JP2016048610A - ワインダー、ボビン及び集合線ボビンの製造方法 - Google Patents

ワインダー、ボビン及び集合線ボビンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】素線の交差や余長の発生を抑制できるワインダー、ワインダーに用いるボビン及び集合線ボビンの製造方法を提供する。
【解決手段】ワインダー1は素線供給部2、合流部3、案内部4、巻取機構部5、素線整列部A及び移動機構部6を有している。素線供給部2から送り出された複数の素線100は合流部3において集合線10となり、ガイドローラー41を含む案内部4により集合線ボビン11へ向けて案内される。巻取機構部5は集合線ボビン11を回転させて集合線10を巻き取ることができる。素線整列部Aは集合線10の経路上における最終ガイドローラー41dから集合線ボビン11までの間に配置されており、集合線10を通過させて複数の素線100を整列させる機能を有する。移動機構部6は最終ガイドローラー41dまたは集合線ボビン11のいずれか一方を他方に対して集合線ボビン11の回転軸に平行な方向に相対的に移動させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、編組線の作製に用いる集合線をボビンに巻回するワインダー、集合線を巻回するボビン及び集合線が巻回された集合線ボビンの製造方法に関する。
例えば自動車や電気機器等において、電磁ノイズ対策が必要な箇所には、複数の素線が平行に一列に整列した状態の集合線を筒状に編み込んでなる編組線が多用されている。編組線の作製には、集合線ボビンから供給される集合線を編み口において合流させ、筒状に編み込むように構成された編組機が用いられる(例えば、特許文献1)。
編組機に供する集合線ボビンは、ワインダーを用いてボビンに集合線を巻回することにより作製される。ワインダーは、複数の素線ボビンから素線を送り出し、これらの素線を合流させて集合線を形成した後、集合線をボビンに巻回するように構成されている。
特開2012−238423号公報
従来のワインダーは、素線ボビンから集合線ボビンに至る経路の途中において、集合線を構成する素線が交差する、あるいは、一部の素線に余長が生じる等の問題が起こる場合がある。そのため、従来のワインダーによりボビンに巻回された集合線は、素線の交差や余長等を有していることが多い。
集合線における素線の交差等は自然には解消されないため、従来のワインダーにより作製された集合線ボビンから編組機に集合線を供給すると、得られる編組線に素線の交差等に由来する突出部やたわみが形成されるおそれがある。これらの突出部やたわみは、編組線の品質上好ましいものではない。また、編組線は、その筒内に被覆電線を挿入した後、押出加工により外周にシースが形成されることがある。この場合には、編組線に上記の突出部やたわみが存在していると、突出部等に起因してシースの表面にこぶ状の突起が形成されるという問題がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、素線の交差や余長の発生を抑制できるワインダー、該ワインダーに用いるボビン及び上記ワインダーを用いた集合線ボビンの製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、金属よりなる複数の素線を合流させてなる集合線がボビンに巻回された集合線ボビンを作製するワインダーであって、
上記素線が巻回された複数の素線ボビンを着脱可能に保持する素線供給部と、
該素線供給部から送り出された上記複数の素線を合流させて上記集合線を形成する合流部と、
少なくとも1つのガイドローラーを含み、上記合流部から送り出された上記集合線を上記集合線ボビンへ向けて案内する案内部と、
上記集合線ボビンを着脱可能に保持するボビン保持部及び上記集合線ボビンを回転させて上記集合線を巻き取る駆動部を有する巻取機構部と、
上記集合線の経路上における、上記ガイドローラーのうち最も上記集合線ボビンに近い最終ガイドローラーから上記集合線ボビンまでの間に配置され、上記集合線を通過させることにより該集合線を構成する上記複数の素線を整列させる素線整列部と、
