JP2016059338A - 薬剤感受性識別用マーカーを含むキットおよび方法 - Google Patents

薬剤感受性識別用マーカーを含むキットおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大量検体から、抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを短時間で高精度に検出および/または同定するための薬剤感受性識別用マーカーを含むキット、ならびに、該キットを使用して、プライマーエクステンション法により、抗菌薬耐性のカンピロバクターを検出および/または同定する方法を提供することにある。
【解決手段】抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検体から検出および/または同定するための、薬剤感受性識別用マーカーを含むキット、ならびに、該キットを使用して、プライマーエクステンション法により、抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検出および/または同定する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検出および/または同定するための、薬剤感受性識別用マーカーを含むキット、ならびに、該キットを使用して、プライマーエクステンション法により、抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検出および/または同定する方法に関する。
カンピロバクター(主にCampylobacter jejuniおよびCampylobacter coli)が原因菌とされる食中毒の増加は、世界各地で問題となっている。日本においても、カンピロバクターが細菌性食中毒の原因菌であるという報告件数が最も多い(2013年の厚労省集計食中毒発生状況調査より、事件数227件、患者数1551名)。
カンピロバクターによる感染を原因とするヒトまたは家畜等の感染症であるカンピロバクター症の治療には、主にキノロン(特にニューキノロン)系薬剤やマクロライド系薬剤等の抗菌薬が使用される。薬剤耐性カンピロバクターによる食中毒の発生状況は不明であるが、フルオロキノロン耐性を中心に薬剤耐性の鶏由来カンピロバクターが増加傾向にあるとの報告はなされており、ヒトへの健康リスクの増大が懸念されている。特にマクロライド系薬剤はカンピロバクター症の第一選択薬であることから、薬剤耐性菌の増加が注目されてきている。
薬剤耐性のカンピロバクターを遺伝学的に見分ける方法は、非特許文献1〜8に記載されているが、簡便性、正確性、経済性等の観点から、実用化には程遠いものばかりであった。
Niwa H, Chuma T, Okamoto K, Itoh K, Simultaneous detection of mutations associated with resistance to macrolides and quinolones in Campylobacter jejuni and C. coli using a PCR-line probe assay, Int J Antimicrob Agents, 2003, 22(4), 374-9 Vacher S, et. al., Detection of mutations associated with macrolide resistance in thermophilic Campylobacter spp. by real-time PCR, Microb Drug Resist, 2005, 11(1), 40-7 Zirnstein G, et. al., Ciprofloxacin resistance in Campylobacter jejuni isolates: detection of gyrA resistance mutations by mismatch amplification mutation assay PCR and DNA sequence analysis, J Clin Microbiol, 1999, 37(10), 3276-80 Kos VN, et. al., Species identification of erythromycin-resistant Campylobacter isolates and optimization of a duplex PCR for rapid detection, Res Microbiol, 2006, 157(6), 503-7 Linton D, et. al., PCR detection, identification to species level, and fingerprinting of Campylobacter jejuni and Campylobacter coli direct from diarrheic samples, J Clin Microbiol, 1997, 35(10), 2568-72 Vondrakova