JP2012152610A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】正規のROMを不正なROMに交換する不正の早期発見を可能にする。
【解決手段】電源遮断時においてサブ制御装置にて電源断時の発生情報を保存し(S933)、電源投入時にS933にて記憶された情報をもとに電源断時が高確率状態であったか否かを判断し(S907)、電源断時が高確率状態であった場合には通常確率時に所定条件が成立して高確率状態になった場合における高確率状態中の報知パターンとは異なる報知パターンで高確率状態中の報知を行う。
【選択図】 図14

Description

本発明は、遊技者に有利な状態である特別遊技を実行するか否かを抽選する確率が通常確率と高確率とで変動する遊技機、特別図柄、普通図柄の変動時間及び始動口に設けられた羽の開放時間が通常時と時短状態時で変化する遊技機においての報知方法に関するものである。
従来のパチンコ遊技機は、大当りする確率が通常確率である通常確率状態と大当りする確率が高確率である高確率状態とで、遊技者及び遊技店の店員が容易に現在の状態が分かるように映像、音、光などの報知を異ならせていた。
また、特許文献1では高確率状態を複数種類設け、その複数ある高確率状態毎に報知方法を異ならせたものがある。
また、従来のパチンコ遊技機では、遊技中に停電などが発生し、パチンコ遊技機の電源が遮断された場合でも遊技者に不利益を与えないように電源が遮断される寸前の確率状態や入賞口に遊技球が入賞したときに払出される賞球の払出状況などをバックアップする構成になっている。
最近では遊技客が、遊技制御がプログラムされた正規のROMを正規のものより大当りしやすいように改造された不正なROMに交換し遊技店に大きな損害を与えるという事件が多く発生している。
通常、正規なROMの場合には電源立上時には通常確率状態から始まるように設定させているが不正なROMの場合、電源立上時にいきなり高確率状態から始まるように設定されているものが多い。
また、特別図柄、普通図柄の変動時間が通常時よりも短く、普通図柄が当ったことで開放される羽の開放時間が通常時よりも長くなっている時短状態も通常状態時に比べて遊技者が有利な状態であるので不正に利用される可能性がある。
また、逆に遊技店が多くの遊技客に集めるためにイベントを開催し、そのイベントの時には正規のROMを不正なROMに遊技店が自ら交換するという事件も発生している。正規のROMを正規なROMではないものに交換すること自体違法なことなのだが正規のものより大当りし易いように改造された不正なROMに交換するということは遊技者にしてみれば損害はない。しかし、遊技店も毎日、正規のものよりも大当りし易いROMを使用していたら利益がでないため数日後には正規のROMに交換し直したり正規のものよりも大当りし難いROMに交換する。遊技者としてみれば、イベントの時に大きな勝ちを収めることになるので「この店は勝てると」思い込み、正規のものよりも大当りし難いROMに交換されたとしても気が付かずにその店ばかりで遊技してしまい、結局は遊技者が大きな損害を被ることになってしまう。
特開2000−224353号公報
背景技術に記載したように従来の遊技機では、通常確率状態と高確率状態とで報知方法を異ならせていることで遊技店の店員は容易にあの遊技台は、通常確率状態あるか高確率状態であるかの判別ができるが、あの遊技台は、遊技制御がプログラムされたROMが正規のものなのか不正に改造されたROMに交換されているのかの判別はできない。
遊技客にしても同様に正規のROMが付いているのか改造されたROMが付いているのか判別することが出来ない。
正規なROMがパチンコ遊技機に付いているのか改造されたROMがパチンコ遊技機に付いているのか判別が出来ないということは、不正に改造されたROMがパチンコ遊技機についていても長い間、気が付かずに遊技店あるいは遊技客は大きな損害を被ることになってしまう。
また、最近のパチンコ遊技機では、通常確率状態と高確率状態とで同じ報知あるいは、ほんの少しだけ変えた報知を行うように設定し、高確率状態になったあと、その高確率状態がいつまで継続しているか遊技者に分かり辛くするように設定することで趣向性を向上させたパチンコ遊技機が考え出されている。このような構成にすることでパチンコ遊技機は趣向性が増すことになるが、一方でより不正が発見し難くなってしまうという課題が生じる。
本発明は上述したような不正が行われた場合であっても、直ぐに不正が発見し易い構成にすることで遊技店あるいは遊技者に与える損害を最小限に抑えるために考え出されたものである。
前記課題を解決するため請求項1に記載の遊技機は、遊技領域内に設けられた始動手段に遊技球が検出されることに起因して抽出される抽出値により、遊技者に有利な状態である特別遊技を実行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、前記特別遊技を実行するか否かの抽選確率が通常確率である通常確率状態時に所定条件が成立した場合、前記特別遊技を実行するか否かの抽選確率が高確率である高確率状態に変更させる確率変更手段と、電源が遮断される際に電源遮断直前の遊技状態を記憶し、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるようにするためのバックアップ手段と、遊技機からホールコンピュータに信号を出力するための外部接続端子と、を備える遊技機において、
通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合と電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合とで高確率状態時における報知手段による報知パターンを異ならせ、
さらに、前記外部接続端子から前記ホールコンピュータに出力される信号の態様により、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合と、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合との判別を可能としたことを特徴とする遊技機である。
ここでいう「始動手段」の具体例としては発射された遊技球が検出されると乱数が抽出されるとともに賞球が払出される始動口、乱数が抽出されるだけで賞球は払出されない始動ゲート等が挙げられ、抽出した乱数値の当りハズレを判定し、図柄によって該当りハズレを遊技者に報知するものが一般的である。
ここでいう「遊技者に有利な状態」とは、通常時には遊技球が入らないあるいは入り難い入賞口に所定時間、入りやすくなったり、抽出した乱数値が当りであった場合に開放される入賞口の開放時間が長く開放されたり、遊技者に当りハズレを報知する図柄の変動時間が短縮されたり、通常状態に比べて当りの確率が高くなるなどである。
また、「特別遊技抽選手段」は、始動口あるいは始動ゲートを遊技球が通過した際に抽出された乱数値を予め定めておいた当りの値と一致するか否かを判定するものであり、その結果は図柄などによって遊技者に報知する。
ここでいう「所定条件」とは、始動口あるいは始動ゲートに遊技球が検出されたときに抽出される乱数値が予め定めておいた値と一致した場合や、抽出された乱数値が予め定められた値と一致し、その旨を知らせる図柄が確定表示した時や、抽出された乱数値が予め定められた値と一致したことで開始される大当り遊技(遊技者に有利な状態)が終了した後などである。
従来、一般的な遊技機は、遊技球が始動口に入賞した際に抽出される乱数値が予め定められていた大当り遊技にする値(つまり、当りの値)であった場合には、当りであることを知らせるための図柄が確定表示したあとに大当り遊技を行い、該大当り遊技終了後に高確率状態になる俗にいうフルスペック型と遊技球が始動口に入賞した際に大当り遊技を行うか否かを決定する乱数値のほかに高確率状態にするか否かを決定する乱数値も抽出し、大当り遊技を行うか否かを決定するための乱数値が当りであった場合において高確率状態にするか否かを決定する乱数値が予め定められた高確率状態にする値と一致した場合には、当りであることを知らせるための図柄が確定表示したあとに大当り遊技を行い、該大当り遊技終了後に高確率状態になる俗にいうハーフスペック型が一般的である。
バックアップ手段とは、パチンコ遊技機の電源が遮断されても電源遮断直前の遊技状態を記憶しておき、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるための手段である。つまり、電源遮断時に記憶を保持するためのバックアップ電源と電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から再開できるようにプログラムである。また、バックアップ手段に記憶される遊技状態とは、通常確率状態なのか高確率状態なのか大当り状態(遊技者に有利な状態)なのかは当然のことながら、入賞口に遊技球が入賞したときに払出される賞球の払出状況や可動物(モータ、ソレノイド)の位置、抽出した乱数値や数など様々なことをバックアップしたほうが好ましい。
ここでいう「報知パターンを異ならせる」とは、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合と電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合と異ならすことはもちろんのこと、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合には特別な報知を行わず、電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合にのみ報知を行うことも含まれる。特別な報知を行わずとは、高確率状態であっても通常確率状態時の報知パターンと同じ報知パターンで報知するということである。
遊技盤上のランプ以外の報知手段としては、遊技機枠に設けられたランプ類、スピーカ、遊技者に当りであるか否かを知らすために使用する図柄を表示する図柄表示装置などが考えられる。
また、電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合には、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合とで異なる報知パターンを高確率状態が続いている限り継続して報知するようにしている。異なる報知パターンを高確率状態が続くかぎり継続して報知させることで店員や遊技者が気が付く可能性が増し、不正の早期発見に繋がるようになる。
遊技盤上のランプによる報知は、明るさの強弱、点灯と消灯のタイミングの違い、発光色の違いなどで報知パターンを異ならせることが考えられ、報知をスピーカを使って音により行う場合には音の高低、テンポ、曲の違いなどで報知パターンを異ならせることが考えられ、報知を表示によって行う場合には、背景や図柄の色の違い、表示内容(キャラクターなど)の違いで報知パターンを異ならせることが考えられる。また、表示で報知を行う場合、一方は「高確率状態中」と表示し、もう一方は「高確率状態中(停電復帰)」と表示する構成でもよい。
