JP2016061525A - 通風制御装置、通風制御システム、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 室内に入ったユーザの不快感を抑制し、且つ室内の熱こもりを解消する換気に要するエネルギー消費量を抑えることができる通風制御装置、通風制御システム、プログラムを提供する。
【解決手段】 制御部11は、強制換気装置21による強制換気の終了時刻を第1時刻に設定する。さらに、制御部11は、第1時刻と同日で第1時刻より前の時刻における室内温度と室外温度との温度差に基づいて、強制換気装置21による強制換気の開始時刻を設定する。そして、制御部11は、開始時刻に強制換気装置21による強制換気を開始させ、終了時刻に強制換気装置21による強制換気を終了させる。
【選択図】図1
【解決手段】 制御部11は、強制換気装置21による強制換気の終了時刻を第1時刻に設定する。さらに、制御部11は、第1時刻と同日で第1時刻より前の時刻における室内温度と室外温度との温度差に基づいて、強制換気装置21による強制換気の開始時刻を設定する。そして、制御部11は、開始時刻に強制換気装置21による強制換気を開始させ、終了時刻に強制換気装置21による強制換気を終了させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、通風制御装置、通風制御システム、プログラム、より詳細には室内と室外との間の換気を行う通風制御装置、通風制御システム、プログラムに関するものである。
従来、室内と室外との間の換気を行う換気制御システムがある。
例えば特許文献1においては、外気温度と室内温度とを検出し、外気温度と室内温度との温度差に基づいて自然換気量を算出し、自然換気量との和の総換気量がほぼ一定に維持されるように機械換気量を制御している。
室外温度が比較的高くなる夏季等では、昼間の室内に熱気がたまる熱こもりが発生する。この熱こもりが発生している室内に入ったユーザは、室内の熱気のために不快に感じる。そこで、室内と室外との間で換気を行うのであるが、この熱こもりを解消する換気に要するエネルギー消費量を抑えたいという要望がある。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内に入ったユーザの不快感を抑制し、且つ室内の熱こもりを解消する換気に要するエネルギー消費量を抑えることができる通風制御装置、通風制御システム、プログラムを提供することにある。
本発明の通風制御装置は、室内と室外との間の強制換気を行うことができる強制換気装置の動作を制御する制御部と、前記室内に人が存在しない不在状態から前記室内に人が存在する在状態に変化すると推定される第1時刻の情報を取得する第1時刻情報取得部と、現在時刻を計時する時計部とを備え、前記制御部は、前記強制換気装置による強制換気の終了時刻を前記第1時刻に設定し、前記第1時刻と同日で前記第1時刻より前の時刻における室内温度と室外温度との温度差に基づいて、前記強制換気装置による強制換気の開始時刻を設定し、前記開始時刻に前記強制換気装置による強制換気を開始させ、前記終了時刻に前記強制換気装置による強制換気を終了させることを特徴とする。
本発明の通風制御システムは、通風制御装置と、室内と室外との間の強制換気を行うことができる強制換気装置と、室内温度を測定する第1測定部と、室外温度を測定する第2測定部とを備えることを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピュータを通風制御装置として機能させることを特徴とする。
以上説明したように、本発明では、室内に入ったユーザの不快感を抑制し、且つ室内の熱こもりを解消する換気に要するエネルギー消費量を抑えることができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態)
図1は、通風制御システムの構成を示しており、本実施形態では戸建住宅等の住宅、集合住宅の住戸を制御対象として、以下に説明する。なお、通風制御システムの制御対象は、オフィス、工場、事務所等であってもよく、制御対象となる空間は限定されない。