L, et. al., Detection, identification and quantification of Campylobacter jejuni, coli and lari in food matrices all at once using multiplex qPCR, Gut Pathog, 2014, 6, 12 Fontanot M, et. al., Rapid detection and differentiation of important Campylobacter spp. in poultry samples by dot blot and PCR, Food Microbiol, 2014, 43, 28-34 Vencia W, et al., Validation according to ISO 16140:2003 of a commercial real-time PCR-based method for detecting Campylobacter jejuni, C. coli, and C. lari in foods, Int J Food Microbiol, 2014, 177, 78-80
本発明の目的は、実用に耐え得る薬剤耐性カンピロバクターを検出・同定するための薬剤感受性識別用マーカーを含むキット、すなわち、大量検体から抗菌薬耐性のカンピロバクター、好ましくはキノロン系薬剤耐性および/またはマクロライド系薬剤耐性のカンピロバクターを短時間で高精度に検出および/または同定するための薬剤感受性識別用マーカーを含むキット、ならびに、該キットを使用して、プライマーエクステンション法により、抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検出および/または同定する方法を提供することにある。
本発明者らは、薬剤耐性カンピロバクターによる食中毒の発生状況を把握すべく、日本国内の鶏、牛、豚から分離された薬剤耐性カンピロバクター株のgyrA遺伝子およびrrl遺伝子の配列を調査したところ、下表のような結果が得られた。
本発明者らは、これらの結果から、日本国内においてキノロン感受性およびマクロライド感受性を検出するための点変異が夫々C257TおよびA2059Gのみで十分であることを見出した。
さらに本発明者らが調査を進めた結果、C. jejuniのgyrA遺伝子配列上に、プライマーエクステンションによる検出を妨害する可能性のある多型変異としてC243Tが48株/129株(39%)の割合で検出された(なお、母数(129株)は感受性株も含むため、表中の73株より多い)。本明細書において「多型変異」とは、薬剤耐性を獲得するために生じたものではなく、元から有する変異を指す。
この変異を無視して設計された検出用プローブでは、鶏由来の野外株の約半数が検出不能であったため、本発明者らは、この変異を考慮したプローブを設計し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下に関する。
[1]抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検体から検出および/または同定するための、薬剤感受性識別用マーカーを含むキット。
[2]抗菌薬が、キノロン系薬剤および/またはマクロライド系薬剤である、[1]に記載のキット。
[3]キノロン系薬剤に対して薬剤耐性または不感受性であるカンピロバクターが、配列番号22で表されるgyrA遺伝子においてC257Tの点変異を有する、[2]に記載のキット。
[4]マクロライド系薬剤に対して薬剤耐性もしくは不感受性であるカンピロバクターが、rrl遺伝子においてA2059G(配列番号24ではA69Gに対応する)の点変異を有する、[2]に記載のキット。
[5]薬剤感受性識別用マーカーが、
(i)配列番号10の配列を含むプローブと配列番号11の配列を含むプローブとの組み合わせからなるプローブセットか、
(ii)配列番号7の配列を含むプローブか、および/または、
(iii)配列番号13の配列を含むプローブ
を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載のキット。
[6]薬剤感受性識別用マーカーが、さらに、
(i’)配列番号8の配列を含むプローブと配列番号9の配列を含むプローブとの組み合わせからなるプローブセットか、
(ii’)配列番号6の配列を含むプローブか、および/または、
(iii’)配列番号12の配列を含むプローブ
を含む、[5]に記載のキット。
[7]配列番号6〜13の各配列を夫々含む各プローブが固相担体上にスポット状にアレイされているDNAマイクロアレイであって、
(i)および(i’)のプローブセットが、夫々1スポットを形成している前記DNAマイクロアレイを含む、[6]に記載のキット。
[8]各プローブが、配列番号6〜13の各配列とリンカー配列とを含む、[7]に記載のキット。
[9]薬剤感受性識別用マーカーが、さらに、
(iv)配列番号1および3で表される各プライマーか、
