JP2016055180A - ボードゲーム - Google Patents

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Keisuke Takada
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Abstract

【課題】 盤上に複数の進路小片を配置して、それら複数の進路小片上を互いの駒が移動し合うボードゲームにおいて、全く新しい仕組みを取り入れることで、単調に陥らない新しい遊戯的刺激を有するボードゲームを提供する。【解決手段】 格子状の升目盤2上に、升目4のみのスペースも混在させつつ配置した複数の基本小片6をスタート配置として、対戦する双方のプレイヤーが、任意のタイミングで空いている升目4上に進路小片の役割としての基本小片6を載置することで進路を増加させて変化し続ける複数の基本小片6上を互いの駒5が移動し合い、なおかつ双方のプレイヤーが任意のタイミングで、基本小片6上に障害物の役割としての基本小片6を重置して互いの駒5が移動し合う中で、相手駒の進路を妨げ、互いの包囲網を狭め合い、最終的に相手の駒の行き場を先に失くした方が勝ちとなる進路包囲型のボードゲームを特微とする。【選択図】図1

Description

本発明は、升目を有した盤上に、升目のみのスペースも混在させつつ配置した複数の基本小片をスタート配置として、対戦する双方のプレイヤーが任意のタイミングで、空いている升目上に進路小片の役割としての基本小片を載置することで各々の駒の進路を増加させて変化し続ける複数の基本小片上を互いの駒が移動し合い、なおかつ双方のプレイヤーが任意のタイミングで一段目の基本小片上に障害物の役割としての基本小片を重置して互いの駒が移動し合う中で、相手駒の進路を妨げ、互いの包囲網を狭め合い、勝敗を争うことを特徴とする進路包囲型のボードゲームに関するものである。
従来、古くからある囲碁、将棋、チェス、またはリバーシ(通称オセロ(登録商標))などのボードゲームが一般的に知られているが、それらのボードゲームの多くは、いずれも盤上の升目に駒を載置して勝敗が争われる形式のものである。それに加え、昨今、ルールが複雑化したボードゲームも多く見かけるところである。ゆえに、古くからある盤上の駒載置あるいは駒移動によるボードゲームの、駒と盤だけというスタイル自体の単調さに馴染み過ぎて、その点には新鮮味を感じなくなっている人も多いと思われる。
また、盤上に駒ではなく小片を複数配置し、これら小片の連なりを進路として活用する類のボードゲームの考案は、これまで多く提供されてきた。中でも、個々の小片を複数連結させて、目標地点への到達を競い合うことを特徴とするボードゲームの考案が複数、提供されている。
特開2007−37955 特開2005−28087
発明が解決しようとする課題
例えば、特許文献1は、盤上に載置された複数の小片を裏返して表示される方向指示に従って目標地点への到達を競い合うボードゲームである。これは進路小片を裏返して偶然出た指示通りに進むしかなく、駆け引きの要素が全く無いので、頭脳を使う遊戯的刺激としては極めて弱く、単調と言わざるを得なかった。また、互いの駒の存在も無く、裏返した進路小片のみの進行ゆえに、双方の駒が闘い合う要素が無く、その点の面白みが欠落していた。
例えば、特許文献2は、盤上に複数の進路小片が配置され、これらの進路小片を互いにスライドさせて、これらの進路小片上を駒が移動し合い、目標地点への到達を競い合うボードゲームである。このボードゲームは、進路小片をスライドすることによる進路変更の駆け引きのみに依存していて、進路小片を載置して駒の進路を物理的に増やしていく要素は無い。また、その逆に、互いの進路上に障害物を置き合うなどして駒の進路を物理的に減らしていく要素も無い。
更に、サイコロやルーレットの出た目の数や回数指示板の指示に従った数だけ駒を動かさなければならない点など、決められた回数指示に従って駒を移動せざるを得ない制約があり、これは裏を返せば、プレイヤーの真の実力が阻害されている要素でもある。
そして、上記特許文献1および特許文献2は、共通して目標地点へのゴール到達形式のボードゲームであり、駒と駒が密接に係り合い相手駒を詰めるという将棋やチェスに共通した駒同士の直接的対決要素がそもそも無いため、遊技的刺激としては物足りないものがあった。
そこで、盤上の複数の進路小片が単にスライドされて駒の進路が変化するのではなく、進路小片を載置することで物理的に進路を増やしていく変化をもたせると、全く新しい遊戯的刺激となり、かつ、増加していく進路上を駒が移動し合うだけではなく、そこに意図的に載置し合い物理的に進路を減らしていく障害物も介在させることで、互いの駒の進路を狭め合う戦略、つまり深い駆け引きの要素が生じて、更に新しい遊戯的刺激が加わる。また、ルーレットやサイコロを用いないならば、運任せでプレイヤーの実力が阻害される要素も無く、駒と駒が密接に絡み合い相手駒を詰めるという将棋やチェスに共通した駒対駒の直接的対決要素があれば、上記の特許文献1および特許文献2に共通している目標地点へのゴール到達形式でない分、これもまた全く新しい遊戯的刺激となり、頭脳や駆け引きを使う遊戯的刺激としても一層強力なものとなり、単調に陥らない奥深いボードゲームの魅力が生じてくる。そのような条件を満たしたボードゲームはまだ見当たらない。
以上の現状を鑑み、本発明は、二人対戦型で、盤上に部分的に配置された複数の進路小片でなる配置から、任意で進路小片を載置し合うことで駒の進路を増加させる要素を持たせ、これらの進路上を互いの駒が移動し合い、なおかつ、これらの進路上に任意で障害物を重置し合うことで互いの駒の進路を減少させる要素も持たせ、物理的に駒の進路が増減し続ける中で、互いの駒が移動し合い、そして、互いの包囲網を狭め合って勝敗を争うボードゲームを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
請求項1に係る本発明は、上述した課題を解決するため、升目4が格子状に配列された盤2と、異なる色の違いにより識別化された対戦するプレイヤー双方の駒5と、任意で升目4上に進路小片としての役割で載置される、もしくは任意で障害物としての役割で重置される複数の基本小片6からなり、前記盤2上に、升目4のみのスペースも混在させつつ配置した複数の基本小片6をスタート配置として、対戦する双方のプレイヤーが任意のタイミングで、空いている升目4上に進路小片の役割としての基本小片6を載置することで進路を増加させて変化し続ける複数の基本小片6上を互いの駒5が移動し合い、なおかつ双方のプレイヤーが任意のタイミングで、一段目の基本小片6上に障害物の役割としての基本小片6を重置して互いの駒5が移動し合う中で、相手駒の進路を妨げ、互いの包囲網を狭め合い、最終的に相手の駒の行き場を先に失くした方が勝ちとなることを特徴とする(図1、図2参照)。
※上記基本小片6の名称について、プレイヤー双方が互いに載置や重置をくり返していくゲーム進行の基本となる小片という意味で「基本小片」と称している。
※上記盤2について、盤2の形態は一例であり、盤は「チェッカーボード」パターンに配列された升目盤でもよい。
※上記駒5について、対戦するプレイヤー双方の駒5は異なる「形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の中のいずれか一つによって識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの組み合わせにより識別化がされていてもよい。
発明の効果
請求項1において、本発明は、盤上に既に組み込まれた複数の進路小片が単にスライドされて駒の進路が変化するのではなく、升目のみのスペースも混在させつつ配置した複数の基本小片をスタート配置として、対戦する双方のプレイヤーが、互いに、空いている升目上に基本小片を載置することで駒の進路を物理的に増加させて変化し続けることで、上記特許文献1および特許文献2にはなかった全く新しい遊戯的刺激となる。
また、本発明は、増加する進路上を駒が移動し合うだけではなく、そこに意図的に載置し合う障害物を介在させることで、駒の進路を物理的に減少させる要素が加えられており、駒の進路を増やしていく中に、互いの駒の進路を狭め合う戦略、つまり深い駆け引きの要素が生じることでも、上記特許文献1および特許文献2にはなかった全く新しい遊戯的刺激となる。
そして、本発明は、上記特許文献1および特許文献2に共通していた目標地点へのゴール到達形式ではなく、駒と駒が密接に係り合い相手駒を詰めるという将棋やチェスに共通した駒同士の直接的対決要素がある点でも上記特許文献1および特許文献2にはなかった全く新しい遊戯的刺激となり、頭脳や駆け引きを使う遊戯的刺激としても一層強力で、単調に陥らない奥深い魅力を備えたボードゲームとなっている。
本発明は、シンプルな仕組みでありながら、先を読む戦略が必要で、頭脳を働かせながら、相手の駒を追い詰めていくので、脳を活性化させる効果は十分に期待できる。また、単調で頭脳をあまり使わない類いのボードゲームではなく、上記特許文献1および特許文献2のようなサイコロやルーレット使用のボードゲームに見られる運任せの要素が一切無いので、プレイヤーの実力が阻害される要素がなく、純粋に互いの実力のみでボードゲームを楽しみたいという頭脳派ユーザーを満足させられるものがある。もちろん、そういう頭脳派ユーザーでなくとも、シンプルな仕組みゆえに気軽にゲームを楽しむことができる受け皿の広さが本発明にはあると言えよう。
本発明は、シンプルな仕組みでありながら、駒の進路を狭め合う駆け引きを通して、先の手をシュミレーションする想像力が養われ、特に右脳を鍛える効果が高いため、単に遊戯を楽しむ目的だけでなく、子供向けの脳力開発の玩具としての利用が期待できる他、高齢者向けの認知症防止対策の玩具や脳機能障害のためのリハビリ用具としての利用も期待できる。
本発明の第1の実施の形態に係るボードゲーム用具1の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、駒5(対戦するプレイヤー双方の分)の透視図を含む正面方向から見た斜視図および平面図、基本小片6の透視図を含む斜視図および平面図、基本小片6上面に重置された基本小片6の平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第1例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第2例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第3例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第4例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第5例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第5例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第6例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第6例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第7例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第7例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第8例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第8例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第8例の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法の第8例の説明図である。 本発明の第2、第3の実施の形態に係る特権小片7の透視図を含む斜視図、および基本小片6上面に載置された特権小片7の平面図、第2、第3の実施の形態に係る特権告知専用提示物8の透視図を含む斜視図、第1〜第5の実施の形態を通して使用可能な子供用駒9(対戦するプレイヤー双方の分)の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る遊戯方法の第1例の説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る遊戯方法の第2例の説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る遊戯方法の第2例の説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る遊戯方法の第1例の説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る遊戯方法の第1例の説明図である。 本発明の第4の実施の形態に係る個別進路障害小片10aおよび10bの透視図を含む斜視図、および、平面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る遊戯方法の第1例の説明図である。 本発明の第4の実施の形態に係る遊戯方法の第1例の説明図である。 本発明の第5の実施の形態に係る個別ジャンプ台小片11aおよび11bの透視図を含む斜視図、および、平面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る遊戯方法の第1例の説明図である。 本発明の第5の実施の形態に係る遊戯方法の第1例(パターン1)の説明図である。 本発明の第5の実施の形態に係る遊戯方法の第2例(パターン2)の説明図である。 本発明の構成要素の用具の改良に係る第1例の説明図である。 本発明の構成要素の用具の改良に係る第2例の説明図である。 本発明の構成要素の用具の改良に係る第3例の説明図である。 本発明の構成要素の用具の改良に係る第4例の説明図である。 本発明の構成要素の用具の改良に係る第5例の説明図である。 本発明の構成要素の用具の改良に係る第5例の説明図である。 本発明の構成要素の用具の改良に係る第5例の説明図である。
