JP2016061163A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より適正なる空燃比制御を実現できる内燃機関の燃料噴射装置を提供する。【解決手段】ガス燃料を噴射しエンジン10の吸気系統11に供給するエンジン10の燃料噴射装置は、所定の噴射周期でガス燃料を噴射するガス噴射弁21と、一端がガス噴射弁21に接続され、かつ他端が吸気系統11に接続され、ガス噴射弁21から噴射されたガス燃料を吸気系統11に放出する燃料導管22と、ガス噴射弁21又は燃料導管22に設けられ、燃料導管22と吸気系統11との圧力差に起因する燃料導管22から吸気系統11へのガス燃料の流出を規制する差圧抑制部50と、を備えている。【選択図】 図3
Description
本発明は、内燃機関の燃料噴射装置に関するものである。
従来から、圧縮天然ガス(CNG)等のガス燃料を燃焼させるようにした内燃機関が実用化されている。こうした内燃機関において、ガス燃料用の燃料噴射弁(ガス噴射弁)の搭載に関する構成として種々の技術が検討されており、その一つとして、ガス噴射弁の先端部(噴孔部の先)に燃料導管を接続し、ガス噴射弁から噴射されたガス燃料を燃料導管を介して吸気部に放出するようにした技術が提案されている。
例えば特許文献1では、ガス燃料と液体燃料とを用いるバイフューエル内燃機関において、ガス噴射弁をシリンダヘッドカバーの最高位置を越えた上側に設置するとともに、そのガス噴射弁と内燃機関の吸気部とを燃料ホースを用いて接続するようにしている。このように、ガス噴射弁から噴射されたガス燃料を燃料導管を介して吸気部に放出する構成とした場合、ガス噴射弁の搭載位置を任意に設定することが可能となり、吸気部の形状についての自由度が高くなる等のメリットが得られる。また、上記のようなバイフューエル内燃機関では、液体燃料用の内燃機関を基に、改造規模を極力少なくしつつガス燃料用の噴射装置類を搭載することが可能となる。
燃料ホース内にガス燃料が滞留している状態でガス噴射弁からガス燃料が噴射されると、燃料ホース内のガス燃料が吸気部側に押し出され、結果としてガス噴射弁から噴射された燃料とほぼ等しい燃料量が吸気部に供給される。すなわち、ガス噴射弁が所定の噴射周期で燃料噴射を繰り返し実施し、噴射されたガス燃料が燃料導管を介して吸気部に導入される構成では、ガス燃料の一部が燃料導管内に残留し、次回の燃料噴射の際に吸気部側に押し出されることとなる。なお、燃料導管内のガス燃料の残留量は吸気部内における吸気負圧(吸気圧力)に依存する量となるため、吸気負圧に応じてガス燃料の残留量が変わると考えられる。例えば、吸気負圧が比較的大きいと、小さい場合に比べてガス燃料の吸い出し量が多くなるためである。
したがって、例えば内燃機関の運転状態が変化する過渡時においては、吸気負圧の変化が生じることになるため、燃料導管内からのガス燃料の吸い出し量が変化し、これに起因して空燃比のばらつきが生じるおそれがある。
本発明は、より適正なる空燃比制御を実現できる内燃機関の燃料噴射装置を提供することを主たる目的とするものである。
本発明は、ガス燃料を噴射し内燃機関(10)の吸気部(11)に供給する内燃機関の燃料噴射装置であって、所定の噴射周期で前記ガス燃料を噴射するガス噴射弁(21)と、一端が前記ガス噴射弁に接続され、かつ他端が前記吸気部に接続され、前記ガス噴射弁から噴射されたガス燃料を前記吸気部に放出する燃料導管(22)と、前記ガス噴射弁又は前記燃料導管に設けられ、前記燃料導管と前記吸気部との圧力差に起因する前記燃料導管から前記吸気部へのガス燃料の流出を規制する規制手段(50)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ガス噴射弁又は燃料導管に、燃料導管から吸気部へのガス燃料の流出を規制する規制手段を設けたため、過渡運転時において吸気負圧の変化が生じたとしても、その吸気負圧の変化に起因するガス燃料の吸い出し量の変化、ひいては燃料導管内の燃料残留量の変化が生じにくくなる。その結果、より適正なる空燃比制御を実現できる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、ガス燃料である圧縮天然ガス(CNG)と液体燃料であるガソリンとを燃焼用の燃料として使用する、いわゆるバイフューエルタイプの車載多気筒エンジン(多気筒内燃機関)に適用される燃料噴射システムとして具体化するものとしている。本システムの全体概略図を図1に示す。
