JP2016066609A - 接続構造体の製造方法及び接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだ粒子を電極間に効率的に配置することができ、電極間の導通信頼性を高めることができ、接続されてはならない電極間の絶縁信頼性を高めることができる接続構造体の製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る接続構造体の製造方法では、第1の電極A,Bを有する第1の接続対象部材と第2の電極A,Bを有する第2の接続対象部材とを接続している接続部を、熱硬化性成分と複数のはんだ粒子とを含む導電材料により形成し、かつ、第1の電極Aと第2の電極Aとを、接続部中のはんだ部Aにより電気的に接続し、第1の電極Bと第2の電極Bとを、接続部中のはんだ部Bにより電気的に接続する工程とを備え、第1の電極Aと第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、第1の電極Bと第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置とがずれている接続構造体を得る。【選択図】図1

Description

本発明は、はんだ粒子を含む導電材料を用いる接続構造体の製造方法に関する。また、本発明は、はんだ粒子を含む導電材料を用いた接続構造体に関する。
異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。上記異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、各種の接続構造体を得るために、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等に使用されている。
上記異方性導電材料により、例えば、フレキシブルプリント基板の電極とガラスエポキシ基板の電極とを電気的に接続する際には、ガラスエポキシ基板上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を配置する。次に、フレキシブルプリント基板を積層して、加熱及び加圧する。これにより、異方性導電材料を硬化させて、導電性粒子を介して電極間を電気的に接続して、接続構造体を得る。
上記異方性導電材料の一例として、下記の特許文献1には、熱硬化性樹脂を含む樹脂層と、はんだ粉と、硬化剤とを含み、上記はんだ粉と上記硬化剤とが上記樹脂層中に存在する接着テープが開示されている。この接着テープは、フィルム状であり、ペースト状ではない。
また、特許文献1では、上記接着テープを用いた接着方法が開示されている。具体的には、第一基板、接着テープ、第二基板、接着テープ、及び第三基板を下からこの順に積層して、積層体を得る。このとき、第一基板の表面に設けられた第一電極と、第二基板の表面に設けられた第二電極とを対向させる。また、第二基板の表面に設けられた第二電極と第三基板の表面に設けられた第三電極とを対向させる。そして、積層体を所定の温度で加熱して接着する。これにより、接続構造体を得る。
WO2008/023452A1
特許文献1に記載の接着テープは、フィルム状であり、ペースト状ではない。このため、はんだ粉を電極(ライン)上に効率的に配置することは困難である。例えば、特許文献1に記載の接着テープでは、はんだ粉の一部が、電極が形成されていない領域(スペース)にも配置されやすい。電極が形成されていない領域に配置されたはんだ粉は、電極間の導通に寄与しない。
また、はんだ粉を含む異方性導電ペーストであっても、はんだ粉が電極(ライン)上に効率的に配置されないことがある。
本発明の目的は、はんだ粒子を電極間に効率的に配置することができ、電極間の導通信頼性を高めることができ、接続されてはならない電極間の絶縁信頼性を高めることができる接続構造体の製造方法及び接続構造体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、熱硬化性成分と複数のはんだ粒子とを含む導電材料と、第1の電極A及び前記第1の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極Bを表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極A及び前記第2の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極Bを表面に有する第2の接続対象部材とを用いて、前記第1の接続対象部材及び前記第2の接続対象部材の内の一方の表面上に、前記導電材料を配置する工程と、前記導電材料の表面上に、前記第2の接続対象部材及び前記第1の接続対象部材の内の一方を配置する工程と、前記はんだ粒子の融点以上かつ前記熱硬化性成分の硬化温度以上に前記導電材料を加熱することで、前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部を、前記導電材料により形成し、かつ、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを、前記接続部中のはんだ部Aにより電気的に接続し、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを、前記接続部中のはんだ部Bにより電気的に接続する工程とを備え、前記第1の電極Aと前記第1の電極Bと前記第2の電極Aと前記第2の電極Bとが、同一の第1の方向に延びており、前記第1の方向において、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置とがずれている接続構造体を得る、接続構造体の製造方法が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極A及び前記第1の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極Bを表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極A及び前記第2の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極Bを表面に有する第2の接続対象部材と、前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、前記接続部が、はんだ部と、熱硬化性成分が熱硬化された硬化物部とを有し、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとが、前記接続部中の前記はんだ部Aにより電気的に接続されており、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとが、前記接続部中の前記はんだ部Bにより電気的に接続されており、前記第1の電極Aと前記第1の電極Bと前記第2の電極Aと前記第2の電極Bとが、同一の第1の方向に延びており、前記第1の方向において、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置とがずれている、接続構造体が提供される。
本発明のある特定の局面では、前記はんだ部Aにより電気的に接続される部分において、前記第1の電極Aが前記第1の方向と直交する方向に拡大しており、前記はんだ部Bにより電気的に接続される部分において、前記第1の電極Bが前記第1の方向と直交する方向に拡大している。
本発明のある特定の局面では、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、又は、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有する。
本発明のある特定の局面では、前記第1の接続対象部材が、前記第1の電極Aの前記第1の電極B側とは反対側において前記第1の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極Cを有し、前記第2の接続対象部材が、前記第2の電極Aの前記第2の電極B側とは反対側において前記第2の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極Cを有し、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを、前記接続部中のはんだ部Cにより電気的に接続し、前記第1の電極Aと前記第1の電極Bと前記第1の電極Cと前記第2の電極Aと前記第2の電極Bと前記第2の電極Cとが、同一の前記第1の方向に延びており、前記第1の方向において、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを接続しているはんだ部Cの位置とがずれている。
本発明のある特定の局面では、前記はんだ部Cにより電気的に接続される部分において、前記第1の電極Cが前記第1の方向と直交する方向に拡大している接続構造体を得る。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、前記第1の方向において、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置と、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを接続しているはんだ部Cの位置とがずれていない。
本発明のある特定の局面では、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、又は、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有する。
本発明のある特定の局面では、前記はんだ粒子の平均粒子径が0.5μm以上、100μm以下である。
本発明のある特定の局面では、前記導電材料中の前記はんだ粒子の含有量が10重量%以上、80重量%以下であり、他の特定の局面では、前記接続部100重量%中の前記はんだ部の含有量が10重量%以上、80重量%以下である。
本発明のある特定の局面では、前記第1の接続対象部材及び前記第2の接続対象部材の内の少なくとも一方が、樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、リジッドフレキシブル基板又はフレキシブルフラットケーブルである。
本発明に係る接続構造体の製造方法は、熱硬化性成分と複数のはんだ粒子とを含む導電材料と、第1の電極A及び上記第1の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極Bを表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極A及び上記第2の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極Bを表面に有する第2の接続対象部材とを用いて、上記第1の接続対象部材及び上記第2の接続対象部材の内の一方の表面上に、上記導電材料を配置する工程と、上記導電材料の表面上に、上記第2の接続対象部材及び上記第1の接続対象部材の内の一方を配置する工程と、上記はんだ粒子の融点以上かつ上記熱硬化性成分の硬化温度以上に上記導電材料を加熱することで、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続している接続部を、上記導電材料により形成し、かつ、上記第1の電極Aと上記第2の電極Aとを、上記接続部中のはんだ部Aにより電気的に接続し、上記第1の電極Bと上記第2の電極Bとを、上記接続部中のはんだ部Bにより電気的に接続する工程とを備え、上記第1の電極Aと上記第1の電極Bと上記第2の電極Aと上記第2の電極Bとが、同一の第1の方向に延びており、上記第1の方向において、上記第1の電極Aと上記第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、上記第1の電極Bと上記第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置とがずれている接続構造体を得るので、はんだ粒子を電極間に効率的に配置することができ、電極間の導通信頼性を高めることができ、接続されてはならない電極間の絶縁信頼性を高めることができる。
