JP2016055510A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のインクジェットユニットに関して、偏向電極の周囲の電界分布を略同じにするインクジェット記録装置等を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置Sは、インク液を噴射してインク液滴にするノズルと、インク液滴を帯電させる帯電電極と、帯電したインク液滴を偏向させる正負一対の偏向電極と、を有する第1インクジェットユニット21及び第2インクジェットユニット22を備えるインクジェットヘッド2を有し、偏向電極21c,22cは正極と負極とが交互に配置され、正極によって挟まれた負極を有する偏向電極21cは、当該負極のノズル21a側に設けられてその周囲の電界を補正する電界補正部G1を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
インクを吐出するノズルを複数備えるマルチノズル型のインクジェット記録装置が知られている。マルチノズル型のインクジェット記録装置は、ノズルが単一である場合と比較して、被印字物の単位時間当たりの処理量が多いという利点がある。このようなインクジェット記録装置として、例えば、以下に示す技術が開示されている。
すなわち、特許文献1には、第1の帯電電極で帯電したインク液滴を下側に偏向する第1の偏向手段と、第2の帯電電極で帯電したインク液滴を上側に偏向する第2の偏向手段と、を備えるインクジェット記録装置について記載されている。
また、特許文献2には、複数の帯電電極と、各帯電電極に対応する複数の偏向電極と、帯電電極と偏向電極との間に設置される電界シールド板と、を備えるインクジェット記録装置について記載されている。
特開2014−12416号公報 特開2010−201699号公報
ところで、ノズル、帯電電極、及び偏向電極を有するインクジェットユニットを二つ備える2ノズル型のインクジェット記録装置は、通常、二対の偏向電極が正・負・正・負の順に並べて配置されている。そして、偏向電極の周囲の電界分布は、この偏向電極による電界と、他の偏向電極による電界と、を重ね合わせたものになる。
詳細については実施形態の中で説明するが、このような電界の重ね合わせの結果、特に偏向電極のノズル側の電界分布が、各インクジェットユニットで異なってしまうという問題があった。その結果、インク液滴の帯電量に対応する偏向量が各インクジェットユニットで異なってしまい、被印字物に印字される文字の形状や高さが異なってしまうという問題があった。
このような問題に対して特許文献1では、文字の高さや文字の間隔に応じてインク液滴の帯電量を微調整するようにしているが、帯電電圧の制御処理が非常に煩雑になってしまう。
また、特許文献2では、電界シールド板を設置することで、偏向電極からの電界の影響が帯電電極に及ばないようにしているが、各偏向電極の電界は干渉し合うため、前記した問題は解決されない。
そこで、本発明は、複数のインクジェットユニットに関して、偏向電極の周囲の電界分布を略同じにするインクジェット記録装置等を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係るインクジェット記録装置は、インク液を噴射してインク液滴にするノズルと、前記ノズルの噴射側に配置され、インク液滴を帯電させる帯電電極と、正極と負極とで一対をなし、前記帯電電極で帯電したインク液滴を偏向させる偏向電極と、を有するインクジェットユニットを、前記偏向電極の正極と負極とが交互に配置されるように複数備えるインクジェットヘッドを有し、複数の前記偏向電極のうち、二つの正極によって挟まれた負極を有する偏向電極は、それぞれ、当該負極の前記ノズル側に設けられてその周囲の電界を補正する第1電界補正部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数のインクジェットユニットに関して、偏向電極の周囲の電界分布を略同じにするインクジェット記録装置等を提供できる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の外観斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の模式的な縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置が備える第1インクジェットユニット及び第2インクジェットユニットの模式的な縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置における偏向電極の周囲の電界を示す電界分布図(シミュレーション結果)である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置が備える第1インクジェットユニット及び第2インクジェットユニットの模式的な縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置における偏向電極の周囲の電界を示す電界分布図(シミュレーション結果)である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置が備える第1インクジェットユニット及び第2インクジェットユニットの模式的な縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録装置が備える第1インクジェットユニット及び第2インクジェットユニットの模式的な縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録装置における偏向電極の周囲の電界を示す電界分布図(シミュレーション結果)である。 