JP2016065720A - 除染システム及び除染作業車、並びに除染方法 - Google Patents

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Masato Kawaguchi
正人 川口
哲一 木下
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哲一 木下
勝彦 横山
Katsuhiko Yokoyama
勝彦 横山
卓也 藤吉
Takuya Fujiyoshi
卓也 藤吉
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Abstract

【課題】十分に表面線量率を低下させつつ作業時間を短縮して除染作業による作業者の負担を軽減することができるとともに、周囲の放射線の影響を受けないようにして、より正確に除染作業を行った除染領域の評価を可能にする除染システム及び除染作業車、並びに除染方法を提供する。【解決手段】除染対象部位Rを洗浄液により除染する除染部2と、除染対象部位Rの放射線の表面線量率を測定するための測定部3とを備えるとともに、測定部3が、放射線の表面線量率を測定するセンサー16と、除染対象部位Rの放射線の表面線量率を測定可能にセンサー16を囲繞し、除染対象部位R外からセンサー16に入射する放射線を遮蔽する放射線遮蔽部材20とを備えて構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、放射性物質で汚染された路面などから放射性物質を除去するための除染システム及び除染作業車、並びに除染方法に関する。
従来、路面などに拡散した放射性物質を除去/処理する手法として、土壌表面の掻取除去する方法や、土壌を固化する処理剤を散布して放射性物質を分散させないようにする方法が知られている。しかしながら、これらの放射性物質の除去/処理方法においては、処理後に保管を要する放射性物質を含む多量の土壌が廃棄物として出ることや、放射性物質が原位置に残ることで再利用の妨げとなるなどの点で問題があった。
これに対し、路面などを汚染した放射性物質を除去/処理する手法(除染方法)として、加圧水で洗浄し、ロータリースクリーン、加圧浮上装置によって放射性物質を含む洗浄水を処理する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、高圧洗浄車を用いて路面などの除染を行うことも提案、実用化されている。この放射性物質で汚染された路面などを除染処理する高圧洗浄車は、例えば、路面に向けて高圧の洗浄水を噴射し、噴射した洗浄水を路面から吸引して回収する洗浄ユニットを備えて構成されている。さらに、洗浄ユニットは、高圧に加圧した洗浄水を路面に向けて噴射するノズルと、ノズルの周囲に設けられて洗浄水の周囲への飛散を防止するカバーと、路面から洗浄水を吸い上げるバキュームノズルとを備えている。
また、上記のいずれの除染方法を用いた場合においても、除染の効果を確認するために洗浄前後で表面線量率を測定する必要がある。そして、一般に、可搬型の線量測定器を用い、除染作業の対象領域内の選定箇所で表面線量率の測定を行うようにしている。
一方、除染の効果確認を行うための上記従来の表面線量率の測定手法では、測定場所がサンプリングした箇所だけで、このサンプリング箇所を代表として広域の除染の効果を判断することになり、サンプリング箇所以外の箇所の除染状況を確認できない。また、洗浄作業とは別に、洗浄の前後に表面線量率の測定を行うことになるため、時間と労力がかかる。
さらに、放射性物質による汚染の程度は場所によりばらつきがあり、例えば高圧洗浄車を用い、移動しながら路面を除染する場合において、移動方向で表面線量率が最も高い箇所を基準に洗浄ノズルの移動速度を決定すると、作業に多大な時間がかかり、作業効率が著しく悪くなる。
また、逆に、表面線量率が低い箇所を基準に洗浄ノズルの移動速度を決定すると、十分に除染できなくなるおそれがある。そして、十分な除染がなされなかった場合には、その場所の再除染を行い、再度表面線量率の測定を行うことになる。
これに対し、本願の出願人(発明者ら)は、例えば、除染対象部位を洗浄液により除染する除染部と、除染部の少なくとも移動方向前方側に設けられ、放射線の表面線量率の測定を行う測定部と、測定部によって測定された放射線の表面線量率に応じた除染部の移動速度の速度条件を求める速度条件算出部とを備えた除染システム及び除染作業車についての出願を既に行っている(特願2013−115393、特願2013−115391)。
この除染システム及び除染作業車においては、除染部が洗浄液により除染対象部位の放射能を除染し、測定部が除染部とともに移動して除染部によって除染される前の除染対象部位の表面線量率を測定し、速度条件算出部が表面線量率に応じた除染部の移動速度の速度条件を求める。このため、速度条件算出部により算出された速度条件に適合するように除染部を移動させて除染対象部位の洗浄を行うことで、表面線量率が高い除染対象部位に対しては、再洗浄が発生しないように時間をかけて十分に洗浄することができ、表面線量率が低い除染対象部位に対しては、無駄な洗浄を行わずに迅速に洗浄を終えることができる。さらに、除染作業を行いながら測定作業を同時に並行して行うことで、表面線量率の測定作業を効率良く行える。
