JP2016059124A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1バッテリおよび第2バッテリがそれぞれ第1コンバータおよび第2コンバータを介して駆動装置に互いに並列に接続される車両において、過電流を防止しつつコンバータのスイッチング損失を低減する機会を増やす。
【解決手段】第1バッテリおよび第2バッテリがそれぞれ第1コンバータおよび第2コンバータを介して駆動装置に互いに並列に接続される車両において、ECUは、第1コンバータを上アームオン状態に維持する上アームオン制御を実行することが要求された場合、システム電圧VH(第1コンバータの昇圧電圧)を初期電圧Vlimから段階的に低下させて第2バッテリに電流が流れるか否かを判定し、第2バッテリB2に電流が流れずかつシステム電圧VHが第1バッテリから第1コンバータに入力される電圧VL1のセンサ値よりも低下した場合に、上アームオン制御を実行する。
【選択図】図2
【解決手段】第1バッテリおよび第2バッテリがそれぞれ第1コンバータおよび第2コンバータを介して駆動装置に互いに並列に接続される車両において、ECUは、第1コンバータを上アームオン状態に維持する上アームオン制御を実行することが要求された場合、システム電圧VH(第1コンバータの昇圧電圧)を初期電圧Vlimから段階的に低下させて第2バッテリに電流が流れるか否かを判定し、第2バッテリB2に電流が流れずかつシステム電圧VHが第1バッテリから第1コンバータに入力される電圧VL1のセンサ値よりも低下した場合に、上アームオン制御を実行する。
【選択図】図2
Description
本発明は、第1バッテリおよび第2バッテリがそれぞれ第1コンバータおよび第2コンバータを介して駆動装置に互いに並列に接続される車両に関する。
特開2010−11651号公報(特許文献1)には、第1バッテリおよび第2バッテリがそれぞれ第1コンバータおよび第2コンバータを介してモータジェネレータに互いに並列に接続されるハイブリッド車両が開示されている。各コンバータは、上アームおよび下アームと称されるスイッチング素子を有する。
第1コンバータは、上アームおよび下アームを相補的にスイッチング(オンオフ)することによって第1バッテリ電圧を昇圧してモータジェネレータに供給する昇圧動作が可能である。同様に、第2コンバータは、上アームおよび下アームを相補的にスイッチング(オンオフ)することによって第2バッテリ電圧を昇圧してモータジェネレータに供給する昇圧動作が可能である。しかしながら、昇圧動作にはスイッチング損失が生じるため、燃費を向上させたりモータ走行距離を確保したりするためにはコンバータによる昇圧動作を可能な限り抑制することが望ましい。
特許文献1に開示されたハイブリッド車両は、エンジンとモータジェネレータとの双方の動力でハイブリッド車両を走行させる際、第1バッテリあるいは第2バッテリの蓄電量がしきい値よりも小さい場合、第1コンバータの昇圧動作を行なうことによってモータジェネレータを駆動するとともに、第2コンバータの昇圧動作を停止することによって第2コンバータの昇圧動作によるスイッチング損失を低減する。
特許文献1に開示されたハイブリッド車両においては、一方のコンバータを上アームオン状態(上アームをオン状態(導通状態)に固定し下アームをオフ状態(非導通状態)に固定した状態)に維持することによって、一方のコンバータの昇圧動作を停止しつつ一方のコンバータに接続されたバッテリとモータジェネレータとの間の双方向の通電経路を確保することができる。以下では、一方のコンバータを上アームオン状態に維持し、他のコンバータをシャットダウン状態(上アームおよび下アームの双方をオフ状態に固定した状態)に維持することを「上アームオン制御」ともいう。
上アームオン制御を実行する際、仮に電圧が低い方のバッテリに接続されたコンバータを上アームオン状態にすると、オン状態にされた上アームを通って電圧が高い方のバッテリから電圧が低い方のバッテリに過電流が流れるおそれがある。そのため、上アームオン制御を実行する際には、電圧が高い方のバッテリに接続されたコンバータを上アームオン状態にする必要がある。したがって、たとえば各バッテリの電圧の検出誤差によって各バッテリの電圧の大小関係を正確に判定できない場合には、過電流防止の観点から上アームオン制御を実行しないようにすることが考えられる。
