JP2016062294A - シミュレーション支援装置、シミュレーション支援方法及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】供給モデル、需要モデル、市場モデルのいずれか、あるいは複数のモデルが変動した場合であっても、容易にシミュレーションを実行することができ、比較検討することが可能なシミュレーション支援装置、シミュレーション支援方法及びコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】製品の資材調達から生産工程を経て顧客に至る複数の業務の連携からなるサプライチェーンの効率化を図る。製品需要に関する需要モデルを複数記憶し、少なくとも在庫拠点、輸送方法、安全在庫に関する情報を含む製品の供給に関する供給モデルを複数記憶し、市場モデルを複数記憶しておく。需要モデル、供給モデル、市場モデルのそれぞれから、1つずつ選択を受け付け、シミュレーションを実行する。シミュレーションの複数の実行結果を比較可能に表示する。【選択図】図2
Description
本発明は、複数軸のモデルを変動させることにより、各軸における条件を更新するごとにシミュレーションの実行結果の比較を簡易に行うことが可能なシミュレーション支援装置、シミュレーション支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
製品の製造を開始してから、実際に顧客の手元に届くまでには、原材料を含む資材の調達から顧客に届けるまでの複数の業務、例えば、資材調達、製造、販売、物流といった各業務を経て、各業務の連携を通じて一連の業務として遂行される。各業務は、それぞれ1拠点で遂行されることに限定されるものではなく、一般的には複数の拠点で遂行されることの方が多い。例えば、販売部門は、複数の販売拠点で構成されている。斯かる一連の業務の連携による製品供給の連鎖を、いわゆるサプライチェーンと呼んでいる。
サプライチェーンを最適化するためには、生産量及び納期等の生産情報、調達・生産・物流・販売等の形態及びそれらの拠点についての情報等を複数の観点から考慮し、管理することが必要になる。サプライチェーンの管理を、一般にサプライチェーンマネジメント(SCM)と呼ぶ。コンピュータ上にサプライチェーンモデルを作成し、コンピューター上でシミュレーションを実行してサプライチェーンの最適化を図る方法が、多々開発されている。
例えば特許文献1には、製品のライフサイクルにおいて販売計画に変動が生じた場合であっても、資材の欠品による生産遅延及び製品在庫の不足による出荷遅延を未然に回避することができ、資材等の廃棄ロスを最小化するサプライチェーン効率化支援方法が開示されている。特許文献1では、工場単位でシミュレーションを実行した上で、余剰在庫の廃棄費用が最小となる安全在庫数、物流ルート等を一定周期で導出している。
特許文献1では、記憶されている一の工場単位のサプライチェーンモデルに対してシミュレーションを実行することを前提としている。しかし、実際には、生産拠点を変更あるいは追加する等の供給モデルの変動、市場における需要が増大する等の需要モデルの変動、及び市場を日本から外国へとシフトする等の市場モデルの変動等を考慮しつつ、シミュレーションを実行する必要があるのに対して、実際には動的に対応することができず、モデルを変更する都度すべての条件を更新した後にシミュレーションを実行し直す必要が生じるため、処理が煩雑になるという問題点があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、供給モデル、需要モデル、市場モデルのいずれか、あるいは複数のモデルが変動した場合であっても、容易にシミュレーションを実行することができ、比較検討することが可能なシミュレーション支援装置、シミュレーション支援方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係るシミュレーション支援装置は、製品の資材調達から生産工程を経て顧客に至る複数の業務の連携からなるサプライチェーンの効率化を図るシミュレーション支援装置であって、製品需要に関する需要モデルを複数記憶する需要モデル記憶手段と、少なくとも在庫拠点、輸送方法、安全在庫に関する情報を含む製品の供給に関する供給モデルを複数記憶する供給モデル記憶手段と、市場モデルを複数記憶する市場モデル記憶手段と、需要モデル、供給モデル、市場モデルのそれぞれから、1つずつ選択を受け付けるモデル選択受付手段と、選択を受け付けた需要モデル、供給モデル、市場モデルを用いてシミュレーションを実行するシミュレーション実行手段と、シミュレーションの複数の実行結果を比較可能に表示する結果表示手段とを備える。