特開2013−079884号公報
しかしながら、本願の出願人(発明者ら)による除染システム、除染作業車においては、当然、ある限られた幅の除染を行ってゆくことになるが、その周り、近傍のまだ除染が行なわれていない部位からの放射線が影響し、測定部(センサー)で正確な計測ができなくなり、過大(まれに過小)な計測値が検出されてしまうおそれがある。このため、周辺からの放射線の影響を受けないようにし、より正確に除染作業を行った部分の評価を行えるようにするという点で、改善の余地が残されていた。
本発明は、上記事情に鑑み、十分に表面線量率を低下させつつ作業時間を短縮して除染作業による作業者の負担を軽減することができるとともに、周囲の放射線の影響を受けないようにして、より正確に除染作業を行った除染領域の評価を可能にする除染システム及び除染作業車、並びに除染方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の除染システムは、除染対象部位を洗浄液により除染する除染部と、前記除染対象部位の放射線の表面線量率を測定するための測定部とを備えるとともに、前記測定部が、放射線の表面線量率を測定するセンサーと、前記除染対象部位の放射線の表面線量率を測定可能に前記センサーを囲繞し、前記除染対象部位外から前記センサーに入射する放射線を遮蔽する放射線遮蔽部材とを備えて構成されていることを特徴とする。
また、本発明の除染システムにおいては、前記測定部が、前記センサーと前記放射線遮蔽部材を有してなる測定部本体を、前記除染対象部位の放射線の表面線量率を測定可能に支持する支持部材を備えるとともに、前記測定部本体と前記支持部材の間に介装されて前記測定部本体に作用する外力を吸収する外力吸収緩和機構を備えていることが望ましい。
本発明の除染作業車は、上記のいずれかの除染システムを備えていることを特徴とする。
また、本発明の除染作業車においては、前記測定部が、車両本体に一端側を接続し、前記車両本体の移動方向前方側及び/又は後方側に延設された取付部材と、前記取付部材の他端側に接続して設けられるとともに、前記車両本体に従動して前記除染対象部位上を走行させるための車輪を有する前記支持部材と、前記センサーと前記放射線遮蔽部材を有し、前記除染対象部位の放射線の表面線量率を測定可能に前記支持部材に支持された測定部本体とを備えるとともに、前記測定部本体と前記支持部材の間に介装されて前記測定部本体に作用する外力を吸収する外力吸収緩和機構と、前記取付部材に対して前記支持部材を少なくとも左右方向と上下方向に相対移動可能に接続する従動機構とを備えて構成されていることが望ましい。
本発明の除染方法は、上記のいずれかの除染システム又は除染作業車を用い、前記除染部を移動させながら前記洗浄液で前記除染対象部位を除染し、前記除染対象部位の放射線の表面線量率を前記測定部で測定することを特徴とする。
本発明の除染システム及び除染作業車、除染方法においては、除染対象部位の放射線の表面線量率を測定するための測定部が、放射線の表面線量率を測定するセンサーと、除染対象部位外からセンサーに入射する放射線を遮蔽する放射線遮蔽部材とを備えて構成されているため、除染部によって、ある限られた幅の除染を行ってゆく際に、その周り、近傍のまだ除染が行なわれていない部位からの放射線を放射線遮蔽部材で遮蔽することができる。
これにより、除染対象部位外からの放射線が影響し、測定部(センサー)で正確な計測ができなくなることを防止でき、より正確に除染作業を行った部分の評価を行うことが可能になる。
また、本発明の除染システム及び除染作業車、除染方法においては、測定部が測定部本体を支持する支持部材を備えるとともに、測定部本体と支持部材の間に介装されて測定部本体に作用する外力を吸収する外力吸収緩和機構を備えていることにより、除染部とともに測定部を移動させる際に測定部に作用する衝撃や振動などの外力を外力吸収緩和機構で吸収することができる。これにより、この種の外力による測定部(センサー)の測定精度の低下や損傷、故障の発生などの不都合を回避し、さらに正確で好適に放射線の表面線量率の測定を行うことが可能になる。
また、本発明の除染作業車、除染方法においては、測定部が、車両本体の前方側及び/又は後方側に延設された取付部材と、取付部材の他端側に接続して設けられ、車輪を有する支持部材と、支持部材に支持された測定部本体とを備え、さらに、これに加えて、測定部本体と支持部材の間に介装されて測定部本体に作用する外力を吸収する外力吸収緩和機構と、取付部材に対して支持部材を少なくとも左右方向と上下方向に相対移動可能に接続する従動機構とを備えることにより、まず、除染部とともに測定部を移動させることで、測定部に作用する衝撃や振動などの外力を外力吸収緩和機構で吸収することができ、この種の外力による測定部の測定精度の低下や損傷、故障の発生などの不都合を回避して、さらに正確で好適に放射線の表面線量率の測定を行うことが可能になる。
さらに、測定部本体を支持する支持部材と取付部材とが従動機構によって少なくとも左右方向と上下方向に相対移動可能に接続されているため、路面などの除染対象部位に上りや下り、凹凸、左右の傾斜などがあっても、このような除染対象部位の不陸や起伏などに支持部材ひいては測定部本体を従動させることができ、また、車両本体と測定部本体の相対的な上下や左右の移動を許容することができる。これにより、センサーと除染対象部位との相対距離を略一定に維持することが可能になり、さらに正確で好適に放射線の表面線量率の測定を行うことが可能になる。
