JP2016049844A - アルミニウム合金製ロードホイール - Google Patents

アルミニウム合金製ロードホイール Download PDF

Info

Publication number
JP2016049844A
JP2016049844A JP2014175324A JP2014175324A JP2016049844A JP 2016049844 A JP2016049844 A JP 2016049844A JP 2014175324 A JP2014175324 A JP 2014175324A JP 2014175324 A JP2014175324 A JP 2014175324A JP 2016049844 A JP2016049844 A JP 2016049844A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum wheel
rigidity
rim
hub
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014175324A
Other languages
English (en)
Inventor
春幸 森
Haruyuki Mori
春幸 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2014175324A priority Critical patent/JP2016049844A/ja
Publication of JP2016049844A publication Critical patent/JP2016049844A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】本発明は、従来技術に対し、剛性がより改善されたアルミホイールを提供することを目的としている。【解決手段】ハブ部および前記ハブ部の外周面から放射状に形成されたデザイン部を備えたディスク部と、前記ディスク部が一方端に内設された略円環形状のリム本体部と前記リム本体部の一方端に配置された第1のフランジ部と他方端に配置された第2のフランジ部とを備えたリム部とを有するアルミニウム合金製ロードホイールであって、Siを10.0〜11.8質量%、Mgを0.2〜0.45質量%、Fe、Cu、Mn、ZnおよびTiのいずれかを一種以上、残部Alならびに不可避不純物を含み、剛性が650〜1750(kN・m/rad)であるアルミニウム合金製ロードホイール、である。【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム合金製ロードホイールに係る発明である。
アルミニウム合金製ロードホイール(以下、アルミホイールと言う場合がある。)は、そのリム部にタイヤが取り付けられた、車軸に装着され、使用に供される。このアルミホイールには、走行安定性や乗り心地の快適性のため使用時の定常的な変形量が所定の大きさ以下となるに足る剛性が求められている。
アルミホイールの剛性の改善に関する発明の一例が、例えば下記特許文献1に開示されている。特許文献1に記載された発明は、「アルミ合金にて一体鋳造されたハブ固定部、スポーク、リム部を有する車両用ホイールであって、10本のY字形状のスポークを有し、ホイール呼び径(インチ)Dに対して重量WがW(kg)≦0.47(kg)×Dである」、アルミホイールである。かかるアルミホイールによれば、「13°衝撃試験、回転曲げ試験、半径方向負荷耐久試験など複数の試験も満足し、かつホイールの固有値や剛性値までも考慮して軽量化を行う」、ことができると記載されている。
特開2006−232219号公報
本発明は、従来技術に対し、剛性がより改善されたアルミホイールを提供することを目的としている。
上記目的を達成する本発明の一態様は、ハブ部および前記ハブ部の外周面から放射状に形成されたデザイン部を備えたディスク部と、前記ディスク部が一方端に内設された略円環形状のリム本体部と前記リム本体部の一方端に配置された第1のフランジ部と他方端に配置された第2のフランジ部とを備えたリム部とを有するアルミニウム合金製ロードホイールであって、Siを10.0〜11.8質量%、Mgを0.2〜0.45質量%、Fe、Cu、Mn、ZnおよびTiのいずれかを一種以上、残部Alならびに不可避不純物を含み、剛性が650〜1750(kN・m/rad)であるアルミニウム合金製ロードホイール、である。
本発明によれば、上記のように構成されているので、剛性がより改善されたアルミホイールを提供することができる。