図1に示すエンジン10は直列3気筒の火花点火式ガスエンジンよりなり、その吸気ポート及び排気ポートには吸気系統11、排気系統12がそれぞれ接続されている。吸気系統11は、吸気マニホールド13と吸気管14とを有している。吸気マニホールド13は、エンジン10の吸気ポートに接続される複数(エンジン10の気筒数分)の分岐管部13aと、その上流側であって吸気管14に接続される集合部13bとを有している。分岐管部13aが気筒別吸気通路に相当する。吸気管14には空気量調整手段としてのスロットル弁15が設けられている。スロットル弁15は、DCモータ等のスロットルアクチュエータ15aにより開度調節される電子制御式のスロットル弁として構成され、スロットル弁15の開度(スロットル開度)は、スロットルアクチュエータ15aに内蔵されたスロットル開度センサ15bにより検出されるようになっている。
また、排気系統12は、排気マニホールド16と排気管17とを有している。排気マニホールド16は、エンジン10の排気ポートに接続される複数(エンジン10の気筒数分)の分岐管部16aと、その下流側であって排気管17に接続される集合部16bとを有している。排気管17には、排気の成分を検出する排気センサ18と、排気を浄化する触媒19とが設けられている。排気センサ18として具体的には、排気中の酸素濃度から空燃比を検出する空燃比センサが設けられている。
エンジン10の各気筒には点火プラグ20が設けられている。点火プラグ20には、点火コイル等よりなる点火装置20aを通じて、所望とする点火時期に高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ20の対向電極間に火花放電が発生し、気筒内(燃焼室内)に導入した燃料が着火され燃焼に供される。
また、本システムは、エンジン10に対して燃料を噴射供給する燃料噴射手段として、ガス噴射弁21に対してガス燃料(CNG燃料)を噴射するガス燃料供給部30と、液体噴射弁74に対して液体燃料を供給する液体燃料供給部70とを有している。
ガス燃料供給部30において、ガス噴射弁21は、吸気系統11において吸気マニホールド13の分岐管部13aにそれぞれガス燃料を噴射するものであり、ガス噴射弁21の噴射によりガス燃料が各気筒の吸気ポートに供給される。
ガス噴射弁21は、電磁駆動部が電気的に駆動されることで弁体が閉位置から開位置にリフトされる開閉タイプの制御弁であり、制御部40から入力されるオン/オフ式の開弁駆動信号により開弁駆動される。ガス噴射弁21は、通電により開弁し、通電遮断により閉弁する。そして、通電時間に応じた量のガス燃料が噴射される。
本実施形態では、ガス噴射弁21の先端部に燃料導管22が接続されている。燃料導管22は、ゴム製の配管部材よりなり、例えば数10cm程度の長さを有している。燃料導管22の他端は、吸気部としての分岐管部13aに接続されている。これにより、ガス噴射弁21から噴射されたガス燃料は、燃料導管22及び差圧抑制部50を介して分岐管部13aに放出される。なお、燃料導管22の一部には差圧抑制部50が設けられているが、その詳細は後述する。
ガス噴射弁21にはガス配管31を介してガスタンク32が接続されており、そのガス配管31の途中には、ガス噴射弁21に供給されるガス燃料の圧力を減圧調整する圧力調整機能を有するレギュレータ33が設けられている。
レギュレータ33は、ガスタンク32内に貯蔵された高圧状態(例えば最大20MPa)のガス燃料を、ガス噴射弁21の噴射圧である所定の設定圧(例えば0.2〜1.0MPa)に減圧調整するものであり、減圧調整後のガス燃料がガス配管31を通ってガス噴射弁21に供給されるようになっている。なお、ガス配管31において、レギュレータ33よりも上流側が高圧側通路を形成する高圧配管部31a、下流側が低圧側通路を形成する低圧配管部31bとなっている。
また、ガス配管31等により形成されるガス燃料通路には更に、ガスタンク32の燃料出口の付近に配置されたタンク主止弁34と、そのタンク主止弁34よりも下流側であってレギュレータ33の燃料入口の付近に配置された遮断弁35とが設けられており、これら各弁34,35によって、ガス配管31におけるガス燃料の流通が許容及び遮断されるようになっている。タンク主止弁34及び遮断弁35はいずれも電磁式の開閉弁であり、非通電時においてガス燃料の流通が遮断され、通電時においてガス燃料の流通が許容される常閉式となっている。
