JP2016056777A - 可変容量圧縮機用制御弁 - Google Patents

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秀和 榊原
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Abstract

【課題】PWM方式の通電制御がなされる可変容量圧縮機用制御弁において、プランジャの微小振動によるノイズを抑える。
【解決手段】制御弁1は、吐出室に連通するポート14と、クランク室に連通するポート12と、ポート14とポート12とをつなぐ通路に設けられた弁孔18とを有するボディ5と、弁孔18に接離可能に配置されて弁部を開閉する弁体33と、PWM方式による通電制御がなされ、弁体33を閉弁方向に駆動するためのソレノイド力を発生させるソレノイド3と、ソレノイド3から弁体33に向けて延び、ソレノイド力を弁体33に伝達するための作動ロッド58と、作動ロッド58を挿通し、作動ロッド58を半径方向内向きに付勢して摺動抵抗を与える防振ばね100と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、可変容量圧縮機の吐出容量を制御する制御弁に関する。
自動車用空調装置は、一般に、圧縮機、凝縮器、膨張装置、蒸発器等を冷凍サイクルに配置して構成される。圧縮機としては、エンジンの回転数によらず一定の冷房能力が維持されるように、冷媒の吐出容量を可変できる可変容量圧縮機(単に「圧縮機」ともいう)が用いられている。この圧縮機は、エンジンによって回転駆動される回転軸に取り付けられた揺動板に圧縮用のピストンが連結され、揺動板の角度を変化させてピストンのストロークを変えることにより冷媒の吐出量を調整する。揺動板の角度は、密閉されたクランク室内に吐出冷媒の一部を導入し、ピストンの両面にかかる圧力の釣り合いを変化させることで連続的に変えられる。このクランク室内の圧力(以下「クランク圧力」という)Pcは、圧縮機の吐出室とクランク室との間に設けられた可変容量圧縮機用制御弁(単に「制御弁」ともいう)により制御される。
このような制御弁は、電磁弁として構成されることが多く、ボディ内に吐出室とクランク室とを連通させる弁孔を有し、そのボディ内に配置した弁体を弁孔に接離させて弁部の開度を調整することにより、クランク室に導入する冷媒流量を制御する。弁開度は、弁体に作用する冷媒圧力による力と、ソレノイドによる駆動力と、制御設定値を設定するために配置されたスプリングの付勢力とのバランスによって調整される。この制御設定値は、ソレノイドへの供給電流値を変更することで事後的に調整することもできる。このような制御弁においては、その開弁特性におけるヒステリシスの低減や省電力等の観点から、ソレノイドへの通電制御にPWM(Pulse Width Modulation )方式が採用されるものが多い。例えば、所定のデューティ比に設定した400Hz程度のパルス電流を供給して容量制御を行うものがある(例えば特許文献1参照)。
特開2005−171908号公報
しかしながら、このような制御弁は、通電制御がソレノイドのプランジャに微小振動を生じさせるため、その振動が弁体に伝達されてノイズを発生させる懸念があった。
本発明の目的は、PWM方式の通電制御がなされる可変容量圧縮機用制御弁において、プランジャの微小振動によるノイズを抑えることにある。
本発明のある態様は、吸入室に導入される冷媒を圧縮して吐出室から吐出する可変容量圧縮機の吐出容量を、吐出室からクランク室に導入する冷媒の流量を調整することにより変化させる制御弁である。この制御弁は、吐出室に連通する吐出室連通ポートと、クランク室に連通するクランク室連通ポートと、吐出室連通ポートとクランク室連通ポートとをつなぐ通路に設けられた弁孔とを有するボディと、弁孔に接離可能に配置されて弁部を開閉する弁体と、PWM方式による通電制御がなされ、弁体を閉弁方向に駆動するためのソレノイド力を発生させるソレノイドと、ソレノイドから弁体に向けて延び、ソレノイド力を弁体に伝達するための作動ロッドと、作動ロッドを貫通させるように挿通し、作動ロッドを半径方向内向きに付勢して摺動抵抗を与える防振ばねと、を備える。
この態様によると、防振ばねによって作動ロッドに適度な摺動抵抗を与えることにより、その作動ロッドにつながるプランジャの微少振動を減衰させることができる。その結果、プランジャの微小振動によるノイズを抑えることができる。
本発明によれば、PWM方式の通電制御がなされる可変容量圧縮機用制御弁において、プランジャの微小振動によるノイズを抑えることができる。
第1実施形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。 図1の上半部に対応する部分拡大断面図である。 防振ばねの構成を表す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を上下と表現することがある。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。
制御弁1は、自動車用空調装置の冷凍サイクルに設置される図示しない可変容量圧縮機(単に「圧縮機」という)の吐出容量を制御する電磁弁として構成されている。この圧縮機は、冷凍サイクルを流れる冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒にして吐出する。そのガス冷媒は凝縮器(外部熱交換器)にて凝縮され、さらに膨張装置により断熱膨張されて低温・低圧の霧状の冷媒となる。この低温・低圧の冷媒が蒸発器にて蒸発し、その蒸発潜熱により車室内空気を冷却する。蒸発器で蒸発された冷媒は、再び圧縮機へと戻されて冷凍サイクルを循環する。
