JP2016052731A - 孔版印刷装置および孔版印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】孔版印刷装置により倍速印刷モードで印刷を行うときに排紙される奇数枚目の印刷用紙の後端と偶数枚目の印刷用紙の先端の衝突を防止する。【解決手段】1枚目の印刷用紙4−1が排紙センサ47の位置を通過し、ガイド板63に載る前に、ガイド板63における用紙導入側を下向きに揺動させる。ガイド板63は印刷用紙4−1を斜め上方向に案内し、エンドフェンス62に突き当てる。印刷用紙4−1がエンドフェンス62に衝止している間に、2枚目の印刷用紙4−2がガイド板63に向けて排紙されているが、印刷用紙4−1の後端が下がっているため、印刷用紙4−1の後端と印刷用紙4−2の先端の衝突を回避することができる。【選択図】図3
Description
本発明は、倍速印刷モードを有する孔版印刷装置および孔版印刷方法に関する。
印刷装置の一つに孔版印刷装置がある。この印刷装置は、製版処理に相当する穿孔処理によって原稿画像に応じた孔が形成されたマスタを、インキ透過構造を備えた印刷ドラムとしての版胴に巻き付け、版胴内に設けられたインキ供給機構からのインキを浸出させ、版胴に押し付けられる印刷用紙にインキを転移させることにより画像を印刷するように構成されている。
また、孔版印刷装置には、マスタに2面の画像を並べて製版し、版胴の回転するタイミングに合わせて、版胴1回転に対し2枚の印刷用紙を給紙し、版胴1回転当たり2枚の印刷を行うことで、印刷速度を版胴1回転当たり1枚製版時の2倍とした倍速印刷モードを有する孔版印刷装置がある(特許文献1)。
ところで、孔版印刷装置から排紙される印刷用紙は、画像が印刷された面と画像が印刷されていない面との含有水分量の相違によりアーチ状に変形していることが多い。そして、印刷用紙がアーチ状に変形していると、先に排紙トレイ上に積載された印刷用紙の上面で滑落して、その幅方向中心に対して偏心し、滑落した用紙同士で幅方向端縁の位置が不揃いとなるという問題がある。
この問題に対処した孔版印刷装置として、印刷用紙を積載可能な排紙台と、印刷用紙の排出方向と直角な方向に相当する幅方向両端の端縁に対向して端縁揃えを行うサイドフェンスと、印刷用紙の排出方向前端縁を衝止するエンドフェンスとを備え、孔版印刷装置から排出された印刷用紙を排紙台に向けて落下させる際に幅方向両端および排出方向前端縁をそれぞれ各部材により揃えながら積載する排紙装置を有する孔版印刷装置がある(特許文献2)。
しかしながら、倍速印刷モードでは1枚目と2枚目の印刷用紙の間隔(紙間)が狭いため、特許文献2に記載された孔版印刷装置により倍速印刷モードで印刷を行った場合、1枚目の印刷用紙がエンドフェンスに衝止した瞬間には既に2枚目の印刷用紙が排出されており、1枚目の印刷用紙の後端と2枚目の印刷用紙の先端が衝突し、排紙追突ジャムを起こしてしまうおそれがある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、孔版印刷装置により倍速印刷モードで印刷を行うときに排紙される奇数枚目の印刷用紙の後端と偶数枚目の印刷用紙の先端の衝突を防止することである。
本発明は、印刷済みの印刷用紙を排紙トレイに向けて排出する排紙手段と、前記排紙手段による排出方向と直角な方向の両側に対向して配置された一対のサイドフェンスであって、その内側面に前記印刷用紙を案内するガイド部材が設けられた前記排紙トレイと、を備え、倍速印刷モードを有する孔版印刷装置であって、前記ガイド部材は前記排出方向の下流側を中心に上下に揺動可能であり、倍速印刷モードで印刷を行う際、前記ガイド部材における前記印刷用紙の導入側を、奇数枚目の前記印刷用紙が排出されるとき下向きに移動させ、偶数枚目の前記印刷用紙が排出されるとき上向きに移動させる第1のガイド部材駆動手段を有する、孔版印刷装置である。
本発明によれば、孔版印刷装置により倍速印刷モードで印刷を行うときに排紙される奇数枚目の印刷用紙の後端と偶数枚目の印刷用紙の先端の衝突を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
〈孔版印刷装置の要部構成〉
図1は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置の要部を示す図である。