図1は、通風制御システムの構成を示しており、本実施形態では戸建住宅等の住宅、集合住宅の住戸を制御対象として、以下に説明する。なお、通風制御システムの制御対象は、オフィス、工場、事務所等であってもよく、制御対象となる空間は限定されない。
通風制御システムは、通風制御装置1、強制換気装置21、自然換気装置22、室内気温センサ3(第1測定部)、室外気温センサ4(第2測定部)を備える。通風制御装置1は、強制換気装置21、自然換気装置22、室内気温センサ3、室外気温センサ4のそれぞれとの間で有線通信または無線通信を行う。
強制換気装置21は、壁面、天井面等に設けられたファンを備える換気扇等であり、ファンを回転駆動させることで室内と室外との間で空気を入れ替える強制換気動作(機械換気動作)を行う。
自然換気装置22は、壁面、天井面等に設けられた開閉可能な通気口、換気口、がらり等で構成される。自然換気装置22は、室内と室外との間を連通させる通気路を開閉可能に構成されており、通気路を開くことによって自然換気動作を行い、通気路を閉じることによって自然換気動作を停止する。この自然換気動作は、屋内と屋外との間の気圧差、温度差等によって、外気を屋内に取り込むことができる。
室内気温センサ3は、サーミスタ、熱電対等で構成されており、室内の気温を測定して、この測定結果を通風制御装置1へ送信する。
室外気温センサ4は、サーミスタ、熱電対等で構成されており、室外の気温を測定して、この測定結果を通風制御装置1へ送信する。
通風制御装置1は、制御部11と、第1時刻情報取得部12と、第2時刻情報取得部13と、現在時刻を計時する時計部14と、記憶部15と、更新部16と、操作部17とを備える。
制御部11は、室内気温センサ3から送信された室内の気温データを室内温度のデータとして取得し、室外気温センサ4から送信された室外の気温データを室外温度のデータとして取得する。制御部11は、室内温度のデータおよび室外温度のデータに基づいて、強制換気装置21、自然換気装置22の各動作を制御する。制御部11は、強制換気装置21の運転、停止を切り替えることで、強制換気のオン、オフを制御できる。制御部11は、自然換気装置22の通気路の開閉を切り替えることで、自然換気のオン、オフを制御できる。
第1時刻情報取得部12は、室内に人が存在しない不在状態から室内に人が存在する在状態に変化すると推定される時刻である第1時刻X1の情報を取得する。具体的に、第1時刻情報取得部12は、ユーザ(住人)が帰宅する今日の帰宅時刻の情報を、今日の第1時刻X1の情報として取得する。例えば、ユーザは通風制御装置1に設けた操作部17を操作することによって帰宅時刻を入力し、第1時刻情報取得部12は、この入力された帰宅時刻の情報を第1時刻X1の情報として取得する。あるいは、第1時刻情報取得部12は、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、専用端末等の外部端末5との間で、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、小電力無線等を用いた通信を行う。そして、第1時刻情報取得部12は、外部端末5に入力された帰宅時刻の情報を第1時刻X1の情報として取得してもよい。
第2時刻情報取得部13は、今日のうちで室外温度が最も高くなる時刻である第2時刻X2の情報を取得する。具体的には、図2に示すように、地域毎の各月の第2時刻X2の情報を格納したデータテーブル101が記憶部15に予め格納されている。データテーブル101は、過去の気象情報に基づいて予め作成されて記憶部15に格納されている(例えば、地域毎の各月の第2時刻X2の平均値)。第2時刻情報取得部13は、データテーブル101から、通風制御装置1が設置されている地域における今日の第2時刻X2の情報を取得する。また、記憶部15には、地域毎の毎日の第2時刻X2の情報を格納されてもよい。