圧縮機は、自動車のエンジンによって回転駆動される回転軸を有し、その回転軸に取り付けられた揺動板に圧縮用のピストンが連結されている。その揺動板の角度を変化させてピストンのストロークを変えることにより、冷媒の吐出量が調整される。制御弁1は、その圧縮機の吐出室からクランク室へ導入する冷媒流量を制御することで揺動板の角度、ひいてはその圧縮機の吐出容量を変化させる。冷媒には例えば代替フロン(HFC−134a)が使用されるが、他の冷媒(HFO−1234yf等)を使用してもよい。
制御弁1は、圧縮機の吸入圧力Ps(「被感知圧力」に該当する)を設定圧力に保つように、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御するいわゆるPs感知弁として構成されている。制御弁1は、弁本体2とソレノイド3とを一体に組み付けて構成される。弁本体2は、圧縮機の運転時に吐出冷媒の一部をクランク室へ導入するための冷媒通路を開閉する主弁と、圧縮機の起動時にクランク室の冷媒を吸入室へ逃がすいわゆるブリード弁として機能する副弁とを含む。ソレノイド3は、主弁を開閉方向に駆動してその開度を調整し、クランク室へ導入する冷媒流量を制御する。弁本体2は、段付円筒状のボディ5、ボディ5内に設けられた主弁および副弁、主弁の開度を調整するためにソレノイド力に対抗する力を発生するパワーエレメント6等を備えている。パワーエレメント6は、「感圧部」として機能する。
ボディ5の上端開口部にはポート12が設けられ、側部にはポート14が設けられている。ボディ5の下端開口部は、ソレノイド3のコア42(後述する)に設けられたポート16に連通する。ポート12はクランク室に連通する「クランク室連通ポート」として機能し、ポート14は吐出室に連通する「吐出室連通ポート」として機能し、ポート16は吸入室に連通する「吸入室連通ポート」として機能する。また、ボディ5内には、ポート12とポート14とを連通させる主通路と、ポート12とポート16とを連通させる副通路とが形成されている。主通路には主弁が設けられ、副通路には副弁が設けられている。主通路を構成するボディ5の一部には弁孔18(主弁孔)が設けられ、その下端開口部のテーパ面に弁座20(主弁座)が形成されている。
ポート14は、吐出室から吐出圧力Pdの冷媒を導入する「導入ポート」として機能する。ポート12は、圧縮機の定常動作時に主弁を経由したクランク圧力Pcの冷媒をクランク室へ向けて導出する「導出ポート」として機能する一方、圧縮機の起動時にはクランク室から排出されたクランク圧力Pcの冷媒を導入する「導入ポート」として機能する。このとき導入された冷媒は、副弁に導かれる。すなわち、ポート12は、クランク圧力Pcの冷媒を導入または導出する「導入出ポート」として機能する。ポート16は、圧縮機の定常動作時に吸入圧力Psの冷媒を導入する「導入ポート」として機能する一方、圧縮機の起動時には副弁を経由した吸入圧力Psの冷媒を吸入室へ向けて導出する「導出ポート」として機能する。すなわち、ポート16は、吸入圧力Psの冷媒を導入または導出する「導入出ポート」として機能する。
ボディ5の上端部の隔壁の中央には取付孔22が軸線方向に設けられ、その取付孔22の周囲には、複数の連通孔23が設けられている。取付孔22には、段付円柱状の支持部材27がその上端を支持されるように圧入されている。支持部材27は、ボディ5の内方で軸線方向下方に延在し、パワーエレメント6の上端部を上方から支持している。連通孔23は、ポート12と弁孔18とを連通させる。
弁孔18のポート12とは反対側には弁室24(「中間圧力室」として機能する)が設けられている。弁室24は、環状の空間からなり、ポート14と半径方向に連通している。弁室24の弁孔18とは反対側には、弁孔18と同軸状にガイド孔26が形成されている。ガイド孔26の弁室24とは反対側には作動室28が形成され、ポート16と連通している。
ポート14には環状のストレーナ15が取り付けられている。ストレーナ15は、ボディ5の内部へのごみ等の侵入を抑制するためのフィルタを含む。一方、ポート12には有底円筒状のストレーナ13が取り付けられている。ストレーナ13は、ボディ5の内部へのごみ等の侵入を抑制するためのフィルタを含む。
ボディ5には、段付円筒状の弁駆動体30が設けられている。弁駆動体30は、軸線方向に延びる内部通路35を有する。この内部通路35は、弁孔18および連通孔23を介してポート12と連通する。弁駆動体30は、段付円筒状の第1部材31と、有底段付円筒状の第2部材32とを軸線方向に接合して構成される。第1部材31は、その上部が縮径され、下部が第2部材32の上部に圧入されている。第1部材31の先端部には弁体33(主弁体)が一体に設けられている。弁体33は、弁座20に着脱して主弁を開閉し、吐出室からクランク室へ流れる冷媒流量を調整する。なお、本実施形態では、弁体33が弁座20に着座または離脱して主弁を開閉する構成を採用しているが、主弁体が主弁孔に挿抜されるスプール弁の態様を採用してもよい。