〈孔版印刷装置の要部構成〉
図1は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置の要部を示す図である。
この孔版印刷装置は、印刷ドラムとしての版胴3と、押圧手段としてのプレスローラ5とから構成される印刷部を有する。版胴3の外周面とプレスローラ5との間に印刷ニップ部が形成される。
また、この孔版印刷装置は、マスタとしての孔版原紙1を製版するための製版装置(不図示)を有する。製版は以下のように行われる。スキャナによって読み取られた原稿画像をメモリに記憶して、製版装置のサーマルヘッドによって孔版原紙の所定の位置にメモリに記憶された画像情報にしたがって穿孔し、製版する。
また、この孔版印刷装置は、未印刷の印刷用紙4がセットされる第1給紙トレイ(給紙台)6と、未印刷の印刷用紙27がセットされる第2給紙トレイ(給紙台)26とを有する。第1給紙トレイ6には、第1給紙トレイ6上の印刷用紙4の有無を検知するための用紙センサ16が設けられている。
印刷用紙4および印刷用紙27は、後述するそれぞれの給紙手段により印刷ニップ部へ搬送される。印刷用紙4、印刷用紙27のどちらを搬送するかは、後述する操作パネル101(図8)からユーザが選択することができる。また、デフォルトで第1給紙トレイ6を選択し、第1給紙トレイ6上の印刷用紙が無くなったときに第2給紙トレイ26に切り替えるように構成することもできる。
印刷用紙4を印刷ニップ部に搬送する給紙手段は、ピックアップコロ7、給紙フィードコロ8、分離パッド9、回転駆動される下レジストローラ11、下レジストローラ11に押し付けられながら従動回転する上レジストローラ12からなる。
第1給紙トレイ6にセットされた印刷用紙4をピックアップコロ7と給紙フィードコロ8を回転駆動することによって搬送し、分離パッド9によって重送しないように1枚ずつに分離し、搬送する。経路Aは第1給紙トレイ6から送り出され、レジストローラ対11,12に至る印刷用紙4の搬送経路である。
また、印刷用紙27を印刷ニップ部に搬送する給紙手段は、ピックアップコロ28、給紙フィードコロ29、分離パッド30、第1搬送ローラ対31,32、第2搬送ローラ対33,34を有する。
第2給紙トレイ26にセットされた印刷用紙27はピックアップコロ28と給紙フィードコロ29を回転駆動することによって搬送され、分離パッド30によって1枚ずつに分離して搬送される。こうして給紙搬送された印刷用紙27は、回転駆動される第1搬送ローラ対31,32によって上向き方向に搬送され、さらに第2搬送ローラ対33,34でレジストローラ対11,12に向けて搬送される。経路Bは第2給紙トレイ26から送り出され、レジストローラ対11,12に至る印刷用紙27の搬送経路を示す。
第2搬送ローラ対33,34における印刷用紙27の入口側には、搬送された印刷用紙27の先端の通過を検知するための用紙センサ35が設けられている。また、給紙フィードコロ29および分離パッド30の接触部から第1搬送ローラ対31,32に至る用紙経路Bに沿って縦搬送ガイド板36が配置されている。
下レジストローラ11および上レジストローラ12からなるレジストローラ対の付近(レジストローラ部)には印刷用紙4または27を案内するために上ガイド板13と下ガイド板14とが所定の間隔をおいて固定的に設けられている。また、レジストローラ部における印刷用紙4または27の入口側には、印刷用紙4または27がレジストローラ対の直前に到達したことを検知するための検知手段としての用紙センサ15が設けられている。
また、この孔版印刷装置は、排紙トレイ60と、印刷済みの印刷用紙4または27を版胴3から剥離する剥離爪51を有する剥離装置50と、版胴3から剥離された印刷済みの印刷用紙4または27を排紙トレイ60へ搬送(排出)する排紙手段としてのエアー吸引ベルト式排紙搬送装置21とを備えている。
エアー吸引ベルト式排紙搬送装置21は、2本のローラ22,23とそこに掛け渡された複数本の無端穴あきベルト24と、無端穴あきベルト24の穴から印刷用紙4または27の裏面を吸引するためのエアー吸引装置25とからなる。無端穴あきベルト24の内側には、エアー吸引ベルト式排紙搬送装置21上(正確には無端穴あきベルト24上)の印刷用紙4または27の有無(印刷用紙の滞留)を検知する排紙センサ47が配置されている。
