−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態の料金プランシェアシステム100を含むネットワーク構成例を示す図である。図1に示す料金プランシェアシステム100は、様々な電力需要家個々における電力消費の意向を無理なく踏まえた上で、各電力需要家にて直接的な経済効果を確実に獲得可能とするためのコンピュータシステムである。本実施形態では、料金プランシェア対象の電力需要家として一般家庭の各世帯を想定する。また、以降は電力需要家を需要家と称する。
この場合の各世帯の需要家施設10すなわち住居は、電力事業者が提供する系統電源1から分電盤11にて給電を受け、この分電盤11から配電する電力で各箇所の電気設備15を稼動させる一般的な受電及び配電の構成を備えている。需要家施設10内の電気設備15で消費された電力の量すなわち使用電力量は、分電盤11に備わる電力量計12により計測されている。また、本実施形態における分電盤11は通信機能を具備し、ネットワーク50を介して本実施形態の料金プランシェアシステム100を実現するサーバ装置と通信可能に結ばれており、電力量計12により計測された使用電力量のデータを所定時間毎に料金プランシェアシステム100に送信している。上述の電力量計12、または電力量計12を含む分電盤11は、いわゆるスマートメータである。
また、こうした需要家施設10には、それぞれ分電盤11に給電を行う太陽光発電装置13(他の再生可能エネルギーを利用した発電装置であってもよい。例:風力発電装置など)が備わっている。この場合の分電盤11は、太陽光発電装置13での発電量(分電盤11に給電される)および系統電源1への売電量を計測しており、当該計測データを所定時間毎に料金プランシェアシステム100に送信している。一方、料金プランシェアシステム100は、いわゆるHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)の機能を備えており、太陽光発電装置13での発電量を踏まえて、系統電源1からの買電量を最小限に抑えることができる。
なお、本実施形態の料金プランシェアシステム100は、ネットワーク50を介して、上述の分電盤11の他、需要家端末200、電力事業者サーバ300、および気象データ提供サーバ400と通信可能に結ばれている。このうち、需要家端末200は、上述の需要家施設10に所在する需要家、すなわち一般家庭の構成員が所持する情報端末であり、具体的には携帯電話機やタブレット端末、或いはノートPC等を想定できる。この需要家端末200は、料金プランシェアシステム100と協働するアプリケーションとして料金プランシェア用のアプリ210を保持しており、このアプリ210を実行して必要な機能を実装することとなる。図3は本実施形態における需要家端末200の構成例を示す図である。図3にて例示するように、需要家端末200は、一般的なコンピュータ端末と同様のハードウェア構成を備えており、ハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される記憶装置201、RAMなど揮発性記憶素子で構成されるメモリ203、記憶装置201に保持されるプログラム202をメモリ203に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPU204(演算装置)、ユーザたる需要家からの入力を受け付けるキーボード等の入力装置205、処理結果を出力するディスプレイ等の出力装置206、ネットワーク50と接続し料金プランシェアシステム100や電力事業者サーバ300、気象データ提供サーバ400等の他装置との通信処理を担う通信装置207、を少なくとも備える。
また、電力事業者サーバ300は、電力事業者が備えるサーバ装置であり、具体的には料金プランシェアシステム100と協働して、各電力需要家の電力料金計算とその請求処理等を行う所定の業務アプリケーション310をプログラム302として保持しており、この業務アプリケーション310を実行して必要な機能を実装することとなる。図4は本実施形態における電力事業者サーバ300の構成例を示す図である。図4にて例示するように、電力事業者サーバ300は、一般的なサーバ装置と同様のハードウェア構成を備えており、ハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される記憶装置301、RAMなど揮発性記憶素子で構成されるメモリ303、記憶装置301に保持されるプログラム302をメモリ303に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPU304(演算装置)、ネットワーク50と接続して料金プランシェアシステム100や需要家端末200等の他装置との通信処理を担う通信装置305、を少なくとも備える。なお、この電力事業者サーバ300は、料金プランシェアシステム100に提供するために、料金プランデータベース125のマスタ325、電力使用量実績データベース126のマスタ326、および需要家管理データベース128のマスタ328を記憶装置301に備え、適宜なトリガー(所定時期の到来や、料金プランシェアシステム100を操作するユーザからの指示等)を受けて該当マスタを料金プランシェアシステム100に対してネットワーク50経由で提供可能であるとする。
また、気象データ提供サーバ400は、少なくとも現時点から24時間以内の1時間毎ないし3時間毎の天気、気温、湿度、風向といった天候に関する予測データを料金プランシェアシステム100に提供するサーバ装置である。図5は本実施形態における気象データ提供サーバ400の構成例を示す図である。図5にて例示するように、気象データ提供サーバ400は、一般的なサーバ装置と同様のハードウェア構成を備えており、ハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される記憶装置401、RAMなど揮発性記憶素子で構成されるメモリ403、記憶装置401に保持されるプログラム402をメモリ403に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPU404(演算装置)、ネットワーク50と接続し、料金プランシェアシステム100、需要家端末200、電力事業者サーバ300等の他装置との通信処理を担う通信装置405、を少なくとも備える。なお、この気象データ提供サーバ400は、料金プランシェアシステム100に提供するために、気象予測データベース127のマスタ427を記憶装置401に備え、適宜なトリガー(所定時期の到来や、料金プランシェアシステム100からの要求等)を受けて該当マスタを料金プランシェアシステム100に対してネットワーク50経由で提供可能であるとする。
なお、本実施形態の料金プランシェアシステム100は、上述の分電盤11、需要家端末200、電力事業者サーバ300、および気象データ提供サーバ400を含んでいるとしてもよい。
本実施形態における料金プランシェアシステム100のハードウェア構成は以下の如くとなる。図2は本実施形態における料金プランシェアシステム100のハードウェア構成例を示す図である。料金プランシェアシステム100は、ハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される記憶装置101、RAMなど揮発性記憶素子で構成されるメモリ103、記憶装置101に保持されるプログラム102をメモリ103に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPU104(演算装置)、ネットワーク50と接続し需要家端末200や電力事業者サーバ300、気象データ提供サーバ400等の他装置との通信処理を担う通信装置105、を少なくとも備える。なお、記憶装置101内には、本実施形態の料金プランシェアシステム100として必要な機能を実装する為のプログラム102と、後述するデータベース125〜128が少なくとも記憶されている。
また、図3に示すように、本実施形態における需要家端末200のハードウェア構成は、一般的な情報処理端末と同様であり、ハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される記憶装置201、RAMなど揮発性記憶素子で構成されるメモリ203、記憶装置201に保持されるアプリ210をメモリ203に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種演算処理を行なうCPU204、需要家からのキー入力や音声入力を受け付ける入力装置205、処理データの表示を行うディスプレイ等の出力装置206、ネットワークと接続し料金プランシェアシステム100との通信処理を担う通信装置207、を備える。なお、記憶装置201内には、本実施形態の需要家端末200として必要な機能を実装する為のアプリ210が少なくとも記憶されている。
続いて、本実施形態の料金プランシェアシステム100が備える各機能について説明する。上述したように、以下に説明する機能は、例えば料金プランシェアシステム100が備えるプログラム102を実行することで実装される機能と言える。
本実施形態の料金プランシェアシステム100は、記憶装置101が保持する料金プランデータベース125における各電力需要家の電力料金プラン、および電力使用量実績データベース126における電力使用量実績に基づいて、該当電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、需要家管理データベース128において互いに承認済みとなっている電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する機能を備えている。なお、より単純な従量料金の仕組みとして、時間帯での料金は一定で、段階的電力量ごとの従量料金となっている場合も想定出来るが、本実施形態では処理がより複雑な、「時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金」を踏まえた処理について説明するものとする(以後、同様)。
また、料金プランシェアシステム100は、上述の機能によっていずれかの所定電力需要家について特定した余裕分を、上述のグループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として、記憶装置101に記憶する機能を備えている。
また、料金プランシェアシステム100は、上述の他電力需要家に関して、当該他電力需要家の該当電力料金プラン(料金プランデータベース125で特定出来る)および電力使用量実績(電力使用量実績データベース126で特定出来る)に基づく時間帯別の段階ごとの電力料金の合計を、上述の適用電力量枠の追加前後で計算し、ここで計算した各合計間の差額の所定割合分(例:50%)を示すデータを、上述の所定電力需要家へのインセンティブデータとして需要家端末200ないし電力事業者サーバ300などの所定装置に出力する機能を備えている。