本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録装置が備える第1インクジェットユニット及び第2インクジェットユニットの模式的な縦断面図である。 本発明の第6実施形態に係るインクジェット記録装置が備える第1インクジェットユニット及び第2インクジェットユニットの模式的な縦断面図である。 本発明の第7実施形態に係るインクジェット記録装置が備える第1インクジェットユニット及び第2インクジェットユニットの模式的な縦断面図である。 比較例に係るインクジェット記録装置が備える第1インクジェットユニット及び第2インクジェットユニットの模式的な縦断面図である。 比較例に係るインクジェット記録装置における偏向電極の周囲の電界を示す電界分布図(シミュレーション結果)である。
以下では、一例として、ノズル21a,22a(図2参照)から連続的にインクを吐出してインク液滴とし、帯電量に応じてインク液滴を偏向させることで被印字物F(図2参照)に印字する連続吐出型のインクジェット記録装置S(図2参照)について説明する。
≪第1実施形態≫
<インクジェット記録装置の構成>
図1は、第1実施形態に係るインクジェット記録装置Sの外観斜視図である。
インクジェット記録装置Sは、被印字物F(図2参照)に向けてインク液滴を噴射することで、被印字物Fに文字等を印字する2ノズル型の記録装置である。インクジェット記録装置Sは、例えば、ベルトコンベアで次々と運ばれてくる飲料缶(被印字物F)に識別記号等を印字する際に用いられる。インクジェット記録装置Sは、本体部1と、インクジェットヘッド2と、ケーブル3と、を備えている。
本体部1は、後記するポンプ類、弁類、制御装置70(図2参照)等と、これらを収容する筐体11と、筐体11に設置される表示パネル12と、を備えている。なお、表示パネル12は、ユーザによる設定入力を受け付けたり、インクジェット記録装置Sの運転状況を表示したりするものである。
インクジェットヘッド2は、制御装置70(図2参照)からの指令に従って、被印字物F(図2参照)にインク液滴を噴射するものである。なお、インクジェットヘッド2の詳細については後記する。
ケーブル3は、制御装置70(図2参照)とインクジェットヘッド2とを接続する信号線(図示せず)、後記するインク供給管51(図2参照)、及びインク回収管61(図2参照)を収容する管状部材である。
図2は、インクジェット記録装置Sの模式的な縦断面図である。なお、図2では、本体部1に対してインクジェットヘッド2を大きめに図示した。
本体部1は、主に、インク容器31と、溶剤容器41と、インクジェットヘッド2にインクを供給するためのインク供給部材(ポンプ52等)と、後記するガター21d,22dで回収されたインクをインク容器31に戻すためのインク回収部材(ポンプ63等)と、制御装置70と、を備えている。
インク容器31には、液状のインクが貯留されている。溶剤容器41には、インクを希釈するための溶剤が貯留されている。なお、図2に示す溶剤供給管42の上流端は、溶剤容器41内の溶剤に浸され、下流端はインク容器31内に臨んでいる。溶剤供給管42には、溶剤容器41内の溶剤をインク容器31に圧送するポンプ43が設置されている。
前記したインク供給部材は、インク容器31からインクジェットヘッド2にインクを供給するためのインク供給管51と、このインク供給管51において上流側から順に設置されたポンプ52、供給弁53、フィルタ54、及び調圧弁55を備えている。インク供給管51の上流端は、インク容器31内のインクに浸されている。また、インク供給管51は、二つのインクジェットユニット21,22に対応して分岐し、その下流端がノズル21a,22aに接続されている。
前記したインク回収部材は、ガター21d,22dで回収されたインクをインク容器31に戻すためのインク回収管61と、このインク回収管61において上流側から順に設置された回収弁62、ポンプ63、及びフィルタ64を備えている。なお、インク回収管61は、ガター21d,22dで回収したインクが合流し、合流したインクがポンプ63等を介してインク容器31に戻るように接続されている。
なお、インク供給部材及びインク回収部材が備える各機器については、詳細な説明を省略する。
制御装置70は、表示パネル12(図1参照)を介して入力される情報等に基づいて、各機器の動作を制御するものである。制御装置70は、例えば、以下の機能を有している。
すなわち、制御装置70は、ポンプ類及び弁類を制御し、インク供給管51を介してノズル21a,22aにインクを供給するとともに、ガター21d,22dで回収したインクをインク容器31に戻す。
また、制御装置70は、被印字物Fを検知するセンサ(図示せず)の検出結果等に基づき、図3に示すx軸方向に被印字物Fを搬送する搬送機構(図示せず)を制御する。
また、制御装置70は、位相センサ21e,22eの検出値に基づいて、ノズル21a,22aの上流側に設置された励振源(図示せず)を振動させる。これによって、ノズル21a,22aから噴射されるインク液柱が揺らいで分断され、インク液滴になる。
また、制御装置70は、印字すべき文字等のパターンデータに基づき、帯電電圧制御部71(図3参照)によって帯電電極21b、22bの電圧を変化させ、また、偏向電圧制御部72(図3参照)によって偏向電極21c,22cに所定電圧を印加する。
