプリケーションプログラム112と、通信部113を備える。アプリケーションプログラム(以下アプリケーション)112は、IED2へ動作指令を与えたり、IED2からの動作情報を取得したりするためのコンピュータプログラムである。通信部113は、IED2と通信するための通信プロトコルスタックである。
記憶装置103は、例えば、通信部113が動作するために必要なSCDファイル120を記憶している。記憶装置103は、アプリケーション112などを記憶することもできる。
入力装置104は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス、音声認識装置などとして構成されており、ユーザは、入力装置104を介して変電所サーバ1に設定値などを入力することもできる。出力装置105は、変電所システムの状況などをユーザに通知するための装置であり、例えば、ディスプレイ、プリンタ、音声合成装置などとして構成される。なお、ユーザが操作用端末3を用いて変電所サーバ1との間で情報をやり取りする場合、変電所サーバ1は入力装置104および出力装置105を必ずしも備えている必要はない。
通信I/F106は、IED2や操作用端末3とデータ通信を行うためのインターフェースである。変電所サーバ1は、通信部113および通信I/F106を用いて、IED2や操作用端末3と通信する。
図3は、変電所サーバ1のソフトウェア構成を示す。変電所サーバ1のソフトウェアは、例えば、アプリケーション112、通信部113、通信I/F106から構成することができる。
変電所サーバ1の通信部113は、例えば、IEC61850規格に準拠した通信サービスI/F131、送受信を監視する通信監視部132、通信プロトコルマッピング部133と、各種の通信プロトコルスタック141(1),141(2),141(3)を備える。
一つの通信プロトコルスタック141(1)は、MMS通信プロトコルスタックであり、他の一つの通信プロトコルスタック141(2)は、GOOSEプロトコルスタックであり、さらに他の一つの通信プロトコルスタック141(3)は、TCP/IP通信プロトコルスタックである。
IEC61850規格に準拠した通信プロトコルスタックには、上述のMMS通信プロトコルスタック141(1)やGOOSEプロトコルスタック141(2)などの、SMV(Sampled Measurement Values)通信プロトコルスタックなどがある。MMSはデータ参照に用いる。GOOSEは、遮断指令を出したり、インターロックを設定したりするために用いる。SMVは、瞬時値を取得するために用いる。
通信サービスI/F131は、IEC61850規格のアブストラクト通信サービスインタフェース部(ACSI:Abstract Communication Service Interface)に該当する。通信プロトコルマッピング部133は、IEC61850規格における、特定通信サービスへの写像部(SCSM:Serial Copy Management System)に該当する。
アプリケーション112は、通信サービスI/F131を利用することで、各種通信プロトコルを利用してIED2と通信する。通信監視部132は、IED2から取得する周期送信パケットまたは監視パケットを解析することで、通信ネットワーク4およびIED2の状態を監視する。
図4は、IED2の構成例を示す。IED2は、例えば、CPU201と、メモリ202と、記憶装置203と、入出力I/F204と、出力装置205と、通信I/F206とを備える。
メモリ202には、例えば、OS210と、ソフトウェアプログラム211とが記憶される。OS210およびプログラム211は、記憶装置203からメモリ202へロードしてもよいし、最初からメモリ202へ格納してもよい。
記憶装置203は、アプリケーション212および通信部213が動作するために必要となる設定情報220などを保持する。この設定情報220は、SCDファイル120に基づいて操作用端末3で作成される情報である。設定情報220は、少なくとも、IED2から変電所サーバ1への情報通信に関しては、SCDファイル120(またはSCDファイル120から作成されるCIDファイル340(図6参照))とほぼ同様の内容を備えている。
ソフトウェアプログラム211は、例えば、アプリケーション212と、通信部213を有する。アプリケーション212は、入出力I/F204を介して電圧情報や電流情報などを取得し、遮断などの所定の保護制御機能を実行する。アプリケーション212がどのような所定の保護制御機能を実現するかは、IED2の種類によって異なる。通信部213は、変電所サーバ1と通信するための通信プロトコルスタックである。