また、上述の料金プランシェアシステム100は、上述の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に先立ち、各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、各電力需要家について特定し、ここで特定した余裕分を、余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠とした場合の、上述の時間帯別の段階的電力量ごとの電力料金の各合計間の差額を算定し、ここで算定した差額が所定値以上である場合、上述の所定電力需要家および他電力需要家を所定グループの候補者として、該当電力需要家の需要家端末200に通知し、各電力需要家端末200から承認回答が得られた場合、上述の需要家管理データベース128における所定電力需要家および他電力需要家の電力需要家情報において所定グループの所属情報を追加する機能を備えている。
この機能によれば、適用電力量枠余裕分のシェア、すなわち電力料金プランのシェアを行う電力需要家として適宜な電力料金低減効果を奏する者同士を、電力需要家の意思に応じつつグルーピングすることが可能となり、ひいては、様々な需要家個々における電力消費の意向を無理なく踏まえた上で、各需要家にて直接的な経済効果を確実に獲得可能となる。なお、料金プランシェアシステム100は、上述のようなグルーピング以降、該当グループにおいて、適用電力量枠の追加前後での時間帯別の段階的電力量ごとの電力料金の合計間の差額を一定期間毎に検証し、この差額が所定の基準を下回った場合、すなわち十分な電力料金低減効果が得られていない場合、該当グループを解消して、上述の所定グループの候補者の通知と、所定電力需要家および前記他電力需要家の電力需要家情報における所定グループの所属情報追加の一連の処理を再度実行する機能を更に備えるとすれば好適である。
また、上述の料金プランシェアシステム100は、上述の如く特定した余裕分を、上述のグループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置101に記憶する処理に際し、上述の他電力需要家において余裕分が特定出来なかった時間帯のうち最も高額な従量料金の時間帯に対応する余裕分を特定し、当該特定した余裕分を、該当他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置101に記憶する機能を更に備えている。
これによれば、適用電力量枠余裕分のシェア、すなわち電力料金プランのシェアを行う電力需要家間において効果的に電力料金低減効果を奏する時間帯を特定し、該当時間帯の該当段階に対して上述の余裕分を追加の適用電力量枠として適用することが可能となり、ひいては、各需要家にて直接的な経済効果を更に確実に獲得可能となる。
また、上述の料金プランシェアシステム100は、上述の如く特定した余裕分を、上述のグループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置101に記憶する処理に際し、上述の他電力需要家のうち最も電力使用量が多い順に、該当他電力需要家において余裕分が特定出来なかった時間帯のうち最も高額な従量料金の時間帯に対応する余裕分を特定し、当該特定した余裕分を、該当他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置101に記憶する処理を順次繰り返す機能を更に備えている。
これによれば、適用電力量枠余裕分のシェア、すなわち電力料金プランのシェアを行う電力需要家として、より高い電力料金低減効果を奏する者同士に関し、効果的に電力料金低減効果を奏する時間帯を特定し、該当電力需要家間で該当時間帯の該当段階に対して上述の余裕分を追加の適用電力量枠として適用することが可能となり、ひいては、各需要家にて直接的な経済効果をより一層確実に獲得可能となる。
また、上述の料金プランシェアシステム100は、各電力需要家のスマートメータたる電力量計12から得られる所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として記憶装置101の電力使用量実績データベース126に蓄積する機能を更に備えている。またこの場合、料金プランシェアシステム100は、上述の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の電力使用量実績と、通信装置105を介して気象データ提供サーバ400から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量を推定し、当該推定した電力使用量と各電力需要家における電力料金プラン(料金プランデータベース125で特定)に基づいて、電力料金プランが示す時間帯別従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する機能を備えている。
なお、未来の所定期間の電力使用量を推定する上述の所定アルゴリズムは、例えば、上述の所定期間分の電力使用量実績と気象予測データの各情報を入力として電力使用量の推定値を出力する算定式を想定できる。この算定式は、上述の各情報の実際値と、過去に実際に特定された電力使用量との間の相関解析を行って得られている数式である。なお、上述のアルゴリズムは、プログラム102が予め備えているものとする。この点は、以降の各機能に関する説明においても同様である。
これによれば、電力使用量の実績と気象予測データとに基づく電力使用量により、上述の適用電力量枠の余裕分の特定を精度良く行うことが可能となり、ひいては、上述の時間帯別の段階的電力量ごとの電力料金の各合計間の差額の精度も向上し、各需要家にて直接的な経済効果をより一層確実に獲得可能となる。
なお、上述のスマートメータたる電力量計12から得られる所定時間毎の電力使用量データに、該当電力需要家に設置されている太陽光発電装置13での売電量の実績も含まれているとしてもよい。この場合、料金プランシェアシステム100は、上述の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の電力使用量データおよび上述の売電量と、通信装置105を介して気象データ提供サーバ400から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量および売電量を推定し、当該推定した電力使用量と売電量との差分と各電力需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する機能を更に備える。
上述した、各電力需要家における未来の所定期間の売電量を推定する所定アルゴリズムは、該当電力需要家の需要家施設10に関し、気象データ提供サーバ400から既に得ている所定期間未来の気象予測データ(天気、気温、湿度、風向、日照時間、太陽高度等)と、該当需要家施設10に備わる太陽光発電装置13における発電能力の仕様情報(記憶装置101にて格納されている)とを入力として予測売電量を出力する算定式を想定できる。この算定式は、上述の気象予測データおよび仕様情報の実際値と、過去に実際に特定された売電量との間の相関解析を行って得られている数式である。
また、上述の料金プランシェアシステム100は、上述のインセンティブデータを出力する処理に際し、上述の差額の所定割合分で所定電力需要家の電力料金を減算し、この減算後の電力料金をインセンティブデータとして上述の所定電力需要家の需要家端末200、または電力事業者サーバ300に出力する機能を備えている。
これによれば、適用電力量枠余裕分のシェア、すなわち電力料金プランのシェアを行った結果として得られる電力料金低減効果を各電力需要家に明示し、或いは電力事業者における電力料金算定に際して加味することが可能となり、上述のシェアを行った各需要家にて経済効果をより一層認識しやすくなる。
−−−データ構造例−−−
次に、本実施形態の料金プランシェアシステム100が用いるテーブルにおけるデータ構造例について説明する。図6は本実施形態における料金プランデータベース125のデータ構成例を示す図である。料金プランデータベース125は、各需要家が電力事業者と契約した料金プランの情報を格納したデータベースであり、具体的には、需要家IDをキーとして、該当需要家が契約済みの電力料金プランID、該当電力料金プランの時間帯別従量料金とその適用電力量枠といった情報が対応付けされたレコードの集合体となっている。
図7は本実施形態における電力使用量実績データベース126のデータ構成例を示す図である。また、電力使用量実績データベース126は、各需要家における電力使用量の実績値を蓄積したデータベースであり、具体的には、需要家IDをキーとして、該当需要家における電力使用量の実績値を対応付けされたレコードの集合体となっている。
図8は本実施形態における気象予測データベース127のデータ構成例を示す図である。また、気象予測データベース127は、各需要家の需要家施設10の所在地域に関する少なくとも所定時間以内の気象予測データを格納したデータベースであり、料金プランシェアシステム100が、ネットワーク50経由で気象データ提供サーバ400から得ているデータの格納先となっている。この気象予測データベース127は、具体的には、地域IDをキーとして、予測対象期間、天気、気温、湿度、風向、日照時間、太陽高度といった情報を対応付けたレコードの集合体となっている。
図9は本実施形態における需要家管理データベース128のデータ構成例を示す図である。また、需要家管理データベース128は、各需要家に関する情報を格納したデータベースであり、具体的には、需要家IDをキーとして、該当需要家の需要家施設10の所在エリア、料金プランシェア対象として所属する需要家グループのIDを対応付けたレコードの集合体となっている。
−−−処理手順例1−−−
以下、本実施形態における料金プランシェア方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明する料金プランシェア方法を実行する各機能は、料金プランシェアシステム100がメモリ等に読み出して実行するプログラム102によって実現される。そして、このプログラム102は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
図10は、本実施形態における料金プランシェア方法の処理手順例1を示すフロー図である。ここでまず、本実施形態の料金プランシェアシステム100は、各需要家における電力料金プランを料金プランデータベース125で特定し、また、各需要家における電力使用量実績を電力使用量実績データベース126で特定し、当該特定した電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、該当電力料金プランが示す段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、各需要家について特定する(s100)。