排紙トレイ60は、排紙トレイ60に向けて排出された印刷用紙4または27の排出方向と直角な方向の両側に配置されている一対のサイドフェンス61と、印刷用紙4または27の排出方向前端縁を衝止するエンドフェンス62と、サイドフェンス61の対向面に配置されている一対のガイド板63からなる。
この孔版印刷装置における印刷動作の概略について説明する。
製版装置によって製版された孔版原紙1を版胴3の外周面に巻き付けて装着する。また、第1給紙トレイ(給紙台)6にセットされた未印刷の印刷用紙4および第2給紙トレイ(給紙台)26にセットされた未印刷の印刷用紙27のうち、選択された一方の給紙トレイ上の印刷用紙を印刷ニップ部に向けて搬送する。以下、印刷用紙4を搬送する場合について説明する。
製版装置によって製版された孔版原紙1を版胴3の外周面に巻き付けて装着する。また、第1給紙トレイ(給紙台)6にセットされた未印刷の印刷用紙4および第2給紙トレイ(給紙台)26にセットされた未印刷の印刷用紙27のうち、選択された一方の給紙トレイ上の印刷用紙を印刷ニップ部に向けて搬送する。以下、印刷用紙4を搬送する場合について説明する。
このとき、版胴3の回転にタイミングを合わせて、下レジストローラ11の駆動タイミングを制御することにより、印刷用紙4を印刷ニップ部に向けて送り込み、印刷用紙4に対する印刷画像の位置を合わせる。
印刷ニップ部に印刷用紙4を搬送したら、版胴3に対して接離可能なプレスローラ5の押圧によって、版胴3の外周面に装着された孔版原紙1に印刷用紙4を押し付け密着させる。版胴3の内部にはインキ供給装置(不図示)が設けられており、インキ2を孔版原紙1の穿孔部を通過させて印刷用紙4に転移させることで画像を形成する。
製版された孔版原紙1はその先端部を版胴3の外周の一部に設けられた原紙クランパ17によってクランプするので、このクランパ部分が版胴3の外周面から外側に凸になっている。そのため、この凸部との衝突を回避するために、プレスローラ5は図の上下方向に揺動して印圧オンとオフとで往復動作する。印圧のオン/オフは図示しないカム機構によって行われる。
印刷ニップ部を通って画像が形成された印刷済みの印刷用紙4は、剥離装置50の剥離爪51により版胴3から剥離され、エアー吸引ベルト式排紙搬送装置21によって排紙トレイ(排紙台)60に向けて搬送(排紙)される。
経路Cは、レジストローラ対11,12から送り出され、印刷ニップ部を経てエアー吸引ベルト式排紙搬送装置21に至る搬送経路を示し、経路Gはエアー吸引ベルト式排紙搬送装置21から排紙トレイ60に至る搬送経路(排紙経路)を示す。
エアー吸引ベルト式排紙搬送装置21から排紙トレイ60に向けて排出された印刷用紙4は、ガイド部材としてのガイド板63に案内される形で排出され、エンドフェンス62に衝止し、そのまま自然落下し積載していく。
この孔版印刷装置は1枚の孔版原紙1に表裏2面の画像を製版することによる両面印刷機能(両面印刷モード)を有している。そして、両面印刷機能を実現するための主要な機構として両面印刷用反転トレイ部44を備えている。両面印刷用反転トレイ部44は、2本のローラ37,38とそこに掛け渡された複数本の無端穴あきベルト39と、無端穴あきベルト39の穴から印刷用紙の裏面を吸引するためのエアー吸引装置40からなる。
また、両面印刷機能を実現するための機構として、切替え爪部材43と、再給紙コロ41を備えている。切替え爪部材43は、図示しない機構によって揺動可能に構成されており、印刷ニップ部で印刷された印刷用紙の搬送経路を切り替える。即ち、片面の印刷が終了したときは両面印刷用反転トレイ部44の方向、両面の印刷が終了したときは、エアー吸引ベルト式排紙搬送装置21の方向に切り替える。経路Dは両面印刷時に印刷ニップ部から両面印刷用反転トレイ部44に至る搬送経路を示す。
両面印刷用反転トレイ部44に待機している片面印刷済みの印刷用紙は、その先端がストッパ42に衝突した位置(以下、待機位置)Eで止まっているが、所定のタイミングで再給紙コロ41を図示しないソレノイドでプレスローラ5に押し当てることで、プレスローラ5の外周に沿って、案内板45にガイドされて搬送される。経路Fは両面印刷用反転トレイ部44から送り出され、プレスローラ5の外周に沿って印刷ニップ部に至る搬送経路を示す。