図2に示すインクジェットヘッド2は、第1インクジェットユニット21と、第2インクジェットユニット22と、インクジェットユニット21,22を収容するヘッドカバー23と、を備えている。
第1インクジェットユニット21と、第2インクジェットユニット22と、はノズル21aの軸線Q1(図3参照)と、ノズル22aの軸線Q2(図3参照)と、が平行になるように並べて配置されている。ヘッドカバー23には、インクジェットユニット21,22から噴射されるインク液滴を通過させるための開口h1,h2が設けられている。
(第1インクジェットユニット)
図3は、インクジェット記録装置Sが備える第1インクジェットユニット21及び第2インクジェットユニット22の模式的な縦断面図である。なお、図3では、ヘッドカバー23(図2参照)の図示を省略した。
第1インクジェットユニット21は、インク供給管51において一方側に分流したインクをインク液滴として被印字物Fに噴射するものである。第1インクジェットユニット21は、ノズル21aと、帯電電極21bと、偏向電極21cと、ガター21dと、位相センサ21e(図2参照)と、を備えている。
図3に示すように、z軸方向の正側(インク液滴が噴射される向き)に向かって順に、ノズル21a、帯電電極21b、偏向電極21c、及びガター21dが配置されている。なお、位相センサ21e(図2参照)は、前記したインク回収管61に設けられている。
ノズル21aは、インク供給管51を介して圧送される液状のインク(インク液)を噴射し、インク液滴にするものである。ノズル21aは、液柱状のインクに振動を与えるための励振源(図示せず)を有している。この励振源は、交流電圧が印加されることで振動する圧電アクチュエータである。ノズル21aのオリフィス孔を介して噴射された液柱状のインクは、励振源の振動によって揺らぎを与えられて分断され、インク液滴になる。
帯電電極21bは、ノズル21aから噴射されたインク液滴を帯電させるための電極であり、ノズル21aの開口端付近に配置されている。帯電電極21bは、円筒状(又は、z軸方向から見てU字状)を呈しており、z軸方向から見て中心付近をインク液滴が通過するように配置されている。
帯電電極21bには、表示パネル12(図1参照)を介して入力された印字形態に基づき、帯電電圧制御部71から時間的に変化する電圧が印加される。本実施形態では、帯電電極21bに正の電圧を印加することでインク液滴を負に帯電させるようにした。ちなみに、インク液滴の帯電量が大きいほど、後記する偏向電極21cでの偏向量(y軸方向の正側への移動量)も大きくなる。
偏向電極21cは、帯電電極21bで帯電したインク液滴をy軸方向に偏向(移動)させるため電極であり、正極P1と、負極N1と、電界補正部G1と、を備えている。
偏向電極21cの正極P1には、偏向電圧制御部72からの指令に応じて、直流電源(図示せず)から所定電圧(例えば、5.7kV)が印加される。図3に示すように、正極P1は、縦断面視において折線状を呈している。
正極P1は、負極N1と略平行に配置される平行部P11と、ノズル21から離れるにつれて負極N1との距離が大きくなる逃げ部P12と、を有している。このように逃げ部P12を設けることで、y軸方向にインク液滴を偏向可能な幅を大きく確保できるとともに、y軸方向において負極N1の近くに平行部P11を配置して強い電界を生じさせることができる。
負極N1は、正極P1に対向するように配置される平板状の電極である。なお、本実施形態では、正極P1に正の高電圧を印加し、負極N1を接地するようにしている。
正負一対の偏向電極21cは、y軸方向において負極N1から僅かに(例えば、0.5mm)離れた位置にインク液滴が入射するように配置されている。帯電電極21bで帯電したインク液滴は、その帯電量に応じて偏向電極21cでy軸方向の正側に移動し、ヘッドカバー23(図2参照)の開口h1(図2参照)を介して被印字物Fに付着する。
電界補正部G1は、正極P1,P2からの電界を遮蔽することで周囲の電界を補正するための絶縁体である。電界補正部G1は、板状を呈しており、負極N1のノズル21a側の端部に設置されている。
なお、電界補正部G1の材料として、セラミックス、エチレン樹脂、フェノール樹脂、ガラス等を用いることができる。また、負極N1をノズル21a側にさらに延ばし、この延ばした部分の表面に絶縁材料を塗布又は蒸着することで「電界補正部」を形成するようにしてもよい。
図3に示す例において電界補正部G1は、正極P1に対向する面が負極N1と面一となるように設置されている。これによって、直進してくるインク液滴に対し、y軸方向で非常に近い位置に電界補正部G1及び負極N1を配置することができる。したがって、インク液滴をy軸方向に偏向可能な幅を大きく確保できる。
また、電界補正部G1がノズル21a側に延びる長さL1は、正極P1(平行部P11)と負極N1との距離の2/3以上であることが好ましい。例えば、正極P1と負極N1との距離が3mmであるとき、電界補正部G1のz軸方向の長さを2mm以上(例えば、2.5mm)にすることが好ましい。
なぜなら、発明者らが実験した結果、電界補正部G1を前記した長さにすることで、偏向電極21cのノズル21a側の電界分布と、偏向電極22cのノズル22a側の電界分布と、を略同じにすることができたからである。なお、電界補正部G1の長さL1は、実験やシミュレーションに基づいて適宜設定される。
ガター21dは、偏向電極21cの電極間の電界で偏向せずz軸方向に直進した(つまり、印字に不要であり、帯電量が非常に小さい)インク液滴を回収するものである。ガター21dの開口は、ノズル21aと同軸上に配置されている。なお、ガター21dで回収されたインク液滴は、インク回収管61(図2参照)を介してインク容器31(図2参照)に戻され、再利用される。