なお、遊技者に当りかハズレかを知らせるための図柄は、一般的には3桁の数字を使用し、はじめに高速変動をさせ、その後1桁ずつ図柄を停止させていく形態が多い。そして、当りである場合には例えば「777」など、3桁の数字を同じにさせ、ハズレの場合には例えば「123」、「776」など3桁の数字が一致しないようにしている。しかし、これに限定するわけではなく、図柄は1桁であってもよいし、数字ではなく絵柄や漢字であってもよい。また、当りかハズレかの表現としては、例えばキャラクターが悪人を倒したら当りにしたり、キャラクターが宝物を発見できたら当りにするなど様々考えられる。
なお、図柄を表示する図柄表示装置はCRT、液晶表示装置、EL表示装置、ドットマトリックス表示装置、7セグ表示装置などが用いられる。
請求項2に記載の発明は、遊技領域内に設けられた始動手段に遊技球が検出されることに起因して抽出される抽出値により、遊技者に有利な状態である特別遊技を実行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、前記特別遊技を実行するか否かの抽選確率が通常確率である通常確率状態時に所定条件が成立した場合、前記特別遊技を実行するか否かの抽選確率が高確率である高確率状態に変更させる確率変更手段と、電源が遮断される際に電源遮断直前の遊技状態を記憶し、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるようにするためのバックアップ手段と、遊技機からホールコンピュータに信号を出力するための外部接続端子と、を備える遊技機において、
通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合には、報知手段により特別な報知を行わず、電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合には報知手段により特別な報知を行い、
さらに、前記外部接続端子から前記ホールコンピュータに出力される信号の態様により、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合と、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合との判別を可能としたことを特徴とする遊技機である。
請求項3に記載の発明は、遊技領域内に配置された始動口に設けられた始動手段に遊技球が検出されることに起因して抽出される抽出値により、遊技者に有利な状態である特別遊技を実行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、該特別遊技抽選手段の抽選結果を報知する特別図柄と、前記始動口に設けられた羽を開放させるか否かの抽選結果を報知する普通図柄と、電源が遮断される際に電源遮断直前の遊技状態を記憶し、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるようにするためのバックアップ手段と、遊技機からホールコンピュータに信号を出力するための外部接続端子と、を備え、前記普通図柄の変動時間が通常状態時よりも短く、前記始動口に設けられた羽の開放時間が通常状態時よりも長い、時短状態が存在する遊技機において、
通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合と電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合とで時短状態における報知手段による報知パターンを異ならせ、
さらに、前記外部接続端子から前記ホールコンピュータに出力される信号の態様により、通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合と、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合との判別を可能としたことを特徴とする遊技機である。
請求項4に記載の発明は、遊技領域内に配置された始動口に設けられた始動手段に遊技球が検出されることに起因して抽出される抽出値により、遊技者に有利な状態である特別遊技を実行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、該特別遊技抽選手段の抽選結果を報知する特別図柄と、前記始動口に設けられた羽を開放させるか否かの抽選結果を報知する普通図柄と、電源が遮断される際に電源遮断直前の遊技状態を記憶し、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるようにするためのバックアップ手段と、遊技機からホールコンピュータに信号を出力するための外部接続端子と、を備え、前記普通図柄の変動時間が通常状態時よりも短く、前記始動口に設けられた羽の開放時間が通常状態時よりも長い、時短状態が存在する遊技機において、
通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合には、報知手段により特別な報知を行わず、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合には報知手段により特別な報知を行い、
さらに、前記外部接続端子から前記ホールコンピュータに出力される信号の態様により、通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合と、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合との判別を可能としたことを特徴とする遊技機である。
請求項1の発明によれば、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合と電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき高確率遊技状態になった場合とで高確率状態におけるランプの報知パターンを異ならすことで、同じ高確率状態でも店員あるいは遊技者にどのような過程を経て高確率状態になったか容易に判断できるようになり不正の早期発見が可能になる。
通常、停電は頻繁に発生しないので、電源投入時にいきなり高確率状態になるということはあまりないといえる。つまり、通常確率状態での報知パターンでもなく通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合における高確率状態での報知パターンでもない報知パターンによって報知されていた場合には、店員は直ぐに気が付くことが出来、停電の有り無し及び他の店員にパチンコ遊機の電源を遮断したかを確認すれば、不正のROMに交換されているのかおおよその判断が可能になる。もし、不正なROMに交換されている可能性があれば、その遊技台を確認することで正確な判断が出来るようになる。
パチンコ遊技店には沢山のパチンコ遊技機が設置され、1日の営業時間はおよそ14時間であるが、そのパチンコ遊技機の全てを正規なROMが付いているか不正なROMが付いているのかを確認するのは大変な労力が必要になる。また、正規なROMから不正なROMに交換されるタイミングは14時間も存在することになる。つまり、頻繁に正規なROMが付いているか否かを確認しなければならない。しかし、実際の遊技店の多くは、全ての遊技機を頻繁に調べることは不可能に近いため閉店後に調べている。閉店後に調べるということは、仮に不正なROMが付けられていた場合には遊技店にとって大きな損害を被ることになる。しかし、本発明を使用すれば、通常確率状態での報知パターンでもなく通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合における高確率状態での報知パターンでもない報知パターンによって報知されていた場合にその遊技台だけを調べればよいので、多大な労力を有さなくても不正の早期発見が可能になる。
また、電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合には、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合とで異なる報知パターンを高確率状態が続いている限り継続して報知する構成にすると、異なる報知パターンを高確率状態が続くかぎり継続して報知させることで店員や遊技者が気が付く可能性が増し、不正の早期発見に繋がるようになる。
請求項2の発明によれば、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合には、報知手段であるランプにより特別な報知を行わず、電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合には報知手段であるランプにより特別な報知を行うようにしたことで不正の早期発見が可能になる。
請求項3の発明によれば、通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合と電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合とで時短状態における報知手段であるランプの報知パターンを異ならすようにしたことで不正の早期発見が可能になる。
請求項4の発明によれば、通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合には、報知手段であるランプにより特別な報知を行わず、電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合には報知手段であるランプにより特別な報知を行うようにしたことで不正の早期発見が可能になる。
パチンコ遊技機50の正面図 パチンコ遊技機50の遊技盤10の正面図 パチンコ遊技機50の裏面図 パチンコ遊技機50の電気的構成を示すブロック図 主制御装置80で実行される「メインルーチン」の処理を示すフローチャート メインルーチン処理における「当否判定処理(その1)」を示すフローチャート メインルーチン処理における「当否判定処理(その2)」を示すフローチャート 当否判定処理に続く「特別遊技処理」を示すフローチャート 電源投入時及び遮断時における信号の流れを示すブロック図 電源投入時及び遮断時におけるタイムチャート 電源基板85の正面図 RAMクリアされる内容の説明図 主制御装置80にて電源投入時及び遮断時に実行される処理を示すフローチャート 音声・ランプ統合制御装置83にて電源投入時及び遮断時に実行される処理を示すフローチャート 報知パターンの説明図 変形例の電源投入時及び遮断時における信号の流れを示すブロック図
次に実施例により本発明の最良の形態を説明する。尚、本発明は以下の実施例に記載される事例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施できる事は言うまでもない。
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機50は、長方形の外枠51と前面枠52とからなる筐体にて構成の各部を保持する構造である。
前面枠52は、左側上下のヒンジ53により外枠51に対し開閉可能に取り付けられており、通常は図示するように閉じた状態とされる。
