JP2016066757A - 太陽電池モジュール、壁面構造、及び住宅 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1透光性基板3と、第2透光性基板5と、光電変換素子11を備え、光電変換素子11は、光を照射したときに光エネルギーを電気エネルギーに変換可能であって、かつ、光の一部を透過するものであり、透光性を有する複数の化粧部材を有し、複数の化粧部材は、第1透光性基板3上に面状に配されている構成とする。こうすることによって、意匠性の高い太陽電池モジュール、壁面構造、及び住宅となる。
【選択図】図2
Description
この太陽電池モジュールは、光エネルギーを電気エネルギーに変換可能な光電変換装置である。
太陽電池パネルは、透明電極層と、裏面電極層と、当該2つの電極層に挟まれた半導体接合等からなる光電変換層を有した光電変換素子を備えている。そして、この太陽電池パネルは、光電変換層に光を照射することにより発生するキャリア(電子及び正孔)を電極層により収集して外部回路に取り出すことが可能となっている。
しかしながら、一般の建物において屋根の面積は限られているため、屋根の全面に太陽電池を取り付けると、増設できないという問題があった。そのため、太陽電池パネルの普及とともに、新たな太陽電池パネルの設置場所の模索がなされていた。
また、近年では、建物のデザイン性が向上しており、ファサードのバリエーションが豊富となってきている。そのため、建物の購入者の中には、自己の好みにあった独自性の高いファサードを選択したいという要望がある。すなわち、太陽電池モジュールを建物のファサードの一部として設ける場合でも、建物と一体性が生まれるようなデザインや通行人が目を引くようなデザインなどの独創性の高いデザインが求められていた。
本発明の構成によれば、複数の化粧部材が第1透光性基板上に面状に配されている。
例えば、第1透光性基板を正面視したときに、複数の化粧部材が散らばって面状に配されている場合には、化粧部材が配されている部位と、化粧部材が設けられていない部位とで、使用者からの見え方が異なる。そのため、従来の単なる板状の太陽電池モジュールに比べて、凹凸が強調された太陽電池モジュールとなる。
また、例えば、第1透光性基板を正面視したときに、複数の化粧部材が少しの間隔を空けつつ、敷き詰められている場合には、隣接する化粧部材との間に隙間があるため、従来の単なる板状の太陽電池モジュールに比べて、各化粧部材の輪郭が強調された太陽電池モジュールとなる。
さらに、例えば、第1透光性基板を正面視したときに、複数の化粧部材が隙間なく敷き詰められている場合には、隣接する化粧部材との間の境界部分に縁による線が入るため、各化粧部材の輪郭が見える太陽電池モジュールとなる。
このように本発明の構成によれば、化粧部材の敷き方によって、従来の太陽電池の単なる板状の面白味のないデザインから脱却した斬新なデザインの太陽電池モジュールとなる。
ここでいう「敷き詰める」とは、隙間なく敷き詰められている場合だけではなく、若干の隙間を空けて敷き詰められている場合も含む。
具体的には、隣接する2つの化粧部材のうち、ヘイズが小さい化粧部材では、拡散光が少なく光電変換素子に光がほぼ直進して伝わり、ヘイズが大きい化粧部材では、光が拡散し、光電変換素子に光が広がって伝わる。
そのため、太陽電池モジュールの受光面への入射光が適度に分散して光電変換素子に伝わり、ホットスポットができにくくなる。
さらに、本発明の構成によれば、複数の化粧部材が敷き詰められ、隣接する2つの化粧部材のヘイズが異なるので、使用者による太陽電池モジュールの見え方も化粧部材ごとに異なる。
例えば、ヘイズが小さい化粧部材では、拡散光成分が小さいため、直接光が透過し、くっきりと透けて見えるのに対して、ヘイズの大きい化粧部材では、拡散光成分が大きいため、白くぼやけたように見える。
そのため、それぞれの化粧部材の形状をそれぞれ明確にすることができ、今までに無い斬新なデザインの太陽電池モジュールとすることができる。
また、本発明の構成によれば、一方の化粧部材に対して微細な表面凹凸が形成されているので、拡散光の成分が大きくなり、光電変換素子側からの反射光が一方の化粧部材から抜けにくい。すなわち、入射光を一定量内部に封じこめることが可能であるため、光電変換素子での光電変換量を増加でき、従来のシースルー型太陽電池モジュールに比べて発電効率を向上させることができる。