第2部材32は、下半部が縮径され、その底部に複数の円孔からなる弁孔34(副弁孔)が設けられている。第2部材32における弁孔34の周囲に弁座36(副弁座)が形成されている。弁駆動体30の内方には、パワーエレメント6と弁体38(副弁体)とが上下に同軸状に配設されている。弁体38は有底円筒状をなし、弁座36に着脱して副弁を開閉し、クランク室から吸入室への冷媒のリリーフを許容又は遮断する。パワーエレメント6は、ベローズ8を含み、そのベローズ8の変位によりソレノイド力に対抗する力を弁体38を介して弁駆動体30ひいては弁体33に付与する。
弁体38とパワーエレメント6との間には、両者を離間させる方向に付勢するスプリング39(「付勢部材」として機能する)が介装されている。また、弁駆動体30とソレノイド3(コア42)との間には、弁駆動体30を主弁の閉弁方向に付勢するスプリング40(「付勢部材」として機能する)が介装されている。
一方、ソレノイド3は、段付円筒状のコア42と、コア42の下端開口部を封止するように同軸状に組み付けられた有底円筒状のスリーブ44と、スリーブ44に収容されてコア42と軸線方向に対向配置された円筒状のプランジャ46と、コア42およびスリーブ44に外挿された円筒状のボビン48と、ボビン48に巻回され、通電により磁気回路を生成する電磁コイル50と、電磁コイル50を外方から覆うように設けられ、ヨークとしても機能する円筒状のケース52と、ケース52の下端開口部を封止するように設けられた端部材54とを備える。なお、本実施形態においては、ボディ5、コア42、ケース52および端部材54が制御弁1全体のボディを形成している。
弁本体2とソレノイド3とは、ボディ5の下端部がコア42の上端開口部に圧入されることにより固定されている。コア42は、その上半部が拡径されており、ボディ5との間に吸入圧力Psを満たすための作動室28を形成する。ポート16は、コア42とボディ5との接合部近傍に設けられている。コア42には軸線方向に沿った段付孔からなる挿通孔43が設けられ、その挿通孔43を軸線方向に貫通するように、長尺状の作動ロッド58が挿通されている。
挿通孔43は、その上半部が拡径されて大径部49(「穴部」に対応する)とされている。大径部49には、作動ロッド58に軸線方向と直角な方向の付勢力、つまり横荷重(摺動荷重)を付与するための防振ばね100が配設されている。作動ロッド58がその防振ばね100の横荷重を受けることにより、その作動ロッド58につながるプランジャ46の微少振動を減衰させることができる。その結果、プランジャ46の微小振動によるノイズを抑えることができる。すなわち、防振ばね100は、後述するノイズ低減構造を構成する。防振ばね100の構造の詳細については後述する。
スリーブ44は、その上端開口部がコア42の下端開口部に外挿され、全周溶接によりコア42に固定されている。スリーブ44の内方には、大気から遮断された内部空間45が形成されている。
プランジャ46は、スリーブ44に摺動可能に支持され、スリーブ44の内部空間45をコア42側の間隙空間76と底部側の背圧室70とに区画している。作動ロッド58の下端部がプランジャ46に設けられた貫通孔47の上半部に遊嵌され、作動ロッド58とプランジャ46とが同軸状に接続されている。プランジャ46とスリーブ44との間には、スプリング64(「付勢部材」として機能する)が介装されている。スプリング64がプランジャ46を上方に向けて付勢することにより、プランジャ46と作動ロッド58とが軸線方向に一体変位可能に保持されている。なお、スプリング39は、弁体38および作動ロッド58を介してプランジャ46をコア42から離間させる方向に付勢するオフばねとして機能する。
作動ロッド58には、リング状の係合部材59(「係合部」として機能する)が嵌着されている。作動ロッド58は、係合部材59を介して弁駆動体30と作動連結可能であり、弁体38を介してパワーエレメント6と作動連結可能とされている。作動ロッド58は、コア42とプランジャ46との吸引力であるソレノイド力を、係合部材59を介して弁駆動体30ひいては弁体33に適宜伝達する。
一方、作動ロッド58には、パワーエレメント6の伸縮作動による駆動力(「感圧駆動力」ともいう)が弁体38を介して伝達され、ソレノイド力と対抗するように負荷される。すなわち、主弁の制御状態においては、ソレノイド力と感圧駆動力とにより調整された力が弁体33に作用し、主弁の開度を適切に制御する。主弁の閉時には、ソレノイド力の大きさに応じて作動ロッド58が弁駆動体30に対して相対変位し、弁体38を押し上げて副弁を開弁させる。それによりブリード機能を発揮させる。
コア42における大径部49の上端部にはリング状の軸支部材60が圧入されており、作動ロッド58は、その軸支部材60によって軸線方向に摺動可能に支持されている。軸支部材60の外周面の所定箇所には、軸線に平行な連通溝が形成されている。このため、主弁の制御時には、作動室28の吸入圧力Psが、その連通溝、コア42の挿通孔43と作動ロッド58との間隙により形成される連通路62を通ってスリーブ44の内部にも導かれる。防振ばね100は、大径部49において軸支部材60とコア42とに囲まれる空間に収容されている。このような構成により、防振ばね100の作動室28側への脱落が防止されている。
スリーブ44は非磁性材料からなる。プランジャ46の側面には軸線に平行な複数の連通溝が設けられ、プランジャ46の下端面には半径方向に延びて内外を連通する複数の連通溝が設けられている(いずれも同図には表れていない)。このような構成により、吸入圧力Ps又はクランク圧力Pcがプランジャ46とスリーブ44との間隙を通って背圧室70にも導かれるようになっている。