入出力I/F204は、入力I/Fおよび出力I/Fを有する。入力I/Fは、IED2の監視対象である電流値や電圧値などを取得する。アプリケーション212は、入力I/Fで取得した入力値に基づいて演算する。出力I/Fは、アプリケーション212による演算結果を出力する。
出力装置205は、例えば、液晶ディスプレイなどのように構成され、設定情報などを簡易的に表示する。通信I/F206は、変電所サーバ1や操作用端末3やなどとデータ通信を行うためのインターフェースである。
なお、IED2は、例えば、組み込み型マイクロコンピュータを用いた電子機器として構成することができる。これに限らず、パーソナルコンピュータのような構造を備える電子機器として構成してもよい。
図5は、IED2のソフトウェア構成を示す。ここでは、IED2が保護リレーである場合を例に述べる。
IED2のソフトウェアはアプリケーション(保護機能部)212と、通信部213と、通信I/F206とで構成される。通信部213は、通信サービスI/F231と、監視パケット管理部232と、通信プロトコルマッピング部233と、プロトコルスタック241(1),241(2),241(3)を備える。
IED2のソフトウェア構成のうち、IEC61850規格に準拠するソフトウェア231,233,241(1),241(2),241(3)は、変電所サーバ1の通信部113で述べたソフトウェアと同等である。即ち、通信サービスI/F231は通信サービスI/F131に、通信プロトコルマッピング部233は通信プロトコルマッピング部133に、通信プロトコルスタック241(1),241(2),241(3)は通信プロトコルスタック141(1),141(2),141(3)に、対応する。そこで、重複した説明は割愛する。
監視パケット管理部232は、所定の場合に、IED2から変電所サーバ1へ所定の監視パケットを所定の周期で送信するためのソフトウェアである。監視パケット管理部232は、設定情報220に基づき、MMSのレポートサービスのような既存の周期送信を実行する設定になっているか否かを判別する。既存の周期送信を実行しないと判定した場合が「所定の場合」に相当する。監視パケット管理部232は、既存の周期送信を実行しないと判定した場合、「第2情報」としての所定の監視パケットを「第2周期」としての所定周期で、変電所サーバ1へ送信する。
監視パケットは、送信先である変電所サーバ1を特定するための送信先情報と、監視パケットの送信元であるIED2を特定するための送信元情報とを備えていればよい。監視パケットは、送信先情報および送信元情報以外の他の情報を備える必要はない。変電所サーバ1は、どのIED2からの監視パケットをいつ受信したかを知るだけで、そのIED2の動作状態を判定することができる。従って、監視パケットのサイズをできるだけ小さくすることで、変電所構内の通信ネットワーク4の通信量を抑制しつつ、適切に機器監視を行うことができる。ただし、監視パケットが送信先情報および送信元情報以外の他の情報を備える構成も、本発明の範囲に含まれる。
図6は、操作用端末3の構成例を示す。操作用端末3の基本的な構成は、変電所サーバ1と同様に、例えば、CPU301と、メモリ302と、記憶装置303と、入力装置304と、出力装置305と、通信I/F306とを備える。
メモリ302には、例えば、マイクロプロセッサ301により実行される、OS310とソフトウェアプログラム311が格納されている。OS310およびプログラム311は、記憶装置303などからメモリ302へロードしてもよいし、最初からメモリ302に格納されていてもよい。ソフトウェアプログラム311については後述する。
記憶装置303は、各IED2に関するICDファイル320と、変電所の仕様情報を定義するSSDファイル330と、SCDファイル120と、CIDファイル340とが記憶されている。
入力装置304は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス、音声認識装置などの情報入力装置である。出力装置305は、例えば、ディスプレイ、プリンタ、音声合成装置などの情報出力装置である。通信I/F306は、通信ネットワーク4を介して変電所サーバ1およびIED2と通信するための装置である。
ソフトウェアプログラム311について説明する。ソフトウェアプログラム311は、例えば、IED設定ツール312と、システム設定ツール313を有する。IED設定ツール312は、ユーザが各IED2にそれぞれ設定するためのI/Fである。システム設定ツール313は、変電所システム全体に関する設定を行うものである。