(v)配列番号4および5で表される各プライマーか、および/または、
(vi)配列番号2および3で表される各プライマー
を含む、[5]〜[7]のいずれかに記載のキット。
[10][1]〜[9]のいずれかに記載のキットを使用して、プライマーエクステンション法により、抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検体から検出および/または同定する方法。
本発明に係るキットおよび該キットを用いる方法を使用することによって、検体が大量にあってもカンピロバクター症の原因菌、好ましくは薬剤耐性カンピロバクターを迅速に特定することができ、その結果、カンピロバクター症を短時間で診断し、その治療方針を決定することができる。さらにはカンピロバクター症の原因菌の汚染に起因する食中毒の蔓延を防止する一助となる。
例えば、本実施例1に示すように、本発明は、PCRの実施も含めた結果判定までに要する時間が3〜4時間程度であったのに対し、増菌培養の後に感受性試験を行う公定法は、一般的に7日間程度の長い時間を要する。
本発明に係るキットおよび該キットを用いる方法を使用することによって、検体に薬剤耐性カンピロバクターが存在する、しないにかかわらず、薬剤に感受性のあるカンピロバクターを検出することも可能である。
図1は、各プローブをメンブレン表面上の各領域に印刷した、本発明のキットの一態様であるDNAマイクロアレイを模式的に示したもの(a)、および本実施例において実際に作製したDNAマイクロアレイが市販のPCRチューブに収容された画像(b)を示す。図1(a)における「AA」は、アレイ識別用IDの一例を示し、「M」はマーカー領域である。
図2(a)〜(d)は夫々、DNAマイクロアレイを用いた本実施例1のプライマーエクステンション法の結果を示す。
図3は、本実施例3に係るPCR産物の泳動像およびアレイによる検出結果を示す。(a)はジェジュニ、(b)はコリのものである。
図4(a)〜(c)は、DNAマイクロアレイを用いたプライマーエクステンション法により、例えばカンピロバクター等の薬剤耐性変異を検出する一連の工程を模式的に示した図である。
以下に本発明の実施形態について詳述する。
なお、本明細書において、Campylobacter jejuni(C. jejuni、C.j)およびCampylobacter coli(C. coli、C.c)を夫々、単に「ジェジュニ」および「コリ」とも記載し、さらに、これらの菌種等を含むカンピロバクター属菌を単に「カンピロバクター」とも記載する。
本発明は、抗菌薬に対して薬剤耐性(獲得耐性)であるか、または不感受性(自然耐性)(本明細書中、単に「抗菌薬耐性」または「薬剤感受性」ともいう)であるカンピロバクターを検体から検出および/または同定するための、薬剤感受性識別用マーカーを含むキットに関する。
本発明のキットの一態様において、抗菌薬は、キノロン系薬剤および/またはマクロライド系薬剤である。キノロン系薬剤は、細菌のDNA複製に不可欠な酵素であるDNAジャイレースの活性を阻害することにより濃度依存性の殺菌活性を示すものであって、例えばナリジクス酸、ピペミド酸等の第I世代キノロン系薬剤(オールドキノロンともいう)および第II世代以降のキノロン系薬剤(ニューキノロンまたはフルオロキノロンともいう)を含む。第II世代以降のキノロン系薬剤としては、例えば、ロメフロキサシン、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、トロバフロキサシン等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。これらキノロン系薬剤のうち、第II世代以降のキノロン系薬剤が好ましい。
一方、マクロライド系薬剤は、リボソームRNAの23Sサブユニットに結合することにより細菌のタンパク質合成を阻害するものであって、例えば、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン(EM)等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
本発明における「検体」は、例えばカンピロバクターおよび/または他の食中毒を誘発し得る微生物等によって汚染されている疑いのある例えば飲食物、糞便等を指す。検体に含まれ得るカンピロバクターは、薬剤耐性カンピロバクターおよび/または薬剤非耐性(薬剤感受性)カンピロバクターである。
本発明のキットの一態様において、キノロン系薬剤に対して薬剤耐性または不感受性(以下、単に「キノロン耐性」ともいう)であるカンピロバクターは、配列番号22で表されるgyrA遺伝子においてC257Tの点変異を有し、一方、マクロライド系薬剤に対して薬剤耐性もしくは不感受性(以下、単に「マクロライド耐性」ともいう)であるカンピロバクターは、配列番号24で表されるrrl遺伝子においてA2059Gの点変異を有する。
本発明のキットにおいて、薬剤感受性識別用マーカーは、