まず、図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法、および補足事項を説明する。以下の図面の記載について、同一の部分には同一の符号を付しているが、同一の符号の表記数が多過ぎて図面が見辛くならぬよう配慮して、必要最小限の同一符号の表記数に抑えている。図面に記された符号の中には図面の説明文中で触れられる部分以外の参考のために記された符号も含まれている。また、図面は模式的なものであり、各部の寸法の比率などは現実のものとは異なっている。そして、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
(第1の実施の形態)
※第1の実施の形態は、第2〜第5の実施の形態にも共通する本発明の基本的構成による形態である。
図1において、本発明が適用されたボードゲーム1は、縦列5升×横列5升の格子状の升目を有した一枚の盤2と、2個の対戦するプレイヤー双方の色の異なる駒5と、48個の同一の基本小片6、とから構成されている。
図1における第1の実施の形態に係る構成の中で、基本小片6の個数は、あくまで第1〜第5の実施の形態に合わせた設定であり、絶対的な個数ではない。
また、第1〜第5の実施の形態を通して使用される5升×5升盤は、あくまでゲーム形態の一例であり、その他、「4升×4升」以下の盤、もしくは「6升×6升」以上の盤を使用してのゲーム形態にあっては、当然ながらこの構成に限定されるものではない。
なお、本発明が適用可能な升目の配列パターンとして、少なくとも「縦列3升×横列3升」以上の升目数を要する。
ここで、図2の補足説明をしておきたい。図2で上から順に、一番目に図示されている駒5(対戦するプレイヤー双方の分)は、駒5を正面方向から見た透視図を含む斜視図であり、二番目に図示されている駒5(対戦するプレイヤー双方の分)は、駒5を真上から見た際の平面図である。三番目に図示されているのは基本小片6の透視図を含む斜視図であり、四番目に図示されているのは、基本小片6を真上から見た平面図である。五番目に図示されているのは、基本小片6上面に重置された基本小片6を真上から見た平面図である。ただし、この平面図だけは厳密な平面図ではないので、あらかじめ断っておく。図3以下より平面図でのゲーム展開を説明していく都合上、1つだけの基本小片6の平面図と重置された基本小片6の平面図が同じでは見分けがつかず問題があるので、両者を区別するため、重置された二段目の基本小片6は意図的にやや縮小して描かれている。これにより、1つだけの基本小片6の平面図と、重置された基本小片6とを区別することが可能となった。
まずは、本発明の第1の実施の形態に係る遊戯方法を順次、説明していきたい。第1〜第5の実施の形態に共通して、ゲームは2人で行う対戦型ゲームである。2人のプレイヤーは互いに向き合い、その間に盤2を床あるいはテーブルの上に載置する。
次にゲームのスタート配置について説明する。図3a第1例と図3b第2例は、ゲームのスタート配置の2例を示している。図3a第1例は、盤2の角の升目4に基本小片6を配置してあり、そこから一升分飛ばしで基本小片6を全て斜めに斜交する升目4に配置がなされている。図3bは、図3aのスペースとして残されている升目4と基本小片6の位置関係が全て反対になっている配置である。対戦するプレイヤー双方の駒5は、盤2中心に向かい合う位置関係で配置されている。
スタート配置は、ここから基本小片6を升目4に載置して駒5の進路を増やしたり、あるいは減らしたりするゲームの始まりの配置なので、スタート配置の基本小片6の数は、多過ぎず少な過ぎず、が自然である。図3a第1例と図3b第2例ともにスペースとして残されている升目4の数と、配置された基本小片6の数の比率がほぼ半々となっている。
なお、図3a第1例と図3b第2例は、あくまでスタート配置としての例に過ぎず、この2例にこだわる必要はない。双方のプレイヤーが互いに任意の升目4に基本小片6を任意の数、配置してゲームスタートしても特に問題はない。ただ、この2例は、スタート配置として、対戦するプレイヤー双方に対しフェアーになるよう規則正しい配置となっているだけで、全ての升目4に基本小片6を配置して、そこからどの基本小片6を外してゲームスタートさせるか、プレイヤー双方で相談して決定するのも手段の一つである。それくらい、スタート配置には自由余地がある。
駒5のスタート配置にしても同じで、一般的には盤2の中心の位置で対面する位置関係で配置されるのが自然である。図2に図示されている駒5は、対戦するプレイヤー双方の分をまとめて称したものであるが、双方の駒5を個別に分けると、図3a第1例と図3b第2例で、それぞれに図示されている双方の駒5のうち、下方に位置する一方の駒(黒い色面で示された駒の平面図)を「黒駒5a」と称し、上方に位置するもう一方の駒(線のみで示された駒の平面図)を「白駒5b」と称する。黒駒5aは黒色の色面で示されているので黒色の駒をイメージしており、白駒5bは線のみで示されているが白色の駒をイメージしている。
スタート配置で、黒駒5aと白駒5bの間の距離を何升分あけて配置するかは特に問題はない。駒5の位置関係は盤2の中心の位置で対面する位置関係が自然であると上述したが、仮に駒5がどの位置関係からスタートしても、ゲーム展開的には支障は無いのでプレイヤー双方で相談して配置を決定するのも手段の一つである。プレイヤー双方の駒5のスタートポジションを決定された配置にするのか、あるいは全くの任意の配置にするのか、そのどちらであっても問題なくゲームを行うことが可能である。ただし、駒5の進路は基本小片6の連なりの上面であるため、スタートポジションを升目4上にしてしまうとゲームが成り立たないので不可である。スタート配置が完了したら、ゲーム開始となる。
まずは、第1の実施の形態として、駒5の進路である複数の基本小片6の連なりから、升目4への基本小片6の載置によって進路を増やしていく中で、双方のプレイヤーが任意のタイミングで基本小片6上に障害物の役割として基本小片6を重置させて相手駒の進路を妨げ、互いの包囲網を狭め合って、最終的に相手の駒の行き場を失くすことを目指すという基本的な理念に基づいた展開例をいくつかのパターンで示してみる。
※以降のゲーム進行の説明の中で、駒5の移動に関する禁止事項は、図を一見すれば理解容易である禁止事項である場合、ゲーム進行の説明がなるべく煩雑にならないように配慮して該禁止事項の説明を割愛している部分があること、また、「升目」や「基本小片上面」など、同じ用語が連続で列挙されている記述にも、なるべく文章が煩雑にならないように配慮して、2つ目以降の「升目」「基本小片上面」などの記載を割愛し、図番のみの記載としている部分があること、をあらかじめ断っておく。
※「黒駒5aのプレイヤー」、および「白駒5bのプレイヤー」は、以下、文章表現簡略化の為、それぞれを「黒駒5a側」「白駒5b側」と称することがある。
対戦するプレイヤー双方は、交互に、通常手順として「1番目に基本小片6を載置もしくは重置、2番目に自身の駒を移動」の順番でゲームを進行させる。この通常手順を行えなかったプレイヤーは負けとなる。
常に駒5は、平面視して基本小片6上面の自身の駒の位置から、升目4上に載置された基本小片6が縦方向もしくは横方向に升目線3を挟んで連なって接している範囲内の基本小片6上面であるなら、一回につき、どこの基本小片6上でも移動もしくは停止してもよい。ただし、基本小片6上面の自身の駒の位置から、升目線3を挟んで斜交して接する基本小片6上面には移動も停止もできない。
一回の駒の移動の中で、自身の駒が元位置していた基本小片6上面には停止することはできない。また、相手の駒が位置している基本小片6上面を自身の駒が通過することや停止することもできない。
駒5は、升目4上に移動も停止もすることはできない。基本小片6は二段重置まで可能とし、この二段重置される基本小片6は、相手駒の動きを遮る障害物の役割として重置される。二段重置された基本小片6は、駒の進路を遮る障害物なので、これを駒が飛び越すことも停止することもできない。
そして、変化し続ける進路上を移動し合いながら障害物を置き合い、互いの駒の包囲網を狭め合って、最終的に相手の駒の行き場を先に失くした方が勝ちとなる。
例えば、図4a第3例、図4b第4例では、ゲーム進行で最終的に片方の駒が行き場を失いゲーム終了となった2例を示している。
図4a第3例は、白駒5bが黒駒5aおよび重置された障害物の役割として基本小片6に四方を囲まれ、白駒5bの動ける余地がなく、ゲーム終了(白駒5b側の負け)となった例である。図4b第4例は、白駒5bが黒駒5aと重置された障害物の役割として基本小片6の二方に囲まれ、盤2の隅位置であるので白駒5bはこれ以上、動ける余地がなく、ゲーム終了(白駒5b側の負け)となった例である。
第1の実施の形態は、駒5の進路である複数の基本小片6の連なりから、升目4上への基本小片6の載置によって進路を増やしていく中で、双方のプレイヤーが任意のタイミングで基本小片6上に障害物の役割として基本小片6を重置させて相手駒の進路を妨げ、互いの包囲網を狭め合って、最終的に相手の駒の行き場を失くすことを目指すという本発明の基本理念に沿ったいくつかの展開例である。
図5a第5例は、ゲーム途中の状況であるが、次が白駒5b側の順番で、黒駒5a側が数手先に勝つ例を示している。次に白駒5b側は、通常手順の「一番目に基本小片6を載置もしくは重置、二番目に自身の駒を移動」の順番に則り、黒駒5aをより包囲できる場所としては、基本小片6を基本小片上面41gに重置するしかない。
次に白駒5bが移動するのだが、基本小片上面41aもしくは41bに移動しても、次に黒駒5a側が基本小片上面41cに基本小片6を重置するか、黒駒5aを基本小片上面41cに移動するか、のいずれかの手で白駒5bは次に動けず負けてしまう。
白駒5bが基本小片上面41dに移動しても、黒駒5a側が基本小片上面41eに基本小片6を、41cに黒駒5a移動で、白駒5bは次に動けず負けてしまう。
白駒5bが基本小片上面41eに移動しても、黒駒5a側が41fに基本小片6を、41dに黒駒5a移動で、白駒5bは次に動けず負けてしまう。
ここで、白駒5b側が、升目41hに基本小片6を載置して、基本小片上面41fに白駒5bを移動させても、次に黒駒5a側が基本小片上面41hに載置された基本小片6上面に基本小片6を重置させ、黒駒5aは基本小片上面41eに移動すれば、白駒5bは次に動けず負けてします。
よって、白駒5bは基本小片上面41hには基本小片6は載置せずに、基本小片上面41fに移動するしか手がない。ということで、次に黒駒5a側が基本小片上面41eに黒駒5aを移動させる。それが図5b第5例の状況である。
※図5b第5例の中で、黒駒5a側および白駒5b側が、通常の手順に則り、任意の升目4もしくは基本小片6上面へ載置される基本小片6は、黒駒5aおよび白駒5bの移動に際し、それぞれ重要な関わりがない状況なので、図中においてその描写は省略している。
図5a第5例の状況から黒駒5aが移動した道筋を破線と矢印で示している。次に白駒5b側は、升目411に基本小片6を載置して、その上面に白駒5bを移動させるしか手段がない。そして、升目41iに載置された基本小片6上面に白駒5bを移動しても、次に黒駒5a側が、基本小片上面41jに黒駒5aを移動させたら、白駒5bは次に動けず負けてしまう。よって、この時点で、白駒5b側の完全な負け(ゲーム終了)が確定する。
次に、図6a第6例と図6b第6例にかけて、黒駒5aと白駒5bが接近し合って勝敗を争うだけの戦術ではなく、互いに離れた位置関係で勝敗を争うことも可能であるという展開例を示してみる。
図6a第6例はゲーム途中の状況であるが、次が黒駒5a側の順番だとする。黒駒5a側は、まず基本小片上面42aに基本小片6を重置して、黒駒5aを基本小片上面42b、42c、42dのいずれかに移動したとしても、直前に黒駒5aの位置していた基本小片6上面に白駒5b側から基本小片6を載置されれば、どちらにせよ、次に黒駒5aは動けなくなるのだが、あえて、ここは基本小片上面42bへ黒駒5aを動かすこととする。それが、図6b第6例の状況である。
次に白駒5b側の順番であるが、白駒6b側が基本小片上面42fに基本小片6さえ重置できれば、次に黒駒5aが動けないので白駒5b側の勝利となるのだが実はそうはならない。黒駒5a側から基本小片上面42aに基本小片6を重置された以上、次に白駒5bは、升目42gもしくは升目42hに基本小片6を載置して、そのいずれかの上面に白駒5bを移動せざるを得ない状況である(自身の駒を移動できなければ自身の負けとなることが定められている以上は、通常手順の基本小片6を自身の駒を移動させる為に使用しなければならない)。
