JP2016047464A - 遊技台 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することを目的とする。【解決手段】外力によるパチンコ機１００の振動を検出する振動検出回路３８１と、外力の発生し得るチャンスボタン１４６の押下を検出するチャンスボタン押下検出回路３８０と、チャンスボタン押下検出回路３８０がチャンスボタン１４６の押下を検出した時点から所定時間後までの期間の内外で振動検出回路３８１が振動を検出したか否かを判断するＣＰＵ４０４と、期間外で振動検出回路３８１が振動を検出したとＣＰＵ４０４が判断したら第１報知態様で報知し、期間内で振動検出回路３８１が振動を検出したとＣＰＵ４０４が判断すれば第２報知態様で報知する装飾図柄表示装置１１０とを有するように構成する。【選択図】図４

Description

本発明は、パチンコ機等に代表される遊技台に関する。

従来、報知手段を備える遊技台が知られている（例えば、特許文献１参照）。

しかし、従来の遊技台では、報知手段について改良の余地があった。

本発明の目的は、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することにある。

上記目的は、
報知を実行可能な報知手段を備えた遊技台であって、
扉開放エラーの発生があると第一の報知が実行され、
前記扉開放エラーとは異なるエラーの発生があると第二の報知が実行され、
前記扉開放エラーの発生時点から開始される期間中に前記エラーの発生があると第三の報知が実行され、
前記報知手段は、音出力手段を含む手段であり、
前記第三の報知のうちの前記音出力手段による報知は、前記第二の報知のうちの該音出力手段による報知を含まない報知である、
ことを特徴とする遊技台
によって達成される。

本発明によれば、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。

本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００を正面側（遊技者側）から見た外観斜視図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の遊技盤１０２を正面から見た略示正面図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００での表示図柄の一例であって、（ａ）は、特図の停止表示態様の一例を示し、（ｂ）は装飾図柄の一例を示し、（ｃ）は普図の停止表示図柄の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の制御部の回路ブロック図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の主制御部用のデータテーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の副制御部での処理の流れを示すフローチャートであり、（ａ）は副制御部メイン処理の流れを示し、（ｂ）はコマンド入力処理の流れを示し、（ｃ）は変動パターン選択処理の流れを示し、（ｄ）は図柄停止処理の流れを示し、（ｅ）はストローブ割り込み処理の流れを示し、（ｆ）は変数更新割り込み処理の流れを示している。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の変動番号選択テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の停止図柄の組合せテーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の停止図柄の組合せテーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０によるノーマルリーチでの変動態様の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０によるロングリーチでの変動態様の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０によるノーマル逆転リーチでの変動態様の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０によるダブルラインリーチでの変動態様の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０によるトリプルラインリーチでの変動態様の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０による特別マルチラインリーチでの変動態様の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０によるノーマル再変動リーチでの変動態様の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０による全回転リーチでの変動態様の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０による特別全回転リーチでの変動態様の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の副制御部メイン処理におけるチャンスボタン状態更新処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の副制御部メイン処理における異常判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の副制御部メイン処理における異常判定処理のタイミングチャートである。 本発明の一実施の形態によるパチンコ機１００の装飾図柄表示装置１１０による報知態様の一例を示す図であり、（ａ）は第１報知態様の表示例を示し、（ｂ）は第２報知態様の表示例を示し、（ｃ）は第２報知態様の他の表示例を示している。 本発明の一実施の形態の変形例による遊技台としてのスロットマシンを正面から見た略示正面図である。

本発明の一実施の形態による遊技台について図１乃至図２５を用いて説明する。本実施の形態では遊技台としてパチンコ機１００を例にとって説明する。図１は、本実施の形態によるパチンコ機１００を正面側（遊技者側）から見た外観斜視図である。図２は、パチンコ機１００の遊技盤１０２を正面から見た略示正面図である。図１及び図２を用いて、パチンコ機１００の構成について説明する。

パチンコ機１００は、ガラス製または樹脂製の透明板部材１５２及び透明部材保持枠１５４からなる扉部材１５６の奥側にガラスを通して視認可能に配設した遊技盤(盤面)１０２を備えている。

扉部材１５６の下方には、発射モータ（不図示）によって回動する発射杆１３８と、図２に示す遊技領域１０４に向けて球を打ち出すための発射杆１３８の先端部に取り付けられた発射槌１４０と、発射槌１４０によって打ち出す球を外レール１０６に導くための発射レール１４２と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール１４２に供給するための貯留皿１４４と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に装飾図柄表示装置１１０等による演出表示を変化させるためのチャンスボタン１４６とが配設されている。

また、発射杆１３８及び発射槌１４０の下方には、発射杆１３８を制御して遊技領域１０４に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル１４８が配設され、貯留皿１４４の下方には、貯留皿１４４に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿１５０が設けられている。

扉部材１５６は、遊技盤１０２の正面左辺側を軸として回転して開閉できるように遊技盤１０２に取り付けられている。遊技盤１０２の正面左上角部には、扉部材１５６の開閉状態を検知するための扉センサ１９２が取り付けられている。

図２に示すように、遊技盤１０２には、外レール１０６と内レール１０８とが配設され、外レール１０６と内レール１０８とで、遊技球（以下、単に「球」と称する場合がある）が転動可能な遊技領域１０４が区画形成されている。

遊技領域１０４の略中央には、演出装置２００が配設されている。演出装置２００には、略中央に横長の装飾図柄表示装置１１０が配設され、その周囲に、普通図柄表示装置１１２と、特別図柄表示装置１１４と、普通図柄保留ランプ１１６と、特別図柄保留ランプ１１８と、高確中ランプ１２０とが配設されている。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。

演出装置２００は、可動部の動作により演出を行うものであり、詳細は後述する。

装飾図柄表示装置１１０は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な画像を表示するための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置（Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｄｉｓｐｌａｙ）で構成されている。装飾図柄表示装置１１０は、左図柄表示領域１１０ａ、中図柄表示領域１１０ｂ、右図柄表示領域１１０ｃ及び演出表示領域１１０ｄの４つの表示領域に分割される。左図柄表示領域１１０ａ、中図柄表示領域１１０ｂ及び右図柄表示領域１１０ｃはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域１１０ｄは演出に用いる画像を表示する。各表示領域１１０ａ、１１０ｂ、１１０ｃ、１１０ｄの位置や大きさは、装飾図柄表示装置１１０の表示画面内で自由に変更可能になっている。なお、装飾図柄表示装置１１０として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、７セグメント表示装置、有機ＥＬ（ＥｌｅｃｔｒｏＬｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ）表示装置、リール（ドラム）式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。

普図表示装置１１２は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では７セグメントＬＥＤで構成されている。特図表示装置１１４は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では７セグメントＬＥＤで構成されている。

普図保留ランプ１１６は、保留している普図変動遊技の数を示すためのランプである。本実施形態では、普図変動遊技は２つまで保留可能にしている。特図保留ランプ１１８は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプである。本実施形態では、特図変動遊技は４つまで保留可能にしている。高確中ランプ１２０は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。

演出装置２００の周囲には、一般入賞口１２２と、普図始動口１２４と、第１特図始動口１２６と、第２特図始動口１２８と、可変入賞口１３０とが配設されている。

一般入賞口１２２は、本実施形態では遊技盤１０２に複数配設されている。一般入賞口１２２への入球を所定の球検出センサ（不図示）が検出した場合（一般入賞口１２２に入賞した場合）、払出装置５５２（図４参照）が駆動して所定の個数（本実施形態では１０個）の球が賞球として貯留皿１４４に排出される。貯留皿１４４に排出された球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。一般入賞口１２２に入球した球は、パチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出される。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球（遊技球）」と呼ぶ。

普図始動口１２４は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成されており、本実施形態では遊技盤１０２の左側に１つ配設されている。普図始動口１２４を通過した球は一般入賞口１２２に入球した球と違って、遊技島側に排出されることはない。球が普図始動口１２４を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機１００は、普図表示装置１１２による普図変動遊技を開始する。

第１特図始動口１２６は、本実施形態では遊技盤１０２の中央に１つだけ配設されている。第１特図始動口１２６への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置５５２を駆動し、所定の個数（本実施形態では３個）の球を賞球として貯留皿１４４に排出するとともに、特図表示装置１１４による特図変動遊技が開始される。第１特図始動口１２６に入球した球は、パチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出される。

第２特図始動口１２８は、電動チューリップ（電チュー）と呼ばれ、本実施形態では第１特図始動口１２６の真下に１つだけ配設されている。第２特図始動口１２８は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置１１２が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第２特図始動口１２８への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置５５２を駆動し、所定の個数（本実施形態では５個）の球を賞球として貯留皿１４４に排出するとともに、特図表示装置１１４による特図変動遊技を開始する。第２特図始動口１２８に入球した球は、パチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出される。

可変入賞口１３０は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施形態では遊技盤１０２の中央部下方に１つだけ配設されている。可変入賞口１３０は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置１１４が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔（例えば、開放時間２９秒、閉鎖時間１．５秒）、所定の回数（例えば１５回）で開閉する。可変入賞口１３０への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置５５２を駆動し、所定の個数（本実施形態では１５球）の球を賞球として貯留皿１４４に排出する。可変入賞口１３０に入球した球は、パチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出される。

さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材１３２や、遊技釘１３４（不図示）が複数個、配設されている。内レール１０８の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口１３６が設けられている。

パチンコ機１００は、遊技者が貯留皿１４４に貯留している球を発射レール１４２の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル１４８の操作量に応じた強度で発射モータ６０２（図４参照）を駆動し、発射杆１３８及び発射槌１４０によって外レール１０６、内レール１０８を通過させて遊技領域１０４に球を打ち出す。そして、遊技領域１０４の上部に到達した球は、打球方向変換部材１３２や遊技釘１３４等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口（一般入賞口１２２、可変入賞口１３０）や始動口（第１特図始動口１２６、第２特図始動口１２８）に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口１２４を通過するのみでアウト口１３６に到達する。

次に、パチンコ機１００の演出装置２００について説明する。演出装置２００の前面側には、ワープ装置２３０及び前面ステージ２３４が配設され、演出装置２００の背面側には、装飾図柄表示装置１１０及び遮蔽手段２５０が配設されている。すなわち、演出装置２００において、装飾図柄表示装置１１０及び遮蔽手段２５０は、ワープ装置２３０及び前面ステージ２３４の後方に位置することとなる。

ワープ装置２３０は、演出装置２００の左上方に設けた入球口２３２に入った遊技球を演出装置２００の前面下方の前面ステージ２３４に排出し、さらに、前面ステージ２３４に排出した遊技球が前面ステージ２３４の中央部後方に設けた誘導溝２３６に入った場合は、遊技球を第１特図始動口１２６に向けて排出するものである。誘導溝２３６から排出した遊技球は特図始動口１２６に入球しやすくなっている。

前面ステージ２３４の右端には、外的要因によりパチンコ機１００に生じた異常（振動、損傷）を検出するための異常検出手段の一構成要素である振動センサ１９１が取り付けられている。外的要因としては、遊技者によるパチンコ機１００の各部の殴打（透明板部材１５２の殴打やチャンスボタン１４６の押下）に起因してパチンコ機１００に作用する力、あるいは、遊技店の店員による扉部材１５６の解放、閉鎖に起因してパチンコ機１００に作用する力がある。

図３は本実施の形態によるパチンコ機１００での表示図柄の一例を示している。図３（ａ）〜（ｃ）を用いて、パチンコ機１００の特図表示装置１１４、装飾図柄表示装置１１０、普図表示装置１１２で表示される図柄について説明する。

図３（ａ）は特図の停止表示態様の一例を示している。本実施形態の特図の停止表示態様には、大当たり図柄である「特図１」と、特別大当たり図柄である「特図２」と、外れ図柄である「特図３」の３種類がある。第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技が開始された場合には、特図表示装置１１４は、７個のセグメントの全点灯と、中央の１個のセグメントだけの点灯を繰り返す「特図の変動表示」を行う。そして、特図の変動表示前に予め決定しておいた変動時間が経過すると、特図変動遊技の当選を報知する場合には「特図１」または「特図２」を停止表示し、特図変動遊技の外れを報知する場合には「特図３」を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分は消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分は点灯するセグメントの場所を示している。

図３（ｂ）は装飾図柄の一例を示している。本実施形態の装飾図柄には、「装飾１」〜「装飾１０」の１０種類がある。第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置１１０の左図柄表示領域１１０ａ、中図柄表示領域１１０ｂ、右図柄表示領域１１０ｃの各図柄表示領域に、「装飾１」→「装飾２」→「装飾３」→・・・・「装飾９」→「装飾１０」→「装飾１」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、大当たりを報知する場合には、図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃに大当たりに対応する図柄組合せ（本実施形態では、同一の数字の装飾図柄の組合せ（例えば、「装飾２−装飾２−装飾２」））を停止表示し、特別大当たりを報知する場合には、特別大当たりに対応する図柄組合せ（本実施形態では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ（例えば、「装飾１−装飾１−装飾１」））を停止表示する。なお、大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、大当たり遊技または特別大当たり遊技を開始し、特別大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、特別大当たり遊技を開始する。また、外れを報知する場合には、図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃに大当たりに対応する図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示した後で、保留している装飾図柄の変動表示があれば、その変動表示を開始する。