また、本発明の構成によれば、例えば、隣接する化粧部材のうち、高さの低い化粧部材に微細な凹凸を形成することによって、光電変換素子側からの反射光は、高さの低い化粧部材で再度反射されて光が外部に抜けにくくなるので、光の封じ込め効果が高く、従来に比べて発電効率を向上させることができる。
一方、本発明の構成によれば、フレーム部材によって、アクリル樹脂製の第1透光性基板とガラス製の支持基板を近接した状態で固定しているので、接着剤を使用したときに接着性の悪いガラス製の部材とアクリル製の部材の関係であっても分離しにくい。
本発明の構成によれば、使用者や通行人などから見えるフレーム部材が固定部材によって隠されているため、使用者や通行人などから、フレーム部材が見えにくく、意匠性が高い。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り、太陽電池モジュール1の上下の位置関係は、図2に示される通常の設置姿勢を基準に説明する。すなわち、太陽電池モジュール1を立てた姿勢を基準とする。また、光電変換素子11を基準として内外を規定する。
太陽電池パネル2は、図6から読み取れるように、支持基板10上に光電変換素子11が積層され、当該光電変換素子11を封止部材12によって封止したものである。
支持基板10は、透光性及び絶縁性を有していれば特に限定されるものではなく、例えば、ガラス製やアクリル樹脂製の基板などが使用できる。
本実施形態では、支持基板10は、透光性の観点から、ガラス基板を採用している。
封止部材12は、透光性及び絶縁性を有していれば特に限定されるものではなく、例えば、ガラス製やアクリル樹脂製の基板やEVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)などの透明樹脂膜などが使用できる。
本実施形態では、封止部材12は、光電変換素子11をEVA樹脂膜で覆い、さらにその外側をガラス基板で覆って形成されている。
太陽電池パネル2は、光電変換素子11に光を透過するための図示しない開口を有している。
太陽電池パネル2を平面視したときの光電変換素子11の開口率は、30パーセント以上60パーセント以下であることが好ましい。
また、本実施形態の太陽電池パネル2は、光を片側の主面に照射した場合の光の透過率は、30パーセント以上40パーセント以下であることが好ましい。
本実施形態の太陽電池パネル2では、光電変換素子11の開口率は、50パーセントであり、光透過率は、35パーセント程度である。
本実施形態の太陽電池パネル2は、図4に示されるように、正面視したときに四角形状である。具体的には、太陽電池パネル2は、長方形状であり、2つの対向する2辺を有している。そして、太陽電池パネル2は、図示しない端子ボックスを介して、一辺から正極配線13と、負極配線14が張り出している。
正極配線13は、光電変換素子11の正極層15(図6の拡大図参照)と電気的に接続された配線である。
負極配線14は、光電変換素子11の負極層17(図6の拡大図参照)と電気的に接続された配線である。
第1透光性基板3は、透光性及び絶縁性を有していれば特に限定されるものではなく、例えば、アクリル樹脂製の基板などが使用できる。
本実施形態の第1透光性基板3は、アクリル基板を採用している。
切り欠き部20は、図6に示されるように、後述するフレーム部材8の前面覆部40の外面に沿った形状をしており、前面覆部40を装着可能となっている。
第2透光性基板5は、透光性及び絶縁性を有していれば特に限定されるものではなく、例えば、ガラス製やアクリル樹脂製の基板などが使用できる。
本実施形態の第2透光性基板5は、ガラス基板を採用している。
切り欠き部21は、第1透光性基板3の切り欠き部20に対応する部位であって、第2透光性基板5の角部が切り欠かれた切り欠きであり、縁に沿って延びている。
切り欠き部21は、図6のように、後述するフレーム部材8の後面覆部42の外面に沿った形状をしており、後面覆部42を装着可能となっている。
本実施形態の第1装飾部材6は、ヘイズ及び寸法が異なる2種類の第1化粧部材30,31を複数枚敷き詰めることによって形成されている。
化粧部材30の厚みは、10mm以上50mm以下であることが好ましい。
この範囲であれば、太陽電池パネル2が薄膜太陽電池パネルであることの利点(例えば、薄い)を活かしつつ、装飾性を確保できる。
凹凸35の形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ブラスト加工によって凹凸35を形成することができる。