図2に示す位相センサ21eは、ガター21dで回収されたインク液滴の帯電量を検出するセンサであり、インク回収管61に設けられている。ちなみに、制御装置70は、位相センサ21eの検出値に基づいて、帯電電極21bに電圧を印加するタイミングを調整するようになっている。
(第2インクジェットユニット)
図3に示す第2インクジェットユニット22は、インク供給管51において他方側に分流したインクをインク液滴として被印字物Fに噴射するものである。第2インクジェットユニット22は、ノズル22aと、帯電電極22bと、偏向電極22cと、ガター22dと、位相センサ22e(図2参照)と、を備えている。
図3に示すように、z軸方向の正側に向かって順に、ノズル22a、帯電電極22b、偏向電極22c、及びガター22dが配置されている。第2インクジェットユニット22の構成は、偏向電極22cが電界補正部G1を有していない点を除いて第1インクジェットユニット21と同様である。したがって、第2インクジェットユニット22については、偏向電極22c等の配置について説明し、その他の構成については詳細な説明を省略する。
図3に示すように、紙面の上から順に正極P1、負極N1、正極P2、負極N2の順になるように偏向電極21c,22cが配置されている。つまり、y軸方向において正極と負極とが交互に配置されている。また、負極N1は、y軸方向において二つの正極P1,P2によって挟まれている。
なお、偏向電極21cの負極N1と、偏向電極22cの正極P2とは、y軸方向のコンパクト化を考慮しつつ、両者間にアーク(異常放電)が発生しないように適度に離して配置されている。
<作用・効果>
本実施形態に係るインクジェット記録装置Sの作用・効果の説明に先立って、電界補正部G1を備えない比較例の電界分布について簡単に説明する。
図13は、比較例に係るインクジェット記録装置が備える第1インクジェットユニット及び第2インクジェットユニットの模式的な縦断面図である。図13に示す比較例では、偏向電極21cが電界補正部G1(図3参照)を備えない構成になっている。
図14は、電界補正部G1を備えない比較例のインクジェット記録装置において、偏向電極21c,22cの周囲の電界を示す電界分布図(シミュレーション結果)である。なお、図14では、ノズル21a,22a(図13参照)、帯電電極21b,22b(図13参照)、及びガター21d,22d(図13参照)の図示を省略した。
偏向電極21cを通過する過程において、インク液滴は、正極P1と負極N1との間の電界分布の他、偏向電極21cよりもノズル21a(図13参照)側の電界分布、及び偏向電極21cよりもガター21d(図13参照)側の電界分布の影響も受ける。他方の偏向電極22cに入射するインク液滴に関しても同様のことがいえる。
図14に示すように、偏向電極21cの電極間、及び偏向電極22cの電極間はそれぞれ、正極P1,P2に高電圧が印加されることで同様の電界分布になっている。
また、偏向電極21cよりもノズル21a(図13参照)側の領域K1では、正極P1から負極N2に向かう紙面下向きの電界と、正極P2から負極N1に向かう紙面上向きの電界と、が重ね合わされた電界分布になる。前記した各電界は互いに逆向きであり、電界の強さが略等しいため、領域K1の一部では各電界が干渉によって打ち消し合い、電界の強さが0[V/m]になる。
この電界0[V/m]の領域は、偏向電極21cの負極N1のノズル21a側の端部付近にまで食い込むように広がっている。
一方、偏向電極22cの負極N2のノズル22a側の端部付近である領域K2では、0[V/m]よりも電界が強くなっている。これは、偏向電極22cの負極N2がy軸方向において正極に挟まれておらず、前記したような干渉が生じないためである。
したがって、図13に示す帯電電極22bで帯電したインク液滴は、偏向電極22cに入射する前に領域K2(図14参照)の電界でy軸方向の正側に加速される。一方、偏向電極21cにおいて、領域K1の電界0[V/A]の部分ではインク液滴が加速されず、電界の強さが0[V/A]よりも強い領域に入ったときに、インク液滴がy軸方向の正側に加速し始める。
このように領域K1,K2の電界分布が異なるため、y軸方向において同じ高さの文字を印字する場合でもインクジェットユニット21,22で文字の高さが異なってしまう(第2インクジェットユニット22で印字された文字のほうがy軸方向で高くなる)という問題があった。
ちなみに、図14に示す負極N1のガター21d(図13参照)側の端部付近にも、電界0[V/m]の領域K3が存在する。しかしながら、領域K3は、ガター21dで回収されるインク液滴の経路に含まれており、その電界は、印字に使用されるインク液滴にほとんど影響を与えない。
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置Sの作用について説明する。図4は、インクジェット記録装置Sにおける偏向電極21c,22cの周囲の電界を示す電界分布図(シミュレーション結果)である。
前記したように、偏向電極21cの負極N1には、絶縁性の電界補正部G1が設けられている。したがって、正極P2から出て負極N1に向かう電気力線は、電界補正部G1を迂回するように分布する。同様に、正極P1から出て負極N2に向かう電気力線も、電界補正部G1を迂回するように分布する。つまり、電界補正部G1によって正極P1,P2からの電界が遮られる。