図３（ｃ）は普図の停止表示態様の一例を示している。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図１」と、外れ図柄である「普図２」の２種類がある。普図始動口１２４を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として普図変動遊技が開始された場合には、普図表示装置１１２は、７個のセグメントの全点灯と、中央の１個のセグメントだけの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図１」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図２」を停止表示する。

次に、図４を用いて、パチンコ機１００の制御部の回路構成について詳細に説明する。図４は制御部の回路ブロック図を示している。パチンコ機１００の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部３００と、主制御部３００が送信するコマンド信号（以下、単に「コマンド」と呼ぶ）に応じて、主に演出の制御を行う副制御部４００と、主制御部３００が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部５５０と、遊技球の発射制御を行う発射制御部６００と、パチンコ機１００に供給される電源を制御する電源管理部６５０とで構成されている。

まず、パチンコ機１００の主制御部３００について説明する。主制御部３００は、主制御部３００の全体を制御する基本回路３０２を備えている。基本回路３０２には、ＣＰＵ３０４と、制御プログラムや各種データを記憶するためのＲＯＭ３０６と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ３０８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ３１０と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ３１２と、処理の異常を検出してＣＰＵ３０４をリセットするためのＷＤＴ３１３とが搭載されている。なお、ＲＯＭ３０６やＲＡＭ３０８については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部４００についても同様である。基本回路３０２のＣＰＵ３０４は、水晶発信器３１４ｂが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。

また、基本回路３０２には、水晶発信器３１４ａが出力するクロック信号を受信する度に０〜６５５３５の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用するカウンタ回路３１６（この回路には２つのカウンタが内蔵されている）と、各始動口、入賞口の入り口及び可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ３１８が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路３１６及び基本回路３０２に出力するためのセンサ回路３２０と、特図表示装置１１４の表示制御を行うための表示回路３２２と、普図表示装置１１２の表示制御を行うための表示回路３２４と、各種状態表示部３２６（普図保留ランプ１１６、特図保留ランプ１１８、高確中ランプ１２０等）の表示制御を行うための表示回路３２８と、第２特図始動口１２８や可変入賞口１３０等を開閉駆動する各種ソレノイド３３０を制御するためのソレノイド回路３３２とが接続されている。

なお、第１特図始動口１２６に球が入賞したことを球検出センサ３１８が検出した場合には、センサ回路３２０は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路３１６に出力する。この信号を受信したカウンタ回路３１６は、第１特図始動口１２６に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第１特図始動口１２６に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路３１６は、第２特図始動口１２８に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第２特図始動口１２８に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第２特図始動口１２８に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。

さらに、基本回路３０２には、情報出力回路３３４が接続されており、主制御部３００は、情報出力回路３３４を介して、外部のホールコンピュータ（不図示）等が備える情報入力回路６５２にパチンコ機１００の遊技情報（例えば、遊技状態）を出力する。

また、主制御部３００には、電源管理部６５０から主制御部３００に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路３３６が設けられており、電圧監視回路３３６は、電源の電圧値が所定の値（本実施形態では９ｖ）未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路３０２に出力する。

また、主制御部３００には、電源が投入されると起動信号（リセット信号）を出力する起動信号出力回路（リセット信号出力回路）３３８が設けられており、ＣＰＵ３０４は、起動信号出力回路３３８から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する（後述する主制御部メイン処理を開始する）。

また、主制御部３００は、副制御部４００にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部５５０にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、副制御部４００及び払出制御部５５０との通信を可能としている。なお、主制御部３００と副制御部４００及び払出制御部５５０との情報通信は一方向の通信であり、主制御部３００は副制御部４００及び払出制御部５５０にコマンド等の信号を送信できるように構成されているが、副制御部４００及び払出制御部５５０からは主制御部３００にコマンド等の信号を送信できないように構成されている。

次に、パチンコ機１００の副制御部４００について説明する。副制御部４００は、主に主制御部３００が送信したコマンド等に基づいて副制御部４００の全体を制御する基本回路４０２を備えており、基本回路４０２には、ＣＰＵ４０４と、制御プログラムや各種データを記憶するためのＲＯＭ４０６と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ４０８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ４１０と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ４１２とが搭載されている。基本回路４０２のＣＰＵ４０４は、水晶発信器４１４が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。

また、基本回路４０２には、スピーカ４１６（及びアンプ）の制御を行うための音源ＩＣ４１８と、各種ランプ４２０の制御を行うための表示回路４２２と、演出装置２００の演出用可動体等を駆動する駆動装置であるソレノイドまたはモータ等が含まれる各種演出用駆動装置４２４の制御を行うための演出用駆動装置制御回路４２６と、装飾図柄表示装置（液晶表示装置）１１０及び遮蔽手段２５０の制御を行うための副制御部５００とが接続されている。

さらに、基本回路４０２には、パチンコ機１００に異常を生じさせる外的要因を発生し得る特定操作であるチャンスボタン１４６の押下状態を不図示のボタンセンサで検出してボタンセンサ信号を出力する操作検出手段としてのチャンスボタン押下検出回路３８０と、パチンコ機１００の振動状態を振動センサ１９１で検出して振動センサ信号を出力する振動検出回路３８１とが接続されている。振動センサ１９１と振動検出回路３８１とで異常検出手段が構成される。

不図示のボタンセンサは、チャンスボタン１４６が押下されている期間は相対的に高電圧の押下検出信号を出力し、チャンスボタン１４６が押下されていない期間は相対的に低電圧の押下検出信号を出力するようになっている。

チャンスボタン押下検出回路３８０は、ボタンセンサの押下検出信号レベルが所定の閾値より高ければ、チャンスボタン１４６が押下されていることを示すために、ボタンセンサ信号をオン状態にしてＩ／Ｏ４１０のボタンセンサ信号入力ポートに出力し、押下検出信号レベルが所定の閾値より低ければ、チャンスボタン１４６が押下されていないことを示すために、ボタンセンサ信号をオフ状態にしてＩ／Ｏ４１０のボタンセンサ信号入力ポートに出力する。

振動センサ１９１は、パチンコ機１００のいずれかの部位に加えられた力により生じた振動の変位や加速度をその大きさに応じて変動する電圧レベルの振動信号として出力するようになっている。振動検出回路３８１は、振動センサ１９１の振動信号レベルが所定の閾値を越えていたら、外的要因によりパチンコ機１００が振動していることを示すために、振動センサ信号をオン状態にしてＩ／Ｏ４１０の振動センサ信号入力ポートに出力し、振動信号レベルが所定の閾値を越えていなければ、パチンコ機１００が振動していないことを示すために、振動センサ信号をオフ状態にしてＩ／Ｏ４１０の振動センサ信号入力ポートに出力する。

次に、パチンコ機１００の払出制御部５５０、発射制御部６００、及び電源管理部６５０について説明する。

払出制御部５５０は、主に主制御部３００が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置５５２を制御すると共に、払出センサ５５４が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部５５６を介して、パチンコ機１００とは別体で設けられたカードユニット６５４との通信を行う。

発射制御部６００は、払出制御部５５０が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル１４８内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル１４８の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆１３８及び発射槌１４０を駆動する発射モータ６０２の制御や、貯留皿１４４から発射レール１４２に球を供給する球送り装置６０４の制御を行う。

電源管理部６５０は、パチンコ機１００に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部３００、副制御部４００等の各制御部や払出装置５５２等の各装置に供給する。さらに、電源管理部６５０は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品（例えば主制御部３００のＲＡＭ３０８等）に所定の期間（例えば１０日間）電源を供給するための蓄電回路（例えばコンデンサ）を備えている。

次に、図５を用いて、主制御部３００のＣＰＵ３０４が実行する主制御部メイン処理について説明する。図５は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。

上述したように、主制御部３００には、電源が投入されると起動信号（リセット信号）を出力する起動信号出力回路（リセット信号出力回路）３３８が設けられている。この起動信号が入力された基本回路３０２のＣＰＵ３０４は、リセット割り込みによりリセットスタートしてＲＯＭ３０６に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行する。

ステップＳ１０１では、初期設定１を行う。初期設定１では、ＣＰＵ３０４のスタックポインタ（ＳＰ）へのスタック初期値の設定、割り込みマスクの設定、Ｉ／Ｏポート３１０の初期設定、ＲＡＭ３０８に記憶する各種変数の初期設定、ＷＤＴ３１３への動作許可及び初期値の設定等を行う。本実施形態では、ＷＤＴ３１３に、初期値として３２．８ｍｓに相当する数値を設定している。

ステップＳ１０２では、ＷＤＴ３１３のカウンタの値をクリアし、ＷＤＴ３１３による時間計測を再始動する。

ステップＳ１０３では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路３３６が、電源管理部６５０から主制御部３００に供給している電源の電圧値が所定の値（本実施形態では９ｖ）未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合（ＣＰＵ３０４が電源の遮断を検知した場合）にはステップＳ１０２に戻り、低電圧信号がオフの場合（ＣＰＵ３０４が電源の遮断を検知していない場合）にはステップＳ１０４に進む。

ステップＳ１０４では、初期設定２を行う。初期設定２では、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタ・タイマ３１２に設定する処理、Ｉ／Ｏ３１０の所定のポート（例えば試験用出力ポート、副制御部４００への出力ポート）からクリア信号を出力する処理、ＲＡＭ３０８への書き込みを許可する設定等を行う。

ステップＳ１０５では、電源の遮断前（電断前）の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合（主制御部３００の基本回路３０２を初期状態にする場合）にはステップＳ１０７に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップＳ１０７に進む。

具体的には、最初に、電源基板に設けた操作部を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるＲＡＭクリア信号がオン（操作があったことを示す）であるか否か、すなわちＲＡＭクリアが必要であるか否かを判定し、ＲＡＭクリア信号がオンの場合（ＲＡＭクリアが必要な場合）には、基本回路３０２を初期状態にすべくステップＳ１０７に進む。一方、ＲＡＭクリア信号がオフの場合（ＲＡＭクリアが必要でない場合）は、ＲＡＭ３０８に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路３０２を初期状態にすべくステップＳ１０７に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、ＲＡＭ３０８の所定の領域（例えば全ての領域）に記憶している１バイトデータを初期値が０である１バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値（例えば０）であるか否か（チェックサムの結果が正常であるか否か）を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値（例えば０）の場合（チェックサムの結果が正常である場合）には電断前の状態に復帰すべくステップＳ１０６に進み、チェックサムの結果が特定の値（例えば０）以外である場合（チェックサムの結果が異常である場合）には、パチンコ機１００を初期状態にすべくステップＳ１０７に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップＳ１０７に進む。

ステップＳ１０６では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にＲＡＭ３０８に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタを読み出し、スタックポインタに再設定する。また、電断時にＲＡＭ３０８に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割り込み許可の設定を行う。以降、ＣＰＵ３０４が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機１００は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割り込み処理（後述）に分岐する直前に行った（ステップＳ１０８、ステップＳ１０９内の所定の）命令の次の命令から処理を再開する。

ステップＳ１０７では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、ＲＡＭ３０８の全ての記憶領域の初期化などを行う。

ステップＳ１０８では、割り込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、及び特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための２つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための２つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が０〜２０とすると、ＲＡＭ３０８に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に１を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に１を加算した結果が２１であれば０を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割り込み許可の設定を行ってステップＳ１０９に進む。

ステップＳ１０９では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部３００で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。

主制御部３００は、所定の周期ごとに開始するタイマ割り込み処理を行っている間を除いて、ステップＳ１０８及びＳ１０９の処理を繰り返し実行する。

次に、図６を用いて、主制御部３００のＣＰＵ３０４が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。図６は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。

主制御部３００は、所定の周期（本実施形態では約２ｍｓに１回）でタイマ割り込み信号を発生するカウンタ・タイマ３１２を備えており、このタイマ割り込み信号を契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。

ステップＳ２０１では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、ＣＰＵ３０４の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。

ステップＳ２０２では、ＷＤＴ３１３のカウント値が初期設定値（本実施形態では３２．８ｍｓ）を超えてＷＤＴ割り込みが発生しないように（処理の異常を検出しないように）、ＷＤＴを定期的に（本実施形態では、主制御部タイマ割り込みの周期である約２ｍｓに１回）リスタートを行う。

ステップＳ２０３では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、Ｉ／Ｏ３１０の入力ポートを介して、下皿満タンセンサ、複数の球検出センサを含む各種センサ３１８の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、各種センサ３１８ごとに区画して設けたＲＡＭ３０８内の信号状態記憶領域に記憶する。本実施形態では、前々回のタイマ割り込み処理（約４ｍｓ前）で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、ＲＡＭ３０８に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をＲＡＭ３０８に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割り込み処理（約２ｍｓ前）で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、ＲＡＭ３０８に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。

また、ステップＳ２０３では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、及び今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去３回分の検出信号の有無の情報が一致するか否かを判定する。そして、各々の球検出センサにおいて過去３回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報（本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報）と一致した場合に、入賞口（一般入賞口１２２、可変入賞口１３０）や始動口（第１特図始動口１２６、第２特図始動口１２８）への入球、または普図始動口１２４の通過があったと判定する。例えば、一般入賞口１２２への入球を検出する球検出センサにおいて過去３回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口１２２へ入球したと判定し、以降の一般入賞口１２２への入球に伴う処理を行うが、過去３回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口１２２への入球に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。

