JP2016045231A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】設計自由度が高い画像表示装置を提供する。
【解決手段】ヘッドマウントディスプレイ100は、レーザ光源部20と、MEMSミラー23と、コンバイナ4とを備える。MEMSミラー23は、レーザ光源部20より射出されたレーザ光を走査する。反射部は、レーザ光源部20が射出するレーザ光に対応する波長の光を選択的に反射する複数のマイクロミラーMLを含み、MEMSミラー23により走査されたレーザ光を、複数のマイクロミラーMLにより反射する。ここで、複数のマイクロミラーMLの各々の反射面は、当該反射面に入射したレーザ光を観察者の瞳に向けて反射する。
【選択図】図3
【解決手段】ヘッドマウントディスプレイ100は、レーザ光源部20と、MEMSミラー23と、コンバイナ4とを備える。MEMSミラー23は、レーザ光源部20より射出されたレーザ光を走査する。反射部は、レーザ光源部20が射出するレーザ光に対応する波長の光を選択的に反射する複数のマイクロミラーMLを含み、MEMSミラー23により走査されたレーザ光を、複数のマイクロミラーMLにより反射する。ここで、複数のマイクロミラーMLの各々の反射面は、当該反射面に入射したレーザ光を観察者の瞳に向けて反射する。
【選択図】図3
Description
本発明は、画像を表示する技術に関する。
従来から、所定の情報をユーザの前方の景色に重畳して表示させるヘッドマウントディスプレイが知られている。例えば、特許文献1には、レーザ光線をMEMSミラーにてスキャンし、観察者の網膜上に画像を投影する眼鏡型のヘッドマウントディスプレイが開示されている。特許文献1のヘッドマウントディスプレイでは、レーザ光源と、レーザ光を走査する走査部とが眼鏡のテンプル部分に配置されており、かつ、眼鏡のレンズに相当する部分に走査された走査ビームを、観察者の眼に向かう方向へ偏向させる偏向部が配置されている。また、特許文献1では、偏向部として、ハーフミラーまたはホログラム光学素子等を使用することが開示されている。
特許文献1の偏向部は、走査ビームを観察者の網膜上に投影するため、観察者の瞳孔位置に光を集光する作用を持つ必要がある。ここで、偏向部としてハーフミラーを使用する場合、眼鏡のテンプル部分に配置された走査部からの走査ビームを瞳孔位置に集光するようにハーフミラーの形状を決定する必要があり、ヘッドマウントディスプレイのデザイン性に大きな影響を与える。一方、偏向部としてホログラム光学素子を使用する場合、赤、緑、青と波長の異なるレーザをホログラム光学素子に入射させて網膜上に投影する際に、温度変化等の影響でレーザ光の波長が変化すると、ホログラム光学素子の波長依存性により反射角度がずれてしまう。この場合、到達する網膜上の位置ずれが生じ、観察者が視認する画像の色がにじんでしまう等の問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、設計自由度が高い画像表示装置を提供することを主な目的とする。
請求項に記載の発明は、観察者の前方風景に重なるように観察者に画像を視認させる画像表示装置であって、光ビームを射出する光源部と、前記光源部より射出された光ビームを走査する走査部と、前記光ビームに対応する波長の光を選択的に反射する複数のマイクロミラーを含み、前記走査部により走査された走査ビームを、前記複数のマイクロミラーにより反射する反射部と備え、前記複数のマイクロミラーの各々の反射面は、当該反射面に入射した前記走査ビームを前記観察者の瞳に向けて反射することを特徴とする。
本発明の1つの好適な実施形態では、画像表示装置は、観察者の前方風景に重なるように観察者に画像を視認させる画像表示装置であって、光ビームを射出する光源部と、前記光源部より射出された光ビームを走査する走査部と、前記光ビームに対応する波長の光を選択的に反射する複数のマイクロミラーを含み、前記走査部により走査された走査ビームを、前記複数のマイクロミラーにより反射する反射部と備え、前記複数のマイクロミラーの各々の反射面は、当該反射面に入射した前記走査ビームを前記観察者の瞳に向けて反射する。