IED設定ツール312は、IED2ごとに用意される。IED設定ツール312は、例えば、設定情報送信部3121と、ICD生成部3122と、CID解析部3123とを有する。
設定情報送信部3121は、操作用端末3からIED2へ設定情報220を送信し、設定情報220をIED2に設定させるための機能である。ICD生成部3122は、IED2の論理ノードと、サポートされている通信サービスの機能とを表すICDファイル320を生成する機能である。CID解析部3123は、システム設定ツール313が生成するCID(Configured IED Description)ファイルを読み取り、その内容を解析する機能である。
システム設定ツール313は、各IED2に共通に使用する。システム設定ツール313は、例えば、ICD解析部3131と、SCD生成部3132と、CID生成部3133とを有する。
ICD解析部3131は、IED設定ツール312によって生成された各IED2のICDファイル320を読み取り、その内容を解析する機能である。SCD生成部3132は、ICDファイル320によって取得した情報に基づいて、変電所構成を記述したSCDファイル120を生成する機能である。CID生成部3133は、各IED2向けの個別情報としてのICDファイル320を生成する機能である。
ここで、各ファイルについて説明する。ICDファイル320は、IED2のタイプに対応する機能や論理ノードのタイプを記述する。SSDファイル330は、変電所の構造に関する仕様や結線情報を記述する。SCDファイル120は、データフローおよびデータオブジェクトの定義、変電所の構造、通信に必要な情報などの、変電所システム全体の情報を記述する。CIDファイル340は、SCDファイル120と同様の構成を有するが、IEDごとに作成されており、当該IEDに関する情報のみを記述する。
図7は、SCDファイル120の記述例を示す。SCDファイル120は、例えば、通信情報を記載する通信情報領域121と、IED2に関する情報を記載するIED領域122とを含む。
本実施例では、図7の下側に示すように、IEC61850規格で必須となっている論理ノード「LN0」において、IED2から送信させる監視パケットに関する監視パケット管理情報123を記載する。監視パケット管理情報123は、例えば、監視パケットを送信する宛先(図中、dst=”xxx”)と、送信周期(図中、CycTm=”10”)を含む。なお、監視パケットの宛先には、例えばサーバのIPアドレスなどを使用することができる。このように本実施例では、論理ノードに関する必須の情報領域を拡張し、監視パケットをIED2から送信させるための制御情報を追記する。
次に、システム設定ツール313を用いて、IED2に情報送信方法を設定する方法を説明する。まずシステム設定ツール313は、ICDファイル320およびSSDファイル330を集約することで、変電所システム全体の設定を記述するSCDファイル120を生成する。
そして、ユーザは、システム設定ツール313を用いて、IED名、IPアドレス、各IED2が受信するデータ、などの情報をSCDファイル120へ設定する。つまり、ユーザは、どのIED2からどのようなデータを送信させるかを定義する。ユーザの設定が完了する際には、システム設定ツール313は、監視パケットの送信に関してSCDファイル120に設定されたか否かをチェックしてもよい。もしも、監視パケットの送信に関する情報123がSCDファイル120に設定されていない場合、システム設定ツール313は、操作用端末3の出力装置305の画面に警報を表示し、監視パケットの送信について設定するようユーザに通知してもよい。
ユーザがシステム設定ツール313を用いてCIDファイル340を生成する場合は、上述のSCDファイル120の生成と同様に、監視パケットの送信に関する情報123をCIDファイル340に記述しておく。監視パケットの送信に関する情報123をCIDファイル340に記述したかを自動的に検査し、記述していない場合は警報を発して、ユーザに通知することもできる。
ユーザは、IED設定ツール312を用いて、記憶装置303からCIDファイル340の情報を読み取ることもできる。CIDファイル340に基づいて生成される設定情報220をIED2へ送信する場合は、IED2の監視パケットに関する情報123もIED2へ送信して、設定情報220に保存させる。