本発明に係る接続構造体は、第1の電極A及び上記第1の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極Bを表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極A及び上記第2の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極Bを表面に有する第2の接続対象部材と、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、上記接続部が、はんだ部と、熱硬化性成分が熱硬化された硬化物部とを有し、上記第1の電極Aと上記第2の電極Aとが、上記接続部中の上記はんだ部Aにより電気的に接続されており、上記第1の電極Bと上記第2の電極Bとが、上記接続部中の上記はんだ部Bにより電気的に接続されており、上記第1の電極Aと上記第1の電極Bと上記第2の電極Aと上記第2の電極Bとが、同一の第1の方向に延びており、上記第1の方向において、上記第1の電極Aと上記第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、上記第1の電極Bと上記第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置とがずれているので、はんだ粒子を電極間に効率的に配置することができ、電極間の導通信頼性を高めることができ、接続されてはならない電極間の絶縁信頼性を高めることができる。
図1(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法により得られる接続構造体を模式的に示す正面断面図である。 図2(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法により得られる接続構造体を模式的に示す部分切欠平面図である。 図3(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法の各工程を説明するための正面断面図である。 図4(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法の各工程を説明するための正面断面図である。 図5(a)及び(b)は、接続構造体の変形例を示す正面断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、導電材料と、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材とを用いる。上記導電材料は、熱硬化性成分と複数のはんだ粒子とを含む。上記第1の接続対象部材は、第1の電極(A)と、第1の電極(A)と距離を隔てて並んで配置された第1の電極(B)とを表面に有する。上記第2の接続対象部材は、第2の電極(A)と、第2の電極(A)と距離を隔てて並んで配置された第2の電極(B)とを表面に有する。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第1の接続対象部材及び上記第2の接続対象部材の内の一方の表面上に、上記導電材料を配置する工程と、上記導電材料の表面上に、上記第2の接続対象部材及び上記第1の接続対象部材の内の一方を配置する工程と、上記はんだ粒子の融点以上かつ上記熱硬化性成分の硬化温度以上に上記導電材料を加熱することで、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続している接続部を、上記導電材料により形成し、かつ、第1の電極(A)と第2の電極(A)とを、上記接続部中のはんだ部(A)により電気的に接続し、第1の電極(B)と第2の電極(B)とを、上記接続部中のはんだ部(B)により電気的に接続する工程とを備える。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、第1の電極(A)と第1の電極(B)と第2の電極(A)と第2の電極(B)とが、同一の第1の方向に延びている。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第1の方向において、第1の電極(A)と第2の電極(A)とを接続しているはんだ部(A)の位置と、第1の電極(B)と第2の電極(B)とを接続しているはんだ部(B)の位置とがずれている接続構造体を得る。
本発明に係る接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、接続部とを備える。上記第1の接続対象部材は、第1の電極(A)と、第1の電極(A)と距離を隔てて並んで配置された第1の電極(B)とを表面に有する。上記第2の接続対象部材は、第2の電極(A)と、第2の電極(A)と距離を隔てて並んで配置された第2の電極(B)とを表面に有する。上記接続部は、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続している。上記接続部は、はんだ部と、熱硬化性成分が熱硬化された硬化物部とを有する。
本発明に係る接続構造体では、第1の電極(A)と第2の電極(A)とが、上記接続部中のはんだ部(A)により電気的に接続されており、第1の電極(B)と第2の電極(B)とが、上記接続部中のはんだ部(B)により電気的に接続されている。
本発明に係る接続構造体では、第1の電極(A)と第1の電極(B)と第2の電極(A)と第2の電極(B)とが、同一の第1の方向に延びている。
本発明に係る接続構造体では、上記第1の方向において、第1の電極(A)と第2の電極(A)とを接続しているはんだ部(A)の位置と、第1の電極(B)と第2の電極(B)とを接続しているはんだ部(B)の位置とがずれている。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記の構成が採用されているので、複数のはんだ粒子が各電極間に多く集まり、複数のはんだ粒子を電極(ライン)上に効率的に配置することができる。また、複数のはんだ粒子の一部が、電極が形成されていない領域(スペース)に配置され難く、電極が形成されていない領域に配置されるはんだ粒子の量をかなり少なくすることができる。本発明では、対向し合う第1の電極(A)と第2の電極(A)との間にはんだが効果的に集まり、はんだの量が多いはんだ部(A)が形成され、対向し合う第1の電極(B)と第2の電極(B)との間にはんだが効果的に集まり、はんだの量が多いはんだ部(B)が形成される。従って、電極間の導通信頼性を高めることができる。しかも、接続されてはならない横方向に隣接する電極間の電気的な接続を防ぐことができ、絶縁信頼性を高めることができる。
なお、本発明では、複数のはんだ粒子を電極間に効率的に集める他の方法を更に採用してもよい。複数のはんだ粒子を電極間に効率的に集める方法としては、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材との間の導電材料に、熱を付与した際、熱により導電材料の粘度が低下することで、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材との間の導電材料の対流を発生させる方法等が挙げられる。この方法において、接続対象部材の表面の電極とそれ以外の表面部材との熱容量の差異により対流を発生させる方法、接続対象部材の水分を、熱により水蒸気として対流を発生させる方法、並びに第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との温度差により対流を発生させる方法等が挙げられる。これにより、導電材料中のはんだ粒子を、電極の表面に効率的に移動させることができる。
なお、本発明では、電極の表面に選択的にはんだ粒子を凝集させる方法を更に採用してもよい。電極の表面に選択的にはんだ粒子を凝集させる方法としては、溶融したはんだ粒子の濡れ性がよい電極材質と、溶融したはんだ粒子の濡れ性の悪いその他の表面材質とにより形成された接続対象部材を選択し、電極の表面に到達した溶融したはんだ粒子を選択的に電極に付着させ、その溶融したはんだ粒子に対し、別のはんだ粒子を溶融させて付着させる方法、熱伝導性がよい電極材質と、熱伝導性が悪いその他の表面材質とにより形成された接続対象部材を選択し、熱を付与した際に、電極の温度を他の表面部材に対し高くすることで、選択的に電極上ではんだを溶融させる方法、金属により形成された電極上に存在するマイナスの電荷に対して、プラスの電荷を持つように処理されたはんだ粒子を用いて、電極に選択的にはんだ粒子を凝集させる方法、並びに、親水性の金属表面を有する電極に対して、導電材料中のはんだ粒子以外の樹脂を疎水性とすることで、電極に選択的にはんだ粒子を凝集させる方法等が挙げられる。
電極間でのはんだ部の厚みは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下である。電極の表面上のはんだ濡れ面積(電極の露出した面積100%中のはんだが接している面積)は、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上、好ましくは100%以下である。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程において、加圧を行わず、上記導電ペーストには、上記第2の接続対象部材の重量が加わるか、又は、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程の内の少なくとも一方において、加圧を行い、かつ、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程の双方において、加圧の圧力が1MPa未満であることが好ましい。1MPa以上の加圧の圧力を加えないことで、はんだ粒子の凝集がかなり促進される。接続対象部材の反りを抑える観点からは、本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程の内の少なくとも一方において、加圧を行い、かつ、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程の双方において、加圧の圧力が1MPa未満であってもよい。加圧を行う場合に、上記第2の接続対象部材を配置する工程のみにおいて、加圧を行ってもよく、上記接続部を形成する工程のみにおいて、加圧を行ってもよく、上記第2の接続対象部材を配置する工程と上記接続部を形成する工程との双方において、加圧を行ってもよい。加圧の圧力が1MPa未満には、加圧していない場合が含まれる。加圧を行う場合に、加圧の圧力は、好ましくは0.9MPa以下、より好ましくは0.8MPa以下である。加圧の圧力が0.8MPa以下である場合に、加圧の圧力が0.8MPaを超える場合と比べて、はんだ粒子の凝集がより一層顕著に促進される。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程において、加圧を行わず、上記導電材料には、上記第2の接続対象部材の重量が加わることが好ましく、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程において、上記導電材料には、上記第2の接続対象部材の重量の力を超える加圧圧力は加わらないことが好ましい。これらの場合には、複数のはんだ部において、はんだ量の均一性をより一層高めることができる。さらに、はんだ部の厚みをより一層効果的に厚くすることができ、複数のはんだ粒子が電極間に多く集まりやすくなり、複数のはんだ粒子を電極(ライン)上により一層効率的に配置することができる。また、複数のはんだ粒子の一部が、電極が形成されていない領域(スペース)に配置され難く、電極が形成されていない領域に配置されるはんだ粒子の量をより一層少なくすることができる。従って、電極間の導通信頼性をより一層高めることができる。しかも、接続されてはならない横方向に隣接する電極間の電気的な接続をより一層防ぐことができ、絶縁信頼性をより一層高めることができる。
このように、複数のはんだ粒子を電極上に効率的に配置し、かつ電極が形成されていない領域に配置されるはんだ粒子の量をかなり少なくするためには、導電フィルムではなく、導電ペーストを用いることが好ましいことを、本発明者は見出した。
さらに、上記第2の接続対象部材を配置する工程及び上記接続部を形成する工程において、加圧を行わず、上記導電ペーストに、上記第2の接続対象部材の重量が加われば、接続部が形成される前に電極が形成されていない領域(スペース)に配置されていたはんだ粒子が第1の電極と第2の電極との間により一層集まりやすくなり、複数のはんだ粒子を電極(ライン)上により一層効率的に配置することができることも、本発明者は見出した。本発明では、導電フィルムではなく、導電ペーストを用いるという構成と、加圧を行わず、上記導電ペーストには、上記第2の接続対象部材の重量が加わるようにするという構成とを組み合わせて採用することには、本発明の効果をより一層高いレベルで得るために大きな意味がある。