さらに、第2時刻情報取得部13は、インターネット等の広域通信網200に接続しており、気象情報のデータベースとして機能するサーバ201(例えば、気象庁のサーバ)に格納されている過去の外気温の履歴データを定期的にダウンロードする。第2時刻情報取得部13は、ダウンロードした外気温の履歴データに基づいて、データテーブル101の第2時刻X2の情報を更新することができる。なお、第2時刻情報取得部13は、第1時刻X1の該当日(本実施形態では今日)と同日であり、且つ第1時刻X1より前の第2時刻X2の情報のみを取得する。
時計部14は、例えばリアルタイムクロックで構成されており、現在時刻を計時する。
記憶部15は、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの書換え可能な不揮発性のメモリ、ROM(Read Only Memory)などの不揮発性のメモリからなる。この記憶部15には、上述のデータテーブル101や、図3に示す参照データ102等が格納されている。また、記憶部15は、RAM(Random Access Memory)などの揮発性のメモリを備えることもある。
更新部16は、参照データ102を更新する学習機能を備える。
操作部17は、タッチパネル、ボタン等を備えて、ユーザ操作によって各種入力が可能に構成される。
通風制御装置1は、ユーザによる操作部17の操作によって、動作モードが設定される。動作モードには、在宅モードと外出モードとがある。在宅モードは、室内に人が存在する在宅時に設定される動作モードである。外出モードは、ユーザが外出して室内に人が存在しない外出時に設定される動作モードである。また、通風制御装置1は、外部端末5から、動作モードの設定情報を受け取って、動作モードの設定を行ってもよい。
在宅モードの通風制御装置1では、ユーザによる操作部17の操作に応じて、制御部11が強制換気装置21および自然換気装置22の各動作を制御する。なお、在宅モードにおける強制換気装置21および自然換気装置22の制御は、周知技術によって種々の方法が提案されており、詳細な説明は省略する。また、在宅モードの通風制御装置1は、外部端末5から制御情報を受け取って、制御部11による強制換気装置21および自然換気装置22の制御を行ってもよい。
次に、外出モードの通風制御装置1による強制換気装置21および自然換気装置22の制御動作について、図4、図5を用いて説明する。図4は、通風制御装置1による強制換気装置21および自然換気装置22の制御動作を時系列に沿って表したものである。図5は、通風制御装置1による強制換気装置21の制御動作を示すフローチャートである。
図4では、時刻X0において、通風制御装置1に外出モードが設定されている。外出モードの通風制御装置1において、制御部11は、室内温度が室外温度より所定温度以上高い場合に、自然換気装置22を開制御して自然換気を行う。本実施形態において、制御部11は、室内温度が室外温度以上であれば、自然換気装置22を開制御して自然換気を行う(図4参照)。
また、外出モードの通風制御装置1において、制御部11は、強制換気装置21の運転時には自然換気装置22を必ず開制御して、換気効率を向上させることが好ましい。
さらに、外出モードの通風制御装置1において、制御部11は、図5のフローチャートにしたがって、強制換気装置21を制御する。
まず、ユーザは、外出モードの設定後に操作部17を操作することによって帰宅時刻を入力する。第1時刻情報取得部12は、帰宅時刻の情報を第1時刻X1の情報として取得する(S1)。また、第1時刻情報取得部12は、外部端末5から帰宅時刻の情報を取得してもよい。
第2時刻情報取得部13は、データテーブル101から、通風制御装置1が設置されている地域における今日の第2時刻X2(今日のうちで室外温度が最も高くなる時刻)の情報を取得する(S2)。
そして、制御部11は、時計部14が計時する現在時刻がステップS2で取得された第2時刻X2に一致するか否かを監視する(S3)。制御部11は、現在時刻が第2時刻X2に一致した場合、強制換気の開始時刻Xsを求める(S4)。
