JP2016063583A - 高分子アクチュエータの伸縮評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】任意形状へ屈曲変位する高分子アクチュエータの各電極の伸縮率を非接触で計測し、性能を評価する。
【解決手段】高分子アクチュエータの屈曲を動画、又は静止画にて取り込み、適当な画像変換の元にエッジを検出し、SNAKE法等のエッジ検出手法を用いて、両電極側の形状線を取得する。その曲線距離を各々計算し、中心線からの伸縮を評価する。
【選択図】なし
【解決手段】高分子アクチュエータの屈曲を動画、又は静止画にて取り込み、適当な画像変換の元にエッジを検出し、SNAKE法等のエッジ検出手法を用いて、両電極側の形状線を取得する。その曲線距離を各々計算し、中心線からの伸縮を評価する。
【選択図】なし
Description
本発明は、任意形状の高分子アクチュエータの伸縮評価方法に関する。
現在、カーボンナノチューブ(以下CNT)アクチュエータに代表される高分子アクチュエータは薄型低エネルギーという特性から、幅広い応用展開が期待されている。期待される応用具体例としては、盲目者用触覚ディスプレイ、小型魚ロボット、人工筋肉などが挙げられる。
一般的に、高分子アクチュエータは電解質膜と電極膜で構成され、電気的刺激によって屈曲変位を行う(図1、特許文献1)。屈曲性能の計測は一般的に屈曲変位(図2)とブロッキングフォースを評価することで行われる。
屈曲原理としては膜内部のイオン液体の移動によるものと考えられている。電極膜間に電圧を印加することで、膜間に電圧勾配が発生する。それにより膜内のイオン液体が移動し、膜間で体積勾配が発生し、結果としてアクチュエータが屈曲構造をとるようになると考えられる。
しかしCNTアクチュエータを始めとする一部アクチュエータではイオン液体移動のみでは説明ができない現象も確認されている。それに代わる屈曲原理は諸説存在するが、解答は未だ不明である。本原理を解明すればアクチュエータ性能向上の研究が効率的になり、高分子アクチュエータ製品の市販化を大幅に早めることが見込まれる。
現状の計測方法のみで、屈曲原理を解明することは難しい。特に従来の屈曲変位の計測では各電極膜の相対的な伸縮変位しか計測できない。現象を把握するには、各電極膜の伸縮を直接計測評価する手法が必要となる。しかし高分子アクチュエータは任意の曲線形状をとるため、各電極膜の長さを計測することは難しく、世界的にも行われていなかった。本発明は上記の計測手法の問題であり、任意の曲線形状材料の伸縮率を、簡単且つ正確に計測する手法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の高分子アクチュエータの伸縮評価方法を提供するものである。
項1. セパレーターを二枚の導電性電極膜で挟んだバイモルフ型構造の高分子アクチュエータに電圧を印加して前記高分子アクチュエータを屈曲変形させる工程、屈曲変形時の高分子アクチュエータの画像を取得する工程、前記画像から前記高分子アクチュエータの輪郭形状を抽出する工程、抽出した輪郭形状から各電極膜の長さを計算する工程を含む、高分子アクチュエータの伸縮評価方法。
項1. セパレーターを二枚の導電性電極膜で挟んだバイモルフ型構造の高分子アクチュエータに電圧を印加して前記高分子アクチュエータを屈曲変形させる工程、屈曲変形時の高分子アクチュエータの画像を取得する工程、前記画像から前記高分子アクチュエータの輪郭形状を抽出する工程、抽出した輪郭形状から各電極膜の長さを計算する工程を含む、高分子アクチュエータの伸縮評価方法。
本発明により、高分子アクチュエータ伸縮率の直接計測が可能となる。特にCNTアクチュエータ伸縮率の測定は、基礎研究の観点から屈曲原理を調べる上で重要な手がかりとなる。工学応用の観点からは、アクチュエータを構造化し評価する際に、各構造物の負荷の計測を求められるが、断面画像からの解析は一枚の写真で画像上の全パーツの伸縮率を計測可能であるため、迅速な評価が可能となる。
本計測手法に必須なものは、高分子アクチュエータ、電圧印加装置、撮影用カメラ、画像処理用PCである。その他推奨備品として定盤、水平器、XZステージ、光源を用いることが、正確な計測をする上で求められる。
まず前処理として高分子アクチュエータにマーカ処理を行う(図3)。マーカはエッジの範囲を決定し、計測の恣意性をなくすために用いられる。マーカ処理方法としては、高分子アクチュエータ表面に傷をつける、粘着テープを先端部に貼り付ける、等の方法がある。
電圧印加装置に接続した高分子アクチュエータをカメラで撮影する。この際、カメラの光学軸と屈曲前の高分子アクチュエータが作る平面が、必ず同一平面上となるようにセッティングする。撮影は動画、静止画、ストロボ撮影、いずれでも構わない。得られた画像をPC環境で処理する。
得られた画像に対し、アクチュエータの輪郭形状を抽出する。抽出方法としてはSNAKE法が本対象において強力な手法である(図4)。それ以外の手法であっても、アクチュエータ曲線の長さを取得可能であれば構わない。抽出後はエッジの代表頂点の座標から、曲線長さを近似計算することで値を取得する。
本例の場合、高分子アクチュエータはシート状である。この場合、寸法は幅2mm程度を推奨する。幅が大きくなった場合、アクチュエータ自身の捩れにより、エッジが導出できない時がある。
電圧印加装置は本発明の場合、図5のような装置を想定している。電圧印加装置は必ず定盤の上に設置する。また後述する光軸合わせの手順上、電圧印加装置はステージの上に乗っているものが望ましい。
撮影用カメラであるが、高解像度カメラの使用を推奨する。画像の画素数により精度が決定されるからである。またカメラはオートフォーカス機能をオフにし、キャリブレーションにてカメラの内部パラメータ外部パラメータを予め導出しておく必要がある。具体的手法として補正法はZhangの手法が代表的である(A flexible new technique for camera calibration. IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, 22(11):1330-1334, 2000)。導出以降はカメラのフォーカスは決して動かしてはならない。
