JP2016062650A - ガス遮断器 - Google Patents

ガス遮断器 Download PDF

Info

Publication number
JP2016062650A
JP2016062650A JP2014186903A JP2014186903A JP2016062650A JP 2016062650 A JP2016062650 A JP 2016062650A JP 2014186903 A JP2014186903 A JP 2014186903A JP 2014186903 A JP2014186903 A JP 2014186903A JP 2016062650 A JP2016062650 A JP 2016062650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arc
operation rod
contact
gas
circuit breaker
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014186903A
Other languages
English (en)
Inventor
慧 小川
Satoshi Ogawa
慧 小川
崇文 飯島
Takafumi Iijima
崇文 飯島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2014186903A priority Critical patent/JP2016062650A/ja
Publication of JP2016062650A publication Critical patent/JP2016062650A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】操作ロッド内外の円滑な排気性能の向上を図ったガス遮断器を提供する。
【解決手段】ガス遮断器1は、消弧性ガスが充填された密閉容器2内に可動接触子部20及び対向接触子部10を対向配置し、可動接触子部20及び対向接触子部10を投入又は遮断の際に互いに接触又は開離させる。この開離の過程では発弧したアーク放電により熱せられた消弧性ガスを操作ロッド25の内部に設けられた排気流路26を通して排気する。操作ロッド25の周面には、操作ロッド25の内外を連通させる排気孔28を形成し、操作ロッド25の内部には排気孔28へ消弧性ガスを案内するフローガイド27を備える。このフローガイド27は、排気孔28の切り口に入り込んで延び、操作ロッド25の外周面と面一となるまで拡経するテーパ面を有する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、電力系統において電流遮断及び投入を切り換えるガス遮断器に関する。
電力系統において、過大な事故電流、進み小電流、リアクトル遮断等の遅れ負荷電流、又は極めて小さな事故電流等の遮断を要する場合にガス遮断器が利用される。ガス遮断器は、遮断過程で接触子を機械的に切り離し、切り離しの過程で発弧したアーク放電を消弧性ガスの吹き付けによって消弧する。
上記のようなガス遮断器は、現在パッファ型と呼ばれるタイプが広く普及している(例えば、特許文献1参照)。パッファ型ガス遮断器は、消弧性ガスが充填された密閉容器内に、対向アーク接触子及び対向通電接触子と、可動アーク接触子及び可動通電接触子とがそれぞれ対向して配置され、それぞれを操作ロッドによる機械的な駆動力によって接触又は離反させることで電流を導通し又は遮断する。
このガス遮断器には、接触子の離反に伴って容積が減少し、内部の消弧性ガスが蓄圧される蓄圧空間と、両アーク接触子を取り囲むように配置され、蓄圧空間の消弧性ガスをアークに誘導する絶縁ノズルが設けられている。蓄圧空間は、シリンダとピストンとを組み合わせてなり、接触子の離反に連動してシリンダをピストンに近づけることで容積を減少し、内部の消弧性ガスを蓄圧する。
遮断過程においては、対向アーク接触子と可動アーク接触子が離反することで、両アーク接触子間にアークが発生する。接触子の離反に連動してシリンダが移動し、シリンダとピストンの相互作用により蓄圧空間内で十分蓄圧された消弧性ガスが、絶縁ノズルを介してアーク放電に強力に吹き付けることにより、両アーク接触子の絶縁性能を回復させ、アーク放電が小さくなる電流零点で消弧し、電流の遮断を完了させる。