具体的に、制御部11は、第2時刻X2における室内温度と室外温度との温度差ΔT2(=室内温度−室外温度)を参照データ102に照合して、強制換気の開始時刻Xsを決定する。参照データ102は、図3に示すように、第2時刻X2における温度差ΔT2と、強制換気装置21による強制換気の継続時間Bn(n=1,2,3,4)と、強制換気の開始時刻Xsの算出式とが対応付けられている。制御部11は、第2時刻X2における温度差ΔT2に対応する強制換気の継続時間Bnを選択する。そして、制御部11は、第1時刻X1より継続時間Bn前の時刻を、強制換気の開始時刻Xs(=X1−Bn)とする。すなわち、制御部11は、第1時刻X1を強制換気の終了時刻Xeに設定し、この終了時刻Xeより継続時間Bn前の時刻を、強制換気の開始時刻Xsとしている。
例えば、図3においては、A1=0.5℃、A2=1.0℃、A3=1.5℃に設定され、B1=0分、B2=30分、B3=60分、B4=90分に設定される。なお、この設定値は一例であり、A1〜A3、B1〜B4の各設定値は適宜に設定されればよい。また、図3では、温度差ΔT2の範囲を4つに分割しているが、この分割数も適宜の数に設定可能である。
そして、制御部11は、時計部14が計時する現在時刻がステップS4で決定された強制換気の開始時刻Xsに一致するか否かを監視する(S5)。制御部11は、現在時刻が開始時刻Xsに一致した場合、強制換気装置21をオンして、強制換気を開始する(S6)。
そして、制御部11は、時計部14が計時する現在時刻が終了時刻Xeに一致するか否かを監視する(S7)。制御部11は、現在時刻が終了時刻Xeに一致した場合、強制換気装置21をオフして、強制換気を停止する(S8)。
また、上述の制御部11は、第2時刻X2の温度差ΔT2に基づいて、強制換気の開始時刻Xsを設定している。しかしながら、制御部11は、室内温度と室外温度との温度差ΔTを常に監視して、この温度差ΔT、および強制換気の終了時刻Xeに基づいて、開始時刻Xsを設定してもよい。例えば、制御部11は、室外温度が最も高くなる時刻である第2時刻X2以降の温度差ΔTを監視し、終了時刻Xeまでの残時間と温度差ΔTとに基づいて、終了時刻Xeにおける室内の熱こもりを抑えることができる開始時刻Xsを決定する。
上述のように、通風制御装置1は、制御部11と、第1時刻情報取得部12と、時計部14とを備える。制御部11は、室内と室外との間の強制換気を行うことができる強制換気装置21の動作を制御する。第1時刻情報取得部12は、室内に人が存在しない不在状態から室内に人が存在する在状態に変化すると推定される第1時刻X1の情報を取得する。時計部14は、現在時刻を計時する。制御部11は、強制換気装置21による強制換気の終了時刻Xeを第1時刻X1に設定する。さらに、制御部11は、第1時刻X1と同日で第1時刻X1より前の時刻における室内温度と室外温度との温度差ΔTに基づいて、強制換気装置21による強制換気の開始時刻Xsを設定する。そして、制御部11は、開始時刻Xsに強制換気装置21による強制換気を開始させ、終了時刻Xeに強制換気装置21による強制換気を終了させる。
また、上述の通風制御システムは、通風制御装置1と、室内と室外との間の強制換気を行うことができる強制換気装置21と、室内温度を測定する室内気温センサ3(第1測定部)と、室外温度を測定する室外気温センサ4(第2測定部)とを備える。
上述の通風制御装置1は、不在状態から在状態に変化すると推定される第1時刻X1を終了時刻Xeとして、この終了時刻Xeの前に強制換気装置21による強制換気を行う。強制換気の開始時刻Xsは、第1時刻X1より前の時刻における室内温度と室外温度との温度差ΔT2に基づいて設定されるので、強制換気によって終了時刻Xeにおける室内の熱こもりを抑えることができる。また、通風制御装置1は、不在状態の間、強制換気を常に行っておらず、ユーザの帰宅時間の前にのみ強制換気を行うので、強制換気装置21の駆動時間を低減させて省エネルギー化を図ることができる。すなわち、通風制御装置1は、室内に人が存在しない不在時に強制換気装置21をできるだけ使わずに、ユーザの帰宅時間までに最小限の強制換気時間で室内の熱こもりを抑えることができる。
したがって、通風制御装置1、および通風制御装置1を備える通風制御システムは、室内に入ったユーザの不快感を抑制し、且つ室内の熱こもりを解消する換気に要するエネルギー消費量を抑えることができる。