本発明に係るアルミホイールの回転軸方向に沿う断面図である。 図1のアルミホイールを下方から眺めた底面図である。 図2のB−B断面図である。 図1のアルミホイールの製造工程のフロー図である。 図1のアルミホイールの製造装置の概略構成図である。 図5のC−C断面図である。 図4の注湯工程における溶湯の充填状況を説明する図である。 図4の注湯工程における溶湯の充填状況を説明する図である。 アルミホイールの剛性値を測定する方法を説明する図である。
以下、本発明について、その実施形態に基づき図1〜8を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明は、以下説明する実施形態および実施例に限定されず、また、発明の作用効果を奏する限り、同一性の範囲内において適宜変形して実施することができる。
[アルミホイールの構成]
まず、本発明に係るアルミホイールの構造の一例について図1〜3を参照し説明する。図1はアルミホイールの回転軸方向に沿う断面図、図2は図1のアルミホイールを下方から眺めた底面図、図3は図2のB−B断面図である。図1は、図2のA−A断面図であり、中心線Iよりも左側はデザイン部1gを含まない断面、右側はデザイン部1gを含む断面となっている。なお、図1に示すアルミホイール9の回転軸となる中心線Iの方向を、以下「回転軸方向」という場合がある。また、中心線Iに直交する方向を「半径方向」、中心線Iの周りの方向を「円周方向」と言う場合がある。
アルミホイール1は、図1および2に示すように、ハブ部1fおよびハブ部1fの外周面から放射状に形成されたデザイン部1gを備えたディスク部1eを有しており、また、ディスク部1eが下方(一方)端に内設された略円環形状のリム本体部1bと、リム本体部1bの下方端に配置された第1のフランジ部(いわゆるアウターフランジ)1cと、上方(他方)端に配置された第2のフランジ部(いわゆるインナーフランジ)1dを備えたリム部1aを有している。各部は、つなぎ目なく一体的に形成されている。なお、リム本体部1bと、ディスク部1eとの連結部、つまりリム本体部1bの下方(一方)部の領域を、以下「連結部」1nと言う場合がある。また、ハブ部1fの中央に形成された回転軸方向の貫通孔1hは車軸が挿入されるハブ孔であり、半径方向においてハブ部1fの外周部に等ピッチで複数個形成された孔部1iは車軸にアルミホイール1を固定するためボルト等が挿通される孔部である。
図1および2に示すアルミホイール1は、窓部1mを介して円周方向に複数本配置されたスポークがハブ部1fより延設されてリム部1aと結合する、スポークを主体として意匠されたスポーク型のデザイン部1gを有するアルミホイールであるが、デザイン部の意匠としては、これに限定されない。スポーク型以外に、例えばスポーク型よりもハブ部がかなり広い範囲で緩やかな面が形成され、リム部とは短めのスポークで連結されているデザイン部中心が略円盤形状のディッシュ型、スポーク型に属するがスポーク数が比較的多くかつ細い点が特徴であるフィン型、スポーク数が多くかつ細く伸びているが、スポークがハブ部とリム部の間で網目のようにメッシュ状となるメッシュ型など、各種意匠のデザイン部が存在する。なお、図2のデザイン部1gを構成するスポークの回転軸方向と平行な断面の形状は、図3に示すように、下方底部が凹状に鋳抜かれた鋳抜部が形成され、天井部1jと両側部1kおよび1Lを有する略コの字形状をなしているが、断面形状はこれに限定されず、円周方向および半径方向で部位により肉厚の異なる略V字形状、略U字形状であってもよく、また鋳抜部のない形状であってもよい。
上記構造のアルミホイール1には、その第1のフランジ部1cと第2のフランジ部1dの各々の内面に接しつつこれらの間に挟まれるようにリム本体部1bにタイヤが取り付けられ、ディスク部1eが外側に向いた姿勢で車軸に装着される。
本発明に係るアルミホイールは、Siを10.0〜11.8質量%、Mgを0.2〜0.45質量%、Fe、Cu、Mn、ZnおよびTiのいずれかを一種以上、残部Alならびに不可避不純物を含む。組成の限定理由は、下記の通りである。
Siの組成は、10.0〜11.8質量%(以下、組成の項で記載する%は、いずれも質量%のことを指す。)である。この範囲であれば、他の組成物との相乗効果により、剛性と強度の両立をはかることができる。Siが10.0%未満であると、所望の剛性を有するアルミホイールを得ることができない。一方で、Siが11.8%を超えると、アルミホイールの強度が低下し、所望の伸び特性を得ることができないおそれがある。
Mgの組成は、0.2〜0.45%である。Mgは析出強化元素であり、アルミニウム合金組織の強度を確保する上で、適量のMgを含有することが重要である。Mgが0.2%未満であると、アルミホイールを構成する基地相が軟らか過ぎて十分な耐変形性(0.2%耐力)が得られない。Mgが0.45%を超えると、アルミホイールを構成する基地相が固くなり過ぎ、所望の変形能(伸び)を得ることができないおそれがある。
