JP2016067096A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構成で、シール部材の欠品抑止と組み付け後のシール部材の目視確認を確実に行うことのできるシール部材を提供する。【解決手段】電力変換回路の一部を構成する電子部品94等を冷却する冷却器40と、電子部品94等及び冷却器40を収容する金属製のケース10、20と、の間に介在したシール部材60、70、80、80’が、環状の内シール部材61と、内シール部材61の外方でそれを囲む環状の外シール部材62と、内シール部材61及び外シール部材62を接続する接続部64、74、75、84、85と、外シール部材61から外方に延在してケース10、20の外部に到達する突出部63、83と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、電力変換装置に関し、特に、ハイブリッド自動車である車両に対して好適に適用され得る電力変換装置に関する。
近年、四輪自動車等の車両においては、駆動システムに内燃機関であるエンジンと電動モータとを協働して用いるハイブリッド自動車が普及してきている。
かかるハイブリッド自動車においては、エンジンと電動モータとを協働した状態で稼働させる電子制御装置の一つとして、電力変換装置を内蔵した電力制御装置が用いられている。このような電力変換装置は、相対的に大きな電力を使用するものであるため、電力変換装置の構成部品をクーラントで冷却するための冷却装置が、電力装置内に装着されている場合がある。
かかる冷却装置においては、車両に設けられたラジエータの放熱器等から供給されたクーラントをその内部で流通させた後、その外部に導出して、再びラジエータ等に戻す必要がある。
このため、クーラントが循環する循環経路に存在する循環経路要素間の接続部等では、水密性を確保するためのシール部材が配設されている。
かかる状況下で、特許文献1は、フランジ接合構造に関し、配管101のフランジ102とフランジ接続される配管103のフランジ104のフランジ面104aに環状のシール溝105が形成され、シール溝105の内側にガスケット108が配設されると共に、シール溝105の外側にガスケット109が配設された構成を開示する。
特開2009−228849号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1の構成においては、配管101のフランジ102と配管103のフランジ104とをフランジ接続する際のフランジ面をシールするために、2つの別体のガスケット108、109を用いているものであるため、ガスケット108、109の組み付け時にこれらが欠品し易い傾向にあり、かつ、組み付け後に欠品しているか否かの目視での確認が困難となる傾向が考えられる。
本発明は、以上の検討を経てなされたものであり、簡便な構成で、シール部材の欠品抑止と組み付け後のシール部材の目視確認を確実に行うことのできるシール部材を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、電力変換回路の一部を構成する電子部品と、前記電子部品を冷却する冷却器と、前記電子部品及び前記冷却器を収容する金属製のケースと、前記冷却器と前記ケースとの間に介在したシール部材と、を備えた電力変換装置において、前記シール部材は、環状の内シール部材と、前記内シール部材の外方でそれを囲む
環状の外シール部材と、前記内シール部材及び前記外シール部材を接続する接続部と、前記外シール部材から外方に延在して前記ケースの外部に到達する突出部と、を有することを第1の局面とする。
また、本発明は、第1の局面に加えて、前記接続部の厚さ及び前記突出部の厚さは、前記内シール部材の厚さ及び前記外シール部材の厚さよりも薄く設定されていることを第2の局面とする。
また、本発明は、第1又は第2の局面に加えて、前記接続部と前記突出部とは、同一直線上に配設されていることを第3の局面とする。
また、本発明は、第3の局面に加えて、前記接続部は、波形形状を有することを第4の局面とする。
以上の本発明の第1の局面にかかる電力変換装置によれば、電力変換回路の一部を構成する電子部品を冷却する冷却器と、電子部品及び冷却器を収容する金属製のケースと、の間に介在したシール部材が、環状の内シール部材と、内シール部材の外方でそれを囲む環状の外シール部材と、内シール部材及び外シール部材を接続する接続部と、外シール部材から外方に延在してケースの外部に到達する突出部と、を有するものであるため、簡便な構成で、シール部材の欠品抑止と組み付け後のシール部材の目視確認を確実に行うことのできるシール部材を提供することができる。特に、接続部で、内シール部材及び外シール部材を一体化することができるため、シール部材の組み付け性を向上して組み付け工数を削減することができると共に、シール部材の欠品未然防止のための部品管理工数を削減することができる。また、突出部がケースの外部に到達するものであるため、ケース等を締結固定して電力変換装置を組み立てた後に、シール部材の欠品の有無を目視で容易かつ確実に確認することができる。