なお、WO2008/023452A1では、はんだ粉を電極表面に押し流して効率よく移動させる観点からは、接着時に所定の圧力で加圧するとよいことが記載されており、加圧圧力は、はんだ領域をさらに確実に形成する観点では、例えば、0MPa以上、好ましくは1MPa以上とすることが記載されており、更に、接着テープに意図的に加える圧力が0MPaであっても、接着テープ上に配置された部材の自重により、接着テープに所定の圧力が加わってもよいことが記載されている。WO2008/023452A1では、接着テープに意図的に加える圧力が0MPaであってもよいことは記載されているが、0MPaを超える圧力を付与した場合と0MPaとした場合との効果の差異については、何ら記載されていない。また、WO2008/023452A1では、フィルム状ではなく、ペースト状の導電ペーストを用いることの重要性についても何ら認識されていない。
また、導電フィルムではなく、導電ペーストを用いれば、導電ペーストの塗布量によって、接続部及びはんだ部の厚みを調整することが容易になる。一方で、導電フィルムでは、接続部の厚みを変更したり、調整したりするためには、異なる厚みの導電フィルムを用意したり、所定の厚みの導電フィルムを用意したりしなければならないという問題がある。また、導電フィルムでは、はんだの溶融温度で、導電フィルムの溶融粘度を十分に下げることができず、はんだ粒子の凝集が阻害されやすい傾向があるという問題がある。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
先ず、図1(a)及び(b)に、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法により得られる接続構造体を模式的に正面断面図で示す。図2(a)及び(b)に、本発明の一実施形態に係る接続構造体の製造方法により得られる接続構造体を模式的に部分切欠平面図で示す。図1(a)及び(b)、並びに図2(a)及び(b)は、同じ接続構造体を図示している。図1(a)は、図2(a)及び(b)におけるI−I線に沿う正面断面図である。図1(b)は、図2(a)及び(b)におけるII−II線に沿う正面断面図である。図2(a)では、第1の電極を破線で示し、図2(b)では、第2の電極を破線で示している。
図1(a)及び(b)及び図2(a)及び(b)に示す接続構造体1は、第1の接続対象部材2と、第2の接続対象部材3と、第1の接続対象部材2と第2の接続対象部材3とを接続している接続部4とを備える。接続部4は、熱硬化性成分と、複数のはんだ粒子とを含む導電材料により形成されていることが好ましい。接続部4は、導電材料の硬化物である。
接続部4は、複数のはんだ粒子が集まり互いに接合したはんだ部(A〜E)4Aa〜4Aeと、熱硬化性成分が熱硬化された硬化物部4Bとを有する。
第1の接続対象部材2は表面(上面)に、複数の第1の電極を有する。具体的には、第1の接続対象部材2は表面(上面)に、第1の電極(A)2aと、第1の電極(A)2aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極(B)2bと、第1の電極(A)2aの第1の電極(B)2b側とは反対側において第1の電極(A)2aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極(C)2cとを有する。また、第1の接続対象部材2は、他の第1の電極(D)2d及び第1の電極(E)2eを有する。第1の電極(D)2dは、第1の電極(B)2bの外側に位置している。第1の電極(E)2eは、第1の電極(C)2cの外側に位置している。
第2の接続対象部材3は表面(下面)に、複数の第2の電極を有する。具体的には、第2の接続対象部材3は表面(下面)に、第2の電極(A)3aと、第2の電極(A)3aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極(B)3bと、第2の電極(A)3aの第2の電極(B)3b側とは反対側において第2の電極(A)3aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極(C)3cとを有する。また、第2の接続対象部材3は、他の第2の電極(D)3d及び第2の電極(E)3eを有する。第2の電極(D)3dは、第2の電極(B)3bの外側に位置している。第2の電極(E)3eは、第2の電極(C)3cの外側に位置している。
第1の電極(A)2aと第2の電極(A)3aとが対向しており、第1の電極(A)2aと第2の電極(A)3aとは、はんだ部(A)4Aaにより電気的に接続されている。第1の電極(B)2bと第2の電極(B)3bとが対向しており、第1の電極(B)2bと第2の電極(B)3bとは、はんだ部(B)4Abにより電気的に接続されている。第1の電極(C)2cと第2の電極(C)3cとが対向しており、第1の電極(C)2cと第2の電極(C)3cとは、はんだ部(C)4Acにより電気的に接続されている。第1の電極(D)2dと第2の電極(D)3dとが対向しており、第1の電極(D)2dと第2の電極(D)3dとは、はんだ部(D)4Adにより電気的に接続されている。第1の電極(E)2eと第2の電極(E)3eとが対向しており、第1の電極(E)2eと第2の電極(E)3eとは、はんだ部(E)4Aeにより電気的に接続されている。
第1の電極(A)2aと第1の電極(B)2bと第2の電極(A)3aと第2の電極(B)3bとは、同一の第1の方向Xに延びている。第1の電極(D)2dと、第1の電極(E)2eと、第2の電極(D)3dと、第2の電極(E)3eとについても、上記第1の方向Xに延びている。
上記第1の方向Xにおいて、はんだ部(A)4Aaの位置と、はんだ部(B)4Abの位置とがずれている。上記第1の方向Xにおいて、はんだ部(A)4Aaの位置と、はんだ部(C)4Acの位置とがずれている。上記第1の方向Xにおいて、はんだ部(B)4Abの位置と、はんだ部(C)4Acの位置とはずれていない。はんだ部(D)4Adの位置と、はんだ部(A)4Aaの位置とずれていない。はんだ部(D)4Adの位置と、はんだ部(B)4Abの位置及びはんだ部(C)4Acの位置とはずれている。はんだ部(E)4Aeの位置は、はんだ部(A)4Aaの位置とずれていない。はんだ部(E)4Aeの位置は、はんだ部(B)4Abの位置及びはんだ部(C)4Acの位置とずれている。
なお、図1(a)及び(b)及び図2(a)及び(b)では、第1,第2の電極はそれぞれ5本形成されているが、電極数は少なくとも2本以上であればよく、3本以上であることが好ましく、適宜変更することができる。
なお、接続部4において、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの間に集まったはんだ部(A〜E)4Aa〜4Aeとは異なる領域(硬化物部4B部分)では、はんだは存在しない。はんだ部(A〜E)4Aa〜4Aeとは異なる領域(硬化物部4B部分)では、はんだ(A〜E)4Aa〜4Aeと離れたはんだは存在しない。なお、少量であれば、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの間に集まったはんだ部(A〜E)4Aa〜4Aeとは異なる領域(硬化物部4B部分)に、はんだが存在していてもよい。
また、図1(a)の第2の電極(B,C)3b,3cに対向する位置にて、第1の接続対象部材上に電極が形成されていてもよい。
また、図1(b)の第1の電極(A)2aと第2の電極(A)3aとの間、第1の電極(D)2d第2の電極(D)3dとの間、第1の電極(E)2eと第2の電極(E)3eとの間に、はんだ部があってもよい。
なお、図1(a)及び(b)に示す接続構造体1では、はんだ部(A〜E)4Aa〜4Aeの全てが、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの間の対向している領域に位置している。図5(a)及び(b)に示す変形例の接続構造体1Xは、接続部4Xのみが、図1(a)及び(b)に示す接続構造体1と異なる。接続部4Xは、はんだ部(A〜E)4XAa〜4XAeと硬化物部4XBとを有する。接続構造体1Xのように、はんだ部(A〜E)4XAa〜4XAeの多くが、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの対向している領域に位置しており、はんだ部(A〜E)4XAa〜4XAeの一部が第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの対向している領域から側方にはみ出していてもよい。第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの対向している領域から側方にはみ出しているはんだ部は、はんだ部の一部であり、はんだ部から離れたはんだではない。なお、本実施形態では、はんだ部から離れたはんだの量を少なくすることができるが、はんだ部から離れたはんだが硬化物部中に存在していてもよい。電極間に配置されたはんだ部から離れて硬化物中に残存しているはんだは、電極間を電気的に接続しているはんだ部の電極間の対向する領域から側方にはみ出しているはんだ部部分に相当しない。
はんだ粒子の使用量を少なくすれば、接続構造体1を得ることが容易になる。はんだ粒子の使用量を多くすれば、接続構造体1Xを得ることが容易になる。
また、接続構造体1,1Xの中間の接続構造体も、本発明の1つの形態である。例えば、第1の電極(A〜E)2a〜2eの一部又は全部の側面がはんだ部により被覆されており、第2の電極(A〜E)3a〜3eの一部又は全部の側面がはんだ部により被覆されていない接続構造体も、本発明の1つの形態である。
はんだ部(A)4Aaにより電気的に接続される部分において、第1の電極(A)2aが上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大しており、はんだ部(B)4Abにより電気的に接続される部分において、第1の電極(B)2bが上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大している。はんだ部(C)4Acにより電気的に接続される部分において、第1の電極(C)4cが上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大しており、はんだ部(D)4Adにより電気的に接続される部分において、第1の電極(D)2dが上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大しており、はんだ部(E)4Aeにより電気的に接続される部分において、第1の電極(E)2eが上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大している。拡大していて面積が大きい電極部分には、面積が小さい電極部分よりも、はんだが効率的に集まる。
このように、電極間にはんだをより一層効率的に集める観点からは、はんだ部(A)により電気的に接続される部分において、第1の電極(A)が上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大していることが好ましく、はんだ部(B)により電気的に接続される部分において、第1の電極(B)が上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大していることが好ましく、はんだ部(C)により電気的に接続される部分において、第1の電極(C)が上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大していることが好ましく、はんだ部(D)により電気的に接続される部分において、第1の電極(D)が上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大していることが好ましく、はんだ部(E)により電気的に接続される部分において、第1の電極(E)が上記第1の方向Xと直交する方向Yに拡大していることが好ましい。第1の電極は、長さ方向と幅方向とを有し、はんだ部により接続される部分において、幅方向の寸法が大きくなっていることが好ましい。
はんだ部(A〜E)4Aa〜4Aeは別々に、点在している。接続構造体1では、並んだ3つのはんだ部(A〜C)4Ac〜4Acが、V字状(V字の両端と折り返し点)に配置されている。接続構造体を小型にし、電極間にはんだをより一層効率的に集める観点からは、並んだ3つのはんだ部は、V字状に配置されていることが好ましい。接続構造体1では、はんだ部(A〜E)4Aa〜4Aeが、ジグザグ状(ジグザグの両端と折り返し点)に配置されている。接続構造体を小型にし、電極間にはんだをより一層効率的に集める観点からは、複数のはんだ部は、ジグザグ状に配置されていることが好ましい。複数のはんだ部は、V字状に点在してもよく、ジグザグ状に点在していてもよい。
導通信頼性及び接続信頼性をより一層高め、インピーダンスの変化量を小さくする観点からは、第1の電極(A)と第2の電極(A)とを電気的に接続しているはんだ部(A)が、第1の電極(A)と第2の電極(A)との対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、又は、第1の電極(B)と第2の電極(B)とを電気的に接続しているはんだ部(B)が、第1の電極(B)と第2の電極(B)との対向している領域から側方にはみ出している領域を有することが好ましい。この場合に、はんだ部(A)のみがはみ出している領域を有していてもよく、はんだ部(B)のみがはみ出している領域を有していてもよく、はんだ部(A)とはんだ部(B)との双方が、はみ出している領域を有することが好ましい。