ステップＳ２０４及びステップＳ２０５では、基本乱数初期値更新処理及び基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理及び基本乱数更新処理では、上記ステップＳ１０８で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部３００で使用する普図当選乱数値及び特図乱数値をそれぞれ生成するための２つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が０〜１００とすると、ＲＡＭ３０８に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に１を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に１を加算した結果が１０１であれば０を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に１を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、０〜１００の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に１を加算した結果が、ＲＡＭ３０８に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値（例えば７）である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に１周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に１周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが１周したことを判定するための初期値記憶領域をＲＡＭ３０８に設けている。

ステップＳ２０６では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部３００で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。

ステップＳ２０７では、タイマ更新処理を行う。詳細は後述するが、このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置１１２に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特別図柄表示装置１１４に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。

ステップＳ２０８では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口（一般入賞口１２２、第１、第２特図始動口１２６、１２８、及び可変入賞口１３０）に入賞（入球）があった場合に、ＲＡＭ３０８に各入賞口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、１を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。

また、ステップＳ２０９では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第１、第２特図始動口１２６、１２８に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技の数が４未満である場合には、入賞した始動口に対応するカウンタ回路３１６のカウンタ値記憶用レジスタの値を特図当選乱数値として取得する。また、上述の特図乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図乱数値として取得し、ＲＡＭ３０８に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。また、普図始動口１２４を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が２未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、ＲＡＭ３０８に設けた上述の特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより第１、第２特図始動口１２６、１２８、普図始動口１２４、または可変入賞口の入賞（入球）を検出した場合に、副制御部４００に送信すべき送信情報に、第１、第２特図始動口１２６、１２８、普図始動口１２４、及び可変入賞口の入賞（入球）の有無を示す入賞受付情報を設定する。

ステップＳ２１０では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部５５０に出力する出力予定情報及び払出要求情報は１バイトで構成されており、ビット７にストローブ情報（オンの場合、データをセットしていることを示す）、ビット６に電源投入情報（オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す）、ビット４〜５に今回加工種別（０〜３）、及びビット０〜３に加工後の払出要求数を示すようにしている。

ステップＳ２１１では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの１つの処理を行う。例えば、普図変動中（後述する普図汎用タイマの値が１以上）における普図状態更新処理では、普図表示装置１１２を構成する７セグメントＬＥＤの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。

また、普図変動表示時間が経過したタイミング（普図表示図柄更新タイマの値が１から０になったタイミング）における普図状態更新処理では、後述する当たりフラグがオンの場合には、所定の普図１の態様となるように普図表示装置１１２を構成する７セグメントＬＥＤの点灯・消灯駆動制御を行い、後述する当たりフラグがオフの場合には、所定の普図２の態様となるように普図表示装置１１２を構成する７セグメントＬＥＤの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間（例えば５００ミリ秒間）その表示を維持するためにＲＡＭ３０８に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。

また、所定の停止表示期間が終了したタイミング（普図停止時間管理用タイマの値が１から０になったタイミング）で開始する普図状態更新処理では、後述する当たりフラグがオンの場合には、所定の開放期間（例えば２秒間）、第２特図始動口１２８の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド３３０に、羽根部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、ＲＡＭ３０８に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。

また、所定の開放期間が終了したタイミング（羽根開放時間管理用タイマの値が１から０になったタイミング）で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間（例えば５００ミリ秒間）、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド３３０に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、ＲＡＭ３０８に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。

また、所定の閉鎖期間を経過したタイミング（羽根閉鎖時間管理用タイマの値が１から０になったタイミング）で開始する普図状態更新処理では、普図の状態を非作動中に設定する。普図の状態が非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップＳ２１２に移行するようにしている。

ステップＳ２１２では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技及び第２特図始動口１２８の開閉制御を行っておらず（普図の状態が非作動中）、且つ、保留している普図変動遊技の数が１以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当たり判定を行い、当選とする場合にはＲＡＭ３０８に設けた当たりフラグの格納領域に当たりとなることを示す情報を設定する（ここで、当たりの情報をＲＡＭ３０８に設定することを当たりフラグをオンに設定するという）。不当選の場合には、ＲＡＭ３０８に設けた当たりフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する（ここで、外れの情報をＲＡＭ３０８に設定することを当たりフラグをオフに設定するという）。また、当たり判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置１１２に普図を変動表示する時間を１つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、ＲＡＭ３０８に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、ＲＡＭ３０８に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当たり判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から１を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当たり判定に使用した乱数値を消去する。

ステップＳ２１３では、特図状態更新処理を行う。この特図状態更新処理は、特図の状態に応じて、次の８つの処理のうちの１つの処理を行う。例えば、特図変動中（後述する特図汎用タイマの値が１以上）における特図状態更新処理では、特図表示装置１１２を構成する７セグメントＬＥＤの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。

また、特図変動表示時間が経過したタイミング（特図表示図柄更新タイマの値が１から０になったタイミング）で開始する特図状態更新処理では、後述する大当たりフラグがオンで確変フラグがオフの場合には特図表示装置１１４に所定の特図１の態様、大当たりフラグがオンで確変フラグがオンの場合には特図表示装置１１４に所定の特図２の態様、大当たりフラグがオフの場合には所定の特図３の態様となるように特図表示装置１１２を構成する７セグメントＬＥＤの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間（例えば５００ミリ秒間）その表示を維持するためにＲＡＭ３０８に設けた特図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により特図の停止表示を行い、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。また、コマンド設定送信処理（ステップＳ２１５）で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために送信情報記憶領域に０２Ｈを送信情報（一般情報）として追加記憶する。

また、所定の停止表示期間が終了したタイミング（特図停止時間管理用タイマの値が１から０になったタイミング）で開始する特図状態更新処理では、大当たりフラグがオンの場合には、所定の入賞演出期間（例えば３秒間）すなわち装飾図柄表示装置１１０による大当たりを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにＲＡＭ３０８に設けた特図待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理（ステップＳ２１５）で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に０４Ｈを送信情報（一般情報）として追加記憶する。

また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング（特図待機時間管理用タイマの値が１から０になったタイミング）で開始する特図状態更新処理では、所定の開放期間（例えば２９秒間、または可変入賞口１３０に所定球数（例えば１０球）の遊技球の入賞を検出するまで）可変入賞口１３０の扉部材の開閉駆動用のソレノイド３３０に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、ＲＡＭ３０８に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理（ステップＳ２１５）で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に１０Ｈを送信情報（一般情報）として追加記憶する。

また、所定の開放期間が終了したタイミング（扉開放時間管理用タイマの値が１から０になったタイミング）で開始する特図状態更新処理では、所定の閉鎖期間（例えば１．５秒間）可変入賞口１３０の扉部材の開閉駆動用のソレノイド３３０に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、ＲＡＭ３０８に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理（ステップＳ２１５）で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に２０Ｈを送信情報（一般情報）として追加記憶する。

また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数（例えば１５ラウンド）繰り返し、終了したタイミングで開始する特図状態更新処理では、所定の終了演出期間（例えば３秒間）すなわち装飾図柄表示装置１１０による大当たりを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにＲＡＭ３０８に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理（ステップＳ２１５）で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に０８Ｈを送信情報（一般情報）として追加記憶する。

また、所定の終了演出期間が終了したタイミング（演出待機時間管理用タイマの値が１から０になったタイミング）で開始する特図状態更新処理では、特図の状態を非作動中に設定する。特図の状態が非作動中の場合における特図状態更新処理では、何もせずに次のステップＳ２１４に移行するようにしている。

ステップＳ２１４では、特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理では、特図変動遊技及び可変入賞口１３０の開閉制御を行っておらず（特図の状態が非作動中）、且つ、保留している特図変動遊技の数が１以上である場合に、所定の大当たり判定テーブル、所定の高確率状態移行判定テーブル、所定のタイマ番号決定テーブルなどを使用した各種抽選のうち、最初に大当たり判定を行う。例えば、第１特図始動口１２６への入賞について、具体的には、ステップＳ２０３で乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、所定の大当たり判定テーブルの第１特図始動口用抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、特図当選乱数値が第１特図始動口用抽選データの数値範囲である場合には、特図変動遊技の当選と判定してＲＡＭ３０８に設けた大当たりフラグの格納領域に大当たりとなることを示す情報を設定する（ここで、大当たりの情報をＲＡＭ３０８に設定することを大当たりフラグをオンに設定するという）。一方、特図当選乱数値が第１特図始動口用抽選データの数値範囲以外である場合には、特図変動遊技の外れと判定してＲＡＭ３０８に設けた大当たりフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する（ここで、外れの情報をＲＡＭ３０８に設定することを大当たりフラグをオフに設定するという）。なお、保留している特図変動遊技の数は、ＲＡＭ３０８に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当たり判定をする度に、保留している特図変動遊技の数から１を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また、当たり判定に使用した乱数値を消去する。

大当たりフラグにオンを設定した場合には、次に確変移行判定を行う。具体的には、ステップＳ２０９で乱数値記憶領域に記憶した特図乱数値が、所定の移行判定乱数の数値範囲であるか否かを判定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、ＲＡＭ３０８に設けた確変（確率変動）フラグの格納領域に、特別大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する。（ここで、特別大当たり遊技開始の情報をＲＡＭ３０８に設定することを確変フラグをオンに設定するという）。一方、特図乱数値が抽選データの数値範囲以外である場合には、上述の確変フラグの格納領域に、大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する（ここで、大当たり遊技開始の情報をＲＡＭ３０８に設定することを確変フラグをオフに設定するという）。例えば、取得した特図乱数値が２０の場合には確変フラグをオフに設定する。一方、取得した特図乱数値が特図乱数値が８０の場合には確変フラグをオンに設定する。

大当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。大当たりフラグの値、及び取得した特図タイマ乱数値を含む所定のタイマ乱数の数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、ＲＡＭ３０８に設けた所定のタイマ番号格納領域に記憶する。さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間を、特図変動表示時間として、上述の特図表示図柄更新タイマに記憶し、コマンド設定送信処理（ステップＳ２１５）で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に０１Ｈを送信情報（一般情報）として追加記憶してから処理を終了する。なお、割り込み処理の開始周期である２ｍｓを考慮して、選択した変動時間の値に５００（１０００ｍｓ／２ｍｓ）を掛けた値を変動時間記憶領域にセットする。例えば、変動時間が５秒の場合には、変動時間記憶領域には２５００の値を初期値としてセットし、ステップＳ２０７のタイマ更新処理を実行する度に、この変動時間記憶領域の値を１だけ減算するようにすることで、割り込み処理の実行回数により時間の経過を計測できるようにしている。また、複数回（例えば５回）のタイマ割込処理の実行ごと（例えば２ｍｓ周期）に変動時間記憶領域の値を減算する場合には、変動時間が１０秒の場合であれば、１０秒が１００００ｍｓであることから周期（２ｍｓ×５）で割り算して１０００を変動時間記憶領域に設定する。

ステップＳ２１５では、コマンド設定送信処理を行う（詳細は後述する）。なお、副制御部４００に送信する出力予定情報は１６ビットで構成されており、ビット１５はストローブ情報（オンの場合、データをセットしていることを示す）、ビット１１〜１４はコマンド種別（００Ｈの場合は基本コマンド、０１Ｈの場合は図柄変動開始コマンド、０４Ｈの場合は図柄変動停止コマンド、０５Ｈの場合は入賞演出開始コマンド、０６Ｈの場合は終了演出開始コマンド、０７Ｈの場合は大当たりラウンド数指定コマンド、０ＥＨの場合は復電コマンド、０ＦＨの場合はＲＡＭクリアコマンドをそれぞれ示すなどコマンドの種類を特定可能な情報）、ビット０〜１０はコマンドデータ（コマンド種別に対応する所定の情報）で構成している。

具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、大当たりフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、大当たりフラグの値、確変フラグの値などを含み、入賞演出コマンド及び終了演出開始コマンドの場合であれば、確変フラグの値などを含み、大当たりラウンド数指定コマンドの場合であれば確変フラグの値、大当たりラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第１特図始動口１２６への入賞の有無、第２特図始動口１２８への入賞の有無、可変入賞口１３０への入賞の有無などを含む。

また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンド種別に０１Ｈ、コマンドデータにＲＡＭ３０８に記憶している大当たりフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンド種別に０４Ｈ、コマンドデータにＲＡＭ３０８に記憶している大当たりフラグの値、確変フラグの値などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンド種別に０５Ｈ、コマンドデータにＲＡＭ３０８に記憶している入賞演出期間中に装飾図柄表示装置１１０・各種ランプ４２０・スピーカ４１６に出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンド種別に０６Ｈ、コマンドデータにＲＡＭ３０８に記憶している演出待機期間中に装飾図柄表示装置１１０・各種ランプ４２０・スピーカ４１６に出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンド種別に０７Ｈ、コマンドデータにＲＡＭ３０８に記憶している大当たりラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンド種別に０８Ｈ、コマンドデータにＲＡＭ３０８に記憶している大当たりラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。副制御部４００では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部３００における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。

ステップＳ２１６では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、ＲＡＭ３０８に記憶している遊技情報を、情報出力回路３３４を介してパチンコ機１００とは別体の情報入力回路６５２に出力する。