また、本発明の第2の局面にかかる電力変換装置によれば、接続部の厚さ及び突出部の厚さが、内シール部材の厚さ及び外シール部材の厚さよりも薄く設定されているものであるため、電力変換装置の組み立て時に冷却器とケースとの間やケース同士間で対応して押しつぶれ易くなるため、シール部材やケース間のシール性を阻害することなく組立て性を向上させることができる。
また、本発明の第3の局面にかかる電力変換装置によれば、接続部と突出部とが、同一直線上に配設されているものであるため、シール部材をモールド成形する際に、型内の湯流れを円滑にすることができるため、その成形性を向上させることができる。
また、本発明の第4の局面にかかる電力変換装置によれば、接続部が、波形形状を有するものであるため、内シール部材及び外シール部材間の位置ばらつきや成形後の収縮による形状ばらつきを吸収することができ、シール部材のシール性を向上することができる。
図1は、本発明の実施形態における電力変換装置が適用される電力制御装置の構成を示す斜視図である。 図2(a)は、本実施形態における電力変換装置の構成を示す斜視図であり、図2(b)は、本実施形態における電力変換装置の部分拡大斜視図である。 図3(a)は、本実施形態における電力変換装置のシール部材の拡大平面図であり、図3(b)は、図3(a)のA−A断面図であり、また、図3(c)は、図3(a)のA−A断面に位置整合させた本実施形態における電力変換装置の部分拡大分解断面図である。 図4(a)は、本実施形態における電力変換装置のシール部材の変形例の拡大平面図であり、図4(b)は、本実施形態における電力変換装置のシール部材の別の変形例の構成を示す拡大平面図であり、また、図4(c)は、本実施形態における電力変換装置のシール部材の更に別の変形例の構成を示す拡大平面図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態における電力変換装置につき、詳細に説明する。なお、図中、x軸、y軸及びz軸は、3軸直交座標系を成し、z軸の方向は、上下方向に相当するものとする。
〔電力制御装置の構成〕
まず、図1を参照して、本実施形態における電力変換装置が適用される電力制御装置の構成につき、詳細に説明する。
図1は、本実施形態における電力変換装置が適用される電力制御装置の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、電力制御装置1は、その最下部に配置されたロアケース10と、その上に固設されたミドルケース20と、その上に固設されたアッパケース110と、その上に固設されて電力制御装置1の最上部を塞ぐカバー120と、を備え、図示を省略するハイブリッド自動車等の車両に装着される。ロアケース10、ミドルケース20、アッパケース110及びカバー120は、典型的には、いずれもアルミニウム材等の金属製の鋳物又はプレス加工による成形品であり、これらはボルト等の締結部材130で締結されて組立体となる。かかる電力制御装置1は、典型的には、いずれも車両に装着され図示を省略するが、2次電池であるバッテリから駆動電動モータに供給する電力、及び回生機構からバッテリに供給する電力を制御する。なお、電力制御装置1は、必要に応じ、このように供給される電力の一方のみを制御してもよい。
具体的には、ロアケース10は、x−y平面に平行な平面上を上下軸回りに周回するロア周壁12と、その底部を塞ぐ底壁14と、ロア周壁12の四隅に配設されると共に車両への装着部である固定部16と、を備える。ロアケース10内には、平滑コンデンサC等が収容されて装着されると共に、底壁14を介して、それから下方に向かって延出して下端部が外方に露出した3相電流用コネクタが装着される。なお、図1中では、入力側3相電流用コネクタ18のみを示している。
ミドルケース20は、x−y平面に平行な平面上を上下軸回りに周回するミドル周壁22と、それに固設されると共にミドルケース20に対してクーラントを供給するクーラント供給管24と、ミドル周壁22に固設されると共にミドルケース20に対して供給されたクーラントを排出するクーラント排出管26と、ミドル周壁22に連なる張り出し部に固設された直流電流用コネクタ28と、を備える。ミドルケース20内には、昇降圧リアクトルRが収容されて装着されると共に、詳細は後述する電力変換装置2が収容されて装着される。なお、昇降圧リアクトルRは、バッテリから駆動電動モータに電力が供給される際に昇圧リアクトルとして機能し、回生機構からバッテリに電力が供給される際に降圧リアクトルとして機能する。