また、第2発明に係るシミュレーション支援装置は、第1発明において、前記シミュレーション実行手段におけるシミュレーションの実行結果が所定の条件を具備するか否かを判断する判断手段を備え、該判断手段で所定の条件を具備していないと判断された場合、前記シミュレーション実行手段は、前記モデルの少なくともいずれか1つを変更して再度シミュレーションを実行することが好ましい。
また、第3発明に係るシミュレーション支援装置は、第1又は第2発明において、前記結果表示手段は、複数の実行結果をグラフィック表示することが好ましい。
次に、上記目的を達成するために第4発明に係るシミュレーション支援方法は、製品の資材調達から生産工程を経て顧客に至る複数の業務の連携からなるサプライチェーンの効率化を図るシミュレーション支援装置で実行することが可能なシミュレーション支援方法であって、前記シミュレーション支援装置は、製品需要に関する需要モデルを複数記憶する工程と、少なくとも在庫拠点、輸送方法、安全在庫に関する情報を含む製品の供給に関する供給モデルを複数記憶する工程と、市場モデルを複数記憶する工程と、需要モデル、供給モデル、市場モデルのそれぞれから、1つずつ選択を受け付ける工程と、選択を受け付けた需要モデル、供給モデル、市場モデルを用いてシミュレーションを実行する工程と、シミュレーションの複数の実行結果を比較可能に表示する工程とを含む。
また、第5発明に係るシミュレーション支援方法は、第4発明において、前記シミュレーション支援装置は、シミュレーションの実行結果が所定の条件を具備するか否かを判断する工程を含み、所定の条件を具備していないと判断された場合、前記モデルの少なくともいずれか1つを変更して再度シミュレーションを実行することが好ましい。
また、第6発明に係るシミュレーション支援方法は、第4又は第5発明において、前記シミュレーション支援装置は、複数の実行結果をグラフィック表示することが好ましい。
次に、上記目的を達成するために第7発明に係るコンピュータプログラムは、製品の資材調達から生産工程を経て顧客に至る複数の業務の連携からなるサプライチェーンの効率化を図るシミュレーション支援装置で実行することが可能なコンピュータプログラムであって、前記シミュレーション支援装置を、製品需要に関する需要モデルを複数記憶する需要モデル記憶手段、少なくとも在庫拠点、輸送方法、安全在庫に関する情報を含む製品の供給に関する供給モデルを複数記憶する供給モデル記憶手段、市場モデルを複数記憶する市場モデル記憶手段、需要モデル、供給モデル、市場モデルのそれぞれから、1つずつ選択を受け付けるモデル選択受付手段、選択を受け付けた需要モデル、供給モデル、市場モデルを用いてシミュレーションを実行するシミュレーション実行手段、及びシミュレーションの複数の実行結果を比較可能に表示する結果表示手段として機能させる。
また、第8発明に係るコンピュータプログラムは、第7発明において、前記シミュレーション支援装置を、前記シミュレーション実行手段におけるシミュレーションの実行結果が所定の条件を具備するか否かを判断する判断手段として機能させ、該判断手段で所定の条件を具備していないと判断された場合、前記シミュレーション実行手段を、前記モデルの少なくともいずれか1つを変更して再度シミュレーションを実行する手段として機能させることが好ましい。
また、第9発明に係るコンピュータプログラムは、第7又は第8発明において、前記結果表示手段を、複数の実行結果をグラフィック表示する手段として機能させることが好ましい。
本発明によれば、需要モデル、供給モデル、市場モデルを変更することで、容易にシミュレーションの実行結果を得ることができるので、所望のモデルを適用する都度、シミュレーションを実行することで、モデルの相違によるシミュレーションの実行結果の変化を即座に確認することができ、サプライチェーンを効率的に向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置について、図面に基づいて具体的に説明する。以下の実施の形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、実施の形態の中で説明されている特徴的事項の組み合わせの全てが解決手段の必須事項であるとは限らないことは言うまでもない。
また、本発明は多くの異なる態様にて実施することが可能であり、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるべきものではない。実施の形態を通じて同じ要素には同一の符号を付している。