以上により、IED2から変電所サーバ1へ監視パケットを所定周期で送信させるための情報123を、IED2と変電所サーバ1の両方に保持させることができる。
図8は、変電所サーバ1において、IED2の動作状態を監視する処理を実現するためのフローチャートである。本処理は、IEDごとに実行する。
変電所サーバ1は、通信監視部132を起動すると、SCDファイル120を読み込み(S10)、当該SCDファイル120を解析することにより、IED2から変電所サーバ1への情報送信についての内容を取得する(S11)。変電所サーバ1は、各IED2の監視パケットの送信に関する情報(図7の情報123)と、レポート機能などの既存の周期送信を行うプロトコルに関する情報とを取得する(S11)。
変電所サーバ1は、IED2が既存の周期送信を実行する設定になっているか判定する(S12)。変電所サーバ1は、IED2が既存の周期送信を実行する場合(S12:YES)、最も短い周期でパケットを変電所サーバ1に送信する設定になっている通信を選択する(S13)。つまり、変電所サーバ1は、IED2が複数の既存の周期送信を実行する場合、それら既存の周期送信のうち最短周期で送信されるパケットを選択する。
これに対し、変電所サーバ1は、IED2が既存の周期送信を実行する設定になっていない場合(S12:NO)、IED2から送信されてくるはずの監視パケットを選択する(S14)。変電所サーバ1は、ステップS13またはステップS14のいずれか一方で選択した情報を監視対象情報として設定する(S15)。以下、監視対象の情報を監視対象パケットと呼ぶ場合がある。
ステップS16〜ステップS24は、IED2の動作状態を監視する処理である。変電所サーバ1の通信監視部132は、現在時刻TPを取得し(S16)、通信プロトコルマッピング133から監視対象パケットを受信した旨の通知を待つ(S17)。
通信監視部132は、監視対象のIED2から監視対象パケットを受信していない場合(S17:NO)、受信遅れ状態が発生したか判定する(S18)。受信遅れ状態とは、監視対象パケットを予定時刻を過ぎても受信できなかった状態である。具体的には、監視対象パケットの周期から定まる時間TFに前回の受信時刻TRLを加えた時刻よりも現在時刻TPの方が大きい場合(TP>TRL+TF)、受信遅れ状態が発生したと判定することができる。
受信遅れ状態が発生する場合とは、監視対象のIED2に何らかの障害が発生しておりパケットを送信できない場合、または、監視対象のIED2は正常に動作しているが、当該IED2と変電所サーバ1との間の通信経路に何らかの障害が発生している場合のいずれかまたは両方である。このように受信遅れが生じる状態とは、異常事態が発生している状態である。
そこで、通信監視部132は、監視対象のパケットについて受信遅れ状態が発生していると判定すると(S18:YES)、所定の警報を発する(S19)。通信監視部132は、例えば、操作用端末3の出力装置305に警告メッセージを表示したり、または、ユーザの保持する携帯情報端末に向けて警告メッセージを含む電子メールを送信したりすることができる。
監視対象パケットを受信していないが(S17:NO)、受信遅れ状態ではない場合(S18:NO)、通信監視部132は、ステップS16に戻る。
通信監視部132は、監視対象パケットを受信した場合(S17:YES)、その監視対象パケットの受信に遅れが生じていないか判定する(S20)。通信監視部132は、監視対象パケットの周期から定まる時間TFに前回受信時刻TRLを加えた時間よりも現在時刻TPの方が大きい場合(TP>TRL+TF)、受信遅れ状態が発生したと判定することができる。
監視対象パケットについて受信遅れ状態が発生した場合(S20:YES)、通信監視部132は、前記ステップS19で述べたと同様に、警報を発する(S21)。通信監視部132は、監視対象パケットに受信遅れ状態が生じていない場合(S20:NO)、現在時刻TPを前回受信時刻TRLとする(S22)。
通信監視部132は、ステップS17で受信したパケットが監視パケットであるか判定する(S23)。監視パケットとは、IED2が監視パケット管理情報123に基づいて変電所サーバ1へ送信したパケットである。
通信監視部132は、監視パケットを受信したと判定した場合(S23:YES)、ステップS16へ戻る。通信監視部132は、既存の周期送信に関するパケットを受信したと判定した場合(S23:NO)、そのパケットを通信サービスI/F131へ送信する(S24)。