アーク放電に吹き付けられた消弧性ガスはアーク放電と熱交換して高温になった後、ガス遮断器内に用意された排気路及び排気孔から密閉容器内に排気され、密閉容器に充填されたその他多くの冷たい消弧性ガスと撹拌され冷却されることとなる。
排気孔は、単純に大きければよいというものではない。ガス遮断器においては、高温になった消弧性ガスの熱エネルギーを蓄圧空間に取り込んで消弧性ガスの昇圧に利用する方法も提案されている。この自力効果による昇圧機能を持ち合わせたガス遮断器は、消弧性ガスを機械的に圧縮するための駆動エネルギーを増大させることなく電流遮断性能を向上させることができる為、小型化及び低駆動力化に寄与している。そこで、高温になった消弧性ガスの熱エネルギーを取り込みつつ、流路壁面の健全性を損なわないようにコントロールするため、排気孔の位置や形状が提案されている。
例えば、可動アーク接触子及び可動通電接触子を可動させるための操作ロッドは、内部中空となっており、その内部が排気流路となっている。操作ロッドには、途中でロッド外へ排気ガスを排出させるための排気孔が設けられており、この排気孔に排気ガスを円滑に導くために、操作ロッドの内部にフローガイドと呼ばれるガスを案内するガイドが設けられている。このフローガイドは、円柱に円錐が乗った形状を有し、操作ロッドの内壁面であって排気孔より後端側を基端として排気流路の上流側に垂直に延びている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−111126号公報
このフローガイドの役目は、操作ロッドの排気孔が内部を流れる軸方向への流れに対して垂直な方向に開いているため、その流れを変えることにあり、円滑な排気を可能とするものである。しかしながら、従来のフローガイドでは、排気ガスの圧力波がアーク放電側へ反射してしまい、不要な圧力上昇が生じ、遮断性能を低下させてしまう虞があった。
また、従来のフローガイドは、前端部がテーパ形状を有するものの大部分は排気孔へ向けたガイドとはならず、更には、排気孔付近で急激に向きが変化することにより、操作ロッドの内部に高温ガスの滞留を招いてしまう虞があった。この結果、滞留ガスがフローガイドを溶融させてしまい、金属蒸気を生じて排気孔の流れを不規則に絞ってしまい、アーク放電へ至るために必要な差圧の発生を妨害し、遮断性能を低下させてしまう。
さらに、フローガイドと排気孔の周囲に生じた溶融が排気孔の開口面積を拡げてしまい、操作ロッドの半径方向断面の断面積が低下し、機械的強度を低下させてしまう虞がある。
そこで、本実施形態に係るガス遮断器は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、操作ロッド内外の円滑な排気性能の向上を図ったガス遮断器を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本実施形態に係るガス遮断器は、電流遮断と投入を切り替えるガス遮断器であって、消弧性ガスが充填された密閉容器と、前記密閉容器内に対向配置され、投入又は遮断の際に互いに接触又は開離し、開離の過程でアーク放電が発弧する可動接触子部及び対向接触子部と、前記可動接触子部を移動させるとともに、前記アーク放電で熱せられた消弧性ガスの排気路を内部に有する内部中空の操作ロッドと、前記操作ロッドの周面に形成され、前記操作ロッドの内外を連通させる排気孔と、前記操作ロッドの内部に設けられ、前記排気孔へ消弧性ガスを案内するフローガイドと、を備え、前記フローガイドは、前記排気孔の切り口に入り込んで延び、前記操作ロッドの外周面と面一となるまで拡経するテーパ面を有すること、を特徴とする。
本実施形態に係るガス遮断器の全体構成を示す断面図である。 本実施形態に係るガス遮断器のフローガイド付近の拡大図である。 本実施形態に係るガス遮断器のフローガイド裾付近の拡大図である。 本実施形態に係るガス遮断器のフローガイド付近のガス流を説明する模式図である。