例えば、料金プランデータベース125において、需要家“A”の料金プランが、「従量電灯X契約」で、電力使用量実績データベース126において、直近1ヶ月での電力使用量実績が「500kwh」であり、需要家“B”の料金プランが、同じく「従量電灯X契約」で、直近1ヶ月での電力使用量実績が「200kwh」であり、需要家“C”の料金プランが、同じく「従量電灯X契約」で、直近1ヶ月での電力使用量実績が「100kwh」であったとする。また、「従量電灯X契約」の料金体系は、第1段階(0〜120kwh):15円、第2段階(120〜300kwh):25円、第3段階(300kwh超):30円、であったとする。
この場合、上述のステップs100における料金プランシェアシステム100は、各需要家“A”〜“C”における電力料金プランとして、“従量電灯X契約”を料金プランデータベース125で特定し、また、各需要家“A”、“B”、“C”における電力使用量実績“500kwh”、“200kwh”、“100kwh”、を電力使用量実績データベース126で特定する。
なお、料金プランシェアシステム100は、各需要家のスマートメータ12とネットワーク50を介して一定時間ごとに通信し、各需要家における所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として、記憶装置101の電力使用量実績データベース126に蓄積しているものとする。
また、料金プランシェアシステム100は、こうして特定した電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、該当電力料金プランが示す段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分として、需要家“B”について、例えば第2段階において、“300kwh−200kwh=100kwh”、同様に、需要家“C”について、例えば第1段階において、“120kwh−100kwh=20kwh”、を適用電力量枠の余裕分と特定し、需要家“A”については適用電力量枠の上限規定が無い第3段階まで電力使用量実績が到達しているため“余裕分無し”、などと特定することとなる。
次に、料金プランシェアシステム100は、上述のステップs100で特定した第2段階に対応する余裕分“100kwh”と、第1段階に対応する余裕分“20kwh”を、余裕無しと特定した需要家“A”における第1段階および第2段階についての追加の適用電力量枠として記憶装置101に記憶する(s101)。
次に、料金プランシェアシステム100は、上述の他需要家たる需要家“A”の電力料金プランおよび電力使用量実績に基づき、段階別電力料金の合計を算定する(s102)。なお、この段階別電力料金の合計は、上述の適用電力量枠を追加する前と後の両方のケースについて計算するものとする。
この場合、料金プランシェアシステム100は、例えば、需要家“A”の電力料金プラン、すなわち料金体系が、第1段階(0〜120kwh):15円、第2段階(120〜300kwh):25円、第3段階(300kwh超):30円、である「従量電灯X契約」と、直近1ヶ月での電力使用量実績が「500kwh」に基づいて、適用電力量枠の追加後の電力料金として、第1段階:120×15=“1800円”、(追加分)第1段階:20×15=“300円”、第2段階:180×25=“4500円”、(追加分)第2段階:100×25=“2500円”、第3段階:80×30=“2400円”、で時間帯別電力料金の合計を、“11500円”と算定できる。一方、適用電力量枠の追加前の電力料金として、第1段階:120×15=“1800円”、第2段階:180×25=“4500円”、第3段階:200×30=“6000円”、で時間帯別電力料金の合計を、“12300円”と算定できる。
料金プランシェアシステム100は、上述のように適用電力量枠を追加する前と後の両方のケースについて計算した各合計の差額を、“12300−11500=800円”などと算定し(s103)、ここで算定した差額が所定の基準値以上であるか判定する(s104)。この基準値が例えば200円であった場合、上述の具体例であれば、料金プランシェアシステム100は、上述の差額が基準値以上であると判定し(s104:y)、上述の需要家“A”、需要家“B”および需要家“C”を所定グループの候補者として、該当需要家の需要家端末200に通知する(s105)。他方、上述の差額が基準値以下であると判定した場合(s104:n)、料金プランシェアシステム100は処理を一旦終了し、電力使用量実績が新たに蓄積されることを期待して所定時間待機し、上述のステップs100に処理を戻す。
上述のステップs105の実行後、各需要家端末200から承認回答が得られた場合(s106:y)、料金プランシェアシステム100は、グループの識別情報としてグループID“gr001”といった値を所定アルゴリズムで生成し、上述の需要家管理データベース128における需要家“A”、需要家“B”、および需要家“C”の電力需要家情報において該当グループの識別情報“gr001”を所属情報として追加し(s107)、処理を終了する。他方、各需要家端末200から承認回答が得られなかった場合(s106:n)、料金プランシェアシステム100は、処理を一旦終了し、電力使用量実績が新たに蓄積されることを期待して所定時間待機し、上述のステップs100に処理を戻す。こうして、料金プランシェアを行う需要家のグルーピングが実行される。
なお、料金プランシェアシステム100は、上述で示した需要家のグルーピング以降、後述するステップs308、s309の実行タイミングごとなど一定期間毎に、該当グループにおいて、適用電力量枠の追加前後での段階別電力料金の合計間の差額を検証し、この差額が所定の基準を下回った場合、すなわち十分な電力料金低減効果が得られていない場合、該当グループを解消、すなわち上述の需要家管理データベース128における所定需要家および他需要家の該当グループへの所属情報の削除を実行して、上述のステップs100〜s107の一連の処理を再度実行する。
また、料金プランシェアシステム100は、各需要家のスマートメータ12から得られる所定時間毎の電力使用量データとして、該当需要家に設置されている太陽光発電装置13での売電量の実績(例:直近1ヶ月における各日の売電量)も取得しているとしてもよい。この場合、料金プランシェアシステム100は、上述の余裕分を、互いに承認済みの需要家のグループに所属する各需要家について特定する処理に際し、各需要家における所定期間分の電力使用量データおよび売電量と、気象データ提供サーバ400から得る気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各需要家における未来の所定期間の電力使用量および売電量を推定し、当該推定した電力使用量(例:450kwh)と売電量(例:50kwh)との差分(例:400kwh)と各需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す段階的電力量ごと従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの需要家のグループに所属する各需要家について特定することとなる。
上述した、各需要家における未来の所定期間の売電量を推定する所定アルゴリズムは、該当需要家の需要家施設10に関し、気象データ提供サーバ400から既に得ている所定期間未来の気象予測データ(天気、気温、湿度、風向、日照時間、太陽高度等)と、該当需要家施設10に備わる太陽光発電装置13における発電能力の仕様情報(記憶装置101にて格納されている)とを入力として予測売電量を出力する算定式を想定できる。この算定式は、上述の気象予測データおよび仕様情報の実際値と、過去に実際に特定された売電量との間の相関解析を行って得られている数式である。
−−−処理手順例2−−−
続いて、需要家が自発的に需要家同士のグルーピングを志向する場合に対応する処理について説明する。図11は、本実施形態における料金プランシェア方法の処理手順例2を示すフロー図である。なお、処理手順例1と同様に、料金プランシェアシステム100は、各需要家のスマートメータ12とネットワーク50を介して一定時間ごとに通信し、各需要家における所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として、記憶装置101の電力使用量実績データベース126に蓄積しているものとする。
ここでまず、本実施形態の料金プランシェアシステム100は、或る需要家端末200から需要家グループの生成要求を受信したことに応じ、当該要求の起源となった該当需要家(例えば、需要家“B”とする)を含む各電力需要家における電力料金プランを料金プランデータベース125で特定し、また、上述の各需要家における電力使用量実績を電力使用量実績データベース126で特定し、当該特定した電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、該当電力料金プランが示す段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、各需要家について特定する(s1001)。このステップs1001の具体的な内容については上述のステップs100と同様である。
次に、料金プランシェアシステム100は、上述のステップs1001で、上述の該当需要家“B”について特定した、該当段階(例えば、第2段階とする)に対応する余裕分(例えば、“100kwh”とする)を、余裕分が特定出来なかった上述の該当需要家以外の電力需要家(例えば、需要家“A”とする)における、上述の第2段階についての追加の適用電力量枠とした場合(第1ケース)の、段階別電力料金の合計を上述のステップs102と同様に算定する(s1002)。なお、この段階別電力料金の合計は、上述の適用電力量枠を追加する場合の追加の前と後の両方のケースについて計算するものとする。
なお、このステップs1002において、料金プランシェアシステム100は、上述のステップs1001で、上述の該当需要家以外の需要家(例えば、需要家“A”)について特定した、該当段階(例えば、第2段階とする)に対応する余裕分(例えば、“100kwh”とする)を、余裕分が特定出来なかった上述の需要家“B”における、上述の第2段階についての追加の適用電力量枠とした場合(第2ケース)の、段階別電力料金の合計を上述のステップs102と同様に算定するものとできる。この場合も、上述の段階別電力料金の合計は、上述の適用電力量枠を追加する場合の追加の前と後の両方のケースについて計算するものとする。