本発明の一実施形態に係る除染作業車を示す図である。 本発明の一実施形態に係る除染システムを示す図である。 本発明の一実施形態に係る除染システムの表面線量率測定装置(測定部)を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る除染システムの表面線量率測定装置(測定部)を示す断面図である。 速度条件を報知する制御処理を示すフローチャートである。
以下、図1から図5を参照し、本発明の一実施形態に係る除染システム及び除染作業車、並びに除染方法について説明する。
まず、本実施形態の除染作業車Aは、図1及び図2に示すように、自走可能な車両本体1と、車両本体1の略中央部に設けられ、放射性物質を除去して路面などの除染対象部位Rの除染を行うための除染装置(除染部)2と、車両本体1の前方側と後方側、ひいては除染装置2に対し、移動方向T前方側と後方側にそれぞれ設けられ、路面などの除染対象部位Rの表面線量率の測定を行う表面線量率測定装置(測定部)3と、車両本体1に搭載され、除染装置2及び表面線量率測定装置3を制御するコントロールユニット4とを備えて構成されている。
また、本実施形態の除染システムBは、除染装置2と、前後一対の表面線量率測定装置3(5、6)と、コントロールユニット4と、速度条件表示装置7を主な構成要素として構成されている。
車両本体1は、車体の下部に複数組の車輪を備え、エンジンやモータ等の駆動源によって車輪を駆動することで自走可能に構成されるとともに、オペレータが乗車し、車両速度や舵角の操作などの運転操作を行うように構成されている。ここで、本実施形態において、車両本体1は、例えば車輪に替えてクローラ等の無限軌道を備えるものであってもよく、自走可能であれば、特にその走行・駆動に係る構成の限定を必要としない。
また、車両本体1には、洗浄水を蓄える洗浄水タンク8、洗浄水タンク8から洗浄水を除染装置2に給送する送出ポンプ9、除染装置2から洗浄水を回収するバキュームポンプ10、回収した洗浄水を蓄える回収タンク11が具備されている。
次に、除染装置(除染部)2は、車両本体1の下方の路面(除染対象部位R)に向けて洗浄水を噴射する噴射ノズル12と、路面Rから洗浄水を吸い上げるバキュームノズル13と、これら噴射ノズル12及びバキュームノズル13を収容するカバー15とを備えている。
また、車両本体1に搭載された洗浄水タンク8から送出ポンプ9によって高圧に加圧された洗浄水が給送管を通じて噴射ノズル12に供給され、噴射ノズル12から洗浄水を路面Rに向けて噴射するように構成されている。噴射ノズル12は、例えば円盤状で、その外周部に設けられた不図示のノズル孔から洗浄水を噴射する。本実施形態では、この噴射ノズル12が車両本体1の移動方向(進行方向)Tに直交する幅方向に複数並設されている。
バキュームノズル13は、例えば、車両本体1の幅方向に延びる直線状に形成されるとともに下方に向けて開口する吸引口を備えて形成されており、噴射ノズル12に対して車両本体1の移動方向T後方側に配設されている。そして、バキュームノズル13が車両本体1に搭載されたバキュームポンプ10で発生する負圧により路面Rから洗浄水等を吸引し、吸引した洗浄水等を回収管を通じて回収タンク11に送って回収できるように構成されている。
カバー15は、例えば鋼材など、放射線遮蔽性能を有する材料を用いて形成され、且つ噴射ノズル12から噴射し、路面Rで跳ね返った洗浄水が周囲に飛散しないように、開口部を下方に向けた略逆皿状に形成されている。そして、このカバー15は、ステーを介して噴射ノズル12及びバキュームノズル13を内部に保持し、収容している。また、カバー15は、その上部を車両本体1に設けられたアーム14の先端部に連結し、アーム14を操作することにより、上下に移動可能、且つ傾斜角度等を調整できるように傾動可能に設けられている。
一方、本実施形態の表面線量率測定装置(測定部)3は、図1、図3及び図4に示すように、路面などの除染対象部位Rの放射線の表面線量率を測定するためのものであり、放射線の表面線量率を測定するセンサー16を備えた測定部本体17と、車両本体1に一端側を接続し、車両本体1の移動方向T前方側及び(又は)後方側に延設された取付部材18と、取付部材18の他端側に接続して設けられ、測定部本体17を支持する支持部材19とを備えて構成されている。
また、測定部本体17は、図3及び図4に示すように、センサー16と、除染対象部位Rの放射線の表面線量率を測定可能にセンサー16を囲繞し、除染対象部位R外からセンサー16に入射する放射線を遮蔽する鉛などからなる放射線遮蔽部材20とを備えている。すなわち、除染対象部位R外から入射される放射線を遮蔽して周辺からの放射線の影響を受けないようにし、正確に除染対象部位Rからの放射線の強度変化のみを測定できるように構成されている。
具体的に、本実施形態の測定部本体17は、センサー16の検出面のみを露出させ、周りを覆うように鉛ケース(鉛製のケース)の放射線遮蔽部材20に一体に収容し、さらに、上面及び下面が開口する鋼製フレーム21によって、放射線遮蔽部材20の側面を覆い、下面にセンサー16の検出面を露出させるように放射線遮蔽部材20を一体に収容して構成されている。また、放射線遮蔽部材20に収容されるセンサー16は、このセンサー16と放射線遮蔽部材20の間に例えば発泡スチロールなどの弾性材22を介装した状態で収容されている。