上記画像表示装置は、観察者の前方風景に重なるように観察者に画像を視認させる。画像表示装置は、光源部と、走査部と、反射部とを備える。走査部は、光源部より射出された光ビームを走査する。反射部は、光源部が射出する光ビームに対応する波長の光を選択的に反射する複数のマイクロミラーを含み、走査部により走査された走査ビームを、複数のマイクロミラーにより反射する。ここで、複数のマイクロミラーの各々の反射面は、当該反射面に入射した走査ビームを観察者の瞳に向けて反射する。このように、画像表示装置は、光ビームが射出する光の波長と同一波長の光のみを選択的に反射するため、前方風景に重なるように観察者に画像を好適に視認させることができる。また、画像表示装置は、面の連続性を考慮する必要がない複数のマイクロミラーにより走査光を反射させる構成を有するため、設計自由度が高い。
上記画像表示装置の他の一態様では、前記複数のマイクロミラーは、当該マイクロミラーの基材の屈折率と略同一の屈折率を有する樹脂により覆われており、前記反射部は、前記樹脂により形成された滑らかな表面を有する。ここで、「略同一の屈折率」とは、反射部を介して観察者が前方風景を視認する際に、前方風景の歪みが目立たない程度に近似した屈折率を指す。この態様により、反射部が反射する波長以外の光については、進行方向を変えずに反射部を通過するため、観察者は、歪みが生じていない前方風景を好適に視認することができる。
上記画像表示装置の好適な例では、画像表示装置は、前記観察者に装着される眼鏡型のヘッドマウントディスプレイである。
上記画像表示装置の他の一態様では、前記反射部は、曲面状に形成されたレンズに沿って形成される。この態様により、サングラスや近視用レンズなどの曲率を有するレンズからなる眼鏡を装着する観察者に対し、前方風景に重ねて画像を好適に視認させることができる。
上記画像表示装置の他の一態様では、前記走査部は、フレームのテンプル部分に設けられ、前記走査部から離れたマイクロミラーほど、前記マイクロミラーが並ぶ方向に対する前記反射面の角度が大きい。この態様により、マイクロミラーの各々の反射面は、当該反射面に入射した走査ビームを観察者の瞳に向けて好適に反射することができる。
上記画像表示装置の他の一態様では、前記反射面の角度が小さい前記マイクロミラーほど、当該反射面の面積が大きい。角度が小さいマイクロミラーを大きくしても、反射部の厚さへの影響が少ない。よって、この態様により、画像表示装置は、反射面の角度が小さいマイクロミラーの反射面を大きくすることで、反射部の厚みを拡大することなく、マイクロミラーの数を好適に削減することができる。
上記画像表示装置の他の一態様では、前記反射面の各々は、当該反射面での反射光が、当該反射面と隣接する前記反射面の反射光と干渉しないように、前記反射部の厚さ方向における位置が調整されている。この態様により、画像表示装置は、隣り合うマイクロミラーの反射光が干渉することに起因して画質が劣化するのを好適に抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[全体構成]
図1は、本発明に係る画像表示装置が適用されたヘッドマウントディスプレイ100の一例を示した概略構成図である。
図1は、本発明に係る画像表示装置が適用されたヘッドマウントディスプレイ100の一例を示した概略構成図である。
図1に示すように、ヘッドマウントディスプレイ100は、観察者に装着される眼鏡型のヘッドマウントディスプレイであり、主に、フレーム1と、描画ユニット2L、2Rと、コンバイナ4L、4Rと、を有する。以後では、描画ユニット2L、2Rを特に区別しない場合、単に「描画ユニット2」と呼び、コンバイナ4L、4Rを特に区別しない場合、単に「コンバイナ4」と呼ぶ。また、以後では、コンバイナ4に対し垂直な方向(即ち観察者の正面方向)をX軸方向、コンバイナ4L、4Rが並ぶ方向をY軸方向、X軸及びY軸と垂直な方向をZ軸方向とし、各正方向を図示のように定める。