第1化粧部材31は、上記した第1化粧部材30とは異なり、表面に凹凸加工がされていない。すなわち、第1化粧部材31は、巨視的にみると表面が平滑であって、かつ、微視的にみても表面が平滑である。
また別の観点からみると、第1化粧部材31は、第1化粧部材30よりも光透過率が大きい。すなわち、第1化粧部材30と第1化粧部材31は、正面側から見たときに、それぞれ見え方が異なっており、第1化粧部材30では、裏面側が白く濁って見えるのに対して、第1化粧部材31では、裏面側が透けて見える。すなわち、第1化粧部材30は、半透明化粧板であるのに対して、第1化粧部材31は、透明化粧部材であるといえる。
また、第1化粧部材31のヘイズは、0.05パーセント以上1パーセント以下であることが好ましく、0.1パーセント以上0.5パーセント以下であることがより好ましい。
一方、凹凸35を有する第1化粧部材30のヘイズは、第1化粧部材31のヘイズの1.5倍以上5倍以下であることが好ましい。
この範囲であれば、第1化粧部材30と第1化粧部材31間で見え方に明らかな違いを出すことができる。
本実施形態の第2装飾部材7は、第1装飾部材6と同様、ヘイズ及び寸法が異なる2種類の第2化粧部材32,33を複数枚敷き詰めることによって形成されている。
すなわち、第2化粧部材32は、図6に示されるように、巨視的にみると表面が平滑であって、かつ、微視的にみると表面に微細な凹凸36が形成されている。
第2化粧部材32の片面は、当該凹凸36によって防眩機能が付加されており、表面で光が反射しにくくなっている。すなわち、第2化粧部材32は、表面に防眩処理がほどこされた防眩化粧部材である。
第2化粧部材32の厚みは、10mm以上50mm以下であることが好ましい。
凹凸36の形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ブラスト加工によって凹凸36を形成することができる。
第2化粧部材33は、第2化粧部材32とは異なり、凹凸加工がされていない。すなわち、第2化粧部材33は、巨視的にみると表面が平滑であって、かつ、微視的にみても表面が平滑である。
また別の観点からみると、第2化粧部材33は、第2化粧部材32よりも光透過率が大きい。すなわち、第2化粧部材32と第2化粧部材33は、正面側から見たときに、それぞれ見え方が異なっており、第2化粧部材32では、裏面側が白く濁って見えるのに対して、第2化粧部材33では、裏面側が透けて見える。すなわち、第2化粧部材32は、半透明化粧板であるのに対して、第2化粧部材33は、透明化粧部材であるといえる
また第2化粧部材33の厚みは、第2化粧部材32の厚みよりも若干厚いことが好ましく、具体的には、第2化粧部材33の厚みは、第2化粧部材32の厚みの1.1倍〜2.0倍であることが好ましい。
フレーム部材8は、図7,図8から読み取れるように正面視したときに「ロ」の字状をした部材である。
フレーム部材8は、太陽電池パネル2の上端部を保護する上側覆部60と、太陽電池パネル2の下端部を保護する下側覆部61と、太陽電池パネル2の左右の端部を保護する左側覆部62及び右側覆部63を有しており、これらが四角環状に連続している。
前面覆部40は、図4,図6から読み取れるように、正面視したときに第1透光性基板3の各辺22a〜22dに沿って延びている。具体的には、前面覆部40は、第1透光性基板3の縁に沿って四角環状に延びている。
前面覆部40の厚みは、第1透光性基板3の切り欠き部20の切り欠き深さ(切り欠き部20の第1透光性基板3の厚み方向Zの深さ)とほぼ同等となっており、前面覆部40の幅も第1透光性基板3の切り欠き部20の切り欠き幅とほぼ同等となっている。
端面覆部41は、図7,図8から読み取れるように、上面形成部47、下面形成部48、左面形成部49、及び右面形成部50から形成されている。
左面形成部49は、太陽電池モジュール1の左側端面を形成する部位であり、右面形成部50は、太陽電池モジュール1の右側端面を形成する部位である。
挿通孔45は、上面形成部47の左側端部近傍に形成された貫通孔である。すなわち、挿通孔45は、上下方向Yにおいて、端面覆部41の上面形成部47の内外に延びている。
後面覆部42は、背面視したときに第2透光性基板5の各辺23に沿って延びており、具体的には、前面覆部40は、図4から読み取れるように、第2透光性基板5の縁に沿って四角環状に延びている。
また、別の観点からみると、前面覆部40と後面覆部42は、端面覆部41によって前後方向Zに平行であって、かつ、間隔を空けて対向するように維持されている。