また、周辺環境の放射線濃度が高い場合、十分に周辺から入射する放射線を鉛ケースの放射線遮蔽部材20で遮蔽しないと、除染対象部位R側からの放射線を適切に計測することができない。このため、本実施形態では、例えば、周辺からの放射線を1/100以下に遮蔽・低減させるために、鉛の厚さを50mm程度以上にしている。
さらに、本実施形態では、鋼製フレーム21に、その下面の開口を閉塞させるように厚さ1mm程度のステンレス板23が取り付けられ、放射線遮蔽部材20及びセンサー16の検出面をステンレス板23で被覆して測定部本体17が構成されている。また、鋼製フレーム21は、その上端に、上端から横方向に突出するフランジ21aを備えて形成されている。なお、ステンレス板23はなくてもよく、また、他の部材であってもよい。
さらに、鋼製フレーム21には、フランジ21aの下面に上端を固着してゴムなどの外力吸収部材(ダンパー)25が下方に突設されている。そして、この外力吸収部材25は、外力吸収緩和機構を構成しており、測定部本体17を支持部材19に支持させ所定位置に設置した状態で測定部本体17と支持部材19の間に介装され、測定部本体17に作用する衝撃や振動などの外力を吸収する。
ここで、本実施形態のセンサー16は、例えば、複数の光ファイバを束ねてなるファイバ束を備えて構成され、このファイバ束を構成する各光ファイバが、そのコア部分に放射線に反応して発光する樹脂製のシンチレータを備えて形成されている。
そして、ファイバ束は、中空筒状部材内に配置されるとともに、各光ファイバの先端側が路面などの除染対象部位Rに対向するように配設される。また、図2及び図4に示すように、中空筒状部内において、ファイバ束の端部には、それぞれ、ファイバ束を構成する各光ファイバのコアに放射線が入射したことによって発生する光を入力信号とし、これを増倍するとともに電気信号に変換して出力するための光電子増倍管(信号変換素子)26が接続されている。この光電子増倍管26は、信号伝送線を介して車両本体1に搭載されたコントロールユニット4に接続されている。
なお、本発明に係るセンサーは、放射線を検出して放射線量(放射線濃度、放射線の表面線量率)を測定することが可能であれば、特にその構成を限定する必要はなく、放射線の検出機構としてガイガーミュラー計数管を用いたセンサー、半導体を用いたセンサーなどであってもよい。但し、本実施形態のように放射線の検出機構としてシンチレータを備えたセンサーは、非常に高感度で放射線を検出することが可能である。
次に、図3及び図4に示すように、測定部本体17を支持する支持部材19は、略平板状に形成されるとともに、その略中央に上面から下面に貫通する測定部本体挿入孔27が形成された支持部28と、支持部28の下面に取り付けられた複数の車輪(キャスター)29とを備えている。
また、本実施形態の支持部28は、平面視で方形状に形成されるとともに、測定部本体挿入孔27が測定部本体17を上面側から挿入可能に形成されている。さらに、本実施形態の支持部材19は、その4つの角部側にそれぞれ自在キャスターの車輪29を取り付け、車両本体1に従動して路面などの除染対象部位R上を走行できるように、且つ除染対象部位Rのカーブや起伏等に対しスムーズに走行できるように構成されている。
そして、このように構成した支持部材19の測定部本体挿入孔27に測定部本体17を挿入すると、測定部本体17の鋼製フレーム21のフランジ21aに取り付けられた外力吸収部材25の下端が支持部28に当接し、測定部本体17のセンサー16が路面Rから例えば10mm程度離間した状態で保持される。これにより、支持部材19が車輪29によって走行移動した際に、衝撃や振動などの外力が外力吸収部材25で吸収され、この支持部材19によって測定部本体17が安定した状態で支持される。
なお、センサー16の路面Rからの離間距離tは、外力吸収部材25の長さ(厚さ)を調整したり、外力吸収部材25と支持部28との間にスペーサを介装するなどして適宜調整すればよい。また、外力吸収部材25を支持部28側に取り付け、測定部本体17を測定部本体挿入孔27に挿入するとともに鋼製フレーム21のフランジ21aが支持部28に設置された外力吸収部材25に当接し、測定部本体17が支持されるように構成してもよい。
次に、図1及び図3に示すように、取付部材18は、鋼材などからなり、一端側を車両本体1のバンパーフレームなどの堅牢な部位に着脱可能に、且つ上下方向に相対移動可能に接続し、車両本体1の移動方向T前方あるいは後方に延設されている。
また、この取付部材18の他端側と支持部材19の支持部28とが従動機構30を介して接続されている。従動機構30は、例えば、取付部材18に対して支持部材19を前後方向、上下方向、左右方向にそれぞれ相対移動可能に接続する複数の軸と軸受けを備えて構成されている。
そして、本実施形態では、上記のように構成した表面線量率測定装置3が車両本体1の前方と後方にそれぞれ設けられている。すなわち、本実施形態の除染システムBにおいては、除染装置2の移動方向T前方側に設けられて除染装置2とともに移動し、除染対象部位Rの除染前の放射線の表面線量率の測定を行う除染前表面線量率測定装置(除染前表面線量率測定部)5(3)と、除染装置2の移動方向T後方側に設けられて除染装置2とともに移動し、除染対象部位Rの除染後の放射線の表面線量率の測定を行う除染後表面線量率測定装置(除染後表面線量率測定部)6(3)とを備えている。
