JP2016051519A - 塩化銀海水電池の後段に燃料電池を使った複合発電器 - Google Patents

塩化銀海水電池の後段に燃料電池を使った複合発電器 Download PDF

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Abstract

【課題】電気船での使用のように大規模に利用可能な塩化銀海水電池の提供。【解決手段】当該電池の電槽4下方に隙間を設けて止水カッタ21を密着させ電解液の放出量を調節できるようにし、更に、当該電池の電解液タンク231に接続せる落液角管236に液開閉扉233によりタンク231からの電解液落下量を調整できるようにし、当該電池の電槽4内の電解液の液位を制御して、当該電池の発電量を制御できるようにし、更に、当該電池の放電の際に発生する水素を後段燃料電池に供給し、後段燃料電池でも電気を発生させる複合的発電器とする塩化銀海水1次電池。【選択図】図2

Description

本発明は、塩化銀海水電池及び燃料電池に関わる。
飛行機には、緊急時信号を送信するための1次電池として塩化銀海水電池が使われている。塩化銀海水電池は、正極を塩化銀(AgCl)とし、負極をマグネシウム(Mg)合金として用いている。電解液としては海水を利用する。
図1は一般的塩化銀海水電池の概観図である(非特許文献1)。
正極体(1)は塩化銀のシートである。より正確には、電気伝導性がほとんどない塩化銀のシート表面を還元して気孔性銀の薄層に銀線または銀箔を圧着してなる。正極リード線(5)は、リード線を半田付けして銀線または銀箔に取り付ける。
負極体(2)は、マグネシウム合金板(アルミニウムが3〜6%、亜鉛が1%程度、残りがマグネシウム)が用いられる。負極体(2)を純粋マグネシウムとすると、表面に水酸化マグネシウムが付着するが、合金とすることにより水酸化マグネシウムが剥離し易くなる。水酸化マグネシウムはイオンの移動を妨げるため電極性能が著しく低下する。負極リード線(6)は、リード線を半田付またはスポット溶接してマグネシウム合金板に取り付ける。
正極体(1)と負極体(2)の間は、スペーサ(3)によって隙間を保つ。
正極体(1)と、負極体(2)と、スペーサ(3)及び、電解液は、合成樹脂製の電槽(4)に収納されている。合性樹脂の電槽(4)の下方には、電解液浸水口が開いている。電槽(4)の上方には、副反応により生成される水素ガスを排出するための水素ガス排出口が開いている。
副反応により生成される前記水酸化マグネシウムは電槽(4)内に溜まる。
放電すると正極体(1)の塩化銀は導電性が良好な金属銀となり、放電すると負極体(2)からはマグネシウムが電解液中に溶解する。
実用電池では、図1のようなセルを直列に接続して所望の電圧を得る。あるいは、積層形の1次電池とする。
:1991年、日刊工業新聞社、山川「おもしろい電池のはなし」。
北海油田の枯渇を心配するイギリス、サハラ油田の枯渇を心配するサウジアラビア、シーエルガスの枯渇を心配する米国は、原子力発電の増強に熱心である(海軍は海水中に溶存している水素ガスの抽出に利用)。
石油の産出がないから石油枯渇の概念がない日本の大多数の市民は、世界中の産油国を次々と取り換えていけばよいとするのであろう。しかし、少数の日本人の中には世界中の石油の枯渇と、世界中からの輸送の問題(東日本震災では、現地の人々は石油の確保に困難を極めた)に対処しておこうとする者もいる。
そんな声に応えるための一つに、塩化銀海水電池がある。原子力発電の電気を塩化銀海水電池の製造・再生に利用して、電気自動車だけでなく電気船を電池で走らせたい。
手段1を以下に記載する。
塩化銀海水1次電池は、電解液を貯蔵したる電解液タンク(231)と、電解液を内蔵したる電槽(4)からなる。
電槽(4)には、塩化銀のシートからなる正極体(1)を内蔵し、帯状のマグネシウム合金からなる負極体帯(12)を内蔵し、正極体(1)と負極体帯(12)の間に隙間を作るスリット入横置スペーサ(13)を内蔵する。当該電槽(4)側壁下方に隙間を設けると共に、当該側壁隙間外表面に止水カッタ(21)を密着させる。
前記電槽(4)の蓋である電槽天板(9)には、上方向に単調に伸びる管である電解液注入兼水素排出上向管(31)を敷設する。
前記電槽天板(9)よりも上に敷設した前記電解液タンク(231)に貯蔵せる電解液は、当該タンクに接続せる落液角管(236)内を落下し、続いて前記落液角管(236)に接続せる前記電解液注入兼水素排出上向管(31)内を落下して上記電槽(4)に供給される。
落液角管(236)には、自走歯車(234)によって動く液開閉扉(233)が敷設されていて、液開閉扉(233)を出し入れすることにより前記タンクからの電解液落下量を調整し、電槽(4)に供給される電解液量を調整する。
前記止水カッタ(21)は、下側の固定刃(25)と、上側の動刃(24)と、前記動刃(24)に固着したる永久磁石(22)及び、前記固定刃(25)下側に敷設したる電磁石(23)からなる。材質は、電気絶縁性のセラミックスがよい。止水カッタ(21)は電槽(4)の底部に敷設してもよい。その場合は、動刃(24)の動きは電槽(4)の底部に沿って動かす。
止水カッタ(21)の開閉及び液開閉扉(233)の開閉により、前記電槽(4)内の電解液の液位を調節することにより発電量を調節する。
正極体(1)に接続した正極リード線(5)と、負極体帯(12)に接触させた負極集電ブラシ付リード線(16)を接続することにより発電する。
正極体(1)の表面に銀箔を圧着して電気伝導性にする。放電が進と塩化銀は純銀となり電気伝導性がよくなる。
当該電池放電の際に発生する水素ガスは電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から外部に放出する。
電解液注入兼水素排出上向管(31)が上方向に単調に伸びる管であることにより、電解液が水素ガスと一緒に外部に漏れることを防いでいる。
電解液は、純水に3%程度の食塩を添加した食塩水である。食塩の代わりに塩化リチウムにすると、腐食が緩和される。
純水に食塩及び硫酸マグネシウム7水和物を溶解した水溶液を電解液とすると、電導度が高い電解液が得られる。
スリット入横置スペーサ(13)の材質は合成樹脂やガラスや脱脂綿でよい。当該スペーサにスリットをいれることにより、電解液の流れをよくする。
電槽天板(9)には、負極体帯(12)が通る隙間が開いている。
手段1を補足説明する。図3に実施例を示す。
負極体帯(12)は、電槽天板(9)の上部に敷設した、薄く帯状のマグネシウム合金を巻いてなる帯巻き取り器(14)から電槽(4)内に垂れ下る。
放電が進み、電槽(4)内の電解液に水酸化マグネシウムが多く含有することになると電導度が下がる。そんな不純物の多くなった言わば劣化電解液は、止水カッタ(21)の動刃(24)を開くことにより、電槽(4)の外に放出される。劣化電解液の流れに乗って負極体帯(12)も電槽(4)の外に流出する。
劣化電解液の流出量が所定の量に達したら、止水カッタ(21)の動刃(24)を閉じることにより劣化電解液の流出を止めることができる。負極体帯(12)は動刃(24)によって切断することもできる。
なお、止水カッタ(21)の下に受け皿を置けば、電解液の滲み出は許容される。劣化電解液は海水に近いから海等に捨てても良いが、保管してマグネシウムと電解液を外部施設または当該1次電池近辺に敷設した装置で回収する。負極体帯(12)も海等に捨てても良いが、保管してマグネシウムを回収する。