別の観点からみると、第1透光性基板3は、図9に示されるように、フレーム部材8の前面覆部40から露出した露出領域55を有している。
具体的には、図2,図9から読み取れるように、フレーム部材8からの第1透光性基板3の露出領域55上に第1化粧部材30,31が面状に敷き詰められている。言い換えると、第1化粧部材30,31は、露出領域55内で略平面充填となっている。
ここでいう「略平面充填」とは、隙間なく充填されている場合だけではなく、若干の隙間(例えば、1cm以下)を空けて概ね充填されている場合も含む。
別の観点からみると、第2透光性基板5は、図9に示されるように、フレーム部材8の後面覆部42から露出した露出領域56を有している。
露出領域56は、厚み方向Zに露出領域55と対応する位置にあり、その厚み方向Zの投影面は露出領域55と重なっている。
具体的には、第2透光性基板5の露出領域56上に第2化粧部材32,33が面状に敷き詰められている。言い換えると、第2化粧部材32,33は、露出領域56内で略平面充填となっている。
すなわち、第2化粧部材32,33は、それぞれ長辺が左右方向Xを向くように敷き詰められており、左右方向Xに交互に並んでいる。また、第2化粧部材32,33は、上下方向Yにおいても交互に並んでいる。すなわち、第2化粧部材32の周囲には、第2化粧部材33が囲んでおり、第2化粧部材33の周囲には、第2化粧部材32が囲んでいる。
また、第1透光性基板3の主面を正面視したときに、第1化粧部材30,31は、第2化粧部材32,33と重なっており、かつ第1化粧部材30,31の外周縁が第2化粧部材32,33の外周縁と一致している。
第1透光性基板3は、フレーム部材8の前面覆部40によって、太陽電池パネル2の支持基板10側に押圧されており、第2透光性基板5は、フレーム部材8の後面覆部42によって、太陽電池パネル2の封止部材12側に押圧されている。すなわち、フレーム部材8によって、第1透光性基板3及び第2透光性基板5は互いに近接する方向に付勢されている。
同様に、第2化粧部材33の厚みは、第2化粧部材32の厚みよりも厚いので、第2化粧部材33は、隣接する第2化粧部材32から厚み方向Zに張り出している。言い換えると、第2化粧部材33は、隣接する第2化粧部材32の外側面から厚み方向Zに突出している。
この場合について、以下、第2実施形態として説明する。
重畳化粧部材130,131は、上下方向Yに両端に位置する化粧部材であり、露出領域55からフレーム部材8に跨って形成されている。すなわち、重畳化粧部材130,131は、正面視したときに、上下方向Yの両端に位置し、帯状に延びている。
本体部132は、透光性基板に取り付け可能な部位であって、化粧部材30,31と同様、長方形状の板状の部位である。
張出部133は、フレーム部材8の一部を遮蔽する部位であって、設置姿勢において、本体部132の外側端部から上方に向けて張り出した板状の部位である。
具体的には、張出部133は、本体部132の外側端部から上下方向Yに張り出しており、設置姿勢において、張出部133の外側面は、本体部132の外側面と同一平面を形成し、面一となっている。
すなわち、重畳化粧部材130は、張出部133の内側面と本体部132の内側面で段部を形成している。
本体部135は、透光性基板に取り付け可能な部位であって、化粧部材30,31と同様、長方形状の板状の部位である。
張出部136は、フレーム部材8の一部を遮蔽する部位であって、設置姿勢において、本体部135の外側端部から下方に向けて張り出した板状の部位である。
具体的には、張出部136は、本体部135の外側端部から張り出しており、設置姿勢において、張出部136の外側面は、本体部135の外側面と同一平面を形成し、面一となっている。
すなわち、重畳化粧部材131は、張出部136の内側面と本体部135の内側面で段部を形成している。
そして、フレーム部材8の周囲では、上記したように露出領域55,56を超えて上下方向Yにフレーム部材8まで重畳化粧部材130,131が延びている。
すなわち、太陽電池モジュール100は、図16のように正面視したときに、左右方向Xにおいて、化粧部材30,31,130,131が形成された化粧領域111と、化粧部材30,31,130,131が形成されていない固定領域112,113が形成されている。
すなわち、固定柱101は、図12に示されるように、各太陽電池モジュール100の主面が鉛直方向(上下方向Y)に対して交差する方向に向いた姿勢で固定する部材である。