以下の実施の形態では、コンピュータシステムにコンピュータプログラムを導入した装置について説明するが、当業者であれば明らかな通り、本発明はその一部をコンピュータで実行することが可能なコンピュータプログラムとして実施することができる。したがって、本発明は、シミュレーション支援装置というハードウェアとしての実施の形態、ソフトウェアとしての実施の形態、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせの実施の形態をとることができる。コンピュータプログラムは、ハードディスク、DVD、CD、光記憶装置、磁気記憶装置等の任意のコンピュータで読み取ることが可能な記録媒体に記録することができる。
本発明の実施の形態によれば、需要モデル、供給モデル、市場モデルを変更することで、容易にシミュレーションの実行結果を得ることができるので、所望のモデルを適用する都度、シミュレーションを実行することで、モデルの相違によるシミュレーションの実行結果の変化を即座に確認することができ、サプライチェーンを効率的に向上させることが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置の構成を模式的に示すブロック図である。本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1は、少なくともCPU(中央演算装置)11、メモリ12、記憶装置13、I/Oインタフェース14、ビデオインタフェース15、可搬型ディスクドライブ16、通信インタフェース17及び上述したハードウェアを接続する内部バス18で構成されている。
CPU11は、内部バス18を介してシミュレーション支援装置1の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御するとともに、記憶装置13に記憶されたコンピュータプログラム100に従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。メモリ12は、SRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成され、コンピュータプログラム100の実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラム100の実行時に発生する一時的なデータ等を記憶する。
記憶装置13は、内蔵される固定型記憶装置(ハードディスク)、ROM等で構成されている。記憶装置13に記憶されたコンピュータプログラム100は、プログラム及びデータ等の情報を記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体90から、可搬型ディスクドライブ16によりダウンロードされ、実行時には記憶装置13からメモリ12へ展開して実行される。もちろん、通信インタフェース17を介して接続されている外部コンピュータからダウンロードされたコンピュータプログラムであっても良い。
記憶装置13は、需要モデルを記憶する需要モデル記憶部131、供給モデルを記憶する供給モデル記憶部132、市場モデルを記憶する市場モデル記憶部133を備えている。需要モデル記憶部131には、製品需要に関する需要モデルを複数記憶する。市場における需要が、例えば前年同期比10%上昇、20%上昇、・・・というように、需要の変動に対して個別の需要モデルとして記憶しておく。
供給モデル記憶部132には、少なくとも在庫拠点、輸送方法、安全在庫に関する情報を含む製品の供給に関する供給モデルを複数記憶する。例えば、サプライチェーンごとに販売拠点、生産拠点、物流拠点等を、それぞれの数量とともに別モデルとして記憶する。
市場モデル記憶部133には、国別、地域別、商品別等のシミュレーションの実行対象となる市場モデルを複数記憶する。
通信インタフェース17は内部バス18に接続されており、インターネット、LAN、WAN等の外部のネットワークに接続されることにより、外部コンピュータ等とデータ送受信を行うことが可能となっている。
I/Oインタフェース14は、キーボード21、マウス22等の入力装置と接続され、データの入力を受け付ける。ビデオインタフェース15は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置23と接続され、所定の画像を表示する。
図2は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1の機能ブロック図である。図2において、シミュレーション支援装置1のモデル選択受付手段201は、記憶装置13に記憶されている需要モデル、供給モデル、市場モデルのそれぞれから、1つずつ選択を受け付ける。