続いて料金プランシェアシステム100は、上述のように適用電力量枠を追加する前と後の両方のケースについて計算した各合計の差額を算定し(s1003)、ここで算定した、上述の第1ケースまたは第2ケースのいずれかに関する差額が所定の基準値以上であるか判定する(s1004)。
上述の差額が基準値以上であった場合(s1004:y)、料金プランシェアシステム100は、上述の需要家“A”を、需要家“B”を起点とした所定グループの候補者として認識し、上述の需要家“B”の需要家端末200に通知する(s1005)。他方、上述の差額が基準値以下であると判定した場合(s1004:n)、料金プランシェアシステム100は処理を一旦終了し、電力使用量実績が新たに蓄積されることを期待して所定時間待機し、上述のステップs1001に処理を戻す。
上述のステップs1005の実行後、需要家“B”の需要家端末200から承認回答が得られた場合(s1006:y)、料金プランシェアシステム100は、需要家“B”による承認回答(グループへの加入承認と言える)が得られた需要家“A”の需要家端末200に対し、上述の所定グループの候補者となった旨を通知する(s1007)。この通知の実行後、需要家“A”の需要家端末200から承認回答(グループへの勧誘に対する許諾回答と言える)が得られた場合(s1008:y)、料金プランシェアシステム100は、グループの識別情報としてグループIDを所定アルゴリズムで生成し、上述の需要家管理データベース128における需要家“A”、需要家“B”の電力需要家情報において該当グループの識別情報を所属情報として追加し(s1009)、処理を終了する。
他方、需要家“A”の需要家端末200から承認回答が得られなかった場合(s1008:n)、料金プランシェアシステム100は、処理を一旦終了し、電力使用量実績が新たに蓄積されることを期待して所定時間待機し、上述のステップs1001に処理を戻す。こうして、需要家の自発的意思に応じて、料金プランシェアを行う需要家のグルーピングが実行される。
なお、料金プランシェアシステム100は、上述で示した需要家のグルーピング以降、後述するステップs308、s309の実行タイミングごとなど一定期間毎に、該当グループにおいて、適用電力量枠の追加前後での段階別電力料金の合計間の差額を検証し、この差額が所定の基準を下回った場合、すなわち十分な電力料金低減効果が得られていない場合、該当グループを解消、すなわち上述の需要家管理データベース128における所定需要家および他需要家の該当グループへの所属情報の削除を実行して、上述のステップs1001〜s1009の一連の処理を再度実行する。
−−−処理手順例3−−−
続いて、料金プランにおいて時間帯別の概念が含まれている場合に対応する処理について説明する。図12は、本実施形態における料金プランシェア方法の処理手順例3を示すフロー図である。なお、処理手順例1と同様に、料金プランシェアシステム100は、各需要家のスマートメータ12とネットワーク50を介して一定時間ごとに通信し、各需要家における所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として、記憶装置101の電力使用量実績データベース126に蓄積しているものとする。
ここでまず、本実施形態の料金プランシェアシステム100は、各需要家における電力料金プランを料金プランデータベース125で特定し、また、各需要家における電力使用量実績を電力使用量実績データベース126で特定し、当該特定した電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、該当電力料金プランが示す時間帯別従量料金の適用電力量枠の余裕分を、各需要家について特定する(s200)。
例えば、料金プランデータベース125において、需要家“A”の料金プランが、「従量電灯X契約」で、電力使用量実績データベース126において、直近1ヶ月での電力使用量実績が「500kwh」であり、需要家“B”の料金プランが、同じく「従量電灯X契約」で、直近1ヶ月での電力使用量実績が「200kwh」であり、需要家“C”の料金プランが、同じく「従量電灯X契約」で、直近1ヶ月での電力使用量実績が「100kwh」であり、需要家“D”の料金プランが、「従量電灯X契約」で、電力使用量実績データベース126において、直近1ヶ月での電力使用量実績が「400kwh」であったとする。また、「従量電灯X契約」の料金体系は、第1段階(0〜120kwh):15円(通常時間帯)、11円(深夜帯)、第2段階(120〜300kwh):25円(通常時間帯)、21円(深夜帯)、第3段階(300kwh超):30円(通常時間帯)、26円(深夜帯)、であったとする。勿論、料金体系における時間帯の別電力料金の区分は、上述の例のみならず、2時間ごとなどより細分化された時間帯別の電力料金となっているとしてもよい。上述の例は説明の簡明化のためのあくまでも一例である。
この場合、上述のステップs100における料金プランシェアシステム100は、各需要家“A”〜“D”における電力料金プランとして、“従量電灯X契約”を料金プランデータベース125で特定し、また、各需要家“A”、“B”、“C”、“D”における電力使用量実績“500kwh”、“200kwh”、“100kwh”、“400kwh”を電力使用量実績データベース126で特定する。
また、料金プランシェアシステム100は、こうして特定した電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、該当電力料金プランが示す時間帯別従量料金の適用電力量枠の余裕分として、需要家“B”について、例えば“午前7時〜午前9時”の通常時間帯における第2段階において、“300kwh−200kwh=100kwh”、同様に、需要家“C”について、例えば“午前1時〜午前2時”の深夜帯における第1段階において、“120kwh−100kwh=20kwh”、を適用電力量枠の余裕分と特定し、需要家“A”、“D”については適用電力量枠の上限規定が無い第3段階まで電力使用量実績が到達しているため“余裕分無し”、などと特定することとなる。
次に、料金プランシェアシステム100は、上述のステップs200で余裕分が特定出来なかった他需要家のうち最も電力使用量が多い需要家を特定し、ここで特定した他需要家において余裕分が特定出来なかった時間帯のうち最も高額な従量料金の時間帯を該当電力料金プランに基づき更に特定する(s201)。
上述の具体例の場合、余裕分が特定出来なかった他需要家“A”、“D”のうち、電力使用量実績が“500kwh”である需要家“A”を最も電力使用量が多い需要家と特定できる。また、ここで特定した他需要家“A”において余裕分が特定出来なかった時間帯は全ての時間帯であるが、上述の余裕分があった需要家“B”、“C”との関係においては、“午前7時〜午前9時”の通常時間帯と、“午前1時〜午前2時”の深夜帯のうち高額な従量料金の時間帯を、料金プランデータベース125に基づいて、“午前7時〜午前9時”の通常時間帯と特定したとする。
そこで料金プランシェアシステム100は、上述のステップs201で特定した該当時間帯“午前7時〜午前9時”すなわち通常時間帯に対応する余裕分を、上述のステップs100で特定した、需要家“B”の余裕分“100kwh”(午前7時〜午前9時における第2段階の余裕分)と特定し、ここで特定した余裕分を、他需要家たる需要家“A”における該当時間帯“午前7時〜午前9時”すなわち通常時間帯の第2段階についての追加の適用電力量枠として記憶装置101に記憶する(s202)。
次に、料金プランシェアシステム100は、上述の他需要家たる需要家“A”の電力料金プランおよび電力使用量実績に基づき、時間帯別電力料金の合計を算定する(s203)。なお、この時間帯別電力料金の合計は、上述の適用電力量枠を追加する前と後の両方のケースについて計算するものとする。
この場合、料金プランシェアシステム100は、例えば、需要家“A”の電力料金プラン、すなわち料金体系が、第1段階(0〜120kwh):15円(通常時間帯)、11円(深夜帯)、第2段階(120〜300kwh):25円(通常時間帯)、21円(深夜帯)、第3段階(300kwh超):30円(通常時間帯)、26円(深夜帯)、である「従量電灯X契約」と、直近1ヶ月での電力使用量実績が「500kwh」(例えば、通常時間帯と深夜帯とで4:1の使用割合であった)に基づいて、適用電力量枠の追加後の電力料金として、第1段階:96×15+24×11=“1704円”、第2段階:144×25+36×21=“4356円”、(追加分)第2段階:80×25+20×21=“2420円”、第3段階:80×30+20×26=“2920円”、で時間帯別電力料金の合計を、“11400円”と算定できる。一方、適用電力量枠の追加前の電力料金として、第1段階:96×15+24×11=“1704円”、第2段階:144×25+36×21=“4356円”、第3段階:160×30+40×26=“5840円”、で時間帯別電力料金の合計を、“11900円”と算定できる。
料金プランシェアシステム100は、上述のように適用電力量枠を追加する前と後の両方のケースについて計算した各合計の差額を、“11900−11400=500円”などと算定し(s204)、ここで算定した差額が所定の基準値以上であるか判定する(s205)。この基準値が例えば200円であった場合、上述の具体例であれば、料金プランシェアシステム100は、上述の差額が基準値以上であると判定し(s205:y)、上述の需要家“A”および需要家“B”を所定グループの候補者として、該当需要家の需要家端末200に通知する(s206)。他方、上述の差額が基準値以下であると判定した場合(s205:n)、料金プランシェアシステム100は処理を一旦終了し、電力使用量実績が新たに蓄積されることを期待して所定時間待機し、上述のステップs200に処理を戻す。
上述のステップs206の実行後、各需要家端末200から承認回答が得られた場合(s207:y)、料金プランシェアシステム100は、グループの識別情報としてグループID“gr001”といった値を所定アルゴリズムで生成し、上述の需要家管理データベース128における需要家“A”および需要家“B”の電力需要家情報において該当グループの識別情報“gr001”を所属情報として追加する(s208)。他方、各需要家端末200から承認回答が得られなかった場合(s207:n)、料金プランシェアシステム100は、処理を一旦終了し、電力使用量実績が新たに蓄積されることを期待して所定時間待機し、上述のステップs200に処理を戻す。
以降、料金プランシェアシステム100は、上述の他需要家に関するステップs201〜s208の処理を、他需要家における電力使用量の多い順に順次繰り返し(s209:n〜s201)、他需要家に適用する余裕分が無くなった時点(s209:y)で、処理を終了する。こうして、料金プランシェアを行う需要家のグルーピングが実行される。