次に、図2に示すように、コントロールユニット4は、電源31と、動作制御部32と、線量データ取得部33と、走行距離取得部34と、解析部35と、表示出力部36と、速度条件算出部37と、速度条件報知部38と、移動速度判定部39と、状態報知部40と、速度取得部41とを備えている。このうち、動作制御部32、線量データ取得部33、走行距離取得部34、解析部35、表示出力部36、速度条件算出部37と、速度条件報知部38と、移動速度判定部39と、状態報知部40と、速度取得部41は、例えば、コンピュータ装置を構成する各種電子素子と予め設定されたコンピュータプログラムが協働することによって機能的に実現されるものである。
電源31は、車両本体1に搭載されたバッテリ等から、光電子増倍管26などに電源ケーブルを介して所定電圧の電力を供給する。
動作制御部32は、車両本体1のオペレータによる操作に応じて除染装置2の動作を制御する。
線量データ取得部33は、各表面線量率測定装置3のセンサー16のファイバ束から光電子増倍管26、さらに支持部材19、取付部材18に延設された信号伝送線を介して得られる電気信号から、測定された放射線の表面線量率を示す線量データを取得し、これを記憶する。すなわち、本実施形態では、除染前表面線量率測定装置5(3)と除染後表面線量率測定装置6(3)の2つの表面線量率測定装置3が設けられ、除染装置2による除染対象部位Rの除染前と除染後の線量データが車両本体1の走行とともに線量データ取得部33に送られ、随時記憶される。
走行距離取得部34は、動作制御部32により除染動作が開始してから終了するまでの、車両本体1の走行距離のデータを、車両本体1側から取得する。この走行距離のデータは、例えば、車輪とともに回転するロータリエンコーダ等から取得してもよいし、車両本体1の制御ユニット等から取得してもよい。さらには、車両本体1にGPS(Global Positioning System)システムが備えられているのであれば、その位置座標データを取得してもよい。
解析部35は、線量データ取得部33から得られる放射線の線量データ(除染前の線量データと除染後の線量データ)と、走行距離取得部34から得られる車両本体1の走行距離のデータとから、除染前後の表面線量率の比較データや、除染後の線量分布データを生成し、生成したデータを表示出力部36に出力する。
表示出力部36は、解析部35から出力されたデータに基づき、除染前後の表面線量率比較データや、除染後の表面線量率の分布マップ等の解析データを、車両本体1に備えられたモニタ等の速度条件表示装置7や、プリンタ、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬性のある外部記憶装置等に出力する。
速度条件算出部37は、線量データ取得部33により取得した線量データから、表面線量率に応じた除染装置2の移動速度の速度条件を求める。この速度条件は、除染装置2による洗浄力を一定とした場合に、除染対象部位Rである路面の線量を、予め設定された閾値以下まで低下させるための速度条件である。除染装置2は、その移動速度が速いほど、除染装置2による単位面積当たりの洗浄力が減少し、除移動速度が遅いほど、除染装置2による単位面積当たりの洗浄力が増加する。
ここで、表面線量率と速度条件とのテーブルを参照して、表面線量率から速度条件を求めてもよいが、速度条件は、様々な手法により求めることが可能である。このため、例えば、表面線量率と速度条件とのマップを予め記憶しておき、このマップを参照して表面線量率から速度条件を求めてもよい。
速度条件報知部38は、速度条件算出部37により算出された速度条件をオペレータに報知する制御を行う。速度条件報知部38による制御対象は、例えば、車両本体1に備えられたモニタ等の速度条件表示装置7や、スピーカや、複数の表示ランプなどのうちから、一つ又は複数を適宜選択すればよい。ここで、速度条件表示装置7を用いる場合は、速度条件を画面に表示し、スピーカを用いる場合は、速度条件を音声出力する。
一方で、例えば、表示ランプを適用する場合、予め設定された各表面線量率の範囲、すなわち各速度条件に対して一つの表示ランプを対応付けて設けることが好ましい。さらに、これらランプは、視認性を向上させるために互いの色が異なっていることがより好ましい。この際、ランプの色としては、青色・黄色・赤色などを用いることで、より視認性を向上できる。なお、予め設定される速度条件が3段階の場合を一例にして説明したが、速度条件および、この速度条件が対応付けられる表面線量率の範囲を4段階以上設定するようにしてもよい。
移動速度判定部39は、速度取得部41で取得された車両の移動速度(車両速度)が、速度条件算出部37によって算出された速度条件を満たしているか否かを判定する。また、移動速度判定部39は、上記判定の結果情報を状態報知部40へ出力する。