図9は、IED2で実行する監視処理のフローチャートである。IED2の電源が入ると、IED2の監視パケット管理部232は起動し、記憶装置203から設定情報220を読み込んで取得する(S30)。上述の通り、設定情報220は、SCDファイル120からIED毎に生成されるCID340に基づいて、またはCID340と同一情報として、作成されている。
このように設定情報220は、SCDファイル120に基づいて作成されるため、IED2が果たすべき保護・監視機能に関する情報と、既存の周期送信に関する情報(もしも利用する場合)と、監視パケット管理情報123とを含んでいる。ここでSCD120ファイル、CIDファイル340および設定情報220では、既存の周期送信に関する情報は任意の記載事項であるが、監視パケット管理情報123は必須の記載事項である。
監視パケット管理部232は、設定情報220に既存の周期送信を実行することが記載されているか判定し(S31)、記載されていない場合は(S31:NO)、監視フラグをオンに設定する(S32)。監視フラグとは、IED2から変電所サーバ1へ監視パケットを送信する処理を有効にするフラグである。監視パケット管理部232は、監視フラグをオンに設定した後、IED2の動作を監視する処理(S33〜S41)へ移る。
これに対し、監視パケット管理部232は、設定情報220に既存の周期送信を実行することが記載されている場合(S31:YES)、特に何もせずに、IED2の動作を監視する処理(S33〜S41)に移る。
監視パケット管理部232は、監視フラグがオンであるか判定する(S33)。監視フラグがオフである場合(S33:NO)、ステップS34〜S36をスキップして後述するステップS37へ移る。
監視パケット管理部232は、監視フラグがオンである場合(S33:YES)、現在時刻TPを取得し(S34)、監視パケットを変電所サーバ1へ送信すべきタイミングが到来したか判定する(S35)。監視パケット管理部232は、監視パケットを送信する周期から定まる時間TFを前回の送信時刻TTLに加算した時刻よりも現在時刻TPの方が大きい場合(TP>TTL+TF)、監視パケットの送信タイミングが到来したと判定することができる。なお、本実施例では、IED2と変電所サーバ1とはTCP/IP通信を行うため、IED2から変電所サーバ1へコネクションを張る必要がある。そこで、例えば監視フラグがオンになったら、IED2と変電所サーバ1との間にコネクションを形成する。監視フラグがオンになる前からコネクションを形成してもよい。また、監視フラグがオフになった場合は、コネクションをクローズしてもよいし、そのままコネクションを維持してもよい。
監視パケット管理部232は、送信タイミングが到来していると判定すると(S35:YES)、送信フラグをオンに設定する(S36)。送信フラグとは、監視パケットの送信を実行するためのフラグである。
監視パケット管理部232は、通信サービスI/F231からパケットを受信したか判定する(S37)。監視パケット管理部232は、通信サービスI/F231からパケットを受信した場合(S37:YES)、通信プロトコルマッピング部233へ当該パケットを送信する(S38)。通信プロトコルマッピング部233は、受信したパケットを所定のプロトコルに基づいて変電所サーバ1へ送信する。監視パケット管理部232は、通信サービスI/F231からパケットを受信していない場合(S37:NO)、ステップS38をスキップする。
監視パケット管理部232は、送信フラグがオンであるか判定する(S39)。送信フラグがオンになっていない場合(S39:NO)、ステップS33へ戻る。送信フラグがオンの場合(S39:YES)、監視パケット管理部232は、現在時刻TPを前回送信時刻TTLに設定し(TTL=TP)、通信プロトコルマッピング部233へ監視パケットを送信する(S41)。
このように構成される本実施例によれば以下の効果を奏する。本実施例では、変電所サーバ1および各IED2が監視パケットの送信を管理するための情報123を共有しており、さらに、IED2が既存の周期送信を行わない場合でも、監視パケットの送信に関する情報123は設定される。
従って、本実施例によれば、IED2が既存の周期送信を行う場合はそのパケットを用いて、IED2が既存の周期送信を行わない場合は監視パケットを用いて、IED2の動作状態を監視することができる。このため、本実施例では、既存の周期送信を行う期間だけIED2の動作状態を監視する従来技術(特許文献1)とは異なり、常時、IED2の動作状態を監視することができる。この結果、変電所監視制御システムの安全性および信頼性を向上することができる。