アッパケース110は、x−y平面に平行な平面上を上下軸回りに周回するアッパ周壁112と、それに装着される入出力信号用コネクタ114と、を備える。アッパケース110内には、図示を省略する電力制御用のECU(Electronic Control Unit)が収容されて装着される。
カバー120は、その外周縁部がアッパケース110のアッパ周壁112に固設される板状部材である。ロアケース10のロア周壁12、ミドルケース20のミドル周壁22、アッパケース110のアッパ周壁112、ロアケース10の底壁14、及びカバー120により、それらの内部に収容空間が画成される。
〔電力変換装置の構成〕
次に、更に、図2(a)から図3(b)をも参照して、本実施形態における電力変換装置の構成につき、詳細に説明する。
図2(a)は、本実施形態における電力変換装置の構成を示す斜視図であり、図2(b)は、本実施形態における電力変換装置の部分拡大斜視図である。図3(b)は、図3(a)のA−A断面図であり、また、図3(c)は、図3(a)のA−A断面に位置整合させた本実施形態における電力変換装置の部分拡大分解断面図である。
図2(a)から図3(c)に示すように、電力変換装置2は、水冷式であり、前述したロアケース10と、ロアケース10内に収容される前述した平滑コンデンサCと、前述したミドルケース20と、ミドルケース20内に収容される前述した昇降圧リアクトルRと、ミドルケース20に固設されると共に電力変換装置2内の構成要素を冷却する冷却器40と、その上に固設されたケース50と、ミドルケース20及び冷却器40間に介装されて詳細は後述するシール部材60と、ケース50内に収容されると共に冷却器40上に装着された下回路基板90と、それに電気的に接続されると共にその上に半田層93を介して装着された複数の半導体素子94と、を備える。この結果、平滑コンデンサC、昇降圧リアクトルR、冷却器40、下回路基板90、半田層93及び半導体素子94は、上下方向に順に配設される。かかる電力変換装置2は、典型的には、バッテリからの直流電力を3相電流の電力に変換して駆動電動モータに供給するDC(Direct Current)/AC(Alternate Current)変換機能、及び回生機構からの3相電流の電力を直流電力に変換してバッテリに供給するAC/DC変換機能の双方を有する。なお、電力変換装置2は、必要に応じDC/AC変換機能及びAC/DC変換機能の一方を有していてもよい。なお、電力変換装置2の構成としては、必要に応じ、ロアケース10及びミドルケース20を一体成形した相対的な大きなサイズのロアケースを採用してもかまわない。
冷却器40は、典型的には、アルミ材等の金属製の鋳物成形品であり、クーラント供給管24に連通する図示を省略したクーラント導入管と、クーラント排出管26に連通するクーラント導出管44と、クーラント導入管及びクーラント導出管44間を連通するクーラント流路46と、を備える。冷却器40は、クーラント流路46内を流れるクーラントにより、その下方に配設される昇降圧リアクトルR等、及びいずれもその上方に配設される下回路基板90及び半田層93を介して複数の半導体素子94を冷却する。
ここで、ミドルケース20は、詳細には、ミドル周壁22の底部を閉じるミドル底壁30を備えており、ミドル底壁30には、クーラント供給管24に連通するクーラント供給孔31と、クーラント排出管26に連通するクーラント排出孔32と、が配設される。つまり、冷却器40のクーラント供給管24は、クーラント供給孔31を介してクーラント供給管24に連通し、冷却器40のクーラント排出管26は、クーラント排出孔32を介してクーラント導出管44に連通する。クーラント供給孔31及びクーラント排出孔32の周囲には、各々、それらを囲うようにミドル底壁30を陥設した内側の内溝33及び外側の外溝34が配設されている。内溝33及び外溝34の間には、ミドル底壁30の上方空間とミドルケース20の外部空間(電力変換装置2の外部空間)とを連通するドレーン孔35が形成されている。これに対応して、ため、内溝33は、平面視で単純な円形であ
るが、外溝34は、平面視で、ドレーン孔35を囲む側が延長された半円形であり、その反対側が単純な半円形である。内溝33及び外溝34の縦断面形状は、各々、典型的には矩形状であり、内溝33及び外溝34の溝幅及び溝深さは、各々、典型的には等しく設定されている。る。なお、図2(b)及び図3(b)では、説明の便宜上、クーラント排出孔32に関連した構成を示しているが、クーラント供給孔31に関しても同様である。また、一例として、ドレーン孔35は、クーラント供給孔31及びクーラント排出孔32の対応するものとy軸に平行な同一直線上に整列した態様で配設されている。
ケース50は、典型的には、非導電性の樹脂(合成樹脂)製の成形品であり、x−y平面に平行な平面上を上下軸回りに周回する縦周壁52を備える。縦周壁52は、x軸に平行な方向が長手方向でy軸に平行な方向が幅方向になる平面視で矩形状の枠体である。