画像処理用PCであるが、Windows(登録商標)の場合はCygwin、OpenCVをインストールすることを推奨する。特にOpenCVは後述するソフトのサンプルプログラムや環境などが入っているため、ソフトウェア環境構築を迅速に行える。
撮影カメラの光軸合わせを行う。カメラの光軸をアクチュエータ平面と同一平面上におく必要がある。光軸合わせの手順を述べる。まず電圧印加装置から錘をつけた糸を垂らす。この糸は地平面の法線と一致する。次にXZステージに2本の錘をつけた糸を垂らす。この2本の糸も地平面の法線と一致し、更にこの2本の糸が成す平面はXZステージのX方向に対して垂直な平面である。上記の平面をアクチュエータ平面と平行な関係になるように設置する。電圧印加装置がステージの上に搭載されている場合、電圧印加装置のステージの1辺とXZステージの1辺を接触させるだけで平行が確保される。その後、XZステージのX方向位置を調整し、適当な位置から見ると3本の糸が重なって見えるように配置する。一連の動作により、アクチュエータ平面が3本の糸によって表現された(図6)。この平面にカメラ光軸が入るようにカメラを設置し、カメラ傾きを水平器によって調整する。一連の動作終了後にXZステージと糸を撤去し、アクチュエータを電圧印加装置に取り付けることで、撮影準備が整う。
高分子アクチュエータに電圧を印加して、屈曲させ、その様子を撮影する。撮影は動画、静止画、ストロボ撮影、いずれでも構わない。得られた画像をPC環境で処理する。
得られた画像はカメラのレンズによって歪められているため、事前に取得した内部パラメータ等により補正を行う。また撮影環境によってはノイズや背景色彩等の影響で、直接の画像処理が難しい場合がある。その場合はCanny変換等に代表されるエッジ検出、あるいはアクチュエータ以外の画像を消去する等の下処理を行う(図7−A,B,C,D)。図11にSNAKEのためのソフトフェア処理のフローチャートを示す。
得られた画像に対し、アクチュエータの輪郭形状を抽出する。抽出方法としてはSNAKE法が本対象において強力な手法である。それ以外の手法であっても、アクチュエータ曲線の長さを取得可能であれば構わない。例えば各電極膜のエッジが成す曲線のpixel量を逐次数えることでも曲線長さは計測可能である。しかしその場合はアクチュエータの表面形状の影響を受けてしまう点に注意する。またSNAKE法を用いる場合、SNAKE法は一般的に対象が円形に近いほど抽出性能が高くなり、アクチュエータのような線形ではうまく抽出できない場合がある。その場合は図7−Dに示すように、画像上に障害物を配置することで計測結果線を円形に近づけるようにする。SNAKE法ではエネルギー計算式のパラメータを操作することが一般的ではあるが、画像ごとにパラメータ調整を行うのは面倒であり、本研究のように研究環境が定まった状態での計測であれば、画像上に障害物を配置して計算難易度を下げるほうが効率的である。更に画像処理的にアクチュエータの最右エッジ、最左エッジのみを抽出した後にそれぞれの画像に対して処理を施せばより効率的に計算可能になる。抽出後はエッジの代表頂点の座標から、曲線長さを近似計算することで値を取得する(図7−E,F)。
高速カメラ使用における本発明の好ましい実施形態を以下に示す。
高分子アクチュエータの変位測定は動的対象への計測である。そのため、カメラの露光時間が長ければ残像によって取得画像のアクチュエータの幅が大きく計測されてしまう。より高い精度で計測を行うのであれば高速カメラの使用が望ましく、その形態を示す。
基本的な構成は同様であるが、高分子アクチュエータとカメラのセッティングの際、図8のようにアクチュエータ背面から光源を当てることが必要である。まず光源の必要性であるが、カメラの露光時間が低くなれば画像が暗くなるため、取得光量を増幅させるために必要である。更に配置であるが、光源をカメラ側からアクチュエータに当てた場合、図9のように高分子アクチュエータ断面形状による反射が多く観察されてしまい、計測精度に深刻な影響を及ぼすことになる。そのため必ず背面から光を当て、高分子アクチュエータの影を計測する形が望ましい。その場合の写真と計測結果の関係は図10のようになる。
Claims (1)
- セパレーターを二枚の導電性電極膜で挟んだバイモルフ型構造の高分子アクチュエータに電圧を印加して前記高分子アクチュエータを屈曲変形させる工程、屈曲変形時の高分子アクチュエータの画像を取得する工程、前記画像から前記高分子アクチュエータの輪郭形状を抽出する工程、抽出した輪郭形状から各電極膜の長さを計算する工程を含む、高分子アクチュエータの伸縮評価方法。
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JP2014188365A JP2016063583A (ja) | 2014-09-17 | 2014-09-17 | 高分子アクチュエータの伸縮評価方法 |
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CN112976060A (zh) * | 2021-02-04 | 2021-06-18 | 东南大学 | 一种用于柔性机器人驱动器的自动标定系统及标定方法 |
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2014
- 2014-09-17 JP JP2014188365A patent/JP2016063583A/ja active Pending
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