ボビン48からは電磁コイル50につながる一対の接続端子72が延出し、それぞれ端部材54を貫通して外部に引き出されている。同図には説明の便宜上、その一対の片方のみが表示されている。端部材54は、ケース52に内包されるソレノイド3内の構造物全体を下方から封止するように取り付けられている。端部材54は、耐食性を有する樹脂材のモールド成形(射出成形)により形成され、その樹脂材がケース52と電磁コイル50との間隙にも満たされている。このように樹脂材がケース52と電磁コイル50との間隙に樹脂材を満たすことで、電磁コイル50で発生した熱をケース52に伝達しやすくし、その放熱性能を高めている。端部材54からは接続端子72の先端部が引き出されており、図示しない外部電源に接続される。
図2は、図1の上半部に対応する部分拡大断面図である。
ボディ5の軸線方向中間部には、弁孔18とガイド孔26とが同軸状に設けられている。支持部材27は、ボディ5の上端部に片持ち状に支持される態様で軸線方向下方に延在する。ボディ5の内径は、作動室28の位置で拡径されている。ボディ5の下部はやや縮径してガイド孔74を形成する。
弁駆動体30の第1部材31は、ガイド孔26に摺動可能に支持され、その上端部が弁体33を構成する。第1部材31の摺動面には、冷媒の流通を抑制するための複数の環状溝からなるラビリンスシール84が設けられている。第1部材31の下部の外周面には、摺動部86が環状に突設されている。第1部材31は、その摺動部86を介してガイド孔74に摺動可能に支持されている。すなわち、弁駆動体30は、その一端側がガイド孔26に摺動可能に支持され、他端側がガイド孔74に摺動可能に支持される態様で、ボディ5により2点支持されている。なお、弁駆動体30、弁体38およびパワーエレメント6を合わせたユニットとしての重心が、その2点の支持部の間に位置するように構成されている。
コア42の上面中央部には円ボス状の弁座88が突設されており、第2部材32の下端部がその弁座88着脱することにより、弁駆動体30の下端部を介した内外の連通状態が遮断又は開放される。すなわち、弁駆動体30の下端部とコア42の上面とにより「遮断弁部」が構成される。第2部材32の底部は、作動ロッド58と適宜係合連結可能な「被係合部」として機能する。作動ロッド58は、第2部材32の底部中央に設けられた挿通孔および弁体38を貫通し、その上端部がパワーエレメント6を軸線方向にガイドしている。
弁体38は、パワーエレメント6と作動ロッド58との間に配設されている。弁体38は有底円筒状をなし、その底部中央に挿通孔91が形成され、挿通孔91の周囲には冷媒を通過させるための複数の連通孔93が形成されている。弁体38の上端部は、パワーエレメント6の下面に着脱し、弁駆動体30の内部通路35と弁体38の内部通路37との連通状態を遮断又は許容する。すなわち、弁体38の上端部とパワーエレメント6の下面とにより「開閉弁部」が構成される。
挿通孔91には、作動ロッド58の上端部が相対変位可能に挿通される。ソレノイド3がオンにされた主弁の制御状態においては、作動ロッド58の上部に設けられた係合部94(「第1係合部」として機能する)が弁体38の下面に係合する。また、スプリング39,40の付勢力により、弁駆動体30と弁体38とが互いに当接する方向に付勢される。それにより、作動ロッド58、弁体38および弁駆動体30が一体に変位することができる。
パワーエレメント6は、一対のベース部材97,98およびベローズ8を含んで構成される。ベース部材97,98は、金属材をプレス成形して有底円筒状に構成されており、その開口端部に半径方向外向きに延出するフランジ部95を有する。ベローズ8は、蛇腹状の本体の上端開口部がベース部材97のフランジ部95に気密に溶接され、下端開口部がベース部材98のフランジ部95に気密に溶接されている。それにより、ベース部材98の上下端が閉止されている。ベース部材97,98は、それぞれの本体がベローズ8の内方に延在し、互いの底部が近接配置されている。
ベース部材97の本体には、支持部材27の下端部が圧入されている。一方、ベース部材98の本体には、作動ロッド58の上端部が遊嵌されている。すなわち、作動ロッド58の係合部94よりも上部が縮径されており、その縮径部99が挿通孔91を貫通してベース部材98に部分的に挿通される。ただし、作動ロッド58の挿入量は、その縮径部99の基端である係合部94が弁体38の下面に係止されることにより規制される。なお、縮径部99の横断面はD形断面とされており、ベース部材98の内方の圧力を逃がせるように構成されている。作動ロッド58は、係合部94が弁体38に係止された状態でパワーエレメント6と一体に変位可能となっている。また、図示のように弁駆動体30と弁体38とが互いに押しつけられた状態においては、作動ロッド58が弁体38を介して弁駆動体30と一体に変位可能となる。
ベローズ8の内部は密閉された基準圧力室Sとなっている。ベース部材97とベース部材98との間には、ベローズ8を伸長方向に付勢するスプリング96が介装されている。基準圧力室Sは、本実施形態では真空状態とされている。ベローズ8は、弁駆動体30の内部のクランク圧力Pcと基準圧力室Sの基準圧力との差圧に応じて軸線方向(弁部の開閉方向)に伸長または収縮する。ただし、その差圧が大きくなってもベローズ8が所定量収縮すると、ベース部材97とベース部材98とが当接して係止されるため、その収縮は規制される。
なお、弁体38は、作動ロッド58の上端部を軸芯としてパワーエレメント6と作動ロッド58との間に支持されるが、パワーエレメント6および作動ロッド58のいずれにも固定されてはいない。