図3は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1の市場モデル選択画面の例示図である。図3の例では、市場モデルをケースごとに市場モデル記憶部133に記憶してある。‘CASE000001’〜‘CASE00000X’までの中から、1つのケースの選択を受け付ける。具体的にはマウス22等で選択ボックスをクリック操作すれば良い。
図4は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1の需要モデル/供給モデル選択画面の例示図である。図4に示すように、縦軸方向には供給モデル記憶部132に記憶してある供給モデルが、横軸方向には需要モデル記憶部131に記憶してある需要モデルが、それぞれ表示されている。
図4の例では、需要モデルとして需要モデル1、需要モデル2が、需要モデル記憶部131に、供給モデルとして供給モデル1、供給モデル2、供給モデル3が、供給モデル記憶部132に、それぞれ記憶されている。そして、各需要モデル、各供給モデルには、内容を更新するための更新ボタン41が配置されている。更新ボタン41が選択された場合、内容の更新画面に遷移し、キーボード21等で入力、あるいは外部で作成した更新データ、例えばCSVファイルをダウンロードする。
また、需要モデル及び/又は供給モデルを追加する場合には、追加ボタン42を選択すれば良い。追加ボタン42が選択された場合、需要モデル及び/又は供給モデルの設定画面に遷移する。これにより、需要モデル及び/又は供給モデルが追加された場合には、マトリクスがそれぞれ一行及び/又は一列追加される。
そして、シミュレーションの実行は、需要モデルと供給モデルとからなるマトリクスの実行ボタン43の選択を受け付ける。これにより、選択を受け付けた需要モデルと供給モデルとを用いたシミュレーションを実行する。また、一度シミュレーションを実行した需要モデルと供給モデルとの組み合わせについては、実行ボタン43が再実行ボタン44に更新されて表示される。したがって、シミュレーションを実行したことがある組み合わせと、実行したことがない組み合わせとを、目視で確認することができ、シミュレーション効率を向上させることができる。
図2に戻って、シミュレーション実行手段202は、1つずつ選択を受け付けた需要モデル、供給モデル、市場モデルを用いてシミュレーションを実行する。図5は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1のシミュレーション実行時のイメージを説明するための模式図である。
図5に示すように、市場モデル軸に市場モデルA、B、Cの3つを準備しておき、供給モデル軸に供給モデル1S、供給モデル2S、供給モデル3Sの3つ、及び需要モデル軸に需要モデル1D、需要モデル2D、需要モデル3Dの3つを準備している。シミュレーションの実行時には、各モデルから1つずつ選択を受け付けることにより、3軸の交点の条件でシミュレーションを実行する。
例えば「家電製品」のサプライチェーンを検討する場合、市場モデルAとして日本を除くASEAN市場(タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン)を、市場モデルBとして北米市場を、市場モデルCとして中国市場を記憶しておき、今回はASEAN市場のサプライチェーンを見直すために市場モデルAの選択を受け付ける。
そして、供給モデル1Sは、前年度と同様のサプライチェーンを設定している。供給モデル2Sは、タイとベトナムとに、それぞれ販売拠点を追加し、ベトナムに物流拠点を追加する。これに伴い、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピンそれぞれの販売拠点に在庫を有するように設定したサプライチェーンを設定する。供給モデル3Sは、供給モデル2Sに加えて、さらにタイに組み立て工場を追加し、ユニットは中国から輸送するサプライチェーンを設定する。
また、需要モデル1Dは、前年度と同様の需要量である予測モデルを、需要モデル2Dは、ベトナムの需要量が前年比20%増とする予測モデルを、需要モデル3Dは、ベトナムに加えてインドネシアの需要量も20%増とする予測モデルを、それぞれ設定する。
供給モデル、需要モデルを、それぞれ複数設定した状態で、市場モデルAについて、需要モデル1Dと、3つの供給モデル1S、2S、3Sとの3つの交点についてシミュレーションを実行し、例えば総リードタイム、キャッシュフロー、総在庫金額、収益(差益)を算出する。図5では、例えば供給モデル2Sに対して需要モデル1Dを適用した交点Pについてシミュレーションを実行している。このように、各交点についてシミュレーションを実行することにより、例えば総リードタイムが短く、キャッシュフローが大きく、総在庫金額が少なく、収益が大きい供給モデルを特定することができる。