接続板部105は、前方板部102及び後方板部103の間の空間を左右方向Xに2つに分割するように配されている。言い換えると、接続板部105は、横方向(左右方向X)において、2つの空間106,107によって挟まれている。
下板部108は、図17に示されるように、配線13又は配線14を固定する板状部であり、前方板部102、後方板部103、及び接続板部105のいずれに対して直立する部位である。すなわち、下板部108は、接続板部105に対して左右方向Xに立設されており、空間106の端部を形成する部位である。
下板部108は、その中央に配線13,14の一部を挿通可能な挿通孔109を有している。挿通孔109は、下板部108を部材厚方向に貫通した貫通孔である。
補強部116は、固定部115の一部から外側に向けて立ち上がった板状の部位である。具体的には、後方板部103から後方板部103に対して直交方向に立設されており、固定部115の長手方向(上下方向Y)に延びている。
補強部116は、後方板部103を挟んで接続板部105と対向する位置に設けられている。
遮蔽部材118は、図13に示されるように散乱シート121と、1又は複数の化粧板122から形成されている。
散乱シート121は、光を散乱する部材であり、固定柱101に向かう光を散乱又は反射する部材である。
化粧板122は、第1化粧部材30,31との間でデザインの統一性を調整する部材である。
ここでいう「大部分」とは、基準の80パーセント以上の範囲を表す。
本実施形態では、散乱シート121は、図13から読み取れるように、前方板部102の前方面の全面を覆っており、化粧板122が散乱シート121の前方面の全面を覆っている。
すなわち、図19のように、太陽電池モジュール100の固定領域112,113を固定柱101,101の空間107,106に挿入して移動させる。
具体的には、太陽電池モジュール100aのフレーム部材8の片側を固定柱101の空間106に挿入し、太陽電池モジュール100aのフレーム部材8の反対側を固定柱101の空間107に挿入する。そしてその状態で太陽電池モジュール100を空間106,107に沿って下方向にスライド移動させる。
本実施形態では、太陽電池モジュール100aの下端面と下板部108の間隔が2cm以下となるように近接又は接触するまでスライド移動させる。
このときフレーム部材8の下面形成部48の挿通孔46は、直接又は空間を挟んで下板部108の挿通孔109と連通しており、一つの連通孔を形成している。そして、当該連通孔内に正極配線13が挿通されている。
すなわち、第2太陽電池モジュール取付工程を実施する。
具体的には、図22に示されるように太陽電池モジュール100bのフレーム部材8の片側を固定柱101の空間106に挿入し、太陽電池モジュール100bのフレーム部材8の反対側を固定柱101の空間107に挿入する。そして、その状態で太陽電池モジュール100bを空間106,107に沿って下方向にスライド移動させる。
本実施形態では、太陽電池モジュール100aのフレーム部材8の上面形成部47と太陽電池モジュール100bのフレーム部材8の下面形成部48の間隔が2cm以下となるように近接又は接触させる。
この場合を第3実施形態として説明する。
重畳化粧部材151は、フレーム部材8,8を挟んで上下方向に隣接する化粧部材間でデザインの統一性を調整する部材である。
重畳化粧部材151は、透光性を有した長板状の部材である。
このとき、図30に示されるように、重畳化粧部材151を上下に隣接する太陽電池モジュール1a,1bのフレーム部材8,8の境界部位に跨って重畳化粧部材151が設けられている。
具体的には、下段の太陽電池モジュール1aのフレーム部材8の上側覆部60の前面覆部40aと、上段の太陽電池モジュール1bのフレーム部材8の下側覆部61の前面覆部40bとに跨って、重畳化粧部材151が敷設されている。すなわち、フレーム部材8,8の境界部位は重畳化粧部材151によって覆われて、隠されている。
第4実施形態の壁面構造200では、第2実施形態の壁面構造120と、太陽電池モジュール100の左右方向の端部に位置する化粧部材の形状が異なる。
具体的には第4実施形態の壁面構造は、固定柱101を挟んで隣接した化粧部材である遮蔽化粧部材201,202が他の化粧部材と形状が異なる。
遮蔽化粧部材201は、図31,図32から読み取れるように、断面形状が略「L」字状をしており、本体部205と、本体部205の一部から張り出した張出部206を有している。