劣化した負極体帯(12)の流出度合いは、帯巻き取り器(14)の操作で調節できる。放電が進につれて負極体帯(12)は溶解し劣化していくから、止水カッタ(21)で古い負極体帯(12)を切り捨てることもできるし、止水カッタ(21)部から垂れ下らしておくこともできる。
正極体(1)の塩化銀は、放電の過程で純水の金属銀になる。銀は高価であるから外部施設に持ち帰り、塩化銀の原料にする。したがって、初期投資は大きいがその後の運転には銀の値段が負担にならない。特に、金利の安い時代には銀購入の利子は問題にならない。
Mgの代わりにアルミニウム(酸化物被膜生成で低電圧であるが、本発明なら頻繁に供給できるので高電圧)でもよい。
塩化銀の代わりに塩化銅でもよい。
手段2を以下に記載する。
後段燃料電池は、後段燃料電池容器(200)を水素タンク(203)と空気タンク(204)に区分し、両タンクを電子導電体である水素側多孔性負電極1(321)と酸素側多孔性正電極1(322)で隔て、前記両多孔性電極の間にイオン交換膜(251)を充填し、イオン交換膜(251)の上には水透過膜(60)を敷設してなる。
水素タンク(203)下部には放出調整弁(312)を敷設し、当該水素タンク(203)上部には水素含有ガス送付管(211)を敷設する。
空気タンク(204)下部には酸素を含む空気を取入るための空気取入口(242)が孔いており、当該空気タンク(204)上部には酸素消耗空気を排出するための排出煙突(241)を敷設する。
後段燃料電池は、水素側多孔性負電極1(321)に接続したる負極リード線(6)と、酸素側多孔性正電極1(322)に接続したる正極リード線(5)を接続することにより発電することを特徴とする。
手段1の塩化銀海水1次電池の放電の際に発生する水素を、前記電解液注入兼水素排出上向管(31)の上部先端に接続せる逆U字管(232)経由で、当該後段燃料電池の水素含有送付管(211)から水素タンク(203)に放出し、前記水素と空気中の酸素を反応させて当該後段燃料電池で電気を発生させる。
塩化銀海水1次電池の電気と、上記後段燃料電池の電気とから発電することを特徴とする複合的発電器である。
手段1の1次電池による放電過程で発生する水素ガスは捨てていたが、手段2では後段燃料電池を介して電気を発生させることにより有効利用する。
燃料電池の出荷前に水素タンク(203)に水素を充填しておけば、初動からすぐに、塩化銀海水1次電池の電気と、後段燃料電池の電気と両方から発電することができる。
一般的燃料電池(非特許文献1、非特許文献2)は、燃料としての水素と、酸化物としての空中の酸素による電気化学反応を利用した発電装置である。
図3は、発明に先立ち一般的燃料電池を説明するための図である。
大タンク(50)を水素タンク(203)と空気タンク(204)に区分する。両タンクを電子導電体である水素側多孔性負電極(201)と酸素側多孔性正電極(202)で隔てる。多孔性電極の間に電解質(205)を充填する。電解質は多孔性電極の中に浸み込む。
水素含有ガスを水素含有ガス送付管(211)から水素タンク(203)に導き、酸素含有ガス空気を酸素含有ガス送付管(221)から空気タンク(204)に導くと、水素ガスと空気中の酸素ガスはそれぞれの多孔性電極の中に拡散する。水素側多孔性電極(201)の電解質に水素ガスが溶解すると水素側多孔性電極(201)は水素ガス電極となる。酸素側多孔性電極(202)の電解質に酸素ガスが溶解すると酸素側多孔性電極(202)は酸素ガス電極となる。
水素含有ガスの水素が反応に関わり水素が欠乏した水素消耗ガスは水素消耗ガス排出管(212)から外界に放出される。空気中の酸素が反応に関わり酸素が欠乏した酸素消耗ガスは酸素消耗ガス排出管(213)から外界に放出される。
なお、電解質(205)の中で発生する水は、大タンク(50)の電解質(205)領域の上部を水透過膜(60)とすれば外界に放出される。水透過膜には、RO膜(Reverse Osmosis Membrance)やナノフィルタがある。
水素タンク(203)には、予め水素を充填しておいてもよい。
:2013年、共立出版株式会社金村「化学の要点シリーズ 9 電池」。
手段2の補足説明を以下に記載する。
水素タンク(203)には、手段1の塩化銀海水1次電池の放電の際に発生する水素ガスが電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から逆U字管(232)を介して導入される。水素タンク(203)内の水素圧力が過度に高くなったら放出調整弁(312)を開き外界に放出し、水素圧力を調整する。放出調整弁(312)からは、反応生成物である水分も放出される。
空気タンク(204)の下部に開けて空気を取り入れるための空気取入口(242)から当該タンクに空気を取り入れる。空気タンク(204)の上部に敷設した排出煙突(241)から空気を排出する。かくて、当該タンクの中は、酸素を1成分とする新鮮な空気が流れる。排出煙突(241)からは、反応生成物である水分も排出される。
水素側多孔性負電極1(321)は、電気化学反応の場所を提供すると同時に、集電体となる。適度な多孔度を持ち、機械的強度が大きく、水素に侵されない電気良導体である。白金箔に触媒として白金黒(塩化白金または塩化白金酸などのアルカリ性溶液にホルマリンやギ酸ナトリウムなどの還元剤を作用させて生じる微小な黒色白金粉末である)を電着したものがよい。
酸素側多孔性正電極1(322)は、水素側多孔性負電極1(321)と同じものが使用できる。
イオン交換膜(251)は、スルフォン酸基を持ったポリスチレン系の樹脂膜がよい。
イオン交換膜(251)の中で発生する水は、後段燃料電池容器(200)のイオン交換膜(251)領域の上部の水透過膜(60)から外界に放出される。
上記の後段燃料電池は、水素を燃料とし酸素と反応させて電気を発生させる市販の一般的燃料電池で代えてもよい。
手段3を以下に記載する。
手段2の複合的発電器使われる手段1の塩化銀海水1次電池において、
電解液を海水とし、
前記電槽天板(9)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ってライナ付電槽天板(254)とし、
前記電解液注入兼水素排出上向管(31)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ると共に、当該管の中に純鉄の細線からなる円柱形の純鉄スポンジ円柱(252)を充填してライナ付電解液注入兼水素排出上向管(253)として改良塩化銀海水1次電池とする。
当該改良塩化銀海水1次電池で電気を発生させと共に、海水中の水素を蒸発させる。
当該改良塩化銀海水1次電池で発生する水素と海水中の水素を手段2の後段燃料電池に導入し、発電する。
かくて、改良塩化銀海水1次電池の電気と、後段燃料電池の電気とから発電することを特徴とする複合的発電器。
手段3を補足説明する。
海水中には、炭酸ガスや窒素ガスや酸素ガスや水素ガスが溶存する。中でも水素は空気中の140倍も溶存している。当該改良塩化銀海水1次電池の中での反応熱により、電解液である海水温度が上がれば、海水中のガスは電解液注入兼水素排出上向管(31)から後段燃料電池の水素タンク(203)に導入される。しかし、後段燃料電池の水素タンク(203)に酸素が導入されるのを阻止しなければならない。そこで、酸素を純鉄に吸収させる。
燃料として反応しそこなった水素や純鉄に吸収されそこなった酸素や窒素や炭酸ガスは、放出調整弁(312)から外界に放出される。
本発明の塩化銀海水1次電池の起電力は長期に渡って高い値を維持することができる。本発明の塩化銀海水1次電池で発生した水素を燃料電池の燃料として利用するため、無駄なく電気を発生させられる。燃料電池の燃料のための水素タンクを別途搭載しておく必要がない。