描画ユニット2は、フレーム1のテンプル部分に設けられ、コンバイナ4に向けて表示像を構成する光ビームを射出する。具体的には、描画ユニット2Lは、コンバイナ4Lに向けて光ビームを射出し、描画ユニット2Rは、コンバイナ4Rに向けて光ビームを射出する。
コンバイナ4は、描画ユニット2から射出された光ビームを、観察者の眼球に向けて反射する。具体的には、コンバイナ4Lは、観察者の左目の瞳孔に向けて光ビームを反射し、コンバイナ4Rは、観察者の右目の瞳孔に向けて光ビームを反射する。これにより、ヘッドマウントディスプレイ100によって形成された画像がユーザに視認されることとなる。
[描画ユニットの構成]
次に、描画ユニット2の構成について具体的に説明する。図2は、描画ユニット2L及びコンバイナ4Lの構成を詳細に表した図である。以後では、描画ユニット2Lを対象に説明するが、描画ユニット2Rについても、描画ユニット2Lと同様の構成を有する。図2に示すように、描画ユニット2Lは、レーザ光源部20と、MEMSミラー23とを有する。
次に、描画ユニット2の構成について具体的に説明する。図2は、描画ユニット2L及びコンバイナ4Lの構成を詳細に表した図である。以後では、描画ユニット2Lを対象に説明するが、描画ユニット2Rについても、描画ユニット2Lと同様の構成を有する。図2に示すように、描画ユニット2Lは、レーザ光源部20と、MEMSミラー23とを有する。
レーザ光源部20は、図示しないレーザドライバICから出力される駆動信号に基づいて、レーザ光を射出する。具体的には、レーザ光源部20は、主に、赤色レーザLD1と、緑色レーザLD2と、青色レーザLD3と、コリメータレンズ21a〜21cと、ダイクロイックミラー22a〜22cと、を備える。なお、レーザ光源部20は、本発明における「光源部」の一例である。
赤色レーザLD1は赤色レーザ光を射出し、緑色レーザLD2は緑色レーザ光を射出し、青色レーザLD3は青色レーザ光を射出する。コリメータレンズ21a、21b、21cは、それぞれ、赤色レーザ光、緑色レーザ光及び青色レーザ光を平行光にして、ダイクロイックミラー22a〜22cに射出する。ダイクロイックミラー22bは、緑色レーザ光を反射させ、ダイクロイックミラー22aは、緑色レーザ光を透過させ、赤色レーザ光を反射させる。そして、ダイクロイックミラー22cは、青色レーザ光のみを透過させ、緑色レーザ光及び赤色レーザ光を反射させる。こうしてダイクロイックミラー22cを透過した青色レーザ光及びダイクロイックミラー22cで反射された緑色レーザ光及び赤色レーザ光は、MEMSミラー23に入射される。
MEMSミラー23は、上記のようにしてダイクロイックミラー22cを介して入射されたレーザ光を、コンバイナ4Lに向けて反射させる。具体的には、MEMSミラー23は、連続する複数のフレームにより構成される画像を表示させるべく、レーザ光によってコンバイナ4Lを走査するように動作する。なお、MEMSミラー23は、本発明における「走査部」の一例である。
[コンバイナの構成]
次に、コンバイナ4の内部構造について、図2及び図3を参照して説明する。図3は、コンバイナ4Lの内部構造を表した斜視図である。以後では、コンバイナ4Lを対象に説明するが、コンバイナ4Rについても、コンバイナ4Lと同様の構成を有する。
次に、コンバイナ4の内部構造について、図2及び図3を参照して説明する。図3は、コンバイナ4Lの内部構造を表した斜視図である。以後では、コンバイナ4Lを対象に説明するが、コンバイナ4Rについても、コンバイナ4Lと同様の構成を有する。
コンバイナ4Lは、複数のマイクロミラーMLがアレイ状に並べられたミラーアレイ40と、ミラーアレイ40の表裏を覆う樹脂41とを有する。以後では、コンバイナ4Lからレーザ光が入射するミラーアレイ40(マイクロミラーML)の面を、単に「反射面」と呼ぶ。