導通信頼性及び接続信頼性をより一層高め、インピーダンスの変化量を小さくする観点からは、はんだ部(A)の第1の電極(A)と第2の電極(A)との対向している領域から側方にはみ出している距離、又は、はんだ部(B)の第1の電極(B)と第2の電極(B)との対向している領域から側方にはみ出している距離は、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上である。絶縁信頼性をより一層高める観点からは、はんだ部(A)の第1の電極(A)と第2の電極(A)との対向している領域から側方にはみ出している端部の隣の電極の端部までの距離、又は、はんだ部(B)の第1の電極(B)と第2の電極(B)との対向している領域から側方にはみ出している端部の隣の電極の端部までの距離は、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上である。
導通信頼性及び接続信頼性をより一層高め、インピーダンスの変化量を小さくする観点からは、第1の電極(A)と第2の電極(A)とを電気的に接続しているはんだ部(A)が、第1の電極(A)と第2の電極(A)との対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、第1の電極(B)と第2の電極(B)とを電気的に接続しているはんだ部(B)が、第1の電極(B)と第2の電極(B)との対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、又は、第1の電極(C)と第2の電極(C)とを電気的に接続しているはんだ部(C)が、第1の電極(C)と第2の電極(C)との対向している領域から側方にはみ出している領域を有することが好ましい。この場合に、はんだ部(A)のみがはみ出している領域を有していてもよく、はんだ部(B)のみがはみ出している領域を有していてもよく、はんだ部(C)のみがはみ出している領域を有していてもよく、はんだ部(A)とはんだ部(B)とはんだ部(C)との内の2以上がはみ出している領域を有することが好ましく、はんだ部(A)とはんだ部(B)とはんだ部(C)との全てが、はみ出している領域を有することが好ましい。
導通信頼性及び接続信頼性をより一層高め、インピーダンスの変化量を小さくする観点からは、はんだ部(A)の第1の電極(A)と第2の電極(A)との対向している領域から側方にはみ出している距離、はんだ部(B)の第1の電極(B)と第2の電極(B)との対向している領域から側方にはみ出している距離、又は、はんだ部(C)の第1の電極(C)と第2の電極(C)との対向している領域から側方にはみ出している距離は、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上である。絶縁信頼性をより一層高める観点からは、はんだ部(A)の第1の電極(A)と第2の電極(A)との対向している領域から側方にはみ出している端部の隣の電極の端部までの距離、はんだ部(B)の第1の電極(B)と第2の電極(B)との対向している領域から側方にはみ出している端部の隣の電極の端部までの距離、又は、はんだ部(C)の第1の電極(C)と第2の電極(C)との対向している領域から側方にはみ出している端部の隣の電極の端部までの距離は、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上である。
次に、図3(a)〜(c)及び図4(a)〜(c)を用いて、本発明の一実施形態に係る接続構造体1の製造方法の一例を説明する。なお、図3(a)〜(c)は、図1(a)に対応する図である。図4(a)〜(c)は、図1(b)に対応する図である。
先ず、複数の第1の電極(A〜E)2a〜2eを表面に有する第1の接続対象部材2を用意する。次に、図3(a)及び図4(a)に示すように、第1の接続対象部材2の表面上に、熱硬化性成分11Bと、複数のはんだ粒子11Aとを含む導電材料11を配置する(第1の工程)。本実施形態では、導電材料11として導電ペーストを用いている。導電フィルムを用いてもよい。第1の接続対象部材2の第1の電極(A〜E)2a〜2eが設けられた表面上に、導電材料11を配置する。導電材料11の配置の後に、はんだ粒子11Aは、第1の電極(A〜E)2a〜2e(ライン)上と、第1の電極(A〜E)2a〜2eが形成されていない領域(スペース)上との双方に配置されている。なお、第2の接続対象部材3の第2の電極(A〜E)3a〜3eが設けられた表面上に、導電材料11を配置してもよい。
導電材料11である導電ペーストの配置方法としては、特に限定されないが、ディスペンサーによる塗布、スクリーン印刷、及びインクジェット装置による吐出等が挙げられる。
また、複数の第2の電極(A〜E)3a〜3eを表面(下面)に有する第2の接続対象部材3を用意する。次に、図3(b)及び図4(b)に示すように、第1の接続対象部材2の表面上の導電材料11において、導電材料11の第1の接続対象部材2側とは反対側の表面上に、第2の接続対象部材3を配置する(第2の工程)。導電材料11の表面上に、第2の電極(A〜E)3a〜3e側から、第2の接続対象部材3を配置する。このとき、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとをそれぞれ対向させる。
次に、はんだ粒子11Aの融点以上及び熱硬化性成分11Bの硬化温度以上に導電材料11を加熱する(第3の工程)。すなわち、はんだ粒子11Aの融点及び熱硬化性成分11Bの硬化温度の内のより低い温度以上に、導電材料11を加熱する。この加熱時には、電極が形成されていない領域に存在していたはんだ粒子11Aは、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの間に集まる(自己凝集効果)。本実施形態では、導電フィルムではなく、導電ペーストを用いているために、更に第1の電極(A〜E)2a〜2eが特定の形状を有するために、はんだ粒子11Aが、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの間に効果的に集まる。また、はんだ粒子11Aは溶融し、互いに接合する。また、熱硬化性成分11Bは熱硬化する。この結果、図3(c)及び図4(c)に示すように、第1の接続対象部材2と第2の接続対象部材3とを接続している接続部4を、導電材料11により形成する。導電材料11により接続部4が形成され、複数のはんだ粒子11Aが接合することによってはんだ部(A〜E)4Aa〜4Aeが形成され、熱硬化性成分11Bが熱硬化することによって硬化物部4Bが形成される。はんだ粒子11Aが十分に移動すれば、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの間に位置していないはんだ粒子11Aの移動が開始してから、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの間にはんだ粒子11Aの移動が完了するまでに、温度を一定に保持しなくてもよい。
本実施形態では、上記第2の工程及び上記第3の工程において、加圧を行っていない。本実施形態では、導電材料11には、第2の接続対象部材3の重量が加わる。また、本実施形態では、導電フィルムではなく、導電ペーストを用いている。このため、接続部4の形成時に、はんだ粒子11Aが、第1の電極(A〜E)2a〜2eと第2の電極(A〜E)3a〜3eとの間に効果的に集まる。なお、上記第2の工程及び上記第3の工程の内の少なくとも一方において、加圧を行えば、はんだ粒子が第1の電極と第2の電極との間に集まろうとする作用が阻害される傾向が高くなる。このことは、本発明者によって見出された。
第2の工程において、加圧を行ってもよい。加圧を行うことで、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間の導電材料の厚みを一定にしたり、導電材料の粘性により仮止めを行ったりすることができる。ただし、第3の工程において、はんだの凝集を効率的に行うためには、加圧後の第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間の導電材料の厚みが、はんだ粒子の平均粒径の、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上、更に好ましくは15倍以上、好ましくは100倍以下、より好ましくは50倍以下とすることが望ましい。
また、本実施形態では、加圧を行っていないため、導電材料を配置した第1の接続対象部材に、第2の接続対象部材を重ね合わせた際に、第1の接続対象部材の電極と第2の接続対象部材の電極とのアライメントがずれた状態で、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材とが重ね合わされた場合でも、そのずれを補正して、第1の接続対象部材の電極と第2の接続対象部材の電極とを接続させることができる(セルフアライメント効果)。これは、第1の接続対象部材の電極と第2の接続対象部材の電極間に自己凝集した溶融したはんだが、第1の接続対象部材の電極と第2の接続対象部材の電極との間のはんだと導電材料のその他の成分とが接する面積が最小となる方がエネルギー的に安定になるため、その最小の面積となる接続構造であるアライメントのあった接続構造にする力が働くためである。この際、導電材料が硬化していないこと、及び、その温度、時間にて、導電材料のはんだ粒子以外の成分の粘度が十分低いことが望ましい。
はんだの融点温度での導電ペーストの粘度は、好ましくは50Pa・s以下、より好ましくは10Pa・s以下、更に好ましくは1Pa・s以下、好ましくは0.1Pa・s以上、より好ましくは0.2Pa・s以上である。所定の粘度以下であれば、はんだ粒子を効率的に凝集させることができ、所定の粘度以上であれば、接続部でのボイドを抑制し、接続部以外への導電ペーストのはみだしを抑制することができる。
このようにして、図1(a)及び(b)及び図2(a)及び(b)に示す接続構造体1が得られる。なお、上記第2の工程と上記第3の工程とは連続して行われてもよい。また、上記第2の工程を行った後に、得られる第1の接続対象部材2と導電材料11と第2の接続対象部材3との積層体を、加熱部に移動させて、上記第3の工程を行ってもよい。上記加熱を行うために、加熱部材上に上記積層体を配置してもよく、加熱された空間内に上記積層体を配置してもよい。
上記第3の工程における加熱温度は、はんだ粒子の融点以上及び熱硬化性成分の硬化温度以上であれば特に限定されない。上記加熱温度は、好ましくは140℃以上、より好ましくは160℃以上、好ましくは450℃以下、より好ましくは250℃以下、更に好ましくは200℃以下である。
なお、上記第3の工程の後に、位置の修正や製造のやり直しを目的として、第1の接続対象部材又は第2の接続対象部材を、接続部から剥離することができる。この剥離を行うための加熱温度は、好ましくははんだ粒子の融点以上、より好ましくははんだ粒子の融点(℃)+10℃以上である。この剥離を行うための加熱温度は、はんだ粒子の融点(℃)+100℃以下であってもよい。
上記第3の工程における加熱方法としては、はんだ粒子の融点以上及び熱硬化性成分の硬化温度以上に、接続構造体全体を、リフロー炉を用いて又はオーブンを用いて加熱する方法や、接続構造体の接続部のみを局所的に加熱する方法が挙げられる。
局所的に加熱する方法に用いる器具としては、ホットプレート、熱風を付与するヒートガン、はんだゴテ、及び赤外線ヒーター等が挙げられる。
また、ホットプレートにて局所的に加熱する際、接続部直下は、熱伝導性の高い金属にて、その他の加熱することが好ましくない箇所は、フッ素樹脂等の熱伝導性の低い材質にて、ホットプレート上面を形成することが好ましい。
上記第1,第2の接続対象部材は、特に限定されない。上記第1,第2の接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、半導体パッケージ、LEDチップ、LEDパッケージ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びに樹脂フィルム、プリント基板、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル、リジッドフレキシブル基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板などの電子部品等が挙げられる。上記第1,第2の接続対象部材は、電子部品であることが好ましい。