この孔版印刷装置は、印刷モードとして通常印刷モードと倍速印刷モードを有する。通常印刷モードの場合には最大A3サイズの画像印刷が可能であり、その場合、最高印刷速度は例えば120枚/分(版胴3の回転速度が120rpm)である。一方、操作パネル101(図8)によって倍速印刷モードが選択された場合には、1枚の孔版原紙1に最大A4サイズの画像が2面並べて製版されるので、最大A4サイズの画像印刷が可能になる。この場合の最高印刷速度は例えば240枚/分(版胴3の回転速度が120rpm)になる。
倍速印刷モード時の製版動作では、1枚のA4画像をメモリから取り出して2面並べて製版する場合が標準であるが、1ページ目と2ページ目の2枚のA4画像を並べて製版することも可能である。その場合には、2ページものであればページ順に丁合いされた形態で印刷物が排紙トレイ60に積載されることになる。
〈倍速印刷時の用紙間隔〉
図2は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置が倍速印刷モードで印刷を行う際の印刷用紙の間隔について説明するための図である。
図2は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置が倍速印刷モードで印刷を行う際の印刷用紙の間隔について説明するための図である。
前述したように、倍速印刷モードでは版胴3に最大でA4サイズの製版エリアを2つ形成した孔版原紙1を巻き付け、版胴3の1回転につきA4用紙2枚分の転写を行う。図2は、版胴3の1回転目に第1画像製版エリア71および第2画像製版エリア72を形成し、版胴3の2回転目に第3画像製版エリア73および第4画像製版エリア74を形成した状態を示している。
この結果、版胴3の1回転目に印刷される1枚目の印刷用紙4−1の後端と2枚目の印刷用紙4−2の先端との間隔L1は例えば10mmという狭い間隔になってしまう。このため、印刷用紙4−1と印刷用紙4−2が順次にエアー吸引ベルト式排紙搬送装置21により排紙トレイ60に排出されたとき、印刷用紙4−1の後端に印刷用紙4−2の先端が衝突してしまう可能性がある。なお、2枚目の印刷用紙4−2の後端と3枚目の印刷用紙4−3の先端との間隔L2は例えば140mmという広い間隔であるため衝突する可能性はない。
同様に、版胴3の2回転目に印刷される3枚目の印刷用紙4−3の後端と4枚目の印刷用紙4−4の先端、一般的には奇数枚目の印刷用紙の後端と偶数枚目の印刷用紙の先端についても、衝突してしまう可能性がある。
そこで、本実施形態に係る孔版印刷装置では、奇数枚目の印刷用紙の後端と偶数枚目の印刷用紙の先端との衝突を防止するため、排紙トレイ60のサイドフェンス61に付属するガイド板63における印刷用紙の導入側(以下、用紙導入側)、すなわち排出方向の上流側を排出方向と直交方向に上下動可能に構成するとともに、奇数枚目の印刷用紙の排出タイミング、偶数枚目の印刷用紙の排出タイミングに基づいて、用紙導入側の移動方向を切り替えている。このガイド板63の用紙導入側の上下動は、ガイド板63を排出方向の下流側を中心に揺動(回転)させることで実現する。
〈倍速印刷時のガイド板の動作制御〉
《ガイド板の用紙導入側の上下動》
図3は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置が倍速印刷モードで印刷を行う際のガイド板の用紙導入側の上下動制御について説明するための図である。
《ガイド板の用紙導入側の上下動》
図3は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置が倍速印刷モードで印刷を行う際のガイド板の用紙導入側の上下動制御について説明するための図である。
図3Aに示すように、連続して排紙される印刷用紙のうち、1枚目の印刷用紙4−1がエアー吸引ベルト式排紙搬送装置21の排紙センサ47の位置を通過し、ガイド板63に載る前に、ガイド板63の用紙導入側を排出方向と直交方向の下向き(矢印a1の方向)に移動させる。
この動作により、ガイド板63の用紙導入側から排出方向下流側に向けて上り勾配が形成されるため、ガイド板63は1枚目の印刷用紙4−1を斜め上方向に案内する形で搬送し、エンドフェンス62に突き当てる。