ミラーアレイ40の各マイクロミラーMLは、描画ユニット2Lから射出されたレーザ光を、複数の観察者の平均的な瞳孔(この例では左目の瞳孔)の位置に反射するように、反射面が傾けられている。そして、マイクロミラーMLの反射面に形成された膜は、RGBの波長を有する光のみを選択的に反射する波長選択性を有し、コンバイナ4Lから射出したレーザ光を反射して観察者の目の位置へ到達させると共に、反射面の反対面から入射する外光の大部分を透過させて観察者の目の位置へ到達させる。なお、マイクロミラーMLの反射面は、描画ユニット2Lから射出されたレーザ光を観察者の瞳孔の位置に反射するものであれば、平面であっても曲面であってもよい。
樹脂41は、ミラーアレイ40の基材と略同一の屈折率を有し、コンバイナ4Lの表面が凹凸のない滑らかな形状になるようにミラーアレイ40の表裏を覆っている。図3の例では、一例として、樹脂41は、ミラーアレイ40を内部に有する平板状に形成されている。そして、ミラーアレイ40の基材と略同一の屈折率を有する樹脂41がコンバイナ4Lの滑らかな表面を形成することにより、コンバイナ4Lに入射する外光は、進行方向を変えることなくコンバイナ4Lを通過する。このように、樹脂41は、ミラーアレイ40の凹凸形状に起因して、観察者が視認する前方風景が歪むのを好適に抑制する。
次に、コンバイナ4の製造方法の具体例について説明する。
まず、通常の樹脂成型でミラー形状を成形するか、又は、透過率の高いシート状の材料を金型でプレスしてミラー形状を転写することで、ミラーアレイ40の基礎となる部分(「ベース部」とも呼ぶ。)を作成する。その後、ベース部に対し、蒸着機等で波長選択性反射膜を蒸着する。次に、ベース部の屈折率とほぼ同じ光硬化性樹脂等の樹脂41をベース部に塗布して、平板で押さえて紫外線照射することにより、塗布した樹脂41を硬化させる。好適には、透明度が高いものを樹脂41として使用するとよい。最後に、反射防止膜を樹脂41に蒸着する。これにより、本実施例に係るコンバイナ4を好適に製造することができる。
次に、コンバイナ4に使用する波長選択性反射膜の反射特性について、図4を参照して説明する。図4(A)、(B)は、コンバイナ4に使用する波長選択性反射膜の反射特性の具体例を示すグラフである。
図4(A)、(B)の例では、いずれも青色レーザ光(B)の波長(450nm)、緑色レーザ光(G)の波長(532nm)、及び赤色レーザ光(R)の波長(650nm)の付近において、反射率が最大となるように設定されている。一方、図4(A)の例では、反射率が最大で約40%となっているのに対し、図4(B)の例では、反射率が最大で約100%となっている。
図4(A)に示す反射特性を有する波長選択性反射膜を用いた場合、反射率が最大で約40%となっているため、観察者による前方風景の視認性を好適に高めることができる。一方、図4(B)に示す反射特性を有する波長選択性反射膜を用いた場合、反射率が最大100%となっているため、レーザ光源部20によるレーザ光の出力を低く設定した場合であっても、好適にヘッドマウントディスプレイ100が出力する画像を観察者に視認させることができる。なお、本実施例に係るヘッドマウントディスプレイ100は、網膜に直接画像を描画するので、通常のプロジェクターと比べて数百、数千分の一の光量で十分である。従って、波長選択性反射膜の反射率を数%程度まで下げることも可能である。
以上説明したように、ヘッドマウントディスプレイ100は、レーザ光源部20と、MEMSミラー23と、コンバイナ4とを備える。MEMSミラー23は、レーザ光源部20より射出されたレーザ光を走査する。反射部は、レーザ光源部20が射出するレーザ光に対応する波長の光を選択的に反射する複数のマイクロミラーMLを含み、MEMSミラー23により走査されたレーザ光を、複数のマイクロミラーMLにより反射する。ここで、複数のマイクロミラーMLの各々の反射面は、当該反射面に入射したレーザ光を観察者の瞳の中心に向けて反射する。