上記第1の接続対象部材及び上記第2の接続対象部材の内の少なくとも一方が、樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル又はリジッドフレキシブル基板であることが好ましい。上記第2の接続対象部材が、樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル又はリジッドフレキシブル基板であることが好ましい。樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル及びリジッドフレキシブル基板は、柔軟性が高く、比較的軽量であるという性質を有する。このような接続対象部材の接続に導電フィルムを用いた場合には、はんだ粒子が電極上に集まりにくい傾向がある。これに対して、樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル又はリジッドフレキシブル基板を用いたとしても、はんだ粒子を電極上に効率的に集めることで、電極間の導通信頼性を充分に高めることができる。樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル又はリジッドフレキシブル基板を用いる場合に、半導体チップなどの他の接続対象部材を用いた場合と比べて、加圧を行わないことによる電極間の導通信頼性の向上効果がより一層効果的に得られる。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極、SUS電極及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極、銀電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
複数のはんだ部において、はんだ量の均一性を高める観点からは、上記第1の電極の電極幅及び上記第2の電極の電極幅は、好ましくは50μm以上、より好ましくは75μm以上、好ましくは1000μm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは250μm以下である。上記電極幅は、L/Sにおけるライン(L)の幅である。導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記第1の電極の電極間幅及び上記第2の電極の電極間幅は、好ましくは50μm以上、より好ましくは75μm以上、好ましくは1000μm以下、より好ましくは500μm以下、更に好ましくは250μm以下である。上記電極間幅は、L/Sにおけるスペース(S)の幅である。電極幅及び電極間幅が100μm以下、85μm以下、70μm以下の順で小さくなるほど、本発明の効果がより一層効果的に発揮される。
上記導電材料は、導電ペースト又は導電フィルムである。電極間にはんだを効率的に集める観点からは、上記導電材料は導電ペーストであることが好ましい。
はんだ粒子を電極上により一層効率的に配置するために、上記導電ペーストの25℃での粘度ηは好ましくは10Pa・s以上、より好ましくは50Pa・s以上、更に好ましくは100Pa・s以上、好ましくは800Pa・s以下、より好ましくは600Pa・s以下、更に好ましくは500Pa・s以下である。
上記粘度は、配合成分の種類及び配合量に適宜調整可能である。また、フィラーの使用により、粘度を比較的高くすることができる。
上記粘度は、例えば、E型粘度計(東機産業社製)等を用いて、25℃及び5rpmの条件で測定可能である。
上記導電材料は、熱硬化性成分と複数のはんだ粒子と複数のフィラーとを含む。上記熱硬化性成分は、加熱により硬化可能な硬化性化合物(熱硬化性化合物)と、熱硬化剤とを含むことが好ましい。はんだ粒子の表面及び電極の表面の酸化膜を効果的に除去し、接続抵抗をより一層低くする観点からは、上記導電材料はフラックスを含むことが好ましい。
以下、本発明の他の詳細を説明する。
(はんだ粒子)
上記はんだ粒子は、はんだを導電性の外表面に有する。上記はんだ粒子では、中心部分及び導電性の外表面とのいずれもがはんだにより形成されている。上記はんだ粒子は、中心部分及び導電性の外表面とのいずれもがはんだである粒子である。
電極上にはんだ粒子を効率的に集める観点からは、上記はんだ粒子の表面のゼータ電位がプラスであることが好ましい。但し、本発明では、上記はんだ粒子の表面のゼータ電位がプラスでなくてもよい。
ゼータ電位は以下のようにして測定される。
ゼータ電位の測定方法:
はんだ粒子0.05gを、メタノール10gに入れ、超音波処理等をすることで、均一に分散させて、分散液を得る。この分散液を用いて、かつBeckman Coulter社製「Delsamax PRO」を用いて、電気泳動測定法にて、ゼータ電位を測定することができる。
はんだ粒子のゼータ電位は好ましくは0mVを超え、好ましくは10mV以下、より好ましくは5mV以下、より一層好ましくは1mV以下、更に好ましくは0.7mV以下、特に好ましくは0.5mV以下である。ゼータ電位が上記上限以下であると、使用前の導電ペースト中にて、はんだ粒子が凝集しにくくなる。ゼータ電位が0mV以上であると、実装時に電極上にはんだ粒子が効率的に凝集する。
表面のゼータ電位をプラスにすることが容易であることから、上記はんだ粒子は、はんだ粒子本体と、上記はんだ粒子本体の表面上に配置されたアニオンポリマーとを有することが好ましい。上記はんだ粒子は、はんだ粒子本体をアニオンポリマー又はアニオンポリマーとなる化合物で表面処理することにより得られることが好ましい。上記はんだ粒子は、アニオンポリマー又はアニオンポリマーとなる化合物による表面処理物であることが好ましい。上記アニオンポリマー及び上記アニオンポリマーとなる化合物はそれぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
はんだ粒子本体をアニオンポリマーで表面処理する方法としては、アニオンポリマーとして、例えば(メタ)アクリル酸を共重合した(メタ)アクリルポリマー、ジカルボン酸とジオールとから合成されかつ両末端にカルボキシル基を有するポリエステルポリマー、ジカルボン酸の分子間脱水縮合反応により得られかつ両末端にカルボキシル基を有するポリマー、ジカルボン酸とジアミンから合成されかつ両末端にカルボキシル基を有するポリエステルポリマー、並びにカルボキシル基を有する変性ポバール(日本合成化学社製「ゴーセネックスT」)等を用いて、アニオンポリマーのカルボキシル基と、はんだ粒子本体の表面の水酸基とを反応させる方法が挙げられる。
上記アニオンポリマーのアニオン部分としては、上記カルボキシル基が挙げられ、それ以外には、トシル基(p−HCCS(=O)−)、スルホン酸イオン基(−SO )及びリン酸イオン基(−PO )等が挙げられる。
また、他の方法としては、はんだ粒子本体の表面の水酸基と反応する官能基を有し、さらに、付加、縮合反応により重合可能な官能基を有する化合物を用いて、この化合物をはんだ粒子本体の表面上にてポリマー化する方法が挙げられる。はんだ粒子本体の表面の水酸基と反応する官能基としては、カルボキシル基、及びイソシアネート基等が挙げられ、付加、縮合反応により重合する官能基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、及び(メタ)アクリロイル基が挙げられる。
上記アニオンポリマーの重量平均分子量は好ましくは2000以上、より好ましくは3000以上、好ましくは10000以下、より好ましくは8000以下である。
上記重量平均分子量が上記下限以上及び上記上限以下であると、はんだ粒子本体の表面上にアニオンポリマーを配置することが容易であり、はんだ粒子の表面のゼータ電位をプラスにすることが容易であり、電極上にはんだ粒子をより一層効率的に配置することができる。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算での重量平均分子量を示す。
はんだ粒子本体をアニオンポリマーとなる化合物で表面処理することにより得られたポリマーの重量平均分子量は、はんだ粒子中のはんだを溶解し、ポリマーの分解を起こさない希塩酸等により、はんだ粒子を除去した後、残存しているポリマーの重量平均分子量を測定することで求めることができる。
上記はんだは、融点が450℃以下である金属(低融点金属)であることが好ましい。上記はんだ粒子は、融点が450℃以下である金属粒子(低融点金属粒子)であることが好ましい。上記低融点金属粒子は、低融点金属を含む粒子である。該低融点金属とは、融点が450℃以下の金属を示す。低融点金属の融点は好ましくは300℃以下、より好ましくは160℃以下である。また、上記はんだ粒子は錫を含む。上記はんだ粒子に含まれる金属100重量%中、錫の含有量は好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、更に好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。上記はんだ粒子における錫の含有量が上記下限以上であると、はんだ部と電極との接続信頼性がより一層高くなる。
なお、上記錫の含有量は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(堀場製作所社製「ICP−AES」)、又は蛍光X線分析装置(島津製作所社製「EDX−800HS」)等を用いて測定可能である。
上記はんだ粒子を用いることで、はんだが溶融して電極に接合し、はんだ部が電極間を導通させる。例えば、はんだ部と電極とが点接触ではなく面接触しやすいため、接続抵抗が低くなる。また、はんだ粒子の使用により、はんだ部と電極との接合強度が高くなる結果、はんだ部と電極との剥離がより一層生じ難くなり、導通信頼性及び接続信頼性が効果的に高くなる。
上記はんだ粒子を構成する低融点金属は特に限定されない。該低融点金属は、錫、又は錫を含む合金であることが好ましい。該合金は、錫−銀合金、錫−銅合金、錫−銀−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−亜鉛合金、錫−インジウム合金等が挙げられる。なかでも、電極に対する濡れ性に優れることから、上記低融点金属は、錫、錫−銀合金、錫−銀−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−インジウム合金であることが好ましい。錫−ビスマス合金、錫−インジウム合金であることがより好ましい。
上記はんだ粒子は、JIS Z3001:溶接用語に基づき、液相線が450℃以下である溶加材であることが好ましい。上記はんだ粒子の組成としては、例えば亜鉛、金、銀、鉛、銅、錫、ビスマス、インジウムなどを含む金属組成が挙げられる。なかでも低融点で鉛フリーである錫−インジウム系(117℃共晶)、又は錫−ビスマス系(139℃共晶)が好ましい。すなわち、上記はんだ粒子は、鉛を含まないことが好ましく、錫とインジウムとを含むか、又は錫とビスマスとを含むことが好ましい。
上記はんだ部と電極との接合強度をより一層高めるために、上記はんだ粒子は、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム、亜鉛、鉄、金、チタン、リン、ゲルマニウム、テルル、コバルト、ビスマス、マンガン、クロム、モリブデン、パラジウム等の金属を含んでいてもよい。また、はんだ部と電極との接合強度をさらに一層高める観点からは、上記はんだ粒子は、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム又は亜鉛を含むことが好ましい。はんだ部と電極との接合強度をより一層高める観点からは、接合強度を高めるためのこれらの金属の含有量は、はんだ粒子100重量%中、好ましくは0.0001重量%以上、好ましくは1重量%以下である。
上記はんだ粒子の平均粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは3μm以上、特に好ましくは5μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm未満、より一層好ましくは75μm以下、より一層好ましくは60μm以下、より一層好ましくは40μm以下、より一層好ましくは30μm以下、更に好ましくは20μm以下、特に好ましくは15μm以下、最も好ましくは10μm以下である。上記はんだ粒子の平均粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、はんだ粒子を電極上により一層効率的に配置することができる。上記はんだ粒子の平均粒子径は、3μm以上、30μm以下であることが特に好ましい。
上記はんだ粒子の「平均粒子径」は、数平均粒子径を示す。はんだ粒子の平均粒子径は、例えば、任意のはんだ粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することや、レーザー回折式粒度分布測定を行うことにより求められる。