しかしながら、各バッテリの電圧の検出誤差によって各バッテリの電圧の大小関係を正確に判定できない場合に常に上アームオン制御を実行しないようにすると、コンバータのスイッチング損失を低減する機会が減ってしまうという問題がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、第1バッテリおよび第2バッテリがそれぞれ第1コンバータおよび第2コンバータを介して駆動装置に互いに並列に接続される車両において、過電流を防止しつつコンバータのスイッチング損失を低減する機会を増やすことである。
この発明に係る車両は、電力を用いて走行駆動力を発生する駆動装置と、第1バッテリと、駆動装置と第1バッテリとの間に接続され、第1バッテリから入力される第1電圧を昇圧して駆動装置に出力可能な、上アームおよび下アームを有する第1コンバータと、第1電圧を検出する第1センサと、第2バッテリと、駆動装置と第2バッテリとの間に接続され、第2バッテリから入力される第2電圧を昇圧して駆動装置に出力可能な第2コンバータと、第2電圧を検出する第2センサと、第1、第2コンバータを制御する制御装置とを備える。制御装置は、第1コンバータの上アームおよび下アームをそれぞれ導通状態および停止状態に維持する上アームオン制御を実行することが要求された場合、第1コンバータの昇圧電圧を初期電圧まで上昇させ、第1コンバータの昇圧電圧を初期電圧まで上昇させた後に初期電圧から段階的に低下させて第2バッテリに電流が流れるか否かを判定し、第2バッテリに電流が流れずかつ第1コンバータの昇圧電圧が第1電圧のセンサ値よりも低下した場合に上アームオン制御を実行する。初期電圧は、第1コンバータを上アームオン状態にした場合に、第2電圧のセンサ値に第2電圧のセンサ誤差を加えた値と初期電圧との差によって第1、第2バッテリ間を流れる電流が許容電流となる電圧である。
このような構成によれば、第1コンバータを上アームオン状態に維持することが要求された場合、第1コンバータの昇圧電圧を、第2電圧のセンサ誤差を考慮して設定された初期電圧から、段階的に低下させる。この際に第2バッテリに電流が流れない場合、第2電圧の実値は第1コンバータの昇圧電圧よりも低い(言い換えれば、第2電圧のセンサ誤差は第1コンバータの昇圧電圧と第2電圧のセンサ値との差よりも小さい)と考えられる。そして、第2バッテリに電流が流れずかつ第1コンバータの昇圧電圧が第1電圧のセンサ値よりも低下した場合には、第2電圧の実値は第1電圧のセンサ値よりも低い(言い換えれば、第2電圧のセンサ誤差は第1電圧のセンサ値と第2電圧のセンサ値との差よりも小さい)と考えられる。このような場合、第1電圧の実値が第2電圧の実値よりも高い(上アームオン制御を実行してもバッテリ間に過電流が流れれない)可能性が高いため、制御装置は、上アームオン制御を実行する。これにより、過電流を防止しつつコンバータのスイッチング損失を低減する機会を増やすことができる。
好ましくは、制御装置は、第1バッテリの電圧が第2バッテリの電圧よりも所定値以上高い状態が維持されるように第1バッテリと第2バッテリとの電力配分を調整する。
このような構成によれば、第1コンバータを上アームオン状態に維持することが要求された場合に第1バッテリの電圧が第2バッテリの電圧よりも所定値以上高い状態となるように、第1バッテリと第2バッテリとの電力配分が予め調整しておくことができる。そのため、コンバータのスイッチング損失を低減する機会をより適切に増やすことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態による車両1の全体ブロック図である。車両1は、駆動装置2と、第1バッテリB1と、第1コンバータCV1と、第2バッテリB2と、第2コンバータCV2と、ECU(Electronic Control Unit)100とを備える。
駆動装置2は、車両1を走行させるための駆動力を発生する。駆動装置2は、第1モータジェネレータ(以下「第1MG」ともいう)10と、第2モータジェネレータ(以下「第2MG」ともいう)20と、インバータ30とを含む。なお、第1MG10および第2MG20は、図示しない動力分割装置(遊星歯車装置)を介して、図示しないエンジンおよび駆動輪に接続される。車両1は、第2MG20および図示しないエンジンの少なくとも一方からの駆動力によって走行するハイブリッド車両である。なお、本発明を適用可能な車両は、必ずしもハイブリッド車両に限定されず、たとえば電気自動車であってもよい。