電気自動車では、蓄電池への蓄電の形で原子力発電からの電気を利用するが、本発明の塩化銀海水1次電池では、放電で塩化銀から純銀になった純銀を回収して再び、塩化銀に再生する過程で原子力発電からの電気を利用することにより、化石燃料が不要である。性能は劣るが廉価な1次電池は使い捨てになり、ゴミ発生源となるが、性能は優るが高価な1次電池は、コンビニや旧ガソリンスタンドのような店で交換される。
原子力発電からの電気を輸送用機器に利用するためには、2次電池が必須であると思い込んでいたが、どんな1次電池であっても、主要構成部品を原子力発電からの電気で再生し、再生1次電池とすれば化石燃料が不要であることが認識できた。
本発明の塩化銀海水1次電池を船に搭載し電気船とすれば、陸上輸送に続き海上輸送でも化石燃料を使わなくても済み、化石燃料依存の心配が減少する。
長期に渡って高い起電力の値を維持する1次電池ができた。
図2は手段2における塩化銀海水1次電池の概観図である。
電槽(4)に、純水に食塩を添加した食塩水の電解液を充填する。
正極体(1)は塩化銀のシートからなる。
負極体帯(12)は、薄い帯状のマグネシウム合金板(アルミニウムが3〜6%、亜鉛が1%程度、残りがマグネシウム)である。
スリット入横置スペーサ(13)の材質は合成樹脂やガラスや脱脂綿でよい。当該スペーサにスリットをいれることにより、電解液の流れをよくする。
電槽(4)下方側壁に止水カッタ(21)を密着する。電槽天板(9)は電槽(4)の上蓋である。
電解液注入兼水素排出上向管(31)は、電槽天板(9)から上方向に単調に伸びる管である。
前記電槽天板(9)よりも上に前記電解液タンク(231)を敷設した。当該タンクに貯蔵せる電解液は、当該タンクに接続せる落液角管(236)内を落下し、続いて前記落液角管(236)に接続せる前記電解液注入兼水素排出上向管(31)内を落下して上記電槽(4)に供給される。
前記落液角管(236)に敷設したる液開閉扉(233)により前記タンクからの電解液落下量を調整する。
止水カッタ(21)は下側の固定刃(25)と、上側の動刃(24)と、動刃(24)に敷設した永久磁石(22)及び、電槽(4)の外部に敷設した電磁石(23)からなる。止水カッタ(21)の動刃(24)は電磁石に通電することにより開く。とじるためには、電流方向を逆にする。その後は通電を止めても動刃(24)は閉じたままである。
正極体(1)に敷設したリード線(5)と、負極体帯(12)に敷設した負極集電ブラシ付リード線(16)を接続することにより発電する。
正極体(1)の表面に銀箔を圧着して電子導電体にする。放電が進と塩化銀は純銀となり電気伝導性がよくなる。
電槽天板(9)よりも上に敷設した電解液タンク(231)に貯蔵せる電解液は、落液角管(236)から、電解液注入兼水素排出上向管(31)を介して電槽(4)に供給する。落液角管(236)には、自走歯車(234)によって板またはレール(235)の上を動く液開閉扉(233)が敷設されている。液開閉扉(233)を出し入れすることにより、電槽(4)に供給する電解液量を調節する。
電解液の液位は、止水カッタ(21)の開閉及び液開閉扉(233)の開閉により調節される。電解液の液位により発電量を調節する。
当該電池放電の際に発生する水素ガスは電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から外部に放出する。
電解液注入兼水素排出上向管(31)が上方向に単調に伸びる管であることにより、電解液タンク(231)から落下する電解液が水素ガスと一緒に外部に漏れることを防いでいる。
電解液は、純水に食塩及び硫酸マグネシウム7水和物を溶解した水溶液にするとよい。
負極体帯(12)は、電槽天板(9)の上部に敷設した帯巻き取り器(14)から、電槽(4)内に垂れ下っている。
電槽(4)内の電解液に水酸化マグネシウムが多く含有することになると電導度が下がる。そんな不純物の多くなった言わば劣化電解液は、止水カッタ(21)の動刃(24)に固着されている永久磁石(22)の極に対して、電磁石(23)の極を吸着するように操作することで開かれた止水カッタ(21)から外部に放出される。その劣化電解液の流れに乗って負極体帯(12)も電槽(4)の外に流出する。流出する負極体帯(12)に引っ張られて新規の負極体帯(12)が電槽(4)に入ってくる。
劣化電解液の放出が十分となれば、永久磁石(22)の極に対して電磁石(23)のNS極の操作で反発するようにして止水カッタ(21)を閉じることにより、劣化電解液の流出を止めることができる。負極体帯(12)は動刃(24)によって切断される。止水カッタ(21)が閉じれば電磁石(23)の通電をやめても動刃(24)の重さが永久磁石(22)の重さに勝っているから、止水カッタ(21)は閉じたままである。
負極体帯(12)の流出度合いは、帯巻き取り器(14)の操作でも調節できる。放電が進につれて負極体帯(12)は溶解して痩せていくから、止水カッタ(21)で古い負極体帯(12)を切り捨てる。
止水カッタ(21)の下部に巻込ローラー(313)を敷設すれば、劣化した負極体帯(12)を容易に巻込回収することができる。回収が1回であれば巻込ローラー(313)は不要である。
止水カッタ(21)の下部に劣化電解液の受け皿を置く。劣化電解液は海等に捨てても良いが、保管してマグネシウムと電解液を外部施設または当該1次電池近辺に敷設した装置で回収する。負極体帯(12)も海等に捨てても良いが、保管してマグネシウムを回収する。
正極体(1)の塩化銀は、放電の過程で純水の金属銀になる。銀は高価であるから外部施設に持ち帰り、塩化銀の原料にする。初期投資は大きいがその後の運転には銀の値段が負担にならない。特に、金利の安い時代には銀購入の利子は問題にならない。
図4は複合的発電器の概観図である。
手段1の塩化銀海水1次電池の放電の際に発生する水素ガスを電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から逆U字管(232)を介して、後段燃料電池の水素含有ガス送付管(211)から水素タンク(203)に放出する。当該水素と空気中の酸素を反応させて、電気を発生させる。手段1の塩化銀海水1次電池+後段燃料電池で電気を発生させる複合的発電器である。
後段燃料電池は、後段燃料電池容器(200)を水素タンク(203)と空気タンク(204)に区分し、両タンクを電子導電体である水素側多孔性負電極1(321)と酸素側多孔性正電極1(322)で隔てる。前記両多孔性電極の間にイオン交換膜(251)を充填する。水素タンク(203)側には放出調整弁(312)を敷設する。空気タンク(204)側の底部には酸素を含む空気を取入るための空気取入口(242)と、酸素消耗空気を排出するための排出煙突(241)を敷設する。
水素タンク(203)には、手段1の塩化銀海水1次電池の放電の際に発生する水素ガスが電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から逆U字管(232)を介し、続いて水素含有ガス送付管(211)から水素タンク(203)に注入される。塩化銀海水1次電池で発生した水素の大部分は反応に関わり、水素濃度が薄くなった水素消耗ガスは放出調整弁(312)から外界に放出される。水素タンク(203)内の水素圧力が過度に高くなったら放出調整弁(312)を開き外界に放出し、水素圧力を調整する。反応生成物である水分も放出調整弁(312)から放出される。