よって、白駒5b側は、次に白駒5bを升目42gもしくは升目42hに基本小片6を載置して、その上面に移動する。次に、黒駒5a側は、通常手順で基本小片上面42eに基本小片6を重置すれば、白駒6bが升目42gと升目42hのどちらへ基本小片6を載置して、その上面に移動しても、次に白駒5bは動くことは不可能なので、白駒5b側の負け(ゲーム終了)がこの時点で確定する。なお、図6a第6例において、黒駒5aが基本小片上面42b、42c、42dのいずれに移動しても結果は一緒で、黒駒5a側の勝利は変わらなかったということになる。
次に、本発明の駒5のダイナミックな運動性について、図7a第7例から図7b第7例にかけて説明する。常に駒5は、平面視して基本小片6上面の自身の駒の位置から、升目4上に載置された一段目の基本小片6が縦方向もしくは横方向に升目線3を挟んで連なって接している範囲内の基本小片6上面であるなら、一回につき、どこの基本小片6上でも移動もしくは停止してもよいので、5升×5升目盤では、例えば10個前後の基本小片6上面を駒5が連続して移動することも状況によっては可能であり、駒5の移動範囲におけるダイナミックな運動性が、本発明が適用されたボードゲームとしての魅力的要素の一つになっている。
例えば、図7a第7例は、ゲーム途中の状況であるが、次が黒駒5a側の順番だとすると、黒駒5a側が、まず升目43iへ基本小片6を載置すれば、白駒5bの隣の基本小片上面43hまで黒駒5aの移動できる進路が作られることとなり、黒駒5aは、基本小片上面43aから順に基本小片上面43b、43c、43d、43i、43e、43f、43g、43hへと移動できる。
そして、図7b第7例の状況となる。図7a第7例の状況から黒駒5aが移動した道筋を破線と矢印で示している。これは連続する9個の基本小片6上面をダイナミックな移動範囲で白駒5bの次の動きを追いつめた展開例である。
次に、図8a第8例から図8d第8例にかけて、互いに限られた逃げ場しかない状況で、自身の駒の逃げ場をお互い確保しようとして、同様の移動パターンを繰り返すしか手段がないという展開例を示してみる(将棋の禁じ手である“千日手”がこれに近い)。
※以下、図8a第8例から図8d第8例までの説明の中で、自身の駒が通常の手順に則り、双方の駒5が囲まれるように重置された複数の基本小片6周辺の、任意の升目4に載置もしくは基本小片6上面へ重置する手段が出てくるが、その際に自身の駒が重置する基本小片6は、互いの駒5の移動には直接関わりを持たないので図中においては該基本小片6の描写を省略している。
以下、図8a第8例のゲーム状況より続きを展開させる。次に白駒5bの順番であるとして、基本小片6を、双方の駒5が囲まれるように重置された複数の基本小片6周辺の、任意の升目4に載置もしくは基本小片6上面へ重置し、白駒5bは基本小片上面44bか、44cか、44dか、44eに移動できるが、もし、基本小片上面44bもしくは44cへの移動だと、次に黒駒5a側が基本小片上面44dに基本小片6を重置すれば、次に白駒5bは動けず、白駒5b側は負けてしまう。
もし、白駒5bが基本小片上面44dに移動すれば、次に黒駒5a側は基本小片上面44aに基本小片6を重置、基本小片上面44eに黒駒5a移動で(44aと44eを逆にしても可)、次に白駒5bは基本小片上面44bもしくは44cにしか移動する場所がなくなり、次に黒駒5aが基本小片上面44dに移動すれば、次に白駒5bは動けず、白駒5b側は負けてしまう(44dに黒駒5aではなく基本小片6を重置しても可)。
よって、白駒5bが移動できる場所は基本小片上面44eしかない。基本小片上面44eへの移動ならば、必ず基本小片上面44fが次の黒駒5aの移動によって空くこととなり、次にその空いた44fへ白駒5bが移動できるからである。
そして、白駒5bが基本小片上面44eに移動した状況が、図8b第8例である。図8a第8例の状況から白駒5bが移動した道筋を破線と矢印にて示している。次は黒駒5aの順番であるので、基本小片6を、双方の駒5が囲まれるように重置された複数の基本小片6周辺の、任意の升目4に載置もしくは基本小片6上面へ重置し、黒駒5aは基本小片上面44gか、44hか、44kか、44lに移動できるが、もし、基本小片上面44kもしくは44lへ移動すると、次に白駒5bが基本小片上面44hに移動すれば、次に黒駒5aは動けず、黒駒5a側は負けてしまう(白駒5b側が44hに基本小片6を重置しても可)。
もし、黒駒5aが基本小片上面44gに移動すれば、次に白駒5a側は、基本小片上面44jに基本小片6を重置、基本小片上面44hに白駒5bを移動すれば(44jと44hを逆にしても可)、次に黒駒5aは動けず、黒駒5a側は負けてしまう。
よって、黒駒5aが移動できる場所は基本小片上面44hしかない。44hへの移動ならば、必ず基本小片上面44iが次の白駒5bの移動によって空くこととなり、次に空いた44iへ黒駒5aが移動できるからである。
そして、黒駒5aが基本小片上面44hに移動した状況が図8c第8例である。図8b第8例の状況から黒駒5aが移動した道筋を破線と矢印で示している。次に白駒5bの順番なので、基本小片6を、双方の駒5が囲まれるように重置された複数の基本小片6周辺の、任意の升目4に載置もしくは基本小片6上面へ重置し、白駒5bは基本小片上面44oか、44pに移動できるが、もし、基本小片上面44oへの移動だと、次に黒駒5a側が基本小片上面44pに基本小片6を重置、44rに黒駒5a移動で(44pと44rを逆にしても可)、次に白駒5bは動けず、白駒5b側は負けてしまう。
よって、白駒5bが移動できる場所は基本小片上面44pしかない。44pへの移動ならば、必ず基本小片上面44qが次の黒駒5aの移動によって空くこととなり、次にその空いた44qへ白駒5bが移動できるからである。
そして、白駒5bが基本小片上面44pに移動した状況が、図8d第8例である。図8c第8例の状況から白駒5bが移動した道筋を破線と矢印で示している。次は黒駒5aの順番であるので、基本小片6を、双方の駒5が囲まれるように重置された複数の基本小片6周辺の、任意の升目4に載置もしくは基本小片6上面へ重置し、黒駒5aは基本小片上面44sか、44tか、44wか、44xに移動できるが、もし、基本小片上面44wもしくは44xへの移動だと、次に白駒5bが基本小片44vに移動すれば、次に黒駒5aは動けず、黒駒5a側は負けてしまう(白駒5b側が44vに基本小片6を重置しても可)。
もし、黒駒5aが基本小片上面44sに移動すれば、次に白駒5a側は基本小片上面44tに基本小片6を重置、基本小片上面44vに白駒5b移動で(44tと44vを逆にしても可)、次に黒駒5aは動けず、黒駒5a側は負けてしまう。
よって、黒駒5aが移動できる場所は基本小片上面44tしかない。44tへの移動ならば、必ず基本小片上面44uが次の白駒5bの移動によって空くこととなり、次に空いた44uへ黒駒5aが移動できるからである。
そして、黒駒5aが基本小片上面44tに移動すると、図8a第8例と全く同じ状況に戻ってしまうこととなる。以降は、必然的に図8a第8例から図8d第8例までのループが繰り返されることとなる。
以上、図8a第8例から図8d第8例までのループ例から分かるように、対戦するプレイヤー双方の駒5が同様の移動パターンを延々と繰り返すしか手段がない展開例を示した。なお、対戦するプレイヤー双方が、通常の手順に則り、双方の駒5が囲まれるように重置された複数の基本小片6周辺の、任意の升目4に載置もしくは基本小片6上面へ重置する手段を互いに繰り返せば、最後は残りの基本小片6の置き場所次第でどちらかが勝つことになるが、それまでのゲーム進行は、機械的作業であることは否めない。
※以下に述べられていく第2〜第5の実施の形態は、第1の実施の形態に係る基本的構成および遊戯方法が前提としてある上での応用的な形態という認識をしてほしい。
(第2の実施の形態)
図8a第8例から図8d第8例のようなループが続いてしまっては、たとえ最後は勝敗がついたとしても、機械的作業であることは否めず、お互いがストレスや退屈さを感じ、ゲーム展開もスマートではないので、このような機械的(倦怠的)ゲーム展開を防ぐ役割として、特権小片7の存在価値がある(図9参照)。
ここから、特権小片7を用いる第2の実施の形態に係る遊戯方法を説明する。第2の実施の形態は、第1の実施の形態におけるボードゲームセットに、対戦する双方のプレイヤー分の特権小片7が追加で具備されたものとする。
特権小片7を使う時だけは、通常の手順とは逆に、自身の駒を先に動かすことができる、という特権がある。つまり、特権小片7は、通常手順である「基本小片6の載置もしくは重置を1番目、自身の駒の移動を2番目」の順番を逆に行えるという特権を有し、かつその特権行使の証として1番目に自身の駒を移動して2番目に該基本小片6と置き換えて使用される小片である。
基本小片6と同様に、特権小片7は二段重置まで可能とし、升目4上に載置された特権小片7上面は、自身の駒を停止させても通過させてもよいが、二段重置された特権小片7上面は、自身の駒を停止も通過もできない。つまり、特権小片7を使用しての特権行使以外は、基本小片6と同じ扱いである。
特権小片7は、各プレイヤー1回のみの使用権があるが、特権小片7は一人1回のみ使用できるものとして5升×5升盤でゲームすると、10分前後の短時間で勝負がつき、また、特権小片7は一人1回のみ使用できるものとして「6升×6升」以上の盤でゲームすると、10分前後の短時間では勝負がつきにくくなるので、「6升×6升」以上の盤でのゲームで10分前後の短時間の終了を望む場合に限り特権小片7の使用は2回まで、というように、特権小片7の使用権の回数を増やしてもよい。
図9に図示されている特権小片7についての補足説明をしておく。図9で上から順に、一番目に図示されている特権小片7は透視図を含んだ斜視図であり、二番目に図示されているのは、基本小片6上面に載置されている特権小片7を真上から見た平面図である。この平面図だけは厳密な平面図ではないので、あらかじめ断っておく。第2の実施の形態で、平面図でのゲーム展開を説明していく都合上、升目4上に載置された特権小片7の平面図と基本小片6上面に重置された特権小片7の平面図の見分けがつかないと問題があるので、両者を区別するため、基本小片6上面に重置された特権小片7は意図的にやや縮小して描かれている。これにより、升目4上に載置された特権小片7の平面図なのか、基本小片6上面に重置された特権小片7の平面図なのかを区別することが可能となった。
では、具体的に特権小片7を使用した展開例を示してみる。例えば、図10は、図8a第8例の状況から次が白駒5bの順番だとして、図8b第8例から図8d第8例で展開されたループパターンにはまることなく、ここで白駒5b側が特権小片7を使用し、図8a第8例の状況で、速やかに黒駒5aの次の動きを封じて白駒5b側が勝利した一例を示したものである。
図8a第8例の場面は次に白駒5b側の順番である。特権小片7を使う時だけは、通常手順である「基本小片6の載置もしくは重置を1番目、自身の駒の移動を2番目」の順番を逆に行えるという特権を有し、かつその特権行使の証として1番目に自身の駒を移動して2番目に該基本小片6と置き換えて使用できるので、図8a第8例の状況から白駒5bがまず基本小片上面44eに移動し、その後に特権小片7を基本小片上面44aに重置する。よって、次に黒駒5aが移動できる場所が塞がれるので白駒5bのプレイヤーが勝利となる。それが、図10第1例の状況である。
このように、特権小片7の使用により、図8a第8例から図8d第8例の展開内容である機械的(倦怠的)ゲーム展開を繰り返す前に速やかに決着がつき、展開的にもよりスマートにゲームを終了することが可能となる。また、特権小片7の使用は、ゲーム展開を無駄に長引かせない効果があり、更に、特権小片7の使用により、相手プレイヤーが意表を突かれて負かされる(ゲーム終了)こともあるので、ゲーム展開の序盤であっても気を抜けず、ゲーム中の緊張感を一層保つ効果がある。
次に図11a第2例では、次が黒駒5a側の順番だとして、特権小片7を使用したからこそ勝利できたという展開例を示してみる。
※図11a第2例と図11b第2例の中で、黒駒5aのプレイヤーが載置する特権小片を「特権小片7a」と称し、白駒5bのプレイヤーが載置する特権小片を「特権小片7b」と称するものとする。
図11a第2例は、ゲーム途中の状況であるが、既に白駒5b側が特権小片7bを基本小片6上面に重置しており、黒駒5a側の順番になったところである。次に黒駒5a側は、通常手順であれば、白駒5bの動きを抑えるため基本小片上面45eに基本小片6を重置した後、基本小片上面45b、45c、45dのいずれかに自らの駒を移動するしか手段がない。その手段だと、黒駒5aが45bに移動すれば、次に白駒5a側が基本小片上面45dに基本小片6を載置すれば黒駒5aは次に動けず負けてしまう(45dに白駒5bが移動しても可)。
黒駒5aが基本小片上面45cに移動しても、白駒5b側が基本小片上面45dに基本小片6を載置すれば、黒駒5aは次に動けず負けてしまう(45dに白駒5bが移動しても可)。
黒駒5aが基本小片上面45dに移動すれば、白駒5b側が基本小片上面45bに基本小片6を、基本小片上面45aに白駒5b移動で、次に黒駒5aは基本小片上面45cにしか動けず、次に白駒5b側が基本小片上面45dに基本小片6を載置すれば、黒駒5aは次に動けず負けてしまう(45dに白駒5bが移動しても可)。よって、通常手順であれば、黒駒5aのプレイヤーは必ず負けてしまうことになる。
そこで、黒駒5a側は通常手順をとらず、特権小片7の使用を選択する。特権小片7を使う時だけは、通常手順である「基本小片6の載置もしくは重置を1番目、自身の駒の移動を2番目」の順番を逆に行えるという特権を有し、かつその特権行使の証として1番目に自身の駒を移動して2番目に該基本小片6と置き換えて使用できるので、1番目に黒駒5aを基本小片上面45dへ移動させて、2番目に特権小片7aを基本小片上面45aに載置させる。