第2MG20は、第1バッテリB1に蓄えられた電力、第2バッテリB2に蓄えられた電力およびエンジンの動力を用いて第1MG10が発電した電力の少なくともいずれかを用いて車両1の走行駆動力を発生する。
インバータ30は、第1バッテリB1および第2バッテリB2の少なくとも一方から供給される直流電力を交流電力に変換して第1MG10および第2MG20の少なくとも一方へ出力する。また、インバータ30は、第1MG10および第2MG20の少なくとも一方が発電する交流電力を直流電力に変換して第1バッテリB1および第2バッテリB2の少なくとも一方へ出力する。
第1バッテリB1および第2バッテリB2は、それぞれ第1コンバータCV1および第2コンバータCV2を介して、駆動装置2に互いに並列に接続される。具体的には、第1コンバータCV1は、主正極線MPLおよび主負極線MNLを介してインバータ30に接続され、正極線PL1および負極線PN1を介して第1バッテリB1に接続される。第2コンバータCV2は、主正極線MPLおよび主負極線MNLを介してインバータ30に接続され、正極線PL2および負極線PN2を介して第2バッテリB2に接続される。
第1バッテリB1の電圧VB1は、第1バッテリB1のSOC(State Of Charge)に応じて変動する。第2バッテリB2の電圧VB2は、第2バッテリB2のSOCに応じて変動する。本実施の形態においては、第1バッテリB1のSOCと第2バッテリB2のSOCとがそれぞれの制御領域に含まれる状態(以下「通常状態」ともいう)であれば、第1バッテリB1の電圧VB1が第2バッテリB2の電圧VB2よりも高くなるように設計されている。
第1コンバータCV1は、スイッチング素子Q1A(下アーム)およびスイッチング素子Q1B(上アーム)と、ダイオードD1A,D1Bと、リアクトルL1とを含む、チョッパ方式の昇圧回路で構成される。スイッチング素子Q1A,Q1Bは、主正極線MPLと主負極線MNLとの間に互いに直列に接続される。スイッチング素子Q1A,Q1Bには、それぞれダイオードD1A,D1Bが逆並列に接続される。リアクトルL1の一方端は正極線PL1に接続され、リアクトルL1の他方端はスイッチング素子Q1Aとスイッチング素子Q1Bとの間の点に接続される。
スイッチング素子Q1A,Q1Bのオンオフ(スイッチング)は、ECU100からの制御信号により制御される。第1コンバータCV1は、スイッチング素子Q1A,Q1Bを相補的にオンオフすることにより、第1バッテリB1から第1コンバータCV1に入力される電圧VL1を、電圧VL1以上の電圧に昇圧して主正極線MPLと主負極線MNLとの間に出力する昇圧動作を行なう。これにより、主正極線MPLと主負極線MNLとの間の電圧VH(以下「システム電圧VH」ともいう)は、電圧VL1以上の電圧に昇圧される。第1コンバータCV1による昇圧比(VH/VL1)は、スイッチング素子Q1A,Q1Bのデューティ比に応じて1.0以上に制御される。
また、第1コンバータCV1のスイッチング素子Q1B(上アーム)をオン状態(導通状態)に固定し、スイッチング素子Q1A(下アーム)をオフ状態(非導通状態)に固定する「上アームオン状態」とすることにより、第1コンバータCV1の昇圧動作を停止しつつ、VH=VL1(昇圧比=1.0)として第1バッテリB1と駆動装置2との間の双方向の通電経路を確保することができる。
なお、第1コンバータCV1のスイッチング素子Q1B(上アーム)およびスイッチング素子Q1A(下アーム)の双方をオフ状態に固定する「シャットダウン状態」とすると、駆動装置2から第1バッテリB1への電力供給は遮断されるが、ダイオードD1Bを通って第1バッテリB1から駆動装置2への電力供給は許容される。
第2コンバータCV2は、スイッチング素子Q2A(下アーム)およびスイッチング素子Q2B(上アーム)と、ダイオードD2A,D2Bと、リアクトルL2とを含む、チョッパ方式の昇圧回路である。第2コンバータCV2の構造および動作は、第1コンバータCV1と同様である。すなわち、スイッチング素子Q2A,Q2B、ダイオードD2A,D2B、リアクトルL2は、それぞれ、スイッチング素子Q1A,Q1B、ダイオードD1A,D1B、リアクトルL1に対応する。第2コンバータCV2の構造および動作の詳細な説明は繰り返さない。
車両1は、平滑コンデンサC,C1,C2を備える。平滑コンデンサCは、主正極線MPLと主負極線MNLとの間に設けられる。平滑コンデンサC1は、正極線PL1と負極線NL1との間に設けられる。平滑コンデンサC2は、正極線PL2と負極線NL2との間に設けられる。