その結果、電界補正部G1の周囲では、比較例で説明した電界の干渉が起こらず、電界が0[V/m]よりも強くなる。また、偏向電極21cのノズル21a側の電界分布と、偏向電極22cのノズル22a側の電界分布と、が略同じになる。特に、領域K1においてインク液滴の移動経路である電界補正部G1及び負極N1の近傍の電界分布と、領域K2において負極N2の近傍の電界分布と、が略同じになる。
したがって、本実施形態によれば、偏向電極21c,22cに関して、インク液滴の帯電量に対応するy軸方向の偏向量を略同じにすることができる。つまり、第1インクジェットユニット21及び第2インクジェットユニット22によって、略同じ高さ(y軸方向)及び形態の文字を印字できる。
また、前記した先行技術文献1のように、文字の高さや文字の間隔に応じてインク液滴の帯電量を微調整する必要がなく、インクジェット記録装置Sの処理を単純化できる。
また、偏向電極21cの負極N1に電界補正部G1を設ければよく、インクジェットヘッド2の構造を複雑化する必要がない。したがって、インクジェット記録装置Sの製造コストの増加を抑制できる。
また、例えば、偏向電極21cの負極N1と、偏向電極22cの正極P2と、の間に電界シールド板を設ける場合と比較して材料コストを削減できるとともに、インクジェットヘッド2(図2参照)のコンパクト化を図ることができる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、偏向電極22c(図5参照)の負極N2にも絶縁性の電界補正部G2(第2電界補正部)を設ける点が第1実施形態と異なるが、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図5は、第2実施形態に係るインクジェット記録装置Sにおける第1インクジェットユニット21及び第2インクジェットユニット22の模式的な縦断面図である。
第2実施形態では、第2インクジェットユニット22(図2参照)の偏向電極22cも、周囲の電界を補正するための電界補正部G2を備えている。この電界補正部G2は、板状を呈する絶縁体であり、負極N2のノズル22a側に設置されている。なお、負極N1が正極P1,P2によってy軸方向で挟まれているのに対し、他方の負極N2は正極によって挟まれていない。
このように正極によって挟まれていない偏向電極22cにも電界補正部G2を設けることで、正極P1,P2から負極N2に向かう電気力線が、電界補正部G2を迂回するように分布する。なお、図5では、一方の電界補正部G1がノズル21a側に延びる長さL1と、他方の電界補正部G2がノズル22a側に延びる長さL2と、が等しい構成を図示した。
<作用・効果>
図6は、インクジェット記録装置Sにおける偏向電極21c,22cの周囲の電界を示す電界分布図である。図6に示すように、偏向電極21cのノズル21a側と、偏向電極22cのノズル22aと、は同様の電界分布になっている。前記したように、電気力線が電界補正部G1,G2の両方に入らないため、第1実施形態と比較して、特に電界6.15〜6.5[MV/m]の分布の仕方が領域K1,K2で非常に似通っている。
したがって、インク液滴の帯電量に対応する偏向量を第1インクジェットユニット21と第2インクジェットユニット22とで略同一にすることができ、略同じ高さ(y軸方向)及び形態の文字を印字できる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、電界補正部H1(第1電界補正部:図7参照)が、絶縁体ではなく導体である点が第1実施形態と異なるが、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図7は、第3実施形態に係るインクジェット記録装置Sにおける第1インクジェットユニット21及び第2インクジェットユニット22の模式的な縦断面図である。
第1インクジェットユニット21(図2参照)の偏向電極21cは、電界補正部H1を備えている。この電界補正部H1は、導電性の金属板(例えば、ステンレス鋼板)であり、負極N1のノズル21a側に設置されている。なお、電界補正部H1を負極N1と別体としてもよいし、負極N1と共に一体成形してもよい。また、アーク放電を防止するために、電界補正部H1の角部を面取り加工して丸くする(いわゆるR面取りを設ける)ことが好ましい。
このように電界補正部H1を設けることで、正極P1と電界補正部H1との間にできる斜め向き(紙面左下向き)の電界によって、負に帯電したインク液滴は電界補正部H1付近からy軸方向の正側に偏向し始める。したがって、偏向電極21c,22cにおいて、帯電量に対応するインク液滴の偏向量の差を小さくすることができる。
なお、発明者らが実験した結果、電界補正部H1がノズル21a側に延びる長さL1を、正極P1と負極N1との距離の2/3以上とした場合、偏向電極21c,22cにおけるインク液滴の偏向量が略同一になることが判明した。これは、前記したように電界補正部H1の長さL1を確保することで、インク液滴が偏向し始めるz軸方向の位置を偏向電極21c,22cにおいて揃えることができるからである。
<作用・効果>
本実施形態によれば、偏向電極21cの負極N1に導電性の電界補正部H1を設けることで、第1インクジェットユニット21(図2参照)及び第2インクジェットユニット22(図2参照)によって、略同じ高さ(y軸方向)及び形態の文字等を印字できる。