上記最終ガイドローラーまたは上記集合線ボビンのいずれか一方を、他方に対して上記集合線ボビンの回転軸に平行な方向に相対的に移動させる移動機構部とを有していることを特徴とするワインダーにある。
本発明の他の態様は、上記の態様のワインダーを用いて集合線を巻き取るためのボビンであって、
上記集合線を巻き付ける胴部と、
該胴部の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、
上記胴部は、上記集合線に含まれる上記素線の本数と同じ条数の溝部を備えた多条の螺旋溝を有していることを特徴とするボビンにある。
本発明の更に他の態様は、上記の態様のワインダーを用い、
上記最終ガイドローラーと上記集合線ボビンとの間において、上記素線整列部に上記集合線を通過させることにより該集合線を構成する上記複数の素線を整列させた後、
該整列状態を保ったまま上記集合線を上記集合線ボビンに巻き取ることを特徴とする集合線ボビンの製造方法にある。
上記ワインダーは、上記集合線の経路上における上記最終ガイドローラーから上記集合線ボビンまでの間に、上記複数の素線を整列させる素線整列部を有している。そのため、上記素線整列部に上記集合線を通過させることにより、上記複数の素線が平行に一列に整列された整列状態を実現することができる。
更に、上記ワインダーは、上記最終ガイドローラーまたは上記集合線ボビンのいずれか一方を、他方に対して上記集合線ボビンの回転軸に平行な方向に相対的に移動させる移動機構部を有している。そのため、上記集合線ボビンの回転速度等に応じて上記最終ガイドローラーまたは上記集合線ボビンの少なくとも一方を往復移動させることにより、上記整列状態を維持したまま上記集合線を層状に規則的に巻回することができる。
以上のように、上記ワインダーは、上記最終ガイドローラー、上記集合線ボビン及び上記素線整列部が上記特定の位置関係を具備した上で、更に上記移動機構部を有することにより、上記整列状態の上記集合線を層状に規則的に巻回することができる。その結果、上記集合線における上記素線の交差や余長の発生を効果的に抑制することができる。
また、上記ワインダーは、従来に比べて上記素線の交差や余長の少ない上記集合線ボビンを作製することができる。それ故、上記集合線ボビンを用いて編組線を作製することにより、突出部の形成を抑制することができ、編組線の品質を向上させることができる。
上記ワインダーには従来公知のボビンを用いることも可能であるが、上記螺旋溝を備えた上記ボビンを用いることにより、素線の交差や余長の発生をより効果的に抑制することができる。即ち、上記の態様のボビンにおける上記胴部は、上記集合線に含まれる上記素線の本数と同じ条数の溝部を備えた多条の螺旋溝を有しているため、上記胴部に直接巻き付けられる各素線を上記溝部に沿って巻き付けることができる。その結果、上記胴部に直接巻き付けられる各素線の位置を規制し、各素線を上記溝部に沿って等間隔に配列すると共に、上記集合線を高さの揃った状態で巻回することができる。
また、上記螺旋溝により上記胴部に直接巻き付けられる1層目の上記集合線が高さの揃った状態となるため、2層目に巻き付けられる上記集合線も高さの揃った状態で巻回することができる。同様に、2層目以降に巻き付けられる上記集合線も、下層の上記集合線上に高さの揃った状態で巻回することができる。以上のように、上記の態様のボビンは、上記集合線を層状に規則的に巻回することができるため、巻き付ける高さのずれ等に起因する上記素線の交差や余長の発生等を効果的に抑制することができる。
実施例1における、ワインダーの側面図。 実施例1のワインダーにおける、巻取機構部近傍の上面図。 実施例1のワインダーにおける、最終ガイドローラーの上面図。 図3のIV−IV線一部矢視断面図。 実施例1のワインダーを用いて作製した集合線ボビンにおける、集合線の巻回状態の一例を示す一部断面図。 従来のワインダーを用いて作製した集合線ボビンにおける、集合線の巻回状態の一例を示す一部断面図。 実施例2における、螺旋溝を有するボビンの平面図。 実施例2のボビンを用いた場合の集合線の巻回状態の一例を示す一部断面図(図7のVIII−VIII線一部矢視断面に相当する図)。 実施例3における、素線整列部として整流板を有するワインダーの一部拡大側面図。 実施例3における、整流板の上面図。 図10のXI−XI線矢視断面図。 実施例4における、素線整列部としての整流器の上面図。