この態様によれば、ヘッドマウントディスプレイ100は、レーザ光源部20が射出する光の波長と同一波長の光のみを選択的に反射するため、前方風景に重なるように観察者に画像を好適に視認させることができる。また、ヘッドマウントディスプレイ100は、面の連続性を考慮する必要がない複数のマイクロミラーMLによりレーザ光を反射させる構成を有するため、設計自由度が高い。また、コンバイナ4には、反射角度に波長依存性が無い。よって、特許文献1のようにホログラム光学素子をコンバイナ4の代わりに用いた場合と比較して、温度変化等に起因してレーザ光の波長が変化した場合であっても、反射角度のずれによる画像の色のにじみ等の問題が発生しない。
[他の適用例]
ヘッドマウントディスプレイ100は、曲率があるレンズを有する眼鏡に対しても好適に適用される。これについて図5を参照して説明する。
ヘッドマウントディスプレイ100は、曲率があるレンズを有する眼鏡に対しても好適に適用される。これについて図5を参照して説明する。
図5(A)、(B)は、近視用眼鏡にヘッドマウントディスプレイ100が適用された場合の左目部分の構成を示す。具体的には、図5(A)は、左目に対応する近視用レンズ50L及びミラーアレイ40の上面図を示し、図5(B)は、近視用レンズ50Lの正面図を示す。
図5(A)、(B)の例では、ミラーアレイ40は、近視用レンズ50Lの内側の面(即ち目と対向する面)に沿って形成されている。なお、ミラーアレイ40は、好適には、反射率が略同一の樹脂41によって表面が滑らかになるようにコーティングされる。そして、この場合、ミラーアレイ40の各マイクロミラーMLは、近視用レンズ50Lの曲率を考慮して、各反射面の傾きが設計される。具体的には、各マイクロミラーMLの反射面は、MEMSミラー23により走査されたレーザ光を、いずれも観察者の左目の瞳の中心に向けて反射するように傾けられている。
このように、サングラスや近視用眼鏡などの曲率を有するレンズを有する眼鏡に対しても、ヘッドマウントディスプレイ100を好適に適用することができる。この場合、ミラーアレイ40の各マイクロミラーMLの反射面の傾きを、取り付けるレンズの形状に応じて決定すればよいので、ミラーアレイ40を取り付けるレンズの形状を優先する(即ちファッション性を優先する)ことが可能である。
[変形例]
以下、上述の実施例に好適な変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の実施例に適用してもよい。
以下、上述の実施例に好適な変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の実施例に適用してもよい。
(変形例1)
各マイクロミラーMLの反射面は、隣り合うマイクロミラーMLが反射したレーザ光(単に「反射光」と呼ぶ。)が干渉しないように、コンバイナ4の厚さ方向における位置が調整されていてもよい。
各マイクロミラーMLの反射面は、隣り合うマイクロミラーMLが反射したレーザ光(単に「反射光」と呼ぶ。)が干渉しないように、コンバイナ4の厚さ方向における位置が調整されていてもよい。
図6(A)は、ミラーアレイ40の一部をXY平面で切断した場合の断面図である。以下では、隣り合うマイクロミラーML1、ML2に入射するレーザ光(矢印L1、L2参照)を対象に説明する。この場合、マイクロミラーML1に入射するレーザ光のMEMSミラー23から観察者の瞳孔までの光路長と、マイクロミラーML2に入射するレーザ光のMEMSミラー23から観察者の瞳孔までの光路長との差は、矢印70に示す幅と矢印71に示す幅の差に相当する。そして、この光路長の差が、干渉が生じる一般的な条件式である以下の式(1)
(α+1/2)・λ (1)(αは自然数、λは波長)
に相当する場合、矢印L1及びL2が示す光は、互いに打ち消し合ってしまい、観察者の瞳孔に到達する光の光量が小さくなってしまう。
(α+1/2)・λ (1)(αは自然数、λは波長)