(i)ジェジュニのgyrA遺伝子配列上の多型変異C243Tを含む特定領域を認識するプローブ(例えば配列番号10の配列を含むプローブ等)と、同配列上の多型変異C243Tとキノロン耐性に係る点変異C257Tとの両変異を含む特定領域を認識するプローブ(例えば配列番号11の配列を含むプローブ等)との組み合わせからなるプローブセットか、
(ii)カンピロバクターのrrl遺伝子配列上のマクロライド耐性に係る点変異A2059Gを含む特定領域を認識するプローブ(例えば配列番号7の配列を含むプローブ等)か、および/または、
(iii)コリのgyrA遺伝子配列上のキノロン耐性に係る点変異C257Tを含む特定領域を認識するプローブ(例えば配列番号13の配列を含むプローブ等)
を含むことが好ましく、さらに、
(i’)ジェジュニの野生型gyrA遺伝子配列上の特定領域を認識するプローブ(例えば配列番号8の配列を含むプローブ等)と、同配列上の多型変異C243Tを含む特定領域を認識するプローブ(例えば配列番号9の配列を含むプローブ等)との組み合わせからなるプローブセットか、
(ii’)カンピロバクターの野生型rrl遺伝子配列上の特定領域を認識するプローブ(例えば配列番号6の配列を含むプローブ等)か、および/または、
(iii’)コリの野生型gyrA遺伝子配列上の特定領域を認識するプローブ(例えば配列番号12の配列を含むプローブ等)
を含むことがより好ましい。
本発明のキットは、(i)のプローブセットに含まれる、多型変異と点変異との両変異を認識するプローブと、点変異のみを認識するプローブとを併用することが特に好ましい。これは、C. jejuniの約4割の株から発見されたgyrA遺伝子配列上の多型変異C243Tが、プライマーエクステンションによる検出を妨害する可能性があることが見出されたためである。かかる2種類のプローブを併用することによって、例えば偽陰性が低減される等、より高精度な検出および/または同定が可能となった。
<プローブの設計>
本発明のキットにおいて使用されるプローブは、好ましくはDNAマイクロアレイ(以下、単に「DNAアレイ」または「アレイ」ともいう)上に(好ましくは共有結合によって)固定され、プライマーエクステンション法の基盤となるオリゴDNAである。本発明に係るプローブは、その3’末端に薬剤耐性に係る点変異(C257TまたはA2059G)が存在するように設計されている。3’末端の塩基(伸長反応が生じる起点)がテンプレート(好ましくはPCR産物)と相補的ではない場合のみならず、プローブ中腹の1塩基のみが相補的でない場合であっても、通常Taqポリメラーゼによる伸長反応は極めて生じにくい。
特にDNAマイクロアレイに使用するプローブは、5’末端にアミノ基修飾されていることが好ましく、さらに5’末端に付加されたリンカー(例えば10個のT)は、メンブレン上にプローブを浮かせて伸長反応を起こりやすくするため、好ましい。
(マクロライド耐性)
ON1186(+polyT):TTTTTTTTTTCTACCCGCGGCAAGACGGAA(配列番号14)
ON1187(+polyT):TTTTTTTTTTACCCGCGGCAAGACGGAG(配列番号15)
下線で示した3’末端の塩基が薬剤耐性を示す点変異である。
C. jejuniおよびC. coliはともに、23SリボゾームRNAをコードする領域の配列が同一であるため、このプローブによってジェジュニおよびコリの両者とも、マクロライド耐性に係る点変異を検出することができる。また、この配列は、多くの近縁のカンピロバクターにおいて保存されているため、このプローブが反応したときは(PCRで使用したプライマーの特異性も相まって)カンピロバクター属菌が陽性である可能性が高い。
(キノロン耐性/ジェジュニ/gyrA)
以下のプローブは、ジェジュニのgyrA遺伝子の野生型配列(配列番号22)、同遺伝子の野生型のうち、C243T多型変異を有する配列(配列番号23)に基づき作製されたものである。
ON1174(+polyT):TTTTTTTTTTGTCGTTATCACCCACATGGAGATAC(配列番号16)
ON1319(+polyT):TTTTTTTTTTGTCGTTATCATCCACATGGAGATAC(配列番号17)
ON1175(+polyT):TTTTTTTTTTGTCGTTATCACCCACATGGAGATAT(配列番号18)
ON1320(+polyT):TTTTTTTTTTGTCGTTATCATCCACATGGAGATAT(配列番号19)
感受性(WT)プローブ(配列番号17)および薬剤耐性(C257T)プローブ(配列番号19)はともに、C243T多型(下線で示す)に対応するため、野生型を検出する場合ON1174(+polyT)とON1319(+polyT)とを混合して使用し、同様に、点変異型を検出する場合ON1175(+polyT)とON1320(+polyT)とを混合して使用する。これらプローブの混合比率は、当業者であれば適宜決定することができるが、例えば1:1等である。
この領域の配列は種間で差が大きく、他種では伸長反応が生じないことを確認している。したがって、このプローブを使用して結果が陽性であれば、C. jejuniである可能性が高いといえる。以下のC. coliについても同様である。