また、各供給モデルが、需要変動にどれだけ対応できるかを検討することもできる。この場合、需要モデル2D、3Dに対して、それぞれ供給モデル1S、2S、3Sとの6つの交点においてシミュレーションを実行する。
以上のように6つの交点についてのシミュレーションの実行結果に基づいて最適な供給モデルを決定する。具体的には、サプライチェーン全体の応答性を確保するために、例えば総リードタイムが許容範囲内であるか否か、納期順守率が許容範囲内であるか否か等を総合的に判断する。
もちろん、総リードタイム、納期順守率等を拠点別(例えば販売会社ごと)に表示しても良いし、年月別に表示して変動を確認しても良い。また、サプライチェーン全体の採算を確認するために、売上、コスト、差益(売上−コスト)等を算出しても良い。
どの供給モデルを適用した場合であっても需要変動に耐えることができないと判断された場合、例えば納期順守率が大幅に低下する場合等には、供給モデル自体を再検討すれば良い。
図2に戻って、判断手段203は、シミュレーション実行手段202におけるシミュレーションの実行結果が所定の条件を具備するか否か判断する。所定の条件については、特に限定されるものではない。例えばシミュレーションの実行結果として算出された総リードタイムが所定の数値よりも小さいか、キャッシュフローが所定の数値よりも大きいか、総在庫金額が所定の数値よりも小さいか、収益(差益)が所定の数値よりも大きいか等を判断すれば良い。
シミュレーション実行手段202は、判断手段203で所定の条件を具備していないと判断された場合、モデルの少なくともいずれか1つを変更して再度シミュレーションを実行する。これにより、所定の条件を具備するモデルの組み合わせを効果的に試行錯誤することができ、最適な組合わせを無駄なく見つけることができる。
結果表示手段204は、シミュレーションの複数の実行結果を比較可能に表示する。例えばサプライチェーンのパフォーマンスを評価した画面、その中から稼働率のみをピックアップした画面、リードタイムのみをピックアップした画面等を表形式、あるいはグラフィカルに表示する。
図6は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1のシミュレーション実行結果の表示画面の例示図である。図6では、供給モデルと需要モデルとの組み合わせごとに、売上、差益(収益)、トータル在庫(総在庫金額)、稼働率、及び加重平均総LT(総リードタイム)がシミュレーションの実行結果として示されている。
供給モデルは、供給モデル表示領域61に表示されている。図6の例では、「既存設備」、「新ユニット工場(4ライン)」、「新ユニット工場(6ライン)」の3つの供給モデルが設定されており、それぞれの供給モデルに対して、シミュレーション実行時の需要モデルが示されている。すなわち、需要モデル表示領域62に「20%成長」、「30%成長」の2つの需要モデルが示されている。
シミュレーションの実行結果は、供給モデルと需要モデルとの組み合わせごとに、売上表示領域63に売上高を、差益表示領域64に差益(収益)を、トータル在庫表示領域65にトータル在庫(総在庫金額)を、稼働率表示領域66に稼働率90%以上又は稼働率70%未満となる工程の数を、及び加重平均総LT表示領域67に総リードタイムを、それぞれ表形式に表示している。それぞれの項目について所定の数値と比較することにより、各供給モデルが需要変動に対する耐久力を有するか否か等を判断することができる。
もちろん、表形式で一覧表示することに限定されるものではない。図7は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1のシミュレーション実行結果のグラフィック表示画面の例示図である。図7では、上段に「需要20%成長」の需要モデル2Dを、下段に「需要30%成長」の需要モデル3Dを、それぞれ適用した場合のシミュレーション件名をグラフィック表示している。
例えば需要モデルごとに、中国に工場を新設する供給モデル2Sを適用した場合のシミュレーションの実行結果として、売上、直接コスト、差益(収益)、トータル在庫(総在庫金額)がグラフィック表示するとともに、それに並べて比較しやすいように、中国に工場を新設し、しかも新ユニット工場を増設する供給モデル3Sを適用した場合のシミュレーションの実行結果として、売上、直接コスト、差益(収益)、トータル在庫(総在庫金額)がグラフィック表示されている。