上記構成の本発明に係るアルミホイールは、剛性が650〜1750(kN・m/rad)である。かかる範囲の剛性を有するアルミホイールによれば、定常的な変形量が抑制され、走行安定性や乗り心地の快適性などが改善される。なお、アルミホイールの剛性とは、下記の測定方法で確認された値のことを指す。
アルミホイールの剛性の測定方法としては、ハンマリングによる剛性(動剛性)測定その他実測による剛性測定、またはアルミホイールの測定された固有値から算出される剛性測定(解析)など各種方法がある。しかしながら、下記する実施例では、これらの測定方法とほぼ同精度で、比較的簡易に剛性を測定できる下記の測定方法で剛性を確認した。すなわち、剛性測定装置5は、図8に示すように、床面に配置された立体状のフレーム5aと、フレーム5aに配置されるロッド状の負荷アーム5bとを備えている。フレーム5aは、上面に、アルミホイール1を固定するクリップ等の固定手段(図示せず)を配した台座面5mを形成している。また負荷アーム5bは、台座面5mに形成された通過孔5dを介して配置され、上端に水平な固定面5eを形成する固定部5fを備えると共に、下端にはジャッキ等の荷重発生手段(図示せず)と、負荷アーム5bの傾斜を測定するダイヤルゲージ5gとを備えている。
一方、アルミホイール1は、上記のとおり、タイヤ(図示せず)を装着するリム部1aと、円盤状のディスク部1eとを備えて構成されており、ディスク部1eの中央には、車両のハブ(図示せず)に取付けるハブ部1fが備えられ、ハブ部1fには、車両のハブとボルト締結し得るボルト孔(図示せず)と、アルミホイール1の軸心に位置するハブ孔1hとが形成されている。
アルミホイール1の剛性を計測する際には、準備段階で、車両に取付けたとき車両側になる面を下面に向けるようにアルミホイール1を載置し、アルミホイール1のリム部1aの周囲側端部を固定手段で固定し、次に、ハブ部1fに下方側から負荷アーム5bの固定面5eを接触させてハブ部1fのボルト孔(図示せず)を介してボルト5kにより締結し、計測段階へ移行する。計測段階では、荷重発生手段により負荷アーム5bを傾けてアルミホイール1に負荷荷重をかけると同時に、ダイヤルゲージ5gで負荷アーム5bの傾斜を計測し、負荷アーム5bの傾斜をアルミホイール1のハブ部1fの表面の傾斜変動と推定し、アルミホイール1を1radねじるために必要な力として剛性(kN・m/rad)を算出するようにしている。なお、下記する実施例では、S45Cからなる直径が80(mm)、長さが800(mm)の負荷アーム5bを使用し、固定部5fの下方750(mm)の位置で、負荷モーメント800(kN・m)の荷重を負荷アーム5bに作用させた。ここで負荷アーム5bはホイール1へ負荷荷重をかける際に負荷アーム5b自身に撓みを生じるため、撓み分の誤差を解消するように負荷アーム5bの材質を考慮して材料計算によりホイール1の剛性を補正するようにしている。
[アルミホイールの製造方法]
以下、上記アルミホイール1の製造方法の一例について、図4〜7を参照しつつ説明する。ここで、図4は図1のアルミホイールの製造工程のフロー図、図5は図1のアルミホイールの製造装置の一部を示す概略構成図、図6は図5のC−C断面図であり、図5は図6のD−D断面図となっている。また、図7は、図4の注湯工程における溶湯の充填状況を説明する図である。図7では、理解のため、溶湯Mをクロスハッチングで示し、金型の断面のハッチングを省略するとともに、第2の開口部19aを仮想的に破線で示している。
本態様の製造方法は、図4に示すように、注湯工程の前段で行われる溶解工程(S1)、溶解工程(S1)の後に好ましくは行われる清浄工程(S2)、注湯工程(S3)、溶体化処理工程(S4)、時効処理工程(S5)および時効処理工程の後段で任意に行われる加工、塗装、検査などの後処理工程(S6)を含んでいる。以下、各工程について、上記の順に説明する。
<溶解工程>
図4に示すように、まず、Al、SiおよびMgその他各種元素が所望の組成となるよう調整された原料を、好ましくは非酸化雰囲気中において概ね720〜1100℃の温度範囲となるよう調整した溶解炉で溶解して溶湯を形成する溶解工程(S1)を行う。
<清浄工程>
上記溶解工程で形成された溶湯をそのまま注湯工程(S3)に使用してもよいが、一端保持炉に移し、溶湯中に含まれる水素ガスおよび酸化物(いわゆるノロ、スラグ)などアルミホイールの欠陥の原因となる不純物を除去し清浄化する清浄工程(S2)を注湯工程(S3)の前に行うことが好ましい。この溶湯中の不純物を除去する清浄化は、例えば、カーボンまたはセラミックスなど溶湯との反応性の低い材料で構成されたガス吹込み用回転体を用い、窒素やアルゴンガスなどの不活性ガスを溶湯中でバブリングさせることにより行われる。