状態報知部40は、移動速度判定部39による判定結果を、オペレータに報知する制御を行う。状態報知部40による制御対象は、例えば、車両本体1に備えられたモニタ等の速度条件表示装置7や、スピーカや、表示ランプなどのうちから、一つ又は複数を適宜選択すればよい。ここで、速度条件表示装置7を用いる場合は、判定結果を画面表示し、スピーカを用いる場合は、音声やブザー音などで判定結果を出力する。一方で、表示ランプを用いる場合には、例えば、車両速度が速度条件を満たしていない場合に、表示ランプを点灯させ、また、車両速度が速度条件を満たしている場合に表示ランプを消灯させる警告灯として機能させるようにしてもよい。このように表示ランプを警告灯として機能させる場合には、警告であることが一目で分かる赤色ランプなどを用いることが好ましい。
速度取得部41は、車輪速センサーの検出信号や、GPS衛星からの受信信号などに基づいて、車両本体1の走行速度を検出する。この速度取得部により取得した車両本体1の走行速度は、除染装置2や表面線量率測定装置3の移動速度と等しい。
さらに、本実施形態の除染作業車Aには、オペレータが除染作業車Aの車両速度を選択操作するための操作スイッチが設けられている。この操作スイッチは、例えば、複数の速度条件に対応した複数の車両速度を選択可能としてもよい。すなわち、オペレータが、速度条件報知部38により報知された速度条件に対応する車両速度を選択操作することで、除染作業車Aの車両速度、すなわち除染装置2の移動速度を路面Rの表面線量率に応じた最適な速度にすることができる。
次に、上記構成からなる本実施形態の除染システムB及び除染作業車Aにおける除染・表面線量率測定作業の方法(本実施形態の除染方法)について説明する。
本実施形態の除染作業車Aにおいては、作業を行うに際し、まず、車両本体1の前方と後方にそれぞれ、表面線量率測定装置3の取付部材18の一端側を接続し、さらに取付部材18の他端側に従動機構30を介して支持部材19を接続し、車輪29が路面Rに設置されて走行可能に配設された支持部材19の測定部本体挿入孔27に測定部本体17を挿入設置する。また、測定部本体17のセンサー16とコントロールユニット4を信号伝送線で接続するとともに各機器に電源31を接続する。これにより、車両本体1の前方と後方にそれぞれ、車両本体1の走行移動とともに車輪29によって従動(走行)するように、各表面線量率測定装置5、6(3)が設置される。
また、オペレータがアーム14を操作し、除染装置2のカバー15が、除染対象部位Rである路面に近接して、その下端部が路面Rとほぼ平行となるように調整する。
そして、除染装置2を作動させた後、車両本体1を走行させる。
除染装置2が作動すると、コントロールユニット4の制御により、送出ポンプ9、バキュームポンプ10が作動する。これにより、洗浄水タンク8から送出ポンプ9によって送り込まれた洗浄水が噴射ノズル12から路面Rに向けて噴射される。これとともに、バキュームポンプ10で発生した負圧によって、バキュームノズル13の吸引口から路面R上の洗浄水等を吸引し、回収タンク11で回収する。これにより、路面R上の除染がなされる。
一方、上記の除染作業と並行し、コントロールユニット4の制御により、除染前表面線量率測定装置5(3)のセンサー16で、除染対象部位Rの路面の除染前の表面線量率の測定が行われ、さらに、除染後表面線量率測定装置6(3)のセンサー16で、除染対象部位Rの路面の除染後の表面線量率の測定が行われる。
このとき、各センサー16のファイバ束の光ファイバのコアに路面Rから放射線が入射されると、光が発生する。発生した光は、光電子増倍管26で電気信号に変換され、信号伝送線を介してコントロールユニット4の線量データ取得部33に伝送され、線量データ取得部33に蓄積される。
解析部35は、線量データ取得部33から得られる除染前と除染後の表面線量率の比較データを、表示出力部36を介して速度条件表示装置7にリアルタイムに出力する。これにより、オペレータは、除染前後の表面線量率の分布を比較することにより、除染効果をリアルタイムに把握することができる。
ここで、本実施形態の除染システムB及び除染作業車A、並びに除染方法においては、除染対象部位Rの放射線の表面線量率を測定するための表面線量率測定装置3の測定部本体17が、放射線の表面線量率を測定するセンサー16と、除染対象部位R外からセンサー16に入射する放射線を遮蔽する放射線遮蔽部材20とを備えて構成されている。このため、除染装置2によって、ある限られた幅の除染を行ってゆく際に、その周り、近傍のまだ除染が行なわれていない部位からの放射線が放射線遮蔽部材20で遮蔽される。
これにより、オペレータが、除染対象部位R外からの放射線の影響を排除した正確な除染効果をリアルタイムで把握し、除染作業を行った部分の評価を適切に行えることになる。
また、表面線量率測定装置3の測定部本体17と支持部材19の間に外力吸収部材(外力吸収緩和機構)25が介装されているため、車両本体1に表面線量率測定装置3が従動する際に衝撃や振動などの外力が作用しても、外力吸収部材25によってこの外力が吸収、緩和される。これにより、表面線量率測定装置3(センサー16)の測定精度が好適な状態で確実に維持され、また、衝撃や振動などによってセンサー16等に損傷や故障が発生することを防止できる。