作動ロッド58における係合部94のやや下方には凹溝が周設され、リング状の係合部材59(「第2係合部」として機能する)が嵌着されている。このため、副弁の開弁後に作動ロッド58を弁駆動体30に対してさらに相対変位させると、係合部材59が弁駆動体30(第2部材32)の底部と係合する。それにより、ソレノイド力を弁駆動体30に直接伝達することができ、弁駆動体30を主弁の閉弁方向に押圧することができる。この構成は、万が一、弁駆動体30とガイド孔26との摺動部や、弁駆動体30とガイド孔74との摺動部への異物の噛み込みにより弁駆動体30がロックした場合に、それを解除するロック解除機構(連動機構、押圧機構)として機能する。
以上の構成において、弁体33と弁座20とにより主弁が構成され、その主弁の開度によって吐出室からクランク室へ導入される冷媒流量が調整される。また、弁体38と弁座36とにより副弁が構成され、その副弁の開閉によりクランク室から吸入室への冷媒の導出が許容または遮断される。すなわち、制御弁1は、主弁と副弁のいずれか一方を開弁させることにより冷媒の流れを切り替える三方弁としても機能する。
本実施形態においては、弁駆動体30の主弁における有効受圧径A(シール部径)、弁駆動体30の摺動部における有効受圧径B(シール部径)、ベローズ8の有効受圧径C、弁体38の副弁における有効受圧径D(シール部径)、弁駆動体30の遮断弁部における有効受圧径E(シール部径)、および弁体38の開閉弁部における有効受圧径F(シール部径)が等しく設定されている。このため、弁駆動体30とパワーエレメント6とが作動連結した状態においては、弁体33に作用する吐出圧力Pdおよびクランク圧力Pcの影響がキャンセルされる。パワーエレメント6は、その有効受圧面積に吸入圧力Psのみを受けることになる。その結果、主弁の制御状態において、弁体33は、作動室28にて受ける吸入圧力Psに基づいて開閉動作することになる。つまり、制御弁1は、いわゆるPs感知弁として機能する。
本実施形態では、スプリング39,64の付勢力により、作動ロッド58の係合部94と弁体38とが常に当接する状態が維持される。一方、ソレノイド3がオフにされた副弁の閉弁状態において、作動ロッド58の係合部材59と弁駆動体30の底面との間隔が所定値Lとなるように機構の形状および大きさが設定されている。制御弁1の起動時においては、ソレノイド3への通電により主弁の閉弁方向かつ副弁の開弁方向のソレノイド力を弁体38に伝達することができる。これにより、弁体33を弁座20に着座させて主弁を閉じ、さらに弁体38を弁座36からリフトさせて副弁を開くことができる。すなわち、制御弁1は、ソレノイド3の駆動力を用いて副弁を強制的に開弁させるための「強制開弁機構」を有する。
以上のような構成において、制御弁1の安定した制御状態においては、作動室28内の吸入圧力Psが所定の設定圧力Psetとなるよう主弁が自律的に動作する。この設定圧力Psetは、基本的にはスプリング39,40,64,96のばね荷重およびベローズ8の荷重によって予め調整され、蒸発器内の温度と吸入圧力Psとの関係から、蒸発器の凍結を防止できる圧力値として設定されている。設定圧力Psetは、ソレノイド3への供給電流(設定電流)を変えることにより変化させることができる。本実施形態では、制御弁1の組み付けが概ね完了した状態で支持部材27の圧入量を再調整することで、スプリングの設定荷重を微調整することができ、設定圧力Psetを正確に調整することができる。
次に、制御弁1の制御動作について説明する。
本実施形態では、ソレノイド3への通電制御にPWM方式が採用される。このPWM制御は、図示しない制御部により実行される。この制御部は、指定したデューティ比のパルス信号を出力するPWM出力部を有するが、その構成自体には公知のものが採用されるため、詳細な説明を省略する。
制御弁1においてソレノイド3が非通電のとき、つまり空調装置が動作していないときには、コア42とプランジャ46との間に吸引力が作用しない。このため、スプリング39の付勢力により弁体38が下方に変位し、弁駆動体30を下方に押圧する。その結果、弁体33が弁座20から離間して主弁が全開状態となる。このとき、弁体38が弁座36に着座して副弁が閉弁状態となり、弁駆動体30の下端部が弁座88に着座して遮断弁部が閉弁状態となる。このため、圧縮機の吐出室からポート14に導入された冷媒は、全開状態の主弁を通過し、ポート12からクランク室へと流れることになる。一方、クランク圧力Pcのリリーフは遮断される。したがって、クランク圧力Pcが高くなり、圧縮機は最小容量運転を行うようになる。このとき、パワーエレメント6は実質的に機能しない。
一方、スプリング39の付勢力により弁体38がパワーエレメント6から離間し、弁体38の内部通路37が開放される。すなわち、遮断弁部が閉じられた状態で開閉弁部が開かれる。その結果、弁駆動体30の内部通路35および弁体38の内部通路37にクランク圧力Pcが満たされ、弁駆動体30および弁体38に作用する冷媒圧力の影響がキャンセルされる。各弁体に差圧(Pc−Ps)が作用しないため、次にソレノイド3へ通電したときには弁駆動体30ひいては弁体33を小さなソレノイド力で閉弁方向に駆動することができる。
一方、空調装置の起動時など、ソレノイド3に制御電流が供給されると、ソレノイド力により作動ロッド58が駆動される。このソレノイド力は、作動ロッド58および弁体38を介して弁駆動体30ひいては弁体33にも伝達される。その結果、弁体33が弁座20に着座して主弁を閉じ、その主弁の閉弁とともに弁体38が弁座36から離間して副弁を開弁させる。ただし、係合部材59が弁駆動体30に係止されることにより作動ロッド58の変位が規制されるため、弁体38のリフト量(つまり副弁の開度)は、上記所定値Lに一致する。なお、起動時は通常、吸入圧力Psおよびクランク圧力Pcが比較的高いため、ベローズ8が縮小状態を維持し、副弁の開弁状態が維持される。