<注湯工程>
上記溶解工程(S1)、好ましくは清浄工程(S2)の後、図4に示すように、金型のキャビティに溶湯を充填する注湯工程(S3)を行う。注湯工程では、図7に示すように、ディスク部1eが底面となる金型を用い、金型においてハブ部1fを形成するキャビティ(以下、ハブ部用キャビティと言う場合がある。金型を構成する他のキャビティについても同様。)10fに開口した第1の開口部(センターゲート)13aおよびリム部用キャビティ10aに開口するとともに第1の開口部13aよりも上方に複数個配置された第2の開口部(サイドゲート)19aを通じ、ディスク部1eおよびハブ部1fを形成するキャビティ10eおよび10aに溶湯Mを充填する。その詳細を、図5〜7を参照して説明する。
図5および6に示すように、本態様の製造方法で使用される製造装置10は、マルチゲート方式を適用した低圧鋳造法でアルミホイールを製造する設備である。具体的には、製造装置10は、溶湯を収納した保持炉が配置された密閉容器(いずれも不図示)の上に、密閉容器を密閉するように固定された平板状の下型ベース11と下型ベース11の上面に配置された下型入子13とを備えた下型、下型入子13の上方に相対するように配置された上型入子14と上型入子14の上方に配置された平板上の上型ベース12とを備えた上型、および半径方向において上型入子14および下型入子13を包囲するように配置された横型19とを有している。ここで、上型は不図示の昇降装置に、横型19は不図示の横行装置に、各々可動型として昇降または横行可能なように取り付けられており、図示する注湯時および不図示の製品取り出しの際に、固定型である下型に対して所望の位置に位置決め可能なように構成されている。この下型、上型、および横型19は金型であり、上型入子14の外周面、横型19の内周面および下型入子14の上面の形状は、製造すべきアルミホイール1の形状に応じた形状であり、図示する注湯時において位置決めされた3者の組合せにより溶湯が注湯される金型のキャビティ10a、10eが画成される。
下型ベース11には、金型のキャビティ10a、10eへ溶湯を供給する供給管路15、16が形成されており、供給管路15、16の各々の下端部は、保持炉内に収納された溶湯に浸漬されている。ここで、保持炉が配置された密閉容器には管路を通じ加圧された非酸化性ガスなどの気体が供給されるよう構成されており、この加圧された気体により保持炉に収納された溶湯が押され、下端部が溶湯に浸漬された供給管路15、16の中を上昇する。
下型ベース11の中央に配置された供給管路16の上端は、下型入子13に形成された第1の開口部(センターゲート)13aに連通している。この第1の開口部13aは、図7に示すように、ハブ部用キャビティ10fに開口しており、もって上記加圧により供給管路16を上昇する溶湯は第1の開口部13aに流入し、次いでハブ部用キャビティ10fに充填される。一方で、供給管路16を挟み下型ベース11の両側に2本形成された供給管路15の上端は、図6に示すように、半径方向において相対するよう横型19に設けられた一対の第2の開口部(サイドゲート)19aに連通している。この第2の開口部19aは、図5に示すように、リム部用キャビティ10aに開口しており、もって上記加圧により供給管路15を上昇する溶湯は第2の開口部19aに流入し、次いでリム部用キャビティ10aに充填される。
ここで、横型19に形成された第2の開口部(サイドゲート)19aは、下型入子13に形成された第1の開口部(センターゲート)13aよりも上方に形成されている。このため、加圧により保持炉から供給された溶湯Mは、図7(a)に示すように、まず第1の開口部13aを通じてハブ部用キャビティ10fに流入し、その後、デザイン部用キャビティ10gを満たしつつリム部用キャビティ10aの中を湯面が上昇する。そして、供給の継続により引き続き上昇する溶湯Mの湯面が第2の開口部19aの高さを超えると、図7(b)に示すように、溶湯Mは、第2の開口部19aからリム部用キャビティ10aに流入し、当該キャビティ10aに充填される。キャビティ10aおよび10eに充填された溶湯Mは、その後冷却し凝固する。
<溶体化処理工程、人工時効処理工程>
図4に示すように、冷却工程で得られたロードホイール中間体の溶体化処理工程(S4)および人工時効処理工程(S5)を行うことが好ましい。
<後工程>
上記人工時効処理工程の後、図4に示すように、加工、メッキ、塗装、洗浄または検査など必要に応じた後工程(S6)を適宜行い、製品であるアルミホイールを得ることができる。
[実施例]
以下、本発明について、その具体的な例に基づき説明する。なお、本発明は、以下で述べる例のみに限定されない。