ステップＳ２１７では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップ２０３において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無、前枠開放エラーの有無、または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラー、前枠開放エラー、または下皿満タンエラーを検出した場合に、副制御部４００に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無、前枠開放エラーの有無、下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド３３０を駆動して第２特図始動口１２８や、可変入賞口１３０の開閉を制御したり、表示回路３２２、３２４、３２８を介して普図表示装置１１２、特図表示装置１１４、各種状態表示部３２６などに出力する表示データを、Ｉ／Ｏ３１０の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理（ステップＳ２１０）で設定した出力予定情報を出力ポート３１０を介して副制御部４００に出力する。

ステップＳ２１８では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合（電源の遮断を検知した場合）にはステップＳ２２０に進み、低電圧信号がオフの場合（電源の遮断を検知していない場合）にはステップＳ２１９に進む。

ステップＳ２１９では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップＳ２０１で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行う。

ステップＳ２２０では、電源管理部６５０から主制御部３００に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路が、所定の値以下である場合に電圧が低下したことを示す電圧低下信号を出力しているか否か、すなわち電源の遮断を検知したか否かを監視し、電源の遮断を検知した場合には、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてＲＡＭ３０８の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行う。

次に、図７を用いて、パチンコ機１００の主制御部３００のＲＯＭ３０６が記憶しているデータテーブルについて説明する。図７（ａ）は大当たり判定テーブルの一例を、図７（ｂ）は高確率状態移行判定テーブルの一例を、図７（ｃ）はタイマ番号決定テーブルの一例を、それぞれ示している。

図７（ａ）に示す大当たり判定テーブルは、ＲＡＭ３０８に設けた遊技状態格納領域に記憶している情報（以下、単に「遊技情報」と称する。）の種類と、第１特図始動口１２６に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に使用する抽選データ（第１特図始動口用抽選データ）と、第２特図始動口１２８に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に使用する抽選データ（第２特図始動口用抽選データ）と、を対応付けて記憶したデータテーブルである。主制御部３００の基本回路３０２は、これらの情報を用いて特図変動遊技を当選（大当たり）とするか、不当選（外れ）とするかの決定、すなわち「大当たり判定」を行う。なお、「遊技情報」は、特図変動遊技を所定の低確率で当選と判定する低確率状態を示す情報、及び低確率よりも高い高確率で特図変動遊技を当選と判定する高確率状態を示す情報等を含むが、以下、これらを単に「低確率状態」及び「高確率状態」と称する。また、遊技状態格納領域に記憶する情報には別の情報もあるが、これらの情報については後述する。

第１特図始動口用抽選データは、第１特図始動口１２６に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に開始する特図変動遊技の結果を決定するために使用する抽選データである。例えば、遊技状態が低確率状態の場合、取得した特図当選乱数値が１０００１〜１０１８７であるときは、特図変動遊技の当選と判定する。一方、取得した特図当選乱数値が１０００１〜１０１８７以外の数値である場合には、特図変動遊技の外れと判定する。なお、本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は０〜６５５３５（数値範囲の大きさは６５５３６）、低確率状態における第１特図始動口用抽選データが示す数値範囲は１０００１〜１０１８７（数値範囲の大きさは１８７）であるから、低確率状態の第１特図始動口１２６への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は、約１／３５０．４（＝１８７／６５５３６）である。これに対して、高確率状態における第１特図始動口用抽選データが示す数値範囲は３０００１〜３１３１０（数値範囲の大きさは１３１０）であるから、高確率状態の第１特図始動口１２６への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は約１／５０．０（＝１３１０／６５５３６）であり、第１特図始動口１２６への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は、低確率状態よりも高確率状態の方が高くなるように設定している。

第２特図始動口用抽選データは、第２特図始動口１２８に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に開始する特図変動遊技の結果を決定するために使用する抽選データである。例えば、遊技状態が低確率状態の場合、取得した特図当選乱数値が２０００１〜２０１８７であるときには、特図変動遊技の当選と判定する。一方、取得した特図当選乱数値が２０００１〜２０１８７以外の数値である場合には、特図変動遊技の外れと判定する。なお、本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は０〜６５５３５（数値範囲の大きさは６５５３６）、低確率状態における第２特図始動口用抽選データが示す数値範囲は２０００１〜２０１８７（数値範囲の大きさは１８７）であるから、低確率状態の第２特図始動口１２８への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は、約１／３５０．４（＝１８７／６５５３６）である。これに対して、高確率状態における第２特図始動口用抽選データが示す数値範囲は４０００１〜４１３１０（数値範囲の大きさは１３１０）であるから、高確率状態の第２特図始動口１２８への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は約１／５０．０（＝１３１０／６５５３６）であり、第２特図始動口１２８への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は、低確率状態よりも高確率状態の方が高くなるように設定している。

図７（ｂ）に示す高確率状態移行判定テーブルは、上述の大当たり判定の結果、大当たりと判定した場合に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。

主制御部３００の基本回路３０２は、この高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図変動遊技の終了後に大当たり遊技を開始するか、または特別大当たり遊技を開始するかの判定、すなわち確変移行判定を行う。例えば、取得した特図乱数値が６４〜１２７の数値である場合には、確変フラグをオンに設定する。一方、取得した特図乱数値が６４〜１２７の数値以外である場合には、確変フラグをオフに設定する。なお、本実施形態では、特図乱数値の取り得る数値範囲は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）、抽選データの移行判定乱数の範囲は６４〜１２７（数値範囲の大きさは６４）であるから、大当たり判定の結果が当選である場合に確変移行判定の結果を当選にする確率、すなわち特別大当たりを開始する確率は１／２（＝６４／１２８）である。

図７（ｃ）に示すタイマ番号決定テーブルは、特図表示装置１１４による特図の変動表示を開始してから停止表示をするまでの変動時間を示すタイマ番号を決定するための抽選に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。主制御部３００の基本回路３０２は、これらの情報と、上記の大当たりフラグの値及びタイマ乱数の値に基づいて、タイマ番号を決定する。なお、本実施形態では、特図タイマ乱数値の取り得る数値範囲は０〜６５５３５（数値範囲の大きさは６５５３６）、大当たりフラグがオフ（不当選）の場合は、タイマ１のタイマ乱数の範囲は０〜６０２３５（数値範囲の大きさは６０２３６）であるから、タイマ番号としてタイマ１（変動時間５秒、リーチなし）を選択する確率は６０２３６／６５５３６である。また、タイマ番号として、タイマ２（変動時間１０秒、ノーマルリーチ）を選択する確率は４２５０／６５５３６、タイマ３（変動時間２０秒、ロングリーチ）を選択する確率は８００／６５５３６、タイマ３（変動時間４０秒、マルチラインリーチ）を選択する確率は２５０／６５５３６である。一方、大当たりフラグがオン（当選）の場合は、タイマ２のタイマ乱数の範囲は０〜１５５３５（数値範囲の大きさは１５５３６）であるから、タイマ番号としてタイマ２（変動時間１０秒、ノーマルリーチ）を選択する確率は１５５３５／６５５３６である。また、タイマ番号として、タイマ３（変動時間２０秒、ロングリーチ、ノーマルリーチ（再変動））を選択する確率は９０００／６５５３６、タイマ４（変動時間４０秒、マルチラインリーチ）を選択する確率は３８０００／６５５３６、タイマ５（変動時間５０秒、全回転リーチ）を選択する確率は３０００／６５５３６である。

次に、図８（ａ）を用いて、副制御部４００のＣＰＵ４０４が実行する副制御部メイン処理について説明する。図８（ａ）は副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。

副制御部４００には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路が設けられている。このリセット信号が入力された基本回路４０２のＣＰＵ４０４は、リセット割り込みによりリセットスタートしてＲＯＭ４０６に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップＳ３０１で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化等を行う。

ステップＳ３０２では、コマンド入力処理（詳細は後述）を行う。

ステップＳ３０３では、タイマ変数の値が１０以上であるか否かを判定する。タイマ変数の値が１０以上である場合はステップＳ３０４に進み、タイマ変数の値が１０未満である場合にはステップＳ３０２に進む。

ステップＳ３０４では、タイマ変数を０にする。

ステップＳ３０５では、後程図２１を用いて説明するチャンスボタン状態更新処理を行う。

ステップＳ３０６では、演出データ更新処理を行う。この演出データ更新処理では、後述する変動パターン選択処理で記憶する変動番号、仮停止図柄の組合せ、及び停止図柄の組合せの種別の更新を行うと共に、装飾図柄の変動表示を開始してからの経過時間に基づいて装飾図柄表示装置１１０、遮蔽手段２５０、スピーカ４１６、各種ランプ４２０及び演出装置２００の演出用可動体等による演出を制御するための動作制御データの更新を行う。

ステップＳ３０６では、決定された演出情報が示している態様で装飾図柄変動表示を行うようにステップＳ３１１の処理で副制御部５００に出力するコマンド（例えば左図柄表示領域１１０ａに装飾７を停止することを指示するコマンドや遮蔽手段２５０を動作させるコマンド等）をＲＡＭ４０８に設けたコマンド格納領域に格納する等、後述するステップＳ３０７、３０８、３０９によるスピーカ４１６、各種ランプ４２０、及び演出用可動体を制御する準備を行う。また、所定の条件が成立している場合には所定の演出を実行するか否か、例えばチャンスボタンを用いた演出を行うか否か等の抽選を行う。

ステップＳ３０７では、音出力処理を行う。この音出力処理では、上記ステップＳ３０６で取得したスピーカ制御用の情報に含まれるスピーカ４１６に出力する音声データをＩ／Ｏ４１０の出力ポートに設定し、スピーカ４１６の出力制御を音源ＩＣ４１８に行わせる。

ステップＳ３０８では、ランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、上記ステップＳ３０６で取得した各種ランプ制御用の情報に含まれる各種ランプ４２０に出力するランプの点灯・消灯を示すデータ等をＩ／Ｏ４１０の出力ポートに設定し、各種ランプ４２０の点灯や消灯の制御を表示回路４２２に行わせる。

ステップＳ３０９では、演出用駆動装置制御処理を行う。この演出用駆動装置制御処理では、上記ステップＳ３０６で取得した演出用可動体の制御用の情報に含まれる動作タイミングを示すデータ等をＩ／Ｏ４１０の出力ポートに設定し、演出用可動体等を駆動する各種演出用駆動装置４２４の制御を演出用駆動回路４２６に行わせる。

ステップＳ３１０では、後程図２２乃至図２４を用いて説明する異常判定処理を行う。

ステップＳ３１１では、副制御部５００にコマンド（例えば左図柄表示領域１１０ａに装飾７を停止することを指示するコマンドや遮蔽手段２５０を動作させるコマンド等）を出力する。

副制御部４００は、後述するストローブ処理、または副制御部タイマ割り込み処理による中断を除いて、以降、ステップＳ３０２〜Ｓ３１１の処理を繰り返し実行する。

次に、図８（ｂ）を用いて、上記副制御部メイン処理におけるコマンド入力処理（ステップＳ３０２）について説明する。図８（ｂ）はコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。

ステップＳ４０１では、コマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。そして、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはステップＳ４０２に進み、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。

図８（ｃ）は変動パターン選択処理の流れを示すフローチャートであり、図８（ｄ）は図柄停止処理の流れを示すフローチャートである。ステップＳ４０２では、コマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドのうちの次に処理すべき未処理コマンドの種類に基づいて、図８（ｃ）に示す変動パターン選択処理（例えば未処理コマンドが上記変動開始コマンドに基づいて実行する）や、図８（ｄ）に示す図柄停止処理等を行う。未処理コマンドに基づく処理は他にも備えている。例えば、大当たり中に可変入賞口１３０の開放制御を開始するたびに主制御部３００が出力し、大当たり開始後の可変入賞口１３０の開放回数を示す情報を含むラウンド開始コマンドが未処理コマンドである場合に行うラウンド開始処理等である。その他の処理は、ここでは割愛する。

変動パターン選択処理のステップＳ５０１では、未処理コマンドに含まれている上記大当たりフラグの値、確変フラグの値、及びタイマ番号を抽出し、ＲＡＭ４０８のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、図９（ａ）または図９（ｂ）に示す変動番号選択テーブル、図１０〜図１１に示す図柄決定テーブルを参照して演出データ（本実施形態では変動番号、仮停止図柄・停止図柄の組合せ等）を選択し、これをＲＡＭ４０８に設けた記憶領域に記憶した後、処理を終了する。

図柄停止処理のステップＳ６０１では、上記図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する３つの装飾図柄を装飾図柄表示装置１１０の左、中、右図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの３つの表示領域に表示するように設定して処理を終了する。また、上記ラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当たり開始後の可変入賞口１３０の開放回数を示す情報を抽出し、ＲＡＭ４０８の記憶領域に記憶する。

次に、図８（ｅ）を用いて、副制御部４００のストローブ割り込み処理について説明する。図８（ｅ）はストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。

このストローブ割り込み処理は、副制御部４００が、主制御部３００が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割り込み処理のステップＳ７０１では、主制御部３００が出力したコマンドを未処理コマンドとしてＲＡＭ４０８に設けた上記コマンド記憶領域に記憶する。

次に、図８（ｆ）を用いて、副制御部４００のＣＰＵ４０４によって実行する副制御部変数更新割り込み処理について説明する。図８（ｆ）は副制御部変数更新割り込み処理の流れを示すフローチャートである。