なお、料金プランシェアシステム100は、上述で示した需要家のグルーピング以降、後述するステップss308、s309の実行タイミングごとなど一定期間毎に、該当グループにおいて、適用電力量枠の追加前後での時間帯別電力料金の合計間の差額を検証し、この差額が所定の基準を下回った場合、すなわち十分な電力料金低減効果が得られていない場合、該当グループを解消、すなわち上述の需要家管理データベース128における所定需要家および他需要家の該当グループへの所属情報の削除を実行して、上述のステップs200〜s209の一連の処理を再度実行する。
−−−処理手順例4−−−
続いて、需要家が自発的に需要家同士のグルーピングを志向する場合に対応する処理について説明する。図13は、本実施形態における料金プランシェア方法の処理手順例4を示すフロー図である。なお、処理手順例3と同様に、料金プランシェアシステム100は、各需要家のスマートメータ12とネットワーク50を介して一定時間ごとに通信し、各需要家における所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として、記憶装置101の電力使用量実績データベース126に蓄積しているものとする。
ここでまず、本実施形態の料金プランシェアシステム100は、或る需要家端末200から需要家グループの生成要求を受信したことに応じ、当該要求の起源となった該当需要家(例えば、需要家“B”とする)を含む各電力需要家における電力料金プランを料金プランデータベース125で特定し、また、上述の各需要家における電力使用量実績を電力使用量実績データベース126で特定し、当該特定した電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、該当電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、各需要家について特定する(s2001)。このステップs2001の具体的な内容については上述のステップs200と同様である。
次に、料金プランシェアシステム100は、上述のステップs2001で、上述の該当需要家“B”について特定した、該当時間帯(例えば、通常時間帯とする)の該当段階(例えば、第2段階とする)に対応する余裕分(例えば、“100kwh”とする)を、余裕分が特定出来なかった上述の該当需要家以外の電力需要家(例えば、需要家“A”とする)における、上述の通常時間帯の第2段階についての追加の適用電力量枠とした場合(第3ケース)の、時間帯別電力料金の合計を上述のステップs203と同様に算定する(s2002)。なお、この時間帯別電力料金の合計は、上述の適用電力量枠を追加する場合の追加の前と後の両方のケースについて計算するものとする。
なお、このステップs2002において、料金プランシェアシステム100は、上述のステップs2001で、上述の該当需要家以外の需要家(例えば、需要家“A”)について特定した、該当時間帯(例えば、通常時間帯とする)の該当段階(例えば、第2段階とする)に対応する余裕分(例えば、“100kwh”とする)を、余裕分が特定出来なかった上述の需要家“B”における、上述の通常時間帯の第2段階についての追加の適用電力量枠とした場合(第4ケース)の、時間帯別電力料金の合計を上述のステップs203と同様に算定するものとできる。この場合も、上述の段階別電力料金の合計は、上述の適用電力量枠を追加する場合の追加の前と後の両方のケースについて計算するものとする。
続いて料金プランシェアシステム100は、上述のように適用電力量枠を追加する前と後の両方のケースについて計算した各合計の差額を算定し(s2003)、ここで算定した、上述の第3ケースまたは第4ケースのいずれかに関する差額が所定の基準値以上であるか判定する(s2004)。
上述の差額が基準値以上であった場合(s2004:y)、料金プランシェアシステム100は、上述の需要家“A”を、需要家“B”を起点とした所定グループの候補者として認識し、上述の需要家“B”の需要家端末200に通知する(s2005)。他方、上述の差額が基準値以下であると判定した場合(s2004:n)、料金プランシェアシステム100は処理を一旦終了し、電力使用量実績が新たに蓄積されることを期待して所定時間待機し、上述のステップs2001に処理を戻す。
上述のステップs2005の実行後、需要家“B”の需要家端末200から承認回答が得られた場合(s2006:y)、料金プランシェアシステム100は、需要家“B”による承認回答(グループへの加入承認と言える)が得られた需要家“A”の需要家端末200に対し、上述の所定グループの候補者となった旨を通知する(s2007)。この通知の実行後、需要家“A”の需要家端末200から承認回答(グループへの勧誘に対する許諾回答と言える)が得られた場合(s2008:y)、料金プランシェアシステム100は、グループの識別情報としてグループIDを所定アルゴリズムで生成し、上述の需要家管理データベース128における需要家“A”、需要家“B”の電力需要家情報において該当グループの識別情報を所属情報として追加し(s2009)、処理を終了する。
他方、需要家“A”の需要家端末200から承認回答が得られなかった場合(s2008:n)、料金プランシェアシステム100は、処理を一旦終了し、電力使用量実績が新たに蓄積されることを期待して所定時間待機し、上述のステップs2001に処理を戻す。こうして、需要家の自発的意思に応じて、料金プランシェアを行う需要家のグルーピングが実行される。
なお、料金プランシェアシステム100は、上述で示した需要家のグルーピング以降、後述するステップs308、s309の実行タイミングごとなど一定期間毎に、該当グループにおいて、適用電力量枠の追加前後での段階別電力料金の合計間の差額を検証し、この差額が所定の基準を下回った場合、すなわち十分な電力料金低減効果が得られていない場合、該当グループを解消、すなわち上述の需要家管理データベース128における所定需要家および他需要家の該当グループへの所属情報の削除を実行して、上述のステップs2001〜s2009の一連の処理を再度実行する。
−−−処理手順例5−−−
次に、上述の需要家のグルーピング以降、料金プランシェアシステム100が、各需要家のスマートメータたる電力量計12から所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として得て、記憶装置101の電力使用量実績データベース126に蓄積した状況下で実行する処理について図に基づき説明する。図14は、本実施形態における料金プランシェア方法の処理手順例5を示すフロー図である。ここでは上述の処理手順例3、すなわち料金プランにおいて時間帯別の概念が含まれている場合に対応する状況を想定する。
この場合、料金プランシェアシステム100は、上述した需要家の所定グループ(例:需要家端末200ないし電力事業者サーバ300から指定されたグループID“gr001”)に所属する各需要家について、該当グループの識別情報“gr001”が所属情報として対応付けされた需要家IDを需要家管理データベース128で、需要家“A”、需要家“B”特定する(s300)。
続いて料金プランシェアシステム100は、上述の該当需要家IDすなわち需要家“A”、需要家“B”をキーとして、記憶装置101の電力使用量実績データベース126に蓄積された所定期間分の電力使用量実績を読み出す(s301)。
また、料金プランシェアシステム100は、上述のステップs301で電力使用量実績を読み出した各需要家“A”、“B”の需要家施設10が所在するエリア(例:東京都○○区)を需要家管理データベース128で特定し(s302)、該当エリアに関し、通信装置105を介して気象データ提供サーバ400から気象予測データを取得する(s303)。この場合、料金プランシェアシステム100は、上述の所定期間分の電力使用量実績と気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで上述のグループ“gr001”に所属の各需要家“A”、“B”における未来の所定期間の電力使用量を推定する(s304)。
なお、未来の所定期間の電力使用量を推定する上述の所定アルゴリズムは、例えば、上述の所定期間分の電力使用量実績と気象予測データの各情報を入力として電力使用量の推定値を出力する算定式を想定できる。この算定式は、上述の各情報の実際値と、過去に実際に特定された電力使用量との間の相関解析を行って得られている数式である。また、上述のアルゴリズムは、プログラム102が予め備えているものとする。
次に、料金プランシェアシステム100は、ここで推定した未来の所定期間の電力使用量と、各需要家“A”、“B”における電力料金プラン(料金プランデータベース125で特定)に基づいて、該当電力料金プランが示す時間帯別従量料金の適用電力量枠の余裕分を上述のグループ“gr001”に所属する各需要家“A”、“B”について特定する(s305)。
例えば、需要家“A”、“B”の料金プランが共に「従量電灯X契約」であり、上述のステップs301で電力使用量実績データベース126から得た、直近1ヶ月での電力使用量実績が需要家“A”:「400kwh」、需要家“B”:「180kwh」であったとする。なお、「従量電灯X契約」の料金体系は、上述の処理手順例2の場合と同様である。
この場合、上述のステップs305における料金プランシェアシステム100は、各需要家“A”、“B”における電力料金プランとして、“従量電灯X契約”を料金プランデータベース125で特定し、また、各需要家“A”、“B”における電力使用量実績“400kwh”、“180kwh”を電力使用量実績データベース126で特定する。
また、料金プランシェアシステム100は、グループ“gr001”の所属需要家である需要家“A”、“B”のそれぞれについてこうして特定した電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、該当電力料金プランが示す時間帯別従量料金の適用電力量枠の余裕分として、需要家“B”について、例えば“午前7時〜午前9時”の通常時間帯における第2段階において、“300kwh−180kwh=120kwh”を適用電力量枠の余裕分と特定し、需要家“A”については適用電力量枠の上限規定が無い第3段階まで電力使用量実績が到達しているため“余裕分無し”、などと特定することとなる。
続いて、料金プランシェアシステム100は、上述のステップs305によってグループ“gr001”に所属の需要家“B”について特定した通常時間帯における余裕分“120kwh”を、該当グループ内において余裕分が特定出来なかった他需要家たる需要家“A”における該当時間帯の追加の適用電力量枠として、記憶装置101に記憶する(s306)。