それが図11b第2例の状況である。この展開になると、次に白駒5bは基本小片上面45fに移動せざるを得なくなる。次に白駒5b側は、基本小片上面45hまたは45iに基本小片6を重置し、黒駒5aを攻めつつ、白駒5bを基本小片上面45fへと移動する。次に黒駒5a側は、基本小片上面45gに基本小片6を重置して、黒駒5aは基本小片上面45hか45iのどちらかに移動できる余地があるので、白駒5b側が重置しなかった方の基本小片上面へ移動すれば、次に白駒5bは動けず、一手の差で白駒5bのプレイヤーの負けとなる。つまり、特権小片7を使用したからこそ、黒駒5aが勝利することができたということである。
なお、特権小片7の使用に関して、ゲーム開始の序盤に、互いのプレイヤーが特権小片7を使う必要のない時に使い切ってしまうと、終盤になって、プレイヤー双方とも特権小片7を使用することができず、図8a第8例から図8d第8例の展開例のような機械的(倦怠的)ゲーム展開が避けられなくなる例もある。これを踏まえると、特権小片7は、序盤や中盤で特に対戦相手を負かすタイミングが現れない限り使用は控えた方がよく、通常は終盤の段階での使用を心がけることが望ましい。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態として、特権行使の為の告知用提示物について2パターン説明する。まず第1のパターンであるが、第2の実施の形態では、特権小片7は基本小片6の代用小片としての特権の行使という形態をとっているが、特権小片7を、特権行使の為の相手プレイヤーへの告知用の提示物として使用することも可能である。その際に、プレイヤー自身は、特権小片7を、盤2を挟んでプレイヤー自身にも相手プレイヤーにも視認容易な位置であり、確かに特権小片7を特権行使の為の相手プレイヤーへの告知の目的で提示されたと判別できる任意のスペースに提示する(以下、このスペースを「上記視認容易な任意のスペース」と略称する)。そうした上記視認容易な任意のスペースをゲーム前に双方で決めていてもよい。また、上記視認容易な任意のスペースの代わりに何かの敷物を配置して、その上に提示することでも代用できる。
特権行使の為の告知用提示物としての特権小片7を上記視認容易な任意のスペースに提示したというその行為自体が、特権小片7使用の告知と同じ意味を持つ。その際は、特権小片7を上記視認容易な任意のスペースに提示した後、「基本小片6の載置もしくは重置を1番目、自身の駒の移動を2番目」という通常の手順を逆に行える特権に則り、まずは1番目に自身の駒を移動した後、2番目に載置もしくは重置される基本小片6は、特権小片7ではなく、基本小片6となる。
ただし、特権小片7が特権行使の為の告知用提示物として使用される場合、相手プレイヤーが、上記視認容易な任意のスペースに特権小片7が提示された後もプレイヤー双方が該特権を行使した回数を両者が把握できている必要があるため、ゲーム終了まで該特権を使用した証として、特権小片7が上記視認容易な任意のスペースに提示されている状況がプレイヤー双方で常に確認がなされ、かつ、ゲーム終了時までこの状況が保たれていることが望ましい。
特権行使の為の告知用提示物について、パターン1では、特権小片7を特権行使の為の相手プレイヤーへの告知用提示物として使用した例を上述したが、パターン2では、特権小片7が具備されていないものと仮定して、特権行使の旨を相手プレイヤーに告げると共に、該特権行使の証として上記視認容易な任意のスペースに提示される提示物専用としての特権告知専用提示物8が具備されている例を示す(図9参照)。図9に図示されている特権告知専用提示物8は、プレイヤー双方の分の透視図を含めた斜視図である。
次に、特権告知専用提示物8を使用した具体的なゲーム状況を示してみる。図12a第1例は、図11a第2例で特権小片7を使用したゲーム状況に合わせている。あらかじめ、図12a第1例と図12b第1例にかけて図示されている符号の説明をしておく。図12a第1例と図12b第1例の中で、黒駒5aのプレイヤーが特権行使の際に重置する基本小片の平面図を「基本小片6a」と称し、白駒5bのプレイヤーが特権行使の際に重置する基本小片の平面図を「基本小片6b」と称するものとする。また、図12a第1例と図12b第1例の中で、黒駒5a側が提示する特権告知専用提示物の平面図を「特権告知専用提示物8a」と称し、白駒5b側が提示する特権告知専用提示物の平面図を「特権告知専用提示物8b」と称するものとする。
図12a第1例から図12b第1例は、特権小片7の代わりに特権告知専用提示物8を使用すると、特権小片7を使用した図11a第2例から図11b第2例と比べて、どう違うのかが比較できるようになっている。
図11a第2例では、白駒5b側の順番で特権小片7bを基本小片6の上面に載置した状況であった。比較してほしいのだが、図12a第1例の状況も同様で、次に白駒5b側の順番だとして、上記視認容易な任意のスペースに特権告知専用提示物8bが提示されて、基本小片6bが重置されている状況であり、この状況は図11a第2例の特権小片7bを基本小片6の上面に重置している状況と意味合いが全く同じである。
次に、図11b第2例では、黒駒5a側の順番で特権小片7aを基本小片6の上面に重置して黒駒5aが移動した状況であったが、図12b第1例も同様に黒駒5a側の順番だとして、上記視認容易な任意のスペースに特権告知専用提示物8aが提示されて、基本小片6aが重置されている状況である。この状況も図11b第2例の特権小片7aを基本小片6の上面に重置している状況と意味合いが全く同じである。
特権小片7の代わりとして機能しうる特権告知専用提示物8を具備していることで、特権小片7の使用と同等の機能を果たすことができ、本発明のゲーム構成の一バリエーションとして成り立つものである。
第3の実施の形態は、段落「0041」の中で説明した特権小片7を特権行使の為の相手プレイヤーへの告知用提示物として使用した例(パターン1)では、本発明の構成要素は第2の実施の形態と同じであるが、特権告知専用提示物8を使用した例(パターン2)では異なっていて、特権告知専用提示物8は特権小片7の代用として機能しうる用具なので、第1の実施の形態の構成要素に特権告知専用提示物8が2個(双方のプレイヤーの分)追加された構成となる。ただし、第2の実施の形態の構成要素に、特権告知専用提示物8が2個(双方のプレイヤーの分)追加された構成でも、特権行使の方法のバリエーションがその分増えただけなので、特に問題はない。
なお、特権小片7を特権行使の為の相手プレイヤーへの告知用提示物として使用した例(パターン1)も、特権告知専用提示物8を使用した例(パターン2)も、機能する内容が同じなので、第3の実施の形態として、一まとめにした。
ここで、駒5に加えて具備されていれば子供の為になる子供用駒について説明しておく。第1〜第5の実施の形態を通して、駒5は、大人も子供も共通の駒となっているが、子供に馴染みやすい対象が駒となった子供用駒としてのコンセプトで作られた駒が本発明の構成要素に具備されていてもよい。この子供用駒は、「動物、子供向けテレビ番組のキャラクター、子供向けアニメのキャラクター、子供向けの漫画のキャラクター」の中のいずれか一つの対象を形作った形状の駒、あるいはこれらの対象が印刷物として記載された駒であり、本発明の構成要素に子供用駒が具備されていることで、一層、子供が本発明に親しみを抱き、より関心を持って遊戯を楽しんでもらえる。
図9には一例として、子供にも馴染みやすい動物の代表格である猫を形作ったプレイヤー双方の子供用駒9を示している。図9に示されている子供用駒9は斜視図で、プレイヤー双方の分である。
(第4の実施の形態)
※「個別進路障害小片」は、プレイヤー識別型の進路障害小片、を簡潔な表現として略称したものである。
次に、第4の実施の形態として使用される個別進路障害小片10aおよび10bについて説明する。図13の上から順に、一番目に図示されているのは黒駒5a側が使用する個別進路障害小片10aの透視図を含んだ斜視図であり、二番目に図示されているのは個別進路障害小片10aの平面図である。三番目に図示されているのは白駒5b側が使用する個別進路障害小片10bの透視図を含んだ斜視図である。四番目に図示されているのは個別進路障害小片10bの平面図である。
個別進路障害小片10aは黒駒5a側の小片なので、記されている菱形図形は黒色の色面をイメージしており、個別進路障害小片10bは白駒5b側の小片なので、記されている菱形図形は線のみではあるが、白色の色面をイメージしている。
個別進路障害小片10aおよび10bの役割について説明する。通常、基本小片6上は双方の駒5が自由に通過や停止できるものであるが、この基本小片6とは区別し、自身の個別進路障害小片は、その上面を、自身の駒は自由に通過および停止できるが相手プレイヤーの駒は通過も停止もできない、という役割を持つ。この役割により、自身の個別進路障害小片ならではの活用で、相手プレイヤーの駒を動けなくすることも可能となり、双方の駒5の通常の動きとは一味違う駆け引きが生まれ、本発明の遊戯的刺激に貢献するものである。
個別進路障害小片10aおよび10bは升目4上にのみ載置可能で、その役割の性質上、二段目に個別進路障害小片10aもしくは10bを重置することはできないし、載置された個別進路障害小片10aもしくは10bの上面に、いかなる小片を重置することもできない。また、個別進路障害小片上に自身の駒が停止している時は、次回の移動で同じ位置に自身の駒を停止させることができないのはもちろんのことである。個別進路障害小片10aおよび10bは、各プレイヤー1回のみの使用権があるが、2回以上に使用権を増やしてもよい。
※あらかじめ、以下、図14b第1例の説明の中で、白駒5b側が通常の手順に則り、任意の升目4もしくは基本小片6上面へ重置される基本小片6は、白駒5bの移動に際し重要な関わりがない状況なので該基本小片6は図中においてはその描写を省略している。
では、個別進路障害小片10aおよび10bを使用して、これ独自の活用により、黒駒5a側が白駒5b側を追い詰めてゲーム終了に至らせるまでの具体的な使用例を示してみる。図14a第1例はゲーム途中の状況であるが、既に白駒5bのプレイヤーが個別進路障害小片10bを載置しており、次が黒駒5a側の順番という状況である。次に黒駒5a側は、升目46aに個別進路障害小片10aを載置して基本小片上面46bに移動した後、該個別進路障害小片10a上面を通過し、更に基本小片上面46cから46dまで黒駒5aが移動させる。
その状況が図14b第1例である。黒駒5aの移動した道筋は破線と矢印で示されている。次に白駒5bが移動する順番であるが、この状況だと、白駒5bは、個別進路障害小片10aと黒駒5aに包囲されて、基本小片上面46eか46fか46gにしか移動する場所がない。この3つの白駒5bの移動のパターンを追ってみると、白駒5b側は、まず通常手順に則って、基本小片6を任意の升目4に載置もしくは基本小片6上面へ重置し、次に白駒5bが基本小片上面46eに移動しても、黒駒5a側が基本小片上面46fに基本小片6を重置するか、あるいは46fに黒駒5aを移動すれば、白駒5bは次に動くことができなくなりゲーム終了(黒駒5a側の勝ち)となる。また、白駒5bが基本小片上面46gに移動しても、黒駒5a側が基本小片上面46hに基本小片6を重置するか、あるいは46hに黒駒5aを移動すれば、白駒5bは次に動くことができなくなりゲーム終了(黒駒5a側の勝ち)となる。最後に、白駒5bが基本小片上面46fに移動しても、黒駒5a側が基本小片上面46eに基本小片6を重置し、46hに黒駒5aを移動すれば、白駒5bは次に動くことができなくなりゲーム終了(黒駒5a側の勝ち)となる(46hに基本小片6を重置して、46eに黒駒5aを移動しても可)。
以上、図14a第1例から図14b第1例は、個別進路障害小片ならではの活用により、相手の駒を動けなくすることが可能になるという例であった。なお、図14b第1例で、個別進路障害小片10aが載置されている位置に仮に基本小片6が載置されたとしたら、次に白駒5bは該基本小片6の上面に移動するか、あるいは通過して基本小片上面46jや46iに移動したり、更に奥の小片上へと移動したり、と自由に逃げ場を確保できるので、ゲーム終了(黒駒5a側の勝ち)には至らないことになる。
(第5の実施の形態)
※「個別ジャンプ台小片」は、プレイヤー識別型のジャンプ台小片、を簡潔な表現として略称したものである。
次に、第5の実施の形態として使用される個別ジャンプ台小片11aおよび11bについて説明する。図15の上から順に、一番目に図示されているのは黒駒5a側が使用する個別ジャンプ台小片11aの透視図を含んだ斜視図であり、二番目に図示されているのは個別ジャンプ台小片11aの平面図である。三番目に図示されているのは白駒5b側が使用する個別ジャンプ台小片11bの透視図を含んだ斜視図である。四番目に図示されているのは個別ジャンプ台小片11bの平面図である。
個別ジャンプ台小片11aは黒駒5a側の小片なので、記されている円形図形は黒色の色面をイメージしており、個別ジャンプ台小片11bは白駒5b側の小片なので、記されている円形図形は線のみではあるが、白色の色面をイメージしている。
個別ジャンプ台小片11a、11bの役割について説明する。個別ジャンプ台小片とは、自身の駒が、二段目に重置された基本小片6上に上がれる個別ジャンプ台の役割をした小片であり、自身の駒が該基本小片6上を経由して移動することを可能にした小片である。これは、第1の実施の形態で、段落「0021」の中の説明でもあった「基本小片6は二段重置まで可能とし、この二段重置される基本小片6は、相手駒の動きを遮る障害物の役割として重置される。二段重置された基本小片6は、駒の進路を遮る障害物なので、これを駒が飛び越すことも停止することもできない」という本発明の基本的な仕組みに対して、例外的処置を「ある条件」付きで可能とする役割の小片である。つまり、「ある条件」が整っている場合にのみ、二段目重置の基本小片6上も自身の駒が一時的に行き来できる、という例外的な駒移動の余地を設けるということであり、それにより、第4の実施の形態で紹介した個別進路障害小片10aおよび10bの役割同様に、双方の駒5の通常の動きのパターンとは一味違う新鮮な駆け引きが生まれ、本発明の遊戯的刺激に貢献するものである。