上記はんだ粒子の粒子径の変動係数は、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下である。上記粒子径の変動係数が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだ粒子をより一層効率的に配置することができる。但し、上記はんだ粒子の粒子径の変動係数は、5%未満であってもよい。
上記変動係数(CV値)は下記式で表される。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:はんだ粒子の粒子径の標準偏差
Dn:はんだ粒子の粒子径の平均値
上記はんだ粒子の形状は特に限定されない。上記はんだ粒子の形状は、球状であってもよく、扁平状などの球形状以外の形状であってもよい。
上記導電ペースト100重量%中、上記はんだ粒子の含有量は好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、更に好ましくは10重量%以上、特に好ましくは20重量%以上、最も好ましくは30重量%以上、好ましくは80重量%以下、より好ましくは60重量%以下、更に好ましくは50重量%以下である。上記はんだ粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極上にはんだ粒子をより一層効率的に配置することができ、電極間にはんだ粒子を多く配置することが容易であり、導通信頼性がより一層高くなる。導通信頼性をより一層高める観点からは、上記はんだ粒子の含有量は多い方が好ましい。
特に、上記導電ペースト100重量%中、上記はんだ粒子の含有量は好ましくは1重量%以上、好ましくは80重量%以下である。この場合には、電極上にはんだ粒子が効率的に集まり、導通信頼性がより一層高くなる。
(加熱により硬化可能な化合物:熱硬化性成分)
上記熱硬化性化合物としては、オキセタン化合物、エポキシ化合物、エピスルフィド化合物、(メタ)アクリル化合物、フェノール化合物、アミノ化合物、不飽和ポリエステル化合物、ポリウレタン化合物、シリコーン化合物及びポリイミド化合物等が挙げられる。なかでも、導電ペーストの硬化性及び粘度をより一層良好にし、接続信頼性をより一層高める観点から、エポキシ化合物が好ましい。
上記エポキシ化合物としては、芳香族エポキシ化合物が挙げられる。中でも、レゾルシノール型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、ベンゾフェノン型エポキシ化合物等の結晶性エポキシ化合物が好ましい。常温(23℃)で固体であり、かつ溶融温度がはんだの融点以下であるエポキシ化合物が好ましい。溶融温度は好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下、好ましくは40℃以上である。上記の好ましいエポキシ化合物を用いることで、接続対象部材を貼り合わせた段階では、粘度が高く、搬送等の衝撃が、加速度が付与された際に、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材との位置ずれを抑制することができ、なおかつ、硬化時の熱により、導電ペーストの粘度を大きく低下させることができ、はんだ粒子の凝集を効率よく進行させることができる。
上記導電ペースト100重量%中、上記熱硬化性化合物の含有量は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは40重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、好ましくは99重量%以下、より好ましくは98重量%以下、更に好ましくは90重量%以下、特に好ましくは80重量%以下である。耐衝撃性をより一層高める観点からは、上記熱硬化性成分の含有量は多い方が好ましい。
(熱硬化剤:熱硬化性成分)
上記熱硬化剤は、上記熱硬化性化合物を熱硬化させる。上記熱硬化剤としては、イミダゾール硬化剤、アミン硬化剤、フェノール硬化剤、ポリチオール硬化剤などのチオール硬化剤、酸無水物、熱カチオン開始剤(熱カチオン硬化剤)及び熱ラジカル発生剤等が挙げられる。上記熱硬化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なかでも、導電ペーストを低温でより一層速やかに硬化可能であるので、イミダゾール硬化剤、チオール硬化剤又はアミン硬化剤が好ましい。また、加熱により硬化可能な硬化性化合物と上記熱硬化剤とを混合したときに保存安定性が高くなるので、潜在性の硬化剤が好ましい。潜在性の硬化剤は、潜在性イミダゾール硬化剤、潜在性チオール硬化剤又は潜在性アミン硬化剤であることが好ましい。なお、上記熱硬化剤は、ポリウレタン樹脂又はポリエステル樹脂等の高分子物質で被覆されていてもよい。
上記イミダゾール硬化剤としては、特に限定されず、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン及び2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物等が挙げられる。
上記チオール硬化剤としては、特に限定されず、トリメチロールプロパントリス−3−メルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロピオネート及びジペンタエリスリトールヘキサ−3−メルカプトプロピオネート等が挙げられる。
上記アミン硬化剤としては、特に限定されず、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ[5.5]ウンデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、メタフェニレンジアミン及びジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。
上記熱カチオン開始剤としては、ヨードニウム系カチオン硬化剤、オキソニウム系カチオン硬化剤及びスルホニウム系カチオン硬化剤等が挙げられる。上記ヨードニウム系カチオン硬化剤としては、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。上記オキソニウム系カチオン硬化剤としては、トリメチルオキソニウムテトラフルオロボラート等が挙げられる。上記スルホニウム系カチオン硬化剤としては、トリ−p−トリルスルホニウムヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。
上記熱ラジカル発生剤としては、特に限定されず、アゾ化合物及び有機過酸化物等が挙げられる。上記アゾ化合物としては、アゾビスイゾブチロニトリル(AIBN)等が挙げられる。上記有機過酸化物としては、ジ−tert−ブチルペルオキシド及びメチルエチルケトンペルオキシド等が挙げられる。
上記熱硬化剤の反応開始温度は、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上、好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下、更に好ましくは150℃以下、特に好ましくは140℃以下である。上記熱硬化剤の反応開始温度が上記下限以上及び上記上限以下であると、はんだ粒子が電極上により一層効率的に配置される。上記熱硬化剤の反応開始温度は80℃以上、かつ140℃以下であることが特に好ましい。
はんだを電極上により一層効率的に配置する観点からは、上記熱硬化剤の反応開始温度は、上記はんだ粒子におけるはんだの融点よりも、高いことが好ましく、5℃以上高いことがより好ましく、10℃以上高いことが更に好ましい。
上記熱硬化剤の反応開始温度は、DSCでの発熱ピークの立ち上がり開始の温度を意味する。
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されない。上記熱硬化性化合物100重量部に対して、上記熱硬化剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは1重量部以上、好ましくは200重量部以下、より好ましくは100重量部以下、更に好ましくは75重量部以下である。熱硬化剤の含有量が上記下限以上であると、導電ペーストを充分に硬化させることが容易である。熱硬化剤の含有量が上記上限以下であると、硬化後に硬化に関与しなかった余剰の熱硬化剤が残存し難くなり、かつ硬化物の耐熱性がより一層高くなる。
(フラックス)
上記導電ペーストは、フラックスを含むことが好ましい。フラックスの使用により、はんだを電極上により一層効果的に配置することができる。該フラックスは特に限定されない。フラックスとして、はんだ接合等に一般的に用いられているフラックスを使用できる。上記フラックスとしては、例えば、塩化亜鉛、塩化亜鉛と無機ハロゲン化物との混合物、塩化亜鉛と無機酸との混合物、溶融塩、リン酸、リン酸の誘導体、有機ハロゲン化物、ヒドラジン、有機酸及び松脂等が挙げられる。上記フラックスは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶融塩としては、塩化アンモニウム等が挙げられる。上記有機酸としては、乳酸、クエン酸、ステアリン酸、グルタミン酸及びグルタル酸等が挙げられる。上記松脂としては、活性化松脂及び非活性化松脂等が挙げられる。上記フラックスは、カルボキシル基を2個以上有する有機酸、松脂であることが好ましい。上記フラックスは、カルボキシル基を2個以上有する有機酸であってもよく、松脂であってもよい。カルボキシル基を2個以上有する有機酸、松脂の使用により、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記松脂はアビエチン酸を主成分とするロジン類である。フラックスは、ロジン類であることが好ましく、アビエチン酸であることがより好ましい。この好ましいフラックスの使用により、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記フラックスの活性温度(融点)は、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上、好ましくは200℃以下、より好ましくは190℃以下、より一層好ましくは160℃以下、更に好ましくは150℃以下、更に一層好ましくは140℃以下である。上記フラックスの活性温度が上記下限以上及び上記上限以下であると、フラックス効果がより一層効果的に発揮され、はんだ粒子が電極上により一層効率的に配置される。上記フラックスの活性温度は80℃以上、190℃以下であることが好ましい。上記フラックスの活性温度は80℃以上、140℃以下であることが特に好ましい。
融点が80℃以上、190℃以下である上記フラックスとしては、コハク酸(融点186℃)、グルタル酸(融点96℃)、アジピン酸(融点152℃)、ピメリン酸(融点104℃)、スベリン酸(融点142℃)等のジカルボン酸、安息香酸(融点122℃)、リンゴ酸(融点130℃)等が挙げられる。
また、上記フラックスの沸点は200℃以下であることが好ましい。
はんだを電極上により一層効率的に配置する観点からは、上記フラックスの融点は、上記はんだ粒子におけるはんだの融点よりも、高いことが好ましく、5℃以上高いことがより好ましく、10℃以上高いことが更に好ましい。
はんだを電極上により一層効率的に配置する観点からは、上記フラックスの融点は、上記熱硬化剤の反応開始温度よりも、高いことが好ましく、5℃以上高いことがより好ましく、10℃以上高いことが更に好ましい。
上記フラックスは、導電ペースト中に分散されていてもよく、はんだ粒子の表面上に付着していてもよい。
フラックスの融点が、はんだの融点より高いことにより、電極部分にはんだ粒子を効率的に凝集させることができる。これは、接合時に熱を付与した場合、接続対象部材上に形成された電極と、電極周辺の接続対象部材の部分とを比較すると、電極部分の熱伝導率が電極周辺の接続対象部材部分の熱伝導率よりも高いことにより、電極部分の昇温が速いことに起因する。はんだ粒子の融点を超えた段階では、はんだ粒子の内部は溶解するが、表面に形成された酸化被膜は、フラックスの融点(活性温度)に達していないので、除去されない。この状態で、電極部分の温度が先に、フラックスの融点(活性温度)に達するため、優先的に電極上に来たはんだ粒子の表面の酸化被膜が除去され、はんだ粒子が電極の表面上に濡れ拡がることができる。これにより、電極上に効率的にはんだ粒子を凝集させることができる。
上記フラックスは、加熱によりカチオンを放出するフラックスであることが好ましい。加熱によりカチオンを放出するフラックスの使用により、はんだ粒子を電極上により一層効率的に配置することができる。
上記加熱によりカチオンを放出するフラックスとしては、上記熱カチオン開始剤が挙げられる。