次に、料金プランシェアシステム100は、上述の他需要家“A”に関してその需要家IDをキーとして電力料金プランを料金プランデータベース125で特定し、また、電力使用量実績を需要家IDをキーとして電力使用量実績データベース126で特定する(s307)。また、ここで料金プランシェアシステム100は、上述のステップs307で特定した他需要家たる需要家“A”の該当電力料金プランおよび電力使用量実績に基づき、時間帯別電力料金の合計を算定する(s308)。なお、この時間帯別電力料金の合計は、上述の適用電力量枠を追加する前と後の両方のケースについて計算するものとする。
この場合、料金プランシェアシステム100は、例えば、需要家“A”の電力料金プラン、すなわち料金体系が、第1段階(0〜120kwh):15円(通常時間帯)、11円(深夜帯)、第2段階(120〜300kwh):25円(通常時間帯)、21円(深夜帯)、第3段階(300kwh超):30円(通常時間帯)、26円(深夜帯)、である「従量電灯X契約」と、直近1ヶ月での電力使用量実績が「400kwh」(例えば、通常時間帯と深夜帯とで4:1の使用割合であった)に基づいて、適用電力量枠の追加後の電力料金として、第1段階:96×15+24×11=“1704円”、第2段階:144×25+36×21=“4356円”、(追加分)第2段階:80×25+20×21=“2420円”、で時間帯別電力料金の合計を、“8480円”と算定できる。一方、適用電力量枠の追加前の電力料金として、第1段階:96×15+24×11=“1704円”、第2段階:144×25+36×21=“4356円”、第3段階:80×30+20×26=“2920円”、で時間帯別電力料金の合計を、“8980円”と算定できる。
料金プランシェアシステム100は、ここで計算した各合計間の差額を、“8980−8480=500円”などと算定し、この差額のうち所定割合分(例:50%)で需要家“A”、“B”の電力料金(例:直近の電力使用量実績に基づくもの、或いは次の請求分)を減算し、この減算後の電力料金をインセンティブデータとして上述の需要家“A”、“B”の需要家端末200、または電力事業者サーバ300に出力し(s309)、処理を終了する。
なお、料金プランシェアシステム100は、スマートメータたる電力量計12から得られる所定時間毎の電力使用量データに、該当需要家に設置されている太陽光発電装置13での売電量の実績(例:直近1ヶ月における各日の売電量)も含まれているとしてもよい。この場合、料金プランシェアシステム100は、上述の余裕分を、互いに承認済みの需要家のグループに所属する各需要家について特定する処理に際し、各需要家における所定期間分の電力使用量データおよび上述の売電量と、通信装置105を介して気象データ提供サーバ400から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各需要家における未来の所定期間の電力使用量および売電量を推定する。また、料金プランシェアシステム100は、当該推定した電力使用量(例:450kwh)と売電量(例:50kwh)との差分(例:400kwh)と各需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す時間帯別従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの需要家のグループに所属する各需要家について特定することとなる。
上述した、各需要家における未来の所定期間の売電量を推定する所定アルゴリズムは、該当需要家の需要家施設10に関し、気象データ提供サーバ400から既に得ている所定期間未来の気象予測データ(天気、気温、湿度、風向、日照時間、太陽高度等)と、該当需要家施設10に備わる太陽光発電装置13における発電能力の仕様情報(記憶装置101にて格納されている)とを入力として予測売電量を出力する算定式を想定できる。この算定式は、上述の気象予測データおよび仕様情報の実際値と、過去に実際に特定された売電量との間の相関解析を行って得られている数式である。
以上、本発明を実施するための最良の形態などについて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
こうした本実施形態によれば、様々な需要家個々における電力消費の意向を無理なく踏まえた上で、各需要家にて直接的な経済効果を確実に獲得可能となる。
本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。すなわち、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、前記演算装置は、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に先立ち、前記各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、各電力需要家について特定し、前記特定した余裕分を、余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当段階の追加の適用電力量枠とした場合の、前記差額の算定を実行し、前記算定した差額が所定値以上である場合、前記所定電力需要家および前記他電力需要家を前記所定グループの候補者として、該当電力需要家の所定装置に通知し、各電力需要家の所定装置から承認回答が得られた場合、前記所定電力需要家および前記他電力需要家の前記電力需要家情報において前記所定グループの所属情報を追加する処理を更に実行するものであるとしてもよい。
これによれば、適用電力量枠余裕分のシェア、すなわち電力料金プランのシェアを行う電力需要家として適宜な電力料金低減効果を奏する者同士を、電力需要家の意思に応じつつグルーピングすることが可能となり、ひいては、様々な需要家個々における電力消費の意向を無理なく踏まえた上で、各需要家にて直接的な経済効果を確実に獲得可能となる。
なお、上述のようなグルーピング以降、該当グループにおいて、適用電力量枠の追加前後での段階別電力料金の合計間の差額を一定期間毎に検証し、この差額が所定の基準を下回った場合、すなわち十分な電力料金低減効果が得られていない場合、該当グループを解消して、上述の所定グループの候補者の通知と、所定電力需要家および前記他電力需要家の電力需要家情報における所定グループの所属情報追加の一連の処理を再度実行するとしてもよい。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、各電力需要家の所定装置とネットワークを介して通信する通信装置を更に備え、前記演算装置は、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に先立ち、前記電力需要家の所定装置から、電力需要家の所定グループを生成する要求を受け付けて、当該要求の起源となった該当電力需要家を含む各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、前記各電力需要家について特定し、前記該当電力需要家について特定した余裕分を、余裕分が特定出来なかった前記該当電力需要家以外の電力需要家における該当段階の追加の適用電力量枠とした場合の、前記差額の算定を実行し、または、前記該当電力需要家以外の電力需要家について特定した余裕分を、余裕分が特定出来なかった前記該当電力需要家における該当段階の追加の適用電力量枠とした場合の、前記差額の算定を実行し、前記算定したいずれかの差額が所定値以上である場合、前記所定電力需要家としての前記該当電力需要家以外の電力需要家、または前記他電力需要家としての前記該当電力需要家以外の電力需要家、を前記所定グループの候補者として、前記該当電力需要家の所定装置に返信し、前記該当電力需要家の所定装置から承認回答が得られた、前記該当電力需要家以外の電力需要家の所定装置に対し、前記所定グループの候補者となった旨を通知し、該当所定装置から承認回答が得られた場合、前記該当電力需要家および前記該当電力需要家以外の電力需要家の前記電力需要家情報において前記所定グループの所属情報を追加する処理を更に実行するものである、としてもよい。
これによれば、需要家がグルーピングとそれに伴うインセンティブ獲得を志向して、グルーピング対象の候補となる需要家の探索作業を自発的に行うことが可能となり、より一層、電力需要家の意思に応じたグルーピングが可能であり、ひいては、様々な需要家個々における電力消費の意向を無理なく踏まえた上で、各需要家にて直接的な経済効果を確実に獲得可能となる。
なお、上述のようなグルーピング以降、該当グループにおいて、適用電力量枠の追加前後での段階別電力料金の合計間の差額を一定期間毎に検証し、この差額が所定の基準を下回った場合、すなわち十分な電力料金低減効果が得られていない場合、該当グループを解消して、上述の所定グループの候補者の通知と、所定電力需要家および前記他電力需要家の電力需要家情報における所定グループの所属情報追加の一連の処理を再度実行するとしてもよい。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、各電力需要家のスマートメータとネットワークを介して通信する通信装置を更に備え、前記演算装置は、各電力需要家の前記スマートメータから得られる所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として記憶装置に蓄積する処理を更に実行し、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の電力使用量実績と、前記通信装置を介して所定装置から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量を推定し、当該推定した電力使用量と前記各電力需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定するものであるとしてもよい。
これによれば、電力使用量の実績と気象予測データとに基づく電力使用量により、上述の適用電力量枠の余裕分の特定を精度良く行うことが可能となり、ひいては、上述の段階別電力料金の各合計間の差額の精度も向上し、各需要家にて直接的な経済効果をより一層確実に獲得可能となる。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、前記演算装置は、前記各電力需要家の前記スマートメータから得られる所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として記憶装置に蓄積する処理に際し、該当電力需要家に設置されている太陽光発電装置での売電量の実績も前記スマートメータから取得して記憶装置に蓄積し、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の前記電力使用量データおよび前記売電量と、前記通信装置を介して所定装置から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量および売電量を推定し、当該推定した電力使用量と売電量との差分と前記各電力需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す段階的電力量ごと従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定するものであるとしてもよい。