すなわち、ソレノイド3に起動電流が供給されると、主弁が閉じてクランク室への吐出冷媒の導入を規制すると同時に副弁が直ちに開いてクランク室内の冷媒を吸入室に速やかにリリーフさせる。その結果、圧縮機を速やかに起動させることができる。また、例えば車両が低温環境下におかれた場合のように、吸入圧力Psが低く、ベローズ8が伸長した状態においても、ソレノイド3に大きな電流を供給することで副弁を開弁させることができ、圧縮機を速やかに起動させることができる。
そして、ソレノイド3に供給される電流値が所定値に設定された制御状態にあるときには、吸入圧力Psおよびクランク圧力Pcが比較的低いためにベローズ8が伸長し、弁体38が弁座36に着座して副弁を閉弁させる。一方、そのように副弁が閉じられた状態で弁体33が動作して主弁の開度を調整する。このとき、弁体33は、スプリング39,64,96による開弁方向の力と、スプリング40による閉弁方向の力と、ソレノイド3による閉弁方向のソレノイド力と、吸入圧力Psに応じて動作するパワーエレメント6によるソレノイド力に対抗する力とがバランスした弁リフト位置にて停止する。
そして、たとえば冷凍負荷が大きくなり吸入圧力Psが設定圧力Psetよりも高くなると、ベローズ8が縮小するため、弁体33が相対的に上方(閉弁方向)へ変位する。その結果、主弁の弁開度が小さくなり、圧縮機は吐出容量を増やすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが低下する方向に変化する。逆に、冷凍負荷が小さくなって吸入圧力Psが設定圧力Psetよりも低くなると、ベローズ8が伸長する。その結果、パワーエレメント6による付勢力がソレノイド力に対抗する方向に作用する。この結果、弁体33への閉弁方向の力が低減されて主弁の弁開度が大きくなり、圧縮機は吐出容量を減らすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが上昇する方向に変化する。このようにして吸入圧力Psが設定圧力Psetに維持される。
このような定常制御が行われている間にエンジンの負荷が大きくなり、空調装置への負荷を低減させたい場合、制御弁1においてソレノイド3がオンからオフに切り替えられる。そうすると、コア42とプランジャ46との間に吸引力が作用しなくなるため、ベローズ8が伸長し、スプリング39の付勢力により弁体33が弁座20から離間し、主弁が全開状態となる。このとき、弁体38は弁座36に着座しているため、副弁は閉弁状態となる。このとき、圧縮機の吐出室からポート14に導入された吐出圧力Pdの冷媒は、全開状態の主弁を通過し、ポート12からクランク室へと流れることになる。したがって、クランク圧力Pcが高くなり、圧縮機は最小容量運転を行うようになる。
次に、本実施形態におけるノイズ低減構造について説明する。
本実施形態では、PWM制御によるプランジャ46の微小振動を抑えて制御弁1の制御特性を安定化させるノイズ低減構造が設けられる。以下、その詳細について説明する。図3は、防振ばね100の構成を表す図である。(A)は防振ばね100を正面側からみた斜視図である。(B)は防振ばねを背面側からみた斜視図である。(C)は防振ばね100が挿通孔43に挿通される前の状態を示す平面図である。(D)は防振ばね100および作動ロッド58が挿通孔43に挿通されたときの状態を示す平面図である。(E)は防振ばね100の曲げ成形前の状態を示す帯状部材の展開図である。
図3(A)〜(C)に示すように、防振ばね100は、平坦な側壁を有する断面三角形状の筒状の本体102と、その3つの側壁にそれぞれ一体に形成されたばね部104を有する。3つのばね部104のうち一つは、本体102の一端に延出した部分からなる。残りの2つのばね部104は、本体102の側壁をC字状(又はU字状)に打ち抜いた残余の部分により形成されている。各ばね部104は、その基端部が本体102に片持ち状に支持され、先端部が本体102の側壁に概ね沿うように周方向に延在している。ばね部104の先端部には、本体102の内側に向けて突出する半球状の膨出部106(「当接部」に対応する)が設けられている。なお、ばね部104において膨出部106が設けられる部分よりも基端側の幅を小さくすることで、ばね部104が撓み易くされている(つまり弾性変形し易くされている)。
防振ばね100は、帯状の板材を延在方向に沿った3箇所にて曲げ加工することにより形成されるため、その側壁にはその板材の両端が対向する切れ目が存在する。すなわち、3つのばね部104のうち一つが本体102の一端部108となり、凸形状を有する。本体102の他端部110には概略長方形状の開口部112が設けられ、その先端部が本体102の内方に屈曲している。その屈曲部を入口として一端部108が挿入され、それにより本体102の両端部が幅方向にオーバラップする。防振ばね100の無負荷状態においては、本体102の両端が外方にやや撓む形となるが、各先端部のオーバラップは確保される。