図7の例では、新ユニット工場を増設した場合、直接コストのみが大きく低下するので、収益が大きく増大することが一目で確認することができる。したがって、このシミュレーションの実行結果からは、供給モデルとして中国工場を新設するだけではなく、新ユニット工場も増設することが経営判断として好ましいと判断することが可能となる。
もちろん、シミュレーションの実行結果を3次元的にグラフィック表示して一覧性を高めても良い。図8は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1のシミュレーション実行結果の一覧表示画面の例示図である。
図8では、累計LT(総リードタイム)について、一覧表示している。左上には、供給拠点全てをまとめた総供給LT(総リードタイム)を需要モデルと供給モデルとの組み合わせごとに表示している。左下には、供給拠点全てにおける遅延オーダー数を、需要モデルと供給モデルとの組み合わせごとに表示している。
そして右側には、需要モデルと供給モデルとの組み合わせごとに、供給拠点ごとの累計LT(総リードタイム)を表示している。右側のグラフの総和が左上のグラフとなる。これにより、どのモデルの組み合わせなら、どの供給拠点の総リードタイムが短くなるのかを一覧して把握することができる。
もちろん、総リードタイムだけではなく、他のシミュレーションの実行結果についても一覧表示することができる。図9は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1のシミュレーション実行結果の他の一覧表示画面の例示図である。
図9では、売上、差益、キャッシュフロー、在庫金額等についても、需要モデルと供給モデルとの組み合わせごとに表示している。そして、総和がすぐにわかるように、グラフィック表示の直下に表形式で数字を表示している。例えば在庫を抱えている拠点について、供給モデルごとに把握しつつ、総在庫金額を求めることも容易となる。
表示画面は、特にこれらの例に限定されるものではなく、比較したい対象(要素)に応じて容易にカスタマイズすることができる。
図10は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション支援装置1のCPU11の処理手順を示すフローチャートである。図10において、シミュレーション支援装置1のCPU11は、記憶装置13に記憶されている需要モデル、供給モデル、市場モデルのそれぞれから、1つずつ選択を受け付ける(ステップS1001)。
CPU11は、選択を受け付けた需要モデル、供給モデル、市場モデルを用いてシミュレーションを実行し(ステップS1002)、実行結果を表示装置23に実行結果を一覧表示する(ステップS1003)。CPU11は、シミュレーションの実行結果の中から一の要素の選択を受け付ける(ステップS1004)。
CPU11は、選択を受け付けた要素の実行結果が、所定の範囲内であるか否かを判断する(ステップS1005)。CPU11が、実行結果が所定の範囲内ではないと判断した場合(ステップS1005:NO)、CPU11は、該当する要素の実行結果のみ表示態様を変更する(ステップS1006)。例えば、表示色を「赤」に変えても良いし、点滅表示に変えても良い。
CPU11が、実行結果が所定の範囲内であると判断した場合(ステップS1005:YES)、CPU11は、すべての要素の実行結果について判断したか否かを判断する(ステップS1007)。CPU11が、まだ実行結果について判断していない要素が存在すると判断した場合(ステップS1007:NO)、CPU11は、次の要素の選択を受け付け(ステップS1008)、処理をステップS1005へ戻し、上述した処理を繰り返す。CPU11が、すべての要素の実行結果について判断したと判断した場合(ステップS1007:YES)、CPU11は、処理を終了する。
以上のように本実施の形態によれば、需要モデル、供給モデル、市場モデルを変更することで、容易にシミュレーションの実行結果を得ることができるので、所望のモデルを適用する都度、シミュレーションを実行することで、モデルの相違によるシミュレーションの実行結果の変化を即座に確認することができ、サプライチェーンを効率的に向上させることが可能となる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変更、改良等が可能である。
1 シミュレーション支援装置
11 CPU
12 メモリ
13 記憶装置
14 I/Oインタフェース
15 ビデオインタフェース
16 可搬型ディスクドライブ
17 通信インタフェース
18 内部バス
11 CPU
12 メモリ
13 記憶装置
14 I/Oインタフェース
15 ビデオインタフェース
16 可搬型ディスクドライブ