空気タンク(204)には、空気取入口(242)から酸素含有の空気(十分な酸素や炭酸ガスや窒素)が吸入される。空気中の酸素は水素と反応し酸素欠乏となった酸素欠乏空気(若干の酸素や炭酸ガスや窒素を含む)は、軽くなり空気タンク(204)の上部に敷設した排出管煙突(241)から外界に放出される。かくて、当該タンクの中は、酸素を成分に持つ新鮮な空気が流入する。反応生成物である水分も排出管煙突(241)から放出される。
後段燃料電池容器(200)のイオン交換膜(251)領域の上部を水透過膜(60)としているから、発生した水は外界に放出される。
水素タンク(203)には、予め水素を充填しておいてもよい。
図5は、本発明の図2の塩化銀海水1次電池の電解液を海水とした改良塩化銀海水1次電池の概観図である。
手段1の塩化銀海水1次電池において、電解液を海水とし、電槽天板(9)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ってライナ付電槽天板(254)とする。電解液注入兼水素排出上向管(31)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ると共に、当該管の中に純鉄の細線からなる純鉄スポンジ円柱(252)を充填してライナ付電解液注入兼水素排出上向管(253)として改良塩化銀海水1次電池とする。
改良塩化銀海水1次電池の放電により発生する水素と、海水中に溶存する水素は、電解液注入兼水素排出上向管(31)から後段燃料電池の水素タンク(203)に供給される。
改良塩化銀海水1次電池の中での反応熱により、電解液である海水の温度が上がれば海水中に溶存する水素を含む気体(水素や、酸素や、炭酸ガスや、窒素ガス)は電解液注入兼水素排出上向管(31)に出ていく。
純鉄により海水中に溶存していた酸素を吸収する。燃料となる筈の水素が酸素と反応して無駄になるのを阻止する。後段燃料電池の水素タンク(203)には酸素が含有されるのを阻止しなければならない。
反応し損なった水素や、炭酸ガスや、窒素は、放出調整弁(312)から外界に放出される。
(産業上の利用可能性)
化石燃料輸入ルートにトラブルが生じて化石燃料輸入に支障を来すこともあり得る。原子力発電の電気により塩化銀やマグネシウムを生成し塩化銀海水1次電池を作る。更には、原子力発電の電気により海水の汲み上げにより改良塩化銀海水1次電池を作る。塩化銀海水1次電池搭載の電気船で国内輸送を賄うことができる。
そんな時のために、日本には少数ではあるが、原子力発電を細々とではあるが残そうとする者もいる。日本では原子力発電を細々とではあっても存続させる必要がある。その有効性を示す一環として塩化銀海水1次電池搭載の電気船を造る。ちなみに、シェールオイルが豊富なアメリカの海軍は石油枯渇の日のために、原子力発電の電気で海水中の水素を抽出する研究をしている。
核兵器保有国の政府は、核に対して批判的な言動を抑制するように努力するから、核兵器保有国の一般市民の大半は核に対して関心が比較的薄い。したがって、原子力発電にも比較的大きな反対はない。一方、米国、ロシア、中国は、日本のような非核保有国に対しては核を持って欲しくないであろうから、 “核の冬”という問題を日本に輸入させて、“核の恐怖”に絡めて“原子力発電反対運動”を煽るであろう。したがって、日本では原子力発電を大々的には利用しにくい。
日本の原子力発電を抑制するために広島長崎の日だけお祭り騒ぎをする(世界平和を言うなら原爆を落とした米国、核保有の中国・ロシアで戦争は嫌だと叫ぶのが筋)。通常爆弾による東京大空襲屠札にはほとんどマスコミ運動がないのが怪しい。通常爆弾で、じっくる恐怖心を持ちながら死ぬのに比べて、原爆で、一瞬で死ぬ方がまだましのように思える。
反原発運動家には、「盲目的本気の反原発家」「マスコミ商売的、意図的反原発家」「普段は関心がないがTVマイクを向けられた時の、その場的原発嫌悪人」がいる。電気船を通して「盲目的本気の反原発家」を正気にさせ、「その場的原発嫌悪人」の反原発感を緩和することができる。
ロシア、中国、韓国に行って、反原発を訴え続けた人は少ないであろう。反原発運動家の中には、政府からの反撃を食らわない日本国内だけで安心して、権力に抗する自分は崇高だと自分自身に言い聞かせ、生きる喜びにしてしまう、けなげにも気の毒な現状否定の人もいるのであろう。
余談ではあるが、反原発新聞や反原発政治家や反原発コメンテイタの中にどれだけの人が自家発電や自家太陽光発電や自家風力発電をしているのだろうか。反原発は示威的である。
ちなみに、新聞配達において、電気オートバイや電気アシスト自転車は使わずに、ガソリンエンジンオートバイで新聞配達し続けると言う販売所もある。自家発電のテレビ局はまだないように見受けられる。
図1は、一般的塩化銀海水電池の概観図。 図2は、本発明の塩化銀海水1次電池の概観図。 図3は、本発明に先立ち一般的燃料電池を説明するための図。 図4は、本発明の複合的発電器の概観図。 図5は、本発明の塩化銀海水1次電池の電解液を海水とした改良塩化銀海水1次電池の概観図。
1は正極体。
2は負極体。
3はスペーサ。
4は電槽。
5は正極リード線。
6は負極リード線。
9は電槽天板。
12は負極体帯。
13はスリット入横置きスペーサ。
14は帯巻き取り器。
16は負極集電ブラシ付リード線。
21は止水カッタ。
22は永久磁石。
23は電磁石。
24は動刃。
25は固定刃。
31は電解液注入兼水素排出上向管。
50は大タンク。
60は水透過膜。
200は後段燃料電池容器。
201は水素側多孔性負電極。
202は酸素側多孔性正電極。
203は水素タンク。
204は空気タンク。
211は水素含有ガス送付管。
212は水素消耗ガス排出管。
213は酸素消耗ガス排出管。
221は酸素含有ガス送付管。
231は電解液タンク。
232は逆U字管。
233は液開閉扉。
234は自走歯車。
235はレール。
236は落液角管。
241は排出煙突。
242は空気取入口。
251はイオン交換膜。
252は純鉄スポンジ円柱。
253はライナ付電解液注入兼水素排出上向管。
254はライナ付電槽天板。
312は放出調整弁。
313は帯巻込ローラー。
321は水素側多孔性負電極1。
322は酸素側多孔性正電極1。
本発明は、塩化銀海水電池及び燃料電池に関わる。
飛行機には、緊急時信号を送信するための1次電池として塩化銀海水電池が使われている。塩化銀海水電池は、正極を塩化銀(AgCl)とし、負極をマグネシウム(Mg)合金として用いている。電解液としては海水を利用する。
図1は一般的塩化銀海水電池の概観図である(非特許文献1)。
正極体(1)は塩化銀のシートである。より正確には、電気伝導性がほとんどない塩化銀のシート表面を還元して気孔性銀の薄層に銀線または銀箔を圧着してなる。正極リード線(5)は、リード線を半田付けして銀線または銀箔に取り付ける。
負極体(2)は、マグネシウム合金板(アルミニウムが3〜6%、亜鉛が1%程度、残りがマグネシウム)が用いられる。負極体(2)を純粋マグネシウムとすると、表面に水酸化マグネシウムが付着するが、合金とすることにより水酸化マグネシウムが剥離し易くなる。水酸化マグネシウムはイオンの移動を妨げるため電極性能が著しく低下する。負極リード線(6)は、リード線を半田付またはスポット溶接してマグネシウム合金板に取り付ける。
正極体(1)と負極体(2)の間は、スペーサ(3)によって隙間を保つ。
正極体(1)と、負極体(2)と、スペーサ(3)及び、電解液は、合成樹脂製の電槽(4)に収納されている。合性樹脂の電槽(4)の下方には、電解液浸水口が開いている。電槽(4)の上方には、副反応により生成される水素ガスを排出するための水素ガス排出口が開いている。