に相当する場合、矢印L1及びL2が示す光は、互いに打ち消し合ってしまい、観察者の瞳孔に到達する光の光量が小さくなってしまう。
図6(B)は、図6(A)の例においてマイクロミラーMLの反射面の高さ(即ちX軸方向の位置)を調整した例を示す。図6(B)の例では、マイクロミラーML1の反射面がX軸方向において幅「Wh」だけシフトしたことにより、マイクロミラーML1で反射する矢印L1が示す光の光路長は、幅Whに応じて短くなる。その結果、矢印L1が示す光と矢印L2が示す光の光路長差は、矢印70に示す幅と矢印71に示す幅の差よりも短くなる(矢印70a、71a参照)。
このように、マイクロミラーMLで反射する光が干渉する場合には、少なくとも一方のマイクロミラーMLの反射面のX軸方向の位置を調整する。即ち、レーザ光源部20が射出する光の波長と、各マイクロミラーMLのMEMSミラー23からの距離、及び、各マイクロミラーMLと観察者の瞳孔までの距離に応じて、マイクロミラーMLで反射する光の干渉が生じないように、マイクロミラーMLの反射面の高さを設計する。これにより、隣り合うマイクロミラーMLで反射した光が干渉により打ち消し合うことがなくなる。よって、マイクロミラーMLの反射光の干渉に起因して、観察者が視認する画質の劣化が生じるのを好適に抑制することができる。
(変形例2)
レーザ光源部20から射出されるレーザ光の干渉による画質の劣化を抑制するため、ヘッドマウントディスプレイ100は、公知のスペックル低減素子を描画ユニット2内に有してもよい。
レーザ光源部20から射出されるレーザ光の干渉による画質の劣化を抑制するため、ヘッドマウントディスプレイ100は、公知のスペックル低減素子を描画ユニット2内に有してもよい。
図7は、変形例2に係る描画ユニット2L及びコンバイナ4Lを詳細に表した図である。図7の例では、レーザ光源部20とMEMSミラー23との間の光路上に干渉低減素子25が設けられている。干渉低減素子25は、レーザ光の干渉性を低下させる素子であって、隣り合うマイクロミラーMLで反射される光が定常的に打ち消し合うことを防止する。
このような構成によっても、変形例1と同様に、ヘッドマウントディスプレイ100は、好適に、隣り合うマイクロミラーMLで反射される光が定常的に打ち消し合うことを防止することができる。なお、描画ユニット2Rについても同様に、レーザ光源部20とMEMSミラー23との間の光路上に干渉低減素子25が設けられる。
(変形例3)
ミラーアレイ40の形状は、図2等に示す鋸形状に限定されない。
ミラーアレイ40の形状は、図2等に示す鋸形状に限定されない。
図8は、変形例3に係るミラーアレイ40の一部をXY平面で切断した場合の断面図である。図8の例では、ミラーアレイ40の反射面は、各マイクロミラーMLの先端が鈍角に形成された凹凸形状を有する。具体的には、各マイクロミラーML1〜3は、それぞれ、実施例のマイクロミラーMLと比較して、破線80a〜80cにより特定される突起部分がカットされている。そして、図8の構成によれば、ミラーアレイ40を製造する際に用いる金型の突起が小さくなるため、金型の寿命や成形時の剥離性能を向上させることができる。
(変形例4)
図2等に示す各マイクロミラーMLは、略同一面積となる反射面を有していたが、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。これに代えて、各マイクロミラーMLの反射面は、YZ平面に対する傾きが小さいほど面積が大きくなるように設計されていてもよい。
図2等に示す各マイクロミラーMLは、略同一面積となる反射面を有していたが、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。これに代えて、各マイクロミラーMLの反射面は、YZ平面に対する傾きが小さいほど面積が大きくなるように設計されていてもよい。