前面枠52には、窓状のガラス枠60が前面枠52に対して開放可能に取り付けられている。このガラス枠60には板ガラス61が二重にはめ込まれ、板ガラス61の奥には前面枠52に保持された遊技盤10(図2参照)が収納されている。
ガラス枠60の下方には上皿55が前面枠52に対して開放可能に取り付けられ、上皿55の下方にては下皿63が前面枠52に固定され、下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられている。発射ハンドル64を時計回りに回動操作すれば発射装置(図示略)が稼働して、上皿55から供給された遊技球を遊技盤10に向けて発射する。
また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)52が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン55、精算ボタン56及び残高表示器57を有するCR精算表示装置が備わっている。
また、前面枠52には、遊技者の趣向を高めるためや遊技状態を遊技者や店員に知らすための複数の枠側装飾ランプ65(報知手段に該当)、スピーカ51(報知手段に該当)が備えられている。
図2に示すように、遊技盤10には外レール11と内レール12とによって囲まれた略円形の遊技領域13が形成されている。発射装置によって発射された遊技球は外レール11と内レール12との間に形成されている通路を通って遊技領域13に飛び込む。
遊技領域13の中央部にはセンターケース14が装着されており、そのセンターケース14にて取り囲まれるようにして図柄表示装置15(全体の図示は省略)のLCDパネル15aが配され、センターケース14には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
センターケース14の左右にはランプ風車19が設置され、左側のランプ風車19の上方にはゲート(通過口)21が設置されている。このゲート21に発射された遊技球が通過するとLCDパネル15aの右上に設けられた普通図柄表示装置25にて普通図柄が変動表示される。前記普通図柄が予め定められた当りの図柄で停止するとセンターケース14の直下に設けられた羽21が開放し、該羽21を備えた入賞口が特別図柄を変動させる始動口22となっている。
始動口22に遊技球が入賞するとLCDパネル15aにて特別図柄が変動し、該特別図柄が予め定められた図柄で停止すると始動口22の直下に設けられた大入賞口30が所定回数開放される(図は開放している時の図である)。
LCDパネル15aの左上には、普通図柄保留記憶用LED31と特別図柄保留記憶LED32が一体に設けられ、始動口22の両サイドには複数の入賞口24が設けられている。
大入賞口30の直下にはアウト口28が設けられ、遊技領域13に発射され入賞口に入賞しなかった遊技球が遊技機の裏に回収される。
なお、遊技盤10には、多数の遊技釘16が植設されているが、これらは周知であるので説明は省略する。
また、遊技領域13の両サイドにはサイドランプ26が設けられ、遊技盤10の上部には外レール11に沿って複数の上部ランプ27が設けられている。このサイドランプ26及び上部ランプ27は報知手段に該当し、遊技者の趣向を高めたり、遊技者や店員に遊技状態を知らせるために設けられている。
図3はパチンコ機50を裏側から見た裏面図である。図示するように、前述した遊技盤10を脱着可能に取り付ける機構盤70が前述した外枠51に収納されている。この機構盤70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤10上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられ(払出制御装置81、図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85がサブ制御装置に該当する)、機構盤70の右上部には枠用外部接続端子79、盤用外部接続端子78が設けられている。枠用外部接続端子79はガラス枠60と払出制御装置81と接続されており、ガラス枠60の開放状況と貸し球の払出状況をホールコンピュータに出力できるようになっている。盤用外部接続端子78は主制御装置80に接続されており、遊技球が始動口22に入賞したこと、普通図柄が当ったことで開放する羽21が開いている状態や特別図柄が当ったことで開放する大入賞口30が開いている状態、賞球の払出状況及び特別図柄の抽選確率が高確率状態であることをホールコンピュータに出力できるようになっている。また、特別図柄の抽選確率が高確率状態であることを示す信号は、通常確率時に所定条件が成立し高確率状態になった場合と電源復帰直後に高確率状態になった場合とで出力される信号の種類が異なるようになっている。本実施例では、一つの端子から出力される電圧の違いにより信号の種類を異ならせているが、これに限るわけではなく、それぞれ別の端子からホールコンピュータに信号を出力する構成にしてもよい。このように同じ高確率状態でも出力される信号の種類を異ならせることで、電源復帰直後に高確率状態になるといった通常、あまり起こるようなことがない状態が発生した場合、店員は早期に気がつくことができ、不正の早期発見が可能になる。また、詳細は後述するがバックアップ手段に記憶された内容と遊技状態記憶手段に記憶された内容が異なることを示す内容であった場合、盤用外部接続端子78からホールコンピュータにエラー信号が出力されるようになっている。
続いて前述したパチンコ機50の電気的構成を図4のブロック図を用いて説明する。
パチンコ機50の電気回路は図示するように、主制御装置80、払出制御装置81、図柄制御装置82、音声・ランプ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うために所謂中継基板等は記載していない。
なお、矢印が記載されているものが信号を表し、矢印が記載されていないものは電源を表す。
主制御装置80は、遊技制御プログラムを記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチュエータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。
主制御装置80の入力側には、第1種始動口スイッチ22a、普通図柄作動スイッチ21a、役物連続作動スイッチ(以下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ)30a、(テン)カウントスイッチ30b、賞球払い出しスイッチ40、満タンスイッチ41、補給(球切れ)スイッチ42、各種入賞スイッチ24a等が接続されている。また、出力側には、大入賞口ソレノイド30c、Vソレノイド30d、普通電動役物ソレノイド22b、盤用外部接続端子78、及び試験信号端子43等が接続されている。
ここでいう第1種始動口スイッチ22aは前述した遊技盤10上の始動口22内、普通図柄作動スイッチ21aは普通図柄作動ゲート21内、Vスイッチ30aは大入賞口30内の特定領域内、同じくカウントスイッチ30bも大入賞口30内、賞球払い出しスイッチ40は払出し装置内、満タンスイッチ41は下皿63内、補給スイッチ42は球タンク71内、各入賞口スイッチ24は普通入賞口24内に各々取り付けられている。
出力側に接続された大入賞口ソレノイド30cは大入賞口30、Vソレノイド30dは大入賞口30内の特別領域、普通役物ソレノイド22bは始動口22の開閉に各々使用されるものである。また盤用外部接続端子78は主制御基板80からの信号をホールメインコンピュータに出力し、試験信号端子43は遊技機の試験に使用されるものである。
図柄表示装置15は、音声・ランプ統合制御装置83と双方向に接続され、前述したLCD15aを駆動制御する図柄制御装置82及びバックライト及びインバータ基板等の付属ユニット(図示略)から構成されている。図柄制御装置82は、前述した主制御装置80と同様、画像制御プログラムを記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチュエータ類との入出力を行うための外部入出力回路や乱数更新のためのカウンタも設けられている。
払出制御装置81は、入賞があった場合、主制御装置80からの指令コマンドに応じて賞球モータ44を駆動制御して遊技者に賞球としての遊技球を払い出し及びプリペイドカードユニットとの通信により玉貸ソレノイド45を駆動して貸し球を排出する。
払出制御装置81も主制御装置80同様に払出制御プログラムを記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチュエータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。
発射制御装置84は、払出制御装置81と接続され、払出制御装置81からコマンドを受信し、遊技者が操作する発射ハンドル64の回動量に応じて発射モータ64aを駆動制御するものである。その他、遊技者が発射停止スイッチ64bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵されたタッチスイッチ64cがオン状態のときタッチランプを点灯させるためのものである。タッチスイッチ64cは発射ハンドル64に内蔵され遊技者が発射ハンドル64に触れていることを検出するものである。
音声・ランプ統合制御装置83は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、主制御装置80からの指令を受けて普通図柄表示装置25、特別図柄保留記憶表示部32、普通図柄保留記憶表示部31、大当りランプ、エラーランプ、枠側装飾ランプ65、サイドランプ26、上部ランプ27等のランプ類及びLED等の各種ランプ類等を点灯表示させるためのものである。また、音声・ランプ統合制御装置83は音源IC及びアンプ等から構成されており、主制御装置80の指令を受けてスピーカ51も駆動制御するものである。
以上説明した回路構成を有するパチンコ機50の主制御装置80内の8ビットワンチップマイコン(以下、単に「マイコン」と呼ぶ。)が実行する処理を図5に示すフローチャートに従って説明することにする。