17 通信インタフェース
18 内部バス
Claims (9)
- 製品の資材調達から生産工程を経て顧客に至る複数の業務の連携からなるサプライチェーンの効率化を図るシミュレーション支援装置であって、
製品需要に関する需要モデルを複数記憶する需要モデル記憶手段と、
少なくとも在庫拠点、輸送方法、安全在庫に関する情報を含む製品の供給に関する供給モデルを複数記憶する供給モデル記憶手段と、
市場モデルを複数記憶する市場モデル記憶手段と、
需要モデル、供給モデル、市場モデルのそれぞれから、1つずつ選択を受け付けるモデル選択受付手段と、
選択を受け付けた需要モデル、供給モデル、市場モデルを用いてシミュレーションを実行するシミュレーション実行手段と、
シミュレーションの複数の実行結果を比較可能に表示する結果表示手段と
を備えることを特徴とするシミュレーション支援装置。 - 前記シミュレーション実行手段におけるシミュレーションの実行結果が所定の条件を具備するか否かを判断する判断手段を備え、
該判断手段で所定の条件を具備していないと判断された場合、前記シミュレーション実行手段は、前記モデルの少なくともいずれか1つを変更して再度シミュレーションを実行することを特徴とする請求項1に記載のシミュレーション支援装置。 - 前記結果表示手段は、複数の実行結果をグラフィック表示することを特徴とする請求項1又は2に記載のシミュレーション支援装置。
- 製品の資材調達から生産工程を経て顧客に至る複数の業務の連携からなるサプライチェーンの効率化を図るシミュレーション支援装置で実行することが可能なシミュレーション支援方法であって、
前記シミュレーション支援装置は、
製品需要に関する需要モデルを複数記憶する工程と、
少なくとも在庫拠点、輸送方法、安全在庫に関する情報を含む製品の供給に関する供給モデルを複数記憶する工程と、
市場モデルを複数記憶する工程と、
需要モデル、供給モデル、市場モデルのそれぞれから、1つずつ選択を受け付ける工程と、
選択を受け付けた需要モデル、供給モデル、市場モデルを用いてシミュレーションを実行する工程と、
シミュレーションの複数の実行結果を比較可能に表示する工程と
を含むことを特徴とするシミュレーション支援方法。 - 前記シミュレーション支援装置は、
シミュレーションの実行結果が所定の条件を具備するか否かを判断する工程を含み、
所定の条件を具備していないと判断された場合、前記モデルの少なくともいずれか1つを変更して再度シミュレーションを実行することを特徴とする請求項4に記載のシミュレーション支援方法。 - 前記シミュレーション支援装置は、複数の実行結果をグラフィック表示することを特徴とする請求項4又は5に記載のシミュレーション支援方法。
- 製品の資材調達から生産工程を経て顧客に至る複数の業務の連携からなるサプライチェーンの効率化を図るシミュレーション支援装置で実行することが可能なコンピュータプログラムであって、
前記シミュレーション支援装置を、
製品需要に関する需要モデルを複数記憶する需要モデル記憶手段、
少なくとも在庫拠点、輸送方法、安全在庫に関する情報を含む製品の供給に関する供給モデルを複数記憶する供給モデル記憶手段、
市場モデルを複数記憶する市場モデル記憶手段、
需要モデル、供給モデル、市場モデルのそれぞれから、1つずつ選択を受け付けるモデル選択受付手段、
選択を受け付けた需要モデル、供給モデル、市場モデルを用いてシミュレーションを実行するシミュレーション実行手段、及び
シミュレーションの複数の実行結果を比較可能に表示する結果表示手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 前記シミュレーション支援装置を、
前記シミュレーション実行手段におけるシミュレーションの実行結果が所定の条件を具備するか否かを判断する判断手段として機能させ、
該判断手段で所定の条件を具備していないと判断された場合、前記シミュレーション実行手段を、前記モデルの少なくともいずれか1つを変更して再度シミュレーションを実行する手段として機能させることを特徴とする請求項7に記載のコンピュータプログラム。 - 前記結果表示手段を、複数の実行結果をグラフィック表示する手段として機能させることを特徴とする請求項7又は8に記載のコンピュータプログラム。
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2014
- 2014-09-18 JP JP2014189768A patent/JP2016062294A/ja active Pending
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