図3(B)に示すように、他端部110の先端の一部が開放されて切り口114となっている。ただし、その切り口114の幅は、本体102の一端部108であるばね部104の幅以下とされているため、無負荷状態においては両端部が嵌合すると、その切り口114は実質的に閉じられることになる。このような構成により、本体102の両端部の隙間に他の部材が挟まり難くされている。すなわち、防振ばね100がその流通過程において単品ではなく複数まとめて梱包されることを想定し、そのような状況においても複数の防振ばね100が互いに絡み合わないようにし、取り扱いの便宜を図るものである。
図3(E)に示すように、防振ばね100は、弾性度が高い非磁性部材、例えばステンレス等の非磁性金属からなる帯状の板材120を、その延在方向に沿った3箇所にて曲げ加工することにより形成されている。より具体的には、その板材120にプレス加工を施すことにより、両端の凹凸形状を成形して1つのばね部104を形成するとともに、側壁に対応する部分に2つのばね部104を形成する。このとき、プレス加工により各ばね部104に膨出部106が成形される。そして、いわゆるフォーミング加工により、その板材を隣接するばね部104の間にて折り曲げることにより三角筒形状に成形する。
防振ばね100は、挿通孔43(大径部49)に挿入される前の無負荷状態においては、図3(C)に示すように、本体102の両端部が位置する角部がやや外方に位置する非正三角形状となる。また、各ばね部104は、本体102の側壁からやや内方に延在する状態となる。防振ばね100を挿通孔43に挿入する際には、その両端部を近づけるように負荷をかけ、断面正三角形状に近い状態にしたうえで挿入する。防振ばね100は、無負荷状態から弾性変形した状態で挿通孔43に挿入されるため、その負荷を解除した際の弾性反力により大径部49(つまりコア42)にしっかりと固定されるようになる(図3(D)参照)。
一方、防振ばね100が大径部49に挿入される際には、3つのばね部104が作動ロッド58に向けた横荷重(半径方向内向きの荷重)を生成する。すなわち、図3(D)に示すように、防振ばね100を大径部49に挿入した状態で作動ロッド58が挿入されると、3つのばね部104が側壁とほぼ同一面に位置する状態まで外方に撓み、その弾性反力により作動ロッド58に適度な摺動力が付与される。なお、このように作動ロッド58を挿通することで、ばね部104が半径方向外向きに撓むことになるが、その際にばね部104をある程度塑性変形させると、ばね部104の作動ロッド58への押圧力(膨出部106と作動ロッド58との摺動力)を安定させることができる。すなわち、ばね部104を弾性域にて使用してもよいし、塑性域にて使用してもよい。
なお、図示のように防振ばね100が大径部49に挿入されると、作動ロッド58に対して3つの膨出部106が点接触するようになる。このような構成により、作動ロッド58が多少傾くようなことがあったとしても、膨出部106と作動ロッド58との点接触の状態が常に確保され、防振ばねによる円滑な支持状態が保持される。
以上に説明したように、本実施形態では、コア42の内方に収容された防振ばね100によって作動ロッド58に適度な摺動抵抗を与えることにより、プランジャ46の微少振動を減衰させることができる。その結果、プランジャ46の微小振動によるノイズを抑えることができ、制御弁1の制御特性を安定化させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記実施形態では、図3(D)に示したように、防振ばね100を大径部49に挿入した状態で作動ロッド58が挿入したときに、3つのばね部104が側壁とほぼ同一面に位置する例を示した。変形例においては、このように作動ロッド58が挿入したときに、3つのばね部104が側壁の外方に撓む構成としてもよい。本体102が多角形状をなすため、本体102の側壁と大径部49との間に形成される間隙を利用してばね部104を撓ませることができるためである。
また、防振ばね100の無負荷状態においてばね部104が本体102の側壁に沿う構造としてもよい。そして、防振ばね100が挿通孔43に挿入され、その防振ばね100に作動ロッド58が挿通されたときに、ばね部104が本体102の外方に撓むようにしてもよい。あるいは、このように作動ロッド58が挿入されたときに、3つのばね部104が側壁の内方に位置する構成としてもよい。ただし、このように作動ロッド58が挿入されたときに、ばね部104が本体102の側壁と同一面となる位置又は本体102の側壁の外方に撓むように構成することで、本体102をコンパクトに構成できるメリットがある。
上記実施形態では、膨出部106の形状として半球状のものを示したが、例えばアーチ状にするなど、内側に突出して作動ロッド58に適度な摺動力を付与可能なものであれば、適宜選択することができる。また、上記実施形態では、防振ばね100の本体102を断面三角形状とする例を示したが、断面四角形状その他の多角形状としてもよい。
上記実施形態では、制御弁1として主弁と副弁を有し、ブリード機能を発揮可能な構成を例示した。変形例においては副弁を有さず、ブリード機能を発揮しない制御弁に対して上記ノイズ低減構造を適用してもよい。ただし、弁の数が多いほどそれらの開閉に伴うノイズが発生し易いとも言えるため、上記ノイズ低減構造がより有効に機能すると言える。