以下、図1及び2を参照しつつ、本実施形態のガス遮断器1を説明する。ガス遮断器1は、主回路を構成する電路に直列に組み込まれ、電流の投入及び遮断のために接触子を接離させるとともに、電流遮断過程で接触子間に発弧したアーク放電を消弧性ガスの吹き付けにより消弧する。このガス遮断器1は、いわゆるパッファ型であり、機械的圧縮作用により消弧性ガスをアーク放電に吹き付ける。アーク放電に吹き付けられた消弧性ガスは、ガス遮断器1内に設けられた流路を通って排気される。以下では、接触子の接点に向かう側、或いはアーク放電の側を先端と呼び、その反対側を後端と呼ぶ。
図1に示すように、ガス遮断器1は、消弧性ガスが充填された密閉容器2内に対向接触子部10と可動接触子部20を相対させて構成される。密閉容器2は、その材質が金属や碍子等であり、接地されている。消弧性ガスは、例えば、六フッ化硫黄ガス(SFガス)、空気、二酸化炭素、酸素、窒素、またはそれらの混合ガス、その他の消弧性能及び絶縁性能に優れたガスである。望ましくは、消弧性ガスは、六弗化硫黄ガスよりも地球温暖化係数が低く、かつ分子量が小さく、かつ少なくとも1気圧以上及び摂氏20度以下で気相であるガスの単体若しくは混合ガスである。
この密閉容器2には、対向接触子部10側の電路導体3aが導入されて対向接触子部10と電気的に接続し、可動接触子部20側の電路導体3bが導入されて可動接触子部20と電気的に接続している。対向接触子部10と可動接触子部20は、内部中空の円筒又は中実の円柱を基本形とする複合体であり、各部材の全てが共通の中心軸を有する同心状配置となっており、径を合致させることで関係部材同士が対向して共働的に機能する。
対向接触子部10は、対向アーク接触子11及び対向通電接触子12を有する固定要素である。これに対し、可動接触子部20は、可動アーク接触子21及び可動通電接触子22を有する可動要素である。対向通電接触子12と可動通電接触子22とが相対し、これらの接離により電流の投入及び遮断が切り換えられる。対向アーク接触子11と可動アーク接触子21とが相対し、これらの開離によりアーク放電の発弧が引き受けられる。
可動接触子部20は、対向接触子部10に対する開離方向及び接触方向に共通軸に沿って移動可能となっている。すなわち、密閉容器2外には駆動力を発生させる駆動装置4が設置され、可動接触子部20は、この操作力が伝達されて共通軸上を移動する。可動接触子部20は、構造上の芯となる操作ロッド25を備えており、この操作ロッド25が駆動装置4とリンク等を介して連結され、駆動力を受ける。そして、操作ロッド25の駆動装置4によるスラスト方向の移動に伴って、可動接触子部20は対向接触子部10に対して接離する。
操作ロッド25の胴回りには機械的圧縮作用をもたらすバームクーヘン形状の機械パッファ室23が設けられている。機械パッファ室23は、操作ロッド25の移動に連動して容積可変となっており、電流遮断過程で容積が減少し、内部空間の蓄圧に伴って室外へ消弧性ガスを放出する。機械パッファ室23には、機械的に圧縮された消弧性ガスをアーク放電に導く絶縁ノズル24が接続されている。絶縁ノズル24は、機械的パッファ室23と室外とを繋ぐ連通孔、そして可動接触子部20を先端まで包囲することで、アーク放電の発生空間を包囲し、機械パッファ室23から放出された消弧性ガスをアーク放電へ案内する。
各構成について更に詳細に説明する。まず、対向接触子部10において、対向通電接触子12は絶縁支持体5aと冷却筒6を介して密閉容器2内に固定され、対向アーク接触子11は冷却筒6から延びるサポート6aを介して密閉容器2内に固定されている。対向接触子部10側の電路導体3aは、冷却筒6の表面に接続されている。
この絶縁支持体5aは、密閉容器2の一端面内壁に固定され、固定されている面とは反対に共通軸と直交する台面を有する。冷却筒6は、円筒形状を有し、後端面は有底で前端面は開口し、後方側に密閉容器2内への排気路が形成されている。この冷却筒6は、有底の後端面を絶縁支持体5aの台面に固着させて、可動接触子部20側へ延びている。サポート6aは、冷却筒6の内壁面に立設されて共通軸まで延設されている。
対向通電接触子12は円筒形状の導体である。この対向通電接触子12は、冷却筒6の可動接触子部20側の縁と同径である。この対向通電接触子12は、冷却筒6の開口縁にから連続して可動接触子部20側に延びている。対向通電接触子12の先端は、開口縁が内部に膨出している。対向アーク接触子11は、一端が丸みを帯びた円柱形状の導体である。この対向アーク接触子11は、後端側がサポート6aに支持され、共通軸に沿って丸み側を可動接触子部20側に向けて延びている。