本体部205は、透光性基板に取り付け可能な部位であって、化粧部材30,31と同様、長方形状の板状の部位である。
張出部206は、固定柱101の一部を遮蔽する部位であって、設置姿勢において、本体部205の外側端部から右方に向けて張り出した板状の部位である。
具体的には、張出部206は、本体部205の前方側端部から張り出しており、設置姿勢において、張出部206の外側面は、本体部205の外側面と同一平面を形成し、面一となっている。
すなわち、遮蔽化粧部材201は、張出部206の内側面と本体部205の内側面で段部を形成している。
本体部207は、透光性基板に取り付け可能な部位であって、化粧部材30,31と同様、長方形状の板状の部位である。
張出部208は、固定柱101の一部を遮蔽する部位であって、設置姿勢において、本体部207の外側端部から左方に向けて張り出した板状の部位である。
具体的には、張出部208は、本体部207の前方側端部から張り出しており、設置姿勢において、張出部208の外側面は、本体部207の外側面と同一平面を形成し、面一となっている。
すなわち、遮蔽化粧部材202は、張出部208の内側面と本体部207の内側面で段部を形成している。
固定柱101は、固定柱101を挟んで隣接する遮蔽化粧部材202,201の張出部208,206によって覆われている。すなわち、背面側からみると、固定柱101の前方板部102の前後方向Zへの投影面は、隣接する遮蔽化粧部材201,202の張出部206,208に跨っている。
こうすることによって、固定柱101に光が伝わりにくく、使用者等に固定柱101を見えにくくすることができる。
例えば、図34のように、固定柱101を挟んで隣接する遮蔽化粧部材230,231のうち、一の遮蔽化粧部材230に凸部232を設け、他の遮蔽化粧部材231に切り欠き部233(又は凹部)を設けて係合させてもよい。
こうすることによって、化粧部材の輪郭をよりはっきりさせることができる。
また、例えば、図36のように表面凹凸の形成部位やその有無が異なる多種類の化粧部材245によって装飾部材を形成してもよい。
例えば、固定柱101によって第1透光性基板3及び第2透光性基板5を太陽電池パネル2に近接させてもよい。
同様に、上記した実施形態では、第2透光性基板5上に2種類の第2化粧部材32,33が交互になるように規則的に並べていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、化粧部材の種類数及び化粧部材の配列は特に限定されない。すなわち、3種類以上の第2化粧部材が第2透光性基板5上に不規則に並んでいてもよい。
また、上記した実施形態では、四角形状の化粧部材が露出領域内を充填していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の形状の化粧部材が充填されていてもよい。
3 第1透光性基板(第1基板)
5 第2透光性基板(第2基板)
8 フレーム部材
10 支持基板
11 光電変換素子
20,21 切り欠き部
30,31 第1化粧部材(化粧部材)
32,33 第2化粧部材
35,36 凹凸
80,125 住宅
90,95,96,241,245 化粧部材
101 固定柱(固定部材)
118 遮蔽部(遮蔽手段)
120,150,200 壁面構造
122,220,
130,131,151,152 重畳化粧部材
201,202,230,231 遮蔽化粧部材
240 透光性基板
Claims (15)
- 第1透光性基板と、第2透光性基板と、前記第1透光性基板と第2透光性基板の間に光電変換素子と、を備える太陽電池モジュールにおいて、
前記光電変換素子は、光を照射したときに光エネルギーを電気エネルギーに変換可能であって、かつ、光の一部を透過するものであり、
透光性を有する複数の化粧部材を有し、
前記複数の化粧部材は、前記第1透光性基板上に面状に配されていることを特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記複数の化粧部材の中には、少なくともヘイズの異なる2種類の化粧部材が存在し、
前記複数の化粧部材は、前記第1透光性基板上に面状に敷き詰められ、前記2種類の化粧部材は、互いに隣接するように配されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。 - 前記2種類の化粧部材のうち、一方の化粧部材は、巨視的にみると表面が平滑であって、かつ、微視的にみると表面に微細な凹凸が形成されており、