副制御部４００は、所定の周期（本実施形態では２ｍｓに１回）でタイマ割り込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として、副制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で実行する。
副制御部変数更新割り込み処理のステップＳ８０１では、ＲＡＭ４０８のタイマ変数記憶領域の値に１を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップＳ３０４において、タイマ変数の値が１０以上と判定されるのは２０ｍｓ毎（２ｍｓ×１０）となる。

次に、図９〜図１１を用いて、パチンコ機１００の副制御部４００のＲＯＭ４０６が記憶しているデータテーブルについて説明する。

図９（ａ）は大当たり判定の結果が不当選（大当たりフラグがオフ）の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示し、図９（ｂ）は大当たり判定の結果が当選（大当たりフラグがオン）の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示している。

図９（ａ）及び図９（ｂ）に示す変動番号選択テーブルは、装飾図柄表示装置１１０における演出表示態様を決定するためのデータテーブルであり、タイマ番号、上記の確変移行判定の結果（確変フラグの値）、及び変動決定用乱数の値に基づいた変動番号の決定に使用する。なお、変動番号選択テーブルの「変動態様」の項目に対応する列には、変動番号に対応する変動態様を参考までに記載しており、例えば、変動番号の変動１１を選択した場合には、後述する変動態様「ロングリーチ」で装飾図柄表示装置１１０の表示制御を行い、変動番号の変動１９を選択した場合には、後述する変動態様「全回転リーチ」で装飾図柄表示装置１１０の表示制御を行うことを示している。

例えば、上記の大当たり判定の結果が不当選、タイマ番号がタイマ１、確変フラグがオン（またはオフ）の場合には、図９（ａ）に示す、大当たりフラグがオフの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号＝タイマ１に対応する変動決定用乱数値の数値範囲は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）であるから、変動番号として、１００％（＝１２８／１２８）の確率で、すなわち取得した変動決定用乱数値に関わらず変動１を選択し、ＲＡＭ４０８に設けている変動番号記憶領域に、選択結果が変動１であることを示す情報を記憶する。また、大当たり判定の結果に当選し、タイマ番号がタイマ２、確変フラグがオフの場合には、図９（ｂ）に示す、大当たりフラグがオンの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号＝タイマ２、確変フラグ＝オフに対応する変動決定用乱数値の数値範囲は０〜４７（数値範囲の大きさは４８）と４８〜１２７（数値範囲の大きさは８０）の２種類があるから、変動番号として、４８／１２８の確率で変動６を選択し、８０／１２８の確率で変動７を選択する。

図１０及び図１１は、図９を用いて決定した変動番号、図柄決定用乱数の値に基づいて装飾図柄表示装置１１０に仮停止させる仮停止図柄の組合せ、及び停止表示させる停止図柄の組合せを決定するための図柄決定テーブルの一例を示しており、図１０（ａ）は変動番号が変動１である場合に使用し、仮停止及び停止させる装飾図柄の組合せの種類を決定するための図柄決定テーブルの一例を、図１０（ｂ）は変動２〜変動５に対応する図柄決定テーブルの一例を、図１０（ｃ）は変動６、１０、１３、１４、１８に対応する図柄決定テーブルの一例を、図１０（ｄ）は変動７に対応する図柄決定テーブルの一例を示したものである。また、図１１（ａ）は変動９に対応する図柄決定テーブルの一例を、図１１（ｂ）は変動１１、１５、１６、１９に対応する図柄決定テーブルの一例を、図１１（ｃ）は変動８、１７、２０に対応する図柄決定テーブルの一例を、図１１（ｄ）は変動１２に対応する図柄決定テーブルの一例を、それぞれ示している。なお、仮停止図柄の組合せは、図柄が停止図柄の組合せとなる前に一時的に停止する仮の停止図柄の組合せを示しており、停止図柄の組合せは、最終的に停止する停止図柄の組合せを示している。

また、図１０（ａ）及び図１０（ｂ）に示す、変動１〜変動５に対応する図柄決定テーブルは、大当たり判定が不当選の場合（外れの場合）に選択するテーブルであり、図１０（ｃ）及び図１０（ｄ）に示す、変動６、１０、１３、１４、１８、７に対応する図柄決定テーブルは、大当たり判定が当選で確変移行判定が不当選の場合（大当たりの場合）に選択するテーブルであり、図１１（ａ）〜図１１（ｄ）に示す、変動９、１１、１５、１６、１９、８、１７、２０、１２に対応する図柄決定テーブルは、大当たり判定が当選で確変移行判定も当選の場合（特別大当たりの場合）に選択するテーブルである。ここで、図１１（ａ）〜図１１（ｄ）に示すテーブルは特別大当たりの場合にのみ選択するように構成しているが、このテーブルを用いて停止図柄の組合せを選択した場合には、図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃに特別大当たりに対応する図柄組合せではなく、大当たりに対応する図柄組合せを停止表示する場合を含んでいる。もちろん停止表示後には特別大当たり遊技を開始し、大当たり動作の終了後には高確率状態に設定する。

副制御部４００は、例えば、変動番号が変動６である場合には、図１０（ｃ）に示す図柄決定テーブルを参照する。この場合、変動６に対応する図柄決定用乱数値の数値範囲は、０〜２５（数値範囲の大きさは２６）、２６〜５１（数値範囲の大きさは２６）、５２〜７７（数値範囲の大きさは２６）、７８〜１０２（数値範囲の大きさは２５）、１０３〜１２７（数値範囲の大きさは２５）の５種類があるから、停止図柄の組合せとして、それぞれ約１／５の確率で、「装飾２−装飾２−装飾２」、「装飾４−装飾４−装飾４」、「装飾６−装飾６−装飾６」、「装飾８−装飾８−装飾８」、または「装飾１０−装飾１０−装飾１０」のいずれかを選択する。

次に、パチンコ機１００の特図変動遊技中に装飾図柄表示装置１１０で行う各変動態様（演出表示）について図１２乃至図２０を用いて説明する。

本実施形態の装飾図柄表示装置１１０による変動態様は、リーチなし、とリーチの２種類に大別され、リーチはさらに、ノーマルリーチ、ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ、トリプルラインリーチ、特別マルチラインリーチ、ノーマル再変動リーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチの９種類に分けられる。

ここで、リーチ（ノーマルリーチ）とは、一般に２つの図柄表示領域（例えば、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃ）が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの１つの図柄表示領域（例えば中図柄表示領域１１０ｂ）が変動表示している状態のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄（停止表示している図柄表示領域と等しい図柄）を停止表示すれば大当たりまたは特別大当たりを報知することとなる状態のことである。なお、本実施形態のように、このノーマルリーチとこのノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたもの（ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ等）を含めてリーチと称してもよいし、ノーマルリーチさらに特殊な変動表示を加味したものだけをリーチと称してもよい。

リーチなしでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、左図柄表示領域１１０ａ、右図柄表示領域１１０ｃ、中図柄表示領域１１０ｂの順に装飾図柄を停止表示する。本実施形態では、リーチなしの演出表示では、停止表示する装飾図柄の組合せを大当たりまたは特別大当たりとなる図柄組合せとすることはない。

図１２はノーマルリーチでの装飾図柄表示装置１１０による変動態様の一例を示している。ノーマルリーチでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、左図柄表示領域１１０ａと右図柄表示領域１１０ｃにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域１１０ｂの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時点から時間を計測し、変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した場合、中図柄表示領域１１０ｂの装飾図柄を停止表示する。この時に、中図柄表示領域１１０ｂに停止表示した装飾図柄が左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃと等しい場合は、大当たりまたは特別大当たりを遊技者に報知し、中図柄表示領域１１０ｂに停止表示した装飾図柄が左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃと異なる場合は、外れを遊技者に報知することとなる。

図１３はロングリーチでの装飾図柄表示装置１１０による変動態様の一例を示している。ロングリーチでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、左図柄表示領域１１０ａと右図柄表示領域１１０ｃにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、ノーマルリーチよりも長い時間、中図柄表示領域１１０ｂの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した場合、中図柄表示領域１１０ｂの装飾図柄を停止表示する。

図１４はノーマル逆転リーチでの装飾図柄表示装置１１０による変動態様の一例を示している。ノーマル逆転リーチでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、左図柄表示領域１１０ａと右図柄表示領域１１０ｃにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域１１０ｂの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃと異なる装飾図柄を、中図柄表示領域１１０ｂに一時的に停止表示（この左、中、右図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃに停止表示している図柄組合せを「仮停止図柄の組合せ」と呼び、この「仮停止図柄の組合せ」を表示するために装飾図柄を停止することを「仮停止」と呼ぶ。）した後、再度、中図柄表示領域１１０ｂを変動表示した上で、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃと等しい装飾図柄を、中図柄表示領域１１０ｂに停止表示する。

図１５はダブルラインリーチでの装飾図柄表示装置１１０による変動態様の一例を示している。ダブルラインリーチでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域１１０ｂの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、２種類の装飾図柄を上下２段に表示するように、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃの表示をそれぞれ変更し、中図柄表示領域１１０ｂにこれら２種類の図柄のいずれかが停止すれば大当たりとなるといった期待感を遊技者に持たせる演出を行った後で、中図柄表示領域１１０ｂに装飾図柄を停止表示する。そして、変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した後に、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃを１つの装飾図柄の停止表示に戻す。

図１６はトリプルラインリーチでの装飾図柄表示装置１１０による変動態様の一例を示している。トリプルラインリーチでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域１１０ｂの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、３種類の装飾図柄を上下３段に表示するように、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃの表示をそれぞれ変更し、中図柄表示領域１１０ｂにこれら３種類の図柄のいずれかが停止すれば大当たりとなるといった期待感を遊技者に持たせる演出を行った後で、中図柄表示領域１１０ｂに装飾図柄を停止表示する。そして、変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した後に、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃを１つの装飾図柄の停止表示に戻す。

図１７は特別マルチラインリーチでの装飾図柄表示装置１１０による変動態様の一例を示している。特別マルチラインリーチでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域１１０ｂの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、全ての種類の装飾図柄を上下４段左右２列に表示するように、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃの表示をそれぞれ変更し、中図柄表示領域１１０ｂにどの装飾図柄が停止しても大当たりとなるといった期待感を遊技者に持たせる演出を行った後で、中図柄表示領域１１０ｂに１つの装飾図柄を停止表示する。そして、変動表示の開始時から所定の変動時間が経過した後に、大当たりとなる図柄の組合せとなるように、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃを１つの装飾図柄の停止表示に戻す。

図１８はノーマル再変動リーチでの装飾図柄表示装置１１０による変動態様の一例を示している。ノーマル再変動リーチでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、左右図柄表示領域１１０ａ、１１０ｃにそれぞれ等しい装飾図柄を停止表示し、中図柄表示領域１１０ｂの装飾図柄だけ変動表示を継続する。そして、装飾図柄の変動表示の開始時から所定の変動時間が経過する前に、大当たりに対応する装飾図柄を、中図柄表示領域１１０ｂに一時的に停止表示（「仮停止」によって「仮停止図柄の組合せ」を表示）した後、再度、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した上で、特別大当たりとなる組合せの装飾図柄を停止表示する。

図１９は全回転リーチでの装飾図柄表示装置１１０による変動態様の一例を示している。全回転リーチでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、大当たりとなる組合せの装飾図柄を所定の回数だけ停止表示する演出を行った上で、大当たりとなる組合せの装飾図柄を停止表示する。

図２０は特別全回転リーチでの装飾図柄表示装置１１０による変動態様の一例を示している。特別全回転リーチでは、全ての図柄表示領域１１０ａ〜１１０ｃの装飾図柄を変動表示した後、特別大当たりとなる組合せの装飾図柄を所定の回数だけ停止表示する演出を行った上で、特別大当たりとなる組合せの装飾図柄を停止表示する。

なお、この装飾図柄表示装置１１０を停止表示して大当たり、特別大当たりまたは外れを遊技者に報知するタイミングは、特別図柄表示装置１１４を停止表示して大当たりまたは外れを遊技者に報知するタイミングと略同時である。

次に、図８（ａ）の副制御部メイン処理のステップＳ３０５で行うチャンスボタン状態更新処理と、それに引き続くステップＳ３１０で行う異常判定処理について説明する。
チャンスボタン状態更新処理と異常判定処理では、異常検出手段が異常を検出した場合に、外的要因を発生し得る特定操作を操作検出手段が未検出であることを条件に、異常を検出したことを報知手段が特定の態様で報知できるようにする。具体例として、パチンコ機１００の異常（振動）を検出した時点（以下、異常検出時点という）及びそれ以前の所定期間内に、チャンスボタン１４６が押下されたか否かを判断する。

ＣＰＵ４０４が、異常検出時点及びそれ以前の所定期間内にチャンスボタン１４６が押下されたと判断した場合には、パチンコ機１００の異常な振動の原因をなす外的要因はチャンスボタン１４６の押下という特定操作の結果発生したものとみなす。つまり、特定操作と外的要因との間に因果関係が成立しているものとみなす。異常検出時点及びそれ以前の所定期間は、特定操作と外的要因との間に因果関係が成立しているものとみなす期間であるので、以下、因果関係期間という。

ところで、本実施の形態のパチンコ機１００は、チャンスボタン押下検出回路３８０の出力を時系列に記録可能な記憶装置を搭載していないため、因果関係期間中のチャンスボタン１４６の押下／非押下状態を特定できない。
そこで、本実施の形態では、チャンスボタン１４６が非押下状態から押下状態になった時点（以下、押下開始時点という）及びそれ以降の所定期間を因果関係期間とし、異常検出時点が因果関係期間内にあるか、因果関係期間外にあるかを判断するようにしている。