また、通風制御装置1は、第1時刻X1と同日で第1時刻X1より前の時刻であって、室外温度が最も高くなる時刻である第2時刻X2の情報を取得する第2時刻情報取得部13を備えることが好ましい。制御部11は、第2時刻X2における室内温度と室外温度との温度差ΔT2に基づいて、開始時刻Xsを設定する。
この場合、強制換気の開始時刻Xsは、室外温度が最も高くなる時刻である第2時刻X2における室内温度と室外温度との温度差ΔT2に基づいて設定されるので、室内の熱こもりをより確実に抑えることができる開始時刻Xsを設定することができる。
また、通風制御装置1は、第2時刻X2における温度差ΔT2と強制換気装置21による強制換気の継続時間Bnとの対応関係を示す参照データ102を格納した記憶部15を備えることが好ましい。そして、制御部11は、第2時刻情報取得部13が取得した第2時刻X2における温度差ΔT2を参照データ102に照合して継続時間Bnを決定し、終了時刻Xeより継続時間Bn前を開始時刻Xsとする。
この場合、通風制御装置1は、参照データ102を用いることで、終了時刻Xe時点での室内の熱こもりを抑えることができる強制換気の継続時間Bnを容易に決定できる。
また、通風制御装置1は、終了時刻Xeにおける温度差ΔTeに基づいて、参照データ102を更新する更新部16を備えることが好ましい。
更新部16の動作を図6のフローチャートに示す。
更新部16は、制御部11が図5のフローチャートにしたがって強制換気装置21を制御した場合、終了時刻Xeにおける室内温度と室外温度との温度差ΔTeが、予め決められた許容誤差C以上であるか否かを判定する(S11)。更新部16は、終了時刻Xeにおける温度差ΔTeが許容誤差C以上であれば、現状の強制換気の継続時間Bnに予め決められた定数Kを加算した新たな強制換気の継続時間Bnを参照データ102に書き込む(S12)。更新部16は、終了時刻Xeにおける温度差ΔTeが許容誤差C未満であれば、現状の強制換気の継続時間Bnを維持して、参照データ102を更新しない(S13)。なお、この更新処理は、全ての継続時間Bnに対して行われる方法と、制御部11がステップS4で実際に用いた継続時間Bnのみに対して行われる方法とがあり、更新部16は、いずれの方法を採用してもよい。
すなわち、更新部16は、終了時刻Xeにおける温度差ΔTeが許容誤差C以上となって、強制換気の継続時間Bnが短いと判断される場合、継続時間Bnを現状より長くする。したがって、更新部16は、実際の通風制御装置1が設置される住宅の広さ、構造、間取り等に適した継続時間Bnに更新でき、通風制御装置1は、室内の熱こもりをより確実に抑えることができる。
なお、通風制御装置1の出荷時または設置時における参照データ102では、継続時間Bnに初期値が設定されている。この初期値は、住宅における平均的な値に設定されたり、あるいは通風制御装置1が設置される住宅の広さ、構造、間取り等に基づくシミュレーション結果に基づいて設定されている。
また、制御部11は、強制換気装置21による換気量を制御できることが好ましい。この場合、制御部11は、第1時刻X1と同日で第1時刻X1より前の時刻における温度差ΔTに基づいて、開始時刻Xs、および強制換気装置21による換気量の制御値を設定する。そして、制御部11は、開始時刻Xsに換気量を制御値に制御して強制換気装置21による強制換気を開始する。
具体的に、制御部11は、強制換気装置21のファンの回転速度を調整することで、強制換気装置21の換気量を制御できる。そして、制御部11は、第2時刻X2における温度差ΔT2に基づいて、強制換気装置21による強制換気の開始時刻Xs、および強制換気装置21による換気量の制御値を設定する。すなわち、制御部11は、強制換気の継続時間Bnと強制換気装置21の換気量との組み合わせを変更することで、強制換気の継続時間Bnの選択幅を広くすることができる。
例えば制御部11は、第2時刻X2と終了時刻Xeとの時間差が小さい場合、強制換気装置21の換気量(制御値)を大きくして、室内の熱気を短時間で室外へ排気する。また、制御部11は、第2時刻X2と終了時刻Xeとの時間差が大きい場合、強制換気装置21の消費電力が低くなるように換気量(制御値)を設定して、省エネルギー化を図る。