ガス配管31において、高圧配管部31aには燃料圧力を検出する圧力センサ36と、燃料温度を検出する温度センサ37とが設けられ、低圧配管部31bには燃料圧力を検出する圧力センサ38と、燃料温度を検出する温度センサ39とが設けられている。
なお、遮断弁35と圧力センサ36とはレギュレータ33に一体に設けることが可能であり、本実施形態では、レギュレータ33に一体に遮断弁35と圧力センサ36とを設ける構成を採用している。
一方、液体燃料供給部70において、液体噴射弁74には、燃料導管71を介して燃料タンク72が接続されている。また、燃料導管71には、燃料タンク72内の液体燃料を液体噴射弁74に給送する燃料ポンプ73が設けられている。
制御部40は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、バックアップRAM44と、インターフェース45と、双方向バス46とを備えている。CPU41、ROM42、RAM43、バックアップRAM44、及びインターフェース45は、双方向バス46によって互いに接続されている。
CPU41は、本システムにおける各部の動作を制御するためのルーチン(プログラム)を実行する。ROM42には、CPU41が実行するルーチン、及びこのルーチン実行の際に参照されるマップ類(マップの他、テーブルや関係式等を含む)、パラメータ、等の各種データが予め格納されている。RAM43は、CPU41がルーチンを実行する際に、必要に応じてデータを一時的に格納する。バックアップRAM44は、電源が投入された状態でCPU41の制御下でデータを適宜格納するとともに、この格納されたデータを電源遮断後も保持する。
インターフェース45は、上述したスロットル開度センサ15b、排気センサ18、圧力センサ36,38、温度センサ37,39を含む、本システムに設けられたセンサ類(クランク角センサ、エアフロメータ、冷却水温センサ、車速センサ等)と電気的に接続されており、これらのセンサからの出力(検出信号)をCPU41に伝達する。また、インターフェース45は、スロットルアクチュエータ15a、点火装置20a、ガス噴射弁21、タンク主止弁34、遮断弁35等の駆動部と電気的に接続されていて、これらの駆動部を駆動させるためにCPU41から送出された駆動信号を当該駆動部に向けて出力する。
すなわち、制御部40は、上述のセンサ類の出力信号等に基づいて運転状態を取得し、この運転状態に基づいて上述の駆動部の制御を実施する。燃料噴射制御に関して補足すると、制御部40は、エンジン運転状態に基づいてガス噴射弁21による燃料噴射の要求噴射量を算出するとともに、その要求噴射量により噴射パルスを生成し、その噴射パルスによりガス噴射弁21を駆動させて燃料噴射を実施する。
ところで、ガス噴射弁21が所定の噴射周期で燃料噴射を繰り返し実施し、噴射されたガス燃料が燃料導管22を介して吸気マニホールド13側に導入される構成では、ガス燃料の一部が燃料導管22内に残留し、次回の燃料噴射の際に吸気マニホールド13側に押し出されることとなる。この燃料導管22内のガス燃料の残留量は、吸気マニホールド13内における吸気負圧(吸気圧力)に依存する量となり、吸気負圧に応じてガス燃料の残留量が変わると考えられる。例えば、吸気負圧が比較的に大きい場合には、吸気負圧が比較的に小さい場合と比べてガス燃料の吸出し量が大きくなるためである。
エンジンの運転状態が変化しない定常状態であれば、吸気負圧が変化しないため、次回の燃料噴射の際に、吸気マニホールド13側に押し出される燃料量は変化しないこととなる。一方、エンジンの運転状態が変化する過渡時の場合には、吸気負圧に変化が生じ、燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差に起因するガス燃料の流出量(吸い出し量)のばらつきが生じ、これに起因して空燃比のばらつきが生じるおそれがある。