本実施例では、既存の周期送信を行う場合、最短周期のパケットを監視対象として選択するため、監視判定の周期を最短に設定することができ、一種類のパケットを監視するだけでIED2の動作状態を判定することができる。一つのIED2がそれぞれ異なる周期を有する既存の周期送信を実行する場合、それら周期の異なる複数種類のパケットの全部または一部を用いて、IED2の動作状態を監視する構成でもよい。この場合、監視判定処理は複雑化するが、判定時期を多く設けて頻繁に監視することができる。
図10〜図12を用いて第2実施例を説明する。本実施例は第1実施例の変形例に該当するため、第1実施例との差異を中心に説明する。上述した第1実施例では、SCDファイル120に監視パケット管理情報123を記載することで、変電所システムの構築時にIED監視システムを実現する場合を述べた。これに対し、本実施例では、変電所システムの運用中において、IED2の動作状態の監視を中断せずに、IED2のパケット送信動作を変更できるようにした。
図10は、変電所サーバ1とIED2の処理を示すシーケンス図である。変電所サーバ1は、例えば既存の周期送信の実行を示すための周期送信フラグをオンにし、既存の周期送信を実行するようIED2へ要求する(S50)。
IED2は、変電所サーバ1からの要求を受信すると、監視フラグをオフに設定する(S51)。IED2は、アプリケーション212が既存の周期送信を実行するように、アプリケーション212の動作を変更する(S52)。IED2は、監視パケットから既存の周期送信のパケットへの変更を完了すると、設定変更が完了した旨を変電所サーバ1へ通知する(S53)。
変電所サーバ1は、IED2からの応答を受信すると、通信監視部132の監視対象情報を監視パケットから既存の周期送信によるパケットへ変更する(S54)。その後、IED2は、既存の周期送信処理を実行し、周期送信パケット(既存の周期送信によるパケット)を変電所サーバ1へ送る(S55,S56)。
変電所サーバ1は、監視対象情報を周期送信パケットから監視パケットに変更することもできる(S57)。IED2は、変電所サーバ1からの変更要求を受領すると、監視フラグをオンに変更する(S58)。IED2は、所定周期で監視パケットを変電所サーバ1へ送信する(S59)。
図11は、変電所サーバ1の通信監視部132の動作を示すフローチャートである。運用時において、通信監視部132は、現在時刻を取得し、通信サービスI/F131から送信メッセージを受信したか判定する(S70)。通信監視部132は、通信サービスI/F131からの送信メッセージを受信した場合(S70:YES)、その送信メッセージが周期送信をオンにする指示であるか否かを判定する(S71)。
通信監視部132は、周期送信をオンにする指示であると判定すると(S71:YES)、監視対象を監視パケットから周期送信パケットに変更する(S72,S73)。詳しくは、通信監視部132は、監視対象のIED2で実行可能な周期送信のうち最も短い周期の周期送信を一つ選択する(S72)。通信監視部132は、選択した周期送信を監視対象のIED2に設定し、そのIED2へ指示する(S73)。そして、通信監視部132は、図8のステップS16〜S24で述べた監視処理S74を実行する。なお、ステップS70でNOと判定した場合、または、ステップS71でNOと判定した場合は、ステップS74に移る。
図12は、IED2の監視パケット管理部232の動作を示すフローチャートである。運用時において、監視パケット管理部232は、変電所サーバ1からのパケットを受信したか否かを判定する(S80)。監視パケット管理部232は、変電所サーバ1からのパケットを受信すると(S80:YES)、そのパケットの内容が周期送信の動作を開始させる指示であるか判定する(S81)。
監視パケット管理部232は、周期送信を開始させる指示であると判定すると(S81:YES)、IED2の監視パケットを有効にする監視フラグをオフに変更し(S82)、通信サービスI/F231へ受信パケットを渡す(S83)。そして、監視パケット管理部232は、図9のステップS33〜S41で述べた、IED2の動作を監視する処理S84を実行する。なお、変電所サーバ1からのパケットを受信しない場合(S80:NO)、あるいは、周期送信を開始する指示以外の指示であった場合(S81:NO)、ステップS84へ移る。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに、本実施例では、既存の周期送信によるパケットを用いるか、それとも監視パケットを用いるかを変電所システムの運用中に切り換えることができる。このため、本実施例では、レポート機能などの既存の周期送信サービスを利用する場合は、監視パケットの送信を停止して、無駄な通信が行われるのを防止できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