<実施例1>
実施例1は、Si:10.44%、Mg:0.31%、Fe:0.15%、Cu:0.007%、Mn:0.09%、Zn:0.008%、Ti:0.13%、残部Alおよび不可避不純物となるよう調整された原料を溶解し、得られた溶湯を清浄化処理した。清浄工程を経て得られた溶湯を、図5に示す製造装置10の保持炉(不図示)に移し、その後、100kPa以下の圧力で加圧することにより温度が300〜450℃の金型のキャビティに充填し、冷却して凝固させた(注湯工程)。なお、注湯時の溶湯温度は、660〜710℃の範囲とした。金型のキャビティの形状は、図1〜3に示すアルミホイール1の形状に対応しており、このアルミホイール1の主要な寸法は、最大外径φ497mm、回転軸方向長さ205mm、質量10.5Kgとした。また、図5に示すように、第2の開口部19aは、回転軸方向においてリム本体部用キャビティ10bの中央部に、第1の開口部13aよりも上方に配置した。
注湯工程を経て得られたアルミホイール中間体を溶体化処理した。実施例1の溶体化処理は、540℃で4時間、アルミホイール中間体を加熱処理し、その後の50℃/秒の冷却速度で冷却した。溶体化処理工程後、アルミホイール中間体を人工時効処理した。実施例1の人工時効処理は、160℃で55分間、アルミホイール中間体を加熱処理した。その後、ロードホイール中間体に加工などの後工程を適宜施し、所望のアルミホイールを得た。そして得られたアルミホイールの剛性を上記した剛性測定方法で確認した結果は、662(kN・m/rad)であった。
<実施例2>
実施例2では、Si:11.5%、Mg:0.34%、Fe:0.13%、Cu:0.004%、Mn:0.09%、Zn:0.009%、Ti:0.14%、残部Alおよび不可避不純物となるよう調整された原料を使用し、質量を13.7Kgとした以外は、実施例1と同様にしてアルミホイールを製造した。実施例2のアルミホイールの剛性は、1724(kN・m/rad)であった。
<比較例>
比較例では、Si:7.1%、Mg:0.34%、Fe:0.13%、Cu:0.03%、Mn:0.02%、Zn:0.03%、Ti:0.15%、残部Alおよび不可避不純物となるよう調整された原料を使用した以外は、実施例1と同様にしてアルミホイールを製造した。比較例のアルミホイールの剛性は、620(kN・m/rad)であった。
1 アルミホイール
1a リム部
1b リム本体部
1c 第1のフランジ部
1d 第2のフランジ部
1e ディスク部
1f ハブ部
1g デザイン部
1h 貫通孔
1i 孔部
1j 天井部
1k 両側部
1l 両側部
1m 窓部
1n 連結部
10 アルミホイール製造装置
10a リム部用キャビティ
10b リム本体部用キャビティ
10c 第1のフランジ部用キャビティ
10d 第2のフランジ部用キャビティ
10e ディスク部用キャビティ
10f ハブ部用キャビティ
10g デザイン部用キャビティ
10n 連結部用キャビティ
11 下型ベース
12 上型ベース
13 下型入子
13a 第1の開口部
14 上型入子
19a 第2の開口部
5 剛性測定装置

Claims (1)

  1. ハブ部および前記ハブ部の外周面から放射状に形成されたデザイン部を備えたディスク部と、前記ディスク部が一方端に内設された略円環形状のリム本体部と前記リム本体部の一方端に配置された第1のフランジ部と他方端に配置された第2のフランジ部とを備えたリム部とを有するアルミニウム合金製ロードホイールであって、
    Siを10.0〜11.8質量%、Mgを0.2〜0.45質量%、Fe、Cu、Mn、ZnおよびTiのいずれかを一種以上、残部Alならびに不可避不純物を含み、剛性が650〜1750(kN・m/rad)であるアルミニウム合金製ロードホイール。
JP2014175324A 2014-08-29 2014-08-29 アルミニウム合金製ロードホイール Pending JP2016049844A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014175324A JP2016049844A (ja) 2014-08-29 2014-08-29 アルミニウム合金製ロードホイール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014175324A JP2016049844A (ja) 2014-08-29 2014-08-29 アルミニウム合金製ロードホイール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016049844A true JP2016049844A (ja) 2016-04-11