尚、冷却筒6の内径及び対向通電接触子12の内径は、対向アーク接触子11の外径よりも大きく、対向アーク接触子11と冷却筒6及び対向通電接触子12との間には、バームクーヘン状の排気空間が形成されている。
次に、可動接触子部20は、密閉容器2内に固定された絶縁支持体5bに積み重なった摺動支持筒7に収容されて、共通軸に沿って摺動可能に支持されている。可動接触子部20側の電路導体3bは、摺動支持筒7の表面に接続されている。
絶縁支持体5bは、密閉容器2内において絶縁支持体5aと対向する他端面内壁に固定され、固定される面とは反対に共通軸と直交する台面を有する。摺動支持筒7は、絶縁支持体5bの台面に立設されて共通軸に沿って延び、可動接触子部20側の端部が開口している。その開口は、内縁が共通軸に向かって膨出している。
可動接触子部20は、この摺動支持筒7の開口から進出及び後退可能に収容され、また外周面が摺動支持筒7の開口縁に設けられた膨出部分と摺動可能に当接して共通軸に沿った移動が案内されている。尚、絶縁支持体5b及び摺動支持筒7は内部中空で端部が開口しており、操作ロッド25は、この開口に挿通されてスラスト方向に移動可能となっている。
この操作ロッド25は、対向接触子部10側が開口し、少なくとも軸線に沿って途中までが中空の円筒であり、開口を対向接触子部10側に向けて共通軸上に配設されている。操作ロッド25の後端は絶縁ロッド等のリンク(不図示)を介して駆動装置4に接続され、スラスト方向に押し出され、又は引き込まれるようになっている。
操作ロッド25の内部は、消弧性ガスの排気流路26となる。この操作ロッド25の内部には、排気流路26の軸線上の延びを遮る障壁となるフローガイド27が設けられている。フローガイド27近傍には、操作ロッド25の内部と外部を連通する排気孔28が側周壁に形成されている。すなわち、消弧性ガスの排気流路26は、操作ロッド25の内部を通り、フローガイド27に案内されて排気孔28から操作ロッド25外へ至るようになっている。
次に、可動アーク接触子21は、両端が開口した内部中空の円筒形状を有する導体である。この可動アーク接触子21は、操作ロッド25と同径であり、操作ロッド25の開口縁から連続して延び、一方の開口を対向アーク接触子11に相対させる。
可動アーク接触子21の開口縁は内部に膨出する。その開口縁部分の内径は対向アーク接触子11の外径と一致する。この可動アーク接触子21は、操作ロッド25に固着しており、操作ロッド25と連動して対向アーク接触子11と接離し、対向アーク接触子11が可動アーク接触子21の開口に差し込まれることで、可動アーク接触子21と対向アーク接触子11が導通状態となる。
尚、可動アーク接触子21の先端は円周方向に分割されることで、指状電極として形成されてもよい。この可動アーク接触子21は可撓性を有し、可動アーク接触子21の開口縁の内径は、対向アーク接触子21の外径より若干小さく窄められる。
機械パッファ室23は、シリンダ231及びピストン232により構成される。シリンダ231は、一端が有底で他端が開口したコップ形状の導体である。シリンダ231の有底部は円盤状であり、操作ロッド25の先端から半径方向にフランジ状に拡がる。シリンダ231の側周部は、対向接触子部10と反対方向に延びる。
ピストン232は、可動接触子部20における固定要素であり、ピストン支え233の前端に一体的に形成され、ドーナツ状の平板形状を有する。ピストン支え233は、絶縁支持体5bの台面から対向接触子部10へ向けて延びる。このピストン支え233は、摺動支持筒7の内側に立設している。ピストン232の開口には、操作ロッド25が摺動可能に貫通し、ピストン232の外径がシリンダ231の内径と一致し、ピストン232はシリンダ231に嵌め込まれている。
絶縁ノズル24は、シリンダ231の有底部の対向接触子部10側の面に立設された内部中空の円筒である。この絶縁ノズル24は、機械パッファ室23との連通孔を包囲し、可動アーク接触子21を所定間隔隔てて包み込みながら対向アーク接触子11側へ共通軸に沿って延びる。更に、この絶縁ノズル24は、可動アーク接触子21の先端を通過後、内径が対向アーク接触子11の外径よりも若干大きい程度まで窄み、最小内径部分となるスロート部分に至ったところで先端に向けて直線的に拡がる形状である。