他方の化粧部材は、巨視的にみると表面が平滑であって、かつ、微視的にみても表面が平滑であることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池モジュール。 - 前記2種類の化粧部材は、厚みが異なっており、
一方の化粧部材に対して他方の化粧部材が突出していることを特徴とする請求項2又は3に記載の太陽電池モジュール。 - 支持基板と、フレーム部材を有し、
前記支持基板は、前記光電変換素子を支持するものであって、かつ、第1透光性基板と光電変換素子との間に介在しており、
前記フレーム部材は、前記第1透光性基板及び第2透光性基板を挟むものであって、かつ、前記第1透光性基板を支持基板側に押圧することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池モジュール。 - 前記第1透光性基板は、アクリル樹脂製であり、
前記支持基板は、ガラス製であることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池モジュール。 - 前記第1透光性基板及び第2透光性基板を挟むフレーム部材を有し、
前記複数の化粧部材の中には、正面視したときにフレーム部材の一部と重なる化粧部材である重畳化粧部材が存在することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の太陽電池モジュール。 - 前記重畳化粧部材は、第1透光性基板に接着されており、かつ、正面視したときに、第1透光性基板からフレーム部材に跨って配されていることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池モジュール。
- 前記第1透光性基板及び第2透光性基板を挟むフレーム部材を有し、
前記第1透光性基板は、切り欠き部を有し、
前記フレーム部材は、前記切り欠き部に嵌められており、
前記光電変換素子を基準としたときに前記透光性基板の外側の主面とフレーム部材の外側面の一部が面一となっていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の太陽電池モジュール。 - 透光性を有する複数の第2化粧部材を有し、
前記複数の第2化粧部材は、前記第2透光性基板上に面状に敷き詰められ、
前記第1透光性基板の主面を正面視したときに、前記化粧部材は、第2化粧部材と重なっており、かつ化粧部材の外周縁が第2化粧部材の外周縁と一致していることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の太陽電池モジュール。 - 請求項1〜10のいずれかに記載の太陽電池モジュールであって、
他の太陽電池モジュールともに建物の壁面の一部を形成する太陽電池モジュールにおいて、
前記化粧部材は、自己の太陽電池モジュールから隣接する他の太陽電池モジュールに跨って設置されていることを特徴とする太陽電池モジュール。 - 請求項5〜9のいずれかに記載の太陽電池モジュールを使用して形成される壁面構造であって、
複数の前記太陽電池モジュールを面状に敷き詰めて形成される壁面構造において、
前記太陽電池モジュールを縦姿勢に固定する固定部材を有し、
前記固定部材は、前記フレーム部材の前記化粧部材からの露出部分を覆うことを特徴とする壁面構造。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の太陽電池モジュールを使用して形成される壁面構造であって、
複数の前記太陽電池モジュールを面状に敷き詰めて形成される壁面構造において、
前記太陽電池モジュールを縦姿勢に固定する固定部材と、光を遮蔽する遮蔽手段を有し、
正面視したときに、前記固定部材は、前記遮蔽手段によって覆われていることを特徴とする壁面構造。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の太陽電池モジュールを使用して形成される壁面構造であって、
複数の前記太陽電池モジュールを面状に敷き詰めて形成される壁面構造において、
前記太陽電池モジュールを縦姿勢に固定する固定部材を有し、
前記複数の化粧部材の中には、正面視したときに前記固定部材の一部と重なる化粧部材である遮蔽化粧部材が存在することを特徴とする壁面構造。 - 請求項12〜14のいずれかに記載の壁面構造を備えることを特徴とする住宅。
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