(キノロン耐性/コリ/gyrA)
ON1182(+polyT):TTTTTTTTTTGTAAGTATCATCCACATGGCGATAC(配列番号20)
ON1183(+polyT):TTTTTTTTTTGTAAGTATCATCCACATGGCGATAT(配列番号21)
なお、ゲノムDNAは二本鎖であるため、相補鎖側を用いたプローブも設計可能ではある。相補鎖を用いた場合、DNAの5’→3’向きが主鎖と逆となるため、プローブ配列は上記の順向き配列の下流を用いることとなり、例えば上記C. jejuniのgyrAで問題となっている多型変異を避けることができる。しかしながら、実際に逆向きプローブを設計し、鶏肉培養検体を用いて試験したところ、強い非特異反応が得られたため採用しなかった。おそらく、数で優勢な鶏常在細菌のいずれかの配列が似ていたためと考えられる。
また、本発明のキットは、薬剤感受性識別用マーカーが、さらに、
(iv)ジェジュニのgyrA遺伝子配列上の前述した多型変異および点変異を含む適切な領域を増幅するためのプライマーセット(フォワードおよびリバース)(例えば配列番号1および3で表される各プライマー等)か、
(v)カンピロバクターのrrl遺伝子配列上の点変異を含む適切な領域を増幅するためのプライマーセット(例えば配列番号4および5で表される各プライマー等)か、および/または、
(vi)コリのgyrA遺伝子配列上の点変異を含む適切な領域を増幅するためのプライマーセット(例えば配列番号2および3で表される各プライマー等)
を含むことが好ましい。
<プライマー設計>
本発明において使用されるプライマーは、とりわけ、23SリボゾームRNA遺伝子では他菌の非特異増幅を抑えることができるため、類縁菌ならびに(とりわけ鶏の)腸管内における優勢種と考えらえる菌種の配列と比較して、それらの菌ではPCRが生じにくい領域(すなわち配列の多様性に富んでいる領域)に設計されている。
加えて、検出のメカニズムに好ましくはDig labeling(後述)を応用したため、標識塩基が適当量取り込まれるよう、プライマーエクステンション産物が程よい長さとなる位置が選択されている。
PCR DIG Labeling Mix(Roche):dNTPのうちdTTPについて1/20がジゴキシゲニン標識dUTPに置き換わっているため、鋳型配列中にTが20個あれば、そのうち1個が標識される。5個以上の標識を見込んで、プライマーエクステンション産物中にTが100個以上含まれるような位置にリバースプライマーが設計されている。その結果、PCR産物長は500〜600塩基程度となった。
(gyrA遺伝子用プライマー)
ON1228…jeju-gyrA(118-142):GCAAGAGATGGTTTAAAGCCTGTTC(配列番号1)
ON1229…coli-gyrA(118-142):GCTAGAGATGGCTTAAAGCCTGTTC(配列番号2)
ON1168…Camp-gyrA (720-700):ACGCCCTGTGCGATAAGCTTC(配列番号3)
増幅産物はいずれも603塩基長である。C. jejuniとC. coliとで程よい位置に共通配列のフォワードプライマーを設定しにくかっため、両者を分けて設計した。なお、gyrA配列はゲノム内に1個しか存在しない。
(rrl遺伝子用プライマー)
ON1295…Camp 23Sarray-F2:TGGGAGCTGTCTCAAAGAGGGATC(配列番号4)
ON1294…Camp 23Sarray-R:CCAAACCTCCCCGTCGATGTGAG(配列番号5)
増幅産物は512塩基である。rrl遺伝子は、ゲノム内に3コピー存在するため、標識強度はgyrA遺伝子の場合の2.5倍程度になると考えられる。
本発明に使用し得るプライマーおよびプローブを下表にまとめる。
本発明のキットの一態様は、配列番号6〜13の各配列を夫々含む各プローブ、好ましくは配列番号6〜13の各配列とリンカーとを夫々含む各プローブ、より好ましくは配列番号14〜21で表される各プローブが固相担体上にスポット状にアレイされているDNAマイクロアレイであって、(i)および(i’)のプローブセットが、夫々1スポットを形成している前記DNAマイクロアレイを含む。
キットの実施態様として、プローブおよびプライマーは夫々、別個の容器中または同じ容器中に、適切な溶媒に可溶化されていても、粉末状で保存されていてもよく、特にプローブは、DNAマイクロアレイとして、例えばメンブレン等の固相担体上に固定化されていてもよい。
また、本発明は、本発明のキットを使用して、プライマーエクステンション法により、抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検出および/または同定する方法に関する。
本発明の方法の一態様において、キノロン耐性のカンピロバクター、および/または、マクロライド耐性のカンピロバクターを検出および/または同定するための方法を提供するものであり、該方法は、以下の(A)工程および(B)工程を含むことが好ましい。