さらに、車両1は、監視ユニット51,52、電圧センサ61,62,70を備える。監視ユニット51は、第1バッテリB1の電圧VB1、第1バッテリB1を流れる電流IB1などを検出する。監視ユニット52は、第2バッテリB2の電圧VB2、第2バッテリB2を流れる電流IB2などを検出する。電圧センサ61は、第1バッテリB1から第1コンバータCV1に入力される電圧VL1(正極線PL1と負極線PN1との間の電圧)を検出する。電圧センサ62は、第2バッテリB2から第2コンバータCV2に入力される電圧VL2(正極線PL2と負極線PN2との間の電圧)を検出する。電圧センサ70は、システム電圧VHを検出する。これらの各センサは、検出結果をECU100へ出力する。
ECU100は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵し、メモリに記憶された情報および各センサからの情報に基づいて所定の演算処理を実行して車両1の各機器を制御する。
ECU100は、ユーザによるアクセルペダル操作量や車速に基づいて第1MG10および第2MG20の各要求トルクを算出し、算出された各要求トルクを出力するのに必要なシステム電圧VH(以下「要求システム電圧VHreq」という)を算出する。そして、ECU100は、第1バッテリB1の電圧VB1および第2バッテリB2の電圧VB2の高い方よりも要求システム電圧VHreqが高い場合、システム電圧VHが要求システム電圧VHreqまで上昇するように、第1コンバータCV1の昇圧動作を行なう。この際、必要に応じて、第1コンバータCV1の昇圧動作に代えてあるいは加えて、第2コンバータCV2の昇圧動作を行なうことによって、第1バッテリB1と第2バッテリB2との電力分配(充放電)を調整することができる。
一方、第1バッテリB1の電圧VB1および第2バッテリB2の電圧VB2の高い方よりも要求システム電圧VHreqが低い場合、ECU100は、電圧が高い方のバッテリに接続されたコンバータを上アームオン状態に維持し、他方のコンバータをシャットダウン状態に維持する制御(以下、単に「上アームオン制御」ともいう)を実行する。
なお、本実施の形態においては、上述したように、通常状態であれば第1バッテリB1の電圧VB1が第2バッテリB2の電圧VB2よりも高くなるように設計されている。そのため、以下の説明では、上アームオン制御において、電圧が高い方の第1バッテリB1に接続された第1コンバータCV1を上アームオン状態に維持し、他方の第2コンバータCV2をシャットダウン状態に維持する場合はについて説明する。
以上のような構成を有する車両1において、上アームオン制御によって第1コンバータCV1の上アームをオン状態に固定する場合、仮に電圧VL1が電圧VL2よりも低い状態であると、第1コンバータCV1の上アームを通って第2バッテリB2から第1バッテリB1にバッテリ間の電圧差(=VB2−VB1)に応じた電流が流れる。バッテリ間の電圧差が大きいと、バッテリ間に許容電流を超える過電流が流れるおそれがある。
このような過電流を防止するための従来の手法としては、たとえば、電圧VL1,VL2のセンサ誤差が最悪条件となる場合を想定し、下記の式(1)が成立した場合に電圧VL1の実値が電圧VL2の実値よりも低くなる可能性があると判定して、上アームオン制御を実行しないものがあった。
VL1−VL1g>VL2+VL2g…(1)
式(1)において、「VL1」および「VL1g」はそれぞれ電圧VL1のセンサ値およびセンサ最大誤差であり、「VL2」および「VL2g」はそれぞれは電圧VL2のセンサ値およびセンサ最大誤差である。なお、「VL1g」および「VL2g」は、電圧センサ61,62の仕様によって予め決まる値である。
式(1)において、「VL1」および「VL1g」はそれぞれ電圧VL1のセンサ値およびセンサ最大誤差であり、「VL2」および「VL2g」はそれぞれは電圧VL2のセンサ値およびセンサ最大誤差である。なお、「VL1g」および「VL2g」は、電圧センサ61,62の仕様によって予め決まる値である。
式(1)の成立時に上アームオン制御を実行しないようにすると、電圧VL1,VL2のセンサ誤差が最悪条件となる場合を想定しているため過電流を確実に防止することができるが、上アームオン制御によるスイッチング損失低減の機会が減少してしまう。