下回路基板90は、x−y平面に平行に配設されると共に、典型的には、平板状のDCB(Direct Copper Bond)基板であり、アルミナセラミックス基板である絶縁基板91上に銅回路板92を接合した回路基板である。絶縁基板91の下面は、図示を省略する半田層を介してクーラント流路46が形成された冷却器40の上面に装着される。銅回路板92の上面の所定部位には、半田層93が接合される。
複数の半導体素子94は、典型的には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のパワー半導体素子であり、ケース50の縦周壁52で囲われながら、半田層93を介して、下回路基板90の銅回路板92上に接合されると共に、それらの端子は、対応して下回路基板90の銅回路板92に電気的に接続される。複数の半導体素子94は、それらが電気的に接続すると共に、それらの上方でケース50の上部に装着された図示を省略する上回路基板の駆動回路による駆動制御の下で、協働してスイッチング動作を行い、電力変換装置2の電力変換機能が実現される。
〔シール部材の構成〕
次に、前述した図3(a)から図3(c)を主として再び参照して、本実施形態における電力変換装置のシール部材の構成につき、詳細に説明する。
図3(a)から図3(c)に示すように、シール部材60は、典型的には、ゴム材等の弾性部材製であり、ミドルケース20のミドル底壁30に形成した内溝33及び外溝34に対応する構成を有する二重の環状部材である。
具体的には、シール部材60は、内溝33に対応した平面視で円形の環状部材である内シール部材61と、外溝34に対応した平面視で半円形及び延長された半円形の組み合わせから成る環状部材である外シール部材62と、外シール部材62から外方に突出して延在する突出部63と、内シール部材61及び外シール部材62間を連絡して接続する接続部64と、を備える。かかる接続部64により、内シール部材61及び外シール部材62が接続されてこれらが一体化されるため、シール部材60が単一の部材となって部品点数が削減されると共に、内溝33及び外溝34に対応してシール部材60を配置する際の組み立て行程が単一の行程となって組み立て工数が削減され、かつ、この際にシール部材60の構成要素である内溝33及び外溝34の一方の装着が欠ける事態の発生が抑止され得る。なお、突出部63及び接続部64の個数は、複数であってもよく、突出部63及び接続部64の配設位置は、図示するものとは異なっていてもよい。また、突出部63及び接続部64の形状は、直線状のものに限らず、湾曲状や屈曲状のものであってもよい。
ここで、シール部材60の内シール部材61及び外シール部材62を内溝33及び外溝34に対応して配設すると共に、ミドルケース20のミドル底壁30上に冷却器40を載置してそれをミドルケース20に固設した後に、ミドルケース20上にアッパケース11
0を載置してそれをミドルケース20に固設する際に、突出部63がミドルケース20のミドル周壁22及びアッパケース110のアッパ周壁112の互いの合わせ面間を超えてその外方に突出して延在するように、突出部63の延在長さを設定することが好ましい。これにより、ミドルケース20及びアッパケース110の外側、つまり、電力制御装置1の外側から突出部63が目視で確認され得て、電力制御装置1の組み立て後にシール部材60の欠品の有無が確認され得る。かかる観点からは、突出部63の長さ(突出部63が延在する延在長さ)は、内シール部材61及び外シール部材62間の最短距離よりも長く設定されていることが好ましい。なお、シール部材60の内シール部材61及び外シール部材62を内溝33及び外溝34に対応して配設して、ミドルケース20のミドル底壁30上に冷却器40を載置した際に、ミドルケース20のミドル底壁30及び冷却器40のクーラント導出管44の互いの合わせ面間を超えてその外方に突出して延在するように、突出部63の延在長さを設定せてもよい。かかる場合には、電力制御装置1の外側からは突出部63を目視で確認することはできないが、突出部63の延在長さを相対的に短縮しながら、冷却器40がミドルケース20に固設された際にシール部材60の欠品の有無が確認され得る。
また、内シール部材61及び外シール部材62の縦断面形状は、各々、シール部材60がミドルケース20及び冷却器40間に装着された際に所定の締め代を与えられるような典型的には円形状であると共に、突出部63及び接続部64の縦断面形状は、各々、典型的には矩形状である。突出部63の上下方向の厚さH2及び接続部64の上下方向の厚さH3は、各々、典型的には共に等しい内シール部材61及び外シール部材62の上下方向の厚さ(直径)H1よりも薄く(小さく)設定されることが好ましい。突出部63の上下方向の厚さH2が内シール部材61及び外シール部材62の各々の上下方向の厚さH1よりも薄く設定されることにより、突出部63がミドルケース20のミドル底壁30及び冷却器40のクーラント導出管44の互いの合わせ面間やミドルケース20のミドル周壁22及びアッパケース110のアッパ周壁112の互いの合わせ面間を延在する際に確実に押しつぶされて、これらのシール性が実質的に維持され得る。