上記ワインダーにおいて、上記素線整列部は、上記集合線ボビンの回転軸に平行な方向に互いに間隔をあけて並んだ複数の環状溝を有する上記最終ガイドローラーであってもよい。この場合には、上記素線を上記環状溝に通過させることにより、集合線に張力を付与すると同時に整列状態を実現することができる。その結果、上記整列状態を維持したまま集合線をボビンに巻き取ることができ、ひいては編組線における突出部の形成を効果的に抑制することができる。また、ワインダーに素線整列部を別途設ける必要がなくなるため、部品点数の増加を抑制することができる。
上記環状溝は、最終ガイドローラーの表面を陥没させて形成してもよく、最終ガイドローラーの表面に隆起部を設け、隣り合う隆起部の間に形成してもよい。また、環状溝の断面形状は、例えば、V字状、U字状、矩形あるいは半円形等の種々の形状とすることができる。
最終ガイドローラーは、直径0.08〜0.5mmの半円状断面を有する上記環状溝を有していてもよい。編組線に用いられる素線としては、φ0.08〜0.5mmの線径を有する金属線が多用されている。そのため、上記特定の断面形状の環状溝を有する最終ガイドローラーは、環状溝に素線を通過させて上記整列状態を確実に実現することができる。その結果、集合線ボビンにおける素線の交差等の発生をより効果的に抑制することができる。
また、最終ガイドローラーは、隣り合う環状溝の間隔を0.01〜0.2mmにすることが好ましい。上記環状溝の間隔が0.2mmを超える場合には、最終ガイドローラーに集合線を通過させる際に、隣り合う素線の間隔が過度に大きくなり、かえって余長の発生を招くおそれがある。なお、上記環状溝の間隔を0.01mm未満とすることは、製造コストが過度に増大する一方でそれに見合った効果を得ることが難しい。
また、上記素線整列部は、底板部と、互いに間隔をあけて底板部から立設された複数の仕切り部とを有する整流板であってもよい。この場合には、隣り合う仕切り部の間に個々の素線を通過させることにより、上記整列状態を維持したまま集合線をボビンに巻き取ることができ、ひいては編組線における突出部の形成を効果的に抑制することができる。
整流板は、少なくとも表面が樹脂よりなることが好ましい。即ち、整流板は、表面に樹脂皮膜が形成された金属板等より構成されていてもよく、全体が樹脂から構成されていてもよい。この場合には、素線を整流板に通過させる際の、素線と整流板との摩擦を低減することができる。その結果、整流板による素線の損傷を抑制することができる。
また、仕切り部の高さは0.5mm以上であることが好ましい。仕切り部の高さを素線の直径以上にすることにより、素線が仕切り部よりも上方に浮き上がることを抑制し、整流板の作用を確実に発揮させることができる。その結果、上記整列状態を確実に実現することができ、集合線における素線の交差等の発生をより効果的に抑制することができる。
また、上記素線整列部は、底板部と、互いに間隔をあけて該底板部から立設された複数の軸部と、軸部に回転可能に支持された複数の仕切りローラーとを有する整流器であってもよい。この場合には、隣り合う仕切りローラーの間に素線を通過させることにより、上記整流板と同様に、上記整列状態を維持したまま集合線をボビンに巻き取ることができ、ひいては編組線における突出部の形成を効果的に抑制することができる。
また、上記整流器は、仕切りローラーが軸部に回転可能に支持されているため、素線と仕切りローラーとが接触しても摩擦が起こりにくい。それ故、摩擦に由来する素線の損傷を抑制することができる。
また、上記ワインダーに上記螺旋溝を備えたボビンを用いる場合には、螺旋溝に含まれる溝部の条数が集合線に用いる素線の本数と一致しているボビンを用いる必要がある。例えば、溝部の条数が素線の本数よりも多い場合には、1層目の集合線を螺旋溝に沿って巻回する際に、素線が配置されない溝部が発生する。また、溝部の条数が素線の本数よりも少ない場合には、溝部から外れて配置される素線が発生する。このように、溝部の条数と素線の本数とが一致していない場合には、隣り合う素線の間隔や高さを揃えた状態で集合線を巻回することが難しくなり、素線の交差や余長を発生させやすくなるおそれがある。