副反応により生成される前記水酸化マグネシウムは電槽(4)内に溜まる。
放電すると正極体(1)の塩化銀は導電性が良好な金属銀となり、放電すると負極体(2)からはマグネシウムが電解液中に溶解する。
実用電池では、図1のようなセルを直列に接続して所望の電圧を得る。あるいは、積層形の1次電池とする。
:1991年、日刊工業新聞社、山川「おもしろい電池のはなし」。
北海油田の枯渇を心配するイギリス、サハラ油田の枯渇を心配するサウジアラビア、シーエルガスの枯渇を心配する米国は、原子力発電の増強に熱心である(海軍は海水中に溶存している水素ガスの抽出に利用)。
石油の産出がないから石油枯渇の概念がない日本の大多数の市民は、世界中の産油国を次々と取り換えていけばよいとするのであろう。しかし、少数の日本人の中には世界中の石油の枯渇と、世界中からの輸送の問題(東日本震災では、現地の人々は石油の確保に困難を極めた)に対処しておこうとする者もいる。
そんな声に応えるための一つに、塩化銀海水電池がある。原子力発電の電気を塩化銀海水電池の製造・再生に利用して、電気自動車だけでなく電気船を電池で走らせたい。
手段1を以下に記載する。
塩化銀海水1次電池は、電解液を貯蔵したる電解液タンク(231)と、電解液を内蔵したる電槽(4)からなる。
電槽(4)には、塩化銀のシートからなる正極体(1)を内蔵し、帯状のマグネシウム合金からなる負極体帯(12)を内蔵し、正極体(1)と負極体帯(12)の間に隙間を作るスリット入横置スペーサ(13)を内蔵する。当該電槽(4)側壁下方に隙間を設けると共に、当該側壁隙間外表面に止水カッタ(21)を密着させる。
前記電槽(4)の蓋である電槽天板(9)には、上方向に単調に伸びる管である電解液注入兼水素排出上向管(31)を敷設する。
前記電槽天板(9)よりも上に敷設した前記電解液タンク(231)に貯蔵せる電解液は、当該タンクに接続せる落液角管(236)内を落下し、続いて前記落液角管(236)に接続せる前記電解液注入兼水素排出上向管(31)内を落下して上記電槽(4)に供給される。
落液角管(236)には、自走歯車(234)によって動く液開閉扉(233)が敷設されていて、液開閉扉(233)を出し入れすることにより前記タンクからの電解液落下量を調整し、電槽(4)に供給される電解液量を調整する。
前記止水カッタ(21)は、下側の固定刃(25)と、上側の動刃(24)と、前記動刃(24)に固着したる永久磁石(22)及び、前記固定刃(25)下側に敷設したる電磁石(23)からなる。材質は、電気絶縁性のセラミックスがよい。止水カッタ(21)は電槽(4)の底部に敷設してもよい。その場合は、動刃(24)の動きは電槽(4)の底部に沿って動かす。
止水カッタ(21)の開閉及び液開閉扉(233)の開閉により、前記電槽(4)内の電解液の液位を調節することにより発電量を調節する。
正極体(1)に接続した正極リード線(5)と、負極体帯(12)に接触させた負極集電ブラシ付リード線(16)を接続することにより発電する。
正極体(1)の表面に銀箔を圧着して電気伝導性にする。放電が進と塩化銀は純銀となり電気伝導性がよくなる。
当該電池放電の際に発生する水素ガスは電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から外部に放出する。
電解液注入兼水素排出上向管(31)が上方向に単調に伸びる管であることにより、電解液が水素ガスと一緒に外部に漏れることを防いでいる。
電解液は、純水に3%程度の食塩を添加した食塩水である。食塩の代わりに塩化リチウムにすると、腐食が緩和される。
純水に食塩及び硫酸マグネシウム7水和物を溶解した水溶液を電解液とすると、電導度が高い電解液が得られる。
スリット入横置スペーサ(13)の材質は合成樹脂やガラスや脱脂綿でよい。当該スペーサにスリットをいれることにより、電解液の流れをよくする。
電槽天板(9)には、負極体帯(12)が通る隙間が開いている。
手段1を補足説明する。図3に実施例を示す。
負極体帯(12)は、電槽天板(9)の上部に敷設した、薄く帯状のマグネシウム合金を巻いてなる帯巻き取り器(14)から電槽(4)内に垂れ下る。
放電が進み、電槽(4)内の電解液に水酸化マグネシウムが多く含有することになると電導度が下がる。そんな不純物の多くなった言わば劣化電解液は、止水カッタ(21)の動刃(24)を開くことにより、電槽(4)の外に放出される。劣化電解液の流れに乗って負極体帯(12)も電槽(4)の外に流出する。
劣化電解液の流出量が所定の量に達したら、止水カッタ(21)の動刃(24)を閉じることにより劣化電解液の流出を止めることができる。負極体帯(12)は動刃(24)によって切断することもできる。
なお、止水カッタ(21)の下に受け皿を置けば、電解液の滲み出は許容される。劣化電解液は海水に近いから海等に捨てても良いが、保管してマグネシウムと電解液を外部施設または当該1次電池近辺に敷設した装置で回収する。負極体帯(12)も海等に捨てても良いが、保管してマグネシウムを回収する。
劣化した負極体帯(12)の流出度合いは、帯巻き取り器(14)の操作で調節できる。放電が進につれて負極体帯(12)は溶解し劣化していくから、止水カッタ(21)で古い負極体帯(12)を切り捨てることもできるし、止水カッタ(21)部から垂れ下らしておくこともできる。
正極体(1)の塩化銀は、放電の過程で純水の金属銀になる。銀は高価であるから外部施設に持ち帰り、塩化銀の原料にする。したがって、初期投資は大きいがその後の運転には銀の値段が負担にならない。特に、金利の安い時代には銀購入の利子は問題にならない。
Mgの代わりにアルミニウム(酸化物被膜生成で低電圧であるが、本発明なら頻繁に供給できるので高電圧)でもよい。
塩化銀の代わりに塩化銅でもよい。
手段2を以下に記載する。
後段燃料電池は、後段燃料電池容器(200)を水素タンク(203)と空気タンク(204)に区分し、両タンクを電子導電体である水素側多孔性負電極1(321)と酸素側多孔性正電極1(322)で隔て、前記両多孔性電極の間にイオン交換膜(251)を充填し、イオン交換膜(251)の上には水透過膜(60)を敷設してなる。
水素タンク(203)下部には放出調整弁(312)を敷設し、当該水素タンク(203)上部には水素含有ガス送付管(211)を敷設する。
空気タンク(204)下部には酸素を含む空気を取入るための空気取入口(242)が孔いており、当該空気タンク(204)上部には酸素消耗空気を排出するための排出煙突(241)を敷設する。
後段燃料電池は、水素側多孔性負電極1(321)に接続したる負極リード線(6)と、酸素側多孔性正電極1(322)に接続したる正極リード線(5)を接続することにより発電することを特徴とする。
手段1の塩化銀海水1次電池の放電の際に発生する水素を、前記電解液注入兼水素排出上向管(31)の上部先端に接続せる逆U字管(232)経由で、当該後段燃料電池の水素含有送付管(211)から水素タンク(203)に放出し、前記水素と空気中の酸素を反応させて当該後段燃料電池で電気を発生させる。
塩化銀海水1次電池の電気と、上記後段燃料電池の電気とから発電することを特徴とする複合的発電器である。
手段1の1次電池による放電過程で発生する水素ガスは捨てていたが、手段2では後段燃料電池を介して電気を発生させることにより有効利用する。
燃料電池の出荷前に水素タンク(203)に水素を充填しておけば、初動からすぐに、塩化銀海水1次電池の電気と、後段燃料電池の電気と両方から発電することができる。