また、電界補正部H1を負極N1と一体成形する場合には、電界補正部H1が負極N1と別体である場合と比較して、偏向電極21cの加工が容易になるとともに、その製造コストを低減できる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、偏向電極22c(図8参照)の負極N2にも導電性の電界補正部H2(第2電界補正部)を設ける点が第3実施形態と異なるが、その他については第3実施形態と同様である。したがって、第3実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図8は、第4実施形態に係るインクジェット記録装置Sにおける第1インクジェットユニット21及び第2インクジェットユニット22の模式的な縦断面図である。
偏向電極22cは、導電性の金属板(例えば、ステンレス鋼板)である電界補正部H2を備えている。この電界補正部H2は、負極N2のノズル22a側に設けられている。なお、電界補正部H2を、負極N2と別体としてもよいし、負極N2と一体成形してもよい。
このようにy軸方向で正極によって挟まれていない負極N2にも電界補正部H2を設けることで、正極P2と電界補正部H2との間に斜め向き(紙面左下向き)の電界が生じる。
なお、図8では、一方の電界補正部H1がノズル21a側に延びる長さL1と、他方の電界補正部H2がノズル22a側に延びる長さL2と、が等しい例を図示した。このように長さL1,L2を同一にすることで、負極N1,N2を共通の部品で製造することができる。したがって、偏向電極21c,22cの製造作業を簡単化し、その製造コストを低減できる。
<作用・効果>
図9は、第4実施形態に係るインクジェット記録装置Sにおける第1インクジェットユニット21及び第2インクジェットユニット22の模式的な縦断面図である。
図9に示すように、電界補正部H1,H2の周囲(領域K1,K2)は、非常に似通った電界分布になっている。これは、電界補正部H1,H2に正極P1,P2からの電気力線が入るため、電界の強さが0[V/m]よりも大きくなるからである。したがって、インク液滴の帯電量に対応するy軸方向の偏向量を、偏向電極21c,22cにおいて略同一にすることができる。
また、正極P1と電界補正部H1との間で斜め向き(紙面左下向き)の電界が生じるとともに、正極P2と電界補正部H2との間でも斜め向き(紙面左下向き)の電界が生じる。これによって、電界補正部H1,H2付近から、インク液滴のz方向の加速度を増加させることができる。
したがって、インク液柱からいったん分断されたインク液滴を勢いよく加速させることができ、このインク液滴が、空気抵抗の比較的小さい後続のインク液滴と再び一体化することを防止できる。
≪第5実施形態≫
第5実施形態は、電界補正部H2(図10参照)の長さL2を、電界補正部H1(図10参照)の長さL1よりも短くした点が第4実施形態と異なるが、その他については第4実施形態と同様である。したがって、第4実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図10は、第5実施形態に係るインクジェット記録装置Sにおける第1インクジェットユニット21及び第2インクジェットユニット22の模式的な縦断面図である。
一方の偏向電極21cは、負極N1のノズル21a側に導電性の電界補正部H1(第1電界補正部)を備えている。他方の偏向電極22cは、負極N2のノズル22a側に導電性の電界補正部H2(第2電界補正部)を備えている。
電界補正部H2がノズル22a側に延びる長さL2は、電界補正部H1がノズル21a側に延びる長さL1よりも短くなっている。
<作用・効果>
前記したように、電界補正部H1,H2を設けない構成では(図13参照)、負極N1のノズル21a側の端部付近で電界0[V/m]になり、また、負極N2のノズル22a側の端部付近の電界が0[V/m]よりも強くなる。
本実施形態では、電界補正部H2の長さL2が電界補正部H1の長さL1よりも短くすることで、電界補正部H2を設けたことによる電界の補正量を、電界補正部H1を設けたことによる電界の補正量よりも小さくした。これによって、偏向電極21cの周囲の電界分布と、偏向電極22cの周囲の電界分布と、を略同一にすることができる。
≪第6実施形態≫
第6実施形態は、一方のノズル21aの軸線Q1(図11参照)と、他方のノズル22aの軸線Q2(図11参照)と、が平行でない点が第4実施形態と異なっているが、その他については第4実施形態と同様である。したがって、第4実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図11は、第6実施形態に係るインクジェット記録装置Sにおける第1インクジェットユニット21及び第2インクジェットユニット22の模式的な縦断面図である。
図11に示すように、ノズル21aの軸線Q1とノズル22aの軸線Q2との距離が、ノズル21a,22aから離れるにつれて小さくなるように第1インクジェットユニット21(図2参照)及び第2インクジェットユニット22(図2参照)が配置されている。なお、軸線Q1,Q2がなす角(例えば、5°)は、インクジェット記録装置Sの仕様によって適宜設定される。
<作用・効果>
本実施形態によれば、前記したように各インクジェットユニット21,22(図2参照)を配置することで、第1インクジェットユニット21で印字される文字と、第2インクジェットユニット22で印字される文字と、のy軸方向のスペースを小さくできる。また、二つのインクジェットユニット21,22を用いて1つの大きな文字を印字することもできる。したがって、インクジェット記録装置Sにおいて設定可能な文字サイズを大きくすることができる。
≪第7実施形態≫