1枚目の印刷用紙4−1がエンドフェンス62に衝止している間に、既に2枚目の印刷用紙4−2がガイド板63に向けて排紙されているが、1枚目の印刷用紙4−1の後端が下がっているため、1枚目の印刷用紙4−1の後端と2枚目の印刷用紙4−2の先端の衝突を回避することができる。
1枚目の印刷用紙4−1がエンドフェンス62に衝止し、2枚目の印刷用紙4−2がガイド板63に向けて排紙された直後に、図3Bに示すように、ガイド板63の用紙導入側を矢印a2に示すように上向きに動作させ、定位置に戻す。
この動作により、斜めになっていた1枚目の印刷用紙4−1は、その後端からガイド板63によって持ち上げられ、図3Cに示すように、エンドフェンス62に垂直な形で自然落下する。また、2枚目の印刷用紙4−2は、定位置に戻ったガイド板63により水平に案内される形でエンドフェンス62に衝止し、その後、矢印a3に示すようにエンドフェンス62に垂直な状態で自然落下する。
《ガイド板の折り畳み》
本発明の実施形態に係る孔版印刷装置では数段階の印刷速度をユーザが任意に選択できるようになっており、印刷速度が速くなるに伴い排紙速度もその分速くなり、排紙速度の上昇に伴い排紙追突ジャムの発生確率が上昇する。
本発明の実施形態に係る孔版印刷装置では数段階の印刷速度をユーザが任意に選択できるようになっており、印刷速度が速くなるに伴い排紙速度もその分速くなり、排紙速度の上昇に伴い排紙追突ジャムの発生確率が上昇する。
この対策としてガイド板63の用紙導入側の上下動のタイミングや移動量(揺動量)の変更がある。すなわち、例えば印刷用紙4−1の先端が排紙センサ47で検知された時点から一定時間後に下向きの移動を開始し、印刷用紙4−2の先端が排紙センサ47で検知された時点から一定時間後に上向きの移動を開始する構成の場合、印刷速度の上昇に応じて、この一定時間を短くする。また、移動量については、例えば下向きに動作させる場合は、通常よりも移動量を少なくし、上向きに動作させる場合も同様に移動量を少なくすれば、上下間の移動量を抑えられ、排紙速度上昇分の時間を賄うことができる。しかし、その分、1枚目の印刷用紙4−1の後端と2枚目の印刷用紙4−2の先端の上下位置の間隔は狭くなるため、追突リスクが上昇してしまう。
このように、ガイド板63の用紙導入側の上下動だけでは衝突を回避できない恐れがある。そこで、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置では、ガイド板63の折り畳みを行うことで、1枚目の印刷用紙4−1の後端と2枚目の印刷用紙4−2の先端の上下位置の間隔は広げ、追突リスクの上昇を抑える。
図4は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置が倍速印刷モードで印刷を行う際のガイド板の折り畳み動作について説明するための図である。この図は、排紙トレイ60を排出方向からエンドフェンス62に向けて正面に見た図である。
図3を参照して説明したように、ガイド板63の用紙導入側を矢印a1のように下げることにより、1枚目の印刷用紙4−1の後端が下がり、排紙追突ジャムを回避することができる。しかし、上述したとおり、印刷速度の上昇に伴い、追突リスクが上昇する。
そこで、1枚目の印刷用紙4−1がガイド板63に載る前もしくはガイド板63に載り、搬送されているときに、ガイド板63を矢印a4のようにサイドフェンス61の方向に向けて折り畳むように動作させる。これにより、1枚目の印刷用紙4−1の後端をより落とし、2枚目の印刷用紙4−2の先端との上下位置間隔を広げ、追突リスクの上昇を抑えている。この折り畳み動作は、印刷速度が所定値以上に設定されたときに実行することが好適である。
〈ガイド板の構造〉
図5は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置におけるサイドフェンスおよびガイド板の斜視図である。ここでは、一対のサイドフェンスおよびガイド板の一方を図示しているが、他方のサイドフェンスおよびガイド板も同様に構成されている。
図5は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置におけるサイドフェンスおよびガイド板の斜視図である。ここでは、一対のサイドフェンスおよびガイド板の一方を図示しているが、他方のサイドフェンスおよびガイド板も同様に構成されている。