(A)工程:カンピロバクター由来のDNAを鋳型とし、本発明のキットに含まれる適切なプライマーのセットを用いて、PCRにより、適切なDNA断片を増幅する工程。
(B)工程:(A)工程で得られた増幅産物と、本発明のキットに含まれる適切なプローブとを用いて、プライマーエクステンション法もしくはON−アレイPCR法(例えば図4を参照)により、これらのプローブをプライマーとする伸長反応を行う工程。
本発明の方法は、プライマーエクステンション法を利用するため、例えば非特許文献1に開示の、ハイブリダイゼーションを用いるLiPA(Line Probe Assay)等と異なり、反応温度の厳密な調整が不要である。したがって、本発明の方法は、LiPAと比較すると格段に再現性が高い。また、本発明に係る発色の工程(本実施例1を参照)では、通常用いられるプライマーを標識する方法ではなく、好ましくは伸長する配列中に取り込ませる方法を採用したため、1つのPCR産物あたり通常の5倍程度の標識がなされており、感度も高い。また、標識塩基を5倍以上取り込ませるために、リバースプライマーをわざと遠方(フォワードプライマーの位置から700塩基程度)に設けたため、この配列は、他法と比較しても、必然的にユニークである。かつ、フォワード、リバースプライマーはデータベース上の同菌種内各株と他菌種のマルチプルアラインメントより菌種内で保存されており、他菌種とは異なる位置に設定されているため、PCRの段階から菌種を絞り込むことができる。
[参考例]市販鶏肉からのカンピロバクターの分離
2012年11月〜2013年2月に7道府県のスーパーマーケット等の小売店にて購入した鶏肉、合計100検体から公定法(増菌培養および感受性試験)によりカンピロバクターを分離した。
カンピロバクター様コロニーについて1検体あたり最大10コロニー分離し、その後の試験に用いた。その後、感受性試験の結果が同一であったコロニーについては、同一株とした。同定は、グラム染色、カタラーゼ試験、オキシダーゼ試験およびPCR法(Linton et al., 1997)により行った。分離菌株のエンロフロキサシン(フルオロキノロン系薬剤)およびエリスロマイシン(マクロライド系薬剤)に対する感受性は、CLSIに準拠した寒天平板希釈法により実施した。gyrA遺伝子およびrrl遺伝子の変異箇所の特定は、直接配列決定法(direct sequence)を行うことで決定した。
その結果、100検体中41検体がカンピロバクター陽性であった。その中から、Campylobacter jejuniを59株およびC. coliを5株分離した。エンロフロキサシンに対する耐性割合は夫々、30株(51%)および4株(80%)であり、一方、エリスロマイシンに対する耐性割合は夫々、3株(5%)および2株(40%)であった。
C. jejuniのgyrA遺伝子の配列について、エンロフロキサシン耐性株の27株(90%)においてC257Tの点変異が認められた。また、多型変異C243Tが30株(51%)で認められた。
C. coliのgyrA遺伝子の配列について、エンロフロキサシン耐性株の全てにおいてC257Tの点変異が認められた。
C. jejuniのrrl遺伝子についてエリスロマイシン耐性株でもA2059Gに変異は認められなったが、C. coliのrrl遺伝子についてはエリスロマイシン耐性株の全てにおいてA2059Gの変異が認められた。
市販鶏肉からの分離調査のこれらの結果から、薬剤耐性カンピロバクターにより食中毒が引き起こされている可能性が高いといえる。
[実施例1]プライマーエクステンション法
(1)DNAマイクロアレイの作製
図1(a)に示すように、メンブレン表面上の「1」〜「6」夫々の領域に、下表に記載の各プローブを印刷することによって、DNAマイクロアレイを作製した。
プローブの最終濃度はいずれも30μMとした。ただし、ジェジュニgyrAの場合(領域3および4)は、1:1の同濃度で混和した両プローブとも、最終濃度30μMであった。また、印刷には、WO2013/002185に記載の固定化法を用いた。
アレイの印刷面は、顔料系インクを印刷した目印となるマーカー(M)領域も含めて1.7mm×2.1mmと微細であるため、図1(b)の画像のとおり、市販のPCRチューブ(0.2mL容)の底尖端部に収まった。したがって、比較的高価な試薬を使用するプライマーエクステンションや標識抗体の結合、発色といった反応に要する試薬量が25μL程度で済み、反応系を安価に仕上げることが可能となった。なお、この系では、アレイの材料費も含めた試薬のみの検査実費は1検体当たり300円程度である。また、液量が少ないため熱伝導効率が良く、様々な工程における反応時間の短縮が可能となり、PCRの実施も含めた結果判定までに要する時間は3〜4時間程度であった。
(2)プライマーエクステンション法の結果
後述する(3)プライマーエクステンション法の手順に従い、実際に野外分離株を用いて行った試験結果を図2に示す。野外分離株は、酪農学園大学から提供された糞便由来供試検体である。