上記ボビンにおいて、上記溝部は、直径0.08〜0.5mmの半円状断面を有していることが好ましい。この場合には、上記最終ガイドローラーの場合と同様に、素線を上記溝部に沿って巻回することができる。その結果、集合線を層状に規則的に巻回することがより容易に実現でき、集合線ボビンにおける余長の発生等をより効果的に抑制することができる。
また、隣り合う上記溝部の間隔が0.01〜0.2mmであることが好ましい。溝部の間隔が0.2mmを超える場合には、上述した最終ガイドローラーの場合と同様に、集合線が胴部に巻回された状態において、隣り合う素線の間隔が過度に大きくなるおそれがある。その結果、かえって余長の発生等を招くおそれがある。また、隣り合う素線の間隔が過度に大きくなると、場合によっては、2層目に巻回されるべき集合線が、1層目の素線間に入り込むおそれがある。この場合、素線の高さを揃えにくくなるため、集合線を層状に巻回することが難しくなる。なお、上記環状溝の間隔を0.01mm未満とすることは、製造コストが過度に増大する一方でそれに見合った効果を得ることが難しい。
(実施例1)
上記ワインダーの実施例について、図を用いて説明する。図1及び図2に示すように、ワインダー1は、金属よりなる複数の素線100を合流させて集合線10を形成し、集合線10をボビン7に巻回して集合線ボビン11を作製することができるように構成されている。
図1及び図2に示すように、ワインダー1は、素線供給部2、合流部3、案内部4、巻取機構部5、素線整列部A及び移動機構部6を有している。図1に示すように、素線供給部2は、素線100が巻回された複数の素線ボビン21を着脱可能に保持できるよう構成されている。合流部3は、素線供給部2から送り出された複数の素線100を合流させて集合線10を形成する機能を有する。案内部4は、少なくとも1つのガイドローラー41(41a、41b、41c、41d)を含み、合流部3から送り出された集合線10を集合線ボビン11へ向けて案内する機能を有する。
巻取機構部5は、集合線ボビン11を着脱可能に保持するボビン保持部51及び集合線ボビン11を回転させて集合線10を巻き取る駆動部52を有している。素線整列部Aは、集合線10の経路上における、ガイドローラー41のうち最も集合線ボビン11に近い最終ガイドローラー41dから集合線ボビン11までの間に配置されており、集合線10を通過させることにより集合線10を構成する複数の素線100を整列させる機能を有する。移動機構部6は、図2に示すように、最終ガイドローラー41dまたは集合線ボビン11のいずれか一方を、他方に対して集合線ボビン11の回転軸に平行な方向に相対的に移動させることができるよう構成されている。
以下、ワインダー1の各部について詳説する。図1に示すように、本例のワインダー1における案内部4、巻取機構部5、移動機構部6及び素線整列部Aは本体フレーム12に固定されている。また、素線供給部2及び合流部3は本体フレーム12の外部に配置されている。素線供給部2は複数の素線ボビン21を着脱可能に構成されており、各素線ボビン21は図示しない架台により回転自在に支持されている。本例においては、4本の素線ボビン21からそれぞれ素線100が引き出されており、素線ボビン21の回転に伴って合流部3へ向けて送り出される。
素線ボビン21から送り出された4本の素線100は合流部3において合流し、集合線10となる。本例の合流部3は表面に略V字状の溝(図示略)を有するプーリーであり、4本の素線100が上記の溝を通過することにより集合線10となる。
図1に示すように、プーリーを通過した集合線10は本体フレーム12の上部から本体フレーム12内へ進入し、案内部4により集合線ボビン11へ向けて案内される。本例の案内部4は4つのガイドローラー41を有している。集合線10の経路における合流部3に近い側の3つのガイドローラー41a、41b及び41cは、本体フレーム12の上部に回転自在に固定されている。これら3つのガイドローラー41a〜41cは合流部3のプーリーと同様に表面に略V字状の溝を有しており、集合線10はこの溝を通過しつつ集合線ボビン11へ向けて案内される。3つのガイドローラー41a〜41cを通過した集合線10は、これらのガイドローラー41a〜41cよりも下方に設けられた最終ガイドローラー41dへ向けて送り出される。なお、本例のワインダー1は、3つのガイドローラー41a〜41cと最終ガイドローラー41dとの間に、集合線10の断線を検知する断線検出装置42を有している。