図示のように、ガイド板63は、ガイド部63aと導入部63bとからなる。ガイド部63aはサイドフェンス61の内側面に取り付けられており、内側への突出量が用紙排出方向(矢印a5の方向)に進むにしたがって小さくなる形状を有する。ガイド部63aは、排紙された印刷用紙の幅方向両端に接触して印刷用紙の幅方向中央よりも幅方向両端を上方に位置させて逆アーチ状に反り返させたまま、エンドフェンス62に向けて案内する。導入部63bは、ガイド部63aにおける用紙排出方向の上流端からさらに上流側に延びており、上流側に向かって下り勾配が形成されている。
また、ガイド板63は、排出方向の下流側の端Aを通り、サイドフェンス61の内側面に垂直な揺動軸を中心として揺動可能であり、この揺動により、用紙導入側、すなわちガイド部63bの先端が矢印a6に示すように上下動可能である。
また、ガイド板63は、サイドフェンス61からの起立角度、すなわちサイドフェンス61の内側面に対してガイド部63aのなす角度θが可変(変更可能)である。そして、起立角度θを定位置の値(例えば135°)から大きくする、即ちガイド板63を図の時計回りに揺動させることにより、ガイド板63を折り畳むことができる。
〈ガイド板の上下動手段〉
図6は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置におけるガイド板の用紙導入側を上下動させる手段を示す図である。この手段は第1のガイド部材駆動手段に対応する。ここでは、一対のガイド板の一方を上下動させる手段を図示しているが、他方のガイド板を上下動させる手段も同様に構成されている。
図6は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置におけるガイド板の用紙導入側を上下動させる手段を示す図である。この手段は第1のガイド部材駆動手段に対応する。ここでは、一対のガイド板の一方を上下動させる手段を図示しているが、他方のガイド板を上下動させる手段も同様に構成されている。
図示のように、ガイド板上下動モータ71の回転軸に結合されたプーリ72の回転をベルト73により、ガイド板63の揺動軸に結合されたプーリ74に伝達することで、ガイド板63の用紙導入側を矢印a6に示すように上下動させることができる。
〈ガイド板の折り畳み手段〉
図7は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置におけるガイド板に折り畳み動作を行わせる手段を示す図である。この手段は第2のガイド部材駆動手段に対応する。ここでは、一対のガイド板の一方に折り畳み動作を行わせる手段を図示しているが、他方のガイド板に折り畳み動作を行わせる手段も同様に構成されている。
図7は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置におけるガイド板に折り畳み動作を行わせる手段を示す図である。この手段は第2のガイド部材駆動手段に対応する。ここでは、一対のガイド板の一方に折り畳み動作を行わせる手段を図示しているが、他方のガイド板に折り畳み動作を行わせる手段も同様に構成されている。
図示のように、サイドフェンス61に取り付けられたガイド板折り畳みモータ81の回転軸に結合されたプーリ82の回転をベルト83により、ガイド板63の揺動軸に結合されたプーリ84に伝達することで、矢印a4に示すように、ガイド板63に折り畳むことができる。
〈ガイド板の制御構成〉
図8は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置が倍速印刷モードで印刷を行う際にガイド板の動作を制御する部分の構成を示すブロック図である。
図8は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置が倍速印刷モードで印刷を行う際にガイド板の動作を制御する部分の構成を示すブロック図である。
図示のように、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置は、制御部100と、それぞれが制御部100に接続された操作パネル101、排紙センサ47、ガイド板上下動モータ71、およびガイド板折り畳みモータ81を備えている。