接続部64の上下方向の厚さH3が内シール部材61及び外シール部材62の上下方向の厚さH1よりも薄く設定されることにより、接続部64は、ミドルケース20のミドル底壁30及び冷却器40のクーラント導出管44の互いの合わせ面間で確実に押しつぶされて、これらの接触状態、ひいては内シール部材61及び外シール部材62のシール性に実質的な影響を与えない。更に、図3(c)に仮想線で示すように、ミドルケース20のミドル底壁30及び冷却器40のクーラント導出管44の互いの合わせ面間やミドルケース20のミドル周壁22及びアッパケース110のアッパ周壁112の互いの合わせ面間に、それらの一方又は双方を陥設した溝gを設けて、突出部63や接続部64をその中に収容しながら延在させ、かかる合わせ面で突出部63や接続部64が実質的に押し潰されないようにしてもよい。これにより、かかる合わせ面で突出部63や接続部64が押し潰されることに起因する反力によって、ミドルケース20やアッパケース110に歪みが生じたり、冷却器40のシール性が損なわれるといった事態の発生を効果的に抑制し得る。
また、シール部材60のモールド成形時の湯流れ性を円滑化してその成型品質を向上する観点からは、突出部63及び接続部64は、同一直線上を延在した態様で配設されていることが好ましい。
また、内シール部材61及び外シール部材62の相対的な位置ばらつきや各々の形状のばらつきが発生した場合に、これらのばらつきを構造的に吸収することを考慮すれば、接続部64は、上下方向に湾曲又は屈曲した波形形状であることが好ましい。
さて、シール部材60に関しては種々の変形例が考えられるため、以下、図4(a)から図4(c)を参照して、本実施形態における電力変換装置のシール部材の変形例の構成
につき、詳細に説明する。
図4(a)は、本実施形態における電力変換装置のシール部材の変形例の拡大平面図であり、図4(b)は、本実施形態における電力変換装置のシール部材の別の変形例の構成を示す拡大平面図であり、また、図4(c)は、本実施形態における電力変換装置のシール部材の更に別の変形例の構成を示す拡大平面図である。
図4(a)に示すように、変形例のシール部材70においては、前述したシール部材60に対して、接続部の配設位置及び個数が異なっていることが相違点であり、その他の構成は、シール部材60のものと同一である。つまり、シール部材70は、内シール部材61を挟みながら突出部63の延在方向に対して各々直交してx軸の方向に延在する一対の接続部74及び75を備える。一対の接続部74及び75により、シール部材70の成形時における外シール部材62から内シール部材61への湯流れ性を確保しながら、内シール部材61及び外シール部材62間の接続強度や接続剛性を向上する。なお、一対の接続部74及び75は、内シール部材61から外シール部材62の延長された半円形部分に向かって延在していてもよい。
図4(b)に示すように、別の変形例のシール部材80においては、前述したシール部材60に対して、更に接続部が付加されていることが相違点であり、その他の構成は、シール部材60のものと同一である。つまり、シール部材80は、接続部64に加え、内シール部材61から外シール部材62の延長された半円形部分に向かって接続部64の延在方向に対して各々交差する方向に延在する一対の接続部84及び85を備える。一対の接続部84及び85により、シール部材80の成形時における外シール部材62から内シール部材61への湯流れ性をより向上しながら、内シール部材61及び外シール部材62間の接続強度や接続剛性をより向上する。
図4(c)に示すように、更に別の変形例のシール部材80’においては、前述した別の変形例のシール部材80に対して、突出部の配設位置が相違点であり、その他の構成は、シール部材80のものと同一である。つまり、シール部材80’は、シール部材80の突出部63が外シール部材62から延出する延出位置に対してx軸の方向で反対側の延出位置を有する突出部83を備える。突出部83により、シール部材80の突出部63によるものとは異なった方向で、電力制御装置1の外側から又は冷却器40の外側から突出部83が目視で確認され得て、その欠品の有無が確認され得る。