可動通電接触子22は、端面が開口した円筒形状を有する導体である。可動通電接触子22は、絶縁ノズル24の更に外側に筒壁を有し、シリンダ231の有底部に対向通電接触子12に向けて立設される。この可動通電接触子22は、対向通電接触子12と向かい合わせになる。可動通電接触子22の外径は、対向通電接触子12の内部に膨出した開口縁部分の内径と一致する。対向通電接触子12の開口に可動通電接触子22が差し込まれることで、対向通電接触子12の内面と可動通電接触子22の外面とが接触し、電気的に導通状態となる。
このようなガス遮断器1において、フローガイド27と排気孔28について更に詳細に説明する。図2は、第1の実施形態に係るフローガイド27と排気孔28とを示す拡大図である。図2に示すように、フローガイド27は、操作ロッド25の前方側へ窄んだテーパ面を有する。排気孔28は、このフローガイド27の脇に貫設されている。
このフローガイド27は、機能上、共通軸に沿って3段階のガイド部に分けることができる。すなわち、フローガイド27は、テーパ面の頂上が半球形状を有する第1ガイド部27aを有する。この第1ガイド部27aは排気ガスを空間的に分け、排気ガスを排気孔28の方向へ円滑に向きを変える。
更に、フローガイド27は、第1ガイド部27aに続き、第2ガイド部27bを有する。第2ガイド部27bは、前面が第1ガイド部27aの後端面と同径であり、第1ガイド部27aの後端面に接して連続的に始まり、1度以上の傾きを持った円錐台形状を有する。この第2ガイド部27bは、その裾が排気孔28の切り口に入り込み、操作ロッド25の外周面と面一になるまで延びている。すなわち、この第2ガイド部27bのテーパ面の最大径は操作ロッド25の外径と一致するまで拡経する。
図3に示すように、第2ガイド部27bの裾と操作ロッド25の外周面との境界にはフィレット27dが形成され、第2ガイド部27bの外周面と操作ロッド25の外周面を滑らかに繋げている。このフィレット27dは、第2ガイド部27bの外方に向けて膨らむ凸曲面を有する。フィレット27dは、第2ガイド部27bの裾の傾きを径が拡がるにつれて、操作ロッド25の外周面の傾き、すなわち傾き0度に近づけていく。尚、図3においては、フィレット27dの凸曲面を強調して描いている。
図2に戻り、フローガイド27は、その根元に第3ガイド部27cを有する。フローガイド27は、例えば操作ロッド25の中空部と中実部の境に位置し、中実部に固定されている。第3ガイド部27cは、この中実部に固定され、フローガイド27を操作ロッド25内に強固に固定するパーツである。
このフローガイド27において、第1ガイド部27aは高融点材料の1つであるタングステンにて構成することができる。但し、タングステンに限ることなく、鉄鋼等の他の金属材料にて構成するようにしてもよい。また、同一素材にて一様に構成するようにしてもよいが、母材と表面とで融点が異なる材料を用い、或いは融点が異なるように添加物を加えるようにしてもよい。更には、母材から表面に至るまで融点を異なるように材質や添加物を変更するようにしてもよい。
同じように、第2ガイド部27bは高融点材料の1つであるタングステンにて構成することができる。但し、タングステンに限ることなく、鉄鋼等の他の金属材料にて構成するようにしてもよい。また、同一素材にて一様に構成するようにしてもよいが、母材と表面とで融点が異なる材料を用い、或いは融点が異なるように添加物を加えるようにしてもよい。更には、母材から表面に至るまで融点を異なるように材質や添加物を変更するようにしてもよい。
更に、第1ガイド部27aと第2ガイド部27bを操作ロッド25と同一素材により一体成形してもよい。
このガス遮断器1の遮断動作について説明する。通電状態では、図1に示すように、電路導体3a、冷却筒6、対向通電接触子12、可動通電接触子22、シリンダ231、摺動支持筒7、電路導体3bが電気的に接続されて電路を形成する。通電状態において、電流は、電路導体3aからガス遮断器1に流れ込み、対向接触子部10と可動接触子部20を介して電路導体3bからガス遮断器1外部へ流れ出す。