Family

ID=55657688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014175324A Pending JP2016049844A (ja) 2014-08-29 2014-08-29 アルミニウム合金製ロードホイール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016049844A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018165405A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 ブランズウィック コーポレイションBrunswick Corporation コーティングがない低圧永久鋳型のための方法および合金
CN108950313A (zh) * 2018-06-20 2018-12-07 宁波展欣汽车科技发展有限公司 高强度铝合金汽车轮毂的制备方法
CN113564431A (zh) * 2021-08-10 2021-10-29 广州立中锦山合金有限公司 一种轮毂用高强度铝合金及其制备方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018165405A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 ブランズウィック コーポレイションBrunswick Corporation コーティングがない低圧永久鋳型のための方法および合金
JP7217091B2 (ja) 2017-03-28 2023-02-02 ブランズウイック コーポレーション コーティングがない低圧永久鋳型のための方法および合金
CN108950313A (zh) * 2018-06-20 2018-12-07 宁波展欣汽车科技发展有限公司 高强度铝合金汽车轮毂的制备方法
CN113564431A (zh) * 2021-08-10 2021-10-29 广州立中锦山合金有限公司 一种轮毂用高强度铝合金及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6384763B2 (ja) アルミニウム合金製ロードホイールおよびその製造方法
US10144057B2 (en) Method for manufacturing forged steel roll
JP2016049844A (ja) アルミニウム合金製ロードホイール
US20080233000A1 (en) Aluminum alloy in mold for tire and tire mold
WO2011096178A1 (ja) 鍛造ビレット、軽金属製ホイール及びそれらの製造方法
JP4311674B2 (ja) 車両用ホイール
JPH03122242A (ja) 輪形ハンドルの要部
JP4390762B2 (ja) デファレンシャルギアケース及びその製造方法
EP0630982A1 (en) Steering wheel
WO2012095940A1 (ja) ホイールとその製造方法
JP5046106B2 (ja) 低圧鋳造装置、および低圧鋳造方法
CN105543590B (zh) 一种汽车轮毂专用铝合金铸棒及其制备方法
JP5438553B2 (ja) 車両用ホイール及びその製造方法
JP2003170263A (ja) 車両用ホイールの低圧鋳造方法
JP6080736B2 (ja) 鋳造用アルミニウム合金
ES2387684T3 (es) Aleación de Ti deformable en frío
JP2016132787A (ja) アルミニウム合金製ロードホイールの製造方法
EP3932580B1 (en) Method of producing a wheel for straddled vehicles
EP3932581A1 (en) Method of producing a wheel for straddled vehicles and flow forming apparatus
CN104889349A (zh) 低宏观偏析大型辊坯用钢锭的生产方法
JP2003117625A (ja) 車両用軽合金ホイールおよびその製造方法
US4404041A (en) Method of producing elongated large-size forged article
JP5448019B2 (ja) 車両用ホイール
TWI752740B (zh) 鋁合金輪圈與其製造方法
JP6083521B2 (ja) Al−Li系合金の製造方法