そのため、過電流を防止するたの従来の他の手法として、電圧VL1,VL2のセンサ誤差が最悪条件となる場合を想定したときにバッテリ間を流れる電流Iを下記の式(2a)を用いて算出し、電流Iが許容電流Ilimを超える場合には上アームオン制御を実行しないが、電流Iが許容電流Ilim未満である場合すなわち下記の式(2b)が成立する場合には上アームオン制御の実行を許容するものがあった。
I=(VL2+VL2g−VL1+VL1g)/(RB1+RB2+R)…(2a)
I<Ilim…(2b)
式(2a)において、「RB1」は第1バッテリB1の内部抵抗、「RB2」は第2バッテリB2の内部抵抗、「R」はその他の抵抗である。
I<Ilim…(2b)
式(2a)において、「RB1」は第1バッテリB1の内部抵抗、「RB2」は第2バッテリB2の内部抵抗、「R」はその他の抵抗である。
しかしながら、上述した従来の手法は、いずれも電圧VL1,VL2のセンサ誤差が最悪条件となる場合を想定しているため、実際には電圧VL1が電圧VL2よりも高い(すなわち上アームオン制御を実行してもバッテリ間に過電流が流れない)にも関わらず、上アームオン制御が実行されない状況が生じ得る。そのため、さらなる改善が必要であった。
そこで、本実施の形態によるECU100は、上アームオン制御を実行することが要求された場合、上アームオン制御によるスイッチング損失低減の機会を増やすために、以下のような制御を行なう。
まず、ECU100は、電圧VL2のセンサ誤差が最大誤差VL2gであることを想定して電圧Vlimを算出し、システム電圧VHが電圧Vlimとなるように第1コンバータCV1の昇圧動作を行なう。また、ECU100は、第2コンバータCV2をシャットダウン状態にする。
この際、システム電圧VH(=電圧Vlim)が電圧VL2の実値よりも低い場合には、第2バッテリB2から第2コンバータCV2の上アーム側のダイオードD2Bを通って平滑コンデンサCに電流が流れる。逆に、第2バッテリB2に電流が流れなければ、電圧VL2の実値はシステム電圧VH(=電圧Vlim)よりも低いと考えられる。言い換えれば、電圧VL2のセンサ誤差は、電圧Vlimと電圧VL2のセンサ値との差(=Vlim−VL2)よりも小さいと考えられる。なお、電圧Vlimと電圧VL2のセンサ値との差(=Vlim−VL2)は、最大誤差VL2gよりも小さい値である。
そこで、ECU100は、第2バッテリB2に電流が流れるか否かを判定し、第2バッテリB2に電流が流れない場合には、電圧VL2のセンサ誤差をVlim−VL2に更新して電圧Vlimを再計算することでシステム電圧VH(=電圧Vlim)を低下させる。このような処理を繰り返してシステム電圧VH(=電圧Vlim)を段階的に低下させる。これにより、電圧VL2のセンサ誤差の更新を繰り返し、実際のセンサ誤差を徐々に絞り込む。
そして、第2バッテリB2に電流が流れることなくシステム電圧VH(=電圧Vlim)が電圧VL1のセンサ値よりも低下した場合には、電圧VL2の実値は電圧VL1のセンサ値よりも低いと考えられる。言い換えれば、電圧VL2のセンサ誤差は電圧VL1のセンサ値と電圧VL2のセンサ値との差よりも小さいと考えられる。このような場合、電圧VL1の実値が電圧VL2の実値よりも高い(すなわち上アームオン制御を実行してもバッテリ間に過電流が流れない)可能性が高い。そのため、ECU100は、上アームオン制御を実行する。これにより、過電流を防止しつつコンバータのスイッチング損失を低減する機会を増やすことができる。
図2は、ECU100が上述の上アームオン制御を実行する際の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、要求システム電圧VHreq(第1MG10および第2MG20の各要求トルクを出力するのに必要なシステム電圧VH)が第1バッテリB1の電圧VB1よりも低い場合に開始される。
ステップ(以下、ステップを「S」と略す)10にて、ECU100は、電圧VL2のセンサ誤差が最大誤差VL2gであることを想定して電圧Vlimを算出する。具体的には、ECU100は、下記の式(A)によって電圧Vlimを算出する。
Vlim=VL2+VL2g−(RB1+RB2+R)Ilim…(A)
式(A)によって算出される電圧Vlim(以下「初期電圧Vlim」ともいう)は、第1コンバータCV1を上アームオン状態にした場合に、センサ値VL2に最大誤差VL2gを加えた値(想定される電圧VL2の最大値)と初期電圧Vlimとの差によって、バッテリ間を流れる電流が許容電流Ilimとなる電圧である。