外部から遮断信号を受信し、事故電流等を遮断する場合、ガス遮断器1は、対向接触子部10と可動接触子部20を開離させ、電流を遮断する。具体的には、操作ロッド25は、駆動装置4の操作力を受けて、対向接触子部10とは反対方向に共通軸に沿って移動する。可動接触子部20は、操作ロッド25に引きずられて対向接触子部10から離れるように移動し、対向通電接触子12と可動通電接触子22とが開離する。
また、操作ロッド25に連結しているシリンダ231は、その有底部が位置固定のピストン232に対して接近する。そのため、機械パッファ室23の容積は減少し、ボイルの法則に従い機械パッファ室23内の消弧性ガスは蓄圧される。
遮断動作が更に進行し、対向アーク接触子11に対して可動アーク接触子21が開離すると、対向アーク接触子11と可動アーク接触子21との間にはアーク放電が発弧する。更に遮断動作が進行し、対向アーク接触子11と可動アーク接触子21の距離が十分開き、かつ機械パッファ室23が十分蓄圧すると、機械パッファ室23内の消弧性ガスが連通孔を通って絶縁ノズル24内に噴出する。
噴流となった消弧性ガスは、絶縁ノズル24と可動アーク接触子21との間をガス流路として、アーク放電に向けて案内され、アーク放電に強力に吹き付けられる。そして、アーク放電は、電流零点を迎えたときに、強力な消弧性ガスの吹き付けと相俟って消弧に至る。これによりガス遮断器1の電流遮断は完了する。
この電流遮断動作の過程において、アーク放電に吹き付けられた消弧性ガスは、可動接触子部20側と対向接触子部10側に別れて排出される。詳細には、対向接触子部10側において、消弧性ガスは、アーク放電の発生空間から、対向アーク接触子11の外周面と対向通電接触子12の内周面とで囲まれた空間を通り、冷却筒6に形成された排気路から密閉容器2内に排気される。
また、可動接触子部20側において、消弧性ガスは、アーク放電の発生空間から可動アーク接触子21の内部に入り、可動アーク接触子21から操作ロッド25の内部に入る。そして、操作ロッド25の内部において、消弧性ガスはフローガイド27に案内されて排気孔に至り、操作ロッド25の外部へ放出される。操作ロッド25よりも外殻側に位置するピストン支え233や摺動冷却筒7にも貫通孔が形成されており、順次、この貫通孔を通って密閉容器内に至り、排気完了となる。
図4は、フローガイド付近のガスの流れを示す模式図であり、(a)は従来のフローガイド100によるガスの流れを示し、(b)は本実施形態におけるガスの流れを示す。この図4の(a)は、従来のように、フローガイド100が前端を除いて排気孔28まで径の広がらない円筒形状を有し、操作ロッド25の内周面に取り付けられることで最大径が操作ロッド25の内周径と同じである場合を示している。
この場合、フローガイド100が排気ガスを排気孔28に向きを変えさせることができるのは、前端部のみである。そのため、フローガイド100の前端部から裾部分にかけては排気ガスが整流されずに排気孔28に至るまでに乱流、滞留、更にはアーク放電側に帰る反射が生じてしまっている。また、フローガイド100が案内するのは、排気孔28の切り口までとなっているので、排気孔28の切り口部分で流路の急激な向き変化が生じ、この切り口部分でも乱流、滞留、更には反射が生じてしまっている。
一方、本実施形態のガス遮断器では、図4の(b)に示すように、操作ロッド25の内部に形成された排気流路26を共通軸に沿って直線的に流動してきた排気ガスが、第1ガイド部27aの半球形状によって全方位に疎密なく放射状に分けられる。そして、第2ガイド部27bが排気孔28の方向へと排気ガスの向きを変え、排気孔28の切り口に至っても第2ガイド部27aが其のカーブに沿って排気ガスを案内し続け、操作ロッド25の外周面まで案内する。そのため、高温となった排気ガスの流れはよどむことはない。
また、第1ガイド部27a又は第2ガイド部27b、或いはその両方をタングステン製とした場合には、アーク放電に曝されて高温となった排気ガスが接触しても、これら第1ガイド部27aや第2ガイド部27bに溶解が起こらない。そのため、排気孔28の開口面積が拡がることはなく、また不規則な排気孔の形状となることがなく、経年劣化による排気ガスの乱流、滞留、及び反射が抑制されている。