第7実施形態は、4個のインクジェットユニット211,212,213,22(図12参照)を備える点が第5実施形態と異なっているが、その他については第5実施形態と同様である。したがって、第5実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図12は、第7実施形態に係るインクジェット記録装置Sにおける第1インクジェットユニット211,212,213、及び第2インクジェットユニット22の模式的な縦断面図である。
インクジェット記録装置Sは、3個の第1インクジェットユニット211,212,213と、1個の第2インクジェットユニット22と、を備えている。
前記した各インクジェットユニットは、ノズルの軸線Q11,Q12,Q13,Q2が平行になるように並べて配置された状態で、一つのヘッドカバー(図示せず)に収容されている。このヘッドカバーには、ノズル211a,212a,213a,22aから噴射されるインク液滴を通過させるための開口(図示せず)が4つ設けられている。また、各インクジェットユニットの偏向電極211c,212c,213c,22cは、正極と負極とがy軸方向で交互に配置されている。
図12に示すように、隣り合う正極P11,P12によって挟まれる負極N11を有する偏向電極211cは、負極N11のノズル211a側に設けられる電界補正部H11(第1電界補正部)を備えている。同様に、隣り合う正極によって挟まれる負極を有する偏向電極212c,213cは、電界補正部H12,H13(第1電界補正部)を備えている。電界補正部H11,H12,H13は、板状を呈する導体であり、その長さL11,L12,L13は略等しい。
二つの正極によって挟まれない負極N2を有する偏向電極22cは、負極N2のノズル22a側に設けられる電界補正部H2(第2電界補正部)を備えている。電界補正部H2は、板状を呈する導体である。電界補正部H2がノズル22a側に延びる長さL2は、前記した長さL11,L12,L13よりも短くなっている(L2<L11=L12=L13)。
なお、電界補正部H11,H12,H13,H2はそれぞれ、負極と別体であってもよいし、負極と一体であってもよい。
<作用・効果>
本実施形態によれば、電界補正部H11,H12,H13,H2を設けることで、偏向電極211c,212c,213c,22cのノズル側の電界分布の差を小さくすることができる。
また、インクジェット記録装置Sが4個のインクジェットユニット211,212,213,22を備えることで、段数の多い文字列を一度に印字することができる。したがって、インクジェット記録装置Sの処理効率を高めることができる。
≪変形例≫
以上、本発明に係るインクジェット記録装置Sについて各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、第2実施形態(図5参照)では、電界補正部G1の長さL1と、電界補正部G2の長さL2と、が等しい場合について説明したが、これに限らない。例えば、電界補正部G1,G2を備えない比較例の電界分布(図14参照)を考慮して、電界補正部G2の長さL2を、電界補正部G1の長さL1よりも短くしてもよい。
また、第1〜第6実施形態では、インクジェットユニットが2個である場合について説明し、また、第7実施形態では、インクジェットユニットが4個である場合について説明したが、インクジェットユニットの個数はこれに限らない。
すなわち、インクジェット記録装置Sがn個のインクジェットユニットを備える構成にしてもよい。この場合においてn対の偏向電極は、正極と負極とが交互に配置される。また、隣り合う正極によって挟まれた負極を有する(n−1)対の偏向電極はそれぞれ、負極のノズル側に設けられる第1電界補正部を有する。
この場合において、第1電界補正部がノズル側に延びる長さL1は、この第1電界補正部を有する偏向電極の正極と負極との距離の2/3以上であることが好ましい。
また、n個のインクジェットユニットを備える構成において、二つの正極によって挟まれない負極を有する一対の偏向電極が、この負極のノズル側に設けられる第2電界補正部を有する構成にしてもよい。
この場合において、第2電界補正部がノズル側に延びる長さL2を、第1電界補正部がノズル側に延びる長さL1よりも短くすることが好ましい。これによって、第2電界補正部を設けたことによる電界の補正量を、第1電界補正部を設けたことによる電界の補正量よりも小さくし、各偏向電極の周囲の電界分布を略同じにすることができるからである。
なお、第1電界補正部及び第2電界補正部は、絶縁体であってもよいし、導体であってもよい。
また、第7実施形態では、電界補正部H11,H12,H13,H2が全て導体である場合について説明したが、これに限らない。例えば、電界補正部H11,H12,H13,H2のうち一つ又は複数を導体とし、残りを絶縁体としてもよい。また、電界補正部H11,H12,H13,H2を全てを絶縁体にしてもよい。
また、各実施形態は、適宜組み合わせることができる。例えば、第1実施形態と第6実施形態とを組み合わせ、偏向電極21c(図3参照)に絶縁性の電界補正部G1を設ける構成において、軸線Q1,Q2が図11に示す位置関係となるように各インクジェットユニット21,22を配置してもよい。
また、インク液滴の形状を観測する液滴形状観測装置をヘッドカバー23(図2参照)内に設置してもよい。この液滴形状観測装置の観測結果に基づいて、制御装置70(図2参照)がノズル21a,22a内の圧電素子に信号を入力することで、インク液柱に適切に振動を与えることができる。
また、各実施形態では、偏向電極21c,22c等において、正極に正の電圧を印加し、負極を接地する場合について説明したが、これに限らない。例えば、正極を接地し、負極に負の電圧を印加してもよい。また、インク液滴を正に帯電させる場合、偏向電極21c,22c等の電圧を正負逆にすることは言うまでもない。