一般的燃料電池(非特許文献1、非特許文献2)は、燃料としての水素と、酸化物としての空中の酸素による電気化学反応を利用した発電装置である。
図3は、発明に先立ち一般的燃料電池を説明するための図である。
大タンク(50)を水素タンク(203)と空気タンク(204)に区分する。両タンクを電子導電体である水素側多孔性負電極(201)と酸素側多孔性正電極(202)で隔てる。多孔性電極の間に電解質(205)を充填する。電解質は多孔性電極の中に浸み込む。
水素含有ガスを水素含有ガス送付管(211)から水素タンク(203)に導き、酸素含有ガス空気を酸素含有ガス送付管(221)から空気タンク(204)に導くと、水素ガスと空気中の酸素ガスはそれぞれの多孔性電極の中に拡散する。水素側多孔性電極(201)の電解質に水素ガスが溶解すると水素側多孔性電極(201)は水素ガス電極となる。酸素側多孔性電極(202)の電解質に酸素ガスが溶解すると酸素側多孔性電極(202)は酸素ガス電極となる。
水素含有ガスの水素が反応に関わり水素が欠乏した水素消耗ガスは水素消耗ガス排出管(212)から外界に放出される。空気中の酸素が反応に関わり酸素が欠乏した酸素消耗ガスは酸素消耗ガス排出管(213)から外界に放出される。
なお、電解質(205)の中で発生する水は、大タンク(50)の電解質(205)領域の上部を水透過膜(60)とすれば外界に放出される。水透過膜には、RO膜(Reverse Osmosis Membrance)やナノフィルタがある。
水素タンク(203)には、予め水素を充填しておいてもよい。
:2013年、共立出版株式会社金村「化学の要点シリーズ 9 電池」。
手段2の補足説明を以下に記載する。
水素タンク(203)には、手段1の塩化銀海水1次電池の放電の際に発生する水素ガスが電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から逆U字管(232)を介して導入される。水素タンク(203)内の水素圧力が過度に高くなったら放出調整弁(312)を開き外界に放出し、水素圧力を調整する。放出調整弁(312)からは、反応生成物である水分も放出される。
空気タンク(204)の下部に開けて空気を取り入れるための空気取入口(242)から当該タンクに空気を取り入れる。空気タンク(204)の上部に敷設した排出煙突(241)から空気を排出する。かくて、当該タンクの中は、酸素を1成分とする新鮮な空気が流れる。排出煙突(241)からは、反応生成物である水分も排出される。
水素側多孔性負電極1(321)は、電気化学反応の場所を提供すると同時に、集電体となる。適度な多孔度を持ち、機械的強度が大きく、水素に侵されない電気良導体である。白金箔に触媒として白金黒(塩化白金または塩化白金酸などのアルカリ性溶液にホルマリンやギ酸ナトリウムなどの還元剤を作用させて生じる微小な黒色白金粉末である)を電着したものがよい。
酸素側多孔性正電極1(322)は、水素側多孔性負電極1(321)と同じものが使用できる。
イオン交換膜(251)は、スルフォン酸基を持ったポリスチレン系の樹脂膜がよい。
イオン交換膜(251)の中で発生する水は、後段燃料電池容器(200)のイオン交換膜(251)領域の上部の水透過膜(60)から外界に放出される。
上記の後段燃料電池は、水素を燃料とし酸素と反応させて電気を発生させる市販の一般的燃料電池で代えてもよい。
手段3を以下に記載する。
手段2の複合的発電器使われる手段1の塩化銀海水1次電池において、
電解液を海水とし、
前記電槽天板(9)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ってライナ付電槽天板(254)とし、
前記電解液注入兼水素排出上向管(31)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ると共に、当該管の中に純鉄の細線からなる円柱形の純鉄スポンジ円柱(252)を充填してライナ付電解液注入兼水素排出上向管(253)として改良塩化銀海水1次電池とする。
当該改良塩化銀海水1次電池で電気を発生させと共に、海水中の水素を蒸発させる。
当該改良塩化銀海水1次電池で発生する水素と海水中の水素を手段2の後段燃料電池に導入し、発電する。
かくて、改良塩化銀海水1次電池の電気と、後段燃料電池の電気とから発電することを特徴とする複合的発電器。
手段3を補足説明する。
海水中には、炭酸ガスや窒素ガスや酸素ガスや水素ガスが溶存する。中でも水素は空気中の140倍も溶存している。当該改良塩化銀海水1次電池の中での反応熱により、電解液である海水温度が上がれば、海水中のガスは電解液注入兼水素排出上向管(31)から後段燃料電池の水素タンク(203)に導入される。しかし、後段燃料電池の水素タンク(203)に酸素が導入されるのを阻止しなければならない。そこで、酸素を純鉄に吸収させる。
燃料として反応しそこなった水素や純鉄に吸収されそこなった酸素や窒素や炭酸ガスは、放出調整弁(312)から外界に放出される。
本発明の塩化銀海水1次電池の起電力は長期に渡って高い値を維持することができる。本発明の塩化銀海水1次電池で発生した水素を燃料電池の燃料として利用するため、無駄なく電気を発生させられる。燃料電池の燃料のための水素タンクを別途搭載しておく必要がない。
電気自動車では、蓄電池への蓄電の形で原子力発電からの電気を利用するが、本発明の塩化銀海水1次電池では、放電で塩化銀から純銀になった純銀を回収して再び、塩化銀に再生する過程で原子力発電からの電気を利用することにより、化石燃料が不要である。性能は劣るが廉価な1次電池は使い捨てになり、ゴミ発生源となるが、性能は優るが高価な1次電池は、コンビニや旧ガソリンスタンドのような店で交換される。
原子力発電からの電気を輸送用機器に利用するためには、2次電池が必須であると思い込んでいたが、どんな1次電池であっても、主要構成部品を原子力発電からの電気で再生し、再生1次電池とすれば化石燃料が不要であることが認識できた。
本発明の塩化銀海水1次電池を船に搭載し電気船とすれば、陸上輸送に続き海上輸送でも化石燃料を使わなくても済み、化石燃料依存の心配が減少する。
長期に渡って高い起電力の値を維持する1次電池ができた。
図2は手段1における塩化銀海水1次電池の概観図である。
電槽(4)に、純水に食塩を添加した食塩水の電解液を充填する。
正極体(1)は塩化銀のシートからなる。
負極体帯(12)は、薄い帯状のマグネシウム合金板(アルミニウムが3〜6%、亜鉛が1%程度、残りがマグネシウム)である。
スリット入横置スペーサ(13)の材質は合成樹脂やガラスや脱脂綿でよい。当該スペーサにスリットをいれることにより、電解液の流れをよくする。
電槽(4)下方側壁に止水カッタ(21)を密着する。電槽天板(9)は電槽(4)の上蓋である。
電解液注入兼水素排出上向管(31)は、電槽天板(9)から上方向に単調に伸びる管である。
前記電槽天板(9)よりも上に前記電解液タンク(231)を敷設した。当該タンクに貯蔵せる電解液は、当該タンクに接続せる落液角管(236)内を落下し、続いて前記落液角管(236)に接続せる前記電解液注入兼水素排出上向管(31)内を落下して上記電槽(4)に供給される。
前記落液角管(236)に敷設したる液開閉扉(233)により前記タンクからの電解液落下量を調整する。
止水カッタ(21)は下側の固定刃(25)と、上側の動刃(24)と、動刃(24)に敷設した永久磁石(22)及び、電槽(4)の外部に敷設した電磁石(23)からなる。止水カッタ(21)の動刃(24)は電磁石に通電することにより開く。とじるためには、電流方向を逆にする。その後は通電を止めても動刃(24)は閉じたままである。