つまり、燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差を低減できれば、燃料導管22から吸気マニホールド13に押し出される燃料量を抑えることができ、エンジンの負荷変動が生じた場合には、吸気側に押し出される燃料量のばらつきを小さくできる。
また、各気筒に接続された燃料導管22の長さの差や、ガス噴射弁21と燃料導管22との接続状態の違い(例えば接続方向の違い等)があると、燃料導管22内における残留ガス燃料の挙動に差が生じるため、気筒間ごとの空燃比のばらつきが大きくなることで、排気性能等に影響が生じるおそれがある。この場合にも、各燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差を小さくできれば、燃料導管22から押し出される燃料量の気筒毎のばらつきを小さくできる。
そこで本実施形態では、燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差を低減するために、燃料導管22内の圧力(圧力変化)を抑える差圧抑制部50を設けている。
図2に示すように、燃料導管22の一部には差圧抑制部50が設けられている。ここでは燃料導管22の吸気部側に差圧抑制部50が設けられている。差圧抑制部50は、燃料導管22の通路面積よりも大きい通路面積を有する拡張部51を有しており、拡張部51によって燃料導管22内の圧力変化を抑制する。すなわち、燃料導管22内の圧力は、差圧抑制部50に設けられた拡張部51によって低減される。図3に示すように、拡張部51の通路面積D2は、拡張部51よりもガス噴射弁21側の燃料導管22の通路面積D1および拡張部51よりも吸気部側の燃料導管22の通路面積D3よりも大きく、例えば、通路面積D2は通路面積D1(又はD3)の2倍以上に形成されている。拡張部51の通路面積D2を大きくすると、燃料導管22の内圧を抑える効果を高めることができる。一方で、拡張部51の通路面積が大きくなるほど、燃料噴射時における応答性が低下しやすくなるため、これらを考慮して拡張部51の通路面積D2の大きさが決定されることが好ましい。
また差圧抑制部50は、アルミ、スチール等の合金や樹脂など、拡張部51の内部空間の圧力変化によっては形状が変化しない材料で形成されることで、ガス噴射弁21から噴射されるガス燃料の圧力が高い場合においても、燃料導管22の内圧(圧力変化)を抑えることができる。
以上のように、燃料導管22内の圧力変化が抑制されることで、燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差の変化を生じにくくすることができる。これにより、燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差に起因するガス燃料の流出量(ガス燃料の吸い出し量)のばらつきを好適に抑制できる。
次に本実施形態の作用を説明する。図3は、ガス燃料の噴射中における燃料導管22内の圧力分布例の説明図である。図示されるように、燃料導管22に拡張部51を有する差圧抑制部50を設けた実線の場合には、差圧抑制部50を設けていない破線の場合と比べて、ガス噴射弁21から燃料導管22に至る各位置A〜Cにおける内圧が低減され、燃料導管22内における圧力変化が抑えられている。
これにより、吸気マニホールド13との接続側の位置Cにおいて、燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差ΔPが低減され、その結果、燃料導管22から吸気マニホールド13に流出するガス燃料量が抑えられる。そして、エンジン10の過渡運転時において、吸気負圧の変化が生じた際に、その吸気負圧の変化に起因するガス燃料の吸い出し量の変化を生じにくくすることができ、空燃比のばらつきの発生が抑えられる。
上記によれば以下の優れた効果を奏する。