最終ガイドローラー41dは移動機構部6の可動アーム61(後述)に着脱可能に支持されている。なお、可動アーム61には、集合線10を通過させる貫通穴(図示略)が設けられている。
図3及び図4に示すように、最終ガイドローラー41dは、集合線ボビン11の回転軸に平行な方向に互いに間隔をあけて並んだ複数の環状溝411を有している。最終ガイドローラー41dに設けられた環状溝411の本数及び断面形状は、集合線ボビン11に巻回する素線100の本数や直径に合わせて適宜選択することができる。図4に示すように、本例の環状溝411は素線100の直径よりもわずかに大きい直径を有する半円状断面を有している。また、隣り合う環状溝411の間隔d1は、0.01〜0.2mmの範囲で適宜設定することができる。なお、環状溝411の本数等の選択は、環状溝411の本数等を変更した複数種の最終ガイドローラー41dを予め準備し、用いる集合線10に適した最終ガイドローラー41dを可動アーム61に取り付けることにより容易に行うことができる。
例えば、本例のワインダー1は、4本の素線100からなる集合線10を巻き取るように構成されている。それ故、本例においては、4本の環状溝411を有する最終ガイドローラー41dが可動アーム61に装着されている。これにより、図4に示すように、集合線10を構成する素線100を各環状溝411に通過させ、4本の素線100が平行に一列に並んだ整列状態を実現することができる。このように、本例の最終ガイドローラー41dは素線整列部Aとして機能するように構成されている。最終ガイドローラー41dを通過した集合線10は、巻取機構部5に保持された集合線ボビン11に巻回される。
図1及び図2に示すように、巻取機構部5は、集合線ボビン11を保持するボビン保持部51及び集合線ボビン11を回転させて集合線10を巻き取る駆動部52を有している。図2に示すように、本例のボビン保持部51は、集合線ボビン11の回転軸に平行な方向(水平方向)に対向して配置された一対のチャック511(511a、511b)を有している。各チャック511は集合線ボビン11の回転軸に平行な方向に移動できるように構成されている。これにより、チャック511間の間隔を自在に調整することができる。また、駆動部52はモータ521及び環状ベルト522を有しており、モータ521の回転が環状ベルト522を介して一対のチャック511のうち一方のチャック511aに伝達されるよう構成されている。
本例の巻取機構部5は、以下のようにしてボビン7に集合線10を巻き取ることができる。まず、一対のチャック511の間にボビン7を配置し、その後一対のチャック511の間隔を狭めることにより、図2に示すように各チャック511に鍔部72を当接させた状態でボビン7を狭持する。この状態においてモータ521を回転させると、モータ521の回転が環状ベルト522及び一方のチャック511aを介してボビン7に伝達される。以上により、ボビン7を回転させて集合線10を巻き取ることができる。
図2に示すように、本例の移動機構部6は、最終ガイドローラー41dを支持する可動アーム61、本体フレーム12に設けられた制御ユニット62、集合線ボビン11の回転軸に平行な方向に向けて制御ユニット62から延設された2本のシャフト63及びシャフト63を支持するシャフト支持アーム64を有している。移動機構部6は、集合線ボビン11の回転軸に平行な方向にシャフト63を往復移動させ、これに伴って最終ガイドローラー41dを往復移動させることができるよう構成されている。
制御ユニット62は、2本のシャフト63の長手方向に沿って設けられた正面部621及び2本のシャフト63の一端631側を支持する側面部622を有しており、図2に示すように、上面視において略L字状を呈している。正面部621からは、シャフト63の他端632側を支持するシャフト支持アーム64及び一対のチャック511のうち他方のチャック511bを回転可能に支持するチャック支持アーム65が延設されている。
側面部622には一方のチャック511aが収容されており、側面部622の内部において環状ベルト522と一方のチャック511aとが係合されている。また、側面部622は、シャフト63を集合線ボビン11の回転軸に平行な方向に移動させるための駆動機構(図示略)を有している。