式(A)によって算出される電圧Vlim(以下「初期電圧Vlim」ともいう)は、第1コンバータCV1を上アームオン状態にした場合に、センサ値VL2に最大誤差VL2gを加えた値(想定される電圧VL2の最大値)と初期電圧Vlimとの差によって、バッテリ間を流れる電流が許容電流Ilimとなる電圧である。
S11にて、ECU100は、電圧Vlimが電圧VL1のセンサ値よりも低いか否かを判定する。
電圧Vlimが電圧VL1のセンサ値よりも高い場合(S11にてNO)、ECU100は、S12にて、システム電圧VHが電圧Vlimとなるように第1コンバータCV1の昇圧動作を行なう。なお、この際、ECU100は、第2コンバータCV2をシャットダウン状態にする。
S13にて、ECU100は、第2バッテリB2を流れる電流IB2が0であるか否かを判定する。
第2バッテリB2を流れる電流IB2が0である場合(S13にてYES)、電圧VL2のセンサ誤差は電圧Vlimと電圧VL2のセンサ値との差(=Vlim−VL2)よりも小さいと考えられるため、ECU100は、S14にて、電圧VL2のセンサ誤差をVL2g’=Vlim−VL2に更新して電圧Vlimを算出し直す。具体的には、ECU100は、下記の式(A’)によって電圧Vlimを算出し直す。
Vlim=VL2+VL2g’−(RB1+RB2+R)Ilim…(A’)
その後、ECU100は、処理をS11に戻し、算出し直された電圧Vlimを用いてS11〜S13の処理を再び行なう。このような処理を繰り返すことによって、電圧Vlim(システム電圧VH)が段階的に低下される。
その後、ECU100は、処理をS11に戻し、算出し直された電圧Vlimを用いてS11〜S13の処理を再び行なう。このような処理を繰り返すことによって、電圧Vlim(システム電圧VH)が段階的に低下される。
なお、第2バッテリB2の電流IB2が0でない場合(S13にてNO)、ECU100は、S15にて、第1コンバータCV1の上アームオン制御不可と判定する。
一方、第2バッテリB2に電流が流れることなく電圧Vlimが電圧VL1未満に低下した場合(S11にてYES)、電圧VL2のセンサ誤差は電圧VL1のセンサ値と電圧VL2のセンサ値との差よりも小さく上アームオン制御を実行してもバッテリ間に過電流が流れない可能性が高いため、ECU100は、S20にて、第1コンバータCV1の上アームオン制御を実行する。
上アームオン制御を実行した後、ECU100は、S21にて、第2バッテリB2を流れる電流IB2が0であるか否かを判定する。この判定は、上アームオン制御を実行することによって実際にバッテリ間に過電流が流れないことを確認するためのものである。したがって、この判定において、電流IB2(あるいは電流IB1)が許容電流Ilim未満であるか否かを判定するようにしてもよい。
電流IB2が0である場合(S21にてYES)、ECU100は、第1コンバータCV1の上アームオン制御の実行を継続する。電流IB2が0でない場合(S21にてNO)、ECU100は、S15にて、第1コンバータCV1の上アームオン制御不可と判定し、第1コンバータCV1の上アームオン制御を停止する。
以上のように、本実施の形態によるECU100は、第1バッテリB1および第2バッテリB2がそれぞれ第1コンバータCV1および第2コンバータCV2を介して駆動装置2に互いに並列に接続される車両において、上アームオン制御を実行することが要求された場合、第1コンバータCV1の昇圧動作を行なってシステム電圧VHを最大誤差VL2gを考慮して設定された初期電圧Vlimまで上昇させ、その後、システム電圧VHを初期電圧Vlimから段階的に低下させて第2バッテリB2に電流が流れるか否かを判定し、第2バッテリB2に電流が流れずかつシステム電圧VHが電圧VL1のセンサ値よりも低下した場合に上アームオン制御を実行する。そのため、従来のように電圧VL1,VL2のセンサ誤差が最悪条件となる場合を想定する場合に比べて、過電流を防止しつつコンバータのスイッチング損失を低減する機会を増やすことができる。
<変形例>
上述の実施の形態は、たとえば以下のように変更することができる。
上述の実施の形態は、たとえば以下のように変更することができる。
(1) 上述の実際の形態において、第1バッテリB1の電圧VB1が第2バッテリB2の電圧VB2よりも所定電圧以上高い状態が維持されるように、第1バッテリB1のSOCと第2バッテリB2のSOCとの対応関係を予め決めておき、決められた対応関係が守られるように第1バッテリB1と第2バッテリB2との電力分配(充放電)を予め調整しておくようにしてもよい。