異常検出時点が因果関係期間内にある場合には、チャンスボタン１４６の押下という特定操作によりパチンコ機１００の異常検出の原因をなす外的要因が発生したものとみなす。一方、異常検出時点が因果関係期間の外にある場合には、チャンスボタン１４６の押下以外の操作によりパチンコ機１００の異常検出の原因をなす外的要因が発生したものとみなす。本実施の形態では、異常検出時点より先に押下開始時点を特定するため、押下開始時点を特定するチャンスボタン状態更新処理は、異常検出時点を特定する異常判定処理に先立って実行される。こうすることにより、因果関係期間中のチャンスボタン押下検出回路３８０の出力を時系列で連続記録する記憶装置をパチンコ機１００内に設ける必要がなくなるのでパチンコ機１００の製造コストを抑制できる。

本実施形態では、因果関係期間を４０ｍｓと規定している。因果関係期間を４０ｍｓとしたのは、遊技者がチャンスボタン１４６を連打できる回数は毎秒５回程度が限度であり、１回当たりの押下期間は１００ｍｓを下回ることはないとの知見に基づいている。因果関係期間は、必要に応じて上記より短期間にしても長期間にしてももちろんよい。

チャンスボタン状態更新処理では、押下開始時点を特定するために、ボタンセンサフラグを用いる。ＲＡＭ４０８内にボタンセンサフラグ格納領域が設けられ、当該格納領域には、チャンスボタン１４６の押下／非押下状態を示す情報が設定される。以下、チャンスボタン１４６が押下状態にあることを示す情報をＲＡＭ３０８に格納することをボタンセンサフラグをオンに設定すると言い、チャンスボタン１４６が非押下状態にあることを示す情報をＲＡＭ３０８に格納することをボタンセンサフラグをオフに設定すると言う。

また、チャンスボタン状態更新処理では、因果関係期間の終了時点を特定するために、状態１タイマを用いる。ＲＡＭ４０８内に状態１タイマ値の格納領域が設けられ、当該格納領域には、状態１タイマの値が設定される。また、副制御部４００のＲＯＭ４０６内には、状態１タイマの目標値が予め格納されている。本実施形態では、状態１タイマの目標値は１に設定されている。

また、チャンスボタン状態更新処理では、因果関係期間を示す指標としてボタン状態を用いる。ＲＡＭ４０８内にボタン状態値の格納領域が設けられ、当該格納領域には、ボタン状態の値が設定される。ボタン状態の値は、因果関係期間中に１を示し、それ以外の期間は０を示すようになっている。

図２１は、副制御部４００でのメイン処理におけるチャンスボタン状態更新処理（ステップＳ３０５）での処理の詳細の流れを示すフローチャートである。図２１に示すチャンスボタン状態更新処理において、ＣＰＵ４０４は、まず、ＲＡＭ４０８に格納されたボタン状態値（０または１）を読み出して、ボタン状態値が０であるか否かを判断する（ステップＳ９０１）。

ボタン状態値が０であれば、ＣＰＵ４０４はステップＳ９０２を実行する。ステップＳ９０２では、ＲＡＭ４０８からボタンセンサフラグの状態と、Ｉ／Ｏ４１０のボタンセンサ信号入力ポートに入力されたボタンセンサ信号の状態（オンまたはオフ）とを読み出して、ボタンセンサフラグの状態とボタンセンサ信号の状態とを比較する。

ＣＰＵ４０４は、ボタンセンサフラグがオフでボタンセンサ信号がオンである場合は、チャンスボタン押下検出回路３８０がチャンスボタン１４６の非押下状態から押下を検出した押下開始時点であると判断して、ボタンセンサフラグをオンに設定してからステップＳ９０３を実行する。ボタンセンサフラグの状態とボタンセンサ信号の状態とが上記以外の場合は、ボタンセンサフラグにボタンセンサ信号の状態を設定してから、チャンスボタン状態更新処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。

ステップＳ９０３では、ＲＡＭ４０８内のボタン状態格納領域に１を設定する。次いで、ステップＳ９０４において、ＲＡＭ４０８内の状態１タイマ格納領域に０を設定してから、チャンスボタン状態更新処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。

一方、ステップＳ９０１において、ＲＡＭ４０８のボタン状態値格納領域から読み出したボタン状態値が０でない場合はステップＳ９０５を実行する。ステップＳ９０５では、ＣＰＵ４０４は、ＲＯＭ４０６内に格納された状態１タイマの目標値を読み出し、ＲＡＭ４０８内の状態１タイマ値格納領域から状態１タイマの値を読み出して、状態１タイマの値が目標値に等しいか否かを判断する。状態１タイマの値が目標値に等しい場合は、ステップＳ９０６を実行する。ステップＳ９０６では、ＲＡＭ４０８のボタン状態値格納領域に０を設定してから、チャンスボタン状態更新処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。

状態１タイマの値が目標値に等しくない場合は、ステップＳ９０７を実行する。ステップＳ９０７では、状態１タイマの値に１を加えた値を状態１タイマの値としてＲＡＭ４０８内の状態１タイマ値格納領域に設定してから、チャンスボタン状態更新処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。

図２１に示す処理の流れでは、ステップＳ９０１、Ｓ９０２、Ｓ９０３、Ｓ９０４の順に処理が進むと、ボタン状態の値は０から１に変化すると共に、状態１タイマの値は０に設定される。そして、次のチャンスボタン状態更新処理では、ステップＳ９０１、Ｓ９０５、Ｓ９０７の順に処理が進み、ボタン状態の値は１を維持しつつ、状態１タイマの値は０から１に更新される。さらに、次のチャンスボタン状態更新処理では、ステップＳ９０１、Ｓ９０５、Ｓ９０６の順に処理が進み、ボタン状態の値は１から０に変化する。

図８（ａ）に示した副制御部メイン処理はほぼ２０ｍｓ毎に実行されるのでチャンスボタン状態更新処理もほぼ２０ｍｓ毎に実行される。従って、ボタン状態の値が０から１に変化してから再び０に戻るのにほぼ４０ｍｓの時間を要する。つまり、チャンスボタン１４６が非押下状態から押下状態になると、その後ほぼ４０ｍｓ経過するまでの期間だけボタン状態の値が１になり、それ以外の期間はボタン状態の値は０になっている。ボタン状態の値が１なっている期間が因果関係期間である。

次に、図８（ａ）の副制御部メイン処理のステップＳ３１０で行う異常判定処理について説明する。異常判定処理は、上述のチャンスボタン状態更新処理に引き続いて実行され、異常検出時点が、チャンスボタン状態更新処理で規定された因果関係期間の内外のいずれにあるかを特定するために行われる。

異常判定処理では、異常検出時点を特定するために、振動センサフラグを用いる。ＲＡＭ４０８内に振動センサフラグ格納領域が設けられ、当該格納領域には、振動センサ信号のオン／オフ状態を示す情報が設定される。以下、振動センサ信号がオン状態を示す情報をＲＡＭ３０８に格納することを振動センサフラグをオンに設定すると言い、振動センサ信号がオフ状態を示す情報をＲＡＭ３０８に格納することを振動センサフラグをオフに設定すると言う。

図２２は、副制御部４００でのメイン処理における異常判定処理（ステップＳ３１０）での処理の詳細の流れを示すフローチャートである。図２２に示す異常判定処理において、ＣＰＵ４０４は、まず、ＲＡＭ４０８から振動センサフラグの状態と、Ｉ／Ｏ４１０の振動センサ信号入力ポートに入力された振動検出回路３８１からの振動センサ信号の状態（オンまたはオフ）とを読み出して、振動センサフラグの状態と振動センサ信号の状態とを比較する。

ＣＰＵ４０４は、振動センサフラグがオフで振動センサ信号がオンである場合は、振動検出回路３８１がパチンコ機１００の非振動状態から振動を検出した異常検出時点であると判断して、振動センサフラグをオンに設定してからステップＳ９１１を実行する。振動センサフラグの状態と振動センサ信号の状態とが上記以外の場合は、振動センサフラグに振動センサ信号の状態を設定してから、異常判定処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。

ステップＳ９１１では、ＣＰＵ４０４は、ＲＡＭ４０８に格納されたボタン状態値を読み出して、ボタン状態値が１であるか否かを判断する。ボタン状態値が１であれば、ＣＰＵ４０４は、異常検出時点が因果関係期間内にあると判断する。副制御部４００はステップＳ９１２を実行し、副制御部５００に出力するコマンドが格納されるＲＡＭ４０８に設けたコマンド格納領域に第２報知態様で報知するコマンドを追加してから、異常判定処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。

ボタン状態の値が１でなければ、ＣＰＵ４０４は、異常検出時点が因果関係期間外にあると判断する。副制御部４００はステップＳ９１３を実行し、副制御部５００に出力するコマンドを格納するＲＡＭ４０８に設けたコマンド格納領域に第１報知態様で報知するコマンドを追加してから、異常判定処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。

図２３は、チャンスボタン状態更新処理及び異常判定処理に関するタイミングチャートである。図２３において、図左から右に向かって時の経過を表し、図上下方向にボタンセンサフラグ及び振動センサフラグのそれぞれのオン／オフの状態を表している。また、図最上部にボタン状態の値の時系列変化を示し、次段にボタンセンサフラグのオン／オフ状態の変化を示している。さらに、それ以下の段に振動センサフラグのオン／オフ状態の変化を４種類のパターン（上からパターン１、２、３、４）で例示している。

図２３に示すように、ボタンセンサフラグがオフからオンになった時点が押下開始時点であり、ボタン状態の値が０から１に変化する。次いで、ボタンセンサフラグの状態に関わらず、押下開始時点からほぼ４０ｍｓ経過した時点でボタン状態の値が１から０に変化する。これにより、押下開始時点を起点としてほぼ４０ｍｓの因果関係期間が規定される。

図２３に示すパターン１の振動センサフラグは、押下開始時点と同時にオフからオンになっている。つまり、因果関係期間内に異常検出時点があるので、この場合は、パチンコ機１００の異常な振動の原因をなす外的要因はチャンスボタン１４６の押下という特定操作で発生したものとみなされる。

パターン２の振動センサフラグは、押下開始時点からほぼ２０ｍｓ後にオフからオンになっている。この場合も、因果関係期間内に異常検出時点があるので、パチンコ機１００の異常な振動の原因をなす外的要因はチャンスボタン１４６の押下という特定操作で発生したものとみなされる。

パターン３の振動センサフラグは、押下開始時点からほぼ６０ｍｓ後にオフからオンになっている。つまり、異常検出時点は因果関係期間経過後である。この場合は、パチンコ機１００の異常な振動はチャンスボタン１４６の押下という特定操作以外による外的要因で発生したものとみなされる。

パターン４の振動センサフラグは、押下開始時点よりほぼ２０ｍｓ手前でオフからオンになっている。つまり、押下開始時点は因果関係期間の発生前にあることになるので、パチンコ機１００の異常な振動はチャンスボタン１４６の押下という特定操作以外による外的要因で発生したものとみなされる。

本実施の形態では、ボタン状態の値が０から１に変化してからボタン状態の値が１から０に変化するまでの４０ｍｓの期間（因果関係期間）内に振動センサフラグの状態がオフからオンになった場合は、その振動はチャンスボタン１４６の押下に起因して生じたものとみなして第２報知態様で報知する。図２３の例示では、振動センサフラグのパターン１とパターン２が該当する。一方、因果関係期間後に振動センサフラグの状態がオフからオンに変化した場合や、チャンスボタン１４６の押下がないのに振動センサフラグの状態がオフからオンに変化した場合は、その振動はチャンスボタン１４６の押下に起因して生じたものではないとみなして第１報知態様で報知する。図２３の例示では、振動センサフラグのパターン３とパターン４が該当する。

図２４は、第１及び第２報知態様を報知可能な報知手段としても機能する装飾図柄表示装置１１０による報知態様の一例を示しており、図２４（ａ）は第１報知態様の表示例を示し、図２４（ｂ）は第２報知態様の表示例を示し、図２４（ｃ）は第２報知態様の他の表示例を示している。

図８（ａ）の副制御部メイン処理のステップＳ３０５でのチャンスボタン状態更新処理に引き続いてステップＳ３１０での異常判定処理が終了すると、ステップＳ３１１においてＲＡＭ４０８のコマンド格納領域に格納された報知態様コマンドが副制御部５００に出力される。副制御部５００は装飾図柄表示装置１１０を制御して、図１２乃至図２０に示す各種リーチでの変動態様表示時あるいはリーチなしの変動態様表示時に、図２４に示す表示態様のいずれかを表示させる。具体的には、図２３に示す振動センサフラグのパターン３または４の場合は、図２４（ａ）の第１報知態様である「振動エラー発生」の文字列が表示される。このような報知態様とすることにより、遊技者が故意に異常を発生させたと判定し、第１報知態様を報知して注意を喚起することができる。