図9は、変形例4に係るミラーアレイ40の一部の断面形状を示す。図9の例では、マイクロミラーMLの角がY軸方向と平行な破線81よりもX軸負方向に突起しないように、各マイクロミラーMLの反射面の面積が定められている。具体的には、反射面の傾き(即ちY軸に対する角度)が比較的小さいマイクロミラーML3、ML4の反射面の面積は比較的大きく、反射面の傾きが比較的大きいマイクロミラーML1、ML2の反射面の面積は比較的小さくなっている。
このように、本変形例では、反射面の傾きが小さいほど、マイクロミラーMLの反射面の面積が大きくなるように各マイクロミラーMLが構成される。このようにするのは、反射面の傾きが大きいマイクロミラーMLのサイズを大きくすると、コンバイナ4の厚みが大きくなってしまうのに対し、反射面の傾きが小さいマイクロミラーMLのサイズを大きくしても、コンバイナ4の厚みに大きく影響はないからである。そして、図9の例では、破線81よりもマイクロミラーMLの角が突起していないため、ミラーアレイ40の厚さはミラーアレイ40の底面と破線81との幅(矢印73参照)に抑制されている。さらに、本変形例によれば、反射面の傾きが小さいマイクロミラーMLの反射面の面積を大きくすることで、マイクロミラーMLの数を好適に削減することができ、金型を加工するのに要する時間や金型の製造費用等を好適に低減させることができる。
1 フレーム
2(2L、2R) 描画ユニット
4(4L、4R) コンバイナ
20 レーザ光源部
40 ミラーアレイ
100 ヘッドマウントディスプレイ
2(2L、2R) 描画ユニット
4(4L、4R) コンバイナ
20 レーザ光源部
40 ミラーアレイ
100 ヘッドマウントディスプレイ
Claims (7)
- 観察者の前方風景に重なるように観察者に画像を視認させる画像表示装置であって、
光ビームを射出する光源部と、
前記光源部より射出された光ビームを走査する走査部と、
前記光ビームに対応する波長の光を選択的に反射する複数のマイクロミラーを含み、前記走査部により走査された走査ビームを、前記複数のマイクロミラーにより反射する反射部と備え、
前記複数のマイクロミラーの各々の反射面は、当該反射面に入射した前記走査ビームを前記観察者の瞳に向けて反射することを特徴とする画像表示装置。 - 前記複数のマイクロミラーは、当該マイクロミラーの基材の屈折率と略同一の屈折率を有する樹脂により覆われており、
前記反射部は、前記樹脂により形成された滑らかな表面を有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記観察者に装着される眼鏡型のヘッドマウントディスプレイであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
- 前記反射部は、曲面状に形成されたレンズに沿って形成されることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
- 前記走査部は、フレームのテンプル部分に設けられ、
前記走査部から離れたマイクロミラーほど、前記マイクロミラーが並ぶ方向に対する前記反射面の角度が大きいことを特徴とする請求項3または4に記載の画像表示装置。 - 前記反射面の角度が小さい前記マイクロミラーほど、当該反射面の面積が大きいことを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
- 前記反射面の各々は、当該反射面での反射光が、当該反射面と隣接する前記反射面の反射光と干渉しないように、前記反射部の厚さ方向における位置が調整されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像表示装置。
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---|---|
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Cited By (3)
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