また、図7は、本実施形態の変形例の構成を示しており、通風制御システムは、室内湿度センサ6、室外湿度センサ7をさらに備えており、通風制御装置1は、温度演算部18をさらに備える。
室内湿度センサ6は、室内の相対湿度を測定して、この測定結果を室内湿度のデータとして通風制御装置1へ送信する。室外湿度センサ7は、室外の相対湿度を測定して、この測定結果を室外湿度のデータとして通風制御装置1へ送信する。室内湿度センサ6、室外湿度センサ7は、その測定方式に限定されないが、例えば、高分子抵抗式、高分子容量式、酸化アルミ容量式等の方式が用いられる。
通風制御装置1が備える温度演算部18は、室内気温センサ3によって測定された室内の気温、室内湿度センサ6によって測定された室内の相対湿度に基づいて、室内における体感温度を導出する。さらに、温度演算部18は、室外気温センサ4によって測定された室外の気温、室外湿度センサ7によって測定された室外の相対湿度に基づいて、室外における体感温度を導出する。
体感温度の算出式としては、例えば[数1]に示すミスナールの式が用いられる。なお、Mは体感温度、Tは気温、Hは相対湿度をそれぞれ示す。なお、体感温度の算出式としては、他の方法が用いられてもよく、体感温度の算出方法は限定されない。
そして、制御部11は、温度演算部18が導出した室内における体感温度のデータを室内温度のデータとして取得し、温度演算部18が導出した室外における体感温度のデータを室外温度のデータとして取得する。制御部11は、この室内温度のデータ(室内における体感温度)、室外温度のデータ(室外における体感温度)を用いて、上記同様に強制換気装置21、自然換気装置22の動作を制御する。
本変形例では、室内気温センサ3と室内湿度センサ6と温度演算部18とで、室内温度を測定する第1測定部を構成する。また、室外気温センサ4と室外湿度センサ7と温度演算部18とで、室外温度を測定する第2測定部を構成する。
上述のように、室内温度は、室内の気温および室内の湿度に基づく体感温度であり、室外温度は、室外の気温および室外の湿度に基づく体感温度であることが好ましい。
この場合、通風制御装置1は、第2時刻X2における温度差ΔT2、および終了時刻Xeにおける温度差ΔTeを、体感温度の差とすることができる。したがって、通風制御装置1は、実際の人が感じる温熱環境に基づいて、強制換気の継続時間Bn、開始時刻Xsを決定できるので、終了時刻Xeにおける室内の温熱環境をより快適にすることができる。
また、通風制御装置1は、マイクロコンピュータ等で構成されたコンピュータを搭載しており、このコンピュータがプログラムを実行することによって、通風制御装置1の各機能が実現されている。なお、通風制御装置1が搭載するコンピュータとしては、プログラムに従って動作するプロセッサおよびインターフェースを主なハードウェア構成として備える。この種のプロセッサとしては、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)等を含み、プログラムを実行することによって上述の通風制御装置1の機能を実現することができれば、その種類は問わない。
また、プログラムの提供形態としては、コンピュータに読み取り可能なROM(Read Only Memory)、光ディスク等の記録媒体に予め格納されている形態、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給される形態等がある。
すなわち、プログラムは、コンピュータを、通風制御装置1として機能させることを特徴とする。したがって、このコンピュータを通風制御装置1として機能させるプログラムも、室内に入ったユーザの不快感を抑制し、且つ室内の熱こもりを解消する換気に要するエネルギー消費量を抑えることができる。