また、図２３に示す振動センサのパターン１または２の場合は、図２４（ｂ）の第２報知態様である「振動エラー発生／チャンスボタン押下検出」の文字列が二段表示される。このような報知内容にすることにより、遊技者は遊技台を振動させることを目的としたわけではなく、過大な力によるチャンスボタン操作が振動の原因であった可能性を遊技店員に知らせることが可能になり、遊技店員に対して異常の発生の要因特定の材料を与えることができる場合がある。この場合、遊技者に軽く注意するか、厳しく注意するかは遊技店員など遊技店の裁量で使い分けることが可能になる場合がある。また図２４（ｃ）の第２報知態様の他の例である「チャンスボタンはゆっくり押してね」の文字列が二段表示される。このような報知内容にすることにより、遊技者にチャンスボタン１４６の押下作法の改善を促して、報知以降の異常発生率の低減を図ることができると共に、特定操作に係る部材（この場合はチャンスボタン１４６）の耐久性の向上を図ることができる。なお、第２報知態様は、図２４（ａ）のような第１報知態様の内容を遊技者に想起させなければ、図２４（ｂ）、（ｃ）以外の態様であってもよい。また、図２４（ｂ）の第２報知態様に図２４（ｃ）の内容を含めてもよい。

なお、図８（ａ）の副制御部メイン処理におけるチャンスボタン状態更新処理はステップＳ３０５の位置で実行される必要はなく、異常判定処理（ステップＳ３１０）より以前に実行されるのであれば、例えばステップＳ３０６〜ステップＳ３０９の間に移動させても構わない。

また、本実施形態では、図２２に示す異常判定処理のステップＳ９１２で第２報知態様で報知することにしているが、ステップＳ９１１の判断でボタン状態の値が１と判断された場合は特定操作に基づく異常であり不正行為はないものとみなしているので、ステップＳ９１２を省略して報知自体を行わないようにしてももちろんよい。

また、同様に、ステップＳ９１２に代えて、遊技店員のみが判別可能な特定態様で報知することで、遊技者に知られることなく遊技店員が把握できるようにしてもよい。また、ステップＳ９１２及びＳ９１３に代えて、パチンコ機１００の外部端子基板に信号を送信し、不図示の管理コンピュータが受信することにより、遊技者に知られることなく遊技店員が把握できるようにしてもよい。この場合は、店員のみが判別可能であるため、遊技者の遊技の興が削がれることがない。また、報知によって遊技者を注意するのではなく、店員によって遊技者を注意させることができる。

このように、本実施の形態によれば、特定操作に基づく異常を検出したときは不適切な報知（異常報知と同じ報知）を行わないため、不適切な報知に基づく遊技店員の確認作業を低減させることができる。また、遊技者のチャンスボタン押下に基づく異常であるときには異常が発生したことを報知しないか、異常の発生のみを報せる報知とは異なる態様で報知するため、遊技店と遊技者との無用なトラブルの発生を防ぐことができる。

また、特定操作の検出を報知することで、遊技者の特定操作に基づく異常であると判断できるため、遊技店員と遊技者との無用なトラブルの発生を防ぐことができる。さらに、遊技者に特定操作の操作方法が不必要な力加減で行われていることを察知させることができ、遊技者に操作方法を改善させることができ、特定操作に基づく異常発生の低減及び特定操作に係る部材の耐久性を向上を図ることができる。

また、第１報知態様では異常であることのみを報知し、第２報知態様では異常であることとその他の情報を報知するため、演出の一部を共通化して演出データの低減を図ることができる。

次に、本実施の形態の他の実施例について説明する。上記実施形態では、図８（ａ）の副制御部メイン処理のステップＳ３０５でチャンスボタン状態更新処理として、チャンスボタン１４６の押下を特定操作としたが、遊技店員による扉部材１５６の解放を特定操作とした扉状態更新処理として、上記実施形態と全く同様に当該特定操作に基づく異常振動についての異常判定処理をすることが可能である。

具体的には、パチンコ機１００に異常を生じさせる外的要因（扉の開放時にパチンコ機１００に作用する力）を発生し得る特定操作である扉部材１５６の解放を扉センサ１９２で検出して扉センサ信号を出力する操作検出手段としての扉解放検出回路（不図示）を基本回路４０２に接続する。

扉センサ１９２は、扉部材１５６が解放されている期間は相対的に高電圧の解放検出信号を出力し、扉部材１５６が閉鎖されている期間は相対的に低電圧の解放検出信号を出力するようになっている。

扉解放検出回路は、扉センサ１９２の解放検出信号レベルが所定の閾値より高ければ、扉部材１５６が解放されていることを示すために、扉センサ信号をオン状態にしてＩ／Ｏ４１０の扉センサ信号入力ポートに出力し、解放検出信号レベルが所定の閾値より低ければ、扉部材１５６が解放されていないことを示すために、扉センサ信号をオフ状態にしてＩ／Ｏ４１０の扉センサ信号入力ポートに出力する。

本実施例の扉状態更新処理及びそれに続く異常判定処理では、扉部材１５６が閉鎖されている非解放状態から解放状態になった時点（以下、解放開始時点という）及びそれ以降の所定期間を因果関係期間とし、異常検出時点が因果関係期間内にあるか、因果関係期間外にあるかを判断するようにしている。

扉状態更新処理では、解放開始時点を特定するために、解放センサフラグを用いる。ＲＡＭ４０８内に開放センサフラグ格納領域が設けられ、当該格納領域には、扉部材１５６の解放／非開放状態を示す情報が設定される。以下、扉部材１５６が解放状態にあることを示す情報をＲＡＭ３０８に格納することを開放センサフラグをオンに設定すると言い、扉部材１５６が非開放状態にあることを示す情報をＲＡＭ３０８に格納することを開放センサフラグをオフに設定すると言う。

また、扉状態更新処理では、解放開始時点から因果関係期間の終了時点を特定するために、チャンスボタン状態更新処理と同様の扉状態１タイマを用いる。ＲＡＭ４０８内に扉状態１タイマ値の格納領域が設けられ、当該格納領域には、扉状態１タイマの値が設定される。また、副制御部４００のＲＯＭ４０６内には、扉状態１タイマの目標値が予め格納されている。本実施形態では、扉状態１タイマの目標値は１に設定されている。

また、扉状態更新処理では、因果関係期間を示す指標として扉状態を用いる。ＲＡＭ４０８内に扉状態値の格納領域が設けられ、当該格納領域には、扉状態の値が設定される。扉状態の値は、因果関係期間中に１を示し、それ以外の期間は０を示すようになっている。

ボタン状態を扉状態に、ボタンセンサフラグを解放センサフラグに、状態１タイマを扉状態１タイマに、チャンスボタンの押下を扉部材の解放にそれぞれ読み替えることにより、図２１及び図２２に示すフローチャート、及びズ２３に示すタイミングチャートを本実施例に適用することができる。これにより、図２３に示すタイミングチャートにおいて、図最上部は扉状態の値の時系列変化を示し、次段は開放センサフラグのオン／オフ状態の変化を示す。処理及び動作は上述のチャンスボタン状態更新処理及び異常判定処理と同様なので説明は省略する。

本実施例において、図２３に示すパターン１または２の場合は、図２４（ｂ）の第２報知態様である「振動エラー発生／チャンスボタン押下検出」の代わりに「振動エラー発生／扉解放検出」の文字列が二段表示される。このような報知内容にすることにより、遊技者は遊技台を振動させることを目的としたわけではなく、過大な力によるチャンスボタン操作が振動の原因であった可能性を遊技店員に知らせることが可能になり、遊技店員に対して異常の発生の要因特定の材料を与えることができる場合がある。この場合、遊技者に軽く注意するか、厳しく注意するかは遊技店員など遊技店の裁量で使い分けることが可能になる場合がある。また図２４（ｃ）の第２報知態様の他の例である「扉解放はていねいに」の文字列が表示される。このような報知内容にすることにより、振動エラーが遊技者の行為に起因せず遊技店員の扉解放行為に基づくことが明確になるので、遊技店員によるパチンコ機１００の取り扱いを向上させて特定操作に係る扉部材や蝶番等の耐久性を向上させることができる。

また、本実施例でも、特定操作に基づく異常は不正行為ではないので、ステップＳ９１２を省略して報知自体を行わないようにしてももちろんよい。また、同様に、ステップＳ９１２に代えて、遊技店員のみが判別可能な特定態様で報知することで、遊技者に知られることなく遊技店員が把握できるようにしてもよい。また、ステップＳ９１２に代えて、パチンコ機１００の外部端子基板に信号を送信し、不図示の管理コンピュータが受信することにより、遊技者に知られることなく遊技店員が把握できるようにしてもよい。この場合は、店員のみが判別可能であるため、遊技者の遊技の興が削がれることがない。

このように、本実施の形態によれば、特定操作に基づく異常を検出したときは不適切な報知を行わない遊技台を実現できる。
なお、扉閉鎖に基づく異常についても上記と同様の構成により同様の作用効果を得ることができる。

上記実施の形態では、遊技台の例としてパチンコ機を用いたが本発明はこれに限られない。本発明は、図２５に示すようなスロットマシン１０００にも適用可能である。スロットマシン１０００は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、リールの回転を指示するためのスタートレバーと、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタンと、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段（入賞役内部抽選）と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段（リール停止制御処理）と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段（入賞判定処理）と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段（メダル払出処理）とを備えている。

スロットマシン１０００における特定操作としては、ベットボタンや、スタートレバー、停止ボタン、精算ボタンなどの押下がある。

また本発明は、遊技台としてパチンコ機やスロットマシンに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適当してもよい。

異常検出手段による異常検出の一例として、上記実施の形態では、ＣＰＵ４０４は、振動センサフラグがオフで振動センサ信号がオンである場合は、振動検出回路３８１がパチンコ機１００の非振動状態から振動を検出した異常検出時点であると判断するものとしたが、異常検出手段は、この例に限定されない。

例えば、振動センサフラグがオフであり、かつ振動センサ信号がオンであると判定し、かつこの判定から所定時間以内に所定の入賞口（例えば、一般入賞口１２２、普図始動口１２４、第１特図始動口１２６、第２特図始動口１２８などのうちの１つまたは複数）に遊技球が入賞した場合に、初めて異常検出として判断するようにしてもよい。この場合の異常検出時点は、上述の振動センサフラグがオフであり、かつ振動センサ信号がオンであると判定した時点を適用してもよい。この例は簡単に記載すると異常検出手段は、振動の検出と該検出から所定時間以内に実害の発生を検出した場合に異常と検出とすることとなる。

パチンコ機１００は、頻繁に振動が発生することを前提には設計されていないとしても、想定外の動作を検出した場合に、全て異常の発生と判定して報知してしまっては、遊技店と遊技者の間で無用なトラブルを引き起こす可能性を高めてしまい、商品価値の低下を招く恐れがある。また不正遊技者の多くは不正に出球を得ようと画策し、その手段としてパチンコ機１００を振動させる。上述の構成であれば、所定の入賞口への遊技球入賞といった実害が発生して初めて異常検出として判断するので、遊技店と遊技者の間で無用なトラブルを引き起こす可能性を低減させられ、パチンコ機１００の商品価値を向上させられる場合がある。

また、パチンコ機１００に、チャンスボタン押下検出回路３８０の出力を時系列に記録可能な記憶装置を搭載してもよく、その場合であっても、本実施形態の構成を適用することで、適切な報知が可能になるなど本実施形態に記載の様々な効果を奏することができる場合がある。

また上述の例示にさらに２つ例を挙げると、１つ目は、異常検出手段は、振動の検出と該検出から所定時間以内に所定回数以上の実害の発生を検出した場合に異常と判断する、２つ目は、異常検出手段は、振動の検出と該検出から所定時間以内に所定の大きさの実害の発生を検出した場合に異常と判断する、といった構成としてもよい。ここで１つ目の例は、振動を検出してから所定の入賞口に所定個数の遊技球が入賞した場合に、異常検出手段が異常発生と判断する例であり、２つ目の例は、振動を検出してから、１または複数の遊技球が所定の入賞口に入賞したことで、所定個数の賞球を払出する条件が成立した場合に、異常検出手段が異常発生と判断する例である。

異常検出手段の一構成要素の例として振動センサを挙げたが、これに限定されず外的要因を検出する検出センサであれば、例えば、磁力センサ、応力センサ、温度センサなど、どのような検出センサを適用してもよい。また、外的要因として、振動を例示したが、磁力、応力、温度など、どのような外的要因を適用してもよい。

また、チャンスボタンの押下によって、演出の一部が変化するようにしてもよい。例えば、図７（ｃ）及び図９からも分かるとおり、図１２のノーマルリーチは（ａ）〜（ｄ）を１０秒間に亘って表示される動画像になっている。具体的には（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）をそれぞれ２．５秒、２．５秒、４秒、１秒表示するものとする。この（ａ）、（ｂ）では所定の画像（例えば雲の絵柄）が装飾図柄表示装置１１０の上部に固定的に表示されているが、（ａ）の表示を開始したタイミングでは装飾図柄表示装置１１０の上部に表示され、時間の経過とともに装飾図柄表示装置１１０の表示部内を徐々に下降するように移動表示させ、（ａ）の表示を開始してから５秒後、すなわち（ｂ）の表示を開始してから２．５秒後には装飾図柄表示装置１１０の下部に表示するような演出表示としてもよい。

このとき（ａ）の表示を開始してから所定時間経過後、例えば１秒後にチャンスボタンを遊技者に押すことを促す表示（例えば、「チャンスボタンを押してください」といった文字メッセージ表示）を開始し、その表示の開始から所定の期間（例えば３秒間）に亘って、その文字メッセージを継続的に表示するようにしてもよい。