上記導電ペースト100重量%中、上記フラックスの含有量は好ましくは0.5重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。上記導電ペーストは、フラックスを含んでいなくてもよい。フラックスの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、はんだ及び電極の表面に酸化被膜がより一層形成され難くなり、さらに、はんだ及び電極の表面に形成された酸化被膜をより一層効果的に除去できる。
(他の成分)
上記導電ペーストは、必要に応じて、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
ポリマーA:
ビスフェノールFと1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、及びビスフェノールF型エポキシ樹脂との反応物(ポリマーA)の合成:
ビスフェノールF(4,4’−メチレンビスフェノールと2,4’−メチレンビスフェノールと2,2’−メチレンビスフェノールとを重量比で2:3:1で含む)100重量部、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル130重量部、及びビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC社製「EPICLON EXA−830CRP」)5重量部、レゾルシノール型エポキシ化合物(ナガセケムテックス社製「EX−201」)10重量部を、3つ口フラスコに入れ、窒素フロー下にて、100℃で溶解させた。その後、水酸基とエポキシ基の付加反応触媒であるトリフェニルブチルホスホニウムブロミド0.15重量部を添加し、窒素フロー下にて、140℃で4時間、付加重合反応させることにより、反応物(ポリマーA)を得た。
NMRにより、付加重合反応が進行したことを確認して、反応物(ポリマーA)が、ビスフェノールF型エポキシ樹脂に由来する水酸基と1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、及びビスフェノールF型エポキシ樹脂のエポキシ基とが結合した構造単位を主鎖に有し、かつエポキシ基を両末端に有することを確認した。
GPCにより得られた反応物(ポリマーA)の重量平均分子量は28000、数平均分子量は8000であった。
ポリマーB:両末端エポキシ基剛直骨格フェノキシ樹脂、三菱化学社製「YX6900BH45」、重量平均分子量16000
熱硬化性化合物1:レゾルシノール型エポキシ化合物、ナガセケムテックス社製「EX−201」
熱硬化性化合物2:エポキシ化合物、DIC社製「EXA−4850−150」、分子量900、エポキシ当量450g/eq
熱硬化剤1:トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピネート)、SC有機化学社製「TMMP」
潜在性エポキシ熱硬化剤1:T&K TOKA社製「フジキュア7000」
フラックス1:アジピン酸、和光純薬工業社製、融点(活性温度)152℃
はんだ粒子1〜3の作製方法:
アニオンポリマー1を有するはんだ粒子:はんだ粒子本体200gと、アジピン酸40gと、アセトン70gとを3つ口フラスコに秤量し、次にはんだ粒子本体の表面の水酸基とアジピン酸のカルボキシル基との脱水縮合触媒であるジブチル錫オキサイド0.3gを添加し、60℃で4時間反応させた。その後、はんだ粒子をろ過することで回収した。
回収したはんだ粒子と、アジピン酸50gと、トルエン200gと、パラトルエンスルホン酸0.3gとを3つ口フラスコに秤量し、真空引き、及び還流を行いながら、120℃で、3時間反応させた。この際、ディーンスターク抽出装置を用いて、脱水縮合により生成した水を除去しながら反応させた。
その後、ろ過によりはんだ粒子を回収し、ヘキサンにて洗浄し、乾燥した。その後、得られたはんだ粒子をボールミルで解砕した後、所定のCV値となるように篩を選択した。
(ゼータ電位測定)
また、得られたはんだ粒子を、アニオンポリマー1を有するはんだ粒子0.05gを、メタノール10gに入れ、超音波処理をすることで、均一に分散させて、分散液を得た。この分散液を用いて、かつBeckman Coulter社製「Delsamax PRO」を用いて、電気泳動測定法にて、ゼータ電位を測定した。
(アニオンポリマーの重量平均分子量)
はんだ粒子の表面のアニオンポリマー1の重量平均分子量は、0.1Nの塩酸を用い、はんだを溶解した後、ポリマーをろ過により回収し、GPCにより求めた。
(はんだ粒子のCV値)
CV値を、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所社製「LA−920」)にて、測定した。
はんだ粒子1(SnBiはんだ粒子、融点139℃、三井金属社製「ST−3」を選別したはんだ粒子本体を用い、表面処理を行ったアニオンポリマー1を有するはんだ粒子、平均粒子径4μm、CV値7%、表面のゼータ電位:+0.65mV、ポリマー分子量Mw=6500)
はんだ粒子2(SnBiはんだ粒子、融点139℃、三井金属社製「DS10」を選別したはんだ粒子本体を用い、表面処理を行ったアニオンポリマー1を有するはんだ粒子、平均粒子径13μm、CV値20%、表面のゼータ電位:+0.48mV、ポリマー分子量Mw=7000)
はんだ粒子3(SnBiはんだ粒子、融点139℃、三井金属社製「10−25」を選別したはんだ粒子本体を用い、表面処理を行ったアニオンポリマー1を有するはんだ粒子、平均粒子径25μm、CV値15%、表面のゼータ電位:+0.4mV、ポリマー分子量Mw=8000)
導電性粒子1:樹脂粒子の表面上に厚み1μmの銅層が形成されており、該銅層の表面に厚み3μmのはんだ層(錫:ビスマス=43重量%:57重量%)が形成されている導電性粒子
導電性粒子1の作製方法:
平均粒子径10μmのジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−210」)を無電解ニッケルめっきし、樹脂粒子の表面上に厚さ0.1μmの下地ニッケルめっき層を形成した。次いで、下地ニッケルめっき層が形成された樹脂粒子を電解銅めっきし、厚さ1μmの銅層を形成した。更に、錫及びビスマスを含有する電解めっき液を用いて、電解めっきし、厚さ3μmのはんだ層を形成した。このようにして、樹脂粒子の表面上に厚み1μmの銅層が形成されており、該銅層の表面に厚み3μmのはんだ層(錫:ビスマス=43重量%:57重量%)が形成されている導電性粒子1を作製した。
フェノキシ樹脂(新日鉄住金化学社製「YP−50S」)
(実施例1〜5,10〜12、及び比較例2)
(1)異方性導電ペーストの作製
下記の表1に示す成分を下記の表1に示す配合量で配合して、異方性導電ペーストを得た。
(2)接続構造体の作製
電極長さ2mmの銅電極パターン(第1の電極、銅電極の厚み15μm)を上面に有するガラスエポキシ基板(FR−4基板)(第1の接続対象部材)を用意した。
第1の接続対象部材では、L/S=50μm/150μmとし、長さ方向の端部から0〜1mm内側の部分と、長さ方向の端部から1〜2mm内側の部分において、隣接する電極で交互に電極幅がW=150μm(第1の電極の拡大部分の幅)のとなる箇所を設けた。交互に配置した電極間の最小距離は、100μm(150−(W−L)/2)とした。
また、電極長さ2mmの銅電極パターン(第2の電極、銅電極の厚み15μm)を下面に有するフレキシブルプリント基板(第2の接続対象部材)を用意した。
第2の接続対象部材では、長さ方向の端部から0〜2mm内側の部分の電極は、L/S=50/150μmとした。
第1の電極は、図1に示す形状(寸法は異なる)とし、複数の第1の電極は交互に位置をずらして、複数の第1の電極は、第1,第2の電極の延びる第1の方向と直交する方向に部分的に拡大している。
上記ガラスエポキシ基板の上面に、作製直後の異方性導電ペーストを、ガラスエポキシ基板の電極上で厚さ100μmとなるように、メタルマスクを用い、スクリーン印刷にて塗工し、異方性導電ペースト層を形成した。次に、異方性導電ペースト層の上面に上記フレキシブルプリント基板を、電極同士が対向するように積層した。このとき、加圧を行わなかった。異方性導電ペースト層には、上記フレキシブルプリント基板の重量は加わる。その後、異方性導電ペースト層の温度が190℃となるように加熱しながら、はんだを溶融させ、かつ異方性導電ペースト層を190℃及び10秒で硬化させ、接続構造体を得た。
複数の第1の電極と複数の第2の電極とを接続している複数のはんだ部は、第1,第2の電極の延びる第1の方向にずれており、二列に並んでおり、ジグザグ状に配置されていた。二列に配置されたはんだ部の中心位置の第1の方向におけるずれの距離は、1000μmであった。
(実施例6〜7)
二列に配置されたはんだ部の第1の電極の拡大部分の幅を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例8)
異方性導電ペースト層の加熱時に1MPaの圧力を加えたこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例9)
フェノキシ樹脂(新日鉄住金化学社製「YP−50S」)12重量部をメチルエチルケトン(MEK)に固形分が50重量%となるように溶解させて、溶解液を得た。下記の表1に示すフェノキシ樹脂を除く成分を下記の表1に示す配合量と、上記溶解液の全量とを配合して、遊星式攪拌機を用いて2000rpmで5分間攪拌した後、バーコーターを用いて乾燥後の厚みが30μmになるよう離型PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に塗工した。室温で真空乾燥することで、MEKを除去することにより、異方性導電フィルムを得た。
異方性導電フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(比較例1)
第1の電極は、全体で等しい幅とした。すなわち、第1の電極及び第2の電極の双方を、図2(b)に示す形状とした。複数の第1の電極と複数の第2の電極とを接続している複数のはんだ部は、電極上に直線状に延びており、複数のはんだ部は、第1,第2の電極の延びる方向にずれておらず、直線状に配置されていた。
第1の電極の形状が異なる第1の接続対象部材を用いたこと、並びに異方性導電ペースト層の加熱時に1MPaの圧力を加えたこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(評価)
(1)粘度
異方性導電ペーストの25℃での粘度ηを、E型粘度計(東機産業社製)を用いて、25℃及び5rpmの条件で測定した。
(2)はんだ部の厚み
得られた接続構造体を断面観察することにより、上下の電極の間に位置しているはんだ部の厚みを評価した。
(3)電極上のはんだの配置精度
得られた接続構造体の断面(図1(a)に示す方向の断面)において、はんだの全面積100%中、電極間に配置されたはんだ部から離れて硬化物中に残存しているはんだの面積(%)を評価した。なお、5つの断面における面積の平均を算出した。電極上のはんだの配置精度を下記の基準で判定した。
[電極上の導電性粒子の配置精度の判定基準]
○○:断面に現われているはんだの全面積100%中、電極間に配置されたはんだ部から離れて硬化物中に残存しているはんだ(はんだ粒子)の面積が0%以上、1%以下
○:断面に現われているはんだの全面積100%中、電極間に配置されたはんだ部から離れて硬化物中に残存しているはんだ(はんだ粒子)の面積が1%を超え、10%以下
△:断面に現われているはんだの全面積100%中、電極間に配置されたはんだ部から離れて硬化物中に残存しているはんだ(はんだ粒子)の面積が10%を超え、30%以下
×:断面に現われているはんだの全面積100%中、電極間に配置されたはんだ部から離れて硬化物中に残存しているはんだ(はんだ粒子)の面積が30%を超える
(4)上下の電極間の導通信頼性
得られた接続構造体(n=15個)において、上下の電極間の1接続箇所当たりの接続抵抗をそれぞれ、4端子法により、測定した。接続抵抗の平均値を算出した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。導通信頼性を下記の基準で判定した。
[導通信頼性の判定基準]
○○:接続抵抗の平均値が50mΩ以下
○1:接続抵抗の平均値が50mΩを超え、60mΩ以下
○2:接続抵抗の平均値が60mΩを超え、70mΩ以下
△:接続抵抗の平均値が70mΩを超え、100mΩ以下
×:接続抵抗の平均値が100mΩを超える
(5)隣接する電極間の絶縁信頼性
得られた接続構造体(n=15個)において、85℃、湿度85%の雰囲気中に100時間放置後、隣接する電極間に、5Vを印加し、抵抗値を25箇所で測定した。絶縁信頼性を下記の基準で判定した。
[絶縁信頼性の判定基準]
○○:接続抵抗の平均値が10Ω以上
○:接続抵抗の平均値が10Ω以上、10Ω未満
△:接続抵抗の平均値が10Ω以上、10Ω未満
×:接続抵抗の平均値が10Ω未満