なお、個別ジャンプ台小片を無条件で安易に駒5が使用できるようにすると駒5の進路の自由度が広がりすぎて進路包囲型ボードゲームの展開として問題が出てくるので、あえて条件付きとし、安易には駒5が使用できないように設定している。
個別ジャンプ台小片11aおよび11bは、各プレイヤー2回のみの使用権があるが、3回以上に使用権を増やしてもよい。ただし、この個別ジャンプ台小片11aおよび11bは、駒5が相手駒から包囲されて追い詰められた状況から条件付きではあるが回避することも場合によっては可能な小片なので、やたらに使用権を増やすのは望ましくない。使用権の回数設定は、使用する盤の升目数でも変動してくるが、第5の実施の形態以外の特権小片7や個別進路制限小片10aおよび10bなどの他の小片との複合的使用例も踏まえて、ゲーム展開としてプレイヤー双方が一番面白みを感じるあたりの適度なバランスを考慮した使用権の回数を設定すべきである。
では、個別ジャンプ台小片11aおよび11bについて、段落「0051」で述べた「ある条件」について以下、詳しく説明する。個別ジャンプ台小片11aおよび11bは升目4上にのみ載置可能で、その役割の性質上、二段目に個別ジャンプ台小片11aもしくは11bを重置することはできないし、載置された個別ジャンプ台小片11aもしくは11bの上面に、いかなる小片を重置することもできない。
※ここからは、より説明が分かりやすくなるように、自身が黒駒5aのプレイヤーだと仮定して、自身の個別ジャンプ台小片を11a、自身の駒は5a、という設定で説明を進めたい。むろん、以下に説明される、「自身が黒駒5aのプレイヤーで、自身の個別ジャンプ台小片は11a、自身の駒は5a」という設定は、自身が白駒5bのプレイヤーの立場ならば、自身の個別ジャンプ台小片は11b、自身の駒は5b、に全て置き換えられることはもちろんのことである。
升目4に載置された自身の個別ジャンプ台小片11aの上面を、自身の駒5aは自由に通過できるが停止はできない。また、自身の個別ジャンプ台小片11aの上面に対して相手プレイヤーは通過も停止もできない、という役割を持つ。この役割は、第4の実施の形態で説明した個別進路障害小片10aおよび10bと似た活用も可能であることを意味する。
自身の個別ジャンプ台小片11aは、自身の駒5aが、二段目に重置された基本小片6上に上がれる直前のジャンプ台の役割をした小片であり、自身の駒5aが該基本小片6上を経由して移動することを可能にした小片であるが、自身の駒5aは一回の移動で二段目に重置された基本小片6上に止まったままでいることは許されず、必ず一回の移動で、一段目のどこかの小片上に降りて停止できる場所がないといけない。また、自身の駒5aが二段目に重置された基本小片6上から升目4へと降りることはできない。
「ある条件」について、自身の個別ジャンプ台小片が11aで、自身の駒が5aという設定のまま、更に詳しく、順を追いながら説明する。
※以下に続く文章中、「前後左右のいずれかに隣接する」という言葉が出てくるが、これは厳密には、前後左右のいずれかに升目線3を挟んで隣接する、という意味合いである。「升目線3を挟んで」という説明が特になくとも容易にイメージできる部分なので、少しでも文章を読みやすくするために「升目線3を挟んで」という表現は省略している。
自身の個別ジャンプ台小片11aをジャンプ台に見立てて自身の個別ジャンプ台小片11aを通過した後、二段目の基本小片6上へと自身の駒5aをジャンプさせて移動したいわけであるが、自身の駒5aがジャンプ移動するためにクリヤーすべき途中条件で、まずは、自身の個別ジャンプ台小片11aが載置された前後左右のいずれかに隣接する二段重置された基本小片6が存在することが一つ(ジャンプできる先として二段重置の基本小片6が複数あれば任意で選択できる)。
そして、個別ジャンプ台小片11aは、一回の移動で一段目のいずれかの小片上へ降りて停止しなければならないという最終条件があるので、自身の駒5aが上がった二段重置の基本小片6上から直後に降りる先として、該基本小片6の前後左右のいずれかに隣接する一段目の基本小片6が存在する時に初めてジャンプ移動可能な全条件が満たされることとなる。
なお、自身の駒5aが上がった二段重置の基本小片6は、そこから前後左右のいずれかに隣接する二段重置の基本小片6が連続して続いている限り、自身の駒5aはその連続した上面を移動し続けることは途中条件としては満たされているが(移動できる先として二段重置の基本小片6が複数あれば任意で選択できる)、移動した先に降りる直前の基本小片6まで来て、該基本小片6の前後左右のいずれかに隣接する一段目の基本小片6が存在しないと自身の駒5aが降りられる最終条件は満たされず、結局は移動できない、という結論となる。ただし、自身の駒5aが二段重置の基本小片6上から直後に降りる先として、もし他に載置された自身の個別ジャンプ台小片11aが存在する場合は、該11aの前後左右のいずれかに隣接する基本小片6が存在して初めてジャンプ移動可能な条件が満たされる(個別ジャンプ台小片11aの上面には自身の駒5aを停止することはできないため)。この時、自身の駒5aが降りる先(一段目の基本小片6)が複数あるならば任意で選択でき、降りた後も自身の駒5aが移動可能な範囲ならば任意で移動を繰り返すことができる。降りた後の駒5aの移動は通常通りである。
この段落中で、自身の駒5aが二段目に重置された基本小片6上から升目4へと降りることはできないと上述したが、該基本小片6に升目線3を挟んで隣接しているスペースとしての升目4がある場合、通常手順に則って基本小片6もしくは自身の他の個別ジャンプ小片11aを該升目4へ載置することで、自身の駒5aの降りる場所を作ることは可能である。ただし、その際、自身の他の個別ジャンプ台小片11aを載置した場合、該個別ジャンプ台小片11aの上面に自身の駒5aが降りた後、そこに停止することはできないので、必ず移動できる先の基本小片6が存在しなければならないのはもちろんのことである。
また、自身の駒5aが降りた先が自身の他の個別ジャンプ台小片11aだとして、その前後左右のいずれかに隣接する重置した基本小片6が存在し、かつ自身の駒5aが該基本小片6上へジャンプした後も最終的に一段目のいずれかの基本小片6上へ停止ができる条件が整っている場合に限り、自身の複数ある個別ジャンプ小片11aを使用してジャンプ移動を連続して繰り返すことも可能である。自身の駒5aがジャンプした後、降りる場所が無い時は、そもそも自身の個別ジャンプ台小片11aを使用して二段目重置の基本小片6上に自身の駒5aが上がることは許されないので、自身の駒5aを個別ジャンプ小片11aの使用によりジャンプ移動させたい場合、それを本当に出来る条件が満たされているのかをしっかり見極めてから行動する必要がある。
文章による説明ではやや複雑な感じがあるが、実際は慣れれば簡単に、上述した「ある条件」の制約事項を踏まえて、個別ジャンプ台小片を使用することができる。説明が重複するが、自身の個別ジャンプ台小片11aが複数載置されている場合、「ある条件」の制約事項さえ満たされていれば、一回の移動で自身の個別ジャンプ台小片11aを複数使用して自身の駒5aを移動させてもよい。ただし、相手プレイヤーの個別ジャンプ台小片11b上面は、自身の駒5aは通過も停止もできないので使用不可である。自身の個別ジャンプ台小片が11aで、自身の駒が5aという設定での説明はここまでで終了とする。
※以下、図16b第1例と図16c第2例の説明の中で、白駒5b側が通常の手順に則り、任意の升目4もしくは基本小片6上面へ重置される基本小片6は、白駒5bの移動に際し重要な関わりがない状況なので図中においては該基本小片6の描写を省略している。
では、ここから個別ジャンプ台小片11aを使用して、これ独自の活用により、黒駒5aが白駒5bを追い詰めてゲーム終了(黒駒5a側の勝ち)に至らせるまでの具体的な使用例を示してみる。図16a第1例はゲーム途中の状況であるが、既に黒駒5a側も白駒5b側も各々個別ジャンプ台小片11a、11bをそれぞれ二ヶ所に載置しており、次が黒駒5a側の順番という状況である。次に黒駒5a側は、基本小片上面47bに基本小片6を重置し、黒駒5aは、黒駒5aに升目線3を挟んで隣接する黒駒5a側の個別ジャンプ台小片11aの上面47aを通過した後、基本小片上面47cから47d、47eへと移動し、47eに隣接するもう一つの黒駒5a側の個別ジャンプ台小片11a上面に降りて通過した後、該個別ジャンプ台小片11aに隣接する基本小片上面47gで止まることとする。
※「升目線3を挟んで隣接する」という表現は、升目線3と言わずとも目視容易なので、以後は、升目線3を挟んで、の部分を省略して、「隣接する」とだけ表現するものとする。
それが図16b第1例である。黒駒5aの移動した道筋は破線と矢印で示している。次に白駒5bが移動する順番であるが、白駒5b側は、まず通常の手順に則って、基本小片6を任意の升目4に載置もしくは基本小片6上面へ重置し、白駒5bは、白駒5bに隣接する基本小片6が二ヶ所ともに重置されており移動できないので、同じく隣接する白駒5b側の個別ジャンプ台小片11bを使用して、該個別ジャンプ台小片11bの上面47iを通過した後、二段目の基本小片6へと上がって移動したいところである。黒駒5a側が重置した基本小片16aが重置の状態なので、白駒5bが上がれる場所はここしかない。しかし、白駒5bが個別ジャンプ台小片11bのジャンプ目的での使用は、一回の移動でジャンプした後、一段目のいずれかの基本小片6上に白駒5bを移動して停止させないといけない制約がある。基本小片16a上に白駒5bが上がれたとしても、次に隣接しているのは、黒駒5a側の個別ジャンプ台小片11aだけなので、この個別ジャンプ台小片11aに対して相手プレイヤーの駒である白駒5bは該個別ジャンプ台小片11aを通過も停止もできないこととなっている。更に図16b第1例の黒駒5aの載置されている基本小片6上を通過できないのはもちろんのことである。よって、図16b第1例の状況では、これ以上、白駒5bが動ける場所がないので、ゲーム終了(黒駒5a側の勝ち)となる。
ここで、上述した図16a第1例から図16b第1例にかけて、黒駒5a側が基本小片上面47bの位置に基本小片16aを重置し、基本小片上面47gに黒駒5aを移動させたパターンを「パターン1」とすると、今度は逆に基本小片上面47gに基本小片を重置し、黒駒5aを基本小片上面47bへ移動するパターンを「パターン2」として比較してみる。パターン2については、図16a第1例から図16c第2例へと転じて見てもらいたいのだが、まず図16a第1例で黒駒5a側が基本小片上面47gに重置した基本小片は図16c第2例では符号16bで示されている。
そして、図16a第1例で黒駒5aが基本小片上面47bへと移動した後の状態が図16c第2例なのだが、黒駒5aが移動した軌跡は点線と矢印で示されている。次に白駒5bが移動する順であるが、この場合だと、白駒5b側は、まず通常の手順に則って、基本小片6を任意の升目4に載置もしくは基本小片6上面へ重置し、白駒5bは、隣接する自身の個別ジャンプ台小片11bの上面47jを経由して、重置された基本小片16b上へと上がれ、更に連続して隣接する重置された基本小片上面47p、47l、47mへと移動でき、47mの位置から降りる先も基本小片上面47nや47oが存在するので、白駒5bの個別ジャンプ台小片11b経由のジャンプ移動の条件が満たされたことになる。そして、47nや47oに白駒5bが降りた後、更に自身の個別ジャンプ台小片11bの上面47kから基本小片上面47qへと、白駒5bが移動する先が複数任意で選択でき、白駒5bが追い詰められてゲーム終了(黒駒プレイヤーの勝ち)には至らなくなる。
以上、パターン1とパターン2を比較しても分かるように、手順に基づいて載置あるいは重置される基本小片6と自身の駒の位置関係を逆にするだけで、勝てる勝負が勝てなくなり、大きく形勢が変わってくることがあるので、プレイヤー双方は、常に最善の手を打つべく、細心の注意をはらう必要がある。常に、下手な手は打てない、という程良い緊張感が持続する。そこが本発明の遊戯的面白さの一面である。
なお、第5の実施の形態では特権小片7の使用は前提とされていないが、これが複合的に特権小片7の使用も取り入れた応用例では、個別ジャンプ台小片11aもしくは11bを使用して二段目の基本小片6上から自身の駒が降りるあるいは止まる先としての小片はこの該特権小片7も基本小片6同様に扱われることになる。
更に、第5の実施の形態に、第4の実施の形態で示された個別進路障害小片10aおよび10bも複合的に使用する応用例では、個別ジャンプ台小片11aもしくは11bを使用して二段目の基本小片6上から自身の駒が降りるあるいは止まる先としての小片は、それが自身の個別進路障害小片であれば、基本小片6同様に、降りるあるいは止まることは基本的には可能となる。