1:変電所サーバ、2:IED、3:操作用端末、10:制御部、11:構成管理部、12:機器監視部、20:周期送信管理部、21:機器監視部

Claims (13)

  1. 変電所の制御を司る変電所サーバと、前記変電所サーバに接続される一つ以上の保護制御装置とを有する変電所監視制御システムであって、
    前記変電所サーバと前記保護制御装置とは、所定規格に基づく伝送プロトコルを用いて双方向通信可能に接続されており、
    前記変電所サーバは、予め設定される第1周期で前記保護制御装置から前記変電所サーバへ第1情報を送信する第1通信処理、または、予め設定される第2周期で前記保護制御装置から前記変電所サーバへ第2情報を送信する第2通信処理のいずれかを用いて、前記保護制御装置の動作状態を監視するようになっており、
    前記変電所サーバおよび前記保護制御装置は、前記保護制御装置から前記変電所サーバへの情報送信を定義する所定の定義情報であって、少なくとも前記第2通信処理についての定義を含む所定の定義情報を共有しており、
    前記変電所サーバは、
    前記所定の定義情報に基づいて前記保護制御装置が前記第1通信処理を実行すると判定した場合、前記保護制御装置から受信する前記第1情報に基づいて、前記保護制御装置の動作状態を判定し、
    前記所定の定義情報に基づいて前記保護制御装置が前記第2通信処理を実行すると判定した場合、前記保護制御装置から受信する前記第2情報に基づいて、前記保護制御装置の動作状態を判定するようになっており、
    前記保護制御装置は、前記所定の定義情報に基づいて前記第1通信処理を実行しないと判定した場合、前記第2通信処理を実行する、
    変電所監視制御システム。
  2. 前記変電所サーバは、
    前記所定の定義情報に前記第1通信処理についての定義が含まれていない場合、前記保護制御装置は前記第2通信処理を実行すると判定し、
    前記保護制御装置からの前記第2情報を監視対象情報として選択し、
    選択した第2情報が監視対象周期としての前記第2周期ごとに前記保護制御装置から送信されているか否かに基づいて、前記保護制御装置の動作状態を監視する、
    請求項1に記載の変電所監視制御システム。
  3. 前記変電所サーバは、
    前記所定の定義情報に前記第1通信処理についての定義が含まれている場合、前記保護制御装置は前記第1通信処理を実行すると判定し、
    前記保護制御装置からの前記第1情報を監視対象情報として選択し、
    選択した第1情報が監視対象周期としての前記第1周期ごとに前記保護制御装置から送信されているか否かに基づいて、前記保護制御装置の動作状態を監視する、
    請求項2に記載の変電所監視制御システム。
  4. 前記所定の定義情報は、異なる複数の第1通信処理を定義することができ、
    前記変電所サーバは、
    前記所定の定義情報に前記複数の第1通信処理が含まれている場合、そのうちのいずれか最短の第1周期を有する第1通信処理より送信される第1情報を監視対象情報として選択し、
    選択した第1情報が監視対象周期としての前記最短の第1周期ごとに前記保護制御装置から送信されているか否かに基づいて、前記保護制御装置の動作状態を監視する、
    請求項3に記載の変電所監視制御システム。
  5. 前記変電所サーバは、前記所定の定義情報に前記第1通信処理が含まれている場合に、前記保護制御装置に対して前記第1通信処理の実行可否を指示することができ、
    前記保護制御装置は、前記変電所サーバから前記第1通信処理の実行指示を受領した場合、前記第2通信処理の実行を中止し、指示された前記第1通信処理を実行する、
    請求項2〜4のいずれかに記載の変電所監視制御システム。
  6. 前記変電所サーバは、前記監視対象情報が前記監視対象周期ごとに前記保護制御装置から送信されていないと判定した場合は、警報を出力する、
    請求項2〜4のいずれか一項に記載の変電所監視制御システム。
  7. 一つ以上の保護制御装置に接続される変電所サーバであって、
    前記保護制御装置とは、所定規格に基づく伝送プロトコルを用いて双方向通信可能に接続されており、