正極体(1)に敷設したリード線(5)と、負極体帯(12)に敷設した負極集電ブラシ付リード線(16)を接続することにより発電する。
正極体(1)の表面に銀箔を圧着して電子導電体にする。放電が進と塩化銀は純銀となり電気伝導性がよくなる。
電槽天板(9)よりも上に敷設した電解液タンク(231)に貯蔵せる電解液は、落液角管(236)から、電解液注入兼水素排出上向管(31)を介して電槽(4)に供給する。落液角管(236)には、自走歯車(234)によって板またはレール(235)の上を動く液開閉扉(233)が敷設されている。液開閉扉(233)を出し入れすることにより、電槽(4)に供給する電解液量を調節する。
電解液の液位は、止水カッタ(21)の開閉及び液開閉扉(233)の開閉により調節される。電解液の液位により発電量を調節する。
当該電池放電の際に発生する水素ガスは電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から外部に放出する。
電解液注入兼水素排出上向管(31)が上方向に単調に伸びる管であることにより、電解液タンク(231)から落下する電解液が水素ガスと一緒に外部に漏れることを防いでいる。
電解液は、純水に食塩及び硫酸マグネシウム7水和物を溶解した水溶液にするとよい。
負極体帯(12)は、電槽天板(9)の上部に敷設した帯巻き取り器(14)から、電槽(4)内に垂れ下っている。
電槽(4)内の電解液に水酸化マグネシウムが多く含有することになると電導度が下がる。そんな不純物の多くなった言わば劣化電解液は、止水カッタ(21)の動刃(24)に固着されている永久磁石(22)の極に対して、電磁石(23)の極を吸着するように操作することで開かれた止水カッタ(21)から外部に放出される。その劣化電解液の流れに乗って負極体帯(12)も電槽(4)の外に流出する。流出する負極体帯(12)に引っ張られて新規の負極体帯(12)が電槽(4)に入ってくる。
劣化電解液の放出が十分となれば、永久磁石(22)の極に対して電磁石(23)のNS極の操作で反発するようにして止水カッタ(21)を閉じることにより、劣化電解液の流出を止めることができる。負極体帯(12)は動刃(24)によって切断される。止水カッタ(21)が閉じれば電磁石(23)の通電をやめても動刃(24)の重さが永久磁石(22)の重さに勝っているから、止水カッタ(21)は閉じたままである。
負極体帯(12)の流出度合いは、帯巻き取り器(14)の操作でも調節できる。放電が進につれて負極体帯(12)は溶解して痩せていくから、止水カッタ(21)で古い負極体帯(12)を切り捨てる。
止水カッタ(21)の下部に巻込ローラー(313)を敷設すれば、劣化した負極体帯(12)を容易に巻込回収することができる。回収が1回であれば巻込ローラー(313)は不要である。
止水カッタ(21)の下部に劣化電解液の受け皿を置く。劣化電解液は海等に捨てても良いが、保管してマグネシウムと電解液を外部施設または当該1次電池近辺に敷設した装置で回収する。負極体帯(12)も海等に捨てても良いが、保管してマグネシウムを回収する。
正極体(1)の塩化銀は、放電の過程で純水の金属銀になる。銀は高価であるから外部施設に持ち帰り、塩化銀の原料にする。初期投資は大きいがその後の運転には銀の値段が負担にならない。特に、金利の安い時代には銀購入の利子は問題にならない。
図4は複合的発電器の概観図である。
手段1の塩化銀海水1次電池の放電の際に発生する水素ガスを電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から逆U字管(232)を介して、後段燃料電池の水素含有ガス送付管(211)から水素タンク(203)に放出する。当該水素と空気中の酸素を反応させて、電気を発生させる。手段1の塩化銀海水1次電池+後段燃料電池で電気を発生させる複合的発電器である。
後段燃料電池は、後段燃料電池容器(200)を水素タンク(203)と空気タンク(204)に区分し、両タンクを電子導電体である水素側多孔性負電極1(321)と酸素側多孔性正電極1(322)で隔てる。前記両多孔性電極の間にイオン交換膜(251)を充填する。水素タンク(203)側には放出調整弁(312)を敷設する。空気タンク(204)側の底部には酸素を含む空気を取入るための空気取入口(242)と、酸素消耗空気を排出するための排出煙突(241)を敷設する。
水素タンク(203)には、手段1の塩化銀海水1次電池の放電の際に発生する水素ガスが電解液注入兼水素排出上向管(31)の先端から逆U字管(232)を介し、続いて水素含有ガス送付管(211)から水素タンク(203)に注入される。塩化銀海水1次電池で発生した水素の大部分は反応に関わり、水素濃度が薄くなった水素消耗ガスは放出調整弁(312)から外界に放出される。水素タンク(203)内の水素圧力が過度に高くなったら放出調整弁(312)を開き外界に放出し、水素圧力を調整する。反応生成物である水分も放出調整弁(312)から放出される。
空気タンク(204)には、空気取入口(242)から酸素含有の空気(十分な酸素や炭酸ガスや窒素)が吸入される。空気中の酸素は水素と反応し酸素欠乏となった酸素欠乏空気(若干の酸素や炭酸ガスや窒素を含む)は、軽くなり空気タンク(204)の上部に敷設した排出管煙突(241)から外界に放出される。かくて、当該タンクの中は、酸素を成分に持つ新鮮な空気が流入する。反応生成物である水分も排出管煙突(241)から放出される。
後段燃料電池容器(200)のイオン交換膜(251)領域の上部を水透過膜(60)としているから、発生した水は外界に放出される。
水素タンク(203)には、予め水素を充填しておいてもよい。
図5は、本発明の図2の塩化銀海水1次電池の電解液を海水とした改良塩化銀海水1次電池の概観図である。
手段1の塩化銀海水1次電池において、電解液を海水とし、電槽天板(9)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ってライナ付電槽天板(254)とする。電解液注入兼水素排出上向管(31)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ると共に、当該管の中に純鉄の細線からなる純鉄スポンジ円柱(252)を充填してライナ付電解液注入兼水素排出上向管(253)として改良塩化銀海水1次電池とする。
改良塩化銀海水1次電池の放電により発生する水素と、海水中に溶存する水素は、電解液注入兼水素排出上向管(31)から後段燃料電池の水素タンク(203)に供給される。
改良塩化銀海水1次電池の中での反応熱により、電解液である海水の温度が上がれば海水中に溶存する水素を含む気体(水素や、酸素や、炭酸ガスや、窒素ガス)は電解液注入兼水素排出上向管(31)に出ていく。
純鉄により海水中に溶存していた酸素を吸収する。燃料となる筈の水素が酸素と反応して無駄になるのを阻止する。後段燃料電池の水素タンク(203)には酸素が含有されるのを阻止しなければならない。
反応し損なった水素や、炭酸ガスや、窒素は、放出調整弁(312)から外界に放出される。
(産業上の利用可能性)
化石燃料輸入ルートにトラブルが生じて化石燃料輸入に支障を来すこともあり得る。原子力発電の電気により塩化銀やマグネシウムを生成し塩化銀海水1次電池を作る。更には、原子力発電の電気により海水の汲み上げにより改良塩化銀海水1次電池を作る。塩化銀海水1次電池搭載の電気船で国内輸送を賄うことができる。