第4の実施の形態と、第5の実施の形態は、第1の実施の形態を基本として、それぞれ役割の違う小片を取り入れて使用した例であるが、第1の実施の形態を基本として、これら第4と第5の実施の形態で使用する小片(個別進路障害小片10aおよび10b、そして、個別ジャンプ台小片11aおよび11b)を複合的に取り入れた実施の形態があってもよいし、更に第2、第3の実施の形態で使用する特権小片7や特権告知専用提示物8も含めて、第2〜第5の実施の形態で使用する小片を任意の組み合わせで複合的に使用する実施の形態があってもよい。各種特別な役割のある小片(特権小片7、個別進路障害小片10aおよび10b、個別ジャンプ台小片11aおよび11b)の使用権の回数は盤の升目の数やプレイヤーの好みにより変動するので任意であるが、それらの要素も含めて、本発明は、むしろ、各種小片を任意の組み合わせで取り入れてゲームを実施することで、より一層、ゲーム展開に深みを与え、遊戯的刺激を増し、プレイする者の心を豊かなものにさせるものである。
次に、本発明の遊戯方法について補足があるので説明しておく。
本発明における升目の配列パターンの選択について、一般的には長時間に及ぶ思考が苦手な傾向のある子供や高齢者が対戦に参加する場合の升目盤は、「5升×5升」以下の盤が望ましい。また、10分前後の短時間でのゲーム終了にこだわらない長時間派ユーザーには、「6升×6升」以上の升目数を有した盤が望ましい。10分前後の短時間で終えられるゲーム形態は、長時間に及ぶ思考が苦手な傾向のある子供や高齢者に向いており、かつ、シンプルな仕組みであるため理解も容易なので、いつでも気軽にゲームを楽しむことができる。例えば、家族間で、ちょっとした空き時間を利用して、良い息抜きのボードゲームとしても楽しめる。よって、一般家庭の日常生活の中で、手軽に楽しく、知的な潤いを与える一助になり得るものである。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2の升目4の配列パターンにおいて升目数の縦横比率は同数であるが、升目数の縦横比率が同数ではない縦長もしくは横長の升目盤であってもよい。升目数が縦横で同数でなくてもゲーム進行には特に問題はない。
次に、本発明の構成要素の用具について、いくつかの改良例を一部、図面と合わせて説明していく。
※以下に続く各段落中の文章において、基本小片6、特権小片7、個別進路障害小片10aおよび10b、個別ジャンプ台小片11aおよび11bを総じて「各小片」と総称することとする。
※各小片に対して使われる「上面」と「底面」という言葉の定義をあらためて示しておくと、各小片を升目4に載置する際に接地する面が「底面」であり、その底面に対して対極にあたる面が「上面」である。つまり、底面と上面は裏と表の関係にある。
第1〜第5の実施の形態を通して、升目4上に、各小片が接地する範囲の全ての底面は平らであるが、共に同一形状である各小片の全ての上面と底面において、全ての底面には同一形状の凸状突起部または同一形状の突縁部が設けられ、かつ全ての上面には該凸状突起部または該突縁部が嵌合もしくは遊嵌する形状の凹状溝部が設けられ、かつ盤2の全ての升目4上には該凹状溝部が設けられ、振動や手振れによるずれを防止する手段が施されてもよい。
この場合分けを含む改良例について、図17に示される本発明の構成要素の用具の改良に係る第1例は、共に同一形状である各小片の全ての上面と底面において、全ての底面には同一形状の凸状突起部が設けられ、かつ全ての上面には該突縁部が嵌合する形状の凹状溝部が設けられ、かつ盤2の全ての升目4上には該凹状溝部が設けられた、改良小片60aおよび改良升目60bおよび改良盤60dの一例である。
図17は、上から順番に、一番目は、重置された2つの改良小片60aの斜視図である。二番目は、改良升目60bに重置された2つの改良小片60aをそれぞれ切り離した状態での透視図である。この改良升目60bを有する盤が改良盤60dである。なお、升目線60cは非改良部分であるので、通常の升目線3と構造的には変わりはない。三番目は改良小片60aの平面図であり、四番目は改良盤60dに重置された2つの改良小片60aの側面図であり、五番目は改良盤60dに重置された2つの改良小片60aの断面図である。なお、三番目の改良小片60aの平面図は、重置された基本小片6(図2参照)の平面図と偶然似てしまったが、全く別物なので、混同せぬように注意されたい。
この場合分けを含む改良例が施された各小片は、升目上に載置のみならず重置された状態であっても個々の小片が嵌合し、振動や手振れによるずれを防止することができ、また、各嵌合部に遊びを持たせた遊嵌構造であれば、振動や手振れによるずれは多少防止できるが、嵌合構造と比べて、個々の小片の取り外しがし易いという利点がある。
上の段落「0063」で述べられた改良例に関連する改良例で、各小片の構造は変えないままにして、全ての升目4上に共に同一形状である各小片が嵌合もしくは遊嵌する凹状溝部を設けるだけでもよい。更にこれら凹状溝部の一つ一つは、升目4の範囲内であれば大きさを拡張してもよい。この場合分けを含む改良例の中で、升目4の範囲内で各小片が嵌合もしくは遊嵌するサイズを更に拡張した凹状溝部が設けられた改良升目65bおよび改良盤65aを図面化したものが、図18に示される本発明の構成要素の用具の改良に係る第2例である。図18では、各小片を仮に基本小片6として、基本小片6が載置された改良升目65bを有する改良盤65aの斜視図が上の図であり、下の図はそのまま透視図にしたものである。なお、升目線65cは非改良部分であるので、通常の升目線3と構造的に変わりはない。
升目4の範囲内で拡張された凹状溝部のある升目に共に同一形状である各小片を載置した時の振動や手振れによるずれは防止し難いが、少なくとも該升目から各小片の一つ一つがはみ出すことは防止できる。
第1〜第5の実施の形態を通して、駒5の底面は平らな形状をしているが、対戦するプレイヤー双方の駒5の底面に凸状突起部を設けて、かつ該凸状突起部が各小片の全ての上面に嵌合もしくは遊嵌する形状の凹状溝部を設けてもよい。この場合分けを含む改良例の中で、駒5の底面に凸状突起部を設けて、かつ該凸状突起部が小片の全ての上面に嵌合する形状の凹状溝部を設けた改良例を図面で示したものが、図19に示される本発明の構成要素の用具の改良に係る第3例である。図19では、駒5の底面に凸状突起部が設けられた改良駒70aと、改良駒70aに嵌合する小片を改良小片70bで示している。上から順に、一番目は、改良小片70bに載置された改良駒70aの斜視図である。二番目は、それら改良小片70bと改良駒70aを切り離した状態での透視図である。三番目は、改良小片70bに載置された改良駒70aの平面図である。四番目は、改良小片70bに載置された改良駒70aの側面図である。五番目は、改良小片70bに載置された改良駒70aの断面図である。
改良駒70aおよび改良小片70bは嵌合構造が施されているので、振動や手振れによりずれるのを防止することができる。もし、嵌合構造でなく遊嵌構造が施されていたならば、嵌合構造に比べて振動や手振れによるずれは多少防止できるが、遊嵌構造であるため、各小片から駒の取り外しがし易いという利点がある。駒5は少々の振動や手振れでは倒れないことが必要なので、駒5の底面は基本的に平らであるべきである。
※この段落中で表されている「しるし」は、区別させたい升目の配列パターンと他の升目の配列パターンの境界を識別できる目印となりうるあらゆる形の総称として使用するものとする。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2は5升×5升盤で、升目の配列パターンを区別する境界はないが、升目の配列を区別する境界を単数または複数設けてもよい。この境界は、区別させたい升目の配列パターンと他の升目の配列パターンの境界にあたる升目線を中心に、「升目線の色、升目線の形状、升目の色、升目の模様、しるしの記載の有無」の中のいずれか一つの違いにより区別可能となっている、あるいは、「升目線の色、升目線の形状、升目の色、升目の模様、しるしの記載の有無」の中からの組み合わせによる違いで区別可能となっている、ことで升目の配列を区別できる仕組みとしてもよい。
例えば、6升×6升盤の升目の中に、4升×4升を区別可能な1つの境界であったり、例えば、5升×5升盤の升目の中に、4升×4升、3升×3升が区別可能な複数の境界であったり、盤の中に升目の配列パターンを区別できる境界を入れる数は任意である。
図20に示される本発明の構成要素の用具の改良に係る第4例では、これら場合分けを含む改良例の中から、5升×5升盤の升目の中に3升×3升を区別可能な境界パターンとして3種類の境界パターンを示してみた。図20で、上から順に、一番目が、円形のしるしの記載による境界パターン75aである。円形のしるしは、丸い点と言ってもよいが、境界パターン75aのように升目線の交差する点全てにしるしが付けられているのではなく、部分的に付けられていてもよい。二番目が、升目線の形状の違いによる境界パターン75bである。境界にあたる升目線は他の升目線より太い形状として区別可能になっている。三番目が、升目の色の違いによる境界パターン75cである。3升×3升の周囲の平行斜線で示された領域は、3升×3升の領域とは異なる色であるというイメージである。
升目の配列パターンを複数区別できる境界が存在していれば、升目の配列の区別が各々選択容易になるということを意味し、ゲームする際に升目の境界を間違うことなくゲームに集中できるようになる。更に、一枚の盤の中で、いろんな升目の配列パターンに合わせたゲームが可能となるので、これら升目の配列パターンごとのサイズの盤を複数用意する必要もなく、これら升目の配列パターンごとのサイズの盤が複数用意された盤を一つにまとめた盤、とも言える機能的な盤となる。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2は一枚の板状であるが、折り畳みができる構造になっていてもよい。例えば、盤2の中心線が蝶番構造もしくは折り目を有していて二つ折りにして、折り畳んだ盤が平板状に重なり合わせることができる構造が挙げられる。
もしくは、盤2を分割する二本の線が蝶番構造もしくは折り目を有していて三つ折りにして、折り畳んだ盤が平板状に重なり合わせることができる構造が挙げられる。
上述のように折り畳み構造を有することで、持ち運びがより容易となり、収納場所が狭い所でも収納することができる。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2と、駒5と、その他、本発明のボードゲームに具備されている全ての用具、を入れた蓋式の収納容器もしくは引き出し式の収納容器は別々であるが、盤2底面に直方体形状の収納容器が、盤2の安定性を確保されたバランスでもって付設された構造の盤でもよい。あるいは、盤2の周辺のうち一辺もしくは複数辺にわたり、盤2の安定性を確保されたバランスでもって直方体形状の収納容器が連設された構造の盤でもよい。該収納容器は、引き出し式になった構造でもよいし、盤2が収納容器を開けるためのスライド式の蓋になった構造でもよいし、盤2の四辺あるうちのいずれか一辺が蝶番構造もしくは折り目を有していて直方体形状の収納容器のいずれか一辺とで連結された、つまり盤2が一枚扉式の蓋をなした構造でもよい。また、盤2の四辺あるうちの向かい合った二辺が蝶番構造もしくは折り目を有していて直方体形状の収納容器の向かい合ったいずれか二辺とで連結され、該盤2が中心線で二つに切り離された状態で二枚扉式の蓋として機能する構造でもよい。
これらの収納容器付きの改良盤の数々の例の中から主な3例、収納容器付きの蓋式改良盤80と、収納容器付きの二枚扉式改良盤81と、収納容器付きの引き出し式改良盤82を図面で示してみた。まず、図21aに示される本発明の構成要素の用具の改良に係る第5例の図であるが、この中の3つの図は全て収納容器付きの蓋式改良盤80で、上から順に、一番目が斜視図で、二番目が蓋兼盤部80aを開けた状態の斜視図で、三番目が断面図である。収納容器付きの蓋式改良盤80は、蓋兼盤部80aと収納容器部80bから構成されている。なお、蓋兼盤部80aと収納容器部80bの連結部分は折り目構造をイメージしている。
次に、図21bに示される本発明の構成要素の用具の改良に係る第5例の図であるが、この中の3つの図は全て収納容器付きの二枚扉式改良盤81で、上から順に、一番目が斜視図で、二番目が扉兼盤部(二分の一)81aを開けた状態の斜視図で、三番目が断面図である。収納容器付きの二枚扉式改良盤81は、扉兼盤部(二分の一)81aと収納容器部81bから構成されている。なお、扉兼盤部(二分の一)81aと収納容器部81bの連結部分は折り目構造をイメージしている。
最後に、図21cに示される本発明の構成要素の用具の改良に係る第5例の図であるが、この中の3つの図は全て収納容器付きの引き出し式改良盤82で、上から順に、一番目が斜視図で、二番目が引き出し部82cを開けた状態の斜視図で、三番目が断面図である。収納容器付き引き出し式改良盤82は、盤部82aと収納容器部82bと引き出し部82cから構成されている。この収納容器付き引き出し式改良盤82は、盤部82aと引き出し部82cの間にわずかな隙間を作って指を引っ掛けて開けやすい構造となっている。
盤2と、駒5と、各小片、その他、本発明のボードゲームに具備されている全ての用具、を入れた収納容器が一体化していると、盤2と収納容器が別々に分けられた状態に比べて持ち運びが容易になる。また、それらが一体化していると紛失防止にもなる。
その他、本発明の構成要素の用具の改良例をいくつか挙げておく。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2は、表の面に升目4の配列パターンが記載され、裏の面には記載されていないが、両面盤としてこの裏の面には表の面の配列パターンとは異なる配列パターンの升目が記載されていてもよい。盤2の表の面と裏の面にそれぞれ配列パターンの異なる升目が記載されていると、一枚の盤で複数の配列パターンの升目でゲームが出来るようになり、持ち運びにも嵩張らず便利である。この両面盤に記載される升目は、段落「0066」で述べられた、盤に升目の配列パターンを単数もしくは複数区別可能な境界が設けられている升目も複合して取り入れてもよい。