    予め設定される第1周期で前記保護制御装置が第1情報を送信する第1通信処理、または、予め設定される第2周期で前記保護制御装置が第2情報を送信する第2通信処理のいずれかを用いて、前記保護制御装置の動作状態を監視するようになっており、
    前記保護制御装置による情報送信を定義する所定の定義情報であって、少なくとも前記第2通信処理についての定義を含み、前記第1通信処理についての定義を含まない場合は前記保護制御装置に前記第2通信処理を実行させるための所定の定義情報を、前記保護制御装置との間で共有しており、
    前記所定の定義情報に基づいて前記保護制御装置が前記第1通信処理を実行すると判定した場合、前記保護制御装置から受信する前記第1情報に基づいて、前記保護制御装置の動作状態を判定し、
    前記所定の定義情報に基づいて前記保護制御装置が前記第2通信処理を実行すると判定した場合、前記保護制御装置から受信する前記第2情報に基づいて、前記保護制御装置の動作状態を判定する、
    変電所サーバ。
  8. 前記所定の定義情報に前記第1通信処理についての定義が含まれていない場合、前記保護制御装置は前記第2通信処理を実行すると判定し、
    前記保護制御装置からの前記第2情報を監視対象情報として選択し、
    選択した第2情報が監視対象周期としての前記第2周期ごとに前記保護制御装置から送信されているか否かに基づいて、前記保護制御装置の動作状態を監視する、
    請求項7に記載の変電所サーバ。
  9. 前記所定の定義情報に前記第1通信処理についての定義が含まれている場合、前記保護制御装置は前記第1通信処理を実行すると判定し、
    前記保護制御装置からの前記第1情報を監視対象情報として選択し、
    選択した第1情報が監視対象周期としての前記第1周期ごとに前記保護制御装置から送信されているか否かに基づいて、前記保護制御装置の動作状態を監視する、
    請求項8に記載の変電所サーバ。
  10. 前記所定の定義情報は、異なる複数の第1通信処理を定義することができ、
    前記所定の定義情報に前記複数の第1通信処理が含まれている場合、そのうちのいずれか最短の第1周期を有する第1通信処理より送信される第1情報を監視対象情報として選択し、
    選択した第1情報が監視対象周期としての前記最短の第1周期ごとに前記保護制御装置から送信されているか否かに基づいて、前記保護制御装置の動作状態を監視する、
    請求項9に記載の変電所サーバ。
  11. 前記所定の定義情報に前記第1通信処理が含まれている場合に、前記保護制御装置に対して前記第1通信処理の実行可否を指示することができ、
    前記第1通信処理の実行を前記保護制御装置に指示した場合、前記保護制御装置に前記第2通信処理の実行を中止せしめ、指示した前記第1通信処理を実行させる、
    請求項8〜10のいずれかに記載の変電所監視制御システム。
  12. 変電所監視制御システムを制御する変電所サーバに接続される変電所監視制御システム用の保護制御装置であって、
    前記変電所サーバとは、所定規格に基づく伝送プロトコルを用いて双方向通信可能に接続されており、
    前記変電所サーバは、予め設定される第1周期で前記保護制御装置から前記変電所サーバへ第1情報を送信する第1通信処理、または、予め設定される第2周期で前記保護制御装置から前記変電所サーバへ第2情報を送信する第2通信処理のいずれかを用いて、前記保護制御装置の動作状態を監視するようになっており、
    前記変電所サーバへの情報送信を定義する所定の定義情報であって、少なくとも前記第2通信処理についての定義を含む所定の定義情報を、前記変電所サーバとの間で共有しており、
    前記所定の定義情報に前記第1通信処理が定義されている場合、前記第1通信処理を実行して前記第1情報を前記第1周期ごとに前記変電所サーバへ送信し、
    前記所定の定義情報に前記第1通信処理が定義されていない場合、前記第2通信処理を実行して前記第2情報を前記第2周期ごとに前記変電所サーバへ送信する、
    変電所監視制御システム用の保護制御装置。
  13. 前記所定の定義情報に前記第1通信処理が定義されている場合に、前記変電所サーバからの指示で前記第1通信処理の実行を中止して、前記第2通信処理を実行し、
    前記変電所サーバからの指示で前記第1通信処理の実行再開を指示された場合は、前記第2通信処理の実行を中止して、前記第1通信処理の実行を再開する、
    請求項12に記載の変電所監視制御システム用の保護制御装置。
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