23SリボゾームRNA遺伝子(rrl遺伝子)のマクロライド耐性に関与する領域の配列はジェジュニおよびコリの両者において同一であるが、gyrAの配列はカンピロバクターの菌種によって異なるため、このプローブによりジェジュニおよびコリの菌種同定が可能である。また、プライマーエクステンション法ではPCR産物を鋳型とし、アレイ上のプローブをプライマーとした伸長反応を行うが、この3’末端に変異塩基が設けられているためサンプル中の配列と合致したプローブのみにおいて伸長反応が観察される。図2のとおり、野生型株では各々の菌種に応じた野生型のプローブのみが発色し、点変異が入った株(すなわち薬剤耐性株)では各々の変異プローブのみが発色してDNAアレイの高い特異性が示された。なお、アレイは微小ではあるが、発色およびそのプローブの位置は肉眼でも十分に判定可能であった。
(3)プライマーエクステンション法の手順
(i)ブロッキング
図1(b)のように、予め作製したDNAマイクロアレイをPCRチューブに入れて蓋をする。各PCRチューブを75℃ヒートブロックで10分間加熱する。加熱後のPCRチューブに、Arrayit BlockIt blocking solution(Arrayit、#BKT)を30μLずつ入れ、シェーカーにて静かに揺らしながら室温で1時間インキュベートする。
8連チューブに1×TBST−E(TBS(Tris-buffer saline、50mM、pH7.6)中、0.1%のTween20および1mMのEDTA−2Na)を200μLずつ入れ、ブロッキング後のアレイを常温で1分間浸漬洗浄し、キムワイプの上に静置して水分を取り除く。アレイ乾燥後、当該アレイを1枚ずつPCRチューブに入れ、しっかり蓋をして常温で遮光保存する。
(ii)PCR
以下の反応液とPCR条件とを用いて、野外分離株から抽出したゲノムDNAから、特定領域のDNAを増幅する。
実際には、PCRの手間を省くため、rrlおよびgyrA(ジェジュニ、コリ)増幅用PCRを1つにまとめ、マルチプレックスPCRとした。このとき、各スポットの発色バランスが均一となる様、PCR産物の電気泳動像等とも照らし合わせながら(実施例3の検出感度試験に係る図3を参照)、混和するプライマーの量を調整した。
(iii)プライマーエクステンション
PCRチューブに以下の反応液を調製し、95℃で3分間DNA変性(denature)後、60℃で30分間インキュベートする。
プライマーエクステンション法に使用するTaqは、3’エキソヌクレアーゼ活性を有さないものを使用すべきである。高性能が謳われている修飾Taq製品には該活性が付与されているものが多いが、3’エキソヌクレアーゼ能を有する酵素を使用すると、3’末端の変異塩基が取り除かれて増幅するため、点変異の識別が極めて困難となる虞がある。
なお、サンプル数が多い場合、反応液をまとめて調製し、ブロッキング済のアレイチューブに分注してもよい。
(iv)洗浄
1アレイにつき、PCRチューブ3本に1×TBST−Eを100μLずつ入れ、60℃に加熱する(洗浄用)。プライマーエクステンション反応終了後、1本目の1×TBST−Eにアレイを移し、60℃で1分間浸漬洗浄する。続けて2本目の1×TBST−Eにアレイを移し、60℃で10分間浸漬洗浄する。さらに続けて3本目の1×TBST−Eにアレイを移し、60℃で1分間浸漬洗浄する。
(v)発色
1,000倍希釈のPOD液(500μLのTBST−Eおよび0.5μLのPOD(Anti-Digoxigenin-POD(poly),Fab fragments(Roche)))を調製し、軽く転倒混和、スピンダウンする。調製した希釈POD液をPCRチューブに25μLずつ分注し、洗浄後のアレイを入れて常温で20分間インキュベートする。1サンプルにつき、PCRチューブ3本に1×TBST−Eを100μLずつ入れておく(洗浄用・常温)。POD反応終了後、1本目の1×TBST−Eにアレイを移し、常温で1分間浸漬洗浄する。続けて2本目の1×TBST−Eにアレイを移し、常温で10分間浸漬洗浄する。さらに続けて3本目の1×TBST−Eにアレイを移し、常温で1分間浸漬洗浄する。TMB peroxidase Substrate Kit(Vector Labs Inc.)により、DDWを200μL、A液(Buffer)を4μL、B液(TMB)を6μL、C液(Stabilizer)を4μL、D液(Hydrogen)を4μL混合してTMB発色液を調製し、転倒混和、スピンダウンする。調製したTMB発色液をPCRチューブに25μLずつ分注し、POD洗浄後のアレイを入れて発色を見る。発色部がマーカー部分と同等の濃さになったら発色終了としてよいが、全体的に薄い場合などは長めに置くなど、その都度判断する。PCRチューブにDWを入れておき(洗浄用)、十分に発色したアレイを移して反応を止め、キムワイプの上に出して水分を切る。発色時間を記録する。完全に乾燥させた後、透明シートにアレイを挟み、スキャナーにて画像を撮影、記録する。
[実施例2]特異性試験
カンピロバクター属菌7菌種の、薬剤感受性である標準株を用いた特異性試験結果を下表に示す。
マクロライド耐性を検出するrrl遺伝子(23SリボゾームRNA遺伝子)については、全ての菌種においてWT(野生型、すなわち薬剤に感受性あり)はプローブが陽性(表6中「+」で示す)となった。これは、rrl遺伝子のプローブに使用した領域の配列が、カンピロバクター属菌の間で広く保存されているためと考えられる。