さらに、外力吸収緩和機構25に加え、取付部材18に対して支持部材19を前後方向、左右方向と上下方向に相対移動可能に接続する従動機構30を備えている。このため、路面などの除染対象部位Rに上りや下り、凹凸、左右の傾斜などがあっても、このような除染対象部位Rの不陸や起伏などに支持部材19ひいては測定部本体17が確実に従動する。また、車両本体1と測定部本体17の相対的な上下や左右の移動も許容される。これにより、センサー16と除染対象部位Rとの相対距離が略一定に維持され、正確に放射線の表面線量率が測定されることになる。
次に、除染・表面線量率測定作業における除染装置2の移動速度の速度条件を報知する制御処理について説明する。
図5に示すように、除染直前の除染対象部位Rの表面線量率を測定し、さらに、線量データ取得部33によって除染対象部位Rの表面線量率の線量データを取得する(ステップS01)。また、線量データの取得と同時に、速度取得部41により車両速度を取得する(ステップS02)。
次に、線量データ取得部33により取得された線量データに基づいて、速度条件算出部37によって除染装置2の移動速度の速度条件を求める(ステップS03)。さらに、速度条件算出部37により求めた速度条件を、速度条件報知部38によりオペレータに報知する(ステップS04)。
次に、移動速度判定部39により、速度取得部41によって取得した車両速度が速度条件算出部37により求められた速度条件を満たすか否かを判定する(ステップS05)。この判定の結果が「Yes」(満たす)の場合には、状態報知部40によって速度条件を満たしている旨をオペレータに報知して(ステップS06)、上述した一連の処理を一旦終了してリターンする。一方で、上記判定の結果が「No」(満たさない)の場合には、状態報知部40によって速度条件を満たしていない旨をオペレータに報知し(ステップS07)、上述した一連の処理を一旦終了してリターンする。
ここで、オペレータは、速度条件を満たしていない旨の報知、または、速度条件報知部38による報知に基づいて、除染装置2の移動速度が速度条件となるように、車両本体1の走行速度を調整操作することとなる。
したがって、本実施形態の除染システムB及び除染作業車A、並びに除染方法においては、まず、除染対象部位Rの放射線の表面線量率を測定するための表面線量率測定装置(測定部)3が、放射線の表面線量率を測定するセンサー16と、除染対象部位R外からセンサー16に入射する放射線を遮蔽する放射線遮蔽部材20とを備えて構成されているため、除染装置(除染部)2によって、ある限られた幅の除染を行ってゆく際に、その周り、近傍のまだ除染が行なわれていない部位からの放射線を放射線遮蔽部材20で遮蔽することができる。
これにより、除染対象部位R外からの放射線が影響し、表面線量率測定装置3(センサー16)で正確な計測ができなくなることを防止でき、より正確に除染作業を行った部分の評価を行うことが可能になる。
また、表面線量率測定装置3が測定部本体17を支持する支持部材19を備えるとともに、測定部本体17と支持部材19の間に介装されて測定部本体17に作用する外力を吸収する外力吸収緩和機構25を備えていることにより、除染装置2とともに表面線量率測定装置3を移動させる際に表面線量率測定装置3に作用する衝撃や振動などの外力を外力吸収緩和機構25で吸収することができる。これにより、この種の外力による表面線量率測定装置3(センサー16)の測定精度の低下や損傷、故障の発生などの不都合を回避し、さらに正確で好適に放射線の表面線量率の測定を行うことが可能になる。
また、表面線量率測定装置3が、取付部材18に対して支持部材19を前後方向、左右方向、上下方向に相対移動可能に接続する従動機構30とを備えていることにより、路面などの除染対象部位Rに上りや下り、凹凸、左右の傾斜などがあっても、このような除染対象部位Rの不陸や起伏などに支持部材19ひいては測定部本体17を従動させることができ、また、車両本体1と測定部本体17の相対的な上下や左右の移動を許容することができる。これにより、センサー16と除染対象部位Rとの相対距離を略一定に維持することが可能になり、さらに正確で好適に放射線の表面線量率の測定を行うことが可能になる。
また、本実施形態の除染作業車A及び除染方法によれば、速度条件算出部37により算出された速度条件に適合するように除染装置2及び表面線量率測定装置3を移動させて除染対象部位Rである路面の洗浄を行うことで、表面線量率が高い路面Rに対しては、再洗浄が発生しないように時間をかけて十分に洗浄することができる一方で、表面線量率が低い路面Rに対しては、無駄な洗浄を行わずに迅速に洗浄を終えることができる。その結果、十分に放射線の表面線量率を低下させつつ、作業時間を短縮して除染作業による作業者の負担を軽減することができる。また、除染作業を行いながら測定作業を同時に並行して行うことができるため、表面線量率の測定作業を効率良く行える。
さらに、速度条件の情報をオペレータに報知できるため、オペレータが車両本体1の移動操作を行う除染作業車Aの場合に、オペレータが、報知された速度条件に従って除染装置2及び表面線量率測定装置3を移動操作することができる。その結果、除染作業にかかるオペレータの負担が増加することを抑制しつつ、表面線量率を十分に低下させることができる。
また、除染装置2及び表面線量率測定装置3の移動速度が速度条件を満たさないと移動速度判定部39によって判定された場合に、その旨を状態報知部40によってオペレータに報知できるため、オペレータは、除染装置2及び表面線量率測定装置3の移動速度が速度条件を満たしていないことが報知された場合に、即座に速度条件を満たすように除染装置2及び表面線量率測定装置3の移動速度を変化させることができる。その結果、除染作業にかかる作業の負担の更なる軽減を図ることができる。