このように、本実施形態のガス遮断器1は、消弧性ガスが充填された密閉容器2内に可動接触子部20及び対向接触子部10を対向配置し、可動接触子部20及び対向接触子部10を投入又は遮断の際に互いに接触又は開離させる。この開離の過程では発弧したアーク放電により熱せられた消弧性ガスを操作ロッド25の内部に設けられた排気流路26を通して排気するようにした。
そして、操作ロッド25の周面には操作ロッド25の内外を連通させる排気孔28を形成し、操作ロッド25の内部には排気孔28へ消弧性ガスを案内するフローガイド27を備えるようにした。このフローガイド27は、排気孔28の切り口に入り込んで延び、操作ロッド25の外周面と面一となるまで拡経するテーパ面を有するようにした。
これにより、操作ロッド25内の排気流路26を流れる高温の排気ガスは、テーパ面のカーブによって操作ロッド25の外周面に至るまで円滑に案内されることとなり、排気ガスの反射、乱流、滞留といったよどみが抑制され、ガス遮断器1の遮断性能及び機械強度が向上する。
また、フローガイド27は、頂上に半球形状を有するようにした。これにより、操作ロッド25内を流動する排気ガスは、共通軸方向から円滑且つ放射状に疎密なく排気孔28に向けて向きを変えることができる。そのため、高温の排気ガスが更によどむことなく操作ロッド25の外部へ排気され、ガス遮断器1の遮断性能及び機械強度が向上する。
更に、フローガイド27の頂上部分はタングステンを含んで形成されることができるようにした。またフローガイド27のテーパ面を形成する円錐台部分はタングステンを含んで形成されることができるようにした。これにより、フローガイド27の頂上部分やテーパ部分が溶融し難くなり、金属蒸気が排気孔を絞ることも、排気孔の開口面積を拡げてしまうことも抑制され、ガス遮断器1の遮断性能及び機械強度が向上する。
また、フローガイド27及び操作ロッド25は一体成形した場合、ガス遮断器1の部品点数が低減して組立性の向上が図られるため、製造コスト及び組立コストが削減できる。
(その他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。実施形態で開示の構成の全て又はいずれかを組み合わせたものも包含される。以上のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、本実施形態や変形例のガス遮断器1は、対向接触子部10を固定して、可動接触子部20のみ軸方向に移動させるよう構成したが、対向接触子部10に対して可動接触子部20が相対的に移動するように、対向接触子部10も軸方向に移動させ、相対的開極速度を向上させようとするいわゆるデュアルモーション機構にしても良い。
更に、ガス流発生手段としては、機械パッファ室23に代えて熱パッファ室を採用し、或いは機械パッファ室23と熱パッファ室とを併用する直列パッファ型を採用することもできる。熱パッファ室は、アーク放電により高熱となった消弧性ガスの熱エネルギーを利用して室内の消弧性ガスを蓄圧するガス流発生手段である。
1 ガス遮断器
2 密閉容器
3a 電路導体
3b 電路導体
4 駆動装置
5a 絶縁支持体
5b 絶縁支持体
6 冷却筒
6a サポート
7 摺動支持筒
10 対向接触子部
11 対向アーク接触子
12 対向通電接触子
20 可動接触子部
21 可動アーク接触子
22 可動通電接触子
23 機械パッファ室
231 シリンダ
232 ピストン
233 ピストン支え
24 絶縁ノズル
25 操作ロッド
26 排気流路
27 フローガイド
27a 第1ガイド部
27b 第2ガイド部
27c 第3ガイド部
27d フィレット
28 排気孔

Claims (5)

  1. 電流遮断と投入を切り替えるガス遮断器であって、
    消弧性ガスが充填された密閉容器と、
    前記密閉容器内に対向配置され、投入又は遮断の際に互いに接触又は開離し、開離の過程でアーク放電が発弧する可動接触子部及び対向接触子部と、
    前記可動接触子部を移動させるとともに、前記アーク放電で熱せられた消弧性ガスの排気路を内部に有する内部中空の操作ロッドと、
    前記操作ロッドの周面に形成され、前記操作ロッドの内外を連通させる排気孔と、