上記実施形態では、上記ノイズ低減構造が適用される制御弁として、可変容量圧縮機の吸入圧力Psを設定圧力に保つように、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御するいわゆる入れ制御のPs感知弁を例示した。変形例においては、クランク室から吸入室に導出する冷媒流量を制御するいわゆる抜き制御の制御弁として構成してもよい。また、クランク圧力Pcを設定圧力に保つように冷媒流量を制御するPc感知弁として構成してもよい。さらに、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧(Pd−Ps)を設定差圧に保つように、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御するいわゆる(Pd−Ps)差圧弁として構成してもよい。
上記実施形態では、コアの端部を封止する封止部材として有底のスリーブ44を例示したが、その他の構造を採用することもできる。例えば、筒状のスリーブの開口端に別途の栓材を組み付けて封止構造を実現してもよい。また、上記実施形態では、プランジャ46をコア42に対してボディ5とは反対側に配置する例を示したが、プランジャとコアの位置関係を入れ換えてもよい。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 制御弁、 3 ソレノイド、 5 ボディ、 12,14,16 ポート、 18 弁孔、 28 作動室、 30 弁駆動体、 33 弁体、 34 弁孔、 38 弁体、 42 コア、 43 挿通孔、 44 スリーブ、 45 内部空間、 46 プランジャ、 49 大径部、 58 作動ロッド、 60 軸支部材、 70 背圧室、 100 防振ばね、 104 ばね部、 106 膨出部。

Claims (8)

  1. 吸入室に導入される冷媒を圧縮して吐出室から吐出する可変容量圧縮機の吐出容量を、前記吐出室からクランク室に導入する冷媒の流量を調整することにより変化させる可変容量圧縮機用制御弁において、
    前記吐出室に連通する吐出室連通ポートと、前記クランク室に連通するクランク室連通ポートと、前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとをつなぐ通路に設けられた弁孔とを有するボディと、
    前記弁孔に接離可能に配置されて弁部を開閉する弁体と、
    PWM方式による通電制御がなされ、前記弁体を閉弁方向に駆動するためのソレノイド力を発生させるソレノイドと、
    前記ソレノイドから前記弁体に向けて延び、前記ソレノイド力を前記弁体に伝達するための作動ロッドと、
    前記作動ロッドを貫通させるように挿通し、前記作動ロッドを半径方向内向きに付勢して摺動抵抗を与える防振ばねと、
    を備えることを特徴とする可変容量圧縮機用制御弁。
  2. 前記防振ばねは、
    前記作動ロッドを内方に挿通可能な筒状の本体と、
    前記本体の側壁に一体に形成され、前記本体に片持ち状に支持されるばね部と、
    前記ばね部の前記作動ロッドとの対向面に突設された当接部と、
    を含み、挿通される前記作動ロッドに前記当接部が当接することにより前記ばね部が撓み、その弾性反力により前記作動ロッドに摺動力を付与可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  3. 前記本体が複数の側壁を有する多角形状の筒体からなり、
    前記ばね部が複数の側壁に形成されることにより、前記作動ロッドと複数箇所にて当接するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  4. 前記ソレノイドは、
    前記ボディに対して固定されたコアと、
    前記コアの端部を封止して大気から遮断された内部空間を形成するよう前記コアに固定され、その内部空間が前記ボディの内部に連通することで冷媒が導入される封止部材と、
    前記内部空間に収容されて前記コアと軸線方向に対向配置され、前記作動ロッドを介して前記弁体と軸線方向に一体変位可能なプランジャと、
    を含み、
    前記防振ばねが、前記コアの内方に支持されるように設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  5. 前記防振ばねが非磁性部材からなることを特徴とする請求項4に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  6. 前記コアが、前記作動ロッドを軸線方向に挿通するための挿通孔を有し、
    前記封止部材が、前記内部空間を形成するよう前記コアに同軸状に固定され、前記挿通孔を介してその内部空間に冷媒が導入されるスリーブからなり、
    前記防振ばねが、前記コアにおける前記プランジャとは反対側の空間に設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  7. 前記コアには前記プランジャとは反対側に拡径されて形成された穴部が設けられ、
    前記穴部の開口端部に軸支部材が設けられ、
    前記作動ロッドが、前記軸支部材を摺動可能に貫通し、
    前記防振ばねが、前記穴部において前記軸支部材と前記コアとに囲まれる空間に収容されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  8. 前記ボディに前記吸入室に連通する吸入室連通ポートと、その吸入室連通ポートに連通する作動室が設けられ、
    前記内部空間が、前記作動室に連通することを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の可変容量圧縮機用制御弁。
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