さらに、除染装置2及び表面線量率測定装置3が、車両本体1とともに移動するため、速度条件報知部38によって報知された速度条件に従って、オペレータが除染作業車Aの移動速度を操作することで除染装置2及び表面線量率測定装置3の移動速度を簡単に調整できる。
さらに、除染装置2及び表面線量率測定装置3の移動速度が速度条件を満たしていないと判定されたときに、車両本体1の移動速度が速度条件を満たすように移動速度を操作することで、除染装置2及び表面線量率測定装置3の移動速度が速度条件を満たすように調整できる。その結果、オペレータが除染装置2を手で持って移動させる場合などと比較して容易に除染装置2を移動させることができる。
以上、本発明に係る除染システム及び除染作業車、並びに除染方法の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、駆動源からの駆動力により走行する車両に除染システムを搭載する場合について説明したが、駆動源を有していない車両に搭載してもよい。また、作業者が持ち運びを行う可搬型の除染システムとしてもよい。そして、これらの場合、作業者の人力により除染システムの移動を行い、その移動速度の速度条件を作業者に報知するように構成すればよい。
1 車両本体
2 除染装置(除染部)
3 表面線量率測定装置(測定部)
4 コントロールユニット
5 除染前表面線量率測定装置
6 除染後表面線量率測定装置
7 速度条件表示装置
8 洗浄水タンク
9 送出ポンプ
10 バキュームポンプ
11 回収タンク
12 噴射ノズル
13 バキュームノズル
14 アーム
15 カバー
16 センサー
17 測定部本体
18 取付部材
19 支持部材
20 放射線遮蔽部材
21 鋼製フレーム
21a フランジ
22 弾性材
23 ステンレス板
25 外力吸収部材(外力吸収緩和機構)
26 光電子増倍管(信号変換素子)
27 測定部本体挿入孔
28 支持部
29 車輪
30 従動機構
31 電源
32 動作制御部
33 線量データ取得部
34 走行距離取得部
35 解析部
36 表示出力部
37 速度条件算出部
38 速度条件報知部
39 移動速度判定部
40 状態報知部
41 速度取得部
A 除染作業車
B 除染システム
R 除染対象部位
T 移動方向(進行方向)

Claims (5)

  1. 除染対象部位を洗浄液により除染する除染部と、
    前記除染対象部位の放射線の表面線量率を測定するための測定部とを備えるとともに、
    前記測定部が、放射線の表面線量率を測定するセンサーと、前記除染対象部位の放射線の表面線量率を測定可能に前記センサーを囲繞し、前記除染対象部位外から前記センサーに入射する放射線を遮蔽する放射線遮蔽部材とを備えて構成されていることを特徴とする除染システム。
  2. 請求項1記載の除染システムにおいて、
    前記測定部が、前記センサーと前記放射線遮蔽部材を有してなる測定部本体を、前記除染対象部位の放射線の表面線量率を測定可能に支持する支持部材を備えるとともに、
    前記測定部本体と前記支持部材の間に介装されて前記測定部本体に作用する外力を吸収する外力吸収緩和機構を備えていることを特徴とする除染システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の除染システムを備えていることを特徴とする除染作業車。
  4. 請求項3記載の除染作業車において、
    前記測定部が、車両本体に一端側を接続し、前記車両本体の移動方向前方側及び/又は後方側に延設された取付部材と、前記取付部材の他端側に接続して設けられるとともに、前記車両本体に従動して前記除染対象部位上を走行させるための車輪を有する前記支持部材と、前記センサーと前記放射線遮蔽部材を有し、前記除染対象部位の放射線の表面線量率を測定可能に前記支持部材に支持された測定部本体とを備えるとともに、
    前記測定部本体と前記支持部材の間に介装されて前記測定部本体に作用する外力を吸収する外力吸収緩和機構と、
    前記取付部材に対して前記支持部材を少なくとも左右方向と上下方向に相対移動可能に接続する従動機構とを備えて構成されていることを特徴とする除染作業車。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の除染システム又は除染作業車を用い、
    前記除染部を移動させながら前記洗浄液で前記除染対象部位を除染し、
    前記除染対象部位の放射線の表面線量率を前記測定部で測定することを特徴とする除染方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107604799A (zh) * 2017-04-10 2018-01-19 金华知产婺源信息技术有限公司 一种市政工程桥梁施工用道路表面清障方法
CN113156488A (zh) * 2021-03-09 2021-07-23 中国辐射防护研究院 一种永磁吸附式核应急大面积壁面污染快速测量装置

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