図5に示されるフローチャートは、主制御装置80のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される処理である。本実施形態では、S10〜S65までの各処理は割り込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70及びS75の処理を「残余処理」と称する。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると、前記メモリの所定領域に所定値を書き込む、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為され(S15)、残余処理に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると、まず初期乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「299」のときには次回の処理で初期値である「0」に戻り、「0」〜「299」までの300個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く当否乱数更新処理(S25)は、初期乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であるが、最大値である「299」に至ると次回の処理では、そのときの前記初期乱数の値を初期値(以下、「更新初期値」という。)とし、更に割り込み毎に+1する処理を続行して更新初期値より「1」少ない値(以下、「更新最大値」という。)に至れば次回の処理では、更にそのときの初期乱数の値を初期値とし「0」〜「299」までの300個の整数値を繰り返し作成する。
即ち、割り込み処理毎に+1し、乱数を構成する要素を「0」〜「299」までの整数値とすることは前記初期乱数と何等変わることはないが、今回の更新最大値に至れば次回の割り込み処理ではそのときの更新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割り込み毎に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、当否乱数は、乱数を構成する要素を「0」〜「299」までの300個の整数値とし、割り込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の割り込み処理ではそのときの初期乱数により決定される値に変更されるので、当否乱数の値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ「0」〜「299」の300個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
大当り図柄乱数更新処理(S30)は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。15個の各乱数値「0」〜「14」は、画面上に表示される3桁同一の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、[AAA]、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」、「FFF」に各々対応する。
外れ図柄乱数更新処理(S35)は、左図柄用乱数、中図柄用乱数及び右図柄用乱数から構成され、大当りでないときの外れ図柄として使用される。左図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。中図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、左図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理毎で+1され最大値を超えると「0」に戻る。右図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、中図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理毎に+1され最大値を超えると「0」に戻る。
普通図柄乱数更新処理(S40)は、「0」〜「6」の7個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。前述した各乱数更新処理(S20〜S40)により、初期乱数、当否乱数、大当り図柄乱数、外れ図柄乱数及び普通図柄乱数が各々更新される。
続く入賞確認処理S45では、始動口22の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が入賞口22に入賞すると大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が始動口22に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S60)を行う。この当否判定処理については図6、図7にて後に詳述する。この当否判定処理(S60)が終了すると、続いて画像出力処理等の各入出力処理(S65)が実行される。
各出力処理(S65)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、音声・ランプ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド30c等に対して各々出力処理を実行する。即ち、前記各入力処理(S45)により遊技盤10上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータを音声・ランプ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく図柄制御装置15にエラー信号を出力する処理を、更には、大当り発生時には大当り処理を、各々実行する。
本処理に続く前述の残余処理は、外れ図柄乱数更新処理(S70)及び初期乱数更新処理(S75)から構成されるが、各々前述したS20及びS35と全く同じ処理である。この2つの処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより外れ図柄乱数及び初期乱数の更新される(加算される)値も一律ではなくなる。これにより、初期乱数及び外れ図柄乱数が当否乱数と同期する可能性はなくなる。尚、本実施形態においては、当否乱数の更新は初期乱数の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。また、前述した普通図柄乱数更新処理(S40)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
図6、図7は、当否判定処理(S60)の詳細を示すフローチャート、図8は、当否判定処理S60に引き続いて実行される特別遊技処理(S700)を示すフローチャートである。
図6を用いて当否判定処理を説明すると、先ず、条件装置が作動中か否か(特別遊技権利(大当たり)の発生を示す特別遊技権利フラグがセットされているか否か)を判定する(S601)。作動中であると判定されれば図8の特別遊技処理(S700)が実行され、作動中でないと判定されれば次に特別図柄が変動表示中であるか否かが判定される(S604)。変動表示中でないと判断されると特別図柄が確定表示中であるか否かが判定される(S605)。S605にて確定図柄を表示中ではないと判定されれば、保留記憶はあるか否かが判定される(S606)。S604で肯定判定なら図7(a)の処理に進みS605で肯定判定なら図7(b)の処理に進む。S606で肯定判定なら現在の状態が高確率状態中なのか通常確率状態中なのか判断し(S607)、高確率状態中であれば(S607:YES)保留記憶されている乱数値を高確率状態用のテーブルで当否判定を行ない(S608)、高確率状態中でなければ(S607:NO)保留記憶されている乱数値を通常確率用のテーブルで当否判定を行なう(S609)。
次はS608あるいはS609の当否判定の結果が大当りか否かを判定し(S610)、肯定判定なら大当り図柄の決定(S611)及び変動パターンの決定をする(S612)。一方、否定判定なら外れ図柄の決定(S613)及び変動パターンの決定をする(S614)。S612又はS614の後、主制御装置80から音声・ランプ統合制御装置83へ変動開始コマンドを送信する処理を行い(S615)、音声・ランプ統合制御装置83から図柄制御装置82に変動開始コマンドを送信する。図柄制御装置82は変動開始コマンドを受信すると図柄表示装置15にて特別図柄の変動を開始させる。なお、変動開始コマンドには、S611あるいはS613で決定した図柄とS612あるいはS614で決定した変動パターンと一緒に送信される。
ところで、通常状態では300個ある乱数値の内の1つだけが当り値であるが、確変状態では5個の当り値がある。通常状態の確変状態も同じ1つのカウンタ(0〜299を+1してゆくもの)を使用しているので、それら2つの状態に応じて当りかどうか判定するため、通常状態用の通常テーブル(1つの値だけが当りのテーブル)と、確変用のテーブル(5つの当り値のテーブル)の2つを設けて、抽出した値を現在(確変又は通常)に応じたテーブルを参照して当否を判定する。
なお、入賞時に取得したリーチ乱数、変動パターン決定用乱数、外れ図柄乱数を見て変動パターンを決定することは当然ながら、変動短縮機能(確変状態、時短状態及び通常状態時において変動開始時に保留記憶が2個以上ある場合に作動させる機能)が作動しているか未作動なのかも確認して変動パターンが決定される。つまり、確変中、時短中は常に変動短縮機能が作動し、変動短縮機能が作動している状態の時には変動時間が短いものが選択される。
また、本実施形態のパチンコ機50は確変機として構成されており、特別図柄のうちの特定図柄(特別遊技報知図柄)で停止表示されて大当たりゲームが実行された後のゲームにて、大当り図柄で停止表示される確率を上昇させる高確率状態と、図柄の変動時間を短縮する時短状態と実行される。ここで時短状態は特別図柄及び普通図柄の変動時間を短縮し、普通図柄が当選したことによる普通電動役物の開放時間が延長される状態であり、高確率状態は時短状態に加えて特別図柄の当選確率が高くなる状態である。
次に、大当たりか否かを判定するS610における、判定手段の詳細を説明する。通常状態では当否判定値は「1」であり、確変状態には「1」、「3」、「5」、「7」、「9」である。前述したように当否乱数を構成する「0」〜「299」の300個の各整数値の出現率は均一であり、遊技球が始動口としての始動口22に入賞するタイミングで抽出される当否乱数の値は、前記ハード割り込みの微小時間である2msと比較すれば入賞タイミングを微小時間単位で調節できないことから無作為に抽出された値となり、当否乱数は完全なる乱数として機能する。従って、抽出された当否乱数の値が当否判定値と一致して大当りとなる確率は、通常状態では1/300であり、確変状態では1/60(=5/300)となる。この大当りを発生させる確率が低確率状態から高確率状態に移行するのは、本実施形態では、大当り発生時の割り込み処理における前述した大当り図柄乱数の値が、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」及び「13」(以下、「高確率乱数値」という。)の場合であり、大当りが発生するときの7/15の確率で高確率に移行する。そして、確変状態中において、再び大当りを発生させたときの大当り図柄乱数の値が高確率乱数値であれば更に高確率状態が継続する。即ち、1度、高確率状態になる毎に7/15の確率で高確率が継続する可能性を有することになる。