また、盤2は、表の面、裏の面ともに平面形状の升目盤であるが、表の面、裏の面ともに凸状に突縁された升目盤でもよい。表の面、裏の面ともに突縁された升目盤であると、床との摩擦が生じる部分が突縁された部分のみであるため、両面ともに升目および升目線の表面が床との摩擦により傷んでしまうことを防ぐことができる。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2と、駒5と、各小片、および、その他、本発明のボードゲームに具備されている全ての用具、は磁性体を備えていないが、盤2が金属製の板もしくは磁性体の板を備え、駒5が金属製の板もしくは磁性体の板を備え、全ての基本小片6および特権小片7、および、その他、本発明のボードゲームに具備されている全ての用具、も金属製の板もしくは磁性体の板を備え、それら各々で磁着する構造であってもよい。それぞれの間に磁性体の力で磁着し合う構造であることにより、振動や手振れによるずれを防止できる。例えば、盤2が金属製であり、各小片の全ての底面に磁性体の板が貼り付けられ、かつ、これら各小片の上面に金属製の板が貼り付けられているならば、盤2上にこれら各小片が二段重置されても振動や手振れによるずれを防止できる。加えて、底面に磁性体の板材が貼り付けられている駒5および、その他、本発明のボードゲームに具備されている全ての用具、も同様に振動や手振れによるずれを防止できる。
次に、各小片その他の用具の識別に関して説明していく。
第1〜第5の実施の形態を通して、基本小片6を形作っている直方体の面は全て色一色の無地であり、対戦するプレイヤー双方は同じ色の基本小片6を使用するが、個々の基本小片6は異なる色であってもよい。個々の基本小片6が異なる色であっても、複数で構成されるこれら基本小片6の集まりに全体的な色の統一性はなくなるが、ゲーム進行を妨げる要因にはならない。異なる色の集まりが、見た目の華やかさや活気を演出する効果も出てくる。
図9に示すとおり、特権小片7は、基本小片6に対し、計6つある各面に色面で示された無地の四角図形を記載することで識別化されているが、特権小片7は該無地の図形の記載の他、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の中のいずれか一つの違いにより識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの複数の組み合わせにより識別化がされていてもよい。どの面から見ても特権小片と認識できるように識別化されていれば、基本小片6、個別進路障害小片10aおよび10b、個別ジャンプ台小片11aおよび11bとの判別が容易につく。なお、全面において判別容易ほどではないものの、特権小片7の必要最小限で判別が可能なパターンとして、升目4に載置される際に接地する底面と上面のみが識別化されていてもよい。
さらに、プレイヤー双方の特権小片7同士が識別化できるように、これら特権小片7同士は、上記無地の四角図形に対して色の違いも施されているが、その他、異なる「形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の中のいずれか一つの違いにより識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの複数の組み合わせにより識別化がされていてもよい。特権小片が直方体をなす四角柱以外の多角柱形状や円柱形状の例であっても考え方は同様である。
なお、両者の特権小片7は、全く異なる要素の無い同一のものを使用してもよい。その際は、自分と相手プレイヤーが所持している特権小片とを混同しないように自己管理しながらゲームをする注意が必要である。
図9に示されている特権告知専用提示物8は異なる色で識別化されているが、例えば、異なる色の他に、異なる「形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の中のいずれか一つによって識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの複数の組み合わせにより識別化がされていてもよい。対戦するプレイヤー双方の特権告知専用提示物8が、各々、識別化されていることで、より双方のプレイヤーの特権告知専用提示物の判別が容易となる。
図13に示すとおり、個別進路障害小片10aおよび10bは、基本小片6、特権小片7、個別ジャンプ台小片11aおよび11bに対し、各々計6つある各面に色面で示された菱形図形を記載することで識別化されているが、共に該菱形図形の記載の他、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の中のいずれか一つの違いにより識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの複数の組み合わせにより識別化がされていてもよい。どの面から見ても個別進路障害小片と認識できるように識別化されていれば、基本小片6や特権小片7や個別ジャンプ台小片11aおよび11bとの判別が容易につく。なお、全面において判別容易ほどではないものの、個別進行小片10aおよび10bが必要最小限の範囲内で判別可能なパターンとして、升目4に載置される際に接地する底面と上面のみが識別化されていてもよい。
さらに、プレイヤー双方の個別進路障害小片10aと個別進路障害小片10b同士が識別化できるように、これら10aと10b同士は、上記の無地の菱形図形に対して色の違いも施されているが、その他、異なる「形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の中のいずれか一つの違いにより識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの複数の組み合わせにより識別化がされていてもよい。個別進路障害小片が直方体をなす四角柱以外の多角柱形状や円柱形状の例であっても考え方は同様である。
図15に示すとおり、個別ジャンプ台小片11aおよび11bは、基本小片6、特権小片7、個別通行小片10aおよび10bに対し、各々計6つある各面に色面で示された円形図形を記載することで識別化されているが、共に該円形図形の記載の他、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の中のいずれか一つの違いにより識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの複数の組み合わせにより識別化がされていてもよい。どの面から見ても個別ジャンプ台小片と認識できるように識別化されていれば、基本小片6や特権小片7や個別進路障害小片10aおよび10bとの判別が容易につく。なお、全面において判別容易ほどではないものの、個別ジャンプ台小片11aおよび11bが必要最小限の範囲内で判別可能なパターンとして、升目4に載置される際に接地する底面と上面のみが識別化されていてもよい。
さらに、プレイヤー双方の個別ジャンプ台小片11aと個別ジャンプ台小片11b同士が識別化できるように、これら11aと11b同士は、上記の無地の円形図形に対して色の違いも施されているが、その他、異なる「形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の中のいずれか一つの違いにより識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの複数の組み合わせにより識別化がされていてもよい。個別ジャンプ台小片が直方体をなす四角柱以外の多角柱形状や円柱形状の例であっても考え方は同様である。
第1〜第5の実施の形態を通して、基本小片6、特権小片7、個別進路障害小片10aおよび10b、個別ジャンプ台小片11aおよび11bは、縦横高さの寸法が等しい直方体形状であり全て同一形状となっているが、ゲームに使用されるこれら各小片が全て同一形状であることで、各小片を重置する際に整然とし、全体観として見ても整然とし、見た目に安定感がある。また、共に同一形状であるこれら各小片を収納する際に、各小片全てを揃えたり重ねたりすることが出来るので整理が容易なものとなる。なお、各小片の形状が縦横同じ長さの直方体でなくても機能は果たせるものなので、各小片は、縦横比率の異なる長さの直方体をはじめとして、立方体や多角柱や円柱をなした形状であってもよい。いずれの形状であっても、各小片は、共に同一形状であることが望ましい。
次に、本発明の構成要素について、材質や形状を中心に説明をしていく。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2は、一枚の板状であり、平面視して正方形の形状の平面板に格子状の升目4が記されているが、「チェッカーボード」パターンの升目が記されている盤でもよい。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2の材質は合成樹脂であるが、木、セラミックス、ガラス、石、金属、ゴム、紙、でもよいし、もしくはこれらの材質を複数組み合わせたものでもよい。あるいは、これら、合成樹脂、木、セラミックス、ガラス、石、金属、ゴム、紙、の材質の中のいずれか一つの盤もしくはこれらの材質を複数組み合わせた盤の上面に、布地、紙、革、木製板、ガラス、セラミックス製板、石製板、合成樹脂製シート、ゴム製シート、金属製シート、の中のいずれか一つもしくは複数を組み合わせたもの、が貼り付けられた盤でもよい。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2の上面および底面の角は直角であるが、丸みをつけてもよい。丸みをつけることで角が接触することによる怪我の防止になる。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2の底面は表面加工が施されていないが、滑り止めのマットを設けていてもよい。滑り止めのマットが設けられた盤2であるならば、テーブルに盤2が固定され、テーブルが振動しても容易に動かないようにすることができる。
また、滑り止めのマットの代わりに、盤2の底面にザラザラした表面加工を施してもよい。この手段が施された盤2であるならば、ザラザラした表面加工を施した盤2の底面と接地面の間で、ザラザラした分だけの摩擦抵抗が働き、滑り止めのマット同様、あるいはそれに近い効果が期待できる。
第1〜第5の実施の形態を通して、盤2は抗菌処理を施してもよい。抗菌処理を施すことによって、衛生的なゲーム用具になる。抗菌処理を施された盤2であるならば、抗菌処理剤を盤2の表面に塗布することができる。
第1〜第5の実施の形態を通して、駒5および図9に示される子供用駒9の材質は合成樹脂であるが、木、セラミックス、ガラス、石、金属、ゴム、紙、でもよいし、もしくはこれらの材質を複数組み合わせたものでもよい。これらの駒5および子供用駒9には抗菌処理を施してもよい。抗菌処理を施すことによって衛生的なゲーム用具になる。
第1〜第5の実施の形態を通して、駒5の全体的形状は、底面が平らな円柱状であるが、その他、角柱状、錐体状など、振動や手振れに対しても容易に倒れず安定した載置ができる形状ならば、底面が平らであることを前提として、どんな形状でも駒として使用できる。
ただし、対戦するプレイヤー双方の駒は、各々、異なる駒として識別化されている必要がある。第1〜第5の実施の形態を通して、駒5は、異なる色で識別化されているが、例えば、異なる色の他に、異なる「形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」のいずれか一つによって識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの組み合わせにより識別化がされていてもよい。
また、子供用駒9の底面は平らであり、振動や手振れに対しても容易に倒れず安定した載置ができる形状である。底面が平らであることを前提として、振動や手振れに対しても容易に倒れず安定した載置ができる形状であることが、子供用駒として使用できる条件の一つである。ただし、プレイヤー双方の子供用駒9は、形状は同じであるが、色と柄の有無により識別化されている。なお、猫の駒に対して犬の駒など、同じ動物としての種類の違い、つまり、形状の違いでもってプレイヤー双方の子供用駒を識別化してもよい。これらの識別化パターンも含めて、プレイヤー双方の子供用駒は、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の中のいずれか一つによって識別化がされていても、あるいは、異なる「色、形状、文字の記載、記号の記載、図形の記載、図柄の記載、絵柄の記載」の各要素の中からの複数の組み合わせにより識別化がされていてもよい。
第1〜第5の実施の形態を通して、各小片の形状は縦横高さの寸法が等しい同一形状の直方体形状であるが、同一形状であることを前提として、立方体形状、多角柱形状、円柱形状でもよい。その他、同一形状であることを前提として、底面と上面に平らな部分があり盤上に安定した重置が可能な形状であるならば、各小片としての使用は可能である。
第1〜第5の実施の形態を通して、各小片の材質は合成樹脂であるが、木、セラミックス、ガラス、石、金属、ゴム、紙、でもよいし、もしくはこれらの材質を複数組み合わせたものでもよい。