一方、キノロン耐性を検出するgyrA遺伝子のプローブについては、ジェジュニではC. jejuni用のWTプローブが陽性となり、コリではC. coli用のWTプローブが陽性となった。これは、この遺伝子のプローブに使用した領域の配列が種によって異なるためであり、gyrAプローブによってキノロン耐性の判定と同時にこの2菌種の菌種同定が可能であることが示された。
他の5菌種のうち4菌種はいずれのgyrAプローブにも反応しなかったが、C. hyointestinalisでC. coli用のWTプローブが陽性となった。この配列をシークエンシングにより確認したところ、コリとは2塩基のみの違いであることが判明した。ただし、この菌種の家畜からの分離報告はほとんど存在しないため、誤判定の機会は多くないと考える。
[実施例3]検出感度試験
ジェジュニおよびコリの標準株を夫々用いて抽出ゲノムDNAの段階希釈液を調製し、先に決定した条件において感度試験を行った。PCR産物の泳動像とアレイによる検出との2段階に分けて確認したところ、図3に示すとおり、アレイによる検出限界はPCR産物の泳動像による検出限界と呼応していることがわかった。ジェジュニ、コリのマクロライド耐性およびキノロン耐性検出限界は、各々菌数に換算して10個から100個程度(DNA 18fg〜180fg/チューブ)と算出され、実用化に向けて十分な感度を有することが示された。
本発明に係るキットおよび該キットを用いる方法によると、カンピロバクター症の重症化を防止するため、投与薬剤の選択等の治療方針を一刻も早く決定することができる。

Claims (10)

  1. 抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検体から検出および/または同定するための、薬剤感受性識別用マーカーを含むキット。
  2. 抗菌薬が、キノロン系薬剤および/またはマクロライド系薬剤である、請求項1に記載のキット。
  3. キノロン系薬剤に対して耐性または不感受性であるカンピロバクターが、配列番号22で表されるgyrA遺伝子においてC257Tの点変異を有する、請求項2に記載のキット。
  4. マクロライド系薬剤に対して薬剤耐性もしくは不感受性であるカンピロバクターが、rrl遺伝子においてA2059Gの点変異を有する、請求項2に記載のキット。
  5. 薬剤感受性識別用マーカーが、
    (i)配列番号10の配列を含むプローブと配列番号11の配列を含むプローブとの組み合わせからなるプローブセットか、
    (ii)配列番号7の配列を含むプローブか、および/または、
    (iii)配列番号13の配列を含むプローブ
    を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のキット。
  6. 薬剤感受性識別用マーカーが、さらに、
    (i’)配列番号8の配列を含むプローブと配列番号9の配列を含むプローブとの組み合わせからなるプローブセットか、
    (ii’)配列番号6の配列を含むプローブか、および/または、
    (iii’)配列番号12の配列を含むプローブ
    を含む、請求項5に記載のキット。
  7. 配列番号6〜13の各配列を夫々含む各プローブが固相担体上にスポット状にアレイされているDNAマイクロアレイであって、
    (i)および(i’)のプローブセットが、夫々1スポットを形成している前記DNAマイクロアレイを含む、請求項6に記載のキット。
  8. 各プローブが、配列番号6〜13の各配列とリンカー配列とを含む、請求項7に記載のキット。
  9. 薬剤感受性識別用マーカーが、さらに、
    (iv)配列番号1および3で表される各プライマーか、
    (v)配列番号4および5で表される各プライマーか、および/または、
    (vi)配列番号2および3で表される各プライマー
    を含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載のキット。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のキットを使用して、プライマーエクステンション法により、抗菌薬に対して薬剤耐性であるか、または不感受性であるカンピロバクターを検体から検出および/または同定する方法。
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WO2021010446A1 (ja) * 2019-07-17 2021-01-21 学校法人川崎学園 マクロライド系抗生物質耐性変異菌の検出方法
CN113845798A (zh) * 2021-09-15 2021-12-28 丹娜(天津)生物科技股份有限公司 一种抗菌药物墨水及利用其制备Etest药敏试条的方法

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