また、特別図柄の平均変動時間および普通図柄の平均変動時間は、確変状態および時短状態では、通常状態に比べて短くなるように設定されている。なお、特別図柄の最短変動時間は、所定時間(例えば約5秒)以上となるように下限値が設けられている。また、始動口22の開放時間は、確変状態および時短状態時には、通常状態時に比べて長くなるように設定されている。確変状態あるいは時短状態だからといって全ての変動が短いわけではなく、遊技者に大当たりになることを特に期待させる演出を行うスーパーリーチや大当りになる変動は、通常時の変動と同じように長い変動が行われる。
特別図柄の変動を短縮させる変動短縮機能は、確変状態及び時短状態には無条件に作動する。変動短縮機能は、通常状態では、変動開始時に保留記憶が2個以上あると作動し、2個未満であれば作動しない。普通図柄の当り確率は、常に1/2の一定に設定されているが、本発明の実施にあたり、普通図柄の当る確率を時短状態及び確変状態において高く設定するように構成してもよい。
次に図7(a)は、S604にて変動中であると判定された場合に実行される処理であり、はじめに、図柄変動時間が所定時間経過したか否かを判定する(S621)。所定時間経過していないと判定されれば図8の特別遊技処理S700に進み、所定時間経過していると判定されれば、図柄の変動を停止させるよう指令する図柄停止コマンドを音声・ランプ統合制御装置82に送信し(S622)、音声・ランプ統合制御装置82は図柄制御装置82に図柄停止コマンドを送信する。そして、S610の判定結果に基づいて決定(S611,S613)された図柄が、大当たりになる組み合わせであるか否かを判定する(S623)。
次に、S623にて大当たりになる組み合わせであると肯定判定された場合(S623:Yes)の処理を説明すると、はじめに、決定された大当たり図柄を図柄表示装置15に表示させる、確定図柄表示設定処理を実行し(S624)、条件装置作動を開始させる処理を実行する(S625)。次に確変フラグが立っているか否かを判定する(S626)。確変フラグが立っていた場合には確変フラグを終了させ(S627)、確変フラグが立っていなかった場合には時短フラグが立っているか否かを判断する(S628)。時短フラグが立っていたならば時短フラグを終了させ(S629)、時短フラグが立っていなかった場合には図8の特別遊技処理S700に進む。
S623にて大当りになる図柄の組合せでないと判断された場合には、はずれ図柄を図柄表示装置15に表示させる確定図柄表示設定処理を実行し(S626)、時短フラグが立っているか否かを判定する(S627)。時短フラグが立っていた場合には、現在の残り時短回数から−1を行い、その値を残り時短回数に設定する処理(S628)を行い、その時短回数が0であるかを判定する(S629)。時短回数が0であった場合には時短フラグを終了させる処理を行う(S630)。
図6のS605で肯定判定される場合に行う図7(b)の処理では、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定し(S631)、肯定判定なら確定図柄表示処理を行い(S632)、S631で否定判定される場合はそのまま図8の処理に進む。
次に、図8に示す特別遊技処理S700を説明すると、先ず、S625にて開始された条件装置の作動が作動中であるか否かを判定する(S701)。作動中でないと判定されれば処理はリターンに抜け、作動中であると判定されれば、大入賞口30が開放中であるか否かが判定される(S702)。次に、S702にて大入賞口30が開放中でないと否定判定された場合(S702:No)の処理を説明すると、はじめに、大当たり開始の演出表示がLCD15aにて表示中であるか否かの判定(S703)、大当たりゲーム期間と次の大当たりゲーム期間との間にて大入賞口30が閉じるインターバル中であるか否かの判定(S704)、大当たり終了の演出表示がLCD15aにて表示中であるか否かの判定(S705)を行う。
大当たり開始演出中でなく(S703:No)、インターバル中でなく(S704:No)、大当たり終了の演出中でない(S705:No)と判定された場合には、大当たりした図柄と大当りした状態を記憶する記憶処理を実行し(S706)、大当り開始演出処理(S707)を行う。一方、各判定S703〜S705にて肯定判定された場合には、処理はリターンに抜ける。
次に、S702にて大入賞口30が開放中であると肯定判定された場合(S702:Yes)の処理を説明すると、はじめに、S710において、大入賞口30に10個の入賞があったか否かを判定する。10個の入賞があったならば(S710:Yes)、S712に進む。10個の入賞がなかったならば(S710:No)、大入賞口30の開放時間が終了しているか否かを判定する(S711)。大入賞口30の開放時間が終了しているならば(S711:Yes)、S712に進む。大入賞口30の開放時間が終了していないならば(S711:No)、処理はリターンに抜ける。S712において、大入賞口30の閉鎖処理を実行して、続いて現在行われているのが特別遊技の最終ラウンドであったか否かを判定する(S713)。最終ラウンドであったならば(S713:Yes)、S716に進む。最終ラウンドでなかったならば(S713:No)、遊技球が特定領域(V)を通過していたか否かを判定する(S714)。特定領域(V)を通過していれば(S714:Yes)、大当りインターバル処理を実行して(S715)リターンに抜ける。特定領域(V)を通過していなければ(S714:No)、S716に進む。
S716において大当り終了演出処理を実行し、特別遊技権利(大当たり)のフラグを終了させる条件装置停止処理を実行する(S717)。
続いて、大当りした図柄は確変図柄か否かを判定し(S718)、否定判定なら図8(b)の処理に進み、肯定判定なら確変フラグ作動処理(S719)をし、リターンに抜ける。
図8(b)の処理はS718で大当りした特別図柄が確変図柄ではない、つまり通常図柄であると判定される場合に行われるものである。まず、大当りした状態は確変状態か否かを判定し(S721)、否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら時短フラグ作動処理、例えば、時短回数を100に設定する等の処理を行い(S722)、リターンに抜ける。
このように、大当り図柄が確変図柄(奇数図柄)なら確変フラグをそのまま作動してリターンし、一方、大当り図柄が偶数図柄である場合つまり通常図柄であって、大当りした時点での状態が確変状態であれば、時短が実行されるので、時短フラグを作動する。大当りした時点での状態が通常状態であれば、そのままリターンする。
本実施形態では、通常期間中において奇数図柄で大当りした場合は、その大当り終了後から10000回変動するか、又は次に大当りするまで確変期間が続く。この確変期間中において奇数図柄で大当りした場合は同様にその大当り遊技が終了から確変状態になり、確変期間中において偶数図柄で大当りした場合は、その大当り遊技終了から100回変動するか又は次に大当りするまで時短状態になる。この時短状態の100回の変動が終わったら通常期間になる。時短期間中において奇数図柄で大当りした場合は確変状態になり、偶数図柄で大当りした場合は通常状態になる。その通常期間中において偶数図柄で大当りした場合は通常状態のままである。
本遊技機では、主制御装置80と払出制御装置81のRAMの値をバックアップする構成になっており主制御装置80に設けられたRAMには、乱数の更新に係わる内容(S20、S25、S30、S35、S40など)、保留記憶されている乱数値に係わる内容、現在の遊技状態に係わる内容(通常遊技状態、高確率状態、時短状態、大当り状態など)、通信に係わる内容、賞球・貸球の未払い数など様々な内容のものが書き込まれ、払出制御装置81のRAMには賞球・貸球の未払い数が書き込まれる。パチンコ遊技機50の電源断時にはこれらのRAMに書き込まれた内容が保存されるようになっているので停電などが発生しても遊技者に不利益を与えないようになっている。
本実施例では払出制御装置81以外のサブ制御装置(音声・ランプ統合制御装置83、図柄制御装置82、発射制御装置84)にもRAMが設けられているが本実施例では払出制御装置81以外のサブ制御装置はバックアップされる構成にはしていないが、他のサブ制御装置もバックアップする構成にしてもよい。
上述したように払出制御装置81以外のサブ制御装置はバックアップされる構成にしていないが音声・ランプ統合制御装置83はパチンコ機50の電源断時の遊技状態がどの状態(通常確率状態、高確率状態、時短状態、大当り状態の中のいずれか)であったかを記憶する遊技状態記憶手段(RAM)121が設けられ、この遊技状態記憶手段はパチンコ遊技機50の電源が入っていない状態でもその記憶が保持されるようになっている。本実施例では音声・ランプ統合制御装置83に遊技状態記憶手段121を設けるようになっているが、これに限らず他のサブ制御装置に設けてもよい。
次に図9において主制御装置80、電源基板85、払出制御装置81、音声・ランプ統合制御装置83、図柄制御装置82における給電及び信号の流れを示す。パチンコ遊技機50の電源基板85は、パチンコ店側に設けられたAC24V電源を電源スイッチ100を介して電源生成回路が受けており、電源生成回路が、図示するように主制御装置80、払出制御装置81、音声・ランプ統合制御装置83、図柄制御装置82を含む遊技機各部に通常電源を給電する。パチンコ遊技機50の電源を供給するか否かを切り替える電源スイッチ100は電源基板85に設けられており、オンまたはオフの操作をするとその状態を保持するタイプが用いられる。
電源生成回路における全波24V出力は電源基板85内に設けられた電源電圧監視回路に入力し、電源電圧監視回路による全波24V出力の有無の検出結果に基づいて電源基板85内のリセット信号発生回路がリセット信号を主制御装置80、サブ制御装置に出力もしくは解除を行う。すなわち、電源電圧監視回路は所定の基準電圧以上の非出力状態が所定の時間、維持すれば全波24V出力停止と判断し、リセット信号発生回路は全波24V出力停止との判断に応じてリセット信号を出力する。一方、全波24V出力が開始されるとリセット信号は解除される。ここで、リセット信号の出力とはロウレベルの信号を出力することであり、解除とはロウレベルからハイレベルに変化することをいう。なお、図10に示すようにリセット信号の解除は、全波24V出力の検出時点から遅延時間Taの後なされる。
リセット信号発生回路の出力は主制御装置80、払出制御装置81、音声・ランプ統合制御装置83、図柄制御装置82それぞれの遅延回路を介して各制御装置のCPUのリセット端子に出力される。図10に示すように主制御装置80の遅延回路ではリセット信号の解除に所定の遅延時間Tcが与えられ、払出制御装置81の遅延回路ではリセット信号の解除に所定の遅延時間Tdが与えられ、音声・ランプ統合制御装置83の遅延回路ではリセット信号の解除に所定の遅延時間Teが与えられる。図10には記載していないが図柄制御装置82の遅延回路では音声・ランプ統合制御装置83と同様にリセット信号の解除に所定の遅延時間Teが与えられる。
電源電圧監視回路の出力を入力として電源基板85に停電信号発生回路が設けてあり、停電等の電源遮断時に停電信号を各制御装置(主制御装置80、払出制御装置81、音声・ランプ統合制御装置83)のCPUのNMI端子に出力するようになっている。停電信号は電源遮断に伴ってハイレベルからロウレベルに変化する信号であり、リセット信号が出力するに先立って出力するように出力タイミングが設定されている。