(6)電極間を電気的に接続しているはんだ部が、電極間の対向する領域から側方にはみ出している領域を有するか否かの評価(はみ出しているはんだ部部分の有無の評価)
電極間を電気的に接続しているはんだ部が、電極間の対向する領域から側方にはみ出している領域を有するか否かを評価した。すなわち、電極間を電気的に接続しているはんだ部が、電極間の対向する領域から側方にはみ出しているはんだ部部分を有するか否かを評価した。なお、電極間に配置されたはんだ部から離れて硬化物中に残存しているはんだは、電極間を電気的に接続しているはんだ部の電極間の対向する領域から側方にはみ出している領域に位置しているはんだ部に相当しない。
[はみ出しているはんだ部部分の有無の判定基準]
A:はみ出しているはんだ部部分があり、はみ出している距離が3μm以上、はみ出している端部の隣の電極の端部までの距離が10μm以上
B:はみ出しているはんだ部部分があり、はみ出している距離が1μm以上、3μm未満、はみ出している端部の隣の電極の端部までの距離が10μm以上
C:はみ出しているはんだ部部分がない
結果を下記の表1に示す。
Figure 2016066609
また、実施例1,11,12で得られた接続構造体において、接続部の差動インピーダンスを、アジレントテクノロジー社製 E5072A ENAを用い、周波数5GHz、クロック立ち上がり時間50(ps)、TDR法にて測定した。接続部分での差動インピーダンス平均値と初期値90Ωとの差異から、高速伝送適合性を評価した。その結果、その差は、実施例1が実施例11,12よりも小さく、実施例11が実施例12よりも小さかった。
フレキシブルプリント基板にかえて、樹脂フィルム、フレキシブルフラットケーブル及びリジッドフレキシブル基板を用いた場合でも、同様の傾向が見られた。
1,1X…接続構造体
2…第1の接続対象部材
2a〜2e…第1の電極(A〜E)
3…第2の接続対象部材
3a〜3e…第2の電極(A〜E)
4,4X…接続部
4Aa〜4Ae,4XAa〜4XAe…はんだ部(A〜E)
4B,4XB…硬化物部
11…導電材料
11A…はんだ粒子
11B…熱硬化性成分

Claims (19)

  1. 熱硬化性成分と複数のはんだ粒子とを含む導電材料と、第1の電極A及び前記第1の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極Bを表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極A及び前記第2の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極Bを表面に有する第2の接続対象部材とを用いて、
    前記第1の接続対象部材及び前記第2の接続対象部材の内の一方の表面上に、前記導電材料を配置する工程と、
    前記導電材料の表面上に、前記第2の接続対象部材及び前記第1の接続対象部材の内の一方を配置する工程と、
    前記はんだ粒子の融点以上かつ前記熱硬化性成分の硬化温度以上に前記導電材料を加熱することで、前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部を、前記導電材料により形成し、かつ、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを、前記接続部中のはんだ部Aにより電気的に接続し、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを、前記接続部中のはんだ部Bにより電気的に接続する工程とを備え、
    前記第1の電極Aと前記第1の電極Bと前記第2の電極Aと前記第2の電極Bとが、同一の第1の方向に延びており、
    前記第1の方向において、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置とがずれている接続構造体を得る、接続構造体の製造方法。
  2. 前記はんだ部Aにより電気的に接続される部分において、前記第1の電極Aが前記第1の方向と直交する方向に拡大しており、前記はんだ部Bにより電気的に接続される部分において、前記第1の電極Bが前記第1の方向と直交する方向に拡大している接続構造体を得る、請求項1に記載の接続構造体の製造方法。
  3. 前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、又は、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有する接続構造体を得る、請求項1又は2に記載の接続構造体の製造方法。
  4. 前記第1の接続対象部材が、前記第1の電極Aの前記第1の電極B側とは反対側において前記第1の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極Cを有し、
    前記第2の接続対象部材が、前記第2の電極Aの前記第2の電極B側とは反対側において前記第2の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極Cを有し、
    前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを、前記接続部中のはんだ部Cにより電気的に接続し、
    前記第1の電極Aと前記第1の電極Bと前記第1の電極Cと前記第2の電極Aと前記第2の電極Bと前記第2の電極Cとが、同一の前記第1の方向に延びており、
    前記第1の方向において、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを接続しているはんだ部Cの位置とがずれている接続構造体を得る、請求項1又は2に記載の接続構造体の製造方法。
  5. 前記はんだ部Cにより電気的に接続される部分において、前記第1の電極Cが前記第1の方向と直交する方向に拡大している接続構造体を得る、請求項4に記載の接続構造体の製造方法。
  6. 前記第1の方向において、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置と、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを接続しているはんだ部Cの位置とがずれていない接続構造体を得る、請求項4又は5に記載の接続構造体の製造方法。
  7. 前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、又は、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有する接続構造体を得る、請求項4〜6のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  8. 前記はんだ粒子の平均粒子径が0.5μm以上、100μm以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  9. 前記導電材料中の前記はんだ粒子の含有量が10重量%以上、80重量%以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  10. 前記第1の接続対象部材及び前記第2の接続対象部材の内の少なくとも一方が、樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、リジッドフレキシブル基板又はフレキシブルフラットケーブルである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  11. 第1の電極A及び前記第1の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極Bを表面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の電極A及び前記第2の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極Bを表面に有する第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、
    前記接続部が、はんだ部と、熱硬化性成分が熱硬化された硬化物部とを有し、
    前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとが、前記接続部中の前記はんだ部Aにより電気的に接続されており、
    前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとが、前記接続部中の前記はんだ部Bにより電気的に接続されており、
    前記第1の電極Aと前記第1の電極Bと前記第2の電極Aと前記第2の電極Bとが、同一の第1の方向に延びており、
    前記第1の方向において、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置とがずれている、接続構造体。
  12. 前記はんだ部Aにより電気的に接続される部分において、前記第1の電極Aが前記第1の方向と直交する方向に拡大しており、
    前記はんだ部Bにより電気的に接続される部分において、前記第1の電極Bが前記第1の方向と直交する方向に拡大している、請求項11に記載の接続構造体。
  13. 前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、又は、
    前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有する、請求項12に記載の接続構造体。
  14. 前記第1の接続対象部材が、前記第1の電極Aの前記第1の電極B側とは反対側において前記第1の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第1の電極Cを有し、
    前記第2の接続対象部材が、前記第2の電極Aの前記第2の電極B側とは反対側において前記第2の電極Aと距離を隔てて並んで配置された第2の電極Cを有し、
    前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを、前記接続部中のはんだ部Cにより電気的に接続し、
    前記第1の電極Aと前記第1の電極Bと前記第1の電極Cと前記第2の電極Aと前記第2の電極Bと前記第2の電極Cとが、同一の前記第1の方向に延びており、
    前記第1の方向において、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを接続しているはんだ部Aの位置と、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを接続しているはんだ部Cの位置とがずれている、請求項11又は12に記載の接続構造体。
  15. 前記はんだ部Cにより電気的に接続される部分において、前記第1の電極Cが前記第1の方向と直交する方向に拡大している、請求項14に記載の接続構造体。
  16. 前記第1の方向において、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを接続しているはんだ部Bの位置と、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを接続しているはんだ部Cの位置とがずれていない、請求項14又は15に記載の接続構造体。
  17. 前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Aと前記第2の電極Aとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、
    前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Bと前記第2の電極Bとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有するか、又は、
    前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとを電気的に接続しているはんだ部が、前記第1の電極Cと前記第2の電極Cとの対向している領域から側方にはみ出している領域を有する、請求項14〜16のいずれか1項に記載の接続構造体。
  18. 前記接続部100重量%中の前記はんだ部の含有量が10重量%以上、80重量%以下である、請求項11〜17のいずれか1項に記載の接続構造体。
  19. 前記第1の接続対象部材及び前記第2の接続対象部材の内の少なくとも一方が、樹脂フィルム、フレキシブルプリント基板、リジッドフレキシブル基板又はフレキシブルフラットケーブルである、請求項11〜18のいずれか1項に記載の接続構造体。
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