図3は、第1バッテリB1のSOCと第2バッテリB2のSOCとの対応関係の一例を示す図である。このような対応関係となるように電力分配を調整することで、第1バッテリB1の電圧VB1と第2バッテリB2の電圧VB2との差を所定電圧以上確保することができる。そのため、上アームオン制御を実行する機会(コンバータのスイッチング損失を低減する機会)をより適切に増やすことができる。
(2) 上述の実施の形態では、上アームオン制御において上アームオン状態にするコンバータを第1コンバータCV1に固定する場合を説明したが、各バッテリの電圧VB1,VB2の大小関係が各バッテリのSOCなどによって逆転し得ることを考慮し、各バッテリの電圧VB1,VB2の大小関係あるいは電圧VL1,VL2の大小関係に応じて、上アームオン制御において上アームオン状態とするコンバータを変更するようにしてもよい。
たとえば、電圧VL1のセンサ値と電圧VL2のセンサ値とを比較し、VL1>VL2の場合には第1コンバータCV1を上アームオン状態とし、逆にVL2>VL1の場合には第2コンバータCV2を上アームオン状態とするようにすればよい。なお、第2コンバータCV2を上アームオン状態にする場合には、第2コンバータCV2に対して図2に示した処理と同様の処理を行なうようにすればよい。
また、上述した実施の形態およびその変形例については、適宜組合せることも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 駆動装置、10 第1MG、20 第2MG、30 インバータ、51,52 監視ユニット、61,62,70 電圧センサ、100 ECU、B1 第1バッテリ、B2 第2バッテリ、C,C1,C2 平滑コンデンサ、CV1 第1コンバータ、CV2 第2コンバータ、D1B,D1A,D2A,D2B ダイオード、L1,L2 リアクトル、Q1A,Q1B,Q2A,Q2B スイッチング素子。
Claims (2)
- 電力を用いて走行駆動力を発生する駆動装置と、
第1バッテリと、
前記駆動装置と前記第1バッテリとの間に接続され、前記第1バッテリから入力される第1電圧を昇圧して前記駆動装置に出力可能な、上アームおよび下アームを有する第1コンバータと、
前記第1電圧を検出する第1センサと、
第2バッテリと、
前記駆動装置と前記第2バッテリとの間に接続され、前記第2バッテリから入力される第2電圧を昇圧して前記駆動装置に出力可能な第2コンバータと、
前記第2電圧を検出する第2センサと、
前記第1、第2コンバータを制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記第1コンバータの上アームおよび下アームをそれぞれ導通状態および停止状態に維持する上アームオン制御を実行することが要求された場合、前記第1コンバータの昇圧電圧を初期電圧まで上昇させ、前記第1コンバータの昇圧電圧を前記初期電圧まで上昇させた後に前記初期電圧から段階的に低下させて前記第2バッテリに電流が流れるか否かを判定し、前記第2バッテリに電流が流れずかつ前記第1コンバータの昇圧電圧が前記第1電圧のセンサ値よりも低下した場合に前記上アームオン制御を実行し、
前記初期電圧は、前記第1コンバータを上アームオン状態にした場合に、前記第2電圧のセンサ値に前記第2電圧のセンサ誤差を加えた値と前記初期電圧との差によって前記第1、第2バッテリ間を流れる電流が前記許容電流となる電圧である、車両。 - 前記制御装置は、前記第1バッテリの電圧が前記第2バッテリの電圧よりも所定値以上高い状態が維持されるように前記第1バッテリと前記第2バッテリとの電力配分を調整する、請求項1に記載の車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014182162A JP2016059124A (ja) | 2014-09-08 | 2014-09-08 | 車両 |
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- 2014-09-08 JP JP2014182162A patent/JP2016059124A/ja active Pending
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