また、電源基板85は、コンデンサを含み構成されたバックアップ電源生成回路によりDC5Vのバックアップ電源(VBB)を生成する構成となっており、バックアップ電源(VBB)出力は各制御装置(主制御装置80、払出制御装置81、音声・ランプ統合制御装置83)のCPUのバックアップ端子(VBB) に出力され、電源断時には各制御装置のRAMの記憶内容を保持する。主制御装置80、払出制御装置81のRAMの内容は全てを記憶保持し、音声・ランプ制御装置83のRAMの内容は電源断時がどの状態(通常確率状態、高確率状態、時短状態、大当り状態の中のいずれか)であったかを示す内容のみが記憶保持される(遊技状態記憶手段121に該当)。
電源基板85には、図11に記載しているように上記主制御装置80のRAM及び払出制御装置81のRAMをクリアするRAMクリアスイッチ101及び音声・ランプ統合制御装置83のRAMをクリアする状態記憶用RAMクリアスイッチ102が設けられている。状態記憶用RAMクリアスイッチ102は透視可能な部材で構成されたカバー107で囲まれた中に設けられており、該カバー107は図示は省略するが鍵が設けられており、容易には開かない構成になっている。また、カバー107の中にはRAMクリア内容設定スイッチ103が設けられている。このRAMクリア内容設定スイッチ103は、図12(a)に記載しているようにRAMの中に記憶されている複数種類の内容のうち、RAMクリア操作を行なった際にクリアされる内容を選択するためのスイッチである。従来、RAMクリア操作を行なった場合には、RAMに記憶されている内容はすべてクリアされるようになっていたが、遊技機のテストや故障箇所を調べるにあたって不便であったので、それを解決するためにこのような構成になっている。また、最近ではRAMクリアを利用して不正を行う事件が多発しているが、このような構成にすることで上記の不正を極力防止することができる。
以下に上記の不正の内容及び解決するための方法を簡略して記載する。
現在の遊技機は、初期乱数と当否乱数(大当り乱数)を使用することで、遊技球が始動口に入賞したときに取得される乱数の値をランダム化している。しかし、RAMクリアを行うと初期乱数の値と当否乱数の値が0からスタートすることになるので、更新される当否乱数の値が当り値に達するまでの時間が分かってしまい、それに合わせて(体感器などを使用して)遊技球を始動口22に入賞させ大当りさせるという不正が行われている。
この不正を防止するには、RAMクリアスイッチ101を本実施例の状態記憶用RAMクリアスイッチ102のように鍵がついたカバーなどの中に設ければ容易にRAMクリアされないようにできるが、店員がRAMクリア操作を行なう際には大変時間がかかってしまうことになる。しかし本実施例のようにRAMクリアされる内容が選択できるような構成にすることで、不正を極力防止でき、かつ店員のRAMクリア操作が容易に行えることができる。
次に図12(a)の構成でも可能であるが分かりやすいように図12(b)で説明する。
RAMクリア内容設定スイッチ103を押すと電源基板85に設けられた設定内容表示装置104に表示された文字が「A」から「B」へ、あるいは「B」から「A」へ切り換る。「A」とはRAMクリア操作を行なった際に乱数に係る記憶(初期乱数、当否乱数の現在の値など)以外の記憶がクリアされることを示す表示であり、「B」とはRAMクリア操作を行なった際にRAMに記憶されている全ての内容がクリアされることを示す表示である。乱数に係る記憶とは前述したように、初期乱数、当否乱数の更新状況(現在の記憶)である。設定内容表示装置104の表示は通常、「A」の表示がされており、鍵およびカバー107を外してRAMクリア内容設定スイッチ103を一度押すことで「B」の表示に変更される。この「B」の表示は予め定められた時間が経過した場合とパチンコ遊技機50の電源を遮断した際には「A」の表示に切り換るようになっているので前回のRAMクリア処理を「B」の表示で行っても次にRAMクリアするときには「A」の表示になるので、「B」の表示でRAMクリアをする場合(RAMに記憶された内容を全てクリアする場合)には必ず鍵とカバー107を外さなければならない。通常、RAMに記憶されている乱数の更新に関する記憶はメーカーからホールに搬入するときくらいしかクリアする必要はないので、ほとんどRAMクリア内容設定スイッチ103を押すことはない。
つまり、遊技者が上記不正を行なうつもりでRAMクリアスイッチを押しても乱数の更新に係る記憶はクリアされないので不正は行えない。また、乱数の更新に係る記憶はほとんどクリアする機会は少ないので鍵やカバー107が設けられていても何ら問題ない。
なお、状態記憶用RAMクリアスイッチ102も後述するが不正を早期に発見できるように設け、メーカからパチンコ店に出荷する際に必要なだけで、通常はクリアする必要がないので鍵つきのカバー107内に設けられている。
電源基板85には、その他に制御装置と接続するための複数のコネクタ、過電流による遊技機の故障を回避するために設けられたヒューズ、バックアップ手段120に遊技状態が記憶されていること及びバックアップ手段120の内容がクリアされたことを表すバックアップ報知ランプ105、遊技状態記憶手段121に遊技状態が記憶されていること及び遊技状態記憶手段121の内容がクリアされたことを表す遊技状態記憶報知ランプ106が設けられている。
図12の(c)は、RAMクリア内容設定スイッチ103を使用した別実施例である。この構成では、状態記憶用RAMクリアスイッチ102を設けずにRAMクリアスイッチ101のみで主制御装置80、払出制御装置81のRAM及び音声・ランプ統合制御装置83のRAM(遊技状態記憶手段121により記憶さえている内容)をクリアする構成になっており、RAMクリア内容設定スイッチ103を押すことで、主制御装置80、払出制御装置81のRAMをクリアするか音声・ランプ統合制御装置83のRAMをクリアするか主制御装置80、払出制御装置81のRAM及び音声・ランプ統合制御装置83のRAMをいっぺんにクリアするかを切りかえれるようになっている。
図12の(d)はRAMクリア内容設定スイッチ103を使用した別実施例である。この構成では、RAMクリアスイッチ101とRAMクリア内容設定スイッチ103を押しながらパチンコ遊技機50電源を入れると乱数に係る記憶以外の記憶がクリアされ、RAMクリアスイッチ101のみを押しながら電源を入れるとRAMに記憶された全ての内容をクリアする構成になっている(音声・ランプ統合制御装置83のRAMもクリアされる構成にしてもよいしクリアされない構成にしてもよい)。この図12の(d)の構成にしても完全ではないが、上記不正及び誤動作によるRAMクリアを極力防止することができる。
次に図10を使用して信号の流れを説明する。なお、図10に記載しているRAMクリア内容設定スイッチ103は、図12の(d)の構成を採用したものである。
電源スイッチ100のオン(T2)から時間Ta経過後にリセット信号が解除され、このリセット信号解除が主制御装置80のCPUにおいては時間Tc経過後に、払出制御装置81のCPUにおいては時間Td経過後に音声・ランプ統合制御装置83のCPUにおいては時間Te経過後に有効になると、有効になった時点から各制御装置のCPUがセキュリティチェックを開始する。ここで、主制御装置80のCPUの遅延時間Tcが払出制御装置81のCPUの遅延時間Tdよりも長く設定され、払出制御装置81のCPUの遅延時間Tdが音声・ランプ統合制御装置83のCPUの遅延時間Teよりも長く設定されている。セキュリティチェック時間TbはCPUの種類、システムクロック周波数等にもよるが、本具体例において主制御装置80のCPU、払出制御装置81のCPU、音声・ランプ統合制御装置83のCPUの全てに使用したLE2080A-PA(システムクロック周波数6MHz)では185msとした。なお、セキュリティチェックとは、周知のごとくワンチップマイコンである各CPU等が遊技の進行内容を書き込んだROMの内容が正規の内容であるか否かをチェックすることである。
主制御装置80のCPUのセキュリティチェック時間Tbが払出制御装置81のCPUと同等以上で、かつ、主制御装置80のCPUのセキュリティチェック開始時期が払出制御装置81のCPUのセキュリティチェック開始時期よりも遅く実行されるようになっていれば(Td<Tc)、主制御装置80のCPUのセキュリティチェック完了時には払出制御装置81のCPUはセキュリティチェックが完了し、主制御装置80のCPUがROMに書き込まれたプログラムにしたがって遊技の制御を開始する時には、払出制御装置81のCPUは既に遊技の制御を実行している。この結果、電源投入後、主制御装置80のCPUが直ちに払出制御装置81のCPUにデータを送信しても、払出制御装置81のCPUはセキュリティチェックを終え自身の制御を実行しているので確実にデータを受信することができる。また、払出制御装置81のCPUのセキュリティチェック時間Tbが音声・ランプ統合制御装置83のCPUのCPUと同等以上で、かつ、払出制御装置81のCPUのセキュリティチェック開始時期が音声・ランプ統合制御装置83のCPUのセキュリティチェック開始時期よりも遅く実行されるようになっていれば(Te<Td)、払出制御装置81のCPUのセキュリティチェック完了時には音声・ランプ統合制御装置83のCPUはセキュリティチェックが完了し、払出制御装置81のCPUがROMに書き込まれたプログラムにしたがって遊技の制御を開始する時には、音声・ランプ統合制御装置83のCPUは既に遊技の制御を実行している。この結果、電源投入後、払出制御装置81のCPUが直ちに音声・ランプ統合制御装置83のCPUにデータを送信しても、音声・ランプ統合制御装置83のCPUはセキュリティチェックを終え自身の制御を実行しているので確実にデータを受信することができる。
RAMクリアスイッチ101には押下時のみオンする押し釦タイプのものが用いられ、上記リセット信号の解除時(T3)にRAMクリアスイッチ101がオンであれば、RAMクリア信号発生回路が、ハイレベルの信号であるRAMクリア信号を主制御装置80、払出制御装置81の入力ポートに一定時間出力される。すなわち、RAMクリア信号はリセット信号が解除される電源投入時のみ出力される。ここで電源スイッチ100のオンからリセット信号解除までの遅延時間Taは例えば100msに設定され、RAMクリア信号を発生せしめるにはRAMクリアスイッチ101を押下しながら電源スイッチをオンすることになる(T1)。なお、各制御装置のCPUは入力ポートおけるRAMクリア信号の有無をデータバスを介して監視する。
RAMクリアスイッチ101を押しながら電源スイッチ100をオンすることで、リセット信号が解除された時点からRAMクリア信号が時間Tgの間出力されることになる。ここで、RAMクリア信号の出力時間Tgを、遅くセキュリティチェックの完了する主制御装置80のCPUについてのリセット信号解除からセキュリティチェック完了までの時間(リセット信号遅延時間Tc+セキュリティチェック時間Tb)よりも長くする(Tf)ことで、主制御装置80、払出制御装置81はセキュリティチェック完了後にRAMクリア信号を確実に受信することができる。主制御装置80、払出制御装置81はセキュリティチェック完了後にRAMクリア信号が入力されているか否かを判断し、入力されていた場合にはRAMをクリアする。