2本のシャフト63は水平方向に互いに並んで配置されており、側面部622及びシャフト支持アーム64の2箇所において支持されている。2本のシャフト63における側面部622とシャフト支持アーム64との間には、可動アーム61が固定されている。これにより、シャフト63の往復移動に伴って可動アーム61及び可動アーム61に支持された最終ガイドローラー41dを集合線ボビン11に対して回転軸に平行な方向に移動させることができる。
次に、本例の作用効果について説明する。ワインダー1は、集合線10の経路上における最終ガイドローラー41dから集合線ボビン11までの間に複数の素線100を整列させる素線整列部Aとして最終ガイドローラー41dを有している。そのため、図4に示すように最終ガイドローラー41dの環状溝411に集合線10を構成する各素線100を通過させることにより、複数の素線100が平行に一列に整列された整列状態を実現することができる。
更に、ワインダー1は、最終ガイドローラー41dを集合線ボビン11に対してその回転軸に平行な方向に相対的に移動させる移動機構部6を有している。そのため、整列状態の集合線10を層状に規則的に巻回することができる。即ち、本例のワインダー1は、集合線ボビン11の回転に応じて最終ガイドローラー41dを往復移動させることにより、集合線10を螺旋状に巻回する際のピッチを自在に調節することができる。例えばボビン7が1回転する間に最終ガイドローラー41dが集合線10の幅と同じ長さだけ移動するようにピッチを設定することにより、図5に示すように、集合線10を隙間無く巻回することができる。
また、集合線10を巻回する際のピッチを適切に設定することにより、図5に示すように、1層目の集合線10aが高さの揃った状態となる。それ故、2層目に巻き付けられる集合線10bも高さの揃った状態で巻回することができる。同様に、2層目以降に巻き付けられる集合線10も、下層の集合線10上に高さの揃った状態で巻回することができる。
一方、従来のワインダー1は、集合線10の整列状態を維持しつつ集合線ボビン11に巻回することが難しいため、例えば図6に示すように、ボビン7に巻回された集合線10aに素線100の交差や余長に由来する突出部101が形成されやすい。そして、突出部101が形成されると、その上に巻回される集合線10bの整列状態が崩れ易くなり、層状に規則的に巻回することが困難となる。その結果、更なる素線100の交差や余長の発生を招く。
以上のように、ワインダー1は、最終ガイドローラー41d、集合線ボビン11及び素線整列部Aが上記特定の位置関係を具備した上で、更に移動機構部6を有することにより、整列状態の集合線10を層状に規則的に巻回することができる。その結果、素線100の交差や余長の発生等を効果的に抑制することができる。
また、ワインダー1は、従来に比べて素線100の交差や余長の少ない集合線ボビン11を作製することができる。それ故、集合線ボビン11を用いて編組線を作製することにより、突出部101の形成を抑制することができ、編組線の品質を向上させることができる。
なお、本例においては、最終ガイドローラー41dを移動するように構成した移動機構部6を有するワインダー1の例を示したが、移動機構部6は集合線ボビン11を移動するように構成されていてもよい。移動機構部6としては、従来公知のトラバース装置と同様の機構を用いることができる。
(実施例2)
本例は、集合線10を巻き取るボビン7bの例である。図7及び図8に、4本の素線100からなる集合線10を巻き取るために構成されたボビン7bの例を示す。なお、図7及び図8において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に説明のない限り実施例1と同様の構成要素等を示す。
図7に示すように、ボビン7bは、集合線10を巻き付ける柱状の胴部71と、胴部71の両端に設けられた一対の鍔部72とを有している。また、図7及び図8に示すように、胴部71は、集合線10に含まれる素線100の本数と同じ条数の溝部731を備えた4条の螺旋溝73を有している。
最終ガイドローラー41dに設けられた溝部731の断面形状は、ボビン7bに巻回する素線100の本数や直径に合わせて適宜選択することができる。例えば本例の溝部731は、素線100の直径よりもわずかに大きい直径を有する半円状断面を有している。また、隣り合う溝部731の間隔d2は、0.01〜0.2mmの範囲で適宜設定することができる。