・ガス噴射弁21が所定の噴射周期で燃料噴射を繰り返し実施し、噴射されたガス燃料が燃料導管22を介して吸気部(吸気マニホールド13)に導入される構成では、ガス燃料の一部が燃料導管22内に残留し、次回の燃料噴射の際に吸気部側に押し出される。この場合、燃料導管22内のガス燃料の残留量は吸気部内における吸気負圧(吸気圧力)に依存する量となり、吸気負圧に応じてガス燃料の残留量が変わると考えられる。例えば、吸気負圧が比較的大きいと、小さい場合に比べてガス燃料の吸い出し量が多くなるためである。したがって、例えばエンジン10の運転状態が変化する過渡時においては、吸気負圧の変化が生じることになるため、燃料導管22内からのガス燃料の吸い出し量が変化し、これに起因して空燃比のばらつきが生じるおそれがある。この点、上記構成では、燃料導管22に、燃料導管22から吸気部へのガス燃料の流出を規制する差圧抑制部50を設けたため、過渡運転時において吸気負圧の変化が生じたとしても、その吸気負圧の変化に起因するガス燃料の吸い出し量の変化、ひいては燃料導管22内の燃料残留量の変化が生じにくくなる。その結果、より適正なる空燃比制御を実現できる。
・燃料導管22に拡張部51を有する差圧抑制部50を設けて燃料導管22内の圧力を低減させることにより、吸気負圧が変化しても燃料導管22と吸気部との圧力差の変化を生じにくくすることができる。これにより、燃料導管22と吸気部との圧力差に起因するガス燃料の流出量(吸い出し量)のばらつきを好適に抑制できる。
・燃料導管22内においては、ガス噴射弁21側を高圧、吸気部側を低圧とする圧力勾配が形成される。かかる場合に、差圧抑制部50を、燃料導管22において吸気部寄りの位置に設けることで、ガス噴射弁21寄りの位置に設ける構成と比べて、燃料導管22と吸気部との圧力差に起因するガス燃料の流出量(吸い出し量)を低減することができる。なお、差圧抑制部50は、燃料導管22において吸気部側の端部付近に設けられることが望ましい。
・差圧抑制部50よりも吸気側における燃料導管22の通路面積を、差圧抑制部50よりもガス噴射弁21側の燃料導管22の通路面積よりも広くした場合、燃料導管22と吸気部側との圧力差を低減する効果を高めることができる。
・燃料導管22の通路面積よりも大きい通路面積を有する差圧抑制部50を設けるだけで、複雑な制御を実施することなく、燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差を抑制することができる。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態の記載内容に限定されず、次のように実施されてもよい。なお以下の説明において上記と同じ構成には同じ図番号を付し、詳述は省略する。
本発明は、上記実施形態の記載内容に限定されず、次のように実施されてもよい。なお以下の説明において上記と同じ構成には同じ図番号を付し、詳述は省略する。
・差圧抑制部50は、ガス噴射弁21から吸気マニホールド13に至る経路に設けられていればよい。例えば、図4の変容例に示すように、差圧抑制部50は、燃料導管22の途中(中央付近)に設けられてもよい。この場合、差圧抑制部50よりも上流側(ガス噴射弁21側)の燃料導管22の通路面積D1よりも、差圧抑制部50よりも下流側(吸気側)の燃料導管22の通路面積D3が大きくなるように燃料導管22内の通路を形成すると、燃料導管22の吸気部側における圧力を低減する効果を高めることができる。これ以外にも、差圧抑制部50は、燃料導管22においてガス噴射弁21の先端側に設けてもよい。また、図5の変容例に示すように、ガス噴射弁21の先端部を拡張して形成した差圧抑制部50を設けてもよい。
・上記では、ガス燃料と液体燃料とを用いるバイフューエル内燃機関を例に挙げて説明した。これ以外にも、液体燃料を用いずに、ガス燃料のみを用いる内燃機関においても本実施形態の構成を適用可能である。
・図6の変容例に示すように、各燃料導管22における吸気部側に、燃料導管22からのガス燃料の流出を規制する開閉部65を設けてもよい。例えば開閉部65としては、燃料噴射時に燃料導管22内が高圧になることで開弁する構成のものが用いられる。具体的には、吸気マニホールド13の内圧と燃料導管22の内圧の差が一定以上となる際に、ばね反力に打ち勝って開弁するものが用いられる。燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差が所定以上となる際に開閉部65が開弁することで、燃料導管22と吸気マニホールド13とが開通され、これにより燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差が解消される。なお、開閉部65が開弁する圧力は、燃料噴射後における燃料導管22の内圧以上に設定されることが好ましい。このような開閉部65を設けることで、燃料導管22の長さや、燃料導管22の接続部の方向等の、燃料導管22のレイアウトに関わらず、燃料導管22と吸気マニホールド13との圧力差を低減できる。