状態記憶用RAMクリアスイッチ102には押下時のみオンする押し釦タイプのものが用いられ、上記リセット信号の解除時(T3)に状態記憶用RAMクリアスイッチ102がオンであれば、状態記憶用RAMクリア信号発生回路が、ハイレベルの信号である状態記憶用RAMクリア信号を音声・ランプ統合制御装置83の入力ポートに一定時間出力される。すなわち、状態記憶用RAMクリア信号はリセット信号が解除される電源投入時のみ出力される。ここで電源スイッチ100のオンからリセット信号解除までの遅延時間Ta は例えば100msに設定され、状態記憶用RAMクリア信号を発生せしめるには状態記憶用RAMクリアスイッチを押下しながら電源スイッチをオンすることになる(T1)。なお、音声・ランプ統合制御装置83の制御装置のCPUは入力ポートおける状態記憶用RAMクリア信号の有無をデータバスを介して監視する。
状態記憶用RAMクリアスイッチ102を押しながら電源スイッチ100をオンすることで、リセット信号が解除された時点から状態記憶用RAMクリア信号が時間Thの間出力されることになる。ここで、状態記憶用RAMクリア信号の出力時間Thを、音声・ランプ統合制御装置83のCPUについてのリセット信号解除からセキュリティチェック完了までの時間(リセット信号遅延時間Te+セキュリティチェック時間Tb)よりも長くする(Tf)ことで、音声・ランプ統合制御装置83はセキュリティチェック完了後に状態記憶用RAMクリア信号を確実に受信することができる。音声・ランプ統合制御装置83はセキュリティチェック完了後に状態記憶用RAMクリア信号が入力されているか否かを判断し、入力されていた場合にはRAM(遊技状態記憶手段121に記憶された内容)をクリアする。
上述したようにRAMクリア設定信号は図12のdの構成にし、RAMクリア内容設定スイッチ103は押下時のみオンする押し釦タイプのものが用いられ、上記リセット信号の解除時(T3)にRAMクリア設定スイッチがオンであれば、RAMクリア設定信号発生回路が、ハイレベルの信号であるRAMクリア設定信号を主制御装置80、払出制御装置81の入力ポートに一定時間出力される。すなわち、状態記憶用RAMクリア信号はリセット信号が解除される電源投入時のみ出力される。
RAMクリア内容設定スイッチ103を押しながら電源スイッチ100をオンすることで、リセット信号が解除された時点(T3)からRAMクリア設定信号が時間Tiの間出力されることになる。ここで、RAMクリア設定信号の出力時間Tiを、遅くセキュリティチェックの完了する主制御装置80のCPUについてのリセット信号解除からセキュリティチェック完了までの時間(リセット信号遅延時間Tc+セキュリティチェック時間Tb)よりも長くする(Tf)ことで、主制御装置80、払出制御装置81はセキュリティチェック完了後にRAMクリア設定信号を確実に受信することができる。主制御装置80、払出制御装置81はセキュリティチェック完了後にRAMクリア設定信号が入力されているか否かを判断する。RAMクリア設定信号が入力されていれば(T5)、RAMに記憶されている内容を全てクリアされるように設定し、入力されていなければ(T13)、乱数に係る記憶以外の記憶をクリアするように設定する。
つまり、RAMに記憶されている内容を全てクリアする時には、RAMクリアスイッチ101とRAMクリア設定スイッチ103を押しながら電源スイッチ100をONし、乱数に係わる記憶以外の記憶をクリアするときには、RAMクリアスイッチ101を押しながら電源スイッチ100をONすることになる。ちなみに、電源投入時にRAMクリアスイッチ101が押されていなかった場合には何もクリアはされない。
次に図13を使用して主制御装置80の電源投入時の流れと電源断発生時の流れを説明する。
図13のaは電源投入時の処理であり、はじめに割込みモードの設定を行い(S800)、RAMのアクセスを許可する(S801)。次にRAMクリア信号が入力されているか否かを判断し(S802)、入力されていなければ、電源遮断時の発生情報が正常か否かを判断し(S803)、正常であった場合にはRAMの判定値を算出する(S804)。次にRAMの判定値が正常であるか否かを判定し(S805)、正常であった場合には、電源断時の発生情報のクリア(S806)、電源断時のスタックポインタの復帰(S807)、復電時のコマンド送信処理(S808)、CPU周辺デバイスの初期設定(S809)を行い、電源断時に割込みが許可されていたか否かを判断する(S810)。電源断時に割込みが許可されていたならば(S810:YES)、割込み許可を設定し(S811)、電源断時のプログラム番地にとび、電源断時に割込みが許可されていなければ(S810:NO)、そのまま電源断時のプログラム番地にとぶ処理が行われる。
S802でRAMクリア信号が入力されていたならば(S802:YES)、RAMクリア設定信号が入力されているか否かを判断し(S812)、入力されていたならば、S813以降の処理を行う。なお、S803でNOであった場合及びS805でNOであった場合にも同様にS813の処理を行う。S813ではRAMに記憶されている内容を全て0クリアし、スタックポインタの設定(S814)、RAMの初期設定(S815)、CPU周辺デバイスの初期設定(S816)、割込み許可設定(S817)を行う。
S812でRAMクリア設定信号が入力されていなかった場合には(S812:NO)、乱数に係る記憶以外の記憶を0クリア(S818)、スタックポインタの設定(S819)、CPU周辺デバイスの初期設定(S820)、割込み許可設定(S821)を行う。
図13のbは電源断発生時の処理であり、はじめに、全使用レジスタの退避(S830)を行い、スタックポインタの保存(S831)、RAM判定値の算出保存(S832)、電源断時の発生情報の保存(S833)、内蔵RAMのアクセス禁止(S834)を行う。
次に図14を使用して音声・ランプ統合制御装置83の電源投入時の流れと電源断発生時の流れを説明する。
図14のaは電源投入時の処理であり、はじめに割込みモードの設定を行い(S900)、RAMのアクセスを許可する(S901)。次に状態記憶用RAMクリア信号が入力されているか否かを判断し(S902)、入力されていなければ、電源遮断時の発生情報が正常か否かを判断し(S903)、正常であった場合には電源断時のスタックポインタの復帰(S904)、CPU周辺デバイスの初期設定(S905)を行い、主制御装置通信エラー状態を設定する(S906)。次は電源断時が高確率状態であったか否かを判断する(S907)のだが、これは後述する電源断時の発生情報の保存の処理にて記憶される内容で判断を行う。S907でYESであった場合には報知パターンCを行うように設定する(S908)。この報知パターンCとは、通常確率時に所定条件が成立して高確率状態になったときに報知される報知パターンとは異なるパターンである(詳細は後述する)。
通常、音・ランプ統合制御装置83や図柄制御装置82は主制御装置80からの命令があってから始めて制御するようになっているが、この報知パターンCが設定されると主制御装置80から命令がなかった場合にも報知を行う構成になっている。
次は、電源断時の発生情報をクリアし(S909)、電源断時に割込みが許可されていたか否かを判断する(S910)。電源断時に割込みが許可されていたならば(S910:YES)、割込み許可を設定し(S911)、電源断時のプログラム番地にとび、電源断時に割込みが許可されていなければ(S910:NO)、そのまま電源断時のプログラム番地にとぶ処理が行われる。
S902でRAMクリア信号が入力されていた場合(S902:YES)及び電源遮断時の発生情報が正常ではなかった場合(S903:YES)には、S912にてRAMに記憶されている内容を全て0クリアし、スタックポインタの設定(S913)、CPU周辺デバイスの初期設定(S914)、主制御装置通信エラー状態を設定(S915)、割込み許可設定(S916)を行う。
図14のbは電源断発生時の処理であり、はじめに、全使用レジスタの退避(S930)を行い、スタックポインタの保存(S931)、主制御装置からのコマンドデータの読み込み(S932)、電源断時の発生情報の保存(S933)、内蔵RAMのアクセス禁止(S934)を行う。この電源断時の発生情報の保存とは、電源遮断直前の遊技状態(通常確率状態、時短状態、高確率状態、大当り状態のうちのいずれかの状態)を記憶する処理である。
図15は、それぞれの遊技状態における報知パターンを示す図である。図15(a)は、通常確率状態と通常確率時に所定条件が成立した場合における高確率状態と電源復帰直後の高確率状態とで、それぞれ報知パターンを異ならす例であり、図15(b)は、通常確率状態と通常確率時に所定条件が成立した場合における高確率状態との報知パターンを同一にし、電源復帰直後の高確率状態だけを異ならす報知パターンにした例であり、図15(c)は、通常確率状態と通常確率時に所定条件が成立した場合における高確率状態の報知パターンを類似する報知パターンにし電源復帰直後の高確率状態だけは全く異なる報知パターンにした例である。電源復帰直後の高確率状態とは電源復帰後に通常確率状態を経由せずに高確率状態になったときのことである。図15の(b)、(c)のように通常確率状態と通常確率時に所定条件が成立した場合における高確率状態の報知パターンを同一あるいは類似することで、高確率状態になったあと、その高確率状態がいつまで継続しているか分かり辛くすることができ趣向性が増す。従来の構成のままこの構成(通常確率状態と通常確率時に所定条件が成立した場合における高確率状態の報知パターンを同一あるいは類似する構成)にした場合には不正の早期発見が不可能になってしまうが本実施例のように電源復帰直後の高確率状態の報知パターンを通常確率時に所定条件が成立した場合における高確率状態の報知パターンと異なるようにすることで、趣向性を向上させたまま不正の早期発見が可能になる。報知パターンを異ならせるとは、報知をLEDやランプで行う場合には、明るさの強弱、点灯と消灯のタイミングの違い、発光色の違いなどで報知パターンを異ならせることが考えられ、報知をスピーカを使って音により行う場合には音の高低、テンポ、曲の違いなどで報知パターンを異ならせることが考えられ、報知を表示によって行う場合には、背景や図柄の色の違い、表示内容(キャラクターなど)の違いで報知パターンを異ならせることが考えられる。また、表示で報知を行う場合、一方は「高確率状態中」と表示し、もう一方は「高確率状態中(停電復帰)」と表示する構成でもよい。
次に図15の(d)と図16を使用して別実施例を説明する。
通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合における高確率状態中の報知パターンと電源復帰直後に高確率状態になった場合における高確率状態中の報知パターンを異ならし、さらにバックアップ手段120に記憶された内容と遊技状態記憶手段121に記憶された内容が異なることを示す内容であった場合には、通常状態中おける報知パターン、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合における高確率状態中の報知パターン、電源復帰直後に高確率状態になった場合における高確率状態中の報知パターンとは異なる報知パターンで報知される例である。