操作パネル101は、ユーザが孔版印刷装置を操作するための各種キーやスイッチ、液晶タッチパネルなどを備えており、印刷モード、印刷枚数、印刷速度などの設定情報が入力される。
制御部100は、孔版印刷装置の全体を制御する装置であり、CPU100a、ROM100b、RAM100c、カウンタ100d、およびタイマー100eを有する周知のマイクロコンピュータにより構成されている。
CPU100aは孔版印刷装置の全体を制御する。ROM100bは製版印刷処理工程の全般を制御するためのプログラムを記憶している。RAM100cは、ユーザが操作パネル101から入力した各種設定情報を一時的に記憶する。また、CPU100aが孔版印刷装置を制御するときの作業エリアとなる。
カウンタ100dは、本実施形態では、ユーザが指定した印刷枚数が設定され、1枚の印刷が完了する毎にカウント値が減少する印刷枚数カウンタとして機能する。タイマー100eは、本実施形態では、排紙センサ47が印刷用紙を検出した時点からの時刻情報を生成する。
ガイド板上下動モータ71、ガイド板折り畳みモータ81については、それぞれ図6、図7を参照して説明した。
〈ガイド板の上下動制御のフロー〉
図9は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置が倍速印刷モードで印刷を行う際にガイド板の用紙導入側を上下動させる制御のフローチャートである。
図9は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置が倍速印刷モードで印刷を行う際にガイド板の用紙導入側を上下動させる制御のフローチャートである。
印刷が開始されると、CPU100aは1枚目の印刷用紙が排紙センサ47の位置を通過したか否かをループチェックする(ステップS1)。通過した場合は(ステップS1:Yes)、ガイド板上下動モータ71を制御して、ガイド板63の導入側を下向きに動作させる(ステップS2)。
その後、2枚目の印刷用紙が排紙センサ47の位置を通過したか否かをループチェックし(ステップS3)、通過した場合は(ステップS3:Yes)、ガイド板上下動モータ71を制御して、ガイド板63の導入側を上向きに動作させる(ステップS4)。
最後に、カウンタ100dのカウント値を参照して、指定枚数分の印刷が終了したか否かをチェックし(ステップS5)、終了していたら(ステップS5:Yes)、制御終了となる。また、終了していない場合は(ステップS5:No)、版胴3の次の回転で連続排紙される印刷用紙に対して、再度ステップS1から順に行っていく。
〈ガイド板の折り畳み制御のフロー〉
ガイド板63の折り畳み制御については、図9におけるステップS2と同時にガイド板折り畳みモータ81を駆動することにより、1枚目の印刷用紙がガイド板63に載る前にガイド板63を折り畳むことができる。また、ステップS1で1枚目の印刷用紙の通過が検知された時点からタイマー100eにより所定時間計時した時点でガイド板折り畳みモータ81を駆動することにより、1枚目の印刷用紙が搬送されているときに、ガイド板63を折り畳むこともできる。
ガイド板63の折り畳み制御については、図9におけるステップS2と同時にガイド板折り畳みモータ81を駆動することにより、1枚目の印刷用紙がガイド板63に載る前にガイド板63を折り畳むことができる。また、ステップS1で1枚目の印刷用紙の通過が検知された時点からタイマー100eにより所定時間計時した時点でガイド板折り畳みモータ81を駆動することにより、1枚目の印刷用紙が搬送されているときに、ガイド板63を折り畳むこともできる。
以上詳細に説明したように、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置は下記(1)〜(3)の特徴を備えている。
(1)倍速印刷モードで印刷を行う際、ガイド板63の用紙導入側を奇数枚目の印刷用紙が排出されるときは下向きに動作させ、偶数枚目の印刷用紙が排出されるときは上向きに動作させることにより、奇数枚目の印刷用紙の後端と偶数枚目の印刷用紙の先端の衝突を防止することができる。
(2)ガイド板63の起立角度を可変とし、起立角度を制御してガイド板63を折り畳むことにより、奇数枚目の印刷用紙の後端と偶数枚目の印刷用紙の先端との上下間隔を広げ、追突リスクを抑えることができる。