これによれば、電力使用量の実績および太陽光発電装置による売電量と気象予測データとに基づく電力使用量により、上述の適用電力量枠の余裕分の特定を更に精度良く行うことが可能となり、ひいては、上述の段階別電力料金の各合計間の差額の精度もより向上し、各需要家にて直接的な経済効果をより一層確実に獲得可能となる。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、前記演算装置は、前記余裕分を前記各電力需要家について特定する処理に際し、前記各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定し、前記追加の適用電力量枠を記憶装置に記憶する処理に際し、いずれかの所定電力需要家について特定した余裕分を、前記グループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶する処理と、前記所定割合分を示すデータを前記インセンティブデータとして出力する処理に際し、前記他電力需要家に関して、前記他電力需要家の該当電力料金プランおよび電力使用量実績に基づく時間帯別の前記段階ごとの電力料金の合計を、前記適用電力量枠の追加前後で計算し、前記計算した各合計間の差額の所定割合分を示すデータを、前記所定電力需要家へのインセンティブデータとして所定装置に出力する処理を実行するものであるとしてもよい。
これによれば、従量料金の仕組みのうち時間帯別の概念についても踏まえて処理を行うことが可能となり、ひいては、様々な需要家個々における電力消費の意向を無理なく踏まえた上で、各需要家にて直接的な経済効果を更に確実に獲得可能となる。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、前記演算装置は、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に先立ち、前記各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、各電力需要家について特定し、前記特定した余裕分を、余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠とした場合の、前記差額の算定を実行し、前記算定した差額が所定値以上である場合、前記所定電力需要家および前記他電力需要家を前記所定グループの候補者として、該当電力需要家の所定装置に通知し、各電力需要家の所定装置から承認回答が得られた場合、前記所定電力需要家および前記他電力需要家の前記電力需要家情報において前記所定グループの所属情報を追加する処理を更に実行するものであるとしてもよい。
これによれば、適用電力量枠余裕分のシェア、すなわち電力料金プランのシェアを行う電力需要家として適宜な電力料金低減効果を奏する者同士を、電力需要家の意思に応じつつグルーピングすることが可能となり、ひいては、様々な需要家個々における電力消費の意向を無理なく踏まえた上で、各需要家にて直接的な経済効果を確実に獲得可能となる。
なお、上述のようなグルーピング以降、該当グループにおいて、適用電力量枠の追加前後での時間帯別の段階的電力量ごとの電力料金の合計間の差額を一定期間毎に検証し、この差額が所定の基準を下回った場合、すなわち十分な電力料金低減効果が得られていない場合、該当グループを解消して、上述の所定グループの候補者の通知と、所定電力需要家および前記他電力需要家の電力需要家情報における所定グループの所属情報追加の一連の処理を再度実行するとしてもよい。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、各電力需要家の所定装置とネットワークを介して通信する通信装置を更に備え、前記演算装置は、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に先立ち、前記電力需要家の所定装置から、電力需要家の所定グループを生成する要求を受け付けて、当該要求の起源となった該当電力需要家を含む各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、前記各電力需要家について特定し、前記該当電力需要家について特定した余裕分を、余裕分が特定出来なかった前記該当電力需要家以外の電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠とした場合の、前記差額の算定を実行し、または、前記該当電力需要家以外の電力需要家について特定した余裕分を、余裕分が特定出来なかった前記該当電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠とした場合の、前記差額の算定を実行し、前記算定したいずれかの差額が所定値以上である場合、前記所定電力需要家としての前記該当電力需要家以外の電力需要家、または前記他電力需要家としての前記該当電力需要家以外の電力需要家、を前記所定グループの候補者として、前記該当電力需要家の所定装置に返信し、前記該当電力需要家の所定装置から承認回答が得られた、前記該当電力需要家以外の電力需要家の所定装置に対し、前記所定グループの候補者となった旨を通知し、該当所定装置から承認回答が得られた場合、前記該当電力需要家および前記該当電力需要家以外の電力需要家の前記電力需要家情報において前記所定グループの所属情報を追加する処理を更に実行するものである、としてもよい。
これによれば、需要家がグルーピングとそれに伴うインセンティブ獲得を志向して、グルーピング対象の候補となる需要家の探索作業を自発的に行うことが可能となり、より一層、電力需要家の意思に応じたグルーピングが可能であり、ひいては、様々な需要家個々における電力消費の意向を無理なく踏まえた上で、各需要家にて直接的な経済効果を確実に獲得可能となる。
なお、上述のようなグルーピング以降、該当グループにおいて、適用電力量枠の追加前後での時間帯別の段階的電力量ごとの電力料金の合計間の差額を一定期間毎に検証し、この差額が所定の基準を下回った場合、すなわち十分な電力料金低減効果が得られていない場合、該当グループを解消して、上述の所定グループの候補者の通知と、所定電力需要家および前記他電力需要家の電力需要家情報における所定グループの所属情報追加の一連の処理を再度実行するとしてもよい。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、前記演算装置は、前記特定した余裕分を、前記グループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶する処理に際し、前記他電力需要家において余裕分が特定出来なかった時間帯のうち最も高額な従量料金の時間帯に対応する前記余裕分を特定し、当該特定した余裕分を、前記他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶するものであるとしてもよい。
これによれば、適用電力量枠余裕分のシェア、すなわち電力料金プランのシェアを行う電力需要家間において効果的に電力料金低減効果を奏する時間帯を特定し、該当時間帯の該当段階に対して上述の余裕分を追加の適用電力量枠として適用することが可能となり、ひいては、各需要家にて直接的な経済効果を更に確実に獲得可能となる。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、前記演算装置は、前記特定した余裕分を、前記グループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶する処理に際し、前記他電力需要家のうち最も電力使用量が多い順に、該当他電力需要家において余裕分が特定出来なかった時間帯のうち最も高額な従量料金の時間帯に対応する前記余裕分を特定し、当該特定した余裕分を、前記他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶する処理を順次繰り返すものであるとしてもよい。
これによれば、適用電力量枠余裕分のシェア、すなわち電力料金プランのシェアを行う電力需要家として、より高い電力料金低減効果を奏する者同士に関し、効果的に電力料金低減効果を奏する時間帯を特定し、該当電力需要家間で該当時間帯の該当段階に対して上述の余裕分を追加の適用電力量枠として適用することが可能となり、ひいては、各需要家にて直接的な経済効果をより一層確実に獲得可能となる。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、各電力需要家のスマートメータとネットワークを介して通信する通信装置を更に備え、前記演算装置は、各電力需要家の前記スマートメータから得られる所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として記憶装置に蓄積する処理を更に実行し、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の電力使用量実績と、前記通信装置を介して所定装置から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量を推定し、当該推定した電力使用量と前記各電力需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定するものであるとしてもよい。
これによれば、電力使用量の実績と気象予測データとに基づく電力使用量により、上述の適用電力量枠の余裕分の特定を精度良く行うことが可能となり、ひいては、上述の時間帯別の段階的電力量ごとの電力料金の各合計間の差額の精度も向上し、各需要家にて直接的な経済効果をより一層確実に獲得可能となる。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、前記演算装置は、前記各電力需要家の前記スマートメータから得られる所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として記憶装置に蓄積する処理に際し、該当電力需要家に設置されている太陽光発電装置での売電量の実績も前記スマートメータから取得して記憶装置に蓄積し、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の前記電力使用量データおよび前記売電量と、前記通信装置を介して所定装置から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量および売電量を推定し、当該推定した電力使用量と売電量との差分と前記各電力需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定するものであるとしてもよい。