第1〜第5の実施の形態を通して、各小片は直方体であり、かつ個々に上面および底面の計8つある角は直角であるが、丸みをつけてもよい。加えて、各小片の各辺は直角であるが、これらの辺にも丸みをつけてもよい。丸みをつけることで、指にソフトな触り心地となり、特に手指と各小片の角が接触することによる怪我の防止になる。
第1〜第5の実施の形態を通して、図9に示される特権告知専用提示物8の全体的形状は円柱形状であるが、直方体、立方体、その他、角柱状、錐体状でもよく、振動や手振れに対しても容易に倒れず、安定した載置ができる形状ならば、どんな形状でも特権告知専用提示物として使用できる。特権告知専用提示物8の材質はプラスチックであるが、木、セラミックス、ガラス、石、金属、ゴム、紙、でもよいし、もしくはこれらの材質を複数組み合わせたものでもよい。特権告知専用提示物8の大きさは任意である。例えば、縦横ともに10mmから35mm、高さは1mmから35mmである。
第1〜第5の実施の形態を通して、駒5、各小片、その他、本発明のボードゲームに具備されている全ての用具、の底面は表面加工を施してないが、滑り止めのマットを設けてもよい。これらに滑り止めのマットが設けられていれば、振動や手振れのある中で載置もしくは重置しても個々が容易に動かないようにすることができる。
また、滑り止めのマットの代わりに、駒5、各小片、その他、本発明のボードゲームに具備されている全ての用具、の底面にザラザラした表面加工を施してもよい。ザラザラした表面加工を施したこれらの底面と接地面とで、ザラザラした分だけの摩擦抵抗が働き、滑り止めのマット同様、あるいはそれに近い効果が期待できる。
第1〜第5の実施の形態を通して、5升×5升の盤2の大きさは任意である。例えば、縦横ともに170mmから300mm、高さは1mmから15mmである。
第1〜第5の実施の形態を通して、駒5および子供用駒9の大きさは任意である。例えば、縦横ともに10mmから25mm、高さは10mmから35mmである。
第1〜第5の実施の形態を通して、基本小片6、特権小片7、個別進路障害小片10aおよび10b、個別ジャンプ台小片11aおよび11bの大きさは任意である。例えば、縦横ともに20mmから35mm、高さは10mmから35mmである。
最後に、第1〜第5の実施の形態、および補足事項で述べられた全ての内容を踏まえて、本発明のボードゲームは、コンシューマーゲーム用(テレビゲーム、携帯型ゲーム)、もしくはオンラインゲーム用(カジュアルゲーム、ブラウザゲーム(CGIゲーム、ソーシャルゲーム)、クラウドゲーム)、もしくはモバイルゲーム用、もしくはパソコンゲーム用、もしくはダウンロードゲーム用のゲーム形態として適用されてもよい。本発明のボードゲームが、各種デジタルゲーム形態として適用されることにより、本発明に直に触れてゲームがなされるアナログ的な遊戯方法にとどまらず、ゲーム画面を通じて本発明のゲームがなされるデジタル的な遊戯方法への発展が期待でき、本発明による遊戯の楽しさをより幅広いユーザー層へと知ってもらえる。
1 ボードゲーム
2 盤
3 升目線
4 升目
5 駒(対戦するプレイヤー双方の分)
5a 黒駒
5b 白駒
6 基本小片
6a 黒駒のプレイヤーが特権行使の際に重置した基本小片
6b 白駒のプレイヤーが特権行使の際に重置した基本小片
7 特権小片
7a 黒駒のプレイヤーが特権行使の際に載置した特権小片
7b 白駒のプレイヤーが特権行使の際に載置した特権小片
8 特権告知専用提示物(対戦するプレイヤー双方の分)
8a 黒駒のプレイヤーが提示した特権告知専用提示物
8b 白駒のプレイヤーが提示した特権告知専用提示物
9 子供用駒(対戦するプレイヤー双方の分)
10a 黒駒のプレイヤーの個別進路障害小片
10b 白駒のプレイヤーの個別進路障害小片
11a 黒駒のプレイヤーの個別ジャンプ台小片
11b 白駒のプレイヤーの個別ジャンプ台小片
16a 黒駒のプレイヤーが個別ジャンプ台小片使用の際に重置した基本小片(パターン1)
16b 黒駒のプレイヤーが個別ジャンプ台小片使用の際に重置した基本小片(パターン2)
41a〜41g 図5a第5例の中で示される基本小片上面
41h、41i 図5a第5例〜図5b第5例の中で示される升目
41j 図5b第5例の中で示される基本小片上面
42a〜42f 図6a第6例〜図6b第6例の中で示される基本小片上面
42g、42h 図6b第6例の中で示される升目
43a〜43h 図7a第7例の中で示される基本小片上面
43i 図7a第7例の中で示される升目
44a〜44x 図8a第8例〜図8d第8例の中で示される基本小片上面
45a〜45h 図11a第2例〜図11b第2例の中で示される基本小片上面
46a 図14a第1例の中で示される升目
46b〜46j 図14a第1例〜図14b第1例の中で示される基本小片上面
47a 図16a第1例の中で示される個別ジャンプ台小片上面
47b〜47e 図16a第1例の中で示される基本小片上面
47f 図16a第1例の中で示される個別ジャンプ台小片上面
47g 図16a第1例の中で示される基本小片上面
47h 図16a第1例の中で示される個別ジャンプ台小片上面
47i〜47K 図16b第1例〜図16c第2例の中で示される個別ジャンプ台小片上面
47l〜47p 図16c第2例の中で示される基本小片上面
60a 図17第1例の中で示される改良小片
60b 図17第1例の中で示される改良升目
60c 図17第1例の中で示される升目線
60d 図17第1例の中で示される改良盤
65a 図18第2例の中で示される改良盤
65b 図18第2例の中で示される改良升目
65c 図18第2例の中で示される升目線
70a 図19第3例の中で示される改良駒
70b 図19第3例の中で示される改良小片
75a 図20第4例の中で示される円形のしるしの記載による境界パターン
75b 図20第4例の中で示される升目線の形状の違いによる境界パターン
75c 図20第4例の中で示される升目の色の違いによる境界パターン
80 図21a第5例の中で示される収納容器付きの蓋式改良盤
80a 図21a第5例の中で示される蓋兼盤部
80b 図21a第5例の中で示される収納容器部
81 図21b第5例の中で示される収納容器付きの二枚扉式改良盤
81a 図21b第5例の中で示される扉兼盤部(二分の一)
81b 図21b第5例の中で示される収納容器部
82 図21c第5例の中で示される収納容器付きの引き出し式改良盤
82a 図21c第5例の中で示される盤部
82b 図21c第5例の中で示される収納容器部
82c 図21c第5例の中で示される引き出し部

Claims (15)

  1. 格子状もしくは「チェッカーボード」パターンに配列された升目を有する盤と、対戦するプレイヤー双方の異なる駒と、任意で升目上に各々の駒の進路小片の役割として載置されるもしくは任意で障害物の役割として重置される複数の基本小片からなり、前記盤上に、升目のみのスペースも混在させつつ配置した複数の基本小片をスタート配置として、対戦する双方のプレイヤーが任意のタイミングで、空いている升目上に各々の駒の進路小片の役割としての基本小片を載置することで各々の駒の進路を増加させて変化し続ける複数の基本小片上を互いの駒が移動し合い、なおかつ双方のプレイヤーが任意のタイミングで、一段目の基本小片上に障害物の役割としての基本小片を重置して互いの駒が移動し合う中で、相手駒の進路を妨げ、互いの包囲網を狭め合い、勝敗を争うことを特徴とする進路包囲型のボードゲーム。
  2. 前記ボードゲームに、ゲーム進行の通常手順である「基本小片の載置もしくは重置を1番目、自身の駒の移動を2番目」の順番を逆に行えるという特権を有する小片を対戦するプレイヤー双方の分、具備している構成であって、かつ該特権を有する小片は該特権の行使の証として、前記通常手順で1番目に使用される基本小片と置き換えて、前記通常手順とは逆の手順に則り、1番目に自身の駒の移動をした後、2番目に使用されることを特徴とする請求項1に記載のボードゲーム。
  3. 前記特権を有する小片の代用として機能しうるものであり、前記特権の行使の旨を相手プレイヤーに告げると共に、前記特権の行使の証として相手プレイヤーに対して提示される特権告知専用の提示物を、対戦するプレイヤー双方の分、具備している構成を特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  4. 前記ボードゲームに、プレイヤー自身の駒は進路の障害なく通過および停止ができるが相手プレイヤーの駒は通過および停止ができず進路が障害される、という役割を有するプレイヤー識別型の進路障害小片を、対戦するプレイヤー双方の分、具備している構成を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  5. 前記ボードゲームに、プレイヤー自身の駒は二段重置の基本小片上に上がるための直前のジャンプ台として通過したのち該二段重置の基本小片上を経由して移動できるが、相手プレイヤーの駒が該ジャンプ台として活用することはできない、という役割を有するプレイヤー識別型のジャンプ台小片を、対戦するプレイヤー双方の分、具備している構成を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  6. 前記ボードゲームに「動物、子供向けテレビ番組のキャラクター、子供向けアニメのキャラクター、子供向けの漫画のキャラクター」の中のいずれか一つを形作った形状、もしくはこれらの対象が印刷物として記載された子供用駒を、対戦するプレイヤー双方の分、具備していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  7. 共に同一形状である前記基本小片、および前記特権を有する小片、および前記プレイヤー識別型の進路障害小片、および前記プレイヤー識別型のジャンプ台小片、の全ての上面と全ての底面において、全ての底面には同一形状の凸状突起部または同一形状の突縁部が設けられ、かつ全ての上面には該凸状突起部または該突縁部が嵌合もしくは遊嵌する形状の凹状溝部が設けられ、かつ前記升目を有する盤の全ての升目には該凹状溝部が設けられている、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  8. 前記升目を有する盤の全ての升目上には、共に同一形状である前記基本小片、および前記特権を有する小片、および前記プレイヤー識別型の進路障害小片、および前記プレイヤー識別型のジャンプ台小片、の全ての底面が嵌合もしくは遊嵌する形状の凹状溝部が設けられている、あるいは、前記盤の全ての升目にわたって、一つの升目の範囲内に、共に同一形状である前記基本小片および前記特権を有する小片および前記プレイヤー識別型の進路障害小片および前記ジャンプ台小片の底面より広い大きさの凹状溝部が設けられている、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  9. 前記対戦するプレイヤー双方の駒底面に凸状突起部が設けられ、かつ該凸状突起部が同一形状である前記基本小片および前記特権を有する小片および前記プレイヤー識別型の進路障害小片および前記プレイヤー識別型のジャンプ台小片の全ての上面に嵌合もしくは遊嵌する形状の凹状溝部が設けられている、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  10. 前記升目を有する盤の中に升目の配列パターンを単数もしくは複数区別可能な境界が設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  11. 前記升目を有する盤は、表の面、裏の面ともに平面形状の升目盤、または、表の面、裏の面ともに凸状に突縁された升目盤であり、かつこれらの升目盤の表の面と裏の面には、互いに異なる配列パターンの升目が記載されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  12. 前記升目を有する盤が折り畳み構造を有していることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  13. 前記升目を有する盤に凹状の収納部が設けられており、該収納部に、前記対戦するプレイヤー双方の駒および前記基本小片、前記特権を有する小片、前記プレイヤー識別型の進路障害小片、前記プレイヤー識別型のジャンプ台小片他、前記ボードゲームに具備されている全ての用具が収納可能なことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のボードゲーム用具。
  14. 前記升目を有する盤は金属製の板もしくは磁性体の板を備えた盤であり、前記駒、前記基本小片、前記特権を有する小片、前記プレイヤー識別型の進路障害小片、前記プレイヤー識別型のジャンプ台小片、が金属製の板もしくは磁性体の板を備えていて、それら各々が全て磁着し合う構造を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のボードゲーム。
  15. コンシューマーゲーム用(テレビゲーム、携帯型ゲーム)、もしくはオンラインゲーム用(カジュアルゲーム、ブラウザゲーム(CGIゲーム、ソーシャルゲーム)、クラウドゲーム)、もしくはモバイルゲーム用、もしくはパソコンゲーム用、もしくはダウンロードゲーム用のゲーム形態として適用されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のボードゲーム。
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