(3)排紙センサ47を排紙ジャム検知と兼用し、印刷速度の上昇に応じて、ガイド板63の用紙導入側の上下動のタイミング又は移動量を変更することにより、追突のリスクを低減させることができる。
(1)倍速印刷モードで印刷を行う際、ガイド板63の用紙導入側を奇数枚目の印刷用紙が排出されるときは下向きに動作させ、偶数枚目の印刷用紙が排出されるときは上向きに動作させることにより、奇数枚目の印刷用紙の後端と偶数枚目の印刷用紙の先端の衝突を防止することができる。
(2)ガイド板63の起立角度を可変とし、起立角度を制御してガイド板63を折り畳むことにより、奇数枚目の印刷用紙の後端と偶数枚目の印刷用紙の先端との上下間隔を広げ、追突リスクを抑えることができる。
(3)排紙センサ47を排紙ジャム検知と兼用し、印刷速度の上昇に応じて、ガイド板63の用紙導入側の上下動のタイミング又は移動量を変更することにより、追突のリスクを低減させることができる。
21…エアー吸引ベルト式排紙搬送装置、47…排紙センサ、60…排紙トレイ、61…サイドフェンス、63…ガイド板、63a…ガイド部、63b…導入部、71…ガイド板上下動モータ、81…ガイド板折り畳みモータ、100…制御部。
Claims (6)
- 印刷済みの印刷用紙を排紙トレイに向けて排出する排紙手段と、前記排紙手段による排出方向と直角な方向の両側に対向して配置された一対のサイドフェンスであって、その内側面に前記印刷用紙を案内するガイド部材が設けられた前記排紙トレイと、を備え、倍速印刷モードを有する孔版印刷装置であって、
前記ガイド部材は前記排出方向の下流側を中心に上下に揺動可能であり、
倍速印刷モードで印刷を行う際、前記ガイド部材における前記印刷用紙の導入側を、奇数枚目の前記印刷用紙が排出されるとき下向きに移動させ、偶数枚目の前記印刷用紙が排出されるとき上向きに移動させる第1のガイド部材駆動手段を有する、孔版印刷装置。 - 請求項1に記載された孔版印刷装置において、
前記ガイド部材は、前記サイドフェンスからの起立角度が可変である、孔版印刷装置。 - 請求項2に記載された孔版印刷装置において、
奇数枚目の前記印刷用紙が排出されるとき、前記ガイド部材を折り畳むように前記起立角度を変化させる第2のガイド部材駆動手段を有する、孔版印刷装置。 - 請求項3に記載された孔版印刷装置において、
前記第2のガイド部材駆動手段は、印刷速度が所定値以上に設定されているときに動作する、孔版印刷装置。 - 請求項1に記載された孔版印刷装置において、
前記第1のガイド部材駆動手段は、印刷速度に応じて前記移動のタイミングまたは量が変化する、孔版印刷装置。 - 印刷済みの印刷用紙を排紙トレイに向けて排出する排紙手段と、前記排紙手段による排出方向と直角な方向の両側に対向して配置された一対のサイドフェンスであって、その内側面に前記印刷用紙を案内するガイド部材が設けられた前記排紙トレイと、を有し、かつ前記ガイド部材が前記排出方向の下流側を中心に上下に揺動可能な孔版印刷装置により実行される倍速印刷モードの孔版印刷方法であって、
奇数枚目の前記印刷用紙が排出されるとき、前記ガイド部材における前記印刷用紙の導入側を下向きに移動させる工程と、
偶数枚目の前記印刷用紙が排出されるとき、前記ガイド部材における前記印刷用紙の導入側を上向きに移動させる工程と、
を有する孔版印刷方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014179005A JP2016052731A (ja) | 2014-09-03 | 2014-09-03 | 孔版印刷装置および孔版印刷方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112565541A (zh) * | 2019-09-26 | 2021-03-26 | 京瓷办公信息系统株式会社 | 图像形成装置 |
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2014
- 2014-09-03 JP JP2014179005A patent/JP2016052731A/ja active Pending
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