本例のボビン7bは、例えば、実施例1のワインダー1におけるボビン保持部51に取り付けて集合線10を巻き取らせることにより、素線100の交差や余長の発生をより効果的に抑制することができる。即ち、ボビン7bは集合線10に含まれる素線100の本数と同じ条数の溝部731を備えた4条の螺旋溝73を有しているため、図8に示すように胴部71に直接巻き付けられる素線100を各溝部731に沿って巻き付けることができる。その結果、胴部71に直接巻き付けられる各素線100の位置を規制し、素線100を溝部731に沿って等間隔に配列すると共に、1層目の集合線10aを高さの揃った状態で巻回することができる。
また、螺旋溝73により1層目の集合線10aが高さの揃った状態となるため、2層目に巻き付けられる集合線10bも高さの揃った状態で巻回することができる。同様に、2層目以降に巻き付けられる集合線10も、下層の上記集合線10上に高さの揃った状態で巻回することができる。以上のように、ボビン7bは、集合線10を層状に規則的に巻回することができるため、巻き付ける高さのずれ等に起因する素線100の交差や余長の発生等を効果的に抑制することができる。
(実施例3)
本例は、素線整列部Aとして整流板66を有するワインダー1の例である。図9に示すように、本例の整流板66は、可動アーム61から延設されたステー611に着脱自在に装着され、集合線10の経路上に配置される。なお、本例の最終ガイドローラー41dは環状溝411を有しておらず、表面が平滑な円柱状を呈している。
図10〜図11に示すように、整流板66は、底板部661と、互いに間隔をあけて底板部661から立設された複数の仕切り部662とを有している。整流板66は、隣り合う仕切り部662の間に集合線10を構成する個々の素線100を通過させることにより、複数の素線100が互いに平行に一列に並んだ整列状態を実現することができる。なお、図10及び図11には、集合線10を構成する素線100が4本であり、5枚の仕切り部662を有する整流板66の例を示したが、仕切り部662の数は、素線100の本数に応じて適宜変更することができる。仕切り部662の数等の選択は、実施例1における最終ガイドローラー41dと同様に、仕切り部662の数等を変更した複数種の整流板66を予め準備し、用いる集合線10に適した整流板66をステー611に取り付けることにより容易に行うことができる。その他は実施例1と同様である。なお、図9〜図11において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に説明のない限り実施例1と同様の構成要素等を示す。
本例の整流板66は、図9に示すように、集合線10の経路上における最終ガイドローラー41dと集合線ボビン11との間に配置されている。それ故、整流板66を通過した集合線10を、整列状態を維持したまま集合線ボビン11に巻き付けることができる。その結果、集合線10を層状に巻回することができ、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
(実施例4)
本例は、素線整列部Aに用いる整流器67の例である。図12に示すように、整流器67は、底板部671と、互いに間隔をあけて底板部671から立設された複数の軸部672と、軸部672に回転可能に支持された複数の仕切りローラー673とを有している。整流器67は、実施例3と同様に、可動アーム61のステー611に取り付けて用いることができる。
本例の整流器67は、1本の素線100を一対の仕切りローラー673の間に通過させるように構成されている。即ち、図12に示すように、集合線10を構成する素線100が4本の場合には、整流器67に設けられた仕切りローラー673の数は4対である。その他は実施例3と同様である。なお、図12において用いた符号のうち、実施例3において用いた符号と同一のものは、特に説明のない限り実施例3と同様の構成要素等を示す。
このように、素線整列部Aとして整流板66に替えて整流器67を用いても、整列状態を維持したまま集合線10を層状に規則的に巻回することができ、実施例3と同様の作用効果を奏することができる。また、整流器67は、仕切りローラー673が軸部672に回転可能に支持されているため、素線100と仕切りローラー673とが接触しても摩擦が起こりにくい。それ故、素線100の損傷を効果的に防止することができる。