    前記操作ロッドの内部に設けられ、前記排気孔へ消弧性ガスを案内するフローガイドと、
    を備え、
    前記フローガイドは、
    前記排気孔の切り口に入り込んで延び、前記操作ロッドの外周面と面一となるまで拡経するテーパ面を有すること、
    を特徴とするガス遮断器。
  2. 前記フローガイドは、頂上に半球形状を有すること、
    を特徴とする請求項1記載のガス遮断器。
  3. 前記フローガイドの頂上部分はタングステンを含んで形成されていること、
    を特徴とする請求項1又は2記載のガス遮断器。
  4. 前記フローガイドのテーパ面を形成する円錐台部分はタングステンを含んで形成されていること、
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のガス遮断器。
  5. 前記フローガイド及び前記操作ロッドは一体成形されていること、
    を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のガス遮断器。
JP2014186903A 2014-09-12 2014-09-12 ガス遮断器 Pending JP2016062650A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014186903A JP2016062650A (ja) 2014-09-12 2014-09-12 ガス遮断器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014186903A JP2016062650A (ja) 2014-09-12 2014-09-12 ガス遮断器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016062650A true JP2016062650A (ja) 2016-04-25

Family

ID=55798042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014186903A Pending JP2016062650A (ja) 2014-09-12 2014-09-12 ガス遮断器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016062650A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10964498B2 (en) Gas-insulated low- or medium-voltage load break switch
JP2007305360A (ja) パッファ形ガス遮断器
JP6139299B2 (ja) ガス遮断器
JP2014229363A (ja) ガス遮断器
US20180226214A1 (en) Gas Breaker
JP6659864B2 (ja) ガス遮断器
JP2016062650A (ja) ガス遮断器
US10170256B2 (en) Circuit breaker equipped with an extensible exhaust cover
WO2022070397A1 (ja) ガス遮断器
JP2015162330A (ja) ガス遮断器
WO2015129273A1 (ja) ガス遮断器
JP7177022B2 (ja) ガス遮断器
JP6746787B2 (ja) ガス遮断器
WO2023135639A1 (ja) ガス遮断器
JP2009054481A (ja) ガス遮断器
JP2014186796A (ja) ガス遮断器
JP2015023006A (ja) ガス遮断器
US11217408B2 (en) Gas circuit breaker
JP2017097961A (ja) ガス遮断器
WO2019150550A1 (ja) ガス遮断器
JP2020119766A (ja) ガス遮断器
WO2019092861A1 (ja) ガス遮断器
JP2016143473A (ja) ガス遮断器
JP2015065005A (ja) ガス遮断器
WO2019092865A1 (ja) ガス遮断器