図16は図9と異なり遊技状態記憶手段121が払出制御手段に設けられており、該払出制御手段は主制御装置と双方向通信可能に設けられている。また、払出制御手段81が音声・ランプ統合制御装置83あるいは図柄制御装置82を介して報知手段を制御する構成になっている。バックアップ手段120に記憶された内容と遊技状態記憶手段121に記憶された内容が異なることを示す内容であるか否かを判定するには主制御装置80(バックアップ手段120が設けられた制御装置)と払出制御装置81(遊技状態記憶手段121が設けられた制御装置)とが双方向通信可能な構成が好ましい。
主制御装置80から払出制御装置81への一方向通信でもバックアップ手段120に記憶された内容と遊技状態記憶手段121に記憶された内容が異なることを示す内容であるか否かを判定することは可能であるが、主制御装置80に設けられたROMが偽りの情報(実際は大当り確率が高くなっているにもかかわらず、通常確率であるなど)を出力するROMに交換されていた場合には不正の早期発見が不可能になってしまう。
しかし、主制御装置80と払出制御装置81を双方向通信可能にして、払出制御装置81が主制御装置80の状態を確認しにいくように構成すれば、不正なROMに交換されていても不正の早期発見が可能になる。
本実施例では、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合における高確率状態中の報知パターンと電源復帰直後に高確率状態になった場合における高確率状態中の報知パターンを異ならす構成にしているが、通常確率時あるいは高確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合における時短状態中の報知パターンと電源復帰直後に時短状態になった場合における時短状態中の報知パターンを異ならす構成にしてもよいし、高確率状態、時短状態の両方を上記のような構成にしてもよい。つまり、遊技状態記憶手段121には、電源遮断直前の遊技状態が高確率状態であった場合には高確率状態であったことを記憶し、電源遮断直前の遊技状態が時短状態であった場合には時短状態であったことを記憶する構成になる。時短状態とは、特別図柄の変動時間が通常時よりも短い時間になっている状態、普通図柄の変動時間が通常時よりも短い時間になっている状態、普通図柄が当ったことで開放される羽の開放時間が通常時よりも長くなっている状態、これらを組合せた状態である。このように時短状態も通常状態時に比べて遊技者が有利な状態であるので不正に利用される可能性があるが、上記の構成にすれば不正を早期に発見できるようになる。なお、時短状態は通常、電源投入直後に開始されることはない(バックップ手段により電源投入直後に開始されることはあるが)。
なお、通常確率時あるいは高確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合における盤用外部接続端子78からホールコンピュータに送る信号と電源復帰直後に時短状態になった場合における盤用外部接続端子78からホールコンピュータに送る信号を異ならせるようにしてもよい。異ならす方法は高確率状態で異ならす方法と同じような構成にしればよい。
なお、本実施例では第1種遊技機を例に挙げて説明したが、これに限るわけではなく第2種遊技機、第3種遊技、アレンジボール遊技機、雀球遊技機、一般電役機、スローットマシンなど通常状態と遊技者に有利な状態がある遊技機には摘要できる。
50・・・パチンコ遊技機
51・・・スピーカ(報知手段)
65・・・枠側装飾ランプ(報知手段)
15・・・図柄表示装置(報知手段)
22・・・始動口
26・・・サイドランプ(報知手段)
27・・・上部ランプ(報知手段)
51・・・スピーカ(報知手段)
80・・・主制御装置
81・・・払出制御装置(サブ制御装置)
82・・・図柄制御装置(サブ制御装置)
83・・・音声・ランプ統合制御装置(サブ制御装置)
84・・・発射制御装置(サブ制御装置)
85・・・電源基板
100・・・電源スイッチ
101・・・RAMクリアスイッチ
102・・・状態記憶用RAMクリアスイッチ
103・・・RAMクリア内容設定スイッチ
120・・・バックアップ手段
121・・・遊技状態記憶手段

Claims (4)

  1. 遊技領域内に設けられた始動手段に遊技球が検出されることに起因して抽出される抽出値により、遊技者に有利な状態である特別遊技を実行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、
    前記特別遊技を実行するか否かの抽選確率が通常確率である通常確率状態時に所定条件が成立した場合、前記特別遊技を実行するか否かの抽選確率が高確率である高確率状態に変更させる確率変更手段と、
    電源が遮断される際に電源遮断直前の遊技状態を記憶し、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるようにするためのバックアップ手段と、
    遊技機からホールコンピュータに信号を出力するための外部接続端子と、
    を備える遊技機において、
    通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合と電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合とで高確率状態時における報知手段による報知パターンを異ならせ、
    さらに、前記外部接続端子から前記ホールコンピュータに出力される信号の態様により、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合と、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合との判別を可能としたことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技領域内に設けられた始動手段に遊技球が検出されることに起因して抽出される抽出値により、遊技者に有利な状態である特別遊技を実行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、
    前記特別遊技を実行するか否かの抽選確率が通常確率である通常確率状態時に所定条件が成立した場合、前記特別遊技を実行するか否かの抽選確率が高確率である高確率状態に変更させる確率変更手段と、
    電源が遮断される際に電源遮断直前の遊技状態を記憶し、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるようにするためのバックアップ手段と、
    遊技機からホールコンピュータに信号を出力するための外部接続端子と、
    を備える遊技機において、
    通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合には、報知手段により特別な報知を行わず、電源復帰後にバックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合には報知手段により特別な報知を行い、
    さらに、前記外部接続端子から前記ホールコンピュータに出力される信号の態様により、通常確率状態時に所定条件が成立して高確率状態になった場合と、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき高確率状態になった場合との判別を可能としたことを特徴とする遊技機。
  3. 遊技領域内に配置された始動口に設けられた始動手段に遊技球が検出されることに起因して抽出される抽出値により、遊技者に有利な状態である特別遊技を実行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、
    該特別遊技抽選手段の抽選結果を報知する特別図柄と、
    前記始動口に設けられた羽を開放させるか否かの抽選結果を報知する普通図柄と、
    電源が遮断される際に電源遮断直前の遊技状態を記憶し、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるようにするためのバックアップ手段と、
    遊技機からホールコンピュータに信号を出力するための外部接続端子と、
    を備え、
    前記普通図柄の変動時間が通常状態時よりも短く、前記始動口に設けられた羽の開放時間が通常状態時よりも長い、時短状態が存在する遊技機において、
    通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合と電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合とで時短状態における報知手段による報知パターンを異ならせ、
    さらに、前記外部接続端子から前記ホールコンピュータに出力される信号の態様により、通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合と、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合との判別を可能としたことを特徴とする遊技機。
  4. 遊技領域内に配置された始動口に設けられた始動手段に遊技球が検出されることに起因して抽出される抽出値により、遊技者に有利な状態である特別遊技を実行するか否かを抽選する特別遊技抽選手段と、
    該特別遊技抽選手段の抽選結果を報知する特別図柄と、
    前記始動口に設けられた羽を開放させるか否かの抽選結果を報知する普通図柄と、
    電源が遮断される際に電源遮断直前の遊技状態を記憶し、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるようにするためのバックアップ手段と、
    遊技機からホールコンピュータに信号を出力するための外部接続端子と、
    を備え、
    前記普通図柄の変動時間が通常状態時よりも短く、前記始動口に設けられた羽の開放時間が通常状態時よりも長い、時短状態が存在する遊技機において、
    通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合には、報知手段により特別な報知を行わず、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合には報知手段により特別な報知を行い、
    さらに、前記外部接続端子から前記ホールコンピュータに出力される信号の態様により、通常確率状態時に所定条件が成立して時短状態になった場合と、電源復帰後に前記バックアップ手段の記憶に基づき時短状態になった場合との判別を可能としたことを特徴とする遊技機。
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