そんな時のために、日本には少数ではあるが、原子力発電を細々とではあるが残そうとする者もいる。日本では原子力発電を細々とではあっても存続させる必要がある。その有効性を示す一環として塩化銀海水1次電池搭載の電気船を造る。ちなみに、シェールオイルが豊富なアメリカの海軍は石油枯渇の日のために、原子力発電の電気で海水中の水素を抽出する研究をしている。
核兵器保有国の政府は、核に対して批判的な言動を抑制するように努力するから、核兵器保有国の一般市民の大半は核に対して関心が比較的薄い。したがって、原子力発電にも比較的大きな反対はない。一方、米国、ロシア、中国は、日本のような非核保有国に対しては核を持って欲しくないであろうから、 “核の冬”という問題を日本に輸入させて、“核の恐怖”に絡めて“原子力発電反対運動”を煽るであろう。したがって、日本では原子力発電を大々的には利用しにくい。
日本の原子力発電を抑制するために広島長崎の日だけお祭り騒ぎをする(世界平和を言うなら原爆を落とした米国、核保有の中国・ロシアで戦争は嫌だと叫ぶのが筋)。通常爆弾による東京大空襲屠札にはほとんどマスコミ運動がないのが怪しい。通常爆弾で、じっくる恐怖心を持ちながら死ぬのに比べて、原爆で、一瞬で死ぬ方がまだましのように思える。
反原発運動家には、「盲目的本気の反原発家」「マスコミ商売的、意図的反原発家」「普段は関心がないがTVマイクを向けられた時の、その場的原発嫌悪人」がいる。電気船を通して「盲目的本気の反原発家」を正気にさせ、「その場的原発嫌悪人」の反原発感を緩和することができる。
ロシア、中国、韓国に行って、反原発を訴え続けた人は少ないであろう。反原発運動家の中には、政府からの反撃を食らわない日本国内だけで安心して、権力に抗する自分は崇高だと自分自身に言い聞かせ、生きる喜びにしてしまう、けなげにも気の毒な現状否定の人もいるのであろう。
余談ではあるが、反原発新聞や反原発政治家や反原発コメンテイタの中にどれだけの人が自家発電や自家太陽光発電や自家風力発電をしているのだろうか。反原発は示威的である。
ちなみに、新聞配達において、電気オートバイや電気アシスト自転車は使わずに、ガソリンエンジンオートバイで新聞配達し続けると言う販売所もある。自家発電のテレビ局はまだないように見受けられる。
図1は、一般的塩化銀海水電池の概観図。 図2は、本発明の塩化銀海水1次電池の概観図。 図3は、本発明に先立ち一般的燃料電池を説明するための図。 図4は、本発明の複合的発電器の概観図。 図5は、本発明の塩化銀海水1次電池の電解液を海水とした改良塩化銀海水1次電池の概観図。
1は正極体。
2は負極体。
3はスペーサ。
4は電槽。
5は正極リード線。
6は負極リード線。
9は電槽天板。
12は負極体帯。
13はスリット入横置きスペーサ。
14は帯巻き取り器。
16は負極集電ブラシ付リード線。
21は止水カッタ。
22は永久磁石。
23は電磁石。
24は動刃。
25は固定刃。
31は電解液注入兼水素排出上向管。
50は大タンク。
60は水透過膜。
200は後段燃料電池容器。
201は水素側多孔性負電極。
202は酸素側多孔性正電極。
203は水素タンク。
204は空気タンク。
211は水素含有ガス送付管。
212は水素消耗ガス排出管。
213は酸素消耗ガス排出管。
221は酸素含有ガス送付管。
231は電解液タンク。
232は逆U字管。
233は液開閉扉。
234は自走歯車。
235はレール。
236は落液角管。
241は排出煙突。
242は空気取入口。
251はイオン交換膜。
252は純鉄スポンジ円柱。
253はライナ付電解液注入兼水素排出上向管。
254はライナ付電槽天板。
312は放出調整弁。
313は帯巻込ローラー。
321は水素側多孔性負電極1。
322は酸素側多孔性正電極1。

Claims (3)

  1. 塩化銀海水1次電池は、電解液を貯蔵したる電解液タンク(231)と、電解液を内蔵したる電槽(4)からなり、
    電槽(4)には、塩化銀のシートからなる正極体(1)を内蔵し、帯状のマグネシウム合金からなる負極体帯(12)を内蔵し、正極体(1)と負極体帯(12)の間に隙間を作るスリット入横置スペーサ(13)を内蔵し、当該電槽(4)側壁下方に隙間を設け当該側壁隙間外表面に止水カッタ(21)を密着させ、
    前記電槽(4)の蓋である電槽天板(9)には、上方向に単調に伸びる管である電解液注入兼水素排出上向管(31)を敷設し、
    前記電槽天板(9)よりも上に敷設した前記電解液タンク(231)に貯蔵せる電解液は、当該タンクに接続せる落液角管(236)内を落下し、続いて前記落液角管(236)に接続せる前記電解液注入兼水素排出上向管(31)内を落下して上記電槽(4)に供給され、
    前記落液角管(236)に敷設したる液開閉扉(233)により前記タンクからの電解液落下量を調整し、電槽(4)に供給される電解液量を調整し、
    止水カッタ(21)の開閉及び液開閉扉(233)の開閉により、前記電槽(4)内の電解液の液位を調節することにより発電量を調節し、
    正極体(1)に接続した正極リード線(5)と、負極体帯(12)に接触させた負極集電ブラシ付リード線(16)を接続することにより発電することを特徴とする塩化銀海水1次電池。
  2. 後段燃料電池は、後段燃料電池容器(200)を水素タンク(203)と空気タンク(204)に区分し、両タンクを電子導電体である水素側多孔性負電極1(321)と酸素側多孔性正電極1(322)で隔て、前記両多孔性電極の間にイオン交換膜(251)を充填し、イオン交換膜(251)の上には水透過膜(60)を敷設してなり、
    水素タンク(203)下部には放出調整弁(312)を敷設し、当該水素タンク(203)上部には水素含有ガス送付管(211)を敷設し、
    空気タンク(204)下部には酸素を含む空気を取入るための空気取入口(242)が孔いており、当該空気タンク(204)上部には酸素消耗空気を排出するための排出煙突(241)を敷設し、
    前記後段燃料電池は、水素側多孔性負電極1(321)に接続したる負極リード線(6)と、酸素側多孔性正電極1(322)に接続したる正極リード線(5)を接続することにより発電することを特徴とし、
    請求項1の塩化銀海水1次電池の放電の際に発生する水素を、前記電解液注入兼水素排出上向管(31)の上部先端に接続せる逆U字管(232)経由で、当該後段燃料電池の水素含有送付管(211)から水素タンク(203)に放出し、前記水素と空気中の酸素を反応させて当該後段燃料電池で電気を発生させ、
    塩化銀海水1次電池の電気と、上記後段燃料電池の電気とから発電することを特徴とする複合的発電器。
  3. 請求項2の複合的発電器に使われる請求項1の塩化銀海水1次電池において、
    電解液を海水とし、
    前記電槽天板(9)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ってライナ付電槽天板(254)とし、
    前記電解液注入兼水素排出上向管(31)の内側に純鉄の薄い層である純鉄ライナを貼ると共に、当該管の中に純鉄の細線からなる円柱形の純鉄スポンジ円柱(252)を充填してライナ付電解液注入兼水素排出上向管(253)とした改良塩化銀海水1次電池において、
    当該改良塩化銀海水1次電池で電気を発生させと共に、海水中の水素を蒸発させ、
    当該改良塩化銀海水1次電池で発生する水素と海水中の水素を請求項2の後段燃料電池に導入し発電し、
    改良塩化銀海水1次電池の電気と、後段燃料電池の電気とから発電することを特徴とする複合的発電器。
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