この文字メッセージの表示中に遊技者によるチャンスボタンの操作が検出された場合には、装飾図柄表示装置１１０の表示部内を徐々に下降するように移動表示していた所定の画像（例えば雲の絵柄）を少しだけ上昇するように移動表示してもよい。この移動表示がチャンスボタンの押下を検出したことによる演出表示の一部を変化させた例である。

上述の実施例では、因果関係期間にチャンスボタン１４６の押下を検出していた場合には、特定操作の結果異常な振動が発生したものとみなす例を挙げたが、チャンスボタン１４６を遊技者に押すことを促す表示をしている期間中に、チャンスボタン１４６の押下を検出した場合には、特定操作の結果異常な振動が発生したものとみなすようにしてもよい。

これまでの実施例と組み合せて、因果関係期間中であり、かつチャンスボタン１４６を遊技者に押すことを促す表示をしている期間中に、チャンスボタン１４６の押下を検出していた場合には、特定操作の結果異常な振動が発生したものとみなすようにしてもよい。

図１２の（ａ）の表示を開始してから所定時間経過後、例えば０．９秒後から所定の期間（例えば３．２秒間）に亘って、チャンスボタン操作有効期間として設定し、チャンスボタン１４６を遊技者に押すことを促す表示は上述の例のとおりに表示するようにし、チャンスボタン操作有効期間中に遊技者によるチャンスボタン１４６の操作が検出された場合に、上述のように演出表示の一部を変化させてもよい。チャンスボタン操作有効期間中に、チャンスボタン１４６の押下を検出していた場合には、特定操作の結果異常な振動が発生したものとみなすようにしてもよい。

もちろん因果関係期間中であり、かつチャンスボタン操作有効期間中に、チャンスボタン１４６の押下を検出していた場合には、特定操作の結果異常な振動が発生したものとみなすようにしてもよい。

このような構成にすることで、チャンスボタン１４６の操作が促されたことに対応して、チャンスボタン１４６を操作した遊技者が、遊技店員から不正遊技者と疑われてしまうなどいざこざが生じてしまう問題をさらに低減させられる場合がある。

因果関係期間中であるとともにチャンスボタン１４６を遊技者に押すことを促す表示をしている期間を第１の期間、因果関係期間中であるとともにチャンスボタン１４６を遊技者に押すことを促す表示をしていない期間を第２の期間、因果関係期間外を第３の期間とすると、この３つの期間のうちどの期間中に振動センサ１９１が異常な振動を検出したかによって、異常振動を報知する態様を変化させてもよい。例えば第１の期間中に異常な振動が検出された場合には、上述の第１報知態様例えば、所定の音量の半分の音量で「振動が発生しました」と音声出力し、第２の期間中に異常な振動が検出された場合には所定の第３報知態様、例えば、上述の所定の音量で「振動が発生しました」と音声出力し、第３の期間中に異常な振動が検出された場合には、上述の第２報知態様例えば、上述の所定の音量の２倍の音量で「振動が発生しました」と音声出力するようにしてもよい。もちろん第１の期間中に異常な振動が検出された場合には、報知をしないように構成してもよい。

因果関係期間中であるとともにチャンスボタン操作有効期間を第１の期間とし、また因果関係期間中であるとともにチャンスボタン操作有効期間外を第２の期間として適用してもよい。この例では、報知する態様が異なる例として音量で示したが、画像表示装置に表示する画像の大きさ、画像表示装置に表示する文字メッセージのメッセージ内容などを適用してもよい。
従来、遊技台に設けられた振動センサが振動を検知したことに基づいて異常があったことを報知する遊技台が知られている（例えば、特許文献１参照）。
しかし、従来の遊技台では、チャンスボタンの強打に基づく振動を検出しても異常と報知してしまうため、落ち度が無い遊技者と遊技店員との間でいざこざが生じてしまうことがあった。また、遊技店員が遊技台の扉を閉めたことに基づく振動を検出しても異常と報知してしまうなど、異常と報知すべきではないときにも異常と報知してしまう問題があった。
本発明の目的は、振動センサなど外部要因を検出する検出センサの出力信号のみに依存して異常報知をするのではなく、チャンスボタンの押下操作の有無など他の要因も考慮することで、適切な異常報知を行なうことが可能な遊技台を提供することにある。
本発明によれば、適切な異常報知を行なうことができる。
上記実施の形態の遊技台は、例えば以下のように表現される。
（付記１）
外的要因による遊技台の異常を検出する異常検出手段と、
操作者による操作を検出する操作検出手段と
を備えた遊技台であって、
前記異常検出手段が前記異常を検出した場合に、
前記外的要因を発生し得る特定操作を前記操作検出手段が未検出であることを条件に、
前記異常を検出したことを特定の態様で報知する報知手段を備えたこと
を特徴とする遊技台。
（付記２）
付記１記載の遊技台であって、
前記操作検出手段が前記特定操作を検出した時点から所定時間後までの期間の内外で前記異常検出手段が前記異常を検出したか否かを判断する制御部を備え、
前記報知手段は、前記期間外で前記異常検出手段が前記異常を検出したと前記制御部が判断したら第１報知態様で報知し、前記期間内で前記異常検出手段が前記異常を検出したと前記制御部が判断すれば第２報知態様で報知すること
を特徴とする遊技台。
（付記３）
付記２記載の遊技台であって、
前記異常検出手段は、前記外的要因による振動を検出するための振動センサを有すること
を特徴とする遊技台。
（付記４）
付記３記載の遊技台であって、
前記特定操作は、遊技台に設けられたボタンの押下であり、
前記操作検出手段は、前記ボタンの押下を検出するボタン押下検出回路を有すること
を特徴とする遊技台。
（付記５）
付記３記載の遊技台であって、
前記特定操作は、遊技台に設けられた扉の解放であり、
前記操作検出手段は、前記扉の開放を検出する扉解放検出回路を有すること
を特徴とする遊技台。
（付記６）
付記２乃至５のいずれか１項に記載の遊技台であって、
前記第２報知態様は、前記操作検出手段が前記特定操作を検出したことを示唆する内容を含むこと
を特徴とする遊技台。
（付記７）
付記６記載の遊技台であって、
前記第１報知態様及び前記第２報知態様は、前記異常検出手段が前記異常を検出したことを示唆する内容を含むこと
を特徴とする遊技台。
（付記８）
付記６又は７に記載の遊技台であって、
前記報知手段は、前記第２報知態様に代えて報知自体をしないこと
を特徴とする遊技台。
（付記９）
報知を実行可能な報知手段（例えば、装飾図柄表示装置１１０）を備えた遊技台であって、
前記報知手段は、第一の条件の成立があった場合に、第一の報知（例えば、演出表示の一部を変化させる報知、段落「０２１６」参照）を実行可能な手段であり、
前記報知手段は、第二の条件の成立があった場合に、第二の報知（例えば、「振動エラー発生」の報知、図２４（ａ）参照）を実行可能な手段であり、
前記報知手段は、第三の条件の成立があった場合に、第三の報知（例えば、「振動エラー発生／扉解放検出」の報知、段落「０１９９」、図２４（ｂ）参照）を実行可能な手段であり、
前記第一の条件の成立要件は、遊技盤（例えば、遊技盤１０２）の手前に設けられている扉（例えば、扉部材１５６）の開放があったことが要件であり、
前記第二の条件の成立要件は、エラーの発生があったことが要件であり、
前記第三の条件の成立要件は、前記扉の開放の発生時点から開始される期間中に前記エラーの発生があったことが要件であり（例えば、図２３参照）、
前記エラーは、閾値を超える振動があった場合に発生するエラーであり、
前記報知手段は、前記第一の報知を開始後に前記第三の報知を開始することが可能な手段であり、
前記第三の報知は、前記第二の報知とは異なる報知である、
ことを特徴とする遊技台。
（付記１０）
付記９に記載の遊技台であって、
遊技の制御を実行可能な第一の制御手段（例えば、主制御部３００）を備えた、
ことを特徴とする遊技台。
（付記１１）
付記９または１０に記載の遊技台であって、
前記報知手段の制御を実行可能な第二の制御手段（例えば、副制御部４００）を備えた、
ことを特徴とする遊技台。
（付記１２）
付記９乃至１１のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記扉の開閉状態を検知可能な検知手段（例えば、扉センサ１９２）を備えた、
ことを特徴とする遊技台。
（付記１３）
付記９乃至１２のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機（例えば、パチンコ機１００）である、
ことを特徴とする遊技台。
（付記Ａ１）
報知を実行可能な報知手段（例えば、装飾図柄表示装置１１０、スピーカ４１６、各種ランプ４２０）を備えた遊技台であって、
扉開放エラー（例えば、扉部材１５６の開放）の発生があると第一の報知（例えば、扉が開放をされていることをスピーカ４１６から音声により知らせる報知（段落「０２１９」参照）、装飾図柄表示装置１１０に表示される演出表示の一部を変化させる報知（段落「０２１６」参照））が実行され、
前記扉開放エラーとは異なるエラー（例えば、振動センサ１９１の振動信号レベルが所定の閾値を越える振動）の発生があると第二の報知（例えば、スピーカ４１６から音声出力される「振動が発生しました」の報知（段落「０２１９」参照）、装飾図柄表示装置１１０に表示される「振動エラー発生」の報知（図２４（ａ）参照））が実行され、
前記扉開放エラーの発生時点から開始される期間中に前記エラーの発生があると第三の報知（例えば、扉が開放をされていることをスピーカ４１６から音声により知らせる報知（段落「０２１９」参照）、装飾図柄表示装置１１０に表示される「振動エラー発生／扉解放検出」の報知（段落「０１９９」、図２４（ｂ）参照））が実行され、
前記報知手段は、音出力手段（例えば、スピーカ４１６）を含む手段であり、
前記第三の報知のうちの前記音出力手段による報知（例えば、扉が開放をされていることをスピーカ４１６から音声により知らせる報知（段落「０２１９」参照））は、前記第二の報知のうちの該音出力手段による報知（例えば、スピーカ４１６から音声出力される「振動が発生しました」の報知（段落「０２１９」参照））を含まない報知である、
ことを特徴とする遊技台。
（付記Ａ２）
付記Ａ１に記載の遊技台であって、
前記報知手段は、表示手段（例えば、装飾図柄表示装置１１０）を含む手段であり、
前記第三の報知のうちの前記表示手段による報知（例えば、装飾図柄表示装置１１０に表示される「振動エラー発生／扉解放検出」の報知（段落「０１９９」、図２４（ｂ）参照））は、前記第二の報知のうちの該表示手段による報知（例えば、装飾図柄表示装置１１０に表示される「振動エラー発生」の報知（図２４（ａ）参照））を含む報知である、
ことを特徴とする遊技台。
（付記Ａ３）
付記Ａ１またはＡ２に記載の遊技台であって、
遊技の制御を実行可能な第一の制御手段（例えば、主制御部３００）を備えた、
ことを特徴とする遊技台。
（付記Ａ４）
付記Ａ１乃至Ａ３のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記報知手段の制御を実行可能な第二の制御手段（例えば、副制御部４００）を備えた、
ことを特徴とする遊技台。
（付記Ａ５）
付記Ａ１乃至Ａ４のいずれか一項に記載の遊技台であって、
扉（例えば、扉部材１５６）の開閉状態を検知可能な検知手段（例えば、扉センサ１９２）を備えた、
ことを特徴とする遊技台。
（付記Ａ６）
付記Ａ１乃至Ａ５のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機（例えば、パチンコ機１００）である、
ことを特徴とする遊技台。

１００ パチンコ機
１２２ 一般入賞口
１２４ 普図始動口
１２６ 第１特図始動口
１２８ 第２特図始動口
１４６ チャンスボタン
１９１ 振動センサ
１９２ 扉センサ
３００ 主制御部
３８０ チャンスボタン押下検出回路
３８１ 振動検出回路
４００ 副制御部

特開２００８−１１９７６号公報

Claims (6)

1. 報知を実行可能な報知手段を備えた遊技台であって、
   扉開放エラーの発生があると第一の報知が実行され、
   前記扉開放エラーとは異なるエラーの発生があると第二の報知が実行され、
   前記扉開放エラーの発生時点から開始される期間中に前記エラーの発生があると第三の報知が実行され、
   前記報知手段は、音出力手段を含む手段であり、
   前記第三の報知のうちの前記音出力手段による報知は、前記第二の報知のうちの該音出力手段による報知を含まない報知である、
   ことを特徴とする遊技台。
2. 請求項１に記載の遊技台であって、
   前記報知手段は、表示手段を含む手段であり、
   前記第三の報知のうちの前記表示手段による報知は、前記第二の報知のうちの該表示手段による報知を含む報知である、
   ことを特徴とする遊技台。
3. 請求項１または２に記載の遊技台であって、
   遊技の制御を実行可能な第一の制御手段を備えた、
   ことを特徴とする遊技台。
4. 請求項１乃至３のいずれか一項に記載の遊技台であって、
   前記報知手段の制御を実行可能な第二の制御手段を備えた、
   ことを特徴とする遊技台。
5. 請求項１乃至４のいずれか一項に記載の遊技台であって、
   扉の開閉状態を検知可能な検知手段を備えた、
   ことを特徴とする遊技台。
6. 請求項１乃至５のいずれか一項に記載の遊技台であって、
   前記遊技台は、ぱちんこ機である、
   ことを特徴とする遊技台。

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