以上の説明から明らかなように、本実施形態における電力変換装置2においては、電力変換回路の一部を構成する電子部品94等を冷却する冷却器40と、電子部品94等及び冷却器40を収容する金属製のケース10、20と、の間に介在したシール部材60、70、80、80’が、環状の内シール部材61と、内シール部材61の外方でそれを囲む環状の外シール部材62と、内シール部材61及び外シール部材62を接続する接続部64、74、75、84、85と、外シール部材61から外方に延在してケース10、20の外部に到達する突出部63、83と、を有するものであるため、簡便な構成で、シール部材60、70、80、80’の欠品抑止と組み付け後のシール部材60、70、80、80’の目視確認を確実に行うことのできるシール部材60、70、80、80’を提供することができる。特に、接続部64、74、75、84、85で、内シール部材61及び外シール部材71を一体化することができるため、シール部材60、70、80、80’の組み付け性を向上して組み付け工数を削減することができると共に、シール部材60、70、80、80’の欠品未然防止のための部品管理工数を削減することができる。また、突出部63、83がケースの外部10、20に到達するものであるため、ケース10、20等を締結固定して電力変換装置2を組み立てた後に、シール部材60、70、80、80’の欠品の有無を目視で容易かつ確実に確認することができる。
また、本実施形態における電力変換装置2においては、接続部64、74、75、84、85の厚さH3及び突出部63、83の厚さH2が、内シール部材61の厚さH1及び外シール部材62の厚さH1よりも薄く設定されているものであるため、電力変換装置2の組み立て時に冷却器40とケース20との間やケース10、20同士間で対応して押しつぶれ易くなるため、シール部材60、70、80、80’やケース10、20間のシール性を阻害することなく組立て性を向上させることができる。
また、本実施形態における電力変換装置2においては、接続部64、74、75、84、85と突出部63、83とが、同一直線上に配設されているものであるため、シール部材60、70、80、80’をモールド成形する際に、型内の湯流れを円滑にすることができるため、その成形性を向上させることができる。
また、本実施形態における電力変換装置2においては、接続部64、74、75、84、85が、波形形状を有するものであるため、内シール部材61及び外シール部材62間の位置ばらつきや成形後の収縮による形状ばらつきを吸収することができ、シール部材60、70、80、80’のシール性を向上することができる。
なお、本発明は、部材の種類、形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明は、簡便な構成で、シール部材の欠品抑止と組み付け後のシール部材の目視確認を確実に行うことのできるシール部材を提供することができるものであり、その汎用普遍的な性格からハイブリッド自動車等の車両用の電力制御装置に広く適用され得るものと期待される。
1…電力制御装置
2…電力変換装置
10…ロアケース
12…ロア周壁
14…底壁
16…固定部
18…入力側3相電流用コネクタ
20…ミドルケース
22…ミドル周壁
24…クーラント供給管
26…クーラント排出管
28…直流電流用コネクタ
30…ミドル底壁
31…クーラント供給孔
32…クーラント排出孔
33…内溝
34…外溝
35…ドレーン孔
38…リアクトル
40…冷却器
44…クーラント導出管
46…クーラント流路
50…樹脂ケース
52…縦周壁
60、70、80、80’…シール部材
61…内シール部
62…外シール部
63、83…突出部
64…接続部
70…シール部材
71…内シール部
72…外シール部
74、75…一対の接続部
84、85…一対の接続部
90…下配線基板
91…絶縁基板
92…銅回路板
93…半田層
94…半導体素子
110…アッパケース
112…アッパ周壁
114…入出力信号用コネクタ
120…カバー
130…ボルト
g…溝

Claims (4)

  1. 電力変換回路の一部を構成する電子部品と、
    前記電子部品を冷却する冷却器と、
    前記電子部品及び前記冷却器を収容する金属製のケースと、
    前記冷却器と前記ケースとの間に介在したシール部材と、
    を備えた電力変換装置において、
    前記シール部材は、環状の内シール部材と、前記内シール部材の外方でそれを囲む環状の外シール部材と、前記内シール部材及び前記外シール部材を接続する接続部と、前記外シール部材から外方に延在して前記ケースの外部に到達する突出部と、を有することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記接続部の厚さ及び前記突出部の厚さは、前記内シール部材の厚さ及び前記外シール部材の厚さよりも薄く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記接続部と前記突出部とは、同一直線上に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記接続部は、波形形状を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電力変換装置。
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