・上記では、燃料導管22において差圧抑制部50をアルミ等の合金などにより形成し、それ以外をゴム材料で形成したが、これを変更してもよい。例えば、燃料導管22及び差圧抑制部50を上記の樹脂や金属等を用いて一体成型する。また差圧抑制部50と吸気マニホールド13とを同じ金属材料にて一体成型してもよい。
・差圧抑制部50は、ガス噴射弁21から吸気マニホールド13に至る経路に複数個設けられてもよい。また、差圧抑制部50は、燃料導管22の形状等に応じて、燃料導管22の内圧の変化が低減される効果が高くなる位置に設けられればよい。
・本実施形態は、エンジン10の気筒数よりも少ない数のガス噴射弁21を用いて吸気部に対するガス燃料の供給を行う構成においても適用可能である。例えば図7の変容例に示すように、2つのガス噴射弁21のそれぞれに集合部としての分配器24が接続されており、一方の分配器24には#1用及び#2用の燃料導管22が接続され、他方の分配器24には#3用及び#4用の燃料導管22が接続されている構成において、上記の構成を適用可能である。すなわち、分配器24とガス噴射弁21とを接続する経路の間に、差圧抑制部50を設ける。この場合、内燃機関の燃料噴射装置における構成の簡略化を図りつつ、燃料導管22から吸気部側に押し出される燃料量を規制することができる。また図7の構成の場合、分配器24の下流側(吸気側)の燃料導管22のそれぞれに差圧抑制部50を設けてもよい。
10…エンジン、11…吸気系統、21…ガス噴射弁、22…燃料導管、50…差圧抑制部。
Claims (7)
- ガス燃料を噴射し内燃機関(10)の吸気部(11)に供給する内燃機関の燃料噴射装置であって、
所定の噴射周期で前記ガス燃料を噴射するガス噴射弁(21)と、
一端が前記ガス噴射弁に接続され、かつ他端が前記吸気部に接続され、前記ガス噴射弁から噴射されたガス燃料を前記吸気部に放出する燃料導管(22)と、
前記ガス噴射弁又は前記燃料導管に設けられ、前記燃料導管と前記吸気部との圧力差に起因する前記燃料導管から前記吸気部へのガス燃料の流出を規制する規制手段(50)と、
を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 前記規制手段は、前記ガス噴射弁又は前記燃料導管において燃料通路を形成する通路部の一部に設けられ、通路面積が他よりも大きい拡張部(51)を有し、その拡張部により前記燃料導管内の圧力を低減させる請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記規制手段は前記燃料導管の前記吸気部寄りの位置に設けられている請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記規制手段よりも前記吸気部側の前記燃料導管の通路面積は、前記規制手段よりもガス噴射弁側の前記燃料導管の通路面積よりも大きい請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記規制手段は、前記燃料導管と前記吸気部との圧力差が一定以上となる際に開弁する開弁手段(65)を備えている請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 複数の気筒を有し、前記吸気部として内燃機関の気筒ごとに気筒別吸気通路(13a)が設けられている多気筒内燃機関に適用され、
前記燃料導管は複数の前記気筒別吸気通路に接続されて設けられ、それら各燃料導管のガス噴射弁側の端部は集合部(24)に集合しており、その集合部に前記ガス噴射弁からガス燃料が噴射される構成を有し、
前記規制手段は、前記各燃料導管のそれぞれに設けられている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。 - 前記吸気部に液体燃料を供給する液体燃料供給手段(74)を備える請求項1乃至6のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
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