また、各実施形態に係るインクジェット記録装置Sは、産業用のインクジェットプリンタの他、3次元の造形を行うための3Dプリンタにも適用できる。
また、各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することが可能である。
S インクジェット記録装置
2 インクジェットヘッド
21,211,212,213 第1インクジェットユニット(インクジェットユニット)
21a,211a,212a,213a ノズル
21b,211b,212b,213b 帯電電極
21c,211c,212c,213c 偏向電極
P1,P11,P12,P13 正極
N1,N11,N12,N13 負極
22 第2インクジェットユニット(インクジェットユニット)
22a ノズル
22b 帯電電極
22c 偏向電極
P2 正極
N2 負極
G1,H1,H11,H12,H13 電界補正部(第1電界補正部)
G2,H2 電界補正部(第2電界補正部)
Q1,Q2 軸線
F 被印字物

Claims (11)

  1. インク液を噴射してインク液滴にするノズルと、
    前記ノズルの噴射側に配置され、インク液滴を帯電させる帯電電極と、
    正極と負極とで一対をなし、前記帯電電極で帯電したインク液滴を偏向させる偏向電極と、
    を有するインクジェットユニットを、前記偏向電極の正極と負極とが交互に配置されるように複数備えるインクジェットヘッドを有し、
    複数の前記偏向電極のうち、二つの正極によって挟まれた負極を有する偏向電極は、それぞれ、当該負極の前記ノズル側に設けられてその周囲の電界を補正する第1電界補正部を備えること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1電界補正部が前記ノズル側に延びる長さは、当該第1電界補正部を有する前記偏向電極の正極と負極との距離の2/3以上であること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 複数の前記偏向電極のうち、二つの正極によって挟まれない負極を有する偏向電極は、当該負極の前記ノズル側に設けられてその周囲の電界を補正する第2電界補正部を有すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第2電界補正部が前記ノズル側に延びる長さは、前記第1電界補正部が前記ノズル側に延びる長さよりも短いこと
    を特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第1電界補正部及び前記第2電界補正部は、絶縁体であること
    を特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第1電界補正部及び前記第2電界補正部は、導体であること
    を特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第1電界補正部及び前記第2電界補正部は、それぞれ、自身が属する前記インクジェットユニットの前記偏向電極の負極と一体成形されること
    を特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. インク液を噴射してインク液滴にするノズルと、
    前記ノズルの噴射側に配置され、インク液滴を帯電させる帯電電極と、
    正極と負極とで一対をなし、前記帯電電極で帯電したインク液滴を偏向させる偏向電極と、
    を有するインクジェットユニットを、前記偏向電極の正極と負極とが交互に配置されるように二つ備えるインクジェットヘッドを有し、
    二対の前記偏向電極のうち、二つの正極によって挟まれた負極を有する偏向電極は、当該負極の前記ノズル側に設けられてその周囲の電界を補正する第1電界補正部を備えること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 二対の前記偏向電極のうち、二つの正極によって挟まれない負極を有する偏向電極は、当該負極の前記ノズル側に設けられてその周囲の電界を補正する第2電界補正部を有すること
    を特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 二つの前記ノズルの軸線同士の距離が、前記ノズルから離れるにつれて小さくなるように、二つの前記インクジェットユニットが配置されること
    を特徴とする請求項8又は請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. インク液を噴射してインク液滴にするノズルと、
    前記ノズルの噴射側に配置され、インク液滴を帯電させる帯電電極と、
    正極と負極とで一対をなし、前記帯電電極で帯電したインク液滴を偏向させる偏向電極と、
    を有するインクジェットユニットを複数備えるインクジェットヘッドを有し、
    複数の前記偏向電極は、正極と負極とが交互に配置され、
    複数の前記偏向電極のうち、二つの正極によって挟まれた負極を有する偏向電極は、それぞれ、当該負極の前記ノズル側に設けられる第1電界補正部を有し、
    前記第1電界補正部によって、その周囲の電界が補正されること
    を特徴とするインクジェット記録方法。
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