また、通風制御装置1は、例えばHEMS(Home Energy Management System)コントローラで構成されることが好ましい。この場合、通風制御装置1は、監視対象の電力データ(消費電力、発電電力、蓄電電力等)を取得し、これらの電力データを用いてHEMSを構築する。HEMSにおいて、通風制御装置1は、電力データを適宜の提示装置に提示することによって、電力消費量を見える化する機能を有する。またHEMSにおいて、通風制御装置1は、電力データに基づいて、省電力化を目的とした機器の制御を行う機能を有する。
あるいは、通風制御装置1は、通風制御を行う専用コントローラ、汎用のパーソナルコンピュータで構成されてもよい。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 通風制御装置
11 制御部
12 第1時刻情報取得部
13 第2時刻情報取得部
14 時計部
15 記憶部
16 更新部
17 操作部
21 強制換気装置
22 自然換気装置
3 室内気温センサ
4 室外気温センサ
5 外部端末
11 制御部
12 第1時刻情報取得部
13 第2時刻情報取得部
14 時計部
15 記憶部
16 更新部
17 操作部
21 強制換気装置
22 自然換気装置
3 室内気温センサ
4 室外気温センサ
5 外部端末
Claims (8)
- 室内と室外との間の強制換気を行うことができる強制換気装置の動作を制御する制御部と、
前記室内に人が存在しない不在状態から前記室内に人が存在する在状態に変化すると推定される第1時刻の情報を取得する第1時刻情報取得部と、
現在時刻を計時する時計部とを備え、
前記制御部は、前記強制換気装置による強制換気の終了時刻を前記第1時刻に設定し、前記第1時刻と同日で前記第1時刻より前の時刻における室内温度と室外温度との温度差に基づいて、前記強制換気装置による強制換気の開始時刻を設定し、前記開始時刻に前記強制換気装置による強制換気を開始させ、前記終了時刻に前記強制換気装置による強制換気を終了させる
ことを特徴とする通風制御装置。 - 前記第1時刻と同日で前記第1時刻より前の時刻であって、室外温度が最も高くなる時刻である第2時刻の情報を取得する第2時刻情報取得部を備え、
前記制御部は、前記第2時刻における前記温度差に基づいて、前記開始時刻を設定する
ことを特徴とする請求項1記載の通風制御装置。 - 前記第2時刻における前記温度差と前記強制換気装置による強制換気の継続時間との対応関係を示す参照データを格納した記憶部を備え、
前記制御部は、前記第2時刻情報取得部が取得した前記第2時刻における前記温度差を前記参照データに照合して前記継続時間を決定し、前記終了時刻より前記継続時間前を前記開始時刻とする
ことを特徴とする請求項2記載の通風制御装置。 - 前記終了時刻における前記温度差に基づいて、前記参照データを更新する更新部を備えることを特徴とする請求項3記載の通風制御装置。
- 前記制御部は、前記強制換気装置による換気量を制御でき、前記第1時刻と同日で前記第1時刻より前の時刻における前記温度差に基づいて、前記開始時刻、および前記強制換気装置による換気量の制御値を設定し、前記開始時刻に前記換気量を前記制御値に制御して前記強制換気装置による強制換気を開始することを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の通風制御装置。
- 前記室内温度は、前記室内の気温および前記室内の湿度に基づく体感温度であり、前記室外温度は、前記室外の気温および前記室外の湿度に基づく体感温度であることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の通風制御装置。
- 請求項1乃至6いずれか記載の通風制御装置と、
室内と室外との間の強制換気を行うことができる強制換気装置と、
室内温度を測定する第1測定部と、
室外温度を測定する第2測定部と
を備えることを特徴とする通風制御システム。 - コンピュータを、請求項1乃至6いずれか記載の通風制御装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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