これによれば、電力使用量の実績および太陽光発電装置による売電量と気象予測データとに基づく電力使用量により、上述の適用電力量枠の余裕分の特定を更に精度良く行うことが可能となり、ひいては、上述の時間帯別の段階的電力量ごとの電力料金の各合計間の差額の精度もより向上し、各需要家にて直接的な経済効果をより一層確実に獲得可能となる。
また、本実施形態の料金プランシェアシステムにおいて、前記演算装置は、前記インセンティブデータを出力する処理に際し、前記差額の所定割合分で前記所定電力需要家の電力料金を減算し、前記減算後の電力料金を前記インセンティブデータとして前記所定電力需要家または電力事業者の装置に出力するものであるとしてもよい。
これによれば、適用電力量枠余裕分のシェア、すなわち電力料金プランのシェアを行った結果として得られる電力料金低減効果を各電力需要家に明示し、或いは電力事業者における電力料金算定に際して加味することが可能となり、上述のシェアを行った各需要家にて経済効果をより一層認識しやすくなる。
また、本実施形態の料金プランシェア方法は、各電力需要家が電力事業者と契約した電力料金プランの情報と、電力使用量実績を少なくとも含む電力需要家情報とを格納した記憶装置を備えたコンピュータシステムが、前記各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理と、いずれかの所定電力需要家について特定した余裕分を、前記グループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶する処理と、前記他電力需要家に関して、前記他電力需要家の該当電力料金プランおよび電力使用量実績に基づく段階別電力料金の合計を、前記適用電力量枠の追加前後で計算し、前記計算した各合計間の差額の所定割合分を示すデータを、前記所定電力需要家へのインセンティブデータとして所定装置に出力する処理を実行することを特徴とする。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に先立ち、前記各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、各電力需要家について特定し、前記特定した余裕分を、余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当段階の追加の適用電力量枠とした場合の、前記差額の算定を実行し、前記算定した差額が所定値以上である場合、前記所定電力需要家および前記他電力需要家を前記所定グループの候補者として、該当電力需要家の所定装置に通知し、各電力需要家の所定装置から承認回答が得られた場合、前記所定電力需要家および前記他電力需要家の前記電力需要家情報において前記所定グループの所属情報を追加する処理を更に実行する、としてもよい。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、各電力需要家のスマートメータとネットワークを介して通信する通信装置を更に備え、各電力需要家の前記スマートメータから得られる所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として記憶装置に蓄積する処理を更に実行し、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の電力使用量実績と、前記通信装置を介して所定装置から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量を推定し、当該推定した電力使用量と前記各電力需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定するとしてもよい。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、前記各電力需要家の前記スマートメータから得られる所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として記憶装置に蓄積する処理に際し、該当電力需要家に設置されている太陽光発電装置での売電量の実績も前記スマートメータから取得して記憶装置に蓄積し、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の前記電力使用量データおよび前記売電量と、前記通信装置を介して所定装置から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量および売電量を推定し、当該推定した電力使用量と売電量との差分と前記各電力需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す段階的電力量ごと従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定するとしてもよい。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、前記余裕分を前記各電力需要家について特定する処理に際し、前記各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定し、前記追加の適用電力量枠を記憶装置に記憶する処理に際し、いずれかの所定電力需要家について特定した余裕分を、前記グループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶する処理と、前記所定割合分を示すデータを前記インセンティブデータとして出力する処理に際し、前記他電力需要家に関して、前記他電力需要家の該当電力料金プランおよび電力使用量実績に基づく時間帯別の前記段階ごとの電力料金の合計を、前記適用電力量枠の追加前後で計算し、前記計算した各合計間の差額の所定割合分を示すデータを、前記所定電力需要家へのインセンティブデータとして所定装置に出力する処理を実行するとしてもよい。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に先立ち、前記各電力需要家における電力料金プランおよび電力使用量実績に基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、各電力需要家について特定し、前記特定した余裕分を、余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠とした場合の、前記差額の算定を実行し、前記算定した差額が所定値以上である場合、前記所定電力需要家および前記他電力需要家を前記所定グループの候補者として、該当電力需要家の所定装置に通知し、各電力需要家の所定装置から承認回答が得られた場合、前記所定電力需要家および前記他電力需要家の前記電力需要家情報において前記所定グループの所属情報を追加する処理を更に実行する、としてもよい。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、前記特定した余裕分を、前記グループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶する処理に際し、前記他電力需要家において余裕分が特定出来なかった時間帯のうち最も高額な従量料金の時間帯に対応する前記余裕分を特定し、当該特定した余裕分を、前記他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶するとしてもよい。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、前記特定した余裕分を、前記グループ内において余裕分が特定出来なかった他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶する処理に際し、前記他電力需要家のうち最も電力使用量が多い順に、該当他電力需要家において余裕分が特定出来なかった時間帯のうち最も高額な従量料金の時間帯に対応する前記余裕分を特定し、当該特定した余裕分を、前記他電力需要家における該当時間帯の該当段階の追加の適用電力量枠として記憶装置に記憶する処理を順次繰り返す、としてもよい。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、各電力需要家のスマートメータとネットワークを介して通信する通信装置を更に備え、各電力需要家の前記スマートメータから得られる所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として記憶装置に蓄積する処理を更に実行し、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の電力使用量実績と、前記通信装置を介して所定装置から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量を推定し、当該推定した電力使用量と前記各電力需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する、としてもよい。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、前記各電力需要家の前記スマートメータから得られる所定時間毎の電力使用量データを電力使用量実績として記憶装置に蓄積する処理に際し、該当電力需要家に設置されている太陽光発電装置での売電量の実績も前記スマートメータから取得して記憶装置に蓄積し、前記余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する処理に際し、各電力需要家における所定期間分の前記電力使用量データおよび前記売電量と、前記通信装置を介して所定装置から得られる気象予測データとに基づき、所定アルゴリズムで各電力需要家における未来の所定期間の電力使用量および売電量を推定し、当該推定した電力使用量と売電量との差分と前記各電力需要家における電力料金プランに基づいて、電力料金プランが示す時間帯別の段階的電力量ごとの従量料金の適用電力量枠の余裕分を、互いに承認済みの電力需要家の所定グループに所属する各電力需要家について特定する、としてもよい。
また、上述の料金プランシェア方法において、前記コンピュータシステムが、前記インセンティブデータを出力する処理に際し、前記差額の所定割合分で前記所定電力需要家の電力料金を減算し、前記減算後の電力料金を前記インセンティブデータとして前記所定電力需要家または電力事業者の装置に出力する、としてもよい。