1 ワインダー
10 集合線
100 素線
11 集合線ボビン
2 素線供給部
21 素線ボビン
3 合流部
4 案内部
41 ガイドローラー
5 巻取機構部
51 ボビン保持部
52 駆動部
6 移動機構部
A 素線整列部

Claims (10)

  1. 金属よりなる複数の素線を合流させてなる集合線がボビンに巻回された集合線ボビンを作製するワインダーであって、
    上記素線が巻回された複数の素線ボビンを着脱可能に保持する素線供給部と、
    該素線供給部から送り出された上記複数の素線を合流させて上記集合線を形成する合流部と、
    少なくとも1つのガイドローラーを含み、上記合流部から送り出された上記集合線を上記集合線ボビンへ向けて案内する案内部と、
    上記集合線ボビンを着脱可能に保持するボビン保持部及び上記集合線ボビンを回転させて上記集合線を巻き取る駆動部を有する巻取機構部と、
    上記集合線の経路上における、上記ガイドローラーのうち最も上記集合線ボビンに近い最終ガイドローラーから上記集合線ボビンまでの間に配置され、上記集合線を通過させることにより該集合線を構成する上記複数の素線を整列させる素線整列部と、
    上記最終ガイドローラーまたは上記集合線ボビンのいずれか一方を、他方に対して上記集合線ボビンの回転軸に平行な方向に相対的に移動させる移動機構部とを有していることを特徴とするワインダー。
  2. 上記素線整列部は、上記回転軸に平行な方向に互いに間隔をあけて並んだ複数の環状溝を有する上記最終ガイドローラーであることを特徴とする請求項1に記載のワインダー。
  3. 上記最終ガイドローラーは、直径0.08〜0.5mmの半円状断面を有する上記環状溝を有していることを特徴とする請求項2に記載のワインダー。
  4. 上記最終ガイドローラーは、隣り合う上記環状溝の間隔が0.01〜0.2mmであることを特徴とする請求項2または3に記載のワインダー。
  5. 上記素線整列部は、底板部と、互いに間隔をあけて該底板部から立設された複数の仕切り部とを有する整流板であることを特徴とする請求項1に記載のワインダー。
  6. 上記素線整列部は、底板部と、互いに間隔をあけて該底板部から立設された複数の軸部と、該軸部に回転可能に支持された複数の仕切りローラーとを有する整流器であることを特徴とする請求項1に記載のワインダー。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のワインダーを用いて集合線を巻き取るためのボビンであって、
    上記集合線を巻き付ける胴部と、
    該胴部の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、
    上記胴部は、上記集合線に含まれる上記素線の本数と同じ条数の溝部を備えた多条の螺旋溝を有していることを特徴とするボビン。
  8. 上記溝部は、直径0.08〜0.5mmの半円状断面を有していることを特徴とする請求項7に記載のボビン。
  9. 隣り合う上記溝部の間隔が0.01〜0.2mmであることを特徴とする請求項7または8に記載のボビン。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のワインダーを用い、
    上記最終ガイドローラーと上記集合線ボビンとの間において、上記素線整列部に上記集合線を通過させることにより該集合線を構成する上記複数の素線を整列させた後、
    該整列状態を保ったまま上記集合線を上記集合線ボビンに巻き取ることを特徴とする集合線ボビンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102600033B1 (ko) * 2023-07-05 2023-11-07 김홍식 비접점방식의 단선 검출 기능을 구비한 집합 도선 제조장치
KR102600034B1 (ko) * 2023-07-05 2023-11-07 김홍식 접점방식의 단선 검출 기능을 구비한 집합 도선 제조장치

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